JPWO2015025779A1 - 光学フィルターおよび光学フィルターを用いた装置 - Google Patents

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Abstract

従来の近赤外線カットフィルター等の光学フィルターが有していた欠点を改良し、近赤外線吸収色素が700〜750nm付近の波長域に十分な吸収強度を有し、かつ、短波長側の可視波長域においても透過率に優れる光学フィルターおよび該光学フィルターを用いた装置を提供することを課題とする。本発明の光学フィルターは、下記式(I)で表される化合物(A)を含有する透明樹脂製基板と、前記基板の少なくとも一方の面上に形成された近赤外線反射膜とを有することを特徴とする。

Description

本発明は、光学フィルターおよび光学フィルターを用いた装置に関する。詳しくは、特定の溶剤可溶型の色素化合物を含む光学フィルター、ならびに該光学フィルターを用いた固体撮像装置およびカメラモジュールに関する。
ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話などの固体撮像装置にはカラー画像の固体撮像素子であるCCDやCMOSイメージセンサーが使用されているが、これら固体撮像素子は、その受光部において人間の目では感知できない近赤外線に感度を有するシリコンフォトダイオードが使用されている。これらの固体撮像素子では、人間の目で見て自然な色合いにさせる視感度補正を行うことが必要であり、特定の波長領域の光線を選択的に透過もしくはカットする光学フィルター(例えば近赤外線カットフィルター)を用いることが多い。
このような近赤外線カットフィルターとしては、従来から、各種方法で製造されたものが使用されている。例えば、基材として透明樹脂を用い、透明樹脂中に近赤外線吸収色素を含有させた近赤外線カットフィルターが知られており(例えば特許文献1参照)、特に、近赤外線吸収色素としてフタロシアニン系化合物を用いた近赤外線カットフィルターが広く知られている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、通常のフタロシアニン系化合物は吸収極大波長が650〜700nm未満である場合が多く、吸収極大波長を固体撮像装置用途として特に好適に用いられる波長範囲(700〜800nm)まで長波長シフトできるような構造とすると、430〜460nm付近の短波長側可視透過率が顕著に低下してしまうという問題があった。
フタロシアニン系化合物の吸収極大を長波長シフトさせる手法としては、アルコキシ基やアルキル置換アミノ基、アルキルチオ基などの電子供与性基をフタロシアニン環に導入する手法が一般的に知られている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、このような置換基がフタロシアニン環に結合していると、置換基上の非共有電子対からフタロシアニン環への電荷移動遷移が起こり、この遷移に由来する吸収が短波長側可視域に発生してしまうため、特に430〜460nm付近の透過率が低下してしまう。
また、一般的なフタロシアニン系化合物は、樹脂中などにおいて環同士がスタッキングするH会合状態となりやすいことが知られている。フタロシアニン系化合物がH会合を起こすと、例えば、特開2013−083915号公報(特許文献4)の実施例1に記載されたスペクトルのように吸収極大付近の吸収強度が弱いブロードな波形となってしまい、固体撮像素子用途に求められる光学特性を達成できない場合があった。
特開平6−200113号公報 特開2013−064975号公報 特許第4278923号公報 特開2013−083915号公報
本発明の目的は、従来の近赤外線カットフィルター等の光学フィルターが有していた欠点を改良し、近赤外線吸収色素が700〜750nm付近の波長域に十分な吸収強度を有し、かつ、短波長側の可視波長域においても透過率に優れる光学フィルターおよび該光学フィルターを用いた装置を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するために鋭意検討した結果、特定の構造を有するフタロシアニン系化合物を適用することにより、目的とする吸収極大波長、および樹脂中における吸収強度を達成し、近赤外線吸収特性および可視透過率に優れた光学フィルターが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の態様の例を以下に示す。
[1] 下記式(I)で表される化合物(A)を含有する透明樹脂製基板と、前記基板の少なくとも一方の面上に形成された近赤外線反射膜とを有することを特徴とする光学フィルター。
Figure 2015025779
式(I)中、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む置換金属原子を表し、複数あるRaは独立にL1を表し、複数あるRbは独立に水素原子、ハロゲン原子、L1または−SO2−L2を表し、
1は下記La、LbまたはLcを表し、L2は下記La、Lb、Lc、LdまたはLeを表し、
(La)炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
(Lb)炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基
(Lc)炭素数3〜14の脂環式炭化水素基
(Ld)炭素数6〜14の芳香族炭化水素基
(Le)炭素数3〜14の複素環基
前記La〜Leは、さらに、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜14の脂環式炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、炭素数3〜14の複素環基、および炭素数1〜12のアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基Lを有してもよい。
[2] 前記式(I)において、Mが、周期表4族〜12族、且つ、第4周期〜第5周期に属する、2価の遷移金属、3価もしくは4価の金属ハロゲン化物または4価の金属酸化物であり、Raが、独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜6のフッ素置換アルキル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、Rbが、独立に水素原子、フッ素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基または−SO2−L2であり、L2が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または炭素数3〜6の複素環基である項[1]に記載の光学フィルター。
[3] 前記透明樹脂製基板を構成する透明樹脂が、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系樹脂およびシルセスキオキサン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である項[1]または[2]に記載の光学フィルター。
[4] 前記近赤外線反射膜が、前記基板の両面上に形成されている項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光学フィルター。
[5] 固体撮像装置用である項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光学フィルター。
[6] 項[1]〜[5]のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備する固体撮像装置。
[7] 項[1]〜[5]のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備するカメラモジュール。
[8] 下記式(I)で表される化合物(A)と、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系樹脂およびシルセスキオキサン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂とを含有する樹脂組成物。
Figure 2015025779
式(I)中、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む置換金属原子を表し、複数あるRaは独立にL1を表し、複数あるRbは独立に水素原子、ハロゲン原子、L1または−SO2−L2を表し、
1は下記La、LbまたはLcを表し、L2は下記La、Lb、Lc、LdまたはLeを表し、
(La)炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
(Lb)炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基
(Lc)炭素数3〜14の脂環式炭化水素基
(Ld)炭素数6〜14の芳香族炭化水素基
(Le)炭素数3〜14の複素環基
前記La〜Leは、さらに、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜14の脂環式炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、炭素数3〜14の複素環基、および炭素数1〜12のアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基Lを有してもよい。
本発明によれば、入射角依存性が少なく、耐光性や700〜750nm付近の近赤外線吸収特性、および可視波長域での透過率特性に優れた光学フィルターを提供することができる。
図1(a)は、光学フィルターの垂直方向から測定した場合の透過率を測定する方法を示す概略図である。図1(b)は、光学フィルターの垂直方向に対して30°の角度から測定した場合の透過率を測定する方法を示す概略図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る光学フィルターは、特定の構造で表されるフタロシアニン系化合物(化合物(A))を含有する透明樹脂製基板と、前記基板の少なくとも一方の面上に形成された近赤外線反射膜とを有する。
[透明樹脂製基板]
本発明の光学フィルターを構成する透明樹脂製基板(以下「樹脂製基板」ともいう。)は、単層であっても多層(多層の場合、例えば、ベースとなる樹脂基板上に硬化樹脂からなるオーバーコート層などが積層された構成)であってもよく、近赤外線吸収色素として少なくとも化合物(A)を1種以上含有しており、吸収極大が波長700〜800nm、より好ましくは705〜750nmの範囲にあり、吸収極大波長における透過率が好ましくは10%以下、さらに好ましくは8%以下である。基板の吸収極大波長や吸収極大波長における透過率がこのような範囲にあれば、該基板は近赤外線を選択的に効率よくカットすることができるとともに、透明樹脂基板の面上に近赤外線反射膜を製膜した際、可視波長〜近赤外波長域付近の光学特性の入射角依存性を低減することができる。
カメラモジュールなどの用途によっては、波長400〜700nmのいわゆる可視光領域において、化合物(A)を含有した樹脂製基板の厚みを100μmとした時の該基板の平均透過率が50%以上、好ましくは65%以上であることが必要な場合もある。
前記樹脂製基板の厚みは、所望の用途に応じて適宜選択することができ、特に制限されないが、該基板が前記のような入射角依存改良性を有するように調整することが好ましく、より好ましくは30〜250μm、さらに好ましくは40〜200μm、特に好ましくは50〜150μmである。
樹脂製基板の厚みが前記範囲にあると、該基板を用いた光学フィルターを小型化および軽量化することができ、固体撮像装置等の様々な用途に好適に用いることができる。特に、前記樹脂性基板をカメラモジュール等のレンズユニットに用いた場合には、レンズユニットの低背化を実現することができるため好ましい。
前記樹脂製基板は、化合物(A)に加え、さらに、スクアリリウム系化合物、化合物(A)以外のフタロシアニン系化合物およびシアニン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の近赤外線吸収色素(X)を含有することができる。このような樹脂製基板を用いることにより、可視波長域〜近赤外波長域での入射角依存性をさらに小さくすることができる上、吸収帯の波形をさらにシャープにでき、視野角が広い光学フィルターを得ることができる。
前記化合物(A)と前記近赤外線吸収色素(X)は、同一の層に含まれていても別々の層に含まれていてもよい。同一の層に含まれる場合は、例えば、化合物(A)と近赤外線吸収色素(X)がともにベースとなる樹脂基板中に含まれる形態を挙げることができ、別々の層に含まれる場合は、例えば、化合物(A)が含まれる樹脂製基板上に前記近赤外線吸収色素(X)が含まれる層が積層されている形態を挙げることができる。
化合物(A)と近赤外線吸収色素(X)は、同一の層に含まれている方がより好ましく、このような場合、別々の層に含まれる場合よりも化合物(A)と近赤外線吸収色素(X)の含有量比率を制御することがより容易となる。
<化合物(A)>
化合物(A)は、下記式(I)で表されるフタロシアニン系化合物である。
Figure 2015025779
式(I)中、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む置換金属原子を表し、複数あるRaは独立にL1を表し、複数あるRbは独立に水素原子、ハロゲン原子、L1または−SO2−L2を表し、
1は下記La、LbまたはLcを表し、L2は下記La、Lb、Lc、LdまたはLeを表し、
(La)炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
(Lb)炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基
(Lc)炭素数3〜14の脂環式炭化水素基
(Ld)炭素数6〜14の芳香族炭化水素基
(Le)炭素数3〜14の複素環基
前記La〜Leは、さらに、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜14の脂環式炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、炭素数3〜14の複素環基、および炭素数1〜12のアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基Lを有してもよい。
前記La〜Leは、置換基を含めた炭素数の合計が、それぞれ50以下であることが好ましく、炭素数40以下であることが更に好ましく、炭素数30以下であることが特に好ましい。炭素数がこの範囲よりも多いと、色素の合成が困難となる場合があるとともに、単位重量あたりの吸収強度が小さくなってしまう傾向がある。
前記LaおよびLにおける炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基(Me)、エチル基(Et)、n−プロピル基(n−Pr)、イソプロピル基(i−Pr)、n−ブチル基(n−Bu)、sec−ブチル基(s−Bu)、tert−ブチル基(t−Bu)、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基およびドデシル基等のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−ペンテニル基、ヘキセニル基およびオクテニル基等のアルケニル基;ならびに、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、2−メチル−1−プロピニル基、ヘキシニル基およびオクチニル基等のアルキニル基を挙げることができる。
前記LbおよびLにおける炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基としては、例えば、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタクロロプロピル基およびヘプタフルオロプロピル基を挙げることができる。
前記LcおよびLにおける炭素数3〜14の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびシクロオクチル基等のシクロアルキル基;ノルボルナン基およびアダマンタン基等の多環脂環式基を挙げることができる。
前記LdおよびLにおける炭素数6〜14の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、アセナフチル基、フェナレニル基、テトラヒドロナフチル基、インダニル基およびビフェニリル基を挙げることができる。
前記LeおよびLにおける炭素数3〜14の複素環基としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、インドール、インドリン、インドレニン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、モルホリンおよびフェナジン等の複素環からなる基を挙げることができる。
前記Laとしては、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、4−フェニルブチル基、2−シクロヘキシルエチルであり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基である。
前記Lbとしては、好ましくはトリクロロメチル基、ペンタクロロエチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、5−シクロヘキシル−2,2,3,3−テトラフルオロペンチル基であり、より好ましくはトリクロロメチル基、ペンタクロロエチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基である。
前記Lcとしては、好ましくはシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、4−フェニルシクロヘプチル基であり、より好ましくはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基である。
前記Ldとしては、好ましくはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、2,3,6−トリフェニルフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフェニルフェニル基であり、より好ましくはフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、2,3,4,5,6−ペンタフェニルフェニル基である。
前記Leとしては、好ましくはフラン、チオフェン、ピロール、インドール、インドリン、インドレニン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、モルホリンからなる基であり、より好ましくはフラン、チオフェン、ピロール、モルホリンからなる基である。
前記La〜Leは、さらに、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を有していてもよい。このような例としては、4−スルホブチル基、4−シアノブチル基、5−カルボキシペンチル基、5−アミノペンチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ホスホリルエチル基、6−アミノ−2,2−ジクロロヘキシル基、2−クロロ−4−ヒドロキシブチル基、2−シアノシクロブチル基、3−ヒドロキシシクロペンチル基、3−カルボキシシクロペンチル基、4−アミノシクロヘキシル基、4−ヒドロキシシクロヘキシル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−ヒドロキシナフチル基、4−アミノフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基、4−ニトロフェニル基、3−メチルピロールからなる基、2−ヒドロキシエトキシ基、3−シアノプロポキシ基、4−フルオロベンゾイル基、2−ヒドロキシエトキシカルボニル基、4−シアノブトキシカルボニル基を挙げることができる。
前記Mにおいて、1価の金属原子としては、Li、Na、K、Rb、Csなどが挙げられる。
前記Mにおいて、2価の金属原子としては、Be、Mg、Ca、Ba、Ti、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Cu、Zn、Cd、Hg、Sn、Pbなどが挙げられる。
前記Mにおいて、3価の金属原子を含む置換金属原子としては、Al−F、Al−Cl、Al−Br、Al−I、Ga−F、Ga−Cl、Ga−Br、Ga−I、In−F、In−Cl、In−Br、In−I、Tl−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Fe−Cl、Ru−Cl、Mn−OHなどが挙げられる。
前記Mにおいて、4価の金属原子を含む置換金属原子としては、TiF2、TiCl2、TiBr2、TiI2、ZrCl2、HfCl2、CrCl2、SiF2、SiCl2、SiBr2、SiI2、GeF2、GeCl2、GeBr2、GeI2、SnF2、SnCl2、SnBr2、SnI2、Zr(OH)2、Hf(OH)2、Mn(OH)2、Si(OH)2、Ge(OH)2、Sn(OH)2、TiR2、CrR2、SiR2、GeR2、SnR2、Ti(OR)2、Cr(OR)2、Si(OR)2、Ge(OR)2、Sn(OR)2(Rは脂肪族基または芳香族基を表す。)、TiO、VO、MnOなどが挙げられる
前記Mとしては、周期表4族〜12族、且つ、第4周期〜第5周期に属する、2価の遷移金属、3価もしくは4価の金属ハロゲン化物または4価の金属酸化物であることが好ましく、その中でも、特に高い可視光透過率と色素安定性を達成できることから、Cu,Ni,Co,Zn,TiOおよびVOがより好ましく、CuおよびVOが特に好ましい。
前記Raとしては、合成の容易性や化合物(A)の有機溶剤に対する溶解性の観点から、独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜6のフッ素置換アルキル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が特に好ましい。
前記Rbとしては、合成の容易性や化合物(A)の安定性の観点から、独立に水素原子、フッ素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基または−SO2−L2(L2としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、炭素数3〜6の複素環が好ましい。)が好ましく、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基がより好ましい。
前記化合物(A)は、下記式(II)で表わされるフタロニトリル誘導体等の環化反応により合成する方法が一般的に知られているが、得られるフタロシアニン系化合物は下記式(II−1)〜(II−4)のような4種の異性体の混合物となっている。本発明では、特に断りのない限り、1種のフタロシアニン系化合物につき1種の異性体のみを例示しているが、他の3種の異性体についても同様に用いることができる。なお、これらの異性体は必要に応じて分離して用いることも可能であるが、本発明では異性体混合物を一括して取り扱っている。
Figure 2015025779
Figure 2015025779
前記化合物(A)の具体例としては、上記式(I)に記載の条件を満たせば特に限定されないが、例えば、下記式(I−1)で表される基本骨格を有する、下記表1に記載の化合物(a−1)〜(a−35)などを挙げることができる。
Figure 2015025779
Figure 2015025779
化合物(A)は、一般的に知られている方法で合成すればよく、例えば、特許第4081149号公報、「フタロシアニン −化学と機能―」(アイピーシー、1997年)、特開平2−138382号公報等に記載されている方法等を参照して合成することができる。
樹脂製基板において、樹脂層中の化合物(A)の含有量は、樹脂製基板製造時に用いる透明樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜5.0重量部、より好ましくは0.02〜3.5重量部、特に好ましくは0.03〜2.5重量部である。化合物(A)の含有量が前記範囲内にあると、良好な近赤外線吸収特性と高い可視光透過率を両立させることができる。
<近赤外線吸収色素(X)>
前記近赤外線吸収色素(X)は、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物およびシアニン系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、スクアリリウム系化合物を含むことが特に好ましい。近赤外線吸収色素(X)の吸収極大波長は、好ましくは620nm以上、さらに好ましくは650nm以上、特に好ましくは670nm以上であり、かつ、好ましくは800nm未満、さらに好ましくは750nm以下、特に好ましくは730nm以下であり、且つ、同時に含まれる化合物(A)の吸収極大波長よりも短波長側に吸収極大を有することが望ましい。吸収極大波長がこのような波長範囲にあると、吸収帯の波形をさらにシャープにできる上、近赤外吸収色素による吸収帯を十分に広げることができ、さらに優れた入射角依存改良性能やゴースト低減効果を達成することができる。
樹脂製基板において、樹脂層中の近赤外線吸収色素(X)の含有量は、樹脂製基板製造時に用いる透明樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜5.0重量部、より好ましくは0.02〜3.5重量部、特に好ましくは0.03〜2.5重量部である。近赤外線吸収色素の含有量が前記範囲内にあると、良好な近赤外線吸収特性と高い可視光透過率とを両立させることができる。
《スクアリリウム系化合物》
スクアリリウム系化合物としては、式(III−1)で表されるスクアリリウム系化合物および式(III−2)で表されるスクアリリウム系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 2015025779
式(III−1)中、Rm、RnおよびYは、下記(i)または(ii)の条件を満たす。
条件(i)
複数あるRmは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、−L1または−NRef基を表す。ReおよびRfは、それぞれ独立に水素原子、−La、−Lb、−Lc、−Ldまたは−Leを表す。
複数あるRnは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、−L1または−NRgh基を表す。RgおよびRhは、それぞれ独立に水素原子、−La、−Lb、−Lc、−Ld、−Leまたは−C(O)Ri基(Riは、−La、−Lb、−Lc、−Ldまたは−Leを表す。)を表す。
複数あるYは、それぞれ独立に−NRjk基を表す。RjおよびRkは、それぞれ独立に水素原子、−La、−Lb、−Lc、−Ldまたは−Leを表す。
前記L1、La、Lb、Lc、Ld、Leは、それぞれ独立に前記式(I)にて定義したL1、La、Lb、Lc、Ld、Leと同義である。
条件(ii)
1つのベンゼン環上の2つのRmのうちの少なくとも1つが、同じベンゼン環上のYと相互に結合して、窒素原子を少なくとも1つ含む構成原子数5または6の複素環を形成し、前記複素環は置換基を有していてもよく、Rnおよび前記複素環の形成に関与しないRmは、それぞれ独立に前記(i)のRnおよびRmと同義である。
Figure 2015025779
式(III−2)中、Xは、−O−、−S−、−Se−、−N(Rc)−または−C(Rdd)−を表し;複数あるRcは、それぞれ独立に水素原子、−La、−Lb、−Lc、−Ldまたは−Leを表し;複数あるRdは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、−L1または−NRef基を表し、隣り合うRd同士は連結して置換基を有していてもよい環を形成してもよく;La〜Le、L1は前記式(I)にて定義したLa〜Leと同義であり、ReおよびRfは、前記(i)のReおよびRfと同義である。
前記スクアリリウム系化合物の中央の四員環に結合している左右の置換基は同一であっても異なっていてもよいが、同一であった方が合成上容易であるため好ましい。
前記スクアリリウム系化合物は、一般的に知られている方法で合成すればよく、例えば、特開平1−228960号公報、特開2001−40234号公報、特許第3196383号公報等に記載されている方法等を参照して合成することができる。
《フタロシアニン系化合物》
フタロシアニン系化合物としては、化合物(A)以外で一般的に知られている任意の構造のものを用いることができ、たとえば特許第4081149号公報や「フタロシアニン −化学と機能―」(アイピーシー、1997年)に記載されている方法で合成することができる。
《シアニン系化合物》
シアニン系化合物としては、一般的に知られている任意の構造のものを用いることができ、たとえば特開2009−108267号公報に記載されている方法で合成することができる。
<透明樹脂>
樹脂製基板は、透明樹脂および化合物(A)を含有してなるものである。
透明樹脂としては、本発明の効果を損なわないものである限り特に制限されないが、例えば、熱安定性およびフィルムへの成形性を確保し、かつ、100℃以上の蒸着温度で行う高温蒸着により誘電体多層膜を形成しうるフィルムとするため、ガラス転移温度(Tg)が、好ましくは110〜380℃、より好ましくは110〜370℃、さらに好ましくは120〜360℃である樹脂が挙げられる。また、前記樹脂のガラス転移温度が140℃以上であると、誘電体多層膜をより高温で蒸着形成しえるフィルムが得られるため、特に好ましい。
透明樹脂としては、当該樹脂からなる厚さ0.1mmの樹脂板を形成した場合に、この樹脂板の全光線透過率(JIS K7105)が、好ましくは75〜95%、さらに好ましくは78〜95%、特に好ましくは80〜95%となる樹脂を用いることができる。全光線透過率がこのような範囲となる樹脂を用いれば、得られる基板は光学フィルムとして良好な透明性を示す。
透明樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、通常15,000〜350,000、好ましくは30,000〜250,000であり、数平均分子量(Mn)は、通常10,000〜150,000、好ましくは20,000〜100,000である。
透明樹脂としては、例えば、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド(アラミド)系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系樹脂およびシルセスキオキサン系樹脂を挙げることができる。
≪環状オレフィン系樹脂≫
環状オレフィン系樹脂としては、下記式(X0)で表される単量体および下記式(Y0)で表される単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体から得られる樹脂、および当該樹脂を水素添加することで得られる樹脂が好ましい。
Figure 2015025779
式(X0)中、Rx1〜Rx4は、それぞれ独立に下記(i’)〜(ix’)より選ばれる原子または基を表し、kx、mxおよびpxは、それぞれ独立に0または正の整数を表す。
(i’)水素原子
(ii’)ハロゲン原子
(iii’)トリアルキルシリル基
(iv’)酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有する、
置換または非置換の炭素数1〜30の炭化水素基
(v’)置換または非置換の炭素数1〜30の炭化水素基
(vi’)極性基(但し、(iv’)を除く。)
(vii’)Rx1とRx2またはRx3とRx4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基(但し、前記結合に関与しないRx1〜Rx4は、それぞれ独立に前記(i’)〜(vi’)より選ばれる原子または基を表す。)
(viii’)Rx1とRx2またはRx3とRx4とが、相互に結合して形成された単環もしくは多環の炭化水素環または複素環(但し、前記結合に関与しないRx1〜Rx4は、それぞれ独立に前記(i’)〜(vi’)より選ばれる原子または基を表す。)
(ix’)Rx2とRx3とが、相互に結合して形成された単環の炭化水素環または複素環(但し、前記結合に関与しないRx1とRx4は、それぞれ独立に前記(i’)〜(vi’)より選ばれる原子または基を表す。)
Figure 2015025779
式(Y0)中、Ry1およびRy2は、それぞれ独立に前記(i’)〜(vi’)より選ばれる原子または基を表すか、Ry1とRy2とが、相互に結合して形成された単環もしくは多環の脂環式炭化水素、芳香族炭化水素または複素環を表し、kyおよびpyは、それぞれ独立に0または正の整数を表す。
≪芳香族ポリエーテル系樹脂≫
芳香族ポリエーテル系樹脂は、下記式(1)で表される構造単位および下記式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位を有することが好ましい。
Figure 2015025779
式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、a〜dは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。
Figure 2015025779
式(2)中、R1〜R4およびa〜dは、それぞれ独立に前記式(1)中のR1〜R4およびa〜dと同義であり、Yは、単結合、−SO2−または>C=Oを示し、R7およびR8は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜12の1価の有機基またはニトロ基を示し、gおよびhは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、mは0または1を示す。但し、mが0のとき、R7はシアノ基ではない。
また、前記芳香族ポリエーテル系樹脂は、さらに下記式(3)で表される構造単位および下記式(4)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位を有することが好ましい。
Figure 2015025779
式(3)中、R5およびR6は、それぞれ独立に炭素数1〜12の1価の有機基を示し、Zは、単結合、−O−、−S−、−SO2−、>C=O、−CONH−、−COO−または炭素数1〜12の2価の有機基を示し、eおよびfは、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは0または1を示す。
Figure 2015025779
式(4)中、R7、R8、Y、m、gおよびhは、それぞれ独立に前記式(2)中のR7、R8、Y、m、gおよびhと同義であり、R5、R6、Z、n、eおよびfは、それぞれ独立に前記式(3)中のR5、R6、Z、n、eおよびfと同義である。
≪ポリイミド系樹脂≫
ポリイミド系樹脂としては、特に制限されず、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子化合物であればよく、例えば特開2006−199945号公報や特開2008−163107号公報に記載されている方法で合成することができる。
≪フルオレンポリカーボネート系樹脂≫
フルオレンポリカーボネート系樹脂としては、特に制限されず、フルオレン部位を含むポリカーボネート樹脂であればよく、例えば特開2008−163194号公報に記載されている方法で合成することができる。
≪フルオレンポリエステル系樹脂≫
フルオレンポリエステル系樹脂としては、特に制限されず、フルオレン部位を含むポリエステル樹脂であればよく、例えば特開2010−285505号公報や特開2011−197450号公報に記載されている方法で合成することができる。
≪フッ素化芳香族ポリマー系樹脂≫
フッ素化芳香族ポリマー系樹脂としては、特に制限されないが、少なくとも1つのフッ素を有する芳香族環と、エーテル結合、ケトン結合、スルホン結合、アミド結合、イミド結合およびエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合を含む繰り返し単位とを含有するポリマーであればよく、例えば特開2008−181121号公報に記載されている方法で合成することができる。
≪市販品≫
透明樹脂の市販品としては、以下の市販品等を挙げることができる。環状オレフィン系樹脂の市販品としては、JSR株式会社製アートン、日本ゼオン株式会社製ゼオノア、三井化学株式会社製APEL、ポリプラスチックス株式会社製TOPASなどを挙げることができる。ポリエーテルサルホン系樹脂の市販品としては、住友化学株式会社製スミカエクセルPESなどを挙げることができる。ポリイミド系樹脂の市販品としては、三菱ガス化学株式会社製ネオプリムLなどを挙げることができる。ポリカーボネート系樹脂の市販品としては、帝人株式会社製ピュアエースなどを挙げることができる。フルオレンポリカーボネート系樹脂の市販品としては、三菱ガス化学株式会社製ユピゼータEP−5000などを挙げることができる。フルオレンポリエステル系樹脂の市販品としては、大阪ガスケミカル株式会社製OKP4HTなどを挙げることができる。アクリル系樹脂の市販品としては、株式会社日本触媒製アクリビュアなどを挙げることができる。シルセスキオキサン系樹脂の市販品としては、新日鐵化学株式会社製シルプラスなどを挙げることができる。
<その他成分>
前記樹脂製基板は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに、酸化防止剤、近紫外線吸収剤、化合物(A)および近赤外線吸収色素(X)以外の近赤外線を吸収する色素(以下「その他の近赤外線吸収色素」という。)、蛍光消光剤、および金属錯体系化合物等の添加剤を含有してもよい。また、後述するキャスト成形により樹脂製基板を製造する場合には、レベリング剤や消泡剤を添加することで樹脂製基板の製造を容易にすることができる。これらその他成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2'−ジオキシ−3,3'−ジ−t−ブチル−5,5'−ジメチルジフェニルメタン、およびテトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが挙げられる。
前記近紫外線吸収剤としては、例えばアゾメチン系化合物、インドール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。
前記その他の近赤外線吸収色素としては、例えばジチオール系色素 、ジイモニウム系色素、ポルフィリン系色素、クロコニウム系色素などが挙げられる。これら色素の構造は特に限定されるものではなく、本発明の効果を損なわないものであれば一般的に知られているものを使用することができる。
なお、これら添加剤は、樹脂製基板を製造する際に、樹脂などとともに混合してもよいし、樹脂を製造する際に添加してもよい。また、添加量は、所望の特性に応じて適宜選択されるものであるが、樹脂100重量部に対して、通常0.01〜5.0重量部、好ましくは0.05〜2.0重量部である。
<樹脂製基板の製造方法>
前記樹脂製基板は、例えば、溶融成形またはキャスト成形により形成することができ、必要により、成形後に、反射防止剤、ハードコート剤および/または帯電防止剤等のコーティング剤をコーティングする方法により製造することができる。
≪溶融成形≫
前記樹脂製基板は、樹脂と近赤外線吸収色素とを溶融混練りして得られたペレットを溶融成形する方法;樹脂と近赤外線吸収色素とを含有する樹脂組成物を溶融成形する方法;または、近赤外線吸収色素、樹脂および溶剤を含む樹脂組成物から溶剤を除去して得られたペレットを溶融成形する方法などにより製造することができる。溶融成形方法としては、例えば、射出成形、溶融押出成形またはブロー成形などを挙げることができる。
≪キャスト成形≫
前記樹脂製基板は、近赤外線吸収色素、樹脂および溶剤を含む樹脂組成物を適当な基材の上にキャスティングして溶剤を除去する方法;近赤外線吸収色素および樹脂を含む硬化性樹脂組成物を適当な基材の上に塗布して乾燥および硬化させる方法などにより製造することもできる。
前記基材としては、例えば、ガラス板、スチールベルト、スチールドラムおよび透明樹脂(例えば、ポリエステルフィルム、環状オレフィン系樹脂フィルム)が挙げられる。
前記樹脂製基板は、基材から剥離することにより得ることができ、また、本発明の効果を損なわない限り、基材から剥離せずに基材と塗膜との積層体を前記樹脂製基板としてもよい。
さらに、ガラス板、石英または透明プラスチック製等の光学部品に、前記樹脂組成物をコーティングして溶剤を乾燥させる方法、または、前記硬化性組成物をコーティングして硬化および乾燥させる方法などにより、光学部品上に直接樹脂製基板を形成することもできる。
前記方法で得られた樹脂製基板中の残留溶剤量は可能な限り少ない方がよい。具体的には、前記残留溶剤量は、樹脂基板の重さに対して、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以下である。残留溶剤量が前記範囲にあると、変形や特性が変化しにくい、所望の機能を容易に発揮できる樹脂製基板が得られる。
[近赤外線反射膜]
本発明の光学フィルターを構成する近赤外線反射膜は、近赤外線を反射する能力を有する膜である。本発明では、近赤外線反射膜は樹脂製基板の片面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。片面に設ける場合、製造コストや製造容易性に優れ、両面に設ける場合、高い強度を有し、反りの生じにくい光学フィルターを得ることができる。光学フィルターを固体撮像素子用途に適用する場合、光学フィルターの反りが小さい方が好ましいことから、近赤外線反射膜を樹脂製基板の両面に設けることが好ましい。
近赤外線反射膜としては、例えば、アルミ蒸着膜、貴金属薄膜、酸化インジウムを主成分とし酸化錫を少量含有させた金属酸化物微粒子を分散させた樹脂膜、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜が挙げられる。近赤外線反射膜の中では、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜がより好ましい。
高屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができ、屈折率が通常は1.7〜2.5の材料が選択される。このような材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、または、酸化インジウム等を主成分とし、酸化チタン、酸化錫および/または酸化セリウム等を少量(例えば、主成分に対して0〜10重量%)含有させたものが挙げられる。
低屈折率材料層を構成する材料としては、屈折率が1.6以下の材料を用いることができ、屈折率が通常は1.2〜1.6の材料が選択される。このような材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウムおよび六フッ化アルミニウムナトリウムが挙げられる。
高屈折率材料層と低屈折率材料層とを積層する方法については、これらの材料層を積層した誘電体多層膜が形成される限り特に制限はない。例えば、樹脂製基板上に、直接、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法、イオンアシスト蒸着法またはイオンプレーティング法等により、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に積層した誘電体多層膜を形成することができる。
高屈折率材料層および低屈折率材料層の各層の厚さは、通常、遮断しようとする近赤外線波長をλ(nm)とすると、0.1λ〜0.5λの厚さが好ましい。λ(nm)の値としては、例えば700〜1400nm、好ましくは750〜1300nmである。厚さがこの範囲であると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と高屈折率材料層および低屈折率材料層の各層の厚さとがほぼ同じ値となって、反射・屈折の光学的特性の関係から、特定波長の遮断・透過を容易にコントロールできる傾向にある。
誘電体多層膜における高屈折率材料層と低屈折率材料層との合計の積層数は、光学フィルター全体として5〜60層であることが好ましく、10〜50層であることがより好ましい。
[その他の機能膜]
本発明の光学フィルターには、本発明の効果を損なわない範囲において、樹脂製基板と誘電体多層膜等の近赤外線反射膜との間などに、樹脂製基板や近赤外線反射膜の表面硬度の向上、耐薬品性の向上、帯電防止および傷消し等の目的で、反射防止膜、ハードコート膜および帯電防止膜等の機能膜を適宜設けることができる。
樹脂製基板と機能膜および/または近赤外線反射膜との密着性や、機能膜と近赤外線反射膜との密着性を上げる目的で、樹脂製基板や機能膜の表面にコロナ処理やプラズマ処理等の表面処理をしてもよい。
[光学フィルターの特性等]
本発明の光学フィルターは、前記樹脂製基板を有する。このため、本発明の光学フィルターは、透過率特性に優れ、使用する際に制約を受けない。また、樹脂製基板に含まれる化合物(A)は、波長700〜800nmに吸収極大を有するため近赤外光を効率的に吸収することができ、上記近赤外線反射膜と組み合わせることにより、入射角依存性の少ない光学フィルターを得ることができる。
前記樹脂製基板を近赤外線カットフィルター等の光学フィルターに用いることにより、波長560〜800nmの範囲において、光学フィルターの垂直方向から測定した時の透過率が50%となる波長の値(Xa)と、光学フィルターの垂直方向に対して30°の角度から測定した時の透過率が50%となる波長の値(Xb)との差の絶対値、及び、波長560〜800nmの領域において、光学フィルターの垂直方向から測定した時の透過率が10%となる波長の値(Za)と、光学フィルターの垂直方向に対して30°の角度から測定した時の透過率が10%となる波長の値(Zb)との差の絶対値が小さくなり、吸収波長の入射角依存性が小さく、透過波長域の裾付近においても視野角の広い光学フィルターを得ることができる。本発明の光学フィルターにおいて、(Xa)と(Xb)の差の絶対値は、好ましくは20nm未満、より好ましくは15nm未満、特に好ましくは10nm未満であり、(Za)と(Zb)の差の絶対値は、好ましくは18nm以下、特に好ましくは15nm以下である。
前記光学フィルターを固体撮像素子用に使用する場合、可視光透過率が高い方が好ましい。特に近年、カメラモジュールにおいても高画質化の要求が強くなっており、撮像感度や色再現性を向上させるために、波長430〜460nmの短波長側の透過率を高くする必要が有る。具体的には、波長430〜460nmの平均透過率は、好ましくは81%以上、より好ましくは83%以上、特に好ましくは85%以上である。また、波長461〜580nmの平均透過率も同様に高い方が好ましく、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上、特に好ましくは90%以上である。それぞれの波長域において平均透過率がこの範囲にあると、固体撮像素子用途として使用した場合、優れた撮像感度と色再現性を達成することができる。
前記光学フィルターを固体撮像素子用に使用する場合、近赤外波長域の透過率が低い方が好ましい。特に、波長800〜1000nmの領域は固体撮像素子の受光感度が比較的高いことが知られており、この波長域の透過率を低減させることにより、カメラ画像と人間の目の視感度補正を効果的に行うことができ、優れた色再現性を達成することができる。波長800〜1000nmの平均透過率は、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。波長800〜1000nmの平均透過率がこの範囲にあると、近赤外線を十分にカットすることができ、優れた色再現性を達成できるため好ましい。
[光学フィルターの用途]
本発明の光学フィルターは、視野角が広く、優れた近赤外線カット能等を有する。したがって、カメラモジュールのCCDやCMOSイメージセンサー等の固体撮像素子の視感度補正用として有用である。特に、デジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、デジタルビデオカメラ、パーソナルコンピューター用カメラ、監視カメラ、自動車用カメラ、テレビ、カーナビゲーションシステム用車載装置、携帯情報端末、ビデオゲーム機、携帯ゲーム機、指紋認証システム用装置、デジタルミュージックプレーヤー等に有用である。さらに、自動車や建物等のガラス板等に装着される熱線カットフィルターなどとしても有用である。
[固体撮像装置]
本発明の固体撮像装置は、本発明の光学フィルターを具備する。ここで、固体撮像装置とは、CCDやCMOSイメージセンサー等といった固体撮像素子を備えたイメージセンサーであり、具体的にはデジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、デジタルビデオカメラ等である。例えば、本発明のカメラモジュールは、本発明の光学フィルターを具備する。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、「部」は、特に断りのない限り「重量部」を意味する。また、各物性値の測定方法および物性の評価方法は以下のとおりである。
<分子量>
樹脂の分子量は、各樹脂の溶剤への溶解性等を考慮し、下記の(a)または(b)の方法にて測定を行った。
(a)ウオターズ(WATERS)社製のゲルパーミエ−ションクロマトグラフィー(GPC)装置(150C型、カラム:東ソー社製Hタイプカラム、展開溶剤:o−ジクロロベンゼン)を用い、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。
(b)東ソー社製GPC装置(HLC−8220型、カラム:TSKgelα‐M、展開溶剤:THF)を用い、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。
なお、後述する樹脂合成例3で合成した樹脂については、上記方法による分子量の測定ではなく、下記方法(c)による対数粘度の測定を行った。
(c)ポリイミド樹脂溶液の一部を無水メタノールに投入してポリイミド樹脂を析出させ、ろ過して未反応単量体から分離した。80℃で12時間真空乾燥して得られたポリイミド0.1gをN−メチル−2−ピロリドン20mLに溶解し、キャノン−フェンスケ粘度計を使用して30℃における対数粘度(μ)を下記式により求めた。
μ={ln(ts/t0)}/C
0:溶媒の流下時間
s:希薄高分子溶液の流下時間
C:0.5g/dL
<ガラス転移温度(Tg)>
エスアイアイ・ナノテクノロジーズ株式会社製の示差走査熱量計(DSC6200)を用いて、昇温速度:毎分20℃、窒素気流下で測定した。
<分光透過率>
樹脂製基板の吸収極大波長および吸収極大波長における透過率、光学フィルターの各波長域における透過率、(Xa),(Xb)、(Za)および(Zb)は、株式会社日立ハイテクノロジーズ製の分光光度計(U−4100)を用いて測定した。
ここで、光学フィルターの垂直方向から測定した場合の透過率では、図1(a)のようにフィルターに対して垂直に透過した光を測定した。また、光学フィルターの垂直方向に対して30°の角度から測定した場合の透過率では、図1(b)のようにフィルターの垂直方向に対して30°の角度で透過した光を測定した。
なお、この透過率は、(Xb)や(Zb)を測定する場合を除き、光が基板およびフィルターに対して垂直に入射する条件で、該分光光度計を使用して測定したものである。(Xb)や(Zb)を測定する場合には、光がフィルターの垂直方向に対して30°の角度で入射する条件で該分光光度計を使用して測定したものである。
<近赤外吸収色素の耐光性評価>
樹脂製基板を室内蛍光灯(照度1000ルクス)に500時間曝露させ、樹脂中に含まれる近赤外線吸収色素の耐光性(環境光耐性)を評価した。耐光性は、樹脂製基板の最も吸収強度が高い波長(以下「λa」と称する。樹脂製基板が複数の吸収極大を有する場合、λaはこのうち最も吸収強度が高い波長である。)における蛍光灯曝露前後の吸光度変化から色素残存率(%)を算出して評価した。蛍光灯で500時間曝露後の色素残存率は、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
[合成例]
下記実施例で用いた化合物(A)、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物およびシアニン系化合物は、一般的に知られている方法で合成した。一般的合成方法としては、例えば、特許第3366697号公報、特許第2846091号公報、特許第2864475号公報、特許第3703869号公報、特開昭60−228448号公報、特開平1−146846号公報、特開平1−228960号公報、特許第4081149号公報、特開昭63−124054号公報、「フタロシアニン −化学と機能―」(アイピーシー、1997年)、特開2007−169315号公報、特開2009−108267号公報、特開2010−241873号公報、特許第3699464号公報、特許第4740631号公報などに記載されている方法を挙げることができる。
<樹脂合成例1>
下記式(a)で表される8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以下「DNM」ともいう。)100部、1−ヘキセン(分子量調節剤)18部およびトルエン(開環重合反応用溶媒)300部を、窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を80℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒として、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.6mol/リットル)0.2部と、メタノール変性の六塩化タングステンのトルエン溶液(濃度0.025mol/リットル)0.9部とを添加し、この溶液を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
Figure 2015025779
このようにして得られた開環重合体溶液1,000部をオートクレーブに仕込み、この開環重合体溶液に、RuHCl(CO)[P(C6533を0.12部添加し、水素ガス圧100kg/cm2、反応温度165℃の条件下で、3時間加熱撹拌して水素添加反応を行った。得られた反応溶液(水素添加重合体溶液)を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して、水素添加重合体(以下「樹脂A」ともいう。)を得た。得られた樹脂Aは、数平均分子量(Mn)が32,000、重量平均分子量(Mw)が137,000であり、ガラス転移温度(Tg)が165℃であった。
<樹脂合成例2>
3Lの4つ口フラスコに2,6−ジフルオロベンゾニトリル35.12g(0.253mol)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン87.60g(0.250mol)、炭酸カリウム41.46g(0.300mol)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下「DMAc」ともいう。)443gおよびトルエン111gを添加した。続いて、4つ口フラスコに温度計、撹拌機、窒素導入管付き三方コック、ディーンスターク管および冷却管を取り付けた。次いで、フラスコ内を窒素置換した後、得られた溶液を140℃で3時間反応させ、生成する水をディーンスターク管から随時取り除いた。水の生成が認められなくなったところで、徐々に温度を160℃まで上昇させ、そのままの温度で6時間反応させた。室温(25℃)まで冷却後、生成した塩をろ紙で除去し、ろ液をメタノールに投じて再沈殿させ、ろ別によりろ物(残渣)を単離した。得られたろ物を60℃で一晩真空乾燥し、白色粉末(以下「樹脂B」ともいう。)を得た(収率95%)。得られた樹脂Bは、数平均分子量(Mn)が75,000、重量平均分子量(Mw)が188,000であり、ガラス転移温度(Tg)が285℃であった。
<樹脂合成例3>
温度計、撹拌器、窒素導入管、側管付き滴下ロート、ディーンスターク管および冷却管を備えた500mLの5つ口フラスコに、窒素気流下、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン27.66g(0.08モル)および4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル7.38g(0.02モル)を入れて、γ―ブチロラクトン68.65g及びN,N−ジメチルアセトアミド17.16gに溶解させた。得られた溶液を、氷水バスを用いて5℃に冷却し、同温に保ちながら1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物22.62g(0.1モル)およびイミド化触媒としてトリエチルアミン0.50g(0.005モル)を一括添加した。添加終了後、180℃に昇温し、随時留出液を留去させながら、6時間還流させた。反応終了後、内温が100℃になるまで空冷した後、N,N−ジメチルアセトアミド143.6gを加えて希釈し、攪拌しながら冷却し、固形分濃度20重量%のポリイミド樹脂溶液264.16gを得た。このポリイミド樹脂溶液の一部を1Lのメタノール中に注ぎいれてポリイミドを沈殿させた。濾別したポリイミドをメタノールで洗浄した後、100℃の真空乾燥機中で24時間乾燥させて白色粉末(以下「樹脂C」ともいう。)を得た。得られた樹脂CのIRスペクトルを測定したところ、イミド基に特有の1704cm-1、1770cm-1の吸収が見られた。樹脂Cはガラス転移温度(Tg)が310℃であり、対数粘度を測定したところ、0.87であった。
<樹脂合成例4>
9,9−ビス{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}フルオレン9.167kg(20.90モル)、ビスフェノールA 4.585kg(20.084モル)、ジフェニルカーボネート9.000kg(42.01モル)、および炭酸水素ナトリウム0.02066kg(2.459×10-4モル)を、攪拌機および留出装置を備えた50L反応器に入れ、窒素雰囲気で760Torrの下、1時間かけて215℃に加熱・攪拌した。その後、15分かけて減圧度を150Torrに調整し、215℃、150Torrの条件下で20分間保持し、エステル交換反応を行った。次に、37.5℃/Hrの速度で240℃まで昇温し、240℃、150Torrで10分間保持した後、10分かけて120Torrに調整し、240℃、120Torrで70分間保持した後、さらに、10分かけて100Torrに調整し、240℃、100Torrで10分間保持した。その後、40分かけて1Torr以下とし、240℃、1Torr以下の条件下で10分間攪拌して重合反応を行った。反応終了後、反応器内に窒素を導入して加圧状態にし、生成したポリカーボネート樹脂(以下「樹脂D」ともいう。)をペレット化しながら抜き出した。得られた樹脂Dは、重量平均分子量が41,000であり、ガラス転移温度(Tg)が152℃であった。
<樹脂合成例5>
反応器に、9,9−ビス{4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル}フルオレン0.8モル、エチレングリコール2.2モルおよびイソフタル酸ジメチル1.0モルを加え、攪拌しながら徐々に加熱溶融してエステル交換反応を行った。次いで、酸化ゲルマニウム20×10-4モルを加え、290℃、1Torr以下に到達するまで徐々に昇温および減圧を行いながらエチレングリコールを除去した。この後、内容物を反応器から取り出し、ポリエステル樹脂(以下「樹脂E」ともいう。)のペレットを得た。得られた樹脂Eは、数平均分子量が40,000であり、ガラス転移温度が145℃であった。
<樹脂合成例6>
温度計、冷却管、ガス導入管及び攪拌機を備えた反応器に、4,4'−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル(BPDE)16.74部、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(HF)10.5部、炭酸カリウム4.34部およびDMAc90部を仕込んだ。この混合物を80℃に加温し、8時間反応させた。反応終了後、反応溶液をブレンダーで激しく攪拌しながら、1%酢酸水溶液中に添加した。析出した反応物を濾別し、蒸留水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、フッ素化ポリエーテルケトン(以下「樹脂F」ともいう。)を得た。得られた樹脂Fは、数平均分子量が71000であり、ガラス転移温度(Tg)が242℃であった。
[実施例1]
容器に、樹脂合成例1で得られた樹脂A 100重量部、化合物(A)として上記表1に記載の化合物(a−12)(ジクロロメタン中での吸収極大波長736nm)0.06重量部、および塩化メチレンを加えて樹脂濃度が20重量%の溶液を得た。次いで、得られた溶液を平滑なガラス板上にキャストし、20℃で8時間乾燥した後、ガラス板から剥離した。剥離した塗膜をさらに減圧下100℃で8時間乾燥して、厚さ0.1mm、縦60mm、横60mmの基板を得た。
この基板の分光透過率を測定し、樹脂製基板の吸収極大波長、吸収極大波長での透過率および耐光性試験後の色素残存率を求めたところ、それぞれ736nm、2%および100%であった。結果を表2に示す。
続いて、得られた基板の片面に、蒸着温度100℃で近赤外線を反射する多層蒸着膜〔シリカ(SiO2:膜厚83〜199nm)層と酸化チタン(TiO2:膜厚101〜125nm)層とが交互に積層されてなるもの,積層数20〕を形成し、さらに基板のもう一方の面に、蒸着温度100℃で近赤外線を反射する多層蒸着膜〔シリカ(SiO2:膜厚77〜189nm)層とチタニア(TiO2:膜厚84〜118nm)層とが交互に積層されてなるもの,積層数26〕を形成し、厚さ0.105mmの光学フィルターを得た。この光学フィルターの分光透過率を測定し、各波長領域における光学特性を評価した。
波長430〜460nmにおける透過率の平均値は87%、波長461〜580nmにおける透過率の平均値は91%、波長800〜1000nmにおける透過率の平均値は1%以下、絶対値|Xa−Xb|は5nm、|Za−Zb|は12nmであった。結果を表2に示す。
[実施例2]〜[実施例17]および[比較例1]〜[比較例5]
実施例1において、表2に示す透明樹脂、近赤外線吸収色素、溶媒、およびフィルム乾燥条件を採用したこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.105mmの光学フィルターを製造した。評価結果を表2に示す。なお、表2において、樹脂の添加部数はいずれも100重量部であり、樹脂溶液の濃度はいずれも20重量%である。また、実施例および比較例で使用した各種化合物は下記の通りである。
<透明樹脂>
樹脂A:環状オレフィン系樹脂(樹脂合成例1)
樹脂B:芳香族ポリエーテル系樹脂(樹脂合成例2)
樹脂C:ポリイミド系樹脂(樹脂合成例3)
樹脂D:フルオレンポリカーボネート系樹脂(樹脂合成例4)
樹脂E:フルオレンポリエステル系樹脂(樹脂合成例5)
樹脂F:フッ素化ポリエーテルケトン(樹脂合成例6)
樹脂G:環状オレフィン系樹脂「ゼオノア 1420R」(日本ゼオン(株)製)
樹脂H:環状オレフィン系樹脂「APEL #6015」(三井化学(株)製)
樹脂I:ポリカーボネート系樹脂「ピュアエース」(帝人(株)製)
樹脂J:ポリエーテルサルホン系樹脂「スミライト FS−1300」
(住友ベークライト(株)製)
樹脂K:耐熱アクリル系樹脂「アクリビュア」((株)日本触媒製)
<近赤外線吸収色素>
≪化合物(A)≫
化合物(a−8):上記表1に記載の化合物(a−8)(ジクロロメタン中での吸収極大波長735nm)
化合物(a−11):上記表1に記載の化合物(a−11)(ジクロロメタン中での吸収極大波長707nm)
化合物(a−12):上記表1に記載の化合物(a−12)(ジクロロメタン中での吸収極大波長736nm)
≪近赤外線吸収色素(X)≫
化合物(X−1):下記式(X−1)で表されるスクアリリウム系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長670nm)
Figure 2015025779
化合物(X−2):下記式(X−2)で表されるスクアリリウム系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長698nm)
Figure 2015025779
化合物(X−3):下記式(X−3)で表されるシアニン系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長681nm)
Figure 2015025779
化合物(X−4):下記式(X−4)で表されるフタロシアニン系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長698nm)
Figure 2015025779
化合物(X−5):下記式(X−5)で表されるフタロシアニン系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長733nm)
Figure 2015025779
化合物(X−6):下記式(X−6)で表されるシアニン系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長760nm)
Figure 2015025779
化合物(X−7):下記式(X−7)で表されるフタロシアニン系化合物(ジクロロメタン中での吸収極大波長681nm)
Figure 2015025779
<溶媒>
溶媒(1):塩化メチレン
溶媒(2):N,N−ジメチルアセトアミド
溶媒(3):酢酸エチル/トルエン(重量比:5/5)
溶媒(4):シクロヘキサン/キシレン(重量比:7/3)
溶媒(5):シクロヘキサン/塩化メチレン(重量比:99/1)
溶媒(6):N−メチル−2−ピロリドン
表2における、実施例および比較例のフィルム乾燥条件は以下の通りである。なお、減圧乾燥前に、塗膜をガラス板から剥離した。
<フィルム乾燥条件>
条件(1):20℃/8hr→減圧下 100℃/8hr
条件(2):60℃/8hr→80℃/8hr→減圧下 140℃/8hr
条件(3):60℃/8hr→80℃/8hr→減圧下 100℃/24hr
条件(4):40℃/4hr→60℃/4hr→減圧下 100℃/8hr
Figure 2015025779
本発明の光学フィルターは、デジタルスチルカメラ、携帯電話用カメラ、デジタルビデオカメラ、パーソナルコンピューター用カメラ、監視カメラ、自動車用カメラ、テレビ、カーナビゲーションシステム用車載装置、携帯情報端末、ビデオゲーム機、携帯ゲーム機、指紋認証システム用装置、デジタルミュージックプレーヤー等に好適に用いることができる。さらに、自動車や建物などのガラス等に装着される熱線カットフィルターなどとしても好適に用いることができる。
1:光学フィルター
2:分光光度計
3:光

Claims (8)

  1. 下記式(I)で表される化合物(A)を含有する透明樹脂製基板と、前記基板の少なくとも一方の面上に形成された近赤外線反射膜とを有することを特徴とする光学フィルター。
    Figure 2015025779
    [式(I)中、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む置換金属原子を表し、複数あるRaは独立にL1を表し、複数あるRbは独立に水素原子、ハロゲン原子、L1または−SO2−L2を表し、
    1は下記La、LbまたはLcを表し、L2は下記La、Lb、Lc、LdまたはLeを表し、
    (La)炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
    (Lb)炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基
    (Lc)炭素数3〜14の脂環式炭化水素基
    (Ld)炭素数6〜14の芳香族炭化水素基
    (Le)炭素数3〜14の複素環基
    前記La〜Leは、さらに、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜14の脂環式炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、炭素数3〜14の複素環基、および炭素数1〜12のアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基Lを有していてもよい。]
  2. 前記式(I)において、Mが、周期表4族〜12族、且つ、第4周期〜第5周期に属する、2価の遷移金属、3価もしくは4価の金属ハロゲン化物または4価の金属酸化物であり、
    aが、独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜6のフッ素置換アルキル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基であり、
    bが、独立に水素原子、フッ素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基または−SO2−L2であり、
    2が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基または炭素数3〜6の複素環基である請求項1に記載の光学フィルター。
  3. 前記透明樹脂製基板を構成する透明樹脂が、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系樹脂およびシルセスキオキサン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1または2に記載の光学フィルター。
  4. 前記近赤外線反射膜が、前記基板の両面上に形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルター。
  5. 固体撮像装置用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルター。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備する固体撮像装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルターを具備するカメラモジュール。
  8. 下記式(I)で表される化合物(A)と、環状オレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、(変性)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系樹脂およびシルセスキオキサン系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂とを含有する樹脂組成物。
    Figure 2015025779
    [式(I)中、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、または3価もしくは4価の金属原子を含む置換金属原子を表し、複数あるRaは独立にL1を表し、複数あるRbは独立に水素原子、ハロゲン原子、L1または−SO2−L2を表し、
    1は下記La、LbまたはLcを表し、L2は下記La、Lb、Lc、LdまたはLeを表し、
    (La)炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基
    (Lb)炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基
    (Lc)炭素数3〜14の脂環式炭化水素基
    (Ld)炭素数6〜14の芳香族炭化水素基
    (Le)炭素数3〜14の複素環基
    前記La〜Leは、さらに、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のハロゲン置換アルキル基、炭素数3〜14の脂環式炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、炭素数3〜14の複素環基、および炭素数1〜12のアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基Lを有していてもよい。]
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