JPWO2016013339A1 - 積層コイル部品 - Google Patents

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Abstract

積層コイル部品10は、銀を含有するコイル導体CP1〜CP7と、銀を含有する平面導体FC2a,FC2bと、銅を含有しかつコイル導体CP1〜CP7,平面導体FC2a,FC2bの各々を挟んで積層された複数のフェライト層とを備える。コイル導体CP1〜CP7は、積層方向に延びる巻回軸を有するコイルCIL1の一部をなす。平面導体FC2a,FC2bは、各主面が積層方向を向きかつ各主面の特定領域が積層方向から眺めてコイルCIL1と重なるように、コイルCIL1の上側の位置で積層方向に並ぶ。平面導体FC2a,FC2bの各々には、特定領域において主面を積層方向に貫通する複数の第1貫通孔が設けられる。

Description

この発明は、積層コイル部品に関し、特にμDCDCコンバータに適用され、複数のコイル導体と、銀を含有する複数の平面導体と、銅を含有しかつ複数のコイル導体および複数の平面導体の各々を挟んで積層された複数のフェライト層とを備え、複数のコイル導体は積層方向に延びる巻回軸を有するコイルの一部をなし、複数の平面導体は、各主面が積層方向を向きかつ各主面の特定領域が積層方向から眺めてコイルと重なるように、積層方向におけるコイルの外側の位置で積層方向に並ぶ、積層コイル部品に関する。
この種の積層コイル部品では、積層方向から眺めて複数のコイル導体が重なり合う領域において、積層体を圧着するときのプレス圧が増大し、これによって複数の平面導体の間の距離が積層方向において小さくなる。ここで、μDCDCコンバータでは通常、複数の平面導体の各々がグランド電極,シールド電極または容量電極をなし、グランド電位に対する入力電圧または出力電圧のような電位差が層間に生じる。このため、複数の平面導体の間の距離が積層方向において小さくなる部分については絶縁性の確保等のために何らかの対策が必要になる。
特開平2−224513号公報 特開平11−340039号公報
なお、特許文献1は、LC複合部品の表面に、誘電体または絶縁体からなるシート層を介してシールド電極層を形成するとともに、丸孔状,L字状または直線状の空隙部を形成し、空隙部の形状に応じて周波数特性を変更することを開示している。また、特許文献2も、シールド層の少なくとも一部にスリットを形成することを開示している。しかし、これらの構成はいずれも、銀や銅が平面導体間に滞留する課題とは異なる課題に向けられたものであり、前提が大きく異なっている。
それゆえに、この発明の主たる目的は、平面導体間に銀や銅が滞留するのを抑制することができる、積層コイル部品を提供することである。
この発明の積層コイル部品は、複数のコイル導体と、銀を含有する複数の平面導体と、銅を含有しかつ複数のコイル導体および複数の平面導体の各々を挟んで積層された複数のフェライト層とを備え、複数のコイル導体は積層方向に延びる巻回軸を有するコイルの一部をなし、複数の平面導体は、各主面が積層方向を向きかつ各主面の特定領域が積層方向から眺めてコイルと重なるように、積層方向におけるコイルの外側の位置で積層方向に並ぶ積層コイル部品であって、複数の平面導体の各々は特定領域において主面を積層方向に貫通する複数の第1貫通孔を有する。
好ましくは、複数の平面導体は互いに異なる複数の電位をそれぞれ有する。
好ましくは、複数の平面導体の各々は特定領域と異なる領域において主面を積層方向に貫通する少なくとも1つの第2貫通孔をさらに有する。
好ましくは、複数のフェライト層からなる積層体は電子部品が実装される一方主面を有し、複数の平面導体はコイルよりも一方主面側に設けられる。
好ましくは、複数のコイル導体は銀を含有する。
フェライト層の主要原料である酸化鉄には、その作成時に硫黄成分が混成されるところ、硫黄成分は積層体の焼成時の熱により銀と反応し、これによって生成された硫化銀が積層体内を拡散する。拡散した硫化銀の平面導体間における滞留は、マイグレーションを引き起こすおそれがある。
また、銅はフェライト層の低温焼結に寄与するものの、焼結によって生成された亜酸化銅は半導体の性質を示すため、亜酸化銅の平面導体間における滞留は、平面導体間の絶縁性の低下を引き起こすおそれがある。
これを踏まえて、複数の平面導体の各々の主面には、積層方向から眺めてコイルと重なる特定領域で積層方向に貫通する1または2以上の第1貫通孔が設けられる。これによって、平面導体間に銀や銅が滞留するのを抑制することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この実施例の積層コイル部品の或る断面(直方体の奥行き方向に直交する断面)を示す断面図である。 (A)は積層コイル部品をなすフェライト層およびその上面に形成されたコイル導体を示す平面図であり、(B)は積層コイル部品をなす他のフェライト層およびその上面に形成された他のコイル導体を示す平面図であり、(C)は積層コイル部品をなすその他のフェライト層およびその上面に形成されたその他のコイル導体を示す平面図であり、(D)は積層コイル部品をなすさらにその他のフェライト層およびその上面に形成されたさらにその他のコイル導体を示す平面図である。 (A)は積層コイル部品をなす他のフェライト層およびその上面に形成された他のコイル導体を示す平面図であり、(B)は積層コイル部品をなすその他のフェライト層およびその上面に形成されたその他のコイル導体を示す平面図であり、(C)は積層コイル部品をなすさらにその他のフェライト層およびその上面に形成されたさらにその他のコイル導体を示す平面図である。 (A)は積層コイル部品をなすフェライト層およびその上面に形成された平面導体を示す平面図であり、(B)は積層コイル部品をなす他のフェライト層およびその上面に形成された他の平面導体を示す平面図である。 (A)は平面導体FC2aをコイル導体CP5の上に重ねた状態を示す図解図であり、(B)は平面導体FC2bをコイル導体CP5の上に重ねた状態を示す図解図である。
図1を参照して、この実施例の積層コイル部品(積層インダクタ素子)10は、LGA(Land Grid Array)型の積層コイル部品であり、直方体状の積層体12を含む。図1は、直方体の奥行き方向に直交する断面を示す。
積層体12の上面(一方主面)にはICチップやコンデンサのような複数の電子部品16a,16bが実装され、積層体12の下面(他方主面)には外部電極14aおよび14bが設けられる。電子部品16aおよび16bは積層体12の上面に形成された配線(図示せず)と接続され、これによってμDCDCコンバータが実現される。
積層体12は、非磁性体121,磁性体122および非磁性体123がこの順で積層された構造を有する(なお、非磁性体121および123は低磁性体でもよい)。非磁性体121には平面導体FC1aおよびFC1bが埋め込まれ、磁性体122にはコイルCIL1をなす複数のコイル導体CP1〜CP7が埋め込まれ、非磁性体123には平面導体FC2aおよびFC2bが埋め込まれる。したがって、平面導体FC1aおよびFC1bはコイルCIL1よりも下側に設けられ、平面導体FC2aおよびFC2bはコイルCIL1よりも上側(積層体12の一方主面側)に設けられる。コイルCIL1には、図1に破線で示す要領で磁界が生じる。
また、非磁性体121,磁性体122および非磁性体123は、後述するフェライト層Lcp1〜Lcp7,Lfc2a,Lfc2bを含む複数のフェライト層を積層してなる。したがって、平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2bおよびコイル導体CP1〜CP7の各々は、積層された複数のフェライト層によって挟まれる。なお、非磁性体121および123の各々をなすフェライト層は非磁性を示し、磁性体122をなすフェライト層は磁性を示す。
非磁性体121において、平面導体FC1aおよびFC1bは、各々の主面が積層方向を向く姿勢で積層方向に並ぶ。同様に、非磁性体123においても、平面導体FC2aおよびFC2bは、各々の主面が積層方向を向く姿勢で積層方向に並ぶ。ここで、平面導体FC1aは外部電極14aと接続され、平面導体FC1bは外部電極14bと接続される。また、平面導体FC2aは電子部品16aと接続され、平面導体FC2bは電子部品16bと接続される。
こうして設けられた平面導体FC1a,FC1b,FC2aおよびFC2bの各々は、グランド電極,シールド電極または容量電極のいずれかとして機能する。したがって、平面導体FC1aおよびFC1b、あるいは平面導体FC2aおよびFC2bのうち、ビアホール導体による接続等で同電位となっている電極を除く平面導体間に電位差が生じる。
磁性体122において、コイルCIL1は積層方向に七重に巻かれ、その巻回軸は積層方向に延びる。積層方向から眺めたとき、コイルCIL1は、平面導体FC1a,FC1b,FC2aおよびFC2bの各々の主面と部分的に重なる。以下では、各主面上の領域のうち、積層方向から眺めてコイルCIL1と重なる領域を、“特定領域”と定義する。また、各主面上の領域のうち、積層方向から眺めてコイルCIL1と重ならない領域を、“非重複領域”と定義する。
図2(A)〜図2(D)を参照して、コイル導体CP1は磁性のフェライト層Lcp1の上面に形成され、コイル導体CP2は磁性のフェライト層Lcp2の上面に形成され、コイル導体CP3は磁性のフェライト層Lcp3の上面に形成され、コイル導体CP4は磁性のフェライト層Lcp4の上面に形成される。また、図3(A)〜図3(C)を参照して、コイル導体CP5は磁性のフェライト層Lcp5の上面に形成され、コイル導体CP6は磁性のフェライト層Lcp6の上面に形成され、コイル導体CP7は磁性のフェライト層Lcp7の上面に形成される。
積層方向から眺めて、コイル導体CP1〜CP7はいずれも略C字パターン(環の一部が欠落したパターン)を描く。ただし、導体が欠落した位置は、コイル導体CP1〜CP7の間で相違する。図2(A)〜図2(D)および図3(A)〜図3(C)に示す複数の黒丸の各々はビアホール導体であり、コイル導体CP1〜CP7はこれらのビアホール導体によって螺旋状に接続される。これによって、巻回軸が積層方向に延びるコイルCIL1が形成され、コイルCIL1の両端が磁性体122の下面に現れる。
こうして形成されたコイルCIL1は、図示しないビアホール導体または側面導体によって、平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2b、外部電極14a〜14b、或いは電子部品16a〜16bと適宜接続される。
図4(A)および図4(B)を参照して、平面導体FC2aは非磁性のフェライト層Lfc2aの上面に形成され、平面導体FC2bは非磁性のフェライト層Lfc2bの上面に形成される。平面導体FC2aおよびFC2bは、その機能に応じて異なるパターンを有する。平面導体FC2aの主面には、複数の第1貫通孔HL1a,HL1a,…と単一の第2貫通孔HL2aとが形成される。同様に、平面導体FC2bの主面には、複数の第1貫通孔HL1b,HL1b,…と単一の第2貫通孔HL2bとが形成される。
平面導体FC2aをコイル導体CP5の上に重ねた状態を図5(A)に示し、平面導体FC2bをコイル導体CP5の上に重ねた状態を図5(B)に示す。図5(A)および図5(B)によれば、第1貫通孔HL1aおよびHL1bは積層方向から眺めて特定領域内に形成され(或いは、少なくとも一部が特定領域に属するように形成され)、第2貫通孔HL2aおよびHL2bは積層方向から眺めて非重複領域内に形成される。
ここで、第1貫通孔HL1a,HL1bおよび第2貫通孔HL2a,HL2bの形状は特に問わないが、電流が流れる部分の断面積が小さくなることによる発熱を抑制するためにφ形状が好ましい。また、孔径は0.05mm〜1.0mmに調整され、スクリーン印刷によって形成できる可能な限り小さい孔が可能な限り多く形成される。したがって、平面導体FC2aの非重複領域に形成する第2貫通孔HL2aの数は複数個でもよく、同様に、平面導体FC2bの非重複領域に形成する第2貫通孔HL2bの数も複数個でもよい。また、第2貫通孔HL2a,HL2bは1つも設けられていなくてもよい。
さらに、第1貫通孔HL1a,HL1bおよび第2貫通孔HL2a,HL2bの分布については、特定領域の分布密度が非重複領域の分布密度よりも高い。
具体的には、平面導体FC2aの輪郭によって囲まれる領域の面積に対する第1貫通孔HL1aおよび第2貫通孔HL2aの面積率は5%以上30%以下とされ、第1貫通孔HL1aおよび第2貫通孔HL2aの総面積の70%以上が、特定領域に属することが好ましい。
同様に、平面導体FC2bの輪郭によって囲まれる領域の面積に対する第1貫通孔HL1bおよび第2貫通孔HL2bの面積率は5%以上30%以下とされ、第1貫通孔HL1bおよび第2貫通孔HL2bの総面積の70%以上が、特定領域に属することが好ましい。ただし、特定領域に設けられた第1貫通孔HL1aおよびHL1bの位置が積層方向から眺めて重なり合う必要はない。
なお、“30%”という上限を設けたのは、平面導体FC2aおよびFC2bの各々が持つ機能(すなわちシールド電極である場合はシールド機能)の劣化を防止し、さらに電流が流れる部分の断面積が小さくなることによる平面導体FC2aおよびFC2bの発熱を防止するためである。つまり、平面導体FC2aおよびFC2bの本来の機能を前提とし、これを損なわない範囲で第1貫通孔HL1a,HL1bおよび第2貫通孔HL2a,HL2bが形成される。
なお、図示は省略するが、平面導体FC1aおよびFC1bは、平面導体FC2aおよびFC2bと同様、その機能に応じて異なるパターンを有する。また、平面導体FC1aおよびFC1bの各々の主面には、第1貫通孔および第2貫通孔が形成される。上述と同様、第1貫通孔は特定領域に形成され、第2貫通孔は非重複領域に形成される。
平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2bおよびコイル導体CP1〜CP7の各々は銀を含有し、フェライト層Lcp1〜Lcp7,Lfc2a,Lfc2bを含む複数のフェライト層は銅を含有する。
より詳しくは、平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2bおよびコイル導体CP1〜CP7の各々は、Ag,Ag-Pd,Ag-Ptなどの銀を含む導電ペーストを主材料とする。また、非磁性体121および123をなすフェライト層はZn−Cu系フェライト粉末等の銅を含むフェライト粉末を主材料とし、磁性体122をなすフェライト層はNi−Zn−Cu系またはNi−Mn−Cu系のフェライト粉末等の銅を含むフェライト粉末を主材料とする。
積層体12は、次のようにして作製する。まず、上述のフェライト粉末を含むスラリーをシート状に塗布して、上述のフェライト層の基となるグリーンシートを作製する。次に、レーザ加工機を使用してグリーンシートの所定位置にビアホールを形成し、上述の導電ペーストをビアホールに充填する。さらに、グリーンシート上に上述の導電ペーストをスクリーン印刷して、平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2bまたはコイル導体CP1〜CP7の基となるパターンを形成する。
スクリーン印刷の結果、平面導体FC2aの基となるパターンには第1貫通孔HL1aおよび第2貫通孔HL2aに対応する孔が形成され、平面導体FC2bの基となるパターンには第1貫通孔HL1bおよび第2貫通孔HL2bに対応する孔が形成される。平面導体FC1aおよびFC1bの各々にも、同様の第1貫通孔および第2貫通孔に対応する孔が形成される。
導電ペーストが充填ないし印刷された複数のグリーンシートは、巻回軸が積層方向に延びるコイルCIL1が形成され、平面導体FC1aおよびFC1bがコイルCIL1の下側に形成され、平面導体FC2aおよびFC2bがコイルCIL1の上側に形成されるように、積層・圧着される。こうして作製された生の積層体を焼成しかつめっき処理を施すことで、上述の積層体12が得られる。
平面導体FC1a,FC1b,FC2a,FC2b、コイル導体CP1〜CP7の基となる導電ペーストは、グリーンシートの焼成と同時に焼成される(co−fire)。一方、外部電極14aおよび14bについては、導電ペーストと同様co−fireによって形成してもよいし、焼結によって得られた積層体12に塗布・焼き付けによって形成してもよい(post−fire)。また、焼成雰囲気は、co−fire、post−fireとも酸化および還元など、特に限定されない。
積層コイル部品10は、こうして作製された積層体12の上面に電子部品16aおよび16bを実装することで完成する。
導電ペーストに含まれる銀は900℃近傍で焼成されるところ、銅は、銀の焼成温度に合わせてグリーンシートを低温焼結させるべくフェライト粉末に含有される。銅が含有されることで、銀とco−fire可能となる温度にまで焼結温度が低下する。
しかし、積層・圧着によって生の積層体を作成するときに、積層方向から眺めてコイル導体CP1〜CP7が重なり合う領域つまり特定領域において、圧着時のプレス圧が増大し、これによって平面導体FC1a,FC1b間の距離または平面導体FC2a,FC2b間の距離が積層方向において縮小される。
ここで、フェライトの主要原料である酸化鉄には、その作成時に硫黄成分が混成されるところ、硫黄成分は生の積層体の焼成時の熱により銀と反応し、これによって生成された硫化銀が積層体内を拡散する。平面導体FC1a,FC1b間または平面導体FC2a,FC2b間における拡散した硫化銀の滞留は、マイグレーションを引き起こすおそれがある。また、コイル導体CP1〜CP7もまた銀を含む場合は、焼成時に銀が積層体に拡散する。したがって、マイグレーションを引き起こすおそれがさらに上昇する。
また、銅はフェライト材料の低温焼結に寄与するものの、焼結によって生成された亜酸化銅は半導体の性質を示すため、平面導体FC1a,FC1b間または平面導体FC2a,FC2b間における亜酸化銅の滞留は、平面導体FC1a,FC1b間または平面導体FC2a,FC2b間の絶縁性の低下を引き起こすおそれがある。
いずれも特定領域においては平面導体FC2a,FC2b間の距離が積層方向において縮小されるため上記の問題が起こりやすい。
そこで、この実施例では、特定領域において主面を貫通する第1貫通孔HL1aおよびHL1bを平面導体FC2aおよびFC2bにそれぞれ形成し、同様の第1貫通孔を平面導体FC1aおよびFC1bの各々に形成するようにしている。これによって、第1貫通孔が、銀や銅の滞留抑制用(外部への拡散用)の孔として作用し、耐圧がかかる層間に、信頼性低下の要因となる物質(特に、AgsおよびCu2O)が滞留するのを抑制させる。このため、純粋にフェライト層として必要な厚み以上に厚みを設ける必要はなく、積層コイル部品10毎に性能を評価する必要もなくなる。
比較のため、第1貫通孔および第2貫通孔が存在しない点を除いてこの実施例の積層コイル部品10と同様の構成を有する積層コイル部品10´を用意し、信頼性評価を実施した(PCBT試験:異電位層間厚み;25μm、耐圧;20V、サンプル数;各200個)。比較例の積層コイル部品10´では信頼性NGが5%だったのに対し、この実施例の積層コイル部品10では信頼性NGは発生しなかった。この結果より、この実施例の積層コイル部品10の方が高い信頼性を有することが分かる。
なお、この実施例の積層コイル部品10では、第1貫通孔および第2貫通孔の総面積の70%以上が特定領域に割り当てられるが、これを60%とすると、2%の信頼性NGが発生した。したがって、特定領域に割り当てられる第1貫通孔および第2貫通孔の総面積は70%以上が好ましいと考えられる。
また、この実施例では、非磁性体121および123の間をすべて磁性体122とする閉磁路型の積層コイル部品10を想定している。しかし、この発明は、磁性体122をなす複数のフェライト層の一部を非磁性層で構成した開磁路型の積層コイル部品にも適用できる。
10 …積層コイル部品
12 …積層体
CIL1 …コイル
CP1〜CP7 …コイル導体
FC1a,FC1b,FC2a,FC2b …平面導体
Lcp1〜Lcp7,Lfc2a,Lfc2b …フェライト層
HL1a,HL1b …第1貫通孔
HL2a,HL2b …第2貫通孔

Claims (5)

  1. 複数のコイル導体と、銀を含有する複数の平面導体と、銅を含有しかつ前記複数のコイル導体および前記複数の平面導体の各々を挟んで積層された複数のフェライト層とを備え、
    前記複数のコイル導体は積層方向に延びる巻回軸を有するコイルの一部をなし、
    前記複数の平面導体は、各主面が前記積層方向を向きかつ前記各主面の特定領域が前記積層方向から眺めて前記コイルと重なるように、前記積層方向における前記コイルの外側の位置で前記積層方向に並ぶ積層コイル部品であって、
    前記複数の平面導体の各々は前記特定領域において前記主面を前記積層方向に貫通する複数の第1貫通孔を有する、積層コイル部品。
  2. 前記複数の平面導体は互いに異なる複数の電位をそれぞれ有する、請求項1記載の積層コイル部品。
  3. 前記複数の平面導体の各々は前記特定領域と異なる領域において前記主面を前記積層方向に貫通する少なくとも1つの第2貫通孔をさらに有する、請求項1または2記載の積層コイル部品。
  4. 前記複数のフェライト層からなる積層体は電子部品が実装される一方主面を有し、
    前記複数の平面導体は前記コイルよりも前記一方主面側に設けられる、請求項1ないし3のいずれかに記載の積層コイル部品。
  5. 前記複数のコイル導体は前記銀を含有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の積層コイル部品。
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