JP2004340917A - 電圧降下式電流計測装置 - Google Patents

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克巳 西谷
Norio Isshiki
功雄 一色
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太 西田
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Abstract

【課題】 シャント抵抗の温度変化に対する抵抗値の変化率を演算等によって考慮せずに、シャント抵抗に流れる電流を計測する。
【解決手段】 シャント抵抗である第1の導体1での電圧降下と、この第1の導体1と同一の抵抗温度係数を有する材料の第2の導体2での電圧降下とが、同一の温度変化による抵抗値変化の影響を受けることを利用して、第1の導体1に近接配置して接続した第2の導体2から流れ出る計測用電流を計測する。これにより、第1の導体1に流れる被計測電流を計測する。温度変化に対する抵抗値の変化率を演算等によって考慮しなくても、第1の導体1から流れ出るメイン電流を容易に計測することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電圧降下式電流計測装置及びそれに関連する技術に関する。
例えば自動車等に搭載されて様々な負荷を駆動するに際して、電流センサで電流を計測し、発電機の制御パラメータ等に使用されている。
この場合に使用される電流センサとしては、ホール素子を用いたものもあるが、大電流を流す導体の大きさに準じて部品サイズが比較的大きくなり、このため小型化の要請に合致しない場合がある。そこで、電流経路内にシャント抵抗を配置し、このシャント抵抗に流れる電流を計測することが行われている。
シャント抵抗を用いる電圧降下式電流センサは、被測定回路中に抵抗を挿入し、その両端の電圧降下を測定することによって電流値の計測を行うものである。ここで、シャント抵抗両端の電圧降下をV、シャント抵抗の抵抗値をRとすると、シャント抵抗に流れる電流値Iは、オームの法則により次の(1)式で求められる。
I=V/R …(1)
ところで、自動車内の回路でシャント抵抗を使用する場合、雰囲気温度が−40℃〜+85℃または+125℃と温度変化の幅が100℃以上と大きく、よって抵抗の温度係数が無視できない。
このため、例えば、駆動回路にシャント抵抗を設けて、このシャント抵抗の両端に発生する電圧降下をA/D変換器等に入力し、A/D変換された値をCPU等で演算して電流値Iを求める際に、シャント抵抗付近に温度センサを設け、この温度センサで検出される温度によりシャント抵抗の抵抗値を補正し、この補正後の抵抗値により電流値Iを演算していた。
尚、本出願人は先行技術文献調査を行っていない。
上記の従来の例では、温度センサを使用することによりシャント抵抗の抵抗値の補正が可能であるが、この場合、補正内容が温度センサの精度に依存する。
したがって、温度センサの精度が低い場合には、CPUが温度誤差をそのまま含んだ状態でシャント抵抗の抵抗値を補正してしまうため、電流値Iの演算結果に誤差を含んでしまう。
そこで、この発明の課題は、温度変化に対する抵抗値の変化率を演算等によって考慮しなくても、シャント抵抗に流れる電流を温度変化に影響されずに容易に計測することができる電圧降下式電流計測装置及びそれに関連する技術を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、被計測電流が流れる経路に介装され、前記被計測電流を計測する電圧降下式電流計測装置であって、前記経路に介装される導体と、前記導体に近接して配置され、当該導体の所定の2点間に生じる電圧降下に基づいて前記被計測電流を計測する回路の少なくとも一部が設けられた回路基板とを備えるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記回路基板が、前記導体の面上に配設されるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記回路基板がプリント配線基板である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記導体がバスバーであり、前記回路基板に、前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第2の導体が形成されたものである。
請求項5に記載の発明は、導体の電圧降下を計測することによって電流を計測する電圧降下式電流計測装置であって、被計測電流が流れる第1の導体と、前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第2の導体と、前記第1の導体において前記接続点から前記被計測電流の流れる方向に一定距離離れた第1の点と前記第2の導体において前記接続点から所定の距離離れた第2の点との電位差を比較する一の電位差比較装置と、前記電位差比較装置からの信号に基づいて、前記第1の点と前記第2の点の電位が等しくなるまで前記第2の導体に計測用電流を流す一の電流制御装置と、前記計測用電流基づいて前記被計測電流を計測する一の電流計測装置とを備えるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電圧降下式電流計測装置であっ、前記第1の導体と前記第2の導体とが近接して配置されるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体及び前記第2の導体が、前記接続点以外の部分で互いに絶縁されるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体が金属バーである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記金属バーが、電源経路内で負荷に電源供給を行うためバスバーで兼用されるものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の電圧降下式電流計測装置であって、当該電圧降下式電流計測装置が、複数の電流経路に対して電源を分岐供給するためのジャンクションボックス内に装着され、前記金属バーが、前記ジャンクションボックス内で電流経路を形成するための前記バスバーが兼用されるものである。
請求項11に記載の発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体が、プリント配線基板の1つの層として形成された配線パターンである。
請求項12に記載の発明は、請求項5から請求項11のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第2の導体が、プリント配線基板の1つの層として形成された配線パターンである。
請求項13に記載の発明は、請求項5から請求項12のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記電流計測装置が、前記計測用電流を電圧に変換するための抵抗器と、前記抵抗器の近傍に設けられて、計測用電流によって生じた当該抵抗器の一端の電位を検出する検出回路とを備え、前記抵抗器の他端が、前記検出回路の基準電位となる接地電位に接続されるものである。
請求項14に記載の発明は、請求項5から請求項13のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第3の導体と、前記第3の導体において前記所定の接続点から所定の距離離れた第3の点と、前記第1の導体における所定の第4の点との電位差を比較する他の電位差比較装置と、前記他の電位差比較装置からの信号に基づいて、前記第3の点と前記第4の点とが等しくなるまで前記第3の導体に前記所定の接続点から前記第3の点に向かって他の計測用電流を流す他の電流制御装置と、前記他の計測用電流に基づいて前記被計測電流を計測する他の電流計測装置とをさらに備えるものである。
請求項15に記載の発明は、請求項5から請求項14のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第2の導体が、その内部において互いに隣接する部分に流れる電流の向きが逆方向となる形状に形成されるものである。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第3の導体が、その内部において互いに隣接する部分に流れる電流の向きが逆方向となる形状に形成されるものである。
請求項17に記載の発明は、請求項13に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記抵抗器が複数個設置され、当該各抵抗器の抵抗値が互いに異なって設定され、前記検出回路での検出レベルに応じていずれか一の前記抵抗器を選択する選択回路をさらに備えるものである。
請求項18に記載の発明は、請求項5から請求項12のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記電位差比較装置に電源を供給するものであって、前記被計測電流が流れる経路中の所定の点の電位から昇圧及び降圧を行う電源回路をさらに備えるものである。
請求項19に記載の発明は、請求項14または請求項16に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第2の導体における前記接続点から前記第2の点までの抵抗値と、前記第3の導体における前記所定の接続点から前記第3の点までの抵抗値が異なって設定されたものである。
請求項20に記載の発明は、請求項14または請求項16に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記一の電流計測装置からの出力と、前記他の電流計測装置からの出力とを比較することで、前記第1の導体に流れる電流の方向を判断する演算部をさらに備えるものである。
請求項21に記載の発明は、請求項5から請求項20のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体と前記第2の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成されたものである。
請求項22に記載の発明は、請求項14、請求項16、請求項19または請求項20に記載の電圧降下式電流計測装置であって、前記第1の導体と前記第3の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成されたものである。
請求項1に記載の発明によれば、導体の所定の2点間に生じる電圧降下に基づいて被計測電流を計測する回路の少なくとも一部が設けられた回路基板(例えば請求項3のようなプリント配線基板)を用いて、導体に流れる被計測電流、即ちメイン電流を容易に計測することができる。この場合、導体と回路基板とを近接させているので、両者の温度変化が互いに同等となることを利用して、抵抗値の温度変化の補正を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、例えばジャンクションボックス内において、回路基板を導体の面上に配設することにより、小型化を達成することができる。
請求項4に記載の発明によれば、例えばジャンクションボックス内において、既存のバスバーを導体として使用し、これに第2の導体が形成された回路基板を設置することができるので、専用のシャント抵抗を追加するよりもサイズが小さくて済む利点がある。
請求項5〜請求項18に記載の発明によれば、第2の導体から流れ出る計測用電流を計測することで、第1の導体に流れる被計測電流を計測するので、第1の導体から流れ出るメイン電流を容易に計測することができる。
請求項6に記載の発明によれば、第1の導体と第2の導体とが近接配置されるので、両導体が同一の温度変化を受けやすくなり、抵抗値変化についての条件をほぼ同一にできる。
請求項7に記載の発明によれば、第1の導体と第2の導体とを近接配置する際に、両導体間の予期しない電気的接続を防止できる。
請求項8〜請求項10に記載の発明によれば、例えば被覆電線等に比べて、金属バーの中間の任意の位置から電圧を取り出してその両端電圧を電位差比較装置で計測することが容易である。特に、請求項9及び請求項10によると、ジャンクションボックス内等での既存のバスバーを第1の導体等として利用するだけなので、専用のシャント抵抗を追加するよりもサイズが小さくて済む利点があり、さらに、大きなサイズを余儀なくされるホール素子を使用する場合に比べて、ジャンクションボックス全体としての小型化を飛躍的に達成することができる。
請求項11及び請求項12に記載の発明によれば、プリント配線基板上に導体のパターン形成を行うことで、シャント抵抗として小型化のものを実現できる。
請求項13に記載の発明によれば、電流計測装置の抵抗器を電流制御装置等から引き離して検出回路の近傍に設置することが可能であるので、これによって検出回路に至るまでの配線の自由度が向上するとともに、そのための配線が1本で済む。また、電位差比較装置及び電流制御装置等の基準電位と検出回路の基準電位とが異なっていても、抵抗器の基準電位を検出回路と共通にしているので、計測用電流の計測を正確に行うことができる。
請求項14に記載の発明によれば、双方向電流の一方を第2の導体で、他方を第3の導体で、それぞれ容易に計測することができる。
請求項15に記載の発明によれば、第2の導体の一部が他の一部に対して逆向きまたは異方向に配置されるので、外来電磁波によって生じる起電力が逆向きとなって打ち消され、よって外来ノイズの成分を打ち消すことが可能である。
請求項16に記載の発明によれば、第3の導体の一部が他の一部に対して逆向きまたは異方向に配置されるので、外来電磁波によって生じる起電力が逆向きとなって打ち消され、よって外来ノイズの成分を打ち消すことが可能である。
請求項17に記載の発明によれば、電流計測装置の複数の抵抗器が異なった抵抗値に設定され、これらのひとつを、検出回路での検出結果に適するように選択するようになっているので、単一の抵抗器を使用する場合に比べて、広いレンジで精度良く被計測電流を計測することができる。
請求項18に記載の発明によれば、電位差比較装置の電源電圧や入力電圧範囲などの仕様制限を回避することが可能である。
請求項19に記載の発明によれば、第1の導体に双方向電流が流れる場合であって、且つその電流の流れる方向によって電流値が異なる場合において、抵抗体としての第2の導体と第3の導体の抵抗値を異ならせているので、大電流が流れる方向の計測については、使用する導体の抵抗値を比較的大きく設定する一方、小電流が流れる方向の計測については、使用する導体の抵抗値を比較的小さく設定することができる。したがって、各電位差比較装置の仕様に適したそれぞれの電流計測を行うことが容易に可能となる。
請求項20に記載の発明によれば、第1の導体に双方向電流が流れる場合に、電流値の計測だけでなく、第1の導体に流れる電流の方向をも容易に判断できる。
請求項21に記載の発明によれば、第1の導体と第2の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成され、また請求項22に記載の発明によれば、さらに第1の導体と第3の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成されているので、これらの複数の導体が同一の温度変化による抵抗値変化を受ける。このことを利用して、第2の導体等から流れ出る計測用電流を計測することで、第1の導体に流れる被計測電流を容易に計測でき、温度変化に対する抵抗値の変化率を演算等によって考慮しなくても、第1の導体から流れ出るメイン電流を容易に計測することができる。
{第1の実施の形態}
一般に、自動車など小電流〜大電流までを扱う環境においては、ジャンクション・ボックスと称される配線部品等での配電に、バスバーと呼ばれる銅や銅合金もしくはアルミなどで作られた板状の金属片(金属バー)が使用されることがあり、このバスバーを、負荷Mに与える電流計測のためのシャント抵抗として利用することが可能である。
例えばバスバーの金属材料として銅を使用する場合、この銅の抵抗温度係数は、およそ0.004/℃である。そして、自動車内の回路でシャント抵抗を使用する場合、雰囲気温度が−40℃〜+85℃または+125℃と温度変化の幅が100℃以上と大きい。このように雰囲気温度の温度差が100℃あれば、その抵抗値は1.4倍となる。よって、シャント抵抗としてバスバーを用いて正確な電流値を知るためには、何らかの手段により抵抗値を補正する必要がある。
この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置は、例えば、自動車に搭載される各種の負荷に電源を供給する際に、負荷に与える電流を計測するものであって、シャント抵抗と同じ抵抗温度係数を有する材料(同じ材料を含む)で構成された温度補償用抵抗体を設け、この温度補償用抵抗体をシャント抵抗に近接して配置すれば、シャント抵抗と温度補償用抵抗体との温度変化が互いに同等となることを利用して、抵抗値の温度変化の補正を行う。
具体的に、この電圧降下式電流計測装置は、各種の負荷Mが接続されるなどの複数の電流経路に対して電源電流を分岐供給するためのジャンクションボックス内に装着され、図1及び図2の如く、導体の電圧降下を計測することによって負荷Mに流されるメイン電流(被計測電流)I1を計測するものであって、負荷Mにメイン電流I1を供給するためのシャント抵抗としての第1の導体1と、この第1の導体1内の所定の接続点Pcnに接続する温度補償用抵抗体としての第2の導体2と、第1の導体1内において上記の接続点Pcnからメイン電流I1の流れる方向に一定距離だけ離れた点A(第1の点)の電位と第2の導体2内において上記接続点Pcnから所定の距離だけ離れた点B(第2の点)の電位とを比較する電位差比較装置3と、点Bの電位と点Aの電位が等しくなるまで第2の導体2に上記の接続点Pcnから点Bに向かって計測用電流I2を流す電流制御装置4と、この計測用電流I2に基づいてメイン電流I1を計測する電流計測装置5とを備える。
第1の導体1は、ジャンクションボックス内で使用される既存の短冊状の金属片としてのバスバーをそのまま利用して構成する。この金属片としてのバスバーの材料として例えば銅が使用される。
第2の導体2は、第1の導体1が設置される同一のジャンクションボックスに設置され、図3の如く、例えばその端部が、導体6を介して第1の導体1中の所定の接続点Pcnに接続されるもので、第1の導体1と同じ抵抗温度係数を持つ金属材料(例えば銅)が使用される。この第2の導体2は、例えば図4の如く、所定のプリント配線基板(回路基板)7上に形成されるプリント配線パターンとして実現されても差し支えない。ここで、プリント配線基板7は、ガラスやエポキシ樹脂等を使用した硬質の配線基板の他、フレキシブル配線基板(FPC)を含む。またプリント配線パターンとしては、例えば直線状に形成される。この第2の導体2は、プリント配線基板7の表裏の両面のうち、第1の導体1と同じ面側に形成されても良いし、あるいは第1の導体1と逆の面に形成されてもよい。
第2の導体2の抵抗値は、第1の導体1の抵抗値と異なって設定していても差し支えなく、例えば10,000:1等の所定の比率に設定される。
そして、第1の導体1と第2の導体2の温度に対する変化をほぼ同等とするために、両導体1,2が互いに近接して配置され、また、両導体1,2の接続点Pcn以外の部分は、絶縁シール等の絶縁部材によって互いに絶縁されている。そして、両導体1,2の抵抗温度係数が上述のように同一とされることで、この両導体1,2の温度変化に対する抵抗値の変化率が同等とされる。これにより、第2の導体2の電流を計測すれば、第1の導体1の温度変化に対する抵抗値の変化率を考慮した計測を行うことができることから、計測時に両導体1,2の温度係数をキャンセルすることができる。
電位差比較装置3は演算増幅器(オペアンプ)であり、図2に示した非反転入力端子が、図1のように第1の導体1における上記接続点Pcnよりも負荷M側の中間点である接続点Aに接続され、図2に示した反転入力端子が、図1のように第2の導体2の点Bに接続され、図2の如く、両入力端子に与えられる電圧の差分が出力端子から出力される。
そして、図1において、接続点Pcnと接続点Aとの離間距離は、この間を流れる電流に対する抵抗値を規定することになるが、通電時に接続点Pcnと接続点Aとの間で所定の電圧降下が生じて電位差比較装置3での電圧検知精度に適応するような抵抗値を有するように、接続点Pcnと接続点Aとの離間距離が設定される。このようにする場合、第1の導体1としてバスバーを採用し、そのバスバーの中間位置を接続点Pcn及び接続点Aとしているので、電位差比較装置3での電圧検知精度に適応するような電圧降下を実現する場合に、その抵抗値を決定するための接続点Pcnと接続点Aとの離間距離の設定を極めて容易に行うことができ便利である。
また、この電位差比較装置3の電源は、基本的には計測電流が流れる元電源+Bから生成すればよいが、この電位差比較装置3の電源電圧及び入力電圧範囲など電位差比較装置3の仕様によって電源回路を構成する必要があるため、元電源+Bの電位から昇圧/降圧を行って、電位差比較装置3の正・負(もしくは正・GND)の電源とすることが望ましい。この昇圧/降圧のための電源回路10としては、例えば図5の如く、昇圧用のチャージポンプ回路8及び降圧用のドロッパ式レギュレータ9を併用して行えばよい。具体的には、チャージポンプ回路8を利用して元電源(+B)より高い電位V+をつくり出し、またドロッパ式レギュレータ9によって、元電源(+B)より低い電位V−をつくり出す。そして、チャージポンプ回路8で昇圧された電位V+とドロッパ式レギュレータ9によって降圧された電位V−との電位差を電源として電位差比較装置3に与えることにより、高価なRail-to-Rail入力の仕様でないオペアンプを使用した電位差比較装置3であっても問題なく動作させることができる。よって、電位差比較装置3として安価なオペアンプを使用することが可能となる。尚、電源回路10として、チャージポンプ回路8及びドロッパ式レギュレータ9を使用する代わりに、昇圧/降圧用のDC/DCコンバータを使用しても差し支えない。
電流制御装置4は、PチャネルFETであって、ソースが第2の導体2の点Bに接続され、ドレインが電流計測装置5に接続される。そして、電流制御装置4のゲートは電位差比較装置3の出力端子に接続されている。即ち、点Bからは、電位差比較装置3の反転入力端子への経路と、電流制御装置4への経路の2経路に分岐した回路が構成されていることになる。
これにより、図1及び図2中の第1の導体1にメイン電流I1が流れた際に生じる第1の導体1での電圧降下によって電位差比較装置3が電流制御装置4のゲート入力を制御し、A点とB点の電圧降下が等しくなるようにB点に電流I2が流れることになる。
電流計測装置5は、図2及び図6の如く、計測用電流I2を電圧に変換するための抵抗器11と、この抵抗器11の一端の電位を計測するA/D変換器(検出回路)12とを備える。そして、図6の如く、抵抗器11はA/D変換器12の近傍に配置され、抵抗器11の他端がA/D変換器12の基準電位(接地レベル)に接続される。尚、A/D変換器12はマイクロコンピュータチップ等に内蔵されたものを使用でき、このA/D変換器12の基準電位は、図6の如く、例えば定電圧レギュレータ13を用いて、元電源(+M)からの電源電圧を降圧して与えるようになっている。
これにより、電流制御装置4から電流計測装置5への配線を1本で済ませてその引き回しの自由度を高めることが可能であり、且つ、基準電位(接地)を一意に設定できるので、各装置間の基準電位の差異による影響を受けないように構成できる。
上記構成の電圧降下式電流計測装置の動作を説明する。
図1及び図2中の元電源(+B)からの電源電圧が供給されると、第1の導体1にメイン電流I1が流れ、このメイン電流I1が負荷Mに供給される。
ここで、第1の導体1にメイン電流I1が流れると、第1の導体1での電圧降下によって、図2の如く、電位差比較装置3の非反転入力端子がローとなる。そうすると、電位差比較装置3の出力端子がローとなり、これがPチャネルFETである電流制御装置4のゲートに与えられ、このゲート入力が制御されることで、電位差比較装置3の動作に基づき図2中のA点とB点の電圧降下が等しくなるように第2の導体2に計測用電流I2が流れる。
この場合、第1の導体1の抵抗値をR1とし、第2の導体2の抵抗値をR2として、「R1×I1=R2×I2」となるように、電位差比較装置3が電流制御装置4を制御する。かかる動作において、電位差比較装置3の各入力端子には電流が流れ込まないので、分流電流としての計測用電流I2は全て電流制御装置4のドレイン電流として電流計測装置5に出力される。
電流計測装置5の抵抗器11に計測用電流I2が流れると、この抵抗器11の一端に生じる電圧がA/D変換器12に与えられ、これにより計測用電流I2を計測することで、メイン電流I1を計測する。
この場合、抵抗器11の抵抗値をRout、抵抗器11の両端電圧をVoutとすると、「Vout=Rout×I2」であり、また「I2=(R1/R2)×I1」であるため、「Vout=Rout×(R1/R2)×I1」である。したがって、メイン電流I1は、A/D変換器12で計測されたVoutに基づいて、「I1=Vout×(R2/R1)/Rout」という式により演算で求めることができる。
ここで、第1の導体1と第2の導体2とは同じ抵抗温度係数の材料で構成されており、また両導体1,2が互いに近接配置されているため、温度変化に対する抵抗値の変化率はほぼ同一である。したがって、第2の導体2から流れ出る計測用電流I2を計測することで、温度変化に対する抵抗値の変化率を演算等によって考慮しなくても、第1の導体1から流れ出るメイン電流I1を計測することができる。
また、電流計測装置5の抵抗器11を電流制御装置4等から引き離してA/D変換器12の近傍に設置しているので、これによってA/D変換器12に至るまでの配線の自由度が向上するとともに、そのための配線が1本で済む。また、電位差比較装置3及び電流制御装置4等の基準電位(接地レベル)とA/D変換器12の基準電位(接地レベル)とが異なっていても、抵抗器11の基準電位(接地レベル)をA/D変換器12と共通にしているので、計測用電流I2の計測を正確に行うことができる。
そして、ジャンクションボックス内の電流を計測する場合に、既存のバスバーをそのままシャント抵抗である第1の導体1として使用し、これにプリント配線パターンとして実現される第2の導体2を設置するだけで電流計測を正確に行うことができるので、大きなサイズを余儀なくされるホール素子を使用する場合に比べて、ジャンクションボックス全体としての小型化を飛躍的に達成することができる。また、ジャンクションボックス内の既存のバスバーを第1の導体1等として利用するだけなので、専用のシャント抵抗を追加するよりもサイズが小さくて済む利点がある。
また、バスバーを第1の導体1とし、そのバスバーの中間位置を接続点Pcn及び接続点Aとしているので、電位差比較装置3での電圧検知精度に適応するような第1の導体1での電圧降下を実現する際に、その抵抗値を決定するための接続点Pcnと接続点Aとの離間距離の設定を極めて容易に行うことができ便利である。特に、例えば被覆電線等の中間位置の両端電圧を計測する場合などに比べると、バスバーは元々金属面が露出している構成となっているため、両端電圧の取り出しが容易であるという利点がある。
{第2の実施の形態}
図7はこの発明の第2の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置中の第1の導体1及び第2の導体2を示す図である。尚、ここでは、第1の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。
第1の実施の形態では、シャント抵抗である第1の導体1をバスバーとし、温度補償用抵抗体としての第2の導体2をプリント配線パターンとしていたが、この実施の形態の電圧降下式電流計測装置は、図7の如く、第1の導体1としてプリント配線基板21〜23の1つの層を用いて構成し、第2の導体2をプリント配線基板21〜23の第1の導体1と異なる層を用いて構成している。ところで、図7では第1及び第2の導体1,2を異なる層で構成したが、これらを同一の層に構成しても何ら問題はない。そして、両導体1,2は同一の抵抗温度係数を有する金属材料(同じ材料を含む)を用いて形成される。その他の構成は第1の実施の形態と同様であり、またその動作も第1の実施の形態と同様である。
この実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
{第3の実施の形態}
図8はこの発明の第3の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示す図である。なお、図8では第1の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。この実施の形態の電圧降下式電流計測装置は、メイン電流I1として双方向電流が流れる場合に適用可能なものであって、双方向電流としてのメイン電流I1が流れるシャント抵抗としての第1の導体1と、この第1の導体1内の接続点Pcn1に接続される第1の温度補償用抵抗体としての第2の導体2と、第1の導体1内の接続点Pcn1から一定距離だけ離間した接続点Pcn2に接続される温度補償用抵抗体としての第3の導体25と、第2の導体2内において上記接続点Pcn1から一定距離だけ離れた点Bの電位と上記接続点Pcn2の電位とを比較する第1の電位差比較装置3と、第3の導体25内において上記接続点Pcn2から一定距離だけ離れた点(第3の点)Dの電位と上記接続点Pcn1の電位とを比較する第2の電位差比較装置26と、点Bの電位と点Pcn2の電位が等しくなるまで第2の導体2に上記の接続点Pcn1から点Bに向かって計測用電流I2を流す電流制御装置4と、点Dの電位と点Pcn1(この場合、計測用の第4の点が接続点Pcn1と兼用されている)の電位が等しくなるまで第3の導体25に上記の接続点Pcn2から点Dに向かって計測用電流I3を流す電流制御装置27と、計測用電流I2,I3に基づいてメイン電流I1をそれぞれ計測する電流計測装置5,28とを備える。
このうち、第1の導体1、第2の導体2、電位差比較装置(第1の電位差比較装置)3、電流制御装置4及び電流計測装置5は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるため、その子細についての説明を省略する。
また、第3の導体25は、第2の導体2と同様に、第1の導体1と同じ抵抗温度係数を有する材料を用いて形成されている。さらに、第2の電位差比較装置(第1の電位差比較装置)26、電流制御装置27及び電流計測装置28の第3の導体25に対する接続関係は、電位差比較装置(第1の電位差比較装置)3、電流制御装置4及び電流計測装置5の第2の導体2に対する接続関係と同一である。
メイン電流I1の向きが図8中の矢示方向Q1である場合、第1の実施の形態で説明した場合と同様の動作により電流計測装置5側でメイン電流I1を計測する。ここでの動作説明は省略する。
一方、メイン電流I1の向きが図8中の矢示方向Q2である場合、第1の導体1での電圧降下に応じて、電位差比較装置26が電流制御装置27を制御して、点Pcn1とD点の電圧降下が等しくなるように第3の導体25に計測用電流I3が流れる。この計測用電流I3を計測することで、メイン電流I1を計測することができる。
この実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
尚、この実施の形態において、両導体1,2の構造を第2の実施の形態と同様にしても差し支えない。
{第4の実施の形態}
図9はこの発明の第4の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示す図である。なお、図9では第1の実施の形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付している。第1の実施の形態では、電流計測装置5内で計測用電流I2を電圧に変換するための抵抗器11を単一に設けていたが、この実施の形態の電圧降下式電流計測装置では、電流計測装置5内に複数の抵抗器31,32,33を並列に接続し、各抵抗器31,32,33の抵抗値を全て異ならせている。そして、各抵抗器31,32,33に流れる計測用電流I2をオンオフするためのスイッチ34,35,36を個別に設け、所定の選択回路37によりいずれか1個のスイッチ34,35,36を選択することで、A/D変換器12に入力する電圧レベルを変更し、これによりA/D変換器12で計測する計測用電流I2のレンジを広げる。図9では、スイッチ34,35,36としてトランジスタを用いているが、機械式のスイッチ、ラッチまたはリレー等の等価機能を満たすものであればどのようなものを使用してもよい。
選択回路37は、A/D変換器12での計測用電流I2の計測結果に応じていずれか1個のスイッチ34,35,36のみをオンとする。
例えば、第1の抵抗器31の抵抗値を500Ω、第2の抵抗器32の抵抗値を5kΩ、第3の抵抗器33の抵抗値を50kΩに設定しておけば、選択回路37でスイッチ34,35,36の選択を行うことで、抵抗器31,32,33の抵抗値を500Ω〜50kΩと100倍に変更することができ、この100倍のレンジで計測用電流I2を計測できる。
具体例を示すと、第1の導体1の抵抗値と第2の導体2の抵抗値の比が1:10,000として、メイン電流I1が100Aのときは、計測用電流I2が0.01Aとなる。この場合、選択回路37でスイッチ34のみをオンにして第1の抵抗器31(500Ω)を選択すれば、出力電圧Voutとして最大の出力電圧レベル(5V)で計測用電流I2を計測し、ひいてはメイン電流I1を演算することができる。
ところが、この第1の抵抗器31を選択したままで、メイン電流I1が1.0Aになると、計測用電流I2が0.0001Aとなるため、出力電圧Voutが50mVとなり、Voutが5Vの場合に比べてA/D変換における誤差が生じやすい。
そこで、A/D変換器12で得られた出力電圧Voutの値が所定の閾値範囲となる毎に、抵抗器31,32,33を選択切り替えする。例えば、A/D変換器12で計測した出力電圧Voutが2Vより大の場合に第3の抵抗器33を、2V以下で且つ0.2Vより大の場合に第2の抵抗器32を、0.2V以下の場合に第1の抵抗器31をそれぞれ選択する。尚、出力電圧Voutの最大出力を5Vとすると、小電流から大電流に遷移した場合に各抵抗器31,32,33の切り換えが困難になる。この場合、電流制御装置4からの出力電圧Voutの正常値を例えば4.8V等に制限しておき、それを超えた場合に、第1の抵抗器31を選択するようにしてもよい。
この実施の形態では、広いレンジでメイン電流I1を計測することが可能となる。
{第5の実施の形態}
上記各実施の形態の第2の導体2及び第3の実施の形態の第3の導体25が、平面状のプリント配線基板に直線状に形成された配線パターンとして実現していたが、この発明の第5の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置では、第2の導体2及び第3の導体25を、図10のように、矩形に折れ曲がった形状に形成して、一部41〜43の周囲を他の部分44〜46がほぼ取り囲む形状の配線パターンとして形成している。そして、図11のように、互いに隣接する部分同士は、電流の向きが逆向きになるようになっている。具体的には、符合47の部分で矩形等に折曲した形状とし、その両側の符合42の部分と符合45の部分とが平行になるように配置される。そして、符合42の部分と符合45の部分のそれぞれの端部から垂直方向に向けて符合43の部分と符合46の部分がそれぞれ延設して形成され、さらに、符合43の部分と符合46の部分のそれぞれの端部から垂直方向に向けて符合41の部分と符合44の部分がそれぞれ延設して形成される。そして、符合44の部分、符合41の部分、符合42の部分及び符合45の部分が互いに平行配置され、さらに符合43の部分と符合46の部分とが互いに平行配置される。符合44の部分と符合41の部分との離間距離、符合42の部分と符合45の部分との離間距離、及び符合43の部分と符合46の部分との離間距離は、任意に設定可能であるが、作成面積を小さくするためには、ほぼ同等とするのが望ましい。
この場合、符合44の部分にQ3方向の電流が流れるとすると、符合41の部分の電流の向きはQ3と逆のQ4であり、符合42の部分の電流の向きはQ4と逆のQ5であり、符合45の部分の電流の向きはQ5と逆のQ6である。
このように、近接する部分41〜46同士の電流の向きが逆であるため、外来電磁波による起電力も逆向きとなって打ち消されることから、外部から導体2,25に混入される外来ノイズ48の成分を打ち消すことが可能である。
あるいは、上記各実施の形態の第2の導体2及び第3の実施の形態の第3の導体25を、図12に示したような波線状に形成してもよい。この場合、近接する部分同士の電流の向きが異なるため、外来電磁波による起電力をある程度打ち消すことが可能であり、外部から導体2,25に混入される外来ノイズ48の成分をある程度打ち消すことが可能である。
{第6の実施の形態}
この発明の第6の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置は、シャント抵抗である第1の導体1として、短冊状の金属片としてのバスバーをそのまま利用して構成する点で、上記各実施の形態と共通しているが、この第6の実施の形態では、温度補償用抵抗体としての第2の導体2として、例えば直径十数μm〜数十μmのマグネットワイヤ等の極細線を適用している点で、上記各実施の形態と相違している。
一般に、部位の強度的な問題により、バスバーを純銅でなく銅合金で作成した場合、純銅の配線パターンで作成する温度補償用抵抗体である分流抵抗とは抵抗の温度係数が異なってしまい、この温度係数の差が誤差となって、電流計測の精度が低下するおそれがある。
また、バスバーとしてシャント抵抗を使用する場合、このバスバーの板厚誤差やプレス成型時の誤差が発生することがあり、これが抵抗の誤差となることもある。
さらに温度補償用抵抗体(分流抵抗)をパターン形成する場合は、このパターン形成時のエッチング処理上の誤差が生じることがあり、これが抵抗の誤差となることもある。
さらにまた、各抵抗部分を接続するための配線による取り回しにおける誤差が生じ、これが抵抗の誤差となることもある。
ここで、一般に、金属抵抗は、抵抗体が細いほど抵抗値が高く、逆に抵抗体が短いほど抵抗値が低くなる。このことから、所定の抵抗値を得ようとした場合、直径十数μm〜数十μmの極細線を適用すると、太い抵抗体に比べて、長さを調整するだけで、その抵抗値の調整が容易となる。また、極細線の抵抗体は、その単位当たりの抵抗値が高くなるため、その分、長さを短く設定できる。例えば、1Ωの抵抗値をプリントパターン配線として一般的な銅箔厚16μm、線幅0.3mmで作ろうとすると、長さは313mm必要であるが、直径25μmの極細線(抵抗率=34[Ω/m])であれば、長さは29.4mmで済む。
この第1及び第2の導体1,2の形成構造としては、図13のように、バスバーが適用された第1の導体1の片面(上面)に、例えば図12に示したような波線状の第2の導体2が形成されたプリント配線基板50を搭載し、このプリント配線基板50上の第2の導体2の径(幅寸法及び厚さ寸法)を十数μm〜数十μmに設定することで、その長さの設定により抵抗値を精度良く設定できるとともに、第2の導体2の長さを短く抑えることができ、多大な面積を必要とせずに容易に第2の導体2の抵抗値を所望の値に設定できる利点がある。
例えば、極細線である第2の導体2の直径が20μm、その断面積S1が314×10-122である場合と、この第2の導体2として幅が0.3mm、厚さが18μm、断面積S2が5.4×10-92である配線パターンを用いる場合とを比べると、これらの断面積比S2/S1は17.2となり、第2の導体2として極細線を使用することで、配線パターンを用いる場合よりも、第1の導体1との間の抵抗比を大きくすることができる。
ここで、分流抵抗である第2の導体2の分流比を大きくすることは、分流抵抗の下流に配置する電流制御装置4の耐圧を小さくすることができるので、低コスト化が可能となる。
あるいは、第1及び第2の導体1,2の形成構造として、図14のように、バスバーとしての第1の導体1の周囲の幅方向(即ち、電流I1と垂直な方向)に、径が十数μm〜数十μmの極細線としての第2の導体2を巻き回しても良い。
具体的に、図14の如く、第1の導体1の所定の2箇所(接続点Pcn及び第1の点A)に、プレスまたは打ち込み等の所定の一般的な方法でピン50a,50bを起立状態で固着形成しておき、接続点Pcn側の第1のピン50aに、第2の導体2の一端部50cを接続して、この第2の導体2を第1の導体1の幅方向に巻き回す。あるいは、第2の導体2の一端部50cを第1のピン50aにハンダで接続固定してもよい。一方の第2のピン50bは、シャント抵抗としての第1の導体1の第1の点Aを、例えば電位差比較装置3(例えば図1参照等)に引き出すための電線(図示省略)が接続される。また、第2の導体2の他端部50dは、所定の配線を通じて例えば電流制限回路4(例えば図1参照等)に接続される。
また、第1の導体1がその接続点Pcn以外で第2の導体2の一端部50c以外の部分に接続するのを防止するよう、ピン50a,50b以外の第1の導体1の表面が、例えば樹脂製の絶縁シートまたは絶縁膜で被覆される。あるいは、第2の導体2の両端部50c,50d以外の表面が絶縁膜で被覆されても良い。
このようにすることで、第2の導体2は、その両端部を除いて第1の導体1の周囲に柔軟に巻き回されるので、例えばフレキシブル配線基板を使用して第2の導体2を構成する場合に比べて、第1の導体1等の熱膨張や、自動車の振動等に起因する揺れまたは衝撃等が発生しても、第2の導体2が柔軟に変形可能であるため、第1の導体1と第2の導体2との接続が断絶するのを容易に防止できる。
ただし、図14に示した例では、バスバーである第1の導体1の周囲に極細線である第2の導体2が一重に巻き回されているため、外来電磁波が発生すると、コイル状の第2の導体2に流れる電流に対して、第1の導体1に流れる電流I1が作用して、起電力が発生してしまう。このため、例えば図15に示すように、表面が絶縁被覆された1本の極細線である第2の導体2を2つ折りにした状態で、図16のようにバスバーである第1の導体1の周囲に巻き回しても良い。このように、第2の導体2を2つ折りにした状態で第1の導体1の周囲に巻き回しているので、第5の実施の形態と同様に、2つ折りされた第2の導体2の平行に隣り合う極細線同士の電流方向が逆向けになることで、外来電磁波による起電力を打ち消し合うようになる。
あるいは、必ずしも図15のように第2の導体2を2つ折りにしなくても、図17に示すように、第2の導体2を第1の導体1の周囲の幅方向に一重巻きした後に、途中部分50eで折り返して、さらに逆向きに重ねて巻き回すようにしても、図16に示した例と同様に、第2の導体2の重ねて逆向きに巻き回された部分同士の電流方向が互いに逆向けになることで、外来電磁波による起電力を打ち消し合うようになる。
尚、図14では、第1の導体1の周囲の幅方向(電流I1と垂直な方向)に極細線である第2の導体2を一重巻きしていたが、あるいは図18に示すように、第1の導体1の周囲の長手方向(電流I1と平行な方向)に極細線である第2の導体2を一重巻きしてもよい。この場合は、第1の導体1に流れる電流I1と第2の導体2に流れる電流I2との直交成分が殆ど無いため、外来電磁波が発生しても、起電力が生じないことになる。
尚、図13〜図18に示したいずれの例でも、第1の導体1と第2の導体2とを、同一の抵抗温度係数の材料で構成する点で、上記各実施の形態と同様である。例えば、第1の導体1としてバスバーを適用しているが、このバスバーの固体としての強度を向上するために、銅と鉄または亜鉛等との合金を使用する場合は、第2の導体2としても同一の合金材料を使用し、第1の導体1と第2の導体2とのそれぞれの抵抗温度係数を同等に設定する。
このように、温度補償用抵抗体としての第2の導体2を、第1の導体1と同一の抵抗温度係数の材料で極細線として形成することで、抵抗値を所望の値に設定する際の当該第2の導体2の長さの調整が容易になる。
{第7の実施の形態}
図2に示した第1の実施の形態では、負荷Mより元電源+Bの正極寄りにシャント抵抗としての第1の導体1を配置し、この第1の導体1よりも元電源+Bの正極寄りの点から分流抵抗である第2の導体2を接続したハイサイド型の回路として電圧降下式電流計測装置を実現していたのに対して、この発明の第7の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置は、図19の如く、負荷Mより元電源+Bの負極寄りに第1の導体1を配置し、この第1の導体1よりも元電源+Bの負極寄りの点から分流抵抗である第2の導体2を接続したローサイド型の回路として電圧降下式電流計測装置を実現している。
この実施形態では、電流計測装置5の抵抗器11をプルアップ抵抗として機能させるためのセンサ用電源55が設けられている。このセンサ用電源55の電圧は例えば5ボルトに設定されており、その正極が抵抗器11に、その負極が第1の導体1のハイ側(即ち、第1の導体1の負荷M側)にそれぞれ接続される。ただし、このセンサ用電源55の電圧は、自動車のどの部分から引き出してきても差し支えない。例えば、この電圧降下式電流計測装置で電流を計測した計測結果の情報を必要とする他の機器(ECU)から電源を供給してもよい。また、センサ用電源55の負極は、元電源+Bの負極と共通にグランド接続されている。
第2の導体2に流れる電流を制御するための電流制御装置4としては、例えばNPN型のバイポーラトランジスタが使用され、そのエミッタが第2の導体2に接続され、コレクタがプルアップ抵抗としての電流計測装置5の抵抗器11に接続されている。ただし、この電流制御装置4としては、FET(電界効果型トランジスタ)を使用しても差し支えなく、あるいは、電位差比較装置3としてのオペアンプの入力端子を逆に接続して、電流制御装置4は極性が逆のPNP型のバイポーラトランジスタやPチャネルFETを使用しても良い。
また、元電源+Bの電圧は例えば12ボルトである。ただし、電気自動車に使用されるような数百ボルトのものであっても差し支えない。
このように、負荷Mより元電源+Bの負極寄りに第1の導体1を配置し、この第1の導体1よりも元電源+Bの負極寄りの点から分流抵抗である第2の導体2を接続したローサイド型の回路として電圧降下式電流計測装置を実現しているので、使用される電位差比較装置3及び電流制御装置4等の各素子の耐圧が低くて済むという利点がある。即ち、例えば図2に示したハイサイド型の回路の場合は、電気自動車等で採用されている288ボルト等の高圧系から電圧降下式電流計測装置用の元電源+Bを生成する必要があり、電位差比較装置3及び電流制御装置4等の各素子に高耐圧のものが要求されるので高コストとなるのに対して、この実施形態のようなローサイド型の回路の場合は、各素子の耐圧が低くて済むので、コストの低減を図ることができる。
尚、第1の実施の形態〜第6の実施の形態では、電流制御装置4としてPチャネルFETを使用していたが、例えばPNPトランジスタであってもよい。
また、第1の導体1と第2の導体2とは、図20のように、絶縁性接着剤49で互いに貼付されることで、互いに近接しつつ絶縁してもよい。また、絶縁性接着剤49でなく、金属酸化膜や絶縁材料を用いることでも同様の効果を得ることができる。
さらに、第3の実施の形態のように、第1の導体1に流れる双方向電流を第2の導体2及び第3の導体25を用いてそれぞれ計測する場合において、図8中の矢示方向Q1に電流が流れているときには、第1の電位差比較装置3から正(+)の出力が出力される一方、第2の電位差比較装置26からの出力は論理的にゼロ値である。逆に、矢示方向Q2に電流が流れているときには、第2の電位差比較装置26から正(+)の出力が出力される一方、第1の電位差比較装置3からの出力は論理的にゼロ値である。このことに鑑み、図21のように、第1の電位差比較装置3及び第2の電位差比較装置26の両出力を比較すれば、容易に電流の方向を検出できる。この場合、実際には、電流計測装置5,28同士の出力をマイクロコンピュータ等の所定の演算部51に入力し、第1の導体1に流れる電流の方向Q1,Q2を併せて判断する。この場合、両電流計測装置5,28からの両出力のうち、いずれが大きいかを判断するだけで、第1の導体1に流れる電流の方向Q1,Q2を容易に判断できる。
さらにまた、第3の実施の形態のように、第1の導体1に流れる双方向電流を第2の導体2及び第3の導体25にてそれぞれ計測する場合、図8において電流の流れる方向Q1,Q2によって電流値が異なる場合がある。この場合、図22のように、抵抗体としての第2の導体2と第3の導体25の各電流経路の長さを変えるなどして、両導体2,25の抵抗値を異ならせて設定し、大電流が流れる方向Q1の計測については、使用する導体2の抵抗値を比較的大きく(即ち、第1の導体1に対する抵抗値を比較的大きく)設定し、小電流が流れる方向Q2の計測については、使用する導体25の抵抗値を比較的小さく(即ち、第1の導体1に対する抵抗値を比較的小さく)設定すれば、第1の電位差比較装置3及び第2の電位差比較装置26の検出精度に適したそれぞれの電流計測を行うことが可能となる。
また、図8では、第1の導体1と第2の導体2とを点Pcn1で接続するとともに、第1の導体1と第3の導体25とを点Pcn2で接続し、一方の電位差比較装置3で点Bと点Pcn2との電位差を計測し、他方の電位差比較装置26で点Dと点Pcn1との電位差を計測していたが、電位差比較装置3,26と第1の導体1との接続点は、電位差比較装置3,26の電圧検知精度に適応した抵抗値が確保できる位置ならば、点Pcn1,Pcn2以外の任意の点としても差し支えない。
さらに、第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、第1の導体1及び第2の導体2として銅を使用する例を説明したが、第1の導体1としてのバスバーの固体としての強度を向上するために、銅と鉄または亜鉛等との合金を使用してもよく、あるいは、その他の材料を使用してもよい。この場合、第2の導体2として第1の導体1と同一の抵抗温度係数の材料を使用すれば、どのような材料を使用しても差し支えないことは勿論である。
さらにまた、図14及び図15に示した第6の実施の形態では、フレキシブルプリント配線50aに極細線である第2の導体2を形成していたが、数百μmの通常の径のプリント配線を形成してこれを第2の導体2としても差し支えない。
さらに、第6の実施の形態のような極細線で第2の導体2を構成する場合、第1の実施の形態〜第5の実施の形態のいずれの構成と組み合わせても差し支えない。
この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示す模式ブロック図である。 この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示すブロック図である。 この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第1の導体及び第2の導体を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第1の導体及び第2の導体を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示すブロック図である。 この発明の第1の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示すブロック図である。 この発明の第2の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第1の導体及び第2の導体を示す側面図である。 この発明の第3の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示す模式ブロック図である。 この発明の第4の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示すブロック図である。 この発明の第5の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第2の導体等を示す平面図である。 この発明の第5の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第2の導体等を示す平面図である。 この発明の変形例に係る電圧降下式電流計測装置の第2の導体等を示す平面図である。 この発明の第6の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第1及び第2の導体の一例を示す斜視図である。 この発明の第6の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置の第1及び第2の導体の他の例を示す斜視図である。 図14に示した第2の導体を示す平面図である。 図14に示した第2の導体を示す平面図である。 図14に示した第2の導体を示す平面図である。 図14に示した第2の導体を示す平面図である。 この発明の第7の実施の形態に係る電圧降下式電流計測装置を示すブロック図である。 この発明の変形例に係る電圧降下式電流計測装置の第1の導体及び第2の導体を示す側面図である。 この発明の変形例に係る電圧降下式電流計測装置の概要を示すブロック図である。 この発明の変形例に係る電圧降下式電流計測装置の第1の導体、第2の導体及び第3の導体を示す側面図である。
符号の説明
1 第1の導体
2 第2の導体
3 電位差比較装置
4 電流制御装置
5 電流計測装置
6 接続体
8 チャージポンプ回路
9 ドロッパ式レギュレータ
M 負荷
10 電源回路
11 抵抗器
12 A/D変換器
13 レギュレータ
21 プリント配線基板
25 第3の導体
26 電位差比較装置
27 電流制御装置
28 電流計測装置
31〜33 抵抗器
34〜36 スイッチ
37 選択回路
50 プリント配線基板
50a フレキシブルプリント配線
50b,50c 接続孔
51 演算部

Claims (22)

  1. 被計測電流が流れる経路に介装され、前記被計測電流を計測する電圧降下式電流計測装置であって、
    前記経路に介装される導体と、
    前記導体に近接して配置され、当該導体の所定の2点間に生じる電圧降下に基づいて前記被計測電流を計測する回路の少なくとも一部が設けられた回路基板と
    を備える電圧降下式電流計測装置。
  2. 請求項1に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記回路基板が、前記導体の面上に配設される、電圧降下式電流計測装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記回路基板がプリント配線基板である、電圧降下式電流計測装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記導体がバスバーであり、
    前記回路基板に、前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第2の導体が形成された、電圧降下式電流計測装置。
  5. 導体の電圧降下を計測することによって電流を計測する電圧降下式電流計測装置であって、
    被計測電流が流れる第1の導体と、
    前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第2の導体と、
    前記第1の導体において前記接続点から前記被計測電流の流れる方向に一定距離離れた第1の点と前記第2の導体において前記接続点から所定の距離離れた第2の点との電位差を比較する一の電位差比較装置と、
    前記電位差比較装置からの信号に基づいて、前記第1の点と前記第2の点の電位が等しくなるまで前記第2の導体に計測用電流を流す一の電流制御装置と、
    前記計測用電流に基づいて前記被計測電流を計測する一の電流計測装置と
    を備える電圧降下式電流計測装置。
  6. 請求項5に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体と前記第2の導体とが近接して配置される電圧降下式電流計測装置。
  7. 請求項6に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体及び前記第2の導体が、前記接続点以外の部分で互いに絶縁される電圧降下式電流計測装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体が金属バーである電圧降下式電流計測装置。
  9. 請求項8に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記金属バーが、電源経路内で負荷に電源供給を行うためバスバーで兼用される電圧降下式電流計測装置。
  10. 請求項9に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    当該電圧降下式電流計測装置が、複数の電流経路に対して電源を分岐供給するためのジャンクションボックス内に装着され、
    前記金属バーが、前記ジャンクションボックス内で電流経路を形成するための前記バスバーが兼用される電圧降下式電流計測装置。
  11. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体が、プリント配線基板の1つの層として形成された配線パターンである電圧降下式電流計測装置。
  12. 請求項5から請求項11のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第2の導体が、プリント配線基板の1つの層として形成された配線パターンである電圧降下式電流計測装置。
  13. 請求項5から請求項12のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記電流計測装置が、
    前記計測用電流を電圧に変換するための抵抗器と、
    前記抵抗器の近傍に設けられて、計測用電流によって生じた当該抵抗器の一端の電位を検出する検出回路と
    を備え、
    前記抵抗器の他端が、前記検出回路の基準電位となる接地電位に接続される電圧降下式電流計測装置。
  14. 請求項5から請求項13のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体に対して所定の接続点で電気的に接続される第3の導体と、
    前記第3の導体において前記所定の接続点から所定の距離離れた第3の点と、前記第1の導体における所定の第4の点との電位差を比較する他の電位差比較装置と、
    前記他の電位差比較装置からの信号に基づいて、前記第3の点と前記第4の点とが等しくなるまで前記第3の導体に前記所定の接続点から前記第3の点に向かって他の計測用電流を流す他の電流制御装置と、
    前記他の計測用電流に基づいて前記被計測電流を計測する他の電流計測装置と
    をさらに備える電圧降下式電流計測装置。
  15. 請求項5から請求項14のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第2の導体が、その内部において互いに隣接する部分に流れる電流の向きが逆方向となる形状に形成される電圧降下式電流計測装置。
  16. 請求項14に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第3の導体が、その内部において互いに隣接する部分に流れる電流の向きが逆方向となる形状に形成される電圧降下式電流計測装置。
  17. 請求項13に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記抵抗器が複数個設置され、
    当該各抵抗器の抵抗値が互いに異なって設定され、
    前記検出回路での検出レベルに応じていずれか一の前記抵抗器を選択する選択回路をさらに備える電圧降下式電流計測装置。
  18. 請求項5から請求項12のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記電位差比較装置に電源を供給するものであって、前記被計測電流が流れる経路中の所定の点の電位から昇圧及び降圧を行う電源回路をさらに備える電圧降下式電流計測装置。
  19. 請求項14または請求項16に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第2の導体における前記接続点から前記第2の点までの抵抗値と、前記第3の導体における前記所定の接続点から前記第3の点までの抵抗値が異なって設定された電圧降下式電流計測装置。
  20. 請求項14または請求項16に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記一の電流計測装置からの出力と、前記他の電流計測装置からの出力とを比較することで、前記第1の導体に流れる電流の方向を判断する演算部をさらに備える電圧降下式電流計測装置。
  21. 請求項5から請求項20のいずれかに記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体と前記第2の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成された、電圧降下式電流計測装置。
  22. 請求項14、請求項16、請求項19または請求項20に記載の電圧降下式電流計測装置であって、
    前記第1の導体と前記第3の導体とが、同じ抵抗温度係数の材料で構成された、電圧降下式電流計測装置。
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