JPWO2015041022A1 - 印刷インキ及び印刷物 - Google Patents

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Abstract

溶剤成分の95質量%以上を単一種のアルコール系溶剤及び水で構成し、乾燥性、印刷安定性、物性が高いことはもとより、印刷時に、揮発溶剤の回収がし易く、且つ、インキが染み込むトラッピング不良を軽減した印刷インキ及びこれを印刷してなる印刷物を提供する。ポリウレタンポリウレア樹脂、着色剤、及び単一種のアルコール系溶剤を含有する印刷インキであって、前記ポリウレタンポリウレア樹脂として、ポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分とジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)とを必須の成分として反応させて得られる樹脂を用いる。

Description

本発明は、溶剤の95%以上を単一のアルコール系溶剤及び水で構成する、印刷時に揮発溶剤の回収を容易にした溶剤回収再利用に適する印刷インキに関する。
近年、自然環境の破壊や、成層圏におけるオゾン層の破壊、更には低層圏における酸性雨による農産物への打撃や森林資源の破壊、光化学オキシダントによる人体への悪影響などの大気汚染に関する問題は日々深刻になっている。そのため、これを防止する為のPRTR法の施行、悪臭防止法の規制強化、京都議定書の二酸化炭素排出量の削減、大気汚染防止法、埼玉県生活環境保全条例など、大気環境保全に関する法律も年々厳しくなってきている。特に、有機溶剤を大量に使用し放出しているグラビア印刷業界では、これらの問題を解決するひとつの手段として、溶剤回収・再利用への関心が高まっている。
実際、ラミネート接着剤や出版グラビア印刷の分野では溶剤種をトルエン単独の組成に設計し、揮発溶剤を回収して再利用する事が既に行われている。これは、単独溶剤組成であれば、回収溶剤も単独組成で得られる為、接着剤やインキの希釈溶剤として容易に再利用できる為である
主に軟包装材の製造に使用されるグラビアインキは、有機溶剤型、水性型の2種類のタイプがある。その中で、プラスチックフィルムなどへ使用されるグラビアインキの90%以上が有機溶剤型インキである。これは、乾燥性、印刷安定性、物性が高く、水性型に比較し優れた特徴があるからである。一方、昨今の環境保護へ向けた取り組みの中で、有機溶剤の削減が求められている。しかしながら、水性型への切り替えでは、分散媒である水特有の乾燥性の低さと表面張力の高さ、更には水分散型樹脂が水に対して再分散しづらいことに起因する生産性の低下、品質の悪化が免れず、業界での移行は進んでいない。
このような状況から、印刷後、乾燥工程により揮発した有機溶剤を燃焼処理、若しくは回収処理する取り組みが検討されている。然しながら、燃焼処理はCOを多量に発生させる為、地球温暖化防止の観点から好ましくない。従って、回収処理が主流となると予想されているものの、現行のグラビアインキは多種多様な有機溶剤を用いている為、回収された溶剤の再使用、再利用が容易ではない。
そこで、有機溶剤の種類を限定することで、回収、再利用の促進を図る工夫がなされている。例えば、有機溶剤を2種類とし、エステル系溶剤とアルコール系溶剤及び水を主成分とし、回収が容易とするインキが開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、アルコール成分が少なく、保存安定性に劣る傾向がある。又、エステル系、ケトン系及びアルコール系の3種の溶剤に限定したインキも紹介されているが、精製の困難さが残る。特にケトン系の溶剤は回収の際に着色し易く、回収溶剤の再利用が難しい(例えば、特許文献2参照)。
有機溶剤の1つとして多用されるエステル系溶剤は、回収時及び、回収後の蒸留・精製過程でカルボン酸が副生成物として生成する。一般にカルボン酸はそのまま残存した場合、印刷インキ溶液のpHを低下させ、印刷適性やインキ塗膜密着性などのインキ物性を低減させるだけでなく、その特異かつ人体に有害な臭気によって印刷工程における作業員の健康に深刻な被害をもたらし、さらに印刷物に残存した微量成分による臭気問題を発生しやすい。したがって精製工程においては、カルボン酸は完全に除去されなければならない。
しかしながら、一般に用いられる蒸留工程ではカルボン酸の完全除去は極めて困難であり、また可能であっても多大なコストがかかる為、複数種の有機溶剤からなる従来型グラビアインキに比して運用コストが高くなる問題点がある。カルボン酸の発生源となるエステル系溶剤を用いない、アルコール系溶剤からなる印刷インキを用いる事でこの問題は解決できるが、印刷インキの主要バインダーである従来型ポリウレタンポリウレア樹脂は、アルコール系溶剤のみでは十分な溶解性と印刷安定性・物性両立する事は困難である。
水を含有せず、有機溶剤が、酢酸ノルマルプロピル(NPAc)とイソプロピルアルコール(IPA)とからなる2種類、又は酢酸エチル(EA)とイソプロピルアルコール(IPA)とからなる2種類で95%以上を占め、回収が容易であるインキも知られているが、溶剤の溶解性が低く、樹脂の設計に制限がある。(例えば、特許文献3参照)。又、酢酸ノルマルプロピル(NPAc)とノルマルプロピルアルコール(NPA)の2成分系インキ、酢酸エチル(EA)とノルマルプロピルアルコール(NPA)の2成分系インキも知られているが、乾燥性の調整に困難なところがある(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。昨今では、更に、アルコール系溶剤の種類を削減することも求められている。
また、単一種のアルコール系溶剤への溶解性を高め過ぎると、インキを重ね印刷した際にインキが染み込むトラッピング不良が発生する問題点もあった。
特開平7−247456号公報 特開平9−328646号公報 特開2008−019427号公報 特開2008−266370号公報 特開2008−265032号公報
本発明が解決しようとする課題は、溶剤成分の95質量%以上を単一種のアルコール系溶剤及び水で構成し、乾燥性、印刷安定性、物性が高いことに加え、印刷時に、揮発溶剤の回収がし易く、且つ、インキが染み込むトラッピング不良を軽減した印刷インキ、該インキを用いて印刷してなる印刷物を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、ポリオキシアルキレングリコールとジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンプレポリマーを、更に、脂環炭化水素基を有するアミノ基含有鎖伸長剤及び反応停止剤と反応させ得られたポリウレタンポリウレア樹脂を含有するインキが前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、ポリウレタンポリウレア樹脂、着色剤、及び単一種のアルコール系溶剤を含有する印刷インキであって、前記ポリウレタンポリウレア樹脂が、ポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分とジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)とを必須の成分として反応させて得られる樹脂であることを特徴とする印刷インキに関する。
本発明は、更に、前記印刷インキを用いて印刷してなる印刷物に関する。
本発明によれば、揮発性成分として、単一種のアルコール系溶剤のみを有機溶剤の主成分とし、乾燥性、印刷安定性、物性が良好で、且つ、インキが染み込むトラッピング不良を軽減した印刷インキが得られる。一般に、印刷後に回収した溶剤は大気中の水分が混入した形で回収される。この回収液を単純に蒸留してもアルコールと水の共沸混合物の形で蒸留されるため、水分を完全に除去しようとすると多段式の精密蒸留工程を経なければならない。本発明の印刷インキは、アルコール・水混合系インキであり、アルコールと水の共沸混合物の状態で溶剤を再利用することが出来、コストメリットが大きい。
本発明の印刷インキに用いるポリウレタンポリウレア樹脂は、ポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分とジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)とを必須の成分として反応させて得られる樹脂である。
ここで、前記ポリウレタンプレポリマー(X)を製造する際に用いるアルコール成分を構成するポリオキシアルキレングリコール(A)としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を、例えば水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分子量ポリオールを開始剤として重合して得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。それらの中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが特に好ましい。これらのポリオキシアルキレングリコール(A)の数平均分子量(Mn)としては、被膜密着性が良好なことから400以上が好ましく、被膜耐熱性が良好となることから、4,000以下が好ましい。
また、前記アルコール成分としては、前記ポリアルキレングリコール(A)の他、必要に応じてポリエステルジオール(B)を用いることができる。
ここで使用しうるポリエステルジオール(B)としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3プロパンジオール、2−エチル−2ブチル−1,3プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトール等の飽和または不飽和の低分子ポリオールの1種類または複数種類と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸あるいはこれらの無水物とを脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオールが好ましく用いられる。ポリエステルジオール(B)の数平均分子量(Mn)は、塗膜密着性が良好なことから400以上であることが好ましく、アルコール溶媒への溶解性が良好なことから1,500以下であることが好ましい。
前記アルコール成分としてポリエステルジオール(B)を用いる場合、該ポリエステルジオール(B)の使用量は、前記ポリオキシアルキレングリコール(A)とポリエステルジオール(B)の組成比〔(A)/(B)(質量比)〕が100/0〜20/80の範囲となる割合であることが好ましい。更に、アルコール溶媒への溶解性が良好なことから、前記組成比が100/0〜70/30の範囲であることが特に好ましい。
また、本発明では、前記アルコール成分として前記ポリアルキレングリコール(A)の他、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)を用いることができる。ここで、斯かるモノアルコール(C)は、アルコール成分として後述する3〜4官能の多価アルコール(D)と併用するか、或いは、イソシアネート成分として後述する3〜4官能のポリイソシアネートと併用することにより、最終的に得られるポリウレタンポリウレア樹脂の側鎖にポリオキシアルキレン構造を導入できて、アルコール系溶剤への溶解性や印刷適性が良好なものとなる点から好ましい。
ここで用いる分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)は、例えば、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールモノプロピルエーテル等のポリオキシエチレングリコールモノアルキレンエーテル;ポリオキシプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールモノエチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のポリオキシプロピレングリコールモノアルキレンエーテル;ポリオキシブチレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシブチレングリコールモノエチルエーテル、ポリオキシブチレングリコールモノプロピレンエーテル等のポリオキシブチレングリコールモノアルキレンエーテル;分子構造中にポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロプレン鎖、及びポリオキシテトラメチレン鎖からなる群から選ばれる2種類以上のポリオキシアルキレン鎖を有するグリコールのモノアルキレンエーテル等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これらの中でも、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールモノメチルエーテル、分子構造中にポリオキシエチレン鎖とポリオキシプロピレン鎖との両方を有するグリコールのモノメチルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレン鎖とポリオキシプロピレン鎖との両方を有するグリコールのモノメチルエーテルがより好ましい。
前記分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)の数平均分子量(Mn)は、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、300〜5,000の範囲であることが好ましく、500〜4,000の範囲であることがより好ましく、550〜2,000の範囲であることが特に好ましい。
また、前記分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)の水酸基価は、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、22〜370mgKOH/gの範囲であることが好ましく、28〜220mgKOH/gの範囲であることがより好ましく、56〜205mgKOH/gの範囲であることが特に好ましい。
前記アルコール成分としてポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)を用いる場合、該モノアルコール(C)の使用量は、前記ポリウレタンプレポリマー(X)の原料成分100質量部中、前記分子構造中に前記モノアルコール(C)の含有量が5〜65質量部となる範囲であることが、アルコール系溶剤への溶解性が高く、かつ印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから好ましく、特に10〜55質量部の範囲であることがより好ましい。
ここで、前記した通り、ポリウレタンプレポリマー(X)の原料として用いられる前記アルコール成分として、前記ポリオキシアルキレングリコール(A)と、前記モノアルコール(C)と、3〜4官能の多価アルコール(D)とを併用することが好ましい。
即ち、本発明で用いるポリウレタンポリウレア樹脂は、アルコール系溶剤への溶解性を高め、アルコール溶剤中でも長期にわたって安定に保存できる高い保存安定性を実現させ、かつ、印刷インキに用いた場合に印刷時に空気中より混入する水分に対する安定性を向上させるために、その原料アルコール成分として前記ポリオキシアルキレングリコール(A)を用いるものである。しかしながら、ポリウレタンポリウレア樹脂の主鎖に多量のポリオキシアルキレン骨格を導入した場合、アルコール系溶剤への溶解性及び印刷インキに用いた際の水分混入による安定性は向上するものの、耐ブロッキング性、ラミネート接着強度などが低下する。
そこで、本発明では、ポリウレタンポリウレア樹脂の原料として、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)と、3〜4官能の多価アルコール(D)とを用い、ポリウレタンポリウレア樹脂の側鎖としてポリオキシアルキレン骨格を導入することにより、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、耐ブロッキング性とラミネート接着強度に優れ、更には印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性を向上させることができ、併せて最終的に得られる印刷インキの顔料分散性も良好なものとなる。
従って、本発明で用いるポリウレタンポリウレア樹脂は、ポリエステルジオール(A)、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)、及び3〜4官能の多価アルコール(D)を含むアルコール成分と、ジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)、並びに、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)を反応させて得られる樹脂であることが好ましい。
斯かる3〜4官能の多価アルコール(D)は、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,3−プロパントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール、1,2,9−ノナントリオール、グリセリン、エリトリトール、ペンタエリスリトール等の多価アルコール及びこれらのポリオキシアルキレンエーテル等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。これらの中でも、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性が良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、炭素原子数6以下の多価アルコールが好ましく、トリメチロールプロパンがより好ましい。
前記した3〜4官能の多価アルコール(D)の使用量は、前記ポリウレタンプレポリマー(X)の原料成分100質量部中、0.1〜20質量部の範囲であることが、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、耐ブロッキング性とラミネート接着強度に優れ、更には印刷時に空気中から水分が混入した場合でも安定性が良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られる点から好ましく、特に0.3〜15質量部の範囲であることがより好ましい。
また、本発明では、このアルコール成分として、更に、上記各(A)、(B)、(C)、及び(D)の他に、ジオール化合物を併用してもよい。該ジオール化合物としては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2,2−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−3−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘサン等が挙げられる。
これらのなかでも特に最終的に得られるポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール系溶剤への溶解性良好となる点からエチレングリコール、1,4−ブタンジオールが好ましい。これらのジオール化合物の使用量は、前記アルコール成分中、0.5〜10質量%となる範囲であることが本発明の効果を損なうことなくアルコール系溶剤への溶解性を高めることができる点から好ましい。
次に、ポリウレタンプレポリマー(X)と反応させるイソシアネート成分の必須成分であるジイソシアネートは、ポリウレタンポリウレア樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。ここで、芳香族ジイソシアネートとしては、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ビス−クロロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート−ベンジルクロライド等が挙げられ、脂肪族ジイソシアネートとしては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素原子数1〜9のものが挙げられ、脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメチルシクロヘキシルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、等が挙げられ、その他リジンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、本発明では、イソシアネート成分として、前記イソシアネート成分の他、3〜4官能のポリイソシアネートを併用してもよい。該3〜4官能のポリイソシアネートを併用することにより、ポリウレタンポリウレア樹脂に分岐構造が形成され、前記アルコール成分の分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)と併用することにより、最終的に得られるポリウレタンポリウレア樹脂の側鎖にポリオキシアルキレン骨格を導入することができる。これにより、アルコール系溶剤への溶解性や印刷適性が良好なものとなる。ここで、3〜4官能のポリイソシアネートとしては、例えば、分子内にウレタン結合部位を有するアダクト型ポリイソシアネート、分子内にイソシアヌレート環構造を有するヌレート型ポリイソシアネートなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
前記分子内にウレタン結合部位を有するアダクト型ポリイソシアネートは、例えば、ジイソシアネートモノマーと3官能以上の多価アルコールとを反応させて得られる。該反応で用いるジイソシアネートモノマーは、前記ジイソシアネートとして例示した各種のジイソシアネート挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、該反応で用いる3官能以上の多価アルコールは、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。
前記分子内に分子内にイソシアヌレート環構造を有するヌレート型ポリイソシアネートは、例えば、ジイソシアネートモノマーの三量体、ジイソシアネートモノマーとモノアルコールおよび/又は二価アルコールとを反応させて得られるものが挙げられる。ここで用いるジイソシアネートモノマーは、前記ジイソシアネートとして例示した各種のジイソシアネートモノマーが挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、該反応で用いるモノアルコールは、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、n−デカノール、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、n−トリデカノール、n−テトラデカノール、n−ペンタデカノール、n−ヘプタデカノール、n−オクタデカノール、n−ノナデカノール、エイコサノール、5−エチル−2−ノナノール、トリメチルノニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、3,9−ジエチル−6−トリデカノール、2−イソヘプチルイソウンデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール等が挙げられ、二価アルコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2,2−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−3−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘサンが挙げられる。これらモノアルコールや二価アルコールはそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。
これらの中でもアルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、前記ヌレート型ポリイソシアネートが好ましく、特に前記脂肪族ジイソシアネートの三量体であるヌレート体がより好ましい。
前記3〜4官能のポリイソシアネートの含有量は、アルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、耐ブロッキング性とラミネート接着強度に優れ、更には印刷時に空気中から水分が混入した場合でも安定性が良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られることから、ポリウレタンプレポリマー(X)の原料成分100質量部中、0.1〜20質量部の範囲であることが好ましく、0.3〜15質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明では、ポリウレタンポリウレア樹脂の側鎖にポリオキシアルキレン鎖を導入する手段として、前記モノアルコール(C)と前記3〜4官能の多価アルコール(D)とを併用するか、前記モノアルコール(C)と3〜4官能のポリイソシアネートとを併用する手段があるが、本発明では、よりアルコール系溶剤への溶解性が高く、印刷インキに用いた場合に版かぶりが生じ難く、ハイライト転移性が良好で、かつ、印刷時に空気中から水分が混入した場合の安定性も良好なポリウレタンポリウレア樹脂が得られること、更に、印刷インキにした場合の顔料分散性、密着性に優れた性能を発現し得る点から前記モノアルコール(C)と前記3〜4官能の多価アルコール(D)とを併用することが好ましい。
本発明で用いるポリウレタンポリウレア樹脂の前駆体である前記ポリウレタンプレポリマー(X)は、上記したポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分と、ジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるものであるが、両者の反応割合は、アルコール成分中の水酸基(OH)と、イソシアネート成分中のイソシアネート基(NCO)との比(NCO/OH)が、1.2〜3.0であることが好ましい。前記比が1.2より小さいときはゲル化の恐れがあり、また、3.0より大きい場合には得られるプレポリマーの溶解性が低下する傾向が認められる。
本発明に用いるポリウレタンポリウレア樹脂は、前記ポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)及びジアミン(y2)を含むアミン成分(Y)とを反応させて得られるものである。前記アミン成分(Y)は、ジアミンが鎖伸長剤、モノアミンが反応停止剤として作用する。その際、前記モノアミン(y1)と前記ジアミン(y2)は、後述する化合物が好ましく、モノアミン(y1)とジアミン(y2)の両方ともにシクロヘキサン環を有する化合物が好ましい。
前記ジアミン(y2)としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、(N−アミノエチル)―2−エタノールアミン、2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなど分子内に水酸基を有するアミン等が挙げられる。
これらの中でも、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,2−シクロヘキサンジアミン、又はジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン(シクロヘキサン環を有するアミン)が好ましい。
また、モノアミン(y1)としては、例えば、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルエチルアミン等の脂環炭化水素基を有する化合物が挙げられるが、前記脂環炭化水素基を有する化合物を含むことが必須である。これらの中でも、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、及び、シクロヘキシルエチルアミンからなる群からなる1種以上の化合物が、印刷インキにした場合のフィルム又はシート基材への密着性が良好となる点から好ましい。
更に、本発明では、前記ジアミン(y2)又はモノアミン(y1)としてトリアルコキシシリル基を有するジアミン又はモノアミンを併用しても良い。これらを用いることにより、ポリウレタンポリウレア樹脂の分子構造中にトリアルコキシシリル基が導入されるが、このようなポリウレア樹脂を用いて得られる印刷インキ塗膜は、高いブロッキング性を有するため好ましい。このようなトリアルコキシシリル基を有するアミンは、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、インキ化した際の塗膜がより高いブロッキング性を有するポリウレタンポリウレア樹脂が得られる点で、トリアルコキシシリル基を有するモノアミンが好ましく、3−アミノプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
さらに、反応停止剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールを併用してもよく、ポリウレタンポリウレア樹脂中にカルボキシル基を導入したいときは、グリシン、L−アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。
以上詳述したポリウレタンポリウレア樹脂は、その重量平均分子量(Mw)が10,000〜80,000の範囲であることが、溶剤成分への溶解性とトラッピング不良の防止効果とが良好となる点から好ましく、更に、15,000〜50,000の範囲であることがこれらの性能バランスが良好となる点から好ましい。
ここで、前記ポリオキシアルキレングリコール(A)の数平均分子量(Mn)、ポリエステルジオール(B)の数平均分子量(Mn)、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)の数平均分子量(Mn)、及びポリウレタンポリウレア樹脂の重量平均分子量(Mw)は、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
本発明の印刷インキは、詳述したポリウレタンポリウレア樹脂と、着色剤と、単一種のアルコール系溶剤とを含有することを特徴としている。
ここで用いる単一種のアルコール系溶剤とは、単一種のアルコール系溶剤と水の合計が95質量%以上であり、且つ、アルコール系溶剤と水との質量比[アルコール系溶剤/水]が50:50〜100:0の溶剤として用いることができる。より好ましくは質量比[アルコール系溶剤/水]が80:20〜100:0の範囲である。本発明の印刷インキに用いるアルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールから選ばれる1種が好ましい。特に、乾燥速度、臭気、人体に対する安全性の観点から、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが好ましい。水の比率が50質量%より多くなると、印刷後の乾燥に要する熱量が多くなり、高速度でのグラビア印刷が行いにくくなる。
また、本発明で用いる着色剤は、白色系着色剤、白色系以外の無機顔料、有機系着色剤等が挙げられる。ここで、白色系着色剤としては、一般のインキ、塗料、記録剤等に使用されている有機、無機顔料や染料等が挙げられる。具体的には酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化クロム、シリカ等が挙げられる。特に酸化チタンを用いることが着色性、隠蔽性、耐薬品性、耐候性等の観点から好ましい。
白色系以外の無機顔料には、カーボンブラック、アルミニウム、マイカ(雲母)、べんがら(酸化鉄(III))等の顔料が挙げられる。アルミニウムは一般に粉末またはペースト状であるが、取扱の簡便さと人体に対する安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、輝度感、濃度の要求に応じてリーフィングまたはノンリーフィングタイプが用いられる。
有機系着色剤としては、一般のインキ、塗料、記録剤等に使用されている有機顔料や染料等が挙げられる。例えば、アゾ系、フタロシアニン系、ジオキサジン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系等の顔料が挙げられる。
着色剤は、印刷インキに十分な濃度・着色力を発現させる為、印刷インキの総質量に対して1〜50質量%の割合で含まれることが好ましい。また、これらの着色剤は単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
顔料を本発明の印刷インキ中に安定に分散させる際、前記樹脂単独でも分散可能であるが、更に顔料を安定に分散するため分散剤を併用することもできる。例えば、カチオン性、アニオン性、ノニオン性、両イオン性等の界面活性剤を用いることができる。分散剤の使用量は、インキの保存安定性の観点から、インキの総質量に対して0.05質量%以上、かつ、ラミネート適性の観点から5質量%以下が好ましい。更に、0.1〜2質量%の範囲で含まれることが特に好ましい。
本発明の印刷インキは、前記したポリウレタンポリウレア樹脂、着色剤等を単一種のアルコール系溶剤中に溶解、または分散することにより製造することができる。具体的には、顔料を前記樹脂、必要に応じて前記分散剤により有機溶剤に分散させた顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
顔料分散体の粒度分布は、分散練肉機の粉砕メディアの直径、充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度等を適宜調節することにより、最適化することができる。分散機としては一般に使用される、例えばローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミル等を用いることができる。
前記方法で製造された印刷インキの粘度は、顔料の沈降を防ぎ、適度に分散させる観点から、B型粘度計液温25℃で10mPa・s以上、インキ製造時や印刷時の作業性効率の観点から1000mPa・s以下の範囲であることが好ましい。
本発明の印刷インキは、グラビア印刷、フレキソ印刷等の既知の印刷方式で用いることができる。例えば、グラビア印刷に適した粘度及び濃度にまで希釈溶剤で希釈され、単独でまたは混合されて各印刷ユニットに供給される。
本発明の印刷インキは、各種フィルム及至シート状の基材に、上記の印刷方式を用いて印刷及至塗布し、オーブンによる乾燥によって乾燥させて定着することにより、本発明の印刷物とすることができる。ここで、フィルム及至シート基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン系樹脂、ナイロン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セロハン、紙、アルミ等、もしくはこれらの複合材料を挙げることが出来る。
基材は、金属酸化物などを表面に蒸着コート処理及び/またはポリビニルアルコーのコート処理が施されていても良く、さらにコロナ処理などの表面処理が施されていても
良い。
更に、この印刷物の印刷面にイミン系、イソシアネート系、ポリブタジエン系、チタン系等の各種アンカーコート剤を介して、溶融ポリエチレン樹脂を積層する通常のエクストルージョンラミネート(押し出しラミネート)法、印刷面にウレタン系等の接着剤を塗工し、プラスチックフィルムを積層するドライラミネート法、印刷面に直接溶融ポリプロピレンを圧着して積層するダイレクトラミネート法等、公知のラミネート工程により、本発明の印刷インキを用いたラミネート積層物が得られる
本発明の印刷インキは、単一のアルコール系溶剤及び該アルコールに溶解可能なポリウレタンポリウレア樹脂を使用することを特徴としており、印刷及び乾燥工程で発生する溶剤蒸気からアルコール成分を容易に分離回収できる。回収した溶剤は、単一のアルコールであり、エステル系溶剤の場合と異なり、カルボン酸等の副生成物もなく、精製工程も簡略化可能である。
以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。尚、実施例中の「部」、「%」は、特に断りのない限り質量基準である。また、下記各合成例及び比較合成例における数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
(合成例1:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール199.1部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート75.1部
を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A1)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコにエタノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン24.0部、シクロヘキシルアミン1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A1)274.2部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)40,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X1)を得た。ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例2:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、四ツ口フラスコに水酸基価280.5 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)400のポリエチレングリコール117.3部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート130.2部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が10.0%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A2)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコにエタノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン47.2部、シクロヘキシルアミン5.3部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A2)247.5部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)20,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X2)を得た。ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例3:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価37.4 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)3,000のポリエチレングリコール247.7部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート36.7部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が2.4%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A3)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン14.1部、シクロヘキシルアミン1.5部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A3)284.4部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)57,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X3)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例4:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール198.1部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート74.7部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A4)を得た。続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン23.8部、ジシクロヘキシルアミン3.4部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A4)272.8部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)42,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X4)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例5:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール204.1部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート77.0部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A5)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1,2−シクロヘキサンジアミン16.5部、ジ−n−ブチルアミン2.4部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A5)281.1部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)44,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X5)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例6:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール180.8部、水酸基価28.4 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)2,000の分子構造中にポリオキシエチレンとポリオキシプロプレンとを有するグリコールのモノメチルエーテル17.4部、1,1,1−トリメチロールプロパン1.2部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート74.9部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A6)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン23.9部、シクロヘキシルアミン1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A6)274.3部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)41,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X6)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例7:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール42.2部、水酸基価28.4 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)2,000の分子構造中にポリオキシエチレンとポリオキシプロプレンとを有するグリコールのモノメチルエーテル149.3部、1,1,1−トリメチロールプロパン10.1部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート73.0部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.1%に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A7)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン21.6部、シクロヘキシルアミン3.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A6)274.6部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)29,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X7)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例8:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2(mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール159.3部、水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物39.8部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート75.1部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A8)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン24.0部、シクロヘキシルアミン1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A1)274.2部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)40,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X8)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例9:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール36.9部、水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物147.7部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート81.9部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が5.8%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(A9)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン31.7部、シクロヘキシルアミン1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(A1)266.5部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)42,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X9)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例10:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール92.8部、水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物23.2部、水酸基価101.8 (mgKOH/g)、分子量550のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル31.8部、1,1,1−トリメチロールプロパン7.7部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート102.8部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が7.5%に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A10)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン37.9部、シクロヘキシルアミン3.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A6)258.3部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)28,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X10)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例11:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール92.0部、水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物23.0部、水酸基価101.8 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)550のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル31.5部、1,1,1−トリメチロールプロパン7.7部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート102.0部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が7.5%に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A11)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン37.6部、シクロヘキシルアミン1.9部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン4.3部を加え、40℃迄昇温した。次に、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A11)256.3部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)26,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X11)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(合成例12:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール75.9部、水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合物50.6部、水酸基価101.8 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)550のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル43.5部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート55.6部、ヘキサメチレンジイソシアネートを主成分とするヌレート型ポリイソシアネート(「スミジュール N3300」、イソシアネート当量193.0 住化バイエルウレタン社製)39.9部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が6.0%に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A12)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン30.7部、シクロヘキシルアミン3.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、側鎖に親水性部位をグラフト重合した線状ウレタンプレポリマー(A12)265.5部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)29,000、アミン価1.2 (mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(X12)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(比較合成例1:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価112.2 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)1,000のポリエチレングリコール198.7部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート75.0部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が4.3%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(B1)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン23.9部、ジ−n−ブチルアミン2.4部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(B1)273.7部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)43,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(Y1)を得た。 ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(比較合成例2:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価280.5 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)400のポリポリエチレングリコール116.9部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート129.8部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が10.0%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(B2)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン48.3部、ジ−n−ブチルアミン5.0部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(B2)246.7部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量(Mw)27,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液(Y2)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(比較合成例3:ポリウレタンポリウレア樹脂の調製)
攪拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、0.5リットルの四ツ口フラスコに水酸基価37.4 (mgKOH/g)、数平均分子量(Mn)3,000のポリエチレングリコール246.9部を仕込み、窒素ガスを流し、攪拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート36.5部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が2.4%に達する迄90℃で反応し、両末端が脂肪族イソシアネート基の線状ウレタンプレポリマー(B3)を得た。
続いて、攪拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに2−プロパノール700部、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン14.2部、ジ−n−ブチルアミン2.4部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタンプレポリマー(B1)273.7部を加え、40℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量41,000、アミン価1.2(mgKOH/g)の、ポリウレタンポリウレア樹脂(Mw)のアルコール溶液(Y3)を得た。
ついで、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
実施例1〜12、比較例1〜3
前記ポリウレタンポリウレア樹脂のアルコール溶液X1〜X12、Y1〜Y3用いて、後述する方法で、墨色インキを調製し、各種性能を評価した。
(墨色インキの調整方法1)
ガラス瓶に3.0mmのガラスビーズを100部仕込み、エタノールを43部、カーボンブラックとしてMONARCH460(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製)を11部、フローレンG−700(共栄社化学株式会社製)1部、ポリウレタンポリウレア樹脂X1を40部、水を5部仕込んだ後、ペイントコンディショナーで1時間分散を行った後、金網でガラスビーズを濾過し、墨色インキXB−1を得た(実施例1)。
実施例2についても表1に記載の配合比率にて前記実施例1と同様の手順にて墨色インキXB−2を調製した。
(墨色インキの調整方法2)
ガラス瓶に3.0mmのガラスビーズを100部仕込み、IPAを43部、カーボンブラックとしてMONARCH460(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製)を11部、フローレンG−700(共栄社化学株式会社製)1部、ポリウレタンポリウレア樹脂X3を40部、水を5部仕込んだ後、ペイントコンディショナーで1時間分散を行った後、金網でガラスビーズを濾過し、墨インキXB−3を得た(実施例3)。実施例4〜12及び比較例1〜3についても表1及び表2に記載の配合比率にて前記実施例3と同様の手順にてインキを調製した。
上記で得られた墨色インキXB1〜XB12、及び墨色インキYB1〜YB5について、以下の評価を実施した。
(顔料分散性)
表1、表2及び表3に記載のインキを片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 E5102 12μm)の処理面にバーコーター#4にて展色した。目視にて墨インキ光沢性を確認。光沢がややあれば実用可能レベルと判断するが、より光沢性がある方が望ましい。
(評価)
◎:非常に光沢がある。蛍光灯の光が反射する
○:光沢がある。蛍光灯の光が少し反射する。
△:光沢がややある。蛍光灯の光がわずかに反射する。
×:光沢がない。蛍光灯の光がほとんど反射しない。
××:光沢がまったく無い。蛍光灯の光がまったく反射しない。
(密着性)
表1、表2、及び表3に記載の各墨色インキを、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 E5102 12μm)の処理面にバーコーター#4にて展色した。ニチバンのセロファンテープ18mm幅を展色面に密着させたのち、セロファンテープを垂直方向に勢いよく引き剥がし、セロファンテープに付着するインキ皮膜の面積比率を目視評価した。
セロファンテープに付着するインキの面積比率30%未満であれば実用可能なレベルと判断できるが、よりセロファンテープに付着しない方が望ましい。
(評価)
◎:セロファンテープに付着するインキの面積比率0%
○:セロファンテープに付着するインキの面積比率10%未満
△:セロファンテープに付着するインキの面積比率30%未満
×:セロファンテープに付着するインキの面積比率30%以上
××:セロファンテープに付着するインキの面積比率80%以上
(印刷適性)
表1、表2及び表3に記載の各墨色インキをIPAで希釈し、離合社製ザーンカップNo3で15秒になるように希釈した。調整したインキを、半ベタ版を取り付けたグラビア印刷機を用いて、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績株式会社製 パイレンP−2161 20μm)の処理面に印刷を行った。印刷速度を100m/分、150m/分、200m/分と変更し、半ベタ版の非画線部のインキが掻き取り切れず、漏れ出したインキが二軸延伸ポリプロピレンフィルムに転移する現象(版かぶり)の発生度合を目視評価した。印刷速度100m/分の印刷条件で版かぶり現象が発生しなければ実用可能なレベルと判断できるが、より高印刷速度でも版かぶり現象が発生しない方が望ましい。
(評価)
◎: 印刷速度200m/minで版かぶり現象が発生せず
○: 印刷速度150m/minで版かぶり現象が発生せず
△: 印刷速度100m/minで版かぶり現象が発生せず
×: 印刷速度100m/minで版かぶり現象が発生
××: 印刷速度100m/minで版かぶり現象が酷く発生
(ラミネート物性)
表1、表2及び表3に記載の各墨色インキをIPAで希釈し、離合社製ザーンカップNo3で15秒になるように希釈した。調整したインキを、ベタ版(ヘリオ175線)を取り付けたグラビア印刷機を用いて、片面にコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ株式会社製 エンブレムON 15μm)の処理面に印刷を行った。得られた印刷物のインキ面にディックドライLX−703VLを15部、KR−90を1部、酢酸エチルを24.8部混合したラミネート用接着剤をバーコーター#8で塗布し、精密ラミネーターを用いて片面にコロナ放電処理を施したL−LDPEのフィルム(三井化学東セロ株式会社製TUX−HC60μm)と貼り合わせてラミネートする。
ラミネート物は40℃で48時間エージングする。
エージング後のラミネート物をヒートシーラーにて180℃、1秒、0.1MPaの条件で三方シールし、パウチを作る。その中にサラダ油/ミートソース/酢=1/1/1を入れる。そして上方をシールする。ボイル試験機を用いて98℃、30分間、60分間及び90分間のボイル処理を行い、外観を目視評価した。
30分のボイル処理で外観に異常なければ実用可能なレベルと判断できるが、より長時間の処理に耐えられる方が望ましい。
(評価)
◎: 90分のボイル処理でも外観に異常なし
○: 60分のボイル処理で外観に異常なし
△: 30分のボイル処理で外観に異常なし
×: 部分的にラミ浮きが確認できる
××: ラミ浮きが多発、又は破袋
Figure 2015041022
Figure 2015041022
Figure 2015041022
尚、表中の原料は以下の通りである。
MONARCH460(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク社製):カーボンブラック、粒子サイズ27nm、BET比表面積84m/g
フローレンG−700(共栄社化学株式会社製):カルボキシ基含有ポリマー変性物
従って、本発明で用いるポリウレタンポリウレア樹脂は、ポリオキシアルキレングリコール(A)、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)、及び3〜4官能の多価アルコール(D)を含むアルコール成分と、ジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)、並びに、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)を反応させて得られる樹脂であることが好ましい。
本発明は、更に、前記印刷インキを用いて印刷してなる印刷物に関する。
本発明は、更に、ポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分とジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)とを必須の成分として反応させてポリウレタンポリウレア樹脂を製造し、次いで着色剤、及び単一種のアルコール系溶剤と混合することを特徴とする印刷インキの製造方法に関する。

Claims (13)

  1. ポリウレタンポリウレア樹脂、着色剤、及び単一種のアルコール系溶剤を含有する印刷インキであって、前記ポリウレタンポリウレア樹脂が、
    ポリオキシアルキレングリコール(A)を必須成分とするアルコール成分とジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分とを反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)と、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)とを必須の成分として反応させて得られる樹脂であることを特徴とする印刷インキ。
  2. 前記脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)が、N−メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、及び、シクロヘキシルエチルアミンからなる群からなる1種以上の化合物である請求項1記載の印刷インキ。
  3. 前記ジアミン(y2)が、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,2−シクロヘキサンジアミン、又はジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミンである請求項1記載の印刷インキ。
  4. 前記ポリウレタンポリウレア樹脂の重量平均分子量(Mw)が10,000〜80,000の範囲である請求項1記載の印刷インキ。
  5. 更に、前記アルコール成分として、ポリオキシアルキレングリコール(A)と共に、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)を用いる請求項1記載の印刷インキ。
  6. 前記ポリウレタンプレポリマー(X)が、その原料成分100質量部中、前記分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)を5〜65質量部の範囲で用いて得られるものである請求項5記載の印刷インキ。
  7. 前記ポリウレタンプレポリマー(X)が、前記アルコール成分として、ポリオキシアルキレングリコール(A)と共に、ポリエステルジオール(B)を用いて得られたものである請求項1記載の印刷インキ。
  8. 前記ポリウレタンプレポリマー(X)が、前記アルコール成分として、ポリオキシアルキレングリコール(A)とポリエステルジオール(B)とを両者の質量比[(A)/(B)]が100/0〜20/80となる割合で用いて得られたものである請求項7記載の印刷インキ。
  9. 前記アミン成分(Y)として、更に、トリアルコキシシリル基を有するジアミン又はモノアミンを併用する請求項1記載の印刷インキ。
  10. ポリウレタンポリウレア樹脂、着色剤、及び単一種のアルコール系溶剤とを含有する印刷インキであって、前記ポリウレタンポリウレア樹脂が、
    ポリエステルジオール(A)、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)、及び3〜4官能の多価アルコール(D)を含むアルコール成分、並びにジイソシアネートを必須成分とするイソシアネート成分を反応させて得られるポリウレタンプレポリマー(X)、並びに、脂環炭化水素基を有するモノアミン(y1)とジアミン(y2)とを含むアミン成分(Y)を反応させて得られる樹脂であることを特徴とする印刷インキ。
  11. 前記ポリウレタンプレポリマー(X)が、前記アルコール成分として、ポリオキシアルキレングリコール(A)、分子構造中にポリオキシアルキレン骨格を有するモノアルコール(C)、及び3〜4官能の多価アルコール(D)と共に、ポリエステルジオール(B)を用いて得られたものである請求項10記載の印刷インキ。
  12. 前記ポリウレタンプレポリマー(X)が、その原料成分100質量部中、前記3〜4官能の多価アルコール(D)を0.1〜20質量部の範囲で用いて得られるものである請求項11記載の印刷インキ。
  13. 請求項1〜12の何れか一つに記載の印刷インキを用いて印刷してなる印刷物。
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