JP2003251262A - 多層塗膜形成方法および多層塗膜 - Google Patents
多層塗膜形成方法および多層塗膜Info
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Abstract
する工程、前記電着塗膜の上に、中塗り塗料を塗布した
後、塗膜を同時に加熱硬化させる工程、前記中塗り塗膜
の上に、未硬化のベース塗膜を形成する工程、さらに前
記ベース塗膜の上に、上塗りクリヤー塗膜を塗布した
後、未硬化の塗膜を同時に加熱硬化する工程を含む多層
塗膜形成方法であって、前記電着塗料が、硬化状態の2
層分離塗膜を形成するものであって、前記電着塗料から
形成される電着塗膜の内、導電性基材に直接接する樹脂
層(α)の動的ガラス転移温度と、中塗り塗膜と直接接
する樹脂層(β)の動的ガラス転移温度とをコントロー
ルすることを特徴とする多層塗膜形成方法。
Description
が形成された被塗装物上に、主に水性中塗り塗料をウェ
ットオンウェットで塗布した後、両者を一度に加熱して
硬化を行う2ウェット塗装系を利用し、得られた硬化膜
上に、さらに水性上塗りベース塗料およびクリヤー塗料
をウェットにて重ね塗りした後、2度目の焼付けを行う
多層塗膜形成方法に関するものであり、更に詳細には、
優れた耐チッピング性と優れた外観を有し、かつ黄変の
ない多層塗膜を得ることができる多層塗膜形成方法、こ
の塗装方法により得られる多層塗膜に関する。
おいて、省資源、省コスト及び環境負荷(VOC及びH
APs等)削減の課題を解決するため、塗装工程の短縮
化が強く求められている。即ち、従来の自動車塗装仕上
げにおいては、電着塗膜、中塗り塗膜および上塗り塗膜
がそれぞれの塗装後に順次焼き付けされる3コート3ベ
ーク塗装方法によって行われていた。しかしながら近
年、図1に示すように、電着塗装後に得られた未硬化電
着塗膜の上に、水性中塗り塗装を行った後に、両者を同
時に焼付けて硬化塗膜を得る、いわゆる2ウェット塗装
系を利用し、得られた硬化膜上に、さらに水性上塗りベ
ース塗料およびクリヤー塗料をウェットにて重ね塗りし
た後、2度目の焼付けを行う多層塗膜形成方法(以後、
2ウェット塗装システムと称する)が行われている。上
記塗装システムの適用によって、焼付け工程を削減し、
しかも、従来の3コート3ベーク塗装方法により得られ
る3コート膜と同等の塗膜性能を保持することが求めら
れている。
特公昭56−33992号公報および特公昭58−43
155号公報には、水性中塗り塗装を含む基本的な2ウ
ェット塗装システムが示されており、現在より20年以
前から、すでに一般に公知化されている技術である。
ても2ウェット塗装によって得られた多層塗膜には、自
動車用塗膜としての性能上、解決しなければならない幾
つかの問題点が残されている。
性、特に走行中に自動車車体への小石等の障害物の衝突
によるいわゆる耐チッピング性に関しては、従来の3コ
ート3ベーク塗装方法では、耐チッピング性を有する特
有の中塗り塗膜を設けること等により、同性能を確保す
ることができたが、上記の2ウェット塗装システムにお
いて従来の中塗り塗料を使用すると、ウェット状態によ
る塗り重ねによって得られる塗膜層界面になじみ、反転
等の不具合が発生するために、2ウェット塗装システム
により得られる多層塗膜は、従来塗装方法によって得ら
れる塗膜と比較して、耐衝撃性、耐チッピング性および
塗膜外観が劣るという欠点があった。
報、特開平6−10190号公報、特開平6−1729
4号公報、特開平6−41787号公報、特開平6−4
1788号公報および特開平6−65791号公報に
は、2ウェット塗装システムにおいて、塗膜に対する衝
撃吸収能を有する樹脂層(いわゆる耐チッピングプライ
マー層)を多層塗膜形成の途中、とりわけ電着塗膜と中
塗り塗膜の中間に施すことが開示されている。しかしな
がら、そのような工程を自動車車体の塗装工程中に更に
組み入れることは、逆に塗装工程を増やしてしまうこと
になり、上記の省工程及び省コストを求める市場ニーズ
にはそぐわない。
の表面粗度による3コート膜の総合外観への影響が大き
いという、いわゆる電着膜表面下地のムジ感やクレータ
ー、ハジキ等の膜欠陥を拾い易いという欠点がある。そ
のため、下地となる電着膜表面の平滑性の高いこと、膜
欠陥の無いことが、従来塗装システムよりも強く要求さ
れる。
野においては、環境負荷(VOC等)削減のため、水性
塗料が注目されている。水性塗料は、親水性官能基等を
持つ塗膜形成性樹脂を親水性溶媒中に水溶化、水分散化
またはエマルション化したものであり、塗膜形成樹脂に
アミン等の中和剤および水性媒体を添加し、分散するこ
とによって調製されている。例えば、第2989643
号公報には、2ウェット塗装システムにおいて、水性中
塗り塗料を構成する塗膜形成性樹脂として、ポリエステ
ル樹脂を直接にアミン等塩基性物質で中和し、自己乳化
することで水性塗料化している。この場合の問題点とし
てポリエステル樹脂のようにアミン等の塩基性物質に直
接触れると、加水分解が起こりやすい結果、水性中塗り
塗料の貯蔵安定性が著しく損なわれるという欠点があっ
た。また同時に、上記樹脂の変質は、得られる多層塗膜
の黄変を招きやすいという欠点もあった。
化された総合塗膜外観において、光線透過率の高い上塗
り塗膜と共に、その下地にある多色化された中塗り塗膜
による複合された高意匠性が、とりわけ高級車種を中心
に求められている。そのために上記2ウェット塗装シス
テムにおいても、変色の無い、かつ平滑性の高い表面を
有するカラー中塗り膜層を形成することが求められてい
る。
工程短縮、コスト削減および環境負荷低減を目指す2ウ
ェット塗装システムにおいて、従来塗装工程によって得
られた3コート膜に匹敵する優れた耐衝撃性、特に耐チ
ッピング性を有すると共に、優れた水性塗料の貯蔵安定
性を確保した上で、塗膜の黄変がなく、ニーズによって
は高意匠性に優れた外観を有する多層塗膜を形成するこ
とができる多層塗膜形成方法を提供することにある。
に電着塗装し、未硬化の電着塗膜を形成する工程
(I)、前記電着塗膜の上に、中塗り塗料を塗布した
後、前記未硬化の電着塗膜及び中塗り塗膜を同時に加熱
硬化させる工程(II)、前記中塗り塗膜の上に、上塗り
ベース塗膜を塗布して、未硬化のベース塗膜を形成する
工程(III)、さらに前記ベース塗膜の上に、上塗りク
リヤー塗膜を塗布した後、未硬化のベース塗膜およびク
リヤー塗膜を同時に加熱硬化する工程(IV)を含む多層
塗膜形成方法であって、前記電着塗料が、工程(II)終
了後に硬化状態の2層分離塗膜を形成するものであっ
て、前記電着塗料から形成される電着塗膜の内、導電性
基材に直接接する樹脂層(α)の動的ガラス転移温度T
g(a)は、100〜150℃であり、前記電着塗料か
ら形成される電着塗膜の内、中塗り塗膜と直接接する樹
脂層(β)の動的ガラス転移温度Tg(b)は、40〜
90℃であることを特徴とする多層塗膜形成方法であ
る。
変形として、導電性基材上に電着塗装し、未硬化の電着
塗膜を形成する工程(I)、電着塗膜の硬化に必要な焼
付け温度よりも低い温度でプレヒートを施し、未硬化状
態の2層分離電着塗膜を形成する工程(I')、前記電着
塗膜の上に、中塗り塗料を塗布した後、前記未硬化の電
着塗膜及び中塗り塗膜を同時に加熱硬化させる工程(I
I)、前記中塗り塗膜の上に、上塗りベース塗料を塗布
して、未硬化のベース塗膜を形成する工程(III)、さ
らに前記ベース塗膜の上に、上塗りクリヤー塗料を塗布
した後、未硬化のベース塗膜およびクリヤー塗膜を同時
に加熱硬化する工程(IV)を含むことを特徴とする多層
塗膜形成方法を含むものである。上記多層塗膜形成方法
において、使用することができる中塗り塗料および上塗
りベース塗料は、水性塗料である。
り形成されてなる多層塗膜である。以下、本発明につい
て更に詳細に説明する。
において、上記工程(I)は、導電性基材上に電着塗料
を塗装した後、必要に応じて、当該業者公知の後処置方
法(水洗浄、および常温における空気乾燥)を施すこと
によって未硬化の電着塗膜を得るものである。
δaである樹脂(a)、溶解性パラメーターがδb1で
ある樹脂(b1)、溶解性パラメーターがδb2である
樹脂(b2)、顔料および硬化剤(c)を必須成分とし
て含むものである。それぞれの樹脂の溶解性パラメータ
ーは、以下の関係を有する:
(II)終了後において、2層分離硬化塗膜を形成する傾
向がある。形成した分離塗膜の内、主として前記樹脂
(a)から形成される導電性基材に直接接する樹脂層
(α)の動的ガラス転移温度Tg(a)は、100〜1
50℃であり、主として前記樹脂(b1)および(b
2)から形成される中塗り塗膜と直接接する樹脂層
(β)の動的ガラス転移温度Tg(b)は、40〜90
℃であるものである。
を使用することによって、複層構造を有する電着塗膜を
形成させ、このうち導電性基材に直接接する側は、防食
性を有する樹脂層とし、空気(または中塗り塗膜)に直
接接する側は耐衝撃性(耐チッピング性)を有する樹脂
層を形成させて、防食性及び耐衝撃性を両立することが
できるものである。また空気(または中塗り塗膜)に直
接接する側が主に耐候性樹脂により構成されているの
で、電着塗膜は同時に耐候性にも優れている。さらに空
気(または中塗り塗膜)に直接接する側にある上記耐候
性樹脂が、加熱硬化時において、熱フロー性に富むもの
であれば、電着膜の外観、さらにはそれと直接接する中
塗り塗膜の外観が優れたものになる。
塗料から形成される電着塗膜の内、主として前記樹脂
(a)から形成される導電性基材に直接接する樹脂層
(α)に関しては、その主な構成樹脂成分として、前記
樹脂(a)が、カチオン変性エポキシ樹脂である。また
前記電着塗料から形成される電着塗膜の内、主として前
記樹脂(b1)および(b2)から形成される中塗り塗
膜と直接接する樹脂層(β)に関しては、その主な構成
樹脂成分として前記樹脂(b1)が、アミン価50〜1
50のカチオン変性アクリル樹脂、および前記樹脂(b
2)が、酸価10未満のアニオン性ポリエステル樹脂で
ある。また、前記カチオン変性アクリル樹脂(b1)と
前記アニオン性ポリエステル樹脂(b2)は、式
(2):
な樹脂層(β)を形成している。
(a)は前記樹脂(b1)および前記樹脂(b2)と
は、互いに式:
(α)を形成している。
は、当該業者等の間で一般にSP(ソルビリティ・パラ
メーター)とも呼ばれるものであって、樹脂の親水性ま
たは疎水性の度合いを示す尺度であり、また樹脂間の相
溶性を判断する上でも重要な尺度である。例えば下記の
ような濁度測定法をもとに数値定量化されるものである
(参考文献:K.W.Suh,D.H.Clarke
J.Polymer.Sci.,A−1,5,1671
(1967).)。
の溶解性パラメーターδaと、上記樹脂(b1)および
上記樹脂(b2)の平均値との差{δa―(δb1+δ
b2)/2}の値が、1以上である。一般に樹脂間の相
溶性パラメーターの差は、0.2以下であれば、ほぼ完
全に相溶しており、0.2を超えると、相溶性を失い、
塗膜が分離構造を呈すると考えられる。しかしながら、
上記電着塗料においては、明瞭に層分離した塗膜構造を
形成することが必要であるため、少なくとも1以上の溶
解性パラメーター差が必要になる。1未満であると、電
着塗装、加熱硬化した場合に、明瞭に層分離した塗膜構
造が形成されず、耐衝撃性、特にチッピング性と耐食性
との両立化レベルが充分でなくなる場合がある。
脂(b2)の溶解性パラメーター差(δb1―δb2)
は、0.2以下であり、両者は、共に完全に溶解し合う
ことで、均一な樹脂層(β)を構成することになる。
(b1)と(b2)については、溶解性パラメーターの
大きいもの、すなわち、樹脂(a)の方が、金属等の表
面極性の高い導電性基材表面に対する親和性が高いた
め、樹脂(a)から主に形成される電着層は、加熱硬化
時に金属材料等からなる導電性基材に接する側に形成さ
れる。一方、樹脂(b1)と(b2)は、空気(または
中塗り塗膜)側に移動して樹脂層を形成することにな
る。このように双方の樹脂の溶解性パラメーター差異が
樹脂層の分離を引き起こす推進力になると考えられる。
については両方が同時に成立することが、外観に優れた
二層分離電着膜を得るためには必要である。少なくとも
何れか一方の式が不成立の場合は、明確に層分離しない
か、たとえ層分離したとしても、電着膜表面の外観が成
立しない場合がある。
解性パラメーター以外に、前記樹脂(a)と、樹脂(b
1)および樹脂(b2)の合計固形分量に基づく重量比
{a/(b1+b2)}が、3/7〜7/3、好ましく
は4/6〜6/4の範囲にあることが必要である。
外れた場合は、電着塗装、焼き付け後の硬化塗膜が複層
構造とならず、配合比率の高い方の樹脂が連続相を形成
し、低い方の樹脂が分散相を形成する海島構造(または
ミクロドメイン構造)になってしまうことがある。
は、電着塗膜の断面をビデオマイクロスコープによって
目視観察するか、走査型電子顕微鏡(SEM観察)によ
って観察する方法があげられる。また各樹脂層を構成す
る樹脂成分を同定するには、例えば全反射型フーリエ赤
外光度計(FTIR−ATR)を使用することができ
る。次に本発明における電着塗料組成物に関して詳細に
述べる。
び(b1)は、各樹脂中のアミノ基を適当量の塩酸、硝
酸、リン酸等の無機酸、または蟻酸、酢酸、乳酸、スル
ファミン酸、アセチルグリシン酸等の有機酸で中和処理
し、カチオン化エマルションとして水中に乳化分散させ
る。乳化分散は樹脂成分(a)および(b1)の別々に
行うことが好ましいが、両方の樹脂を混合して乳化分散
させてもよい。前記樹脂成分(b2)は、酸価10未満
のアニオン性ポリエステル樹脂であるので、水分散性を
呈することがない。そのためエマルション粒子中にコア
(核)となって、塗料中に導入される。さらに、この乳
化分散の工程では、いずれの樹脂エマルションにも硬化
剤(c)をコアとして内包させることが望ましい。
なくとも樹脂(a)をシェル(殻)として含む粒子A
と、樹脂(b1)をシェルとして含む粒子B、および顔
料分散体から成り、かつ樹脂(b2)は、粒子Aおよび
/または粒子B中に硬化剤(c)と共にコアとして含有
されることを特徴とする。
なくとも樹脂(a)と樹脂(b1)をシェルとして含む
粒子C、および顔料分散体から成り、かつ樹脂(b2)
は、硬化剤(c)と共に粒子C中にコアとして含有され
ることを特徴とする。またさらに、電着塗料は、上記粒
子A、BおよびCを含むこともある。
ち、主に上記樹脂成分(a)から形成される樹脂層
(α)の動的ガラス転移温度は、100〜150℃、好
ましくは110〜140℃の範囲にある。150℃を超
えると、樹脂層(α)が脆くなる結果、耐衝撃性に劣る
ことになり、100℃未満では、防食性に劣ることにな
る。
2)から形成される樹脂層(β)の動的ガラス転移温度
は、40〜90℃、好ましくは60〜80℃の範囲にあ
る。90℃を超えると、樹脂層(α)の柔軟性や耐衝撃
性に劣ることになり、40℃未満では、防食性に劣るこ
とになる。
着塗料を用いてブリキ板基材上に電着塗装後、硬化させ
て形成した電着塗膜を水銀を用いて剥離し、レオバイブ
ロン(オリエンテック社製)やレオメトリックスダイナ
ミックアナライザー(レオメトリックス社製)等の動的
粘弾性測定装置による測定にて行うことができる。
変性エポキシ樹脂である。一般にカチオン変性エポキシ
樹脂は、出発原料樹脂分子内のエポキシ環を1級アミ
ン、2級アミンあるいは3級アミン酸塩等のアミン類と
の反応によって開環して製造される。出発原料樹脂の典
型例は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフ
ェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラ
ック等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリン
との反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂である。また他の出発原料樹脂の
例として、特開平5−306327号公報に記載された
オキサゾリドン環含有エポキシ樹脂を挙げることができ
る。このエポキシ樹脂は、ジイソシアネート化合物、ま
たはジイソシアネート化合物のNCO基をメタノール、
エタノール等の低級アルコールでブロックして得られた
ビスウレタン化合物と、エピクロルヒドリンとの反応に
よって得られるものである。
キシ環の開環反応の前に、2官能のポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、ビスフェノール類、2
塩基性カルボン酸等により鎖延長して用いることができ
る。また同じくアミン類によるエポキシ環の開環反応の
前に、分子量またはアミン当量の調節、熱フロー性の改
良等を目的として、一部のエポキシ環に対して2−エチ
ルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレングリコー
ルモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリ
コールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなモノ
ヒドロキシ化合物を付加して用いることもできる。
際に使用し得るアミン類の例としては、ブチルアミン、
オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メ
チルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルア
ミン酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酸塩など
の1級、2級または3級アミン酸塩を挙げることができ
る。また、アミノエチルエタノールアミンメチルイソブ
チルケチミンの様なケチミンブロック1級アミノ基含有
2級アミンも使用することができる。これらのアミン類
は、全てのエポキシ環を開環させるために、エポキシ環
に対して少なくとも当量で反応させる必要がある。
子量は1,500〜5,000、好ましくは1,600〜
3,000の範囲が好ましい。数平均分子量が1,500
未満の場合は、硬化形成塗膜の耐溶剤性および耐食性等
の物性が劣ることがある。反対に5,000を超える場
合は、樹脂溶液の粘度制御が難しく合成が困難なばかり
か、得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハンドリングが
困難となることがある。さらに高粘度であるがゆえに加
熱・硬化時のフロー性が悪く塗膜外観を著しく損ねる場
合がある。
キシル価が50〜250の範囲となるように分子設計す
ることが好ましい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜
の硬化不良を招き、反対に250を超えると硬化後塗膜
中に過剰の水酸基が残存する結果、耐水性が低下するこ
とがある。
ミン価が40〜150の範囲となるように分子設計する
ことが好ましい。アミン価が40未満では前記酸中和に
よる水媒体中での乳化分散不良を招き、反対に150を
超えると硬化後塗膜中に過剰のアミノ基が残存する結
果、耐水性が低下することがある。さらに前記樹脂
(a)の軟化点は、80℃以上、さらに好ましくは10
0℃以上のものを用いることが、本発明の目的である硬
化形成塗膜の耐溶剤性、耐候性、耐食性あるいは塗膜外
観の高次元における両立化を達成する上で望ましい。
ン変性アクリル樹脂である。カチオン変性アクリル樹脂
は、分子内に複数のオキシラン環および複数の水酸基を
含んでいるアクリル共重合体とアミンとの開環付加反応
によって合成することができる。このようなアクリル共
重合体は、グリシジル(メタ)アクリレートと、ヒドロ
キシル基含有アクリルモノマー(例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、あるいは2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートのような水酸基含有(メタ)アクリルエス
テルと、ε−カプロラクトンとの付加生成物)と、その
他のアクリル系および/または非アクリル系モノマーと
を共重合することによって得られる。
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)
アクリレートが挙げられる。また、非アクリル系モノマ
ーの例としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチ
ルスチレン、(メタ)アクリルニトリル、(メタ)アク
リルアミドおよび酢酸ビニルを挙げることができる。
基づくオキシラン環を含有するアクリル樹脂は、エポキ
シ樹脂のオキシラン環の全部を1級アミン、2級アミン
または3級アミン酸塩との反応によって開環し、カチオ
ン性アクリル樹脂とすることができる。
他のモノマーと共重合することによって直接カチオン変
性アクリル樹脂を合成する方法もある。この方法では、
上記のグリシジル(メタ)アクリレートの代りにN,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート等のアミノ基含有アクリルモノマーを使用し、これ
をヒドロキシル基含有アクリルモノマーおよび他のアク
リル系および/または非アクリル系モノマーと共重合す
ることによってカチオン変性アクリル樹脂を得ることが
できる。
リル樹脂は、上記の特開平8−333528号公報に挙
げられるように、必要に応じてハーフブロックジイソシ
アネート化合物との付加反応によってブロックイソシア
ネート基を導入し、自己架橋型カチオン変性アクリル樹
脂とすることもできる。
0〜150の範囲となるように分子設計することが好ま
しい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜の硬化不良を
招き、反対に150を超えると硬化後塗膜中に過剰の水
酸基が残存する結果、耐水性が低下することがある。ま
た上記樹脂(b1)の水酸基は、1級水酸基に対して、
2級水酸基を併用し硬化反応速度を調整することで、膜
表面平滑性を高めることができる。また、同時に2級水
酸基の使用は層間密着性の向上にも効果がある。前記樹
脂(b1)の数平均分子量は2,000〜15,00
0、好ましくは3,000〜10,000の範囲であ
る。数平均分子量が2,000未満では硬化形成塗膜の
耐溶剤性等の物性が劣る。反対に15,000を超える
と、得られた電着塗膜の膜外観が著しく低下してしまう
ことがある。なお、前記樹脂(b1)は1種のみ使用す
ることもできるが、塗膜性能のバランス化を計るため
に、2種あるいはそれ以上の種類を使用することもでき
る。
ミン価が50〜150の範囲となるように分子設計する
ことが好ましい。アミン価が50未満では前記酸中和に
よる水媒体中での乳化分散不良を招き、反対に150を
超えると硬化後塗膜中に過剰のアミノ基が残存する結
果、耐水性が低下することがある。
ン性ポリエステル樹脂である。上記アニオン性ポリエス
テル樹脂は、、ネオペンチルグリコール、トリメチロー
ルプロパン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリオール
成分、フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、テレ
フタル酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸等の多塩基酸成分およびそれらの無水物の他、必要に
応じてδ―ブチロラクトン、ε―カプロラクトン等のラ
クトン類、さらに変性剤としてのヤシ油脂肪酸、キリ油
脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸等の各種飽和お
よび/または不飽和脂肪酸、それらのモノ、ジあるいは
トリグリセライド、カージュラーE−10(炭素数10
の分枝状アルキル基を有するモノエポキシド、シェル化
学社製)等常法に従い脱水縮合および/または付加結合
することによって製造されるものである。
ウレタン結合を一部適量含んでいても良い。このような
ウレタン結合の導入は、例えば分子鎖の両末端に、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、等のジイソシアネートをウレタン結
合させ、一部鎖延長して、これを上記ポリオール成分の
一部として使用することで行うことができる。また必要
に応じて上記ジイソシアネートの片末端をブロック剤に
て封止した後、上記ポリオール成分と結合させて、ポリ
エステル樹脂に硬化反応性を付与しておくことも可能で
ある。さらに前記樹脂(b1)と同様に、必要に応じて
ハーフブロックジイソシアネート化合物との付加反応に
よってブロックイソシアネート基を導入するか、または
メラミン樹脂と一部共縮合を行うことにより、自己架橋
型樹脂とすることもできる。これらの例のように自己架
橋型としたものは硬化反応性に優れるために、本発明に
おいて好適に用いることができる。
酸価にして10未満、好ましくは樹脂酸価1〜8になる
ように設計する。それは樹脂をできるだけ疎水性とし、
電着塗料の樹脂粒子A、BあるいはC中のコアとしてエ
マルション内部の疎水雰囲気下に封入するためである。
エマルション内部に封入すれば、直接中和剤としてバル
ク水中に存在する酸もしくは塩基と直接接することも無
く、ポリエステル樹脂の加水分解による劣化を防止する
ことができる。その結果、塗料の長期における貯蔵安定
性が確保される。もし仮に前記樹脂に10以上の樹脂酸
価を持たせると、バルク水中に存在する塩基成分等と中
和し易いため、必ずしもエマルション粒子のコアにとど
まらず粒子のシェル部にも分子鎖が移行し、水と直接接
する結果、樹脂分子中のエステル結合の加水分解等が顕
著化する。
0〜150の範囲となるように分子設計することが好ま
しい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜の硬化不良を
招き、反対に150を超えると硬化後塗膜中に過剰の水
酸基が残存する結果、耐水性が低下することがある。ま
た、数平均分子量は500〜3,000、好ましくは
1,000〜2,000の範囲である。数平均分子が5
00未満では硬化形成塗膜の耐溶剤性等の物性が劣る。
反対に3,000を超えると、樹脂溶液の粘度が高いた
めに得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハンドリングが
困難なばかりか、加熱硬化時の熱フロー性が劣る結果、
得られた電着塗膜の膜外観が著しく低下してしまうこと
がある。なお、前記樹脂(b1)は1種のみ使用するこ
ともできるが、塗膜性能のバランス化を計るために、2
種あるいはそれ以上の種類を使用することもできる。
のプレヒート工程(I')、あるいは硬化温度における焼
付け工程(II)において電着塗膜の樹脂層(β)におけ
る熱フロー性を高めることで、電着塗膜上に中塗り塗膜
が形成された後でも、その膜表面平滑性を著しく高める
効果がある。前記ポリエステル樹脂(b2)は、前記ア
クリル樹脂(b1)と比較して、分子量範囲が相対的に
低いことが、熱フロー時の溶融粘度を下げる上で重要な
意味を持っている。またカージュラーE−10(炭素数
10の分枝状アルキル基を有するモノエポキシド、シェ
ル化学社製)等の付加変性によって、樹脂中に2級水酸
基をふやすことで膜表面平滑性を高め、かつ層間密着性
の向上を計ることが好ましい。上記効果を発現させる目
的のためには、前記樹脂(b1)と前記樹脂(b2)の
重量比(b1/b2)は、5/5〜9/1の範囲にある
ことが望ましい。9/1を超えると、前記樹脂(b2)
の配合量が少なく熱フロー性を充分確保できない結果、
膜表面に充分平滑性が出ない。また中塗り塗膜との層間
密着性向上効果も期待できない。
(b1)と比較して多すぎる結果、電着樹脂粒子中のコ
ア成分が過多となり、水分散による塗料化が困難にな
る。前記硬化剤(c)としては、加熱時に各樹脂成分を
硬化させることが可能であれば、どのような種類のもの
でも良いが、その中でも電着塗料の硬化剤として好適な
ブロックドイソシアネートが推奨される。
るポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジ
イソシアネート(3量体を含む)、テトラメチレンジイ
ソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイシシアネ
ート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイ
ソシアネート)等の脂環族ポリイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネートが挙げられる。これらを適当な封止
剤でブロック化することにより、上記ブロックドイソシ
アネートを得ることができる。
ル、n−ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノー
ル、ラウリルアルコール、フェノールカルビノール、メ
チルフェニルカルビノール等の一価のアルキル(または
芳香族)アルコール類;エチレングリコールモノヘキシ
ルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシ
ルエーテル等のセロソルブ類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールフェノール等のポリエーテル型両末端
ジオール;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール等のジオール類とシュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸等
のジカルボン酸類から得られるポリエステル型両末端ポ
リオール;パラーt−ブチルフェノール、クレゾール等
のフェノール類;ジメチルケトオキシム、メチルエチル
ケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、メチル
アミルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオ
キシム類、およびε−カプロラクタム、γ−ブチロラク
タムに代表されるラクタム類が好ましく用いられる。と
くにオキシム類およびラクタム類の封止剤は低温で解離
するため、後工程にて中塗り塗膜と同時焼付けを行う際
に、樹脂硬化性の観点からみて好適である。
は複数種の使用によってあらかじめブロック化しておく
ことが望まれる。ブロック化率については、前記の各樹
脂成分と変性反応する目的がなければ、塗料の貯蔵安定
性確保のためにも100%にしておくことが好ましい。
成分(a)、(b1)および(b2)の合計量に対する
配合比は、硬化塗膜の利用目的などで必要とされる架橋
度に応じて異なるが、塗膜物性を考慮すると15〜40
重量%の範囲が好ましい。この配合比が15重量%未満
では塗膜硬化不良を招く結果、機械的強度などの塗膜物
性が低くなることがある。一方、40重量%を超える
と、逆に硬化過剰となって、耐衝撃性等の塗膜物性不良
などを招くことがある。なお、ブロックドポリイソシア
ネートは、塗膜物性、硬化度および硬化温度の調節等の
都合により、複数種を組み合わせて使用しても良い。
ロックドイソシアネートから成り、かつ、このブロック
ドイソシアネートの内、重量の点から半分以上を占め
る、ブロックイソシアネート又は主要成分となるブロッ
クイソシアネートの溶解性パラメーター(δd)が、
の層へのブロックドポリイソシアネートの分配溶解を可
能とし、前記樹脂成分(a)を含む樹脂層(α)の硬化
性の確保と前記樹脂成分(b1)と(b2)を含む樹脂
層(β)の同時硬化を両立化せしめる上で重要である。
この関係は、電着複層膜中の層間密着性の向上とさらに
中、上塗り塗装後の多層外観の向上をもたらすなど本発
明を成立させる上で重要な設計指針である。
ぞれ0.01〜0.5μm、好ましくは0.02〜0.
3μm、より好ましくは0.05〜0.2μmである。
平均粒子径が0.01μm未満であると、樹脂成分を水
分散するのに必要な中和剤が過量となり、一定電気量あ
たりの電着塗着効率が低下する。また平均粒子径0.5
μmを超えると、粒子の分散性が低下するために、電着
塗料の貯蔵安定性が低くなる。
に使用されるものならばとくに制限なく使用することが
できる。その例としては、カーボンブラック、二酸化チ
タン、グラファイト等の着色顔料、カオリン、珪酸アル
ミ(クレー)、タルク等の体質顔料、リンモリブデン酸
アルミ等の防錆顔料が挙げられる。これらの中でも、電
着塗装後の複層硬化膜中で分散を担う顔料としてとくに
重要なものは、二酸化チタン、カーボンブラック、珪酸
アルミ(クレー)およびリンモリブデン酸アルミであ
る。とくに二酸化チタン、カーボンブラックは着色顔料
として隠蔽性が高く、しかも安価であることから、電着
塗膜用に最適である。なお、上記顔料は単独で使用する
こともできるが、目的に合わせて複数種を使用するのが
一般的である。
(P)および樹脂固形分(V)の合計重量(P+V)に
対する前記顔料の重量比{P/(P+V)}(以後、P
WCと称する)が、10〜30重量%の範囲にあること
が好ましい。
足により塗膜に対する水分などの腐食要因の遮断性が過
度に低下し、実用レベルでの耐候性や耐食性を発現でき
ないことがある。また、上記重量比が30重量%を超え
ると、顔料過多により硬化時の粘性増大を招き、フロー
性が低下して塗膜外観が著しく悪くなることがある。
塗料の主樹脂である前記樹脂(a)、(b1)、(b
2)、および硬化剤(c)の他、顔料分散樹脂をも含め
た電着塗膜を構成する全樹脂バインダーの合計固形分量
を示す。
ーストを調製した上で塗料中に配合する。顔料分散樹脂
の種類および組成に関しては、前記樹脂成分(a)と同
一のものか、あるいはそれと近似組成のものが好適であ
る。また、顔料に対する分散樹脂の適性配合量は、5〜
40固形分重量%(対顔料重量)である。分散樹脂の配
合量が5未満の場合は、顔料分散安定性を確保すること
が困難となり、また40を超える場合は塗膜の硬化性の
制御が困難になる場合がある。
5〜25重量%の範囲となるように調整することが好ま
しい。全固形分濃度の調節には水性媒体(水単独かまた
は水と親水性有機溶剤との混合物)を使用して行う。ま
た、塗料組成物中には少量の添加剤を導入しても良い。
添加剤の例としては紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活
性剤、塗膜表面平滑剤、硬化促進剤(有機スズ化合物な
ど)などを挙げることができる。
塗物である導電性基材に陰極(カソード極)端子を接続
し、上記水性塗料組成物の浴温15〜35℃、負荷電圧
100〜400Vの条件で、乾燥膜厚10〜30μmと
なる量の塗膜を電着塗装する。電着塗装後のウェット電
着膜は、当該業者にとって公知の方法に従って、水洗
(工業用水および脱イオン水洗浄を含む)、および乾燥
(室温における自然乾燥もしくはエアーブロー乾燥)に
よる後処置を充分に行うことがワキ、ブリスター等の膜
欠陥をなくす為に望ましい。
において、必要に応じて電着塗膜の硬化に必要な焼付け
温度よりも低い温度でプレヒートを施し、未硬化状態の
2層分離電着塗膜を形成するものである。
の電着膜に対して、次の中塗り塗装工程に入る前にプレ
ヒート工程を実施することがあってもよい。特公昭58
−43155号公報には、すでに2ウェット塗装方法に
おける基本的なプレヒート工程についてその詳細が記さ
れている。電着塗膜のプレヒートは、本焼付け以前に、
ウェット膜内部の揮発分を除去し、かつ膜の平滑性を高
めることによって、硬化膜の仕上がりを改良するために
おこなうのが通常の目的である。しかしながら、本発明
における2ウエット塗装方法におけるプレヒート工程に
は、それ以外に特別の目的がある。
〜120℃、加熱時間にして1〜15分間の範囲におい
てウェット塗膜を予備加熱することで、電着膜内部の相
変化、つまり層分離をある程度促進、あるいは完了させ
ておくことが、次の中塗り工程完了後の明確な多層構造
の発現を容易にし、それに基づく耐衝撃性(耐チッピン
グ性)、耐食性、耐候性等の膜物性の向上、あるいは膜
外観の向上を図るためには重要だからである。以上の理
由から本発明においては、必要に応じてプレヒート工程
(I')を導入することによって、目的とする多層膜の物
性および外観において、格段の向上効果を得ることが可
能である。
において、工程(I)、さらに必要に応じて、続工程と
して(I')終了後の未硬化電着塗膜の上に、水性中塗り
塗料を塗布した後、前記未硬化の電着塗膜及び中塗り塗
膜を同時に加熱硬化させるものである。
を隠蔽し、上塗り塗装後の表面平滑性を確保し、耐衝撃
性、耐チッピング性等の膜物性を付与するために塗布さ
れるものである。
化された総合塗膜外観において、光線透過率の高い上塗
り塗膜と共に、その下地にある多色化された中塗り塗膜
による複合された高意匠性が、とりわけ高級車種を中心
に求められている。そのために上記2ウェット塗装シス
テムにおいても、変色の無い、かつ平滑性の高い表面を
有するカラー中塗り層を形成することが求められてい
る。
塗膜が形成された被塗装物上に塗布され、かつ焼き付け
られることによって、両塗膜が同時に硬化膜として形成
される。
メーターがδd1である樹脂(d1)、溶解性パラメー
ターがδd2である樹脂(d2)、顔料および硬化剤
(e)を必須成分として含むものであり、かつ焼付け後
の塗膜において、(5)
2)/2}≧±0.3 および(6)
温度Tg(d)は、
(5)の関係は、ウェット状態での中塗り層および電着
層(β)との界面を確保し、かつ膜物性の一体化を図る
上で重要である。
(b1)および(b2)の溶解性パラメーター平均値
(δb1+δb2)/2}と中塗り層を構成する主な樹
脂(d1)および(d2)の溶解性パラメーター平均値
(δd1+δd2)/2の差異{(δb1+δb2)/
2―(δd1+δd2)/2}が、±0.3未満である
と、両方の膜がウェットオンウェット状態で接した場
合、特に焼き付け時には完全に相溶化する恐れがある。
そのために、電着層と中塗り層との界面が完全に無くな
り、本発明の多層塗膜を得る目的にそぐわない場合があ
る。
要な樹脂(d1)および(d2)の相溶性を確保し、膜
組成の均一化を図る上で重要である。その結果、中塗り
膜の表面平滑性が向上する。両樹脂の溶解性パラメータ
ー差異(δd1―δd2)が0.2を超えると、中塗り
膜表面の平滑性が損なわれる可能性がある。
同時に成立することが、中塗り膜と電着膜との層混合を
防止し、かつ膜外観に優れた中塗り塗膜を得るためには
必要である。少なくとも何れか一方の式が不成立の場合
は、中塗り膜成分が電着膜成分と完全に相溶してしまう
か、たとえ電着層と中塗り層の界面を維持しえたとして
も、中塗り膜の表面外観が成立しない場合がある。
層(β)と一体となって、耐衝撃性、耐チッピング性を
充分に発現する上で重要である。中塗り層の動的Tg
(d)が電着の樹脂層(β)の動的Tg(b)との差異
{Tg(b)―Tg(d)}において、20℃以内に設
計されることが必要であり、20℃を越えると充分な膜
物性を確保できなくなる。
インダー)、硬化剤および顔料分散ペースト等を含む固
形分を必要に応じてアルコール等の親水性媒体を含む水
中に分散され、調製されるものである。
塑性樹脂は、主に前記樹脂(d1)として酸価10〜1
00のアニオン変性アクリル樹脂、および前記樹脂(d
2)として酸価10未満のポリエステル樹脂であり、前
記中塗り塗料は、上記ポリエステル樹脂コアとし、上記
アクリル樹脂をシェルとして調製されたコア/シェル型
水性ディスパージョンを含む水性塗料である。
ン変性アクリル樹脂である。アニオン変性アクリル樹脂
は、酸性基を有するモノマーを含むアクリル系および/
または非アクリル系モノマーをもとに、当該業者にとっ
て公知の溶液重合法あるいは塊状重合法で合成すること
ができる。
ン酸基を有するモノマーとして(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げ
られる。リン酸基を有するモノマーとしてモノ(メタ)
アクリロイルアシッドホスフェート(城北化学工業社製
「JAMP−514」)、モノ(2−(メタ)アクリロ
イルオキシエチル)アシッドホスフェート(共栄化学社
製「ライトエステルPM」および「ライトエステルP
A」)等が挙げられる。
有するモノマーの少なくとも1種類と、ヒドロキシル基
含有アクリルモノマーと、その他のアクリル系および/
または非アクリル系モノマーとを共重合することによっ
て得られる。その際に用いることのできるヒドロキシル
基含有アクリルモノマーと、アクリル系および/または
非アクリル系モノマー等の詳細は、前記樹脂(b1)と
同様であるので、ここでは説明を省略する。
0〜150の範囲となるように分子設計することが好ま
しい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜の硬化不良を
招き、反対に150を超えると硬化後塗膜中に過剰の水
酸基が残存する結果、耐水性が低下することがある。ま
た上記樹脂(d1)の水酸基は、1級水酸基に対して、
2級水酸基を併用し硬化反応速度を調整することで、膜
表面平滑性を高めることができる。また、同時に層間密
着性の向上にも効果がある。前記樹脂(d1)の数平均
分子量は5,000〜100,000、好ましくは1
0,000〜50,000の範囲であれば好適である。
数平均分子量が5,000未満では樹脂粘度が過度に低
いために下層の未硬化電着塗膜との混合、あるいは層反
転等の不良が生じる恐れがある。また硬化形成塗膜の耐
溶剤性等の物性が劣る場合がある。
液の粘度が高いために得られた樹脂の乳化分散等の操作
上ハンドリングが困難なばかりか、フロー性が劣るため
に得られた中塗り塗膜の膜外観が著しく低下してしまう
ことがある。なお、前記樹脂(d1)は1種のみ使用す
ることもできるが、塗膜性能のバランス化を計るため
に、2種あるいはそれ以上の種類を使用することもでき
る。
価が10〜100、好ましくは30〜80の範囲となる
ように分子設計することが好ましい。酸価が10未満で
は酸基の中和による水媒体中での乳化分散不良を招き、
反対に100を超えると硬化後塗膜中に過剰の酸基が残
存する結果、耐水性が低下することがある。前記樹脂
(d2)は、前述のごとくアニオン性ポリエステル樹脂
である。
記電着塗料を構成するポリエステル樹脂と同様に合成
し、使用することができる。また上記アニオン性ポリエ
ステル樹脂は、樹脂酸価にして10未満、好ましくは樹
脂酸価1〜8になるように設計する。それは樹脂をでき
るだけ疎水性とし、前記コア/シェル型樹脂粒子中のコ
アとしてディスパージョン内部の疎水雰囲気下に封入す
るためである。ディスパージョン内部に封入すれば、直
接中和剤としてバルク水中に存在する酸もしくは塩基等
と直接接することも無く、ポリエステル樹脂の加水分解
による劣化を防止することができる。その結果、塗料の
長期における貯蔵安定性が確保される。もし仮に前記樹
脂に10以上の樹脂酸価を持たせると、バルク水中に存
在する塩基成分等と中和し易いため、必ずしもディスパ
ージョン粒子のコアにとどまらず粒子のシェル部にも分
子鎖が移行し、水と直接接する結果、エステル結合の加
水分解等が顕著化する。
0〜220の範囲となるように分子設計することが好ま
しい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜の硬化不良を
招き、反対に220を超えると硬化後塗膜中に過剰の水
酸基が残存する結果、耐水性が低下することがある。ま
た、数平均分子量は500〜10,000、好ましくは
800〜5,000の範囲であれば好適である。数平均
分子量が500未満では硬化形成塗膜の耐溶剤性等の物
性が劣る。反対に10,000を超えると樹脂粘度が高
いために、フロー性の改良効果が乏しい結果、得られた
中塗り塗膜の膜外観が著しく低下してしまうことがあ
る。なお、前記樹脂(d2)は1種のみ使用することも
できるが、塗膜性能のバランス化を計るために、2種あ
るいはそれ以上の種類を使用することもできる。
する限りにおいては、前記樹脂(d2)は、前記樹脂
(b2)と類似組成のポリエステル樹脂であっても良
い。
(II)において中塗り塗膜の樹脂層における熱フロー性
を高めることで、下地の電着塗膜と接して一体となった
際にも、その膜表面平滑性を著しく高める効果がある。
前記ポリエステル樹脂(d2)は、前記アクリル樹脂
(d1)と比較して、分子量範囲が相対的に低いこと
が、熱フロー時の溶融粘度を下げる上で重要な意味を持
っている。またカージュラーE−10(炭素数10の分
枝状アルキル基を有するモノエポキシド、シェル化学社
製)等の付加変性によって、樹脂中に2級水酸基を増や
すことで膜表面平滑性を高め、かつ層間密着性の向上を
図ることが好ましい。上記効果を発現させる目的のため
には、前記樹脂(d1)と樹脂(d2)の重量比(d1
/d2)は、5/5〜9/1の範囲にあることが望まし
い。9/1以上では、前記樹脂(d2)の配合量が少な
く熱フロー性を充分確保できない結果、膜表面に充分平
滑性がでない。電着塗膜あるいは上塗り塗膜との層間密
着性向上効果も期待できない。
(d1)と比較して多すぎる結果、樹脂粒子中のコア成
分が過大となり、水分散による塗料化が困難になる。
脂成分を硬化させることが可能であれば、どのような種
類のものでも良いが、その中でも中塗り樹脂の硬化剤と
して好適なアミノ樹脂が推奨される。
ター(δe)が
記樹脂d1およびd2)と相溶していることが膜硬化に
とって必要である。もし、上記関係式が成立しない硬化
剤を使用すると、焼き付ける際に、中塗り層に充分量が
留まらずに、未硬化の電着層への拡散等の結果、膜硬化
不良を招く場合がある。アミノ樹脂としてはメラミンが
挙げられ、とくに疎水性のブチル化メラミンが適する。
(e)としては、必要に応じて前記電着塗料の項で紹介
したブロックドイソシアネート(c)および/または水
溶性のメチル化メラミン樹脂の適当量を上記アミノ樹脂
と併用しても良い。
および(d2)の合計量に対する配合比は、硬化塗膜の
利用目的などで必要とされる架橋度に応じて異なるが、
塗膜物性や上塗り塗装適合性を考慮すると15〜40重
量%の範囲が好ましい。この配合比が15重量%未満で
は塗膜硬化不良を招く結果、機械的強度などの塗膜物性
が低くなることがあり、また、上塗り塗装時に塗料シン
ナーによって塗膜が侵されるなど外観不良を招く場合が
ある。一方、40重量%を超えると、逆に硬化過剰とな
って、耐衝撃性等の塗膜物性不良などを招くことがあ
る。なお、硬化剤(e)は、塗膜物性や硬化度の調節等
の都合により、複数種を組み合わせて使用しても良い。
ンは、前記樹脂成分(d1)に対して樹脂中の酸性基を
適当量のアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の無機塩基、もしくはメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプ
ロピルアミン、ジメチルドデシルアミン等の炭素数1〜
20の直鎖状又は分枝状のアルキル基含有1〜3級アミ
ン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノ
メチルジエタノールアミン、ジメチルモノエタノールア
ミン、2−アミノー2−メチルプロパノール等の炭素数
1〜20の直鎖状又は分枝状アルキル基及び炭素数1〜
20の直鎖状又は分枝状のヒドロキシアルキル基を含有
する1〜2級アミン;トリエタノールアミン、トリプロ
パノールアミン、トリドデシルアルコールアミン等の炭
素数1〜20の直鎖状又は分枝状のヒドロキシアルキル
基のみを含有する3級アミン;ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン等の炭素数1〜20の置換又は
非置換鎖状ポリアミン;モルホリン、N−メチルモルホ
リン、N−エチルモルホリン等の炭素数1〜20の置換
又は非置換環状モノアミン;ピペラジン、N−メチルピ
ペラジン、N,N−ジメチルピペラジン等の炭素数1〜
20の置換又は非置換環状ポリアミン等の有機塩基で中
和処理した後、前記樹脂(d2)および硬化剤(e)と
共に混合し、アニオン性樹脂ディスパージョンとして水
中に乳化分散させることによって調製される。
(d1)、樹脂(d2)および硬化剤(e)を含む粒子
D、および顔料分散体から成り、かつ樹脂(d1)は粒
子D中にシェルとして、また樹脂(d2)および硬化剤
(e)は、コアとして含有される。
〜0.5μm、好ましくは0.02〜0.3μm、より
好ましくは0.05〜0.2μmである。平均粒子径が
0.01μm未満であると、樹脂成分を水分散するのに
必要な中和剤、あるいは乳化剤が過量となり、塗膜耐水
性が低下する。また平均粒子径0.5μmを超えると、
粒子の分散性が低下するために、中塗り塗料の貯蔵安定
性が低くなる。
料を塗布した後、未硬化の状態で重ねて塗布するため
に、層混合や層反転、またはタレ等の不良事象が発生し
易い。本発明においては不良事象防止のために、さらに
必要に応じて公知の粘性制御剤を水性中塗り塗料中に含
有する。
マルション重合によって調製されるアクリル樹脂粒子
が、好ましく用いることができる。
て公知のエマルション重合法に従い、基本的にはアクリ
ル系および/または非アクリル系モノマーを水溶性重合
開始剤を用いて、適当な乳化剤の存在化下、水媒体中に
て合成されるものである。
よび/または非アクリル系モノマー等の詳細は、前記樹
脂(b1)と同様であるので、ここでは説明を省略す
る。
必要に応じて粒子内部を架橋構造にするために、多官能
モノマーの適当量を用いることができる。例えば、ジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。
共重合した場合は、粒子が有機溶剤に不溶の、いわゆる
「マイクロゲル」となる。マイクロゲルは粘性制御剤と
して公知のものであるが、本発明においても有用であ
る。
させるために、反応性乳化剤の使用が好ましい。ここで
反応性乳化剤とは、反応性二重結合を分子内に有する乳
化剤(マクロモノマーの一種)であって、具体的には日
本乳化剤社製「アントックスMS−60」、「アントッ
クスMS−2N」、第一工業製薬社製「アクアロンH
S」、旭電化社製「アデカリアソープSE(NE)」、
および花王社製「エレミノールJS−2」等のスルホン
酸もしくはスルホン酸塩を有するモノマーあるいはノニ
オン性モノマーである。
料の構成樹脂である前記樹脂(d1)をそのままか、あ
るいは適当量の中和剤にて、水性媒体中可溶化または分
散化し、高分子乳化剤(この場合は前記樹脂(d1)が
樹脂粒子のシェルとなる)として利用して乳化重合する
ことが、塗膜中における上記アクリル樹脂粒子の分散性
と塗膜耐水性の確保のためには、より好ましい方法であ
る。
くとも1種類を共重合し、重合完了後に適当な塩基で中
和することによって得られる水膨潤型樹脂粒子は、水性
塗料における有用な粘性制御剤として、本発明において
もより好ましく用いることができる。その際に、公知の
コア/シェルエマルション重合法により、コア部分は疎
水可塑性構造、かつシェル部分は酸性基を含む親水性構
造に樹脂設計することが、好ましい粒子形態である。さ
らに水膨潤後の粒子性維持のために粒子コアを架橋構造
にすることも可能である。
が10〜150の範囲となるように分子設計することが
好ましい。ヒドロキシル価が10未満では塗膜の硬化不
良を招くことがあり、反対に150を超えると硬化後塗
膜中に過剰の水酸基が残存する結果、耐水性が低下する
ことがある。また上記アクリル樹脂粒子の水酸基は、1
級水酸基に対して、2級水酸基を併用し硬化反応速度を
調整することで、膜表面平滑性を高めることができる。
0,000〜300,000、好ましくは100,00
0〜200,000の範囲である。
合において公知の連鎖移動剤の適量を使用することで調
整可能である。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデ
シルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメル
カプタン(チオール)類、あるいはスチレンダイマー等
が挙げられる。
制御効果が低くなる。反対に300,000を超える
と、樹脂溶液の粘度が高すぎて、加熱硬化時のフロー性
に影響が過大となる結果、得られた中塗り塗膜の膜外観
が著しく低下する。
ゲルの場合は、高分子物質の分子量測定方法として良く
知られているゲル・パーミエーション・クロマトグラフ
ィー(GPC)の媒体(テトラヒドロフラン等)に不溶
であり、その結果、平均分子量を測定することが不可能
であるため、上記平均分子量の制限範囲は適用されな
い。
効果を高めるために、上記粒子を水膨潤型にする場合
は、酸価が5〜80、好ましくは10〜60の範囲とな
るように分子設計することが好ましい。酸価が5未満で
は酸基の中和による水膨潤効果がほとんど無く、反対に
80を超えると硬化後塗膜中に過剰の酸基が残存する結
果、耐水性が低下することがある。
記粒子Dと同様に、それぞれ0.01〜0.5μm、好
ましくは0.02〜0.3μm、より好ましくは0.0
5〜0.2μmである。平均粒子径が0.01μm未満
であると、樹脂成分を水分散するのに必要な中和剤、あ
るいは乳化剤が過量となり、塗膜耐水性が低下する。ま
た平均粒子径0.5μmを超えると、粒子の分散性が低
下するために、中塗り塗料の貯蔵安定性が低くなる。
しては、例えば、セルロース系のものとして、ビスコー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、市販されているものとしてチローゼ
MH及びチローゼH(いずれもヘキスト社製);アルカ
リ増粘型のものとして、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、市
販されているものとしては、プライマルASE−60,
プライマルTT−615、プライマルRM−5(いずれ
もローム&ハース社製)、ユーカーポリフォーブ(ユニ
オンカーバイド社製)等;ノニオン性のものとして、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、市販さ
れているものとしては、アデカノールUH−420,ア
デカノールUH−462、アデカノールUH−472
(いずれも旭電化工業社製)、プライマルRH−102
0(ローム&ハース社製)、クラレポバール(クラレ社
製)等;両親媒性分子内部にウレタン結合を含むウレタ
ン会合型増粘剤として市販されているものとしては、ア
デカノールSDX−1014(旭電化社製)を挙げるこ
とができる。
タン結合を含むウレタン会合型増粘剤が水性塗料中にお
いて粘性制御効果が高く、本発明においてもより好まし
く用いることができる。
剤は、何れか単独の使用でも良く、また複数種を組み合
わせて使用しても良い。
料の樹脂固形分に対して、0.01〜40重量部であ
り、好ましくは0.05〜30重量部、より好ましくは
0.1〜20重量部である。0.01重量部未満である
と、充分な粘性制御効果が得られず、また40重量部を
超えるとフロー性が極度に損なわれる結果、焼付け塗膜
の外観が低下する。また前記水性中塗り塗料は、エラス
トマーを含んでいてもよい。
られる中塗り塗膜に柔軟性を付与し、耐衝撃性耐チッピ
ング性を向上することができる。さらに本発明において
は、前述のように電着複層塗膜の内、中塗り塗膜に直接
接する樹脂層(β)が形成されているので、電着塗膜と
中塗り塗膜間の物性の一体化が向上し、結果として耐衝
撃性および耐チッピング性を飛躍的に向上させることが
できる。
温度が、−110〜10℃であることが好ましい。10
℃を超えると、得られる塗膜の柔軟性や耐衝撃性の効果
が低くなり、−110℃未満のものはエラストマーの実
際上の設計が困難である。上記設計ガラス転移温度は、
上記エラストマーを製造する際の原料(単量体もしくは
ホモポリマー)に基づく既知のガラス転移温度および配
合量比から、公知の方法により予想値を計算しても良
い。
量は、1,000〜300,000、好ましくは5,0
00〜200,000の範囲である。1,000未満で
あると、分子量が低いために充分な耐衝撃性(耐チッピ
ング性)が発現されない。また300,000を超える
と、樹脂粘度が高すぎて、乳化分散操作を行うことが困
難になる。
イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン系単量体のホ
モポリマー、又は、共役ジエン系単量体とエチレン、プ
ロピレン、エチリデン、ノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン、酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリルニトリル、イソブチレン、(メタ)アクリ
ル酸(エステル)等の単量体とのランダムもしくはブロ
ックコポリマー;ジイソシアネートとジオールとの重付
加反応によって合成されるポリウレタン系熱可塑性エラ
ストマー;テレフタル酸ジメチル、1,4−ブタンジオ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレ
ン)グリコール等を原料とし、エステル交換反応及び重
縮合反応によって合成されるポリエステル系熱可塑性エ
ラストマー;ラクタム、ジカルボン酸、ポリエーテルジ
オールを原料とし、エステル交換及び重縮合反応によっ
て合成されるポリアミド系エラストマーを挙げることが
できる。
か、または水溶性のものを使用することによって、上記
水性中塗り塗料中に安定に存在せしめることができる。
途、分散樹脂、界面活性剤等の分散剤を適用して水性媒
体中としてエマルション中に導入することができる。上
記エラストマー分散樹脂としては、水性中塗り塗料の構
成樹脂である前記樹脂(d1)をそのままか、あるいは
適当量の中和剤にて、エラストマーと共に水性媒体中分
散することが、塗膜中のエラストマー粒子の分散性と塗
膜耐水性の確保のためには好ましい。また別法として、
2分子末端に水酸基等の反応性基を有するテレケリック
オリゴマー(例としてポリブタジエンジオール、ポリプ
ロピレングリコールジオール、ポリテトラメチレングリ
コールジオールあるいはε−ポリカプロラクトンジオー
ル等)にたとえばウレタン化反応等にて、酸性基、ノニ
オン性基等の極性官能基を導入し、そのままか、あるい
は適当量の塩基性中和剤にてアニオン化した上で水性媒
体中に分散し、自己乳化エマルションをなすことによっ
て目的を達成することができる。
タジエン、ポリイソプレン等の共役ジエン系ゴムエマル
ションあるいはアクリル系ゴムエマルションをそのまま
塗料に配合しても良い。
マー粒子が分散相となり、上記樹脂(d1)および(d
2)が連続相となるミクロドメイン構造を構成するよう
に設計する必要がある。そのためには、これらのエラス
トマー分散体の平均粒子径は、サブミクロン領域、特に
0.01〜0.2μmの範囲であることが中塗り塗膜表
面の外観を良好に維持するためにも望ましい。エラスト
マー粒子の平均粒子径が、0.01μm未満であると、
樹脂成分を水分散するのに必要な中和剤、あるいは乳化
剤が過量となり、塗膜耐水性が低下する恐れがある。ま
た平均粒子径が0.2μmを超えると、中塗り塗膜外観
が低下する。
る上記エラストマーの含有量は、固形分基準で5〜40
重量%、好ましくは10〜20重量%であることが好ま
しい。5重量%未満であると、得られる塗膜の耐チッピ
ング性に充分な改良効果が期待できない。また40重量
%を超えると中塗り外観の低下が著しくなる。
ストマー、主樹脂である前記樹脂(d1)、(d2)、
および硬化剤(e)の他、顔料分散剤をも含めた中塗り
皮膜を構成する全樹脂バインダーの合計固形分量を示
す。さらに上記水性中塗り塗料は、通常、顔料を含むも
のである。
できる顔料は、まず上記電着塗料において例示したもの
を挙げることができる。また特に耐候性の向上、隠蔽性
の確保、および安価である点から、無機系着色顔料を中
心に利用することが好ましい。特に二酸化チタンは、白
色の着色隠蔽性に優れ、しかも安価であることから、よ
り好ましい。
る。上記有機系着色顔料としては、例えば、アゾキレー
ト系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロ
シアニン顔料、インジゴ顔料、ペリレン系顔料、ジオキ
サン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系
顔料等が挙げられる。
チタンを主要顔料とした標準的なグレー系水性中塗り塗
料とすることができるし、近年、特に高級車両を対象と
した中塗り設計である上塗り塗料と明度又は色相等を合
わせたセットグレーや各種の着色顔料を組み合わせた、
いわゆるカラー水性中塗り塗料とすることもできる。前
記中塗り塗料中に含有される顔料および樹脂固形分の合
計重量に対する顔料の重量比(PWC)が、10〜60
重量%の範囲にあることが好ましい。
性が低下する恐れがある。60重量%を超えると、顔料
過多により硬化時の粘性増大を招き、フロー性が低下し
て塗膜外観が低下する。
化剤の他、顔料分散樹脂をも含めたベース塗膜を構成す
る全樹脂バインダーの合計固形分量を示す。
分散樹脂で予め分散を行い、顔料分散ペーストを調製し
た後、水性中塗り塗料の調製に際して適量を配合する。
水部分を含む構造を有する樹脂であり、樹脂種は特に限
定されないが、当該業者により公知の方法に従って製造
することができるものである。
00〜100,000であることが好ましい。1,00
0未満で有ると、分散安定性が充分でない場合があり、
100,000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが
困難となる場合がある。好ましくは2,000〜70,
000であり、より好ましくは、4,000〜50,0
00である。
て、例えばディスパーbyk190、ディスパーbyk
182、ディスパーbyk184(いずれもビックケミ
ー社製)、EFKAポリマー4550(EFKA社
製)、ソルスパース27000、ソルスパース4100
0、ソルスパース53095(いずれもアビシア社製)
等を挙げることができる。
にしたがって、混合分散して顔料分散ペーストを得るこ
とができる。上記顔料分散ペースト中の上記顔料分散樹
脂の配合割合は、顔料分散ペーストの固形分に対して1
〜20重量%である。1重量%未満であると、顔料を安
定に分散することができない、20重量%を超えると、
塗膜物性が劣る場合がある。好ましくは、5〜15重量
%である。
脂粒子D、と前記顔料分散ペーストを必須成分とし、さ
らに必要に応じて、前記粘性制御剤および/又は上記エ
ラストマー、その他の塗料添加剤を混合して調製される
ものである。この際、その他の塗料添加剤としては、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、表面調整剤、ワキ防
止剤硬化触媒(もしくは促進剤)等を挙げることができ
る。
限定されず、例えば、通称「リアクトガン」と呼ばれる
エアー静電スプレー;通称「マイクロ・マイクロ(μ
μ)ベル」、「マイクロ(μ)ベル」、「メタベル」等
と呼ばれる回転噴霧式の静電塗装機等を用いることがで
きる。好ましくは、回転噴霧式の静電塗装機を用いる塗
装方法である。
変化するが、5〜40μm、好ましくは10〜30μm
である。5μm未満であると、下地が隠蔽できず、膜切
れが発生することがあり、40μmを越えると、鮮映性
が低下したり、塗装時にムラ、タレ等の不具合が起こる
ことがある。
膜表面粗さ(ムジ感)の影響を最小化し、耐衝撃性(チ
ッピング性)および耐候性を発現させるために、30〜
40μm程度の乾燥膜厚が最適とされている。
が2層分離構造をなし、かつ中塗り膜と直接接する電着
膜のβ層が、熱フロー性に優れた耐候性樹脂(b1)お
よび(b2)からなるため、中塗り塗膜を従来より薄膜
(10〜30μm厚)にしても表面平滑性および耐候性
(耐ハガレ性)に従来塗装方法による3コート膜と同等
の性能効果を発現することができる。
〜90℃に設計することによって、電着単膜において耐
チッピング性が付与されうるし、さらに前記中塗り塗膜
の動的ガラス転移温度Tg(d)を
比較的薄い領域(10〜30μm厚)であっても従来塗
装方法による3コート膜と同等の耐チッピング性を付与
することができる。
は、従来方法と比較して、基本的な塗膜性能を維持しつ
つも、3コート膜全体での総合膜厚が最大限20%削減
することができるので、自動車塗装における省資源、省
エネルギー、並びに省コストに画期的な効果をもたら
す。
および中塗り塗膜を同時に硬化させる。上記加熱硬化さ
せる温度としては、130〜180℃、好ましくは14
0〜170℃にて行うことによって、高い架橋度の硬化
塗膜を得ることができる。180℃を超えると、塗膜が
過度に堅く、脆くなり、130℃未満では硬化が充分で
なく、耐溶剤性や膜強度等の膜物性が低くなる。
前記工程(I')を含まない場合は、電着塗装された塗料
組成物に含有される前記樹脂成分(a)、および(b
1)と(b2)は、各樹脂固有の溶解性パラメーターに
応じて配向することで層分離する。そして焼き付けを終
了する塗膜硬化時には、前記樹脂成分(b1)および
(b2)が中塗り塗膜に直接接する側に、前記樹脂成分
(a)が導電性基材に直接接する側に存在する2層分離
構造の電着硬化膜となる。前記樹脂成分(b1)および
(b2)が中塗り塗膜に直接接してβ層を形成し、中塗
り塗膜との間に前記溶解性パラメーターおよび動的Tg
の関係が満たされる場合、本発明の効果が高く発現され
る。
において、工程(I')の有無にかかわらず、工程(II)
終了後に導電性基材に直接接する樹脂層(α)と中塗り
に直接接する樹脂層(β)の層厚比(α/β)が、1/
5〜5/1である必要がある。
上記層厚比(α/β)が、上記の範囲に無い場合は、前
記耐食性、耐候性、耐チッピング性等膜物性、あるいは
膜外観の少なくとも1項目以上に不具合が生じる。
法において、工程(III)は、前記中塗り塗膜の上に、
上塗り水性ベース塗料を塗布して、未硬化のベース塗膜
を形成するものである。
の美観性および意匠性を付与し維持するために塗布され
るものであり、例えば、水性カラーベース塗料、水性メ
タリック塗料、水性ソリッドベース塗料を挙げることが
できる。
料は、必要に応じてアルコール等の水と可溶しうる媒体
を含む水中に、バインダー樹脂を溶解もしくは分散した
ものであれば、いかなるものでも適用できる。
ず、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド
樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらはアミノ樹
脂および/またはブロックドイソシアネート等の硬化剤
と組み合わせて用いられる。顔料分散性や作業性の点か
ら、アクリル樹脂及び/またはポリエステル樹脂とメラ
ミン樹脂の組み合わせが好ましい。
を配合して、メタリックベース塗料として用いることが
できるし、光輝性顔料を配合せずにレッド、ブルーある
いはブラック等の着色顔料および/または体質顔料を配
合してソリッドベース塗料として用いることもできる。
ず、例えば、金属又は合金等の無着色もしくは着色され
た金属製光輝材及びその混合物、干渉マイカ粉、着色マ
イカ粉、ホワイトマイカ粉、グラファイト又は無色、有
色の扁平顔料等を挙げることができる。それらの中で
も、金属又は合金等の無着色もしくは着色された金属製
光輝材及びその混合物が好ましい。その金属の具体例と
しては、アルミニウム、酸化アルミニウム、銅、亜鉛、
鉄、ニッケル、スズ等を挙げることができる。
ず、例えば平均粒子径(D50)が2〜50μmであ
り、厚さが0.1〜5μmである鱗片上のものが好まし
い。
される樹脂固形分の合計重量に対する顔料の重量比(P
WC)が、0.01〜20重量%の範囲にあることが好
ましい。0.01未満では、顔料による下地隠蔽性不
足、また20重量%を超えると、顔料過多のために外観
不良を招く恐れがある。
化剤の他、顔料分散剤をも含めたベース塗膜を構成する
全樹脂バインダーの合計固形分量を示す。また上記光輝
性顔料以外の顔料としては、基本的には上記電着あるい
は中塗り塗料の説明において記載した着色顔料、体質顔
料を用いることができ、それらの中から1種または2種
以上を組み合わせて用いることができる。
を含めた水性ベース塗料中の顔料濃度(PWC)は、一
般的には0.1〜50重量%であり、好ましくは0.5
〜40重量%であり、より好ましくは1〜30重量%で
ある。0.1重量%未満では、下地隠蔽性に乏しく、ま
た50重量%を超えると顔料過多によって塗膜外観がか
えって低下する。
料分散樹脂を用いて分散ペーストを調製した後、上記塗
料に配合する。この場合の顔料分散樹脂は、前記水性中
塗り塗料の場合と同様のものを用いることができる。前
記水性ベース塗料に用いられるその他の添加剤、および
前記水性ベース塗料の調製方法としては、前記中塗り塗
料において開示したものを挙げることができる。
をバインダーとして含む成分を、必要に応じて適当量の
酸または塩基による中和を行った後、硬化剤と共に、自
己乳化分散か、もしくは適当な分散剤により水性媒体中
に分散することによって調製される。また、顔料は予め
適当な分散剤によって分散ペーストを形成した後、上記
樹脂粒子と共に、上記配合比に基づいて配合される。
技術としては、特開平6−145565号公報および特
開平8−311396号公報記載のものがあり、本発明
に適する。また、特開2001−311043号公報記
載の、ポリエーテルポリオール、光輝性顔料を分散した
メタリック顔料ペーストに、さらに乳化重合法により得
られるエマルション樹脂をバインダーとして添加した水
性メタリック塗料組成物が光輝感に優れており、本発明
に好ましく用いることができる。具体例として、日本ペ
イント(株)社製の水性メタリックベース塗料である商
品名「アクアレックスAR−2000」が好適である。
おいて形成された中塗り硬化塗膜の上に塗布され、未硬
化のベース塗膜が形成される。上記塗装方法としては、
基本的に前記工程(II)において水性中塗り塗料を塗布
する際に例示した方法を挙げることができる。さらに上
記ベース塗料を自動車車体に対して塗布する際には、意
匠性を高めるために、エア静電スプレーと前記回転噴霧
式の静電塗装機とを組み合わせた塗装方法により行うこ
とが好ましい。
(IV)において、上塗りクリヤー塗料を塗装する前に、
塗膜の仕上がり性を向上させるために、必要に応じて硬
化温度未満の加熱条件、好ましくは温度:60〜120
℃、時間:1〜15分間の範囲おいてプレヒートを行っ
ても良い。
変化するが、5〜30μm、好ましくは10〜20μm
である。5μm未満であると、色ムラが発生することが
あり、30μmを越えると、鮮映性が低下したり、塗装
時にムラ、タレ等の不具合が起こることがあるばかり
か、塗装に要するコスト、経済性から見ても成立しな
い。
に、上塗りクリヤー塗料を塗布して、工程(III)にて
調製された未硬化のベース塗膜、および本工程にて調製
されたクリヤー塗膜を同時に焼付けて硬化させるもので
ある。
むメタリックベース塗料を用いた場合に光輝性顔料に起
因するベース塗膜の凹凸、チカチカ感等を平滑化して極
力低減したり、またベース塗膜を保護する目的において
塗布されるものである。
は、従来から自動車車体塗装に用いられている、いかな
るものでも適用できるが、塗膜形成性樹脂(バインダ
ー)、硬化剤およびその他の添加剤からなるものを挙げ
ることができる。
ず、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン
樹脂等が挙げられ、これらはアミノ樹脂及び/又はブロ
ックイソシアネート等の硬化剤と組み合わせて用いられ
る。
エッチング性等の観点から、アクリル樹脂及び/又はポ
リエステル樹脂とアミノ樹脂との組み合わせ、またはカ
ルボン酸、エポキシ硬化系を有するアクリル樹脂及び/
又はポリエステル樹脂等を用いることが好ましい。
して含む成分を酸または塩基による中和の後、自己乳化
か、もしくは適当な分散剤により水性媒体中に分散する
ことによって調製される。または、前記樹脂成分を脱溶
剤し、粉体化することによって調製される。
ス塗料を塗布した後、未硬化の状態で重ねて塗布するた
めに、層間のなじみや反転、またはタレ等の防止のた
め、当該業者間で公知の粘性制御剤を添加剤として含有
することが好ましい。具体例としては、前記中塗り塗料
の項で説明したものが好ましい。上記粘性制御剤の添加
量は、クリヤー塗料の樹脂固形分に対して、0.01〜
10重量部であり、好ましくは0.02〜8重量部、よ
り好ましくは0.03〜6重量部である。0.01重量
部未満であると、充分な粘性制御効果が得られず、また
10重量部を超えるとフロー性が損なわれる結果、外観
が低下する。
知技術としては、特開平6−128446号公報;特開
平6−166741号公報;特開平7−224146号
公報;特開平8−259667号公報;特開平9−71
706号公報および特開平9−104803号公報記載
の耐酸性雨、耐擦り傷性、耐黄変性のハイソリッドクリ
ヤー塗料組成物があり、本発明に適する。また、特開2
001−6457号公報および特開2001−1398
74号公報記載の、パウダークリヤー塗料組成物は、塗
装環境負荷低減に最も優れており、本発明に適する。ク
リヤー塗料の具体例としては、日本ペイント(株)社製
のハイソリッドクリヤー塗料である商品名「MAC−O
−1800W」が好適である。
程(II)において水性中塗り塗料を塗布する際に例示し
た方法を挙げることができる。
り変化するが、20〜70μm、好ましくは30〜50
μmである。20μm未満であると、総合膜外観が低下
することがあり、70μmを越えると、鮮映性が低下し
たり、塗装時にムラ、タレ等の不具合が起こることがあ
るばかりか、塗装に要するコスト、経済性から見ても成
立しない。
ース塗膜およびクリヤー塗膜を同時に硬化させる。加熱
硬化させる温度としては、110〜180℃、好ましく
は120〜160℃にて行うことによって、高い架橋度
の硬化塗膜を得ることができる。180℃を超えると、
塗膜が過度に堅く、脆くなり、110℃未満では硬化が
充分でなく、耐酸性雨性、耐溶剤性もしくは膜強度等の
膜物性が低くなる。硬化に必要な時間は、硬化温度によ
って変化するが、120〜160℃で10〜60分間が
適当である。
る多層塗膜の総合膜厚は、通常40〜200μm、好ま
しくは60〜150μm程度である。同膜厚が、40μ
m未満では自動車車体塗膜を目的として膜強度、膜外観
が不足し、200μmを超えることは塗装コストが割高
になるだけでなく、塗装環境の低VOC化に対しても不
利である。
は、複層塗膜構造をなすことで機能分担がなされている
ので、塗膜性能として耐衝撃性(耐チッピング性)、表
面平滑性および防錆性とが、高度に両立した電着塗膜を
得ることができる。さらに加えうるに、上記電着塗膜
は、単膜においても耐候性(耐候剥離性)が優れてい
る。
化の電着塗膜を、必要に応じて前記工程(I')にてプレ
ヒートし、前記工程(II)により水性中塗り塗料をウェ
ットオンウェットにて塗装した上で電着塗膜と同時に焼
付け、さらに前記工程(III)〜(IV)により上塗りベ
ース塗料およびクリヤー塗料をウェットオンウェットに
て塗装した上で、二度目の同時焼付けをして調製する多
層塗膜は、従来の3コート3ベーク法より得られる塗膜
に匹敵する優れた耐衝撃性(耐チッピング性)、耐食
性、耐候性および(黄変のない)塗膜外観を有する塗膜
を得ることができる。しかも総合多層塗膜(3コート
膜)に求められる上記基本性能を保持した上で、総合塗
膜の膜厚にして最大限20%削減することができるため
に、塗装における省資源、低コストに画期的な効果があ
る。
より、従来一般的であった上記3コート3ベーク法から
電着塗料の焼付け工程を省くことができるので、工程短
縮、コスト削減、エネルギー消費量削減及び環境負荷低
減を目指す新規塗装システムを構築することができる。
に説明するが、本発明は以下の実施例により限定される
ものではない。なお、部および%(パーセント)は、重
量部および重量%を意味する。
1)]の製造例) 攪拌機、窒素導入管、冷却管および温度計を備え付けた
反応容器にイソホロンジイソシアネート222部を入
れ、メチルイソブチルケトン56部で希釈した後ジブチ
ル錫ジラウレート0.2部を加え、50℃まで昇温の
後、メチルエチルケトオキシム17部を内容物温度が7
0℃を超えないように加えた。そして赤外吸収スペクト
ルによりイソシアネート残基の吸収が実質上消滅するま
で70℃で1時間保温し、その後n−ブタノール43部
で希釈することによって目的のブロックドイソシアネー
ト[硬化剤(c−1)](溶解性パラメーターδc−1=
11.8)の溶液(固形分70%)を得た。
化剤(c−2)]の製造例) 攪拌機、窒素導入管、冷却管および温度計を備え付けた
反応容器にヘキサメチレンジイソシアネートの3量体1
99部を入れ、メチルイソブチルケトン39部で希釈し
た後ジブチル錫ジラウレート0.2部を加え、50℃ま
で昇温の後、メチルエチルケトオキシム44部、エチレ
ングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル87部を
内容物温度が70℃を超えないように加えた。そして赤
外吸収スペクトルによりイソシアネート残基の吸収が実
質上消滅するまで70℃で1時間保温し、その後n−ブ
タノール43部で希釈することによって目的のブロック
ドイソシアネート[硬化剤(c−2)](溶解性パラメー
ターδc−2=10.7)の溶液(固形分80%)を得
た。
[樹脂b2]の製造例) 攪拌機、デカンター、窒素導入管、温度計および滴下ロ
ートを備え付けた反応容器に、ネオペンチルグリコール
20.5部、トリメチロールプロパン90.4部、無水
フタル酸295.7部、イソフタル酸142.0部、
2,2´―ジメチロールブタン酸24.2部および反応
触媒としてジブチル錫オキシド0.6部と還流溶剤とし
てキシレン60部を仕込み、窒素雰囲気下150℃に加
熱保持した。さらにカージュラーE−10(シェル化学
社製、分岐状アルキル(C−10)基を有するモノエポ
キシド)538.7部を滴下ロートから30分間かけて
滴下し、その後210〜230℃に昇温し、脱水縮合反
応を約5時間行った。その後、希釈剤としてメチルイソ
ブチルケトン230部を加えた。得られたアニオン性ポ
リエステル樹脂[樹脂b2]は酸価=5、水酸基価=7
2、数平均分子量=1,500、溶解性パラメーターδ
b2=10.3、樹脂溶液は固形分80%であった。
脂a]および水性エマルション[粒子A―1]の製造例) 攪拌機、デカンター、窒素導入管、温度計および滴下ロ
ートを備え付けた反応容器に、エポキシ当量188のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER−331
J、ダウケミカル社製)2400部とメタノール141
部、メチルイソブチルケトン168部、ジラウリン酸ジ
ブチル錫0.5部を仕込み、40℃で攪拌し均一に溶解
させた後、2,4−/2,6−トリレンジイソシアネー
ト(80/20重量比混合物)320部を30分間かけ
て滴下したところ発熱し、70℃まで上昇した。これに
N,N−ジメチルベンジルアミン5部を加え、系内の温
度を120℃まで昇温し、メタノールを留去しながらエ
ポキシ当量が500になるまで120℃で3時間反応を
続けた。さらに、メチルイソブチルケトン644部、ビ
スフェノールA341部、2−エチルヘキサン酸413
部を加え、系内の温度を120℃に保持し、エポキシ当
量が1070になるまで反応させた後、系内の温度が1
10℃になるまで冷却した。ついでジエチレントリアミ
ンジケチミン(固形分73%のメチルイソブチルケトン
溶液)241部とN−メチルエタノールアミン192部
の混合物を添加し110℃で1時間反応させることによ
りカチオン変性エポキシ樹脂[樹脂a]を得た。この樹脂
の数平均分子量は2100、アミン価=74、水酸基価
は160であり、樹脂軟化点はJIS−K−5665に
基づいて測定したところ130℃であった。赤外吸収ス
ペクトル等の測定から、樹脂中にオキサゾリドン環(吸
収波数;1750cm−1)を有していることが確認さ
れた。また溶解性パラメーターδa=11.4であっ
た。また樹脂溶液の固形分は74%であった。
脂溶液中へ、上記製造例1で製造したブロックドイソシ
アネート[硬化剤(c−1)]溶液1240部および酢酸
90部を加えた後、イオン交換水で不揮発分32%まで
希釈した後、減圧下で不揮発分36%まで濃縮し、カチ
オン変性エポキシ樹脂を主体とする水性エマルション
[粒子A−1](レーザー光散乱法による平均粒子径=
0.16μm)を得た。
の製造例) 製造例4で得られたカチオン変性エポキシ樹脂[樹脂a]
溶液3472部に対して上記製造例1で製造したブロッ
クドイソシアネート[硬化剤(c−1)]溶液1240
部、製造例3で製造したアニオン性ポリエステル樹脂溶
液1085部および酢酸90部を加えた後、イオン交換
水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下で不揮発分
36%まで濃縮し、カチオン変性エポキシ樹脂を主体と
する水性エマルション[粒子A−2](レーザー光散乱法
による平均粒子径=0.18μm)を得た。
脂b1−1]および水性エマルション[粒子B−1]の製
造例) 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備え付けた反応容器に、メチルイソブチルケトン50
部を仕込み、窒素雰囲気下110℃に加熱保持した。さ
らに2−ヒドロキシプロピルアクリレート18.6部、
2−エチルヘキシルメタクリレート22.1部、N,N
−ジメチルアミノエチルメタクリレート30部、n−ブ
チルアクリレート9.5部、メチルメタクリレート4.
8部、スチレン15部およびt−ブチルパーオクトエー
ト4部の混合物を滴下ロートから3時間かけて滴下し、
その後さらにt−ブチルパーオクトエート0.5部を滴
下して110℃で1.5時間保持した。得られたカチオ
ン変性アクリル樹脂[樹脂b1]は、固形分65%、数
平均分子量7,500、ヒドロキシル価=80およびア
ミン価=107であり、溶解性パラメーターδb1−1
=10.3であった。
ブロックドイソシアネート[硬化剤(c−2)]溶液43
部および酢酸3部を加えて30分間攪拌した後、さらに
イオン交換水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下
で不揮発分36%まで濃縮し、カチオン変性アクリル樹
脂を主体とする水性エマルション[粒子B−1] (レー
ザー光散乱法による平均粒子径=0.14μm)を得
た。
の製造例) 製造例6で得られたカチオン変性アクリル樹脂[樹脂b
1]溶液108部に対して製造例2で製造したブロック
ドイソシアネート[硬化剤(c−2)]溶液54部、製造
例3で製造したアニオン性ポリエステル樹脂溶液38部
および酢酸3部を加えて30分間攪拌した後、さらにイ
オン交換水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下で
不揮発分36%まで濃縮し、カチオン変性アクリル樹脂
を主体とする水性エマルション[粒子B−2] (レーザ
ー光散乱法による平均粒子径=0.16μm)を得た。
[樹脂b1−2]および水性エマルション[粒子B−3]
の製造例) 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備え付けた反応容器に、メチルイソブチルケトン50
部を仕込み、窒素雰囲気下110℃に加熱保持した。さ
らに2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20.6
部、2−エチルヘキシルメタクリレート43.3部、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート30部、
n−ブチルメタクリレート0.5部、スチレン5.6部
およびt−ブチルパーオクトエート4部の混合物を滴下
ロートから3時間かけて滴下し、その後さらにt−ブチ
ルパーオクトエート0.5部を滴下して110℃で1.
5時間保持した。得られたカチオン変性アクリル樹脂
[樹脂b1−2]は、固形分65%、数平均分子量7,
500、ヒドロキシル価=80およびアミン価=107
であり、溶解性パラメーターδb1−2=10.7であ
った。
ブロックドイソシアネート[硬化剤(c−2)]溶液43
部および酢酸3部を加えて30分間攪拌した後、さらに
イオン交換水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下
で不揮発分36%まで濃縮し、カチオン変性アクリル樹
脂を主体とする水性エマルション[粒子B−3] (レー
ザー光散乱法による平均粒子径=0.13μm)を得
た。
の製造例) 製造例4で得られたカチオン変性エポキシ樹脂[樹脂
a]溶液135部、製造例3で得られたアニオン性ポリ
エステル樹脂[樹脂b2]溶液38部、製造例6で得ら
れたカチオン変性アクリル樹脂[樹脂b1−1]溶液1
08部、製造例1で製造したブロックドイソシアネート
[硬化剤(c−1)]溶液36部、製造例2で製造したブ
ロックドイソシアネート[硬化剤(c−2)]溶液54部
および酢酸5部を加えて30分間攪拌した後、さらにイ
オン交換水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下で
不揮発分36%まで濃縮し、カチオン変性エポキシ樹脂
およびカチオン変性アクリル樹脂を主体とする水性エマ
ルション[粒子C−1] (レーザー光散乱法による平均
粒子径=0.18μm)を得た。
造) 攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器
にエポキシ当量198のビスフェノールA型エポキシ樹
脂(商品名エポン829、シェル化学社製)710部、
ビスフェノールA289.6部を仕込んで、窒素雰囲気
下150〜160℃で1時間反応させ、ついで120℃
まで冷却後、2−エチルヘキサノール化ハーフブロック
化トリレンジイソシアネートのメチルイソブチルケトン
溶液(固形分95%)406.4部を加えた。反応混合
物を110〜120℃で1時間保持した後、エチレング
リコールモノn−ブチルエーテル1584.1部を加え
た。そして85〜95℃に冷却して均一化させた。
器に2−エチルヘキサノール化ハーフブロック化トリレ
ンジイソシアネートのメチルイソブチルケトン溶液(固
形分95%)384部にジメチルエタノールアミン10
4.6部を加えたものを80℃で1時間攪拌し、ついで
75%乳酸水141.1部を仕込み、さらにエチレング
リコールモノn−ブチルエーテル47.0部を混合、3
0分攪拌し、4級化剤(固形分85%)を製造しておい
た。そしてこの4級化剤620.46部を先の反応物に
加え酸価1になるまで混合物を85から95℃に保持
し、顔料分散樹脂(平均分子量2200)の樹脂溶液
(樹脂固形分56%)を得た。
の製造) サンドミルを用いて、製造例9で得られた顔料分散樹脂
を含む下記配合の顔料ペースト[F−1](固形分51
%)を40℃において、粒度5μm以下となるまで分散
し調製した。
た粒子B、製造例8で得られた粒子C、および製造例1
0で得られた顔料分散ペーストを下表の様に、組み合わ
せて電着塗料を調製した。
料濃度(PWC)=18%、固形分濃度=20%、およ
び硬化促進剤としてジブチル錫オキシドの分散ペースト
を錫金属含有量にして塗料固形分の1.5%になるよう
に配合した。ただし塗料の所定固形分への希釈には、イ
オン交換水を用いた。
合わせおよび配合量比(ただし、粒子A、BおよびC
は、水性エマルションとして配合する)を下表2に示し
た。
られた顔料ペーストを用いて電着塗料を調製した。な
お、塗料中の顔料濃度(PWC)=18%、固形分濃度
=20%、および硬化促進剤としてジブチル錫オキシド
の分散ペーストを錫金属含有量にして塗料固形分の1.
5%になるように配合した。ただし塗料の所定固形分へ
の希釈には、イオン交換水を用いた。
着塗料の製造例) 製造例4で得られた粒子A−1、比較製造例1で得られ
た粒子B−3、および製造例10で得られた顔料ペース
トを用いて電着塗料を調製した。なお、塗料中の顔料濃
度(PWC)=18%、固形分濃度=20%、および硬
化促進剤としてジブチル錫オキシドの分散ペーストを錫
金属含有量にして塗料固形分の1.5%になるように配
合した。ただし塗料の所定固形分への希釈には、イオン
交換水を用いた。比較製造例における構成要素の組み合
わせおよび配合量比(ただし、粒子A、BおよびCは、
水性エマルションとして配合する)を表2に合わせて示
した。
1]の製造例) 攪拌機、デカンター、窒素導入管、温度計および滴下ロ
ートを備え付けた反応容器に、ネオペンチルグリコール
21.6部、トリメチロールプロパン95.2部、無水
フタル酸344.9部、イソフタル酸165.7部、
2,2´―ジメチロールブタン酸26.2部および反応
触媒としてジブチル錫オキシド0.6部と還流溶剤とし
てキシレン60部を仕込み、窒素雰囲気下150℃に加
熱保持した。さらにカージュラーE−10(シェル化学
社製、分岐状アルキル(C−10)基を有するモノエポ
キシド)628.4部を滴下ロートから30分間かけて
滴下し、その後210〜230℃に昇温し、脱水縮合反
応を約5時間行った。その後、希釈剤としてメチルイソ
ブチルケトン250部を加えた。得られたアニオン性ポ
リエステル樹脂[樹脂d2−1]は酸価=6、水酸基価=
72、数平均分子量=1,800、溶解性パラメーター
δd2−1=9.9、樹脂溶液は固形分80%であっ
た。
[樹脂d1−1]および水性ディスパージョン[粒子D
−1]の製造例) 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備え付けた反応容器に、ジプロピレングリコールメチ
ルエーテル25.0部およびプロピレングリコールメチ
ルエーテル18.0部を仕込み、窒素雰囲気下110℃
に加熱保持した。さらに2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート15.4部、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト69.0部、メタクリル酸6.1部、n−ブチルアク
リレート9.4部およびt−ブチルパーオクトエート
1.2部の混合物を滴下ロートから3時間かけて滴下
し、その後さらにt−ブチルパーオクトエート0.3部
を滴下して110℃で1.5時間保持した。得られたア
ニオン変性アクリル樹脂[樹脂d1−1]は、固形分7
0%、数平均分子量20,000、ヒドロキシル価=6
0および酸価=40であり、溶解性パラメーターδd1
−1=9.9であった。
脂[硬化剤(e−1)]、溶解性パラメーターδe−1=
9.9「ユーバン20N−60」(三井化学社製、固形
分60%溶液)72部、製造例15で得られたアニオン
性ポリエステル樹脂溶液43部およびジメチルエタノー
ルアミン3部を加えて30分間攪拌した後、さらにイオ
ン交換水で不揮発分50%まで希釈し、カチオン変性ア
クリル樹脂を主体とする水性ディスパージョン[粒子D
−1] (レーザー光散乱法による平均粒子径=0.15
μm)を得た。
[樹脂d2−2]の製造例) 攪拌機、デカンター、窒素導入管、温度計および滴下ロ
ートを備え付けた反応容器に、ネオペンチルグリコール
152部、トリメチロールプロパン180部、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸218部、イソフタル酸156部、
2,2’−ジメチロールブタン酸26.2部、ヒドロキ
シパイレック酸ネオペンチルグリコールエステル61
部、ε−カプロラクトン154部および反応触媒として
ジブチル錫オキシド0.6部と還流溶剤としてキシレン
30部を仕込み、窒素雰囲気下150℃に加熱保持し
た。さらにカージュラーE−10(シェル化学社製、分
岐状アルキル(C−10)基を有するモノエポキシド)
79部を滴下ロートから30分間かけて滴下し、その後
210〜230℃に昇温し、脱水縮合反応を約5時間行
った。その後、希釈剤としてメチルイソブチルケトン2
00部を加えた。得られたアニオン性ポリエステル樹脂
[樹脂d2−2]は酸価=8、水酸基価=210、数平
均分子量=800、溶解性パラメーターδd2−2=1
1.0、樹脂溶液は固形分80%であった。
[樹脂d1−2]および水性ディスパージョン[粒子D
−2]の製造例) 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備え付けた反応容器に、ジプロピレングリコールメチ
ルエーテル25.0部およびプロピレングリコールメチ
ルエーテル18.0部を仕込み、窒素雰囲気下110℃
に加熱保持した。さらに2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート16.2部、イソブチルアクリレート14.0
部、メタクリル酸9.1部、n−ブチルアクリレート4
0.7部、スチレン20部およびt−ブチルパーオクト
エート1.2部の混合物を滴下ロートから3時間かけて
滴下し、その後さらにt−ブチルパーオクトエート0.
3部を滴下して110℃で1.5時間保持した。得られ
たアニオン変性アクリル樹脂[樹脂d1−2]は、固形
分70%、数平均分子量20,000、ヒドロキシル価
=70および酸価=59であり、溶解性パラメーターδ
d1−2=11.0であった。
脂[硬化剤(e−2)]、溶解性パラメーターδe−2
=11.0「ユーバン122」(三井化学社製、固形分
60%溶液)72部、製造例17で得られたアニオン性
ポリエステル樹脂溶液43部およびジメチルエタノール
アミン3部を加えて30分間攪拌した後、さらにイオン
交換水で不揮発分50%まで希釈し、カチオン変性アク
リル樹脂を主体とする水性ディスパージョン[粒子D−
2](レーザー光散乱法による平均粒子径=0.12μ
m]を得た。
ーストの製造例) 以下の配合物に対して予備混合を行った後、ペイントコ
ンディショナー中でガラスビーズ媒体を加え、室温で粒
度5μm以下となるまで分散し、着色顔料ペースト[F
−2]を得た。
リル樹脂粒子の製造例) 反応容器にイオン交換水40.7部を加え、窒素気流中
で攪拌混合しながら、80℃まで昇温した。次いでアク
リル系および非アクリル系モノマー混合物として、n−
ブチルアクリレート31.7部、n−ブチルメタクリレ
ート31.7部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート
13.9部、2−エチルヘキシルメタクリレート47.
1部およびメタクリル酸4.6部を製造例15で得られ
たアニオン変性アクリル樹脂溶液15部、ジメチルエタ
ノールアミン1部、およびイオン交換水50部で予備乳
化分散したものと、過硫酸アンモニウム0.3部および
脱イオン水15.0部からなる開始剤水溶液を2時間に
かけて攪拌下、反応容器中に滴下した。滴下終了後保温
しつつ、さらに2時間熟成した後、40℃まで冷却し、
400メッシュフィルターでろ過した。 後処理として
樹脂中のカルボキシル基を中和するために、ジメチルエ
タノールアミン4部を添加した。レーザー光散乱法によ
る平均粒子径=0.2μm、数平均分子量=200,0
00、固形分50%、酸価30、水酸基価60のアクリ
ル樹脂粒子(樹脂エマルション[G−1])を得た。
例) 製造例16および18で得られた粒子D、製造例19で
得られた顔料分散ペースト、製造例20で得られたアク
リル樹脂粒子の他、市販の粘性制御剤およびエラストマ
ー粒子を下表の様に、組み合わせて水性中塗り塗料を調
製した。
料濃度(PWC)=30%になるように配合した。ただ
し中塗り塗料の塗装時の希釈は、以下の実施例に示す指
定のシンナー(イオン交換水)を用いて、目標塗料粘度
になる様に希釈した。
の組み合わせおよび配合量比(ただし、粒子D、粘性制
御剤、およびエラストマー樹脂粒子は、水性分散体の重
量に基づいて配合する)を下表4に示す。
造) 反応容器にネオペンチルグリコール72.9部、トリメ
チロールプロパン40.3部、無水フタル酸59.2部
及びアジピン酸73.1部を加え、200〜230℃で
5時間反応させた後、無水トリメリット酸5.8部を添
加して180℃でさらに1時間反応させ、その後ブチル
セロソルブを加えて、酸価40、数平均分子量約6,0
00、樹脂固形分70%の水分散性ポリエステル樹脂を
得た。上記水分散性ポリエステル樹脂117部に、硬化
剤「サイメル370」(水溶性メラミン樹脂、三井サイ
テック社製)34部を加えて良く混合した。
2−アミノー2−メチルプロパノール5.9部を加えて
20分間攪拌し、ポリエステル樹脂分子中に存在するカ
ルボキシル基を中和した後、さらにイオン交換水で不揮
発分50%まで希釈し、水分散性ポリエステル樹脂を主
体とする水性ディスパージョン(レーザー光散乱法によ
る平均粒子径=0.12μm)を得た。
ストを、塗料中の顔料濃度(PWC)が30%になるよ
うに加えて、水性中塗り塗料を調製した。
亜鉛処理したダル鋼鈑に対して、電圧200Vで乾燥膜
厚が20μmになるように電着塗装した。その後、下表
5および6に従って必要に応じて100℃で5分間プレ
ヒートした。
わらず、得られた未硬化の電着膜に対して製造例21〜
25で得られた水性中塗り塗料をエアースプレー塗装に
て10μm(乾燥塗膜厚)になる様にウェットオンウェ
ット塗装した上で、60℃で3分間乾燥し、さらに16
0℃で15分間加熱硬化を行った。電着/中塗り複層硬
化塗膜の性能評価結果(SDT、表面粗さ(Ra値)、
各層の動的Tgおよび中塗り塗膜の黄変性評価)を下表
5および6に示す。
塗料)をそれぞれ13μm(乾燥塗膜厚)、35μm
(乾燥塗膜厚)になる様に、エアースプレー塗装法にて
ウェットオンウェット塗装した上で、140℃で30分
間加熱硬化を行った。ただしベース塗料としては水性シ
ルバーメタリックベース塗料「アクアレックスAR20
00/199Bシルバー」(日本ペイント社製)を、ク
リヤー塗料としては溶剤型ハイソリッドクリア塗料「M
AC−O−1800W」(同社製)を用いた。
ー塗装を行う際の、塗料粘度と希釈に用いるシンナー種
を以下に示す。 (水性中塗り塗料) シンナー:イオン交換水 40秒/No.4フォードカップ/20℃ (水性ベース塗料) シンナー:イオン交換水 45秒/No.4フォードカップ/20℃ (クリヤー塗料) シンナー:EEP(エトキシエチルプロピオネート)/
S−150(エクソン社製 芳香族系炭化水素溶剤) 30秒/No.4フォードカップ/20℃
塗膜に関しては、全膜厚(μm)、外観(ウエーブ・ス
キャン値:W2/W4)、耐候ハクリ試験(SUV)、
および耐チッピング性の評価結果を同じく下表5および
6に示す。
3ベーク塗装法の事例である。比較製造例2で得られた
従来型電着塗料を用いて、乾燥膜厚20μmになる様
に、塗装、焼付(160℃、15分間)を行い、順次中
塗り塗料の塗装/焼付(140℃、30分間)、上塗り
ベース/クリヤー塗料の塗装焼付(140℃、30分
間)を行った。
造例21のものに限定し、比較例1は実施例と同様に1
0μm厚、比較例2は30μm厚(ただし、何れも乾燥
膜厚)になるように塗装した。上塗り塗料は実施例と同
じ膜厚に設定した。
ェットン塗装法の事例である。また比較例4は、電着塗
料を構成する各樹脂間の溶解性パラメーターが層分離し
ない条件で組み立てられた2ウェットン塗装法の事例で
ある。
た電着塗料を用いて、実施例と同様に2ウェットン塗装
法に基づいて、まず電着塗装し、次いで中塗り塗料の塗
装、焼付けを行った。さらに実施例と同様に上塗り塗料
(ベース塗料/クリア塗料)を塗装し、焼き付けた後、
多層塗膜を得た。ただし、水性中塗り塗料は製造例21
のものに限定し、比較例3〜4は実施例と同様に10μ
m厚になるように塗装した。実施例と同様に塗膜の各性
能評価を行って、下表7にまとめて示した。
用いた事例である。製造例11で得られた電着塗料を用
いて塗装(プレヒート工程を含む)し、次いで比較製造
例4で得られた水性中塗り塗料を用いて10μm厚に塗
装後、焼付けを行った。さらに実施例と同様に上塗り塗
料(ベース塗料/クリア塗料)を塗装し、焼き付けた
後、多層塗膜を得た。実施例と同様に塗膜の各性能評価
を行って、下表7にまとめて示した。
て、動的光散乱法に基づく平均粒子径を測定した。
コープ(キーエンス社製VH−Z450)で塗膜断面の
観察を行った。また電着の層分離状態が観察された場合
は、α層/β層の膜厚比を装置で自動解析した。
膜を焼付けた後、水銀を用いて剥離、裁断して測定用サ
ンプルを調製した。レオメトリックスダイナミックアナ
ライザーRDA−II試験機(レオメトリックス社製)
を用いて、冷凍庫にてあらかじめ0℃まで冷却したサン
プル膜に対して、1分間に2℃の昇温速度かつ周波数1
0HZにおいて振動を与えて粘弾性を測定した。貯蔵弾
性率(E')に対する損失弾性率(E'')の比(tan
δ)を算出し、その変極点を求めることによって、それ
ぞれサンプルの動的Tgを求めた。その際に電着単膜お
よび電着/中塗り複層塗膜のデータ比較から、中塗り塗
膜に基づく動的Tg(d)を見出した。
E−30A(東京精密社製)を用いて、JIS B 0
601に従って、表面粗度Ra値を測定した(カットオ
フ2.5mm)。
トを入れて、塩水浸漬(5%食塩水、55℃)を240
時間行い、粘着テープによってカット部両側から剥離し
た剥離部の最大幅(単位:mm)で示した。
スカットを入れて、塩水噴霧(5%食塩水、35℃)を
240時間行い、カット部からの発生錆の最大幅(単
位:mm)で示した。
基づく塗膜黄変性を、製造例21〜25で得られた水性
中塗り塗料の同性能と共に測定し、下表5、6、および
7に示した。 測定方法:実施例及び比較例記載の各水性中塗り塗料を
40℃に保持した状態で一ヶ月貯蔵した後にスプレー塗
装し、160℃で15分間焼付け塗膜の黄変性を調べ
た。 黄変性は目視で次の様に判断した。 ○(良好・・・黄変無し) ×(不良・・・黄変有り)
コープによる塗膜断面膜厚を測定(単位:μm)した。
an―T」(BYK−Gardner社製)を用いて総
合外観を測定し、800〜2,400nmの中波長領域
の測定値(W2値)および50〜320nmの高波長領
域の測定値(W4値)で評価した。W2値およびW4値
は、いずれも小さな数値ほど外観がより良好であること
を示す。
「SUV−W131」(岩崎電機社製)で行った。10
サイクル時間経過後、塗膜にクロスカットを入れて、粘
着テープで剥離を行った結果、塗膜にハクリが見られ無
いものは「○」(良好)見られたものは「×」(不良)
とした。
れた塗板を−30℃に冷却した後、これを飛石試験機
(スガ試験機社製)の資料ホルダーに石の侵入角度が9
0°になるように取り付け、100gの7号砕石を3k
g/cm2の空気圧で噴射し、砕石を塗板に衝突させ
た。その時のハガレ傷の程度(数、大きさ、破壊場所)
を5段階評価した。評価基準を以下に示す。 レベル1(点):全面に大きなハガレ傷、素地からの剥
離有り レベル2(点):全面にある程度のハガレ傷、素地から
の剥離有り レベル3(点):一部にある程度のハガレ傷、素地から
の剥離無し レベル4(点):一部に小さなハガレ傷、素地からの剥
離無し レベル5(点):ほとんど破壊無し
び総合膜厚の結果比較により、本発明による実施例1で
得られた多層塗膜は、従来の3コート3ベーク塗装法と
比較して、同程度の外観塗膜を得るのに膜厚が20%削
減できることが判った。
り、本発明による実施例1で得られた多層塗膜は、従来
電着塗膜を基にして得られた2ウェット塗装法による多
層塗膜と比較して、外観および物性面で優れていること
が判った。
発明による水性中塗り塗料は、従来塗料と比較して貯蔵
安定性が良好であり、焼付け塗膜の変色(黄変)、塗膜
Tg、耐候性および耐チッピング性等の膜物性に劣化が
ないことが判った。
る。
Claims (19)
- 【請求項1】 導電性基材上に電着塗装し、未硬化の電
着塗膜を形成する工程(I)、 前記電着塗膜の上に、中塗り塗料を塗布した後、前記未
硬化の電着塗膜及び中塗り塗膜を同時に加熱硬化させる
工程(II)、 前記中塗り塗膜の上に、上塗りベース塗膜を塗布して、
未硬化のベース塗膜を形成する工程(III)、 さらに前記ベース塗膜の上に、上塗りクリヤー塗膜を塗
布した後、未硬化のベース塗膜およびクリヤー塗膜を同
時に加熱硬化する工程(IV)を含む多層塗膜形成方法で
あって、 前記電着塗料が、工程(II)終了後に硬化状態の2層分
離塗膜を形成するものであって、前記電着塗料から形成
される電着塗膜の内、導電性基材に直接接する樹脂層
(α)の動的ガラス転移温度Tg(a)が、100〜1
50℃であり、前記電着塗料から形成される電着塗膜の
内、中塗り塗膜と直接接する樹脂層(β)の動的ガラス
転移温度Tg(b)が、40〜90℃であることを特徴
とする多層塗膜形成方法。 - 【請求項2】 前記電着塗料が溶解性パラメーターがδ
aである樹脂(a)、溶解性パラメーターがδb1であ
る樹脂(b1)、溶解性パラメーターがδb2である樹
脂(b2)、顔料および硬化剤(c)を含むものであ
り、かつ各樹脂成分の溶解性パラメーターが関係式 【数1】{δa−(δb1+δb2)/2}≧1 および 【数2】(δb1−δb2)≦±0.2 を満たすことにより、前記導電性基材に直接接する樹脂
層(α)が樹脂(a)から形成され、中塗り塗膜と直接
接する樹脂層(β)が樹脂(b1)および樹脂(b2)
から形成されることを特徴とする請求項1記載の多層塗
膜形成方法。 - 【請求項3】 前記中塗り塗料が、水性塗料であって、
かつ、前記中塗り塗膜の動的ガラス転移温度Tg(d)
が、電着塗膜の中塗り塗膜と直接接する樹脂層(β)の
動的ガラス転移温度Tg(b)との間に、 【数3】{Tg(b)―Tg(d)}≦±20℃ の関係を有することを特徴とする請求項1および請求項
2記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項4】 前記樹脂(a)が、アミン価40〜15
0のカチオン変性エポキシ樹脂であることを特徴とする
請求項2記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項5】 前記樹脂(b1)が、アミン価50〜1
50のカチオン変性アクリル樹脂、および前記樹脂(b
2)が酸価10未満のアニオン性ポリエステル樹脂であ
ることを特徴とする請求項2記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項6】 前記硬化剤(c)が、ブロックドイソシ
アネートから成り、かつこのブロックドイソシアネート
の内、少なくとも1種類の溶解性パラメーター(δc)
が、樹脂(a)の溶解性パラメーター(δa)、樹脂
(b1)の溶解性パラメーター(δb1)及び樹脂(b
2)の溶解性パラメーター(δb2)の間に、 【数4】δa<δc<(δb1+δb2)/2 の関係を有することを特徴とする請求項2記載の多層塗
膜形成方法。 - 【請求項7】 前記電着塗料が、少なくとも前記樹脂
(a)と前記硬化剤(c)を含む粒子Aと、少なくとも
前記樹脂(b1)と前記硬化剤(c)を含む粒子B、お
よび顔料分散体から成り、かつ前記樹脂(b2)が、粒
子Aおよび/または粒子B中に前記硬化剤(c)と共に
コアとして含有されることを特徴とする請求項2記載の
多層塗膜形成方法。 - 【請求項8】 前記電着塗料が、少なくとも前記樹脂
(a)、前記樹脂(b1)および前記硬化剤(c)を含
む粒子C、および顔料分散体から成り、かつ前記樹脂
(b2)および前記硬化剤(c)が、粒子C中にコアと
して含有されることを特徴とする請求項2記載の多層塗
膜形成方法。 - 【請求項9】 前記電着塗料が、少なくとも前記樹脂
(a)と前記硬化剤(c)を含む粒子Aと、少なくとも
前記樹脂(b1)と前記硬化剤(c)を含む粒子B、少
なくとも前記樹脂(a)、前記樹脂(b1)および前記
硬化剤(c)を含む粒子C、および顔料分散体から成
り、かつ前記樹脂(b2)が、粒子Aおよび/または粒
子B中に前記硬化剤(c)と共にコアとして含有され、
前記樹脂(b2)および前記硬化剤(c)が、粒子C中
にコアとして含有されることを特徴とする請求項2記載
の多層塗膜形成方法。 - 【請求項10】 前記水性中塗り塗料が、樹脂(d
1)、樹脂(d2)および硬化剤(e)を含む粒子D、
および顔料分散体から成り、かつ樹脂(d2)および硬
化剤(e)が、粒子D中にコアとして含有されることを
特徴とする請求項1記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項11】 前記水性中塗り塗料が、さらに粘性制
御剤を含有していることを特徴とする請求項9記載の多
層塗膜形成方法。 - 【請求項12】 前記水性中塗り塗料が、さらにエラス
トマーを含む水性塗料であることを特徴とする請求項9
記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項13】 前記樹脂(d1)が、酸価10〜10
0のアニオン変性アクリル樹脂、および前記樹脂(d
2)が、酸価10未満のポリエステル樹脂であり、前記
水性中塗り塗料が、上記ポリエステル樹脂をコアとし、
上記アクリル樹脂をシェルとして調製されたコア/シェ
ル型水性ディスパージョンを含むことを特徴とする請求
項9記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項14】 前記硬化剤(e)がアミノ樹脂であ
り、かつその溶解性パラメーター(δe)が、樹脂(d
1)の溶解性パラメーター(δd1)と樹脂(d2)の
溶解性パラメーター(δd2)との間に、 【数5】{δe―(δd1+δd2)/2}≦±0.2 の関係を有することを特徴とする請求項9記載の多層塗
膜形成方法。 - 【請求項15】 前記中性中塗り塗料が溶解性パラメー
ター(δd1)を有する樹脂(d1)および溶解性パラ
メーター(δd2)を有する樹脂(d2)を含有し、前
記電着塗料が溶解性パラメーターがδaである樹脂
(a)、溶解性パラメーターがδb1である樹脂(b
1)、溶解性パラメーターがδb2である樹脂(b
2)、顔料および硬化剤(c)を含有し、前記水性中塗
り塗料の樹脂(d1)の溶解性パラメーター(δd
1)、樹脂(d2)の溶解性パラメーター(δd2)
と、前記電着塗料の樹脂(b1)の溶解性パラメーター
(δb1)、樹脂(b2)の溶解性パラメーター(δb
2)との間に、 【数6】{(δb1+δb2)/2―(δd1+δd
2)/2}≧±0.3 【数7】(δd1―δd2)≦±0.2 の関係を有することを特徴とする請求項1記載の多層塗
膜形成方法。 - 【請求項16】 前記上塗りベース塗料が、水性塗料で
あることを特徴とする請求項1記載の多層塗膜形成方
法。 - 【請求項17】 導電性基材上に電着塗装し、未硬化の
電着塗膜を形成する工程(I)、 電着塗膜の硬化に必要な焼付け温度よりも低い温度でプ
レヒートを施し、未硬化状態の2層分離電着塗膜を形成
する工程(I')、 前記電着塗膜の上に、中塗り塗料を塗布した後、前記未
硬化の電着塗膜及び中塗り塗膜を同時に加熱硬化させる
工程(II)、 前記中塗り塗膜の上に、上塗りベース塗料を塗布して、
未硬化のベース塗膜を形成する工程(III)、 さらに前記ベース塗膜の上に、上塗りクリヤー塗料を塗
布した後、未硬化のベース塗膜およびクリヤー塗膜を同
時に加熱硬化する工程(IV)を含むことを特徴とする請
求項1記載の多層塗膜形成方法。 - 【請求項18】 請求項1および請求項17記載の多層
塗膜形成方法によって得られる多層塗膜。 - 【請求項19】 請求項1および請求項17記載の多層
塗膜中の電着塗膜部分において、導電性基材に直接接す
る樹脂層(α)と中塗りに直接接する樹脂層(β)の層
厚比(α/β)が、1/5〜5/1であることを特徴と
する多層塗膜。
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