JPWO2015122528A1 - 細胞培養装置 - Google Patents

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Abstract

簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる細胞培養装置を提供する。細胞培養装置5は、細胞を含む培養液を収容する培養槽15と、培養槽15内に少なくとも一部が配置された軸部材17と、軸部材17に支持されて培養槽15内に配置され、軸部材17を回転中心として回転可能に設けられた少なくとも一対の撹拌翼27を有する撹拌機構19と、軸部材17に接するように設けられ、培養槽15から培養液の吸引及び/又は培養槽15への培養液の供給を行うフィルタ21とを備え、軸部材17は、少なくとも一部が中空であり、その内部に培養液を導入又は内部から培養液を導出する開口部17a,17bが設けられていると共に、回転不能とされており、フィルタ21及び軸部材17の内部を介して、培養槽15から培養液の吸引及び/又は培養槽15への培養液の供給を行う。

Description

本発明は、細胞培養装置に関する。
近年、細胞培養分野、再生医療分野では、細胞を長期間、自動で、安定的に大量培養し、生物製剤等に利用可能な細胞の生産物や、再生組織構築に用いる細胞そのものを得るための技術(細胞培養装置)が求められている。細胞を長期間安定的に培養するためには、培養期間中に培養液を交換及び/又は浄化等を行い、必要成分の補給や不要成分の除去をしなければならない場合が多く、その際、細胞の状態に影響を与えないために、細胞と培養液を分離し、培養液のみを取り出す技術が必要とされている。そのための従来の細胞培養装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の細胞培養装置は、培養液は透過するが細胞は透過しないフィルタ領域を少なくとも部分的に有する盤状体を有している。この盤状体は、培養液を外部に取り出す導管を有し、導管と同軸に回転可能に設けられている。
特開昭60−224486号公報
細胞培養装置で培養される細胞としては、例えばヒトiPS(induced pluripotent stem)細胞がある。ヒトiPS細胞は、細胞を単細胞の状態にしたり、高いシェアストレスにさらしたりすると死滅し易い特性を有する。そのため、ヒトiPS細胞を培養するときには、細胞培養装置では、なるべく細胞にシェアストレスを与えないようにしなければならない。上記特許文献に記載の装置では、培養液を吸引するフィルタが撹拌手段である盤状体に装着されている。そのため、従来の装置は、培養液の吸引のための設備を別途備える構成に比べて、液流を乱す障害物がないため、細胞へのストレスを軽減することには有効である。しかしながら、従来の装置では、吸引する機構と撹拌する機構とが同時に回転する構成のため、回転機構においてシール性を確保するための構成が必要となり、構成が複雑化するといった問題がある。
本発明は、簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる細胞培養装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る細胞培養装置は、細胞を含む培養液を収容する培養槽と、培養槽内に少なくとも一部が配置された軸部材と、軸部材に支持されて培養槽内に配置され、軸部材を回転中心として回転可能に設けられた撹拌翼を有する撹拌手段と、軸部材に接するように設けられ、培養液は透過させるが、細胞は透過させないフィルタと、を備え、軸部材は、少なくとも一部が中空であり、その内部に培養液を導入又は内部から培養液を導出する開口部が設けられていると共に、回転不能とされており、フィルタは、軸部材を回転中心として回転する撹拌翼の可動領域よりも内側に位置し、撹拌翼とは独立して軸部材に設けられており、フィルタ及び軸部材の内部を介して、培養槽から培養液の吸引及び/又は培養槽への培養液の供給を行う。
この細胞培養装置では、回転不能とされた軸部材にフィルタが設けられている。撹拌手段の撹拌翼は、軸部材を回転中心として回転可能に設けられている。このように、細胞培養装置では、撹拌翼が軸部材に対して回転し、軸部材及びフィルタは回転しない。したがって、細胞培養装置では、培養液の吸引及び/又は供給のための機構を回転させないため、構成の簡易化を図ることができる。また、細胞培養装置では、培養槽から培養液の吸引及び/又は培養槽への培養液の供給を行うフィルタが撹拌翼の回転中心である軸部材において撹拌翼の可動領域よりも内側に位置して設けられており、フィルタ及び軸部材の内部を介して、培養槽から培養液の吸引及び/又は培養槽への培養液の供給を行う。そのため、細胞培養装置では、撹拌翼の回転により生じる液流(層流)に対してフィルタが乱れを発生させることが抑制され、培養液の吸引及び/又は供給に関して、細胞へのストレスの軽減を図ることができる。したがって、細胞培養装置では、簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる。
一実施形態においては、軸部材は、培養槽の底部に支持されていてもよい。
一実施形態においては、軸部材は、下端部に開口部が設けられていると共に、上端部が閉塞されており、軸部材の側面部には、内部と連通する開口部が設けられており、フィルタは、側面部の開口部を覆うように軸部材の外表面に設けられていてもよい。このように、細胞培養装置では、培養液の吸引及び/又は供給の機構が軸部材に集約され、且つ軸部材は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
一実施形態においては、フィルタは、筒状を成しており、側面部の開口部を覆うように軸部材の外側に挿通されていてもよい。この構成によれば、細胞培養装置では、フィルタの表面積(膜面積)を確保することができる。
一実施形態においては、軸部材は、下端部に開口部が設けられていると共に、上端部に内部と連通する開口部が設けられた筒状を成しており、フィルタは、上端部の開口部を覆うように軸部材に設けられていてもよい。このように、細胞培養装置では、培養液の吸引及び/又は供給の機構が軸部材に集約され、且つ軸部材は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
一実施形態においては、フィルタは、有底の筒状を成しており、上端部の開口部を覆うように軸部材の外側に挿通されていてもよい。この構成によれば、細胞培養装置では、フィルタの表面積(膜面積)を確保することができる。
一実施形態においては、軸部材は、培養槽の蓋部に支持されていてもよい。
一実施形態においては、軸部材は、上端部に開口部が設けられていると共に、下端部に内部と連通する開口部が設けられた筒状を成しており、フィルタは、下端部の開口部を覆うように軸部材に設けられていてもよい。このように、細胞培養装置では、培養液の吸引及び/又は供給の機構が軸部材に集約され、且つ軸部材は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
一実施形態においては、フィルタは、有底の筒状を成しており、下端部の開口部を覆うように軸部材の外側に挿通されていてもよい。この構成によれば、細胞培養装置では、フィルタの表面積(膜面積)を確保することができる。
一実施形態においては、軸部材は、上端部に開口部が設けられていると共に、下端部が閉塞されており、軸部材の側面部には、内部と連通する開口部が設けられており、フィルタは、側面部の開口部を覆うように軸部材の外表面に設けられていてもよい。このように、細胞培養装置では、培養液の吸引及び/又は供給の機構が軸部材に集約され、且つ軸部材は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
一実施形態においては、フィルタは、筒状を成しており、側面部の開口部を覆うように軸部材の外側に挿通されていてもよい。この構成によれば、細胞培養装置では、フィルタの表面積(膜面積)を確保することができる。
一実施形態においては、フィルタは、多孔質体であってもよい。
本発明によれば、簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる。
図1は、第1実施形態に係る細胞培養装置を備えた細胞培養システムを示す図である。 図2は、細胞培養装置を示す斜視図である。 図3は、図2に示す培養槽の側面図である。 図4は、図3におけるIV−IV線に沿った断面構成を示す図である。 図5は、細胞培養装置の使用状態を示す側面図である。 図6は、第1実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図7は、細胞培養装置を備えた細胞培養システムの他の形態を示す図である。 図8は、細胞培養装置を備えた細胞培養システムの他の形態を示す図である。 図9は、第2実施形態に係る細胞培養装置の断面構成を示す図である。 図10は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図11は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図12は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図13は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図14は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。 図15は、実施例1に係る細胞培養装置を示す図である。 図16は、実施例2に係る細胞培養装置を示す図である。 図17は、比較例1に係る細胞培養装置を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る細胞培養装置を備えた細胞培養システムを示す図である。図1に示す細胞培養システム1では、細胞が培養される。細胞は、哺乳動物細胞等の有用細胞である。細胞としては、培養の結果、細胞の産生物を利用するのであれば、その物質を産生し易い細胞や目的の物質を産生し易いように、特定の遺伝子を導入した細胞も選択できる。また、細胞としては、培養の結果、特定の細胞を利用するのであれば、その細胞が増殖し易くなるように遺伝子を改変した細胞等も用いることができる。
また、細胞としては、その成熟度に関してもいかなる制約もなく、成熟細胞、未分化細胞を用いることが可能である。よって、生体組織から酵素処理をして採取した細胞、血液に由来する細胞、間葉系幹細胞、ES(Embryonic stem)細胞、iPS(induced pluripotent stem)細胞や、これらの細胞から分化誘導させた細胞等が例示される。また、接着細胞、浮遊細胞であることや、培養の方法にも限定されない。よって、浮遊培養では、単細胞の浮遊培養、細胞凝縮塊の浮遊培養、微小担体に細胞を担持しての浮遊培養等が例示される。更に、細胞は単一種類の細胞にも限定されない。目的の細胞が生育し易い物質を産生する他の細胞を混合させて共培養するということにも用いられ得る。
続いて、細胞培養システム1の構成について説明する。図1に示されるように、細胞培養システム1は、成分調整液槽3と、細胞培養装置5と、送液回路7と、を備えている。成分調整液槽3と細胞培養装置5とは、送液回路7により接続されている。送液回路7は、成分調整液槽3と細胞培養装置5との間において、後述する培養液を送液する。送液回路7は、2本のチューブ8,9と、送液ポンプ10,11と、を備えている。チューブ8,9は、中空構造を有しており、培養液を無菌的に送液することが可能とされている。チューブ8,9は、例えば、シリコン、ウレタン、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル等の材質で形成されている。
送液ポンプ10,11は、各チューブ8,9の送液経路上にそれぞれ設けられており、培養液を連続的に送液可能なポンプである。送液ポンプ10,11としては、一般的なポンプであればよく、例えば、ペリスタポンプ、ダイヤフラムポンプ等が例示できる。送液回路7は、送液ポンプ10,11の駆動により、成分調整液槽3と細胞培養装置5との間で、チューブ8,9を介して培養液を送液する。
送液回路7のチューブ8,9には、培養液成分調整膜13が設けられている。詳細には、培養液成分調整膜13は、チューブ8の一端部とチューブ9の一端部とに接続されており、成分調整液槽3内に配置されている。培養液成分調整膜13は、培養液成分の膜透過性がその分子量に依存する半透性の膜である。培養液成分調整膜13の孔径は、細胞培養装置5に保持したい成分の分子量により設計される。すなわち、培養液成分調整膜13は、細胞培養装置5に保持したい成分のうち、最小分子量物質が膜を透過しないように選択される。培養液成分調整膜13の形状は、平膜形状、中空糸形状を用いることができるが、培養液を搬送する目的では、中空糸形状であることが好ましい。成分調整を効率的に行うために、中空糸を複数本束状にして使用することがさらに好ましい。図1では、中空糸形状の培養液成分調整膜13を図示している。
培養液成分調整膜13の材質は、特に限定されないが、細胞培養装置5内に保持したい成分が吸着、分解等されない材質であることが好ましい。培養液成分調整膜13の材質が上記成分を吸着し易い特性を有している場合には、それらを別の材料でコーティングしたり、表面改質剤を用いたりすることで、表面を改質して成分の吸着を抑制することも可能である。
成分調整液槽3は、成分調整液を収容する槽である。成分調整液槽3は、成分調整液成分に不活性で細胞毒性を有さず、且つ、減菌(除染、除菌又は無菌を含む)処理に対して耐性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ガラス、合成樹脂、ステンレス鋼等が挙げられる。成分調整液槽3の内容量及び形状等は、成分調整液の量に応じて適宜決定される。本実施形態では、成分調整液槽3は、例えばガラス製であり、有底の円筒形状を成している。成分調整液槽3には、上部に設けられた開口部(図示しない)を塞ぐ蓋部3cが取り付けられている。
成分調整液槽3に収容される成分調整液は、培養液成分調整膜13を実質的に透過可能な成分のうちの少なくとも一つの成分を有する溶液である。培養液及び成分調整液がそれぞれ含有する成分は、その分子量と両液間の濃度差により膜を介して調整される。
分子量が培養液成分調整膜13の孔径よりも大きく実質的に膜を透過できない成分は、両液間を移動しない。対して、分子量が培養液成分調整膜13の孔径よりも小さく実質的に膜を透過し得る成分は、その濃度差が少なくなるように両液間で濃度調整される。細胞により産生されて培養液中に蓄積した代謝物は、成分調整液側に移動することにより培養液中の濃度を低下させる。同時に、細胞生育に必要であり培養期間中に濃度が低下した成分については、成分調整液から培養液へ移動して補充される。以上の原理から、成分調整液の内容と濃度を適切に設定することにより、培養液中の環境が維持され細胞の良好な生育環境が維持される。もちろん、培養液をそのまま使用することもできる。よって、成分調整液は、細胞培養期間中に培養液中から失われていく成分を全て有することが好ましい。更に好ましくは、それらの成分の濃度が培養期間中に枯渇しないように濃度設定される。
成分調整液の量は、細胞代謝物の蓄積防止の観点から、多く設定することが好ましい。好ましくは、培養液の5倍以上、更に好ましくは10倍以上に設定される。成分調整液の量は、培養コストに影響するため、培養期間と必要細胞数により決定される。成分調整液は、生理的なpHを維持し易いように緩衝能を有するように設計されてもよいし、pHの変化を色で判別し易いようにpH指示色素が混合されていてもよい。
成分調整液槽3の内部には、撹拌回転子4が設けられている。撹拌回転子4は、成分調整液槽3内の成分調整液を撹拌する部材であり、成分調整液槽3の下部に配置された図示しない駆動源により駆動される。駆動源は、例えば磁力体を回転駆動させるものである。撹拌回転子4は、磁力体の回転駆動に応じて回転し、成分調整液を撹拌する。また、成分調整液槽3の蓋部3cには、空気の給気・排気ポート6や、成分調整液をサンプリングするためのサンプリングポート(図示しない)等が設けられていてもよい。
細胞培養装置5は、細胞を培養する装置である。図2は、細胞培養装置を示す斜視図である。図3は、細胞培養装置の側面図である。図4は、図3におけるIV−IV線に沿った断面構成を示す図である。図2〜図4に示されるように、細胞培養装置5は、培養槽15と、軸部材17と、撹拌機構(撹拌手段)19と、フィルタ21と、を備えている。
培養槽15は、細胞が培養される培養液を収容(貯留)する。ここで、培養液は、各種細胞等と、その細胞の生育可能な溶液成分及び環境とを少なくとも有する溶液である。培養液の成分及び濃度は、細胞の性質により設計される。また、培養液は、生理的なpHを維持し易いように緩衝能を有するように設計されてもよいし、pHの変化を色で判別し易いようにpH指示色素が混合されていてもよい。培養液は、一般的に市販されている各種培養液をそのまま使用してもよいし、それらに目的細胞の性質に応じて追加の成分を添加してもよい。
培養槽15は、培養液成分に不活性で細胞毒性を有さず、且つ、減菌処理に対して耐性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ガラス、合成樹脂、ステンレス鋼等が挙げられる。培養槽15の内容量及び形状等は、培養液の量に応じて適宜決定される。本実施形態では、培養槽15は、例えばガラス製であり、有底の円筒形状を成している。培養槽15は、細胞等を含む培養液を取出すための取出部16を有している。取出部16は、培養槽15の側面部15a(図4参照)に設けられており、斜め上方に延在する筒状体である。取出部16には、蓋部16cが取り付けられている。培養槽15には、上部に設けられた開口部15oを塞ぐ蓋部15cが設けられている。蓋部15cには、空気の給気・排気ポート12、培養液を培養槽15に供給する培養液供給部、pHセンサの挿入ポート等が設けられている。培養液供給部の上端部には、チューブ9の他端部が接続されている。
軸部材17は、直線状の部材であり、中空構造を有している。軸部材17は、培養液成分に不活性で細胞毒性を有さず、且つ、減菌処理に対して耐性を有する材料であることが好ましく、例えば、合成樹脂、ステンレス鋼等が挙げられる。軸部材17は、両端部に開口部17a,17bをそれぞれ有している。
軸部材17は、その一端部側が培養槽15内に配置されている。具体的には、軸部材17は、軸支持部23に固定されている。軸支持部23は、蓋部15cに設けられている。軸支持部23は、蓋部15cの略中央部に配置されており、蓋部15cに立設されている。軸支持部23は、中空構造を有しており、内部に軸部材17を挿通させて軸部材17を回転不能に保持する。軸部材17の他端部は、軸支持部23の上端面よりも突出している。軸部材17の上端部には、チューブ8の他端部が接続されている。これにより、軸部材17の内部とチューブ8とが連通している。
撹拌機構19は、取付部25と、撹拌翼27と、を備えている。取付部25は、軸部材17に回転可能に取り付けられている。取付部25は、軸部材17を挿通しており、軸部材17の所定高さ位置において回転可能に支持されている。
撹拌翼27は、培養液を撹拌する。撹拌翼27は、軸部材17を回転中心として回転可能に設けられている。詳細には、撹拌翼27の上端部に取付部25が連結されており、取付部25が軸部材17に回転可能とされていることにより、撹拌翼27が軸部材17を回転中心として回転する。撹拌翼27は、培養液に不活性で、且つ、耐性を有する板材で形成されていることが好ましく、例えば、薄板状の合成樹脂、ステンレス鋼(例えば、1mm厚のSUS316)等が挙げられる。撹拌翼27の数は、撹拌機構19の回転数により設定されるが、軸部材17を中心に等間隔に備えることが撹拌時におけるバランスの点で好ましく、例えば2〜4枚が好適である。本実施形態では、撹拌翼27が2枚の構成を例示している。
撹拌翼27は、培養槽15の底部15b(図4参照)の内面との隙間が小さくなるように形成されている。そのため、撹拌翼27は、撹拌機構19が回転するときに、底部15bの内面に沿う。これにより、底部15bの内面付近の培養液を撹拌して細胞及び細胞凝集塊等を培養液中において継続的に浮遊させるため、底部15bの内面に沈殿するのを防止できる。また、撹拌翼27は、培養槽15の側面部15aの内面との隙間が小さくなるように形成されている。そのため、撹拌翼27は、撹拌機構19が回転するときに、側面部15aの内面に沿う。これにより、側面部15aの内面付近の培養液を撹拌して均一な層流とすることができ、細胞増殖に伴って比重が増大した細胞凝集塊等が沈殿するのを防止できる。
撹拌翼27には、磁力体30が設けられている。磁力体30は、撹拌翼27の下端に配置されている。磁力体30は、テトラフルオロエチレン等で被覆された永久磁石等である。磁力体30は、撹拌翼27の下端部において磁力体30を取り囲むように折り曲げ加工された部分に固定されている。撹拌翼27は、磁力体30の駆動により回転する。具体的には、図5に示されるように、培養槽15の下部には、一対の磁力体32を支持体33を介して回転駆動させる駆動モータ34が配置されており、磁力体30に対向配置された磁力体32の回転に伴って撹拌翼27が回転する。駆動モータ34の軸は、軸部材17と同軸となるように配置されている。
フィルタ21は、培養液と接する部分であり、培養液を透過させるが、培養液中の細胞及び細胞凝集塊等は透過させない。フィルタ21は、細胞等と培養液とを分離できるものであればよく、材質、形状、数などは特に限定されず、設計に合わせて適宜設定されればよいが、例えば多孔質体であり、好ましくは焼結体で、円柱形状を成している。フィルタ21の材質としては、金属、セラミック、ガラス、樹脂、繊維等が例示され、好ましくは、フッ素樹脂、ポリオレフィン系樹脂が例示できる。フィルタ21は、ある程度水を透過し、細胞そのものや微小担体の吸着、細胞培養装置5内に保持したい成分の分解、吸着が起きない材質のものであることが好ましく、フィルタ21の材質がこれらの特性を有している場合には、別の材料でコーティングしたり、表面改質剤を用いたりすることで親水化したり、上記の吸着や分解を防いだりすることも可能である。フィルタ21は、軸部材17に接するように設けられている。詳細には、フィルタ21は、有底の円筒形状を成しており、軸部材17の下端部が挿入されている。これにより、フィルタ21は、軸部材17と同軸上に延在し、撹拌機構19の撹拌翼27の間に位置している。すなわち、フィルタ21は、軸部材17を回転中心として回転する撹拌翼27の可動領域よりも内側に位置し、撹拌翼27とは独立して軸部材17に設けられている。フィルタ21を透過した培養液は、軸部材17の内部に導出される。
細胞培養装置5では、フィルタ21を透過して吸引された培養液は、軸部材17の開口部17bからその内部に導入され、開口部17aから導出されてチューブ8に導出される。そして、培養液は、チューブ8を介して成分調整液槽3内の培養液成分調整膜13に送出され、チューブ9を介して培養槽15に戻される。
以上説明したように、本実施形態の細胞培養装置5は、回転不能とされた軸部材17にフィルタ21が設けられている。撹拌機構19の撹拌翼27は、軸部材17を回転中心として回転可能に設けられている。このように、細胞培養装置5では、撹拌翼27が軸部材17に対して回転し、軸部材17及びフィルタ21は回転しない。したがって、細胞培養装置5では、培養液の吸引のための機構を回転させないため、構成の簡易化を図ることができる。また、細胞培養装置5では、培養槽15からの培養液の吸引を行うフィルタ21が撹拌翼27の回転中心である軸部材17において撹拌翼27の可動領域よりも内側に位置して設けられており、フィルタ21及び軸部材17の内部を介して、培養槽15から培養液の吸引を行う。そのため、細胞培養装置5では、撹拌翼27の回転により生じる液流(層流)に対してフィルタ21が乱れを発生させることが抑制され、培養液の吸引に関して、細胞へのストレスの軽減を図ることができる。したがって、細胞培養装置5では、簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる。
本実施形態では、軸部材17が蓋部15cに設けられた軸支持部23に支持されており、軸部材17の下端部がフィルタ21に挿入されている。このように、細胞培養装置5では、培養液を吸引する機構が軸部材17に集約され、且つ軸部材17は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
本実施形態では、フィルタ21が柱状を成しているため、フィルタ21において膜面積を確保することができる。したがって、フィルタ21では、培養液の吸引を安定して行うことができる。
なお、第1実施形態に係る細胞培養装置5の構成は、培養槽15の蓋部15cに軸部材が支持される構成であればよく、軸部材やフィルタ、撹拌機構の構成は他の形態であってもよい。
図6は、第1実施形態に係る細胞培養装置の変形例を示す図である。図6(a)に示されるように、フィルタ21Aは、軸部材17Aに挿通される構成であってもよい。詳細には、軸部材17Aは、中空構造を有しており、上端部に開口部17Aaを有すると共に下端部が閉塞されている。軸部材17Aの側面部には、内部と外部とを連通する開口部17hが設けられている。なお、図6では、開口部17hを1つだけ図示しているが、開口部17hの数、大きさ、形状は、設計に合わせて適宜設定されればよい。フィルタ21Aは、円筒形状を成している。フィルタ21Aは、軸部材17Aに挿通されており、軸部材17Aの開口部17hを覆うように軸部材17Aの外表面(外側)に設けられている。これにより、フィルタ21A及び軸部材17Aの内部を介して、培養槽15から培養液の吸引を行う。
また、フィルタ21は、円柱形状以外の形状であってもよい。図6(b)に示されるように、フィルタ21Bは、下端部が円錐台形状を成していてもよい。また、フィルタ21は、角柱状であってもあってもよいし、三角柱状であってもよい。フィルタ21は、表面積を確保するために、表面形状が凹凸であってもよい。
また、フィルタ21は、培養槽15の底部15bに接していてもよい。フィルタ21が底部15bに接することにより、底部中心近傍がフィルタ21で占められる。これにより、培養液の回転による底部中心近傍の液流のよどみが生じる余地がなく、細胞増殖に伴って比重が増大した細胞凝集塊等の底部中心近傍への沈殿を防止することができる。
図7及び図8は、細胞培養装置を備えた細胞培養システムの他の形態を示す図である。図7に示されるように、細胞培養システム1Aは、細胞培養装置5と、培養液槽3Aと、廃棄槽3Bと、を備えている。培養液槽3Aと細胞培養装置5とは、送液ポンプ10が設けられたチューブ8により接続されている。細胞培養装置5と廃棄槽3Bとは、送液ポンプ11が設けられたチューブ9により接続されている。細胞培養システム1Aでは、培養液槽3Aから細胞培養装置5に培養液が供給され、細胞培養装置5から代謝物等を含んだ培養液が廃棄槽3Bに供給される。
図8に示されるように、細胞培養システム1Bは、細胞培養装置5と、培養液槽3Aと、廃棄槽3Bと、を備えている。培養液槽3A及び廃棄槽3Bと細胞培養装置5とは、送液回路7Aにより接続されている。詳細には、チューブ8Aには、三方活栓14が設けられている。細胞培養装置5には、三方活栓14を介して培養液槽3Aから培養液が供給され、細胞培養装置5からは、三方活栓14を介して代謝物等を含んだ培養液が廃棄槽3Bに供給される。
三方活栓14は、細胞培養装置5への培養液の供給、及び、細胞培養装置5からの培養液の吸引に応じて流路が切り替えられる。すなわち、三方活栓14は、培養液槽3Aから培養液が供給される場合には、培養液槽3Aと細胞培養装置5との間の流路を確立し、廃棄槽3Bに培養液が供給される場合には、細胞培養装置5と廃棄槽3Bとの間の流路を確立する。細胞培養装置5では、フィルタ21において、培養槽15から培養液の吸引及び培養槽15への培養液の供給を行う。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態に係る細胞培養装置の断面構成を示す図である。図9に示されるように、細胞培養装置40は、培養槽42と、軸部材44と、撹拌機構46と、フィルタ48と、を備えている。
培養槽42は、培養液成分に不活性で細胞毒性を有さず、且つ、減菌(除染、除菌又は無菌を含む)処理に対して耐性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ガラス、合成樹脂、ステンレス鋼等が挙げられる。培養槽42の内容量及び形状等は、培養液の量に応じて適宜決定される。本実施形態では、培養槽42は、例えば合成樹脂製であり、有底の円筒形状を成している。培養槽42には、上部に設けられた開口部42oを塞ぐ蓋部42cが設けられている。蓋部42cには、細胞等を含む培養液を取出すための取出部43、空気の給気・排気ポート、pHセンサ58等が設けられている。
軸部材44は、培養槽42の底部42aに支持されている。軸部材44は、導管部44aと、支持部44bと、を備えている。導管部44aは、直線状の部材であり、中空構造を有している。導管部44aは、培養液成分に不活性で細胞毒性を有さず、且つ、減菌処理に対して耐性を有する材料であることが好ましく、例えば、合成樹脂、ステンレス鋼等が挙げられる。導管部44aは、培養槽42の底部42aに支持されている。詳細には、導管部44aは、底部42aに設けられた支持台42dに挿通されて支持固定されている。導管部44aの内部は、培養槽42の底部42aに設けられた吸引ポート42eに連通している。導管部44aの側壁部には、内部と外部とを連通する開口部44hが設けられている。なお、図9では、開口部44hを1つだけ図示しているが、開口部44hの数、大きさ、形状は、設計に合わせて適宜設定されればよい。
支持部44bは、導管部44aの上部に設けられている。支持部44bは、導管部44aの上端部の開口部を塞ぐように配置されている。支持部44bは、導管部44aと同軸上に延在している。
撹拌機構46は、取付部50と、撹拌翼52と、を備えている。取付部50は、軸部材44の支持部44bに回転可能に取り付けられている。詳細には、取付部50は、支持部44bの上端部が挿入されている。
撹拌翼52は、軸部材44を回転中心として回転可能に設けられている。詳細には、撹拌翼52の上端部に取付部50が連結されており、取付部50が軸部材44に回転可能とされていることにより、撹拌翼52が軸部材44を回転中心として回転する。撹拌翼52は、培養液に不活性で、且つ、耐性を有する板材で形成されていることが好ましく、例えば、薄板状の合成樹脂、ステンレス鋼(例えば、1mm厚のSUS316)等が挙げられる。撹拌翼52の数は、撹拌機構46の回転数により設定されるが、軸部材44を中心に等間隔に備えることが撹拌時におけるバランスの点で好ましく、例えば2〜4枚が好適である。本実施形態では、撹拌翼52が2枚の構成を例示している。
撹拌翼52には、磁力体54が設けられている。磁力体54は、撹拌翼52の下端に配置されている。磁力体54は、テトラフルオロエチレン等で被覆された永久磁石等である。磁力体54は、撹拌翼52の下端部において磁力体54を取り囲むように折り曲げ加工された部分に固定されている。撹拌翼52は、磁力体54の駆動により回転する。具体的には、培養槽42の下部には、図5に示されるように、一対の磁力体32を支持体33を介して回転駆動させる駆動モータ34が配置されており、磁力体54に対向配置された磁力体32の回転に伴って撹拌翼52が回転する。駆動モータ34の軸は、軸部材44と同軸となるように配置されている。
フィルタ48は、細胞等と培養液とを分離できるものであればよく、材質、形状、数などは特に限定されず、設計に合わせて適宜設定されればよいが、例えば多孔質体であり、好ましくは焼結体で、円筒形状を成している。フィルタ48は、軸部材44の導管部44aに挿通されており、導管部44aの開口部44hを覆うように導管部44aの外表面(外側)に設けられている。すなわち、フィルタ48は、軸部材44を回転中心として回転する撹拌翼52の可動領域よりも内側に位置し、撹拌翼52とは独立して軸部材44に設けられている。細胞培養装置40では、フィルタ48及び導管部44aの内部を介して、培養槽42から培養液の吸引を行う。
以上説明したように、本実施形態の細胞培養装置40は、回転不能とされた軸部材44にフィルタ48が設けられている。撹拌機構46の撹拌翼52は、軸部材44を回転中心として回転可能に設けられている。このように、細胞培養装置40では、撹拌翼52が軸部材44に対して回転し、軸部材44及びフィルタ48は回転しない。したがって、細胞培養装置40では、培養液の吸引のための機構を回転させないため、構成の簡易化を図ることができる。また、細胞培養装置40では、培養槽42から培養液の吸引を行うフィルタ48が撹拌翼52の回転中心である軸部材44において撹拌翼52の可動領域よりも内側に位置して設けられており、フィルタ48及び軸部材44の内部を介して、培養槽42から培養液の吸引を行う。そのため、細胞培養装置40では、撹拌翼52の回転により生じる液流(層流)に対してフィルタ48が乱れを発生させることが抑制され、培養液の吸引に関して、細胞へのストレスの軽減を図ることができる。したがって、細胞培養装置40では、簡易な構成を実現しつつ細胞の培養を良好に行うことができる。
本実施形態では、軸部材44が培養槽42の底部42aに支持されており、軸部材44がフィルタ48に挿入されている。このように、細胞培養装置40では、培養液を吸引する機構が軸部材44に集約され、且つ軸部材44は回転しないため、装置の簡易化を図ることができる。
なお、第2実施形態に係る細胞培養装置40の構成は、培養槽42の底部42aに軸部材が支持される構成であればよく、軸部材やフィルタ、撹拌機構の構成は他の形態であってもよい。
図10〜図14は、第2実施形態の細胞培養装置の変形例を示す図である。図10に示すように、軸部材60は、導管部60aと、支持部60bと、を備えている。導管部60aは、直線状の部材であり、中空構造を有している。導管部60aは、培養槽42の底部42aに設けられた支持台42dに挿通されて、培養槽42の底部42aに支持されている。導管部60aの上端部には、開口部60hが設けられている。フィルタ62は、この導管部60aの開口部60hを覆うように、導管部60aに設けられている。具体的には、フィルタ62は、有底の円筒形状を成しており、導管部60aの上端部が挿入されている。すなわち、導管部60aは、上記実施形態の導管部44aとは構成が異なり、フィルタ62の内部を貫通していない。支持部60bは、フィルタ62の上端部に設けられている。支持部60bは、導管部60a及びフィルタ62と同軸上に延在している。撹拌機構46の取付部50は、支持部60bに取り付けられる。
図11に示すように、軸部材70は、培養槽42の底部42aに支持されている。軸部材70の上端部には、開口部70hが設けられている。フィルタ71は、この軸部材70の開口部70hを覆うように、軸部材70に設けられている。具体的には、フィルタ71は、有底の円筒形状を成しており、軸部材70の上端部が挿入されている。撹拌機構72は、取付部74と、撹拌翼76と、を備えている。取付部74は、軸部材70に回転可能に取り付けられている。詳細には、取付部74は、フィルタ71の下端部よりも下方の位置において軸部材70に取り付けられている。撹拌翼76は、その下端部側が取付部74に連結されており、フィルタ71を挟んで配置されている。
撹拌翼76には、磁力体78が設けられている。磁力体78は、撹拌翼76の下端に配置されている。磁力体78は、テトラフルオロエチレン等で被覆された永久磁石等である。撹拌翼76は、磁力体78の駆動により回転する。具体的には、培養槽42の下部には、図5に示されるように、一対の磁力体32を支持体33を介して回転駆動させる駆動モータ34が配置されており、磁力体78に対向配置された磁力体32の回転に伴って撹拌翼76が回転する。駆動モータ34の軸は、軸部材70と同軸となるように配置されている。なお、撹拌翼76の構成は、図11に示す構成(形状)に限定されない。
図12に示すように、軸部材80は、導管部80aと、封止部80bと、を備えている。導管部80aは、直線状の部材であり、中空構造を有している。導管部80aは、培養槽42の底部42aに設けられた支持台42dに挿通されて、培養槽42の底部42aに支持されている。導管部80aの側壁部には、内部と外部とを連通する開口部81a,81bが設けられている。開口部81a,81bは、軸部材80の長手方向において離間し、後述する第1フィルタ82a及び第2フィルタ82bのそれぞれの位置に対応して配置されている。なお、図12では、開口部81a,81bをそれぞれ1つずつ示しているが、開口部81a,81bの数、大きさ、形状は、設計に合わせて適宜設定されればよい。封止部80bは、導管部80aの上端部に設けられた開口部を封止(閉塞)している。
フィルタ82は、第1フィルタ82aと、第2フィルタ82bと、を有する。すなわち、フィルタ82は、2つのパーツに分割されている。第1フィルタ82a及び第2フィルタ82bは、円筒形状を成している。第1フィルタ82aは、導管部80aの下端部側に挿通されており、開口部81aを覆うように導管部80aの外表面(外側)に設けられている。第2フィルタ82bは、導管部80aの上端部側に挿通されており、開口部81bを覆うように導管部80aの外表面(外側)に設けられている。第1フィルタ82aの上端部と第2フィルタ82bの下端部とは、所定の間隔をあけて離間している。取付部74は、第1フィルタ82aと第2フィルタ82bとの間に配置され、導管部80a(軸部材80)に回転可能に取り付けられている。撹拌翼76は、取付部74に連結されており、フィルタ82を挟んで配置されている。なお、図12に示す撹拌翼76の下端部の内側は、支持台42dの形状に沿った形状とされている。
図13に示すように、軸部材90は、直線状の部材であり、中空構造を有している。軸部材90は、培養槽42の底部42aに設けられた支持台42dに挿通されて、培養槽42の底部42aに支持されている。軸部材90には、その上端部に開口部90aが設けられており、側壁部の下端部側には、内部と外部とを連通する開口部90bが設けられている。フィルタ92は、第1フィルタ92aと、第2フィルタ92bと、を有している。第1フィルタ92aは、円筒形状を成している。第1フィルタ92aは、軸部材90の下端部側に挿通されており、開口部90bを覆うように軸部材90の外表面(外側)に設けられている。第2フィルタ92bは、軸部材90の開口部90aを覆うように、軸部材90に設けられている。具体的には、第2フィルタ92bは、有底の円筒形状を成しており、軸部材90の上端部が挿入されている。第1フィルタ92aの上端部と第2フィルタ92bの下端部とは、所定の間隔をあけて離間している。なお、図13では、開口部90bを1つ示しているが、開口部90bの数、大きさ、形状は、設計に合わせて適宜設定されればよい。取付部74は、第1フィルタ92aと第2フィルタ92bとの間に配置され、軸部材90に回転可能に取り付けられている。撹拌翼76は、取付部74に連結されており、フィルタ92を挟んで配置されている。なお、図13に示す撹拌翼76の下端部の内側は、支持台42dの形状に沿った形状とされている。
図14に示すように、軸部材100は、第1導管部110と、第2導管部120と、を有している。第1導管部110及び第2導管部120は、直線状の部材であり、中空構造を有している。第1導管部110は、培養槽42の底部42aに設けられた支持台42dに挿通されて、培養槽42の底部42aに支持されている。第1導管部110の上端部には、開口部110aが設けられている。第2導管部120は、その下端部及び上端部のそれぞれに、開口部120a及び開口部120bが設けられている。
フィルタ130は、第1フィルタ130aと、第2フィルタ130bと、を有している。第1フィルタ130aは、第1導管部110の開口部110a、及び、第2導管部120の開口部120aを覆うように、第1導管部110及び第2導管部120に設けられている。具体的には、第1フィルタ130aは、両端部に挿入孔が設けられた円柱形状を成しており、第1導管部110の上端部、及び第2導管部120の下端部が挿入孔に挿入されている。第2フィルタ130bは、第2導管部120の開口部120bを覆うように、第2導管部120に設けられている。第2フィルタ130bは、有底の円筒形状を成しており、第2導管部120の上端部が挿入されている。第1フィルタ130aと第2フィルタ130bとは、第2導管部120により連結されており、所定の間隔をあけて離間している。取付部74は、第1フィルタ130aと第2フィルタ130bとの間に配置され、第2導管部120に回転可能に取り付けられている。撹拌翼76は、取付部74に連結されており、フィルタ130を挟んで配置されている。なお、図14に示す撹拌翼76の下端部の内側は、支持台42dの形状に沿った形状とされている。
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
上記実施形態では、撹拌翼27,52,76を一例に説明したが、撹拌翼の形状はこれに限定されない。撹拌翼の形状は、細胞へのストレスの軽減を図れる構成であることが好ましい。
以下、実施例によって本実施形態をさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
(細胞培養システムの制御装置)
細胞培養システムの制御装置としては、8連動動物培養装置BioJr.8(BJR−25NA1S−8C、エイブル株式会社)を使用した。本制御装置は、1台で8個の100mL容量の細胞培養装置を制御可能である。測定及び制御項目は、撹拌速度、温度、pH、及び溶存酸素濃度(DO)とした。本制御装置では、各細胞培養装置を独立して制御可能である。
(ヒトiPS細胞の準備)
培養細胞としては、ヒトiPS細胞(253G1)を用いた。細胞は、ビトロネクチン(ライフテクノロジーズ社)をコートした培養ディッシュ(コーニング社)に播種し、培養液としてEssential-8を用いて培養した。培養液の交換は毎日実施し、3〜4日に一度の頻度で継代を実施した。
(ヒトiPS細胞の培養)
実施例1においては、図15に示される細胞培養装置を作製した。培養槽15としてガラス製の専用槽(エイブル株式会社)を使用し、培養液を100mLとした。準備したヒトiPS細胞を、細胞数2×10個(密度2×10個/mL)で播種し、培養を開始した。この時点を培養0日目とした。培養液としては、Essential-8培地(ライフテクノロジーズ社)に以下の成分を添加して使用した。すなわち、ROCK(Rho-associated coiled-coil forming kinase/Rho結合キナーゼ)阻害剤としてY-27632(和光純薬工業株式会社)を10μM、ヘパリン(シグマアルドリッチ社)を750ng/mLの濃度にて添加した。培養槽15には撹拌翼22を設置し、回転数は60rpmとした。培養槽15には、温度、pH、溶存酸素濃度をそれぞれ計測可能なセンサー(エイブル株式会社)を設置した。また、溶存酸素濃度は40%に制御される設定とし、そのために、酸素、窒素、及び空気の混合ガスが培養槽15内の培養液に対して上面通気となるようにガス導入ラインを設置した。さらに、ガスを培養槽15から排出する導出ラインを設置した。温度は37℃に設定した。
軸部材17としては、ステンレス製の中空パイプ(外径3mm、内径1.8mm)を使用した。フィルタ21としては、ポリエチレンの焼結体からなる直径8mm、長さ15mm、平均孔径30μmの有底円筒型フィルタを使用した。軸部材17は、培養槽15の蓋部の中心に固定し、フィルタ21を通過した培養液が該軸部材17の中空部分を通って培養槽15から取り出せる構造とした。また、培養槽15に培養液を返却可能な口を設置した。撹拌翼22は、上記軸部材17を中心に回転可能に設置した。フィルタ21は、その円筒上面と培養液の液面が近くなる高さに設置した。
成分調整液槽は、容量1Lのガラス製滅菌ビンを使用した。成分調整液槽の蓋の部分に、通気ライン、培養液の入口、及び、出口ラインを設置した。成分調整液槽内には、旭ポリスルホンダイアライザーAPS(旭化成メディカル株式会社)の中空糸を400本束ねて有効長20cmとなるように、中空糸両端部の管腔構造が解放されるようにウレタン接着剤にて固定したものを培養液成分調整膜として設置した。中空糸束は、成分調整液槽の内部に配置し、中空糸束の両端部と培養液の入口、出口ラインを回路にて接続した。成分調整液としては、Essential-6(ライフテクノロジーズ社)に培養液と同濃度となるようY-27632とヘパリンを添加した溶液を1L使用した。
送液回路としては、シリコン製チューブ(内径1mmφ、外径4mmφ)を用いた。
培養液の送液ポンプとしては、ペリスタポンプRP-23(エイブル株式会社)を2台使用した。2台のポンプは、培養槽15と成分調整液槽とを接続する送液回路のそれぞれに接続し、送液可能な状態に設置した。
閉鎖系回路内に培養槽15及び成分調整液槽とは独立して10mLシリンジ(テルモ株式会社)にbFGF(ライフテクノロジーズ社)を10μg/mL、ヘパリン(シグマアルドリッチ社)を250μg/mLの濃度で培養液DMEM/F12(ライフテクノロジーズ社)に溶解し2mL設置した。
以上説明した方法により、図1に示される細胞培養システムを作製した。本システムを用いて、以下の方法によりiPS細胞からなる細胞塊を製造した。
培養液の送液ポンプによる循環は、培養1日目より開始した。循環速度は、1日目は100mL/日、2日目は200mL/日、3日目は400mL/日、4日目以降は600mL/日とした。培養槽15の液容量が実質的に同じレベルを維持できるように2台のポンプ流速を微調整し、6日目まで連続的に培養液を灌流しながら培養を実施した。bFGFとヘパリンの混合液は、培養2日目及び4日目に10mLシリンジより1mL投与した。培養6日目に細胞培養を終了し、細胞数の測定と未分化率の測定を以下のようにおこなった。
(細胞数の測定)
培養6日目に細胞塊を培養槽15から回収し、細胞分離/分散溶液Accumax(イノベーティブセルテクノロジーズ社)にて10分間処理し、単細胞の状態とした後、トリパンブルー法にて死細胞を染色して、生細胞のみを計算盤を用いてカウントした。
(未分化率測定)
ヒトiPS細胞が未分化状態を維持していることを確認するために、未分化マーカーであるSSEA-4の陽性率をフローサイトメトリー法にて測定した。抗体としては、抗ヒト/マウスSSEA-4モノクローナル抗体FAB1435F(R&Dシステムズ社)を用い、測定装置としては、Cell Lab QuantaSC(ベックマン・コールター株式会社)を用いた。SSEA-4の陽性率を未分化率とした。
[実施例2]
実施例2では、図16に示されるように、フィルタ21の設置高さを、培養槽15の底面と液面高さとの中間に設置した以外は、実施例1の細胞培養装置と同じ構造とした。
[比較例1]
比較例1では、図17に示されるように、フィルタ21と軸部材17の設置を、撹拌翼22の回転範囲の外側とし、培養液の入口ライン及び出口ラインを変更した以外は、実施例1の細胞培養装置と同じ構造とした。
上記実施例1、実施例2、及び比較例1の培養結果を以下の表1に示す。
Figure 2015122528
表1に示されるように、比較例1の細胞培養装置では、細胞の増殖がみられなかったのに対して、実施例1及び実施例2の細胞培養装置では、培養開始時と比較して20倍以上の増殖が実現された。また、実施例1及び実施例2の細胞培養装置では、SSEA-4陽性の未分化状態の細胞の比率は、何れも95%以上の高い未分化率を維持したままであった。このことから、本実施形態の方法は、ヒト多能性幹細胞の細胞培養装置として有効であることが示された。
5,40…細胞培養装置、15,42…培養槽、15c…蓋部、17,44…軸部材、17a,17b,17Aa…開口部,17h,44h…開口部、19,46…撹拌機構、21,48…フィルタ、27,52,76…撹拌翼、42a…底部。

Claims (12)

  1. 細胞を含む培養液を収容する培養槽と、
    前記培養槽内に少なくとも一部が配置された軸部材と、
    前記軸部材に支持されて前記培養槽内に配置され、前記軸部材を回転中心として回転可能に設けられた撹拌翼を有する撹拌手段と、
    前記軸部材に接するように設けられ、前記培養液は透過させるが、前記細胞は透過させないフィルタと、を備え、
    前記軸部材は、少なくとも一部が中空であり、その内部に前記培養液を導入又は前記内部から前記培養液を導出する開口部が設けられていると共に、回転不能とされており、
    前記フィルタは、前記軸部材を回転中心として回転する前記撹拌翼の可動領域よりも内側に位置し、前記撹拌翼とは独立して前記軸部材に設けられており、
    前記フィルタ及び前記軸部材の前記内部を介して、前記培養槽から前記培養液の吸引及び/又は前記培養槽への前記培養液の供給を行う、細胞培養装置。
  2. 前記軸部材は、前記培養槽の底部に支持されている、請求項1記載の細胞培養装置。
  3. 前記軸部材は、下端部に前記開口部が設けられていると共に、上端部が閉塞されており、
    前記軸部材の側面部には、前記内部と連通する開口部が設けられており、
    前記フィルタは、前記側面部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外表面に設けられている、請求項2記載の細胞培養装置。
  4. 前記フィルタは、筒状を成しており、前記側面部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外側に挿通されている、請求項3記載の細胞培養装置。
  5. 前記軸部材は、下端部に前記開口部が設けられていると共に、上端部に前記内部と連通する開口部が設けられた筒状を成しており、
    前記フィルタは、前記上端部の前記開口部を覆うように前記軸部材に設けられている、請求項2記載の細胞培養装置。
  6. 前記フィルタは、有底の筒状を成しており、前記上端部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外側に挿通されている、請求項5記載の細胞培養装置。
  7. 前記軸部材は、前記培養槽の蓋部に支持されている、請求項1記載の細胞培養装置。
  8. 前記軸部材は、上端部に前記開口部が設けられていると共に、下端部に前記内部と連通する開口部が設けられた筒状を成しており、
    前記フィルタは、前記下端部の前記開口部を覆うように前記軸部材に設けられている、請求項7記載の細胞培養装置。
  9. 前記フィルタは、有底の筒状を成しており、前記下端部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外側に挿通されている、請求項8記載の細胞培養装置。
  10. 前記軸部材は、上端部に前記開口部が設けられていると共に、下端部が閉塞されており、
    前記軸部材の側面部には、前記内部と連通する開口部が設けられており、
    前記フィルタは、前記側面部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外表面に設けられている、請求項7記載の細胞培養装置。
  11. 前記フィルタは、筒状を成しており、前記側面部の前記開口部を覆うように前記軸部材の外側に挿通されている、請求項10記載の細胞培養装置。
  12. 前記フィルタは、多孔質体である、請求項1〜11のいずれか一項記載の細胞培養装置。
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