JPWO2015093469A1 - 2−フルオロ−4−ボロノ−l−フェニルアラニンの製造方法および2−フルオロ−4−ボロノ−l−フェニルアラニンの前駆体 - Google Patents

2−フルオロ−4−ボロノ−l−フェニルアラニンの製造方法および2−フルオロ−4−ボロノ−l−フェニルアラニンの前駆体 Download PDF

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Abstract

下記式で表わされる化合物:R1は、Br基、ヨード基、Cl基、NO2基、NH2基、R2は、ハロゲン基、NO2基、NH2基、Sn(R6)3、N=N−NR7R8、OSO2R9、NR10R11、フェニルヨード、複素環基ヨード、ホウ酸、ホウ酸エステル;R30は、保護基PG1、R40またはR50は、水素、保護基PG2、またはNR40R50が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす)を調製する。

Description

本発明は、2−フルオロ−4−ボロノ−L−フェニルアラニン(F化BPA)(BPA;4-Boronophenylalanine)の製造方法およびその前駆体に関する。
現在、陽電子断層撮影法(Positron Emission Tomography : PET)は、その原理から、感度が高く定量性に優れ、画像化が容易な技術として、注目され、広く用いられている。診断に用いるPET診断薬(トレーサ)の半減期は短く、微量投与のため生体被曝が少なく、低侵襲性の検査法であることも、PETの大きな利点と考えられる。しかも、PETは、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像撮影)では判定が難しい腫瘍に対しても、高感度で、癌組織の画像評価が可能になっている。
BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)のホウ素薬剤として用いられているホウ素化アミノ酸であるBPAに、18F-フッ素原子が導入された18F標識化BPA は、1991年、石渡によりPETの分子プローブとして開発された(非特許文献1)。以来、本プローブを用いて行う18F標識化BPA によるPET検査は、BNCTを支える重要な技術の一つとなっている。すなわち、臨床や研究の現場で、対象に対して事前に測定された18F‐BPA・PET画像により、BPAの体内集積分布、腫瘍組織/正常組織存在比(T/N 比)等の情報を得ることができ、これらの情報を基にBNCTの治療効果を事前に想定し、研究または治療計画を策定することが可能となっている。
石渡の合成方法では、BPAを直接フッ素化して18F標識化BPA を得るもので、18Fプラスを求電子試薬とする。サイクロトロンで加速した重水素(D)とネオン(Ne)から、18Fガスを調製し、酢酸ナトリウムを充填したカラムに通塔させることにより、CH3COO-18F+に変換した後、これをBPAのトリフルオロ酢酸溶液に、バブリング導入して、目的とする18F標識化BPA合成が達成される。
18F標識化BPA の合成方法としては、さらに、このような従来法を一部改善したVahataloら(非特許文献2)も提案されている。この方法は、大量に得られるH18Fを用い、18F2の中間体としてCH3 18Fを経由する手法であり、H2 18Oにプロトンを照射[18O(p,n)18F反応]したH18FをCH3Iと反応させることにより、いったんCH3 18Fを合成し、得られたCH3 18Fを放電させることによりC-F結合を解離させ18F2とし、これを用いて、石渡らの合成法と同じく、18F標識化BPAを合成する手法である。
Appl. Radiat. Isot., 42, 325, 1991. J. Label. Compd. Radiopharm., 45, 697, 2002
しかしながら、従来の石渡らの合成方法により得られる18F標識化BPA では、その比放射能活性が低く、かつ収量が極端に少ない。改良法によっても、得られる18F標識化BPAの比放射能活性は高くはなるものの、収量は少ない状態である。
本発明は18F標識化BPA の合成の為の中間体となり得る新たなBPA誘導体を提供することを目的とする。
本発明はまた、このような新たなBPA誘導体を製造する方法、およびそれを用いた18F標識化BPAを含む、F化BPAの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、F化BPAの新たな合成法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかであり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、に関する。
1つの態様では、上記化合物において、
Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)
であることが好ましい。
1つの態様では、上記化合物において、
Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、であることが好ましい。
本発明はまた、下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸もしくはホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する);R30は、水素またはカルボキシル基の保護基PGを表わし、R40またはR50は、独立して、水素、または、アミノ基の保護基PG2を表わすか、NR40R50が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす)を使用する工程を含む、
下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
(ここで、XはFまたは18Fを表わし、R30、R40、およびR50は、前記に同じであり、R15およびR16が、B(ホウ素原子)と共に、一緒になって、Bの保護基としての環を形成している)の製造方法に関する。
本発明ではまた、下記式で示される化合物
Figure 2015093469
(ここで、XはFまたは18Fを表わし、R30、R40、およびR50は、前記に同じであり、R15およびR16が、B(ホウ素原子)と共に、一緒になって、Bの保護基としての環を形成している)を使用する工程を含む、18F標識化BPA の製造方法、に関する。
本発明の新規な化合物および製造方法は、特に、18F標識化BPAの製造において、好都合に使用することができる。
18F標識化BPA を合成する既存の方法は、BPAを直接フッ素化する方法であり、特には18Fを求電子試薬として求電子反応を行うことで達成される。発明者らは、そのような既存の合成経路において、18F2ガスのサイクロトロン内での調製工程や得られる18F2ガスからFプラスとして利用する工程などにおいて、それぞれ問題があり、さらには混在する19F2分子による反応生成物の発生等から、最終的に得られる18F標識化BPA の比放射能活性は低下していること、1回の合成でPET診断に使用できる18F標識化BPA は数名分程度の量であることに着目した。本発明の新規な18F標識化BPA 合成方法は、従来の方法とは全く異なり、18Fアニオンを利用し得る合成方法であり、装置への負荷が少なく、これまでの合成方法による収量より多い量の18F標識化BPA の合成が可能となる。
本発明では、まず、新規なF化BPAの製造方法、特には18F標識化BPAの製造方法が見出される。さらに、そのような新規な18F標識化BPAの製造方法において、いくつかの新規な中間体化合物が得られる。この新規な18F標識化BPA の製造方法によって、簡便かつ高収量で18F標識化BPAを得ることができる。
本発明において、ここで、F化BPAとは、
Figure 2015093469
を指すか、下記の18F標識化BPAを含めた用語として用いられる。ここで、18F標識化BPAとは、
Figure 2015093469
を指す。本発明において、最終的には、これらのF化BPA化合物合成へとつながる新規な中間体化合物が提供される。
本発明において、新規な中間体化合物とは、下記式で表わされる化合物と同意義である。
Figure 2015093469
ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかであり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)
特に限定はされないが、さらに、
Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、であることが好ましい。
さらに、別の態様において、
Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
(但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基である場合、
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、であることが好ましい。
さらに、別の態様において、
Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11、IR13、(R14-)IR13、またはホウ酸もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、メチルまたはn-ブチルを表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともにアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンを形成し;Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともにアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンを形成する;R13は、C1-6アルキル置換フェニル基、C1-6アルコキシ置換フェニル基、またはフェニル基を表わすか、N、S、またはOの1または2以上を含む、5〜7員の複素環基を表わし、R14は、ハロゲン、テトラフルボレート基、二トレート基、トリフレート基、スルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基、または、パークロレート基を表わす)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、Rは、水素を表わし、Rは、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす(但し、以下の1)〜8)の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合(ここで、R4、R5のいずれかは水素であり得るが、R4、R5のいずれもが水素でない場合も含む)
5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基である場合(ここで、R4、R5のいずれかは水素であり得るが、R4、R5のいずれもが水素でない場合も含む)
6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合))、であることが好ましい。
本発明の新規な中間体化合物においては、上記化合物であって、Rは、ブロモ基、ヨード基、またはクロロ基を表わし、Rは、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11、IR13、(R14-)IR13、またはホウ酸もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、カテコール、のいずれかを表わす、化合物であることが特に好ましい。
本発明の新規な中間体化合物においては、上記化合物であって、Rが、ヨード基またはブロモ基である、ことが特に好ましい。
本発明の新規な化合物は、限定はされないが、特に好ましくは、例えばPET診断薬調製用中間体化合物として提供される。
本発明においては、下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、ホウ酸もしくはホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であることが好ましい);R30は、水素またはカルボキシル基の保護基PGを表わし、R40またはR50は、独立して、水素、または、アミノ基の保護基PG2を表わすか、NR40R50が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす)を使用して、下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
(ここで、XはFまたは18Fを表わし、R30、R40、およびR50は、前記に同じであり、R15およびR16が、B(ホウ素原子)と共に、一緒になって、Bの保護基
としての環を形成している)を製造することができる。このようにして得られた化合物を用いてさらに最終的にF化BPA、特には、18F標識化BPA を製造することができる。
本発明においては、下記式で表わされる化合物:
Figure 2015093469
ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、ホウ酸もしくはホウ酸エステル(特に好ましくは、ピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、またはカテコール)のいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);R30は、水素またはカルボキシル基の保護基PGを表わし、R40またはR50は、独立して、水素、または、アミノ基の保護基PG2を表わすか、NR40R50が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす)を使用して、18F標識化BPA を製造することができる。
本明細書において、「Nとともに3〜7個の原子を有する環構造を形成する」とは、飽和または不飽和の炭素および窒素を有する環を指す。限定はされないが、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール、およびイミダゾールが例示される。
本明細書において、複素環基とは、炭素と炭素以外の原子を有する飽和または不飽和の環構造を有する基で、特には、チエニル基、フラニル基、ピリジニル基、ピペリジニル基、またはピペラジニル基などが好ましい。
R30は、水素、またはカルボン酸の保護基PGを表し、ここで、PGは、特には限定されず、当業者に公知のすべてのカルボン酸の保護基を示す。例えば、グリーン・ワッツ著、「プロテクティブグループス イン オーガニック シンセシス第3版(Protective groups in organic synthesis )」(米国、Wiley-Interscience社)に記載の保護基が挙げられる。代表的には、エステル縮合条件やアルキル化条件を用いて、エステル型にして保護することができる。PGには、例えば、炭素数1〜7個のアルキル基、ベンジル基などの芳香族基が挙げられる。すなわち、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロキル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基などのアルキル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、p-ニトロベンジル基などの芳香族基が挙げられる。特に好ましくは、脱保護の際、ラセミ化の影響を受けにくいtert-ブチル基もしくはベンジル基である。R30はまた、R3と同じ意味であってもよい。
R40またはR50は、独立して、水素、またはアミノ基の保護基PG2を表す。アミノ酸の保護基としては、当業者に公知のすべての保護基が含まれる。例えば、グリーン・ワッツ著、「プロテクティブグループス イン オーガニック シンセシス第3版(Protective groups in organic synthesis )」(米国、Wiley-Interscience社)に記載の保護基が挙げられる。好ましくは、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、トリフルオロエチルカルボオキシ基、tert-ブチルオキシカルボニル基、フルオレニルメチルオキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、トリフルオロアセチル基、アリルオキシカルボニル基、ベンジル基、プロパルギルオキシカルボニル基、ベンゾイル基、フタロイル基、トルエンスルホニル基、ニトロベンゼンスルホニル基等が挙げられるがこれらに限定するものではない。中でも、短時間で脱保護が可能なベンジルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基が好適である。R40またはR50は、それぞれ、R4およびR5と同意義であってもよい。
本明細書中で、R15およびR16は、共に、B(ホウ素原子)と一緒になってBの保護基としての環を形成している場合、置換されていてもよい飽和または不飽和の3〜10員環を形成する基が好ましい。ここでの環構造は、スピロ環や縮合環をも含む。環を形成し得る基としては、ピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、カテコール、等が挙げられるが限定はされない。特には、ピナコールが好適である。
本明細書において、炭素数1〜7のアルキル基とは、特には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロキル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基が好ましい。ハロゲンで置換されたアルキル基とは、炭素数1〜7のアルキル基で、任意の数の水素原子がハロゲンに置換されているアルキル基を指す。好ましくは、トリフルオロメチル基であるが、限定はされない。置換されているフェニル基とは、フェニル基、またはフェニル基の1〜3個の位置で、それぞれ独立して、置換基を有するフェニル基を指す。置換されている3〜10員環とは、3〜10員環、または3〜10員環の1〜3個の位置で、それぞれ独立して、置換基を有する3〜10員環を指す。置換されている複素環基とは、複素環、または複素環の1〜3個の位置で、それぞれ独立して、置換基を有する複素環基を指す。このようなフェニル基、3〜10員環、または複素環の置換基には、限定はされないが、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、またはニトロ基などが含まれる。
本発明の新規な18F標識化BPAの製造方法においては、例えば、以下のS工程、T工程、U工程、またはV工程が例示されるがこれに限定されない。ここで、下記反応式において用いられる保護基は、適宜変更することができ、この例に限定されるものではない。
工程S
Figure 2015093469
工程T
Figure 2015093469
工程U
Figure 2015093469
Figure 2015093469
工程V
Figure 2015093469
工程SからVの各工程の反応において、反応温度は、溶媒、出発原料、試薬等により異なり、適宜選択される。また、反応時間は、溶媒、出発原料、試薬、反応温度等により異なり、適宜選択される。
各工程の反応において、反応終了後、各工程の目的化合物は、常法にしたがって反応混合物から単離され得る。
目的化合物は、例えば、(i)必要に応じて触媒等の不溶物を濾去し、(ii)反応混合物に水、および、水と混和しない溶媒(例えば、酢酸エチル、クロロホルム等)を加えて目的化合物を抽出し、(iii)有機層を水洗して、必要に応じて無水硫酸マグネシウムのような乾燥剤を用いて乾燥させ、(iv)溶媒を留去することによって得られる。得られた目的化合物は、必要に応じて、公知の方法(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等)により、さらに精製することができる。また、各工程の目的化合物は精製することなく次の反応に提供することも可能である。
(S工程)
すなわち、S−1工程は、化合物(401)を酸性水溶液中で亜硝酸塩に作用させ、ジアゾニウム塩を生成させ、ハロゲン誘導体である化合物(402)を製造する工程である。化合物(401)は公知であり、市販されているが、市販の化合物から合成により得ることもできる。
ジアゾニウム反応試薬としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、さらには亜硝酸イソブチルなど亜硝酸アルキル等が用いられる。またヨウ素化試薬としては、公知のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素などがあげられる。
使用される溶媒は、水、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなど、あるいはこれらのうち2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジアゾ化反応に不活性なアセトンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃乃5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間であり、より好適には、30分〜1時間である。
(S−2工程)
S−2工程は、化合物(402)を触媒存在下にてハロゲン化試薬と反応させて、化合物(403)を製造する工程である。
用いられるハロゲン化試薬は、N−ブロモコハク酸イミド、ジブロモイソシアヌル酸などである。ブロモ基以外のハロゲン化試薬を用いる場合には、1,3-ジヨード-5,5’-ジメチルヒダントイン、N-ヨードスクシンイミド等が例示として挙げられる。一方、使用される触媒は、過酸化物やAIBN等のラジカル重合剤である。
使用される溶媒は、特に限定されないが、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素が挙げられ、特に好適には、四塩化炭素が挙げられる。
反応温度は、好適には、室温〜120℃であり、より好適には、70〜100℃である。
反応時間は、好適には、1時間〜24時間であり、より好適には、6時間〜18時間である。
S−3は、化合物(403)を塩基の存在下にて、一般的に丸岡反応に用いられる相間移動触媒および修飾アミノ酸と反応させて、新たに化合物(404)を製造する工程である。
使用される丸岡反応における修飾アミノ酸としては、限定はされないが、好ましくは、N-ジフェニルメチレングリシンメチルエステル、N-ジフェニルメチレングリシンエチルエステル、N-ジフェニルメチレングリシンN-ジフェニルメチレングリシンt-ブチルエステル、4−クロロベンジリデングリシンt−ブチルエステル、N-ジフェニルメチレングリシンベンジルエステルエステルがあげられる。中でも、N-ジフェニルメチレングリシンt-ブチルエステルが特に好ましい。
使用される塩基は、限定はされないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、さらにはトリエチルアミン等が好ましく用いられる。反応速度から、水酸化カリウムが特に好ましい。
使用される丸岡反応における修飾アミノ酸としては、好例には、O-アリル-N-(9-アントラセニルメチル)シンコニジニウムブロミド、(S)-(+)-4,4-ジブチルl-2,6-ビス(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジハ・BR>Cドロ-3H-ジナフト[7,6,1,2-CDE]アゼミピウム ブロミドなどが、あげられる。
使用される溶媒は、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムなどが好ましい。特に好ましくは、環境面から、トルエンである。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、−4℃〜室温である。
反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、1〜18時間である。
得られた化合物は、精製してもよいが、精製せずに次の工程に進むこともできる。
(S−4工程)
S−4工程は、化合物(404)を酸性水溶液中にて、アミノ基保護体を脱離する工程である。使用される溶媒としては、クエン酸、もしくはシュウ酸水とアセトン、アセトニトリル、THF、DMF、DMSOとの混合溶媒があげられるが、より好ましい例は、溶媒留去の点から、クエン酸、もしくはシュウ酸水とアセトン、アセトニトリルもしくはTHFの混合溶媒である。
ここで、反応温度は、好適には、室温〜100℃であり、より好適には、室温〜80℃である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。
(S−5工程)
S−5工程は、化合物(405)を塩基性条件下、保護化試薬を使用し、アミノ基を保護する工程である。例示されている化合物に限らず、使用される保護化試薬は、ベンジルクロロフォルメート、ジ-t-ブチルジカルボネートなどが挙げられる。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、さらにはトリエチルアミン等が好ましいが、限定はされない。特には、緩和な炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、両親媒性溶媒が望ましい。特に、アセトン、アセトニトリル、THF、DMF、DMSOが挙げられるが、好ましくは、溶媒留去の点から、アセトン、アセトニトリル、THFである。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、−4℃〜室温である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、3時間〜18時間である。
(S−6工程)
S−6工程は、化合物を鈴木-宮浦カップリング反応にて、トリアルキルスズ化合物を製造する工程である。反応試薬として、ベンジルスズが使用され、触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム、テトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。なかでも、好ましくはテトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムである。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムさらにはトリエチルアミン等が用いられるが、より緩和な酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサンなどが好適である。反応温度は、好適には、室温〜150℃であり、より好適には、80℃〜120℃である。反応時間は、好適には、1時間〜48時間であり、より好適には、2時間〜24時間である。
(S−7工程)
さらに、化合物(407)を化合物(408)にするS−7工程は、限定はされないが以下のようなものが例示される。
化合物(407)を溶媒に溶解し、Koser's reagent等のヨードニウムを窒素気流下、添加する。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、トリフルオロエタノールなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃〜5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間である。
(S−8工程)
化合物(408)を化合物(409)にするS−8工程において使用される試薬としては、フッ化水素があげられる。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、DMF、DMSOなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタン単独、またはアセトニトリル、DMF、DMSOの組み合わせが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜180℃であり、より好適には、80℃〜160℃である。反応時間は、好適には、5分間〜2時間であり、より好適には、10分〜1時間である。
(S−9工程)
S−9工程は、化合物409をパラジウム触媒およびリガンド存在下、ピナコールホウ素化試薬を使用し、マイクロ波照射等を用いて、ピナコールホウ酸誘導体を製造する工程である。使用される触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
マイクロ波照射条件は、好適には、室温〜200℃であり、より好適には、80℃〜180である。反応時間は、好適には、1分間〜60分間であり、より好適には、5分間〜30分間である。
配位子としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるリン系配位子、例えばトリシクロヘキシルホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリiso-プロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,-(N,N)-ジメチルアミノビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジtert-ブチルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニルなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、さらにはトリエチルアミン等が用いられるが、限定されない。特には緩和な炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサン、DMDOなどが好適である。
(T−1工程)
T−1工程は、化合物501をヨウ素化することにより化合物502を製造する工程である。ヨウ素化反応には、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウムなどの過塩素酸金属と、ヨウ素もしくはヨウ化ナトリウムのようなヨウ化金属を反応させる方法、さらには、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような強酸中、N−ヨードスクシンイミドのようなよう素化試薬を用いる方法が挙げられる。
(T−2工程)
T−2工程は、化合物(502)を塩基性条件下、保護化試薬を使用し、アミノ基を保護する工程である。例示されている化合物に限らず、使用される保護化試薬は、ベンジルクロロフォルメート、ジ-t-ブチルジカルボネートなどが挙げられる。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、さらにはトリエチルアミン等が好ましいが、限定はされない。特には、緩和な炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、両親媒性溶媒が望ましい。特に、アセトン、アセトニトリル、THF、DMF、DMSOが挙げられるが、好ましくは、溶媒留去の点から、アセトン、アセトニトリル、THFである。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、−4℃〜室温である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、3時間〜18時間である。
(T−3工程)
T−3工程は、化合物(503)を保護化試薬を使用して、カルボキシル基を保護する工程である。
使用される溶媒は、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、THF、ジオキサン、メタノール、エタノールなどが挙げられるが、好ましくは、還元反応に不活性なメタノール、エタノールが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、室温乃50℃である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、3〜18時間である。
(T−4工程)
T−4工程は、化合物504のニトロ基をアミノ基へと還元し、化合物505を製造する工程である。還元剤としては、鉄、亜鉛、スズ存在下、塩化カルシウムのような無機塩、もしくは塩酸のような酸と反応させるもの、さらには、パラジウム、ルビジウム、ルテニウム、もしくはその錯体存在下、水素ガスにて還元するものが挙げられるが、これに限定するものではない。
使用される溶媒は、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなどが挙げられるが、好ましくは、還元反応に不活性なメタノール、エタノールが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、室温乃50℃である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、3〜18時間である。
(T−5工程)
T−5工程は、化合物(505)をジアゾニウムを経て、ハロゲン誘導体(506)を製造する工程である。ジアゾニウム反応試薬としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、さらには亜硝酸イソブチルなど亜硝酸アルキル等が用いられる。またヨウ素化試薬としては、公知のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素などがあげられる。
使用される溶媒は、水、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなど、あるいはこれらのうち2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジアゾ化反応に不活性なアセトンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃乃5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間であり、より好適には、30分〜1時間である。
このようにして得られたハロゲン誘導体(506)は、S−6からS−9工程と同様にして、化合物410と同様の化合物合成に供される。
(U−1工程からU−4工程)
さらに、工程U−1からU−4までは、工程S−2からS−5までと同様の工程で、化合物601、602、603、604、および605を調製する工程である。
(U−5工程)
U−5工程は、化合物(605)を水素化還元することにより、アニリン誘導体を製造する工程である。使用される触媒としては、水酸化パラジウム、パラジウム炭素等が用いられるが、これに限定されるものではない。
使用される溶媒は、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなどが挙げられるが、好ましくは、還元反応に不活性なメタノール、エタノールが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜100℃であり、より好適には、室温乃50℃である。反応時間は、好適には、30分間〜24時間であり、より好適には、3〜18時間である。
(U−6工程)
U−6工程は、化合物(606)をジアゾニウムを経て、トリアゼン誘導体(607)を製造する工程である。
ジアゾニウム反応試薬としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、さらには亜硝酸イソブチルなど亜硝酸アルキル等が用いられる。また反応試薬としては、公知のジメチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなどがあげられる。
使用される溶媒は、水、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジアゾ化反応に不活性なアセトンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃〜5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間であり、より好適には、30分〜1時間である。化合物(607)から(611)を製造することも可能である。
(U−7工程)
U−7工程は、化合物(606)をジアゾニウムを経て、ハロゲン誘導体(608)を製造する工程である。ジアゾニウム反応試薬としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、さらには亜硝酸イソブチルなど亜硝酸アルキル等が用いられる。またヨウ素化試薬としては、公知のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ素などがあげられる。
使用される溶媒は、水、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノールなど、あるいはこれらのうち2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジアゾ化反応に不活性なアセトンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃乃5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間であり、より好適には、30分〜1時間である。
(U−8工程)
U−8工程は、化合物(608)を鈴木-宮浦カップリング反応にて、トリアルキルスズ化合物(609)を製造する工程である。反応試薬としては、トリブチルスズ、トリメチルスズなどがあげられる。また使用される触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム、テトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。なかでも、好ましくはテトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムである。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムさらにはトリエチルアミン等が用いられるが、より緩和な酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサンなどが好適である。反応温度は、好適には、室温〜150℃であり、より好適には、80℃〜120℃である。反応時間は、好適には、1時間〜48時間であり、より好適には、2時間〜24時間である。
(U−9工程)
化合物(609)を化合物(610)にするU−9工程は、限定はされないが以下のようなものが例示される。
化合物(609)を溶媒に溶解し、Koser's reagent等のヨードニウムを窒素気流下、添加する。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、トリフルオロエタノールなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタンが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜室温であり、より好適には、−10℃〜5℃である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間である。
(U−10工程)
化合物化合物(610)を化合物(611)にするU−10工程において使用される試薬としては、フッ化水素があげられる。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、DMF、DMSOなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタン単独、またはアセトニトリル、DMF、DMSOの組み合わせが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜180℃であり、より好適には、80℃〜160℃である。反応時間は、好適には、5分間〜2時間であり、より好適には、10分〜1時間である。
(U−11工程)
U−11工程は、S−9工程と同様の方法で、化合物611をパラジウム触媒およびリガンド存在下、ピナコールホウ素化試薬を使用し、マイクロ波照射を用いることにより、ピナコールホウ酸誘導体を製造する工程である。
(U−12工程)U−12工程は、化合物(608)をDMAP存在下、Boc化試薬を使用し、di-Boc酸誘導体を製造する工程である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサン、アセトン、DMF、DMSO、MeCNなどが用いられるが、限定されない。特にはアセトン、MeCNが好適である。
反応温度は、好適には、室温〜100℃であり、より好適には、30℃〜60℃である。
反応時間は、好適には、8時間〜48時間であり、より好適には、12時間〜24時間である。
(U−13工程)
U−13工程は、化合物(613)を鈴木-宮浦カップリング反応にて、トリアルキルスズ化合物(614)を製造する工程である。反応試薬としては、トリブチルスズ、トリメチルスズなどがあげられる。また使用される触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム、テトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。なかでも、好ましくはテトラキストリフェニルフェニルホスフィノパラジウムである。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムさらにはトリエチルアミン等が用いられるが、より緩和な酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサンなどが好適である。反応温度は、好適には、室温〜150℃であり、より好適には、80℃〜120℃である。反応時間は、好適には、1時間〜48時間であり、より好適には、2時間〜24時間である。
(U−14工程)
U−14工程は、スズ化合物物(614)からジアリールヨードニウム塩(615)を得る工程である。本工程は特に限定はされないが以下のようなものが例示される。
スズ化合物物(614)に、Koser's reagent等のヨードニウムを窒素気流下、添加して製造する。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタン、2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜60℃であり、より好適には、−10℃〜室温である。反応時間は、好適には、30分間〜2時間である。
(U−15工程)
U−15工程は、ジアリールヨードニウム塩(615)からフッ素化化合物(616)を得る工程である。U−15工程において使用される試薬としては、フッ化水素、フッ化カリウム、フッ化セシウムがあげられる。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、DMF、DMSOなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタン単独、アセトニトリル単独、DMF単独、DMSO単独、もしくはそれらの組み合わせが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜180℃であり、より好適には、80℃〜160℃である。反応時間は、好適には、5分間〜2時間であり、より好適には、10分間〜1時間である。
(U−16工程)
U−16工程は、化合物(616)をパラジウム触媒およびリガンド存在下、ピナコールホウ素化試薬を使用し、マイクロ波照射を用いることにより、ピナコールホウ酸誘導体を製造する工程である。
使用される触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
マイクロ波照射条件は、好適には、室温〜200℃であり、より好適には、80℃〜180である。反応時間は、好適には、1分間〜60分間であり、より好適には、5分間〜30分間である。
配位子としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるリン系配位子、例えばトリシクロヘキシルホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリiso-プロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,-(N,N)-ジメチルアミノビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジtert-ブチルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニルなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。
使用される塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、さらにはトリエチルアミン等が用いられるが、限定されない。特には緩和な炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサン、DMDOなどが好適である。
(U−17工程)
U−17工程は、化合物(615)を塩交換反応によりカウンターアニオンを置換し、化合物(618)を得る反応である。反応試薬として、塩化ナトリウム、臭化カリウムなどがあげられる。
(U−18工程)
U−18工程において使用される試薬としては、フッ化水素、フッ化カリウム、フッ化セシウムがあげられる。
使用される溶媒は、水、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、THF、メタノール、エタノール、DMF、DMSOなど、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられるが、なかでも、ジクロロメタン単独、アセトニトリル単独、DMF単独、DMSO単独、もしくはそれらの組み合わせが好適である。
反応温度は、好適には、−20℃〜180℃であり、より好適には、80℃〜160℃である。反応時間は、好適には、5分間〜2時間であり、より好適には、10分間〜1時間である。
(U−19工程)
U−19工程は、化合物(608)をパラジウム触媒およびリガンド存在下、ピナコールホウ素化試薬を使用し、ピナコールホウ酸誘導体を製造する工程である。使用される触媒としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるパラジウム触媒、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、塩化パラジウムシンナミル錯体、酢酸パラジウム、トリスジベンジリデンアセトンジパラジウムなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。
配位子としては、鈴木-宮浦カップリング反応で一般的に使用されるリン系配位子、例えばトリシクロヘキシルホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリiso-プロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,-(N,N)-ジメチルアミノビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニル、3,5-ジメトキシ-2-ジtert-ブチルホスフィノ-2,4,6-トリisoプロピルビフェニルなどが挙げられるがこれらに限定するものではない。
使用される塩基は、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、さらにはトリエチルアミン等が用いられるが、限定されない。特には緩和な酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好適である。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサン、DMSOなどが好適である。反応温度は、好適には、室温〜150℃であり、より好適には、80℃〜120である。
反応時間は、好適には、30分間〜48時間であり、より好適には2時間〜18時間である。
(U−20工程)
U−20工程は、化合物(619)を銅触媒存在下、フッ素化試薬と反応させ化合物(616)を得る工程である。使用されるフッ素化試薬としては、フッ化水素、フッ化カリウムがあげられる。
使用される溶媒は、トルエン、ジオキサン、DMF、DMSO、MeCNなどが挙げられるが、より好適には、DMF、MeCNである。
反応温度は、室温〜150℃であり、より好適には、80℃〜120℃である。
反応時間は、好適には、1分間〜60分間であり、より好適には、5分間〜30分間である。
(V−1工程からV−4工程)
V−1からV−4工程は、工程S−2からS−5までと同様の工程で、化合物701、702、703、704、および705を調製する工程である。
(V−5工程)
さらに、V−5工程は、U−11工程と同様である。
各誘導体において、化合物中にFが含まれる場合には、Fの代わりに、18Fで標識化を行うことが可能である。
例えば、加速したプロトンをH2 18Oに照射して、18O (p, n) 反応によりH18F−フッ化水素酸を合成し、これをイオン交換樹脂カラムに通塔して吸着させ、非吸着の原料であるH2 18O と分離する。このカラムをK2CO3水溶液で溶出してK+ 18F-を得、これを求核剤に用いることができる。
Figure 2015093469
本発明における化合物のうち、F化前にN=N-NRRが存在する場合は、公知の方法により18F標識化が達せられる。すなわち、得られた18Fアニオンを求核剤として、有機溶媒中、相間移動触媒とともに加温することにより、標識体が得られる。
さらに、Sn (R)では、Ermertらの手法により得られる(非特許文献 J. Label. Compd. Radiopharm., 47, 429, 2004.)。つまり、Koser’s 試薬などのhydroxyl(tosyloxy)Iodoareneと反応させ、いったんジアリルヨウドニウム塩を作成し、これに、求核剤18F-を反応させることにより、効率上好ましく標識体が得られる。
さらに、各保護基は常法により、脱保護することができ、目的とするF化BPAを作製することができる。
本発明の方法を用いることによって、このような18F標識化化合物は比較的収率良く、かつ比活性の良好な状態で得ることができる。
以下の実施例により、本発明をさらに詳述するが、かかる発明はこれに限定されるものではない。
なお、下記実施例において、化合物の分析および分離精製には以下の機種や試薬を用いて行った。
・NMRスペクトル:日本電子社製、JNM−AL series AL400 400MHz
・マイクロ波照射:Biotage社製、Initiator+
・UPLC分析:日本ウォーターズ社製、ACQUITY UPLCシステム
(実施例1)
4-ブロモ-2-ヨードトルエンの製造
4-ブロモ-2-アミノトルエン (10.0 g, 53.7 mmol) を30%硫酸(100 mL)にけん濁させ、ここに氷冷下,亜硝酸ナトリウム (3.89 g, 56.4 mmol) の水溶液(15 mL)を滴下ロートからゆっくりと滴下した。0℃で45分間攪拌させ、その後ヨウ化ナトリウム(12.1 g, 80.6 mmol)を水(50 mL)に溶解させ、この水溶液に、上記ジアゾニウム塩溶液を添加した。室温下でさらに1時間攪拌して酢酸エチルで3回抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水で1回洗浄,硫酸マグネシウムで乾燥,減圧濃縮した。その後、シリカゲルカラム(n-hexane)により精製すると、目的物(9.0 g, 45 %)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 2.37 (s, 3H, CH3), 7.08 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.35 (dd, J =1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.93 (d, J =2.0, 1H, Ar).
4-ブロモ-2-ヨードベンジルブロマイドの製造
前工程で得られた4-ブロモ-2-ヨードトルエン (9.00 g, 23.9 mmol)、N-bromosuccinimide (5.95 g, 33.5 mmol)および2,2-azobis(2-methylpropionitrile) (39 mg, 2.4 mmol)を四塩化炭素(100mL)に加え、還流下18時間反応をさせた。その後、反応液を濾過し、炉液を減圧濃縮させた。そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-hexane)により精製すると、目的物7.0 g(78 %)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 4.53 (s, 2H, CH2), 7.32 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.46 (dd, J =2.0, 8.4, 1H, Ar), 7.93 (d, J =2.0, 1H, Ar).
ベンジル 3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(ジフェニルメチレンアミノ)プロパノエートの製造
トルエン(100 mL)に、水酸化セシウム(7.54 g, 50.3 mmol)、benzyl N- (diphenylmethylene)glycinate (5.50 g, 16.7 mmol),およびO-allyl-N-9-anthracenylmethylcinchonidium bromide (1.10 g, 1.67 mmol, 0.1 equiv)を添加した。0℃に冷却後、このトルエン混合溶液を激しく攪拌しながら、前工程で得られた化合物(6.30 g, 16.7 mmol)のトルエン(10 mL)溶液を一度に添加した。滴下終了後、そのまま18時間攪拌させた。その後、反応溶液をエーテル(50 mL)にて2回抽出し、さらにこのエーテル層を飽和食塩水にて洗浄した後、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、減圧濃縮すると、粗目的物(8.7 g)を得た。なお、精製せず次の工程に進んだ。
ベンジル 2-アミノ-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエートの製造
前工程で得られた化合物ベンジル 3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(ジフェニルメチレンアミノ)プロパノエート(8.6 g)をTHF(86 mL)に溶解し、さらにそこに、30 %クエン酸水溶液(50 mL)を加えた。この混合溶液を1時間還流反応させた。反応終了後、エーテル(80 mL)にて洗浄後、炭酸カリウムにて中和した。その後、EtOAc(80mL)にて、2回抽出し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮させた。さらに、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt / n-hexane=1 / 1)により精製すると、目的物(2.40 g,収率31 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3); 2.90 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.18 (dd, J=6.4, 13.6, 1H, CH2-β), 3.83 (dd, J=6.4, 8.2, 1H, CH), 5.14 (m, 2H, CH2Ar), 7.01 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.26-7.39 (m, J=6.0, 8.4, 1H, Ar), 7.96 (d, J=2.4, 1H, Ar).
ベンジル 3-(2-ブロモ-4-ヨードフェニル)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
上記化合物ベンジル 2-アミノ-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエート(2.32g, 5.44mmol)をTHF(50mL)に溶解し、そこへH2O(50mL)とK2CO3(903mg, 6.53mmol)を加え、氷冷下で撹拌した。そこへ、benzyl chloroformate(1.11g, 6.53mmol)をアセトニトリル (10 mL)に加えた溶液をゆっくり加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液をAcOEt(50mL)で3回抽出し、有機層を10%クエン酸水溶液(50mL)で3回、さらに飽和食塩水(50mL)で2回洗浄し、MgSO4で乾燥する。有機層を濃縮後、フラッシュカラムクロマトグラフィー(hexane:AcOEt=6:1)で精製することで、無色油状物として目的物を得た(2.68g, 83%)。
1H-NMR (CDCl3); 3.10 (dd, J=8.0, 14.8, 1H, CH2-α), 3.26 (dd, J=6.4, 14.8, 1H, CH2-β), 4.73 (m, 1H, CH), 5.06 (m, 2H, CH2Ar), 5.15 (s, 2H, CH2Ar), 5.30 (m, J=8.0, 1H, NH), 7.24-7.36 (m, 11H, Ar), 7.91 (d, J=1.7, 1H, Ar).
ベンジル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-(トリn-ブチルスタニル)フェニル)プロパノエートの製造
PdCl2(dppf) (40mg, 0.049mmol)、Bis(pinacolato)diboran (274mg, 1.08mmol)および酢酸カリウムをAr雰囲気下でDMSO (5mL)に溶解し、室温で撹拌しておいた。そこへ上記化合物ベンジル 3-(2-ブロモ-4-ヨードフェニル)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパノエート(515mg, 0.979mmol)のDMSO溶液(2mL)を加えた後、24時間、80℃で撹拌した。反応溶液を酢酸エチル(70mL)で希釈し、セライトろ過を行った後に、水および食塩水で洗浄し、MgSO4で有機層を乾燥した。有機層をろ過し、有機溶媒を濃縮後、カラムクロマトグラフィー(hexane:酢酸エチル=9:1)により精製することで、無色油状物として目的物を得た。(381mg, 74%)
1H-NMR (CDCl3); 0.85 (t, J=7.6, 9H, -CH2CH2 CH 3 ×3), 1.05 (m, 6H, -CH 2 CH2CH3×3), 1.27-1.45 (m, 6H, -CH2 CH 2 CH3×3), 3.01 (dd, J=9.2, 14.4, 1H, CH2-α), 3.48 (dd, J=4.4, 14.4, 1H, CH2-β), 4.53 (m, 1H, CH), 5.04 (s, 2H, CH2Ar), 5.20 (m, 2H, CH2Ar), 6.95 (d, J=7.6, 1H, Ar), 7.10-7.44 (m, 12H, Ar).
(2-(3ベンジルオキシ-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-オキソプロピル)-5-ブロモフェニル)(3-メトキシフェニル)ヨードニウム トシレートの製造
上記化合物ベンジル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-(トリn-ブチルスタニル)フェニル)プロパノエート (154 mg, 0.228 mmol)にトリフルオロエタノール(2 mL)を加え、窒素気流下、氷水浴中で1時間撹拌。氷冷下、ヨードニウム塩 (96.10 mg, 0.228 mmol)を加え、氷水浴中で15分間撹拌した。反応混合液を室温にて溶媒留去し、得られた混合物にヘキサン(10 mL)を加えて洗浄、デカンテーションにて溶液部を除いた。同様の操作を2回行い、得られた混合物の残留溶媒を減圧にて完全留去し、目的物 (159 mg, 80 %)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6); 2.29 (s, 3H, TsOH-CH3), 3.23 (dd, J=10.8, 14.8, 1H, CH2-α), 3.39 (m, 1H, CH2-β, overlapped with water), 3.75 (s, 3H, -OCH3), 4.51 (m, 1H, CH), 5.00 (m, 2H, BnCH2), 5.17 (s, 2H, BnCH2), 7.12 (d, J=8.0, 2H, TsOH-Ar), 7.19-8.06 (m, 19H, Ar).
ベンジル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-フロオロフェニル)プロパノエートの製造
上記化合物(2-(3ベンジルオキシ-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-オキソプロピル)-5-ブロモフェニル)(3-メトキシフェニル)ヨードニウム トシレート (100 mg, 0.115 mmol) をkryptofix 2. 2. 2 (43.1 mg, 0.115 mmol) とフッ化カリウム (6.7 mg, 0.115 mmol) をDMF (10 mL) 中、15分間、100℃にて撹拌させた。反応終了後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane:AcOEt=7:1)にて精製すると、目的化合物 (34.0 mg, 61 %) が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 3.05 (dd, J=6.4, 14.0, 1H, CH2-α), 3.16 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.67 (m, 1H, CH), 5.08 (m, 2H, BnCH2), 5.13 (s, 2H, BnCH2), 5.31 (d, J=8.0,, 1H, NH), 6.86 (m, 1H, Ar), 7.09-7.15 (m, 2H, Ar), 7.26-7.37 (m, 10H, Ar).
ベンジル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-プロパノエートの製造
窒素気流下、PdCl2(dba)(27.5 mg, 0.03 eq.)およびtricyclophosphine(16.8 mg, 0.06 eq.)をジオキサン(5 ml)にけん濁させ、30分間攪拌後、bis(pinacolate)diborane(305 mg, 1.20 mmol)およびKOAc(294 mg, 3.00 mmol)を添加し、さらに、上記化合物ベンジル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-フロオロフェニル)プロパノエート(486 mg, 1.00 mmol)を添加した。
その後、150℃、15分間マイクロ波照射させることにより、目的物 (421 mg, 79 %)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 3.14 (dd, J=8.8, 13.6, 1H, CH2-α), 3.20 (dd, J=5.2, 13.6, 1H, CH2-β), 4.69 (m, 1H, CH), 5.08 (m, 1H, BnCH2), 5.14 (s, 1H, BnCH2), 5.30 (d, J=8.0, NH), 7.05 (t, J=7.3, 1H, Ar), 7.26-7.50 (m, 12H, Ar).
(実施例2)
tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(2-ヨード-4-ニトロフェニル)プロパノエートの製造
4-ニトロフェニルアラニン (1.00 g, 4.76 mmol) をトリフルオロメタンスルホン酸(5 mL)に溶解させ、ここに,N-iodosuccinimide (963 mg, 0.9 eq.)を15分間、3度に分けて添加していった。そしてさらに、室温にて18時間反応させた。
その後、氷水に上記反応液を添加し、さらに炭酸カリウムにてpHを12以上にした。そしてさらに、Boc2O (1.25 g, 5.71 mmol)のアセトニトリル溶液(約10mL)を加え、室温にて、18時間攪拌させた。反応終了後、クエン酸にてpHを4以下にし、酢酸エチル(50 mL)にて3回抽出し、さらにこの有機層を水 (100 mL)、飽和食塩水 (100 mL)にて洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮することにより、中間粗生成物を得た。さらにこの粗生成物503をtert-BuOH (20 mL)にて溶解させ、Boc2O (1.25 g, 5.71 mmol)添加した後、DMAP (116 mg, 0.951 mmol)を添加した。その後、室温にて18時間撹拌させる。反応終了後、溶媒を減圧留去させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(2-ヨード-4-ニトロフェニル)プロパノエート(1.26 g, 54 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3); 1.35 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.42 (s, 9H, t-Bu), 3.10 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.18 (dd, J=6.4, 13.6, 1H, CH2-β), 3.83 (dd, J=6.4, 8.2, 1H, CH), 5.14 (m, 2H, CH2Ar), 7.41 (d, J=8.4, 1H, Ar), 8.13 (dd, J=2.0, 8.4, 1H, Ar), 8.68 (d, J=2.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(4-アミノ-2-ヨードフェニル)プロパノエートの製造 上記化合物tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(2-ヨード-4-ニトロフェニル)プロパノエート(2.32g, 4.71mmol)をエタノール (23 mL)に溶解させ、さらに鉄粉 (0.657 g, 2.5 eq.)を添加後、80℃まで昇温させた。その後、塩化アンモニウム (0.252 g, 1.0 eq.)を水 (2 mL)に溶解させた水溶液をいっきに加えた。さらに、80℃にて1時間反応させた。反応終了後、鉄粉等をろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。濃縮物を酢酸エチル (50 mL)にて溶解させ、水 (50 mL)および飽和食塩水 (50 mL)にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過させた後、ろ液を減圧濃縮させた。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt / n-hexane=1 / 2)にて精製することにより、目的化合物(1.00 g, 46 %)が得られた。

1H-NMR (CDCl3); 1.39 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.42 (s, 9H, t-Bu), 2.92 (dd, J=7.2, 14.0, 1H, CH2-α), 3.11 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.45 (m, 1H, CH), 4.99 (m, J=8.4, 1H, NH), 6.59 (dd, J=2.4, 8.4, 1H, Ar), 6.95 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.18 (d, J=2.4, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエートの製造
上記化合物tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(4-アミノ-2-ヨードフェニル)プロパノエート(2.5g, 5.41mmol)を、従来のSandmeyer反応に供することにより、目的の臭素化化合物tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエート(1.56g, 55%)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.37 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.43 (s, 9H, t-Bu), 2.98 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.20 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.51 (m, 1H, CH), 5.04 (d, J=9.2, 1H, NH), 7.10 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.39 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.97 (d, J=1.6, 1H, Ar).
さらに、化合物tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエートを使用して、実施例1と同様にして、ピナコールホウ素化化合物を作製することができる。
(実施例3)
4-ブロモ-2-ニトロベンジルブロマイドの製造
上記実施例1のブロモ化と同様の方法により、目的化合物4-ブロモ-2-ニトロベンジルブロマイドを得た。
1H-NMR (CDCl3); 4.78 (s, 2H, CH2), 7.46 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.74 (m, J =2.0, 8.1, 1H, Ar), 8.18 (d, J =1.7, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-アミノ-3-(4-ブロモ-2-ニトロフェニル)プロパノエートの製造
実施例1のベンジル 3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(ジフェニルメチレンアミノ)プロパノエート、およびベンジル 2-アミノ-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエートの製造と同様の方法により、目的化合物が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.45 (s, 9H, t-Bu), 3.08 (dd, J=8.8, 13.6, 1H, CH2-α), 3.29 (dd, J=5.6, 13.6, 1H, CH2-β), 3.62 (dd, J=5.6, 8.5, 1H, CH), 7.31 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.66 (dd, J=2.0, 8.4, 1H, Ar), 8.10 (d, J=2.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 3-(4-ブロモ-2-ニトロフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
tert-butyl N- (diphenylmethylene)glycinateと前工程で得られた化合物を出発物質として、実施例1と同様のアミノ基保護反応により、目的化合物が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.75(s, 12H), 1.44 (s, 9H, t-Bu), 3.08 (dd, J=8.0, 13.2, 1H, CH2-α), 3.29 (dd, J=5.2, 13.5, 1H, CH2-β), 4.54 (m, 1H, CH), 5.15 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.29 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.65 (dd, J=1.7, 8.0, 1H, Ar), 8.11 (d, J=1.7, 1H, Ar).
tert-ブチル 3-(2-アミノ-4-ブロモフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
前工程で得られた化合物 (1.0g. 2.25 mmol)をエタノール (10 mL)に溶解させ、さらに鉄粉 (0.314 g, 2.5 eq.)を添加後、80℃まで昇温させた。その後、塩化アンモニウム (0.120 g, 1.0 eq.)を水 (2 mL)に溶解させた水溶液をいっきに加えた。さらに、80℃にて1時間反応させた。反応終了後、鉄粉等をろ過した後、ろ液を減圧濃縮した。濃縮物を酢酸エチル (50 mL)にて溶解させ、水 (50 mL)および飽和食塩水 (50 mL)にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過させた後、ろ液を減圧濃縮させた。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt / n-hexane=1 / 2)にて精製することにより、目的化合物606 (0.457 g, 49 %)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.34 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.44 (s, 9H, t-Bu), 2.77 (dd, J=8.8, 14.0, 1H, CH2-α), 3.14 (dd, J=3.6, 13.6, 1H, CH2-β), 4.59 (m, 1H, CH), 5.41 (d, J=8.0, 1H, NH), 6.56 (d, J=1.7, 1H, Ar), 6.86 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.03 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 3-(4-ブロモ-2-(ピロリジン-1-イルヂアゼニル)フェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
前工程で得られた化合物 (60.0 mg, 0.144 mmol) をMeCN (2 mL)で溶解させ、さらに水 (5 mL)を加える。その後、0℃まで冷却し、さらに12N HCl (1.2 mL)を添加する。0℃を維持したまま、水 (1 mL) に溶解させた亜硝酸ナトリウム (10.5 mg, 0.152 mmol)を滴下していく。滴下終了後、0℃でさらに30分間撹拌させる。
別途、予め、ピロリジン (12.8 mg, 0.181 mmol) および炭酸カリウム(100 mg, 0.722 mmol) をMeCN (5 mL)、水 (10 mL)にて溶解させた混合溶液に、0℃を維持したまま、上記ジアゾニウム塩酸塩を滴下していく。さらに、0℃にて30分間撹拌後、クロロホルム (20 mL) にて2回抽出し、クロロホルム層を水(15 mL)飽和食塩水 (15 mL) にて洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥させる。ろ過した後、減圧濃縮すし、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的化合物 (32.3 mg, 45 %) が得られる。
1H-NMR (CDCl3); 1.37 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.39 (s, 9H, t-Bu), 2.05 (brs, 4H, pyrrolidines-CH2CH2-), 3.06 (dd, J=9.2, 13.2, 1H, CH2-α), 3.16 (dd, J=4.0, 13.2, 1H, CH2-β), 3.76 (brs, 2H, pyrrolidines-NCH2-), 3.97 (brs, 2H, pyrrolidines-NCH2-), 4.31 (m, 1H, CH), 6.47 (d, J=6.4, 1H, NH), 7.04 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.16 (dd, J=2.0, 8.0, 1H, Ar), 7.56 (d, J=2.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
実施例1のN-iodosuccinimideを使用する反応と同様の工程により、tert-ブチル 3-(2-アミノ-4-ブロモフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートから、目的化合物が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.37 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.43 (s, 9H, t-Bu), 2.98 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.20 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.51 (m, 1H, CH), 5.04 (d, J=9.2, 1H, NH), 7.10 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.39 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.97 (d, J=1.6, 1H, Ar).
tert-ブチル 3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造
S−6からS−8工程と同様の方法により、目的化合物が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.41 (s, 21H, pinacol-CH3×4, t-Bu), 2.98 (dd, J=6.8, 14.0, 1H, CH2-α), 3.10 (dd, J=6.4, 14.0, 1H, CH2-β), 4.43 (m, 1H, CH), 5.08 (d, J=7.6, 1H, NH), 7.09 (t, J=8.0, 1H, Ar), 7.20 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.21 (d, J=8.4, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-3-(2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-プロパノエートの製造
窒素気流下、PdCl2(dba)(27.5 mg, 0.03 eq.)およびtricyclophosphine(16.8 mg, 0.06 eq.)をジオキサン(5 ml)にけん濁させ、30分間攪拌後、bis(pinacolate)diborane(305 mg, 1.20 mmol)およびKOAc(294 mg, 3.00 mmol)を添加し、さらに、上記化合物611(418 mg, 1.00 mmol)を添加した。その後、150℃、15分間マイクロ波照射させることにより、目的物(372 mg, 80 %)が得られた。
1H-NMR (CDCl3); 1.33 (s, 9H, -Boc), 1.40 (s, 21H, t-Bu, pinacol(CH3)4), 3.06 (dd, J=8.8, 13.6, 1H, CH2-α), 3.16 (dd, J=5.2, 13.6, 1H, CH2-β), 4.45 (m, 1H, CH), 5.04 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.20 (m, J=6.7, 7.6, 1H, Ar), 7.42-7.50 (m, 2H, Ar).
(実施例4)tert-ブチル 2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)プロパノエートの製造
化合物tert-ブチル3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(1.50g, 2.6 mmol)をMeCN(15 mL)に溶解させ、そこに、Boc2O(1.16g, 5.33mmol)さらにDMAP(488mg, 4.00mmol)を加える。50℃に加温させ、この温度で24時間反応させる。その後、溶媒を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane:酢酸エチル=9:1)により精製することで、無色油状物として目的物を得た。(1.50g, 90%)
1H-NMR (CDCl3); 1.34-1.41 (m, 27H, t-Bu), 3.35 (dd, J=11.2, 13.6, 1H, CH2-α), 3.46 (dd, J=4.4, 14.0, 1H, CH2-β), 5.08 (dd, J=4.0, 11.2, 1H, CH), 7.00 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.36 (dd, J=2.0, 8.0, 1H, Ar), 7.94 (d, J=2.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモ-2-(トリメチルスタニル)フェニル)プロパノエートの製造
前工程で得られた化合物(876.8mg, 1.40 mmol)をトルエン(4 mL)に溶解させ、そこに、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(80.88mg, 0.07mmol)さらにビス(トリメチルすず)(481.6mg, 1.47mmol)を加える。120℃に加温させ、この温度で3時間反応させる。その後、溶媒を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane:酢酸エチル=100:0〜95:5)により精製することで、無色油状物として目的物を得た。(803.3mg, 86.5%)
1H-NMR (CDCl3); 0.36 (s, 9H, SnCH3×3), 1.39 (s, 18H, -Boc), 1.48 (s, 9H, t-Bu), 3.28 (d, J=7.6, 2H, CH2), 4.84 (t, J=7.6, 1H, CH), 6.95 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.33 (dd, J=2.0, 8.4, 1H, Ar), 7.48 (d, J=2.0, 1H, Ar).
(2-(3-tert-ブトキシ-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-オキソプロピル)-5-ブロモフェニル)(4-メチルフェニル)ヨードニウム トシレートの製造
前工程で得られた化合物(663mg, 1.00 mmol)を2,2.2−トリフルオロエタノール(40 mL)に溶解させ、そこに、4-(ヒドロキシ(トシルオキシ)ヨード)トルエン(406mg, 1.00mmol)を加え、室温にて15分間反応させる。ジエチルエーテルにて抽出し、ジエチルエーテル層を硫酸マグネシウムにて乾燥させる。ろ過した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(hexane:酢酸エチル=100:1〜10:1)にて精製すると、目的化合物 (180mg, 20%) が得られる。
1H-NMR (CDCl3); 1.35-1.47 (m, 27H, t-Bu), 2.32 (s, 3H, TsO-CH3), 2.37 (s, 3H, Ar-CH3), 3.38 (dd, J=8.0, 14.4, 1H, CH2-α), 3.59 (dd, J=7.2, 14.4, 1H, CH2-β), 5.05 (t, J=7.6, 1H, CH), 7.06 (d, J=8.0, 2H, TsO-Ar), 7.18 (d, J=8.4, 2H, Ar), 7.28 (d, J=8.4, 1H, Ar), 7.53 (dd, J=1.6, 8.4, 1H, Ar), 7.61 (d, J=8.0, 2H, TsO-Ar), 7.87 (d, J=1.6, 1H, Ar), 7.91 (d, J=8.4, 2H, Ar).
tert-ブチル 2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-フルオロ-4-ブロモフェニル)プロパノエートの製造
4,7,13,16,21,24-ヘキサオキサ-1,10-ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(14.24mg, 0.04 mmol)をMeCN(4 mL)に溶解させ、フッ化カリウム(2.2mg, 0.04 mmol)を加えて60℃にて減圧濃縮する。同様の操作を3回繰り返した後、真空ポンプにて12時間減圧乾燥させる。得られた混合物に2,2,6,6-テトラ メチルピペリジン 1-オキシル(1mg)を加え、さらに化合物615(28.0mg, 0.03 mmol)のDMF溶液(1mL)を加える。140℃に加温させ、この温度で15分間反応させる。酢酸エチルにて抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥させる。ろ過した後、減圧濃縮すると、目的化合物を含む混合物が得られる。
1H-NMR (CDCl3); 1.37 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.43 (s, 9H, t-Bu), 2.98 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.20 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.51 (m, 1H, CH), 5.04 (d, J=9.2, 1H, NH), 7.10 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.39 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.97 (d, J=1.6, 1H, Ar).
UPLC分析条件; カラム:BEH C18 column(130A 1.7 μm 2.1 mm X 150 mm), 流速:0.4mL/min, 検出:254nm, 展開溶媒:0.1% 酢酸水:アセトニトリル = 30:70, 検出時間: 3.8min.
(2-(3-tert-ブトキシ-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-オキソプロピル)-5-ブロモフェニル)(4-メチルフェニル)ヨードニウム ブロミドの製造
化合物(2-(3-tert-ブトキシ-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-オキソプロピル)-5-ブロモフェニル)(4-メチルフェニル)ヨードニウム トシレート(58.9mg, 0.07 mmol)を酢酸エチル-水混液(1:1, 2 mL)に溶解させ、そこに、臭化カリウム(39.4mg, 0.33mmol)を加え、室温にて5時間反応させる。酢酸エチルにて抽出し、酢酸エチル層を硫酸ナトリウムにて乾燥させる。ろ過した後、減圧濃縮すると、目的化合物 (52.3mg, 99 %) が得られる。
1H-NMR (CDCl3); 1.38-1.54 (m, 27H, t-Bu), 2.37 (s, 3H, Ar-CH3), 3.40 (dd, J=8.4, 14.4, 1H, CH2-α), 3.61 (dd, J=7.2, 14.4, 1H, CH2-β), 5.06 (t, J=7.6, 1H, CH), 7.19 (d, J=8.0, 2H, Ar), 7.26 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.52 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.85 (d, J=1.6, 1H, Ar), 7.95 (d, J=8.4, 2H, Ar).
tert-ブチル 2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ブロモ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)プロパノエートの製造
PdCl2(dppf) (98mg, 0.120mmol)、Bis(pinacolato)diboran (638mg, 2.51mmol)および酢酸カリウムをAr雰囲気下でDMSO (7.5mL)に溶解し、室温で撹拌しておいた。そこへ化合物tert-ブチル3-(4-ブロモ-2-ヨードフェニル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(1.50g, 2.40mmol)のDMSO溶液(4.5mL)を加えた後、24時間、80℃で撹拌した。反応溶液を酢酸エチル(70mL)で希釈し、セライトろ過を行った後に、水および食塩水で洗浄し、MgSO4で有機層を乾燥した。有機層をろ過し、有機溶媒を濃縮後、カラムクロマトグラフィー(hexane:酢酸エチル=9:1)により精製することで、無色油状物として目的物を得た。(705mg, 47%)
1H-NMR (CDCl3); 1.35-1.48 (m, 39H, pinacol-CH3×4, t-Bu), 3.08 (dd, J=11.2, 13.6, 1H, CH2-α), 3.89 (dd, J=4.4, 14.0, 1H, CH2-β), 5.17 (dd, J=4.0, 11.2, 1H, CH), 6.91 (d, J=8.0, 1H, Ar), 7.41 (dd, J=2.0, 8.0, 1H, Ar), 7.89 (d, J=2.0, 1H, Ar).
tert-ブチル 2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(2-フルオロ-4-ブロモフェニル)プロパノエートの製造

前工程で得られた化合物(37.6 mg, 0.060 mmol)にTetrakis(pyridine) copper triflate(3.6 mg, 0.0053 mmol)を添加し、さらにフッ化カリウム(3.8mg, 0.066 mmol)および4,7,13,16,21,24-ヘキサオキサ-1,10-ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン(24.8 mg, 0.066 mmol)のDMF溶液(4 mL)を加え、130℃にて20分間反応させた。その後、ろ過した後、減圧濃縮すると、目的化合物を含む混合物が得られる。1H-NMR (CDCl3); 1.37 (s, 12H, pinacol-CH3×4), 1.43 (s, 9H, t-Bu), 2.98 (dd, J=8.4, 13.6, 1H, CH2-α), 3.20 (dd, J=5.6, 14.0, 1H, CH2-β), 4.51 (m, 1H, CH), 5.04 (d, J=9.2, 1H, NH), 7.10 (d, J=8.0, 1H, NH), 7.39 (dd, J=1.6, 8.0, 1H, Ar), 7.97 (d, J=1.6, 1H, Ar).
(実施例5)2-フルオロ-4-ヨードベンジルブロマイドの製造
S−2工程と同じ方法を用いることにより、目的化合物2-フルオロ-4-ヨードベンジルブロマイドが得られる。1H-NMR (CDCl3); 4.45 (s, 2H, CH2), 7.12 (t, J=8.0, 1H, Ar), 7.45 (d, J =8.4, 1H, Ar), 7.48 (d, J =8.4, 1H, Ar).
エチル3-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)-2-(ジフェニルメチレンアミノ)プロパノエートの製造
S−3工程と同じ方法を用いることにより、前工程で得られた化合物と、benzyl N- (diphenylmethylene)glycinateの代わりに、ethyl N- (diphenylmethylene)glycinateを反応させることにより、目的化合物703が得られる。なお、精製せず次の工程に進む。
エチル2-アミノ-3-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)プロパノエートの製造
S−4工程と同じ方法を用いることにより、目的化合物704が得られた。1H-NMR (CDCl3); 1.24 (t, J=7.2, 3H, CH2 CH 3 ), 2.86 (dd, J=8.0, 13.6, 1H, CH2-α ), 3.04 (dd, J=5.9, 14.0, 1H, CH2-β), 3.71 (dd, J=6.0, 7.6, 1H, CH), 4.16 (q, J=7.2, 2H, CH 2 CH3), 6.95 (t, J=8.0, 1H, Ar), 7.40 (d, J=7.6, 1H, Ar) , 7.42 (d, J=7.6, 1H, Ar).
エチル3-(2-フルオロ-4-ヨードフェニル)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパノエートの製造S−5工程と同じ方法を用いることにより、目的化合物705が得られた。1H-NMR (CDCl3); 1.24 (t, J=7.3, 3H, CH2 CH 3 ), 3.06 (dd, J=6.8, 13.6, 1H, CH2-α), 3.16 (dd, J=4.8, 14.0, 1H, CH2-β), 4.17 (q, J=7.2, 2H, CH 2 CH3), 4.61 (m, 1H, CH), 5.08 (m, 2H, CH2Ar), 5.29 (d, J=8.0, 1H, NH), 6.84 (t, J=7.6, 1H, Ar), 7.31-7.38 (m, 7H, Ar).
さらに、前工程で得られた化合物を使用して、実施例1または3と同様にして、ピナコールホウ素化化合物を作製することができる。
参考例 1フッ素標識化したピナコールホウ素化化合物の脱保護
実施例1〜4で得られたピナコールホウ素化化合物を、それぞれ、脱保護し、目的のF化BPAを調製することができる。具体的には、まず、Bocおよびt-Buを4N HCl AcOEtにより、脱保護する。
次に、0.1%酢酸-アセトニトリル系溶媒を用い逆層系カラムにて溶出させると、ピナコールも除去され、目的のF化BPAが得られる。

Claims (8)

  1. 下記式で表わされる化合物:
    Figure 2015093469
    ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
    (但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
    4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかであり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
    5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
    6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
    7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
    8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)
  2. Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
    (但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
    4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
    5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基であり、R4またはR5のいずれかが水素である場合、
    6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
    7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
    8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、請求項1記載の化合物。
  3. Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸(B(OH)2)もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、RまたはRは、独立して、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす
    (但し、以下の場合を除く:1)R、R、およびRのすべてが水素で、かつR2がクロロ基である場合、2)R、R、およびRのすべてが水素;Rがブロモ基;かつR1がブロモ基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基のいずれかである場合、3)R、R、およびRのすべてが水素;Rがヨード基;かつR1がクロロ基またはニトロ基のいずれかである場合、
    4)Rが水素;Rがクロロ基;かつR1がクロロ基、ブロモ基またはニトロ基のいずれかである場合、
    5)Rが水素;Rがブロモ基;かつR1がクロロ基である場合、
    6)RおよびRが水素;Rがクロロ基;かつR1がニトロ基である場合、
    7)NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わし、かつRがフルオロ基である場合
    8)Rがクロロ基、Rがフルオロ基、R4およびR5が水素で、かつRがエチル基である場合)、請求項2記載の化合物。
  4. Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11、IR13、(R14-)IR13、またはホウ酸もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、およびカテコールからなる群より選択されるホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、メチルまたはn-ブチルを表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともにアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンを形成し;Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘプチル、トリフルオロメチル、または任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともにアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンを形成する;R13は、C1-6アルキル置換フェニル基、C1-6アルコキシ置換フェニル基、またはフェニル基を表わすか、N、S、またはOの1または2以上を含む、5〜7員の複素環基を表わし、R14は、ハロゲン、テトラフルボレート基、二トレート基、トリフレート基、スルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基、または、パークロレート基を表わす)(但し、RとRの少なくともいずれか一方は、必ずブロモ基、ヨード基、またはクロロ基であるものとする);Rは、水素、エチル基、tert-ブチル基、またはベンジル基を表わし、Rは、水素を表わし、Rは、水素、ベンジルオキシカルボニル基、またはtert-ブトキシカルボニル基を表わすか、NR4R5が一緒になって、C6H5(C6H5)C=Nを表わす、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  5. Rは、ブロモ基、ヨード基、またはクロロ基を表わし、Rは、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11、IR13、(R14-)IR13、またはホウ酸もしくはピナコール、2,2−ジメチル−1,3-プロパンジオール、N-メチルジエタノールアミン、1,8-ジアミノナフタレン、N-メチルイミノ二酢酸、1,1,1-トリスハイドロキシメチルエタン、カテコール、のいずれかを表わす、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  6. Rが、ヨード基またはブロモ基である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  7. 下記式で表わされる化合物:
    Figure 2015093469
    ここで、Rは、ブロモ基、ヨード基、クロロ基、ニトロ基、またはアミノ基を表わし、Rは、ハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、Sn (R)、N=N-NRR、OSO2R9、N R10 R11 置換または無置換のフェニルヨード、置換または無置換の複素環基ヨード、またはホウ酸もしくはホウ酸エステルのいずれかを表わす(ここで、Rは、炭素数1〜7のアルキル基またはベンジル基を表わし;RおよびRは、同一または異なって、水素、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成し;Rは、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、または任意に置換されたフェニル基を表わし;R10 およびR11は、同一または異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ハロゲンで置換された炭素数1〜7のアルキル基、任意に置換されたフェニル基を表わすか、Nとともに3〜7個のメンバーを有する環構造を形成する);R30は、水素またはカルボキシル基の保護基PGを表わし、R40またはR50は、独立して、水素、または、アミノ基の保護基PG2を表わすか、NR40R50が一緒になって、C6H5
    (C6H5)C=Nを表わす)を使用する工程を含む、
    下記式で表わされる化合物:
    Figure 2015093469
    (ここで、XはFまたは18Fを表わし、R30、R40、およびR50は、前記に同じであり、R15およびR16が、B(ホウ素原子)と共に、一緒になって、Bの保護基としての環を形成している)の製造方法。
  8. 下記式で示される化合物
    Figure 2015093469
    (ここで、XはFまたは18Fを表わし、R30、R40、およびR50は、前記に同じであり、R15およびR16が、B(ホウ素原子)と共に、一緒になって、Bの保護基としての環を形成している)を使用する工程を含む、18F標識化BPA の製造方法。
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