JPWO2015159517A1 - 反射防止フイルムおよび機能性ガラス - Google Patents
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Abstract
Description
透明基材と、透明基材の一面に設けられた反射防止構造とを備え、
波長λの光を反射防止構造に対して表面側から入射させた場合の反射率をAとし、裏面側から入射させた場合の反射率をBとしたとき、AとBが下記関係式(1)もしくは(2)を満たすものであり、
A<1.0% かつ B/A>2 (1)
B<1.0% かつ A/B>2 (2)
反射防止構造が、バインダー中に複数の銀ナノディスクが分散されてなる銀ナノディスク層と、銀ナノディスク層の表面側に形成された、透明基材の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層とを含むものであり、
銀ナノディスクの直径の厚みに対する比が3以上であり、
銀ナノディスク層における銀ナノディスクの面積率が10%以上、40%以下である。
さらには、低屈折率層の厚みは、光路長がλ/4以下となる厚みであることがより好ましい。ここで光路長とは、物理的な厚みと屈折率を乗じたものを指す。
原理的には低屈折率層の厚みとしては、光路長λ/8が最適であるが、銀ナノディスク層の条件によって、λ/16〜λ/4程度の範囲で最適値は変化するため、層構成に応じて適宜設定すればよい。
第1および第2の反射防止フイルムが、本発明の反射防止フイルムであって、互いに異なる反射条件を有するものであり、
波長λの光を一方の面側から入射させた場合の反射率をC、他方の面側から入射させた場合の反射率をDとしたとき、
CとDが下記関係式(3)もしくは(4)を満たすものである。
C<2.0% かつ D/C>2 (3)
D<2.0% かつ C/D>2 (4)
A<1.0% かつ B/A>2 (1)
B<1.0% かつ A/B>2 (2)
上記関係式(1)もしくは(2)を満たしている。
すなわち、反射防止構造3の表面3a側および裏面3b側(透明基材側)のうち波長λの光に対する反射率が低い方の面側における反射率が1.0%未満であり、かつ他方の面側における反射率が低い方の反射率の2倍より大きい。
本発明においては、反射防止フイルム1の反射防止構造3の表面および裏面における反射率A、Bとの関係を規定しており、基材裏面2bで生じる反射は無視している。
図2Aに示すように、第1例の反射防止構造3Aは、透明基材2上に形成されたバインダー41に複数の銀ナノディスク42が分散されてなる銀ナノディスク層4と、銀ナノディスク層4の表面4a側に形成された低屈折率層5とからなる。ここで、低屈折率層5は、透明基材2の屈折率よりも低い屈折率を有する層である。
銀ナノディスクのアスペクト比が3以上であれば、可視光域の光の吸収を抑制し、反射防止フイルムに入射した光の透過率を十分大きなものとすることができる。
また、面積率を10%以上、40%以下とすることにより、表裏の反射率A,Bを非対称にし、上記式(1)もしくは(2)を充足する関係とすることができる。
本発明の機能性ガラス100は、ガラス板10と、ガラス板10の一方の面に貼付された第1の反射防止フイルム11と、ガラス板10の他方の面に貼付された第2の反射防止フイルム12とを備えている。
第1および第2の反射防止フイルム11、12は、いずれの本発明の反射防止フイルムの一実施形態であるが、互いに異なる反射条件を有するものである。いずれも透明基材2の裏面に粘着剤層9が備えられ、その粘着剤層9を介してガラス板10の一方の面および他方の面に貼り付けられている。
C<2.0% かつ D/C>2 (3)
D<2.0% かつ C/D>2 (4)
なお、ここでも反射防止フイルムの場合と同様に、反射率C,Dは、ガラス面に対して垂直に入射した波長λの光に対する反射率である。
C<1.0% かつ D/C>2 (5)
D<1.0% かつ C/D>2 (6)
第2の反射防止フイルム12は反射防止構造3Eを備え、その反射防止構造3Eの波長λの光に対する表面側における反射率がA2、裏面側における反射率がB2であり、反射率A2,B2は上記式(1)もしくは(2)を満たすものである。
ただし、第1および第2の反射防止フイルム11、12は、互いに異なる反射条件を有するものであるため、A1≠A2、B1≠B2の少なくとも一方を満たす。
なお、第1の反射防止フイルム11と第2の反射防止フイルム12の透明基材2は同一材料のフイルムである。
本機能性ガラス100は、上記反射防止フイルム11、12を備えているので、両面での反射率が異なり、一方の面では光透過性が十分高く、他方の面では多少の映り込みを生じる。一般に、一方の面の反射率に対して他方の面の反射率が2倍を超えるものであれば、使用者は視認性の差異を十分感じることができる。また、本機能性ガラス100は電波透過性を有するものであり、携帯電話等の電波を透過させることができるため、建物の窓ガラス、ショーウィンドウ、車窓などに好適に用いることができる。
透明基材2としては、所定波長λの入射光に対し光学的に透明なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。透明基材2としては、可視光透過率が70%以上のもの、さらには可視光透過率が80%以上のものが好ましい。
銀ナノディスク層4は、バインダー41中に複数の銀ナノディスク42が含有されてなる層である。図4は、銀ナノディスク層の平面視のSEM画像である。図4に示すように、銀ナノディスク42は互いに孤立して分散配置されている。
既述の通り、銀ナノディスク層4に含まれる複数の銀ナノディスク42は、2つの対向する主平面を有する平板粒子である。銀ナノディスク42は、銀ナノディスク層4の一方の表面に偏析されていることが好ましい。
これら複数の形状の銀ナノディスクを2種以上混ぜて使用しても良い。
円相当径は、個々の粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径で表される。個々の粒子の投影面積は、電子顕微鏡写真上での面積を測定し、撮影倍率で補正する公知の方法により得ることができる。また、平均粒子径(平均円相当径)は、200個の銀ナノディスクの円相当径Dの統計で粒径分布(粒度分布)が得られ、算術平均を計算することができる。銀ナノディスクの粒度分布における変動係数は、粒度分布の標準偏差を前述の平均粒子径(平均円相当径)で割った値(%)で求めることができる。
銀ナノディスクの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、平均粒子径は10〜500nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、50〜200nmがさらに好ましい。
本発明の反射防止フイルムでは、銀ナノディスクの厚みTは20nm以下であることが好ましく、2〜15nmであることがより好ましく、4〜12nmであることが特に好ましい。
粒子厚みTは、銀ナノディスクの主平面間距離に相当し、例えば、図5及び図6に示す通りである。粒子厚みTは、原子間力顕微鏡(AFM)や透過型電子顕微鏡(TEM)により測定することができる。
TEMによる平均粒子厚みの測定方法としては、例えば、シリコン基板上に銀ナノディスクを含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させた後、カーボン蒸着、金属蒸着による被覆処理を施し、集束イオンビーム(FIB)加工により断面切片を作成し、その断面をTEMによる観察することにより、粒子の厚み測定を行う方法などが挙げられる。
銀ナノディスク層4中において、銀ナノディスクの主面は銀ナノディスク層4の表面に対して0°〜30°の範囲で面配向している。すなわち、図8において、銀ナノディスク層4の表面と、銀ナノディスク42の主平面(円相当径Dを決める面)または主平面の延長線とのなす角度(±θ)が0°〜30°である。角度(±θ)が0°〜20°の範囲で面配向していることがより好ましく、0°〜10°の範囲で面配向していることが特に好ましい。反射防止フイルムの断面を観察した際、銀ナノディスク42は、図8に示す傾角(±θ)が小さい状態で配向していることがより好ましい。θが±30°を超えると、反射防止フイルムにおける可視光線の吸収が増加してしまう恐れがある。
また、上述の角度θが0°〜±30°の範囲で面配向している銀ナノディスクが、全銀ナノディスク数の50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
図9および図10は、銀ナノディスク42の銀ナノディスク層4における存在状態を示した概略断面図である。
銀ナノディスク層4の塗布膜厚みは、塗布厚みを下げるほど、銀ナノディスクの面配向の角度範囲が0°に近づきやすくなり、可視光線の吸収を減らすことができることから100nm以下であることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましく、5〜40nmであることが特に好ましい。
また、銀ナノディスクが銀ナノディスク層の一方の表面に露出しているとは、銀ナノディスクの一方の表面の一部が、低屈折率層との界面位置となっていることを意味する。図10は銀ナノディスクの一方の表面が低屈折率層との界面に一致している場合を示す図である。
銀ナノディスク層に対して垂直方向から見たときの銀ナノディスク層の全投影面積Aに対する銀ナノディスクの面積の合計値Bの割合である面積率〔(B/A)×100〕としては、5%以上40%以下が好ましい。上記の銀ナノディスクのアスペクト比3以上の条件を満たした上で、面積率を5%以上40%以下とすることで、反射防止構造の表面からと裏面からの反射率が変化し、表面と裏面で異なる反射率を得ることが出来る。
銀ナノディスク層における銀ナノディスクの配列は均一であることが好ましい。ここで言う配列の均一とは、各粒子に対する最近接粒子までの距離(最近接粒子間距離)を粒子の中心間距離で数値化した際、各々の粒子の最近接粒子間距離の変動係数(=標準偏差÷平均値)が小さいことを指す。最近接粒子間距離の変動係数は小さいほど好ましく、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、理想的には0%である。最近接粒子間距離の変動係数が大きい場合には、銀ナノディスク層内で銀ナノディスクの粗密や粒子間の凝集が生じ、ヘイズが悪化する傾向があるため好ましくない。最近接粒子間距離は銀ナノディスク層塗布面をSEMなどで観察することにより測定が可能である。
銀ナノディスクの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学還元法、光化学還元法、電気化学還元法等の液相法などが六角形状乃至円形状の銀ナノディスクを合成し得るものとして挙げられる。これらの中でも、形状とサイズ制御性の点で、化学還元法、光化学還元法などの液相法が特に好ましい。六角形〜三角形状の銀ナノディスクを合成後、例えば、硝酸、亜硫酸ナトリウム等の銀を溶解する溶解種によるエッチング処理、加熱によるエージング処理などを行うことにより、六角形〜三角形状の銀ナノディスクの角を鈍らせて、六角形状乃至円形状の銀ナノディスクを得てもよい。
銀ナノディスク層4におけるバインダー41は、ポリマーを含むことが好ましく、透明ポリマーを含むことがより好ましい。ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンやセルロース等の天然高分子等の高分子などが挙げられる。その中でも、主ポリマーがポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂であることが好ましく、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂であることが銀ナノディスクの80個数%以上を銀ナノディスク層の表面からd/2の範囲に存在させやすい観点からより好ましい。
バインダーは2種以上を併用して使用しても良い。
また、本明細書中、銀ナノディスク層に含まれる主ポリマーとは、銀ナノディスク層に含まれるポリマーの50質量%以上を占めるポリマー成分のことを言う。
銀ナノディスク層に含まれる銀ナノディスクに対するポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂の含有量が1〜10000質量%であることが好ましく、10〜1000質量%であることがより好ましく、20〜500質量%であることが特に好ましい。
バインダーの屈折率nは、1.4〜1.7であることが好ましい。
低屈折率層5の厚みは、低屈折率層5の表面からの入射光の低屈折率層5における反射光LR1が、入射光Lの銀ナノディスク層4における反射光LR2と干渉して打ち消される厚みである。ここで、「反射光LR1が、入射光Lの銀ナノディスク層4における反射光LR2と干渉して打ち消される」とは、反射光LR1と反射光LR2とが互いに干渉して全体としての反射光を低減することを意味し、完全に反射光がなくなる場合に限定されるものではない。
原理的には低屈折率層5の厚みとしては、光路長λ/8が最適であるが、銀ナノディスク層の条件によって、λ/16〜λ/4程度の範囲で最適値は変化するため、層構成に応じて適宜設定すればよい。
低屈折率層としては、例えば、バインダーとして熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性モノマー等を含む組成物を、熱乾燥または、エネルギー放射線を照射することで硬化させた層であり、屈折率が低い低屈折粒子をバインダーに分散させた層、屈折率が低い低屈折粒子をモノマー、重合開始剤とともに重縮合または架橋させた層、屈折率が低いバインダーを含む層などを挙げることができる。
エネルギー放射線硬化性ポリマーの例としては、特に限定するものではないが、ユニディックEKS−675(DIC社製紫外線硬化型樹脂)等が挙げられる。エネルギー放射線硬化性モノマーとしては、特に限定するものではないが、後述の含フッ素多官能モノマー等が好ましい。
低屈折率層を設ける際に使用する組成物には、含フッ素多官能モノマーを含んでいてもよい。含フッ素多官能モノマーとは、主に複数のフッ素原子と炭素原子から成る(但し、一部に酸素原子及び/又は水素原子を含んでもよい)、実質的に重合に関与しない原子団(以下、「含フッ素コア部」ともいう)と、エステル結合やエーテル結合などの連結基を介して、ラジカル重合性、カチオン重合性、または縮合重合性などの重合性を有する、3つ以上の重合性基を有する含フッ素化合物であり、好ましくは5つ以上、より好ましくは6つ以上の重合性基を有する。
さらに含フッ素多官能モノマーは、そのフッ素含有量が含フッ素多官能モノマーの35質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上、よりさらに好ましくは45質量%以上である。フッ素化合物におけるフッ素含有量が35質量%以上であると、重合体の屈折率を下げることができ、塗膜の平均反射率が下がるので好ましい。
3つ以上の重合性基を有する含フッ素多官能モノマーは、重合性基を架橋性基とする架橋剤であってもよい。
含フッ素多官能モノマーは2種以上を併用しても良い。
含フッ素多官能モノマーは、種々の重合方法により重合して、含フッ素ポリマー(重合体)として使用することができる。重合に際しては、単独重合、または共重合してもよく、さらには、含フッ素ポリマーを架橋剤として用いてもよい。
含フッ素ポリマーは複数のモノマーから合成しても良い。含フッ素ポリマーは2種以上を併用して使用しても良い。
具体的には、有機過酸化物として過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロペルオキシド、ブチルヒドロペルオキシド、無機過酸化物として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、有機アゾ化合物として2−アゾ−ビス−イソブチロニトリル、2−アゾ−ビス−プロピオニトリル、2−アゾ−ビス−シクロヘキサンジニトリル等、ジアゾ化合物としてジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウムなどを挙げることができる。
このような光ラジカル重合開始剤の例としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類などがある。アセトフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。ベンゾイン類の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキシド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドが含まれる。これらの光ラジカル重合開始剤と併用して増感色素も用いることができる。
ラジカル重合開始剤は2種以上を併用しても良い。その場合、ラジカル重合開始剤の総量が上記質量%に含まれることが好ましい。
例えば、(中空)シリカ等の無機酸化物微粒子、シリコーン系あるいはフッ素系の防汚剤、もしくは、滑り剤などを添加することができる。これらを添加する場合には、硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0〜30質量%の範囲であることが好ましく、0〜20質量%の範囲であることがより好ましく、0〜10質量%の範囲であることが特に好ましい。
高屈折率層6の屈折率は透明基材の屈折率より大きいものであればよいが、1.55以上、特に1.6以上であることが好ましい。
高屈折率層6は、屈折率が1.55より大きいものであればその構成材料は特に制限されない。例えば、バインダー、金属酸化物微粒子、マット剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。
金属酸化物微粒子の材料としては、バインダーの屈折率よりも大きな屈折率を持つ金属微粒子を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と略記する。)、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニア等が挙げられる。
耐擦傷性を付加するために、ハードコート性を有するハードコート層7を含むことも好適である。ハードコート層7には金属酸化物粒子や紫外線吸収剤を含むことができる。
ハードコート層7としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜その種類も形成方法も選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。ハードコート層7の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜50μmが好ましい。
既述のようにガラス板に反射防止フイルムを貼付する場合には反射防止フイルムの透明基材2の裏面に粘着剤層9が形成される。
この粘着剤層には、紫外線吸収剤を含むことができる。
粘着剤層の形成に利用可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの材料からなる粘着剤層は、塗布やラミネートにより形成することができる。
さらに、粘着剤層には帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを添加してもよい。
粘着剤層の厚みとしては、0.1μm〜10μmが好ましい。
本発明の反射防止フイルムは、上記各層以外の層を備えていてもよい。たとえば、赤外線吸収化合物含有層、紫外線吸収剤含有層などを備えていてもよい。
本発明の反射防止フイルムは、紫外線吸収剤が含まれている層を有することが好ましい。
紫外線吸収剤を含有する層は、目的に応じて適宜選択することができ、粘着剤層であってもよく、また、粘着剤層と銀ナノディスク層との間の層であってもよい。いずれの場合も、紫外線吸収剤は、銀ナノディスク層に対して、太陽光が照射される側に配置される層に添加されることが好ましい。
本発明の反射防止フイルムは、熱線を遮蔽するために、少なくとも1種の金属酸化物粒子を含有していても良い。
金属酸化物粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と略記する。)、アンチモンドープ酸化錫(以下、「ATO」と略記する。)、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、ガラスセラミックス、6硼化ランタン(LaB6)、セシウムタングステン酸化物(Cs0.33WO3、以下「CWO」と略記する。)などが挙げられる。これらの中でも、熱線吸収能力に優れ、銀ナノディスクと組み合わせることにより幅広い熱線吸収能を有する反射防止構造が製造できる点で、ITO、ATO、CWO、6硼化ランタン(LaB6)がより好ましく、1,200nm以上の赤外線を90%以上遮蔽し、可視光透過率が90%以上である点で、ITOが特に好ましい。
金属酸化物粒子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、球状、針状、板状などが挙げられる。
銀ナノディスク層4の形成方法には、特に制限はない。例えば、透明基材の表面上に、銀ナノディスクを含有する分散液(銀ナノディスク分散液)を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法、LB膜法、自己組織化法、スプレー塗布などの方法で面配向させる方法が挙げられる。
低屈折率層5は、塗布により形成することが好ましい。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、例えば、紫外線吸収剤を含有する分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
ハードコート層7は、塗布により形成することが好ましい。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、例えば、紫外線吸収剤を含有する分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
粘着剤層は、塗布により形成することが好ましい。例えば、基材、銀ナノディスク層、紫外線吸収層などの下層の表面上に積層することができる。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
粘着剤を予め離型フイルム上に塗工及び乾燥させたフイルムを作製しておいて、当該フイルムの粘着剤面と本発明の反射防止構造表面とをラミネートすることにより、ドライな状態のままの粘着剤層を積層することが可能である。このときのラミネートの方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
本発明の反射防止フイルムを使って、窓ガラスの類に機能性を付与する場合は、粘着剤を積層して窓ガラスの室内側、もしくは窓ガラスの両面に貼り付けることが好ましい。窓ガラスに反射防止フイルムを貼り付ける際、粘着剤層を塗工、あるいは、ラミネートにより設けた反射防フイルムを準備し、あらかじめ窓ガラス表面と反射防止フイルムの粘着剤層表面に界面活性剤(主にアニオン系)を含んだ水溶液を噴霧してから、粘着剤層を介して窓ガラスに反射防止フイルムを設置すると良い。水分が蒸発するまでの間、粘着剤層の粘着力は落ちるため、ガラス表面では反射防止構造の位置の調整が可能である。窓ガラスに対する反射防止構造の貼り付け位置が定まった後、スキージー等を用いて窓ガラスと反射防止フイルムの間に残る水分をガラス中央から端部に向けて掃き出すことにより、窓ガラス表面に反射防止フイルムを固定できる。このようにして、窓ガラスに反射防止フイルムを設置することが可能である。
まず、反射防止フイルムの実施例1の作製に用いた各種塗布液の調製および評価について説明する。
NTKR−4(日本金属工業(株)製)製の反応容器にイオン交換水13Lを計量し、SUS316L製のシャフトにNTKR−4製のプロペラ4枚およびNTKR−4製のパドル4枚を取り付けたアジターを備えるチャンバーを用いて撹拌しながら、10g/Lのクエン酸三ナトリウム(無水物)水溶液1.0Lを添加して35℃に保温した。8.0g/Lのポリスチレンスルホン酸水溶液0.68Lを添加し、更に0.04Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて23g/Lに調製した水素化ホウ素ナトリウム水溶液0.041Lを添加した。0.10g/Lの硝酸銀水溶液13Lを5.0L/minで添加した。
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水16.7Lを計量した。SUS316L製のアジターで低速撹拌を行いながら、脱イオン処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量20万)1.4kgを添加した。更に、脱イオン処理、蛋白質分解酵素処理、および過酸化水素による酸化処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量2.1万)0.91kgを添加した。その後40℃に昇温し、ゼラチンの膨潤と溶解を同時に行って完全に溶解させた。
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水8.2Lを計量し、100g/Lの硝酸銀水溶液8.2Lを添加した。SUS316L製のアジターで高速撹拌を行いながら、140g/Lの亜硫酸ナトリウム水溶液2.7Lを短時間で添加して、亜硫酸銀の白色沈澱物を含む混合液を調製した。この混合液は、使用する直前に調製した。
前述の銀ナノディスク分散液Aを遠沈管に800g採取して、1NのNaOHおよび/または1Nの硫酸を用いて25℃でpH=9.2±0.2に調整した。遠心分離機(日立工機(株)製himacCR22GIII、アングルローターR9A)を用いて、35℃に設定して9000rpm60分間の遠心分離操作を行った後、上澄液を784g捨てた。沈殿した銀ナノディスクに0.2mMのNaOH水溶液を加えて合計400gとし、撹拌棒を用いて手撹拌して粗分散液にした。これと同様の操作で24本分の粗分散液を調製して合計9600gとし、SUS316L製のタンクに添加して混合した。更に、Pluronic31R1(BASF社製)の10g/L溶液(メタノール:イオン交換水=1:1(体積比)の混合液で希釈)を10cc添加した。プライミクス(株)製オートミクサー20型(撹拌部はホモミクサーMARKII)を用いて、タンク中の粗分散液混合物に9000rpmで120分間のバッチ式分散処理を施した。分散中の液温は50℃に保った。分散後、25℃に降温してから、プロファイルIIフィルター(日本ポール(株)製、製品型式MCY1001Y030H13)を用いてシングルパスの濾過を行った。
このようにして、分散液Aに脱塩処理および再分散処理を施して、銀ナノディスク分散液Bを調製した。
銀ナノディスク分散液Aの中には、六角形状乃至円形状および三角形状の平板粒子が生成していることを確認した。銀ナノディスク分散液AのTEM観察により得られた像を、画像処理ソフトImageJに取り込み、画像処理を施した。数視野のTEM像から任意に抽出した500個の粒子に関して画像解析を行い、同面積円相当直径を算出した。これらの母集団に基づき統計処理した結果、平均直径は120nmであった。
銀ナノディスク分散液Bを同様に測定したところ、粒度分布の形状も含め銀ナノディスク分散液Aとほぼ同じ結果を得た。
TACフイルム(TD60UL 富士フイルム(株)製、60μm、屈折率1.5)の表面上に、ハードコート層用の塗布液Dを、ワイヤーバーを用いて、乾燥後の平均厚みが10μmになるように塗布した。その後、90℃で1分間加熱して、乾燥した後、酸素濃度1%以下となるように窒素パージしながら、F600用DバルブUVランプ(フュージョンUVシステムズ製)を用いて、照度80mW/cm2、照射量100mJ/cm2の紫外線を照射して塗布膜をハーフキュアさせ、ハードコート層を形成した。
実施例1と同様の手順でTACフイルム(TD60UL 富士フイルム(株)製、60μm、屈折率1.5)の表面上に、ハードコート層、高屈折率層、銀ナノディスク層、低屈折率層の塗布膜厚がそれぞれ表5の記載の数値となるように塗布し、実施例2〜8の反射防止フイルムを作製した。但し、各実施例2〜8においては、銀ナノディスク分散液の調製の際に、厚みと直径が表5に記載の値となるように、作製時の各溶液の濃度、加熱温度、及びpHを調整し、銀ナノディスク層の塗布液の調製の際に、塗布時の銀ナノディスク(銀ND)の面積率が表5の値となるように各溶液の濃度比を調整しており、それぞれ異なる成分比の銀ナノディスク分散液および銀ナノディスク層塗布液を用いて作製した。
基材をPETフイルム(東レ社製 ルミラー 50U 403)に変えたほかは、実施例1〜8の場合と同様の手順にて、実施例9〜16に記載の反射防止フイルムの作製を行った。
塗布後の銀ナノディスク層の銀ナノディスクの面積率が5%となるように、銀ナノディスク層用の塗布液の調整時の各溶液の濃度比を調整した他は、実施例1の場合と同様にして、比較例1の反射防止フイルムを作製した。
塗布後の銀ナノディスク層の銀ナノディスクの面積率が44%となるように、銀ナノディスク層用の塗布液の調整時の各溶液の濃度比を調整した他は、実施例1の場合と同様にして、比較例2の反射防止フイルムを作製した。
銀ナノディスク層の塗布液の調整の際に、銀ナノディスク分散液の代わりにシグマアルドリッチ製の銀ナノ粒子(直径20nmの、アスペクト比1の球状粒子)を用いたほかは、実施例1の場合と同様にして、比較例3の反射防止フイルムを作製した。
銀ナノディスク層の塗布を行わずに、高屈折率層と低屈折率層の塗布の際に乾燥後の膜厚がそれぞれ表5となるように変更したほかは、実施例1の場合と同様にして、比較例4の反射防止フイルムを作製した。
透明基材をPETフイルム(東レ社製 ルミラー 50U 403)に変えた他は、それぞれ比較例1〜4の場合と同様にして、比較例5〜8の反射防止フイルムを作製した。
各実施例および比較例について、反射防止構造の表面からの反射率A、反射防止構造の裏面(透明基材側)からの反射率B、光透過率および表面抵抗値について測定を行った。結果を表6に纏めて示す。
大塚電子製反射膜厚分光計FE3000を用い、低屈折率層側から光を入射し、基材の低屈折率層側に顕微鏡の焦点を合わせ、波長550nmにおける表面からの反射率Aの測定を行った。
大塚電子製反射膜厚分光計FE3000を用い、最初に低屈折率層側と反対側から光を入射し、基材の低屈折率層側と反対側に顕微鏡の焦点を合わせ、波長550nmにおける反射率Rrefを測定した。次に、基材の低屈折率層側と反対側から光を入射し、基材の低屈折率層側に顕微鏡の焦点を合わせ、波長550nmにおける反射率Rsampleを測定した。Rref、Rsampleを用い、次式により波長550nmにおける裏面からの反射率Bを求めた。
B=Rsample×(100)2/(100-Rref)2
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U4000を用い、各例の反射防止フイルムに低屈折率層側から光を入射した際の、波長550nmにおける透過率の測定を行った。透過率が80%未満のとき不良(NG)、透過率が80%以上のとき良(OK)と評価した。
表面抵抗測定装置(ロレスタ、三菱化学アナリテック株式会社製)を用いて、表面抵抗(Ω/□)を測定し、電波透過性の目安とした。表面抵抗が十分に大きければ面方向に導電性を有さず、電波を阻害しないと考えられるからである。本実施例および比較例はいずれも表面抵値が十分大きく(いずれも検出限界値であり)、十分な電波透過性を有すると判断した。
他方、銀ナノディスク層の銀ナノディスクのアスペクト比もしくは面積率が本発明の範囲外のもの、あるいは銀ナノディスク層を備えていない比較例は、いずれも反射率A,Bの関係が本発明の条件を満たしていない。特に、銀ナノディスクの面積率が40%を超える場合、あるいはアスペクト比が1の球状の銀粒子を含む場合は、透過率が著しく低下することが明らかである。
実施例17として、透明ガラス板の一面に第1の反射防止フイルムとして上記実施例1の反射防止フイルムを、他面に第2の反射防止フイルムとして実施例5の反射防止フイルムを、それぞれ粘着剤層を介して貼り付けて機能性ガラスとした。
実施例1の反射防止フイルムの裏面(透明基材の反射防止構造が形成されていない面)を洗浄した後、粘着剤層を貼り合わせた。粘着剤層の両面に剥離シートを備えたパナック株式会社製PD−S1を用いた。粘着剤層の一方の剥離シートを剥がした面を、反射防止フイルムの反射防止構造の無い面(すなわち裏面)と重ねて圧着することにより、貼り合わせた。
なお、透明ガラスは、イソプロピルアルコールで汚れを拭き取って放置したものを使用し、貼り合わせ時、ゴムローラーを用いて25℃、湿度65%の条件下で、0.5kg/ cm2の面圧で圧着した。
実施例18〜23および比較例9〜11として、透明ガラス板の一面および他面にそれぞれ後記表7に記載の第1のフイルムおよび第2のフイルムを、それぞれ粘着剤層を介して貼り付けて機能性ガラスとを作製した。各例において反射防止フイルムの透明ガラスへの貼り付けは実施例17と同様の手順で行った。
実施例17〜23および比較例9〜11の機能性ガラスについて、第1の反射防止フイルムが付与された一面(表面)からの反射率C、他面(裏面)からの反射率D、透過率および表面抵抗値について測定を行った。各例の第1のフイルム、第2のフイルムおよび結果を表7に纏めて示す。
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U4000を用い、機能性ガラスの表面から光を入射し、各例の反射防止ガラスに光を入射した際の、波長550nmにおける表面からの反射率Cの測定を行った。
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U4000を用い、機能性ガラスの裏面から光を入射し、各例の反射防止ガラスに光を入射した際の、波長550nmにおける表面からの反射率Dの測定を行った。
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計U4000を用い、各例の機能性ガラスに光を入射した際の、波長550nmにおける透過率の測定を行った。透過率が80%未満のとき不良(NG)、透過率が80%以上のとき良(OK)と評価した。
表面抵抗測定装置(ロレスタ、三菱化学アナリテック株式会社製)を用いて、表面抵抗(Ω/□)を測定し、電波透過性の目安とした。いずれも表面抵抗値が十分高い反射防止フイルムを表面および裏面に備えているため、機能性ガラスとしての実施例および比較例においてもいずれも表面抵値が十分大きかった(いずれも検出限界値であった)。したがって、十分な電波透過性を有すると判断した。
水平な台上に黒い台紙を敷き、その上に作製した機能性ガラスを置いた状態で、蛍光灯の映り込みを目視により確認した。機能性ガラスを表と裏とで比較した場合に、蛍光灯の映り込みの視認性に顕著な違いが感じられた場合を差異有、視認性に顕著な違いが感じられなかった場合を差異無とした。
他方、ガラス板の表裏で同一の反射防止フイルムを備えた比較例9、10およびガラス板の表裏に実施例1および実施例2のフイルムを貼付してなる比較例11については、いずれも反射率C,Dの関係が本発明の条件を満たしていない。
Claims (6)
- 波長λの入射光の反射を防止する反射防止フイルムであって、
透明基材と、該透明基材の一面に設けられた反射防止構造とを備え、
前記波長λの光を前記反射防止構造側から入射させた場合の反射率をAとし、前記波長λの光を前記透明基材の他面側から入射させた場合の反射率をBとしたとき、AとBが下記関係式(1)もしくは(2)を満たすものであり、
A<1.0% かつ B/A>2 (1)
B<1.0% かつ A/B>2 (2)
前記反射防止構造が、バインダー中に複数の銀ナノディスクが分散されてなる銀ナノディスク層と、該銀ナノディスク層の表面側に形成された、前記透明基材の屈折率よりも小さい屈折率を有する低屈折率層とを含むものであり、
前記銀ナノディスクの直径の厚みに対する比が3以上であり、
前記銀ナノディスク層における前記銀ナノディスクの面積率が10%以上、40%以下である反射防止フイルム。 - 前記透明基材がPETフイルムもしくはTACフイルムである請求項1記載の反射防止フイルム。
- 前記低屈折率層が、バインダー中に複数の中空シリカが分散されてなるものである請求項1または2記載の反射防止フイルム。
- 前記反射防止構造が、前記透明基材と前記銀ナノディスク層との間に前記透明基材の屈折率より大きい屈折率を有する高屈折率層を備えている請求項1から3いずれか1項記載の反射防止フイルム。
- 前記反射防止構造が、前記透明基材と前記銀ナノディスク層との間にハードコート層を備えている請求項1から4いずれか1項記載の反射防止フイルム。
- ガラス板と、
前記ガラス板の一方の面に貼付された第1の反射防止フイルムと、
前記ガラス板の他方の面に貼付された第2の反射防止フイルムとを備え、
前記第1および第2の反射防止フイルムが、請求項1から5いずれか1項記載の反射防止フイルムであって、互いに異なる反射条件を有するものであり、
波長λの光を前記一方の面側から入射させた場合の反射率をC、前記他方の面側から入射させた場合の反射率をDとしたとき、
CとDが下記関係式(3)もしくは(4)を満たす機能性ガラス。
C<2.0% かつ D/C>2 (3)
D<2.0% かつ C/D>2 (4)
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