JPWO2015166525A1 - トルク伝達機構 - Google Patents

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Abstract

このトルク伝達機構(1)は、入力軸(21)と、出力軸(22)と、接続部(23b)を有する中間部(23)とを含む伝達機構部(2)を備える。トルク伝達機構は、接続部と接続されて中間部の回転を規制する接続状態と、接続部との接続が解除されて中間部の回転を許容する解除状態との間で切り替え可能であるとともに、接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、解除状態に切り替えられるように構成された制限機構部(3)を備える。

Description

この発明は、トルク伝達機構に関し、特に、所定値以上の入力トルクを出力軸側に伝達することを阻止するトルク制限機能を有するトルク伝達機構に関する。
従来、トルク制限機能を有するトルク伝達機構が知られている。このようなトルク伝達機構は、たとえば、米国特許第6231012号明細書に開示されている。
上記米国特許第6231012号明細書に開示されているトルク伝達機構は、入力軸と、出力軸と、入力軸と出力軸とを接続する中間ギヤ部とを備えている。中間ギヤ部には、外周部に切欠を設けた軸部材の両端に、入力側ギヤと出力軸ギヤとがそれぞれ設けられている。所定値以上の入力トルクが中間ギヤ部の軸部材に加わると、切欠部分が折損(破断)する。これにより、中間ギヤ部の入力側ギヤの回転が出力側ギヤに伝達されなくなる。この結果、所定値以上の入力トルクが出力軸側に伝達されることが阻止される。
米国特許第6231012号明細書
上記米国特許第6231012号明細書のトルク伝達機構では、軸部材の折損によってトルク伝達を制限しているため、トルク制限機能の作動後(軸部材の折損後)には、軸部材を交換する必要がある。そのため、部品交換を行わない限り、トルク制限機能の作動後にリセットすることができないという問題点がある。特に、トルク伝達機構を航空機の舵面制御装置(舵面駆動装置)に用いる場合、航空機の整備時間中(例えば、一晩、あるいは次のフライトまでの数時間)という限られた時間内に、迅速にトルク制限機能の復旧作業を行う必要がある。そのため、トルク制限機能の復旧に部品交換作業が必要なトルク伝達機構では、トルク制限機能の迅速な復旧が困難となる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、トルク制限機能の作動後のリセットが可能なトルク伝達機構を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるトルク伝達機構は、入力軸と、出力軸と、接続部を有する中間部とを含み、入力軸に入力される入力トルクを中間部を介して出力軸に伝達する伝達機構部と、接続部と接続されて中間部の回転を規制する接続状態と、接続部との接続が解除されて中間部の回転を許容する解除状態との間で切り替え可能であるとともに、接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、解除状態に切り替えられるように構成された制限機構部とを備える。
この発明の一の局面によるトルク伝達機構では、上記のように、伝達機構部の中間部に接続部を設け、かつ、接続部と接続されて中間部の回転を規制する接続状態と、接続部との接続が解除されて中間部の回転を許容する解除状態との間で切り替え可能であるとともに、接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、解除状態に切り替えられるように構成された制限機構部を設ける。これにより、通常時には、中間部が出力軸に伝達するトルクの反力を、接続状態にある制限機構部が受け止めることにより、入力軸のトルクを出力軸に伝達することができる。そして、中間部を介して制限機構部に所定以上のトルクが作用した場合には、制限機構部を解除状態に切り替えて接続部との接続を解除することができる。その結果、中間部は出力軸側にトルクを伝達できずに空転するようになるので、所定以上の入力トルクが出力軸側に伝達されることを阻止することができる。そして、解除状態に切り替えた制限機構部を元の接続状態に切り替えれば、再び入力軸のトルクを出力軸に伝達することができるようになる。以上から、本発明によれば、トルク制限機能の作動後のリセットを行うことが可能なトルク伝達機構を得ることができる。
上記一の局面によるトルク伝達機構において、好ましくは、制限機構部は、接続状態で接続部と係合する接続位置と、解除状態で接続部との係合が解除される解除位置とに移動可能な切替部と、切替部を支持するとともに、接続位置にある切替部に所定以上のトルクが作用した場合に、切替部の解除位置側への移動を許容するトルク制限部とを含む。このように構成すれば、中間部側から切替部に作用するトルクによって切替部を接続位置から解除位置へ移動させることができる。
この場合、好ましくは、制限機構部は、切替部を接続位置に移動させる復帰入力部をさらに含む。このように構成すれば、切替部が解除位置に移動した後、復帰入力部によって、容易に、切替部を接続位置に戻す(接続状態にリセットする)ことができる。
上記制限機構部が復帰入力部を含む構成において、好ましくは、制限機構部を収容するハウジングをさらに備え、復帰入力部は、一端側が切替部に固定されるとともに、他端側がハウジングの外部に露出するように設けられ、ハウジングの外部からの操作により切替部を接続位置に移動させるように構成されている。このように構成すれば、ハウジングの外部からリセット操作を行うことができる。これにより、たとえばハウジングの一部(蓋部など)を分解して切替部を露出させて切替部を移動させるような作業が不要となるので、リセット作業を容易化することができる。
上記制限機構部が切替部とトルク制限部とを含む構成において、好ましくは、接続部は、中間部に設けられた接続用ギヤであり、切替部は、接続用ギヤと噛み合うギヤ部分を一部に有するセクターギヤである。このように構成すれば、切替部のギヤ部分と中間部の接続用ギヤとが噛み合う位置を接続位置とし、ギヤ部分と接続用ギヤとの噛み合いがなくなる位置を解除位置とすることができる。これにより、切替部を回動させるだけで、容易に、切替部を接続位置と解除位置とに移動させることができる。また、切替部が解除位置へ回動した場合でも、切替部を逆方向に回動させるだけで、ギヤ部分と接続用ギヤとを再び噛み合わせることができる。したがって、切替部を接続位置に戻す際に、切替部の回転位置と接続部の回転位置とを正確に合わせる必要がないので、リセット作業をさらに容易化することができる。
上記一の局面によるトルク伝達機構において、好ましくは、伝達機構部は、サンギヤを有する入力軸と、プラネタリーギヤを有する出力軸と、内歯のリングギヤを有する中間部とを含む遊星歯車機構であり、接続部は、中間部の外周部に設けられている。このように構成すれば、中間部の外周部に接続部を設けるだけの簡単な構造で、制限機構部と中間部(接続部)とを接続することができる。また、トルク伝達を行う遊星歯車機構の内部構造とは無関係に、遊星歯車機構(中間部)の外周部に接続部を設けるだけでよいので、制限機構部を設ける場合でも、設計上の自由度を維持することができる。
上記制限機構部が切替部とトルク制限部とを含む構成において、好ましくは、トルク制限部は、切替部が接続部と接する解除位置に到達した場合に、切替部を接続部から離間する退避位置に移動させるように構成されている。このように構成すれば、切替部が解除位置に移動して中間部が空転するようになる場合に、空転する中間部(接続部)と切替部とが接触するのを防止することができる。
この場合、好ましくは、トルク制限部は、ボールランプ部を有する一対のカム部と、一対のカム部の間に配置されたボールと、一対のカム部を互いに近付く方向に付勢する付勢部材とを含むボールランプ機構であり、一対のカム部は、一方が切替部と接続されるとともに他方に対して相対移動可能に構成され、付勢部材の付勢力が働いている状態で、切替部の解除位置に対応する第1部分から退避位置に対応する第2部分に向けてボールを誘導するように傾斜した傾斜路を有する。このように構成すれば、アクチュエータなどの外部動力源を設けることなく、ボールランプ機構のカム部に傾斜路を設ける簡単な構造で、切替部が解除位置に到達した場合に自発的に切替部を退避位置まで移動させる構成を得ることができる。また、従来のように、軸部材を折損することによりトルク制限を行う場合、トルクの所定値(制限値)は、軸部材の加工精度や軸部材の材料硬度などに依存する。このため、加工誤差や材料硬度のばらつきによって、トルクの所定値が変動してしまう。これに対して、本発明によれば、ボールランプ機構をトルク制限部に採用することができるので、切替部を移動させるトルクの所定値がばらつくのを抑制することができる。この結果、正確なトルク制限動作が可能となる。
上記のように、本発明によれば、トルク制限機能の作動後のリセットが可能なトルク伝達機構を提供することができる。
本発明の一実施形態によるトルク伝達機構を示した模式的な縦断面図である。 (A)は、接続位置におけるトルク制限部のボール収容部の模式的な展開図である。(B)は、接続位置における切替部と接続部とを軸方向から見た模式図である。 (A)は、解除位置におけるトルク制限部のボール収容部の模式的な展開図である。(B)は、解除位置における切替部と接続部とを軸方向から見た模式図である。 (A)は、退避位置におけるトルク制限部のボール収容部の模式的な展開図である。(B)は、退避位置における切替部と接続部とを軸方向から見た模式図である。 カム部の軸方向端面を示した模式図である。 ボールランプ部において作用するトルクおよび軸方向力を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態によるトルク伝達機構を航空機の舵面駆動装置に適用した例を示す模式図である。 本発明の一実施形態によるトルク伝達機構の第1変形例による伝達機構部を示した模式図である。 (A)は、本発明の一実施形態によるトルク伝達機構の第2変形例による切替部および接続部を説明するための模式図である。(B)は、(A)の軸方向から見た模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図6を参照して、本発明の一実施形態によるトルク伝達機構1の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態によるトルク伝達機構1は、入力軸21に入力された入力トルクを出力軸22に伝達する一方、所定値以上の入力トルクを出力軸22側に伝達することを阻止するトルク制限機能を有する。トルク伝達機構1は、入力軸21から出力軸22にトルクを伝達する伝達機構部2と、所定値以上の入力トルクを出力軸22側に伝達することを阻止する制限機構部3とを備えている。伝達機構部2および制限機構部3は、共通の(単一の)ハウジング4に収容されている。
入力軸21は、入力トルク(駆動トルク)を発生させるモータなどのアクチュエータ側に接続される。また、出力軸22は、アクチュエータの駆動トルクの伝達先である駆動部分に接続される。ここで、何らかの要因で駆動部分が動作不良に陥る場合、入力軸21には、動作不良の駆動部分を動作させようと過大な入力トルクが入力される可能性がある。この場合、トルク伝達機構1は、所定以上のトルク入力をトリガーとして、制限機構部3を作動させるように構成されている。この結果、トルク伝達機構1は、アクチュエータから駆動部分に至る動力伝達系に過大なトルクが作用することを防止するように構成されている。
伝達機構部2は、入力軸21と、出力軸22と、接続部23bを有する中間部23とを含む。伝達機構部2は、入力軸21に入力される入力トルクを中間部23を介して出力軸22に伝達するように構成されている。本実施形態では、伝達機構部2は、サンギヤ21a、プラネタリーギヤ22aおよびリングギヤ(内歯車)23aを含む遊星歯車機構である。以下では、入力軸21および出力軸22の回転中心軸O1の延びるA方向を軸方向という。また、軸方向Aと直交し、中心軸O1を中心とする半径方向をB方向として示す。
入力軸21は、出力軸22側(A1側)の一端部にサンギヤ21aを有する。入力軸21は、ハウジング4によって中心軸O1回りに回転支持されている。
出力軸22は、入力軸21に従って回転する回転軸(従動軸)である。出力軸22は、プラネタリーギヤ22aと、キャリア部22bとを有する。プラネタリーギヤ22aは、入力軸21のサンギヤ21aと噛み合うとともに、中間部23のリングギヤ23aと噛み合うように設けられている。プラネタリーギヤ22aは、図示しないが、中心軸O1回りの等角度間隔で、複数(たとえば、3つ)設けられる。キャリア部22bは、複数のプラネタリーギヤ22aを、それぞれ軸部22c回りに回転可能に支持している。また、キャリア部22bは、A1方向側の軸部分でハウジング4に回転可能に支持されている。
中間部23は、入力軸21および出力軸22の半径方向Bの外側に配置された円環状部材である。中間部23は、内周部にリングギヤ(内歯車)23aを有する。また、本実施形態では、中間部23は、外周部に接続部23bを有する。接続部23bは、後述するように、制限機構部3との接続および接続解除が自在なように構成されている。中間部23は、中心軸O1回りに回転可能な状態でハウジング4に支持されている。これにより、中間部23は、制限機構部3と接続された状態(接続状態)で、制限機構部3によって回転を規制される(回転不能となる)。一方、中間部23は、制限機構部3との接続が解除された状態(解除状態)では、中心軸O1回りに回転可能となる。
本実施形態では、接続部23bは、図2(B)に示すように、中間部23の外周面に設けられた接続用ギヤである。接続部23bは、中間部23の外周面の全周に渡って周状に形成された接続用の外歯車である。接続部23bのギヤ部分はスパーギヤ(平歯車)である。接続部23bは、制限機構部3の後述する切替部(セクターギヤ)31と噛み合うように構成されている。このように、中間部23には、内周面にプラネタリーギヤ22aと噛み合う内歯車(リングギヤ23a)が形成され、外周面に切替部31と噛み合う外歯車(接続部23b)が形成されている。図1に示すように、リングギヤ23aと接続部23bとは、軸方向Aの同じ位置に配置されている。
制限機構部3は、伝達機構部2の外部(半径方向Bの外側の位置)に配置されている。制限機構部3は、接続部23bと接続されて中間部23の回転を規制する接続状態と、接続部23bとの接続が解除されて中間部23の回転を許容する解除状態とに切り替え可能に構成されている。そして、制限機構部3は、接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、解除状態に切り替えられるように構成されている。
具体的には、制限機構部3は、切替部31と、復帰入力部32と、トルク制限部33とを含む。
切替部31は、復帰入力部32の一端(A1側端部)に設けられている。切替部31は、接続状態で接続部23bと係合する接続位置P1(図2(B)参照)と、解除状態で接続部23bとの係合が解除される解除位置P2(図3(B)参照)および退避位置P3(図3(B)参照)とに移動可能に構成されている。切替部31は、接続部(接続用ギヤ)23bと噛み合うギヤ部分31aを外周部の一部に有するセクターギヤである。したがって、切替部31は、図2(B)に示すように、接続位置P1において、ギヤ部分31aと接続部23bとが噛み合い係合する。接続位置P1では、ギヤの噛み合いによって、切替部31には中間部23側から入力トルクの一部(トルク伝達の際の反力)が作用する。切替部31は、接続位置P1において、接続部23b側からトルクを受け止めて、中間部23の中心軸O1回りの回転を支持する。
図3(B)に示すように、解除位置P2では、ギヤ部分31aと接続部23bとの噛み合いがなくなることにより切替部31と接続部23bとの係合が解除される。そのため、切替部31は、解除位置P2では接続部23b側からトルクを受けなくなる。なお、解除位置P2は、切替部31が接続部23bと接する位置(噛み合いがなくなる直後の位置)である。図4(B)に示すように、退避位置P3は、切替部31が解除位置P2からさらに回動して、接続部23bから離間するまで回動した位置である。したがって、退避位置P3では、切替部31と接続部23bとの接触が防止される。
図1に示すように、復帰入力部32は、A方向に延びる軸部材(インプットシャフト)である。復帰入力部32は、一端側(A1側端部)が切替部31に固定されている。復帰入力部32は、ラジアルベアリング4aを介して、ハウジング4に回転可能に支持されている。したがって、切替部31と復帰入力部32とは、一体で中心軸O2回りに一体回転する。なお、図1では復帰入力部32に切替部31が一体形成されているように図示しているが、復帰入力部32と切替部31とは別体でもよい。
復帰入力部32は、他端側(A2側端部)がハウジング4の外部に露出するように設けられている。また、復帰入力部32は、ハウジング4の外部からの操作により切替部31を接続位置P1に移動させるように構成されている。具体的には、復帰入力部32の他端(A2側端部)には、六角穴などの係合部32aが形成されている。復帰入力部32は、係合部32aに工具などを係合させて復帰入力部32を回動させることにより、切替部31を解除位置P2(退避位置P3)から接続位置P1に移動(復帰)させることが可能である。
トルク制限部33は、切替部31を支持するとともに、接続位置P1にある切替部31に所定以上のトルクが作用した場合に、切替部31の解除位置P2側への移動を許容するように構成されている。また、トルク制限部33は、切替部31が接続部23bと接する解除位置P2に到達した場合に、切替部31を接続部23bから離間する退避位置P3に移動させるように構成されている。
具体的には、トルク制限部33は、一対のカム部33aおよび33bと、ボール33cと、コイルバネ33dとを含むボールランプ機構である。トルク制限部33は、環状(円筒状)に形成され、内側に復帰入力部32が挿入されている。コイルバネ33dは、本発明の「付勢部材」の一例である。
一対のカム部のうち、A1側のカム部33aは、復帰入力部32のスプライン部32bと係合している。A2側のカム部33bは、ハウジング4のスプライン部4bと係合している。これにより、一方のカム部33aが、復帰入力部32を介して切替部31と接続されるとともに、他方のカム部33bに対して中心軸O2回りに相対移動(回動)可能に構成されている。つまり、A1側のカム部33aは、切替部31および復帰入力部32とともに、中心軸O2回りに回動する。一方、A2側のカム部33bは、ハウジング4によって中心軸O2回りの回転方向には固定されている。スプライン係合によって、一対のカム部33aおよび33bは、共に軸方向Aに移動可能に構成されている。
また、一対のカム部33aおよび33bは、コイルバネ33dにより互いに近付く方向に付勢されている。具体的には、コイルバネ33dは、ボール33cを挟んでカム部33bをカム部33a側(A1側)に付勢している。コイルバネ33dのA2側端部は、環状のバネ座34、スラストベアリング35およびベアリング台36を介して、復帰入力部32に固定された係止部材32cに支持されている。なお、コイルバネ33dのA1方向側は、カム部33b、ボール33c、カム部33aおよびラジアルベアリング4aを介して、復帰入力部32のフランジ部32dに支持されている。
ボール33cは、一対のカム部33aおよび33bの間に配置されている。具体的には、図5に示すように、カム部33aのA2側端面には、ボール収容部40が形成されている。ボール収容部40は、回転方向に等角度間隔で、複数(3つ)設けられている。したがって、ボール収容部40は、円周の略3分の1の円弧形状を有する凹状部分である。なお、図示しないが、カム部33bのA1側端面も、同様となっている。これらのボール収容部40に、それぞれボール33cが配置されている。ボール33cは、カム部33aの回転とともに、ボール収容部40内を移動する。なお、図5では、ボール収容部40との区別のため、便宜的に、ボール収容部40以外のカム部33aの端面部分にハッチングを付して図示している。
図2(A)、図3(A)および図4(A)は、1つのボール収容部40の展開図である。本実施形態では、ボール収容部40は、ボールランプ部41と、一対のボールポケット42とを含む。また、ボール収容部40には、ボールランプ部41と境界部分43との間をつなぐ平坦路44と、境界部分43とボールポケット42とをつなぐ傾斜路45とが形成されている。ここで、ボールランプ部41は、切替部31の接続位置P1に対応する部分である。また、境界部分43は、切替部31の解除位置P2に対応する部分である。また、ボールポケット42は、切替部31の退避位置P3に対応する部分である。カム部33aの回転方向(すなわち、ボール33cの移動方向)に応じて、ボールポケット42と、平坦路44および傾斜路45とは、それぞれ、ボールランプ部41の両側に一対設けられている。なお、境界部分43は、本発明の「第1部分」の一例である。また、ボールポケット42は、本発明の「第2部分」の一例である。
ボールランプ部41は、ボール33cが嵌り込む凹状の斜面部である。ボール33cは、ボールランプ部41に収まる状態が安定状態となる。このボールランプ部41の位置が、切替部31の接続位置P1に対応するように、カム部33aおよび33bの回転角度位置が決められている。そして、ボール33cがボールランプ部41を乗り越えて中心軸O2回りの回転方向に移動するために必要なトルク(すなわち、カム部33aを回転させるために必要なトルク)が、接続位置P1にある制限機構部3(切替部31)を解除位置P2側へ移動させる所定のトルク(トルク制限値)に対応する。
すなわち、図6に示すように、カム部33aを介してボール33cに作用するトルクTと、トルクTによってボール33cがカム部33bを押圧する軸方向力(軸方向Aの力)Wとは、下式(1)で表される。
W=T/(R×tanθ) ・・・(1)
ここで、Rは、中心軸O2からボール33cの中心までの距離(半径)(図1参照)である。また、θは、ボールランプ部41の傾斜角である。
上式(1)から、接続位置P1の切替部31を支持可能なトルク上限値Tmaxが入力された場合における、軸方向力Wmaxの大きさを得ることができる。そして、得られる軸方向力Wmaxと同等の付勢力がコイルバネ33dから付与されるように、コイルバネ33dのばね定数や寸法等が設定されている。なお、トルクTmaxは、中間部23の接続部23bから切替部31に作用するトルクである。そのため、このトルクTmaxが、入力軸21の入力トルクの所定値(許容されるトルクの上限値)に対応付けて決定される。
所定以上のトルクT(≧Tmax)がボール33cに作用する場合には、コイルバネ33dの付勢力に抗して一対のカム部33aおよび33bが軸方向Aに離間されるとともに、ボール33cがボールランプ部41を乗り越えて回転方向に移動する。この結果、切替部31と復帰入力部32とカム部33aとが一体で回動することになる。なお、カム部33b、コイルバネ33dおよびバネ座34は、カム部33bとハウジング4(スプライン部4b)との係合によって、回転が防止される。
平坦路44は、中心軸O2と直交する面(カム部の軸方向端面)に平行な平坦面である。また、図2(A)および図3(A)に示すように、平坦路44の長さL1は、切替部31の接続位置P1と解除位置P2との間の回動角度α(図3(B)参照)に対応している。すなわち、平坦路44の終点である境界部分43にボール33cが到達した場合、切替部31が解除位置P2に到達する。この平坦路44の間は、切替部31のギヤ部分31aと、中間部23の接続部23bとが噛み合う状態を維持することから、中間部23から切替部31へ作用するトルクによって、切替部31およびカム部33aが回動される。
傾斜路45は、コイルバネ33dの付勢力が働いている状態で、切替部31の解除位置P2に対応する境界部分43から退避位置P3に対応するボールポケット42に向けてボール33cを誘導するように傾斜している。すなわち、傾斜路45は、境界部分43からボールポケット42に向けて、一対のカム部33aおよび33bの間の間隔が大きくなるように傾斜している。また、図3(A)および図4(A)に示すように、傾斜路45の長さL2は、切替部31の解除位置P2と退避位置P3との間の回動角度β(図4(B)参照)に対応している。ボール33cが境界部分43で傾斜路45に到達すると、ボール33cには、傾斜路45に沿ってボールポケット42へ向かうようにコイルバネ33dの付勢力(回転方向の分力)が作用する。この結果、傾斜路45は、ボール33cを境界部分43からボールポケット42へ自発的に(接続部23bから切替部31へのトルクの付与なしで)移動させる。したがって、カム部33aがボール33cの移動に伴って回転する結果、切替部31が解除位置P2から退避位置P3に自発的に回動する。
次に、図1および図2(A)、(B)〜図4(A)、(B)を参照して、本実施形態によるトルク伝達機構1の動作を説明する。
まず、制限機構部3の接続状態では、図2(A)および図2(B)に示すように、切替部31が接続位置P1で接続部23bと噛み合い接続されている。図1に示すように、入力軸21が回転されると、サンギヤ21aがプラネタリーギヤ22aを回転させる。プラネタリーギヤ22aは、リングギヤ23aと噛み合いつつ自転することにより、中間部23の内周面に沿って中心軸O1回りに回転(公転)する。この中心軸O1回りの回転が、キャリア部22bの回転となって出力軸22を所定の減速比で回転させる。この際、中間部23に作用するトルク(プラネタリーギヤ22aを回転させる際の反力)は、接続部23bと噛み合う切替部31を介して、トルク制限部33に受け止められる。
何らかの要因で出力軸22が回転不能となった場合などには、サンギヤ21a、プラネタリーギヤ22aおよびリングギヤ23aを介して中間部23に作用するトルクが増大する。この際、中間部23を介して切替部31に作用するトルクが所定値(Tmax)以上になると、カム部33a、復帰入力部32および切替部31が、一体となって中心軸O2回りに回動を開始する。また、中間部23も中心軸O1回りに回転を開始する。
図3(A)および図3(B)に示すように、切替部31が、ギヤ部分31aと接続部23bとの噛み合いが無くなる解除位置P2に到達すると、制限機構部3は、伝達機構部2との接続が解除される解除状態となる。この結果、中間部23は、入力軸21の入力トルクによって、中心軸O1回りに空転する。したがって、出力軸22側が回転不能となったままでも、入力トルクが出力軸22側に伝達されることが防止される。
また、解除位置P2では、ボール33cが境界部分43に到達する結果、コイルバネ33dの付勢力によって、ボール33cが傾斜路45に沿ってボールポケット42へ自発的に移動する。そして、カム部33aがボール33cの移動に伴って回転する結果、図4(A)および図4(B)に示すように、切替部31が解除位置P2から退避位置P3に自発的に回動する。これにより、退避位置P3に移動した切替部31のギヤ部分31aと、回転する中間部23の接続部23bとの接触が防止される。
制限機構部3の作動後(解除状態への切り替わり後)、元の接続状態に復帰させる場合には、図1に示すように、作業者が、ハウジング4の外部の係合部32aに工具などを係合させて復帰入力部32を回動させる操作を行う。これにより、切替部31が退避位置P3から接続位置P1まで回動される。この際、切替部31のギヤ部分31aは、周状の接続部23bのいずれかの部分と噛み合うことになるため、切替部31と中間部23(接続部23b)との回転位置合わせは不要である。切替部31が接続位置P1に復帰すると、ボール33cはボールランプ部41内に納まり、再び所定値(Tmax)以上のトルクが作用するまで、切替部31の回転を阻止するようになり、制限機構部3が元の接続状態に復帰することになる。
以上のように構成されたトルク伝達機構1は、図7に示すように、たとえば航空機100の舵面制御装置(舵面駆動装置)などに適用することができる。制限機構部3が接続状態(切替部31が接続位置P1)にある場合には、入力軸21側のモータ102の入力トルクが伝達機構部2を介して出力軸22側に伝達される。出力軸22の回転は、ボールネジ機構などの直動機構103によって、舵面(フラップ)101を回動させるための直線運動に変換される。この結果、モータ102の駆動によって舵面101が所望の角度に回動する。舵面101が固着する等により所定以上のトルクが制限機構部3に作用する場合には、制限機構部3が解除状態に切り替えられる。制限機構部3が解除状態にある場合、中間部23が空転し、入力軸21側の入力トルクが出力軸22側に伝達されなくなる。なお、図7では、航空機100の左舷側のみを図示しているが、航空機100の右舷側も同様である。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、伝達機構部2の中間部23に接続部23bを設ける。また、接続部23bと接続されて中間部23の回転を規制する接続状態と、接続部23bとの接続が解除されて中間部23の回転を許容する解除状態との間で切り替え可能であるとともに、接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、解除状態に切り替えられるように構成された制限機構部3を設ける。これにより、通常時には、中間部23が出力軸22に伝達するトルクの反力を、接続状態にある制限機構部3が受け止めることにより、入力軸21のトルクを出力軸22に伝達することができる。そして、中間部23を介して制限機構部3に所定以上のトルクが作用した場合には、制限機構部3を解除状態に切り替え、接続部23bとの接続を解除することができる。その結果、中間部23は出力軸22側にトルクを伝達できずに空転するようになるので、所定以上の入力トルクが出力軸22側に伝達されることを阻止することができる。そして、解除状態に切り替えた制限機構部3を元の接続状態に切り替えれば、再び入力軸21のトルクを出力軸22に伝達することができるようになる。以上から、本実施形態によれば、トルク制限機能の作動後のリセットを行うことが可能なトルク伝達機構1を得ることができる。この結果、本実施形態のトルク伝達機構1によれば、トルク制限機能のリセットのために部品交換作業を行う必要がなく、トルク制限機能の迅速な復旧が可能である。そのため、図7に示したように航空機100の舵面制御装置などにトルク伝達機構1を用いる場合、航空機100の整備時間中の限られた時間内にも、速やかにトルク制限機能を復旧することが可能である。
また、本実施形態では、上記のように、接続状態で接続部23bと係合する接続位置P1と、解除状態で接続部23bとの係合が解除される解除位置P2とに移動可能な切替部31を制限機構部3に設ける。また、切替部31を支持するとともに、接続位置P1にある切替部31に所定以上のトルクが作用した場合に、切替部31の解除位置P2側への移動を許容するトルク制限部33を制限機構部3に設ける。これにより、中間部23側から切替部31に作用するトルクによって、切替部31を接続位置P1から解除位置P2へ移動させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、切替部31を接続位置P1に移動させる復帰入力部32を制限機構部3に設ける。これにより、切替部31が解除位置P2に移動した後、復帰入力部32によって、容易に、切替部31を接続位置P1に戻す(接続状態にリセットする)ことができる。
また、本実施形態では、上記のように、復帰入力部32を、一端側が切替部31に固定されるとともに、他端側がハウジング4の外部に露出するように設ける。そして、ハウジング4の外部からの操作により切替部31を接続位置P1に移動させるように復帰入力部32を構成する。これにより、ハウジング4の外部からリセット操作を行うことができる。これにより、たとえばハウジング4の一部を分解して切替部31を露出させて切替部31を移動させるような作業が不要となるので、リセット作業を容易化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、接続部23bを、中間部23に設けられた接続用ギヤにより構成する。また、切替部31を、接続用ギヤと噛み合うギヤ部分31aを一部に有するセクターギヤにより構成する。これにより、切替部31のギヤ部分31aと中間部23の接続用ギヤとが噛み合う位置を接続位置P1とし、ギヤ部分31aと接続用ギヤとの噛み合いがなくなる位置を解除位置P2とすることができる。これにより、切替部31を回動させるだけで、容易に、切替部31を接続位置P1と解除位置P2とに移動させることができる。また、切替部31が解除位置P2へ回動した場合でも、切替部31を逆方向に回動させるだけで、ギヤ部分31aと接続用ギヤ(切替部31)とを再び噛み合わせることができる。したがって、切替部31を接続位置P1に戻す際に、切替部31の回転位置と接続部23bの回転位置とを正確に合わせる必要がないので、リセット作業をさらに容易化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、伝達機構部2を、サンギヤ21aを有する入力軸21と、プラネタリーギヤ22aを有する出力軸22と、内歯のリングギヤ23aを有する中間部23とを含む遊星歯車機構により構成する。そして、接続部23bを、中間部23の外周部に設ける。これにより、中間部23の外周部に接続部23bを設けるだけの簡単な構造で、制限機構部3と中間部23(接続部23b)とを接続することができる。また、トルク伝達を行う遊星歯車機構(伝達機構部2)の内部構造とは無関係に、遊星歯車機構(中間部23)の外周部に接続部23bを設けるだけでよいので、制限機構部3を設ける場合でも、設計上の自由度を維持することができる。
また、本実施形態では、上記のように、トルク制限部33を、切替部31が接続部23bと接する解除位置P2に到達した場合に、切替部31を接続部23bから離間する退避位置P3に移動させるように構成する。これにより、切替部31が解除位置P2に移動して中間部23が空転するようになる場合に、空転する中間部23(接続部23b)と切替部31とが接触するのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、トルク制限部33を、一対のカム部33aおよび33bと、ボール33cと、コイルバネ33dとを含むボールランプ機構により構成する。また、一方のカム部33aを、切替部31と接続されるとともに他方のカム部33bに対して相対移動可能に構成する。そして、一対のカム部33aおよび33bに、コイルバネ33dの付勢力が働いている状態で、切替部31の解除位置P2に対応する境界部分43から退避位置P3に対応するボールポケット42に向けてボール33cを誘導するように傾斜した傾斜路45を設ける。これにより、アクチュエータなどの外部動力源を設けることなく、ボールランプ機構のカム部33aおよび33bに傾斜路45を設ける簡単な構造で、切替部31が解除位置P2に到達した場合に自発的に切替部31を退避位置P3まで移動させる構成を得ることができる。また、ボールランプ機構からなるトルク制限部33を設けることによって、従来の軸部材を折損することによりトルク制限を行う場合と異なり、切替部31を移動させるトルクの所定値(Tmax)がばらつくのを抑制することができる。この結果、正確なトルク制限動作が可能となる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、トルク伝達機構を航空機の舵面駆動装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明のトルク伝達機構を航空機の他の駆動部分に適用してもよい。また、本発明のトルク伝達機構を航空機以外の一般産業機械等の動力伝達系に適用してもよい。
また、上記実施形態では、制限機構部3の切替部31を、中心軸O2回りに回動させるように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、切替部を接続位置と解除位置(退避位置)とに直線移動させるように構成してもよい。この場合、たとえば切替部をセクターギヤではなくラックギヤにより構成してもよい。
また、上記実施形態では、制限機構部3のトルク制限部33をボールランプ機構により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、トルク制限部は、複数の摩擦板を軸方向Aに沿って並べた多板ブレーキ機構により構成してもよい。
また、上記実施形態では、伝達機構部2を遊星歯車機構により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、伝達機構部を上記実施形態に示した遊星歯車機構以外の差動歯車機構により構成してもよい。
たとえば、図8の第1変形例に示すように、複数のベベルギヤにより構成された差動歯車機構により伝達機構部202を構成してもよい。第1変形例では、モータによって入力軸210が回動すると、第1ベベルギヤ211が第2ベベルギヤ221および第3ベベルギヤ222を回転させる。一方、中間部230に設けられた第4ベベルギヤ231は、外歯歯車からなる接続部232との接続状態の制限機構部3によって固定されている。このため、軸部材223回りに回転(自転)する第2ベベルギヤ221および第3ベベルギヤ222が、第4ベベルギヤ231との噛み合いによって、中心軸O1回りに回転(公転)する。この第2ベベルギヤ221および第3ベベルギヤ222の公転が、軸部材223を支持する筒状の出力軸220の中心軸O1回りの回転となる。制限機構部3の構成は、上記実施形態と同様である。第4ベベルギヤ231および接続部232を介して制限機構部3に所定以上のトルクが作用すると、制限機構部3が解除状態となり、中間部230(第4ベベルギヤ231)が空転するようになる。この結果、出力軸220へのトルク伝達が防止される。
また、上記実施形態では、中間部23の接続部23bを接続用ギヤ(外歯歯車)により構成し、制限機構部3の切替部31をセクターギヤにより構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図9(A)および図9(B)の第2変形例に示すように、接続部と切替部とを、係合凹部(切欠)と係合凸部(ピン)との組み合わせにより構成してもよい。第2変形例では、中間部310の外周部に、半径方向外側に向けて突出するように接続部311を設け、接続部311に切欠からなる係合凹部312を設けている。また、切替部320には、係合ピンからなる係合凸部321を、軸方向Aに延びるように設けている。制限機構部303の接続状態において所定以上のトルクが切替部320に作用すると、切替部320が回動し、係合凸部321と係合凹部312との係合が解除される解除状態となる。
また、上記実施形態では、退避位置P3に移動した切替部31を接続位置P1に移動させる復帰入力部32を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、復帰入力部を設けなくともよい。すなわち、切替部が解除位置または退避位置に移動した場合に、切替部を直接動かして元の接続位置に復帰させてもよい。また、復帰入力部を設ける場合、復帰入力部をハウジングの外部に露出させなくともよい。蓋部を取り外すなど、ハウジングの一部を分解して、ハウジング内の復帰入力部を操作するような構成であってもよい。
また、上記実施形態では、切替部31が解除位置P2に到達した場合に、切替部31を退避位置P3まで移動させるようにトルク制限部33を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、切替部を解除位置から退避位置まで移動させなくともよい。この場合、解除位置の切替部と空転する中間部の接続部とが接触する可能性があるが、その接触によって切替部が解除位置から退避位置側に移動するような構成であってもよい。
1 トルク伝達機構
2、202 伝達機構部
3、303 制限機構部
4 ハウジング
21、210 入力軸
21a サンギヤ
22、220 出力軸
22a プラネタリーギヤ
23、230、310 中間部
23a リングギヤ
23b、232、311 接続部
31、320 切替部
31a ギヤ部分
32 復帰入力部
33 トルク制限部
33a、33b カム部
33c ボール
33d コイルバネ(付勢部材)
41 ボールランプ部
42 ボールポケット(第2部分)
43 境界部分(第1部分)
45 傾斜路
P1 接続位置
P2 解除位置
P3 退避位置

Claims (8)

  1. 入力軸と、出力軸と、接続部を有する中間部とを含み、前記入力軸に入力される入力トルクを前記中間部を介して前記出力軸に伝達する伝達機構部と、
    前記接続部と接続されて前記中間部の回転を規制する接続状態と、前記接続部との接続が解除されて前記中間部の回転を許容する解除状態との間で切り替え可能であるとともに、前記接続状態で所定以上のトルクが作用した場合に、前記解除状態に切り替えられるように構成された制限機構部とを備える、トルク伝達機構。
  2. 前記制限機構部は、
    前記接続状態で前記接続部と係合する接続位置と、前記解除状態で前記接続部との係合が解除される解除位置とに移動可能な切替部と、
    前記切替部を支持するとともに、前記接続位置にある前記切替部に所定以上のトルクが作用した場合に、前記切替部の前記解除位置側への移動を許容するトルク制限部とを含む、請求項1に記載のトルク伝達機構。
  3. 前記制限機構部は、前記切替部を前記接続位置に移動させる復帰入力部をさらに含む、請求項2に記載のトルク伝達機構。
  4. 前記制限機構部を収容するハウジングをさらに備え、
    前記復帰入力部は、一端側が前記切替部に固定されるとともに、他端側が前記ハウジングの外部に露出するように設けられ、前記ハウジングの外部からの操作により前記切替部を前記接続位置に移動させるように構成されている、請求項3に記載のトルク伝達機構。
  5. 前記接続部は、前記中間部に設けられた接続用ギヤであり、
    前記切替部は、前記接続用ギヤと噛み合うギヤ部分を一部に有するセクターギヤである、請求項2に記載のトルク伝達機構。
  6. 前記伝達機構部は、サンギヤを有する前記入力軸と、プラネタリーギヤを有する前記出力軸と、内歯のリングギヤを有する前記中間部とを含む遊星歯車機構であり、
    前記接続部は、前記中間部の外周部に設けられている、請求項1に記載のトルク伝達機構。
  7. 前記トルク制限部は、前記切替部が前記接続部と接する前記解除位置に到達した場合に、前記切替部を前記接続部から離間する退避位置に移動させるように構成されている、請求項2に記載のトルク伝達機構。
  8. 前記トルク制限部は、ボールランプ部を有する一対のカム部と、前記一対のカム部の間に配置されたボールと、前記一対のカム部を互いに近付く方向に付勢する付勢部材とを含むボールランプ機構であり、
    前記一対のカム部は、一方が前記切替部と接続されるとともに他方に対して相対移動可能に構成され、前記付勢部材の付勢力が働いている状態で、前記切替部の前記解除位置に対応する第1部分から前記退避位置に対応する第2部分に向けて前記ボールを誘導するように傾斜した傾斜路を有する、請求項7に記載のトルク伝達機構。
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