JPWO2016043071A1 - 車両用油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

機械式オイルポンプ停止時の変速機構への油圧供給と変速機構の冷却機能の両立を図りつつ、車載性の向上やコスト低減を図ることができる車両用油圧制御装置を提供すること。モータ/ジェネレータ(MG)によって作動される機械式オイルポンプ(O/P)の吐出油をライン圧制御弁(101)へ供給する第1油圧供給油路(102)と、サブモータ(S/M)によって作動される電動オイルポンプ(M/O/P)の吐出油をライン圧制御弁(101)へ供給する第2油圧供給油路(103)と、電動オイルポンプ(M/O/P)の吐出油を変速機構の冷却/潤滑系(Lub)へ供給する冷却系油路104と、電動オイルポンプ吐出油路(105)を、第2油圧供給油路(103)と冷却系油路(104)とのいずれか一方に接続する切替弁(106)と、を備える構成とした。

Description

本発明は、走行駆動源によって作動される機械式オイルポンプと、電動モータによって作動される電動オイルポンプと、を備えた車両用油圧制御装置に関する発明である。
従来、走行駆動源の停止に伴って、この走行駆動源によって作動される機械式オイルポンプが停止することで、変速機構用油圧系への油圧の供給が停止してしまうことを回避するため、走行駆動源とは別の電動モータによって作動される電動オイルポンプを備えた車両用油圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10-324177号公報
ところで、従来の車両用油圧制御装置にあっては、電動オイルポンプから吐出された作動油は変速機構用油圧系へ供給される。つまり、この電動オイルポンプから吐出された作動油が、変速機構の冷却/潤滑系に直接流れることはない。
そのため、例えば登坂発進やアクセル全開発進等、変速機構のクラッチが発熱するようなシーンでクラッチ冷却を行うためには、機械式オイルポンプに代わって油圧供給を行う電動オイルポンプとは別に、変速機構の冷却/潤滑系へ油圧供給を直接行う第2の電動オイルポンプを設けることが考えられる。
しかしながら、この場合では、油圧供給用と冷却/潤滑用との二つの電動オイルポンプを設けることになり、電動オイルポンプの車載性能が低下したり、コストが増大したりする問題が発生する。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、機械式オイルポンプ停止時の変速機構の油圧確保と変速機構の冷却機能の両立を図りつつ、車載性の向上やコスト低減を図ることができる車両用油圧制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用油圧制御装置は、機械式オイルポンプと、電動オイルポンプと、ライン圧制御弁と、第1油圧供給油路と、第2油圧供給油路と、冷却系油路と、切替弁と、を備えている。
前記機械式オイルポンプは、走行駆動源によって作動されるオイルポンプである。
前記電動オイルポンプは、走行駆動源とは別の電動モータによって作動されるオイルポンプである。
前記ライン圧制御弁は、変速機構用油圧系へ供給するライン圧を調圧する。
前記第1油圧供給油路は、機械式オイルポンプから吐出された作動油を、ライン圧制御弁の入力ポートへ供給する。
前記第2油圧供給油路は、電動オイルポンプから吐出された作動油を、ライン圧制御弁の入力ポートへ供給する。
前記冷却系油路は、電動オイルポンプから吐出された作動油を、変速機構の冷却/潤滑系へ供給する。
前記切替弁は、電動オイルポンプの吐出油路に設けられ、この吐出油路を、第2油圧供給油路と冷却系油路とのいずれか一方に接続する。
よって、本発明の車両用油圧制御装置では、走行駆動源とは別の電動モータによって作動される電動オイルポンプの吐出油路を、切替弁を用いて、電動オイルポンプから吐出された作動油をライン圧制御弁の入力ポートへ供給する第2油圧供給油路と、電動オイルポンプから吐出された作動油を変速機構の冷却/潤滑系へ供給する冷却系油路と、のいずれか一方に接続することができる。
そのため、走行駆動源の停止に伴って機械式オイルポンプが停止したことで、変速機構用油圧系への油圧供給要求が発生したときには、切替弁によって電動オイルポンプの吐出油路を第2油圧供給油路に接続する。これにより、電動オイルポンプから吐出された作動油が、ライン圧制御弁によってライン圧に調圧された上で変速機構用油圧系に供給され、変速機構用油圧系の必要油圧を確保することができる。
一方、変速機構の冷却要求が発生したときには、切替弁によって電動オイルポンプの吐出油路を冷却系油路に接続する。これにより、電動オイルポンプから吐出された作動油が変速機構の冷却/潤滑系に直接供給され、この変速機構の冷却/潤滑系を流れる作動油の流量(油量)を増加させ、変速機構の冷却を速やかに行うことができる。
すなわち、この機械式オイルポンプ停止時の変速機構の油圧確保と変速機構の冷却機能を、一つの電動オイルポンプと切替弁によって達成することができる。この結果、機械式オイルポンプ停止時の変速機構の油圧確保と変速機構の冷却機能の両立を図りつつ、車載性の向上やコスト低減を図ることができる。
実施例1の油圧制御装置が適用されたハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド車両が有する油圧制御回路を示す油圧回路図である。 実施例1にて実行される切替弁の油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理の流れを示すフローチャートである。 ライン圧制御弁の構成を示す説明図である。 ライン圧制御弁への供給油量変化速度に対する、目標ライン圧と実ライン圧との乖離量を示すマップである。 実施例1にて実行される切替弁の冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理の流れを示すフローチャートである。 切替弁が油圧供給側に切り替えられているときの切替弁の動作と、作動油の流れを示す説明図である。 切替弁が冷却側に切り替えられているときの切替弁の動作と、作動油の流れを示す説明図である。 実施例1の油圧制御装置において、切替弁を油圧供給側から冷却側に切り替える際のアクセル開度・車速・CL2温度(第2クラッチ温度)・冷却フラグ・油圧供給フラグの各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の油圧制御装置において、切替弁を油圧供給側から冷却側に切り替える際の機械式オイルポンプ回転数・変速機構用油圧系供給油量・電動オイルポンプ吐出油量・機械式オイルポンプ吐出油量・切替弁状態の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の油圧制御装置において、切替弁を冷却側から油圧供給側に切り替える際のアクセル開度・車速・CL2温度(第2クラッチ温度)・冷却フラグ・油圧供給フラグの各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の油圧制御装置において、切替弁を冷却側から油圧供給側に切り替える際の機械式オイルポンプ回転数・変速機構用油圧系供給油量・電動オイルポンプ吐出油量・機械式オイルポンプ吐出油量・切替弁状態の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車両用油圧制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、実施例1の車両用油圧制御装置の構成を、「ハイブリッド車両の全体システム構成」、「油圧制御回路の詳細構成」、「油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理構成」、「冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理構成」に分けて説明する。
[ハイブリッド車両の全体システム構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両(車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、実施例1のハイブリッド車両の全体システム構成を説明する。
実施例1の車両用油圧制御装置は、図1に示すハイブリッド車両に適用されている。このハイブリッド車両の駆動系は、エンジンEngと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、無段変速機CVTと、ファイナルギヤFGと、左駆動輪LTと、右駆動輪RTと、を備えている。
前記エンジンEngは、希薄燃焼可能な内燃機関であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量の制御と、インジェクタによる燃料噴射量の制御と、点火プラグによる点火時期の制御とにより、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
前記第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGとの間の位置に介装された摩擦締結要素である。この第1クラッチCL1は、作動油の油圧によって動作する油圧アクチュエータで操作され、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力によって、油圧がかかっていないときに解放状態になる(ノーマルオープン)乾式クラッチが用いられる。
この第1クラッチCL1は、油圧アクチュエータにかかる油圧の大きさによって、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGとの間を、完全締結/スリップ締結/解放のいずれかの状態に制御する。この第1クラッチCL1は、完全締結状態のとき、モータトルク及びエンジントルクを第2クラッチCL2へと伝達し、解放状態のとき、モータトルクのみを第2クラッチCL2へと伝達する。
なお、第1クラッチCL1の完全締結/スリップ締結/解放の制御は、油圧アクチュエータに対するストローク制御にて行われる。
前記モータ/ジェネレータMGは、走行駆動源になる三相交流の永久磁石型同期モータである。このモータ/ジェネレータMGは、発進時や走行時に、駆動トルク制御や回転数制御を行う。また、このモータ/ジェネレータMGは、制動時や減速時に、回生ブレーキ制御を行い、車両運動エネルギーをバッテリBATへ回収する。
前記第2クラッチCL2は、モータ/ジェネレータMGと左右駆動輪LT,RTとの間に介装された摩擦締結要素である。この第2クラッチCL2は、ここでは作動油の油圧(第2クラッチ油圧)によって動作する湿式の多板摩擦クラッチから構成され、第2クラッチ油圧の大きさによって完全締結/スリップ締結/解放が制御される。
なお、実施例1の第2クラッチCL2は、遊星ギアによる無段変速機CVTの前後進切替機構に設けられた前進クラッチFCと後退ブレーキRBを流用している。つまり、前進走行時には、前進クラッチFCが第2クラッチCL2とされ、後退走行時には、後退ブレーキRBが第2クラッチCL2とされる。
前記無段変速機CVTは、プライマリプーリPriと、セカンダリプーリSecと、このプライマリプーリPriとセカンダリプーリSecの間に掛け渡されたプーリベルトVと、を有するベルト式無段変速機である。プライマリプーリPriとセカンダリプーリSecは、それぞれ油圧が供給されることでプーリ幅を変更し、プーリベルトVを挟持する面の径を変更して変速比(プーリ比)を自在に制御する。
さらに、機械式オイルポンプO/Pの入力ギアが、モータ/ジェネレータMGのモータ出力軸MGoutに、チェーンCHを介して接続されている。この機械式オイルポンプO/Pは、モータ/ジェネレータMGの回転駆動力によって作動するオイルポンプであり、例えばギアポンプやベーンポンプ等が用いられる。また、この機械式オイルポンプO/Pは、モータ/ジェネレータMGの回転方向に拘らずオイル吐出が可能となっている。さらに、ここでは、オイルポンプとして、サブモータS/Mの回転駆動力によって作動する電動オイルポンプM/O/Pが設けられている。サブモータS/Mは、モータ/ジェネレータMGとは別に設けられた電動モータである。
そして、この機械式オイルポンプO/Pと電動オイルポンプM/O/Pは、第1,第2クラッチCL1,CL2及び無段変速機CVTへ供給する作動油圧(制御圧)を作り出す油圧供給源OILとなっている。この油圧供給源OILでは、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量が十分であるとき、サブモータS/Mを停止して電動オイルポンプM/O/Pを停止させる。また、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量が低下したとき、サブモータS/Mを駆動して電動オイルポンプM/O/Pを作動させ、この電動オイルポンプM/O/Pからも作動油を吐出させる。
なお、モータ回転数制御ができる三相交流の永久磁石型同期モータが、サブモータS/Mとして用いられる。
そして、このハイブリッド車両は、第1クラッチCL1とモータ/ジェネレータMGと第2クラッチCL2により1モータ・2クラッチのハイブリッド駆動システムが構成され、このシステムによる主な駆動態様として「EVモード」と「HEVモード」を有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を解放し、第2クラッチCL2を締結してモータ/ジェネレータMGのみを駆動源に有する電気自動車モードである。
前記「HEVモード」は、第1,第2クラッチCL1,CL2を締結してエンジンEngとモータ/ジェネレータMGを駆動源に有するハイブリッド車モードである。
実施例1のハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、インバータINVと、バッテリBATと、統合コントローラ10と、変速機コントローラ11と、クラッチコントローラ12と、エンジンコントローラ13と、モータコントローラ14と、バッテリコントローラ15と、を備えている。
前記インバータINVは、バッテリBATから供給される直流電流を、モータ/ジェネレータMGに供給する三相交流へと変換し、モータ/ジェネレータMGの駆動電流を生成する。また、生成する駆動電流の位相を逆転することでモータ/ジェネレータMGの出力回転を反転する。さらに、モータ/ジェネレータMGの回生時には、三相交流電流を直流に変換する。
前記バッテリBATは、充放電可能な二次電池であり、モータ/ジェネレータMGへの電力供給と、モータ/ジェネレータMGが回生した電力の充電を行う。
前記統合コントローラ10は、バッテリ状態(ここでは、バッテリコントローラ15から入力)、アクセル開度(ここでは、アクセル開度センサ21により検出)、及び車速(ここでは、変速機出力回転数に同期した値、変速機出力回転数センサ22により検出)から目標駆動トルクを演算する。そして、その結果に基づき、各アクチュエータ(モータ/ジェネレータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、無段変速機CVT)に対する指令値を演算し、各コントローラ11〜15へと送信する。
また、この統合コントローラ10は、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量と、ライン圧制御弁101と、後述する切替弁106の制御を行う回路制御手段である。すなわち、この統合コントローラ10では、サブモータS/Mを駆動して電動オイルポンプM/O/Pを作動させる際、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量(モータ回転数センサ23の検出値から演算)に応じて、電動オイルポンプM/O/Pの回転数制御を行う。また、第2クラッチCL2の温度(クラッチ温度センサ24により検出)や、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量に応じて、切替弁106の切替制御を行う。
前記変速機コントローラ11は、統合コントローラ10からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。この変速制御は、油圧制御回路100を介して供給されたライン圧を元圧として、無段変速機CVTのプライマリプーリPriに供給する油圧と、セカンダリプーリSecに供給する油圧をそれぞれ制御することで行われる。
そして、ライン圧からプライマリプーリPriに供給する油圧と、セカンダリプーリSecに供給する油圧を作り出した際に生じた余剰圧は、第1クラッチCL1や第2クラッチCL2の冷却や潤滑に回される。
前記クラッチコントローラ12は、第2クラッチ入力回転数(モータ回転数センサ23により検出)、第2クラッチ出力回転数(第2クラッチ出力回転数センサ25により検出)、クラッチ油温(作動油温センサ26により検出)を入力する。また、このクラッチコントローラ12は、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令及び第2クラッチ制御指令を達成するように、第1クラッチ制御、第2クラッチ制御をそれぞれ行う。この第1クラッチ制御は、油圧制御回路100を介して供給されたライン圧を元圧として、第1クラッチCL1に供給される油圧を制御することで行われる。また、第2クラッチ制御は、油圧制御回路100を介して供給されたライン圧を元圧として、第2クラッチCL2に供給される油圧を制御することで行われる。
そして、ライン圧から第1クラッチCL1に供給される油圧と、第2クラッチCL2に供給される油圧を作り出した際に生じた余剰圧は、第1クラッチCL1や第2クラッチCL2の冷却や潤滑に回される。
なお、無段変速機CVTのプライマリプーリPri、セカンダリプーリSec、第2クラッチCL2に対し、ライン圧PLを元圧とした制御油圧を供給する回路を、ここでは「変速機構用油圧系Sup」という。また、第2クラッチCL2の冷却や潤滑を行う回路を、ここでは「変速機構の冷却/潤滑系Lub」という。
前記エンジンコントローラ13は、エンジン回転数(エンジン回転数センサ27により検出)を入力すると共に、統合コントローラ10からの目標エンジントルクに対応したエンジントルク指令値を達成するようにエンジントルク制御を行なう。
前記モータコントローラ14は、統合コントローラ10からの目標モータトルクに対応したモータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータ/ジェネレータMGの制御を行なう。
前記バッテリコントローラ15は、バッテリBATの充電状態を管理し、その情報を統合コントローラ10へと送信する。なお、バッテリBATの充電状態は、バッテリ電圧センサ15aが検出する電源電圧と、バッテリ温度センサ15bが検出するバッテリ温度とに基づいて演算している。
[油圧制御回路の詳細構成]
図2は、実施例1のハイブリッド車両が有する油圧制御回路を示す油圧回路図である。以下、図2に基づいて、実施例1の油圧制御回路の詳細構成を説明する。
前記油圧制御回路100は、機械式オイルポンプO/Pと電動オイルポンプM/O/Pからなる油圧供給源OILの吐出圧をライン圧PLに調圧し、変速機構用油圧系Supに供給する。また、この油圧制御回路100では、変速機構用油圧系Supに作動油を供給した際に生じた余剰圧を、変速機構の冷却/潤滑系Lubに供給する。さらに、この油圧制御回路100では、切替弁106を切り替えることで、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を変速機構の冷却/潤滑系Lubに直接供給する。
すなわち、実施例1の油圧制御回路100は、図2に示すように、機械式オイルポンプO/Pと、電動オイルポンプM/O/Pと、ライン圧制御弁101と、第1油圧供給油路102と、第2油圧供給油路103と、冷却系油路104と、電動オイルポンプ吐出油路105と、切替弁106と、を有している。
前記機械式オイルポンプO/Pは、吐出ポート110aに第1油圧供給油路102が接続され、吸込ポート110bに吸込回路108が接続されている。吸込回路108の先端は、ストレーナ107に差し込まれている。そして、この機械式オイルポンプO/Pは、モータ/ジェネレータMGが回転駆動することで作動し、吸込回路108を介してストレーナ107に貯留した作動油を吸い込み、第1油圧供給油路102へと作動油を吐出する。このときの吐出圧は、モータ/ジェネレータMGの回転数に依存する。
前記電動オイルポンプM/O/Pは、吐出ポート111aに電動オイルポンプ吐出油路105が接続され、吸込ポート111bに吸込回路108が接続されている。吸込回路108の先端は、ストレーナ107に差し込まれている。そして、この電動オイルポンプM/O/Pは、サブモータS/Mが回転駆動することで作動し、吸込回路108を介してストレーナ107に貯留した作動油を吸い込み、電動オイルポンプ吐出油路105へと作動油を吐出する。このときの吐出圧は、サブモータS/Mの回転数に依存する。
前記ライン圧制御弁101は、油圧供給源OILの吐出圧(機械式オイルポンプO/Pの吐出圧及び/又は電動オイルポンプM/O/Pの吐出圧)を元圧にして、変速機構用油圧系Supへ供給するライン圧PLを調圧する圧力調整弁である。
すなわち、このライン圧制御弁101は、入力ポート101aに、第1油圧供給油路102及び第2油圧供給油路103が接続され、出力ポート101bに、変速機構用油圧系Supに繋がるライン圧回路101cが接続されている。そして、このライン圧制御弁101では、統合コントローラ10からの指示値によってスプールを移動させ、第1油圧供給油路102及び/又は第2油圧供給油路103から供給される作動油を図示しないドレン回路に逃がすことで、ライン圧PLを調圧する。
なお、ライン圧回路101cには、圧力調整弁101dが設けられ、ライン圧PLから変速機構用油圧系Supに必要な油圧を差し引いた余剰圧を、変速機構の冷却/潤滑系Lubに逃がすようになっている。
前記第1油圧供給油路102は、一端が機械式オイルポンプO/Pの吐出ポート110aに接続され、他端がライン圧制御弁101の入力ポート101aに接続されている。この第1油圧供給油路102は、機械式オイルポンプO/Pから吐出された作動油を、ライン圧制御弁101の入力ポート101aへ供給する。この第1油圧供給油路102の中間部には、第1逆止弁102aが設けられている。第1逆止弁102aは、ライン圧制御弁101側から機械式オイルポンプO/P側へ作動油が流れることを防止する弁である。
前記第2油圧供給油路103は、一端が切替弁106の油圧供給側ポート106aに接続され、他端がライン圧制御弁101の入力ポート101aに接続されている。この第2油圧供給油路103は、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を、ライン圧制御弁101の入力ポート101aへ供給する。この第2油圧供給油路103の中間部には、第2逆止弁103aが設けられている。第2逆止弁103aは、ライン圧制御弁101側から電動オイルポンプM/O/P側へ作動油が流れることを防止する弁である。
前記冷却系油路104は、一端が切替弁106の冷却側ポート106bに接続され、他端が変速機構の冷却/潤滑系Lubに繋がっている。この冷却系油路104は、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ供給する。
なお、変速機構の冷却/潤滑系Lubにて使用された作動油は、ドレン回路109を介してストレーナ107に回収される。
前記電動オイルポンプ吐出油路105は、一端が電動オイルポンプM/O/Pの吐出ポート110aに接続され、他端が切替弁106の入力ポート106cに接続されている。この電動オイルポンプ吐出油路105は、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を、切替弁106を介して第2油圧供給油路103或いは冷却系油路104へ供給する。
この電動オイルポンプ吐出油路105には、電動オイルポンプM/O/Pの吐出圧を検出する圧力センサ28と、圧力リーク弁105aが設けられている。そして、圧力センサ28によって監視されている電動オイルポンプM/O/Pの吐出圧が所定の上限圧に達したら、圧力リーク弁105aが開き、電動オイルポンプ吐出油路105内の圧力を逃がすようになっている。
前記切替弁106は、電動オイルポンプ吐出油路105に設けられ、統合コントローラ10からの切替指令に基づいて、電動オイルポンプ吐出油路105を、第2油圧供給油路103と冷却系油路104とのいずれか一方に接続する。
すなわち、この切替弁106は、オン・オフソレノイドによって入力ポート106cの連通先が切り替わる切替バルブであり、切替弁106の入力ポート106cを油圧供給側ポート106aに連通させたとき、電動オイルポンプ吐出油路105が第2油圧供給油路103に接続される。また、切替弁106の入力ポート106cを冷却側ポート106bに連通させたとき、電動オイルポンプ吐出油路105が冷却系油路104に接続される。
なお、前記変速機構用油圧系Supは、ライン圧回路101cに設けられた変速機用調圧弁112aと、ライン圧回路101cに設けられた第2クラッチ用調圧弁112bと、を有している。そして、変速機用調圧弁112aにより、ライン圧PLを元圧にしてプライマリプーリPriやセカンダリプーリSecに供給される油圧が調圧された上、プライマリプーリPriやセカンダリプーリSecに油圧供給がなされる。また、第2クラッチ用調圧弁112bにより、ライン圧PLを元圧にして前進クラッチFCや後退ブレーキRBに供給される油圧が調圧された上、前進クラッチFCや後退ブレーキRBに油圧供給がなされる。
[油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理構成]
図3は、実施例1にて実行される切替弁の油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3に基づいて、実施例1の油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理構成を説明する。
ステップS1では、電動オイルポンプM/O/Pが作動すると共に、切替弁106によって電動オイルポンプ吐出油路105が第2油圧供給油路103に接続されているか否か、つまり、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supに油圧供給が行われているか否かを判断する。YES(電動オイルポンプON,切替弁=油圧供給側)の場合にはステップS2へ進む。NO(電動オイルポンプNO又は切替弁=冷却側)の場合には、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supに油圧供給が行われていないため、油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理を行う必要はないとしてエンドへ進む。
ステップS2では、ステップS1での電動オイルポンプON,切替弁=油圧供給側との判断に続き、第2クラッチCL2の温度が所定の冷却閾値を上回っているか否かを判断する。YES(CL2温度≧冷却閾値)の場合にはステップS3へ進む。NO(CL2温度<冷却閾値)の場合には、第2クラッチCL2の冷却が不要であり、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supへの油圧供給を継続可能であるとして、ステップS1へ戻る。
ここで、「冷却閾値」は、第2クラッチCL2が破損や不具合を生じない上限温度である。第2クラッチCL2の温度がこの冷却閾値を上回れば、第2クラッチCL2に破損等が生じる可能性があるため、変速機構の冷却/潤滑系Lubに流れる作動油の流量を増加させる「冷却要求」が発生する。また、第2クラッチCL2の温度は、クラッチ温度センサ24により検出する。
ステップS3では、ステップS2でのCL2温度≧冷却閾値との判断に続き、「冷却要求」が生じたことで、変速機構の冷却/潤滑系Lubに流れる作動油の流量増加が必要である、つまり切替弁106を冷却側に切り替えて、変速機構の冷却/潤滑系Lubへの油圧供給を行う指令が出力されたとして、第2クラッチCL2をスリップ締結すると共に、機械式オイルポンプO/Pから吐出される作動油の流量(機械式オイルポンプO/Pの吐出油量)を上昇させ、ステップS4へ進む。
ここで、第2クラッチCL2をスリップ締結させるには、変速機用調圧弁112aにより第2クラッチCL2(前進クラッチFC又は後退ブレーキRB)に供給されている油圧を低下させる。また、「機械式オイルポンプO/Pの吐出油量を上昇させる」とは、モータ/ジェネレータMGの回転数を、アクセル開度と車速から演算される要求駆動力に応じて決まる回転数以上に上昇させて、機械式オイルポンプO/Pの回転数を上げることである。つまり、このステップS3では、機械式オイルポンプO/Pから吐出される作動油の流量を、要求駆動力に応じて決まる上昇速度以上の速さで上昇させる。なお、第2クラッチCL2がスリップ締結していることで、モータ/ジェネレータMGの回転数を要求駆動力に応じて決まる回転数以上に上げても、左右駆動輪LT,RTに影響は出ない。
ステップS4では、ステップS3でのCL2=スリップ締結,機械式オイルポンプO/P=油量上昇に続き、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量が、変速機構用油圧系Supでの必要油量を確保できる油量(=切替可能油量)に達したか否かを判断する。YES(合計油量≧切替可能油量)の場合にはステップS5へ進む。NO(合計油量<切替可能油量)の場合には、変速機構用油圧系Supにおける必要油量が確保されないとして、ステップS3へ戻る。
ここで、「切替可能油量」とは、ライン圧PLを担保しつつ、無駄な油量による電力消費悪化を防止できる油量である。
ステップS5では、ステップS4での合計油量≧切替可能油量との判断に続き、合計油量により切替可能油量を確保したとして、電動オイルポンプM/O/Pから吐出される作動油の流量(電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量)を低下させ、ステップS6へ進む。
ここで、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下させるには、サブモータS/Mの回転数を低下させて、電動オイルポンプM/O/Pの回転数を下げる。このとき、要求駆動力に応じて決まる低下速度以上の速さであって、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量が、ライン圧PLを確保するために必要な油量を下回らない速度で電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下する。
ステップS6では、ステップS5での電動オイルポンプM/O/P=油量低下に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が所定の第1閾値以下であるか否かを判断する。YES(電動オイルポンプ吐出油量≦第1閾値)の場合にはステップS7へ進む。NO(電動オイルポンプ吐出油量>第1閾値)の場合にはステップS4へ戻る。
ここで、「第1閾値」は、ライン圧制御弁101で調圧可能な「調圧可能油量」である。つまり、この「第1閾値」によって、切替弁106を油圧供給側から冷却側へ切り替えた直後のライン圧制御弁101に供給される作動油の油量変化速度が決まり、切替弁106を切り替えたことに伴って生じる変速機構用油圧系Supに供給される油圧(ライン圧PL)のアンダーシュート量(油圧低下量)が決まる。
すなわち、ライン圧制御弁101は、図4Aに示すように、入力ポート101aと、出力ポート101bと、ドレンポート101eと、を有している。そして、入力ポート101aに油圧供給源OILの吐出圧が供給され、スプリング101fと、ライン圧回路101cからのフィードバック圧を用いて、油圧供給源OILの吐出圧を減圧することでライン圧PLを調圧する。このとき、ライン圧回路101cから分岐するフィードバック回路101gの途中位置には、フィードバック圧の変化を緩和するオリフィス101hが設けられている。そのため、ライン圧制御弁101に供給される作動油の油量、つまり油圧供給源OILの吐出油量が急変すると、オリフィス101hによるフィードバック圧の変動緩和作用により、フィードバック圧とライン圧回路101cの実圧との間に差が生じ、ライン圧制御弁101による制御が適正にできない場合がある。
つまり、図4Bに示すように、ライン圧制御弁101に供給される作動油の油量変化速度(供給油量変化速度)が所定値αを超えると、目標ライン圧と実ライン圧との差に乖離が発生する。しかも、この乖離量は供給油量変化速度が増すほど大きくなる。そして、ライン圧制御弁101に供給される作動油の油量が急減する場合には、実ライン圧が目標ライン圧に対して急減してアンダーシュート量が大きくなり、プーリベルトVが滑って無段変速機CVTに破損が生じることが考えられる。
一方、切替弁106を油圧供給側から冷却側へ切り替えると、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油が第2油圧供給油路103を流れなくなり、ライン圧制御弁101に供給される作動油の油量が低減する。ここで、切替弁106を油圧供給側から冷却側へ切り替える前に、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を予め低下させておけば、切替弁106を切り替えたときのライン圧制御弁101に供給される作動油の油量変化を抑えることができる。つまり、上記「第1閾値(=調圧可能油量)」は、この切替弁106を油圧供給側から冷却側へ切り替えた際に生じるライン圧制御弁101への供給油量変化速度を所定値α以下にし、ライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にしてライン圧PLのアンダーシュートを抑え、無段変速機CVTのプーリベルトVの滑り破損を回避できる油圧にライン圧PLを維持する値となる。
ステップS7では、ステップS6での電動オイルポンプ吐出油量≦第1閾値との判断に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が、切替弁106を切り替えてもライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にし、ライン圧PLのアンダーシュートを抑える値以下に低下したとして、切替弁106を油圧供給側から冷却側に切り替え制御して、電動オイルポンプ吐出油路105を冷却系油路104に接続し、ステップS8へ進む。これにより、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、変速機構の冷却/潤滑系Lubに供給される。
ステップS8では、ステップS7での切替弁=冷却側との切替制御に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を上昇させ、ステップS9へ進む。
ここで、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を上昇させるには、サブモータS/Mの回転数を上昇させ、電動オイルポンプM/O/Pの回転数を上げる。
ステップS9では、ステップS8での電動オイルポンプM/O/P=油量上昇に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が変速機構の冷却/潤滑系Lubにおいて必要な油量(=冷却必要油量)に達したか否かを判断する。YES(電動オイルポンプ吐出油量≧冷却必要油量)の場合には、電動オイルポンプ吐出油量によって第2クラッチCL2等の冷却に必要な油量を確保したとしてエンドへ進む。NO(電動オイルポンプ吐出油量<冷却必要油量)の場合には、電動オイルポンプ吐出油量が第2クラッチCL2等の冷却に必要な油量に足りないとしてステップS8へ戻る。
[冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理構成]
図5は、実施例1にて実行される切替弁の冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理の流れを示すフローチャートである。以下、図5に基づいて、実施例1の冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理構成を説明する。
ステップS11では、電動オイルポンプM/O/Pが作動すると共に、切替弁106によって電動オイルポンプ吐出油路105が冷却系油路104に接続されているか否か、つまり、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubに油圧供給が行われているか否かを判断する。YES(電動オイルポンプON,切替弁=冷却側)の場合にはステップS12へ進む。NO(電動オイルポンプNO又は切替弁=油圧供給側)の場合には、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubに油圧供給が行われていないため、冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理を行う必要はないとしてエンドへ進む。
ステップS12では、ステップS11での電動オイルポンプON,切替弁=冷却側との判断に続き、第2クラッチCL2の温度が所定の冷却閾値を下回っているか否かを判断する。YES(CL2温度<冷却閾値)の場合には、第2クラッチCL2の冷却が必要ないとしてステップS13へ進む。NO(CL2温度≧冷却閾値)の場合には、第2クラッチCL2の冷却が必要であり、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへの油圧供給を継続する必要があるとして、ステップS1へ戻る。
ステップS13では、ステップS12でのCL2温度<冷却閾値との判断に続き、変速機構の冷却/潤滑系Lubに流れる作動油の流量を増加させる「冷却要求」が発生していないとして、電動オイルポンプM/O/Pから吐出される作動油の流量(電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量)を低下させ、ステップS14へ進む。
ステップS14では、ステップS13での電動オイルポンプM/O/P=油量低下に続き、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supに対して油圧供給を行わせる油圧供給要求が発生したか否かを判断する。YES(油圧供給要求あり)の場合にはステップS15へ進む。NO(油圧供給要求なし)の場合にはステップS19へ進む。
ここで、油圧供給要求の有無は、機械式オイルポンプO/P吐出される作動油の流量が、この機械式オイルポンプ吐出油量だけでは変速機構用油圧系Supでの必要油量を確保できないと判断される油量(=油圧供給要求油量)に達しているか否かに基づいて判断する。機械式オイルポンプO/Pの吐出油量>油圧供給要求油量であれば、油圧供給要求は発生せず、「油圧供給要求なし」になる。機械式オイルポンプO/Pの吐出油量≦油圧供給要求油量であれば、油圧供給要求が発生して「油圧供給要求あり」になる。
ステップS15では、ステップS14での油圧供給要求ありとの判断に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が所定の第2閾値以下であるか否かを判断する。YES(電動オイルポンプ吐出油量≦第2閾値)の場合にはステップS16へ進む。NO(電動オイルポンプ吐出油量>第2閾値)の場合にはステップS13へ戻る。
ここで、「第2閾値」は、ライン圧制御弁101で調圧可能な「調圧可能油量」である。つまり、この「第2閾値」によって、切替弁106を冷却側から油圧供給側へ切り替えた直後のライン圧制御弁101に供給される作動油の油量変化速度が決まり、切替弁106を切り替えたことに伴って生じる変速機構用油圧系Supに供給される油圧(ライン圧PL)のオーバーシュート量(油圧上昇量)が決まる。
すなわち、切替弁106を冷却側から油圧供給側へ切り替えると、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油が第2油圧供給油路103に流れ込み、ライン圧制御弁101に供給される作動油の油量が上昇する。ここで、切替弁106を冷却側から油圧供給側へ切り替える前に、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を予め低下させておけば、切替弁106を切り替えたときのライン圧制御弁101に供給される作動油の油量変化を抑えることができる。つまり、上記「第2閾値(=調圧可能油量)」は、この切替弁106を冷却側から油圧供給側へ切り替えた際に生じるライン圧制御弁101への供給油量変化を所定値α以下にし、ライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にして、ライン圧PLのオーバーシュートを抑え、無段変速機CVTのショックを回避できる油圧にライン圧PLを維持する値となる。
ステップS16では、ステップS15での電動オイルポンプ吐出油量≦第2閾値との判断に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が、切替弁106を切り替えてもライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にし、ライン圧PLのオーバーシュートを抑える値以下に低下したとして、切替弁106を冷却側から油圧供給側に切り替え制御して、電動オイルポンプ吐出油路105を第2油圧供給油路103に接続し、ステップS17へ進む。これにより、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、変速機構用油圧系Supに供給される。
ステップS17では、ステップS16での切替弁=油圧供給側との切替制御に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を上昇させ、ステップS18へ進む。
ステップS18では、ステップS17での電動オイルポンプM/O/P=油量上昇に続き、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が変速機構用油圧系Supにおいて必要な油量(ライン圧PLを確保できる油量=油圧供給必要油量)に達したか否かを判断する。YES(電動オイルポンプ吐出油量≧油圧供給必要油量)の場合には、電動オイルポンプ吐出油量によってライン圧PLを維持するために必要な油量を確保したとしてエンドへ進む。NO(電動オイルポンプ吐出油量<油圧供給必要油量)の場合には、電動オイルポンプ吐出油量がライン圧PLを維持するために必要な油量に足りないとしてステップS17へ戻る。
ステップS19では、ステップS14での油圧供給要求なしとの判断に続き、電動オイルポンプM/O/Pが停止したか否かを判断する。YES(電動オイルポンプ=停止)の場合にはエンドへ進む。NO(電動オイルポンプ≠停止)の場合にはステップS13へ戻る。
ここで、電動オイルポンプM/O/Pの停止は、サブモータS/Mの回転数が停止したと判断できる所定値以下になったことで判断する。
次に、実施例1の車両用油圧制御装置における作用を、「電動オイルポンプ流路切り替え作用」、「油圧供給→冷却/潤滑切り替え作用」、「冷却/潤滑→油圧供給切り替え作用」に分けて説明する。
[電動オイルポンプ流路切り替え作用]
図6Aは、切替弁が油圧供給側に切り替えられているときの切替弁の動作と、作動油の流れを示す説明図であり、図6Bは、切替弁が冷却側に切り替えられているときの切替弁の動作と、作動油の流れを示す説明図である。以下、図6A及び図6Bに基づいて、実施例1の電動オイルポンプ流路切り替え作用を説明する。
実施例1の油圧制御回路100は、モータ/ジェネレータMGによって作動される機械式オイルポンプO/Pと、モータ/ジェネレータMGとは別のサブモータS/Mによって作動される電動オイルポンプM/O/Pと、を備えている。そして、電動オイルポンプM/O/Pの吐出ポート111aに接続された電動オイルポンプ吐出油路105は、切替弁106によって、ライン圧制御弁101の入力ポート101aに接続した第2油圧供給油路103と、変速機構の冷却/潤滑系Lubに接続した冷却系油路104と、のいずれか一方に接続される。
すなわち、図6Aに示すように、切替弁106が、電動オイルポンプ吐出油路105を第2油圧供給油路103に接続するように切替制御されると、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、電動オイルポンプ吐出油路105→切替弁106→第2油圧供給油路103→ライン圧制御弁101→ライン圧回路101cを順に通って変速機構用油圧系Supに供給される。
これにより、機械式オイルポンプO/Pから供給される油圧が、変速機構用油圧系Supにおいて必要な油圧に足りないときには、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supへと作動油を供給することができる。このため、ライン圧PLの低下を防止して、変速機構用油圧系Supでの必要油圧を確保することができる。
これに対し、図6Bに示すように、切替弁106が、電動オイルポンプ吐出油路105を冷却系油路104に接続するように切替制御されると、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、電動オイルポンプ吐出油路105→切替弁106→冷却系油路104を順に通って変速機構の冷却/潤滑系Lubに供給される。
これにより、第2クラッチCL2が温度上昇し、速やかなクラッチ冷却が必要なときには、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへと作動油を直接供給することができる。このため、変速機構の冷却/潤滑系Lubの冷却を速やかに行うことができる。
このように、油圧制御回路100が切替弁106を有していることで、電動オイルポンプ吐出油路105の接続先を切り替えることができ、機械式オイルポンプO/P停止時の変速機構用油圧系Supへの油圧供給と、第2クラッチCL2の冷却機能を、一つの電動オイルポンプM/O/Pによって達成することができる。この結果、機械式オイルポンプO/P停止時の変速機構への油圧供給と変速機構の冷却機能の両立を図りつつ、車載性の向上やコスト低減を図ることができる。
[油圧供給→冷却/潤滑切り替え作用]
図7Aは、実施例1の制御装置において、切替弁を油圧供給側から冷却側に切り替える際のアクセル開度・車速・CL2温度(第2クラッチ温度)・冷却フラグ・油圧供給フラグの各特性を示すタイムチャートである。図7Bは、実施例1の制御装置において、切替弁を油圧供給側から冷却側に切り替える際の機械式オイルポンプ回転数・変速機構用油圧系供給油量・電動オイルポンプ吐出油量・機械式オイルポンプ吐出油量・切替弁状態の各特性を示すタイムチャートである。以下、図7A,図7Bに基づき、実施例1の油圧供給→冷却/潤滑切り替え作用を説明する。
図7A,図7Bに示す時刻tにおいて、車両停止状態からアクセル踏込操作が行われる。このとき、時刻t以前にモータ/ジェネレータMGからの動力伝達が行われていなかったので、第2クラッチ温度は冷却閾値未満である。そのため、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへ直接油圧供給させる冷却要求は発生せず、冷却フラグがOFFになる。一方、モータ/ジェネレータMGの回転数が低いため、機械式オイルポンプO/Pの回転数は、変速機構用油圧系Supにおいて必要な油量(=油圧供給必要油量)を確保できる値(=油圧供給必要回転数)以下である。すなわち、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量が、油圧供給必要油量に足りないので、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supへ油圧供給させる油圧供給要求が発生し、油圧供給フラグはONになる。
これにより、サブモータS/Mを駆動して電動オイルポンプM/O/Pを作動させると共に、切替弁106を油圧供給側に切替制御して、電動オイルポンプ吐出油路105を第2油圧供給油路103に接続する。このため、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油が第2油圧供給油路103に流れ、ライン圧制御弁101に供給されてライン圧PLが確保される。
その後、車速の上昇に応じてモータ/ジェネレータMGの回転数が上昇していくと、機械式オイルポンプO/Pの回転数も上がる。このため、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量は、車速の上昇に対して比例的に上がっていく。
これに対し、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量は、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量が増加するにしたがって低下させ、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量である変速機構用油圧系Supへの供給油量が、油圧供給必要油量を維持するように制御する。
そして、モータ/ジェネレータMGからの動力伝達を行うに伴って次第に第2クラッチCL2の温度が上昇し、時刻t時点において、この第2クラッチ温度が冷却閾値に達したら、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへ直接油圧供給させる冷却要求が発生し、冷却フラグがONになる。これにより、図3に示すフローチャートにおいてステップS1→ステップS2→ステップS3へと進み、第2クラッチCL2をスリップ締結すると共に、機械式オイルポンプO/Pから吐出される作動油の流量を、要求駆動力に応じて決まる上昇速度以上の速さで上昇させる。
そのため、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量は急上昇する。これに対し、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量は、機械式オイルポンプ吐出油量が、要求駆動力に応じて決まる上昇速度で上昇していることを前提とした速度で低下させる。そのため、変速機構用油圧系Supへの供給油量は、油圧供給必要油量よりも増加する。
時刻t時点において、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量である変速機構用油圧系Supへの供給油量が、切替可能油量に達したら、ステップS4→ステップS5へと進み、電動オイルポンプM/O/Pから吐出される作動油の流量を、要求駆動力に応じて決まる低下速度以上の速さであって、上記合計油量が、切替可能油量以下であって油圧供給必要油量を下回らない速度で低下させる。なお、ここでは合計油量が切り替え可能油量を維持する速さで、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下させる。
その後、時刻t時点において、機械式オイルポンプO/Pの回転数が油圧供給必要回転数に達したら、機械式オイルポンプO/Pの回転数の上昇を停止し、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量を維持する。さらに、このタイミング(時刻t時点)で、第2クラッチCL2を完全締結する。一方、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の低下は継続する。
なお、この時刻t時点において、機械式オイルポンプO/Pの回転数が油圧供給必要回転数に達したことで、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supへ油圧供給は不要として、油圧供給停止許可が発生して油圧供給フラグがOFFになる。しかしながら、時刻t時点において、第2クラッチ温度が冷却閾値を上回ったことで冷却要求が発生したため、この時刻t時点で、すでに油圧供給フラグのON/OFF状態、つまり油圧供給要求や油圧供給停止許可の有無に拘らず、切替弁106を冷却側に切り替える指令が出力されている。すなわち、変速機構用油圧計Supへの油圧供給よりも、変速機構の冷却/潤滑系Lubへの油圧供給の方が優先される。
時刻t時点において、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が第1閾値に達したら、ステップS6→ステップS7へと進み、切替弁106を冷却側に切替制御して、電動オイルポンプ吐出油路105を冷却系油路104に接続する。
これにより、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、冷却系油路104を介して変速機構の冷却/潤滑系Lubに直接供給され、この変速機構の冷却/潤滑系Lubに流れる潤滑油量を増加させ、第2クラッチCL2の冷却が速やかに行うことができる。
また、ライン圧制御弁101を介して変速機構用油圧系Supに供給される作動油の流量は、切替弁106が切り替わったことで、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量から、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量のみになる。
このとき、切替弁106の切り替え前に、予め電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を第1閾値まで低下させているので、切替弁106の切り替えに伴ってライン圧制御弁101に供給される作動油が低下しても、このときの油量変化速度を所定値α以下に抑制することができる。そのため、ライン圧制御弁101におけるオリフィス101hのフィードバック遅れが発生せず、ライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にすることができる。これにより、無段変速機CVTの破損につながるライン圧PLのアンダーシュートを防止することができる。
その後、ステップS8へと進んで電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を増加し、時刻t時点において、電動オイルポンプ吐出油量が冷却必要油量に達したら、ステップS9→エンドへ進み、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を冷却に必要な量に維持すると共に、油圧供給→冷却/潤滑切り替え処理を終了する。
このように、第2クラッチ温度が冷却閾値以上になったことで冷却要求が発生したときには、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量が切替可能油量に達すると共に、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量をライン圧制御弁101で調圧可能な調圧可能油量である第1閾値に至るまで低下させてから、切替弁106を冷却側に切り替える。
つまり、切替弁106によって、電動オイルポンプ吐出油路105の接続先を冷却系油路104に切り替える切替制御を行うときには、上記合計油量によって油圧供給必要油量を確保すると共に、電動オイルポンプ吐出油量を第1閾値以下になるまで低下させる。
これにより、切替弁106が油圧供給側に切り替わった際にライン圧制御弁101に供給されている作動油の流量が低減しても、このときのライン圧制御弁101への供給油量変化速度を、ライン圧制御弁101での調圧が可能な所定値α以下に抑制することができ、無段変速機CVTの破損につながるライン圧PLのアンダーシュートを防止することができる。
また、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下させる一方、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量を上昇させる際、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量が切替可能油量以下であって、油圧供給必要油量を下回らない油量となるように制御する。そのため、ライン圧PLを担保してプーリベルトVの滑りを防止すると共に、作動油が無駄に流れることによるサブモータS/Mの駆動過多を抑制し、電力消費悪化を防止することができる。
しかも、この実施例1では、切替弁106の冷却側への切り替えに伴って、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下させる一方、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量を上昇させることで、上記合計油量により油圧供給必要油量を確保している間、第2クラッチCL2をスリップ締結する。
すなわち、実施例1では、合計油量によって油圧供給必要油量を確保しつつ、電動オイルポンプ吐出油量を低下させるため、モータ/ジェネレータMGの回転数を要求駆動力に応じて決まる回転数以上に上昇させる必要がある。しかしこのとき、第2クラッチCL2をスリップ締結することで、左右駆動輪LT,RTへの影響は発生せず、ドライバーにショックや違和感を感じさせることはない。
そして、第2クラッチ温度が冷却閾値を上回れば電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへ直接油圧供給させる冷却要求が発生し、切替弁106を冷却側に切り替える指令が出力される。すなわち、切替弁106を冷却側に切り替える指令を出力する要件に、油圧供給要求や油圧供給停止許可の有無は関係ない。そのため、第2クラッチCL2温度が冷却閾値を上回ったら、強制的に切替弁106によって電動オイルポンプ吐出油路105が冷却系油路104に接続される。
これにより、変速機構用油圧系Supへの油圧供給よりも、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ油圧供給の方を優先することができ、第2クラッチCL2が高温になって破損することを防止できる。
[冷却/潤滑→油圧供給切り替え作用]
図8Aは、実施例1の制御装置において、切替弁を冷却側から油圧供給側に切り替える際のアクセル開度・車速・CL2温度(第2クラッチ温度)・冷却フラグ・油圧供給フラグの各特性を示すタイムチャートである。図8Bは、実施例1の制御装置において、切替弁を冷却側から油圧供給側に切り替える際の機械式オイルポンプ回転数・変速機構用油圧系供給油量・電動オイルポンプ吐出油量・機械式オイルポンプ吐出油量・切替弁状態の各特性を示すタイムチャートである。以下、図8A,図8Bに基づき、実施例1の冷却/潤滑→油圧供給切り替え作用を説明する。
ブレーキを踏み込んで減速する際、モータ/ジェネレータMGにより回生しているときに、第2クラッチCL2の温度が冷却閾値より高くて冷却要求が発生していると共に、機械式オイルポンプO/Pからの吐出油量が十分あり、油圧供給要求が生じていない場合を考える。
このような場合では、冷却フラグはONになり、油圧供給フラグがOFFになる。このため、電動オイルポンプM/O/Pが作動されると共に、切替弁106により電動オイルポンプ吐出油路105が冷却系油路104に接続されて、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構の冷却/潤滑系Lubへ直接油圧供給が行われる。なお、このときの電動オイルポンプ吐出油量は、冷却に必要な油量に応じて制御される。一方、変速機構用油圧系Supへの油圧供給は、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量のみによって賄われる。
このような状態のとき、第2クラッチCL2の温度が低下し、図8A,図8Bに示す時刻t11において、第2クラッチ温度が冷却閾値を下回ったら、電動オイルポンプM/O/Pを用いて変速機構の冷却/潤滑系Lubに積極的に油圧供給を行う必要はないとして、冷却フラグがOFFになる。これにより、図5に示すフローチャートにおいてステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14へと進み、電動オイルポンプM/O/Pから吐出される作動油の流量を低下させた後、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supへ油圧供給をさせる油圧供給要求が発生したか否かが判断される。
この時刻t11時点では、機械式オイルポンプO/Pの回転数が比較的高く、この機械式オイルポンプO/Pの吐出油量のみによってライン圧PLを確保できるとして、油圧供給要求は発生していない。そのため、ステップS14→ステップS19へと進んで、電動オイルポンプM/O/Pが停止したか否かが判断される。そして、時刻t11時点では、電動オイルポンプM/O/Pは作動しているので、ステップS13へと戻り、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を低下させつつ、変速機構の冷却/潤滑系Lubへの油圧供給が継続される。
そして、時刻t12時点において、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量のみによって賄っていた変速機構用油圧系Supへの供給油量が油圧供給要求油量を下回ったら、つまり、電動オイルポンプM/O/Pから変速機構用油圧系Supに対して油圧供給を行わせる油圧供給要求が発生したら、油圧供給フラグがONになる。これにより、ステップS14→ステップS15へと進み、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が所定の第2閾値を下回ったか否かが判断される。
この時刻t12時点では、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量が第2閾値を上回っているので、電動オイルポンプ吐出油量の低下を継続しつつ、変速機構の冷却/潤滑系Lubへの油圧供給が継続される。
時刻t13時点において、電動オイルポンプM/O/Pから吐出される作動油の流量が第2閾値に達したら、ステップS15→ステップS16へと進み、切替弁106を油圧供給側に切替制御して、電動オイルポンプ吐出油路105を第2油圧供給油路103に接続する。
これにより、電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油は、第2油圧供給油路103を流れてライン圧制御弁101に供給され、このライン圧制御弁101を介して変速機構用油圧系Supに供給される油量が増加し、ライン圧PLを確保することができる。
また、ライン圧制御弁101を介して変速機構用油圧系Supに供給される作動油の流量は、切替弁106が切り替わったことで、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量のみであったものが、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量の合計油量になる。
このとき、切替弁106の切り替え前に、予め電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を第2閾値まで低下させているので、切替弁106の切り替えに伴ってライン圧制御弁101に供給されている作動油が増加しても、このときの油量変化速度を所定値α以下に抑制することができる。そのため、ライン圧制御弁101におけるオリフィス101hのフィードバック遅れが発生せず、ライン圧制御弁101での適正な調圧を可能にすることができる。これにより、無段変速機CVTのレシオが変動してショックを発生するライン圧PLのオーバーシュートを防止することができる。
その後、ステップS17へと進んで電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を増加し、時刻t14時点において、この電動オイルポンプ吐出油量が油圧供給必要油量に達したら、ステップS18→エンドへ進み、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を、ライン圧PLを確保するために必要な量に維持すると共に、冷却/潤滑→油圧供給切り替え処理を終了する。
このように、第2クラッチ温度が所定の冷却閾値を下回っているときに、機械式オイルポンプO/Pでの吐出油量が油圧供給要求油量を下回ることで油圧供給要求が発生したときには、電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量をライン圧制御弁101で調圧可能な調圧可能油量である第2閾値に至るまで低下させてから、切替弁106を油圧供給側に切り替える。
つまり、切替弁106によって、電動オイルポンプ吐出油路105の接続先を第2油圧供給油路103に切り替える切替制御を行うときは、電動オイルポンプ吐出油量を第2閾値以下になるまで低下させる。
これにより、切替弁106が冷却側に切り替わった際にライン圧制御弁101に供給されている作動油の流量が増加しても、このときのライン圧制御弁101への供給油量変化速度を、ライン圧制御弁101での調圧が可能な所定値α以下に抑制することができ、無段変速機CVTのレシオが変動してしまうライン圧PLのオーバーシュートを防止して、ショックの発生を抑制することができる。
また、この実施例1では、図5の示すフローチャートに示すように、第2クラッチ温度が冷却閾値を上回っている間は、油圧供給要求の発生有無を判断しない。つまり、切替弁106を冷却側から油圧供給側に切り替えるためには、第2クラッチCL2が冷却閾値以下の温度になっている必要がある。そのため、油圧供給要求が生じ、且つ、冷却要求が発生しないときに、電動オイルポンプ吐出油路105を第2油圧供給油路103に接続する。
これにより、変速機構用油圧系Supへの油圧供給よりも、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ油圧供給の方を確実に優先することができ、第2クラッチCL2が高温になって破損することを防止できる。
なお、第2クラッチ温度が冷却閾値以下であって、さらに油圧供給要求が発生しない場合では、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS19へと進み、電動オイルポンプM/O/Pが停止される。
これにより、不要なサブモータS/Mの駆動が抑制され、電力消費の悪化を防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用油圧制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 走行駆動源(モータ/ジェネレータMG)によって作動される機械式オイルポンプO/Pと、
前記走行駆動源(モータ/ジェネレータMG)とは別の電動モータ(サブモータS/M)によって作動される電動オイルポンプM/O/Pと、
変速機構用油圧系Supへ供給するライン圧PLを調圧するライン圧制御弁101と、
前記機械式オイルポンプO/Pから吐出された作動油を、前記ライン圧制御弁101の入力ポート101aへ供給する第1油圧供給油路102と、
前記電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を、前記ライン圧制御弁101の入力ポート101aへ供給する第2油圧供給油路103と、
前記電動オイルポンプM/O/Pから吐出された作動油を、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ供給する冷却系油路104と、
前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)に設けられ、該吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)を、前記第2油圧供給油路103と前記冷却系油路104とのいずれか一方に接続する切替弁106と、
を備える構成とした。
これにより、機械式オイルポンプ停止時の変速機構への油圧供給と変速機構の冷却機能の両立を図りつつ、車載性の向上やコスト低減を図ることができる。
(2) 前記機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量と、前記切替弁106と、を制御する回路制御手段(統合コントローラ10)を備え、
前記回路制御手段(統合コントローラ10)は、前記切替弁106によって、前記吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)の接続先を前記第2油圧供給油路103から前記冷却系油路104に切り替えるとき、前記機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量との合計油量により、前記変速機構用油圧系Supでの必要油量(=油圧供給必要油量)を確保すると共に、前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を前記ライン圧制御弁101で調圧可能な調圧可能油量(第1閾値)以下に低下する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、油圧供給→冷却/潤滑切り替え時に、無段変速機CVTの破損につながるライン圧 PLのアンダーシュートを防止することができる。
(3) 前記走行駆動源(モータ/ジェネレータMG)と駆動輪(左右駆動輪LT,RT)の間に、スリップ締結可能な摩擦締結要素(第2クラッチCL2)を配置し、
前記回路制御手段(統合コントローラ10)は、前記吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)の接続先を切り替える際、前記合計油量により前記変速機構用油圧系Supでの必要油量を確保している間、前記摩擦締結要素(第2クラッチCL2)をスリップ締結する構成とした。
これにより、(2)の効果に加え、機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量との合計油量によって油圧供給必要油量を確保しつつ、電動オイルポンプ吐出油量を低下させるときに、ドライバーにショックや違和感を感じさせることを防止できる。
(4) 前記機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量と、前記切替弁106と、を制御する回路制御手段(統合コントローラ10)を備え、
前記回路制御手段(統合コントローラ10)は、前記切替弁106によって、前記吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)の接続先を前記冷却系油路104から前記第2油圧供給油路103に切り替えるとき、前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量を、前記ライン圧制御弁101で調圧可能な調圧可能油量(第2閾値)以下に低下する構成とした。
これにより、(1)から(3)のいずれかの効果に加え、冷却/潤滑→油圧供給切り替え時に、無段変速機CVTのレシオが変動してしまうライン圧PLのオーバーシュートを防止することができる。
(5) 前記機械式オイルポンプO/Pの吐出油量と、前記電動オイルポンプM/O/Pの吐出油量と、前記切替弁106と、を制御する回路制御手段(統合コントローラ10)を備え、
前記回路制御手段(統合コントローラ10)は、前記電動オイルポンプM/O/Pから前記変速機構の冷却/潤滑系Lubに油圧供給をさせる冷却要求が生じた場合、前記切替弁106によって前記吐出油路(電動オイルポンプ吐出油路105)を前記冷却系油路104に接続する構成とした。
これにより、(1)から(4)のいずれかの効果に加え、変速機構用油圧系Supへの油圧供給よりも、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ油圧供給の方を優先させることができ、熱による変速機構の不具合の発生を防止することができる。
(6) 前記回路制御手段(統合コントローラ10)は、前記電動オイルポンプM/O/Pから前記変速機構用油圧系Supへ油圧供給をさせる油圧供給要求が生じ、且つ、前記冷却要求が発生していない場合、前記切替弁106によって前記吐出回路(電動オイルポンプ吐出油路105)を前記第2油圧供給油路103に接続する構成とした。
これにより、(5)の効果に加え、変速機構用油圧系Supへの油圧供給よりも、変速機構の冷却/潤滑系Lubへ油圧供給の方を確実に優先させることができ、熱による変速機構の不具合の発生を防止することができる。
以上、本発明の車両用油圧制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、本発明の車両用油圧制御装置をエンジンEngとモータ/ジェネレータMGを有するハイブリッド車両に適用する例を示したが、これに限らない。モータ/ジェネレータMGのみを搭載した電気自動車や、アイドルストップするエンジンEngのみを搭載したエンジン車、さらにプラグインハイブリッド車や燃料電池車等であっても適用することができる。
また、実施例1では、走行駆動源をモータ/ジェネレータMGとし、走行駆動源と駆動輪の間に配置した摩擦締結要素を第2クラッチCL2とする例を示したが、これに限らない。例えば、機械式オイルポンプを作動させる走行駆動源をエンジンEngとし、走行駆動源と駆動輪の間に配置した摩擦締結要素を第1クラッチCL1としてもよい。
さらに、実施例1では、変速機構用油圧系Supを、無段変速機CVTのプライマリプーリPri、セカンダリプーリSec、第2クラッチCL2に対し、ライン圧PLを元圧とした制御油圧を供給する回路とする例を示したが、例えば、第1クラッチCL1に対して制御油圧を供給する回路を含んでいてもよい。つまり、「変速機構用油圧系」は、変速機に設けられたコントロールバルブユニットを介しての油圧供給が行われる回路である。
また、変速機構としては、無段変速機CVTに限らず、有段の自動変速機を含むものであってもよい。
関連出願の相互参照
本出願は、2014年9月17日に日本国特許庁に出願された特願2014-189158に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。

Claims (6)

  1. 走行駆動源によって作動される機械式オイルポンプと、
    前記走行駆動源とは別の電動モータによって作動される電動オイルポンプと、
    変速機構用油圧系へ供給するライン圧を調圧するライン圧制御弁と、
    前記機械式オイルポンプから吐出された作動油を、前記ライン圧制御弁の入力ポートへ供給する第1油圧供給油路と、
    前記電動オイルポンプから吐出された作動油を、前記ライン圧制御弁の入力ポートへ供給する第2油圧供給油路と、
    前記電動オイルポンプから吐出された作動油を、変速機構の冷却/潤滑系へ供給する冷却系油路と、
    前記電動オイルポンプの吐出油路に設けられ、該吐出油路を、前記第2油圧供給油路と前記冷却系油路とのいずれか一方に接続する切替弁と、
    を備えたことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両用油圧制御装置において、
    前記機械式オイルポンプの吐出油量と、前記電動オイルポンプの吐出油量と、前記切替弁と、を制御する回路制御手段を備え、
    前記回路制御手段は、前記切替弁によって、前記吐出油路の接続先を前記第2油圧供給油路から前記冷却系油路に切り替えるとき、前記機械式オイルポンプの吐出油量と前記電動オイルポンプの吐出油量との合計油量により、前記変速機構用油圧系での必要油量を確保すると共に、前記電動オイルポンプの吐出油量を、前記ライン圧制御弁で調圧可能な調圧可能油量以下に低下する
    ことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載された車両用油圧制御装置において、
    前記走行駆動源と駆動輪との間に、スリップ締結可能な摩擦締結要素を配置し、
    前記回路制御手段は、前記吐出油路の接続先を切り替える際、前記合計油量により前記変速機構用油圧系での必要油量を確保している間、前記摩擦締結要素をスリップ締結する
    ことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された車両用油圧制御装置において、
    前記機械式オイルポンプの吐出油量と、前記電動オイルポンプの吐出油量と、前記切替弁と、を制御する回路制御手段を備え、
    前記回路制御手段は、前記切替弁によって、前記吐出油路の接続先を前記冷却系油路から前記第2油圧供給油路に切り替えるとき、前記電動オイルポンプの吐出油量を、前記ライン圧制御弁で調圧可能な調圧可能油量以下に低下する
    ことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された車両用油圧制御装置において、
    前記機械式オイルポンプの吐出油量と、前記電動オイルポンプの吐出油量と、前記切替弁と、を制御する回路制御手段を備え、
    前記回路制御手段は、前記電動オイルポンプから前記変速機構の冷却/潤滑系に油圧供給をさせる冷却要求が生じた場合、前記切替弁によって前記吐出油路を前記冷却系油路に接続する
    ことを特徴とする車両用油圧制御装置。
  6. 請求項5に記載された車両用油圧制御装置において、
    前記回路制御手段は、前記電動オイルポンプから前記変速機構用油圧系へ油圧供給をさせる油圧供給要求が生じ、且つ、前記冷却要求が発生していない場合、前記切替弁によって前記吐出回路を前記第2油圧供給油路に接続する
    ことを特徴とする車両用油圧制御装置。
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