JPWO2015033761A1 - 電子通信システム、車載装置、及び制御方法 - Google Patents

Abstract

この電子通信システム（１）は、携帯型端末（１００）と、車載装置（２００）と、を備え、前記携帯型端末（１００）は、携帯側第１通信部（１１０）と、携帯側第２通信部（１２０）と、アプリケーション機能部（１３１）と、を備え、前記車載装置（２００）は、車両側第１通信部（２１０）と、車両側第２通信部（２２０）と、再生部（２７０、２８０）と、を備える。

Description

本発明は、電子通信システム、車載装置、及び制御方法に関する。
本願は、２０１３年９月４日に、日本に出願された特願２０１３−１８３３５８号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

近年、多機能携帯電話端末（スマートフォン）に代表されるような、多機能型の携帯電話機が普及している。多機能携帯電話端末は、各種アプリケーションがインストールされることで、様々な機能を実現する。そのようなアプリケーションの中には、カーナビゲーションのような従来では車載装置に組み込まれていた機能を有するものも多い。これに伴い、最近、多機能携帯電話端末に搭載された機能を、車載装置において利用することを望む声が増えている。

これに関連し、情報端末と、車載装置である電子装置とが、複数の通信方式によって通信が可能な電子システムが知られている（例えば、特許文献１参照）。また、複数の通信方式によって通信が可能な携帯端末装置と車両用通信装置とのそれぞれで実行されるアプリケーションを、互いに連動させて動作させる車両用通信システムも知られている（例えば、特許文献２参照）。また、複数の通信方式によって通信が可能な携帯通信端末と表示装置とが、それぞれの通信方式に応じた情報を送受信する表示システムも知られている（例えば、特許文献３参照）。

日本国特開２０１３−７７９６８号公報 日本国特開２０１３−１２８２３号公報 日本国特開２０１３−５２１３号公報

しかしながら、従来の電子システムや車両用通信システム、表示システム等では、情報端末側、又は車載装置側が取得可能な情報が限られており、その結果、システムの実現可能な処理が限定的である。

本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、携帯型端末側の処理で種々の制御を実現可能な電子通信システム、車載装置、及び制御方法を提供する。

本発明の各態様は以下の構成を有する。
（１）本発明の第一の態様に係る電子通信システムは、携帯型端末と、前記携帯型端末と通信を行う車載装置と、を備え、前記携帯型端末は、第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を受信する携帯側第１通信部と、第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を前記車載装置に送信する携帯側第２通信部と、前記車載装置から受信した情報に基づいて、前記画像又は前記音声を生成するアプリケーション機能部と、を備え、前記車載装置は、前記第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を前記携帯型端末に送信する車両側第１通信部と、前記第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された前記画像又は前記音声を受信する車両側第２通信部と、前記受信した前記画像又は前記音声を再生する再生部と、を備える。

（２）上記（１）に記載の電子通信システムであって、前記携帯型端末は、前記アプリケーション機能部からの要求をＡＰＩ（Application Programming Interface）によって受け付け、受け付けた前記要求を前記車載装置に送信するように前記携帯側第１通信部を制御し、前記携帯側第１通信部が前記車載装置から受信した前記情報を、前記ＡＰＩに対する応答として前記アプリケーション機能部に提供する情報提供部を、更に備えてもよい。

（３）上記（１）又は（２）に記載の電子通信システムであって、前記車載装置は、前記第２の通信仕様が、有線による通信仕様であり、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部を、更に備えてもよい。

（４）上記（３）に記載の電子通信システムであって、前記車載装置はユーザの入力操作を受け付ける入力部を更に備え、前記認証部は、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、前記ユーザに対して、前記第１の通信仕様での通信により前記車載装置が車両内通信で取得した情報を前記携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、前記問いかけに対する肯定を示す入力操作が前記入力部に対してなされた場合に、前記送信を開始するための認証処理を行ってもよい。

（５）本発明の第二の態様に係る車載装置は、携帯型端末と通信を行う車載装置であって、第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が搭載された車両内で取得可能な情報を前記携帯型端末に送信する第１通信部と、有線による第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を受信する第２通信部と、前記受信した前記画像又は音声を再生する再生部と、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部と、を備える。

（６）上記（５）に記載の車載装置であって、ユーザの入力操作を受け付ける入力部を更に備え、前記認証部は、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、前記ユーザに対して、前記第１の通信仕様での通信により前記車載装置が車両内通信で取得した情報を前記携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、前記問いかけに対する肯定を示す情報を、前記入力部が前記ユーザからの入力として受け付けた場合、前記送信を開始するための認証処理を行ってもよい。

（７）本発明の第三の態様に係る携帯型端末と、前記携帯型端末と通信を行う車載装置と、を備える電子通信システムの制御方法であって、前記携帯型端末が、第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を受信し、第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を前記車載装置に送信し、前記車載装置から受信した情報に基づいて、前記画像又は前記音声を生成し、前記車載装置が、前記第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を前記携帯型端末に送信し、前記第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された前記画像又は前記音声を受信し、前記受信した前記画像又は前記音声を再生する。

上記（１）、（７）に記載の発明によれば、電子通信システムは、第１の通信仕様での通信により、車載装置が車両内で取得した情報に関する情報を携帯型端末に送信し、第２の通信仕様での通信により、携帯型端末が生成した画像又は音声を車載装置に送信するため、車載装置において、携帯型端末で車両内の情報に基づき生成された画像や音声を再生することができる。すなわち、電子通信システムによれば、携帯型端末側の処理で種々の制御を実現することができる。
上記（２）に記載の発明によれば、電子通信システムの携帯型端末は、アプリケーション機能部からの要求をＡＰＩによって受け付け、受け付けた要求を車載装置に送信することにより、車載装置側で取得した情報を取得するため、アプリケーション機能部の互換性を高めることができる。
上記（３）に記載の発明によれば、電子通信システムは、有線による第２の通信仕様に応じた認証処理を行うため、様々な種類の第２の通信仕様を採用した携帯型端末と車載装置が通信を行うことができる。

上記（４）に記載の発明によれば、電子通信システムは、携帯型端末と車載装置とが有線による第２の通信仕様で通信を行うための物理的接続がなされたときに、第１の通信仕様での通信により車載装置が車両内通信で取得した情報を、携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかけ、その問いかけに対する肯定を示す入力操作が入力部に対してなされた場合に、送信することを開始するための認証処理を行うため、ユーザの意図しない作動を抑制することができる。

上記（５）に記載の発明によれば、車載装置は、第１の通信仕様での通信により、車載装置が車両内で取得した情報に関する情報を送受信し、第２の通信仕様での通信により、携帯型端末が生成した画像又は音声を受信し、受信した画像や音声を再生するため、携帯型端末において、自装置が送信した情報に基づき生成された画像や音声を取得し、再生することができる。

上記（６）に記載の発明によれば、車載装置は、携帯型端末と有線による第２の通信仕様で通信を行うための物理的接続がなされたときに、第１の通信仕様での通信により自装置が車両内通信で取得した情報を、携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかけ、その問いかけに対する肯定を示す入力操作が入力部に対してなされた場合に、送信することを開始するための認証処理を行うため、ユーザの意図しない作動を抑制することができる。

電子通信システム１の利用状況の一例を示す図である。 電子通信システム１の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。 図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の一例の１つ目である。 図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の一例の２つ目である。 図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の一例の３つ目である。 第１の実施形態における電子通信システム１のソフトウェア構造と、各種情報の流れの一例を表す図である。 図３で示したソフトウェア構造を備えた携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置２００と、の間で行われる認証に関する動作の流れの一例を説明するシーケンス図である。 図４、５で示したソフトウェア構造を備えた携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置２００と、の間で行われる認証に関する動作の流れの一例を説明するシーケンス図である。 携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置２００と、の間で行われる動作の流れの一例を示すシーケンス図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図１は、第１の実施形態における電子通信システム１の利用状況の一例を示す図である。第１の実施形態における電子通信システム１は、例えば、携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置（車載装置）２００と、を備えている。携帯型端末１００は、例えば、多機能携帯電話端末（スマートフォン）であるが、携帯電話端末やタブレットＰＣ（Personal Computer）、ノートＰＣ、電子ブックリーダー、ＰＤＡ（Personal Digital Assistant）など、携帯可能な他の種類の情報端末であってもよい。

携帯型端末１００は、自動車（Ｃａｒ）に搭載されている車載ディスプレイ装置２００と複数の通信仕様で（例えば、無線通信や、ケーブルＣｂｌを介した有線通信で）通信可能に接続されている。無線通信は、例えば、ブルートゥース（登録商標）の規格により行われる。また、無線通信は、無線ＬＡＮ（Local Area Network）やＷｉ−Ｆｉ Ｄｉｒｅｃｔ（登録商標）などによって行われてもよい。一方、ケーブルＣｂｌを介した有線通信は、例えば、ＨＤＭＩ（High-Definition Multimedia Interface、登録商標）、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）等の規格によって行われる。携帯型端末１００は、各種アプリケーションをインストールされており、起動したアプリケーションによって様々な機能を有する。そのような機能の一例としては、カーナビゲーションやカーオーディオが挙げられる。

携帯型端末１００は、車載ディスプレイ装置２００から、例えば無線通信によって、後述する車両情報を取得し、取得した車両情報に基づいて、起動中のアプリケーションの画像や音声を生成する。また、携帯型端末１００は、車載ディスプレイ装置２００が受け付けたユーザからの入力を表す情報を取得し、取得した情報に基づいて、起動中のアプリケーションやＯＳ（Operating System）が行う各種動作に対応した画像や音声を生成する。携帯型端末１００は、生成したこれらの画像や音声を、後述する自装置の表示部やスピーカに出力して再生させる。また、携帯型端末１００は、ケーブルＣｂｌを通して車載ディスプレイ装置２００に生成した画像や音声を出力することで、車載ディスプレイ装置２００に画像や音声を再生させることができる。

車載ディスプレイ装置２００は、例えば、表示部やスピーカを備える装置であり、本発明を実現するための専用装置であってもよいし、カーナビゲーション装置やサブディスプレイ、車載用のテレビジョン受像機などが兼用されてもよい。車載ディスプレイ装置２００は、自動車（Ｃａｒ）から、ＣＡＮ（Controller Area Network）通信によって取得可能な情報や、自動車（Ｃａｒ）に搭載された各種センサから取得可能な情報などを、車両情報として取得する。車載ディスプレイ装置２００は、取得した車両情報を、無線通信によって携帯型端末１００に送信する。また、車載ディスプレイ装置２００は、後述する入力受付部によりユーザからの入力を受け付け、受け付けたユーザからの入力を表す情報を、ケーブルＣｂｌを介して携帯型端末１００に出力する。ユーザからの入力を表す情報は、例えば、タッチパネルにタッチ操作された座標に関する情報であるが、各種ボタンを押下した情報や、各種スイッチをオン／オフにした情報などでもよい。

車載ディスプレイ装置２００は、携帯型端末１００から、各種画像や音声を取得し、取得した画像や音声を、後述する自装置の表示部やスピーカに出力する。このように、携帯型端末１００が車載ディスプレイ装置２００に各種画像や音声を出力して、車載ディスプレイ装置２００がこれらを再生することで、ユーザは、電子通信システム１をカーナビゲーションやカーオーディオなどとして利用することができる。なお、無線通信と有線通信とで送受信される情報は、逆の関係でもよい（例えば画像や音声が無線で送受信され、車両情報が有線で送受信されてもよい）。

図２は、電子通信システム１の機能構成の一例を示す概略ブロック図である。携帯型端末１００は、例えば、携帯側第１通信部１１０と、携帯側第２通信部１２０と、プロセッサ１３０と、携帯側記憶部１４０と、入力受付部１５０と、表示部１７０と、スピーカ１８０と、を備える。

携帯側第１通信部１１０は、例えば、ブルートゥースアンテナを備え、ブルートゥース規格に基づいた無線通信を行う無線通信モジュールであり、２．４ＧＨｚ帯のＩＳＭ（Industry Science Medical band）バンドを用いて通信を行う。ブルートゥース規格の無線通信システムでは、周波数ホッピング（ＦＨ：Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｈｏｐｐｉｎｇ）方式のスペクトラム拡散通信が利用される。２．４ＧＨｚ帯の周波数帯域は１ＭＨｚ間隔で７９個の周波数チャネル（以下、通信チャネルと云う）に分割されており、ホッピングパターンに基づいて１タイムスロット毎に時分割で、使用する周波数チャネルの切り替えが行われる（周波数ホッピング）。ブルートゥース規格の無線通信システムは、マスタ・スレーブ方式で行われ、ホッピングパターンの管理は、マスタによって行われる。同じホッピングパターンを用いて、１台のマスタと最大７台のスレーブとの間でピコネットと称される無線ネットワークを形成して通信することができる。携帯側第１通信部１１０は、ブルートゥース規格に基づいて、車載ディスプレイ装置２００の車両側第１通信部２１０との間で無線通信を行う。

携帯側第２通信部１２０は、例えば、ＨＤＭＩ（登録商標）規格に基づく通信を行うためのハードウェアを備える。携帯側第２通信部１２０は、例えば、ＨＤＭＩケーブルが接続されるＨＤＭＩ端子と、画像や音声を出力する装置と、の間で画像信号、音声信号、及び画像フォーマットに関する各種情報を送受信することが可能なインタフェース部と、を備える。このインタフェース部は、複数のチャンネルを有しており、各種画像又は音声はＴＭＤＳ（Transition Minimized Differential Signaling）チャンネルを使用して送受信される。

また、携帯側第２通信部１２０は、ＵＳＢ規格に基づく通信を行うためのハードウェアを更に備える。携帯側第２通信部１２０は、ＵＳＢコネクタと、画像や音声を出力する装置と、の間で画像信号、音声信号、及び画像フォーマットに関する各種情報を送受信することが可能なインタフェース部と、を備える。

プロセッサ１３０は、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）である。プロセッサ１３０は、後述する携帯側記憶部１４０に格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ１３０が実行するプログラムは、例えば、アプリケーションプログラム１３１−１、アプリケーションプログラム１３１−２、…、アプリケーションプログラム１３１−Ｎを含む。以下の説明では、個々のアプリケーションプログラムを区別する必要がなければ、アプリケーションプログラム１３１（アプリケーション機能部）と総称する。アプリケーションプログラム１３１は、携帯側第１通信部１１０、携帯側第２通信部１２０、入力受付部１５０などから取得した各種情報に基づいて、表示部１７０に表示するための画像を生成する。また、アプリケーションプログラム１３１は、取得した各種情報に基づいて、スピーカ１８０で発するための音声を生成する。アプリケーションプログラム１３１は、生成した各種画像を、表示部１７０に出力して表示させ、生成した音声をスピーカ１８０に出力して吹鳴させる。

携帯側記憶部１４０は、例えば、フラッシュメモリやＲＡＭ（Random Access Memory）、レジスタ等を含む。携帯側記憶部１４０は、プロセッサ１３０が実行する各種プログラムを記憶する。
入力受付部１５０は、例えば、タッチパネルであるが、各種ボタンやスイッチなどを含んでもよい。入力受付部１５０は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた操作を表す情報を、プロセッサ１３０に出力する。

表示部１７０は、例えば、液晶ディスプレイパネル、あるいは、有機ＥＬ（Electro Luminescence）ディスプレイパネルである。表示部１７０は、アプリケーションプログラム１３１が生成した画像を表示する。
スピーカ１８０は、アプリケーションプログラム１３１が生成した音声を吹鳴する。
外部通信部１９０は、アンテナや変調部、符号化／復調部、アップ／ダウンコンバータなどを含む。外部通信部１９０は、移動体通信網や無線ＬＡＮを介した通信を行うことで、例えば、インターネット上に存在する各種サーバとの間で情報の送受信を行う。

車載ディスプレイ装置２００は、例えば、車両側第１通信部２１０と、車両側第２通信部２２０と、プロセッサ２３０と、車載機器２４０と、入力受付部（入力部）２５０と、車両側記憶部２６０と、表示部（再生部）２７０と、スピーカ（再生部）２８０と、を備える。車両側第１通信部２１０は、携帯側第１通信部１１０と同様、ブルートゥース規格に基づいた無線通信を行う無線通信モジュールであり、携帯側第１通信部１１０との間で通信を行う。

車両側第２通信部２２０は、携帯側第２通信部１２０と同様、ＨＤＭＩ規格に基づく通信を行うためのハードウェアと、ＵＳＢ規格に基づく通信を行うためのハードウェアを備える。すなわち、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とが、ＨＤＭＩケーブル、又はＵＳＢケーブルによって物理的に接続されることで、ＨＤＭＩ規格に基づく通信、又はＵＳＢ規格に基づく通信によって各種画像や音声、ユーザからの入力を表す情報を送受信することができる。
プロセッサ２３０は、例えば、車載ディスプレイ装置２００のＣＰＵである。プロセッサ２３０は、後述する車両側記憶部２６０に格納された各種プログラムを実行することで、以下の各ソフトウェア機能部を実現する。プロセッサ２３０は、例えば、ソフトウェア機能部として、認証部２３１と、車両側情報提供部２３２と、車両側第１通信制御部２３３と、車両側第２通信制御部２３４と、出力制御部２３５と、を備える。

認証部２３１は、携帯型端末１００との間で行われる通信において必要となる認証を行う。認証部２３１は、車両側第１通信部２１０によって行う通信に関する認証と、車両側第２通信部２２０によって行う通信に関する認証と、に関する処理を行う。

車両側情報提供部２３２は、例えば、車両側第１通信部２１０によって携帯型端末１００に車両情報を提供するための機能部であり、無線通信によって車両情報を送受信するための専用プロトコルに基づいた動作を行う。車両側情報提供部２３２は、携帯型端末１００からの車両情報取得の要求に従い、車載機器２４０から各種車両情報を取得する。車両側情報提供部２３２は、携帯型端末１００からの車両情報取得の要求を取得すると、所定の周期Ｔ１で携帯型端末１００に車両情報を出力する。所定の周期Ｔ１とは、例えば、５００ミリ秒〜１秒程度である。また、車両側情報提供部２３２は、取得した車両情報を車両側第１通信制御部２３３に出力し、車両側第１通信部２１０によって送信可能なＰＤＵ（Protocol Data Unit）に変換させてから携帯型端末１００へ送信させる。なお、車両側情報提供部２３２と車両側第１通信制御部２３３とは、統合された機能部であってもよい。

車両側第１通信制御部２３３は、車両側情報提供部２３２から取得した車両情報を、車両側第１通信部２１０によって送信可能なＰＤＵに変換する。そして、車両側第１通信制御部２３３は、変換されたＰＤＵを、車両側第１通信部２１０から携帯型端末１００へ送信させる。
車両側第２通信制御部２３４は、車両側第２通信部２２０によって送受信可能なＰＤＵに変換された情報であって、携帯型端末１００から取得する各種画像や音声に関する情報を、車載機器２４０で取り扱い可能な形式の情報に変換する。また、車両側第２通信制御部２３４は、後述する入力受付部２５０から取得するユーザからの入力を表す情報を、車両側第１通信部２１０によって送受信可能なＰＤＵに変換し、車両側第２通信部２２０に、変換したＰＤＵを携帯型端末１００へ送信させる。
出力制御部２３５は、車両側第２通信制御部２３４が取扱い可能な形式に変換した画像を表示部２７０に出力して表示させ、変換した音声をスピーカ２８０に出力して吹鳴させる。

車載機器２４０は、例えば、車両に搭載された各種センサや、ＣＡＮ通信によって情報を送受信するＥＣＵ（Electronic Control Unit）等である。車両に搭載された各種センサは、例えば、速度計や回転速度計、吸気圧力計、過給圧計、排気温度計、電圧計、油圧計、油温計、水温計などである。
入力受付部２５０は、例えば、タッチパネルであるが、各種ボタンやスイッチなどを含んでもよい。入力受付部２５０は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた操作を表す情報（例えばタッチ操作された座標の情報）を、プロセッサ２３０に出力する。

車両側記憶部２６０は、例えば、ＲＡＭやレジスタ、あるいは、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）やＳＳＤ（Solid State Drive）等を含む。車両側記憶部２６０は、プロセッサ２３０が実行する各種プログラムを記憶する。
表示部２７０は、例えば、液晶ディスプレイパネル、あるいは、有機ＥＬディスプレイパネルである。表示部２７０は、出力制御部２３５から取得した画像を表示する。
スピーカ２８０は、出力制御部２３５から取得した音声を吹鳴する。

図３は、図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の一例である。携帯型端末１００では、プロセッサ１３０が各種アプリケーションプログラムを実行することで、アプリａｐｐ１〜ａｐｐ４が稼働することができる。アプリａｐｐ１は、ランチャーアプリであり、車載ディスプレイ装置２００と通信可能な各種アプリケーションをリンク集として可視化する。すなわち、アプリａｐｐ１は、リンク先をアイコン等で表現した画像を表示部１７０に表示させる。また、アプリａｐｐ１は、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００との間で通信を行うことを許可されているアプリケーションの一覧を、ホワイトリストとして保持しており、ホワイトリストに含まれていないアプリケーションが車載ディスプレイ装置２００との間で通信を行うことを禁止する。

アプリａｐｐ１は、所定の周期Ｔ２が経過するごとに、ホワイトリストを、ホワイトリストサーバ３００から外部通信部１９０を介して取得し、更新する。所定の周期Ｔ２は、例えば、数日程度である。ホワイトリストサーバ３００は、ホワイトリストを格納している。なお、ホワイトリストの更新は、携帯型端末１００に新しいアプリケーションがインストールされたタイミングであってもよい。また、図３において、外部通信部１９０を介して得られる情報の流れは、一点鎖線の矢印で表されている。

アプリａｐｐ２は、カーナビゲーションの機能を有したアプリケーションプログラムである。アプリａｐｐ３は、様々なサービスを取得して利用することが可能なアプリケーションプログラムである。アプリａｐｐ４は、カーオーディオの機能を有したアプリケーションプログラムである。図３に示した例では、各アプリケーションプログラムは、携帯側情報提供部ＬＰＡと、通信制御部（携帯側通信制御部）ＡＰＭと、を備える。携帯側情報提供部ＬＰＡは、携帯側第１通信部１１０によって車両情報を送受信するための機能部であり、車両情報を送受信するための専用プロトコルによって構成される。携帯側情報提供部ＬＰＡは、各アプリケーションプログラムからの要求に従い、通信制御部ＡＰＭを介して、車載ディスプレイ装置２００に対して車両情報取得の要求を示す情報を送信する。ここで、アプリａｐｐ１〜ａｐｐ４は、車両情報を取得する際、各アプリケーションプログラムの携帯側情報提供部ＬＰＡに対して、取得したい車両情報を車載ディスプレイ装置２００から取得するように要求する。この要求は、例えば、携帯側情報提供部ＬＰＡを構成する専用プロトコルによって規定されたＡＰＩ（Application Programming Interface）によって行われる。アプリａｐｐ１〜ａｐｐ４は、所定のＡＰＩと、取得したい車両情報を表す引数と、に基づいて、携帯側情報提供部ＬＰＡに当該車両情報を車載ディスプレイ装置２００から取得させる。また、携帯側情報提供部ＬＰＡは、通信制御部ＡＰＭを介して、車載ディスプレイ装置２００から車両情報を受信する。

通信制御部ＡＰＭは、車両情報取得の要求や車両情報を、無線通信によって送受信可能なＰＤＵに変換し、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０との間で行われる無線通信において、変換したＰＤＵの送受信を行う。また、通信制御部ＡＰＭは、車両側第２通信部２２０に送信する各種画像や音声を、有線通信を行う携帯側第２通信部１２０によって送受信可能なＰＤＵに変換して、変換したＰＤＵを車両側第２通信部２２０に送信する。また、通信制御部ＡＰＭは、車両側第２通信部２２０から、携帯側第１通信部１１０を介してユーザからの入力を表す情報であって、携帯側第２通信部１２０によって送受信可能なＰＤＵに変換された情報を取得する。図３における実線の矢印は、車両情報取得の要求及び車両情報の流れを表している。また、図３における破線の矢印は、各種画像や音声、ユーザからの入力を表す情報の流れを表している。

このように、各アプリケーションプログラムは、車両情報を携帯側情報提供部ＬＰＡと通信制御部ＡＰＭとによって送受信を行い、各種画像や音声、ユーザからの入力を表す情報を、通信制御部ＡＰＭによって送受信を行う。そして、上述したホワイトリストに含まれている各種アプリケーションプログラムは、それぞれ単独で車載ディスプレイ装置２００と通信を確立し、各種情報の送受信を行うことができる。

図４は、図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の他の例である。図４で示した例では、図３で示した例と同様に、携帯型端末１００は、プロセッサ１３０がアプリケーションプログラムを実行することで、アプリａｐｐ１ａ〜ａｐｐ４ａを稼働させることができる。アプリａｐｐ１ａは、携帯側情報提供部ＬＰＡと、携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰと、を備える。携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰは、車両情報取得の要求や車両情報を、無線通信によって送受信可能なＰＤＵに変換し、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０との間で行われる無線通信において、変換したＰＤＵの送受信を行う。通信媒介サーバＭＬＳは、例えば、リモートデスクトップソフトウェアであり、これを実現する好適な例としてＭｉｒｒｏｒＬｉｎｋ（登録商標）サーバなどがある。通信媒介サーバＭＬＳは、携帯側第２通信部１２０によって送受信する情報を携帯側第２通信部１２０によって送受信可能なＰＤＵへ変換する機能を有する。そして、通信媒介サーバＭＬＳは、変換したＰＤＵを、ＯＳ１８５を介して携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０との間で送受信する。つまり、図４で示した携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰと通信媒介サーバＭＬＳとは、図３で示した通信制御部ＡＰＭからそれぞれの機能を分離した機能部である。アプリａｐｐ２ａ〜ａｐｐ４ａは、通信媒介サーバＭＬＳを介して、各種画像や音声を、携帯側第２通信部１２０によって送受信可能なＰＤＵに変換し、変換したＰＤＵを車両側第２通信部２２０に送信する。

さらに、図４の例では、通信媒介サーバＭＬＳは、ホワイトリストを管理する。通信媒介サーバＭＬＳは、ＯＳ１８５と外部通信部１９０とを介して、ホワイトリストサーバ３００から、所定の周期Ｔ２が経過するごとにホワイトリストを更新する。ＯＳ１８５は、オペレーティングシステムであり、例えば、Ａｎｄｒｏｉｄ（登録商標） ＯＳである。

ここで、アプリａｐｐ２ａ〜ａｐｐ４ａは、車両情報を取得する際、アプリａｐｐ１ａの携帯側情報提供部ＬＰＡに対して、取得したい車両情報を車載ディスプレイ装置２００から取得するように要求する。この要求は、例えば、携帯側情報提供部ＬＰＡを構成する専用プロトコルによって規定されたＡＰＩによって行われる。アプリａｐｐ２ａ〜ａｐｐ４ａは、所定のＡＰＩと、取得したい車両情報を表す引数と、に基づいて、携帯側情報提供部ＬＰＡに当該車両情報を車載ディスプレイ装置２００から取得させる。従って、アプリａｐｐ２ａ〜ａｐｐ４ａは、ランチャーアプリであるアプリａｐｐ１ａを通して、車載ディスプレイ装置２００に対して車両情報取得の要求を行う。要約すると、図４の例では、各種アプリケーションプログラムは、ランチャーアプリを通してのみ、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して車両情報を取得し、各種画像や音声、ユーザからの入力を表す情報に関しては、通信媒介サーバＭＬＳが携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して送受信を行う。なお、車載ディスプレイ装置２００への車両情報取得の要求は、個々の車両情報を指定して行うこともできるが、複数種類の車両情報をまとめて指定して行うこともできる。

図５は、図２で示した携帯型端末１００のプロセッサ１３０を実現するソフトウェア構造の更に他の例である。図５で示した例では、図４で示した通信媒介サーバＭＬＳが、通信媒介サーバＶＮＣとしてランチャーアプリであるａｐｐ１ｂに含まれている。通信媒介サーバＶＮＣは、例えば、リモートデスクトップソフトウェアであり、これを実現する好適な例としてＶＮＣ（Virtual Network Computing）サーバなどがある。このため、アプリａｐｐ２ａ〜ａｐｐ４ａは、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０との間で行われる通信、及び携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０との間で行われる通信を、ランチャーアプリであるアプリａｐｐ１ａを介して行う。また、図５の例の場合、アプリａｐｐ１ａは、図３で示した例と同様に、ホワイトリストを管理する。

図６は、電子通信システム１における各種情報の流れの一例を表す図である。図６に示すソフトウェア構造は、図４の例に基づいている。まず、車載ディスプレイ装置２００は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けたユーザからの入力を表す情報を、車両側第２通信制御部２３４で車両側第２通信部２２０によって送信可能なＰＤＵへ変換し、変換したＰＤＵを、ケーブルＣｂｌを介して携帯型端末１００に送信する。携帯型端末１００の通信媒介サーバＭＬＳは、ケーブルＣｂｌを介して取得したユーザからの入力を表す情報を、携帯型端末１００によって取り扱い可能な形式に変換し、変換したユーザからの入力を表す情報を、アプリａｐｐ１ａに出力する。アプリａｐｐ１ａは、取得したユーザからの入力を表す情報に基づいた処理を行う。ここで、アプリａｐｐ１ａは、自動車（Ｃａｒ）の車両情報を表示させる動作に関する処理を行ったものとする。この処理を行う際、アプリａｐｐ１ａは、携帯側情報提供部ＬＰＡを通して、車載ディスプレイ装置２００へ車両情報の取得要求を送信する。なお、この車両情報とは、例えば、自動車（Ｃａｒ）の速度を示す情報である。

車両情報の取得要求に関するアプリａｐｐ１ａの具体的な動作について、以下でより詳細に説明する。携帯側情報提供部ＬＰＡは、携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰに車両情報の取得要求を出力する。携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰは、取得した車両情報の取得要求を、携帯側第１通信部１１０によって送信可能なＰＤＵへ変換し、送信可能なＰＤＵに変換した車両情報の取得要求を、無線通信によって車載ディスプレイ装置２００へ送信する。

車載ディスプレイ装置２００の車両側第１通信制御部２３３は、無線通信によって取得した車両情報の取得要求を、車両側情報提供部２３２に出力する。車両側情報提供部２３２は、取得した車両情報の取得要求に基づいて、要求された車両情報を車載機器２４０から読み込む。車両側情報提供部２３２は、読み込んだ車両情報を、車両側第１通信制御部２３３に出力する。車両側第１通信制御部２３３は、取得した車両情報を、車両側第１通信部２１０によって送信可能なＰＤＵに変換し、変換したＰＤＵを携帯型端末１００に送信する。

アプリａｐｐ１ａの携帯側通信制御部ＬＰＡＣＰは、無線通信によって取得した車両情報を、携帯型端末１００で取り扱い可能な形式に変換し、変換した車両情報を携帯側情報提供部ＬＰＡに出力する。携帯側情報提供部ＬＰＡは、取得した車両情報を、アプリａｐｐ１ａに出力する。アプリａｐｐ１ａは、取得した車両情報に基づいて各種画像を生成し、生成した各種画像を、通信媒介サーバＭＬＳを介して、車両側第２通信制御部２３４へ送信する。この際、通信媒介サーバＭＬＳは、各種画像を、携帯側第２通信部１２０によって送信可能なＰＤＵへ変換してから車載ディスプレイ装置２００へ送信する。

図７は、図３で示したソフトウェア構造を備えた携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置２００と、の間で行われる認証に関する動作の流れの一例を説明するシーケンス図である。
（ステップＳ４００：ペアリング処理）
まず、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して、無線通信に関するペアリングを行う。ここで、ペアリングは、例えば、ＨＦＰ（Hands-Free Profile）を用いて行われる。

（ステップＳ４２０：ケーブルＣｂｌによる接続）
次に、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とがペアリングされた後、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、ユーザによってケーブルＣｂｌを用いて、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とが有線接続される。ここで、ケーブルＣｂｌは、例えば、ＨＤＭＩケーブルである。
（ステップＳ４４０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、ステップＳ４２０で携帯型端末１００とケーブルＣｂｌによって接続されると、表示部２７０にランチャーアプリの起動ボタンを表示する。なお、ランチャーアプリの起動ボタンは、ステップＳ４００とＳ４２０との順番が逆であっても表示される。つまり、車載ディスプレイ装置２００は、ランチャーアプリの起動ボタンを、無線通信に関するペアリングと、ケーブルＣｂｌによる接続と、が両方行われた場合に表示する。なお、以下では、ランチャーアプリの起動ボタンが、ユーザによってタップされた場合（つまり、ランチャーアプリの起動が選択された場合）について説明する。

（ステップＳ４６０：ランチャーアプリ起動の要求）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、ランチャーアプリ起動の要求を、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して携帯型端末１００に送信する。
（ステップＳ４８０）
次に、携帯型端末１００は、取得したランチャーアプリ起動の要求に基づいて、ランチャーアプリを起動する。
（ステップＳ５００：通信制御部の認証情報）
次に、携帯型端末１００は、車載ディスプレイ装置２００に、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、通信制御部ＡＰＭの認証情報を送信することで、通信制御部ＡＰＭと車両側第１通信制御部２３３との間の認証を行う。

（ステップＳ５２０：通信制御部の認証完了）
次に、車載ディスプレイ装置２００の認証部２３１は、取得した認証情報に基づいて認証を行い、通信制御部ＡＰＭの認証完了を示す情報、又は、認証エラーを示す情報を、車両側第２通信部２２０と携帯側第２通信部１２０とを介して、携帯型端末１００へ送信する。以下では、認証完了を示す情報を送信した場合について説明する。
（ステップＳ５４０：肯定応答）
次に、携帯型端末１００は、通信制御部ＡＰＭの認証完了を示す情報を取得すると、肯定応答を、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、車載ディスプレイ装置２００へ送信する。

（ステップＳ５６０：情報提供部の認証開始要求）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、肯定応答を取得すると、車両側情報提供部２３２と携帯側情報提供部ＬＰＡとの間の認証を行うため、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して、携帯型端末１００へ情報提供部の認証開始の要求を送信する。
（ステップＳ５８０：情報提供部の認証情報）
次に、携帯型端末１００は、取得した認証開始の要求に応じて、携帯側情報提供部ＬＰＡの認証情報を、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して、車載ディスプレイ装置２００へ送信する。ここで、携帯側情報提供部ＬＰＡの認証情報とは、例えば、ソフトウェアを一意に識別するＵＵＩＤ（Universally Unique Identifier）や、携帯型端末１００のＳＩＭ（Subscriber Identity Module）情報などである。
（ステップＳ６００：情報提供部の認証完了＋暗号鍵）
次に、車載ディスプレイ装置２００の認証部２３１は、取得した携帯側情報提供部ＬＰＡの認証情報に基づいて認証を行う。認証が完了した場合、車載ディスプレイ装置２００は、携帯型端末１００へ、認証完了を示す情報と共に、携帯側情報提供部ＬＰＡと車両側情報提供部２３２との間で送受信される情報の暗号化及び復号化に必要な暗号鍵を、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して送信する。この暗号鍵による暗号化及び復号化によって、電子通信システム１は、より安全に車両情報の送受信を行うことが可能となり、例えば、携帯型端末１００で起動中のアプリケーションプログラム間での情報への干渉を防ぐことができる。

図８は、図４、５で示したソフトウェア構造を備えた携帯型端末１００と、車載ディスプレイ装置２００と、の間で行われる認証に関する動作の流れの一例を説明するシーケンス図である。
（ステップＳ７００：ペアリング処理）
まず、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して、無線通信に関するペアリングを行う。

（ステップＳ７２０：ケーブルＣｂｌによる接続）
次に、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とがペアリングされた後、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、ユーザによってケーブルＣｂｌを用いて有線接続される。ここで、ケーブルＣｂｌは、例えば、ＵＳＢケーブルである。
（ステップＳ７４０：通信媒介サーバの認証情報）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、ステップＳ７２０でケーブルＣｂｌによって携帯型端末１００と接続されると、通信媒介サーバＭＬＳの認証情報を、車両側第２通信部２２０と携帯側第２通信部１２０とを介して送信することで、通信媒介サーバＭＬＳと車両側第１通信制御部２３３との間の認証を行う。なお、車載ディスプレイ装置２００は、ＨＤＭＩケーブルが接続された場合、図７のステップＳ４４０と同様に、表示部２７０にランチャーアプリの起動ボタンを表示し、図７のステップＳ４４０〜Ｓ４８０の動作を行うが、ＵＳＢケーブルが接続された場合、表示部２７０にランチャーアプリの起動ボタンを表示せず、ステップＳ７６０の動作へ進む。

（ステップＳ７６０：通信媒介サーバの認証完了）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、取得した認証情報に基づいて認証を行い、通信媒介サーバＭＬＳの認証完了を示す情報、又は、認証エラーを示す情報を携帯型端末１００へ、車両側第２通信部２２０と携帯側第２通信部１２０とを介して送信する。以下では、認証完了を示す情報を送信した場合について説明する。
（ステップＳ７８０：肯定応答）
次に、携帯型端末１００は、通信制御部ＡＰＭの認証完了を示す情報を取得すると、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、肯定応答を車載ディスプレイ装置２００へ送信する。

（ステップＳ８００：情報提供部の認証開始要求）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、肯定応答を取得すると、車両側情報提供部２３２と携帯側情報提供部ＬＰＡとの間の認証を行うため、携帯型端末１００へ情報提供部の認証開始の要求を、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して送信する。
（ステップＳ８２０：情報提供部の認証データ）
次に、携帯型端末１００は、取得した認証開始の要求に応じて、携帯側情報提供部ＬＰＡの認証情報を、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して、車載ディスプレイ装置２００へ送信する。
（ステップＳ８４０：情報提供部の認証完了＋暗号鍵）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、取得した携帯側情報提供部ＬＰＡの認証情報に基づいて認証を行う。認証が完了した場合、車載ディスプレイ装置２００は、携帯型端末１００へ、認証完了を示す情報と共に、携帯側情報提供部ＬＰＡと車両側情報提供部２３２との間で送受信される情報の暗号化及び復号化に必要な暗号鍵を、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して送信する。

図９は、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００との間で行われる動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
（ステップＳ９００）
まず、携帯型端末１００は、ランチャーアプリによって可視化されたアプリケーションプログラムの一覧であって、車載ディスプレイ装置２００との間で通信を許可されたアプリケーションプログラムの一覧の画像を表示する。

（ステップＳ９２０：表示中の画像）
次に、携帯型端末１００は、自装置に表示している画像を、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、車載ディスプレイ装置２００に送信する。
（ステップＳ９４０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、受信した画像を、自装置の表示部２７０に表示する。
（ステップＳ９６０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、入力受付部２５０によってユーザからの入力を受け付ける。

（ステップＳ９８０：ユーザからの入力を表す情報（ナビゲーションアプリの選択・起動））
次に、車載ディスプレイ装置２００は、受け付けたユーザからの入力を表す情報を、車両側第２通信部２２０と携帯側第２通信部１２０とを介して、携帯型端末１００に送信する。ここで、ユーザからの入力は、表示部２７０に表示されているアプリケーションプログラムの一覧の中から、ナビゲーションアプリを選択・起動を示す情報である。
（ステップＳ１０００）
次に、携帯型端末１００は、ユーザからの入力を表す情報を受信し、受信した情報に基づいて、ナビゲーションアプリを選択・起動する。そして、携帯型端末１００は、起動したナビゲーションアプリの画像を、表示部１７０に表示する。ここで、起動したナビゲーションアプリの画像は、ナビゲーションメニューが描画されているとする。

（ステップＳ１０２０：表示中の画像）
次に、携帯型端末１００は、自装置に表示している画像を、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、車載ディスプレイ装置２００に送信する。
（ステップＳ１０４０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、受信した画像を、自装置の表示部２７０に表示する。
（ステップＳ１０６０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、入力受付部２５０によってユーザからの入力を受け付ける。

（ステップＳ１０８０：ユーザからの入力を表す情報（メニューの選択・決定））
次に、車載ディスプレイ装置２００は、受け付けたユーザからの入力を表す情報を、車両側第２通信部２２０と携帯側第２通信部１２０とを介して、携帯型端末１００に送信する。ここで、ユーザからの入力は、表示部２７０に表示されているナビゲーションアプリのメニューの中から、現在位置と現在の移動速度の表示を選択・決定する情報であるとする。
（ステップＳ１１００）
次に、携帯型端末１００は、ユーザからの入力を表す情報を受信し、受信した情報に基づいて、現在位置と現在の移動速度の表示を選択・決定する情報を、表示部１７０に表示する。

（ステップＳ１１２０：車両情報の取得要求）
次に、携帯型端末１００は、現在位置と現在の移動速度を表示するために必要な車両情報の取得要求を、携帯側第１通信部１１０と車両側第１通信部２１０とを介して、車載ディスプレイ装置２００に送信する。

（ステップＳ１１４０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、現在位置と現在の移動速度を表示するために必要な車両情報の取得要求に基づいて、車両情報を取得する。
（ステップＳ１１６０：車両情報）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、取得した車両情報を、車両側第１通信部２１０と携帯側第１通信部１１０とを介して、携帯型端末１００に送信する。
（ステップＳ１１８０）
次に、携帯型端末１００は、取得した車両情報に基づいて、表示する画像である現在位置と現在の移動速度が描画された画像を生成する。そして、携帯型端末１００は、生成した画像を、表示部１７０に表示する。

（ステップＳ１２００：表示中の画像＋吹鳴させる音声）
次に、携帯型端末１００は、自装置に表示している画像と吹鳴させる音声とを、携帯側第２通信部１２０と車両側第２通信部２２０とを介して、車載ディスプレイ装置２００に送信する。
（ステップＳ１２２０）
次に、車載ディスプレイ装置２００は、受信した画像を、自装置の表示部２７０に表示する。以降、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とは、このような動作の流れを繰り返す。

このように、第１の実施形態における電子通信システム１は、２つの通信方式によって携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００との間で通信が行われ、車載ディスプレイ装置２００が、第１の通信仕様での通信（例えば、上述の無線通信）によって車両情報を携帯型端末１００に送信し、第２の通信仕様での通信（例えば、上述の有線通信）によって、携帯型端末１００が自装置で生成した各種画像又は音声を車載ディスプレイ装置２００に送信するため、車載ディスプレイ装置２００において、携帯型端末１００で車両情報に基づき生成された各種画像や音声を再生することができる。

また、電子通信システム１の携帯型端末１００は、アプリケーションプログラム１３１からの要求をＡＰＩによって受け付け、受け付けた要求を車載ディスプレイ装置２００に送信することにより、車載ディスプレイ装置２００側で取得した情報を取得するため、アプリケーションプログラムの互換性を高めることができる。

また、電子通信システム１は、有線による第２の通信仕様に応じた認証処理を行うため、様々な種類の第２の通信仕様を採用した携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とが通信を行うことができる。

また、電子通信システム１は、携帯型端末１００と車載ディスプレイ装置２００とが有線による第２の通信仕様で通信を行うための物理的接続がなされたときに、車載ディスプレイ装置２００がランチャーアプリの起動ボタンを表示し、ランチャーアプリの起動ボタンをタップされた場合、第１の通信仕様での通信に関する認証と、第２の通信仕様での通信に関する認証とを開始するため、ユーザの意図しない作動を抑制することができる。

以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。

＜ハードウェア構成など＞
なお、上述した各実施形態の電子通信システム１の各機能部の処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、電子通信システム１に係る上述した種々の処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、ＯＳ（Operation System）や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。

また、「コンピュータシステム」は、ＷＷＷシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境（あるいは表示環境）も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＣＤ−ＲＯＭ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。

以上説明したように、本実施形態に係る電子通信システム（１）は、携帯型端末（１００）と、上記携帯型端末（１００）と通信を行う車載装置（２００）と、を備え、上記携帯型端末（１００）は、第１の通信仕様での通信により、上記車載装置（２００）が車両内で取得した情報を受信する携帯側第１通信部（１１０）と、第２の通信仕様での通信により、上記携帯型端末（１００）で生成された画像又は音声を上記車載装置（２００）に送信する携帯側第２通信部（１２０）と、上記車載装置（２００）から受信した情報に基づいて、上記画像又は上記音声を生成するアプリケーション機能部（１３１）と、を備え、上記車載装置（２００）は、上記第１の通信仕様での通信により、上記車載装置（２００）が車両内で取得した情報を上記携帯型端末（１００）に送信する車両側第１通信部（２１０）と、上記第２の通信仕様での通信により、上記携帯型端末（１００）で生成された上記画像又は上記音声を受信する車両側第２通信部（２２０）と、上記受信した上記画像又は上記音声を再生する再生部（２７０、２８０）と、を備える。また、上記携帯型端末（１００）は、上記アプリケーション機能部（１３１）からの要求をＡＰＩ（Application Programming Interface）によって受け付け、受け付けた上記要求を上記車載装置（２００）に送信するように上記携帯側第１通信部（１１０）を制御し、上記携帯側第１通信部（１１０）が上記車載装置（２００）から受信した上記情報を、上記ＡＰＩに対する応答として上記アプリケーション機能部（１３１）に提供する情報提供部を、更に備えてもよい。また、上記車載装置（２００）は、上記第２の通信仕様が、有線による通信仕様であり、上記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、上記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、上記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部（２３１）を、更に備えてもよい。また、上記車載装置（２００）は、ユーザの入力操作を受け付ける入力部（２５０）を更に備え、上記認証部（２３１）は、上記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、上記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、上記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、上記ユーザに対して、上記第１の通信仕様での通信により上記車載装置（２００）が車両内通信で取得した情報を上記携帯型端末（１００）に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、上記問いかけに対する肯定を示す入力操作が上記入力部（２５０）に対してなされた場合に、上記送信を開始するための認証処理を行ってもよい。また本実施形態に係る車載装置（２００）は、携帯型端末（１００）と通信を行う車載装置（２００）であって、第１の通信仕様での通信により、上記車載装置（２００）が搭載された車両内で取得可能な情報を上記携帯型端末（１００）に送信する第１通信部（２１０）と、有線による第２の通信仕様での通信により、上記携帯型端末（１００）で生成された画像又は音声を受信する第２通信部（２２０）と、上記受信した上記画像又は音声を再生する再生部（２７０、２８０）と、上記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、上記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、上記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部（２３１）と、を備える。また、ユーザの入力操作を受け付ける入力部（２５０）を更に備え、上記認証部（２３１）は、上記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、上記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、上記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、上記ユーザに対して、上記第１の通信仕様での通信により上記車載装置（２００）が車両内通信で取得した情報を上記携帯型端末（１００）に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、上記問いかけに対する肯定を示す情報を、上記入力部（２５０）が上記ユーザからの入力として受け付けた場合、上記送信を開始するための認証処理を行ってもよい。また、本実施形態に係る制御方法は、携帯型端末（１００）と、上記携帯型端末（１００）と通信を行う車載装置（２００）と、を備える電子通信システム（１）の制御方法であって、上記携帯型端末（１００）が、第１の通信仕様での通信により、上記車載装置（２００）が車両内で取得した情報を受信し、第２の通信仕様での通信により、上記携帯型端末（１００）で生成された画像又は音声を上記車載装置（２００）に送信し、上記車載装置（２００）から受信した情報に基づいて、上記画像又は上記音声を生成し、上記車載装置（２００）が、上記第１の通信仕様での通信により、上記車載装置（２００）が車両内で取得した情報を上記携帯型端末（１００）に送信し、上記第２の通信仕様での通信により、上記携帯型端末（１００）で生成された上記画像又は上記音声を受信し、上記受信した上記画像又は上記音声を再生する。

１ 電子通信システム
１００ 携帯型端末
１１０ 携帯側第１通信部
１２０ 携帯側第２通信部
１３０ プロセッサ
１３１、１３１−１、１３１−２、１３１−Ｎ アプリケーションプログラム
１４０ 携帯側記憶部
１５０ 入力受付部
１７０ 表示部
１８０ スピーカ
１８５ ＯＳ
１９０ 外部通信部
２００ 車載ディスプレイ装置
２１０ 車両側第１通信部
２２０ 車両側第２通信部
２３０ プロセッサ
２３１ 認証部
２３２ 車両側情報提供部
２３３ 車両側第１通信制御部
２３４ 車両側第２通信制御部
２３５ 出力制御部
２４０ 車載機器
２５０ 入力受付部
２６０ 車両側記憶部
２７０ 表示部
２８０ スピーカ
３００ ホワイトリストサーバ

Claims (7)

1. 携帯型端末と、
   前記携帯型端末と通信を行う車載装置と、を備え、
   前記携帯型端末は、
   第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を受信する携帯側第１通信部と、
   第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を前記車載装置に送信する携帯側第２通信部と、
   前記車載装置から受信した情報に基づいて、前記画像又は前記音声を生成するアプリケーション機能部と、
   を備え、
   前記車載装置は、
   前記第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を前記携帯型端末に送信する車両側第１通信部と、
   前記第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された前記画像又は前記音声を受信する車両側第２通信部と、
   前記受信した前記画像又は前記音声を再生する再生部と、
   を備える電子通信システム。
2. 請求項１に記載の電子通信システムであって、
   前記携帯型端末は、前記アプリケーション機能部からの要求をＡＰＩ（Application Programming Interface）によって受け付け、受け付けた前記要求を前記車載装置に送信するように前記携帯側第１通信部を制御し、前記携帯側第１通信部が前記車載装置から受信した前記情報を、前記ＡＰＩに対する応答として前記アプリケーション機能部に提供する情報提供部を、更に備える、
   電子通信システム。
3. 請求項１又は２に記載の電子通信システムであって、
   前記車載装置は、前記第２の通信仕様が、有線による通信仕様であり、
   前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部を、更に備える、
   電子通信システム。
4. 請求項３に記載の電子通信システムであって、
   前記車載装置は、
   ユーザの入力操作を受け付ける入力部を更に備え、
   前記認証部は、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、前記ユーザに対して、前記第１の通信仕様での通信により前記車載装置が車両内通信で取得した情報を前記携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、前記問いかけに対する肯定を示す入力操作が前記入力部に対してなされた場合に、前記送信を開始するための認証処理を行う、
   電子通信システム。
5. 携帯型端末と通信を行う車載装置であって、
   第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が搭載された車両内で取得可能な情報を前記携帯型端末に送信する第１通信部と、
   有線による第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を受信する第２通信部と、
   前記受信した前記画像又は音声を再生する再生部と、
   前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様に応じた認証処理を行う認証部と、
   を備える車載装置。
6. 請求項５に記載の車載装置であって、
   ユーザの入力操作を受け付ける入力部を更に備え、
   前記認証部は、前記第１の通信仕様での通信が確立され、且つ、前記第２の通信仕様での通信を行うための物理的接続がなされたときに、前記第２の通信仕様が特定の通信仕様である場合に、前記ユーザに対して、前記第１の通信仕様での通信により前記車載装置が車両内通信で取得した情報を前記携帯型端末に送信することを開始するか否かを問いかける出力を行い、前記問いかけに対する肯定を示す情報を、前記入力部が前記ユーザからの入力として受け付けた場合、前記送信を開始するための認証処理を行う、
   車載装置。
7. 携帯型端末と、前記携帯型端末と通信を行う車載装置と、を備える電子通信システムの制御方法であって、
   前記携帯型端末が、
   第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を受信し、
   第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された画像又は音声を前記車載装置に送信し、
   前記車載装置から受信した情報に基づいて、前記画像又は前記音声を生成し、
   前記車載装置が、
   前記第１の通信仕様での通信により、前記車載装置が車両内で取得した情報を前記携帯型端末に送信し、
   前記第２の通信仕様での通信により、前記携帯型端末で生成された前記画像又は前記音声を受信し、
   前記受信した前記画像又は前記音声を再生する、
   制御方法。

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