JPWO2015133621A1 - 電流量検出器 - Google Patents

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Abstract

測定範囲が広く、信号対ノイズ比が極めて高く、組み立てコストが低い電流量検出器を提供する。測定電流が流れる電流線と、磁界を検出して電気的に出力する少なくとも2つの磁気センサと、を備え、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界に対して電気的な出力が最も高くなる感磁軸と、磁界に対して電気的な出力が無くなる不感磁軸と、を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸は互いに平行であり、一方の第1磁気センサは、測定電流により発生する磁界の、感磁軸に対して垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に対して平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置され、他方の第2磁気センサは、その感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して平行になる位置に配置され、第1磁気センサの出力と第2磁気センサの出力との差分により、測定電流の電流量を検出する。

Description

本発明は、電流により発生する磁界を磁気センサにより検知して電流量を検出する電流量検出器、及び電流量検出器付き電流線に関する。
磁気センサを用いた電流量検出器は、電流を高精度に測定することができ、車両、産業機械、電力用機器等の高精度化、低消費電力化のために用いられている。これまで、磁気センサとしては、コアとホール素子を用いるもの、カレントトランス、シャント抵抗器などが使用されてきた。例えば特許文献1に開示されたコアとホール素子を用いた磁気センサでは、電流線の周囲に配置したリング状のコアで集磁して、集磁された磁束をホール素子で検出する。しかしながら、このような磁気センサでは、測定電流が大電流である場合にはコアが飽和してしまい、コアの飽和を防ぐためにはコア自体を大型化せざるを得ず、コストがかかる。そのため、小型且つ低コストで大電流の電流量測定が困難である。一方、コアが無い構成とした場合、このような磁気センサに用いられるホール素子は小さな磁界を精度良く検出できないことから、測定電流が小さい場合についても良好な測定が困難である。
このため、ホール素子の代わりに、小さな磁界を精度良く検出可能な、GMR素子及びTMR素子等に代表される高感度素子が用いられるようになってきている。しかしながら、高感度のGMR素子及びTMR素子等を用いた磁気センサは、微小電流による誘導磁界の変化を測定可能である一方で、地磁気、機器及び環境などによる外部磁界の影響を受けやすく、外部磁界によるノイズ対策も必要である。高透磁率軟磁性体を用いた磁気シールドなどにより、測定磁界源及び測定電流線と、磁気センサの両方を囲むように覆うことで外部磁界を抑制することは可能である。しかしながら、コアとホール素子を用いた磁気センサにおけるコアと同様、測定電流が大電流である場合、測定電流の誘導磁界による飽和を防ぐためには、磁気シールドを構成する軟磁性体の体積を大きくする必要がある。そのため、大電流の電流量測定において、磁気シールドのみによる外部磁界のノイズ対策が困難であり、上記同様、比較的広い範囲での電流測定が難しいという問題があった。
上記問題を解決すべく、特許文献2〜5には、複数の磁気センサを用いて直接電流による磁界を検出する装置が開示されている。
例えば、特許文献2においては、複数の磁気センサと、前記磁気センサの電流感度の差異が反映された出力信号に基づいて電流値を算出する信号処理手段と、を備える電流測定装置が開示されており、測定可能な導体としては様々な形状のものが開示されている。また、磁気センサとして磁界を検出する磁電変換素子等の磁気センサであれば特に制約を受けない旨記載されている。特許文献2においては、図18に示すように、磁気センサ3aと被測定導体5’との距離、及び、磁気センサ3bと被測定導体5’との距離が異なるようにこれら磁気センサ3a、3b及び被測定導体5’が配置されている。
磁気センサ3a、3bの電流感度をそれぞれSa、Sb[V/A]、被測定導体5’に流れる電流をI[A]、磁気センサ3a、3bの磁界感度をそれぞれma、mb[V/T]、磁気センサ3a、3bに外部から与えられる外乱磁界の磁束密度をそれぞれBa、Bb[T]、磁気センサ3a、3bの出力電圧をVa、Vb[V]とすると、
磁気センサ3aについて、
Va=Sa×I+ma×Ba (1)
が成り立ち、
磁気センサ3bについて、
Vb=Sb×I+mb×Bb (2)
が成り立つ。2つの磁気センサ3a、3bの磁界感度について、ma=mbが成り立ち、磁気センサ3a、3bに外部から与えられる外乱磁界の磁束密度についてもBa=Bbが成り立つと近似し、(1)から(2)を差し引くことにより、
Va−Vb=(Sa−Sb)Iが得られる。
電流感度Sa、Sb並びにVa、Vbを求めることにより、被測定導体5’に流れる電流Iを算出することができる。
また、特許文献3においては、貫通孔によって分岐された電流と、前記貫通孔内に配置された第1磁電変換素子と、前記第1分岐路または第2分岐路の外側に配置された第2磁電変換素子とを備える電流検出器が開示されている。第1分岐路を流れる電流によって生じる磁界と第2分岐路を流れる電流によって生じる磁界とは、貫通孔内の位置において打ち消し合うので、前記貫通孔に配置された第1磁電変換素子により、外乱磁界の強さに対応する電気信号が出力される。
また、特許文献4においては、簡易な構成でありながら、磁気ベクトルの差分値に基づいて電流検出(差動検出)を行うことができる電流センサ及びその電流検出方法が開示されている。具体的には、同一方向の電流が流れる平行な2本のラインと、これらの2本のラインに電流が流れることに起因して発生する相反する方向の磁気ベクトルを各別に検出する2つの磁気検出素子が集積化された集積チップと、を備える。前記集積チップは、前記平行な2本のラインの間に設けられた段差空間に、これら2本のラインの一方を表側に、他方を裏側に有する状態で、これら平行な2本のラインに挟まれて配設されてなる構成が開示されている。
また、特許文献5においては、感磁軸が平行な第1及び第2磁気センサを配置し、差動出力を取得することにより外部磁界をキャンセルすることで、センサの位置ずれ許容度を向上させるとともに、出力感度を向上させることができる電流センサが開示されている。また、磁気センサとして、高感度の多層巨大磁気抵抗効果素子(GMR)及びトンネル磁気抵抗効果素子(TMR)を使用することも記載されている。
特開平7−140180号公報 特開2005−195427号公報 特許3631925号公報 特許4434111号公報 特開2012−63285号公報
特許文献1のようにコアとホール素子を用いた磁気センサでは、比較的広い範囲の電流量を検出することができないという問題があった。また、コアを用いずにホール素子だけで検出すべく、小さな磁界でも高精度に検出できるホール素子を利用した場合、外部磁界による影響を如何にして排除するかも課題であり、それに対して特許文献2〜5に記載のような技術が考案された。
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、同一方向の磁界を検出するように磁気センサを近接して配置したことによって当該2つの磁気センサの出力差が小さくなり、高精度の検出が難しくなる。一方、出力差を大きくするためにはセンサを離す必要があり、小型化が難しくなる。また、事前に2つの磁気センサ間の電流感度Sa、Sbの差異を検出しなければならず、また出力信号に反映させるためのキャリブレーション手段が必要となるためコストが掛かるという問題があった。
また、特許文献3に記載の方法では、第1分岐路と第2分岐路との間に外乱磁界検出用の素子を配置する必要があるが、正確に第1分岐路と第2分岐路との中央に配置する必要があるため、素子の配置の自由度が少ない。配置の精度を十分に確保できず、出力のばらつきが大きくなる場合があるという問題があった。
また、特許文献4に記載の方法では、段差空間を構成するための電流路の加工が難しく、加工精度が検出精度に影響を与えやすいため、高い検出精度を有する磁気センサを作製しにくいという問題があった。
また、特許文献5に記載の方法では、同一の電流路を用いるため、温度等の抵抗変動による影響により、第1の磁気センサと第2の磁気センサとが受ける磁界が変化する可能性がある。また、略同等の磁界を検出した出力について差動をとるため、信号対ノイズ比(SN比)が小さくなるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み成されたものであり、その目的とするところは、測定範囲が広く、信号対ノイズ比(SN比)が極めて高く、且つ、組み立てコストが低い電流量検出器、及び電流量検出器付き電流線を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る電流量検出器は、
測定電流が流れる電流線と、
磁界を検出して電気的に出力する少なくとも2つの磁気センサと、を備え、
前記2つの磁気センサは、それぞれ、磁界に対して平行な場合に電気的な出力が最も高くなる感磁軸と、磁界に対して平行な場合に電気的な出力が無くなる不感磁軸と、を有する磁気抵抗効果素子からなり、
前記2つの磁気センサの感磁軸は互いに平行であり、
前記2つの磁気センサのうち、一方の第1磁気センサは、測定電流により発生する磁界の、感磁軸に対して垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に対して平行な成分の磁界強度が大きくなるような位置に配置され、
前記2つの磁気センサのうち、他方の第2磁気センサは、その感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して平行になる位置に配置され、
前記第1磁気センサの出力と前記第2磁気センサの出力との差分により、測定電流の電流量を検出することを特徴とする。
また、本発明に係る電流量検出器において、前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側に配置され、前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線と重なる位置に配置されていてもよい。
また、本発明に係る電流量検出器において、他の態様では、前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側に配置され、前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線と重なる位置に配置されていてもよい。
また、本発明に係る電流量検出器において、ある態様では、前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側の位置であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されており、
前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電流量検出器において、別の態様では、前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
前記第2磁気センサは、前記第1電流路と前記第2電流路との間であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されており、
前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電流量検出器において、さらに別の態様では、前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
前記第1磁気センサは、前記第1電流路と前記第2電流路との間であって、前記第1電流路及び前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されており、
前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電流量検出器において、前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
前記第1電流路若しくは前記第2電流路の比抵抗は、分岐される前の電流線若しくは合流した後の電流線の比抵抗より大きく、且つ
前記第1電流路若しくは前記第2電流路の温度係数は、分岐される前の電流線若しくは合流した後の電流線の温度係数と略同一であることが好ましい。
また、本発明に係る電流量検出器において、前記電流線は、測定電流の流れる方向に対して垂直な断面が、長辺と短辺とからなる略矩形形状を有し、前記第2磁気センサの感磁軸は、前記電流線の短辺の中心に位置し、
前記第1磁気センサの感磁軸は、前記電流線の長辺の中心に位置してもよい。
また、本発明に係る電流量検出器において、別の態様では、前記電流線は、測定電流の流れる方向に対して垂直な断面が、長辺と短辺とからなる略矩形形状を有し、
前記第1磁気センサの感磁軸は、前記電流線の短辺の中心に位置し、
前記第2磁気センサの感磁軸は、前記電流線の長辺の中心に位置してもよい。
また、本発明に係る電流量検出器において、前記電流線は、測定電流が流れる方向に対して垂直な断面において、前記電流線の両端が同方向に前記電流線に対して略垂直に屈曲した断面凹形状を有していてもよい。
また、本発明に係る電流量検出器において、前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、一の基板の表面及び裏面にそれぞれ配置されていてもよい。
本発明に係る電流量検出器付き電流線は、主電流路と、前記主電流路から分岐され前記主電流路と合流する迂回電流路と、を有する電流線と、当該迂回電流路に設けられた上述の電流量検出器と、を有してなることを特徴とする。
本発明によれば、測定範囲が広く、信号対ノイズ比(SN比)が極めて高く、且つ、組み立てコストが低い電流量検出器、及び電流量検出器付き電流線を提供することができる。
図1(a)〜(c)は、本発明の実施の形態1に係る電流量検出器の概略図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る電流量検出器の上面図である。 図3は、断面形状が真円形状である電流線の周りに発生する磁界を示した図である。 図4は、断面形状が略矩形である電流線の周りに発生する磁界を示した図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係る電流量検出器の概略断面図である。 図6(a)、(b)は、本発明の実施の形態3に係る電流量検出器の概略断面図及び斜視図である。 図7(a)、(b)は、本発明の実施の形態4に係る電流量検出器の概略断面図及び斜視図である。 図8は、本発明の実施の形態5に係る電流量検出器の概略断面図である。 図9(a)は、本発明の実施の形態6に係る電流量検出器の断面図であり、図9(b)は、その斜視図である。 図10(a)は、本発明の実施の形態7に係る電流量検出器の断面図であり、図10(b)は、その斜視図である。 図11(a)は、本発明の実施の形態8に係る電流量検出器の断面図であり、図11(b)は、その斜視図である。 図12(a)は、本発明の実施の形態9に係る電流量検出器の断面図であり、図12(b)は、その斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態10に係る電流量検出器の断面図である。 図14は、本発明の実施の形態11に係る電流量検出器の断面図である。 図15は、感磁軸及び不感磁軸を説明するための図面である。 図16は、感磁軸の方向の磁界強度に対する電気的な出力を示したグラフである。 図17は、不感磁軸の方向の磁界強度に対する電気的な出力を示したグラフである。 図18は、従来技術に係る電流測定装置の斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。複数の図面に表れる同一符号は、特に断らない限り同一の部分又は部材を示す。以下の実施の形態は、本発明を単に例示するものであって、本発明は、以下の実施の形態に限定されることはない。
図1(a)は、本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1の斜視図であり、図1(b)は、その上面図であり、図1(c)は、図1(a)のA−A’断面における、電流量検出器1の断面図である。
図1(a)〜(c)に示すように、本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1は、測定電流25が流れる電流線5と、測定電流25により発生する磁界を検出して電気的に出力する少なくとも2つの磁気センサ(第1磁気センサ2、第2磁気センサ3)と、を備え、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界に対して平行な場合に電気的な出力が最も高くなる感磁軸11、12と、磁界に対して平行な場合に電気的な出力が無くなる不感磁軸13、14と、を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、2つの磁気センサのうち、一方の第1磁気センサ2は、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されており、2つの磁気センサのうち、他方の第2磁気センサ3は、その感磁軸12が測定電流25により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸14が、測定電流25により発生する磁界に対して平行になる位置に配置されていることを特徴とする。ここで、「感磁軸」とは、磁気センサに印加した磁界に対して、単位磁界あたりの電気的な出力が最も高くなる方向と定義される。磁気センサは以下に説明するように感磁軸を有し、磁気センサに印加された磁界が、当該感磁軸の方向と平行となる場合に、当該磁気センサから出力される電気的出力が最も高くなる。また、「不感磁軸」とは、磁気センサに印加した磁界に対して、電気的な出力が無くなる(実質的に電気的な出力が無くなる場合も含む)方向と定義される。磁気センサは以下に説明するように不感磁軸を有し、磁気センサに印加された磁界が、当該不感磁軸の方向と平行となる場合に、当該磁気センサから出力される電気的出力が無くなる(実質的に無くなる)。例えば、図15に示すように、1つのスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子aを固定層bと自由層cとを含む層状構造として構成し、電気的な出力を得る場合、層状構造の積層方向が不感磁軸dとなり、固定層に平行な方向(層状構造の積層方向に対して垂直な方向)が感磁軸eとなる。このとき、不感磁軸dの方向の磁界強度に対する電気的な出力は、図17に示すように、磁界強度の値に拘わらず常に0となる。また、感磁軸eの方向の磁界強度に対する電気的な出力は、磁界強度が強くなるにしたがって強くなり、やがて飽和する。このように、感磁軸eの方向の磁界強度と電気的出力との関係は、図16のような曲線となる。
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1において、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とは、図1(b)、(c)に示すように、少なくともそれぞれの感磁軸11、12が平行である必要がある。ここで、第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3の「それぞれの感磁軸が平行」とは、第1磁気センサ2の感磁軸11と第2磁気センサ3の感磁軸12とが完全に平行である場合だけでなく、電気的出力の精度や分解能に影響を与えない限り完全な平行でなくてもよい。すなわち、電気的出力の精度や分解能に影響を与えない範囲で感磁軸11は感磁軸12に対して傾斜していてもよい。このように電気的出力の精度や分解能に影響を与えない範囲で感磁軸11が感磁軸12に対して傾斜している場合を、感磁軸11と感磁軸12とが「実質的に平行」であるという。
さらに、第1磁気センサ2は、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度よりも、当該磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置される。例えば、図1に示すように第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とを、基板4の平行な表面及び裏面にそれぞれ配置し、電流線5を第2磁気センサ3と同じ基板面上に配置することで、基板4の表面と裏面との平行度により第1磁気センサ2、第2磁気センサ3及び電流線5を容易に位置決めできるため好ましい。
電流線5内を流れる測定電流25により発生する磁界は、電流線5の表面近傍においては電流線5の断面形状と同じ形状で、電流線5の表面から離れるにしたがって電流線5の中心を円の中心とする真円状に近づいていく。表面近傍とは、電流線5を一次元の線に近似、すなわち、電流線5の測定電流25の流れる方向に対して垂直な断面において点に近似し、電流線5を流れる測定電流25により発生する磁界を断面に垂直な方向から見て真円として近似することができなくなる範囲より電流線5に近い範囲を意味する。
図3は、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きくなるような位置(領域)について説明するための図面である。以下、簡略のため、断面形状が真円形状である電流線を用いた場合について説明する。
電流線5が真円形状の断面を有する場合、電流線5内を流れる測定電流25により発生する磁界は、図3に示すように、電流線5の中心を円の中心とする真円状となる。このような磁界は、電流線5の表面近傍の位置から、電流線5の表面から離れた位置に至るまで、真円形状を有する。
ここで、図3に示す断面(電流線5の長手方向に垂直な断面)において、電流線5の中心を通り水平に延びる線をX軸とし、電流線5の中心を通り当該X軸に対して垂直に延びる線をY軸とする。
まず、例えば、X軸となす角度がθとなる位置(ここでは、このような位置を位置Aと称する)を例に、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分、及び、感磁軸11に平行な成分について説明する。X軸となす角度がθとなる位置Aでは、図3に示すように、磁界は円に沿った矢印で表される。この磁界の強度をTとする。ここで、第1磁気センサ2の感磁軸11及び第2磁気センサ3の感磁軸12はX軸に対して平行になるように設定される。したがって、「感磁軸11に垂直」とは、Y軸に平行な方向を意味し、「感磁軸11に平行」とは、X軸に平行な方向を意味する。円の接線方向に延びる長さTのベクトルを、Y軸に平行な成分、X軸に平行な成分に分解した場合、「測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度」は、Tcosθに相当し、「測定電流により発生する磁界の、感磁軸に平行な成分の磁界強度」の絶対値は、Tsinθに相当する。
X軸に対して0°の位置Bでは、図3に示すように、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度は0であり、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度はTである。また、X軸に対して30°の位置Cでは、図3に示すように、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度はT/2であり(マイナス方向を正としている)、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は(√3/2)Tである。これらの位置B、Cにおいては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度が、感磁軸11に平行な成分の磁界強度より大きい。
例えば、X軸に対して45°の位置Dでは、図3に示すように、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度は、T/√2であり(マイナス方向を正としている)、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度もT/√2である。この位置Dにおいては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は、感磁軸11に平行な成分の磁界強度と同じである。
一方、X軸に対して60°の位置Eでは、図3に示すように、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度は、(√3/2)Tであり(マイナス方向を正としている)、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は、T/2である。また、X軸に対して90°の位置Fでは、図3に示すように、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度はTであり(マイナス方向を正としている)、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は0である。X軸に対して120°の位置Gでは、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度は、(√3/2)Tであり(マイナス方向を正としている)、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は、T/2である(マイナス方向を正としている)。このような位置E、F、Gにおいては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より大きい。
また、X軸に対して135°の位置Hでは、45°の位置Dと同様、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度は、感磁軸11に平行な成分の磁界強度と同じである。
X軸に対して150°、180°の位置I、Jでは、0°、30°の位置B、Cと同様、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度が、感磁軸11に平行な成分の磁界強度より大きい。
このように、X軸に対して45°〜135°の領域においては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度よりも、当該磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きい。X軸に対して225°〜315°の領域においても上記と同様のことが言える。
以上のように、電流線5の断面形状が真円状である場合、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が、当該磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より大きくなる位置(領域)とは、X軸に対して45°〜135°、225°〜315°の領域、すなわち、電流線5の中心から鉛直方向に対して±45°傾斜した2つの直線に挟まれる領域であって電流線5の真上及び真下に形成される領域(図3において斜線を施した領域42)に相当する。
一方、電流線5の断面形状が、上下方向を短辺(短辺を26で示す)とし左右方向を長辺(長辺を27で示す)とする長方形状である場合は、電流線5内を流れる測定電流25により発生する磁界は、図4に示すように、電流線5の短辺26及び長辺27に平行な短軸(短軸の長さを短径と称する)と長軸(長軸の長さを長径と称する)を有する略楕円形状となる。ここで略楕円形状としたのは、電流線の材質や温度分布などの諸条件、発生した磁界によるローレンツ力により電流密度分布が経時変化したり、流れる電流の周波数によっては表皮効果などにより電流密度分布が変化する等の影響により、発生する磁界が正確な楕円から歪むためである。また、表面近傍では短径の変化が大きく、さらに、表面から離れるにしたがって、長径の変化も大きくなり、短径と長径の差が徐々に小さくなり、真円に近づいていく。そのため、短辺26の近傍では磁界が強くなっており、徐々に短辺側と長辺側の間隔が均等に近づいていく。以下の説明においては、図4を用いて、厚み3mm、幅31mm、均一な電流線5に周波数10Hz、電流量120Aで紙面奥から手前に電流を流した場合について説明を行う。
図4は、電流線5の周囲に発生した磁界を示している。略楕円状の磁界の任意の位置において、磁界は略楕円に沿った矢印で表される。このとき、電流線5の長辺27に平行な成分と垂直な成分に分けて考えることができ、その平行な成分の絶対値と垂直な成分の絶対値の差が正の範囲を斜線で示した(この斜線の範囲を参照番号42で示し、斜線の範囲外の領域を参照番号43で示す)。
図4に示すように、斜線の範囲42においては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より大きい。一方、斜線の範囲外の領域43においては、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度が、感磁軸11に平行な成分の磁界強度より大きい。
また、以下に説明するように、X軸上では、測定電流25により発生する感磁軸11に平行な成分の磁界は0となる。X軸上の任意の位置に、測定電流により発生する磁界が0となるように、感磁軸12を有する磁気センサを配置し、一方、測定電流により発生する磁界の、感磁軸12に平行な成分の方が垂直な成分より大きくなるように、感磁軸12と平行な感磁軸11を有する磁気センサを斜線の範囲42に配置する。それにより、感磁軸12を有する磁気センサは感磁軸12に垂直な方向(不感磁軸方向)の磁界を検出することができないことから測定電流25の磁界の影響を受けることなく、測定電流25以外の外部磁界を測定することができる。感磁軸12を有する磁気センサの出力と、感磁軸11を有する磁気センサの出力との差分によって、精度良く測定電流の出力を得ることができる。
以上では、断面形状が円形状、矩形形状の場合についてのみ説明したが、当業者であれば、電流線の断面形状が分かると、電流線の周りに形成される磁界の方向を容易に得ることができるため、「測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置(領域)」を導き出すことができることは理解されよう。
一方、第2磁気センサ3は、その感磁軸12が測定電流25により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸14が、測定電流25により発生する磁界に対して平行になる位置に配置される。図3では本発明の説明を簡略化するために、第2磁気センサ3の感磁軸12がX軸に対して平行であり第2磁気センサ3の不感磁軸14がY軸に対して平行になるように設定したが、「第2磁気センサの感磁軸が測定電流により発生する磁界に対して垂直であり、不感磁軸が測定電流により発生する磁界に対して平行になる位置」とは、必ずしも、上述のように、第2磁気センサ3の感磁軸12がX軸に対して平行であり不感磁軸14がY軸に対して平行となる位置である必要はなく、測定電流25により発生した磁界に対する感磁軸12の角度が垂直であり不感磁軸14の角度が平行であれば、電流線5の周囲全周いずれの位置に配置してもよい。
また、断面形状が図4に示すような矩形形状である場合も同様に、「感磁軸12が測定電流により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸14が、測定電流25により発生する磁界に対して平行になる位置」とは、測定電流25により発生した磁界に対する感磁軸12の角度が垂直であり不感磁軸14の角度が平行であれば、電流線5の周囲全周いずれの位置に配置しても問題ない。ただし、電流線の断面形状が正確に矩形であれば、その電流線に沿って基板を配置し、その基板上に磁気センサを配置することで、容易に感磁軸の角度を設定することができるため好ましい。
第1磁気センサ2を上述の領域に配置することにより、図1(b)、(c)に示すように、第1磁気センサ2は、第1の磁気センサの感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、測定電流25により発生する磁界の感磁軸方向の磁界成分Hm1の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分と、の合成磁界を検出する。一方、第2磁気センサ3を上述の領域に配置することにより、図1(b)、(c)に示すように、第2磁気センサ3は、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出する(すなわち、第2磁気センサ3は、第2磁気センサ3の感磁軸12が測定電流25により発生する磁界に対して垂直になる位置に配置され、測定電流25により発生する磁界の、第2磁気センサ3の感磁軸12に平行な成分が含まれていないため、測定電流25により発生する磁界を検出することができない)。これらの磁気センサ2、3の出力の差分をとることにより外部磁界を除いた測定電流25による磁界のみを検出することができる。すなわち、外部磁界の影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。
本発明において、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子は、感磁軸11、12が互いに平行であって同一方向に向いており、一方の第1磁気センサ2が、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されており、他方の第2磁気センサ3が、その感磁軸12が測定電流25により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸14が、測定電流25により発生する磁界に対して平行になる位置に配置されていれば、具体的な位置は以下に示す実施の形態に限定されることはなく、これ以外の配置であっても、本願発明の技術範囲に含まれることは理解されよう。しかしながら、本発明をより明確に説明するために、以下、具体的な配置に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1は、図1(a)〜(c)に示すように、断面形状が矩形の電流線5と、電流線5の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有する。この2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなる。2つの磁気センサ2、3は、2つの磁気センサ2、3の感磁軸11、12が互いに平行となるように配置されている。さらに、第2磁気センサ3は、電流線5を上面視した場合に電流線5の外側に配置され、第1磁気センサ2は電流線5を上面視した場合に電流線5と重なる位置に配置されている。電流線5は、平坦な上面を有しており、本発明においては、この上面に垂直な方向から見る場合を「上面視」という。「電流線5を上面視した場合に第2磁気センサ3が外側に配置される」とは、電流線5の平坦な上面に垂直な直線上のある点から電流線5を見た場合に、第2磁気センサ3が電流線5の外側、すなわち、図2に示すように、電流線5の測定電流25の流れる方向に垂直な幅方向の両端53、54の間を内側の範囲(当該範囲を参照番号52により示す)として、その範囲外(当該範囲を参照番号51により示す)に配置されていることを意味する。また、「第1磁気センサ2が電流線5を上面視した場合に電流線5と重なる位置に配置されている」とは、電流線5の平坦な上面に垂直な直線状のある点から電流線5を見た場合に、第1磁気センサ2が電流線5と重なる位置、すなわち、電流線5の測定電流25の流れる方向に垂直な幅方向の両端53、54の間を内側の範囲として、その範囲内(当該範囲を52により示す)に配置されていることを意味する。
図1に示すように、実施の形態1においては、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、それらの感磁軸11、12を含む感磁面が、基板4に対して平行となるように基板4の表面及び裏面のそれぞれに設けてもよい。ここで、感磁軸とは、磁界に対して磁気センサの電気的な出力が最も高くなる方向の軸を意味し、不感磁軸とは、磁界に対して磁気センサの電気的な出力が無くなる方向の軸を意味する。また、感磁面とは、感磁軸を含む面を意味する。このように、上面視した場合に、第2磁気センサ3を電流線5の外側に配置し、第1磁気センサ2を電流線5と重なる位置に配置すれば、第1磁気センサ2は、図1(b)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分Hm1と、の合成磁界を検出し、一方、第2磁気センサ3は、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出する。これら第1及び第2磁気センサ2、3の出力の差分をとることにより、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができ、信号対ノイズ比(SN比)を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1において、電流線5の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、銅、アルミニウム等の金属;若しくは前記金属と、スズ、銀、ジルコニウム、クロム、ニッケル、鉄、亜鉛、ケイ素、リン、マグネシウム等との合金;若しくはアルミニウムと銅の貼り合わせや、クラッド材等を例示することができる。特に好ましくは、銅である。銅は安価である上に電気抵抗が低いため、好適に用いられる。
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1において、第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3として、感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子を用いる。このような磁気抵抗効果素子としては、異方性磁気抵抗効果(以下、異方性磁気抵抗効果をAMRと称することもある)素子、多層巨大磁気抵抗効果(以下、多層巨大磁気抵抗効果をGMRと称することもある)素子、スピンバルブ型磁気抵抗効果(以下、スピンバルブ型磁気抵抗効果をSVGMRと称する)素子、トンネル磁気抵抗効果(以下、トンネル磁気抵抗効果をTMRと称することもある)素子、ホール素子、磁気インピーダンス素子、磁気誘導素子、フラックスゲート素子等を例示することができる。具体的には、上述した素子を用いて、周囲を非磁性のケースなどでパッケージした磁気センサなどを用いることができる。また、図中で用いている第1磁気センサ、及び第2磁気センサは、分かりやすくするために磁気センサの形状を、感磁軸に平行な方向に広い面(以下、主面31、32と称することもある)を有し、それに対して垂直な方向に不感磁軸が設定されるように示しているが、基板の形状などに応じて適宜好ましい磁気センサの構成を用いることができる。
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器1において、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とを1つの基板4(例えば、プリント回路基板として汎用されているガラスエポキシ等の樹脂を含む基板や、アルミナやLTCC(低温同時焼成セラミックス)等のセラミックスなどを含む基板)に配置してもよい。また、2以上の基板4に第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3をそれぞれ設けてもよい。第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とを1つの基板4上に設ける場合、図1に示すように、電流線5を基板4の一方の主面上に設け、第1磁気センサ2を、当該基板4の他方の主面上であって、上面視した場合に第1磁気センサ2が電流線5と重なる位置に設け、第2磁気センサ3を、基板4の他方の主面上であって、上面視した場合に第2磁気センサ3が電流線5の外側の位置に配置されるように設ける。以下の実施の形態において、第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3を設ける基板4は、必ずしも図面に表されているとは限らず、電流線5と第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3のみが示されている場合もあるが、当業者であれば当該基板が図示されていなくてもこれを補って電流量検出器に係る本発明を実施することができることは理解されよう。
表皮効果による電流密度の偏りと、大電流と、による電流線の発熱の影響が小さくなる好ましい形状として、今回は平板の例を用いて説明したが、第1磁気センサ2及び/又は第2磁気センサ3が設けられる基板4は、平板状である必要はなく、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3、第1磁気センサ2と電流線5、第2磁気センサ3と電流線5を上述した所定の位置に配置させることができる限り如何なる形状であってもよい。測定電流25が流れる電流線5の断面は、図1(c)に示すように、測定電流25が流れる方向から見て、略矩形の断面、すなわち、長辺と、当該長辺に対して略垂直に設けられ上記長辺より短い短辺と、を有する断面であってもよい。図1(c)では、電流線5の略矩形の断面の長辺が27で示され、短辺が26で示されている。第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置した場合、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は、短辺に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなる。それによって、広い範囲の電流を測定できるため好ましい。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。この効果は、以降に説明するほかの実施形態においても、第1磁気センサ2を、電流が流れる方向から見て略矩形の断面の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置した場合、同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る電流量検出器によれば、最も簡潔な構成でSN比が良好な電流量検出器を提供することができる。
また、本願発明は、特許文献2に開示された技術に対して、以下のような有利な点を有する。
特許文献2においては、図18に示すように、磁気センサ3aと被測定導体5’との距離、及び、磁気センサ3bと被測定導体5’との距離が異なるようにこれら磁気センサ3a、3b及び被測定導体5’が配置されている。図18においては、磁気センサ3aと被測定導体5’との距離が、磁気センサ3bと被測定導体5’との距離より小さくなるように設定されている。
上述のように、磁気センサ3a、3bの電流感度をそれぞれSa、Sb[V/A]、被測定導体5’に流れる電流をI[A]、磁気センサ3a、3bの磁界感度をそれぞれma、mb[V/T]、磁気センサ3a、3bに外部から与えられる外乱磁界の磁束密度をそれぞれBa、Bb[T]、磁気センサ3a、3bの出力電圧をVa、Vb[V]とすると、
磁気センサ3aについて、
Va=Sa×I+ma×Ba (1)
が成り立ち、
磁気センサ3bについて、
Vb=Sb×I+mb×Bb (2)
が成り立つ。2つの磁気センサ3a、3bの磁界感度について、ma=mbが成り立ち、磁気センサ3a、3bに外部から与えられる外乱磁界の磁束密度についてもBa=Bbが成り立つと近似し、(1)から(2)を差し引くことにより、
Va−Vb=(Sa−Sb)Iが得られる。
電流感度Sa、Sb並びにVa、Vbを求めることにより、被測定導体5’に流れる電流Iを算出することができるとされている。
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、同一方向の磁界(図18に示すように、電流Iが流れる方向から見て左から右へ向かう方向)を検出するように磁気センサ3a、3bを互いに近接して配置したことによって当該2つの磁気センサ3a、3bの出力差が小さくなり、高精度の検出が難しくなる。一方、出力差を大きくするためには磁気センサ3a、3bを互いに離す必要があり、小型化が難しくなる。また、事前に2つの磁気センサ3a、3b間の電流感度Sa、Sbの差異を検出しなければならず、また出力信号に反映させるためのキャリブレーション手段が必要となるためコストが掛かるという問題があった。
本発明によれば、上述のように、2つの磁気センサ(第1磁気センサ2、第2磁気センサ3)の感磁軸11、12が互いに平行であり、2つの磁気センサのうち、一方の第1磁気センサ2が、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に垂直な成分の磁界強度より、測定電流25により発生する磁界の、感磁軸11に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されており、2つの磁気センサのうち、他方の第2磁気センサ3が、その感磁軸12が測定電流25により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸14が、測定電流25により発生する磁界に対して平行になる位置に配置されている。そのため、測定磁界が増加しても第2磁気センサ3の出力が変動しないため、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3の出力差を大きくすることができ、高精度の検出が可能である。また、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3の出力差を大きくするために、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とを離す必要がなく小型化が可能である。また、本発明によれば、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置しており、上述した理由から電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなることで、位置ずれによる誤差も小さくなる。そのため、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3の電流感度の差異を検出する必要がなく、キャリブレーション手段が必要でなくなり、コストが掛からない。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る電流量検出器1の概略断面図である。図5に示すように、実施の形態2に係る電流量検出器1は、断面形状が矩形の電流線5と、電流線5の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、第2磁気センサ3が、上面視した場合に電流線5と重なる位置に配置され、第1磁気センサ2は電流線5を上面視した場合に電流線5の外側の位置に配置されている。また、図5に示すように、実施の形態2においては、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、それぞれの感磁軸11、12を含む感磁面が、基板4に対して垂直となるように設けられている。実施の形態2、及び他の実施の形態において、第1磁気センサ2の主面31の方向と感磁軸11を含む感磁面の方向とが平行、第2磁気センサ3の主面32の方向と感磁軸12を含む感磁面の方向とが平行となるように配置されているが、第1磁気センサ2の主面31の方向と感磁軸11を含む感磁面の方向とが平行でなくともよく、また、第2磁気センサ3の主面32の方向と感磁軸12を含む感磁面の方向とが平行でなくてもよい。第1磁気センサ2の主面31の方向と感磁軸11を含む感磁面の方向とが平行でなくともよく、また、第2磁気センサ3の主面32の方向と感磁軸12を含む感磁面の方向とが平行でなくてもよいことは、他の実施の形態においても同様に当てはまる。
実施の形態2に係る電流量検出器1は、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3の設置位置が実施の形態1の場合と反対であるとともに、実施の形態1では、基板4に対してこれらの感磁面が平行となるように設けられているのに対して、実施の形態2では、基板4に対してこれらの感磁面が垂直となるように設けられている点で実施の形態1に係る電流量検出器1と異なる。以下の実施の形態において、実施の形態1と同じ部材については説明を省略する。
実施の形態2に係る電流量検出器1によれば、第1磁気センサ2は、図5に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分Hm1と、の合成磁界を検出し、一方、第2磁気センサ3は、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出する。これらの磁気センサの出力の差分をとることにより第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができる。したがって、外部磁界の影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。測定電流25が流れる電流線5の断面は、図1(c)に示すように、測定電流25が流れる方向から見て、略矩形の断面、すなわち、長辺と、当該長辺に対して略垂直に設けられ上記長辺より短い短辺と、を有する断面であってもよい。図1(c)では、電流線5の略矩形の断面の長辺が27で示され、短辺が26で示されている。第1磁気センサ2を短辺26に、第2磁気センサ3を長辺27に配置した場合、電流が流れることにより短辺26に沿って発生する磁界強度は長辺27に沿って発生する磁界強度より大きくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が大きくなり、微小な電流に対して高感度に測定できるため好ましい。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を短辺26の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。この効果は、以降に説明するほかの実施形態においても、第1磁気センサ2を、電流が流れる方向から見て略矩形の断面の短辺26に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5の外側に配置した場合、同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
図6(a)は、本発明の実施の形態3に係る電流量検出器1の概略断面図であり、図6(b)は、その斜視図である。図6(a)、(b)に示すように、実施の形態3に係る電流量検出器1は、空隙部30が設けられることにより2つの電流路(第1電流路21及び第2電流路22)に分岐し、さらに合流する電流線5と、第1電流路21又は第2電流路22内を流れる測定電流25により発生する磁界を検出する2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、第2磁気センサ3が、電流線5を上面視した場合に電流線5の外側(すなわち、第1電流路21に第1磁気センサ2が設けられる場合は、第1電流路21を中心として第2電流路22と反対側、第2電流路22に第1磁気センサ2が設けられる場合は、第2電流路22を中心として第1電流路21と反対側)に配置され、第1磁気センサ2は電流線5を上面視した場合に第1電流路21及び第2電流路22の少なくとも一方(第2磁気センサ3が第1電流路21の外側に配置されているときは、第1電流路21、第2磁気センサ3が第2電流路22の外側に配置されているときは、第2電流路22)と重なる位置に配置されている。また、図6に示すように、実施の形態3においては、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、感磁軸11、12を含む感磁面が基板4に対して平行となるように設けられている(すなわち、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3の法線が基板4の法線に対して平行になるように設けられている)。
実施の形態3に係る電流量検出器1は、実施の形態1では、電流線5が分岐されていないのに対して、実施の形態3では、電流線5が分岐されている点で実施の形態1に係る電流量検出器1と異なる。
実施の形態3に係る電流量検出器1によれば、実施の形態1と同様に、外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができ、それにより、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができ、信号対ノイズ比(SN比)を向上させることができる。つまり、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。また、電流線5を2つの電流路に分岐し、分岐された電流路による磁界を検出するため、一方の電流路から発生する磁界は小さくなり、磁気センサが飽和することを抑制することができる。すなわち、電流線5を分岐することにより第1の磁気センサのアッテネート効果を得ることができる。
また、実施の形態3に係る電流量検出器1において、図6の分岐された第1電流路21の比抵抗を、分岐前後の電流路及び分岐された他方の第2電流路22の比抵抗より大きくなるように設定してもよい。このように構成することで、第1磁気センサ2を配置した第1電流路21に流れる電流量をさらに低減することができ、その結果、第1の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。例えば、分岐された第1電流路21をリン青銅、分岐される前後の電流線、及び他方の第2電流路22を無酸素銅で構成し、電気的に接続する。それにより前述した効果が得られる。さらに、リン青銅と無酸素銅は電気抵抗の温度係数が略同一であるため、それによる分岐量の変動など無く、精度良く第1の磁気センサのアッテネート効果が得られるため好ましい。
また、実施の形態3に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態4)
図7(a)は、本発明の実施の形態4に係る電流量検出器1の概略断面図であり、図7(b)は、その斜視図である。図7(a)、(b)に示すように、実施の形態4に係る電流量検出器1は、実施の形態3と同様の電流線5と、2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、第2磁気センサ3が、電流線5を上面視した場合に分岐した2つの電流路(第1電流路21、第2電流路22)間に配置され、第1磁気センサ2は実施の形態3と同様に配置されている。
実施の形態4に係る電流量検出器1は、実施の形態3では、第2磁気センサ3が電流線5の上面視外側に設けられているのに対して、実施の形態4では、第2磁気センサ3が2つに分岐された第1電流路21と第2電流路22との間に設けられている点で実施の形態3に係る電流量検出器1と異なる。
本発明の実施の形態4において、実施の形態1と同様に、外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができ、それにより、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができ、信号対ノイズ比(SN比)を向上させることができる。また、実施の形態3と同様に、分岐された電流路による第1の磁気センサのアッテネート効果を得ることができる。また、実施の形態3と同様に、分岐された電流線の比抵抗を分岐される前の電流線若しくは合流した後の電流線の比抵抗より大きくなるように設定することで、第1の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。さらに、実施の形態4においては、分岐された電流線の間に第2の磁気センサを配置したことによる第2の磁気センサのアッテネート効果(すなわち、第1電流路21を流れる測定電流25により発生する上向きの磁界と、第2電流路22を流れる測定電流25により発生する下向きの磁界とが打ち消しあって、第2磁気センサ3における磁界が減衰される効果)もあるため好ましい。
また、実施の形態4に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5に係る電流量検出器1の概略断面図である。図8に示すように、実施の形態5に係る電流量検出器1は、実施の形態4と同様の電流線5と、2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、第1磁気センサ2が、上面視した場合に分岐した2つの電流路(第1電流路21と第2電流路22)間に配置され、第2磁気センサ3は、上面視した場合に第1電流路21及び第2電流路22の少なくとも一方と重なる位置に配置されている。また、図8に示すように、実施の形態5においては、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、感磁軸11を含む感磁面が基板4に対して垂直となるように設けられている。
実施の形態5に係る電流量検出器1は、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3の設置位置が実施の形態4の場合と反対であるとともに、実施の形態4では、基板4に対してこれらの感磁面が平行になるように設けられているのに対して、実施の形態5では、基板4に対してこれらの感磁面が垂直になるように設けられている点で実施の形態4に係る電流量検出器1と異なる。
実施の形態5に係る電流量検出器1によれば、実施の形態1と同様に、外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができ、それにより、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができ、信号対ノイズ比(SN比)を向上させることができる。また、実施の形態4と同様に、分岐された電流路により、第2の磁気センサのアッテネート効果を得ることができる。また、実施の形態3と同様に、分岐された電流線の比抵抗を大きくなるように設定することで、第2の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。さらに、実施の形態5においては、実施の形態4と同様、分岐された電流線の間に第1の磁気センサを配置したことによる第1の磁気センサのアッテネート効果もあるため好ましい。
また、実施の形態5に係る電流量検出器1において、実施の形態2と同様、第1磁気センサ2を短辺26に、第2磁気センサ3を長辺27に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより短辺26に沿って発生する磁界強度は長辺27に沿って発生する磁界強度より大きくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が大きくなり、微小な電流に対して高感度な測定が可能となる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を短辺26の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態6)
図9(a)は、本発明の実施の形態6に係る電流量検出器1の断面図であり、図9(b)は、その斜視図である。図9(b)に示すように、実施の形態6に係る電流量検出器1は、一つの主電流路15と、当該主電流路15から分岐され主電流路15に合流する迂回電流路17と、迂回電流路17の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、第2磁気センサ3が、上面視した場合に迂回電流路17の外側に配置され、第1磁気センサ2は上面視した場合に迂回電流路17と重なる位置に配置されている。より具体的には、迂回電流路17は、主電流路15に対して略垂直に主電流路15側面から出発して主電流路15側面から離れる方向に形成された電流路17Aと、電流路17Aから主電流路15に対して平行に形成された電流路17Bと、電流路17Bから主電流路15に対して略垂直に主電流路15側面へ向かう電流路17Cと、からなる。第1磁気センサ2は迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Aと重なる位置に配置されている。一方、第2磁気センサ3は、迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Aの外側、すなわち、電流路17Aを中心として、電流路17Cと反対側に配置されている。また、第1磁気センサ2は迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Cと重なる位置に配置されていてもよい。この場合、第2磁気センサ3は、迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Cの外側、すなわち、電流路17Cを中心として、電流路17Aと反対側に配置される。なお、実施の形態6及び以下の実施の形態7〜9における「主電流路15」は、本発明に係る「電流量検出器付き電流線」の「電流線」に相当する。
実施の形態6に係る電流量検出器1は、実施の形態1では、主電流路に設けられているのに対して、実施の形態6では、主電流路15から分岐された迂回電流路17に設けられている点で実施の形態1に係る電流量検出器1と異なる。
実施の形態6に係る電流量検出器1によれば、第1磁気センサ2は、図9(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、迂回電流路17内を流れる測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分Hm1と、の合成磁界を検出する一方、第2磁気センサ3は、図9(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出するため、これらの磁気センサの出力の差分をとることにより、実施の形態1と同様に、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができる。また、主電流路15を分岐した迂回電流路17を流れる電流による磁界を検出するため、これにより発生する磁界は小さくなり、実施の形態3〜5と同様に大電流による磁気センサの飽和を抑制することができ、アッテネート効果を得ることができる。また、迂回電流路の比抵抗を主電流路より大きくなるように設定することで、実施の形態3と同様、第1及び第2の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。さらに、実施の形態6では、第1及び第2の磁気センサは主電流路15に対して感磁軸が平行に配置されているため、主電流路15により発生する磁界の影響を小さくすることができる。実施の形態6は、実施の形態3、4と同様に、分岐された電流線の間に第2の磁気センサを配置しても良く、それにより、第2の磁気センサのアッテネート効果も得られるため好ましい。
また、実施の形態6に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態7)
図10(a)は、本発明の実施の形態7に係る電流量検出器1の断面図であり、図10(b)は、その斜視図である。図10(b)に示すように、実施の形態7に係る電流量検出器1は、一つの主電流路15と、当該主電流路15から分岐され主電流路15に合流する迂回電流路17と、迂回電流路17の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、第2磁気センサ3が、迂回電流路17を上面視した場合に迂回電流路17の外側に配置され、第1磁気センサ2は迂回電流路17を上面視した場合に迂回電流路17と重なる位置に配置されている。より具体的には、迂回電流路17は、上述の電流路17A、17B、17Cからなり、第1磁気センサ2は迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Bと重なる位置に配置されている。一方、第2磁気センサ3は、迂回電流路17を上面視した場合に電流路17Bの外側、すなわち、電流路17Bを中心として、主電流路15と反対側に配置されている。
実施の形態6では、迂回電流路17の、主電流路15に垂直な部分(電流路17A)に第1磁気センサ2が設けられているのに対して、実施の形態7では、迂回電流路17の、主電流路15に平行な部分(電流路17B)に第1磁気センサ2が設けられている点で実施の形態6に係る電流量検出器1と異なる。
実施の形態7に係る電流量検出器1によれば、第1磁気センサ2は、図10(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、迂回電流路17内を流れる測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁面に平行な成分と、の合成磁界を検出する一方、第2磁気センサ3は、図10(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出するため、これらの磁気センサの差分をとることにより実施の形態1と同様に、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。また、主電流路15を分岐した迂回電流路17を流れる電流による磁界を検出するため、これにより発生する磁界は小さくなり、実施の形態3〜6と同様に大電流による磁気センサの飽和を抑制することができ、アッテネート効果を得ることができる。また、迂回電流路の比抵抗を主電流路より大きくなるように設定することで、実施の形態6と同様、第1及び第2の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。さらに、実施の形態7では、迂回電流路が小さく構成できるため、全体の構成を小さくできる。
また、実施の形態7に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態8)
図11(a)は、本発明の実施の形態8に係る電流量検出器1の断面図であり、図11(b)は、その斜視図である。図11(b)に示すように、実施の形態8に係る電流量検出器1は、一つの主電流路15と、当該主電流路15から分岐されさらに合流する迂回電流路17と、迂回電流路17の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、迂回電流路17は、空隙部30が設けられることにより2つに分岐しさらに合流し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、第2磁気センサ3が、上面視した場合に迂回電流路17の外側に配置され、第1磁気センサ2は上面視した場合に第1電流路21及び第2電流路22の少なくとも一方と重なる位置に配置されている。また、図11(a)、(b)に示すように、実施の形態8においては、第1磁気センサ2と第2磁気センサ3は、感磁軸11、12を含む感磁面が、基板4に対して平行となるように設けられている。すなわち、本発明の実施の形態8に係る電流量検出器1は、図11(b)に示すように、実施の形態6の電流線に実施の形態3の構成を組み合わせたものである。
実施の形態8に係る電流量検出器1と、実施の形態6に係る電流量検出器1とは、実施の形態6においては、迂回電流路17は分岐されていないのに対して、実施の形態8においては、迂回電流路17は分岐されている点で異なる。
実施の形態8に係る電流量検出器1によれば、第1磁気センサ2は、図11(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、迂回電流路17内を流れる測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分と、の合成磁界を検出する一方、第2磁気センサ3は、図11(a)に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出するため、これらの磁気センサの出力の差分をとることにより第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができる。第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。また、主電流路15を分岐した迂回電流路17がさらに分岐されているため、これを流れる電流により発生する磁界は極めて小さくなり、大電流による磁気センサの飽和を抑制することができ、アッテネート効果を得ることができる。実施の形態8は、実施の形態3〜5と同様に、分岐された電流線の間に第2の磁気センサを配置しても良く、それにより、第2の磁気センサのアッテネート効果も得られるため好ましい。
また、実施の形態8に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態9)
図12(a)は、本発明の実施の形態9に係る電流量検出器1の断面図であり、図12(b)は、その斜視図である。図12(b)に示すように、実施の形態9に係る電流量検出器1は、実施の形態6の電流線に実施の形態4の構成を組み合わせたものである。
実施の形態9に係る電流量検出器1は、実施の形態8においては、第2磁気センサ3が第1電流路21の外側に配置されているのに対して、実施の形態9においては、第2磁気センサ3が第1電流路21と第2電流路22との間に配置されている点で実施の形態8に係る電流量検出器1と異なる。
実施の形態9に係る電流量検出器1によれば、実施の形態1と同様に、外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができ、それにより、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができ、信号対ノイズ比(SN比)を向上させることができる。また、実施の形態3〜5と同様に分岐された電流路による第1の磁気センサのアッテネート効果を得ることができる。また、実施の形態3と同様に、分岐された電流線の比抵抗を大きくなるように設定することで、第1の磁気センサの大きなアッテネート効果を得ることができる。さらに、実施の形態9においては、実施の形態4、5と同様に、分岐された電流線の間に第2の磁気センサを配置したことによる第2の磁気センサのアッテネート効果も得られるため好ましい。また、主電流路15を分岐した迂回電流路17がさらに分岐されているため、これを流れる電流により発生する磁界は極めて小さくなり、大電流による磁気センサの飽和を抑制することができ、アッテネート効果を得ることができる。
また、実施の形態9に係る電流量検出器1において、実施の形態1と同様、第1磁気センサ2を電流線5の長辺27に、すなわち、電流線5を上面視して電流線5と重なる位置に配置することが好ましい。このような構成とした場合、上述のように、電流が流れることにより長辺27に沿って発生する磁界強度は短辺26に沿って発生する磁界強度より小さくなる。そのため、電流の変化に対する磁界強度変化が小さくなり、磁気センサが飽和しづらくなる、すなわち、大きな電流を電流線5に流しても第1の磁気センサ2が飽和しにくくなることにより、広い範囲の電流を測定できる。さらに、第1の磁気センサ2の感磁軸を長辺27の中心に配置すれば、その効果を最大とすることができる。
(実施の形態10)
図13は、本発明の実施の形態10に係る電流量検出器1の概略断面図である。図13に示すように、実施の形態10に係る電流量検出器1は、角張った略U字状の断面を有する電流線5と、電流線5の外周に配置された2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行であり、電流線5を上面視した場合に、第2磁気センサ3が、電流線5の外側に配置され、第1磁気センサ2は電流線5を上面視した場合に電流線5と重なる位置であって略U字状の両端部間に配置されている。
電流線5は、測定電流25が流れる方向に対して垂直な断面において、角張った略U字状の断面形状、すなわち、両端18A、18Cが同方向(上方向)に略垂直に屈曲し同方向(上方向)に延びる凹形状を有する。便宜的に、略U字形状の電流線5の開口した部分が上、閉じた部分が下になるように配置した場合に、水平な部分を水平部分18Bと称し、水平部分18Bの両端からそれぞれ鉛直上方向(すなわち、水平部分18Bに対して略垂直な方向であって上方向)に延びる部分を右端部分18A、左端部分18Cと称する。
第1磁気センサ2は、右端部分18Aと左端部分18Cとの間であって、側面視した場合に右端部分18A又は左端部分18Cに含まれる位置にある。一方、第2磁気センサ3は、電流線5を上面視した場合に、電流線5の外側、すなわち、右端部分18Aの右側、又は左端部分18Cの左側であって、側面視した場合に右端部分18A又は左端部分18Cに含まれる位置にある。
第1磁気センサ2と第2磁気センサ3とは、それらの感磁軸11、12が、互いに平行であり、且つ、電流線5の水平部分18Bに対して平行となるように配置されている。
実施の形態10に係る電流量検出器1によれば、電流線に均一な電流密度で電流が流れるとき、第1磁気センサ2は、図13に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、迂回電流路17内を流れる測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分Hm1と、の合成磁界を検出する一方、第2磁気センサ3は、図13に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出するため、これらの磁気センサの出力の差分をとることにより第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができる。第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。さらにこの形態の場合、第1磁気センサの感磁軸方向に導体が存在するため、外部の電界ノイズを遮蔽する効果が高い。
(実施の形態11)
図14は、本発明の実施の形態11に係る電流量検出器1の概略断面図である。図14に示すように、実施の形態11に係る電流量検出器1は、上記同様、角張った略U字状の断面を有する電流線5と、2つの磁気センサ(第1磁気センサ2及び第2磁気センサ3)と、を有し、2つの磁気センサは、それぞれ、磁界を検出する感磁軸11、12を有する磁気抵抗効果素子からなり、2つの磁気センサの感磁軸11、12は互いに平行である。
電流線5は、測定電流25が流れる方向に対して垂直な断面において、角張った略U字状の断面形状、すなわち、両端18A、18Cが同方向(上方向)に略垂直に屈曲し同方向(上方向)に延びる凹形状を有する。上記同様、水平な部分を水平部分18Bと称し、水平部分18Bの両端からそれぞれ鉛直上方向(すなわち、水平部分18Bに対して略垂直な方向であって上方向)に延びる部分を右端部分18A、左端部分18Cと称する。
第1磁気センサ2は、右端部分18Aと左端部分18Cとの間であって、右端部分18Aと左端部分18Cとから等距離にある中心線P以外の部分にあり、側面視した場合に右端部分18A又は左端部分18Cに含まれる位置にある。一方、第2磁気センサ3は、右端部分18Aと左端部分18Cとの間であって、右端部分18Aと左端部分18Cとから等距離にある中心線P上にある。
実施の形態11に係る電流量検出器1によれば、電流線に均一な電流密度で電流が流れるとき、第1磁気センサ2は、図14に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexと、電流線5内を流れる測定電流25により発生する磁界の、第1磁気センサ2の感磁軸11に平行な成分Hm1と、の合成磁界を検出する一方、第2磁気センサ3は、図14に示すように、第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexのみを検出するため、これらの磁気センサの出力の差分をとることにより第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexを除いた、測定電流25による磁界のみを検出することができる。第1磁気センサ2の感磁軸11方向の外部磁界成分Hexの影響を受けることなく測定電流25による磁界のみを検出することができるため、極めて正確な電流量検出器を提供することができる。さらにこの形態も実施の形態10と同様に、第1磁気センサの感磁軸方向の一方に導体が存在するため、外部の電界ノイズを遮蔽する効果が高い。その上、この形態であれば第1磁気センサ及び第2磁気センサを1つの基板の表面及び裏面にそれぞれ配置することで部品点数を減らし、コストを低減することができる。
本願は、2014年3月7日に日本国に出願された特願2014−45588号に基づく優先権を主張する。当該出願(特願2014−45588号)の明細書に記載された内容は、本明細書において引用することにより援用する。
1 電流量検出器
2 第1磁気センサ
3 第2磁気センサ
4 基板
5 電流線
21 第1電流路
22 第2電流路

Claims (12)

  1. 測定電流が流れる電流線と、
    磁界を検出して電気的に出力する少なくとも2つの磁気センサと、を備え、
    前記2つの磁気センサは、それぞれ、磁界に対して電気的な出力が最も高くなる感磁軸と、磁界に対して電気的な出力が無くなる不感磁軸と、を有する磁気抵抗効果素子からなり、
    前記2つの磁気センサの感磁軸は互いに平行であり、
    前記2つの磁気センサのうち、一方の第1磁気センサは、測定電流により発生する磁界の、感磁軸に対して垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に対して平行な成分の磁界強度が大きくなるような位置に配置され、
    前記2つの磁気センサのうち、他方の第2磁気センサは、その感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して垂直であり、その不感磁軸が、測定電流により発生する磁界に対して平行になる位置に配置され、
    前記第1磁気センサの出力と前記第2磁気センサの出力との差分により、測定電流の電流量を検出することを特徴とする電流量検出器。
  2. 前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側に配置され、前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  3. 前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側に配置され、前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線と重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  4. 前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
    前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記電流線の外側の位置であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されており、
    前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  5. 前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
    前記第2磁気センサは、前記第1電流路と前記第2電流路との間であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されており、
    前記第1磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  6. 前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
    前記第1磁気センサは、前記第1電流路と前記第2電流路との間であって、前記第1電流路及び前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界の、感磁軸に垂直な成分の磁界強度より、感磁軸に平行な成分の磁界強度が大きくなる位置に配置されており、
    前記第2磁気センサは、前記電流線を上面視した場合に前記第1電流路及び前記第2電流路のいずれか一方と重なる位置であって、その不感磁軸が、前記第1電流路又は前記第2電流路を流れる測定電流により発生する磁界に対して平行となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  7. 前記電流線は、2つに分岐され合流する第1電流路及び第2電流路を有し、
    前記第1電流路若しくは前記第2電流路の比抵抗は、分岐される前の電流線若しくは合流した後の電流線の比抵抗より大きく、且つ
    前記第1電流路若しくは前記第2電流路の温度係数は、分岐される前の電流線若しくは合流した後の電流線の温度係数と略同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電流量検出器。
  8. 前記電流線は、測定電流の流れる方向に対して垂直な断面が、長辺と短辺とからなる略矩形形状を有し、
    前記第2磁気センサの感磁軸は、前記電流線の短辺の中心に位置し、
    前記第1磁気センサの感磁軸は、前記電流線の長辺の中心に位置することを特徴とする請求項1、2、4、5、7のいずれか一つに記載の電流量検出器。
  9. 前記電流線は、測定電流の流れる方向に対して垂直な断面が、長辺と短辺とからなる略矩形形状を有し、
    前記第1磁気センサの感磁軸は、前記電流線の短辺の中心に位置し、
    前記第2磁気センサの感磁軸は、前記電流線の長辺の中心に位置することを特徴とする請求項3又は6に記載の電流量検出器。
  10. 前記電流線は、測定電流が流れる方向に対して垂直な断面において、両端が同方向に略垂直に屈曲した断面凹形状を有することを特徴とする請求項1記載の電流量検出器。
  11. 前記第1磁気センサ及び前記第2磁気センサは、一の基板の表面及び裏面にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電流量検出器。
  12. 主電流路と、前記主電流路から分岐され前記主電流路と合流する迂回電流路と、を有する電流線と、当該迂回電流路に設けられた請求項1〜11のいずれかに記載の電流量検出器と、を有してなることを特徴とする電流量検出器付き電流線。
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