JPWO2016027731A1 - 信号処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

本技術は、消費電力の増大を抑制することができるようにする信号処理装置および方法に関する。本技術の一側面は、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、そのデジタルデータを用いてキャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成し、生成された制御データに基づいてキャリア信号の周波数変調を行い、周波数変調されたキャリア信号を送信信号として送信する。本技術は、例えば、信号処理装置、送信装置、受信装置、通信装置、送信機能、受信機能、若しくは通信機能を備える電子機器、または、これらを制御するコンピュータ等に適用することができる。

Description

本技術は、信号処理装置および方法に関し、特に、消費電力の増大を抑制することができるようにした信号処理装置および方法に関する。
従来、デジタルデータを送受信する無線通信では、変調方法としてBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調などの位相変調方法が知られている。例えば比較的近距離の無線ネットワーク規格として知られているIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.15.4においても、変調方式としてBPSK変調またはQPSK変調が採用されている。
これに対して、周波数シフトキーイング変調(以下、FSK(Frequency Shift Keying)変調とも称する)も盛んに利用されている。
同じ無線通信路の条件で位相変調と周波数変調を比較した場合、一般的に位相変調(BPSK変調やQPSK変調)は比較的遠方までの通信が可能であるが、送信信号の包絡線が一定にならないと言う特徴を有することが知られている。図1に示される例のように、BPSK変調の出力包絡線の値は、変調データと共に大きく変動する。このように包絡線が変動すると、送信機の終段増幅回路が複雑になり、また消費電力も大きくなってしまうおそれがあった。
そこで、包絡線一定のBPSK変調が提案された(例えば、非特許文献1参照)。
H.C. Park, "Power and bandwidth efficient constant-envelope BPSK signals and its continuous phase modulation interpretation", IEE Proc.-Commun., Vol. 152, No. 3, June 2005, pp 288-294.
しかしながら、非特許文献1に開示された方法では、搬送波の位相を厳密に4通り(π/4、3π/4、―3π/4,―π/4)の値の何れかに保ち続けることが要求される。このためには所謂直交変調器(IQ変調器)が必要となるが、この直交変調器は複雑であり、電力効率が良くなく、消費電力が増大するおそれがあった。
本技術は、このような状況に鑑みて提案されたものであり、消費電力の増大を抑制することができるようにすることを目的とする。
本技術の一側面は、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成する制御データ生成部と、前記制御データ生成部により生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行う周波数変調部と、前記周波数変調部により周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部とを備える信号処理装置である。
前記制御データ生成部は、前記デジタルデータの値が変化するエッジを検出するエッジ検出部と、前記エッジ検出部により検出された前記エッジの位置を前記デジタルデータにおける前記エッジの時間間隔よりも短い時間間隔で示すエッジデータを、前記制御データとして生成するエッジデータ生成部とを備えることができる。
前記エッジ検出部は、前記デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことにより前記エッジを検出し、前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記エッジの検出結果のビット長を増大させることにより前記エッジデータを生成することができる。
前記エッジ検出部は、前記ビット同士の排他的論理和演算結果を示す1ビットのデータを、前記エッジの検出結果として生成し、前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記1ビットのデータを、10ビットのデータに変換することができる。
前記制御データ生成部は、前記デジタルデータにおける前記エッジの時間平均が一定となるように前記デジタルデータを変換するデータ変換部をさらに備え、前記エッジ検出部は、前記データ変換部による変換後の前記デジタルデータの前記エッジを検出することができる。
前記データ変換部は、所定の変換テーブルに基づいて、前記デジタルデータを、所定のビット長毎に変換することができる。
前記データ変換部は、前記デジタルデータを、3ビット毎に、前記3ビットの値を識別し、かつ、前記エッジの数が一定の5ビットのデータに変換することができる。
前記制御データ生成部は、前記エッジデータが示す前記エッジの数の時間平均が一定となるように前記デジタルデータに補正データを付加する補正データ付加部をさらに備え、前記エッジ検出部は、前記補正データ付加部により前記補正データが付加された前記デジタルデータの前記エッジを検出することができる。
前記補正データは1ビットのデータであるようにすることができる。
前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置をパルスで示すエッジデータを生成し、前記制御データ生成部は、前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、各極性の割合が同一となるように調整する極性調整部をさらに備えることができる。
前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置を正の極性のパルスで示すエッジデータを生成し、前記極性調整部は、前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、1つおきに反転させて負の極性のパルスに変換することができる。
前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を2位相偏移変調することができる。
前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を4位相偏移変調することができる。
前記周波数変調部は、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いて前記キャリア信号の周波数変調を行うことができる。
前記制御データ生成部により生成された前記制御データに応じたガウス波形を生成するガウス波形生成部をさらに備え、前記周波数変調部は、前記ガウス波形生成部により生成された前記ガウス波形を用いて前記キャリア信号の周波数変調を行うことができる。
本技術の一側面は、また、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成し、生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行い、周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する信号処理方法である。
本技術の他の側面は、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部とを備える信号処理装置である。
本技術の他の側面は、また、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信し、受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成し、生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換し、前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する信号処理方法である。
本技術のさらに他の側面は、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、前記周波数変調部により前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部とを備える信号処理装置である。
本技術のさらに他の側面は、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部とを備える信号処理装置である。
本技術の一側面においては、送信対象のデジタルデータが用いられて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、デジタルデータを用いてキャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データが生成され、生成された制御データに基づいてキャリア信号の周波数変調が行われ、周波数変調されたキャリア信号が送信信号として送信される。
本技術の他の側面においては、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、デジタルデータを用いてキャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいてキャリア信号が周波数変調された送信信号が受信され、受信された送信信号である受信信号の周波数を、周波数変調の際に生じた位相ずれによる受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号が生成され、生成された発振信号が用いられて、受信信号の周波数が中間周波数に変換され、中間周波数に変換された受信信号の位相が検出されて復調される。
本技術のさらに他の側面においては、送信対象のデジタルデータが用いられて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調が行われ、周波数変調が行われたキャリア信号が送信信号として送信される。
本技術のさらに他の側面においては、送信対象のデジタルデータが用いられて所定の単位時間毎に位相を制御するようにキャリア信号が周波数変調された送信信号が受信され、受信された送信信号である受信信号の周波数が、周波数変調の際に生じた位相ずれによる受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正され、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号が生成され、生成された発振信号が用いられて、受信信号の周波数が中間周波数に変換され、中間周波数に変換された受信信号の位相が検出され、復調される。
本技術によれば、信号を処理することが出来る。また本技術によれば、消費電力の増大を抑制することができる。
BPSK変調の出力包絡線の例を示す図である。 送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 各部における信号の例を説明する図である。 送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 各部における信号の例を説明する図である。 エッジ検出部の主な構成例を示すブロック図である。 ガウス特性発生部の主な構成例を示すブロック図である。 ガウス特性の例を示す図である。 周波数変調部の主な構成例を示すブロック図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 エッジ検出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 ガウス波形変換処理の流れの例を説明するフローチャートである。 周波数変調処理の流れの例を説明するフローチャートである。 位相変化を含むデータの復調結果を示す図である。 送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 受信装置の主な構成例を示すブロック図である。 受信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 復調結果を示す図である。 送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 各部における信号の例を説明する図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 送信装置の主な構成例を示すブロック図である。 各部における信号の例を説明する図である。 エッジ検出反転部の主な構成例を示すブロック図である。 送信処理の流れの例を説明するフローチャートである。 エッジ検出反転処理の流れの例を説明するフローチャートである。 コンピュータの主な構成例を示すブロック図である。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(送信装置)
2.第2の実施の形態(送信装置)
3.第3の実施の形態(受信装置)
4.第4の実施の形態(送信装置)
5.第5の実施の形態(送信装置)
6.第6の実施の形態(コンピュータ)
<1.第1の実施の形態>
<BPSK変調>
従来、デジタルデータを送受信する無線通信では、変調方法としてBPSK変調やQPSK変調などの位相変調方法が知られている。例えば、比較的近距離の無線ネットワーク規格として知られているIEEE802.15.4においても、変調方式としてBPSK変調またはQPSK変調が採用されている。
これに対して、周波数シフトキーイング変調(以下、FSK変調とも称する)も盛んに利用されている。
同じ無線通信路の条件で位相変調と周波数変調を比較した場合、一般的に位相変調(BPSK変調やQPSK変調)の方が、周波数変調よりも遠方までの通信が可能である。そのため、遠方までの通信が要求される用途の場合、周波数変調は不利であり、位相変調を適用するのが望ましい。
図2に、送信信号の変調方式として位相変調を行う送信装置の主な構成例を示す。図2に示される送信装置10は、気象観測装置31から供給される気象観測データを無線信号として送信する装置である。
気象観測装置31は、例えば、気温、日照、雨量、風向、風速などの気象データを観測する装置である。気象観測装置31には、これらの気象データを観測するために必要な各種センサと、それらのセンサを制御する制御部とが設けられている。気象観測装置31は、観測された気象データ(気象観測データ)を送信装置10に供給する。
気象観測装置31は、例えば山岳地帯等、気象データを人力で観測することが困難な場所、例えば、人の立ち入りが困難な場所等に設置される。送信装置10は、気象観測装置31の近傍に設置される。
また、気象観測装置31から供給される気象観測データは、例えば麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に送信される。つまり、送信装置10は、無線信号を遠距離まで送信する必要がある。
送信装置10は、図2に示されるように、CRC(Cyclic Redundancy Check)付加部11、同期信号(SYNC)発生部12、選択部13、Gold符号発生部14、乗算部15、キャリア発振部16、乗算部17、バンドパスフィルタ(BPF)18、増幅部19、およびアンテナ20を備え、気象観測装置31から供給される気象観測データTMを無線送信する。
送信装置10には、さらに、必要に応じて、プリアンブル(Preamble)や、リードソロモン符号、畳み込み符号などを追加することもできる。
図3は、送信パケットのフレーム構成(Frame format)を示す模式図である。図3の上から1段目に示されるように、送信パケットは、22ビットのシンク(Sync)、64ビットの気象観測データTM、64ビットのCRCから構成されている。図3の上から2段目に示されるように、1パケットの送信データQDは、150ビットで構成される。1パケットの送信データQDは、総時間384msで無線送信される。
図2において、送信装置10に入力された気象観測データTMは、CRC付加部11へ入力されて巡回冗長検査符号(CRC)が付加される。CRC11からの出力にはさらに、同期信号(SYNC)発生部12により得られた同期パタンが選択部13により付加される。Gold符号発生部14は、2つのM系列 (Maximum Sequence)発生器で構成され、長さ256ビットの擬似乱数列を発生する。乗算部15は、擬似乱数列と送信データQDを乗算することにより、送信データ列PNを生成する。図3の上から3段目に示されるように、送信データ列PNは、全長38000ビット(150x256)の擬似乱数となる。
キャリア発振部16は、無線伝送に用いるキャリア周波数を発振して乗算部17に供給する。乗算部17は、送信データ列PNに応じてキャリア周波数の極性を変調することにより、変調信号CMとしてバンドパスフィルタ(BPF)18に供給する。
即ち、図3の上から4段目に示されるように、送信データ列PNが「1」の場合、キャリアの位相がπとなるように変調され、送信データ列PNが「0」の場合、キャリアの位相が−π(極性反転)となるように変調される。このようにして極性反転された変調信号CMは、切り替え点の部分で急激に変化することから、幅広い周波数成分に広がっている。このまま無線伝送すると類似する帯域の無線通信に影響を与えてしまう。
そこでバンドパスフィルタ18は、変調信号CMの周波数成分をキャリア周波数付近に制限する。このようにしてBPSK変調され、図3の一番下の段に示されるように、バンドパスフィルタ18により帯域制限された送信信号TXが得られる。送信信号TXは、増幅部19により増幅された後、アンテナ20から輻射されることにより、無線信号として送信装置10から送信される。
上述したように、気象観測装置31や送信装置10は、一般的に、山岳地帯等に設置されることが想定されている。つまり、気象観測装置31や送信装置10は、大規模な外部電源の用意が困難な場所に設置される。したがって、これらの装置は、電池や太陽光発電器等の小規模の電源により駆動する必要がある。つまり、これらの装置は、より低消費電力に駆動することが求められる。
しかしながら、図3の最下段に示されるように、送信信号TXは、バンドパスフィルタ18によって帯域制限されることによって、そのエンベロープ(包絡線)が大きく変動する。増幅部19は、このようなエンベロープをそのまま増幅することが求められる。このため増幅部19には直線性の良い増幅(A級増幅回路など)が必要となり、その回路構成が複雑になり、消費電力が増大してしまうおそれがあった。
これに対して、周波数変調の場合、送信信号の包絡線が一定となり、その変調回路はスイッチング素子で構成することも可能である。このため、周波数変調の無線機の方が、位相変調の無線機に比べて、簡易で安価に実現することができ、さらに、送信に要する消費電力を抑制することができる。しかしながら、上述したように、周波数変調では、位相変調の場合よりも遠方までの通信が困難であり、送信装置10のように遠方まで無線信号を送信する必要のある用途には不向きであった。
これに対して、非特許文献1には、包絡線一定のBPSK変調が提案されている。しかしながら、この方法では、搬送波の位相を厳密に4通り(π/4、3π/4、―3π/4,―π/4)の値の何れかに保ち続けることが要求される。このためには所謂直交変調器(IQ変調器)が必要となるが、この直交変調器は複雑であり、電力効率が良くなく、消費電力が増大するおそれがあった。
そこで、送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、デジタルデータを用いてキャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成し、生成された制御データに基づいてキャリア信号の周波数変調を行い、周波数変調されたキャリア信号を送信信号として送信するようにする。
このようにすることにより、包絡線が一定の位相変調を実現することができる。したがって、位相変調による信号送信における消費電力の増大を抑制することができる。
なお、デジタルデータの値が変化するエッジを検出し、検出されたエッジの位置をデジタルデータにおけるエッジの時間間隔よりも短い時間間隔で示すエッジデータを、制御データとして生成するようにしてもよい。
また、デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことによりエッジを検出し、生成されたエッジの検出結果のビット長を増大させることによりエッジデータを生成するようにしてもよい。
その際、ビット同士の排他的論理和演算結果を示す1ビットのデータを、エッジの検出結果として生成し、生成された1ビットのデータを、10ビットのデータに変換するようにしてもよい。
また、デジタルデータにおけるエッジの時間平均が一定となるようにデジタルデータを変換し、変換後のデジタルデータのエッジを検出するようにしてもよい。
また、制御データに基づいてキャリア信号の周波数変調を行うことにより、キャリア信号の位相を2位相偏移変調するようにしてもよい。
また、制御データに基づいてキャリア信号の周波数変調を行うことにより、キャリア信号の位相を4位相偏移変調するようにしてもよい。
また、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いてキャリア信号の周波数変調を行うようにしてもよい。
生成された制御データに応じたガウス波形を生成し、生成されたガウス波形を用いてキャリア信号の周波数変調を行うようにしてもよい。
また、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行い、前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信するようにしてもよい。
例えば、信号処理装置において、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、周波数変調部により周波数変調が行われたキャリア信号を送信信号として送信する送信部とを備えるようにしてもよい。
また、例えば、プログラムによって、コンピュータを、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、周波数変調部により周波数変調が行われたキャリア信号を送信信号として送信する送信部として機能させるようにしてもよい。
このようにすることにより、包絡線が一定の位相変調を実現することができる。したがって、位相変調による信号送信における消費電力の増大を抑制することができる。
なお、キャリア信号の位相が単位時間毎に予め定められた所定の2位相の内いずれかとなるようにキャリア信号に対して周波数変調を行うことにより、そのキャリア信号の位相を2位相偏移変調するようにしてもよい。
また、キャリア信号の位相が単位時間毎に予め定められた所定の4位相の内いずれかとなるようにキャリア信号に対して周波数変調を行うことにより、そのキャリア信号の位相を4位相偏移変調するようにしてもよい。
このようなキャリア信号に対する周波数変調を、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いて行うようにしてもよい。
また、送信対象のデジタルデータを用いて、単位時間毎に位相を制御する制御データを生成するようにしてもよい。そして、生成されたその制御データに基づいて、キャリア信号に対して周波数変調を行うようにしてもよい。
このような制御データとして、キャリア信号の位相を所定量変動させるように周波数変調部を制御するパルス波形を単位時間毎に含むことができるガウス波形を生成するようにしてもよい。そして、生成されたそのガウス波形のパルス波形部分に応じて、キャリア信号に対して、キャリア信号の位相を所定量変動させるように周波数変調を行うようにしてもよい。
また、デジタルデータの値が変化するエッジを検出し、検出されたエッジの位置をパルス波形により示すガウス波形を生成するようにしてもよい。そして、生成されたそのガウス波形に基づいて、キャリア信号に対して周波数変調を行うようにしてもよい。
なお、単位時間は、デジタルデータの各データの時間間隔であり、パルス波形は、単位時間よりも短時間の波形であるようにしてもよい。
また、デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことによりエッジを検出するようにしてもよい。
<送信装置>
このような本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である送信装置の主な構成例を図4に示す。図4に示される送信装置100は、図2の送信装置10と同様、気象観測装置31から供給される気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)を、無線信号として送信する装置である。送信装置100は、例えば、気象観測装置31の近傍に設置され、山岳地帯等から麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に設置される受信装置(すなわち、遠距離の送信先)まで、無線信号を送信する。
図4に示されるように、送信装置100は、CRC(Cyclic Redundancy Check)付加部111、同期信号(SYNC)発生部112、選択部113、Gold符号発生部114、乗算部115、エッジ検出部116、ガウス特性発生部117、周波数変調部118、増幅部119、およびアンテナ120を有する。
CRC付加部111は、気象観測装置31から供給される気象観測データTMに、誤り検出用の巡回冗長検査符号(CRC)を付加し、それを選択部113に供給する。この巡回冗長検査符号は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。
同期信号発生部112は、所定の同期パタンを発生し、それを選択部113に供給する。この同期パタンは、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。
選択部113は、適宜入力を選択することにより、CRC付加部111から供給される巡回冗長検査符号が付加された気象観測データTMに、同期信号発生部112から供給される同期パタンを付加し、送信データQDを生成する。
気象観測データTMは、所定のデータ長毎に、巡回冗長検査符号と同期パタンとが付加され、パケット化される(送信パケット)。図5の一番上の段に、送信パケット(1パケットの送信データQD)のフレーム構成(Frame format)を示す。図5に示されるように、送信パケットは、22ビットの同期パタン(Sync)、64ビットの気象観測データTM、64ビットの巡回冗長検査符号により構成される。つまり、1パケットの送信データQDは、図5の上から2段目に示されるように、150ビットで構成される。送信データQDの1ビットの送信に要する時間は、2.56msであり、1パケットの送信データQDの送信に要する時間は、384ms(2.56ms x 150bit)である。
選択部113は、このように、巡回冗長検査符号および同期パタンが付加された気象観測データTMである送信データQDを、乗算部115に供給する。
Gold符号発生部114は、2つのM系列 (Maximum Sequence)発生器で構成され、長さ256ビット(256chips)の擬似乱数列を発生する。例えば、Gold符号発生部114は、その擬似乱数列として、長さ256ビットの所定のパターンのビット列を生成する。この擬似乱数列は、どのようなものであってもよく、そのデータ長も任意である。Gold符号発生部114は、それを乗算部115に供給する。
乗算部115は、選択部113から供給される送信データQDと、Gold符号発生部114から供給される擬似乱数列とを乗算することにより送信データ列PNを生成する。つまり、乗算部115は、送信データQDの各ビットに対して擬似乱数列を割り当て、各送信パケットから、38000ビット(150bit x 256bit)の擬似乱数列(送信データ列PN)を生成する。
その際、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して割り当てられる擬似乱数列と、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して割り当てられる擬似乱数列とは、各ビットの値が互いに反転している。つまり、例えば、乗算部115は、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列を割り当て、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して各ビットの値を反転させた擬似乱数列を割り当てる。より具体的には、例えば、乗算部115は、図5の上から3段目に示されるように、送信データQDの値が「1」のビット(QD=1)に対して擬似乱数列「1101000110100......1001」を割り当て、送信データQDの値が「0」のビット(QD=0)に対して擬似乱数列「0010111001011......0110」を割り当てる。
つまり、このように生成された送信データ列PNの256ビット(256chips)の擬似乱数列が2.56msで送信される。したがって、送信データ列PNの(擬似乱数列の)各ビット(1chip)の送信に要する時間は10μsecである。乗算部115は、以上のように生成した送信データ列PNをエッジ検出部116に供給する。
エッジ検出部116は、乗算部115から供給される送信データ列PNの値が(0から1へ、若しくは、1から0へ)変化するエッジを検出し、そのエッジの位置、つまり、送信データ列PNの、1つ前のビットから値が変化する位置を示すエッジパルスMXを生成する。
図5の上から4段目に示される例の場合、エッジ検出部116は、送信データ列PNの、1つ前のビットから値が変化するビットに対して、エッジであることを示す10ビットの識別パタン「1000000000」を割り当て、値が変化しないビットに対して、エッジで無いことを示す10ビットの識別パタン「0000000000」を割り当てている。この場合のエッジパルスMXでは、値「1」が送信データ列PNのエッジの位置を示している。したがって、この場合、送信データ列PNの変化は10μ秒間隔であるが、エッジバルスMXでは変化単位時間が1/10になり、1μ秒のパルスとなっている。
エッジ検出部116は、生成したエッジパルスMXをガウス特性発生部117に供給する。
ガウス特性発生部117は、エッジ検出部116から供給されるエッジパルスMXをガウス波形MDに変換する。図5の上から5段目に示される例のように、ガウス波形MDにおいては、エッジパルスMXの値が「1」のビットの部分において、所定の振幅のパルスが発生する。つまり、このパルスは所定の単位時間毎(例えば、送信データ列PNの各データの時間間隔)に発生し得る(パルスの発生が制御される)。また、このパルスは例えば、20ビットのビット幅で表される。このガウス波形MDは、送信信号のキャリア信号の周波数変調を制御する制御データとして利用される。つまり、ガウス特性発生部117は、送信対象のデジタルデータを用いて、単位時間毎に位相を制御する制御データを生成することができる。特に、ガウス特性発生部117は、このような制御データとして、キャリア信号の位相を所定量変動させるように周波数変調部118を制御するパルス波形を単位時間毎に含むことができるガウス波形を生成することができる。
ガウス特性発生部117は、このようなガウス波形MDを周波数変調部118に供給する。
周波数変調部118は、ガウス特性発生部117から供給されるガウス波形MDに応じて、キャリア信号の周波数変調を行う。例えば、周波数変調部118は、PLL(Phase-Locked-Loop)において発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いてキャリア信号の周波数変調を行う。
例えば、周波数変調部118は、ガウス波形MDに応じた発振周波数のキャリア信号を発生し、それを送信信号TXとする。図5の最下段に送信信号TXの例を示す。ガウス波形MDのパルス部分により送信信号TXの周波数が瞬間的に上昇し、送信信号TXの位相がπだけ変位する。この変位量は後述するようにガウス波形MDのパルス部分の波形に依存する。ここでは、ガウス波形MDのパルス部分の波形が、送信信号TXの位相がπだけ変位するように設定されている。したがって、ガウス波形MDにおいてパルスが発生する度に、すなわち、送信データ列PNにおいてエッジが発生する度に、送信信号TXの位相がπ(所定量)だけ変位する。つまり、送信信号TXは、BPSK変調と同様に変調される。
つまり、周波数変調部118は、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う。周波数変調部118は、このように変調された送信信号TXを増幅部119に供給する。
増幅部119は、周波数変調部118から供給される送信信号TXを増幅する。増幅部119において増幅された送信信号TXは、アンテナ120を介して輻射される。すなわち、送信信号TXは、アンテナ120を介して無線信号として送信される。
<エッジ検出部>
エッジ検出部116の主な構成例を図6に示す。図6に示される例において、エッジ検出部116は、遅延部131、排他的論理和演算部132、エッジデータ変換部133を有する。
遅延部131は、乗算部115から供給される送信データ列PNを一時的に保持した後、排他的論理和演算部132に供給する。遅延部131の構成は任意である。例えば、遅延部131がフリップフロップ回路により構成されるようにしてもよい。送信データ列PNは、例えば1ビットずつ乗算部115から供給される。遅延部131は、その送信データ列PNの各ビットを一時的に保持することにより、1ビット分ずつ遅延させる。例えば、送信データ列PNの各ビットが同期信号の1クロック毎に供給されるとすると、遅延部131は、その各ビットを同期信号1クロック分保持してから排他的論理和演算部132に供給する。
排他的論理和演算部132には、また、乗算部115から供給される送信データ列PNが遅延部131を介さずに供給される。排他的論理和演算部132は、その送信データ列PNの各ビットと、遅延部131から供給される1ビット分遅延された送信データ列PNの各ビットとで排他的論理和演算を行う。つまり、排他的論理和演算部132は、送信データ列PNの各ビットと、それぞれの1つ前のビットとで排他的論理和演算を行う。つまり、送信データ列PNの、1つ前と値が異なるビット(すなわち、エッジ)が検出される。
排他的論理和演算部132は、その排他的論理和演算結果をエッジデータ変換部133に供給する。この排他的論理和演算結果においては、エッジが値「1」で示される。
エッジデータ変換部133は、排他的論理和演算部132から供給される排他的論理和演算結果のビット長を増大させて、その排他的論理和演算結果におけるエッジの時間間隔よりも短い時間間隔でエッジの位置を示すエッジデータ(エッジパルスMX)を生成する。図5の例の場合、排他的論理和演算結果では、10μ秒間隔でエッジが示されるが、エッジパルスMXにおいては、1μ秒間隔で示される。エッジデータ変換部133は、このようにして、エッジの位置をより細かく特定することにより、送信信号TXにおける周波数変換をより急峻なものとすることができる。これにより、図3の例のような本来の位相変調により近い位相変調を実現することができる。
エッジデータ変換部133は、生成したエッジデータ(エッジパルスMX)をガウス特性発生部117に供給する。
なお、このエッジデータ変換部133によるエッジデータの変換方法は、変換の内容が上述したようなものである限り任意である。例えば、図6に示されるように、エッジデータ変換部133が、予め、所定の変換テーブル141を有しており、その変換テーブルに基づいて、排他的論理和演算部132から供給される排他的論理和演算結果を変換するようにしてもよい。
図6に示されるように、この変換テーブル141は、値「0」のビットを10ビットのビット列「0000000000」に変換し、値「1」のビットを10ビットのビット列「1000000000」に変換する変換テーブルである。エッジデータ変換部133は、この変換テーブル141に基づいて、排他的論理和演算結果の各ビットを変換する。このように変換を行うことにより、図5に示されるように、送信データ列PNの各ビットがエッジであるか否かが、10ビットのビット列で示される。つまり、換言するに、エッジデータ変換部133により、送信データ列PNの各ビットが、そのビットがエッジであるか否かを示す10ビットの識別パタンに変換される。そして、上述のように、エッジであることを示す識別パタンの10ビット中、値「1」のビットは1ビットのみであるので、エッジパルスMXにおいて値「1」がエッジを示すとすると、そのエッジの位置は、より短い時間間隔(この場合10分の1)で示されることになる。
もちろん、変換テーブル141は任意であり、図6の例に限定されない。例えば、データ変換が複数ビット毎に行われるようにしてもよい。変換後のビット列もビット長も任意であり、上述の10ビットに限定されない。また、変換テーブル141は、エッジデータ変換部133の外部から供給されるようにしてもよい。また、エッジデータ変換部133が変換テーブル141を用いずにエッジパルスMXを生成するようにしてもよい。例えば、エッジデータ変換部133が、所定の演算を行うことにより、エッジパルスMXを生成するようにしてもよい。
なお、図5の例においては、エッジパルスMXは、値が「1」のビットでエッジを表しているが、エッジの表現は任意である。例えば値「0」のビットでエッジを表すようにしてもよいし、複数ビットでエッジを表すようにしてもよい。
<ガウス特性発生部>
ガウス特性発生部117の主な構成例を図7に示す。図7に示される例において、ガウス特性発生部117は、シーケンサ151、カウンタ152、ガウス特性変換部153、および加算部154を有する。
シーケンサ151は、エッジ検出部116から供給されるエッジパルスMXが示すエッジに応じて、カウンタ152の初期値をゼロにセットしてカウントスタートさせる。例えば、図5の場合、エッジパルスMXにおいて値「1」のビットがエッジを表している。この場合、シーケンサ151は、値「1」が入力されるとカウンタ152の初期値をゼロにセットしてカウントスタートさせる。
カウンタ152は、図示せぬクロックをカウントすることにより、経過時間に応じたカウント値を出力する。カウンタ152のカウント値は、ガウス特性テーブル161のアドレスとしてガウス特性変換部153に供給される。
ガウス特性変換部153は、予めガウス特性テーブル161を有している。ガウス特性テーブル161は、ガウス特性を表す情報であれば任意の情報である。例えば、ガウス特性テーブル161は、所定のガウス特性曲線よりなる。
図8にその例を示す。図8に示される曲線がガウス特性曲線である。なお、図8において、横軸が時間(ms)となっているが、ガウス特性変換部153には、この時間と等価の情報として、カウンタ152のカウント値が供給される。ガウス特性変換部153は、このガウス特性テーブル161のガウス特性曲線に基づいて、カウンタ152のカウント値(に応じた時間)に応じたガウス特性値Fmを読み出し、それを加算部154に供給する。
例えば、BPSK変調(BPSK変調と等価な変調を行うことができる周波数変調)を行う場合、ガウス特性の全積算値が「0.5」になるようにガウス特性曲線の振幅を予め調整しておけばよい。換言するに、このガウス特性テーブル161のガウス特性曲線において、ガウス特性の全積算値が「0.5」である場合、送信信号TXにおける周波数の変移による位相変位量がπになる。
なお、ガウス特性テーブル161は任意であり、図8の例に限定されない。また、ガウス特性テーブル161は、ガウス特性変換部153の外部から供給されるようにしてもよい。
加算部154は、ガウス特性変換部153から供給されたガウス特性値Fmを、キャリア中心周波数設定値Fnと加算し、ガウス波形MDとして周波数変調部118に供給する。ガウス波形MDは、任意のフォーマットのデータである。例えば20ビットのビット幅を持つデジタルデータであってもよい。
<周波数変調部>
周波数変調部118の主な構成例を図9に示す。図9に示される例において、周波数変調部118は、基準発振部(TCXO)171、位相比較部172、特性フィルタ173、VCO(Voltage Controlled Oscillator)174、緩衝アンプ175、分周部(Fractional Divider)176を有する。
基準発振部171は、環境温度の変化などに影響されない基準周波数を発振して、その発振信号(基準周波数信号)を位相比較部172に供給する。
位相比較部172は、基準発振部171から供給される基準周波数信号と、分周部176から供給される分周信号の位相差を求め、求めた位相差(を表す位相差信号)を特性フィルタ173に供給する。
特性フィルタ173は、例えばローパスフィルタを有する。特性フィルタ173は、そのローパスフィルタを用いて、位相比較部172から供給される位相差信号から、高周波の変動成分を除去する。統制フィルタ173は高周波成分を除去した位相差信号をVCO174に供給する。
VCO174は、電圧制御発振器である。VCO174は、特性フィルタ173の出力に応じた周波数で発振し、その発振信号を緩衝アンプ175および分周部176に供給する。
緩衝アンプ175は、VCO174から供給される発振信号を増幅し、送信信号TXとして増幅部119に供給する。
分周部176は、VCO174の発振信号を分周して位相比較部172に供給する。このとき分周部176の分周比は、ΣΔ型の構成をとり、ガウス波形MDによって設定される。ここでガウス波形MDは、例えば20ビットの分解能を持つ。
つまり、周波数変調部118は、キャリア信号をガウス波形MDに応じた発振周波数で変調する。これにより図5を参照して説明したように、送信信号TXが、変位量πで位相変調され(2位相偏移変調され)、等価的にBPSK変調が実現される。
即ちガウス波形MDは、位相反転を行うタイミングにおいて変化し、周波数変調部118(フラクショナルPLL)の発振周波数を瞬間的に上昇させる。このガウス特性の積算値が「0.5」に一致していれば、送信信号TXの位相がちょうどπだけ変位することになる。この結果、送信信号TXの位相はBPSK変調が施されたのと等しくなる。
以上のように、送信装置100は、周波数変調を用いてBPSK変調を実現することができる。したがって、送信装置100は、図5の最下段に示されるように、送信信号TXのエンベロープを一定とすることができ、増幅部119をD級アンプのような簡易な構成の増幅回路により実現することができる。つまり、送信装置100は、より簡易な構成でBPSK変調を行うことができる。したがって、送信装置100は、装置全体の消費電力の増大を抑制することができる。
換言するに、送信装置100は、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。したがって、この送信装置100を適用することにより、例えば、山岳地帯等のような気象データを人力で観測することが困難な場所であり、かつ、大規模な外部電源の確保が困難な場所に設置される気象観測装置31において得られる気象観測データを、例えば麓の市街地等(大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に送信するシステムを、より容易に実現することができる。
<送信処理の流れ>
次に、以上のような送信装置100において実行される各種処理の流れについて説明する。最初に、送信処理の流れの例を、図10のフローチャートを参照して説明する。送信するデータ(例えば気象観測データ)が入力されると、送信装置100は、送信処理を開始する。
送信処理が開始されると、CRC付加部111は、ステップS101において、その送信するデータに巡回冗長検査符号(CRC)を付加する。
ステップS102において、同期信号発生部112は、所定の同期パタンを生成し、選択部113は、その同期パタンを送信するデータに付加し、送信データQDを生成する。
ステップS103において、Gold符号発生部114は、所定の擬似乱数列を生成し、乗算部115は、その擬似乱数列を、送信データQD(の各送信パケット)に乗算し、送信データ列PNを生成する。
ステップS104において、エッジ検出部116は、エッジ検出処理を実行し、送信データ列PNの変化部分(エッジ)を検出し、エッジパルスMXを生成する。
ステップS105において、ガウス特性発生部117は、ガウス波形変換処理を実行し、そのエッジパルスMXをガウス波形MDに変換する。
ステップS106において、周波数変調部118は、周波数変調処理を実行し、ガウス波形MDに応じた周波数の送信信号TXを生成する。
ステップS107において、増幅部119は、送信信号TXを増幅し、アンテナ120を介して送信する。
<エッジ検出処理の流れ>
次に、図10のステップS104において実行されるエッジ検出処理の流れの例を、図11のフローチャートを参照して説明する。
エッジ検出処理が開始されると、遅延部131は、ステップS121において、毎クロック入力される入力データ(つまり、送信データ列PN)を1クロック分遅延させる。
ステップS122において、排他的論理和演算部132は、遅延前後の入力データの排他的論理和演算を行うことにより送信データ列PNのエッジを検出する。
ステップS123において、エッジデータ変換部133は、ステップS122において行われた排他的論理和演算の演算結果の各ビットを、例えば変換テーブル141等を用いて、その演算結果におけるエッジの時間間隔よりも短い時間間隔でエッジの位置を示すようにデータ変換し、エッジパルスMXを生成する。
ステップS123の処理が終了すると、処理は図10に戻る。
<ガウス波形変換処理の流れ>
次に、図12のフローチャートを参照して、図10のステップS105において実行されるガウス波形変換処理の流れの例を説明する。
ガウス波形変換処理が開始されると、シーケンサ151は、ステップS141において、エッジパルスMXに応じて(例えば、エッジパルスMXにおいてエッジを示す値が出現する度に)、カウンタ152のカウント値をリセットし、カウントを開始させる。
ステップS142において、カウンタ152は、ステップS141の処理に基づいてカウントを開始し、その後の経過時間をカウントする。
ステップS143において、ガウス特性変換部153は、ガウス特性テーブル161を用いて、ステップS152において得られるカウント値をガウス特性値に変換する。
ステップS144において、加算部154は、ステップS143において得られたガウス特性値とキャリア中心周波数設定値とを加算し、ガウス波形MDを生成する。
ステップS144の処理が終了すると、処理は図10に戻る。
<周波数変調処理の流れ>
次に、図10のステップS106において実行される周波数変調処理の流れの例を、図13のフローチャートを参照して説明する。
周波数変調処理が開始されると、基準発振部171は、ステップS161において、基準周波数で発信し、基準周波数信号を生成する。
ステップS162において、位相比較部172は、基準周波数信号と、発振信号の分周信号との位相差を求め、位相差信号を生成する。
ステップS163において、特性フィルタ173は、ステップS162において得られた位相差信号の不要な高周波成分を除去する。
ステップS164において、VCO174は、高周波成分が除去された位相差信号が示す位相差に応じた周波数で発信し、その周波数の発振信号を生成する。
ステップS165において、緩衝アンプ175は、ステップS164において得られた発振信号を増幅し、送信信号TXを生成する。
ステップS166において、分周部176は、ステップS164において得られた発振信号を、図10のステップS105において得られたガウス波形MDに応じた分周比で分周する。この分周信号は、ステップS162の処理において利用される。
ステップS166の処理が終了すると、処理は図10に戻る。
上述した各ステップの処理は、任意の順序で実行することができ、並列的に実行することもでき、また、必要に応じて繰り返し実行される。そして、送信処理の各処理は、送信するデータの入力が続く間、繰り返し実行される。つまり、その送信処理の実行に伴って実行される他の処理も繰り返し実行される。
以上のように各処理を実行することにより、送信装置100は、周波数変調を用いてBPSK変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。
以上のような送信装置100から送信される送信信号TXは、一般的なBPSK変調に対応する受信装置により受信し、復調することができる。
なお、以上においては、送信装置100が、周波数変調により送信信号TXの位相をπずつ変位させ、BPSK変調(2位相偏移変調)を実現するように説明したが、位相変位量は任意であり、これに限らない。例えば、QPSK変調(4位相偏移変調)を実現するようにしてもよい。QPSK変調の場合、位相変位量はπ/2であり、搬送波の位相は、0、π/2、π、3π/2の4通りである。つまり、送信装置100(周波数変調部118)は、キャリア信号の位相が単位時間毎に予め定められた所定の2位相の内いずれかとなるようにキャリア信号に対して周波数変調を行うことにより、そのキャリア信号の位相を2位相偏移変調することもできるし、キャリア信号の位相が単位時間毎に予め定められた所定の4位相の内いずれかとなるようにキャリア信号に対して周波数変調を行うことにより、そのキャリア信号の位相を4位相偏移変調することもできる。
位相変位量は、ガウス波形MDにおけるガウス特性の積算値に依存する。例えば、ガウス特性発生部117において用いられるガウス特性テーブル161においてガウス特性の積算値が「0.25」になるように設定することにより、周波数変調部118における送信信号TXの位相変位量をπ/2とすることができ、QPSK変調を実現することができる。
その場合、送信装置100から送信される送信信号TXは、一般的なQPSK変調に対応する受信装置により受信し、復調することができる。
なお、送信装置100が送信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、送信装置100は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外のシステムにも適用することができる。
また、以上においては、送信装置100が、送信信号TXを無線信号として送信するように説明したが、送信装置100が任意の有線の通信媒体を介して送信信号TXを送信するようにしてもよい。
<2.第2の実施の形態>
<エッジ数の制御>
第1の実施の形態において説明した方法の場合、BPSK変調を実現するために、ガウス特性の積算値が「0.5」に設定されているが、送信信号TXにおける位相変位量を正確にπとするためには、この積算値を正確に設定する必要がある。
送信信号TXにおける位相変位量が正確にπとならない場合、すなわち、位相変位量にエラー(ε)が含まれている場合、復調を正しく行うことが困難になるおそれがあった。例えば、このエラーε=0.3である場合の送信信号TXをコンスタレーションとして復調した結果を図14に示す。
BPSK変調であるので、本来であればIQ平面に2点が輝点として現れるはずである。しかしながら、位相変位量にエラー(ε)が含まれていると、図14に示されるように、データが反転する度にεだけ輝点の角度がずれていく。結果として円周上の全ての角度で輝点が現れてしまい、復調を正しく行うことが困難になるおそれがあった。
そのため、ガウス特性の積算値を正確に「0.5」に設定する必要があるが、実際のフラクショナルPLLは、動作速度が限定されるために、ガウス波形MDに完全に正しく追従することが困難である場合がある。そのような場合、位相変位量にエラー(ε)が含まれてしまい、正確な復調が困難になるおそれがあった。
そこで、デジタルデータにおけるエッジの時間平均が一定となるようにデジタルデータ(送信データ列PN)を変換し、その変換後のデジタルデータのエッジを検出するようにしてもよい。
その際、所定の変換テーブルに基づいて、デジタルデータを、所定のビット長毎に変換するようにしてもよい。
その際、デジタルデータを、3ビット毎に、その3ビットの値を識別し、かつ、エッジの数が一定の5ビットのデータに変換するようにしてもよい。
単位時間当たりのエッジ数が一定であれば、送信信号TXにおける単位時間当たりの位相変位の回数を一定となる。つまり、単位時間当たりの位相変量の誤差量も一定となるので、その誤差εが既知であれば、単位時間当たりに所定量の位相シフトを行うことでその誤差εをキャンセルすることができる。
つまり、以上のように、単位時間当たりのエッジ数が一定となるように、送信データ列PNのエッジ数を制御することにより、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
<送信装置>
このような本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である送信装置の主な構成例を図15に示す。図15に示される送信装置200は、図4の送信装置100と同様の装置であり、気象観測装置31から供給される気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)を、無線信号として送信する。
図15に示されるように、送信装置200は、基本的に送信装置100と同様の構成を有するが、送信装置100の構成に加え、さらに、3/5変換部211を有する。
3/5変換部211は、送信データ列PNにおけるエッジの時間平均が一定となるように、送信データ列PNのビット列を変換する。例えば、3/5変換部211は、送信データ列PNを3ビット単位で分解し、各3ビットをエッジの数が一定の5ビットのデータに変換する。なお、この5ビットのデータは、変換前の3ビットの値に応じた値である。つまり、3ビットは、その変換前の3ビットの値を識別することができる値の5ビットのデータに変換される。
3/5変換部211は、このように3ビットの値を5ビットに変換する変換テーブル221を予め有しており、この変換テーブル221に基づいて、上述したような変換を行う。
変換テーブル221は、例えば、以下の例のように、変換前の3ビットと変換後の5ビットの対応関係を示すテーブル情報である。
000 → 00010
001 → 00100
010 → 00110
011 → 01100
100 → 01110
101 → 10000
110 → 11000
111 → 11100
例えば、送信データ列PNの処理対象の3ビットのデータ列が「000」の場合、「00010」の5ビットデータ列に変換される。同様に、3ビットのデータ列が「100」の場合、「01110」の5ビットデータ列に変換される。同様に、3ビットのデータ列が「111」の場合、「11100」の5ビットデータ列に変換される。
つまり、3ビットデータ列の値毎に、互いに異なる値の5ビットデータ列に変換される。したがって、受信(復調)の際に、この5ビットデータ列を元の3ビットデータ列に戻すことができる。
そして、変換後の5ビットデータ列は、いずれも、エッジの数が同一である。上述の変換テーブル221の例の場合、いずれの5ビットデータ列においてもエッジは「0→1」と「1→0」の2つである(初期値は「0」であり、先頭のビットの値が「1」の場合、エッジが1回カウントされる)。つまり、3/5変換部211は、この変換を行うことにより、送信データ列PN(エッジパルスMX)における単位ビット数当たりのエッジ数を一定とすることができる。換言するに、3/5変換部211は、この変換を行うことにより、送信データ列PN(エッジパルスMX)におけるエッジの時間平均が一定となる。
3/5変換部211は、変換後の5ビットデータ列を送信データ列PNとしてエッジ検出部116に供給する。
エッジ検出部116は、3/5変換部211から供給される送信データ列PNを、第1の実施の形態で説明した場合と同様の方法で、エッジパルスMXに変換する。
つまり、乗算部115において生成された送信データ列PNの3ビットは、以下のようにエッジパルスMXに変換される。
000 → 00010 → 00011
001 → 00100 → 00110
010 → 00110 → 00101
011 → 01100 → 01010
100 → 01110 → 01001
101 → 10000 → 11000
110 → 11000 → 10100
111 → 11100 → 10010
このように、エッジパルスMXに現れる「1」は、5クロックにつき2回だけである。したがって、これにより誤差εによる位相変化量も、5クロックに対して2回となる。
すなわち、上に述べた例で説明すれば、5ビットのエッジパルスMXが送信される時間を5Δとすれば、この間に位相が2εだけずれることになる。これは、キャリア周波数が以下の式(1)により決定される周波数Fsだけシフトしたことに相当する。
Fs = ε÷(5Δπ) ・・・(1)
したがって、送信信号TXを復調する際に、キャリア周波数をこの周波数Fsの分だけ意図的にシフトすることで、位相変化量に含まれた誤差εをキャンセルすることができる。つまり、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようになる。例えば、ε=0.3とし、Δ=10μsとする場合、周波数Fsは、約2KHzとなる。
送信装置200は、送信装置100と同様に、周波数変調を用いてBPSK変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。さらに、以上のように、3/5変換部211が送信データ列PNのデータ変換を行うことにより、送信装置200は、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
もちろん、変換テーブル221は任意であり、図15の例に限定されない。例えば、データ変換が2ビット以下毎に行われるようにしてもよいし、4ビット以上毎に行われるようにしてもよい。また、変換後のビット列もビット長も上述の例に限定されない。また、変換テーブル221は、3/5変換部211の外部から供給されるようにしてもよい。また、3/5変換部211が変換テーブル221を用いずにデータ変換を行うようにしてもよい。
<送信処理の流れ>
次に、この場合の送信処理の流れの例を、図16のフローチャートを参照して説明する。
この場合、ステップS201乃至ステップS203の各処理は、図10のステップS101乃至ステップS103の各処理と同様に実行される。
ステップS204において、3/5変換部211は、送信データ列PNを3ビット毎に、その3ビットの値を識別し、かつ、エッジの数が一定の5ビットデータ列に変換する。
ステップS204における変換後の送信データ列PNについて、ステップS205乃至ステップS208の各処理が、図10のステップS104乃至ステップS107の各処理と同様に実行される。
以上のように各処理を実行することにより、送信装置200は、周波数変調を用いてBPSK変調と等価の変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。そして、送信装置200は、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
なお、この送信装置200の場合も、送信装置100の場合と同様に、BPSK変調(2位相偏移変調)に限らず、QPSK変調(4位相偏移変調)を実現するようにしてもよい。
また、送信装置200が送信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、送信装置200は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外の任意のシステムに適用することができる。
また、以上においては、送信装置200が、送信信号TXを無線信号として送信するように説明したが、送信装置200が任意の有線の通信媒体を介して送信信号TXを送信するようにしてもよい。
<3.第3の実施の形態>
<受信装置>
図17は、本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である受信装置の主な構成例を示す図である。図17に示される受信装置300は、図15の送信装置200から送信される送信信号TXを受信し、復調し、例えば、気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)等を得る装置である。受信装置300は、例えば、麓の市街地等大学等の研究施設やデータセンタ等の施設内等)に設置され、山岳地帯等に設置された送信装置200から送信される無線信号(すなわち、遠距離から送信された無線信号)を受信する。
この送信信号TXは、第2の実施の形態において説明したように、BPSK変調と等価の変調が行われている。
図17に示されるように、受信装置300は、アンテナ311、低ノイズ増幅部312、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ313、局部発振部314、乗算部315、バンドパスフィルタ(BPF)316、乗算部317、乗算部318、ローパスフィルタ(LPF)319、ローパスフィルタ(LPF)320、Gold符号発生部321、乗算部322、乗算部323、積分部324、積分部325、位相検出部326、復号部327、フィードバック部328、VCO329、および90度シフタ330を有する。
低ノイズ増幅部312は、アンテナ311を介して無線信号(送信信号TX)を受信し、その受信信号を増幅し、SAWフィルタ313に供給する。
SAWフィルタ313は、供給された受信信号から、所望の周波数帯域とは大きく異なる成分を除去して、乗算部315に供給する。
局部発振部314は、所定の周波数で発振し、発振信号を乗算部315に供給する。
乗算部315は、SAWフィルタ313から供給される受信信号に対して、局部発振部314から供給される発振信号を乗算することにより、受信信号を中間周波数信号に変換する。乗算部315は、その中間周波数信号をバンドパスフィルタ316に供給する。
一般の無線受信機の場合、この発振信号の周波数(局部発振部の発振周波数)LOFは、以下の式(2)のように設定される。
LOF=キャリア周波数―中間周波数 ・・・(2)
例えば、キャリア周波数が920MHzであり、中間周波数が2MHzであれば、LOFは918MHzに設定される。
これに対して、局部発振部314の場合、位相ずれεの影響により、以下の式(3)のように発振周波数LOFが設定される。
LOF=キャリア周波数―中間周波数―Fs ・・・(3)
このようにキャリア周波数をシフトさせることにより、受信装置300は、位相ずれ(ε)の影響を実質的に除去することができる。
バンドパスフィルタ316は中間周波数信号の成分を通過させる。バンドパスフィルタ316は、フィルタ後の中間周波数信号を乗算部317および乗算部318に供給する。
乗算部317は、バンドパスフィルタ316から供給される中間周波数信号と、VCO(可変周波数発振部)329から供給される発振信号とを乗算し、その乗算結果をローパスフィルタ319に供給する。
乗算部318は、バンドパスフィルタ316から供給される中間周波数信号と、90度シフタ330において位相が90度シフトされた、VCO(可変周波数発振部)329において生成された発振信号とを乗算し、その乗算結果をローパスフィルタ320に供給する。
ローパスフィルタ319は、供給された信号の高周波成分を除去し、InPhase信号(I信号)を生成する。ローパスフィルタ319は、そのI信号を乗算部322に供給する。
ローパスフィルタ320は、供給された信号の高周波成分を除去し、Quadrature信号(Q信号)を生成する。ローパスフィルタ320は、そのQ信号を乗算部323に供給する。
Gold符号発生部321は、送信装置200のGold符号発生部114が発生する擬似乱数列と同一の疑似乱数列を発生し、それを乗算部322および乗算部323に供給する。例えば、Gold符号発生部114が図5の例のように動作する場合、Gold符号発生部321は、256ビット(256chips)の擬似乱数列を発生する。
乗算部322は、ローパスフィルタ319から供給されるI信号と、Gold符号発生部321から供給される疑似乱数列とを乗算する。乗算部322は、その乗算結果を積分部324に供給する。
乗算部323は、ローパスフィルタ320から供給されるQ信号と、Gold符号発生部321から供給される疑似乱数列とを乗算する。乗算部323は、その乗算結果を積分部325に供給する。
積分部324は、乗算部322から供給される、疑似乱数列が乗算されたI信号を1ビット分だけ積算することにより、逆拡散の処理を行う。これにより、受信信号のSNR(Signal to Noise ratio:信号対雑音比)を大幅に改善することができる。積分部324は、逆拡散されたI信号を位相検出部326に供給する。
積分部325は、乗算部323から供給される、疑似乱数列が乗算されたQ信号を1ビット分だけ積算することにより、逆拡散の処理を行う。これにより、受信信号のSNR(Signal to Noise ratio:信号対雑音比)を大幅に改善することができる。積分部325は、逆拡散されたQ信号を位相検出部326に供給する。
位相検出部326は、積分部324から供給されるI信号と積分部325から供給されるQ信号と(すなわち受信信号)に対して、位相角度を検出する。この位相角度は、I信号およびQ信号が正しく得られていて、なおかつノイズや誤りが無い場合、「+π」若しくは「−π」になっているはずである。位相検出部326は、この検出結果を復号部327およびフィードバック部328に供給する。
復号部327は、位相検出部326から供給される位相検出結果について、位相角度の極性を判断することにより、送信データQD(図5の例の場合、150ビットの送信パケット)を復元する。また復号部327は、CRC演算を行うことにより、誤り判定を行う。誤りが生じていないと判断された場合、復号部327は、その送信データQDから気象観測データTM(図5の例の場合64ビット)を抽出し、出力する。
フィードバック部328は、位相検出部326から供給される位相角度の検出結果から、位相角度誤差を求め、その位相角度誤差をフィルタリングした後にVCO329に供給する。つまり、フィードバック部328は、位相検出部326において、±πの位相角度が得られるようにVCO329の発振周波数を制御する。
VCO329は、フィードバック部328の制御に応じた周波数で発振し、その発振信号を乗算部317および90度シフタ330に供給する。
90度シフタ330は、VCO329から供給される発振信号の位相を90度シフトさせる。90度シフタ330は、位相を90度シフトさせた発振信号を乗算部318に供給する。
このように、受信装置300は、送信装置200から送信された無線信号(送信信号TX)を受信し、正しく復調することができる。つまり、受信装置300は、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。
また、上述したように受信信号の位相検出結果をフィードバックし、その位相角度誤差に応じて受信信号の位相を制御することにより、受信装置300は、受信信号の位相角度誤差を低減させることができる。これにより、受信装置300は、受信信号(すなわち送信信号TX)をより正確に復調することができる。
つまり、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信し、受信された送信信号である受信信号の周波数を、周波数変調の際に生じた位相ずれによる受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成し、生成された発振信号を用いて、受信信号の周波数を中間周波数に変換し、中間周波数に変換された受信信号の位相を検出し、復調するようにしてもよい。
例えば、信号処理装置において、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、受信部により受信された送信信号である受信信号の周波数を、周波数変調の際に生じた位相ずれによる受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、発振信号生成部により生成された発振信号を用いて、受信信号の周波数を中間周波数に変換する周波数変換部と、周波数変換部により中間周波数に変換された受信信号の位相を検出し、復調する復調部とを備えるようにしてもよい。
また、例えば、プログラムによって、コンピュータを、送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信部に受信させる受信制御部と、受信制御部により制御されて受信された送信信号である受信信号の周波数を、周波数変調の際に生じた位相ずれによる受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、発振信号生成部により生成された発振信号を用いて、受信信号の周波数を中間周波数に変換する周波数変換部と、周波数変換部により中間周波数に変換された受信信号の位相を検出し、復調する復調部として機能させるようにしてもよい。
このようにすることにより、送信された無線信号(送信信号TX)を受信し、正しく復調することができる。つまり、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。
<受信処理の流れ>
次に、以上のような受信装置300において実行される受信処理の流れの例を、図18のフローチャートを参照して説明する。
受信処理が開始されると、受信装置300の低ノイズ増幅部312は、ステップS301において、アンテナ311を介して無線信号(送信信号TX)を受信する。
ステップS302において、低ノイズ増幅部312は、ステップS301において受信された無線信号である受信信号を増幅する。
ステップS303において、SAWフィルタ313は、ステップS302において増幅された受信信号から、所望の周波数帯域とは大きく異なる成分(すなわち、不要な周波数成分)を除去する。
ステップS304において、局部発振部314は、所定の周波数で発振し、乗算部315は、受信信号に対して、その発振信号を乗算することにより、受信信号を中間周波数信号に変換する。その際、局部発振部314の発振周波数は、上述した式(3)のように設定される。つまり、局部発振部314および乗算部315は、受信信号の位相ずれを除去するようにキャリア周波数をシフトさせることにより、受信信号を中間周波数信号に変換する。
ステップS305において、バンドパスフィルタ316は中間周波数信号の成分を通過させ、中間周波数信号から不要な周波数成分を除去する。
ステップS306において、乗算部317は、中間周波数信号と、VCO出力である発振信号とを乗算する。
ステップS307において、乗算部318は、中間周波数信号と、位相が90度シフトされたVCO出力(発振信号)とを乗算する。
ステップS308において、ローパスフィルタ319は、供給された信号の高周波成分を除去し、I信号を生成する。また、ローパスフィルタ320は、供給された信号の高周波成分を除去し、Q信号を生成する。つまり、ローパスフィルタ319およびローパスフィルタ320は、I信号とQ信号とから、不要な高域成分を除去する。
ステップS309において、Gold符号発生部321は、送信装置200のGold符号発生部114が発生する擬似乱数列と同一の疑似乱数列を発生する。乗算部322は、I信号とその疑似乱数列とを乗算し、乗算部323は、Q信号とその疑似乱数列とを乗算する。つまり、Gold符号発生部321、乗算部322、および乗算部323は、I信号とQ信号とに疑似乱数列を乗算する。
ステップS310において、積分部324はI信号を1ビット分だけ積算し、積分部325はQ信号を1ビット分だけ積算する。
ステップS311において、位相検出部326は、I信号とQ信号と(すなわち受信信号)に対して、位相角度を検出する。
ステップS312において、復号部327は、検出された位相角度の極性を復号する。
ステップS313において、復号部327は、CRC演算を行うことにより、誤り判定を行う。
ステップS314において、復号部327は、ステップS313の誤り判定において、誤りが生じていないと判定された場合、ステップS312において得られた復号データ(気象観測データTM)を出力する。
ステップS315において、フィードバック部328は、ステップS311において得られた位相角度の検出結果から、位相角度誤差を求め、その位相角度誤差をフィルタリングする。フィードバック部328は、その位相角度誤差に基づいて、位相検出部326において±πの位相角度が得られるように(位相角度誤差が低減するように)VCO329の発振周波数を制御する。このように制御されて得られるVCO出力は、ステップS306の処理に利用される。
ステップS315の処理が終了すると、受信処理が終了する。
上述した各ステップの処理は、任意の順序で実行することができ、並列的に実行することもでき、また、必要に応じて繰り返し実行される。
以上のように各処理を実行することにより、受信装置300は、送信装置200から送信された無線信号(送信信号TX)を受信し、正しく復調することができる。つまり、受信装置300は、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。
図19は、εが約0.3とした場合に、本実施例を適用して復調した結果である。誤差εの影響がキャンセルされて、正しいBPSK変調のコンスタレーションが得られていることが確認できる。
なお、以上においては、受信装置300は、BPSK変調(2位相偏移変調)と等価の変調以外の変調にも対応する(すなわち、正しく復調する)ことができる。例えば、受信装置300は、QPSK変調(4位相偏移変調)と等価の変調にも対応する(すなわち、正しく復調する)ことができる。
なお、受信装置300が受信するデータ(復号部327が出力する送信データQD)は任意であり、上述した気象観測データTMに限定されない。つまり、受信装置300は、上述した気象データを観測するシステム以外の任意のシステムに適用することができる。
また、以上においては、受信装置300が、無線信号を受信するように説明したが、これに限らず、任意の有線の通信媒体を介して送信される信号(送信信号TX)を受信するようにしてもよい。
<4.第4の実施の形態>
<送信装置>
送信対象である気象観測データから送信信号TXを生成する際に、エッジパルスMXが示すエッジの数の時間平均(つまり、単位時間当たりのエッジ数)が一定となるように送信データ列PNに補正データを付加するようにしてもよい。
このように、エッジパルスMXにおける単位時間当たりのエッジ数を一定とする(換言するに、単位ビット数当たりの、エッジを示す値のビットの数を一定とする)ことにより、送信信号TXにおける単位時間当たりの位相の変位の回数を一定とすることができる。そして、位相変位量の誤差εが既知であれば、復調の際に、位相シフトによって、その誤差εをキャンセルすることができる。つまり、第2の実施の形態の場合と同様に、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
図20は、その場合の本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である送信装置の主な構成例を示す図である。図20に示される送信装置400は、図4の送信装置100と同様の装置であり、気象観測装置31から供給される気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)を、無線信号として送信する。
図20に示されるように、送信装置400は、基本的に送信装置100と同様の構成を有するが、送信装置100のGold符号発生部114の代わりにスプレッド(Spread)符号発生部411を有し、さらに、ESV(Edige Sum Value)補正部412を有する。
スプレッド符号発生部411は、常に固定のスプレッドパタン421(例えば、「01100011」)を発生し、それを乗算部115に供給する。
乗算部115は、送信データQD(図5の例の場合150ビット)と、スプレッド符号発生部411から供給されるスプレッドパタン421とを乗算して送信データ列PNを生成する。図21の上から1段目に送信データQDの例を示し、上から2段目に送信データ列PNの例を示す。つまり、この場合、乗算部115は、送信データQDから、以下のように送信データ列PNを生成する。
送信データQDが「0」であった場合
→ 送信データ列PN=「01100011」
送信データQDが「1」であった場合
→ 送信データ列PN=「10011100」
乗算部115は、生成した送信データ列PNをESV補正部412に供給する。
ESV補正部412は、送信データ列PNの所定ビット数(例えば8ビット)毎に、1ビットのESV補正ビットを付加する。このESV補正ビットの値は、エッジパルスMXにおける値「1」のビットの頻度が常に一定となるように制御される。
ESV補正部412は、送信データ列PNに、このようなESV補正ビットを付加すると、その送信データ列PNをエッジ検出部116に供給する。
エッジ検出部116は、第1の実施の形態において説明した場合と同様に、ESV補正ビットが付加された送信データ列PNからエッジを検出し、エッジパルスMXを生成する。
例えば、図21に示されるように、送信データQDの1ビット毎に、値「1」のビット数が一定(例えば4個)の9ビットのエッジパルスMXが生成される。エッジパルスMXが「1」であるときに位相変調が行われる。したがって、この図21の例の場合、位相変調は送信データQDの1ビット毎に4回行われる。
位相変調量が誤差εを持っていた場合、あたかもキャリア周波数が、4ε÷(2πT)だけ「ずれ」ていたのと等価である(ここでTは、送信データQDの1ビットを送信するのに必要な時間)。
このように誤差εを「キャリア周波数ずれ」とみなすことができるので、受信装置300においてキャリア周波数を4ε÷(2πT)だけ変位させることにより、正しい復調が可能となる。
つまり、送信装置400は、送信装置100と同様に、周波数変調を用いてBPSK変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。さらに、送信装置400は、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
なお、送信装置200の変調方法の場合、その変調速度が3/5に低下するが、送信装置400の変調方法の場合、その変調速度の低下は8/9まで抑制される。このようにスプレッドパタンとESV補正を組み合わせることにより、より高効率の変調を実現することが可能となる。もちろんスプレッドパタン421のビット長は任意である。このスプレッドパタン421のビット長を長くすることにより、さらに効率を上げることが可能である。
なお、以上においては、ESV補正ビットが1ビットであるように説明したが、ESV補正ビットのビット数は任意であり、2ビット以上であってもよい。
<送信処理の流れ>
次に、この場合の送信処理の流れの例を、図22のフローチャートを参照して説明する。
この場合、ステップS401およびステップS402の各処理は、図10のステップS101およびステップS102の各処理と同様に実行される。
ステップS403において、スプレッド符号発生部411は、所定のスプレッドパタン421を発生し、乗算部115は、送信データQDと、そのスプレッドパタン421とを乗算して送信データ列PNを生成する。
ステップS404において、ESV補正部412は、送信データ列PNの所定ビット数毎にESV補正ビットを付加(追加)する。換言するにESV補正部412は、エッジパルスMXが示すエッジの数の時間平均が一定となる(エッジパルスMXにおける、単位ビット数当たりの、エッジを示す値のビットの数が一定となる)ように、ESV補正ビットを付加する。
ステップS405乃至ステップS408の各処理は、図10のステップS104乃至ステップS107の各処理と同様に実行される。
以上のように各処理を実行することにより、送信装置400は、周波数変調を用いてBPSK変調と等価の変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。
以上のような送信装置400から送信される送信信号TXは、送信装置200から送信される送信信号TXと同様に、上述した受信装置300により受信し、復調することができる。
なお、この送信装置400の場合も、送信装置100の場合と同様に、BPSK変調(2位相偏移変調)に限らず、QPSK変調(4位相偏移変調)を実現するようにしてもよい。
また、送信装置400が送信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、送信装置400は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外の任意のシステムに適用することができる。
また、以上においては、送信装置400が、送信信号TXを無線信号として送信するように説明したが、送信装置400が任意の有線の通信媒体を介して送信信号TXを送信するようにしてもよい。
<5.第5の実施の形態>
<送信装置>
エッジの位置をパルスで示すエッジパルスMXにおけるパルスの極性を、各極性の割合が同一となるように調整するようにしてもよい。例えば、エッジパルスMXにおけるパルスの極性を、1つおきに反転させるようにしてもよい。
このようにすることにより、送信信号TXにおいて、方向が互いに逆向きとなる複数の位相変位間で、それらの位相変位に含まれる誤差εを打ち消し合うようにすることができる。したがって、位相変位の誤差を低減させることができ、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようになる。特に、エッジパルスMXにおけるパルスの極性を1つおきに反転させて、位相変位の方向を毎回逆方向にすることにより、位相変位の誤差をより低減させることができ、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようになる。
図23は、その場合の本技術を適用した信号処理装置の一実施の形態である送信装置の主な構成例を示す図である。図23に示される送信装置500は、図4の送信装置100と同様の装置であり、気象観測装置31から供給される気象観測データ(例えば、気温、日照、雨量、風向、風速等の観測データ)を、無線信号として送信する。
図23に示されるように、送信装置500は、基本的に送信装置100と同様の構成を有するが、送信装置100のエッジ検出部116の代わりにエッジ検出反転部511を有する。
エッジ検出反転部511は、エッジ検出部116と同様に、乗算部115から供給される送信データ列PNの値が(0から1へ、若しくは、1から0へ)変化するエッジを検出し、そのエッジの位置、つまり、送信データ列PNの、1つ前のビットから値が変化する位置を示すエッジパルスMXを生成する。ただし、エッジ検出反転部511は、エッジを示す値の極性を毎回反転させる。
例えば、図24に示されるように、エッジ検出反転部511は、送信データ列PNの、1つ前のビットから値が変化しないビットに対して、エッジがないことを示す10ビットの識別パタン「0000000000」を割り当て、1つ前のビットから値が変化する、奇数番目のビットに対して、エッジがあることを示す10ビットの識別パタン「1000000000」を割り当て、1つ前のビットから値が変化する、偶数番目のビットに対して、エッジがあることを示す10ビットの識別パタン「-1000000000」を割り当てている。この場合のエッジパルスMXでは、値「1」若しくは「−1」が送信データ列PNのエッジの位置を示しており、その値「1」と値「−1」は、交互に出現する。
エッジ検出反転部511は、このようにエッジの極性を交互に反転させたエッジパルスMXをガウス特性発生部117に供給する。
ガウス特性発生部117は、第1の実施の形態の場合と同様に、エッジパルスMXガウス波形MDに変換する。エッジパルスMXの出力が「−1」の場合、ガウス波形MDも極性反転する。つまり、図24に示されるように、エッジパルスMXにおいてエッジを示すビットの極性が交互に反転しているので、ガウス波形MDにおいてもエッジを示すパルスの極性が交互に反転する。したがって、送信信号TXにおいて、位相変位の方向が毎回逆向きとなる。つまり、位相変位量が「π+ε」→「−π−ε」→「π+ε」→「−π−ε」となる。したがって、位相変位の度に、+ε、−ε、+ε、−ε・・・と交互に打ち消し合うので、誤差εの影響を低減させることができる。
<エッジ検出反転部>
エッジ検出反転部511の主な構成例を図25に示す。図25に示される例において、エッジ検出反転部511は、基本的にエッジ検出部116(図6)と同様の構成を有するが、エッジ検出部116の構成に加え、さらに、1ビットカウンタ531、極性反転部532、および選択部533を有する。
図6を参照して説明したエッジ検出部116の場合と同様に、遅延部131および排他的論理和演算部132により送信データ列PNのエッジが検出され、エッジデータ変換部133によりエッジパルスMXが生成される。
排他的論理和演算部132は、排他的論理和演算結果を1ビットカウンタ531にも供給する。
1ビットカウンタ531は、その排他的論理和演算結果において値「1」が現れる度にカウントアップするカウンタである。ただしビット数が1ビットであるので、1ビットカウンタ531の出力は、「1」→「0」→「1」→「0」と交互に変化する。
1ビットカウンタ531は、この1ビットのカウント値を選択部533に供給する。
ところで、エッジデータ変換部133は、生成したエッジパルスMXを、極性反転部532および選択部533に供給する。
極性反転部532は、エッジパルスMXの極性を反転させる。すなわち、エッジパルスMXの値「1」のビットの極性が反転され、「−1」とされる。なお、値「0」は、そのまま出力される。極性反転部532は、極性を反転したエッジパルスMXを選択部533に供給する。
選択部533は、1ビットカウンタ531から供給されるカウント値に応じて、エッジデータ変換部133から供給されるエッジパルスMX、若しくは、極性反転部532から供給される、極性が反転されたエッジパルスMXを選択する。例えば、選択部533は、カウント値が「1」の場合、エッジデータ変換部133から供給されるエッジパルスMXを選択し、カウント値が「0」の場合、極性反転部532から供給される、極性が反転されたエッジパルスMXを選択する。
選択部533は、エッジパルスMXの各ビットについてこの選択を行う。選択部533は、選択した方のエッジパルスMXをガウス特性発生部117に供給する。
以上のように、送信装置500は、送信装置100と同様に、周波数変調を用いてBPSK変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。さらに、以上のように、エッジを示すパルスの極性を反転させることにより、送信装置500は、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
<送信処理の流れ>
次に、この場合の送信処理の流れの例を、図26のフローチャートを参照して説明する。
この場合、ステップS501乃至ステップS503の各処理は、図10のステップS101乃至ステップS103の各処理と同様に実行される。
ステップS504において、エッジ極性反転部511は、エッジ検出反転処理を実行し、送信データ列PNの変化部分(エッジ)を検出し、その変化部分(エッジ)毎に出力極性を反転させたエッジパルスMXを生成する。
ステップS505乃至ステップS507の処理は、図10のステップS105乃至ステップS107の各処理と同様に実行される。
<エッジ検出反転処理の流れ>
次に、図26のステップS504において実行されるエッジ検出反転処理の流れの例を、図27のフローチャートを参照して説明する。
ステップS521乃至ステップS523の各処理は、図11のエッジ検出処理のステップS121乃至ステップS123の各処理と同様に実行される。
ステップS524において、1ビットカウンタ531は、ステップS522において行われる排他的論理和演算の演算結果が「1」となる回数を1ビットでカウントする。
ステップS525において、極性反転部532は、ステップS523におけるデータ変換後のデータ(すなわち、エッジパルスMX)の出力特性を反転させる。
ステップS526において、選択部533は、ステップS524において得られるカウント値に応じて、ステップS523におけるデータ変換により得られる変換後のデータ(すなわち、エッジパルスMX)の極性を選択する。つまり、選択部533は、ステップS524において得られるカウント値に応じて、ステップS523におけるデータ変換により得られる変換後のデータ、若しくは、ステップS525において得られる極性が反転された変換後のデータを選択する。
ステップS526の処理が終了すると、処理は図26に戻る。
以上のように各処理を実行することにより、送信装置500は、周波数変調を用いてBPSK変調と等価の変調を実現することができ、装置全体の消費電力の増大を抑制しながら、より遠距離への無線信号の送信を実現することができる。そして、送信装置500は、送信信号TXの復調をより正確に行うことができるようにすることができる。
以上のような送信装置500から送信される送信信号TXは、一般的なBPSK変調に対応する受信装置により受信し、復調することができる。
また、送信装置500が送信するデータは任意であり、上述した気象観測データに限定されない。つまり、送信装置500は、任意のシステムに適用することができ、上述した気象データを観測するシステム以外の任意のシステムに適用することができる。
また、以上においては、送信装置500が、送信信号TXを無線信号として送信するように説明したが、送信装置500が任意の有線の通信媒体を介して送信信号TXを送信するようにしてもよい。
<6.第6の実施の形態>
<コンピュータ>
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここでコンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
図28は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
図28に示されるコンピュータ600において、CPU(Central Processing Unit)611、ROM(Read Only Memory)612、RAM(Random Access Memory)613は、バス614を介して相互に接続されている。
バス614にはまた、入出力インタフェース620も接続されている。入出力インタフェース620には、入力部621、出力部622、記憶部623、通信部624、およびドライブ625が接続されている。
入力部621は、例えば、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部622は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部623は、例えば、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部624は、例えば、ネットワークインタフェースよりなる。ドライブ625は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア631を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU611が、例えば、記憶部623に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース620およびバス614を介して、RAM613にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。RAM613にはまた、CPU611が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
コンピュータ(CPU611)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア631に記録して適用することができる。その場合、プログラムは、リムーバブルメディア631をドライブ625に装着することにより、入出力インタフェース620を介して、記憶部623にインストールすることができる。
また、このプログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することもできる。その場合、プログラムは、通信部624で受信し、記憶部623にインストールすることができる。
その他、このプログラムは、ROM612や記憶部623に、あらかじめインストールしておくこともできる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述した各ステップの処理は、上述した各装置、若しくは、上述した各装置以外の任意の装置において、実行することができる。その場合、その処理を実行する装置が、上述した、その処理を実行するのに必要な機能(機能ブロック等)を有するようにすればよい。また、処理に必要な情報を、適宜、その装置に伝送するようにすればよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
また、本技術は、これに限らず、このような装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1) 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成する制御データ生成部と、
前記制御データ生成部により生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行う周波数変調部と、
前記周波数変調部により周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部と
を備える信号処理装置。
(2) 前記制御データ生成部は、
前記デジタルデータの値が変化するエッジを検出するエッジ検出部と、
前記エッジ検出部により検出された前記エッジの位置を前記デジタルデータにおける前記エッジの時間間隔よりも短い時間間隔で示すエッジデータを、前記制御データとして生成するエッジデータ生成部と
を備える(1)に記載の信号処理装置。
(3) 前記エッジ検出部は、前記デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことにより前記エッジを検出し、
前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記エッジの検出結果のビット長を増大させることにより前記エッジデータを生成する
(2)に記載の信号処理装置。
(4) 前記エッジ検出部は、前記ビット同士の排他的論理和演算結果を示す1ビットのデータを、前記エッジの検出結果として生成し、
前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記1ビットのデータを、10ビットのデータに変換する
(3)に記載の信号処理装置。
(5) 前記制御データ生成部は、
前記デジタルデータにおける前記エッジの時間平均が一定となるように前記デジタルデータを変換するデータ変換部
をさらに備え、
前記エッジ検出部は、前記データ変換部による変換後の前記デジタルデータの前記エッジを検出する
(2)乃至(3)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6) 前記データ変換部は、所定の変換テーブルに基づいて、前記デジタルデータを、所定のビット長毎に変換する
(5)に記載の信号処理装置。
(7) 前記データ変換部は、前記デジタルデータを、3ビット毎に、前記3ビットの値を識別し、かつ、前記エッジの数が一定の5ビットのデータに変換する
(6)に記載の信号処理装置。
(8) 前記制御データ生成部は、
前記エッジデータが示す前記エッジの数の時間平均が一定となるように前記デジタルデータに補正データを付加する補正データ付加部
をさらに備え、
前記エッジ検出部は、前記補正データ付加部により前記補正データが付加された前記デジタルデータの前記エッジを検出する
(2)乃至(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9) 前記補正データは1ビットのデータである
(8)に記載の信号処理装置。
(10) 前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置をパルスで示すエッジデータを生成し、
前記制御データ生成部は、
前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、各極性の割合が同一となるように調整する極性調整部
をさらに備える(2)乃至(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11) 前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置を正の極性のパルスで示すエッジデータを生成し、
前記極性調整部は、前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、1つおきに反転させて負の極性のパルスに変換する
(10)に記載の信号処理装置。
(12) 前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を2位相偏移変調する
(1)乃至(11)のいずれかに記載の信号処理装置。
(13) 前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を4位相偏移変調する
(1)乃至(12)のいずれかに記載の信号処理装置。
(14) 前記周波数変調部は、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いて前記キャリア信号の周波数変調を行う
(1)乃至(13)のいずれかに記載の信号処理装置。
(15) 前記制御データ生成部により生成された前記制御データに応じたガウス波形を生成するガウス波形生成部をさらに備え、
前記周波数変調部は、前記ガウス波形生成部により生成された前記ガウス波形を用いて前記キャリア信号の周波数変調を行う
(1)乃至(14)のいずれかに記載の信号処理装置。
(16) 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成し、
生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行い、
周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する
信号処理方法。
(17) コンピュータを、
送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成する制御データ生成部と、
前記制御データ生成部により生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行う周波数変調部と、
前記周波数変調部により周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信部より送信する送信制御部と
して機能させるプログラム。
(18) 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
を備える信号処理装置。
(19) 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信し、
受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成し、
生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換し、
前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する
信号処理方法。
(20) コンピュータを、
送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信部に受信させる受信制御部と、
前記受信制御部により制御されて受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
して機能させるプログラム。
(21) 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、
前記周波数変調部により前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部と
を備える信号処理装置。
(22) 前記周波数変調部は、前記キャリア信号の位相が前記単位時間毎に予め定められた所定の2位相の内いずれかとなるように前記キャリア信号に対して前記周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を2位相偏移変調する
(21)に記載の信号処理装置。
(23) 前記周波数変調部は、前記キャリア信号の位相が前記単位時間毎に予め定められた所定の4位相の内いずれかとなるように前記キャリア信号に対して前記周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を4位相偏移変調する
(21)に記載の信号処理装置。
(24) 前記周波数変調部は、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いて、前記キャリア信号に対して前記周波数変調を行う
(21)乃至(23)のいずれかに記載の信号処理装置。
(25) 前記送信対象のデジタルデータを用いて、前記単位時間毎に前記位相を制御する制御データを生成する制御データ生成部をさらに備え、
前記周波数変調部は、前記制御データ生成部により生成された前記制御データに基づいて、前記キャリア信号に対して前記周波数変調を行う
(21)乃至(24)のいずれかに記載の信号処理装置。
(26) 前記制御データ生成部は、前記制御データとして、前記キャリア信号の位相を所定量変動させるように前記周波数変調部を制御するパルス波形を前記単位時間毎に含むことができるガウス波形を生成し、
前記周波数変調部は、前記制御データ生成部により生成された前記ガウス波形の前記パルス波形部分に応じて、前記キャリア信号に対して、前記キャリア信号の位相を前記所定量変動させるように周波数変調を行う
(25)に記載の信号処理装置。
(27) 前記制御データ生成部は、前記デジタルデータの値が変化するエッジを検出し、検出された前記エッジの位置を前記パルス波形により示す前記ガウス波形を生成し、
前記周波数変調部は、前記制御データ生成部により生成された前記ガウス波形に基づいて、前記キャリア信号に対して前記周波数変調を行う
(26)に記載の信号処理装置。
(28) 前記単位時間は、前記デジタルデータの各データの時間間隔であり、
前記パルス波形は、前記単位時間よりも短時間の波形である
(27)に記載の信号処理装置。
(29) 前記制御データ生成部は、前記デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことにより前記エッジを検出する
(27)または(28)に記載の信号処理装置。
(30) 前記制御データ生成部は、前記デジタルデータにおける前記エッジの時間平均が一定となるように前記デジタルデータを変換し、変換後の前記デジタルデータの前記エッジを検出する
(27)乃至(29)のいずれかに記載の信号処理装置。
(31) 前記制御データ生成部は、所定の変換テーブルに基づいて、前記デジタルデータを所定のビット長毎に変換する
(30)に記載の信号処理装置。
(32) 前記制御データ生成部は、前記デジタルデータを、3ビット毎に、前記3ビットの値を識別し、かつ、前記エッジの数が一定の5ビットのデータに変換する
(31)に記載の信号処理装置。
(33) 前記制御データ生成部は、検出される前記エッジの数の時間平均が一定となるように前記デジタルデータに補正データを付加し、前記補正データが付加された前記デジタルデータの前記エッジを検出する
(27)乃至(32)のいずれかに記載の信号処理装置。
(34) 前記補正データは1ビットのデータである
(33)に記載の信号処理装置。
(35) 前記制御データ生成部は、前記パルス波形の極性を1つおきに反転させる
(27)乃至(34)のいずれかに記載の信号処理装置。
(36) 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行い、
前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信する
信号処理方法。
(37) コンピュータを、
送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、
前記周波数変調部により前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部と
して機能させるプログラム。
(38) 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
を備える信号処理装置。
(39) 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信し、
受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成し、
生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換し、
前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する
信号処理方法。
(40) コンピュータを、
送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信部に受信させる受信制御部と、
前記受信制御部により制御されて受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
して機能させるプログラム。
100 送信装置, 111 CRC付加部, 112 同期信号発生部, 113 選択部, 114 Gold符号発生部, 115 乗算部, 116 エッジ検出部, 117 ガウス特性発生部, 118 周波数変調部, 119 増幅部, 120 アンテナ, 131 遅延部, 132 排他的論理和演算部, 133 エッジデータ変換部、 141 変換テーブル, 151 シーケンサ, 152 カウンタ, 153 ガウス特性変換部, 154 加算部, 161 ガウス特性テーブル, 171 基準発振部, 172 位相比較部, 173 特性フィルタ, 174 VCO, 175 緩衝アンプ, 176 分周部, 200 送信装置, 211 3/5変換部, 221 変換テーブル, 300 受信装置, 311 アンテナ, 312 低ノイズ増幅部, 313 SAWフィルタ, 314 局部発振部, 315 乗算部, 316 バンドパスフィルタ, 317および318 乗算部, 319および320 ローパスフィルタ, 321 Gold符号発生部, 322および323 乗算部, 324および325 積分部, 326 位相検出部, 327 復号部, 328 フィードバック部, 329 VCO, 330 90度シフタ, 400 送信装置, 411 スプレッド符号発生部, 412 ESV補正部, 421 スプレッドパタン, 500 送信装置, 511 エッジ検出反転部, 531 1ビットカウンタ, 532 極性反転部, 533 選択部, 600 コンピュータ

Claims (20)

  1. 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成する制御データ生成部と、
    前記制御データ生成部により生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行う周波数変調部と、
    前記周波数変調部により周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部と
    を備える信号処理装置。
  2. 前記制御データ生成部は、
    前記デジタルデータの値が変化するエッジを検出するエッジ検出部と、
    前記エッジ検出部により検出された前記エッジの位置を前記デジタルデータにおける前記エッジの時間間隔よりも短い時間間隔で示すエッジデータを、前記制御データとして生成するエッジデータ生成部と
    を備える請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記エッジ検出部は、前記デジタルデータの隣接するビット同士の排他的論理和演算を行うことにより前記エッジを検出し、
    前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記エッジの検出結果のビット長を増大させることにより前記エッジデータを生成する
    請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記エッジ検出部は、前記ビット同士の排他的論理和演算結果を示す1ビットのデータを、前記エッジの検出結果として生成し、
    前記エッジデータ生成部は、前記エッジ検出部により生成された前記1ビットのデータを、10ビットのデータに変換する
    請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記制御データ生成部は、
    前記デジタルデータにおける前記エッジの時間平均が一定となるように前記デジタルデータを変換するデータ変換部
    をさらに備え、
    前記エッジ検出部は、前記データ変換部による変換後の前記デジタルデータの前記エッジを検出する
    請求項2に記載の信号処理装置。
  6. 前記データ変換部は、所定の変換テーブルに基づいて、前記デジタルデータを、所定のビット長毎に変換する
    請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 前記データ変換部は、前記デジタルデータを、3ビット毎に、前記3ビットの値を識別し、かつ、前記エッジの数が一定の5ビットのデータに変換する
    請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 前記制御データ生成部は、
    前記エッジデータが示す前記エッジの数の時間平均が一定となるように前記デジタルデータに補正データを付加する補正データ付加部
    をさらに備え、
    前記エッジ検出部は、前記補正データ付加部により前記補正データが付加された前記デジタルデータの前記エッジを検出する
    請求項2に記載の信号処理装置。
  9. 前記補正データは1ビットのデータである
    請求項8に記載の信号処理装置。
  10. 前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置をパルスで示すエッジデータを生成し、
    前記制御データ生成部は、
    前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、各極性の割合が同一となるように調整する極性調整部
    をさらに備える請求項2に記載の信号処理装置。
  11. 前記エッジデータ生成部は、前記エッジの位置を正の極性のパルスで示すエッジデータを生成し、
    前記極性調整部は、前記エッジデータ生成部により生成された前記エッジデータにおける前記パルスの極性を、1つおきに反転させて負の極性のパルスに変換する
    請求項10に記載の信号処理装置。
  12. 前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を2位相偏移変調する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  13. 前記周波数変調部は、前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行うことにより、前記キャリア信号の位相を4位相偏移変調する
    請求項1に記載の信号処理装置。
  14. 前記周波数変調部は、PLLにおいて発振信号を分周して位相比較する際の分周比を変調することで周波数変調を行うフラクショナルPLLを用いて前記キャリア信号の周波数変調を行う
    請求項1に記載の信号処理装置。
  15. 前記制御データ生成部により生成された前記制御データに応じたガウス波形を生成するガウス波形生成部をさらに備え、
    前記周波数変調部は、前記ガウス波形生成部により生成された前記ガウス波形を用いて前記キャリア信号の周波数変調を行う
    請求項1に記載の信号処理装置。
  16. 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データを生成し、
    生成された前記制御データに基づいて前記キャリア信号の周波数変調を行い、
    周波数変調された前記キャリア信号を送信信号として送信する
    信号処理方法。
  17. 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
    前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
    を備える信号処理装置。
  18. 送信対象のデジタルデータを用いて、キャリア信号の周波数変調を制御する制御データであって、前記デジタルデータを用いて前記キャリア信号の周波数変調を制御する場合よりも周波数変調量の時間平均の変動量を抑制する制御データに基づいて前記キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信し、
    受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成し、
    生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換し、
    前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する
    信号処理方法。
  19. 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号に対して周波数変調を行う周波数変調部と、
    前記周波数変調部により前記周波数変調が行われた前記キャリア信号を送信信号として送信する送信部と
    を備える信号処理装置。
  20. 送信対象のデジタルデータを用いて、所定の単位時間毎に位相を制御するように、キャリア信号が周波数変調された送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記送信信号である受信信号の周波数を、前記周波数変調の際に生じた位相ずれによる前記受信信号のキャリア周波数のシフトの分補正し、さらに所定の中間周波数に変換するための発振信号を生成する発振信号生成部と、
    前記発振信号生成部により生成された前記発振信号を用いて、前記受信信号の周波数を前記中間周波数に変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部により前記中間周波数に変換された前記受信信号の位相を検出し、復調する復調部と
    を備える信号処理装置。
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