JPWO2015166575A1 - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、撮影範囲算出部35は撮影距離G、照射振り角度θ、およびX線管3の移動可能範囲SPに基づいてFPD5の撮影可能範囲を算出する。撮影距離G、照射振り角度θおよび移動可能範囲SPは、いずれも予め定められたパラメータであるので、操作者はこれらのパラメータに基づいて、X線断層撮影を行う前に放射線検出手段の撮影可能範囲を予め算出できる。FPD5の撮影可能範囲とは、X線管3が移動可能範囲SPを逸脱することなくX線断層画像を取得できるFPD5の位置の範囲である。そのため、予め算出されたFPD5の撮影可能範囲を参照することにより、撮影可能範囲内にFPD5を確実に移動させてX線断層撮影を開始できる。従って、X線管3が移動可能範囲SPの外に移動して床面Wなどに干渉する事態などを回避できるので、X線断層撮影を好適かつ効率的に行うことが可能となる。

Description

本発明は、放射線源および放射線検出器を備えた放射線断層撮影装置に係り、特に放射線断層画像の撮影を可能とする放射線検出器の位置の範囲を自動的に算出する技術に関する。
医療分野において、放射線を利用して被検体の裁断面の断層画像を取得する装置として、トモシンセシスと呼ばれる画像撮影技術による放射線断層撮影装置が用いられる(例えば特許文献1,2)。この放射線断層撮影装置は、放射線源と放射線検出器の各々が被検体を挟んで互いに対向配置される。放射線源は放射線検出器に対して移動しながら一連の放射線画像を撮影する。そして取得された一連の放射線画像に基づいて、被検体の放射線断層画像をデジタル処理によって再構築させ、モニタなどの表示部に表示する。なお、放射線検出器として、フラットパネル型検出器(FPD:Flat Panel Detector)が主に用いられる。
図20を用いて、従来例に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する。従来の放射線断層撮影装置100は、支柱101と、放射線源103と、FPD105と、移動機構107とを備えている。放射線源103は、基部を検査室の天井に有する支柱101に上下移動自在に取り付けられている。
また放射線源103は、図20(a)において矢印で示されるように、実線で示す位置から破線で示す位置へy方向、すなわち被検体Mの体軸方向に移動しながら被検体Mに対して焦点103aから放射線を間歇的に照射する。FPD105は、焦点103aから照射されて被検体Mを通過した放射線を検出し、放射線検出信号として出力する。そしてFPD105から出力される放射線検出信号に基づいて、被検体Mの放射線画像が生成される。
移動機構107は、放射線源103のy方向への移動を制御するとともに、焦点103aから放射される放射線ビームの中心軸103bが常にFPD105の検出面の中心点Pを通るように、放射線源103をy方向に対して傾斜させる。放射線源103のy方向への移動と連動して放射線源103は放射線を照射する角度を順次変更するので、放射線源103は常に中心点Pに向けて放射線を照射することができる。なお、床面WからFPD105の検出面の中心点Pまでの高さをFとする。
すなわち、放射線源103が振り角度を順次変更させつつ放射線を順次照射させることによって、関心部位に対する放射線の入射方向が相違する多数の放射線画像が形成される。取得された多数の放射線画像を再構成することによって、所望の裁断面における被検体Mの放射線断層画像を取得する。
従来の放射線断層撮影装置100において、図20(b)に示すように、移動機構107は放射線源103とFPD105とを同期的に移動させる場合もある。すなわち、X線ビームの中心軸103bが関心部位である断層中心Qを通るように、移動機構107は放射線源103と、FPD105とをy方向に、互いに逆向きに移動させる。つまり、放射線源103と、FPD105は互いに対向する配置を保ったまま、被検体Mを挟んで互いに反対向きに同期移動することとなる。この場合、断層中心Qを含み、かつFPD107の検出面と平行な基準断層面Maについての放射線画像が生成される。
取得される放射線断層画像の拡大率は焦点103aとFPD105の検出面との間の距離(撮影距離)に影響を受け、放射線断層画像の断層厚は放射線を断続的に照射する間における放射線源103の振り角度(照射振り角度)に影響を受ける。放射線断層画像の拡大率を小さくするためには図20に示される撮影距離Gを長くすることが好ましい。また放射線断層画像の断層厚を薄くするためには照射振り角度θを大きくすることが好ましい。
特開2002−263093号公報 特開2012−100738号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題点がある。
すなわち、従来の放射線断層撮影装置において、床面Wから中心点Pまでの高さF、撮影距離G、または照射振り角度θなどのパラメータによっては、放射線断層画像の撮影を効率的に行えなくなるという問題が懸念される。
放射線断層撮影装置の構成上、鉛直方向に移動する放射線源103の移動可能範囲は少なくとも天井面から床面までの範囲に限られる。また、放射線源103は重荷物であるので、放射線源103を支持する支柱101や、放射線源103を移動させる移動機構107は強固な構成であることが必要である。従って、このような機械的制約からも放射線源103の移動可能範囲はさらに狭くなる。
そのため、中心点Pの高さF、照射振り角度θ、または撮影距離Gの値によっては、断層撮影において放射線源103の移動領域が放射線源103の移動可能範囲外に及ぶ場合がある。例えば図21に示すように中心点Pの高さFを低くした場合、放射線断層画像を取得するためには放射線源103が実線で示す位置から破線で示す位置へ移動する必要がある。この場合において放射線源103が移動する範囲、すなわち放射線源103の移動領域は、放射線源103について実線で示す位置から破線で示す位置までの、符号Jで示される範囲である。しかし破線で示す位置は床面より低いので、放射線源103は破線で示す位置へ移動することができない。このような事態は照射振り角度θを大きくした場合や、撮影距離Gを大きくした場合にも発生する。
また、図20(b)のように放射線源103とFPD105が互いに反対向きに同期移動する場合、基準断層面MaとFPD105の検出面との距離(断層面高さ)によっては放射線源103の移動領域Jが移動可能範囲を逸脱する場合がある。すなわち照射振り角度θ、および撮影距離Gがいずれも同じであっても、断層面高さHが大きい場合は放射線源103の移動領域Jは狭くなる(図22(a))。しかし被検体MをFPD105に近づけて断層面高さHを小さくすると、放射線源103の移動領域Jが広くなるので、放射線源103の移動領域Jが放射線源103の移動可能範囲外に及ぶ場合がある(図22(b))。
このように、放射線源103の移動領域が移動可能範囲外に及ぶ場合に放射線断層撮影を実行すると、放射線源103が天井面や床面などに干渉する可能性がある。また、放射線源103が移動を開始した後、放射線源103の移動領域Jが放射線源103の移動可能範囲外に及ぶことに術者などが気づいて放射線断層撮影を中止した場合であっても、中止した放射線断層撮影に係る時間などが無為に帰する。すなわち放射線断層撮影を再度行う手間がかかるので、放射線断層画像の撮影に要する時間が長くなる。また被検体Mに再度放射線を照射するので、被検体Mの被曝量が大きくなるという問題も懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、放射線断層画像の撮影を可能とするFPDの位置の範囲をあらかじめ算出する放射線断層撮影装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線断層撮影装置は、被検体に放射線を照射する放射線源と、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線源を被検体の体軸方向に移動させる放射線源移動手段と、前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させている間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、前記放射線源による放射線照射毎に前記放射線検出手段が出力する検出信号を用いて放射線画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段が生成した複数の放射線画像を再構成させて放射線断層画像を取得する断層画像取得手段と、前記放射線源の焦点から前記放射線検出手段の検出面までの距離である撮影距離、前記放射線照射制御手段が前記放射線源に放射線照射を繰り返させる間における前記放射線源の振り角度である照射振り角度、および前記放射線源の移動可能範囲からなるパラメータ群に基づいて、前記放射線源が前記放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく前記放射線断層画像を取得できる前記放射線検出手段の位置の範囲である、前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する撮影可能範囲算出手段とを備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、撮影可能範囲算出手段は撮影距離、照射振り角度、および放射線源の移動可能範囲からなるパラメータ群に基づいて、放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する。撮影距離、および照射振り角度は、放射線断層画像の断層厚や拡大率などに応じて操作者が予め任意に決定するパラメータである。そして放射線源の移動可能範囲は放射線断層撮影装置の規格などに応じて予め定められたパラメータである。従って操作者は撮影距離、照射振り角度、および放射線源の移動可能範囲に基づいて、放射線断層撮影を行う前に放射線検出手段の撮影可能範囲を予め算出できる。
放射線検出手段の撮影可能範囲とは、放射線源が放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく放射線断層画像を取得できる放射線検出手段の位置の範囲である。そのため、予め算出された放射線検出手段の撮影可能範囲を参照することにより、撮影可能範囲内に放射線検出手段を確実に移動させて放射線断層撮影を開始できる。従って、放射線源が放射線源の移動可能範囲外に移動して床面などに干渉する事態や、放射線断層撮影の開始後に放射線源の干渉を予知して放射線断層撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避できる。その結果、再撮影のために手間や時間がかかることを防止して放射線断層撮影に要する時間を短縮できるので、品質の高い放射線断層画像を効率的に撮影することが可能となる。
また、本発明はこのような目的を達成するために、次のような構成をとってもよい。
すなわち、本発明に係る放射線断層撮影装置は、被検体に放射線を照射する放射線源と、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、前記放射線源を被検体の体軸方向に移動させる放射線源移動手段と、前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させている間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、前記放射線源による放射線照射毎に前記放射線検出手段が出力する検出信号を用いて放射線画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段が生成した複数の放射線画像を再構成させて放射線断層画像を取得する断層画像取得手段と、前記放射線検出手段を、前記被検体を挟んで前記放射線源と対向させた状態で前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させる方向と逆向きに移動させる検出器移動手段と、前記放射線源の焦点から前記放射線検出手段の検出面までの距離である撮影距離、前記放射線照射制御手段が前記放射線源に放射線照射を繰り返させる間における前記放射線源の振り角度である照射振り角度、前記放射線源の移動可能範囲、および前記放射線検出手段の検出面から断層中心までの距離である断層面高さからなるパラメータ群に基づいて、前記放射線源が前記放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく前記放射線断層画像を取得できる前記放射線検出手段の位置の範囲である、前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する撮影可能範囲算出手段とを備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、撮影可能範囲算出手段は撮影距離、照射振り角度、放射線源の移動可能範囲、および断層面高さからなるパラメータ群に基づいて放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する。撮影距離、照射振り角度、および断層面高さは、放射線断層画像の断層厚や拡大率などに応じて操作者が予め任意に決定するパラメータである。そして放射線源の移動可能範囲は放射線断層撮影装置の規格などに応じて予め定められたパラメータである。従って操作者は撮影距離、照射振り角度、放射線源の移動可能範囲、および断層面高さに基づいて、放射線断層撮影を行う前に放射線検出手段の撮影可能範囲を予め算出できる。
放射線検出手段の撮影可能範囲とは、放射線源が放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく放射線断層画像を取得できる放射線検出手段の位置の範囲である。そのため、予め算出された放射線検出手段の撮影可能範囲を参照することにより、撮影可能範囲内に放射線検出手段を確実に移動させて放射線断層撮影を開始できる。従って、放射線源が放射線源の移動可能範囲外に移動して床面などに干渉する事態や、放射線断層撮影の開始後に放射線源の干渉を予知して放射線断層撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避できる。その結果、再撮影のために手間や時間がかかることを防止して放射線断層撮影に要する時間を短縮できるので、品質の高い放射線断層画像を効率的に撮影することができる。
さらに放射線移動手段は放射線検出手段を、被検体を挟んで放射線源と対向させた状態で放射線源移動手段が放射線源を移動させる方向と逆向きに移動させる。そのため、放射線検出手段から離れた領域において、放射線断層画像を再構成するための放射線画像を生成できる。すなわち関心部位が被検体の腹側にある場合でも好適に放射線画像を生成できる。従って、被検体の腹側を含むより広い範囲について放射線断層画像を取得することが可能となる。
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記パラメータ群は、前記放射線源が加速移動する距離である、前記放射線源の撮影準備位置から照射開始位置までの加速距離と、前記放射線源が減速移動する距離である、前記放射線源の照射終了位置から撮影終了位置までの減速距離とをさらに含むことが好ましい。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、パラメータ群は、加速距離と減速距離とをさらに含む。加速距離とは放射線源が撮影準備位置から照射開始位置まで加速しながら移動する距離である。そして減速距離とは放射線源が照射終了位置から撮影終了位置まで減速しながら移動する距離である。加速距離および減速距離は、いずれも放射線源の移動速度に応じてX線断層撮影を行う前に予め定めることのできるパラメータである。従って操作者は予め定められているパラメータ群を用いることにより、放射線断層撮影を行う前に放射線検出手段の撮影可能範囲を予め算出できる。
また放射線源は、撮影準備位置から照射開始位置までの加速距離を加速しながら移動する。そして照射終了位置から撮影終了位置まで減速しながら移動する。すなわち放射線源は移動速度を維持しつつ、照射開始位置から照射終了位置へ放射線を繰り返し照射しながら移動する。
このような構成を有することにより、放射線源は等速で移動しつつ放射線を断続的に照射し、一連の放射線画像を生成することができる。このとき放射線源の移動速度は一定であるので、一連の放射線画像を生成するために放射線を断続的に照射するタイミングをより容易に算出できる。そのため、好適な放射線断層画像を撮影するための制御をより正確かつより容易に行うことが可能となる。
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記パラメータ群を入力する入力部を備え、前記撮影可能範囲算出手段は前記入力部に前記パラメータ群が入力される度に、前記入力部に入力された前記パラメータ群に基づいて前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出することが好ましい。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、撮影距離や照射振り角度などからなるパラメータ群を入力する入力部を備えている。そして入力部にパラメータ群を入力する度に、撮影可能範囲算出手段は新たに入力されたパラメータ群に基づいて放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する。そのためパラメータ群のいずれかを変更する必要があった場合であっても、パラメータ群を入力部に入力することで、撮影可能範囲を速やかに再算出できる。従って、放射線断層撮影前に放射線検出手段の撮影可能範囲をより確実に算出し、放射線断層撮影を好適かつ効率的に行うことができる。
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記放射線検出手段の位置を算出する検出器位置算出手段を備えることが好ましい。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、放射線検出手段の位置を算出する検出器位置算出手段を備えている。そのため検出器位置算出手段が算出する放射線検出手段の位置を参照して、放射線検出手段が撮影可能範囲内に位置しているか否かを判断することができる。従って、放射線源が放射線源の移動可能範囲外に移動して床面などに干渉する事態や、放射線断層撮影の開始後に放射線源の干渉を予知して放射線断層撮影を中止するといった事態の発生をより確実に回避できる。
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記検出器位置算出手段が算出する前記放射線検出手段の位置が前記放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に警告を行う警告手段を備えることが好ましい。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、検出器位置算出手段が算出する放射線検出手段の位置に基づいて、警告手段は放射線検出手段の位置が放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に警告を行う。この場合、操作者は警告を感知することにより、放射線検出手段の位置が放射線検出手段の撮影可能範囲外であることを迅速かつ確実に確認できる。従って、操作者は放射線検出手段を撮影可能範囲内へより迅速かつ確実に移動させることができるので、品質の高い放射線断層画像をより効率的に撮影することができる。
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記検出器位置算出手段が算出する前記放射線検出手段の位置が前記放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に、前記放射線検出手段を前記撮影可能範囲へ移動するように前記検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段を備えることが好ましい。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、検出器位置算出手段が算出する放射線検出手段の位置に基づいて、検出器移動制御手段は放射線検出手段の位置が放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に検出器移動手段を制御する。検出器移動手段は検出器移動制御手段の制御に従い、放射線検出手段を前記撮影可能範囲へ移動させる。そのため、放射線検出手段の位置が放射線検出手段の撮影可能範囲外であることに操作者が気づかない場合であっても、放射線検出手段は撮影可能範囲内に確実に位置することとなる。従って、放射線検出手段を撮影可能範囲内へより確実に移動させることができるので、品質の高い放射線断層画像をより効率的に撮影することができる。
本発明に係る放射線断層撮影装置によれば、撮影可能範囲算出手段は撮影距離、照射振り角度、および前記放射線源の移動可能範囲からなるパラメータ群に基づいて放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する。撮影距離、および照射振り角度は、放射線断層画像の断層厚や拡大率などに応じて操作者が予め任意に決定するパラメータである。そして放射線源の移動可能範囲は放射線断層撮影装置の規格などに応じて予め定められたパラメータである。従って操作者は撮影距離、照射振り角度、および放射線源の移動可能範囲に基づいて、放射線断層撮影を行う前に放射線検出手段の撮影可能範囲を予め算出できる。
放射線検出手段の撮影可能範囲とは、放射線源が放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく放射線断層画像を取得できる放射線検出手段の位置の範囲である。そのため、予め算出された放射線検出手段の撮影可能範囲を参照することにより、撮影可能範囲内に放射線検出手段を確実に移動させてX線断層撮影を開始できる。従って、放射線源が放射線源の移動可能範囲外に移動して床面などに干渉する事態や、放射線源の干渉を予知して放射線断層撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避できる。その結果、再撮影のために手間や時間がかかることを防止できるので、放射線断層撮影を好適かつ効率的に行うことが可能となる。
実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を示す概略図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1において、FPDの撮影可能範囲の算出方法を説明する概略図である。(a)は中心点の高さ、撮影距離および照射振り角度に基づいてX線焦点の高さの算出方法を説明する図であり、(b)はX線管の移動可能範囲、撮影距離および照射振り角度に基づいてFPDの撮影可能範囲を算出する方法を説明する図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置における動作の工程を説明するフローチャートである。 実施例1に係るステップS1における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例1に係るステップS2における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例1に係るステップS3における放射線断層撮影装置を示す概略図である。(a)はX線管支持部のx方向への移動、(b)はX線管のy方向への移動およびy方向に対する傾斜を説明する図である。 実施例1に係るステップS4における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例2に係る放射線断層撮影装置の構成を示す概略図である。 実施例2において、関心部位の高さ、撮影距離、照射振り角度、および断層面高さに基づいてX線焦点の高さの算出方法を説明する図である。 実施例2において、X線管の移動可能範囲、撮影距離、照射振り角度、および断層面高さに基づいてFPDの撮影可能範囲を算出する方法を説明する図である。 実施例2に係るステップS1における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例2に係るステップS2における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例2に係るステップS3における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 実施例2に係るステップS4における放射線断層撮影装置を示す概略図である。 放射線断層撮影装置において、X線断層画像を再構成させるためのX線画像を全て形成できる領域を示す図である。(a)は実施例1のようにFPDの位置を固定させて放射線断層撮影を行う構成を示しており、(b)は実施例2のようにFPDをX線管と互いに逆向きに同期移動させて放射線断層撮影を行う構成を示している。 実施例3に係る放射線断層撮影装置の構成を示す概略図である。(a)はX線管の撮影準備位置および撮影終了位置を示す図であり、(b)はX線管の移動速度の変化を説明するグラフ図である。 実施例3に係る放射線断層撮影装置において、中心点の高さ、撮影距離および照射振り角度に基づいてX線焦点の高さの算出方法を説明する図である。 実施例3に係る放射線断層撮影装置において、関心部位の高さ、撮影距離、照射振り角度、および断層面高さに基づいてX線焦点の高さの算出方法を説明する図である。 従来例に係る放射線断層撮影装置の構成を示す概略図である。(a)はFPDの位置を固定させて放射線断層撮影を行う構成を示している図であり、(b)FPDをX線管と互いに逆向きに同期移動させて放射線断層撮影を行う構成を示している図である。 従来例に係る放射線断層撮影装置の問題点を説明する概略図である。 従来例に係る放射線断層撮影装置の問題点を説明する概略図である。(a)は断層面高さが高い場合を示しており、(b)は断層面高さが低い場合を示している。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。なお、放射線の一例としてX線を用いて説明する。
<全体構成の説明>
実施例1に係る放射線断層撮影装置1は図1に示すように、被検体Mを挟んで対向配置されたX線管3とFPD5とを備えている。X線管3はX線管支持部7によって支持されており、被検体Mに対してX線焦点3aからX線3bを照射する。X線管支持部7は基部が検査室の天井に設けられており、天井に敷設されたレール9に沿ってx方向へ水平移動する。X線管3には、X線焦点3aから照射されるX線3bを角錐となっているコーン状に制限するコリメータ11が設けられている。
FPD5は、検査室の床面に垂直に立てられた支柱13に上下移動自在に取り付けられている。FPD5はX線焦点3aから被検体Mに照射されて透過したX線3bを検出して電気信号に変換し、X線検出信号として出力する。X線管3は本発明における放射線源に相当し、FPD5は本発明における放射線検出手段に相当する。
また図2に示すように、X線管3にはX線管移動機構15と、X線照射制御部17と、X線管回転機構19が付設されている。X線管3はX線管移動機構15の作動に従って、X線管支持部7に沿ってy方向、すなわち被検体Mの体軸方向に移動するように構成されている。なお、実施例では被検体Mは立位体勢をとっているので、X線管3は鉛直方向に移動する。
X線照射制御部17はX線管3に高電圧を出力するように構成されている。そして、X線照射制御部17が与えた高電圧出力および制御信号に基づいて、X線管3が照射するX線量、およびX線を照射するタイミングが制御される。また、X線管3はX線管回転機構19によって、z方向の軸周りに回転可能となるように構成されている。従ってX線管回転機構19の作動によって、X線管3は自身の空間的な位置を変えることなく、X線を照射する角度を変更させることができる。X線管移動機構15は、本発明における放射線源移動手段に相当し、X線照射制御部17は、本発明における放射線照射制御手段に相当する。
X線管支持部7には支持部移動機構20が付設されている。支持部移動機構20はX線管支持部7をレール9に沿ってx方向へ水平移動させる。X線管3はX線管支持部7に支持されているので、X線管支持部7の移動に従ってX線管3はx方向に水平移動する。
FPD5にはブレーキ21とFPD移動機構23が付設されている。ブレーキ21はFPD5のy方向への移動を抑止する。FPD移動機構23はブレーキ21のオン・オフを制御する。また、FPD5はFPD移動機構23の作動に従って支柱13に沿ってy方向に移動するように構成されている。
FPD5はFPD移動機構23による移動に加え、手動による移動も可能とする構成を有している。すなわち操作者はブレーキ21を解除した後、FPD5を支柱13に沿ってy方向に手動で移動させることができる。FPD移動機構23は本発明における検出器移動手段に相当する。
FPD5の後段には画像生成部25が備えられており、画像生成部25の後段には断層画像再構成部27が備えられている。画像生成部25は、FPD5から出力されるX線検出信号に基づいて被検体MのX線画像を形成する。断層画像再構成部27は、画像生成部25が生成した複数のX線画像を再構成することによって、X線断層画像を取得する。断層画像再構成部27にはモニタ29が接続されており、モニタ29は断層画像再構成部27において再構成されたX線断層画像を表示する。画像生成部25は本発明における画像生成手段に相当し、断層画像再構成部27は本発明における断層画像取得手段に相当する。また、X線画像は本発明における放射線画像に相当する。
主制御部31はX線管移動機構15、X線照射制御部17、X線管回転機構19、支持部移動機構20、FPD移動機構23、画像生成部25、断層画像再構成部27およびモニタ29を統括制御する。入力部33はキーボード入力式のパネルやタッチ入力式のパネルであり、術者が入力部33に入力する指示に従って主制御部31は統括制御を行う。主制御部31は本発明における検出器移動制御手段に相当する。
撮影範囲算出部35は操作者が入力部37に入力するパラメータに基づいて、FPD5の撮影可能範囲を算出する。FPD5の撮影可能範囲とは、X線管3の移動領域がX線管3の移動可能範囲外に及ぶことなくX線断層画像を撮影できるFPD5の位置の範囲である。なお、FPD5の撮影可能範囲の算出方法、およびFPD5の撮影可能範囲を算出するためのパラメータについては後述する。
記憶部37は断層画像再構成部27が取得したX線断層画像や、撮影範囲算出部35が算出したFPD5の撮影可能範囲の情報などを記憶する。撮影範囲算出部35は本発明における撮影可能範囲算出手段に相当する。
実施例1に係る放射線断層撮影装置1では、主制御部31がX線管移動機構15、およびX線管回転機構19を統括制御することにより、X線管3が常にFPD5に向けてX線3bを照射するように構成される。すなわち図1に示すように、X線管移動機構15はX線管3を実線で示す位置から破線で示す位置までy方向へ移動させるとともに、X線管回転機構19はX線3bの中心軸3cが常にFPD5の検出面の中心点Pを通るように、X線管3をy方向に対して傾斜させる。X線管3はy方向への移動と連動してX線3bを照射する角度を順次変更させるので、X線管3は常にFPD5に向けてX線3bを照射することができる。
またX線管3にはX線管検出部39が付設されており、FPD5にはFPD検出部41が付設されている。X線管検出部39はX線管3のy方向への移動量、およびX線管支持部7のx方向への移動量を随時検出する。そしてX線管検出部39は検出した各々の移動量に基づいて、X線管3の位置情報を随時算出する。
FPD検出部41はFPD5のy方向への移動量を随時検出する。そしてFPD検出部41は検出した移動量に基づいて、FPD5の位置情報を随時算出する。本実施例において、X線管検出部39およびFPD検出部41はいずれもポテンショメータによって構成されているが、ポテンショメータの代わりにエンコーダなどを用いてもよい。X線管検出部39が算出するX線管3の位置情報、およびFPD検出部41が算出するFPD5の位置情報は記憶部37によって随時記憶される。
放射線断層撮影装置1はさらに警告音発信部43を備えている。FPD検出部41が算出するFPD5の位置情報、および撮影範囲算出部35が算出するFPD5の撮影可能範囲の情報は主制御部31を介して警告音発信部43へ随時送信される。警告音発信部43は、FPD5の現在位置がFPD5の撮影可能範囲から外れている場合に警告音を発信するように構成される。警告音の例として、ブザー音や音声などが挙げられる。
<実施例1においてFPDの撮影可能範囲を算出する方法の説明>
ここで実施例1において撮影範囲算出部35がFPD5の撮影可能範囲を算出する方法について説明する。
なお、図3(a)に示すように、X線断層撮影においてX線管3が最初にX線を照射する時点におけるX線焦点3aの位置を以下「照射開始位置」と称し、符号Aで示す。そしてX線管3が最後にX線を照射する時点におけるX線焦点3aの位置を以下「照射終了位置」と称し、符号Bで示す。すなわち直線ABはX線管3の移動領域、すなわちX線断層撮影の際にX線焦点3aが移動する範囲である。以下、X線管3の移動領域について符号Jを付して説明する。
そしてX線焦点3aとFPD5の検出面との間の距離(以下、「撮影距離」とする)をGとする。撮影距離Gはいわゆる焦点−受像面間距離(SID:Source Image Distance)に相当する。照射開始位置Aから照射終了位置BまでのX線管3の振り角度(以下、「照射振り角度」とする)、すなわち∠APBの大きさをθとする。X線の照射を行う際にFPD5の検出面の中心点Pの位置は固定されているものとし、床面Wから中心点Pまでの高さをFとする。
ここで中心点Pを通るFPD5の検出面の法線と、直線ABとの交点をCとする。X線断層画像の撮影において、X線管3は∠APCと∠BPCの各々の角度の大きさが等しくなるように移動する。従って、∠APCと∠BPCの大きさはいずれも(θ/2)である。また、直線ABはy方向に平行であるので、直線PCと直線ABは直交する。直線PCの長さは撮影距離の長さGと等しいので、直線ACの長さDACと直線BCの長さDBCは以下の(1)で示される式を用いて算出される。
AC=DBC=Gtan(θ/2)…(1)
そして床面Wから照射開始位置Aまでの高さをSa、床面Wから照射終了位置Bまでの高さをSbとすると、以下の(2)および(3)で示される式が成立する。
Sa=F+DAC=F+Gtan(θ/2)…(2)
Sb=F−DBC=F−Gtan(θ/2)…(3)
ここでX線管3の移動可能範囲は放射線断層撮影装置1の機械的制約上あらかじめ決まっている。そのため床面からX線焦点3aまでの高さをSとすると、高さSの最大値Smaxおよび高さSの最小値Sminはあらかじめ定められており、SmaxおよびSminの情報は記憶部37に記憶されている。なお、SmaxおよびSminで定められるX線管3の移動可能範囲を以下、符号SPを付して説明する。
そしてX線管3の移動領域JがX線管3の移動可能範囲SPの範囲外に及ぶ場合、X線断層撮影の際にX線管3が移動可能範囲SPの範囲外へ移動し、X線管3が床面などに干渉する可能性がある。そのためX線管3の移動領域Jは、必ず移動可能範囲SPの範囲内に含まれる。すなわち照射開始位置Aの高さSaが高さSの最大値Smaxを超えることはなく、照射終了位置Bの高さSbが高さSの最小値Sminを下回ることはないので、Smax≧Sa、およびSmin≦Sbの式が成立する。従って、床面WからFPD5の検出面の中心点Pまでの高さFの範囲は、以下の(4)で示される式を用いて算出される。
max−Gtan(θ/2)≧F≧Smin+Gtan(θ/2)…(4)
このように、撮影範囲算出部35は撮影距離G、照射振り角度θ、高さSの最大値Smax、および高さSの最小値Sminを用いて、床面WからFPD5の中心点Pまでの高さFの範囲を算出できる。なお、上の(4)で示す式で算出される高さFの最大値、すなわちSmax−G・tan(θ/2)を以下、Fmaxとする。そして上の(4)で示す式で算出される高さFの最小値、すなわちSmin+Gtan(θ/2)を以下、Fminとする。
FPD5の撮影可能範囲はFmaxとFminを用いて算出できる。具体的には図3(b)に示すように、Sa=Smaxである場合に中心点Pの高さFは最大値Fmaxをとる。この場合におけるFPD5の検出面の中心点Pの位置を符号Pで示す。そしてSb=Sminである場合に中心点Pの高さFはFminをとる。この場合における中心点Pの位置を符号Pで示す。
FPD5の中心点Pが直線P上に位置している場合、X線管3の移動領域JはX線管3の移動可能範囲SPの範囲内に含まれる。この場合、X線断層撮影を行う際にX線管3はX線管3の移動可能範囲SPの外に移動することはない。すなわちFPD5の撮影可能範囲とは、FPD5の中心点Pが直線P上に位置している場合においてFPD5が位置する範囲である。
ここで中心点PからFPD5の上端、および中心点PからFPD5の下端までの長さをRとすると、床面WからFPD5の上端までの高さの最大値は(Fmax+R)である。そして床面WからFPD5の下端までの高さの最小値は(Fmin−R)である。Rの長さはFPD5のサイズに応じて予め定められた値である。従って、FPD5の撮影可能範囲はFmax,Fmin、およびRを用いて定められる。なお、Fmax,Fmin、およびRを用いて定められるFPD5の撮影可能範囲を以下、符号FPを付して説明する。
撮影距離G、および照射振り角度θは、X線断層画像の断層厚や拡大率などに応じて、X線断層撮影の開始前に予め操作者が任意に決定するパラメータである。そしてSmax、およびSminは放射線断層撮影装置1の規格に応じて予め定められたパラメータである。従って操作者はX線管3の移動を開始する前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出し、確実にFPD5が撮影可能範囲FPの範囲内に位置している状態でX線断層撮影を行うことができる。その結果、X線断層撮影の際にX線管3が移動可能範囲SPの範囲外に移動することを回避できるので、X線断層画像の撮影を好適に行うことができる。
<実施例1における動作の説明>
次に、実施例1に係る放射線断層撮影装置1の動作について説明する。図4は実施例1に係る放射線断層撮影装置における動作の工程を説明するフローチャートである。なお、図5に示すように、放射線断層撮影装置1において被検体Mは立位姿勢をとっており、X線管3およびFPD5は図5において実線で示される位置にあるものとする。
ステップS1(撮影可能範囲の算出)
まず操作者はFPD5の撮影可能範囲を算出する。すなわち操作者は入力部33を操作して撮影距離Gおよび照射振り角度θのパラメータを入力する。入力された各パラメータは撮影範囲算出部35へ送信される。また、記憶部37には床面WからX線焦点3aまでの高さSの最大値Smax、および高さSの最小値Sminのパラメータが記憶されている。そして最大値Smax、および最小値Sminのパラメータが記憶部37から撮影範囲算出部35へ送信される。
撮影範囲算出部35は送信されたパラメータ、すなわちG,θ,Smax、およびSminに基づいて、床面からFPD5の検出面の中心点Pまで高さFについて、最大値Fmaxと最小値Fminを算出する。FPD5の中心点PからFPD5の上端、およびFPD5の中心点PからFPD5の下端までの長さをRとする。図5に示すように、FPD5の撮影可能範囲FPはFmax,Fmin、およびRを用いて上限を(Fmax+R)、下限を(Fmin−R)とする範囲として定められる。
高さFがFmaxである場合における中心点Pの位置をPとし、高さFがFminである場合における中心点Pの位置をPとする。FPD5が撮影可能範囲FPの範囲内に位置している場合、FPD5の検出面の中心点Pは直線P上に位置している。そして中心点Pが直線P上に位置している場合、撮影距離Gおよび照射振り角度θの条件下で、X線管3はX線断層撮影の際に移動可能範囲SPの範囲外に移動しない。このように撮影距離Gおよび照射振り角度θの条件下においてX線断層画像を好適に撮影できるFPD5の撮影可能範囲FPが算出される。
なお、操作者は入力部33に撮影距離Gのパラメータを入力せず、照射振り角度θのパラメータのみを入力してもよい。この場合、X線管検出部39が算出するX線管3の現在位置の情報、およびFPD検出部41が算出するFPD5の現在位置の情報の各々が記憶部37から撮影範囲算出部35へ送信される。撮影範囲算出部35は送信された位置情報の各々に基づいて、現時点におけるX線焦点3aからFPD5の検出面までの距離を撮影距離Gとして算出する。そして撮影範囲算出部35は算出された撮影距離Gの値を用いて、FPD5の撮影可能範囲FPを算出する。
ステップS2(FPDの位置の移動)
撮影範囲算出部35がFPD5の撮影可能範囲FPを算出した後、FPD5の位置の移動を行う。そこでまず操作者はFPD5の側へ移動し、ブレーキ21を操作してオフの状態にする。ブレーキ21がオフの状態となることによって、FPD5は支柱13に沿ってy方向へ上下移動可能となる。そして図6に示すように、操作者は被検体Mの関心部位の位置に応じて、FPD5を破線で示す位置から実線で示す位置へ手動で移動させる。
ここで、FPD検出部41が算出するFPD5の位置情報と、撮影範囲算出部35が算出するFPD5の移動可能範囲FRの情報は警告音発信部43へ随時送信される。そしてFPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外である場合、すなわち中心点Pが直線P上に位置しない場合、警告音発信部43は警告音を発信する。操作者は警告音発信部43が発信する警告音によって、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外であることを確認できる。
FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外である場合、既に入力している撮影距離Gおよび照射振り角度θのパラメータの条件の下ではX線断層撮影を適切に行うことはできない。従って操作者は警告音の発信に応じて、X線断層撮影を適切に行うための対策を速やかにとることができる。対策の例としては、FPD5を撮影可能範囲FPの範囲内へ移動させる、または新たに撮影距離Gや照射振り角度θのパラメータを入力部33に入力する、などの方法が挙げられる。警告音発信部43から警告音が発信されないことにより、操作者はFPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲内であることを確認する。FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲内であることを確認した後、操作者はブレーキ21を操作してオンの状態にしてFPD5の位置を固定する。
ステップS3(X線照射の準備)
FPD5の位置の移動が終了した後、次にX線照射の準備を行う。すなわち操作者は入力部33を操作して、X線照射の準備を行う指示を入力する。入力部33に入力される指示に従って、主制御部31からX線管移動機構15、X線管回転機構19、および支持部移動機構20へ制御信号が出力される。
支持部移動機構20は与えられた制御信号に基づいて、図7(a)に示すように、X線管支持部7を破線で示す位置から実線で示す位置へx方向に移動させる。X線管3はX線管支持部7に支持されているので、X線管3はX線管支持部7に従ってx方向へ移動する。実線で示すX線管支持部7の位置は、X線焦点3aからFPD5の検出面までの距離、すなわち撮影距離の長さがGとなる位置である。
このときX線管3のx方向への移動に同期して、X線管移動機構15は与えられた制御信号に基づいて、図7(b)に示すように、X線管3を破線で示す位置から実線で示す位置へy方向に移動させる。図7(b)において実線で示されるX線管3のX線焦点3aの位置を以下、「撮影準備位置」とする。なお実施例1において、撮影準備位置と照射開始位置Aとは一致するものとする。すなわち床面Wから中心点Pまでの高さF、撮影距離G、および照射振り角度θを用いると、床面Wから撮影準備位置までの高さは(F+Gtan(θ/2))となる。
さらにX線管3のy方向への移動に同期して、X線管回転機構19は与えられた制御信号に基づいてX線管3をy方向に対して傾斜させる。このとき、X線焦点3aから照射されるX線の中心軸3cがFPD5の検出面の中心点Pを通るように、X線管3の傾斜角度は制御される。X線焦点3aの位置が撮影準備位置となるようにX線管3が移動することによってX線照射の準備は完了する。
ステップS4(X線画像の生成)
X線照射の準備が完了した後、次にX線画像の生成を行う。すなわち操作者は入力部33を操作して、X線の照射を開始する指示を入力する。入力部33に入力される指示に従って、主制御部31からX線管移動機構15、X線照射制御部17、およびX線管回転機構19へ制御信号が出力される。X線管移動機構15は与えられた制御信号に基づいて、X線管3をX線管支持部7に沿ってy方向に直進移動させる。具体的には、図8において実線で示される照射開始位置A(撮影準備位置)から、破線で示される照射終了位置BへX線焦点3aが直進移動するように制御される。
X線照射制御部17は主制御部31から出力された信号に基づいて、y方向へ直進移動するX線焦点3aからコーン状のX線3bを照射させる。照射されたX線3bは被検体Mを透過し、FPD5によって検出される。X線3bを検出したFPD5はX線検出信号を出力し、出力されたX線検出信号は画像生成部25へ送信される。画像生成部25は、送信されたX線検出信号に基づいてX線画像を生成させる。
このとき、X線管3のy方向への移動に同期して、X線管回転機構19はX線3bの中心軸3cが常にFPD5の検出面の中心点Pを通るように、X線管3をy方向に対して傾斜させるように制御される。すなわち、X線管回転機構19は主制御部31から出力された信号に基づいてX線管3をz方向の軸回りに回転させ、y方向に対するX線管3の傾斜角度を制御する。
そしてコリメータ11はX線焦点3aから照射されるX線3bがFPD5の全面に入射されるように、X線3bの形状を制御する。X線管3のy方向への移動と連動してX線3bを照射する角度が順次変更されるので、X線管3は常にFPD5に向けてX線3bを照射することができる。
こうして実線で示す照射開始位置Aから破線で示す照射終了位置BへX線管3をy方向に移動させる間、X線焦点3aからX線3bが断続的に照射される。X線3bの照射回数は数十回以上に及び、一例として74回照射される。X線3bが照射される毎にX線画像が生成されるので、X線管3をy方向へ移動させる度に、被検体Mの関心部位に対してそれぞれ異なる方向から撮影された一連のX線画像が生成される。一連のX線画像を生成し終えると、生成されたX線画像のデータは画像生成部25から断層画像再構成部27へと送られる。X線管3は照射終了位置BにおいてX線照射を終了するとともにy方向への移動を停止する。
ステップS5(X線断層画像の取得)
一連のX線画像が生成されると、断層画像再構成部27は一連のX線画像に係る画像情報を再構成する。X線画像に係る画像情報の再構成によって、所望の裁断位置における被検体MのX線断層画像データを取得できる。モニタ29は断層画像再構成部27において取得されたX線断層画像データを表示させる。なお実施例1において、画像情報の再構成を行う方法としてフィルタバックプロジェクション法(FBP法)を用いるが、これに代えてシフト加算法などを用いてもよい。
<実施例1の構成による効果>
実施例1に係る放射線断層撮影装置1は撮影範囲算出部35を備えている。撮影範囲算出部35は撮影距離G、照射振り角度θ、およびX線管3の移動可能範囲SPに基づいてFPD5の撮影可能範囲を算出する。
撮影距離G、および照射振り角度θは、X線断層画像の断層厚や拡大率などに応じて、X線断層画像の撮影を行うたびに操作者が予め任意に決定するパラメータである。そしてX線管3の移動可能範囲SPは放射線断層撮影装置1に対して予め定められたパラメータである。従って操作者は入力部33に撮影距離G、照射振り角度θのパラメータを入力することにより、X線管3の移動を開始する前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出できる。
FPD5の撮影可能範囲FPとは、X線管3の移動領域がX線管3の移動可能範囲外に及ぶことなくX線断層画像を撮影できるFPD5の位置の範囲である。従って、予め算出された撮影可能範囲FPを参照して撮影可能範囲FPDの範囲内にFPD5を移動させた状態でX線管3の移動を開始することにより、X線管3の移動領域JがX線管3の移動可能範囲SPの範囲外に及ぶことなくX線断層画像を撮影できる。
一方、従来例に係る放射線断層撮影装置ではFPDの撮影可能範囲を算出することができない。そのためFPDの中心点の高さ、撮影距離、または照射振り角度などのパラメータによってはFPDの撮影可能範囲外にFPDが位置する場合がある。この場合に放射線断層撮影を実行すると、X線管が移動可能範囲外へ移動して天井面や床面などに干渉する可能性がある。
従来例に係る放射線断層撮影装置では、X線管が天井面や床面などに干渉することを防止するため、一例として超音波センサを設ける場合がある。超音波センサはX線管の位置や移動速度に基づいて、X線管が天井面や床面などに干渉する可能性を検知してX線管の移動を停止させるのでX線管の干渉を回避できる。
しかし従来例に係る放射線断層撮影装置において、X線管が床面などに干渉する可能性を超音波センサが予知するのはX線管が移動を開始した後である。なお、X線管が移動を開始する工程は実施例1においてステップS3に相当する。従って、X線管が移動を開始した後でなければX線断層画像の撮影を中止することができない。その結果、X線管が移動を開始する前に行った操作に費やした時間や手間が無為に帰する。また、X線管がX線の照射を開始した後にX線断層撮影を中止した場合、被検体に再度放射線を照射する必要があるので被検体の被曝量が大きくなる。
これに対して実施例1に係る放射線断層撮影装置1は、入力部33に撮影距離や照射振り角度を入力するステップS1の段階でFPD5の撮影可能範囲FPを算出する。ステップS2において操作者は入力部33のある場所からFPD5の側へ移動し、FPD5の位置を移動させる。このときに既にFPD5の撮影可能範囲FPが算出されているので、操作者は撮影可能範囲FPを参照して、FPD5を撮影可能範囲FPの範囲内へ確実に移動させることができる。
そして操作者はFPD5の側から再度入力部33のある場所へ移動してX線断層撮影の準備を行う指示を入力し(ステップS3)、さらに入力部33を操作してX線断層画像を取得する(ステップS4,S5)。実施例1ではステップS3の時点でFPD5は確実に撮影可能範囲内に位置している。そのためX線断層撮影において、X線管3が床面などに干渉する事態や、X線管3が干渉する可能性を感知してX線断層撮影を途中で中止するといった事態の発生を回避できる。
ステップS3以降にX線断層撮影を中止した場合、操作者は撮影距離や照射振り角度のパラメータを再入力し、さらにFPD5の位置を移動させるために入力部33のある場所とFPD5の側とを往復する必要がある。実施例1に係る放射線断層撮影装置ではステップS3以降に撮影を中止する事態を回避できるので、操作者は再入力や往復移動に手間や時間を費やすことなくX線断層画像の撮影を行うことができる。また、X線管3がX線照射を開始した後に撮影を中止する事態も回避されるので、X線断層撮影における被検体Mの被曝量を抑制することができる。
さらに実施例1に係る放射線断層撮影装置1は警告音発信部43を備えており、FPD5の位置が撮影可能範囲FPから外れている場合に警告音を発信する。警告音はブザー音や音声などで構成されている。そのため操作者は警告音を聞き取ることによって、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外であることを容易に確認できる。従って、操作者はFPD5を撮影可能範囲内へ確実に移動させることが可能になる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1に係る放射線断層撮影装置1と同じ構成については同符号を付して詳細な説明については省略する。
<実施例2に特徴的な構成の説明>
実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aでは、主制御部31がX線管移動機構15、X線管回転機構19、およびFPD移動機構23を統括制御することにより、X線断層撮影の際にX線管3とFPD5を同期的に移動させる。すなわち図9に示すように、X線管移動機構15はX線管3を実線の位置から破線の位置へy方向に直進移動させるとともに、FPD移動機構23はFPD5を実線の位置から破線の位置へy方向に直進移動させる。つまり、X線管3およびFPD5は互いに対向する配置を保ったまま、被検体Mを挟んで互いに逆向きに同期移動する。
X線管回転機構19はX線3bの中心軸3cが断層中心Qを常に通るようにX線管3をy方向に対して傾斜させる。そしてFPD移動機構23は、中心軸3cが常にFPD5の検出面の中心点Pを通るようにFPD5y方向へ移動させる。X線管3はy方向への移動と連動してX線3bを照射する角度を順次変更させるので、X線管3は常にFPD5に向けてX線3bを断続的に照射できる。
画像生成部25はFPD5から送信されるX線検出信号に基づいて、断層中心Qを含み、かつFPD5の検出面と平行な断層面である基準断層面MaについてのX線画像を多数生成する。断層画像再構成部27は基準断層面MaについてのX線画像を再構成することにより、所望の裁断面におけるX線断層画像を取得できる。
また、被検体MとFPD5との間には衝立45が設置される。衝立45は立位体勢をとる被検体Mの位置を安定に維持するとともに、y方向に移動するFPD5と被検体Mとの干渉を防止する。
<実施例2においてFPDの撮影可能範囲を算出する方法の説明>
ここで実施例2において撮影範囲算出部35がFPD5の撮影可能範囲を算出する方法について説明する。
なお図10に示すように、実施例2において、X線焦点3aから照射されるX線3bの中心軸3cは常に断層中心Qを通る。そのため実施例2ではX線断層撮影におけるX線管3の照射振り角度は∠AQBに相当する。以下、照射振り角度の大きさをθとする。そして断層中心QからFPD5の検出面までの距離(以下、「断層面高さ」とする)をHとし、床面Wから断層中心Qまでの高さをTとする。
また、X線焦点3aが照射開始位置Aにある場合におけるFPD5の検出面の中心点Pの位置を以下「検出開始位置」と称し、符号Paで示す。そしてX線焦点3aが照射終了位置Bに位置している場合における中心点Pの位置を以下「検出終了位置」と称し、符号Pbで示す。すなわち直線PaPbはFPD5の移動領域、すなわちX線断層撮影の際にFPD5の検出面の中心点5が移動する範囲である。なお、床面Wから検出開始位置Paまでの高さをFaとする。そして床面Wから検出終了位置Pbまでの高さをFbとする。
ここで断層中心QからFPD5の検出面へ下ろした垂線Lと、直線ABとの交点をCとし、垂線Lと直線PaPbとの交点をEとする。X線断層画像の撮影において、X線管3は∠AQCと∠BQCの各々の角度の大きさが等しくなるように移動する。従って、∠APCと∠BPCの大きさはいずれも(θ/2)である。また、直線ABはy方向に平行であるので、垂線Lと直線ABは直交する。直線CEの長さは撮影距離Gと等しく、直線EQの長さは断層面高さHと等しいので直線CQの長さは(G−H)である。従って、直線ACの長さDACと直線BCの長さDBCは以下の(5)で示される式を用いて算出される。
AC=DBC=(G−H)tan(θ/2)…(5)
そして床面Wから照射開始位置Aまでの高さSa、および床面から照射終了位置Bまでの高さSbは、床面Wから断層中心Qまでの高さTを用いて以下の(6)および(7)で示される式で算出される。
Sa=T+DAC=T+(G−H)tan(θ/2)…(6)
Sb=T−DBC=T−(G−H)tan(θ/2)…(7)
ここでX線管3の移動領域Jは、必ず移動可能範囲SPの範囲内に含まれる。従って、床面から関心部位Qまでの高さTの範囲は、以下の(11)で示される式を用いて算出される。
max−(G−H)tan(θ/2)≧T≧Smin+(G−H)tan(θ/2)…(8)
このように、撮影範囲算出部35は撮影距離G、照射振り角度θ、断層面高さH、高さSの最大値Smax、および高さSの最小値Sminを用いて、高さTの範囲を算出できる。なお、上の(8)で示す式で算出される高さTの最大値、すなわちSmax−(G−H)tan(θ/2)をTmaxとする。そして上の(8)で示す式で算出される高さFの最小値、すなわちSmin+(G−H)tan(θ/2)をTminとする。
X線管3の移動領域JがX線管3の移動可能範囲SPの範囲内となるような断層中心Qの位置の範囲はTmax、およびTminに基づいて算出できる。具体的には図11に示すように、Sa=Smaxである場合に断層中心Qの高さTは最大値Tmaxとなる。この場合における断層中心Qの位置を符号Qで示す。そしてSb=Sminである場合に断層中心Qの高さTはTminとなる。この場合における断層中心Qの位置を符号Qで示す。すなわち断層中心Qが直線Q上に位置している場合、X線管3の移動領域JはX線管3の移動可能範囲SPの範囲内に含まれる。
後述するように、操作者はステップS2において被検体Mの関心部位に合わせてFPD5を移動させる。そして、FPD5の検出面の中心点Pの位置に基づいて断層中心Qの位置が算出される。すなわちFPD5の移動後における中心点Pの高さFと、床面Wから断層中心Qまでの高さTが等しくなるように断層中心Qの位置が決定される。従って、Tmax、およびTminを用いることにより、FPD5の撮影可能範囲FPを算出することができる。
具体的には図11に示すように、F=Tmaxである場合に高さFは最大値となる。この場合における中心点Pの位置を符号Pで示す。そしてF=Tminである場合に高さFは最小値となる。この場合における中心点Pの位置を符号Pで示す。
被検体Mの関心部位に合わせてFPD5を移動させた結果、中心点Pが直線P上に位置している場合、断層中心Qは直線Q上に位置する。そのためX線断層撮影を行う際にX線管3の移動領域JはX線管3の移動可能範囲SPの範囲内となる。すなわちFPD5の撮影可能範囲とは、FPD5の中心点Pが直線P上に位置している場合においてFPD5が位置する範囲である。
ここで中心点PからFPD5の上端、および中心点PからFPD5の下端までの長さをRとすると、撮影可能範囲FPの上限は高さFが(Tmax+R)となる位置である。そして撮影可能範囲FPの下限は高さFが(Tmin−R)となる位置である。Rの長さはFPD5のサイズに応じて予め定められた値である。従って、Tmax、Tmin、およびRを用いてFPD5の撮影可能範囲FPを予め定めることができる。
このように撮影範囲算出部35は撮影距離G、照射振り角度θ、断層面高さH、高さSの最大値Smax、および高さSの最小値Sminを用いてFPD5の撮影可能範囲FPを算出できる。断層面高さHは被検体Mの関心部位に相当する断層中心Qと、FPD5の検出面との距離である。従って、断層面高さHはFPD5の検出面と衝立45との距離、および被検体Mの体格などに応じて、X線断層撮影を行う前に操作者が任意に決定するパラメータである。従って操作者はX線管3の移動を開始する前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出し、確実にFPD5が撮影可能範囲FPの範囲内に位置している状態でX線断層撮影を行うことができる。
また、床面Wから検出開始位置Paまでの高さFa、および床面Wから検出終了位置Pbまでの高さFbについても断層面高さH、および振り角度θを用いて算出できる。直線EQの長さは断層面高さHに等しい。そして∠EQPaと∠EQPbの大きさはいずれも(θ/2)である。従って、直線EPaの長さDEPaと直線EPbの長さDEPbは以下の(9)で示される式を用いて算出される。
EPa=DEPb=Htan(θ/2)…(9)
そして床面Wから検出開始位置Paまでの高さFa、および床面Wから検出終了位置Pbまでの高さFbは、床面Wから断層中心Qまでの高さTを用いて以下の(10)および(11)で示される式で算出される。
Fa=T−DEPa=T−Htan(θ/2)…(10)
Fb=T+DEPb=T+Htan(θ/2)…(11)
<実施例2における動作の説明>
次に、実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aの動作について説明する。実施例2に係る放射線断層撮影装置における動作の工程のフローチャートは実施例1と同様である。なお、X線管3およびFPD5は図12において実線で示される位置にあるものとする。
ステップS1(撮影可能範囲の算出)
まず操作者はFPD5の撮影可能範囲を算出する。すなわち操作者は入力部33を操作して撮影距離G、照射振り角度θ、および断層面高さHのパラメータを入力する。入力されたパラメータは撮影範囲算出部35へ送信される。また、床面WからX線焦点3aまでの高さSの最大値Smax、および高さSの最小値Sminのパラメータが記憶部37から撮影範囲算出部35へ送信される。
撮影範囲算出部35は送信されたパラメータ、すなわちG,θ,H,Smax、およびSminに基づいて、床面Wから断層中心Qまでの高さTについて最大値Tmaxと最小値Tminを算出する。このとき、Tmax,Tmin、および定数Rを用いてFPD5の撮影可能範囲FPの上限値(Tmax+R)および下限値(Tmin−R)が算出される。このように撮影距離G、照射振り角度θおよび断層面高さHの条件において、X線断層画像を好適に撮影できるFPD5の撮影可能範囲FPを算出する。
ステップS2(FPDの位置の移動)
撮影範囲算出部35がFPD5の撮影可能範囲FPを算出した後、FPD5の位置の移動を行う。そこでまず操作者はFPD5の側へ移動し、ブレーキ21を操作してオフの状態にする。そして図13に示すように、操作者は被検体Mの関心部位に応じて、FPD5を破線で示す位置から実線で示す位置へ手動で移動させる。
FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外である場合、すなわち中心点Pが直線P上に位置しない場合、警告音発信部43は警告音を発信する。操作者は警告音発信部43が発信する警告音によって、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外であることを確認できる。FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲内であることを確認した後、操作者はブレーキ21を操作してオンの状態にしてFPD5の位置を固定する。
そしてFPD5の位置を固定した後、FPD5の検出面の中心点Pの位置に基づいて断層中心Qの位置が決定される。すなわちFPD検出部41はFPD5の位置情報を随時算出しており、FPD5の位置情報に基づいて床面Wから中心点Pまでの高さFを算出する。そしてFPD検出部41は、床面Wからの高さがFであり、中心点Pからx方向への距離がHである位置を断層中心Qとして算出する。つまり、底面Wから断層中心Qまでの高さTは床面Wから中心点Pまでの高さFに等しくなる。記憶部37は算出された断層中心Qの位置情報を記憶する。
ステップS3(X線断層撮影の準備)
FPD5の位置の移動が終了した後、次にX線断層撮影の準備を行う。すなわち操作者は入力部33を操作して、X線断層撮影の準備を行う指示を入力する。入力部33に入力される指示に従って、主制御部31からX線管移動機構15、X線管回転機構19、支持部移動機構20、およびFPD移動機構23へ制御信号が出力される。
支持部移動機構20は与えられた制御信号に基づいて、X線管支持部7をx方向に移動させる。X線管移動機構15は与えられた制御信号に基づいて、X線管3をy方向に移動させる。X線管回転機構19は与えられた制御信号に基づいてX線管3をy方向に対して傾斜させる。その結果、図14に示すように、X線管3は破線で示す位置から実線で示す撮影準備位置へ移動する。
実施例2において、X線管3の撮影準備位置はX線管3の照射開始位置Aと一致するものとする。すなわちX線管3の撮影準備位置において、床面WからX線焦点3aまでの高さはSaと等しい。そのため上述した通り、床面Wから断層中心Qまでの高さT、撮影距離G、および照射振り角度θを用いると、床面WからX線焦点3aまでの高さは(T+(G−H)・tan(θ/2))となる。
そして床面Wから断層中心Qまでの高さTは、床面Wから中心点Pまでの高さFに等しい。従って、X線管3の撮影準備位置において、床面WからX線焦点3aまでの高さは(F+(G−H)・tan(θ/2))となる。また、撮影距離の長さはGであるので、X線管3の撮影準備位置において、X線焦点3aからFPD5の検出面へ下ろした垂線の長さはGである。このように、床面Wから中心点Pまでの高さF、撮影距離G、照射振り角度θ、および断層面高さHに基づいてX線管3の撮影準備位置が決定される。
さらにX線管3のy方向への移動に同期して、FPD移動機構23は与えられた制御信号に基づいてFPD5を検出準備位置へ移動させる。なお、実施例2においてFPD5の検出準備位置はFPD5の検出開始位置Paと一致するものとする。そのためFPD5の検出準備位置において、床面Wから中心点Pまでの高さは床面Wから検出開始位置Paまでの高さFaに等しい。そして上述したように、床面Wから検出開始位置Paまでの高さFaはT−Htan(θ/2)である。
床面Wから断層中心Qまでの高さTは、ステップS2で移動させたFPD5の中心点Pの高さFに等しい。従って、FPD5の検出準備位置において、床面Wから中心点Pまでの高さはF−Htan(θ/2)である。このように、ステップS2で移動させたFPD5の中心点Pの高さF、照射振り角度θ、および断層面高さHに基づいてFPD5の検出準備位置が決定される。X線管3の撮影準備位置への移動、およびFPD5の検出準備位置への移動が完了することによって、X線断層撮影の準備は完了する。
ステップS4(X線画像の生成)
X線断層撮影の準備が完了した後、次にX線画像の生成を行う。すなわち操作者は入力部33を操作して、X線の照射を開始する指示を入力する。X線管3はX線管移動機構15によって、図15において実線で示される照射開始位置から、破線で示される照射終了位置へ直進移動するように制御される。FPD5はFPD移動機構23によって、実線で示される検出開始位置から、破線で示される検出終了位置へ直進移動するように制御される。
X線照射制御部17は主制御部31から出力された信号に基づいて、y方向へ直進移動するX線焦点3aからコーン状のX線3bを照射させる。照射されたX線3bは被検体Mを透過し、FPD5によって検出される。X線3bを検出したFPD5はX線検出信号を出力し、出力されたX線検出信号は画像生成部25へ送信される。画像生成部25は、送信されたX線検出信号に基づいてX線画像を生成させる。生成されたX線画像のデータは画像生成部25から断層画像再構成部27へと送られる。
このとき、X線管3のy方向への移動に同期して、X線管回転機構19はX線3bの中心軸3cが常に関心部位Qを通るように、X線管3をy方向に対して傾斜させるように制御される。すなわち、X線管回転機構19は主制御部31から出力された信号に基づいてX線管3をz方向の軸回りに回転させ、y方向に対するX線管3の傾斜角度を制御する。
ステップS5(X線断層画像の取得)
一連のX線画像が生成されると、断層画像再構成部27は一連のX線画像に係る画像情報を再構成する。X線画像に係る画像情報の再構成によって、所望の裁断位置における被検体MのX線断層画像データを取得できる。モニタ29は断層画像再構成部27において取得されたX線断層画像データを表示させる。
<実施例2の構成による効果>
このように、実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aにおいて、撮影範囲算出部35はX線断層撮影を行う前にFPD5の撮影可能範囲を算出する。FPD5の撮影可能範囲は
撮影距離G、照射振り角度θ、断層面高さH、およびX線管3の移動可能範囲SPに基づいて算出される。撮影距離G、照射振り角度θ、および断層面高さHは、X線断層画像の撮影を行うたびに操作者が予め任意に決定するパラメータである。そしてX線管3の移動可能範囲SPは放射線断層撮影装置1に対して予め定められたパラメータである。従って操作者はこれらのパラメータに基づいて、FPD5の撮影可能範囲をX線管の移動開始前に予め算出できる。
FPD5の撮影可能範囲はX線管の移動開始前に算出されるので、操作者はFPD5を撮影可能範囲内へ確実に移動させてからX線管の移動を開始することができる。FPD5の撮影可能範囲とは、X線管3の移動領域がX線管3の移動可能範囲外に及ぶことなくX線断層画像を撮影できるFPD5の位置の範囲である。従ってX線断層撮影において、X線管3が床面などに干渉する事態や、X線管3の干渉を予知して撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避できるので、X線断層撮影を好適かつ効率的に行うことが可能となる。
そして実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aでは、X線管3およびFPD5を互いに逆向きに同期移動させるので、より広い範囲についてX線断層画像を取得することができる。すなわち、FPD5の位置を固定させてX線断層撮影を行う場合、X線断層画像を再構成させるためのX線画像を全て形成できる領域は図16(a)の斜線で示される領域Uである。この場合、特に被検体Mの腹側では領域Uは狭くなる。すなわち被検体Mの腹側を関心部位とする場合、X線断層画像の取得が困難になる可能性がある。
一方、実施例2のようにX線管3およびFPD5を互いに逆向きに同期移動させる場合、領域Uは図16(b)の斜線で示される領域である。従って、関心部位が被検体Mの腹側にある場合であっても、X線断層画像を好適に取得することが可能となる。従って、実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aでは、FPD5の位置を固定させる場合と比べて、より広い関心部位について、X線断層撮影を好適かつ効率的に行うことが可能となる。
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例3に係る放射線断層撮影装置の構成および動作の工程は、実施例1に係る放射線断層撮影装置1、または実施例2に係る放射線断層撮影装置1Aと同様であるので、詳細な説明については省略する。
但し、実施例1および実施例2において、X線管3の撮影準備位置をX線管3の照射開始位置Aと一致する。一方、実施例3では図17(a)に示すように、符号Afで示されるX線管3の撮影準備位置と、X線管3の照射開始位置Aとは異なっている。このようにX線管3の撮影準備位置と照射開始位置が一致するか否かの点において、実施例3は実施例1および実施例2と相違する。なお、撮影準備位置Afから照射開始位置Aまでの距離を以下、加速距離R1とし、撮影終了位置Bfから照射終了位置Bまでの距離を以下、減速距離R2とする。
実施例3の場合、ステップS3において撮影準備位置Afへ移動したX線管3は、ステップS4の開始後、X線管支持部7に沿ってy方向へ移動を開始する(図17(b)、t0)。そしてX線管3は照射開始位置Aにおいて、被検体MへX線3bの照射を開始する(t1)。その後、X線管3は断続的にX線3bを照射しながら等速で照射開始位置Aから照射終了位置Bへ移動する。X線管3は照射終了位置BにおいてX線3bの照射を終了する(t2)。そしてX線管3は減速しながら照射終了位置Bから撮影終了位置Bfへ移動し、撮影終了位置Bfにおいて移動を停止する(t3)。
このときのX線管3の移動速度Vsを図17(b)に示す。移動速度VsはステップS4の開始時刻t0から時刻t1まで加速され、時刻t1において所定の速度V1に達する。X線管3が時刻t1において照射開始位置Aに到達した後、X線管3が照射終了位置Bに到達する時刻t2まで、移動速度Vsは所定の速度V1を維持する。その後、移動速度Vsは時刻t2から時刻t3まで減速する。そしてX線管3が撮影終了位置Bfに到達する時刻t3において移動速度Vsは0となり、X線管3は移動を停止する。
<実施例3においてFPDの撮影可能範囲を算出する方法の説明>
このような実施例3に係る放射線断層撮影装置1Cにおいて、撮影範囲算出部35がFPD5の撮影可能範囲を算出する方法を説明する。なお、床面Wから撮影準備位置Afまでの高さをSaf、床面Wから撮影終了位置Bfまでの高さをSbfとする。
図18で示すように、X線断層撮影を行う際にFPD5の位置が固定されている場合、高さSafおよび高さSbfは床面WからFPD5の検出面の中心点Pまでの高さF、撮影距離G、および照射振り角度θを用いて算出できる。この場合、中心点Pを通るFPD5の検出面の法線と直線ABとの交点をCとすると、∠APCと∠BPCの大きさはいずれも(θ/2)である。つまり直線ACの長さDACと直線BCの長さDBCはいずれもGtan(θ/2)であるので、高さSafおよび高さSbfは以下の(12)および(13)で示される式で算出される。
Saf=F+DAC+R1=F+Gtan(θ/2)+R1…(12)
Sbf=F−DBC−R2=F−Gtan(θ/2)−R2…(13)
X線管3の移動領域Jは、必ずX線管3の移動可能範囲SPの範囲内に含まれる。そのため床面WからX線焦点3aまでの高さSの最大値Smaxは常に高さSaf以上であり、高さSの最小値Sminは常に高さSbf以下であるので、Smax≧Saf、およびSmin≦Sbfの式が成立する。従って、床面からFPD5の検出面の中心点Pまでの高さFの範囲は、以下の(14)で示される式を用いて算出される。
max−Gtan(θ/2)−R1≧F≧Smin+Gtan(θ/2)+R2…(14)
ここで上の(14)で示す式で算出される高さFの最大値、すなわちSmax−G・tan(θ/2)−R1をFmaxとする。そして高さFの最小値、すなわちSmin+Gtan(θ/2)+R2をFminとする。また、中心点PからFPD5の上端、および中心点PからFPD5の下端までの長さをRとする。この場合、FPD5の撮影可能範囲FPは実施例1と同様にFmax,Fmin、およびRを用いて上限を(Fmax+R)、下限を(Fmin−R)とする範囲として定められる。
このように、撮影範囲算出部35は撮影距離Gなどのパラメータを用いてFPD5の撮影可能範囲FPを算出できる。撮影可能範囲FPの算出に用いられるパラメータのうち、撮影距離G、および照射振り角度θはX線断層撮影ごとに予め操作者が任意に決定するパラメータである。そしてSmax、およびSminはX線管3の規格や検査室の広さに応じて予め定められたパラメータである。また、Rの長さはFPD5のサイズに応じて予め定められたパラメータである。
そして加速距離R1および減速距離R2はX線管3などの重量や、X線照射時におけるX線管3の移動速度V1に応じて定められる。すなわち加速距離R1および減速距離R2は放射線断層撮影装置1の規格に応じて予め定められたパラメータである。従って操作者は予め定められているパラメータ群を用いることにより、図18に示すような実施例3において、X線断層撮影を行う前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出することができる。
また図19で示すように、実施例3において、X線断層撮影を行う際にFPD5がX線管3と対向移動する構成を有する場合、高さSafおよび高さSbfは床面Wから関心部位Qまでの高さT、撮影距離G、振り角度θ、および断層面高さHを用いて以下のように算出される。
関心部位QからFPD5の検出面へ下ろした垂線Lと、直線ABとの交点をCとし、垂線Lと直線PaPbとの交点をEとする。この場合、∠AQCと∠BQCの大きさはいずれも(θ/2)である。また直線CQの長さは(G−H)であるので、直線AEの長さDACと直線BCの長さDBCは(G−H)tan(θ/2)である。従って、高さSafおよび高さSbfは以下の(15)および(16)で示される式で算出される。
Saf=T+DAC+R1=T+(G−H)tan(θ/2)+R1…(15)
Sbf=T−DBC−R2=T−(G−H)tan(θ/2)−R2…(16)
X線管3の移動領域Jは必ず移動可能範囲SPの範囲内に含まれるので、Smax≧S、およびSmin≦Sの式が成立する。従って、床面から関心部位Qまでの高さTの範囲は、以下の(17)および(18)の式を用いて算出される。
max−(G−H)tan(θ/2)−R1≧T…(17)
min+(G−H)tan(θ/2)+R2≦T…(18)
ここで上の(17)で示す式で算出される高さTの最大値、すなわちSmax−(G−H)tan(θ/2)−R1をTmaxとする。そして(18)で示す式で算出される高さTの最小値、すなわちSmin+(G−H)tan(θ/2)+R2をTminとする。また、FPD5の中心点PからFPD5の上端、およびFPD5の中心点PからFPD5の下端までの長さをRとする。この場合、FPD5の撮影可能範囲FPは実施例2と同様に、Tmax,Tmin、およびRを用いて上限を(Tmax+R)、下限を(Tmin−R)とする範囲として定められる。
<実施例3の構成による効果>
このように、撮影範囲算出部35は撮影距離Gなどのパラメータを用いてFPD5の撮影可能範囲FPを算出できる。撮影可能範囲FPの算出に用いられるパラメータはいずれもX線断層撮影を行う前に予め定めることのできるパラメータである。従って操作者は予め定められているパラメータ群を用いることにより、図19に示すような実施例3についても、X線断層撮影を行う前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出することができる。
操作者はX線断層撮影を行う前にFPD5の撮影可能範囲FPを予め算出することができるので、確実にFPD5が撮影可能範囲FPの範囲内に位置している状態でX線断層撮影を開始することができる。その結果、実施例3に係る放射線断層撮影装置1CにおいてX線断層撮影の際にX線管3が移動可能範囲SPの外に移動することを回避し、X線断層画像の撮影を好適に行うことができる。
実施例3に係る放射線断層撮影装置1Cでは、X線管3の撮影準備位置AfとX線管3の照射開始位置Aとの間に、X線管3の移動速度Vsを加速させるための加速距離R1が設けられている。また、X線管3の照射終了位置BとX線管3の撮影終了位置Bfとの間に、X線管3の移動速度Vsを減速させるための減速距離R2が設けられている。
すなわち、ステップS4においてX線管3が撮影準備位置Afから照射開始位置Aへ移動する間に移動速度Vsは加速され、照射開始位置Aにおいて一定の速度V1に達する。そしてX線管3は速度V1を維持しつつ、X線3bを断続的に照射しながら照射開始位置Aから照射終了位置Bへ移動する。そして照射終了位置Bから撮影終了位置Bfへ移動する間に移動速度Vsは減速され、撮影終了位置Bfにおいて移動速度Vsは0になる。
このような構成を有することにより、実施例3に係るX線断層撮影装置1Cにおいて、X線管3は等速で移動しつつX線を断続的に照射し、一連のX線画像を生成することができる。このときX線管3の移動速度Vsは一定であるので、一連のX線画像を生成するためにX線を断続的に照射するタイミングをより容易に算出できる。そのため、好適なX線断層画像を撮影するための制御をより正確かつより容易に行うことが可能となる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、X線管回転機構19はX線3bの中心軸3cが常にFPD5の検出面の中心点Pを通るように、X線管3をy方向に対して傾斜させる構成としているがこれに限られない。すなわち、X線3bの中心軸3cが常に通る点(X線照射野の中心点)は、FPD5の検出面の任意の点であってもよい。このような変形例の場合、FPD5の検出面の中心点Pを、FPD5の検出面においてX線照射野の中心点となる位置に適宜置き換えて、FPD5の撮影可能範囲FPを算出することができる。
X線撮影を行う条件によっては、FPD5のサイズとX線照射野のサイズが異なる場合がある。このような場合、X線照射野の位置がFPD5の検出面の中心からずれることがある。変形例に係る放射線断層撮影装置では、X線照射野の位置がFPD5の検出面の中心からずれる場合であっても、FPD5の撮影可能範囲FPを正確に算出することができる。
(2)上述した各実施例では、FPD5の中心点PからFPD5の上端、および中心点PからFPD5の下端までの長さをRとしてFPD5の撮影可能範囲FPを算出したが、これに限られない。すなわち、長さRについては中心点P(またはX線照射野の中心点)からX線照射野の上端(または下端)までの長さに置き換えてFPD5の撮影可能範囲FPを算出してもよい。
(3)上述した各実施例において、FPD5が撮影可能範囲FPの範囲外にある場合、FPD5が撮影可能範囲FPの範囲内へ移動するようにFPD移動機構23を制御する構成としてもよい。すなわちFPD5が撮影可能範囲FPの範囲外にある場合、主制御部31はFPD移動機構23へ信号を送信する。FPD移動機構23は制御信号に基づいてブレーキ21をオフの状態に切り替えて、FPD5をy方向へ移動させる。
そしてFPD5が撮影可能範囲FPの範囲内に移動した場合、FPD検出部41はFPD5の位置を算出し、主制御部31を介してFPD移動機構へ信号を送信する。FPD移動機構23は制御信号に基づいてブレーキ21をオンの状態に切り替えて、FPD5の移動を停止させる。このような構成を有することにより、FPD5の位置は確実に撮影可能範囲FPの範囲内となる。そのためX線断層画像を撮影する際に、X線管3が床面などに干渉する事態や、X線管3の干渉を予知して撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避することが可能となる。
また、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲内から撮影可能範囲FPの範囲外へ変位する際に、FPD移動機構23がブレーキ21をオンの状態に切り替える構成を採用してもよい。すなわちFPD検出部41はFPD5の位置を算出し、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外へ変位する場合に主制御部31を介してFPD移動機構へ信号を送信する。FPD移動機構23は制御信号に基づいてブレーキ21をオンの状態に切り替えて、FPD5の移動を停止させる。
このような構成を有することにより、FPD5が撮影可能範囲FPの範囲外へ移動することを確実に回避できる。そのため、操作者が誤ってFPD5を撮影可能範囲FPの範囲外へ手動で移動させようとした場合、またはステップS2においてFPD5を移動させた後、操作者がブレーキ21をかけ忘れた場合であっても、FPD5の位置が撮影可能範囲FPの範囲外となることを回避できる。そのためX線断層画像を撮影する際に、X線管3が床面などに干渉する事態や、X線管3の干渉を予知して撮影を中止するといった事態の発生を確実に回避することが可能となる。
(4)上述した各実施例では、FPD5が撮影可能範囲FPの範囲外にある場合、警告音発信部43が警告音を発信する構成を採用しているが、FPD5が撮影可能範囲FPの範囲外にあることを通知する手段は警告音に限られない。すなわち、LEDランプその他の表示器を点滅・点灯させることより通知する構成としてもよい。また、モニタなどに警告メッセージを表示させることによりFPD5が撮影可能範囲FPの範囲外にあることを通知する構成としてもよい。
(5)上述した各実施例では、X線管支持部7は基部が検査室の天井に設けられており、天井に敷設されたレール9に沿ってx方向へ水平移動するが、これに限られない。すなわち、X線管支持部7は基部を床面Wに有し、床面Wに敷設されたレール9に沿ってx方向へ水平移動する構成であってもよい。
(6)上述した各実施例において、照射開始位置Aは照射終了位置Bの上方に位置しており、X線断層撮影においてX線管3は上方から下方へy方向に移動する構成としているが、これに限られない。すなわち照射開始位置Aを照射終了位置Bの下方とし、X線管3は下方から上方へ移動しながらX線照射を断続的に行う構成としてもよい。
(7)上述した各実施例では、立位体勢をとる被検体Mに対してX線断層撮影を行う構成を有しているが、各実施例に係る構成は臥位体勢の被検体に対しても応用できる。
1 …放射線断層撮影装置
3 …X線管(放射線源)
5 …FPD(放射線検出手段)
7 …X線管支持部
11 …コリメータ
15 …X線管移動機構(放射線源移動手段)
17 …X線照射制御部(放射線照射制御手段)
19 …X線管回転機構
23 …FPD移動機構(検出器移動手段)
25 …画像生成部(画像生成手段)
27 …断層画像再構成部(断層画像取得手段)
29 …モニタ
31 …主制御部(検出器移動制御手段)
33 …入力部
35 …撮影可能範囲算出部(撮影可能範囲算出手段)
37 …記憶部
39 …X線管検出部
41 …FPD検出部(検出器位置算出手段)
43 …警告音発信部(警告手段)
また、本発明に係る放射線断層撮影装置は、前記検出器位置算出手段が算出する前記放射線検出手段の位置が前記放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に、前記放射線検出手段を前記撮影可能範囲へ移動するように制御する検出器移動制御手段を備えることが好ましい。

Claims (7)

  1. 被検体に放射線を照射する放射線源と、
    被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、
    前記放射線源を被検体の体軸方向に移動させる放射線源移動手段と、
    前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させている間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、
    前記放射線源による放射線照射毎に前記放射線検出手段が出力する検出信号を用いて放射線画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が生成した複数の放射線画像を再構成させて放射線断層画像を取得する断層画像取得手段と、
    前記放射線源の焦点から前記放射線検出手段の検出面までの距離である撮影距離、前記放射線照射制御手段が前記放射線源に放射線照射を繰り返させる間における前記放射線源の振り角度である照射振り角度、および前記放射線源の移動可能範囲からなるパラメータ群に基づいて、前記放射線源が前記放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく前記放射線断層画像を取得できる前記放射線検出手段の位置の範囲である、前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する撮影可能範囲算出手段とを備えていることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 被検体に放射線を照射する放射線源と、
    被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段と、
    前記放射線源を被検体の体軸方向に移動させる放射線源移動手段と、
    前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させている間に、前記放射線源に放射線照射を繰り返させる制御を行う放射線照射制御手段と、
    前記放射線源による放射線照射毎に前記放射線検出手段が出力する検出信号を用いて放射線画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が生成した複数の放射線画像を再構成させて放射線断層画像を取得する断層画像取得手段と、
    前記放射線検出手段を、前記被検体を挟んで前記放射線源と対向させた状態で前記放射線源移動手段が前記放射線源を移動させる方向と逆向きに移動させる検出器移動手段と、
    前記放射線源の焦点から前記放射線検出手段の検出面までの距離である撮影距離、前記放射線照射制御手段が前記放射線源に放射線照射を繰り返させる間における前記放射線源の振り角度である照射振り角度、前記放射線源の移動可能範囲、および前記放射線検出手段の検出面から断層中心までの距離である断層面高さからなるパラメータ群に基づいて、前記放射線源が前記放射線源の移動可能範囲を逸脱することなく前記放射線断層画像を取得できる前記放射線検出手段の位置の範囲である、前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する撮影可能範囲算出手段とを備えていることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記パラメータ群は、前記放射線源が加速移動する距離である、前記放射線源の撮影準備位置から照射開始位置までの加速距離と、前記放射線源が減速移動する距離である、前記放射線源の照射終了位置から撮影終了位置までの減速距離とをさらに含む放射線断層撮影装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記パラメータ群を入力する入力部を備え、
    前記撮影可能範囲算出手段は前記入力部に前記パラメータ群が入力される度に、前記入力部に入力された前記パラメータ群に基づいて前記放射線検出手段の撮影可能範囲を算出する放射線断層撮影装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記放射線検出手段の位置を算出する検出器位置算出手段を備える放射線断層撮影装置。
  6. 請求項5に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記検出器位置算出手段が算出する前記放射線検出手段の位置が前記放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に警告を行う警告手段を備える放射線断層撮影装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記検出器位置算出手段が算出する前記放射線検出手段の位置が前記放射線検出手段の撮影可能範囲外である場合に、前記放射線検出手段を前記撮影可能範囲へ移動するように前記検出器移動手段を制御する検出器移動制御手段を備える放射線断層撮影装置。
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