JPWO2015092979A1 - 銀めっき部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

優れた耐摩耗性、電導性、摺動性及び低摩擦性を有し、かつ、銀めっき層の脆化を抑制するのに好適な銀めっき部材及びその製造方法を提供する。少なくとも一部にリフロー錫めっき層を有する金属基材であって、リフロー錫めっき層と金属基材との界面に反応層を有する金属基材から、リフロー錫めっき層及び反応層の少なくとも一部を完全に剥離させる第一工程と、リフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離させた領域の少なくとも一部にニッケルめっき処理を施す第二工程と、第二工程によって形成されたニッケルめっき層の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第三工程と、を含むこと、を特徴とするめっき材の製造方法。

Description

本発明は銀めっき部材の製造方法及びその製造方法により得られる銀めっき部材に関し、より具体的には、優れた耐摩耗性、電導性、摺動性及び低摩擦性を有し、かつ、銀めっき層の脆化を抑制するのに好適な銀めっき部材及びその製造方法に関する。
銀めっきは電導性、低接触抵抗性及び耐熱性等に優れた特性を有し、各種接点、端子、コネクタ、スイッチ等の電気・電子部品に広く利用されている(例えば、特許文献1(特開2001−3194号公報)参照)。
近年、電気自動車やプラグインハイブリッド車等の普及が進んでおり、それに伴って家庭用充電装置及び急速充電装置等の充電装置の普及も進んでいる。自動車と充電装置とを連結する充電コネクタの端子は、高電圧及び高電流下での使用に加え、数万回にも及ぶ抜き差し動作に耐えなければならない。
ここで、上述の電気・電子部品の端子には、銅基板の上に錫めっきやリフロー錫めっきを施した材料が用いられることが多く、当該材料の表面に良好な銀めっきを施すことができれば、端子に優れた耐摩耗性と電導性を付与することができると思われる。
しかしながら、卑な金属である錫の上に貴な金属である銀をめっきすることは極めて困難であり、錫と銀との電位差により錫と銀との置換が発生し(互いに拡散し合い)、銀めっきの剥離等が生じてしまう。このような理由から、錫めっきの上に良好な銀めっきを積層させる技術は存在しないのが現状である。
この点、例えば特許文献2(特開平8−176883号公報)においては、銅または銅合金からなる母材表面の少なくとも一部にSnめっき層を設け、当該Snめっき層の上に、Cu、In、Ag、Zn、Sbのうち、1種または2種以上を多層めっきする工程を含むめっき材の製造方法が開示されている。
しかしながら、上記特許文献2に記載の製造方法はSn合金めっき材を製造することが目的であり、上述の工程で得られる多層めっきを非酸化性雰囲気中で加熱することにより、母材表面の少なくとも一部に、Sn80〜99%を含むSn合金めっき層(但し、めっき層中のCu、Zn、Sbの合計量は10%以下とする)を形成することを特徴とするものである。当該手法は加熱によって錫と銀とを合金化させるものであり、錫めっきと銀めっきとの乏しい密着性は深刻な問題とはならないが、部材の最表面に銀めっき層を形成させる技術ではない。
特開2001−3194号公報 特開平8−176883号公報
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、優れた耐摩耗性、電導性、摺動性及び低摩擦性を有し、かつ、銀めっき層の脆化を抑制するのに好適な銀めっき部材及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、銀めっき部材の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、優れた耐摩耗性、電導性、摺動性及び低摩擦性を有し、かつ、銀めっき層の脆化を抑制するのに好適な銀めっき部材を得るためには、リフロー錫めっき層を有する金属基材において、リフロー錫めっき層及びリフロー錫めっき層と金属基材の界面に形成される反応層を完全に剥離した領域にニッケルめっき層を形成させ、当該ニッケルめっき層に銀めっき処理を施すことが極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
少なくとも一部にリフロー錫めっき層を有する金属基材であって、前記リフロー錫めっき層と前記金属基材との界面に反応層を有する金属基材から、前記リフロー錫めっき層及び前記反応層の少なくとも一部を完全に剥離させる第一工程と、
前記リフロー錫めっき層及び前記反応層を完全に剥離させた領域の少なくとも一部にニッケルめっき処理を施す第二工程と、
前記第二工程によって形成されたニッケルめっき層の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第三工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき材の製造方法を提供する。
本発明の銀めっき部材の製造方法においては、前記第二工程の予備処理として、前記リフロー錫めっき層及び前記反応層を完全に剥離させた前記領域の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっきを施すこと、が好ましい。
また、本発明の銀めっき部材の製造方法においては、前記第三工程の予備処理として、前記ニッケルめっき層の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっきを施すこと、が好ましい。また、銀めっきとの反応により生成する金属間化合物の予期せぬ悪影響を避けるために、当該ストライクめっきは銀ストライクめっきであることがより好ましい。
本発明の銀めっき部材の製造方法においては、前記第一工程の前に、少なくとも一部に錫めっき層を含む金属基材のうちの前記錫めっき層にリフロー処理を施し、前記錫めっき層をリフロー錫めっき層に変換させるとともに前記リフロー錫めっき層と前記金属基材との界面に反応層を形成する前工程を含んでいてもよい。
ここで、リフロー処理とは、電着した錫めっき層を加熱して一旦溶融し、急冷する処理である。錫めっき層を溶融することによって、めっき時の応力(歪み)を除去し、金属基材と錫めっき層との界面に反応層を形成させることで、錫めっき層の経時的な変化を低減することができる。
金属基材と各めっき層との間における原子拡散及び/又は反応の抑制に効果がある限りにおいて反応層の組成及び形状は特に限定されないが、反応層がCu3Snを含むことが好ましい。
上記リフロー処理の条件は、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々のリフロー処理を用いることができる。リフロー処理においては、金属基材表面の一部又は全体に施された錫めっき層を錫の融点以上に加熱して溶融させればよい。錫めっき層の内部応力を緩和するために、好ましい処理温度は250〜600℃であり、より好ましくは300〜500℃、更に好ましくは350〜450℃である。また、めっき外観をよくするために、好ましい処理時間は3〜40秒間であり、より好ましくは5〜30秒間、更に好ましくは5〜20秒間である。その他、加熱処理は還元雰囲気または不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
また、本発明の銀めっき部材の製造方法においては、上記第一工程において金属基材からリフロー錫めっき層及びリフロー錫めっき層と金属基材との界面に形成される反応層の少なくとも一部を完全に剥離させる。リフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離させる方法は、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の剥離方法を用いることができるが、例えば、リフロー錫めっき層及び反応層の剥離したい箇所を適当な剥離液によって浸漬剥離又は電解剥離等する方法を用いることができる。
第一工程で用いる剥離液には、一般的な非鉄金属用の浸漬剥離液または電解剥離液を使用することができ、例えば、硫酸又は硝酸、若しくは水酸化ナトリウム等を水溶させたものに酸化剤を添加したものを用いて浸漬剥離や電解剥離等を行うことができる。なお、リフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離した領域の金属基材最表面は、金属基材そのものとなっている。
本発明の銀めっき部材の製造方法におけるストライクめっき処理によって形成されるストライクめっき層は、連続する膜形状であっても、本発明の効果を損なわない範囲で、粒状や島状の不連続な膜形状であってもよい。後者の場合、粒状及び島状部分が部分的に連続していてもよい。ストライクめっき層の厚さは0.01〜0.5μmであることが好ましい。なお、第三工程の銀めっき処理によって、極めて薄いストライクめっき層の上に銀めっき層が形成され、概略的には単一の銀めっき層が得られる。
また、本発明の銀めっき部材の製造方法においては、上記第三工程の銀めっき処理を経て得られる上記単一の銀めっき層の厚さが0.1μm〜50μmであること、が好ましい。なお、当該厚さはストライクめっき層と銀めっき層とを合わせた値である。
本発明のめっき材の製造方法においては、上記第二工程において上記第一工程で得られた剥離部の少なくとも一部に対してニッケルめっき処理を施す。ここで、第二工程のニッケルめっき処理によって形成されるニッケルめっき層は、連続する膜形状であることが好ましく、当該ニッケルめっき層の厚さは0.05μm〜10μmであることが好ましい。また、より好ましいニッケルめっき層の厚さは0.5μm〜2μmである。0.05μm未満であるとバリア効果に乏しく、10μm以上であると曲げ加工時にクラックが発生しやすくなる。なお、ニッケルめっき層は、本発明の効果を損なわない範囲で、粒状や島状の不連続な膜形状であってもよい。後者の場合、粒状及び島状部分が部分的に連続していてもよい。
本発明のめっき材の製造方法においては、上記第三工程において上記第二工程で得られたニッケルめっき層の少なくとも一部に対してストライクめっき処理を施す。ここで、第三工程のストライクめっき処理によって形成されるストライクめっき層は、連続する膜形状であっても、本発明の効果を損なわない範囲で、粒状や島状の不連続な膜形状であってもよい。後者の場合、粒状及び島状部分が部分的に連続していてもよい。ストライクめっき層の厚さは0.01〜0.5μmであることが好ましい。第四工程の銀めっき処理によって、ストライクめっき層の上に銀めっき層が形成され、概略的には単一の銀めっき層が得られる。なお、ストライクめっき層は銀ストライクめっき層であることが好ましい。
第三工程の銀めっき処理を経て得られる上記単一の銀めっき層は基本的に一定の厚さを有するが、本発明の効果を損なわない範囲で、部分的に薄くなっていたり厚くなっていたりしてもよい。また、上記銀めっき層のビッカース硬度が10HV〜250HVであることが好ましい。
また、本発明は、上記の銀めっき部材の製造方法により得られる銀めっき部材も提供するものであり、当該銀めっき部材は、
金属基材の表面に、リフロー錫めっき層が形成された領域と、銀めっき層が形成された領域と、をそれぞれ有するめっき材であって、
前記銀めっき層はニッケルめっき層を介して前記金属基材の表面に形成され、
前記リフロー錫めっき層と前記金属基材の界面にはCu3Snを含む反応層が存在し、
前記ニッケルめっき層と前記金属基材の界面にはCu3Snを含む反応層が存在しないこと、を特徴とする。
本発明の銀めっき部材においては、前記銀めっき層は前記ニッケルめっき層に対して冶金的に接合され、前記ニッケルめっき層は前記金属基材に対して冶金的に接合されている。冶金的な接合とは、アンカー効果等の機械的接合や接着剤等の異種接合層を介して接合されているのではなく、お互いの金属同士が直接接合されていることを意味する。冶金的な接合とは結晶学的整合(エピタキシー)による接合を当然に含む概念であり、本発明において、銀めっき層とニッケルめっき層、及び、ニッケルめっき層と金属基材とは、互いに結晶学的整合(エピタキシー)による接合が達成されていることが好ましい。
錫めっき層と銀めっき層とが接している場合、錫と銀との拡散及び反応に伴う金属間化合物(例えば、Ag3Sn)の形成により、錫めっき層及び/又は銀めっき層が脆化してしまう。これに対し、本発明の上記めっき材においては、銀めっき層はニッケルめっき層の表面に形成されているため、銀めっき層の脆化を極めて効果的に抑制することができる。
加えて、ニッケルめっき層は金属基材の元素が銀めっき層へと拡散することを抑制し、当該拡散を原因とする銀めっき層の継時的な脆化を極めて効果的に抑制することができる。
また、本発明は上記本発明の銀めっき部材を含む接続端子にも関し、当該接続端子は、雄端子及び/又は雌端子が上記の本発明の銀めっき部材で構成されている。
上記の本発明の接続端子においては、耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面を錫めっき層とし、電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層とすること、が好ましい。
本発明の銀めっき部材の製造方法によれば、優れた耐摩耗性、電導性、摺動性及び低摩擦性を有し、かつ、銀めっき層の脆化を抑制するのに好適な銀めっき部材及びその製造方法を提供することができる。また、本発明の銀めっき部材は、優れた耐摩耗特性と電導性とを必要とする接続端子用の材料として好適に用いることができ、優れた耐摩耗性と電導性、及び嵌合性を兼ね備えた接続端子を提供することができる。
本発明の銀めっき部材の製造方法の工程図である。 本発明の銀めっき部材の一例を示す概略断面図である。 本発明の接続端子の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら本発明の銀めっき部材の製造方法、銀めっき部材、及び接続端子の代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
≪めっき材の製造方法≫
図1は、本発明の銀めっき部材の製造方法の工程図である。本発明の銀めっき部材の製造方法は、金属基材と、リフロー錫めっき層と、銀めっき層と、を有するめっき材の製造方法であって、金属基材からリフロー錫めっき層及び反応層の少なくとも一部を完全に剥離させる第一工程(S01)と、リフロー錫めっき層及び反応層の少なくとも一部を完全に剥離させた領域の少なくとも一部にニッケルめっき処理を施す第二工程(S02)と、ニッケルめっき層の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第三工程(S03)と、を含んでいる。
また、本発明の銀めっき部材の製造方法においては、第二工程(S02)の予備処理として、リフロー錫めっき層及び反応層の少なくとも一部を完全に剥離させた領域の少なくとも一部にストライクめっきを施すストライクめっき処理工程(S02’)及び/又は第三工程(S03)の予備処理として、ニッケルめっき層の少なくとも一部にストライクめっきを施すストライクめっき処理工程(S03’)を有することが好ましい。
金属基材に用いる金属は、電導性を有している限り特に限定されず、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、鉄及び鉄合金、チタン及びチタン合金、ステンレス、銅及び銅合金等を挙げることができるが、なかでも、電導性・熱伝導性・展延性に優れているという理由から、銅及び銅合金を用いることが好ましい。
金属基材の表面に錫めっき層を有するめっき材に対して前工程(S00)でリフロー処理を施し、当該リフロー処理の後に洗浄処理を行い、第一工程(S01)、ストライクめっき処理工程(S02’)、第二工程(S02)、ストライクめっき処理工程(S03’)、第三工程(S03)を経て、銀めっき部材を得ることができる。以下、各処理について詳細に説明する。
(1)錫めっき処理
金属基材に錫めっきを施した材料、及び錫めっき層を有する金属基材にリフロー処理を施した材料については、市販のものを使用することができる。また、錫めっきには、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の錫めっき手法を用いることができる。
錫めっき浴としては、酸性浴、中性浴、アルカリ性浴があり、いずれの浴も使用出来る。酸性浴としては硫酸浴や有機スルホン酸浴、中性浴はピロリン酸浴やグルコン酸浴、アルカリ性浴としてはスズ酸カリウム浴やスズ酸ナトリウム浴が一般的である。
(2)リフロー処理(前工程(S00))
一般的には、錫めっきへのリフローは時間の経過に伴うウィスカー(針状金属結晶)の成長を抑制するための処理であり、電着した錫めっき層を加熱して一旦溶融し、急冷する方法が用いられている。錫めっき層を溶融することによって、めっき時の応力(歪み)を除去し、金属基材との反応層を形成することで経時的な変化を低減することができる。なお、本発明のめっき材の製造方法においては、錫めっき層と金属基材との界面に反応層を形成させることがリフロー処理の主たる目的である。上記のウィスカーは、銅と錫めっきの拡散により、それらの界面に発生する結晶格子の大きいCu6Sn5の生成が原因と言われているところ、リフロー処理はこのウィスカー生成抑制のために行われるものであり、緻密なCu3Snを形成してバリア層とすることにより、銅の拡散を抑え、ウィスカー発生を抑制している。
リフロー処理は、金属基材表面の一部又は全体に施された錫めっき層を錫の融点以上に加熱して溶融させればよい。錫めっき層の内部応力を緩和するために、好ましい処理温度は250〜600℃であり、より好ましくは300〜500℃、更に好ましくは350〜450℃である。また、めっき外観をよくするために、好ましい処理時間は3〜40秒間であり、より好ましくは5〜30秒間、更に好ましくは5〜20秒間である。その他、加熱処理は還元雰囲気または不活性雰囲気下で行うことが好ましい。なお、錫めっき層を有する金属基材にリフロー処理を施しためっき材を購入し、前工程(S00)を省略してもよい。
(3)洗浄処理
洗浄工程は、任意の工程であり、図1には示していないが、リフロー錫めっき層を有する金属基材のうちの少なくともリフロー錫めっき層の表面を洗浄する工程である。ここでは、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の洗浄処理液及び処理条件を用いることができる。
洗浄処理液には一般的な非鉄金属用の浸漬脱脂溶液や電解脱脂溶液を使用することができるが、両性金属である錫の腐食を防止するため、pHが2超11未満の洗浄処理溶液を使用することが好ましく、pHが2以下の強酸浴やpHが11以上の強アルカリ浴の使用は避けることが好ましい。
具体的には、第三リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムまたはオルトケイ酸ナトリウム等10〜50g/Lを水溶した弱アルカリ性の浴に界面活性剤0.1〜10g/Lを加えた浴で浴温20〜70℃、10〜60秒間浸漬する。または陽極にステンレス鋼、チタン白金板、及び酸化イリジウム等の不溶性陽極を用いて、陰極電流密度2〜5A/dm2で陰極電解脱脂を行ってもよい。
(4)剥離処理(第一工程(S01))
剥離処理はめっき材の任意の領域からリフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離させるための処理である。剥離処理が不要な領域については、テープ、スパージャーマスク、レジスト、及びインクジェット印刷方式等の従来公知の種々の方法でマスキングを施し、最終的に銀めっき層を形成させたい領域のみに剥離処理を施すことができる。
リフロー錫めっき層を剥離させる方法は、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の剥離方法を用いることができるが、例えば、剥離したい箇所を適当な剥離液によって浸漬剥離又は電解剥離等する方法を用いることができる。
第一工程で用いる剥離液には硫酸、硝酸、及び水酸化ナトリウムを水溶させたものに酸化剤を添加したものを例示することができる。また、硫酸水溶液を用いた場合、剥離後に硫酸のS(硫黄)が残存し、銀めっきと反応することで変色や変質等を生じる可能性があることから、硝酸水溶液を用いることがより好ましい。本工程においてリフロー錫めっき層と反応層を完全に剥離するため、当該剥離領域の最表面は金属基材そのものとなっている。
なお、剥離処理後は酸洗浄することが好ましい。酸洗浄には、硫酸又は硝酸等の酸を3〜50%に希釈した一般的な酸洗浄液を用いることができる。
(5)ストライクめっき処理工程(S02’)
本工程におけるストライクめっき処理は、金属基材とニッケルめっき層との密着性を改善するために施される処理であり、リフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離させた領域の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっき処理を施すものである。
(A)銀ストライクめっき
銀ストライクめっき浴としては、例えば、シアン化銀及びシアン化銀カリウム等の銀塩と、シアン化カリウム及び塩化カリウム等の電導塩と、を含むものを用いることができる。
銀ストライクめっき処理には、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の銀めっき手法を用いることができるが、通常の銀めっきと比較して、めっき浴中の銀塩の濃度を低く、電導塩の濃度を高くすることが好ましい。
銀ストライクめっき処理に好適に用いることができる銀ストライクめっき浴は、銀塩と、シアン化アルカリ塩と、電導塩と、により構成され、必要に応じて添加剤が添加されていてもよい。各構成要素の好適な使用量は、銀塩:1〜10g/L、シアン化アルカリ塩:80〜200g/L、電導塩:0〜100g/L、添加剤:0〜1000ppmである。
銀塩としては、例えば、シアン化銀、ヨウ化銀、酸化銀、硫酸銀、硝酸銀、塩化銀等が挙げられ、電導塩としては、例えば、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ヨウ化カリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
添加剤としては金属添加剤及び/又は有機添加剤を用いることができる。また、金属添加剤としては、アンチモン(Sb)、セレン(Se)、テルル(Te)等を例示でき、有機添加剤としては、ベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸系化合物、メルカプタン類等を例示することができる。
銀ストライクめっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等の銀ストライクめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、可溶性陽極や、ステンレス鋼、チタン白金板、及び酸化イリジウム等の不溶性陽極を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:15〜50℃、電流密度:0.5〜5A/dm2、処理時間:5〜60秒を例示することができる。
なお、銀ストライクめっきは金属基材の全面に施してもよく、第二工程(S02)においてニッケルめっきを形成させたい領域のみに施してもよい。
(B)銅ストライクめっき
銅ストライクめっき浴には、酸性浴とアルカリ性浴のどちらを用いてもよい。
酸性浴は銅塩及び酸により構成され、添加剤が添加されてもよい。銅塩には、例えば、硫酸銅及びスルファミン酸銅等を用いることができる。酸には、例えば、硫酸及びスルファミン酸等を用いることができる。添加剤には、例えば、硫黄化合物(チオ尿素、ジスルホン塩、メルカプトベンゾチアゾール等)、有機化合物(ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール等)、及びセレン化合物等を用いることができる。
銅ストライクめっき処理に好適に用いることができる酸性浴の各構成要素の好適な使用量は、銅塩:60〜200g/L、酸:30〜200g/L、添加剤:0〜100ppmである。
アルカリ性浴にはシアン系浴を用いることができ、シアン系浴は銅塩、シアン化アルカリ塩及び電導塩により構成され、添加剤が添加されてもよい。銅塩には、例えば、シアン化銅等を用いることができる。シアン化アルカリ塩には、例えば、シアン化カリウム及びシアン化ナトリウム等を用いることができる。 電導塩には、例えば、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム等を用いることができる。添加剤には、例えば、ロッシェル塩、亜セレン酸カリウム、亜セレン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、酢酸鉛、酒石酸鉛等を用いることができる。
銅ストライクめっき処理に好適に用いることができるシアン系浴の各構成要素の好適な使用量は、銅塩:10〜80g/L、シアン化アルカリ酸:20〜50g/L、電導塩:10〜50g/L、添加剤:0〜60g/Lである。
銅ストライクめっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等の銅ストライクめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、電解銅等の可溶性陽極、及び/又は、ステンレス鋼、チタン白金板、酸化イリジウム等の不溶性陽極等を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:25〜70℃、電流密度:0.1〜6.0A/dm2、処理時間:5〜60秒を例示することができる。
なお、銅ストライクめっきは金属基材の全面に施してもよく、第二工程(S02)においてニッケルめっきを形成させたい領域のみに施してもよい。
(C)金ストライクめっき
金ストライクめっき浴としては、例えば、金塩、電導塩、キレート剤及び結晶成長剤を含むものを用いることができる。また、金ストライクめっき浴には光沢剤が添加されていてもよい。
金塩には、例えば、シアン化金、シアン化第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、亜硫酸金ナトリウム及びチオ硫酸金ナトリウム等を用いることができる。電導塩には、例えば、クエン酸カリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム及びチオ硫酸カリウム等を用いることができる。キレート剤には、例えば、エチレンジアミン四酢酸及びメチレンホスホン酸等を用いることができる。結晶成長剤には、例えば、コバルト、ニッケル、タリウム、銀、パラジウム、錫、亜鉛、銅、ビスマス、インジウム、ヒ素及びカドミウム等を用いることができる。なお、pH調整剤として、例えば、ポリリン酸、クエン酸、酒石酸、水酸化カリウム及び塩酸等を添加してもよい。
金ストライクめっき処理に好適に用いることができる金ストライクめっき浴の各構成要素の好適な使用量は、金塩:1〜10g/L、電導塩:0〜200g/L、キレート剤:0〜30g/L、結晶成長剤:0〜30g/Lである。
金ストライクめっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等の金ストライクめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、チタン白金板及び酸化イリジウム等の不溶性陽極等を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:20〜40℃、電流密度:0.5〜5.0A/dm2、処理時間:5〜60秒、pH:0.5〜7.0を例示することができる。
なお、金ストライクめっきは金属基材の全面に施してもよく、第二工程(S02)においてニッケルめっきを形成させたい領域のみに施してもよい。
(D)ニッケルストライクめっき
ニッケルストライクめっき浴としては、例えば、ニッケル塩、陽極溶解促進剤及びpH緩衝剤を含むものを用いることができる。また、ニッケルストライクめっき浴には添加剤が添加されていてもよい。
ニッケル塩には、例えば、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル及び塩化ニッケル等を用いることができる。陽極溶解促進剤には、例えば、塩化ニッケル及び塩酸等を用いることができる。pH緩衝剤には、例えば、ホウ酸、酢酸ニッケル及びクエン酸等を用いることができる。添加剤には、例えば、1次光沢剤(サッカリン、ベンゼン、ナフタレン(ジ、トリ)、スルホン酸ナトリウム、スルホンアミド、スルフィン酸等)、2次光沢剤(有機化合物:ブチンジオール、クマリン、アリルアルデヒドスルホン酸等、金属塩:コバルト、鉛、亜鉛等)及びピット防止剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)等を用いることができる。
ニッケルストライクめっき処理に好適に用いることができるニッケルストライクめっき浴の各構成要素の好適な使用量は、ニッケル塩:200〜600g/L、陽極溶解促進剤:0〜300g/L、pH緩衝剤:0〜50g/L、添加剤:0〜20g/Lである。
ニッケルストライクめっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等のニッケルストライクめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、電解ニッケル、カーボナイズドニッケル、デポライズドニッケル、サルファニッケル等の可溶性陽極等を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:20〜70℃、電流密度:0.1〜15.0A/dm2、処理時間:5〜60秒、pH:0.5〜4.5を例示することができる。
なお、ニッケルストライクめっきは金属基材の全面に施してもよく、第二工程(S02)においてニッケルめっきを形成させたい領域のみに施してもよい。
上記各種ストライクめっきは1種類のみを施しても、複数のストライクめっきを積層させてもよい。また、リフロー錫めっき層及び反応層を完全に剥離させた領域の表面状態により、ストライクめっき処理なしでもニッケルめっきの密着状況が良好となる場合は、当該ストライクめっき処理を省略することができる。
(6)ニッケルめっき処理(第二工程(S02))
ニッケルめっき処理は、金属基材と銀めっき層との間において、金属基材を構成する元素と銀との拡散及び反応を防止するバリア層として機能するニッケルめっき層を形成させるために施される処理である。金属基材と銀めっき層との間にニッケルめっき層が存在することで、金属基材を構成する元素と銀との拡散及び反応に伴う金属間化合物の形成による、銀めっき層の脆化を抑制することができる。
ニッケルめっき浴としては、例えば、ニッケル塩、陽極溶解促進剤及びpH緩衝剤を含むものを用いることができる。また、ニッケルめっき浴には添加剤が添加されていてもよい。
ニッケル塩には、例えば、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル及び塩化ニッケル等を用いることができる。陽極溶解促進剤には、例えば、塩化ニッケル及び塩酸等を用いることができる。pH緩衝剤には、例えば、ホウ酸、酢酸ニッケル及びクエン酸等を用いることができる。添加剤には、例えば、1次光沢剤(サッカリン、ベンゼン、ナフタレン(ジ、トリ)スルホン酸ナトリウム、スルホンアミド、スルフィン酸等)、2次光沢剤(有機化合物:ブチンジオール、クマリン、アリルアルデヒドスルホン酸等、金属塩:コバルト、鉛、亜鉛等)、及びピット防止剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)等を用いることができる。
ニッケルめっき処理に好適に用いることができるニッケルめっき浴の各構成要素の好適な使用量は、ニッケル塩:200〜600g/L、陽極溶解促進剤:0〜300g/L、pH緩衝剤:20〜50g/L、添加剤:0〜20g/Lである。
ニッケルめっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等のニッケルめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、電解ニッケル、カーボナイズドニッケル、デポライズドニッケル、サルファニッケル等の可溶性陽極等を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:20〜70℃、電流密度:0.1〜15.0A/dm2、処理時間:0.5〜50000秒、pH:0.5〜4.5を例示することができる。
なお、前述のとおり、第二工程(S02)のニッケルめっき処理によって形成されるニッケルめっき層は、連続する膜形状であることが好ましく、当該ニッケルめっき層の厚さは0.05μm〜10μmであることが好ましい。0.05μm未満であるとバリア効果に乏しく、10μm以上であると曲げ加工時にクラックが発生しやすくなる。なお、ニッケルめっき層は、本発明の効果を損なわない範囲で、粒状や島状の不連続な膜形状であってもよい。後者の場合、粒状及び島状部分が部分的に連続していてもよい。
(7)ストライクめっき処理工程(S03’)
本工程におけるストライクめっき処理は、ニッケルめっき層と銀めっき層との密着性を改善するために施される処理であり、ニッケルめっき層の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっき処理を施すものである。なお、ストライクめっき処理には銀ストライクめっき処理のみを用いることが好ましい。各ストライクめっきの詳細については、上記ストライクめっき処理工程(S02’)に記載のとおりである。
(8)銀めっき処理(第三工程(S03))
銀めっき処理は第二工程(S02)において形成させたニッケルめっき層の少なくとも一部、又は、ストライクめっき処理工程(S03’)においてストライクめっきされた領域のうちの少なくとも一部に、概略的には単一のより厚い銀めっき層を形成させるための処理である。
銀めっき処理には、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の銀めっき手法を用いることができるが、銀ストライクめっきと比較して、めっき浴中の銀塩の濃度を高く、電導塩の濃度を低くすることが好ましい。
銀めっき処理に好適に用いることができる銀めっき浴は、銀塩と、シアン化アルカリ塩と、電導塩と、により構成され、必要に応じて添加剤が添加されていてもよい。各構成要素の好適な使用量は、銀塩:40〜150g/L、シアン化アルカリ塩:20〜200g/L、電導塩:10〜300g/L、添加剤:0〜10g/Lである。
銀塩としては、例えば、シアン化銀、シアン化銀カリウム、ヨウ化銀、酸化銀、硫酸銀、硝酸銀、塩化銀等を用いることができる。シアン化アルカリ塩としては、例えば、シアン化カリウム及びシアン化ナトリウム等を用いることができる。電導塩としては、例えば、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ヨウ化カリウム、チオ硫酸ナトリウム等を用いることができる。
添加剤としては、例えば、金属添加剤(アンチモン、セレン、テルル等)及び有機添加剤(ベンゼンスルホン酸、メルカプタン類、エチレンジアミン四酢酸等)を用いることができる。
めっき浴の浴温度、陽極材料、電流密度等のめっき条件は、用いるめっき浴及び必要とするめっき厚さ等に応じて適宜設定することができる。例えば、陽極材料には、銀、ステンレス鋼、チタン白金板、酸化イリジウム等の不溶性陽極を用いることが好ましい。また、好適なめっき条件としては、浴温:15〜70℃、電流密度:0.5〜20.0A/dm2、処理時間:0.5〜10000秒、pH:7.0〜10.0を例示することができる。
なお、銀めっきは金属基材及び錫めっき層の全面に施してもよく、第二工程(S02)においてニッケルめっき層を形成させた領域、又は、ストライクめっき処理工程(S03’)においてストライクめっきを形成させた領域のみに施してもよい。
≪めっき材≫
図2は、本発明の銀めっき部材の実施形態の一例における概略断面図である。めっき材1は、金属基材2の表面にリフロー錫めっき層4及び銀めっき層6が形成されている。また、リフロー錫めっき層4と金属基材2との界面には反応層8が形成されている。
反応層8は錫めっき層にリフロー処理を施してリフロー錫めっき層4を形成させる工程において、金属基材2と錫めっき層との原子拡散及び反応によって形成されるものである。銀めっき層6はリフロー錫めっき層4と反応層8を完全に剥離した領域に形成されたニッケルめっき層10の表面に形成されているため、ニッケルめっき層10と金属基材2との間には、リフロー錫めっき層4及び反応層8が存在しない。
金属基材2の金属は、電導性を有している限り特に限定されず、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、鉄及び鉄合金、チタン及びチタン合金、ステンレス、銅及び銅合金等を挙げることができるが、なかでも、電導性・熱伝導性・展延性に優れているという理由から、銅及び銅合金を用いることが好ましい。
ニッケルめっき層10と金属基材2との密着性が十分でない場合は、ニッケルめっき層10と金属基材2との間にストライクめっき層12が形成され、ニッケルめっき層10と銀めっき層6との密着性が十分でない場合は、ニッケルめっき層10と銀めっき層6との間にストライクめっき層12’が形成される。ストライクめっき層12及びストライクめっき層12’は連続する膜形状であっても、本発明の効果を損なわない範囲で、粒状や島状の不連続な膜形状であってもよい。後者の場合、粒状及び島状部分が部分的に連続していてもよい。なお、ストライクめっき条件によっては、ストライクめっき層12及びストライクめっき層12’の識別が困難な場合も存在する。ストライクめっき層12及びストライクめっき層12’の厚さは0.01〜0.5μmであることが好ましい。
ストライクめっき層12’ は、上記(5)ストライクめっき処理工程(S02’)に記載のいずれかのストライクめっき処理によって形成される1種類のストライクめっき層であっても、複数のストライクめっきを積層させたものでもよいが、銀ストライクめっき層のみから構成されることが好ましい。また、ストライクめっき層12は、上記(5)ストライクめっき処理工程(S02’)に記載のいずれかのストライクめっき処理によって形成される1種類のストライクめっき層であっても、複数のストライクめっきを積層させたものでもよい。
ストライクめっき層12’の表面には、銀めっき層6が形成されている。銀めっき層6の厚さは0.1μm〜50μmであることが好ましく、ビッカース硬度は10HV〜250HVであることが好ましい。0.1μm未満では銀めっき層6の耐摩耗性を利用することができず、50μmより厚い場合は銀の使用量が増加するため経済的でない。
≪接続端子≫
本発明の銀めっき部材は、各種接続端子に好適に用いることができる。具体的には、耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面をリフロー錫めっき層4とし、電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層6とすることで、安価で高性能な接続端子を製造することができる。ここでいう嵌合部とは、屈曲やカシメ等により他の部材を挟む等して、他の部材と接続される部分のことである。
図3は、本発明の接続端子の一例を示す概略図である。図3に示されている接続端子20は高圧端子であるが、接続端子20において電導性が要求される接点部分22の最表面は銀めっき層6となっており、耐摩耗性を要求されるハーネスとの接続部分24は最表面がリフロー錫めっき層4となっている。
従来、接続端子には軸受性及び加工性に優れたリフロー錫めっきが多く用いられてきたが、耐摩耗性に乏しい、電気抵抗が高い、といった問題が存在した。これに対し、最表面を銀めっき層6とすることで、銀めっき層6が有する優れた耐摩耗性、低い電気抵抗、及び良好な耐熱性を利用することができる。
めっき材1においては、銀めっき層6と金属基材2との間にニッケルめっき層10が存在するため、金属基材を構成する元素と銀との拡散及び反応に伴う金属間化合物の形成による銀めっき層6の脆化を極めて効果的に抑制することができる。
また、ストライクめっき層12及び/又はストライクめっき層12’により、密着性に優れたニッケルめっき層10及び銀めっき層6を有する接続端子20を得ることができる。
更に、摺動摩耗が顕著な領域の最表面を銀めっき層6とすることで、摺動摩耗によって飛散したリフロー錫めっき層4の破片を原因とする、発火及び感電等の重大な事故を防止することができる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
≪実施例1≫
市販のリフロー錫めっき材(厚さ0.6mmの銅合金材へ錫めっきを施し、リフロー処理(前工程)を施したもの)に以下の工程で0.1μmの銀めっき層を形成させた。キザイ株式会社製のマックスクリーンNG−30を40g/L含有する50℃の洗浄処理液に、上記錫めっき材を60秒間浸漬させることで、錫めっき層の表面に洗浄処理を施した。
次に、株式会社JCU社製のエバストリップST−40A及びST−401NCをそれぞれ450ml/L及び100ml/L含有する25℃の剥離液に、上記洗浄処理後の錫めっき材を360秒間浸漬させて剥離処理(第一工程)を施した。なお、剥離が不要な領域についてはマスキングテープ(絶縁テープ)を貼り付けることによってマスキングを施している。
次に、300g/Lのスルファミン酸ニッケル、5g/Lの塩化ニッケル・6水和物、10g/Lのホウ酸、及び0.2g/Lのラウリル硫酸ナトリウムを含むニッケルめっき浴を用い、陽極材料をサルファニッケル板、陰極材料を剥離処理後の錫めっき材として、浴温:50℃、電流密度:2A/dm2の条件で10秒間のニッケルめっき処理を施し、0.05μmのニッケル層を形成させた(第二工程)。
次に、3g/Lのシアン化銀、150g/Lのシアン化カリウム、及び15g/Lの炭酸カリウムを含む銀ストライクめっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料を剥離処理後の錫めっき材として、浴温:室温、電流密度:2A/dm2の条件で10秒間の銀ストライクめっき処理を施した(ストライクめっき処理工程)。
次に、40g/Lのシアン化銀、30g/Lのシアン化カリウム、及び30g/Lの炭酸カリウムを含む銀めっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料を銀ストライクめっき処理後の錫めっき材として、浴温:30℃、電流密度:4A/dm2の条件で26秒間の処理を施し、1μmの単一の銀めっき層を形成させた(第三工程)。
[評価]
(1)密着性評価
上記のようにして作製しためっき材について密着性の評価を行った。セロハンテープ(ニチバン株式会社製の#405)を指圧にて銀めっき層に押し付け、当該セロハンテープを引き剥がした後に銀めっき層の剥がれや膨れが発生しなかった場合は○、発生した場合は×とし、得られた結果を表1に示した。
(2)金属間化合物(Ag3Sn)相の確認
上記のようにして作製しためっき材について金属間化合物(Ag3Sn)相が形成しているか否かを確認した。具体的には、室温で50時間放置しためっき材に対するX線回折結果により、金属間化合物(Ag3Sn)相に由来する回折ピークの有無を確認した。用いた装置は株式会社リガク製のUltima IV(検出器D/teX Ultra、CuKα線使用)であり、40kV−40mA、ステップ角0.1°、スキャン角度範囲20°〜100°の条件で測定した。金属間化合物(Ag3Sn)相に由来する回折ピークが確認された場合は×、確認されなかった場合は○とし、得られた結果を表1に示した。
≪実施例2≫
ニッケルめっき処理の時間を26秒間とし、厚さ0.1μmのニッケルめっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示す。
≪実施例3≫
ニッケルめっき処理の時間を26秒間とし、厚さ0.1μmのニッケルめっき層を形成し、銀めっき処理の時間を130秒間とし、厚さ5μmの銀めっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示す。
≪実施例4≫
ニッケルめっき処理の時間を26秒間とし、厚さ0.1μmのニッケルめっき層を形成し、銀めっき処理の時間を260秒間とし、厚さ10μmの銀めっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示す。
≪実施例5≫
市販のリフロー錫めっき材(厚さ0.6mmの銅合金材へ錫めっきを施し、リフロー処理を施したものをキザイ株式会社製のマックスクリーンNG−30を40g/L含有する50℃の洗浄処理液に、60秒間浸漬させることで、錫めっき層の表面に洗浄処理を施した。
次に、株式会社JCU社製のエバストリップST−40A及びST−401NCをそれぞれ450ml/L及び100ml/L含有する25℃の剥離液に、上記洗浄処理後の錫めっき材を360秒間浸漬させて剥離処理を施した。なお、剥離が不要な領域についてはマスキングテープ(絶縁テープ)を貼り付けることによってマスキングを施している。
次に、3g/Lのシアン化銀、150g/Lのシアン化カリウム、及び15g/Lの炭酸カリウムを含む銀ストライクめっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料を剥離処理後の錫めっき材として、浴温:室温、電流密度:2A/dm2の条件で10秒間の銀ストライクめっき処理を施した。
次に、300g/Lのスルファミン酸ニッケル、5g/Lの塩化ニッケル・6水和物、10g/Lのホウ酸、及び0.2g/Lのラウリル硫酸ナトリウムを含むニッケルめっき浴を用い、陽極材料をサルファニッケル板、陰極材料を銀ストライクめっき処理後の錫めっき材として、浴温:50℃、電流密度:2A/dm2の条件で200秒間のニッケルめっき処理を施し、1μmのニッケルめっき層を形成させた。
次に、3g/Lのシアン化銀、150g/Lのシアン化カリウム、及び15g/Lの炭酸カリウムを含む銀ストライクめっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料をニッケルめっき処理後の錫めっき材として、浴温:室温、電流密度:2A/dm2の条件で10秒間の銀ストライクめっき処理を施した。
次に、40g/Lのシアン化銀、30g/Lのシアン化カリウム、及び30g/Lの炭酸カリウムを含む銀めっき浴を用い、陽極材料をチタン白金板、陰極材料を銀ストライクめっき処理後の錫めっき材として、浴温:30℃、電流密度:4A/dm2の条件で130秒間の処理を施し、5μmの単一の銀めっき層を形成させた。
[評価]
(1)密着性評価
1mmのカット間隔で碁盤目状にカット(クロスカット試験)を行った後、セロハンテープ(ニチバン株式会社製の#405)を指圧にて銀めっき層に押し付け、当該セロハンテープを引き剥がした後に銀めっき層の剥がれや膨れが発生しなかった場合は○、発生した場合は×とし、得られた結果を表2に示した。
≪比較例1≫
銀ストライクめっき処理を施さず、ニッケルめっき層及び銀めっき層の厚さをそれぞれ0.1μm及び1μmとした以外は、実施例1と同様にして銀めっき層を有するめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示す。
≪比較例2≫
リフロー錫めっきの剥離処理を施さず、リフロー錫めっき層に対して銀ストライクめっき処理を施した以外は、比較例1と同様にして銀めっき層を有するめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示す。
≪比較例3≫
ニッケルめっき処理の予備処理として、銀ストライクめっき処理を施さなかったこと以外は、実施例5と同様にしてめっき材を作製し、実施例5と同様の密着性評価を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 2015092979
表1に示す結果から、本発明の実施例に関しては、銀めっき層の厚さに係らず、銀めっき層と金属基材とが良好に接合されていることが分かる。これに対し、銀ストライク処理を施さない場合は密着性評価によって銀めっき層が剥離しており、銀めっき層とニッケルめっき層とが良好に接合されていないことが確認される(比較例1)。
また、本発明の実施例に関しては、金属間化合物(Ag3Sn)相が形成されていない。これに対し、リフロー錫めっき層を剥離させない場合では、金属間化合物(Ag3Sn)相が形成されており、銀めっき層の脆化が進行している(比較例2)。
Figure 2015092979
表2に示す結果から、ニッケルめっき処理の予備処理として、銀ストライクめっき処理を施した実施例5で得られためっき材は、良好なクロスカット試験結果が得られており、基材及び全てのめっき層間において密着性に問題がないことが分かる。一方で、ニッケルめっき処理の予備処理として、銀ストライクめっき処理を施していない比較例3で得られためっき材では、クロスカット試験において基材とニッケルめっき層の間で剥離が認められた。
1・・・めっき材、
2・・・金属基材、
4・・・リフロー錫めっき層、
6・・・銀めっき層、
8・・・反応層、
10・・・ニッケルめっき層、
12,12’・・・ストライクめっき層、
20・・・接続端子、
22・・・接点部分、
24・・・接続部分。

Claims (9)

  1. 少なくとも一部にリフロー錫めっき層を有する金属基材であって、前記リフロー錫めっき層と前記金属基材との界面に反応層を有する金属基材から、前記リフロー錫めっき層及び前記反応層の少なくとも一部を完全に剥離させる第一工程と、
    前記リフロー錫めっき層及び前記反応層を完全に剥離させた領域の少なくとも一部にニッケルめっき処理を施す第二工程と、
    前記第二工程によって形成されたニッケルめっき層の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第三工程と、を含むこと、
    を特徴とするめっき材の製造方法。
  2. 前記第二工程の予備処理として、前記リフロー錫めっき層及び前記反応層を完全に剥離させた前記領域の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっきを施すこと、
    を特徴とする請求項1に記載のめっき材の製造方法。
  3. 前記第三工程の予備処理として、前記ニッケルめっき層の少なくとも一部に、銀ストライクめっき、銅ストライクめっき、金ストライクめっき、ニッケルストライクめっきの群から選ばれる1または2以上のストライクめっきを施すこと、
    を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のめっき材の製造方法。
  4. 前記第三工程の予備処理として施す前記ストライクめっきが銀ストライクめっきであること、
    を特徴とする請求項3に記載のめっき材の製造方法。
  5. 前記ニッケルめっき層の厚さが0.05μm〜10μmであること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のめっき材の製造方法。
  6. 前記銀めっき層の厚さが0.1μm〜50μmであり、
    前記銀めっき層のビッカース硬度が10HV〜250HVであること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のめっき材の製造方法。
  7. 金属基材の表面に、リフロー錫めっき層が形成された領域と、銀めっき層が形成された領域と、をそれぞれ有するめっき材であって、
    前記銀めっき層はニッケルめっき層を介して前記金属基材の表面に形成され、
    前記リフロー錫めっき層と前記金属基材の界面にはCu3Snを含む反応層が存在し、
    前記ニッケルめっき層と前記金属基材の界面にはCu3Snを含む反応層が存在しないこと、
    を特徴とするめっき材。
  8. 請求項7に記載のめっき材を有すること、
    を特徴とする接続端子。
  9. 耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面をリフロー錫めっき層とし、
    電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層とすること、
    を特徴とする請求項8に記載の接続端子。
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