JP6182757B2 - めっき材の製造方法及びめっき材 - Google Patents
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ニッケル系基材の表面に銀めっき層を形成させるめっき材の製造方法であって、
前記ニッケル系基材の少なくとも一部に金ストライクめっき処理を施す第一工程と、
前記金ストライクめっき処理を施した領域の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第二工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき材の製造方法を提供する。
ニッケル系基材の表面に形成された金ストライクめっき層と、
前記金ストライクめっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記金ストライクめっき層は前記ニッケル系基材に対して冶金的に接合され、
前記銀めっき層は前記金ストライクめっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とするめっき材を提供する。
図1は、本発明のめっき材の製造方法の工程図である。本発明のめっき材の製造方法は、ニッケル系基材に銀めっき層を形成させるめっき材の製造方法であって、ニッケル系基材の表面の任意の領域に金ストライクめっき層を形成させる第一工程(S01)と、金ストライクめっき層の任意の領域に銀めっき層を形成させる第二工程(S02)と、を含んでいる。
洗浄工程は、任意の工程であり、図1には示していないが、金属基材の表面を洗浄する工程である。ここでは、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の洗浄処理液及び処理条件を用いることができる。
ニッケルめっき処理は、ニッケル系基材以外の金属基材に対し、表面にニッケルめっき層を形成させるための処理である。金属基材の表面をニッケルめっき層とすることで、当該金属基材をニッケル系基材と同様に扱うことができる。なお、ニッケル系基材に対してニッケルめっき処理を施してもよい。
金ストライクめっき処理は、ニッケル系基材又は前工程(S00)によって形成されたニッケルめっき層と、銀めっき層との密着性を改善するために施される処理である。銀めっき層のストライクめっき層として金めっき層を用いることで、銅ストライクめっき層を用いた場合に生じるような銀めっき層の変色や接触抵抗の上昇を防止することができる。
銀めっき処理は第一工程(S01)において金ストライクめっきされた領域のうちの少なくとも一部に、概略的には単一のより厚い銀めっき層を形成させるための処理である。
(1)第一実施形態
図2は、本発明のめっき材の第一実施形態の概略断面図である。めっき材1は、ニッケル系基材2の表面に金ストライクめっき層4が形成され、金ストライクめっき層4の表面に銀めっき層6が形成されている。
図3は、本発明のめっき材の第二実施形態の概略断面図である。めっき積層体1は、金属基材8の表面にニッケルめっき層10が形成され、ニッケルめっき層10の表面に金ストライクめっき層4が形成されている。更に、金ストライクめっき層4の表面に銀めっき層6が形成されている。
市販の銅板(厚さ0.5mm、めっき面積0.56dm2)に以下の工程で厚さ4μmの銀めっき層を形成させた。
(1)密着性評価
上記のようにして作製しためっき積層体について密着性の評価を行った。セロハンテープ(ニチバン株式会社製の#405)を指圧にて銀めっき層に押し付け、当該セロハンテープを引き剥がした後に銀めっき層の剥がれや膨れが発生しなかった場合は○、発生した場合は×とし、得られた結果を表1に示した。また、150℃の大気中で100時間保持しためっき材と350℃の大気中で3分間保持しためっき材についても同様の評価を行い、得られた結果も表1に示した。
上記のようにして作製しためっき材について、加熱処理後に銀めっき層に膨れが生じるか否かを確認した。具体的には、150℃の大気中で100時間保持しためっき材と350℃の大気中で3分間保持しためっき材につき、銀めっき層の膨れの有無を光学顕微鏡で観察した。膨れが認められなかった場合は○、膨れが認められた場合は×とし、得られた結果を表1に示した。
上記のようにして作製しためっき材について、加熱処理をしない場合及び加熱処理をした場合に、銅の黒色が発生するか否かを確認した。具体的には、室温に放置しためっき材と、加熱処理(低温条件:150℃の大気中で100時間保持、高温条件:350℃の大気中で3分間保持)しためっき材につき、黒色発生の有無を光学顕微鏡で観察した。黒色が認められなかった場合は○、黒色が認められた場合は×とし、得られた結果を表1に示した。
第一工程(S01)における電流密度を0.5A/dm2、処理時間を6秒間とした以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、金ストライクめっき層の厚さは5.0nmであった。
第一工程(S01)における電流密度を3A/dm2、処理時間を6秒間とした以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、金ストライクめっき層の厚さは0.2μmであった。
金属基材を市販のコバール材(厚さ0.4mm、めっき面積0.06dm2)とし、第二工程(S02)における浴温を40℃、電流密度を3A/dm2とした以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、金ストライクめっき層の厚さは0.1nmであった。
第一工程(S01)における電流密度を1A/dm2、処理時間を6秒間とした以外は、実施例4と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、金ストライクめっき層の厚さは5nmであった。
第一工程(S01)における電流密度を3A/dm2、処理時間を6秒間とした以外は、実施例4と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、金ストライクめっき層の厚さは0.2μmであった。
第一工程(S01)における金ストライクめっき処理の代わりに、以下の銅ストライクめっき処理を施した以外は、実施例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。銅ストライクめっき処理としては、シアン化第一銅20g/L、シアン化カリウム30g/L、を含むめっき浴を用い、陽極材料をチタン白金、陰極材料を前工程(S00)後の銅板として、浴温40℃、電流密度2.6A/dm2の条件で施した。なお、銅ストライクめっきの厚さは0.2μmであった。
金属基材を市販のコバール材(厚さ0.4mm、めっき面積0.06dm2)とし、前工程(S00)を施さず(ニッケルめっき層を形成させず)、第二工程(S02)における浴温を40℃、電流密度を3A/dm2とした以外は、比較例1と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。なお、銅ストライクめっきの厚さは0.2μmであった。
銅ストライクめっき層を形成させない以外は、比較例2と同様にしてめっき材を作製し、各種評価を行った。得られた結果を表1に示した。
2・・・ニッケル系基材、
4・・・金ストライクめっき層、
6・・・銀めっき層、
8・・・金属基材、
10・・・ニッケルめっき層。
Claims (4)
- ニッケル系基材の表面に銀めっき層を形成させるめっき材の製造方法であって、
前記ニッケル系基材の少なくとも一部に金ストライクめっき処理を施す第一工程と、
前記金ストライクめっき処理を施した領域の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第二工程と、を含み、
前記ニッケル系基材が、ニッケル基材、ニッケル系合金基材、及び厚さが0.05μm〜10μmのニッケルめっき層を形成させた金属基材のうちのいずれかであり、
前記第一工程によって形成される金ストライクめっき層の厚さが0.1nm〜0.2μmであり、
前記金ストライクめっき層のビッカース硬度が10〜250HVであること、
を特徴とするめっき材の製造方法。 - 前記第二工程によって形成させる銀めっき層の厚さ及びビッカース硬度をそれぞれ0.1〜50μm及び10〜250HVとすること、
を特徴とする請求項1に記載のめっき材の製造方法。 - ニッケル系基材の表面に形成された金ストライクめっき層と、
前記金ストライクめっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記ニッケル系基材が、ニッケル基材、ニッケル系合金基材、及び厚さが0.05μm〜10μmのニッケルめっき層を形成させた金属基材のうちのいずれかであり、
前記金ストライクめっき層の厚さが0.1nm〜0.2μmであり、
前記金ストライクめっき層のビッカース硬度が10〜250HVであり、
前記金ストライクめっき層は前記ニッケル系基材に対して冶金的に接合され、
前記銀めっき層は前記金ストライクめっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とするめっき材。 - 前記銀めっき層の厚さ及びビッカース硬度がそれぞれ0.1〜50μm及び10〜250HVであること、
を特徴とする請求項3に記載のめっき材。
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