JP2014237883A - めっき積層体の製造方法及びめっき積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属基材の表面に形成された錫めっき層の上に銀めっき層を形成させるめっき積層体の製造方法であって、錫めっき層の表面の任意の領域に銀ストライクめっき処理を施す第一工程と、銀ストライクめっき処理を施した後の領域の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第二工程と、を含むこと、を特徴とするめっき積層体の製造方法。
【選択図】図1
Description
金属基材の表面に形成された錫めっき層の上に銀めっき層を形成させるめっき積層体の製造方法であって、
前記錫めっき層の表面の任意の領域(即ち、所望する所定の領域)に銀ストライクめっき処理を施す第一工程と、
前記銀ストライクめっき処理を施した後の前記領域の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第二工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき積層体の製造方法を提供する。
金属基材の表面に形成された錫めっき層と、
前記錫めっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記銀めっき層は前記錫めっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とする。
図1は、本発明のめっき積層体の製造方法の工程図である。本発明のめっき積層体の製造方法は、金属基材の表面に形成された錫めっき層の上に銀めっき層を形成させるめっき積層体の製造方法であって、錫めっき層の任意の領域に銀ストライクめっき処理を施す第一工程(S01)と、銀ストライクめっき処理の後に銀めっき処理を施す第二工程(S02)と、を含んでいる。
金属基材に錫めっきを施した材料については市販のものを使用することができる。また、錫めっきには、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の錫めっき手法を用いることができる。
洗浄工程は、任意の工程であり、図1には示していないが、錫めっき層を有する金属基材のうちの少なくとも錫めっき層の表面を洗浄する工程である。ここでは、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の洗浄処理液及び処理条件を用いることができる。
銀ストライクめっき処理は、金属基材上の錫めっき層と銀めっきとの密着性を改善するために施される処理である。銀ストライクめっき浴としては、例えば、シアン化銀及びシアン化銀カリウム等の銀塩と、シアン化カリウム及び塩化カリウム等の電導塩と、を含むものを用いることができる。
銀めっき処理は第一工程(S01)において銀ストライクめっきされた領域のうちの少なくとも一部に、概略的には単一のより厚い銀めっき層を形成させるための処理である。
(1)第一実施形態
図2は、本発明のめっき積層体の第一実施形態の概略断面図である。めっき積層体1は、金属基材2の表面に錫めっき層4が形成され、錫めっき層4の表面全体に銀ストライクめっき層6が形成されている。更に、銀ストライクめっき層6の表面全体に銀めっき層8が形成されている。
図3は、本発明のめっき積層体の第二実施形態の概略断面図である。めっき積層体1は、金属基材2の表面に錫めっき層4が形成され、錫めっき層4の表面の一部に銀ストライクめっき層6が形成されている。更に、銀ストライクめっき層6の表面全体に銀めっき層8が形成されている。なお、銀ストライクめっき層6及び銀めっき層が形成されている場所以外は第一実施形態と同様である。
図4は、本発明のめっき積層体の第三実施形態の概略断面図である。めっき積層体1は、金属基材2の表面に錫めっき層4が形成され、錫めっき層4の表面全体に銀ストライクめっき層6が形成されている。更に、銀ストライクめっき層6の表面の一部に銀めっき層8が形成されている。なお、銀めっき層が形成されている場所以外は第一実施形態と同様である。また、第一実施形態〜第三実施形態においては錫めっき層4が金属基材2の全面に形成されているが、錫めっき層4は金属基材2の一部に形成されていてもよい。
本発明のめっき積層体は、各種接続端子に好適に用いることができる。具体的には、耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面を錫めっき層4とし、電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層8とすることで、安価で高性能な接続端子を製造することができる。ここでいう嵌合部とは、屈曲やカシメ等により他の部材を挟む等して、他の部材と接続される部分のことである。
市販の錫めっき材(厚さ0.6mmの銅合金材へ錫めっきを施し、リフローを施したもの)に以下の工程で0.1μmの銀めっき層を形成させた。キザイ株式会社製のマックスクリーンNG−30を40g/L含有する50℃の洗浄処理液に、上記錫めっき材を60秒間浸漬させることで、錫めっき層の表面に洗浄処理を施した。
上記のようにして作製しためっき積層体について密着性の評価を行った。セロハンテープ(ニチバン株式会社製の#405)を指圧にて銀めっき層に押し付け、当該セロハンテープを引き剥がした後に銀めっき層の剥がれや膨れが発生しなかった場合は○、発生した場合は×とし、得られた結果を表1に示した。
銀めっき処理の時間を130秒間とし、厚さ5μmの銀めっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき積層体を作製し、密着性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
銀めっき処理の時間を1300秒間とし、厚さ50μmの銀めっき層を形成させた以外は、実施例1と同様にしてめっき積層体を作製し、密着性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
銀ストライクめっき処理を施さない以外は、実施例1と同様にして厚さ0.1μmの銀めっき層を有するめっき積層体を作製し、密着性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
銀めっき処理の時間を130秒間とし、厚さ5μmの銀めっき層を形成させた以外は、比較例1と同様にしてめっき積層体を作製し、密着性の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
2・・・金属基材、
4・・・錫めっき層、
6・・・銀ストライクめっき層、
8・・・銀めっき層、
10・・・接続端子、
12・・・接点部分、
14・・・接続部分。
Claims (5)
- 金属基材の表面に形成された錫めっき層の上に銀めっき層を形成させるめっき積層体の製造方法であって、
前記錫めっき層の表面の任意の領域に銀ストライクめっき処理を施す第一工程と、
前記銀ストライクめっき処理を施した後の前記領域の少なくとも一部に銀めっき処理を施す第二工程と、を含むこと、
を特徴とするめっき積層体の製造方法。 - 前記銀めっき層の厚さが0.1μm〜50μmであること、
を特徴とする請求項1に記載のめっき積層体の製造方法。 - 金属基材の表面に形成された錫めっき層と、
前記錫めっき層の上に形成された銀めっき層と、を有し、
前記銀めっき層は前記錫めっき層に対して冶金的に接合されていること、
を特徴とするめっき積層体。 - 請求項3に記載のめっき積層体を有すること、
を特徴とする接続端子。 - 耐摩耗性が要求される嵌合部の最表面を錫めっき層とし、
電導性が要求される接点部の最表面を銀めっき層とすること、
を特徴とする請求項4に記載の接続端子。
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JP2020193366A (ja) * | 2019-05-28 | 2020-12-03 | オリエンタル鍍金株式会社 | めっき積層体の製造方法及びめっき積層体 |
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