JP2009063163A - クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ねじ締付装置などに用いられる小型化された機械式のクラッチを提供する。
【解決手段】 クラッチ5は、DCモータ3の出力軸が連結するクラッチロッド11、略円盤状のリテーナプレート12、3個の球形のスチールボール13、略円盤状のリテーナ14、コイル状のスプリング15、スプリングホルダ16、アジャストナット17などからなる。リテーナプレート12の一面には、縁部近傍の周方向にカム(傾斜部18aと平坦部18bと傾斜部18c)18が3つ等分で形成されている。傾斜部18a,18cの傾斜角θは、10°〜30°が望ましい。また、リテーナ14の一面には、リテーナプレート12に形成されたカム18に対向する部位にスチールボール13を約半分が突出した状態で収納する凹部14aが形成されている。スチールボール13は、リテーナプレート12に形成されたカム18とリテーナ14に形成された凹部14aで挟持されている。
【選択図】 図3
【解決手段】 クラッチ5は、DCモータ3の出力軸が連結するクラッチロッド11、略円盤状のリテーナプレート12、3個の球形のスチールボール13、略円盤状のリテーナ14、コイル状のスプリング15、スプリングホルダ16、アジャストナット17などからなる。リテーナプレート12の一面には、縁部近傍の周方向にカム(傾斜部18aと平坦部18bと傾斜部18c)18が3つ等分で形成されている。傾斜部18a,18cの傾斜角θは、10°〜30°が望ましい。また、リテーナ14の一面には、リテーナプレート12に形成されたカム18に対向する部位にスチールボール13を約半分が突出した状態で収納する凹部14aが形成されている。スチールボール13は、リテーナプレート12に形成されたカム18とリテーナ14に形成された凹部14aで挟持されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ねじ締付装置などに用いられる機械式のクラッチに関する。
従来のねじ締付装置などに用いられるクラッチとしては、図7に示すように、リテーナプレート100の縁部近傍の周方向に傾斜部のない壁部(カム山)101で仕切られた溝102が3等分に形成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。通常スチールボールは、溝102に納まっているが、回転負荷が高まりスプリングの反力が上回ると瞬時にカム山101を乗り越える。
特開平06−079637号公報
しかし、従来のねじ締付装置などに用いられるクラッチにおいては、傾斜部のないカム山101を用いているため、低いトルクではスチールボールがカム山101を乗り越えることができず、作動しないという問題がある。
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低いトルクでも円滑に作動するクラッチを提供しようとするものである。
上記課題を解決すべく請求項1に係る発明は、リテーナプレートと、このリテーナプレートに係合する複数のボールと、これらのボールを前記リテーナプレートと共に挟持するリテーナと、このリテーナを押圧する弾性体を備えたクラッチにおいて、前記リテーナプレートの縁部近傍には、周方向に傾斜を設けたカムが形成されているものである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のクラッチにおいて、前記カムを、傾斜部と平坦部と傾斜部から形成した。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のクラッチにおいて、前記カムを、周方向に複数等分で形成した。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3記載のクラッチにおいて、前記傾斜部の傾斜角を、90°未満とした。
請求項5に係る発明は、請求項1、2、3又は4記載のクラッチにおいて、前記ボールの移動による前記リテーナの動きを検知してオン・オフする変位スイッチを設けた。
請求項1に係る発明によれば、カムに傾斜を設けたことにより、低いトルクでもボールがカムを乗り越えることができるので、円滑に作動することができる。また、本発明をねじ締付装置に適用した場合には、ねじ締付装置を小型化することができる。
請求項2に係る発明によれば、カムを傾斜部と平坦部と傾斜部から形成したので、低いトルクでもボールがカムを乗り越えることができ、円滑に作動することができる。
請求項3に係る発明によれば、カムを周方向に複数等分で形成したことにより、円滑に作動することができる。
請求項4に係る発明によれば、傾斜部の傾斜角を90°未満としたことにより、トルクの強弱により選択可能とすることができる。
請求項5に係る発明によれば、リテーナの動きを検知してオン・オフする変位スイッチを設けたので、適用するねじ締付装置のモータの駆動を的確に停止させることができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係るクラッチを適用したねじ締付装置の概要側面図、図2は同じく概要上面図、図3は本発明に係るクラッチの説明図、図4はリテーナプレートの説明図、図5は変位スイッチの動作説明図、図6は断続制御コントローラのコンピュータ設定画面の例を示す図である。
本発明に係るクラッチを適用したねじ締付装置、図1及び図2に示すように、ピストル型の装置本体1と、装置本体1を構成する直流(DC)モータ3を制御するコントローラ(不図示)と、電源としてのリチュームイオンのバッテリ(不図示)と、装置本体1とコントローラを接続するケーブル2からなる。コントローラとバッテリは、作業者のウエストに巻いたベルトに取り付けることもできるし、装置本体1に組み込むこともできる。
装置本体1は、駆動源となるDCモータ3と、DCモータ3のトルクを減速機4に伝達する機械式のクラッチ5と、クラッチ5の回転数を減速する遊星歯車などからなる前記減速機4と、減速機4が出力するトルクにより係合したねじを締付けるツールソケット6と、作業者が片手で把持するための把持部(グリップ部)7、把持部7に設けられるレバー7aなどを備えている。DCモータ3はブラシレスでもブラシ付きでもよい。また、図5に示すようにクラッチ5にはクラッチ5の動作状態を検知する変位スイッチ8が設置されている。
DCモータ3には、コントローラによりパルス状の電力(電流)が間欠的に供給され、断続的に回転する断続制御がなされる。このような断続制御により、減速機4のギヤ部やジョイント部などのバックラッシュを活用することでインパクト効果が生まれトルクアップが図れる。また、断続時間(オン/オフ時間)のサイクルを短くして(例えば、0.1msec)、締付反力が作業者の腕に伝わる前に回転と停止を繰り返し行えば、反力の軽減が図れる。
本発明に係るクラッチ5は、図3に示すように、DCモータ3の出力軸が連結するクラッチロッド11、略円盤状のリテーナプレート12、3個の球形のスチールボール13、略円盤状のリテーナ14、コイル状のスプリング15、スプリングホルダ16、アジャストナット17などからなる。リテーナプレート12の一面には、図4(a)に示すように、縁部近傍の周方向にカム(傾斜部18aと平坦部18bと傾斜部18c)18が3つ等分で形成されている。傾斜部18a,18cの傾斜角θは、10°〜30°が望ましい。
また、リテーナ14の一面には、リテーナプレート12に形成されたカム18に対向する部位にスチールボール13を約半分が突出した状態で収納する凹部14aが形成されている。スチールボール13は、リテーナプレート12に形成されたカム18とリテーナ14に形成された凹部14aで挟持されている。
スチールボール13は、図4(b)に示すように、締付トルクがスプリング15の弾性力を超える前には傾斜部18aと傾斜部18cの間に位置し、締付トルクがスプリング15の弾性力を超えると、図4(c)に示すように、カム18の平坦部18bに乗り上げる。そして、DCモータ3が駆動していてもスチールボール13がカム18の平坦部18bを乗り越えることを繰り返すことにより、DCモータ3によるリテーナプレート12の回転が、減速機4に伝達されるのを遮断し、ツールソケット6の回転が停止する。
変位スイッチ8は、図5に示すように、スチールボール13の位置によって変化するリテーナ14の動きを検知するオン・オフスイッチである。変位スイッチ8は、クラッチ5の枠体20に固定されたベース部材21に取り付けられている。そして、リテーナ14の動きは、一端22aがリテーナ14の縁部14bで挟持されると共に、中央部22bがベース部材21に摺動自在に嵌挿され、他端22cが変位スイッチ8に当接するスイッチレバー22と、スイッチレバー22の他端22cとベース部材21との間に縮装されたスプリングダンパ23により、変位スイッチ8に伝えられる。なお、8aは変位スイッチ8がオフ状態の時に突出している押釦である。
図5(a)に示すように、スチールボール13がリテーナプレート12に形成されたカム18の傾斜部18aと傾斜部18cの間に位置している場合には、リテーナ14とスイッチレバー22の一端22aの間に所定の間隙Gが設けられている。また、スイッチレバー22の他端22cがスプリングダンパ23により変位スイッチ8を押圧して変位スイッチ8を確実にオン状態にしている。変位スイッチ8がオン状態の場合には、DCモータ3の駆動が可能になる。リテーナ14とスイッチレバー22の一端22aの間に所定の間隙Gを設けているので、不要なリテーナ14の動きがスイッチレバー22に伝わることがない。
一方、図5(b)に示すように、スチールボール13がリテーナプレート12に形成されたカム18の平坦部18bに乗り上げると、リテーナ14がスプリング15を圧縮する方向に移動する。すると、リテーナ14がスイッチレバー22の一端22aを押圧するので、スイッチレバー22がベース部材21に対して摺動し、更にスイッチレバー22の他端22cがスプリングダンパ23を圧縮して変位スイッチ8をオフ状態にする。変位スイッチ8がオフ状態になると、DCモータ3は駆動を停止する。
以上のように構成された本発明に係るクラッチ5の動作を、このクラッチ5を適用したねじ締付装置により説明する。先ず、作業者が装置本体1の把持部7を片手で把持し、ねじをツールソケット6に装着する。次いで、ツールソケット6に装着したねじの先端を締付の対象となるねじ孔に位置決めし、把持部7に設けたスイッチ(不図示)を指で押す。すると、DCモータ3が駆動を開始し、DCモータ3が発生するトルクと回転数が、クラッチ5、減速機4を介してツールソケット6に装着されたねじに伝達される。
この時、DCモータ3はコントローラにより断続制御されるので、減速機4のギヤ部やジョイント部などのバックラッシュを活用することによりインパクト効果が生まれ、トルクアップが図れる。また、例えば0.1msecなどの断続時間(オン/オフ時間)を設定することにより、締付反力が作業者の腕に伝わる前に回転と停止が繰り返えされ、反力の軽減が図れる。
そして、ツールソケット6の回転によりねじがねじ孔に螺合して所望の締付トルクに達すると、図5(a)に示すように、カム18の傾斜部18aと傾斜部18cの間に位置していたスチールボール13が、図5(b)に示すように、カム18の平坦部18bに乗り上げ、リテーナ14がスプリング15を圧縮する方向に移動する。この時、傾斜部18a,18cには、図4(b),(c)に示すように、例えば約10°の傾斜角θが設けられているので、低いトルクでもスチールボール13が平坦部18bに乗り上げることができる。
スチールボール13が平坦部18bに乗り上がると、クラッチ5がDCモータ3による回転を遮断してツールソケット6の回転を停止させると共に、リテーナ14がスイッチレバー22の一端22aを押圧することにより、スイッチレバー22の他端22cがスプリングダンパ23を圧縮して変位スイッチ8をオフ状態にする。この時、スチールボール13が転がるカム18の平坦部18bが所定の長さを有しているので、変位スイッチ8を確実にオフ状態にするための押圧時間を設けることができる。
変位スイッチ8がオフ状態なると、DCモータ3は駆動を停止する。そして、ねじは所望の締付トルクでねじ孔に螺合し、1本のねじに対するねじ締付作業は終了する。
図6は断続制御コントローラのコンピュータ設定画面の例を示す図であり、画面中、S1は回転速度、A1〜A3は電流(トルク)、T1〜T11は波形時間を表わす。この例にあっては、画面の下の部分に回転速度S1、電流(トルク)A1〜A3及び波形時間T1〜T11を設定する窓部が設けられ、各窓部の右横にはボタンがあり、このボタンをクリックすることで設定条件を増減することができる。上記の設定条件を経時的に表しているのが、画面の上半部のグラフである。
そして、画面のStartボタンをクリックすると、コンピュータからモータ制御指令が入力コントローラに記憶され、モータを制御しながら回転せしめる。
なお、本発明の実施の形態では、締付トルクが所望の値に達したことをクラッチ5に設けた変位スイッチ8の動作状態(オン状態からオフ状態の変化)で判定したが、DCモータ3の駆動時間と変位スイッチ8の動作状態を判定の条件にすることができる。また、DCモータ3の駆動時間だけで判定することもできる。
本発明によれば、傾斜部と平坦部と傾斜部からなるカムを設けたことにより、低いトルクでもスチールボールがカムを乗り越えることができるので、円滑に作動することができる。また、リテーナの動きを検知してオン・オフする変位スイッチを設ければ、本発明に係るクラッチを適用したねじ締付装置のモータの駆動を的確に停止させることができる。
1…装置本体、3…DCモータ、4…減速機、5…クラッチ、6…ツールソケット、7…把持部、7a…レバー、8…変位スイッチ、11…クラッチロッド、12…リテーナプレート、13…スチールボール(ボール)、14…リテーナ、15…スプリング(弾性体)、18…カム、18a,18c…傾斜部、18b…平坦部、22…スイッチレバー、23…スプリングダンパ、θ…傾斜角。
Claims (5)
- リテーナプレートと、このリテーナプレートに係合する複数のボールと、これらのボールを前記リテーナプレートと共に挟持するリテーナと、このリテーナを押圧する弾性体を備えたクラッチにおいて、前記リテーナプレートの縁部近傍には、周方向に傾斜を設けたカムが形成されていることを特徴とするクラッチ。
- 前記カムは、傾斜部と平坦部と傾斜部からなる請求項1記載のクラッチ。
- 前記カムは、周方向に複数等分で形成されている請求項1又は2記載のクラッチ。
- 前記傾斜部の傾斜角は、90°未満である請求項2又は3記載のクラッチ。
- 前記ボールの移動による前記リテーナの動きを検知してオン・オフする変位スイッチを設けた請求項1、2、3又は4記載のクラッチ。
Priority Applications (1)
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JP2008204953A JP2009063163A (ja) | 2007-08-09 | 2008-08-08 | クラッチ |
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JP2008204953A JP2009063163A (ja) | 2007-08-09 | 2008-08-08 | クラッチ |
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WO2015166525A1 (ja) * | 2014-04-28 | 2015-11-05 | 株式会社島津製作所 | トルク伝達機構 |
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2008
- 2008-08-08 JP JP2008204953A patent/JP2009063163A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015166525A1 (ja) * | 2014-04-28 | 2015-11-05 | 株式会社島津製作所 | トルク伝達機構 |
JPWO2015166525A1 (ja) * | 2014-04-28 | 2017-04-20 | 株式会社島津製作所 | トルク伝達機構 |
US10006494B2 (en) | 2014-04-28 | 2018-06-26 | Shimadzu Corporation | Torque transmission mechanism |
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