JPWO2016103403A1 - V型エンジン - Google Patents

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Abstract

Vバンク間の上方にスーパーチャージャーを備えるV型エンジンにおいて、スーパーチャージャーの下方のVバンク内に筒内噴射インジェクタと吸気ポート噴射インジェクタとを配置して、V型エンジンのコンパクト化を図ることを目的とする。この目的達成のために、クランク軸(20)の方向視でVバンク(12a、12b)内側に、吸気ポート噴射弁(101a)と、筒内噴射弁(105a)と、を備え、Vバンク間の上方に設けられたスーパーチャージャー(30)と、前記スーパーチャージャー(30)からの吐出空気を左右の各バンクの吸気ポートに導入する吸気通路(29)と、を備え、左右の各バンクの前記吸気ポート噴射弁(101a)と前記筒内噴射弁(105a)は、前記スーパーチャージャー(30)と前記吸気通路(29)と前記左右の各バンク(12a、12b)とによって囲い込まれるように配置されることを特徴とする。

Description

本開示は、V型エンジンに関し、特に、スーパーチャージャーを備えたV型エンジンに関する。
V型エンジンにおいて、エンジンの出力向上を目的として過給機が設けられているものがあり、またエンジンによって駆動されるスーパーチャージャー(機械式過給機)を設けるものが知られている(特許文献1)。
一方、エンジンの出力向上及び燃費向上を図るために、燃料噴射弁を1気筒当たり燃焼室に直接噴射する筒内噴射弁と、吸気通路内に噴射する吸気ポート噴射弁との両方を備えることがある(特許文献2)。
この筒内噴射弁と吸気ポート噴射弁とを備えるエンジンは、直列気筒エンジンばかりでなくV型エンジンにおいても採用されている。
例えば、特許文献2には、V型エンジンにおける2系統燃料噴射の噴射弁が示されており、シリンダヘッドに取り付けられて燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射インジェクタと、吸気ポートに接続する吸気マニホールドに取り付けられて吸気ポート内に燃料を噴射する吸気管噴射インジェクタと、を備えた構成が示されている。
特許第3362162号公報 特許第4495211号公報
しかしながら、特許文献1のように、V型エンジンにおいて、スーパーチャージャーをバンク間またはバンク間の上方に配置させる構造を採用すると、全高の増大を伴う問題が生じる。
また、特許文献2では、クランク軸方向視において筒内噴射インジェクタは、Vバンクの内側であって吸気ポートの内側に配置されるとともに、斜め上方内側を指向して左右の筒内噴射インジェクは互いに向かい合うように配置されているが、吸気管噴射インジェクタは、Vバンクの間であってシリンダヘッドに形成される吸気ポートに接続する吸気通路(吸気マニホールド)の外側に位置されて、略上方を指向して配置されているため、Vバンクのバンク角を大きく必要とし、V型エンジンの全幅が拡大し、大型化を招く問題を有する。
従って、スーパーチャージャーを備えたV型エンジンにおいて、筒内噴射インジェクタ及び吸気管噴射インジェクタを備える2系統燃料噴射装置を装着すると、全高及び全幅が共に増大化してV型エンジンの大型化をさらに招く問題を有する。
そこで、これら技術的課題に鑑み、本発明の少なくとも一つの実施形態の目的は、バンク間またはバンク間の上方にスーパーチャージャーを備えるV型エンジンにおいて、スーパーチャージャーの下方のVバンク内に筒内噴射インジェクタと吸気ポート噴射インジェクタとを配置して、V型エンジンのコンパクト化を図ることにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るV型エンジンは、Vバンク内側に各気筒の燃焼室に連結されるようにシリンダヘッドに設けられた吸気ポートと、クランク軸方向視で前記吸気ポートのVバンク内側であって、前記吸気ポート内に燃料を噴射するように配設された吸気ポート噴射弁と、クランク軸方向視で前記吸気ポート噴射弁よりも燃焼室側であって、Vバンク内側に、燃焼室に直接燃料を噴射するように配設された筒内噴射弁と、前記Vバンク間の上方に設けられたスーパーチャージャーと、該スーパーチャージャーからの吐出空気を左右の各バンクの前記吸気ポートに導入する吸気通路と、を備え、左右の各バンクの前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁は、前記スーパーチャージャーと前記吸気通路と左右の各バンクとによって囲い込まれるように配置されることを特徴とする。
前記(1)の構成によれば、吸気ポート噴射弁と筒内噴射弁との両方を、スーパーチャージャーと吸気通路と左右の各バンクとによって囲い込まれるように配置されるので、すなわち、吸気通路よりもVバンクの内側に両噴射弁が配設されるため、吸気通路の外側にポート噴射弁を配設する従来構造に比べて、Vバンクのバンク角度を広く設定する必要がなく全幅を抑えることができる。
さらに、スーパーチャージャーと吸気通路と左右の各バンクとによって囲い込まれる内部に、吸気ポート噴射弁と筒内噴射弁との両方を配設するため、全高の増大も抑えることができる。
さらに、囲い込まれる配置であるので、これら燃料噴射弁、さらに、これら噴射弁に接続される燃料供給管に対する外部からの衝撃への保護作用が向上する。
(2)幾つかの実施形態では、前記(1)の構成において、前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁を囲い込む前記吸気通路は、各バンクの気筒への分岐通路を有し、隣接する前記分岐通路の間を連結壁で繋いで一体化された壁面を形成することを特徴とする。
前記(2)の構成によれば、囲い込む吸気通路は、各バンクの気筒への分岐通路を有し、隣接する分岐通路の間を連結壁で繋いで一体化された壁面を形成するので、囲われた内部空間はトンネル状になるため、車両走行による空気の流れをガイドして流しやすくする作用も得られることで、走行空気の流れによって噴射弁やデリバリパイプ等の冷却効果の向上が期待できる。
(3)幾つかの実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、各バンクはクランク軸の回転方向と同一方向にオフセットされて、該オフセットによって一方のバンクが他方のバンクよりランク軸方向視において高く位置される高バンクを備え、前記高バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、他方の低バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁よりそれぞれ高い位置に配置されることを特徴とする。
前記(3)の構成によれば、クランク軸方向視において、左右のバンクにおける前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、それぞれ上下方向にずれて互い違いに配置されるため、Vバンク間の内部に配設が容易となる。
(4)幾つかの実施形態では、前記(1)又は(2)の構成において、前記高バンクは、クランク軸方向において他方の低バンクと位置がずれて配置され、前記高バンクの方が前記低バンクよりも前記クランク軸の前記一端部側にずれて配置され、前記高バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、他方の低バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁よりそれぞれ前記一端部側にずれて配置されることを特徴とする。
前記(4)の構成によれば、クランク軸に直角方向視において、前記高バンクと前記低バンクとは、クランク軸方向にずれて配置されるため、左右のバンクにおける前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、さらに、それぞれ前後方向にずれて互い違いに配置されるため、さらに、Vバンク間の内部への配設がさらに容易となる。
(5)幾つかの実施形態では、前記(1)から(4)のいずれかの構成において、各気筒の前記吸気ポート噴射弁に接続されて燃料を供給する低圧デリバリパイプと、各気筒の前記筒内噴射弁に接続されて燃料を供給する高圧デリバリパイプと、を備え、前記低圧デリバリパイプ及び前記高圧デリバリパイプは、夫々気筒配列方向に伸びて配設され、前記低圧デリバリパイプへの燃料供給入口側と、前記高圧デリバリパイプへの燃料供給入口側とは、前記気筒の配列方向で互いに反対側に位置されることを特徴とする。
前記(5)の構成によれば、低圧デリバリパイプへの燃料供給入口側と、高圧デリバリパイプへの燃料供給入口側とが、気筒の配列方向で互いに反対側に位置されるので、低圧デリバリパイプと高圧デリバリパイプとの燃料供給入り口側において、互いの干渉を避けるために配管の張り回しが複雑化することを回避できる。その結果、吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とのVバンク間の内部への配設が容易となる。
(6)幾つかの実施形態では、前記(1)から(5)のいずれかの構成において、前記V型エンジンのV型のバンク角が約60°以下の範囲に設定されていることを特徴とする。
前記(6)の構成によれば、バンク角が約60°以下の狭角のV型エンジンへ適用することで、吸気ポート噴射弁と筒内噴射弁との両方を、スーパーチャージャー下方のVバンクの内側に配設することが可能になり、全幅及び全高を抑えたスーパーチャージャーを備えたV型エンジンを得ることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、Vバンク間の上方にスーパーチャージャーを備えるV型エンジンにおいて、スーパーチャージャーの下方のVバンク内に筒内噴射インジェクタと吸気ポート噴射インジェクタとを配置して、V型エンジンのコンパクト化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るV型エンジンのクランク軸方向視における一部断面説明図である。 V型エンジンの斜視概要図である。 V型エンジンの平面視概要図である。 図2のA−A線断面説明図である。 図2の吸気構造部分の側面視図及び一部断面説明図である。 燃料噴射装置の平面視概要図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1〜図6に本発明の一実施形態に係るV型エンジンを示す。
なお、図中、前後、左右、上下の方向については、車両にV型エンジン1を、クランク軸を車両前後方向に合わせて車両の前部に搭載したときに、運転席から見た方向として図1及び図2に示すように定義して用いた。
(エンジン本体構造)
図1、2を参照して、V型エンジン1の本体構造について説明する。
このV型エンジン1は、4サイクルのV型6気筒のガソリンエンジンであって、Vバンクのバンク角(バンク挟角)は、例えば約60°のエンジンを示している。V型をなす右バンク12a、左バンク12bには、それぞれ3つの気筒が並設されている。
各気筒には、シリンダ14a、14bの内部にピストン16a、16bが摺動自在に嵌装されている。そして、各ピストン16a、16bは、クランクケース18内に回転自在に収納されたクランク軸20にコンロッド22a、22bを介して連結されている。
また、左右の各バンク12a、12bは、シリンダブロック24a、24bとその上部にシリンダヘッド26a、26bが結合され、さらにシリンダヘッドの上部にはカムシャフト等の動弁機構を覆うようにロッカーカバー28a、28bが取り付けられている。
また、シリンダヘッド26a、26bには各気筒に対して図示しない吸気弁及び排気弁によって開閉制御される吸気ポート38a、38b及び排気ポート(不図示)が設けられている。そして、吸気ポート38a、38b及び吸気ポートの開口部39a、39bが、シリンダヘッド26a、26bに開口されて設けられる。
図1、4に示すように、吸気ポート38a、38bの開口部39a、39bが、各バンク12a、12bのシリンダヘッド26a、26bの上面に設けられている。
なお、吸気弁及び排気弁はカム軸を介して所定のタイミングでそれぞれ駆動されるようになっている。
また、V型エンジン1は、オフセットクランク構造が採用されている。このオフセットクランク構造は、図1に示すように、通常エンジン(各バングがオフセットしていないV型エンジン)に対して、クランク軸の軸中心Pからシリンダヘッドの上面までの高さを保ったまま、各バンク12a、12bにおけるシリンダ14a、14bの軸線を、軸中心Pに対してクランク軸20の回転方向(矢印方向)と同じ方向へオフセット(矢印C方向)させることで、右バンク12aの高さが左バンク12bより高い位置に配置され、吸気ポート38a、38bの開口部39a、39bの位置においても高さ差を生じている。
従って、後述するスーパーチャージャー30を支持する吸気導入部64a、64bの長さを、右バンク(高バンク)12a側を左バンク(低バンク)12b側よりも短くすることができる。具体的には後述する下部吸気導入部68aの長さを短くできる。長さが短くなることで、左バンク12b側よりも右バンク12a側の支持剛性を向上できる。
このスーパーチャージャー30を駆動する駆動力は、クランク軸20からベルトまたはチェーン等の動力伝達手段48によって伝達されるが、その駆動力を伝達さするスーパーチャージャー用プーリ50は、図1に示すように、右バンク12a寄りに位置されるため、支持剛性が高い側に位置されることで、剛性強化によってスーパーチャージャー30の振動を抑制できるようになっている。
また、各バンク12a、12bに配置される気筒は、クランク軸20の前後方向において位置がずれて配置されている。これは、後述するように、Vバンクの内側に燃料噴射装置のインジェクタ等が互いに対向すると配置スペースの関係で、配置し難くなるため、前後に位置をずらして配置されている。
例えば、図3のように、右バンク(高バンク)12aは、クランク軸20方向において他方の左バンク(低バンク)12bよりも、クランク軸20の一端部側、すなわち、スーパーチャージャー30の入力回転軸31と動力伝達手段(ベルト)48によって連結される一端部側(前側)にLだけずれて(オフセットして)配置されている。従って、スーパーチャージャー30をVバンク間の上方に支持する吸気通路29の内、入力回転軸31に近い側の右バンク12aの吸気通路29を一端部(前側)に近付けて位置させるので、入力回転軸31の支持剛性をより高めることができ、スーパーチャージャーの振動低減効果をより一層向上できる。
従って、V型エンジン1の本体は、右バンク12aが左バンク12bよりも高く、且つ前側にずれて(オフセット)構成されている。
これによって、スーパーチャージャー30の支持剛性を高めることができ、スーパーチャージャー30の振動低減を向上できる構成となっている。
(スーパーチャージャー)
次に、スーパーチャージャー30について説明する。
右バンク12a及び左バンク12b間(バンク角間)であって、各バンクのシリンダヘッド26a及び26bの上方にクランク軸20によって駆動されるスーパーチャージャー30が設けられている。スーパーチャージャー30は、クランク軸20からベルトまたはチェーン等の動力伝達手段(ベルト)48によって入力回転軸31に駆動力が伝達されて駆動され、吸気をシリンダヘッド26a及び26bに形成された吸気ポート38a、38bに送り出す。
図1のようにクランク軸20の軸中心Pの上方に位置し、ロッカーカバー28a、28bの上面より上方位置(図1のH)にスーパーチャージャー30の下面が位置されるように設けられている。これにより、スーパーチャージャーの下面とシリンダヘッドに設けられたロッカーカバーの上面との間の空間に下部吸気導入部68a、68bを配置可能な空間を確保できる。また、スーパーチャージャー30の下面側通過する通気によって冷却効果が得られる。
また、このスーパーチャージャー30は、スーパーチャージヤー30の上部に取り付けられ、左右のバンク12a、12b方向に伸びて形成される出口通路部32の略中央部分に吊り下げられた状態で支持される。
図4に示すように、スーパーチャージャー30は、例えば、4葉のルーツ式であり、筒状ケーシング52内に一対のロータ54、54が噛み合い、互いに逆回転して吸気を下流側に押し出して吐出することで、吸気圧を高める。一方のロータ54の回転軸は筒状ケーシング52から突出し、前端部にスーパーチャージャー用プーリ50が設けられ、他方のロータはケーシング内でギャ等よって回転可能に構成されている。筒状ケーシング52の両端は端板51及び53で遮蔽され、端板51にはスーパーチャージャー用プーリ50を回転自在に支持する円錐形の軸受体51aがボルト結合されている。
図3、5に示すように、スーパーチャージャー30へ吸気を流入する吸入口56は、筒状ケーシング52の後端部に形成され、スーパーチャージャー30から吸気を吐出する吐出口58は、筒状ケーシング52の前方部分の上部に形成される。ロータ54、54の回転によって吐出される吸気は、吐出口58を介して上方に吐出される(吐出空気A2)。筒状ケーシング52の上方には出口通路部32を構成する出口ハウジング34が設けられ、出口ハウジング34の内部で吸気の出口通路qが形成される。
また、筒状ケーシング52及び出口ハウジング34の車体後方側には、バイパス通路bを形成するバイパスケーシング60がボルト61で接続されている。バイパス通路bは上下方向に配置され、バイパスバルブ62が設けられている。また、バイパス通路bはバイパスバルブ62の下流側で、外気を吸入する開口ダクト40及び吸入口56に連通している。
バイパス通路bによって、スーパーチャージャー30から出口通路qに吐出された吸気の一部はバイパス通路bによって吸入口56に戻される。これによって、吐出吸気圧を調整できる。戻り吸気量はバイパスバルブ62によって調整される。
また、開口ダクト40は、図3に示すように、入口通路ケーシング43内に形成され、入口通路ケーシング43は、バイパスケーシング60にボルト締結されて取り付けられる。そして、開口ダクト40内にはスロットルバルブ41が設けられ、スロットルバルブ41を介して吸入量が調整されて吸入口56から導入される(吸入空気A1)。
(吸気通路構造)
次に、吸気通路構造について説明する。
スーパーチャージャー30の吐出口58から吐出された吸気をエンジンの吸気ポート38a、38bに導くための吸気通路29は、大きく分けて、出口通路部32と吸気導入部64a、64bとで構成されている。
出口通路部32は、スーパーチャージャー30の上部に取り付けられ、左右のバンク12a、12bの方向に伸びて形成される。スーパーチャージャー30から上方向に吐出された吸気を左右のバンク12a、12bの方向に分配する。
吸気導入部64a、64bは、出口通路部32の左右の端部から下方向に伸びて、スーパーチャージャー30の左右両側を通って、各バンク12a、12bの気筒の吸気ポート38a、38bに導く部分である。
吸気導入部64a、64b及び出口通路部32によって、スーパーチャージャー30を、出口通路部32の略中央部で吊り下げ支持している。
吸気導入部64a、64bは、インタークーラ70a、70bが装着される上部吸気導入部66a、66bと、上部吸気導入部66a、66bの下部に設けられた下部吸気導入部68a、68bとで構成される。
下部吸気導入部68a及び68bは各シリンダに向けて分岐された分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bを有して構成され、ロッカーカバー28a及び28bの外形に沿ってバンク内側に湾曲し、各バンク12a、12bのシリンダ14a及び14bの吸気ポート38a及び38bに接続される。
また、図2、4、5に示すように、出口ハウジング34は、左右のバンク方向を長手形状とし、左右のバンクと直角方向(クランク軸20方向)を短手形状として、扁平な略直方体形状からなっている。
出口ハウジング34を扁平形状とすることによって、出口ハウジング34の高さを抑えることができ、V型エンジン10の全高の高さを抑えることができる。また、略直方体形状とすることで、扁平であっても短手方向の長さを確保することで必要吸気量の確保が容易である。
出口ハウジング34の底壁の左右方向の中央部分には、スーパーチャージャー30の吐出口58の上方位置に重なるようにして中央開口59が形成され、スーパーチャージャー30の吐出口58の周囲に形成されたフランジ部52aと接合する中央開口フランジ部34aが形成されている。
また、出口ハウジング34の底壁の左右両端部分には、それぞれ上部吸気導入部66a、66bの上端部と連結する右側開口63、左側開口67が形成され、それぞれの開口周囲には締結用のフランジ部88a、88bが形成され、上部吸気導入部66a、66bの上端部と結合される。
さらに、出口ハウジング34は、スーパーチャージャー30の吐出口58に対向する内壁面には、スーパーチャージャー30から上方向に吐出された吸気を左右のバンク12a、12b方向に分配する分配リブ36が、短手方向に、且つ内側に突出した形状で、短手方向の全域に渡って形成されている。
また、分配リブ36の後端部に位置する出口ハウジング34の後壁には、バイパス通路bへ連通するバイパス開口65が設けられている。
分配リブ36によって、スーパーチャージャー30から吐出される吸気の左右のバンク12a、12bへの分配性が向上して、左右バンクの気筒へ均等に吸気を供給できる。
さらに、出口ハウジング34は、スーパーチャージャー30の吐出口58に対向する上壁の内壁面の高さが、短手方向に前方から後方にかけて高くなるように形成されている。
すなわち、図5のように、出口ハウジング34の内壁面はスーパーチャージャー30のロータ54、54の回転軸方向に対して傾斜している。
従って、スーパーチャージャー30の吐出口58から吐出され吸気は、出口ハウジング34の上壁の内壁面に対して、直角方向ではなく傾斜した状態で衝突する。このため、内壁面に吸気があたる面積が大きくなり衝突時に発生する衝突音の低減効果が得られる。すなわちスーパーチャージャーからの吐出圧による放射音が低減できる。
また、スーパーチャージャー30は、出口ハウジング34の底壁の下面に、出口ハウジング34の上壁の上面上方から挿入される締結ボルト80によって取り付けられる。これによって、スーパーチャージャー30を吊り下げ状態で固定できる。
また、出口ハウジング34は樹脂又はアルミなどの軽金属によって構成されている。これによって、出口ハウジング34の軽量化が可能になり、さらに、出口ハウジング34を樹脂又は軽金属によって一体成形することで、製造が容易になる。
さらに、出口ハウジング34を軽量化できるため、エンジン上部を軽量化でき、重量負荷を軽減し、耐久信頼性を向上できる。また、エンジン上部を軽量化できるため、エンジン重心が下がり車両の運動性能向上(アンダーステア防止)に寄与する。
次に、上部吸気導入部66a、66bについて説明する。上部吸気導入部66a、66bは、インタークーラ70a、70bから構成されている。
図4のように、インタークーラ70a、70bは、スーパーチャージャー30の左右の両側であって、且つロッカーカバー28a、28bの上方位置に、左右のバンク12a、12b用としてそれぞれ別に設けられている。
バンク毎に吸気を冷却するので、吸気全体をまとめて冷却するよりも冷却が効果的に得られる。また、インタークーラ70a、70bがスーパーチャージャー30の両側に配置されるので、V型エンジン1のロッカーカバー28a、28bの上方空間部を有効利用できる。
インタークーラ70a、70bは、左右両側共に同様の構造であり、断面が四角形の筒状体72a、72bの内部に、水冷のインタークーラコア74a、74bが収納され、該インタークーラコア74a、74bに外部から冷却水Wが供給及び排出されるようになっている。冷却水の供給口76a、76bが上側に、排出口78a、78bが下側に配置され、冷却水内の気泡を上方に排出しやすいように配置されている(図1、5参照)。
また、図1に示すように、筒状体72a、72bの下端部周囲には、下端フランジ部82a、82bが形成され、下端フランジ部82a、82bには筒状体72a、72bの周囲に亘って補強用の柱部(金属製または樹脂製)84a、84bが複数本、立設されている。
この柱部84a、84bは、中空形状であり、内部には締結ボルト86a、86bが貫通する。柱部84a、84bの上端は右側のインタークーラ70aであれば、出口ハウジング34の右側開口のフランジ部88aに当接し、左側のインタークーラ70bであれば、出口ハウジング34の左側開口のフランジ部88bに当接する。
筒状体72a、72bの下端フランジ部82a、82bは、下部吸気導入部68aの上端フランジ部90a、90bと接合する。そして、締結ボルト86a、86bがフランジ部88a及び88bの上面から挿入され、下部吸気導入部68a及び68bの上端フランジ部90a及び90bに形成された雌ねじ部に螺合することで、筒状体72a及び72bは出口ハウジング34と下部吸気導入部68a及び68bとの間に挟み込まれるようにして固定される。なお、筒状体72a及び72bは、例えば樹脂によって一体成形される。
次に、下部吸気導入部68a、68bについて説明する。
下部吸気導入部68a、68bは、上部吸気導入部66a、66bの下部に設けられ、各気筒に向けて分岐された分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bを有している。すなわち、下部吸気導入部68a、68bは吸気マニホールドに相当する部分であり、分岐通路を有するこの下部吸気導入部68a、68bは鋳造または樹脂によって一体成形される。
筒状体72a及び72bの樹脂化または軽金属化、及び下部吸気導入部68a、68bの樹脂化または軽金属化によって、エンジン上部をより一層軽量化できる。
また、出口ハウジング34の樹脂化または軽金属化、さらに筒状体72a及び72b、及び下部吸気導入部68a、68bの樹脂化または軽金属化によって、これら部品を適宜組み合わせて一体化でき、シール部品の削減による軽量化及び信頼性を向上できる。
下部吸気導入部68a、68bの上端フランジ部90a、90bは、前述のように締結ボルト86a、86bによって上部吸気導入部66a、66bの下端部に締結され、下部吸気導入部68a、68bの下端フランジ部92a、92bは、シリンダヘッド26a、26bの吸気ポート38a、38bの開口部39a、39bの部分にボルト締結される。
下部吸気導入部68a、68bの上部の部分はインタークーラ70a、70bを通過後の吸気を集合して流れ方向をバンク内側に指向させる集合部75a、75bが形成されている。その集合部75a、75bから下流側において気筒数分分岐して各分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bが形成される。
分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bは、図1、4のように、ロッカーカバー28a、28bの上面及び側面の外形に沿ってバンク内側に湾曲して、ロッカーカバー28a、28bの上面とスーパーチャージャー30の下面との間を通過して各バンク12a、12bの気筒の吸気ポート38a、38bに接続される。
各気筒に向けて分岐された分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bは、スーパーチャージャー30の下部付近から下方域に設けられる構造である。このため、分岐通路によって、スーパーチャージャー30を吊り下げる脚部に相当する部分の剛性が向上し、スーパーチャージャーの安定支持に寄与できる。
また、下部吸気導入部68a、68bの集合部75a、75bから下端フランジ部92a、92bにかけて、隣接する複数の分岐通路69a、71a、73aを及び69b、71b、73bの間を連結壁94によって繋いで一体化されて壁面K1を形成している。
さらに、この一体化された壁面K1及び集合部75a、75bの壁面K2には補強用リブ96が形成されている。
また、左右のバンク12a、12bにおける下部吸気導入部68a、68bの下端フランジ部92a、92bの部分を橋渡すように左右連結部98によって連結されている。
この左右連結部98は、前後方向の両端部分に、または前後方向に間隔を置いて複数個所に設けてもよく、さらに底壁として全面的に設けてもよい。これによって、下部吸気導入部68a、68bの剛性がさらに高まる。
以上のように構成された吸気通路構造の作用について説明する。
V型エンジン1が始動されてクランク軸20が回転すると、回転はクランク軸20から動力伝達手段(ベルト)48によってスーパーチャージャー用プーリ50に伝達されて回転され、吸気が吸入口56から導入されて吐出口58から上方向に吐出されて、出口ハウジング34内に導入される。
出口ハウジング34内で、吸気は分配リブ36によって左右のバンク12a、12bへ均等に振り分けられる。その後、各バンク12a、12bに向かった吸気は、出口ハウジング34の両端部分で下方向に向きを変えて、左右のそれぞれのインタークーラ70a、70bに導入されて冷却される。
その後、冷却された吸気は、集合部75a、75bで流れの向きをバンクの内側に向きを変えつつ、ロッカーカバー28a、28bの外形形状に沿って湾曲した分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bを流れて、シリンダヘッド26a、26bの上面に形成された開口部39a、39bから吸気ポート38a、38bに導かれて、燃焼室103a、103bに供給される。
以上の吸気構造によると、すなわち、出口通路部32と吸気導入部64a、64bとで構成される吸気通路29によって、Vバンク間の上方にスーパーチャージャー30を設けても、全高を高くすることなくスーパーチャージャー30を設置できる。
なお、本実施形態においては、スーパーチャージャー30を左右のバンク方向に伸びる偏平の直方体形状からなる出口ハウジング34に吊り下げる構造として説明したが、必ずしも、吊り下げる構造としなくてもよい。例えば、下部吸気導入部68a、68bに載せて固定するようにしてもよい。
(燃料噴射装置)
次に、燃料を燃焼室内に噴射する燃料噴射装置3について説明する。
本実施形態においては、各吸気ポート38a、38bに燃料を噴射するための吸気ポート噴射弁101a、101bと、各気筒の燃焼室103a、103bに直接燃料を噴射する筒内噴射弁105a、105bとからなる2系統の燃料噴射弁を備えている。
図1、4に示すように、スーパーチャージャー30の下部には、ポート噴射用の低圧デリバリパイプ107a、107bが気筒列方向に取り付けられ、それぞれの低圧デリバリパイプ107a、107bには、吸気ポート噴射弁101a、101bが、3気筒分接続されている。
吸気ポート噴射弁101a、101bの噴口102a、102bは、シリンダヘッド26a、26bの吸気ポート38a、38bの開口部39a、39b内に位置するように設置され、吸気ポート噴射弁101a、101bの軸線は、左右のバンク12a、12bの中央に向かい、且つ斜め上方に向かうように傾斜されて、吸気ポート噴射弁101a、101bからの噴射方向が吸気弁の弁体に指向するように取り付けられている。
また、シリンダヘッド26a、26bのバンク12a、12bの内側には、筒内噴射用の高圧デリバリパイプ109a、109bが気筒列方向に取り付けられ、それぞれの高圧デリバリパイプ109a、109bには、筒内噴射弁105a、105bが3気筒分接続されている。
筒内噴射弁105a、105bの軸線は、吸気ポート噴射弁101a、101bと同様に、バンク12a、12b内の中央に向かい、且つ斜め上方に向かうように傾斜されて、筒内噴射弁105a、105bからの噴射方向を燃焼室103a、103b内に指向させるように取り付けられている。
従って、吸気ポート噴射弁101a、101bと筒内噴射弁105a、105bとは、それぞれバンク12a、12bの内側を斜め上方に向かうように傾斜されて、クランク軸方向視において上下に位置してそれぞれ同方向に、インジェクタの軸線が略平行に配置されている。
また、既にエンジン本体構造で説明したように、左右のバンク12a、12bは高さが異なり、右バンク12aが、左バンク12bより高いため、吸気ポート噴射弁101a、101bと筒内噴射弁105a、105bとはバンク間で上下にオフセットされるため、左右のバンク12a、12b内の空間において吸気ポート噴射弁101a、101bと筒内噴射弁105a、105bとを、干渉させずに配置できる。さらに、前後方向にもずれるため、さらに干渉せずに配置が容易化できる。
このように、吸気ポート噴射弁101a、101bと筒内噴射弁105a、105bとの両方の噴射弁を、Vバンク内であって、且つ下部吸気導入部68a、68bのバンク間の中央側に配設可能にすることによって、スーパーチャージャー30と下部吸気導入部68a、68bと左右の各バンク12a、12bとによって囲い込まれるように配置できる。
これによって、吸気ポート噴射弁を吸気通路(吸気マニホールド)の外側に配設する従来構造に比べて、Vバンクのバンク角度を広く設定することがなく、V型エンジンの全幅を抑えることができる。特に、バンク角が約60°以下の狭角のV型エンジンへ適用することが可能であるため、全幅を抑えたV型エンジンを得ることができる。
さらに、スーパーチャージャー30と下部吸気導入部68a、68bと左右の各バンク12a、12bとによって囲い込まれる内部に、吸気ポート噴射弁と筒内噴射弁との両方を配設するため、スーパーチャージャー30を備えていても極力全高の増大を抑えることができる。
また、左右のバンク12a、12b内には、吸気ポート噴射用の低圧デリバリパイプ107a、107bと、筒内噴射用の高圧デリバリパイプ109a、109bが設けられ、それぞれ気筒列方向に各バンク用に、バンクそれぞれに対して取り付けられている。
図6には、デリバリパイプと噴射弁の平面視図を示す。図示しない高圧燃料ポンプからの高圧燃料は、高圧燃料供給パイプ111を介して一方(右側)の高圧デリバリパイプ109aに供給され、この一方の高圧デリバリパイプ109aから分岐した分岐パイプ113を介して他方(左側)の高圧デリバリパイプ109bに供給される。
また、図示しない低圧燃料ポンプからの低圧燃料は、低圧燃料供給パイプ115が途中で分配されて、一方(右側)の低圧デリバリパイプ107aと他方(左側)のデリバリパイプ107bに供給される。
高圧燃料ポンプからの高圧燃料は、図6のE矢印で示すように、エンジン1の後端部側から供給されるようになっている。また、低圧燃料ポンプからの低圧燃料は、図6のF矢印で示すように、エンジン1の前端部側から供給されるようになっている。従って、互いに前後方向で反対側から燃料が、デリバリパイプに供給されるため、デリバリパイプへの燃料供給配管が燃料供給入り口側において、お互いの干渉を避けるために配管の張り回しが複雑化することを回避できる。その結果、吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とのVバンク間の内部への配設が容易となる。
また、図1、4に示すように、クランク軸方向視において、吸気ポート噴射弁101a、101bと、筒内噴射弁105a、105bと、それら噴射弁への低圧デリバリパイプ107a、107bと、高圧デリバリパイプ109a、109bは、下部吸気導入部68a、68bを構成する分岐通路69a、71a、73a及び69b、71b、73bと、スーパーチャージャー30と、さらに、左右のバンク12a、12bとによって周囲が囲われるように配置されるため、これら噴射弁、さらに、これら噴射弁に接続されるデリバリパイプに対する外部からの衝撃や異物浸入への保護作用が向上する。従って、車両衝突時の安全性の向上が期待できる。
さらに、隣接して設けられた分岐通路69a、71a、73a、及び69b、71b、73bを、連結壁94によって繋いで一体化されて壁面K1を形成している。これによって、囲われた内部空間がトンネル状になっているため、車両走行による走行空気の流れをガイドする作用も得られることで、走行空気の流れによって燃料噴射装置のインジェクタやデリバリパイプ等の冷却効果の向上が期待できる。
本発明の一実施形態によれば、スーパーチャージャーの下方のVバンク内に筒内噴射インジェクタと吸気ポート噴射インジェクタとを配置して、V型エンジンのコンパクト化を図ることができるので、V型エンジンへの適用に有効である。
1 V型エンジン
3 燃料噴射装置
12a 右バンク
12b 左バンク
20 クランク軸
26a、26b シリンダヘッド
28a、28b ロッカーカバー
29 吸気通路
30 スーパーチャージャー
32 出口通路部
34 出口ハウジング
38a、38b 吸気ポート
39a、39b 吸気ポートの開口部
48 ベルト(動力伝達手段)
52 筒状ケーシング
56 吸入口
58 吐出口
60 バイパスケーシング
64a、64b 吸気導入部
66a、66b 上部吸気導入部
68a、68b 下部吸気導入部
69a、69b、71a、71b、73a、73b 分岐通路
70a、70b インタークーラ
74a、74b インタークーラコア
94 連結壁
98 左右連結部
101a、101b 吸気ポート噴射弁
103a、103b 燃焼室
105a、105b 筒内噴射弁
107a、107b 低圧デリバリパイプ
109a、109b 高圧デリバリパイプ
b バイパス通路
q 出口通路
P クランク軸中心
W 冷却水

Claims (6)

  1. Vバンク内側に各気筒の燃焼室に連結されるようにシリンダヘッドに設けられた吸気ポートと、
    クランク軸方向視で前記吸気ポートのVバンク内側であって、前記吸気ポート内に燃料を噴射するように配設された吸気ポート噴射弁と、
    クランク軸方向視で前記吸気ポート噴射弁よりも燃焼室側であって、Vバンク内側に、燃焼室に直接燃料を噴射するように配設された筒内噴射弁と、
    前記Vバンク間の上方に設けられたスーパーチャージャーと、
    該スーパーチャージャーからの吐出空気を左右の各バンクの前記吸気ポートに導入する吸気通路と、を備え、
    左右の各バンクの前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁は、前記スーパーチャージャーと前記吸気通路と左右の各バンクとによって囲い込まれるように配置されることを特徴とするV型エンジン。
  2. 前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁を囲い込む前記吸気通路は、各バンクの気筒への分岐通路を有し、隣接する前記分岐通路の間を連結壁で繋いで一体化された壁面を形成することを特徴とする請求項1記載のV型エンジン。
  3. 各バンクはクランク軸の回転方向と同一方向にオフセットされて、該オフセットによって一方のバンクが他方のバンクよりランク軸方向視において高く位置される高バンクを備え、前記高バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、他方の低バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁よりそれぞれ高い位置に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のV型エンジン。
  4. 前記高バンクは、クランク軸方向において他方の低バンクと位置がずれて配置され、前記高バンクの方が前記低バンクよりも前記クランク軸の前記一端部側にずれて配置され、前記高バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁とは、他方の低バンク側の前記吸気ポート噴射弁と前記筒内噴射弁よりそれぞれ前記一端部側にずれて配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のV型エンジン。
  5. 各気筒の前記吸気ポート噴射弁に接続されて燃料を供給する低圧デリバリパイプと、各気筒の前記筒内噴射弁に接続されて燃料を供給する高圧デリバリパイプと、を備え、前記低圧デリバリパイプ及び前記高圧デリバリパイプは、夫々気筒配列方向に伸びて配設され、前記低圧デリバリパイプへの燃料供給入口側と、前記高圧デリバリパイプへの燃料供給入口側とは、前記気筒の配列方向で互いに反対側に位置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のV型エンジン。
  6. 前記V型エンジンのV型のバンク角が約60°以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のV型エンジン。
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