JPWO2015137179A1 - カメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置 - Google Patents

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Abstract

このカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置では、照明用光源(18)は、加工用レーザ光(10)の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオード(LD)を有し、光学フィルタ(22)は、それぞれ集光レンズ(7)、レーザ光反射ミラー(8,8A)を透過してカメラ(6)に指向した、加工点発光(21)、加工点反射レーザ光(20)及び撮像用撮像用照明光(4A)のうち、加工点発光(21)及び加工点反射レーザ光(20)の透過を阻止し、撮像用撮像用照明光(4A)を透過するようになっている。

Description

この発明は、加工用レーザ光を加工材の加工点に集光してレーザ加工を行い、その加工点とその周辺部の状態をカメラを用いて撮像するカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置に関する。
レーザ加工時、加工点とその周辺部の画像をリアルタイムに観察することは、加工現象の解明および、加工品質のモニタ、さらには加工の適応制御の観点から重要であり、潜在ニーズは高い。
従来、レーザ光をビームスプリッターで直角に変向させて加工材の加工点に照射し、ビームスプリッターの背面側に加工材へ向かうレーザ光と同軸に配置したカメラを用いて加工点及びその周辺を撮像したカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、カメラの横に、高輝度パルス光源からの照明光を加工材表面の加工点に照明ヘッドを少なくとも2個所設置されている。
この照明ヘッドからは、加工点に、加工用レーザ加工により発生したプラズマを含む加工点発光や、加工点反射レーザ光よりも高い輝度の短パルスレーザ照明光をアクティブに与え、その部分をカメラにより真上から見て、加工点及びその周辺部を可視化して観察している。
特開2001−287064号公報
しかしながら、この装置では、上記加工点発光において、可視〜近赤外域の広い波長範囲に渡って強い黒体輻射様の発光を示し、特に可視光域の加工点発光では高強度となるため、可視域での撮像に必要な照明光のピーク強度は高くなる。
そのため、高価なパルスレーザ光を照明用光源として用いなければならないという問題点があった。
また、この装置の場合、照明光源としてパルスレーザ光を用いているので、照明光源のパルスに同期してカメラ撮像を行う必要があり、システム制御が複雑になるとともに、照明光源とカメラとの相互の選択に制約を受けざるを得ないという問題点があった。
また、加工点発光、加工点反射レーザ光が加工点で依然強烈にハレーションを起こし、加工点とその周辺部を、画像を通じて認識できないおそれがあるという問題点もあった。
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、安価で、加工点とその周辺部の状態をハレーションの影響を低減して撮像できる等のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を得ることを目的とする。
この発明に係るカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置は、
加工用レーザ光を反射して変向させるレーザ光反射ミラーと、
このレーザ光反射ミラーで反射した反射加工用レーザ光を加工材の加工点に集光させる集光レンズと、
前記レーザ光反射ミラーの前記集光レンズと反対側であって前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられたカメラと、
このカメラと前記レーザ光反射ミラーとの間に前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられた撮像光学系と、
前記レーザ光反射ミラーの前記撮像光学系側に設けられた照明光学系と、
この照明光学系、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記加工点を照射する照明光を発生させる照明用光源と、
前記撮像光学系の前記レーザ光反射ミラー側に設けられた光学フィルタと、
を備え、
前記反射加工用レーザ光は、前記加工点を照射することで、プラズマを含む加工点発光を発生し、また前記加工点で反射して加工点反射レーザ光となり、前記照明光は、前記加工点で反射して撮像用照明光となるカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置であって、
前記照明用光源は、前記加工用レーザ光の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオードを有し、
前記光学フィルタは、それぞれ前記集光レンズ、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記カメラに指向した、前記加工点発光、前記加工点反射レーザ光及び前記撮像用照明光のうち、前記加工点発光及び前記加工点反射レーザ光の透過を阻止し、前記撮像用照明光を透過するようになっている。
この発明に係るカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置によれば、加工点とその周辺部の状態を、近赤外レーザダイオードを有する照明用光源から発生する近赤外レーザ光による照明で撮像し、またカメラに指向した加工点発光及び加工点反射レーザ光の侵入を光学フィルタで阻止したので、安価で、加工点とその周辺部の状態をハレーションの影響を低減して撮像できる。
また、撮像光学系、照明光学系は、レーザ光反射ミラーの集光レンズと反対側に設けられており、集光レンズと加工材との間にないので、コンパクトとなり、さらにこれら撮像光学系、照明光学系のスパッタ等による汚損を回避することができる。
この発明の実施の形態1によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 図1のCMOSカメラの分光感度特性を示す特性図である。 図3(a)は加工材のレーザ溶接の断面図、図3(b)は図3(a)の上面図である。 図4(a)は加工材のレーザ切断の断面図、図4(b)は図4(a)の上面図である。 加工点発光のスペクトル分布図である。 図1のレーザ光反射ミラーの反射特性を示す特性図である 図7(a)はこの発明の実施の形態2によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図7(b)は図7(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図8(a)はこの発明の実施の形態3によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図8(b)は図8(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図9(a)はこの発明の実施の形態4によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図9(b)は図9(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図10(a)はこの発明の実施の形態5によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図10(b)は図10(a)の照明光反射ミラーを示す上面図、図10(c)は照明光反射ミラーの変形例を示す上面図である。 図11(a)〜図11(d)はこの発明の実施の形態6によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置の各照明用光源を示す概略図である。 この発明の実施の形態7によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 図12のレーザ光反射ミラーの反射特性を示す特性図である。 図14(a)はこの発明の実施の形態8によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図14(b)は図14(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 この発明の実施の形態9によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 この発明の実施の形態10によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
以下、この発明の各実施の形態のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置について説明するが、各図において、同一または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、カメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置(以下、レーザ加工ヘッド装置と略称する。)を示す概略図である。
このレーザ加工ヘッド装置は、加工材3の直上に設けられた加工ヘッド本体1と、この加工ヘッド本体1の加工材3と反対側に設けられ加工材3を照明する照明光4が透過する照明光学系2と、この照明光学系2の加工材3と反対側に設けられた撮像光学系5と、この撮像光学系5の照明光学系2と反対側に設けられたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ(以下、カメラと略称する。)5と、を備えている。
加工ヘッド本体1は、集光レンズ7と、この集光レンズ7の照明光学系2側に設けられたレーザ光反射ミラー8と、を備えている。
カメラ6は、シリコン系の半導体であり、この分光感度特性は、図2に示すように赤色にピークを持ち可視〜1100nmの近赤外に感度を有しており、画像はカメラ6の撮像面9に結像される。
このレーザ加工ヘッド装置は、図1の右側矢印で示すようにレーザ光反射ミラー8に入射した加工用レーザ光10は、レーザ光反射ミラー8の表面8aで直角に変向して全反射し、集光レンズ7を介して加工材3に集光する。
加工用レーザ光10は、波長が1000〜1100nm付近の固体レーザやファイバレーザにより発生する。
なお、加工用レーザ光10には、波長が800〜1100nmの近赤外レーザダイオード(LD)や波長が10μmのCO2レーザ等も適用することができる。
図3(a)は、加工材3をレーザ溶接した場合の断面図、図3(b)は、図3(a)の上面図、図3(a)は、加工材3をレーザ切断した場合の断面図、図3(b)は、図3(a)の上面図である。
加工材3上に集光した加工点11の周辺である撮像領域17には、加工穴12、溶融池13が形成される。また、レーザ溶接の場合には、溶接ビード14が形成され、レーザ切断の場合には、切断溝15が形成される。
この加工材3の表面16に形成された、撮像領域17内の、加工穴12、溶融池13、溶接ビード14及び切断溝15は、レーザ光反射ミラー8の集光レンズ7と反対側であって、レーザ光反射ミラー8で全反射した反射加工用レーザ光10Aの光軸と同軸上に配置されたカメラ6により撮像される。
加工用レーザ光10の照射ビーム直径は0.1〜1mm、溶接ビード14の幅は0.1〜3mm程度であり、撮像領域17は、縦横1〜20mm程度となる。
撮像光学系5は、撮像する範囲、加工ヘッド本体1の集光レンズ7の焦点距離の変化に対応するため、倍率可変のズーム機能を有していても構わない。
このレーザ加工ヘッド装置では、加工点11とその周辺の撮像領域17の照明光4による画像は、CMOS撮像光学系5と集光レンズ7によって、CMOSカメラ撮像面9で結像される。
照明光学系2には照明用光源18で発生した照明光4が伝送ファイバ19を通じて伝送される。
この照明用光源18は、波長700〜1000nmの近赤外で連続発振する近赤外レーザダイオード(LD)を有している。
伝送ファイバ19を通じて伝送された照明光4は、照明光学系2よって発散角が低減された後、レーザ光反射ミラー8、集光レンズ7を介して、加工点11とその周辺の撮像領域17を照明する。
照明光4の光軸は、反射加工用レーザ光10Aの光軸と略平行に配置され、径方向の変位量によらず、集光レンズ7の焦点位置を通過する。従って、照明光4は、集光レンズ7の焦点位置である加工点11を中心に照射される。
加工点11を照射し、反射した反射加工用レーザ光10Aの加工点反射レーザ光20は、レーザ光反射ミラー8に向けて直進する。
また、反射加工用レーザ光10Aが照射された加工点11では、プラズマを含む加工点発光21が発生する。
図5はそのときの加工点発光21の発光スペクトルであり、この図から分かるように、可視〜近赤外域の広い波長範囲に渡って強い黒体輻射様の発光を示している。
また、加工点11に照射して反射した照明光4の撮像用撮像用照明光4Aは、レーザ光反射ミラー8に向けて直線する。
レーザ光反射ミラー8の表面8aでは、図6に示すように、波長が1030〜1070nmの加工点反射レーザ光20を99%以上反射し、加工点反射レーザ光20に重畳した、波長が650nm前後のガイド用の赤色レーザ光を50%以上反射し、波長が700〜1000nmの近赤外の撮像用撮像用照明光4Aを80%以上透過する光学コーティングが施されている。
レーザ光反射ミラー8の裏面には、撮像光である撮像用撮像用照明光4Aの透過性を上げるため、紫外から近赤外の光に対し低損失な反射防止コーティングを施しても構わない。
また、撮像光学系5の前面には、撮像用撮像用照明光4Aを透過し、加工点反射レーザ光20及び加工点発光21の透過を阻止する光学フィルタ22が設けられている。
上記レーザ加工ヘッド装置によれば、照明用光源18では波長700〜1000nmの範囲の何れかの値の近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオード(LD)を用いており、この値は、加工用レーザ光10の波長範囲である1030nm〜1070nmの値よりも短い。
カメラ6は、図2に示すように可視〜1100nmの近赤外に感度を有するCMOSカメラ6であり、このカメラ6は、加工用レーザ光10の上記波長範囲と異なり、700〜1000nmの近赤外の波長域の照明光4よって照射された加工材3の表面16の撮像領域17を撮像する。
従って、照明光4を発生させるための照明用光源18には、輝度確保のためのパルス発振は必須ではなく、連続発振する安価な近赤外レーザダイオード(LD)を用いることができる。
また、撮像用のカメラ6を照明用光源18に同期させる必要がなく、フレームレート、露光時間など、撮像条件の設定範囲が大幅に広がり、明るさとコントラストに優れた加工点11の画像を得ることができる。
また、システム制御が簡単になり、さらには照明用光源18とカメラ6との相互の選択に制約を受けない。
また、レーザ光反射ミラー8の表面8aでは、加工点11の撮像の阻害要因である加工点反射レーザ光20を99%以上反射し、また加工点反射レーザ光20に重畳した、波長が650nm前後のガイド用の赤色レーザ光を50%以上反射し、さらには波長が700〜1000nmの近赤外の撮像用撮像用照明光4Aを80%以上透過する光学コーティングが施されており、さらに加工点9の撮像の最大の阻害要因である、加工点発光21や加工点反射レーザ光20は、光学フィルタ22により阻止される。
従って、画像モニタからは、ハレーションの発生が低減されるとともに、全体ノイズ光によるコントラストの低下が大幅に軽減された画像を認識することができる。
このため、レーザ加工時には、加工材3の撮像領域17の表面16に形成された、加工穴12、溶融池13、溶接ビード14及び切断溝15を明確に撮像することができる。
また、カメラ6は、レーザ光反射ミラー8の背面側であって、レーザ光反射ミラー8で全反射した反射加工用レーザ光10Aと同軸上に配置されているので、加工穴12、切断溝15は、その内部まで観測できる。
また、照明光学系2、撮像光学系5は、レーザ光反射ミラー8の集光レンズ7と反対側設けたので、集光レンズ7と加工材3との間がコンパクトなレーザ加工ヘッド装置を実現するとともに、これら照明光学系2、撮像光学系5のスパッタ等による汚損を回避することができる。
実施の形態2.
図7(a)は、この発明の実施の形態2による、レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図7(b)は図7(a)の照明光反射ミラー23を示す上面図である。
この実施の形態では、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間の撮像光路内の一部に、照明用光源18で発生した近赤外レーザ光である照明光4を全反射する照明光反射ミラー23が設けられている。この半円形上の照明光反射ミラー23で全反射した照明光4は、その後加工点11の照明を行う。照明光反射ミラー23の表面は、全反射する金属面である。
また、照明光学系2は、撮像光学系5の投影面から径方向に偏倚して設けられている。
他の構成は、実施の形態1のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光反射ミラー23に指向した照明光17を照明光反射ミラー23のエッジ26に接して配置できるので、図7(b)の照明光反射ミラー23の上半分は撮像領域25となり、下半分は照明光反射領域26となる。
このように、図7(a)においてレーザ光反射ミラー8の中心から左半分が撮像光路で、右半分が照明光路となり、撮像光路と照明光路との間に無駄な隙間をなくし、撮像光路の開口を大幅に低減することなく、撮像に必要な光量の照明光4を確保でき、鮮明な加工点11の画像を得ることができる。
また、照明光学系2が撮像光路外にあるので、照明光学系2の光軸方向および径方向のサイズが大きくても、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間隔を広げる必要はなく、反射加工用レーザ光10Aの光軸方向の長さが短いレーザ加工ヘッド装置を実現することができる。
なお、照明光学系2により、照明光反射ミラー23での照明光4のビーム径を小さくすれば、照明光反射ミラー23の面積を小さくでき、それだけ撮像光路の横断面を大きく取ることが可能となり、光量が大きな撮像用撮像用照明光4Aでより鮮明な画像を得ることができる。
また、この実施の形態では、LD照明光反射ミラー23を金属面としたので、ガラスなど誘電体基板と誘電体多層膜による部分反射ミラー(反射面全体が一様な部分透過率を有する反射ミラー)に較べ、照明光4の多重反射、散乱をなくすことができ、コントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
実施の形態3.
図8(a)は、この発明の実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図8(b)は図8(a)の照明光反射ミラー23Aを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Aは、中央部に開口部を有する環状形状であり、この光反射ミラー23Aの面上に複数の照明光4が周方向に等分間隔で別個に照明光反射領域26Aが形成される。
また、各照明光4に対応してそれぞれ複数の照明用光源18、伝送ファイバ19及び照明光学系2が設けられている。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光反射ミラー23A上に多数の照明光4を配置できるので、照明光4が単一の照明光4に較べて、それぞれに照明光反射ミラー23Aに照射される照明光の光量、ひいては反射される光量を大きくでき、より明るく鮮明な撮像を行うことが可能である。
特に、カメラ6による撮像では、撮像時間が通常フレームレートでの撮像より短時間に制限されるため、照明光量の確保は重用であり、この実施の形態による効果は大である。
また、加工点11付近での照明光4の光軸は、僅かではあるが加工用レーザ光10の光軸に対して傾斜しており、単一の照明光17では、ほぼ垂直な加工穴12の内壁の一部に照明光4の影ができる。
しかし、この実施の形態では、多数の照明光4による加工穴12の全周からの照明となるため、加工穴12の内壁全周を照明でき、加工穴12の内部も鮮明に撮像することができる。
レーザ加工の状況は、加工用レーザ光10の照射によって形成された加工穴12と、この加工穴12の加熱によって形成される溶融池13によって決定されるが、加工穴12とその内部の状態を把握することは、レーザ加工の状況を把握する上で最も重要であり、加工穴12を内部まで観察できる、この実施の形態の効果は大きい。
実施の形態4.
図9(a)は、この発明の実施の形態4のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図9(b)は図9(a)の照明光反射ミラー23Bを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Bは、中央部に開口部を有する環状形状であり、この光反射ミラー23Bの面上に円環状の照明光4が照射される照明光反射領域26Bが形成される。
この円環状の照明光4は、照明光学系2の凸レンズ27によって略平行化した後、対向する一対の凸型のアクシコンレンズ28を透過させることで、中空円錐化と平行化を行い、形成される。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、円環状の照明光反射ミラー23Bの面上に円環状の照明光4を配置し、加工点11と周辺の撮像領域17が、光軸を中心に等方な照明となるので、画像ムラを低減させることができるとともに、加工材3の表面16にほぼ垂直な加工穴12の全周からの照明となるため、加工穴12の内壁に影がなく、内部まで照明光4が到達し、加工穴12の内部も鮮明に撮像することができる。
また、円環状の照明光4の形成を、単一の照明用光源18、伝送ファイバ19、及び凸レンズ27、一対のアクシコンレンズ28を用いて行うので、照明用光源18からの光をロスなく円環状ビームに変換することができ、かつ周方向に分布のない照明光4を形成できる。
これにより、加工点11の撮像が照明ムラや影のない鮮明な画像となる。
また、照明用光源18、伝送ファイバ19、照明光学系2をそれぞれ単一で実現できる。
なお、円環状の照明光4を形成するに当たり、螺旋状にレーザ光を伝播した伝送ファイバを用いてもよい。
レーザ光の伝送ファイバへの入射を、ファイバ中心からずらし、かつファイバ軸に対し周方向にやや傾斜させると、ファイバ内部での光伝播が螺旋状となり、出口端からは円環状ビームが出射される。
この伝送ファイバを用いた場合には、一対のアクシコンレンズ28は不要になり、コリメートレンズのみで円環状照明ビームを形成でき、それだけ安価になる。
実施の形態5.
図10(a)は、この発明の実施の形態5のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図10(b)は図10(a)の照明光反射ミラー23Cを示す上面図である。
この実施の形態では、支持体28を介してミラーホルダ(図示せず)で支持された照明光反射ミラー23Cは、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間に設けられている。この照明光反射ミラー23Cは、その周囲が照明光反射領域となり、その周囲空間は、カメラ撮像のための光路空間を形成している。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
このレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光4の光軸を、反射加工用レーザ光10Aの光軸と完全に同軸にすることができ、照明光4を加工点11の正面から照射できるので、実施の形態3及び4のレーザ加工ヘッド装置と比較して、加工穴12の内部への照明を更に奥深くまで行うことができる。
これにより、加工穴12が小さく加工深さの深い加工においても加工穴12の状況を奥深くまで観察することができる。
なお、照明光学系2を調整することで、照明光反射ミラー23Cに向かう照明光4のビーム径を小さくすることで、照明光反射ミラー23Cの径寸法を小さくすることができ、それだけ撮像開口を大きく取ることが可能で、撮像用撮像用照明光4Aの光量が増大し、より鮮明な画像を得ることができる。
また、この実施の形態では、照明光反射ミラー23Cを金属面反射としたので、ガラスなど誘電体基板と誘電体多層膜による半透過ミラーに較べ、照明光の多重反射・散乱をなくすことができ、コントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
なお、図10(c)に示すように、照明光4に対し透明なガラス等の誘電体基板30の表面中央に円形の全反射する金属板31を接着してもよい。また、誘電体基板30の表面中央に全反射コートを施してもよい。
この誘電体基板30を用いた場合には、支持体29は不要となり、支持体29による撮像用の光量損失をなくすことができ、より鮮明な画像を得ることができる。
実施の形態6.
図11はこの発明の実施の形態6によるレーザ加工ヘッド装置の照明用光源18を示す概略図である。
CMOSカメラ等を用いた画像撮像を、干渉性の強いレーザ光を照明用光源として用いて行うと、撮像画像に、細かなギラツキ、スペックルが発生し、画像品質が低下する。
従来のアークランプやハロゲンランプ等のスペクトル範囲が広域で干渉性が極めて少ない光源を用いれば、スペックルの発生はなく高品質な画像が撮像できる。
しかしながら、加工点発光のハレーションを低減するためにはスペクトル範囲の制限が必要で、ランプ出力も100W以上の高出力化が必要になり、照明用光源が大型になる。
また、ランプは等方性発光であり、指向性は皆無であるため、直径70mm以下のレーザ光反射ミラーの背面からランプ光の広がり角を少なく、また高効率に照射することは困難である。
この実施の形態では、複数のレーザダイオード(LD)発光をファイバ伝送して混合して照明用光源18としているため、可干渉性が低減し、画像のスペックルが低減する。
また、空間による単なる光重畳とは異なり、ファイバ伝送による混合を実施しているため、ファイバ出口での光強度は均一になり、かつ各LD発光点からの混合状態も均一になるため、照明用光源として強度むらがなく、残存する低減されたスペックルの度合いも均一なり理想的照明用光源を実現できる。
図11(a) は複数の発光点を有するLDバー40を整形・集光光学系41に光学的に結合した例で、各発光点の発振波長は比較的狭い範囲の1nm以内で発振している。
しかし、個々のLD発光点は独立しているため、発振波長は異なり、位相も同期していないため、個々の発光点の可干渉性は単一発光点のLDに比較して低減し、スペックル発生も抑制される。
また、この例は、伝送ファイバ19への整形・集光光学系41の接続が簡単で、LDデバイスもLDバー40として単一であり、出力当りの単価は、下述する図11(b)〜図11(d)のものと比較して安価である。
図11(b) は複数のLDチップ42を単一の伝送ファイバ19に光学的に結合した例である。
個々のLDチップ42の波長を任意に選択できるため、波長間隔を10nm以上200nm以下離すことが可能で、可干渉性はLDバー40より大きく低減でき、スペックル発生も強く抑制できる。
伝送ファイバ19への集光光学系は、図11(a)のLDバー40と同等で、出力当りの単価は、下述する図11(c)、図11(d)のものと比較して安価である。
図11(c)は、2個のLDチップ42を偏光ビームスプリッター43で、偏光結合した例である。
結合数は2個に限定され、ビームスプリッター43でのロス低減ため波長間隔を10nm以上離すことは困難であるが、結合に際しての集束性低下はなく、高集束なファイバ結合光源を実現できる。
照明用光源18を高集束にすることで伝送ファイバ19出射後の照明光学系2を小型化でき、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間の撮像光路への照明光路の割り込みを低減でき、明るい画像取得することが可能になる。
この例では、整形光学系44、集光光学系45以外に、一方のS偏光を回転する光学素子(図示せず)と偏光ビームスプリッター43が必要になり図11(a)、図11(b)のものと比較して高価になる。
図11(d) は、複数のLDチップ42をダイクロックミラー46で波長結合した例である。結合するLD数(波長)に応じた異なるダイクロックミラー46が必要となるためやや高価になるが、集束性を低下させることなく、結合数を多く取れるため、高出力・高集束で、可干渉性を大きく低減した照明用光源18を実現でき、コンパクトなレーザ加工ヘッド装置で、スペックルの少ない明るく鮮明な加工点画像撮像することが可能となる。
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図13は、図12のレーザ光反射ミラー8の分光反射特性を示す特性図である。
この実施の形態では、レーザ光反射ミラー8Aの表面8Aaが、図13 に示さるように、加工用レーザ光10の波長を99.5%以上反射し、照明光4の波長域は高透過で、照明光4の波長の可視を含む短波長域は高反射となる特性を有している。
また、撮像光学系5のカメラ6と反対側に別途設けた実施の形態1〜6の光学フィルタ22は削除されている。
他の構成は、実施の形態1のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、加工点11の近傍から、レーザ光反射ミラー8Aを経てカメラ6に至る撮像用撮像用照明光4Aのうち、強烈なハレーションを起こす、可視から近赤外の加工点発光21等の撮像のノイズ光がカメラ6に入射するのをレーザ光反射ミラー8Aで阻止することができ、鮮明な画像を得ることができる。
また、レーザ光反射ミラー8Aでのノイズ光の反射率を99%以上であり、撮像光学系5の前側に別途設けた実施の形態1の光学フィルタ22は不要となり、それだけコンパクトで安価になる。
実施の形態8.
図14は、この発明の実施の形態8のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
この実施例では、照明用光源18は、実施の形態1〜7の伝送ファイバ結合型のレーザ加工ヘッド装置と異なり、照明光学系2に直接結合されている。
他の構成は、実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態によるレーザ加工ヘッド装置によれば、伝送ファイバ結合型に較べ、異なるLD光の混合性やビーム断面の均一性は低下するが、照明対象である加工材3の表面16でのビームの重畳は100%程度であり、均一照明とスペックル低減の効果が得られる。
また、伝送ファイバ19を有しないので、それだけコンパクトで安価になる。
実施の形態9.
図15は、この発明の実施の形態9のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
実施の形態1〜8では、加工用レーザ光10をレーザ光反射ミラー8,8Aで折り曲げ、撮像光学系5及び照明光学系2をレーザ光反射ミラー8の集光レンズ7の反対側に設置していた。
これに対して、この実施の形態では、加工用レーザ光10の光路にダイクロックミラー50を配置し、撮像光学系5及び照明光学系2は、ダイクロックミラー50の集光レンズ7側であって、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20の光軸から径方向に離れて配置されている。
ダイクロックミラー50は、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20を99%以上透過し、80%以上の照明光4及び撮像用撮像用照明光4A、並びに加工点発光21を反射する。また、加工用レーザ光10と重畳したガイド用の可視レーザ光を50%以上透過する。
他の構成は、実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、加工用レーザ光10の光路に、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20を透過し、照明光4、撮像用撮像用照明光4A、加工点発光21を反射するダイクロックミラー50を配置したことで、加工用レーザ光10の光路を囲ったハウジング55が直線状となり、水冷を必要とする加工ヘッド本体1がスリムとなることから、レーザ加工ヘッド装置を走査機構に搭載するのが容易になる。
なお、ハウジング55に対して径方向に配置された、照明光学系2及び撮像光学系5を透過する照明光4は、実施の形態1〜8のものと同様に数10W以下の低出力光の伝送となるため、周囲を水冷する必要はなく、ハウジング55より小さな断面でよい。
なお、カメラ6については、撮像光学系5を透過する撮像用照明光4Aの光軸に対して直角に折曲することで、レーザ加工ヘッド装置の径方向の寸法を小さくすることができる。
実施の形態10.
図16(a)は、この発明の実施の形態10のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図16(b)は、図15(a)の照明光反射ミラー23Bを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Bとカメラ6との間の撮像光路にビームスプリッター60を設け、ビームスプリッター60で反射した加工点11からの加工点発光21の一部を光センサ61でモニタしている。モニタする加工点発光21の波長域は、一部または全域である。
他の構成は、実施の形態4のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、紫外線〜赤外線の加工点発光21を、レーザ光反射ミラー8の撮像光学系5側に設けた光センサ61でモニタできるので、レーザ加工の状態の良否に相関のある、特定波長の光強度など、発光スペクトル状態をモニタすることができ、加工点11及びその近傍の撮像領域17の画像情報と合わせて、レーザ加工状態の良否をより正確に判断することができる。
また、照明光学系2、撮像光学系5及び光センサ61を、全てレーザ光反射ミラー8の背面に、加工ヘッド本体1と一体で、配置できるので、集光レンズ7と加工材3との間がコンパクトとなり、コンパクトなレーザ加工ヘッド装置が実現できるとともに、これら照明光学系2、撮像光学系5のスパッタ等による汚損を回避することができる。
なお、上記各実施の形態では、カメラとしてCMOSカメラ6を用いたが、CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いてもよい。
また、レーザ加工状態の良否をより正確に判断するのに光センサ61を用いることは実施の形態4以外のレーザ加工ヘッド装置にも適用することができる。
また、実施の形態7のレーザ加工ヘッド装置において、撮像光学系5とレーザ光反射ミラー8Aとの間の撮像光路の一部に、照明用光源18で発生した照明光4をレーザ光反射ミラー8A側に反射させる照明光反射ミラーを設けてもよい。
1 加工ヘッド本体、2 照明光学系、3 加工材、4 照明光、4A 撮像用照明光、 5 撮像光学系、5 撮像光学系、6 CMOSカメラ、7 集光レンズ、8,8A
レーザ光反射ミラー、8a,8Aa 表面、9 撮像面、10 加工用レーザ光、10A 反射加工用レーザ光、11 加工点、12 加工穴、13 溶融池、14 溶接ビード、15 切断溝、16 表面、17 撮像領域、18 照明用光源、19 伝送ファイバ、20 加工点反射レーザ光、21 加工点発光、22 光学フィルタ、23,23A,23B,23C 照明光反射ミラー、24 エッジ、25 撮像領域、26,26A,26B 照明光反射領域、27 凸レンズ、28 アクシリコンレンズ、29 支持体、30 誘電体基板、31 金属板、40 LDバー、41 整形・集光光学系、42 LDチップ、43 偏光ビームスプリッター、44 整形光学系、45 集光光学系、46,50 ダイクロックミラー、55 ハウジング、60 ビームスプリッター、61 光センサ。
この発明は、加工用レーザ光を加工材の加工点に集光してレーザ加工を行い、その加工点とその周辺部の状態をカメラを用いて撮像するカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置に関する。
レーザ加工時、加工点とその周辺部の画像をリアルタイムに観察することは、加工現象の解明および、加工品質のモニタ、さらには加工の適応制御の観点から重要であり、潜在ニーズは高い。
従来、レーザ光をビームスプリッターで直角に変向させて加工材の加工点に照射し、ビームスプリッターの背面側に加工材へ向かうレーザ光と同軸に配置したカメラを用いて加工点及びその周辺を撮像したカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、カメラの横に、高輝度パルス光源からの照明光を加工材表面の加工点に照明ヘッドを少なくとも2個所設置されている。
この照明ヘッドからは、加工点に、加工用レーザ加工により発生したプラズマを含む加工点発光や、加工点反射レーザ光よりも高い輝度の短パルスレーザ照明光をアクティブに与え、その部分をカメラにより真上から見て、加工点及びその周辺部を可視化して観察している。
特開2001−287064号公報
しかしながら、この装置では、上記加工点発光において、可視〜近赤外域の広い波長範囲に渡って強い黒体輻射様の発光を示し、特に可視光域の加工点発光では高強度となるため、可視域での撮像に必要な照明光のピーク強度は高くなる。
そのため、高価なパルスレーザ光を照明用光源として用いなければならないという問題点があった。
また、この装置の場合、照明光源としてパルスレーザ光を用いているので、照明光源のパルスに同期してカメラ撮像を行う必要があり、システム制御が複雑になるとともに、照明光源とカメラとの相互の選択に制約を受けざるを得ないという問題点があった。
また、加工点発光、加工点反射レーザ光が加工点で依然強烈にハレーションを起こし、加工点とその周辺部を、画像を通じて認識できないおそれがあるという問題点もあった。
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、安価で、加工点とその周辺部の状態をハレーションの影響を低減して撮像できる等のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を得ることを目的とする。
この発明に係るカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置は、
加工用レーザ光を反射して前記加工用レーザ光の進行方向を変更させるレーザ光反射ミラーと、
このレーザ光反射ミラーで反射した反射加工用レーザ光を加工材の加工点に集光させる集光レンズと、
前記レーザ光反射ミラーの前記集光レンズと反対側であって前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられたカメラと、
このカメラと前記レーザ光反射ミラーとの間に前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられた撮像光学系と、
前記レーザ光反射ミラーの前記撮像光学系側に設けられた照明光学系と、
この照明光学系、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記加工点を照射する照明光を発生させる照明用光源と、
前記撮像光学系の前記レーザ光反射ミラー側に設けられた光学フィルタと、
を備え、
前記反射加工用レーザ光は、前記加工点を照射することで、プラズマを含む加工点発光を発生し、また前記加工点で反射して加工点反射レーザ光となり、前記照明光は、前記加工点で反射して撮像用照明光となり、
前記照明用光源は、前記加工用レーザ光の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオードを有し、
前記照明光の光路と、前記撮像用照明光の光路である撮像光路とは、互いに接した異なる光路であり、
前記照明光は、直接、前記加工用レーザ光の光路である加工用レーザ光路へ導光されるか、もしくは、
前記撮像光学系と前記レーザ光反射ミラーとの間の撮像光路の一部に、前記照明用光源で発生した前記照明光を前記レーザ光反射ミラー側に反射させる照明光反射ミラーが設けられ、前記照明光反射ミラーを介して加工用レーザ光路へ導光され、
前記照明光反射ミラーは、全反射ミラーもしくは金属ミラーであり、
前記レーザ光反射ミラーは、前記加工用レーザ光を99%以上反射し、また前記照明光及び前記撮像用照明光を80%以上透過し、
前記光学フィルタは、それぞれ前記集光レンズ、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記カメラに指向した、前記加工点発光、前記加工点反射レーザ光及び前記撮像用照明光のうち、前記加工点発光及び前記加工点反射レーザ光の透過を阻止し、前記撮像用照明光を透過するようになっている。
この発明に係るカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置によれば、加工点とその周辺部の状態を、近赤外レーザダイオードを有する照明用光源から発生する近赤外レーザ光による照明で撮像し、またカメラに指向した加工点発光及び加工点反射レーザ光の侵入を光学フィルタで阻止したので、安価で、加工点とその周辺部の状態をハレーションの影響を低減して撮像できる。
また、撮像光学系、照明光学系は、レーザ光反射ミラーの集光レンズと反対側に設けられており、集光レンズと加工材との間にないので、コンパクトとなり、さらにこれら撮像光学系、照明光学系のスパッタ等による汚損を回避することができる。
この発明の実施の形態1によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 図1のCMOSカメラの分光感度特性を示す特性図である。 図3(a)は加工材のレーザ溶接の断面図、図3(b)は図3(a)の上面図である。 図4(a)は加工材のレーザ切断の断面図、図4(b)は図4(a)の上面図である。 加工点発光のスペクトル分布図である。 図1のレーザ光反射ミラーの反射特性を示す特性図である 図7(a)はこの発明の実施の形態2によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図7(b)は図7(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図8(a)はこの発明の実施の形態3によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図8(b)は図8(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図9(a)はこの発明の実施の形態4によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図9(b)は図9(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 図10(a)はこの発明の実施の形態5によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図10(b)は図10(a)の照明光反射ミラーを示す上面図、図10(c)は照明光反射ミラーの変形例を示す上面図である。 図11(a)〜図11(d)はこの発明の実施の形態6によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置の各照明用光源を示す概略図である。 この発明の実施の形態7によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 図12のレーザ光反射ミラーの反射特性を示す特性図である。 図14(a)はこの発明の実施の形態8によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図14(b)は図14(a)の照明光反射ミラーを示す上面図である。 この発明の実施の形態9によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。 この発明の実施の形態10によるCMOSカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
以下、この発明の各実施の形態のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置について説明するが、各図において、同一または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、カメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置(以下、レーザ加工ヘッド装置と略称する。)を示す概略図である。
このレーザ加工ヘッド装置は、加工材3の直上に設けられた加工ヘッド本体1と、この加工ヘッド本体1の加工材3と反対側に設けられ加工材3を照明する照明光4が透過する照明光学系2と、この照明光学系2の加工材3と反対側に設けられた撮像光学系5と、この撮像光学系5の照明光学系2と反対側に設けられたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ(以下、カメラと略称する。)と、を備えている。
加工ヘッド本体1は、集光レンズ7と、この集光レンズ7の照明光学系2側に設けられたレーザ光反射ミラー8と、を備えている。
カメラ6は、シリコン系の半導体であり、この分光感度特性は、図2に示すように赤色にピークを持ち可視〜1100nmの近赤外に感度を有しており、画像はカメラ6の撮像面9に結像される。
このレーザ加工ヘッド装置は、図1の右側矢印で示すようにレーザ光反射ミラー8に入射した加工用レーザ光10は、レーザ光反射ミラー8の表面8aで直角に変向して全反射し、集光レンズ7を介して加工材3に集光する。
加工用レーザ光10は、波長が1000〜1100nm付近の固体レーザやファイバレーザにより発生する。
なお、加工用レーザ光10には、波長が800〜1100nmの近赤外レーザダイオード(LD)や波長が10μmのCOレーザ等も適用することができる。
図3(a)は、加工材3をレーザ溶接した場合の断面図、図3(b)は、図3(a)の上面図、図3(a)は、加工材3をレーザ切断した場合の断面図、図3(b)は、図3(a)の上面図である。
加工材3上に集光した加工点11の周辺である撮像領域17には、加工穴12、溶融池13が形成される。また、レーザ溶接の場合には、溶接ビード14が形成され、レーザ切断の場合には、切断溝15が形成される。
この加工材3の表面16に形成された、撮像領域17内の、加工穴12、溶融池13、溶接ビード14及び切断溝15は、レーザ光反射ミラー8の集光レンズ7と反対側であって、レーザ光反射ミラー8で全反射した反射加工用レーザ光10Aの光軸と同軸上に配置されたカメラ6により撮像される。
加工用レーザ光10の照射ビーム直径は0.1〜1mm、溶接ビード14の幅は0.1〜3mm程度であり、撮像領域17は、縦横1〜20mm程度となる。
撮像光学系5は、撮像する範囲、加工ヘッド本体1の集光レンズ7の焦点距離の変化に対応するため、倍率可変のズーム機能を有していても構わない。
このレーザ加工ヘッド装置では、加工点11とその周辺の撮像領域17の照明光4による画像は、撮像光学系5と集光レンズ7によって、CMOSカメラ撮像面9で結像される。
照明光学系2には照明用光源18で発生した照明光4が伝送ファイバ19を通じて伝送される。
この照明用光源18は、波長700〜1000nmの近赤外で連続発振する近赤外レーザダイオード(LD)を有している。
伝送ファイバ19を通じて伝送された照明光4は、照明光学系2よって発散角が低減された後、レーザ光反射ミラー8、集光レンズ7を介して、加工点11とその周辺の撮像領域17を照明する。
照明光4の光軸は、反射加工用レーザ光10Aの光軸と略平行に配置され、径方向の変位量によらず、集光レンズ7の焦点位置を通過する。従って、照明光4は、集光レンズ7の焦点位置である加工点11を中心に照射される。
加工点11を照射し、反射した反射加工用レーザ光10Aの加工点反射レーザ光20は、レーザ光反射ミラー8に向けて直進する。
また、反射加工用レーザ光10Aが照射された加工点11では、プラズマを含む加工点発光21が発生する。
図5はそのときの加工点発光21の発光スペクトルであり、この図から分かるように、可視〜近赤外域の広い波長範囲に渡って強い黒体輻射様の発光を示している。
また、加工点11に照射して反射した照明光4の撮像用照明光4Aは、レーザ光反射ミラー8に向けて直線する。
レーザ光反射ミラー8の表面8aでは、図6に示すように、波長が1030〜1070nmの加工点反射レーザ光20を99%以上反射し、加工点反射レーザ光20に重畳した、波長が650nm前後のガイド用の赤色レーザ光を50%以上反射し、波長が700〜1000nmの近赤外の撮像用照明光4Aを80%以上透過する光学コーティングが施されている。
レーザ光反射ミラー8の裏面には、撮像光である撮像用照明光4Aの透過性を上げるため、紫外から近赤外の光に対し低損失な反射防止コーティングを施しても構わない。
また、撮像光学系5の前面には、撮像用照明光4Aを透過し、加工点反射レーザ光20及び加工点発光21の透過を阻止する光学フィルタ22が設けられている。
上記レーザ加工ヘッド装置によれば、照明用光源18では波長700〜1000nmの範囲の何れかの値の近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオード(LD)を用いており、この値は、加工用レーザ光10の波長範囲である1030nm〜1070nmの値よりも短い。
カメラ6は、図2に示すように可視〜1100nmの近赤外に感度を有するCMOSカメラ6であり、このカメラ6は、加工用レーザ光10の上記波長範囲と異なり、700〜1000nmの近赤外の波長域の照明光4よって照射された加工材3の表面16の撮像領域17を撮像する。
従って、照明光4を発生させるための照明用光源18には、輝度確保のためのパルス発振は必須ではなく、連続発振する安価な近赤外レーザダイオード(LD)を用いることができる。
また、撮像用のカメラ6を照明用光源18に同期させる必要がなく、フレームレート、露光時間など、撮像条件の設定範囲が大幅に広がり、明るさとコントラストに優れた加工点11の画像を得ることができる。
また、システム制御が簡単になり、さらには照明用光源18とカメラ6との相互の選択に制約を受けない。
また、レーザ光反射ミラー8の表面8aでは、加工点11の撮像の阻害要因である加工点反射レーザ光20を99%以上反射し、また加工点反射レーザ光20に重畳した、波長が650nm前後のガイド用の赤色レーザ光を50%以上反射し、さらには波長が700〜1000nmの近赤外の撮像用照明光4Aを80%以上透過する光学コーティングが施されており、さらに加工点9の撮像の最大の阻害要因である、加工点発光21や加工点反射レーザ光20は、光学フィルタ22により阻止される。
従って、画像モニタからは、ハレーションの発生が低減されるとともに、全体ノイズ光によるコントラストの低下が大幅に軽減された画像を認識することができる。
このため、レーザ加工時には、加工材3の撮像領域17の表面16に形成された、加工穴12、溶融池13、溶接ビード14及び切断溝15を明確に撮像することができる。
また、カメラ6は、レーザ光反射ミラー8の背面側であって、レーザ光反射ミラー8で全反射した反射加工用レーザ光10Aと同軸上に配置されているので、加工穴12、切断溝15は、その内部まで観測できる。
また、照明光学系2、撮像光学系5は、レーザ光反射ミラー8の集光レンズ7と反対側設けたので、集光レンズ7と加工材3との間がコンパクトなレーザ加工ヘッド装置を実現するとともに、これら照明光学系2、撮像光学系5のスパッタ等による汚損を回避することができる。
実施の形態2.
図7(a)は、この発明の実施の形態2による、レーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図7(b)は図7(a)の照明光反射ミラー23を示す上面図である。
この実施の形態では、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間の撮像光路内の一部に、照明用光源18で発生した近赤外レーザ光である照明光4を全反射する照明光反射ミラー23が設けられている。この半円形の照明光反射ミラー23で全反射した照明光4は、その後加工点11の照明を行う。照明光反射ミラー23の表面は、全反射する金属面である。
また、照明光学系2は、撮像光学系5の投影面から径方向に偏倚して設けられている。
他の構成は、実施の形態1のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光反射ミラー23に指向した照明光17を照明光反射ミラー23のエッジ26に接して配置できるので、図7(b)の照明光反射ミラー23の上半分は撮像領域25となり、下半分は照明光反射領域26となる。
このように、図7(a)においてレーザ光反射ミラー8の中心から左半分が撮像光路で、右半分が照明光路となり、撮像光路と照明光路との間に無駄な隙間をなくし、撮像光路の開口を大幅に低減することなく、撮像に必要な光量の照明光4を確保でき、鮮明な加工点11の画像を得ることができる。
また、照明光学系2が撮像光路外にあるので、照明光学系2の光軸方向および径方向のサイズが大きくても、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間隔を広げる必要はなく、反射加工用レーザ光10Aの光軸方向の長さが短いレーザ加工ヘッド装置を実現することができる。
なお、照明光学系2により、照明光反射ミラー23での照明光4のビーム径を小さくすれば、照明光反射ミラー23の面積を小さくでき、それだけ撮像光路の横断面を大きく取ることが可能となり、光量が大きな撮像用照明光4Aでより鮮明な画像を得ることができる。
また、この実施の形態では、LD照明光反射ミラー23を金属面としたので、ガラスなど誘電体基板と誘電体多層膜による部分反射ミラー(反射面全体が一様な部分透過率を有する反射ミラー)に較べ、照明光4の多重反射、散乱をなくすことができ、コントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
実施の形態3.
図8(a)は、この発明の実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図8(b)は図8(a)の照明光反射ミラー23Aを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Aは、中央部に開口部を有する環状形状であり、この光反射ミラー23Aの面上に複数の照明光4が周方向に等分間隔で別個に照明光反射領域26Aが形成される。
また、各照明光4に対応してそれぞれ複数の照明用光源18、伝送ファイバ19及び照明光学系2が設けられている。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光反射ミラー23A上に多数の照明光4を配置できるので、照明光4が単一の照明光4に較べて、それぞれに照明光反射ミラー23Aに照射される照明光の光量、ひいては反射される光量を大きくでき、より明るく鮮明な撮像を行うことが可能である。
特に、カメラ6による撮像では、撮像時間が通常フレームレートでの撮像より短時間に制限されるため、照明光量の確保は重用であり、この実施の形態による効果は大である。
また、加工点11付近での照明光4の光軸は、僅かではあるが加工用レーザ光10の光軸に対して傾斜しており、単一の照明光17では、ほぼ垂直な加工穴12の内壁の一部に照明光4の影ができる。
しかし、この実施の形態では、多数の照明光4による加工穴12の全周からの照明となるため、加工穴12の内壁全周を照明でき、加工穴12の内部も鮮明に撮像することができる。
レーザ加工の状況は、加工用レーザ光10の照射によって形成された加工穴12と、この加工穴12の加熱によって形成される溶融池13によって決定されるが、加工穴12とその内部の状態を把握することは、レーザ加工の状況を把握する上で最も重要であり、加工穴12を内部まで観察できる、この実施の形態の効果は大きい。
実施の形態4.
図9(a)は、この発明の実施の形態4のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図9(b)は図9(a)の照明光反射ミラー23Bを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Bは、中央部に開口部を有する環状形状であり、この光反射ミラー23Bの面上に円環状の照明光4が照射される照明光反射領域26Bが形成される。
この円環状の照明光4は、照明光学系2の凸レンズ27によって略平行化した後、対向する一対の凸型のアクシコンレンズ28を透過させることで、中空円錐化と平行化を行い、形成される。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、円環状の照明光反射ミラー23Bの面上に円環状の照明光4を配置し、加工点11と周辺の撮像領域17が、光軸を中心に等方な照明となるので、画像ムラを低減させることができるとともに、加工材3の表面16にほぼ垂直な加工穴12の全周からの照明となるため、加工穴12の内壁に影がなく、内部まで照明光4が到達し、加工穴12の内部も鮮明に撮像することができる。
また、円環状の照明光4の形成を、単一の照明用光源18、伝送ファイバ19、及び凸レンズ27、一対のアクシコンレンズ28を用いて行うので、照明用光源18からの光をロスなく円環状ビームに変換することができ、かつ周方向に分布のない照明光4を形成できる。
これにより、加工点11の撮像が照明ムラや影のない鮮明な画像となる。
また、照明用光源18、伝送ファイバ19、照明光学系2をそれぞれ単一で実現できる。
なお、円環状の照明光4を形成するに当たり、螺旋状にレーザ光を伝播した伝送ファイバを用いてもよい。
レーザ光の伝送ファイバへの入射を、ファイバ中心からずらし、かつファイバ軸に対し周方向にやや傾斜させると、ファイバ内部での光伝播が螺旋状となり、出口端からは円環状ビームが出射される。
この伝送ファイバを用いた場合には、一対のアクシコンレンズ28は不要になり、コリメートレンズのみで円環状照明ビームを形成でき、それだけ安価になる。
実施の形態5.
図10(a)は、この発明の実施の形態5のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図10(b)は図10(a)の照明光反射ミラー23Cを示す上面図である。
この実施の形態では、支持体29A,29Bを介してミラーホルダ(図示せず)で支持された照明光反射ミラー23Cは、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間に設けられている。この照明光反射ミラー23Cは、その周囲が照明光反射領域となり、その周囲空間は、カメラ撮像のための光路空間を形成している。
他の構成は、実施の形態2のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
このレーザ加工ヘッド装置によれば、照明光4の光軸を、反射加工用レーザ光10Aの光軸と完全に同軸にすることができ、照明光4を加工点11の正面から照射できるので、実施の形態3及び4のレーザ加工ヘッド装置と比較して、加工穴12の内部への照明を更に奥深くまで行うことができる。
これにより、加工穴12が小さく加工深さの深い加工においても加工穴12の状況を奥深くまで観察することができる。
なお、照明光学系2を調整することで、照明光反射ミラー23Cに向かう照明光4のビーム径を小さくすることで、照明光反射ミラー23Cの径寸法を小さくすることができ、それだけ撮像開口を大きく取ることが可能で、撮像用照明光4Aの光量が増大し、より鮮明な画像を得ることができる。
また、この実施の形態では、照明光反射ミラー23Cを金属面反射としたので、ガラスなど誘電体基板と誘電体多層膜による半透過ミラーに較べ、照明光の多重反射・散乱をなくすことができ、コントラストに優れた鮮明な画像を得ることができる。
なお、図10(c)に示すように、照明光4に対し透明なガラス等の誘電体基板30の表面中央に円形の全反射する金属板31を接着してもよい。また、誘電体基板30の表面中央に全反射コートを施してもよい。
この誘電体基板30を用いた場合には、支持体29は不要となり、支持体29による撮像用の光量損失をなくすことができ、より鮮明な画像を得ることができる。
実施の形態6.
図11はこの発明の実施の形態6によるレーザ加工ヘッド装置の照明用光源18を示す概略図である。
CMOSカメラ等を用いた画像撮像を、干渉性の強いレーザ光を照明用光源として用いて行うと、撮像画像に、細かなギラツキ、スペックルが発生し、画像品質が低下する。
従来のアークランプやハロゲンランプ等のスペクトル範囲が広域で干渉性が極めて少ない光源を用いれば、スペックルの発生はなく高品質な画像が撮像できる。
しかしながら、加工点発光のハレーションを低減するためにはスペクトル範囲の制限が必要で、ランプ出力も100W以上の高出力化が必要になり、照明用光源が大型になる。
また、ランプは等方性発光であり、指向性は皆無であるため、直径70mm以下のレーザ光反射ミラーの背面からランプ光の広がり角を少なく、また高効率に照射することは困難である。
この実施の形態では、複数のレーザダイオード(LD)発光をファイバ伝送して混合して照明用光源18としているため、可干渉性が低減し、画像のスペックルが低減する。
また、空間による単なる光重畳とは異なり、ファイバ伝送による混合を実施しているため、ファイバ出口での光強度は均一になり、かつ各LD発光点からの混合状態も均一になるため、照明用光源として強度むらがなく、残存する低減されたスペックルの度合いも均一なり理想的照明用光源を実現できる。
図11(a) は複数の発光点を有するLDバー40を整形・集光光学系41に光学的に結合した例で、各発光点の発振波長は比較的狭い範囲の1nm以内で発振している。
しかし、個々のLD発光点は独立しているため、発振波長は異なり、位相も同期していないため、個々の発光点の可干渉性は単一発光点のLDに比較して低減し、スペックル発生も抑制される。
また、この例は、伝送ファイバ19への整形・集光光学系41の接続が簡単で、LDデバイスもLDバー40として単一であり、出力当りの単価は、下述する図11(b)〜図11(d)のものと比較して安価である。
図11(b) は複数のLDチップ42を単一の伝送ファイバ19に光学的に結合した例である。
個々のLDチップ42の波長を任意に選択できるため、波長間隔を10nm以上200nm以下離すことが可能で、可干渉性はLDバー40より大きく低減でき、スペックル発生も強く抑制できる。
伝送ファイバ19への集光光学系は、図11(a)のLDバー40と同等で、出力当りの単価は、下述する図11(c)、図11(d)のものと比較して安価である。
図11(c)は、2個のLDチップ42を偏光ビームスプリッター43で、偏光結合した例である。
結合数は2個に限定され、ビームスプリッター43でのロス低減ため波長間隔を10nm以上離すことは困難であるが、結合に際しての集束性低下はなく、高集束なファイバ結合光源を実現できる。
照明用光源18を高集束にすることで伝送ファイバ19出射後の照明光学系2を小型化でき、カメラ6とレーザ光反射ミラー8との間の撮像光路への照明光路の割り込みを低減でき、明るい画像取得することが可能になる。
この例では、整形光学系44、集光光学系45以外に、一方のS偏光を回転する光学素子(図示せず)と偏光ビームスプリッター43が必要になり図11(a)、図11(b)のものと比較して高価になる。
図11(d) は、複数のLDチップ42をダイクロイックミラー46で波長結合した例である。結合するLD数(波長)に応じた異なるダイクロイックミラー46が必要となるためやや高価になるが、集束性を低下させることなく、結合数を多く取れるため、高出力・高集束で、可干渉性を大きく低減した照明用光源18を実現でき、コンパクトなレーザ加工ヘッド装置で、スペックルの少ない明るく鮮明な加工点画像撮像することが可能となる。
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図13は、図12のレーザ光反射ミラー8の分光反射特性を示す特性図である。
この実施の形態では、レーザ光反射ミラー8Aの表面8Aaが、図13 に示さるように、加工用レーザ光10の波長を99.5%以上反射し、照明光4の波長域は高透過で、照明光4の波長の可視を含む短波長域は高反射となる特性を有している。
また、撮像光学系5のカメラ6と反対側に別途設けた実施の形態1〜6の光学フィルタ22は削除されている。
他の構成は、実施の形態1のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、加工点11の近傍から、レーザ光反射ミラー8Aを経てカメラ6に至る撮像用照明光4Aのうち、強烈なハレーションを起こす、可視から近赤外の加工点発光21等の撮像のノイズ光がカメラ6に入射するのをレーザ光反射ミラー8Aで阻止することができ、鮮明な画像を得ることができる。
また、レーザ光反射ミラー8Aでのノイズ光の反射率を99%以上であり、撮像光学系5の前側に別途設けた実施の形態1の光学フィルタ22は不要となり、それだけコンパクトで安価になる。
実施の形態8.
図14は、この発明の実施の形態8のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
この実施例では、照明用光源18は、実施の形態1〜7の伝送ファイバ結合型のレーザ加工ヘッド装置と異なり、照明光学系2に直接結合されている。
他の構成は、実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態によるレーザ加工ヘッド装置によれば、伝送ファイバ結合型に較べ、異なるLD光の混合性やビーム断面の均一性は低下するが、照明対象である加工材3の表面16でのビームの重畳は100%程度であり、均一照明とスペックル低減の効果が得られる。
また、伝送ファイバ19を有しないので、それだけコンパクトで安価になる。
実施の形態9.
図15は、この発明の実施の形態9のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図である。
実施の形態1〜8では、加工用レーザ光10をレーザ光反射ミラー8,8Aで折り曲げ、撮像光学系5及び照明光学系2をレーザ光反射ミラー8の集光レンズ7の反対側に設置していた。
これに対して、この実施の形態では、加工用レーザ光10の光路にダイクロイックミラー50を配置し、撮像光学系5及び照明光学系2は、ダイクロイックミラー50の集光レンズ7側であって、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20の光軸から径方向に離れて配置されている。
ダイクロイックミラー50は、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20を99%以上透過し、80%以上の照明光4及び撮像用照明光4A、並びに加工点発光21を反射する。また、加工用レーザ光10と重畳したガイド用の可視レーザ光を50%以上透過する。
他の構成は、実施の形態3のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、加工用レーザ光10の光路に、加工用レーザ光10及び加工点反射レーザ光20を透過し、照明光4、撮像用照明光4A、加工点発光21を反射するダイクロイックミラー50を配置したことで、加工用レーザ光10の光路を囲ったハウジング55が直線状となり、水冷を必要とする加工ヘッド本体1がスリムとなることから、レーザ加工ヘッド装置を走査機構に搭載するのが容易になる。
なお、ハウジング55に対して径方向に配置された、照明光学系2及び撮像光学系5を透過する照明光4は、実施の形態1〜8のものと同様に数10W以下の低出力光の伝送となるため、周囲を水冷する必要はなく、ハウジング55より小さな断面でよい。
なお、カメラ6については、撮像光学系5を透過する撮像用照明光4Aの光軸に対して直角に折曲することで、レーザ加工ヘッド装置の径方向の寸法を小さくすることができる。
実施の形態10.
図16(a)は、この発明の実施の形態10のレーザ加工ヘッド装置を示す概略図、図16(b)は、図15(a)の照明光反射ミラー23Bを示す上面図である。
この実施の形態では、照明光反射ミラー23Bとカメラ6との間の撮像光路にビームスプリッター60を設け、ビームスプリッター60で反射した加工点11からの加工点発光21の一部を光センサ61でモニタしている。モニタする加工点発光21の波長域は、一部または全域である。
他の構成は、実施の形態4のレーザ加工ヘッド装置と同じである。
この実施の形態のレーザ加工ヘッド装置によれば、紫外線〜赤外線の加工点発光21を、レーザ光反射ミラー8の撮像光学系5側に設けた光センサ61でモニタできるので、レーザ加工の状態の良否に相関のある、特定波長の光強度など、発光スペクトル状態をモニタすることができ、加工点11及びその近傍の撮像領域17の画像情報と合わせて、レーザ加工状態の良否をより正確に判断することができる。
また、照明光学系2、撮像光学系5及び光センサ61を、全てレーザ光反射ミラー8の背面に、加工ヘッド本体1と一体で、配置できるので、集光レンズ7と加工材3との間がコンパクトとなり、コンパクトなレーザ加工ヘッド装置が実現できるとともに、これら照明光学系2、撮像光学系5のスパッタ等による汚損を回避することができる。
なお、上記各実施の形態では、カメラとしてCMOSカメラ6を用いたが、CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いてもよい。
また、レーザ加工状態の良否をより正確に判断するのに光センサ61を用いることは実施の形態4以外のレーザ加工ヘッド装置にも適用することができる。
また、実施の形態7のレーザ加工ヘッド装置において、撮像光学系5とレーザ光反射ミラー8Aとの間の撮像光路の一部に、照明用光源18で発生した照明光4をレーザ光反射ミラー8A側に反射させる照明光反射ミラーを設けてもよい。
1 加工ヘッド本体、2 照明光学系、3 加工材、4 照明光、4A 撮像用照明光、 5 撮像光学系、5 撮像光学系、6 CMOSカメラ、7 集光レンズ、8,8A レーザ光反射ミラー、8a,8Aa 表面、9 撮像面、10 加工用レーザ光、10A 反射加工用レーザ光、11 加工点、12 加工穴、13 溶融池、14 溶接ビード、15 切断溝、16 表面、17 撮像領域、18 照明用光源、19 伝送ファイバ、20 加工点反射レーザ光、21 加工点発光、22 光学フィルタ、23,23A,23B,23C 照明光反射ミラー、24 エッジ、25 撮像領域、26,26A,26B 照明光反射領域、27 凸レンズ、28 アクシリコンレンズ、29 支持体、30 誘電体基板、31 金属板、40 LDバー、41 整形・集光光学系、42 LDチップ、43 偏光ビームスプリッター、44 整形光学系、45 集光光学系、46,50 ダイクロイックミラー、55 ハウジング、60 ビームスプリッター、61 光センサ。

Claims (18)

  1. 加工用レーザ光を反射して変向させるレーザ光反射ミラーと、
    このレーザ光反射ミラーで反射した反射加工用レーザ光を加工材の加工点に集光させる集光レンズと、
    前記レーザ光反射ミラーの前記集光レンズと反対側であって前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられたカメラと、
    このカメラと前記レーザ光反射ミラーとの間に前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられた撮像光学系と、
    前記レーザ光反射ミラーの前記撮像光学系側に設けられた照明光学系と、
    この照明光学系、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記加工点を照射する照明光を発生させる照明用光源と、
    前記撮像光学系の前記レーザ光反射ミラー側に設けられた光学フィルタと、
    を備え、
    前記反射加工用レーザ光は、前記加工点を照射することで、プラズマを含む加工点発光を発生し、また前記加工点で反射して加工点反射レーザ光となり、前記照明光は、前記加工点で反射して撮像用照明光となり、
    前記照明用光源は、前記加工用レーザ光の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオードを有し、
    前記光学フィルタは、それぞれ前記集光レンズ、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記カメラに指向した、前記加工点発光、前記加工点反射レーザ光及び前記撮像用照明光のうち、前記加工点発光及び前記加工点反射レーザ光の透過を阻止し、前記撮像用照明光を透過するカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  2. 加工用レーザ光を反射して変向させるレーザ光反射ミラーと、
    このレーザ光反射ミラーで反射した反射加工用レーザ光を加工材の加工点に集光させる集光レンズと、
    前記レーザ光反射ミラーの前記集光レンズと反対側であって前記反射加工用レーザ光と同軸上に設けられたカメラと、
    このカメラと前記レーザ光反射ミラーとの間に前記反射加工用レーザ光の光軸と同軸上に設けられた撮像光学系と、
    前記レーザ光反射ミラーの前記撮像光学系側に設けられた照明光学系と、
    この照明光学系、前記レーザ光反射ミラーを透過して前記加工点を照射する照明光を発生させる照明用光源と、を備え、
    前記反射加工用レーザ光は、前記加工点を照射することで、プラズマを含む加工点発光を発生し、また前記加工点で反射して加工点反射レーザ光となり、前記照明光は、前記加工点で反射して撮像用照明光となり、
    前記照明用光源は、前記加工用レーザ光の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオードを有し、
    前記レーザ光反射ミラーは、それぞれ前記集光レンズを透過して前記カメラに指向した、前記加工点発光、前記加工点反射レーザ光及び前記撮像用照明光のうち、前記加工点発光及び前記加工点反射レーザ光の透過を阻止し、前記撮像用照明光を透過するカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  3. 前記レーザ光反射ミラーは、前記加工用レーザ光を99%以上反射し、また前記撮像用照明光を80%以上透過する請求項1または2に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  4. 加工用レーザ光が透過するダイクロックミラーと、
    前記加工用レーザ光の光軸上に設けられ前記加工用レーザ光を加工材の加工点に集光させる集光レンズと、
    前記ダイクロックミラーの前記集光レンズ側であって前記光軸から径方向に離れて設けられたカメラと、
    このカメラと前記ダイクロックミラーとの間に設けられた撮像光学系と、
    前記ダイクロックミラーの前記撮像光学系側に設けられた照明光学系と、
    この照明光学系を透過し、前記ダイクロックミラーで反射して前記加工点を照射する照明光を発生させる照明用光源と、
    前記撮像光学系の前記ダイクロックミラー側に設けられた光学フィルタと、を備え、
    前記ダイクロックミラーを透過した前記加工用レーザ光は、前記加工点を照射することで、プラズマを含む加工点発光を発生し、また前記加工点で反射して加工点反射レーザ光となり、前記照明光は、前記加工点で反射して撮像用照明光となり、
    前記照明用光源は、前記加工用レーザ光の波長を上限値とした近赤外レーザ光を発生させる近赤外レーザダイオードを有し、
    前記光学フィルタは、それぞれ前記集光レンズを透過して前記ダイクロックミラーで反射した前記カメラに指向した、前記加工点発光及び前記撮像用照明のうち、前記加工点発光を阻止し、前記撮像用照明光を透過するカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  5. 前記ダイクロックミラーは、前記加工用レーザ光を99%以上透過し、前記照明光及び前記撮像用照明光を80%以上反射する請求項4に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  6. 前記撮像光学系と前記レーザ光反射ミラーとの間の撮像光路の一部に、前記照明用光源で発生した前記照明光を前記レーザ光反射ミラー側に反射させる照明光反射ミラーが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  7. 前記撮像光学系と前記ダイクロックミラーとの間の撮像光路の一部に、前記照明用光源で発生した前記照明光を前記ダイクロックミラー側に反射させる照明光反射ミラーが設けられている請求項4または5に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  8. 前記照明光反射ミラーは、半円形上であって、前記撮像光路内で偏倚して設けられている請求項6または7に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  9. 前記照明光反射ミラーは、中央部に開口部を有する円環形状であって、前記照明光反射ミラーの面上には、周方向に沿って複数の前記照明光が別個照射される請求項6または7に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  10. 前記照明光反射ミラーは、中央部に開口部を有する円環形状であって、前記照明光反射ミラーの面上には、周方向に沿った円環状の単一の照明光が照射される請求項6または7に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  11. 前記照明光学系は、円環状の前記照明光を形成するためのアクシコンレンズを含む請求項10記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  12. 前記照明光反射ミラーは、周囲が中空であって前記撮像光路の中央部に配置されている請求項6または7に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  13. 前記照明光反射ミラーは、前記撮像光路の中央部あって、前記撮像用照明光が透過する誘電体基板の中央部に設けられている請求項6または7に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  14. 前記照明用光源は、異なる発光点を有する複数の前記近赤外レーザダイオードを有し、それぞれの発光点からの前記近赤外レーザ光は前記照明光学系に光学的に接続された伝送ファイバで重畳させる請求項1〜13の何れか1項に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  15. 各前記近赤外レーザダイオードは、スペクトル間隔が10nm以上200nm以下離れている請求項14に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  16. 前記照明用光源は、前記照明光学系に直接光学的に接続されている請求項1〜15の何れか1項に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  17. 前記撮像光学系の前記カメラと反対側に設けられ、前記カメラに指向した前記加工点発光を反射するビームスプリッターと、このビームスプリッターで反射した前記加工点発光を検知する光センサと、を備えた請求項1〜16の何れか1項に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
  18. カメラは、CMOSカメラである請求項1〜17の何れか1項に記載のカメラモニタ付レーザ加工ヘッド装置。
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