JPWO2015125816A1 - 水性塗料組成物、及びそれを用いた塗装工法、並びに、塗装工法を実施して得られる塗装被膜及び物品 - Google Patents
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Abstract
Description
下塗材として用いられる水性塗料組成物は、例えば、特許文献1〜3に開示されている。特許文献1には、側鎖にポリエチレングリコール鎖を導入した水分散性エポキシ樹脂、及び亜リン酸亜鉛系防錆顔料を含有する水性防食塗料が記載されている。また、特許文献2には、ビニル変性エポキシエステル樹脂の水分散体を含有する水性塗料組成物が記載されている。更に、特許文献3には、特定のビニル変性エポキシ樹脂の水性物を含有する水性被覆剤が記載されている。
更に、特許文献4にはエポキシ樹脂と熱可塑性塩素含有樹脂が有機溶剤に溶解してなるプライマー用組成物が開示されている。また、特許文献5には、エポキシ樹脂及びケチミン化合物を含有する組成物に変性エポキシ樹脂及び/又は石油系樹脂を配合してなる一液形エポキシ樹脂塗料を下塗材とし、アクリル樹脂系塗料等を上塗材とする防食被覆工法が開示されている。
特許文献2に記載された水性塗料組成物は、水性一液型であるが、上塗材との層間付着性については明らかにされていない。また、特許文献3に記載された水性被覆剤も、水性一液型であるが、耐水性や防食性が不十分である。更に、これらの特許文献では、金属板の防錆用途に限られ、金属板以外の幅広い下地に適用することはできないという問題がある。
<1> 樹脂成分が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物を含有する水性塗料組成物であり、上記樹脂成分が、成分Aとしてアミン変性エポキシ樹脂、成分Bとしてカルボキシ基含有ポリエステル樹脂、成分Cとしてカチオン性アクリル樹脂、及び成分Dとして多官能エポキシ樹脂を含有することを特徴とする水性塗料組成物、
<2> 成分Bの含有量が、成分A100質量部に対して2〜40質量部である、<1>に記載の水性塗料組成物、
<3> 成分Cが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを20〜90質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、グリシジル基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位cを0.1〜5質量%、及び上記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜70質量%含有し、かつ、ガラス転移温度が−40〜10℃である、<1>又は<2>に記載の水性塗料組成物(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位c、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)、
<4> 成分Cが、カチオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤の存在下に、原料単量体を水性媒体中でラジカル重合させて得られるものである、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<5> 成分Cの含有量が、成分A及び成分Bの合計量100質量部に対して、40〜200質量部である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<6> 成分Dが、1分子中に2〜4個のエポキシ基を有し、かつ、エポキシ当量が200〜450g/eqである、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<7> 成分Dの含有量が、成分A及び成分Bの合計量100質量部に対して、3〜20質量部である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<8> 成分Eとしてリン酸系防錆顔料を更に含有する、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<9> 成分Eの含有量が、上記エマルション組成物の固形分100質量部に対して10〜40質量部である、<8>に記載の水性塗料組成物、
<10> 水性塗料組成物の乾燥膜の水に対する可溶分が5質量%以下であり、かつ、アセトンに対する可溶分が25質量%以下である、<1>〜<9>のいずれか1つに記載の水性塗料組成物、
<11> 被塗装面に下塗材組成物を塗布し、下塗材の被膜を形成する工程と、上記下塗材の被膜の表面に上塗材組成物を塗布し、上塗材の被膜を形成する工程と、を備え、上記下塗材組成物が、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水性塗料組成物であり、上記上塗材組成物が、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、ゴムアスファルト、ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする塗装工法、
<12> 上記上塗材組成物が、アクリル樹脂及びアクリルゴムの少なくとも一方が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物と、無機充填材とを含有する、<11>に記載の塗装工法、
<13> 上記上塗材組成物が含有するエマルション組成物におけるアクリル樹脂又はアクリルゴムが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを40〜98質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、シアノ基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位eを1〜20質量%、(メタ)アクリル酸と単官能エポキシ化合物との反応生成物からなる単量体に由来する構成単位fを0〜20質量%、及び上記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜60質量%含有する、<12>に記載の塗装工法(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位e、構成単位f、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)、
<14> 上記上塗材組成物が含有するエマルション組成物におけるアクリル樹脂又はアクリルゴムが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを30〜98質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、グリシジル基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位cを0.1〜5質量%、及び上記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜60質量%含有する、<12>に記載の塗装工法(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位c、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)、
<15> 上記上塗材組成物が、無機質水硬性物質を更に含む、<11>〜<14>のいずれか1つに記載の塗装工法、
<16> 上記上塗材組成物の乾燥膜の引張強さが0.2〜3.0N/mm2であり、かつ、伸び率が5〜2,000%である、<11>〜<15>のいずれか1つに記載の塗装工法、
<17> <11>〜<16>のいずれか1つに記載の塗装工法を実施して得られる塗装被膜、
<18> <11>〜<16>のいずれか1つに記載の塗装工法を実施して得られる物品。
本発明に係る水性塗料組成物は、樹脂成分が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物を含有する水性塗料組成物であり、上記樹脂成分は、成分Aとしてアミン変性エポキシ樹脂、成分Bとしてカルボキシ基含有ポリエステル樹脂、成分Cとしてカチオン性アクリル樹脂、及び成分Dとして多官能エポキシ樹脂を含有する組成物である。また、本発明に係る水性塗料組成物には、上記エマルション組成物に加えて、成分Eとしてリン酸系防錆顔料を更に含有させることもできる。
本発明に係る水性塗料組成物は、一液型の水性塗料であるため、工場及び現場施工における作業性がよく、環境に与える影響も少ない。また、この水性塗料組成物は、アミン変性エポキシ樹脂、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂、カチオン性アクリル樹脂、及び多官能エポキシ樹脂が水性媒体中に分散されてなるため、幅広い下地に適応することができるだけでなく、中塗材又は上塗材との層間付着性に優れる。更に、この水性塗料組成物は溶剤系並の成膜性を有し、得られた塗膜は良好な防錆性を発現する。水性塗料組成物が、リン酸系防錆顔料を更に含有する場合は、より高い防錆性が得られる。
以下に、水性塗料組成物の各構成成分について、具体的に説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」なる用語は、アクリレート及びメタクリレートの総称として用いる。また、成分Aとして含有するアミン変性エポキシ樹脂等を、単に成分A等ともいう。また、質量%は重量%と同義であり、質量部は重量部と同義である。
本発明において、エマルション組成物は、上記樹脂成分が、水性媒体に分散してなる水系分散体である。この水性媒体は特に限定されず、水のみ、又は、水と、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の水に溶解しやすい有機溶剤との混合媒体を用いることができる。混合媒体である場合、水の含有量は特に限定されないが、水性媒体を100質量%とした場合に、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。
即ち、1分子中に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂[1]と、1分子中に少なくとも1個の第一級アミノ基又は第二級アミノ基を有する脂肪族アミンとを反応させてエポキシアミン付加物を形成し、このエポキシアミン付加物を酸の添加によって少なくとも部分的に中和させ、中和されたエポキシアミン付加物を撹拌しながら水性相に移行し、この水性混合物を加熱し、かつ、そこに1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するさらなるエポキシ樹脂[2]を添加する。このとき、上記エポキシ樹脂[2]の量は、上記エポキシアミン付加物中の反応性ヒドロキシ基及び反応性アミノ基の数が、エポキシ樹脂[2]中のエポキシ基の数と等しいか、又はそれよりも大きくなるように調整された製造方法により得られるアミン変性エポキシ樹脂エマルションが好ましい。
これらの酸は、2種以上を併用してもよいが、少なくとも1つの芳香族酸を含むことが好ましい。また、芳香族酸の全量に対して、三官能以上の芳香族酸を80質量%以上含むことがより好ましい。
これらのポリオール成分は、2種以上を併用してもよいが、少なくとも1つの直鎖状二官能ポリオール及び少なくとも1つの三官能以上のポリオール、又は少なくとも1つの直鎖状二官能ポリオール及び少なくとも1つの分枝状二官能性ポリオールを含むことが好ましい。
単量体aは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
カチオン性アクリル樹脂(成分C)における、構成単位aの含有量は、20〜90質量%であることが好ましく、20〜75質量%であることがより好ましく、35〜65質量%であることが更に好ましい。含有量が20質量%以上であると、柔軟性に優れる。また、90質量%以下であると、被膜のタックが抑制され、また、十分な強度が得られる。なお、2種以上の単量体aに由来する構成単位aを有する場合、合計して上記の含有量であることが好ましい。
単量体bは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
カチオン性アクリル樹脂(成分C)における構成単位bの含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましく、0.5〜2質量%であることが更に好ましい。含有量が0.1質量%以上であると、被塗装面への付着性に優れ、また、塗膜のタックが抑制されるので好ましい。一方、5質量%以下であると、塗膜の耐水性、耐アルカリ性に優れ、また、塗膜のタックが抑制されるので好ましい。なお、2種以上の単量体bに由来する構成単位bを有する場合、合計して上記の含有量であることが好ましい。
これらの単量体は、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
カチオン性アクリル樹脂(成分C)における構成単位cの含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜4質量%であることがより好ましく、0.1〜3質量であることが更に好ましい。構成単位cの含有量が0.1質量%以上であると、被塗装面への付着性が良好であり、また、塗膜のタック性が抑制されるので好ましい。一方、構成単位cの含有量が5質量%以下であると、カチオン性アクリル樹脂(成分C)の製造において凝集物の発生が抑制され、また、被膜の柔軟性に優れるので好ましい。なお、2種以上の単量体cに由来する構成単位cを有する場合、合計して上記の含有量であることが好ましい。
これらの不飽和化合物は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。カチオン性アクリル樹脂(成分C)における構成単位dの含有量は、0〜70質量%であることが好ましく、13〜65質量%であることがより好ましく、15〜60質量%であることが更に好ましい。含有量が70質量%以下であると、被塗装面に対する付着性や、上塗材との層間付着性が良好である。
樹脂のTgは、示差走査熱量計(DSC)により測定することができるが、個々の構成単量体の単独重合体のTgの値が知られているので、共重合体のTgの値は、次の計算式によって求めることもできる。カチオン性アクリル樹脂(成分C)のガラス転移温度は、以下に示す計算式によって算出されるものである。
1/Tg={W(a)/Tg(a)}+{W(b)/Tg(b)}+ ・・・
Tg=重合体のTg(K)
W(a)=重合体における構成単位aの質量分率
W(b)=重合体における構成単位bの質量分率
Tg(a)=単量体aの単独重合体のガラス転移温度(K)
Tg(b)=単量体bの単独重合体のガラス転移温度(K)
これらの界面活性剤のうち、特に重合安定性、機械的化学的安定性が良好となる点で、HLB値15以上のポリエチレンオキサイド系ノニオン系界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤の使用量は、エマルションに対して要求される性質に応じて変わりうるが、エマルションの安定性を向上させるには、界面活性剤の配合量が多いことが好ましく、成膜性及び塗膜(被膜)の耐水性を向上させるためには、使用量が少ない方が好ましい。好適な使用量範囲は、エマルション中の樹脂固形分に対して、1〜10質量%である。
上記エマルション組成物の製造方法は特に限定されないが、以下の各種方法により製造することができる。
(1)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)のエマルション、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)のエマルション、及びカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを個別に合成し、これらのエマルションを混合後、多官能エポキシ樹脂(成分D)を分散させる方法、
(2)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)、及びカチオン性アクリル樹脂(成分C)を個別に有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂を混合して中和し、得られたエマルションに更に多官能エポキシ樹脂(成分D)を分散させる方法、
(3)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)及びカルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)をそれぞれ有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂混合物を中和してエマルションとし、これに別途合成したカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを加え、更に多官能エポキシ樹脂(D)を分散させる方法、
(4)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)及びカルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)をそれぞれ有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂混合物を中和して、更にエポキシ樹脂(2)を添加して反応させ、これに別途合成したカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを加え、更に多官能エポキシ樹脂(成分D)を分散させる方法、
(5)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)のエマルション、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)のエマルション、及びカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを個別に合成し、これらのエマルションを混合後、多官能エポキシ樹脂(成分D)のエマルションを混合する方法、
(6)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)、及びカチオン性アクリル樹脂(成分C)を個別に有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂を混合して中和し、得られたエマルションに更に多官能エポキシ樹脂(成分D)のエマルションを混合する方法、
(7)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)及びカルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)をそれぞれ有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂混合物を中和してエマルションとし、これに別途合成したカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを加え、更に多官能エポキシ樹脂(成分D)のエマルションを混合する方法、
(8)アミン変性エポキシ樹脂(成分A)及びカルボキシ基含有ポリエステル樹脂(成分B)をそれぞれ有機溶剤中で合成した後、これらの樹脂混合物を中和して、更にエポキシ樹脂(2)を添加して反応させ、これに別途合成したカチオン性アクリル樹脂(成分C)のエマルションを加え、更に多官能エポキシ樹脂(成分D)のエマルションを混合する方法、等が挙げられる。
本発明の水性塗料組成物は、上記エマルション組成物に加えて、リン酸系防錆顔料(成分E)を含有してもよい。水性塗料組成物がエマルション組成物のみを含む場合でも防錆効果は得られるが、更に成分Eとしてリン酸系防錆顔料を含むことにより、より優れた防錆性を発現する。
また、体質顔料は塗膜の厚さなどを調整する場合などに用いられるものであり、例えば、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、カオリン、マイカ、シリカ、中空ビーズ等が挙げられる。
着色顔料としては、有機顔料及び無機顔料のいずれを用いてもよい。有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、べんがら、カドミウムレッド、モリブデンオレンジ、黄色酸化鉄、黄鉛、チタンイエロー、クロムグリーン、酸化クロム、コバルトブルー、マンガンバイオレット等が挙げられる。
防錆顔料を除くこれらの顔料は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。防錆顔料を除くこれらの顔料の含有量は、上記エマルション組成物の固形分100質量部に対して、40〜170質量部であることが好ましい。
本発明の水性塗料組成物が対象とする下地の種類は、特に限定されず、セメントコンクリート、ALCパネル、プレキャストコンクリート板、モルタル、フレキシブル板、金属、ガラス、木材、断熱材、プラスチック、既存の塗装塗膜及び防水材等の建築や土木分野等に使用されている幅広い下地に対して適用することができる。
本発明の水性塗料組成物は、通常の方法で塗工することができる。例えば、下地に刷毛、ローラー、こて若しくはヘラ等により塗布したり、又はスプレーガンで吹き付けるなどの一般的な方法により施工することができる。
また、本発明の水性塗料組成物の塗布後に、アクリル樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなどの塗膜防水材、単層弾性塗材、外装薄塗材(リシン)、じゅらく、スタッコ、擬石仕上げ、意匠性塗材、複層塗材、防水形複層塗材などの仕上塗材、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、無機塗料などの仕上げ塗料や光触媒塗料、セメントモルタルやポリマーセメントモルタル、断熱材、シーリング材、粘着剤、接着剤などを塗布することができる。これらは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
上記のような塗料などを中塗材又は上塗材として用いることができるが、水性塗料組成物の乾燥膜との層間付着性は、柔軟な中塗材又は上塗材を使用する場合に特に高い効果が得られる。中塗材及び上塗材の引張強さ及び伸び率は特に限定されない。
本発明に係る塗装工法は、被塗装面に下塗材組成物を塗布し、下塗材の被膜を形成する工程と、上記下塗材の被膜の表面に上塗材組成物を塗布し、上塗材の被膜を形成する工程とを備え、上記下塗材組成物は、本発明の水性塗料組成物であり、上記上塗材組成物は、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、ゴムアスファルト、ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含有する工法である。
本発明に係る塗装工法は、一液型で水性の下塗材組成物(水性塗料組成物)を使用するため、工場及び現場施工における作業性がよく、環境に与える影響も少ない。また、本発明で用いる下塗材組成物(本発明の水性塗料組成物)は、アミン変性エポキシ樹脂、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂、カチオン性アクリル樹脂、及び多官能エポキシ樹脂が水性媒体中に分散されてなるため、幅広い被塗装面(下地)に適応することができるだけでなく、中塗材又は上塗材との層間付着性に優れる。更に、この下塗材組成物は溶剤系並の成膜性を有し、得られた被膜は良好な防錆性を発現する。
以下に、本発明の塗装工程について、具体的に説明する。
本発明の塗装工法では、被塗装面(下地)に下塗材組成物を塗布し、下塗材の被膜を形成する工程(以下、「下塗工程」という。)と、上記下塗材の被膜の表面に上塗材組成物を塗布し、上塗材の被膜を形成する工程(以下、「上塗工程」という。)とを備える。従って、本発明の塗装工法により形成される被膜は、下塗材組成物が乾燥してなる下塗乾燥膜と、上塗材組成物が乾燥してなる上塗乾燥膜とを有する。被膜全体の機能を向上させるために、下塗乾燥膜と上塗乾燥膜との間に中塗乾燥膜があってもよく、また上塗乾燥膜の表面に、仕上塗材からなる仕上層又は仕上塗料が乾燥してなる乾燥膜を備えていてもよい。これらの中塗材又は仕上材は1種類のみ用いてもよく、2種類以上を併用することもできる。
また、下塗材組成物を塗装するに当たり、下地の表面の凹凸、欠損等に対して、シーリング材、ポリマーセメントモルタル、エポキシ樹脂パテ、他の下塗材や上塗材、本発明の下塗材組成物や上塗材組成物等で処理し、被塗装面をあらかじめ平滑にしておくことが好ましい。下塗材組成物を塗装した後に、これらを処理することもできる。
また、被塗装面に下塗材組成物の被膜を形成させる際、又は、下塗材組成物乾燥膜の表面に上塗材組成物の被膜を形成させる際には、ポリエステル、ビニロン、アクリル、ガラス等の不織布やクロス又はメッシュなどの織布を用いて補強することも可能である。
下塗工程は、被塗装面に下塗材組成物を塗布し、下塗材の被膜を形成する工程である。下塗材組成物としては、上述した本発明の水性塗料組成物を使用する。
本発明において、下塗材組成物は、溶剤系並みの成膜性を有し、気温が5℃程度であれば、溶剤系下塗材の半分程度の時間で指触乾燥や付着性を発現することが好ましい。また、気温が5℃以上であれば、1〜2時間以内に次工程に移行することができることが好ましい。
上塗工程は、下塗材の被膜の表面に上塗材組成物を塗布し、上塗材の被膜を形成する工程である。上記上塗材組成物は、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、ゴムアスファルト、ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含有する組成物である。本発明の塗装工法により得られた被膜全体が、柔軟性や防水性等の機能を有効に発現することができることから、上塗材組成物は、アクリル樹脂及びアクリルゴムの少なくとも一方が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物と、無機充填剤とを含有する組成物であることが好ましい。
(1)炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを40〜98質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、シアノ基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位eを1〜20質量%、(メタ)アクリル酸と単官能エポキシ化合物との反応生成物からなる単量体に由来する構成単位fを0〜20質量%、及び上記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜60質量%を含有するアクリル樹脂又はアクリルゴム。
また、上記構成単位aは45〜95質量%であることがより好ましく、構成単位bは0.5〜3質量%であることがより好ましく、構成単位eは1〜15質量%であることがより好ましく、構成単位fは0〜15質量%であることがより好ましく、構成単位dは0〜50質量%であることがより好ましい。
但し、上記構成単位a、構成単位b、構成単位e、構成単位f、及び構成単位dの合計を100質量%とする。
また、上記構成単位aは40〜95質量%であることがより好ましく、構成単位bは0.5〜3質量%であることがより好ましく、構成単位cは0.5〜3質量%であることがより好ましく、構成単位dは4〜50質量%であることがより好ましい。
但し、上記構成単位a、構成単位b、構成単位c、及び構成単位dの合計を100質量%とする。
単官能エポキシ化合物としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、フェノールポリエチレングリコールグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メチルフェニルグリシジルエーテル、p−エチルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの単官能エポキシ化合物は、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
また、これらの単官能エポキシ化合物のうちでは、フェニル基を有する単官能エポキシ化合物が好ましい。具体的な化合物としては、フェノールポリエチレングリコールグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メチルフェニルグリシジルエーテル、p−エチルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記エマルション組成物は、原料単量体を公知の方法でラジカル重合させて得ることができる。エマルション組成物の固形分濃度は、30〜70質量%が好ましい。また、アンモニア、水溶性アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いて、エマルションのpH値を調整してもよい。
上塗材組成物における無機充填剤の含有量は、エマルション組成物の固形分を100質量部とした場合に、10〜500質量部であることが好ましく、20〜400質量部であることがより好ましい。無機充填剤の含有量が10〜500質量部であれば、上塗材組成物の塗工性がよく、十分な引張り特性を有する乾燥膜を形成することができる。
無機質水硬性物質の含有量は、エマルション組成物の固形分を100質量部とした場合に、10〜200質量部であることが好ましく、20〜180質量部であることがより好ましい。無機質水硬性物質の含有量が10〜200質量部であれば、強靭かつ柔軟な被膜が得られ、湿潤面に対する接着性も良好である。
(1)アミン変性エポキシ樹脂エマルションの製造
2.1mol/kgの特定量のエポキシ基(475g/molのエポキシ当量)を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂1,900gを、ジメチルアミノプロパノールアミン129g及びジエタノールアミン208gとともにメトキシプロパノール中に溶解し、70質量%の溶液を作製した。この溶液を110℃に加熱し、撹拌しながらエポキシ基が完全に消費されるまで反応させ、アミン変性エポキシ樹脂溶液を得た。次いで、この溶液を150℃に加熱し、減圧蒸留にて溶剤を除去した。樹脂100g当たり60mmolの氷酢酸を添加し、中和させた混合物にイオン交換水を添加して固形分濃度が40%となるまで希釈した。更に、1時間以内に130gのビスフェノールAグリシジルエーテルを90℃の水溶液に添加し、得られた混合物を撹拌しながらエポキシ基が完全に消費されるまでこの温度に維持した。更に、イオン交換水を添加し固形分濃度38%のアミン変性エポキシ樹脂エマルションを得た。
撹拌器及び還流凝縮器を備えた三口容器に、1,6−ヘキサンジオール531g(4.5mol)、トリメチロールプロパン67g(0.5mol)、アジピン酸438g(3.0mol)及び無水トリメリット酸58g(0.3mol)を充填した。この溶液を撹拌しながら、窒素ブランケット下で10K/hで200℃に加熱した。縮合反応により生成した水を分離し、酸価が25mg/g未満に下がるまで反応を続けた。次いで、メトキシプロパノールを添加し、80%濃度に希釈し、カルボキシ基含有ポリエステル樹脂溶液を得た。このカルボキシ基含有ポリエステル樹脂の酸価は、25mg/gであった。
上記(1)で得られたアミン変性エポキシ樹脂溶液992gを150℃に加熱し、減圧蒸留にて溶剤を除去した。これに、上記(2)で得られたカルボキシ基含有ポリエステル樹脂溶液147gを添加し、混合物を150℃で1時間撹拌した後、110℃まで冷却した。樹脂100g当たり60mmolの氷酢酸を添加し、中和させた混合物にイオン交換水を添加して固形分濃度が40%となるまで希釈した。更に、1時間以内に130gのビスフェノールAグリシジルエーテルを90℃の水溶液に添加し、得られた混合物を撹拌しながらエポキシ基が完全に消費されるまでこの温度に維持した。更に、イオン交換水を添加し固形分濃度38%の混合エマルションを得た。
(a)エマルションc1
3Lのフラスコ中にイオン交換水103部を入れ、内温を80℃に加温した後、フラスコ内に窒素を流しながら、2−エチルヘキシルアクリレート32部、n−ブチルアクリレート20部、スチレン45部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部、アクリル酸1部、及びポリオキシエチレン高級アルコールエーテル(HLB:18.5)2部からなる混合液を撹拌下で連続的に滴下した。また、同時に、重合開始剤として、2,2’−アゾビス−2−アミノプロパン塩酸塩1部を水溶液として連続的に滴下した。そして、5時間の重合反応を行い、固形分濃度50%のエマルションc1(Tg(計算値):−12℃)を得た。
原料単量体を2−エチルヘキシルアクリレート40部、n−ブチルアクリレート23部、スチレン34部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部、アクリル酸1部に代えた以外は上記(a)と同様に重合反応を行い、固形分濃度50%のエマルションc2(Tg(計算値):−27℃)を得た。
原料単量体を2−エチルヘキシルアクリレート85部、スチレン12部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部、アクリル酸1部に代えた以外は上記(1)と同様に重合反応を行い、固形分濃度50%のエマルションc3(Tg(計算値):−56℃)を得た。
原料単量体を2−エチルヘキシルアクリレート20部、n−ブチルアクリレート15部、スチレン62部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部、アクリル酸1部に代えた以外は上記(a)と同様に重合反応を行い、固形分濃度50%のエマルションc4(Tg(計算値):15℃)を得た。
原料単量体を2−エチルヘキシルアクリレート70部、スチレン27部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部、アクリル酸1部に代えた以外は上記(a)と同様に重合反応を行い、固形分濃度50%のエマルションc5(Tg(計算値):−39℃)を得た。
多官能エポキシ樹脂は以下のものを使用した。
(a)エポキシ樹脂d1
ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ基4個、エポキシ当量390g/eq、固形分濃度50%)
(b)エポキシ樹脂d2
グリセロールポリグリシジルエーテルエポキシ樹脂(エポキシ基2個、エポキシ当量141g/eq、固形分濃度100%)
(c)エポキシ樹脂d3
ノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ基3個、エポキシ当量450g/eq、固形分濃度50%)
1Lのポリビーカーにイオン交換水を入れ、ホモディスパー(直径30mmの上下刃のついたディスパー羽根)を用いて1500rpmで撹拌しながら、分散剤及び消泡剤を添加し、次いで、体質顔料及びリン酸系防錆顔料を添加し、2,000rpmで均一に分散させ、分散ペーストを製造した。もう一つの1Lポリビーカーに各種のエマルションを添加し、1,500rpmで撹拌しながら、あらかじめ製造した分散ペーストを添加し、均一後に増粘剤を添加して水性塗料組成物を製造した。水性塗料組成物の組成は表1に示した通りであり、添加剤は以下のものを使用した。
表1に記載の原料は以下のものを使用した。
分散剤:DISPERBYK−190(固形分濃度40%、ビックケミー・ジャパン社製)
体質顔料:スーパーSS(重質炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)製)
防錆顔料:K−WHITE #140W(リン酸アルミ二ウム系防錆顔料、テイカ(株)製)
増粘剤:アデカノールUH−550(有効成分濃度30%、ADEKA社製)
消泡剤:BYK−028(固形分濃度98%、ビックケミー・ジャパン社製)
2.評価方法
得られた水性塗料組成物に対して、以下の評価を行った。
(1)成膜性
ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下「PETフィルム」と略す。)に水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度5℃で養生した。任意の時間で水を滴下し、指頭で擦った時に水が白濁しなくなった時間(時間、hour)を成膜時間とした。
PETフィルムに水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、相対湿度50%で1日養生した。塗膜表面を指触し、タック(べたつき)の有無を評価した。
<評価基準>
A:タック(べたつき)がない
B:タック(べたつき)がわずかにある
C:タック(べたつき)がある
ポリプロピレン製トレイに水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、相対湿度50%で1日養生した。当該トレイから成膜した水性塗料組成物を剥がし、寸法2cm×2cmに切断した塗膜を水に24時間浸せきした。浸せき後の塗膜を40℃で24時間乾燥し、浸せき前後の質量から水溶出率を求めた。
水溶出率(質量%)=[浸せき前の塗膜質量(g)−乾燥後の塗膜質量(g)]/浸せき前の塗膜質量(g)×100
ポリプロピレン製トレイに水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、相対湿度50%で1日養生した。当該トレイから成膜した水性塗料組成物を剥がし、寸法2cm×2cmに切断した塗膜をアセトンに24時間浸せきした。浸せき後の塗膜を40℃で24時間乾燥し、浸せき前後の質量からアセトン溶出率を求めた。
アセトン溶出率(質量%)=[浸せき前の塗膜質量(g)−乾燥後の塗膜質量(g)]/浸せき前の塗膜質量(g)×100
JIS A 5430(繊維強化セメント板)に規定されるフレキシブル板、及びJIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)に規定されるSPCCの表面の黒皮を除去し、アセトンにて脱脂した鋼板に水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、相対湿度50%で7日間養生して養生後の試験体を作製した。また、上記養生後の試験体を23℃の水道水に7日間浸せきし、温度23℃、相対湿度50%で1日乾燥して水浸後の試験体とした。
次に、JIS K 5600−5−6(塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質、 第6節:付着性(クロスカット法))に準拠し、上記試験体の塗膜を貫通し下地に達するように、2mm間隔で切り込みを入れ、縦横5個、計25個のマス目を形成した。このマス目に粘着テープを貼り付けて、剥がした時の試験体に残存したマス目を数えて評価した。なお、結果は、残存したマス目の個数/25(全マス目の個数)で記載した。
JIS A 5430(繊維強化セメント板)に規定されるフレキシブル板に水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、相対湿度50%で1日養生した。この塗膜の上に、JIS A 6021(建築用塗膜防水材)に規定される外壁用アクリルゴム系塗膜防水材(東亞合成(株)製、商品名「アロンコートST」、上塗材A)を1.0kg/m2の塗布量で塗布し、7日間養生して養生後の試験体を作製した。次いで、上記養生後の試験体を23℃の水道水に7日間浸せきし、温度23℃、相対湿度50%で1日乾燥して水浸後の試験体とした。
また、上記上塗材Aを、柔軟タイプの水性アクリルシリコン系仕上げ塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロン水性スーパーカラーSi」、上塗材B)とし、塗布量0.3kg/m2に代えた以外は同様にして試験体を作製した。
次に、JIS K 5600−5−6(塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質、 第6節:付着性(クロスカット法))に準拠し、上記試験体の塗膜を貫通し下地に達するように、2mm間隔で切り込みを入れ、縦横5個、計25個のマス目を形成した。このマス目に粘着テープを貼り付けて、剥がした時の試験体に残存したマス目を数えて評価した。なお、結果は、残存したマス目の個数/25(全マス目の個数)で記載した。
JIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)に規定されるSPCCの表面の黒皮を除去し、アセトンにて脱脂した鋼板の全面(6面)に水性塗料組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布して、温度23℃、相対湿度50%で7日間養生した。次いで、JIS K 5600−7−9(塗料一般試験方法、第7部:塗膜の長期耐久性、第9節:サイクル腐食試験方法、塩水噴霧/乾燥/湿潤)に準拠して、上記鋼板の片面の下半分にカッターナイフを用いて切り込みきずを入れ、試験体を作製した。
次に、JIS K 5600−7−1(塗料一般試験方法、第7部:塗膜の長期耐久性、第1節:耐中性塩水噴霧性)に準拠し、35℃の槽内で5%塩化ナトリウム溶液を上記試験体に噴霧した。所定時間塩水噴霧した後に、切り込みきず周りの錆の発生状況を目視で観察した。また、塩水噴霧を600時間行った試験体については、温度23℃、相対湿度50%で1日乾燥した後、切り込みきずをまたいで粘着テープを貼り付け、剥がした時の切り込みきずからの塗膜のはく離した幅を測定した。
<評価基準>
A:錆の発生、及び塗膜の剥がれが、切り込みきずから2mm以内のもの。
B:錆の発生、及び塗膜の剥がれが、切り込みきずから5mm以内のもの。
C:錆の発生、及び塗膜の剥がれが、切り込みきずから5mmを超えるもの。
3.水性塗料組成物(下塗材組成物の製造)
上記実施例1−1と同様に、表3に記載のようにして水性塗料組成物(下塗材組成物)1〜14を製造した。
(1)上塗材組成物α類
(a)エマルション組成物α類の製造
3Lのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を取付け、その後、イオン交換水30部を投入し、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に昇温させた。次いで、イオン交換水37部、単量体(2−エチルヘキシルアクリレート90部、アクリロニトリル8部、及びアクリル酸2部)、並びに乳化剤(ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、有効成分26%、花王(株)製、商品名「ラテムルE−118B」)10部からなる混合液と、5%濃度の過硫酸アンモニウム水溶液10部とを、撹拌下、別々の滴下ロートから同時に、かつ連続的に5時間かけて滴下し、乳化重合させた。その後、反応液に25%濃度のアンモニア水を添加、混合してpHを5〜7に調整し、固形分55%のエマルション組成物α1を製造した。
上記の単量体組成を表4のようにした他は、上記と同様にして乳化重合させ、pHを調整し、固形分55%のエマルション組成物α2及びα3を製造した。
エマルション組成物α1;100部に、無機充填剤として比重2.7の重質炭酸カルシウム粉末50部、分散剤として20%濃度のポリアクリル酸ソーダ水溶液(ポリアクリル酸ソーダの分子量;約20,000)5部、シリコーン系消泡剤としてサンノプコ(株)製、商品名「SNデフォーマー325」1.2部、増粘剤としてヒドロキシエチルメチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名「HiメトローズSEB−04T」)の5%濃度の含水ゲル1部、及び比重3.1の普通ポルトランドセメント10部を配合し、混合して上塗材組成物α1を製造した。
エマルション組成物α2;100部に、上記のセメント、無機充填剤、分散剤、消泡剤、及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物α2を製造した。
また、エマルション組成物α3;100部に、上記のセメント、無機充填剤、分散剤、消泡剤、及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物α3を製造した。
(a)エマルション組成物β類の製造
3Lのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を取付け、その後、イオン交換水30部を投入し、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に昇温させた。次いで、イオン交換水37部、単量体(2−エチルヘキシルアクリレート37部、n−ブチルアクリレート37部、アクリロニトリル12部、アクリル酸3部、及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート11部)、並びに乳化剤(ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、有効成分26%、花王(株)製、商品名「ラテムルE−118B」)10部からなる混合液と、5%濃度の過硫酸アンモニウム水溶液10部とを、撹拌下、別々の滴下ロートから同時に、かつ連続的に5時間かけて滴下し、乳化重合させた。その後、反応液に25%濃度のアンモニア水を添加、混合してpHを5〜7に調整し、固形分55%のエマルション組成物β1を製造した。
上記の単量体組成を表4のようにした他は、上記と同様にして乳化重合させ、pHを調整し、固形分55%のエマルション組成物β2及びβ3を製造した。
エマルション組成物β1;100部に、無機充填剤として比重2.7の重質炭酸カルシウム粉末60部、分散剤として20%濃度のポリアクリル酸ソーダ水溶液(ポリアクリル酸ソーダの分子量;約20,000)5部、シリコーン系消泡剤としてサンノプコ(株)製、商品名「SNデフォーマー325」1.2部、増粘剤としてヒドロキシエチルメチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名「HiメトローズSEB−04T」)の5%濃度の含水ゲル1部を配合し、混合して上塗材組成物β1を製造した。
エマルション組成物β2;100部に、上記の無機充填剤、分散剤、消泡剤及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物β2を製造した。
また、エマルション組成物β3;100部に、上記の無機充填剤、分散剤、消泡剤及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物β3を製造した。
(a)エマルション組成物γ類の製造
3Lのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を取付け、その後、イオン交換水48部を投入し、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に昇温させた。次いで、イオン交換水50部、単量体(2−エチルヘキシルアクリレート77部、スチレン20部、メチルアクリレート1部、グリシジルメタクリレート1部及びアクリル酸1部)、並びに乳化剤(ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、有効成分60%、HLB18.5)2部からなる混合液と、4%濃度の2、2’−アゾビス−2−アミノプロパン塩酸塩水溶液1部とを、撹拌下、別々の滴下ロートから同時に、かつ連続的に5時間かけて滴下し、乳化重合させ、固形分50%のエマルション組成物γ1を製造した。
上記の単量体組成を表4のようにした他は、上記と同様にして乳化重合させ、固形分50%のエマルション組成物γ2及びγ3を製造した。
エマルション組成物γ1;100部に、比重3.1のアルミナセメント40部、無機充填剤として比重2.6の珪砂8号20部、比重2.7の重質炭酸カルシウム粉末40部、増粘剤としてヒドロキシエチルメチルセルロース(信越化学工業(株)製、商品名「HiメトローズSEB−04T」)粉末0.3部を配合し、混合して上塗材組成物γ1を製造した。
エマルション組成物γ2;100部に、上記のセメント、無機充填剤及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物γ2を製造した。
また、エマルション組成物γ3;100部に、上記のセメント、無機充填剤及び増粘剤の組成を表4のようにした他は、上記と同様にして配合し、混合して上塗材組成物γ3を製造した。
(a)アクリル樹脂上塗材(上塗材組成物イ)
アクリル樹脂上塗材として、JIS A 6909(建築用仕上塗材)に規定される水系アクリル樹脂複層塗材(エスケー化研(株)製、商品名「レナラック」、塗布量1.5kg/m2)及びこの上に仕上塗料として、水系アクリル樹脂塗料(エスケー化研(株)製、商品名「ブリーズコート」、塗布量0.36kg/m2)を用いた。
(b)アクリルウレタン樹脂上塗材(上塗材組成物ロ)
アクリルウレタン樹脂上塗材として、溶剤系アクリルウレタン樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロンウオールFC(DX)スーパーカラー」、塗布量0.3kg/m2)を用いた。
(c)アクリルシリコン樹脂上塗材(上塗材組成物ハ)
アクリルシリコン樹脂上塗材として、弱溶剤系アクリルシリコン樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロンMDカラーSi」、塗布量0.3kg/m2)を用いた。
(d)フッ素樹脂上塗材(上塗材組成物ニ)
フッ素樹脂上塗材として、溶剤系フッ素樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロンウオールフッ素FC(DX)カラー」、塗布量0.3kg/m2)を用いた。
(e)エポキシ樹脂上塗材(上塗材組成物ホ)
エポキシ樹脂上塗材として、無溶剤系エポキシ樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロンNE」、塗布量0.6kg/m2)を用いた。
(f)エチレン酢酸ビニル樹脂上塗材(上塗材組成物ヘ)
エチレン酢酸ビニル樹脂上塗材として、エチレン酢酸ビニル樹脂塗膜防水材(大関化学工業(株)製、商品名「パラテックスA材」、塗布量1.7kg/m2)及びこの上に仕上塗料として、水系エチレン酢酸ビニル樹脂塗料(大関化学工業(株)製、商品名「カラーコート」、塗布量0.12kg/m2)を用いた。
(g)ウレタンゴム上塗材(上塗材組成物ト)
ウレタンゴム上塗材として、JIS A 6021(建築用塗膜防水材)の屋根用に規定されるウレタンゴム塗膜防水材((株)ダイフレックス製、商品名「US−100」、塗布量2.5kg/m2)及びこの上に仕上塗料として、溶剤系アクリルウレタン樹脂塗料((株)ダイフレックス製、商品名「エクセルトップ」、塗布量0.2kg/m2)を用いた。
上記の通り製造した下塗材組成物、上塗材組成物及び仕上塗料を所定の被塗装面(下地)に塗布し、養生後に各種評価を行った。結果を表4〜6に示す。
(1)引張強さ及び伸び率
上塗材組成物の引張強さ及び伸び率をJIS A 6021に準拠して測定した。
JIS A 6021に規定されるモルタル板及びJIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)に規定されるSPCCの表面の黒皮を除去し、アセトンにて脱脂した鋼板に下塗材組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、湿度50%で1日養生後に、上塗材組成物を2kg/m2の塗布量(上塗材組成物イ〜トは、上記に記載の塗布量)で塗布し、温度23℃、湿度50%で7日間養生して養生後の試験体を作製した。水中浸せきする試験体には、養生中にエポキシ樹脂接着剤を用いて4側面をシールした。上塗材組成物α類、β類及びγ類には、仕上塗料として、水系アクリルシリコン樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロン水性スーパーカラーSi」)を0.3kg/m2の塗布量で塗布した。なお、仕上塗料を塗布する場合には、上塗材組成物を塗布後に1日養生して、仕上塗料を塗布し、7日間養生して養生後の試験体を作製した。
また、上記養生後の試験体を「ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)・同解説(日本建築学会)参考資料2 ポリマーセメント系塗膜防水材の品質試験方法」の劣化処理(浸水処理)に準拠して、水浸後の試験体とした。
次に、JIS A 6021に規定される付着性能試験に準拠して、付着強さを測定した。また、試験体の破壊状態を下記の基準で評価した。
<評価基準>
[1]被塗装面(下地)の凝集破壊
[2]被塗装面(下地)と下塗材の界面破壊
[3]下塗材と上塗材の界面破壊
[4]上塗材の凝集破壊
JIS A 5430に規定される裏面中央部幅方向に深さ6mmの切り込みを入れた寸法150×75×8mmのフレキシブル板に、下塗材組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布し、温度23℃、湿度50%で1日養生後に、上塗材組成物を2kg/m2の塗布量(上塗材組成物イ〜トは、上記に記載の塗布量)で塗布し、温度23℃、湿度50%で7日養生して試験体を作製した。なお、付着性試験で使用した仕上塗料は塗布しなかった。
次に、「ポリマーセメント系塗膜防水工事施工指針(案)・同解説(日本建築学会)参考資料2 ポリマーセメント系塗膜防水材の品質試験方法」のゼロスパンテンション伸び量試験に準拠して、5mm/分で引っ張った時に、塗膜にピンホールや破断が発生した時点のチャック間の距離を測定し、ゼロスパンテンション伸び量とした。表6中の*印は、下塗材と上塗材の界面で剥がれ、層間付着性が悪かったことを示す。
JIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)に規定されるSPCCの表面の黒皮を除去し、アセトンにて脱脂した鋼板の全面(6面)に下塗材組成物を0.1kg/m2の塗布量で塗布して、温度23℃、湿度50%で1日養生後に、上塗材組成物を2kg/m2の塗布量(上塗材組成物イ〜トは、上記に記載の塗布量)で塗布し、温度23℃、湿度50%で7日間養生して養生後の試験体を作製した。養生中には、鋼板の側面及び裏面にエポキシ樹脂接着剤を用いてシールした。上塗材組成物α類、β類及びγ類には、仕上塗料として、水系アクリルシリコン樹脂塗料(東亞合成(株)製、商品名「アロン水性スーパーカラーSi」)を0.3kg/m2の塗布量で塗布した。なお、仕上塗料を塗布する場合には、上塗材組成物を塗布後に1日養生して、仕上塗料を塗布し、7日間養生して養生後の試験体を作製した。
次いで、JIS K 5600−7−9(塗料一般試験方法、第7部:塗膜の長期耐久性、第9節:サイクル腐食試験方法、塩水噴霧/乾燥/湿潤)に準拠して、上記鋼板の片面の下半分にカッターナイフを用いて切り込みきずを入れ、試験体を作製した。
次に、JIS K 5600−7−1(塗料一般試験方法、第7部:塗膜の長期耐久性、第1節:耐中性塩水噴霧性)に準拠し、35℃の槽内で5%塩化ナトリウム溶液を上記試験体に噴霧した。600時間塩水噴霧した後に、切り込みきず周りの錆の発生状況を目視で観察した。
<評価基準>
A:錆の発生が切り込みきずから2mm以内のもの。
B:錆の発生が切り込みきずから5mm以内のもの。
C:錆の発生が切り込みきずから5mmを超えるもの。
また、本発明に係る塗装工法は、コンクリートなどのセメント系材料、金属、プラスチック、窯業製品、及び木材等の幅広い被塗装面に適用することができるため、建築及び土木、電気部品、並びに自動車などの幅広い産業分野において、利用することができる。
Claims (18)
- 樹脂成分が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物を含有する水性塗料組成物であり、
前記樹脂成分が、成分Aとしてアミン変性エポキシ樹脂、成分Bとしてカルボキシ基含有ポリエステル樹脂、成分Cとしてカチオン性アクリル樹脂、及び成分Dとして多官能エポキシ樹脂を含有することを特徴とする水性塗料組成物。 - 成分Bの含有量が、成分A100質量部に対して2〜40質量部である、請求項1に記載の水性塗料組成物。
- 成分Cが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを20〜90質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、グリシジル基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位cを0.1〜5質量%、及び前記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜70質量%含有し、かつ、ガラス転移温度が−40〜10℃である、請求項1又は2に記載の水性塗料組成物(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位c、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)。
- 成分Cが、カチオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤の存在下に、原料単量体を水性媒体中でラジカル重合させて得られるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 成分Cの含有量が、成分A及び成分Bの合計量100質量部に対して、40〜200質量部である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 成分Dが、1分子中に2〜4個のエポキシ基を有し、かつ、エポキシ当量が200〜450g/eqである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 成分Dの含有量が、成分A及び成分Bの合計量100質量部に対して、3〜20質量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 成分Eとしてリン酸系防錆顔料を更に含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 成分Eの含有量が、前記エマルション組成物の固形分100質量部に対して10〜40質量部である、請求項8に記載の水性塗料組成物。
- 水性塗料組成物の乾燥膜の水に対する可溶分が5質量%以下であり、かつ、アセトンに対する可溶分が25質量%以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水性塗料組成物。
- 被塗装面に下塗材組成物を塗布し、下塗材の被膜を形成する工程と、
前記下塗材の被膜の表面に上塗材組成物を塗布し、上塗材の被膜を形成する工程と、を備え、
前記下塗材組成物が、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水性塗料組成物であり、
前記上塗材組成物が、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、ゴムアスファルト、ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする
塗装工法。 - 前記上塗材組成物が、アクリル樹脂及びアクリルゴムの少なくとも一方が水性媒体中に分散されてなるエマルション組成物と、無機充填材とを含有する、請求項11に記載の塗装工法。
- 前記上塗材組成物が含有するエマルション組成物におけるアクリル樹脂又はアクリルゴムが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを40〜98質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、シアノ基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位eを1〜20質量%、(メタ)アクリル酸と単官能エポキシ化合物との反応生成物からなる単量体に由来する構成単位fを0〜20質量%、及び前記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜60質量%含有する、請求項12に記載の塗装工法(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位e、構成単位f、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)。
- 前記上塗材組成物が含有するエマルション組成物におけるアクリル樹脂又はアクリルゴムが、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体に由来する構成単位aを30〜98質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体に由来する構成単位bを0.1〜5質量%、グリシジル基を有するエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位cを0.1〜5質量%、及び前記単量体の少なくとも1つと共重合可能な他の単量体に由来する構成単位dを0〜60質量%含有する、請求項12に記載の塗装工法(但し、構成単位a、構成単位b、構成単位c、及び構成単位dの合計を100質量%とする。)。
- 前記上塗材組成物が、無機質水硬性物質を更に含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の塗装工法。
- 前記上塗材組成物の乾燥膜の引張強さが0.2〜3.0N/mm2であり、かつ、伸び率が5〜2,000%である、請求項11〜15のいずれか1項に記載の塗装工法。
- 請求項11〜16のいずれか1項に記載の塗装工法を実施して得られる塗装被膜。
- 請求項11〜16のいずれか1項に記載の塗装工法を実施して得られる物品。
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