JPWO2015025765A1 - ノズル装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のノズル装置(10)は、給水口(25)及び2個以上の射出孔(16)が形成された円柱状のボディ(12)と、射出孔(16)に回転自在に係止し射出側に突出した中空の回転ノズル(30)と、ボディ(12)の外側に回転自在に被せられた円筒状の回転リング(50)とを備え、ボディ(12)に配置された回転ノズル(30)の回転軸は、射出側に向けてノズル装置(10)の径方向外方に傾斜し、回転ノズル(30)の先端部(44)のノズル孔(46)の軸は、回転ノズル(30)の回転軸に対して傾斜しており、回転リング(50)の内周面に形成されたリングギア(54)と、回転ノズル(30)の突出部(36)に形成された歯車(42)とが噛みあうものである。当該構成により、回転リングを回転させることで、ノズル装置から射出される流体の放射角を容易に変更することができる。

Description

この発明はノズル装置に関する。さらに詳しくは流体を射出するノズル装置であって、流体を射出する放射角を連続的に変化させることができるノズル装置に関する。
ノズル装置の主要な用途の一つとして消火作業での使用が挙げられる。消火作業に使用される消火ノズルには、消火活動をする者の安全を確保するため、遠方への放水に適した単口ノズルが使用されてきた。単口ノズルによる放水では着圧が強く破壊力もあるため、障害物を排除して消火できる利点がある。しかし、単口ノズルでは広がりを持った放水が出来ないので、消火が必要な面積が広い場合は、消火ノズルの向きを適宜変更しながら消火作業を行う必要がある。そのため、消火作業をする者の負担が大きく、消火に要する時間も長くなる。
そこで、遠方への放水が可能で広がりを持った放水ができるノズルとして、角度を持たせた複数のノズルから水などの流体を射出する多口ノズルが開発されてきた。
特開2009−291699号公報(特許文献1)には、複数のノズル筐体を有する消火用ノズル装置が記載されている。特許文献1に記載の消火用ノズル装置は、中央ノズル筐体の周囲に、先端に向かって中央ノズル筐体から離れる方向に傾斜した、複数の周囲ノズル筐体を設けた構造となっている。そのため、単口ノズルに比べて広い面積への放水が容易である。
しかし、特許文献1に記載の消火用ノズル装置では、周囲ノズル筐体はノズル取付基体に固定されているため放射角は一定であり、消火作業をする位置を変えずに放水面積を変化させることは出来ない。そのため、従来から、放射角を変化させることのできる多口ノズルが求められていた。
そこで、特開2012−135460号公報(特許文献2)では、多口ノズルを構成する周囲ノズルの傾斜角を変化させることのできる消火用放水ノズル装置が提案されている(特許文献2の図5参照)。
特許文献2に記載された消火用放水ノズル装置では、放水側に向かって互いに開く角度を持つ不動分岐パイプの先端に可動放水パイプをジョイント金具で回転自在に連結した2段構成の周囲ノズルを備えている。そして、角度調整装置のリング部の回転に連動させて可動放水パイプを外側から支える角度調整シャフトを軸方向に移動させることにより、角度調整シャフトが可動放水パイプを支える位置を軸方向に変化させて、可動放水パイプの傾斜角を変化させている。
特開2009-291699号公報 特開2012-135460号公報
しかし、特許文献2に記載の消火用放水ノズル装置は、不動分岐パイプに可動放水パイプをジョイント金具で回転自在に連結する必要があり、構造が複雑なためコスト高になると考えられる。また、可動放水パイプの角度を変更するためには角度調整装置のリング部を胴部のネジ沿いに回転させることにより、可動放水パイプを外側から支える角度調整シャフトを軸方向に移動させる必要がある。そして、特許文献2には、角度調整装置のリング部を回転させるためには強い力が必要とされる旨の記載がある(特許文献2の段落[0018]参照)。
なぜ、角度調整装置のリング部の回転に強い力を必要とする構成としたのか理由の明示はないが、可動放水パイプにかかる水圧が角度調整装置を放水側と反対側に押す方向に働くと考えられる。よって、角度調整装置のリング部が容易に回転させることが出来る構成では、水圧によりリング部が回転して可動放水パイプの角度が変わってしまうおそれがあるからであろう。
特許文献2に記載の消火用放水ノズル装置では、上述のとおり放水角度を変更するためには強い力で角度調整装置のリング部を回転させることが必要となるため、消火作業中に放水角度を変更することは消火作業をする者にとって大きな負担になると考えられる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、放射角を容易に変更することができ、構造が単純なノズル装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本願の発明者は、鋭意研究の結果、放射角を容易に変更することができ、構造が単純なノズル装置として、先端部のノズル孔が回転軸に対して傾斜する複数のノズルを回転させる構成を備えたノズル装置に想到した。
そこで、本発明に係るノズル装置は、流体を射出するノズル装置であって、
流体の供給を受ける供給口および該供給口に連通し流体の射出側に開口する2個以上の射出孔が形成されたボディと、該射出孔に対応させて該ボディに配置され該ボディに回転自在に係止する2個以上の回転ノズルと、該回転ノズルの回転を制御する制御部材とを備え、
前記回転ノズルには前記ボディの射出孔に流入する流体をノズル装置の射出側に射出するノズル孔が形成されており、
前記回転ノズルの射出側の先端部における前記ノズル孔の軸は、該回転ノズルの回転軸に対して傾斜しており、
前記制御部材と、前記回転ノズルとの間に、該制御部材の操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えている。
この構成によれば、制御部材を操作することにより、回転制御機構の働きにより複数の回転ノズルを回転させて回転ノズルの先端部のノズル孔の向きを変えることができ、各々の回転ノズルから射出される流体の射出方向を変えることができる。
そして、各回転ノズルから射出される流体の射出方向が変化するにつれて、各回転ノズルから射出される流体の相対的な方向が変化するため、ノズル装置による流体の放射角を変化させることが出来る。
そして、放射角の変化は、制御部材の操作により、回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
また、回転ノズルのノズル孔にかかる流体の圧力は、回転ノズルを回転ノズルの軸の方向の射出側に押し出すように働くため、これとほぼ直交する回転ノズルの回転方向には流体の圧力をほとんど受けない。そのため、回転ノズルを回転させるための制御部材の操作は、流体の圧力をほとんど受けないので、流体の圧力が高くても、小さな力で制御部材を操作して流体の放射角を容易に変化させることができる。
本発明のノズル装置では、前記制御部材として前記ボディの外周部に回転自在に被せられた筒状の回転リングを備え、
前記回転ノズルは前記射出孔に挿通されて流体の射出側に突出した突出部を有する状態で前記ボディに配置され、
前記回転ノズルの外周面に形成されたリング状の溝に前記射出孔の壁面から該射出孔の内側に突き出した移動抑止ピンが係合して、該回転ノズルが前記ボディに対して回転自在に係止し、
前記回転リングの内周面と該内周面に面する前記回転ノズルの突出部との間に、該回転リングの回転操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えた構成としてもよい。
この構成によれば、制御部材である回転リングを回転操作することにより、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、回転リングの回転操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能となる。
本発明のノズル装置では、前記ボディは前記射出孔および前記供給口が形成されたボディ本体と、前記回転ノズルを挿通させる穴が形成された蓋体とで構成されており、
前記制御部材としてダイヤルがボディの射出側に配置されており、
前記射出孔は円筒状の側壁部を伴って前記ボディ本体の射出側に突出して形成されており、
前記回転ノズルは該回転ノズルのノズル孔に前記射出孔の側壁部を挿入した状態で前記ボディ本体に配置されており、
前記回転ノズルは前記蓋体に形成された穴から前記ボディの射出側に突出しており、
前記回転ノズルの前記ボディ側の端部が、前記ボディ本体に固定された前記蓋体と該ボディ本体に挟まれて、該回転ノズルが該ボディに回転自在に係止しており、
前記ダイヤルと前記回転ノズルの前記蓋体から突出した突出部との間に、該ダイヤルの回転操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えた構成としてもよい。
この構成によれば、制御部材であるダイヤルを回転操作することにより、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、ダイヤルの回転操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
本発明のノズル装置では、前記ボディは前記射出孔および前記供給口が形成されたボディ本体と前記回転ノズルを挿通させる穴が形成された蓋体とで構成されており、
前記制御部材としてレバーが前記ボディの外周部に配置されており、
前記回転ノズルは前記ボディ本体側の端部が前記射出孔に挿入された状態で前記ボディ本体に配置されており、
前記回転ノズルの先端部は前記蓋体に形成された穴から前記ボディの射出側に突出しており、
前記回転ノズルが、前記ボディ本体に固定された前記蓋体と該ボディ本体に挟まれて、該ボディに回転自在に係止しており、
前記レバーと前記回転ノズルの間に、該レバーの向きを変える操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えた構成としても良い。
この構成によれば、制御部材であるレバーの向きを変える操作により、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、レバーの向きを変える操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
本発明のノズル装置では、前記回転ノズルは先端部を含めて一体で形成されており、該先端部の軸は該回転ノズルの回転軸と同一であり、該先端部のノズル孔は該回転ノズルの回転軸に対して傾斜して形成されている構成としても良い。
この構成によれば、回転ノズルは先端部を含めて一体で形成されているので、ノズル装置の部品点数を少なくすることができる。そして、回転ノズルの先端部の軸が回転ノズルの回転軸と同一であるため、制御部材の操作により回転ノズルの先端部が振れる事がないので、ノズル装置の取り扱いが容易である。
本発明のノズル装置では、前記ノズル孔の全体が前記回転ノズルの回転軸に対して一定の傾斜で形成された構成としても良い。
この構成によれば、ノズル孔の向きが一定なので、ノズル孔の加工が容易である。
本発明のノズル装置では、前記射出孔に対応させて前記ボディに配置された前記回転ノズルの回転軸は、前記ノズル装置の射出方向の軸に対して、平行であるかまたは射出側に向けて該ノズル装置の射出側の中心から離れる方向に傾斜する構成としても良い。
回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して平行であれば、回転ノズルが配置される射出孔の形成が容易である。また、回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して射出側に向けてノズル装置の射出側の中心から離れる方向に傾斜する構成であれば、広い放射角による流体の射出が容易となる。
本発明のノズル装置では、前記回転制御機構は前記回転ノズルの各々を同時に同じ角度だけ回転させることができ、前記回転ノズルは、各々の回転ノズルの先端部のノズル孔が、同時に、ノズル装置の射出側の中心に対して最も外側に向くように、向きが調整された構成としても良い。
この構成によれば、回転ノズルの各々が同時に同じ角度だけ回転し、先端部のノズル孔の向きが同期して変化するので、各回転ノズルから流体が放射される方向の相対的な変化が規則的となり、ノズル装置の放射角が規則的に変化するので、放射角の制御が容易である。
そして、回転ノズルの先端部のノズル孔の向きが同期して変化するノズル装置では、前記回転ノズルの回転軸が前記ノズル装置の軸に対して射出側の中心から離れる方向へ傾斜する傾斜角と、該回転ノズルの先端部のノズル孔の軸が該回転ノズルの回転軸に対して傾斜する傾斜角が同一である構成としても良い。
この構成によれば、各回転ノズルの先端部のノズル孔がノズル装置の射出側の中心に対して最も内側を向くとき、各回転ノズルの先端部のノズル孔の軸はノズル装置の軸と平行になる。よって、流体を射出する放射角を変更できるだけでなく、ストレートの射出が可能となる。
本発明のノズル装置では、前記射出孔に対応させて前記ボディに配置された前記回転ノズルの回転軸は、前記ノズル装置の射出方向の軸に対して、射出側に向けて該ノズル装置の射出側の中心に近づく方向に傾斜する構成としても良い。
回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して、射出側に向けてノズル装置の射出側の中心に近づく方向に傾斜する構成であっても、回転ノズルの回転により流体を射出する放射角の変更が可能である。
本発明のノズル装置では、前記ボディに、該ボディの射出側の中央部に開口し、該ボディの内部で前記供給口に連通する中央射出孔が形成されている構成としても良い。
中央射出孔があれば、流体の射出範囲の中央部分にも流体を射出することができる。
本発明のノズル装置において、制御部材として回転リングを備える構成では、前記回転ノズルは前記ボディ上の射出側で同一円周上に配置されており、前記回転ノズルの突出部は、前記ボディの側の基部に歯車を備えており、該歯車に面する前記回転リングの内周面には、該歯車と噛みあうリングギアが形成されている構成としても良い。
この構成によれば、回転ノズルの突出部の基部に備えられた歯車と回転リングの内周面に形成されたリングギアを噛みあわせることにより、回転リングの回転操作により回転ノズルを回転させることができる。そして、回転制御機構は歯車とリングギアで構成されており、構造が単純で部品点数が少ないため、取り扱いが容易である。
上述の本発明の各構成によれば、次の効果が得られる。
まず、本発明に係るノズル装置によれば、制御部材を操作することにより、回転制御機構の働きにより複数の回転ノズルを回転させて回転ノズルの先端部のノズル孔の向きを変えることができ、各々の回転ノズルから射出される流体の射出方向を変えることができる。
そして、各回転ノズルから射出される流体の射出方向が変化するにつれて、各回転ノズルから射出される流体の相対的な方向が変化するため、ノズル装置による流体の放射角を変化させることが出来る。
そして、放射角の変化は、制御部材の操作により、回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
また、回転ノズルのノズル孔にかかる流体の圧力は、回転ノズルを回転ノズルの軸の方向の射出側に押し出すように働くため、これとほぼ直交する回転ノズルの回転方向には流体の圧力をほとんど受けない。そのため、回転ノズルを回転させるための制御部材の操作は、流体の圧力をほとんど受けないので、流体の圧力が高くても、小さな力で制御部材を操作して流体の放射角を容易に変化させることができる。
次に回転リングを備えた構成では、制御部材である回転リングを回転操作することにより、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、回転リングの回転操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能となる。
次にダイヤルを備えた構成では、制御部材であるダイヤルを回転操作することにより、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、ダイヤルの回転操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
次にレバーを備えた構成では、制御部材であるレバーの向きを変える操作により、回転制御機構を介して複数の回転ノズルを回転させることで、ノズル装置による流体の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、レバーの向きを変える操作により回転ノズルを回転させることで実現しているので、単純な構造で放射角の変更が可能である。
次に回転ノズルが一体で形成され、回転ノズルの先端部の軸が回転ノズルの回転軸と同一である構成では、ノズル装置の部品点数を少なくすることができる。そして、制御部材の操作により回転ノズルの先端部が振れる事がないので、ノズル装置の取り扱いが容易である。
次にノズル孔の全体が回転ノズルの回転軸に対して一定の傾斜で形成された構成では、ノズル孔の向きが一定なので、ノズル孔の加工が容易である。
次に回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して平行な構成であれば、回転ノズルが配置される射出孔の形成が容易である。また、回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して射出側に向けてノズル装置の射出側の中心から離れる方向に傾斜する構成であれば、広い放射角による流体の射出が容易となる。
次に回転ノズルの先端部のノズル孔の向きが同期して変化する構成では、各回転ノズルから流体が放射される方向の相対的な変化が規則的となり、ノズル装置の放射角が規則的に変化するので、放射角の制御が容易である。
次に回転ノズルの先端部のノズル孔の向きが同期して変化し、回転ノズルの回転軸がノズル装置の軸に対して射出側の中心から離れる方向へ傾斜する傾斜角と、回転ノズルの先端部のノズル孔の軸が該回転ノズルの回転軸に対して傾斜する傾斜角が同一である構成では、流体を射出する放射角を変更できるだけでなく、ストレートの射出が可能となる。
次に回転ノズルの回転軸がノズル装置の射出方向の軸に対して、射出側に向けてノズル装置の射出側の中心に近づく方向に傾斜する構成であっても、回転ノズルの回転により流体を射出する放射角の変更が可能である。
次に中央射出孔を備える構成では、流体の射出範囲の中央部分にも流体を射出することができる。
次に制御部材として回転リングを備え、回転制御機構が回転ノズルの基部に備えられた歯車と回転リングの内周面に形成されたリングギアの噛み合わせからなる構成では、構造が単純で部品点数が少ないため、取り扱いが容易である。
実施例1のノズル装置の構造を一部断面により示した図である。 実施例1のノズル装置を射出側から見た図である。 実施例1のノズル装置を先端のカバー類を外した状態で射出側から見た図である。 実施例1のノズル装置において回転ノズルの回転により水の放射範囲が変化する様子を示した図である。 実施例2のノズル装置の構造を一部断面により示した図である。 実施例2のノズル装置において水を射出する方向の変化を示す図である。 実施例2のノズル装置による水の放射範囲を示す図である。 回転制御機構にタイミングベルトを用いる例を示した図である。 回転制御機構に補助歯車を用いる例を示した図である。 実施例3のノズル装置の構造を一部断面により示した図である。 実施例3のノズル装置を射出側から見た図である。 実施例3のノズル装置の側面図である。 実施例4のノズル装置の構造を一部断面により示した図である。 実施例4のノズル装置を射出側から透視した図である。 実施例4のノズル装置の側面図である。 整流溝を設けた回転ノズルの先端部の正面図である。 整流溝を設けた回転ノズルの先端部の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
[ノズル装置の構成]
図1に本発明の実施例1のノズル装置10の構造を一部断面表示により示す。図2はノズル装置10を射出側から見た図である。ノズル装置10は消火作業に使用される多口ノズルであって、ボディ12と7個の回転ノズル30と回転リング50を備えている。回転リング50が本発明の制御部材に該当する。
ボディ12は円柱状で片側が中空のノズル保持部14と円筒状の給水管接続部24を螺合により一体化させた中空の部材である。ノズル装置10の外形は円柱状であり、ボディ12の軸はノズル装置10の軸と一致し、ボディ12の径方向はノズル装置10の径方向と同じである。そして、ノズル装置10の軸方向で、ノズル保持部14の側を射出側、給水管接続部24の側を給水側、給水管接続部24からノズル保持部14に向かう方向を射出方向と呼ぶ。
給水管接続部24の射出側の端部には水漏れを防ぐためのOリング26が装着されている。そして、ノズル保持部14と給水管接続部24の螺合部分の射出側の端部には、径方向に固定ネジ28が装着されて、螺合部分の緩みを抑止している。
ノズル保持部14の中心部にはノズル装置10の軸xに平行に中央射出孔20が形成されている。そして、中央射出孔20の周囲にはノズル保持部14の射出側から給水側に貫通する7個の射出孔16が形成されている。
図1では、射出側の射出孔16までの範囲は図2のA1−A1位置での断面を表示し、ノズル保持部14と給水管接続部24の螺合部分から給水側は図2のA2−A2位置での断面を表示している。なお、図1では後方の回転ノズル30は図示を省略している。
各射出孔16はノズル装置10の軸芯を中心とする円周上に等間隔で射出側に開口する回転ノズル挿通部18と、回転ノズル挿通部18に連通して給水側に開口する分岐部17から構成されている。そして、回転ノズル挿通部18はノズル装置10の軸xに対して射出側に向けて径方向外方に2度傾斜して形成されている。
給水管接続部24の給水側の端部には給水管を螺合により接続するための雌ねじが形成された給水口25が形成されている。そして、給水管接続部24は、射出側では外径がノズル保持部14よりも小さく、給水口25の周囲では外径がノズル保持部14と同じ程度の大きさに拡大しており、外径が変化する部分には段差部29が形成されている。そして、中央射出孔20及び各射出孔16はボディ12の内部の中空部分を介して給水口25に連通している。
回転ノズル30は中央にノズル孔46が形成された中空の部材であり、給水側の挿入部32が射出孔16の回転ノズル挿通部18に内接し、射出側の突出部36が射出孔16の射出側に突き出した状態で、ボディ12のノズル保持部14に配置されている。そして、挿入部32の先端近くに面する回転ノズル挿通部18の内周面には周方向に一周する溝が形成されており、この溝には挿入部32と回転ノズル挿通部18の隙間からの水漏れを防ぐため弾発性のある密封リング23が嵌められている。
そして、回転ノズル30の挿入部32の外周面には周方向に一周するリング状の係止溝34が形成されており、ノズル保持部14の外周面に開口する径方向の孔から移動抑止ピン22が差し込まれている。そして、移動抑止ピン22の先端が、回転ノズル挿通部18の壁面から回転ノズル挿通部18の内側に突き出して係止溝34に係合し、回転ノズル30がボディ12のノズル保持部14に対して回転自在に係止している。
そして、射出孔16の回転ノズル挿通部18に内接する回転ノズル30の挿入部32の軸yが回転ノズル30の回転軸となる。そして、軸yはノズル装置10の軸xに対して、射出方向に向けてノズル装置10の径方向外方へ2度傾斜している。この回転ノズル30の軸yがノズル装置10の軸xに対して射出側に向けてノズル装置10の径方向外方に傾斜する傾斜角を、本発明ではノズル軸傾斜角と呼んでおり、ノズル装置10ではノズル軸傾斜角は2度である。
中央射出孔20には中央にノズル孔が形成された固定ノズル48が挿通されている。そして、固定ノズル48の給水側の端近くに面する中央射出孔20の内周面には周方向に一周する溝が形成されており、この溝には固定ノズル48と中央射出孔20の隙間からの水漏れを防ぐための密封リング23が嵌められている。
固定ノズル48の外周面には係止孔が形成されている。そして、ノズル保持部14の外周面に開口する径方向の孔から差し込まれた固定ノズル48用の移動抑止ピンの先端が、固定ノズル48の係止孔に係合して、固定ノズル48の中央射出孔20からの抜け止めがなされている。固定ノズル48に形成された係止孔及びこれに対応する移動抑止ピンは、図1には現われない。
回転ノズル30の突出部36のボディ12側の基部38の外径は射出孔16の回転ノズル挿通部18の内径よりも大きな径とされており、回転ノズル挿通部18の開口部の周囲は基部38よりも少し大きな径でザグリされている。そして、基部38の先端がザグリ部分に入って回転ノズル挿通部18の開口部に当たる位置で、回転ノズル30の軸方向の位置が決まる。そして、回転ノズル30の突出部36の基部38の射出側には、基部38よりも更に外径の大きな歯車42が回転ノズル30と一体で形成されている。
回転ノズル30のノズル孔46は、突出部36及び突出部36に続く挿入部32の途中までは、回転ノズル30の回転軸に対して6度の傾斜で形成されている。そして、突出部36の基部38の部分ではノズル孔46が拡径しており、この拡径部分には突出部36の外周面に開口する空気孔40が対面して2個形成されている。空気孔40の部分でノズル孔46を拡径したのは、ベンチュリ効果により、空気孔40から効率よく空気を取り込むためである。
そして、挿入部32の途中から先では、ノズル孔46は挿入部32の給水側の端の中心に向かって形成されており、挿入部32の給水側の端で円錐状に拡径している。
そして突出部36の射出側の先端には、円筒状の先端部44がノズル孔46に差し込まれて接着剤で突出部36に固定されている。そして、回転ノズル30の先端部44のノズル孔46の軸zは、回転ノズル30の軸yに対して6度傾斜している。この回転ノズル30の軸yに対する回転ノズル30の先端部44のノズル孔46の軸zの傾斜角をノズル孔傾斜角と呼び、ノズル装置10ではノズル孔傾斜角は6度である。
なお、回転ノズル30の先端部44及び歯車42はノズル保持部14の外径から外にはみ出さない大きさで形成されている。
回転リング50はノズル保持部14の外側に被せられた円筒状のケース52と給水管接続部24の外側に被せられた円筒状のグリップ56を締結ネジ57で結合した部材であって、ボディ12に対して回転自在である。そして、グリップ56の給水側の端部は少しの隙間を有して、給水管接続部24の段差部29に面している。
グリップ56の給水側の端部には径方向の反対側に軸方向の孔が2個形成されている。そして、一方の孔には棒状のピン74が挿入され、孔から突き出したピン74の先端部分が、給水管接続部24の段差部29の射出側の面に形成された円弧状の溝76に係合することにより、回転リング50の回転範囲が規制されている。
そして、他方の孔にはバネ70と球体72が収容されており、回転リング50を回転させたときにクリック感が生じるように、球体72の軌道となる給水管接続部24の段差部29の射出側の面には複数の凹部が形成されている。
回転ノズル30の突出部36に形成された歯車42に面するケース52の内周面には、歯車42と噛み合うリングギア54が形成されている。この歯車42とリングギア54が本発明の回転制御機構に該当する。
回転リング50のケース52の射出側の先端部には、ノズル挿通孔65と空気孔66が空けられたカバー64が装着されている。カバー64は、回転ノズル30の歯車42とケース52のリングギア54との噛み合わせ部に異物が混入することを防ぐと共に、回転ノズル30の空気孔40への空気の流路を確保する役目がある。
回転ノズル30の突出部36の歯車42よりも射出側となるカバー係止部43は、先端側の外径がノズル挿通孔65の内径よりもわずかに小さく形成され、歯車42側の外径がノズル挿通孔65の内径よりも大きく形成されており、段差により外径が変化している。そして、回転ノズル30のカバー係止部43の先端側がノズル挿通孔65から射出側に突出し、カバー係止部43の段差の部分がカバー64に密着して、ノズル挿通孔65からの異物の混入を防いでいる。そして、固定ノズル48の先端部は回転ノズル30と同様に段差により外径が変化し、先端部の先端側がノズル挿通孔65から射出側に突出し、先端部の段差の部分がカバー64に密着して、固定ノズル48に対応するノズル挿通孔65からの異物の混入を防いでいる。
そして、ノズル挿通孔65からは空気がほとんど流入しないので、カバー64の内側への空気の流路を確保するために、図2に示すように、カバー64には小径の空気孔66を多数設けている。
カバー64の射出側には、断面がL字で射出側の内径がカバー64よりも小さく給水側の内径がカバー64よりも大きな円筒状のストッパ60が、ケース52に螺合した状態で配置されている。そして、ストッパ60とケース52の射出側の先端との間で、カバー64が相対的な回転が可能な状態で保持されている。そして、ストッパ60及びケース52の外径部には保護用のガード62が装着されている。
図3は、ストッパ60、ガード62、カバー64を外した状態でノズル装置10を射出側から見た図である。
ノズル装置10の構成部品は、ノズル保持部14、回転ノズル30、固定ノズル48、及びグリップ56はポリアセタールで製作し、ガード62はエラストマで製作し、ケース52、給水管接続部24及びストッパ60はアルミで製作している。そして、各構成部品の素材はこれに限定されない。ノズル装置10の全ての構成部品をポリアセタール等の樹脂で製作しても良いし、全ての構成部品をアルミや真ちゅう等の金属で製作しても良い。樹脂製とすれば軽量となり錆や焼き付きを防ぐことができ、金属製とすれば強度が向上する。
[ノズル装置の組み立て方]
中央射出孔20のリング状の溝に密封リング23を挿入後、固定ノズル48をノズル保持部14の射出側から中央射出孔20に挿入し、移動抑止ピンで抜け止めをする。次に、各射出孔16について、リング状の溝に密封リング23を挿入し、回転ノズル30をノズル保持部14の射出側から射出孔16の回転ノズル挿通部18に挿入する。そして、ノズル保持部14の外径側から移動抑止ピン22を挿入して、移動抑止ピン22の先端を回転ノズル30の係止溝34に係合させて、回転ノズル30を射出孔16に回転自在に係止させる。
次に、グリップ56の給水側の端部の軸方向の2つの孔の一方にピン74を挿入し他方にバネ70と球体72を挿入して、グリップ56の端部から突き出したピン74の先端部分を給水管接続部24の段差部29に形成された円弧状の溝76に係合させて、グリップ56を給水管接続部24の外径部に被せる。
そして、ノズル保持部14の給水側の溝にOリング26を装着してノズル保持部14の内径に給水管接続部24の外径を螺合させる。そして、固定ネジ28をノズル保持部14と給水管接続部24の螺合する部分に締め込み、ノズル保持部14と給水管接続部24の螺合の緩み止めをする。
次に、図3に示すように、全ての回転ノズル30の先端部44のノズル孔46が、それぞれノズル装置10の径方向外方を向くように回転ノズル30の回転位置を調節する。回転ノズル30には先端部44のノズル孔46の傾斜方向を示す傾斜マーク47が付されているので、回転位置の調節では、傾斜マーク47がノズル保持部14の径方向外方を向くように調節する。
そして、回転リング50のケース52のリングギア54が形成された側を射出側に向けて、ケース52をノズル保持部14の射出側からノズル保持部14に被せ、ケース52に形成されたリングギア54を回転ノズル30の突出部36に形成された歯車42に噛み合わせる。図3では、リングギア54と各歯車42が上述のかみ合わせ状態となっている。
次に、ケース52とグリップ56を締結ネジ57で締結して回転リング50を一体化させる。そして、ノズル保持部14の射出側からカバー64のノズル挿通孔65に回転ノズル30の先端部44を挿通させて、カバー64をノズル保持部14の射出側に装着する。そして、ケース52の外径部にガード62を挿通し、ガード62の内径側からストッパ60をケース52に螺合させる。そして、ストッパ60が締まる方向にガード62を回すことにより、ストッパ60がつれ回りしてストッパ60が締まる。なお、ストッパ60の内周面に軸方向に形成された7つの補助溝61に掛かる専用の工具を用いて、ストッパ60を締めることもできる。
[放射角の変化について]
図4でノズル装置10における水を射出する方向の変化を説明する。図4の射出側は図2のA1−A1位置におけるノズル装置10の断面を示している。各回転ノズル30の突出部36に形成された歯車42の歯の数は同一であり、回転リング50の回転に合わせて各回転ノズル30は同じ角度だけ回転する。図4の矢印aは図3の組み立て位置における各回転ノズル30の先端部44におけるノズル孔46の軸zの向きを示しており、この時の先端部44の向きを実線で示している。矢印bは、回転リング50を回転させて回転ノズル30の向きを180度変えたときの回転ノズル30の先端部44のノズル孔46の軸zの向きを示しており、この時の先端部44の向きを想像線で示している。矢印cは固定ノズル48の先端部におけるノズル孔の向きを示しており、これは一定である。
ノズル装置10では、回転ノズル30の軸yのノズル装置10の軸xに対する傾斜は2度であり、回転ノズル30の先端部44のノズル孔46の軸zの回転ノズル30の軸yに対する傾斜は6度である。よって、ノズル軸傾斜角が2度、ノズル孔傾斜角が6度で、ノズル孔46が最も外側を向くときは放射角は片側で2プラス6の外向き8度となり全体では外向きで16度となる。そして、ノズル孔46が最も内側を向くときは、放射角は2マイナス6で片側でマイナス4度(内向き4度)となり全体では内向き8度となる。
ここで、本発明のノズル装置の焦点について説明する。実施例1のノズル装置10のようにノズル軸傾斜角よりもノズル孔傾斜角が大きい場合には、回転ノズルの先端部のノズル孔が径方向の最も内側を向くとき、回転ノズルから射出された水が所定の距離で一点に集まると考えられる。この水が集まる点をノズル装置の焦点と呼ぶ。ノズル軸傾斜角とノズル孔傾斜角の角度の差が大きいほど焦点距離は短くなり、角度の差が小さいほど焦点距離は長くなる。この特徴を利用して所定の距離で回転ノズルから射出される水を一点に集中させることができる。
ここで、本願の発明者が実施例1のノズル装置10で放水実験をしたところ、各回転ノズル30の先端部44のノズル孔46が径方向で最も内向きとなる状態でノズル孔46から射出された水は、焦点の付近で一本の棒状に纏まり、その先へは棒状に纏まったままで放射されることが判明した。そして、同じ水圧では、単口ノズルよりも遠方へ水を放射できることを確認した。
なお、回転ノズル30の先端部44のノズル孔46が径方向の内側を向くが焦点よりは外向きのときは、水は所定の距離ですれ違った後に拡散していく。
[発明の効果]
実施例1のノズル装置10では、回転リング50の回転に応じて、各回転ノズル30の先端部44のノズル孔46の向きは、図4の矢印aの向きから矢印bの向きに連続的に変化する。よって、ノズル装置10によれば、回転ノズル30の先端部44から射出される水の放射角を連続的に変化させることができる。そこで、消火作業においては、回転リング50の回転により、消火範囲に対応させて放水範囲をほぼ同心円で増減させて調整することができる。また、消火のために障害物を排除する必要があるときは、先端部44のノズル孔46の向きを図4の矢印bの方向に揃えて棒状の放水とし、放水の着圧を高めて単口ノズルのように使用することができる。
そして、上述の通り、ノズル装置10の放射角を変化させる機構は、先端部44のノズル孔46の軸zが挿入部32の軸yに対して傾斜した回転ノズル30を、回転リング50のリングギア54で回転させるという単純な構造である。よって、ノズル装置10は少ない部品点数で構成することができ、取り扱いが容易であり、耐久性、メンテナンス性に優れている。
また、回転ノズル30のノズル孔46にかかる水の圧力は、回転ノズル30を回転ノズル30の回転軸である軸yの方向の射出側に押し出すように働くため、これとほぼ直交する回転リング50の回転方向には水の圧力をほとんど受けない。よって、射出する水の圧力が高くても、小さな力で回転リング50を回転させて水の放射角を容易に変化させることができる。
図5に、本発明の実施例2のノズル装置110の構造を一部断面表示により示す。ノズル装置110は消火作業に使用される多口ノズルであって、ボディ112と回転ノズル120と回転リング130と固定ノズル140と補助リング136とを備えている。そして、回転リング130が本発明の制御部材に該当する点は実施例1と共通する。
ボディ112は円筒状のノズル保持部114と円筒状の給水管接続部116を螺合により一体化させた中空の部材である。ノズル装置110の外形は円柱状であり、ボディ112の軸はノズル装置110の軸と一致し、ボディ112の径方向はノズル装置110の径方向と同じである。このノズル装置110の軸方向でノズル保持部114の側を射出側、給水管接続部116の側を給水側、給水管接続部116からノズル保持部114に向かう方向を射出方向と呼ぶ。そしてノズル保持部114と給水管接続部116の螺合部分の給水側端部には水漏れを防ぐためのOリング138が装着されている。
給水管接続部116には給水管を螺合により接続するための雌ねじが形成された給水口117が形成されている。給水管接続部116の外径は射出側ではノズル保持部114と同じであり、給水側の給水口117の周囲ではノズル保持部114よりも外径が小さくなっている。
そして、ノズル保持部114の中央部にノズル装置110の軸xに平行に中央射出孔119が形成されている。そして、中央射出孔119の周囲には中央射出孔119と同芯の円周上に等間隔で、ノズル装置110の軸xに対して射出側に向けて径方向外方に3度傾斜させて4つの射出孔118が形成されている。そして、中央射出孔119及び各射出孔118はボディ112の内部の中空部分を介して給水口117に連通している。
ノズル保持部114に形成された4つの射出孔118にはそれぞれ中空の回転ノズル120が回転自在に挿通されており、射出孔118に内接する回転ノズル120の基端部123の軸yは回転ノズル120の回転軸となる。そして、軸yはノズル装置110の軸xに対して射出側に向けてノズル装置110の径方向外方へ3度傾斜する。よって、ノズル装置110では、ノズル軸傾斜角は3度である。そして、基端部123の外周面には周方向に一周する溝が形成されており、この溝には弾力性のあるCリング142が漏水防止用に装着されている。
そして中央射出孔119には中空の固定ノズル140が挿通されており、中央射出孔119に内接する固定ノズル140の基端部の外周面にも周方向に一周する溝が形成されており、この溝にも弾力性のあるCリング142が漏水防止用に装着されている。
回転ノズル120は中央にノズル孔129が形成された中空の部材であり、射出孔118に内接する基端部123と射出孔118から水の射出側に突き出した突出部125からなる。基端部123の給水側の端部には外径が射出孔118の給水側の内径よりも大きな鍔状の座部122が形成されており、回転ノズル120は座部122により射出孔118の給水側の端部でノズル保持部114に回転自在に係止している。そして、回転ノズル120の突出部125のボディ112側の基部124の外周部には歯車128が装着されている。そして、歯車128とボディ112の間には、歯車128とボディ112の緩衝用に、基部124の外周に形成された溝に円板状のスペーサ144が装着されている。
そして、回転ノズル120の突出部125の、歯車128が装着された基部124よりも射出側に突き出した先端部126は、螺合により基部124に固定されており、先端部126の軸zは基端部123の軸yに対して傾斜しており、傾斜角は3度である。そして、先端部126の中央のノズル孔129は先端部126の軸方向に形成されているので、回転ノズル120はノズル孔129が回転軸に対して先端で3度傾斜する。よって、ノズル装置110では、ノズル孔傾斜角は3度である。
なお、先端部126の軸方向中央部の外形は6角柱に形成されており、6角柱部分の相対する2面には先端部126の中央に空けられたノズル孔129に連通する空気孔127が設けられている。
回転ノズル120は先端部126、歯車128、スペーサ144が外されて、Cリング142のみを装着した状態で射出孔118に給水側から挿通され、射出孔118の射出側に突出した突出部125に、スペーサ144、歯車128及び先端部126が装着される。歯車128は、歯の谷の部分に設けられ歯車128の芯の中空に達するねじ穴に、雄ねじの形成されたビスをねじ込んで回転ノズル120の突出部125に固定されている。歯車128のねじ穴及びビスは図示を省略している。
なお、回転ノズル120の基部124に装着される歯車128及び先端部126はノズル保持部114の外径から外にはみ出さない大きさで形成されている。
回転リング130は円筒状の部材であって、ボディ112の外側に回転自在に被せられている。そして、回転ノズル120の基部124に装着した歯車128に面する回転リング130の内周面には歯車128と噛みあうリングギア132が形成されている。この歯車128とリングギア132が本発明の回転制御機構に該当する。
回転リング130の射出側の先端は回転ノズル120の先端部126の先端まで伸びている。そして、回転リング130は、回転ノズル120の周囲を覆って回転ノズル120を保護している。そして、回転リング130の給水側の先端は給水管接続部116の外径が縮小する位置まで伸びている。
補助リング136は、給水管接続部116の外径が縮小する部位の外周部と回転リング130の給水側端部の外周部を覆う断面がL字の筒状部材であり、回転リング130とネジ146で結合されて、回転リング130が射出側に抜けるのを防いでいる。
ボディ112の射出側の先端には、リングギア132と噛みあわせることのできるギア148が形成されている。そして、補助リング136を給水側に引くと、補助リング136とネジ146で結合された回転リング130が給水側に引かれて、リングギア132が回転ノズル120の歯車128とボディ112の射出側の先端のギア148の双方に噛みあった状態となる。これにより、回転リング130の回転を抑止して、ノズル装置110を所定の放射角で固定することができる。
実施例2のノズル装置110は、ノズル軸傾斜角とノズル孔傾斜角が等しいので、全ての回転ノズル120の先端部126がノズル装置110の径方向の最も内側を向くとき、ノズル孔129の軸zがノズル装置110の軸xと平行になる。よって、ノズル装置110では、回転リング130の回転操作により、ストレートの放水が可能となる。
図6にノズル装置110による放射範囲の変化を示す。図6の矢印aは、回転ノズル120の先端部126がノズル装置110の径方向の最も外側を向いたときに水が放射される方向を示している。そして、図6の矢印bは、回転ノズル120の先端部126がノズル装置110の径方向の最も内側を向いたときに水が放射される方向を示しており、水の射出される方向はノズル装置110の軸方向となる。矢印cは固定ノズル140から射出される水の方向を示しており、これは変化しない。
回転ノズル120を回転させると、各回転ノズル120から放射される水の軌跡は円錐状の面を描く。そして、ノズル装置110から一定の距離を離れた地点では、各回転ノズル120から放射される水の軌跡はほぼ円を描く。
図7に、ノズル装置110から一定の距離だけ離れた地点における、放射範囲の変化を示す。4つの小円は各回転ノズル120から放射される水の到達位置の軌跡を示している。そして、paは回転ノズル120が最も外側を向いたときに水が到達する位置を示しており、pbは回転ノズル120が最も内側を向いたときに水が到達する位置を示している。そしてpaを結ぶ円は各回転ノズル120が最も外側を向いたときの水の放射範囲を示しており、pbを結ぶ円は各回転ノズル120が最も内を向いたときの水の放射範囲を示している。そして、pmは回転ノズル120が途中の方向を向いたときに水が到達する位置を示している。そして、図7から判るように、回転ノズル120の回転により、水の放射範囲は同心円で増減する。
実施例2のノズル装置110は、実施例1のノズル装置10と制御部材及び回転制御機構の仕組みが共通であり、ノズル装置10と同様に、構造が単純であり、放射角の変更が容易である。また、補助リング136を給水側に引くことにより回転リング130の回転位置を固定し、回転ノズル120が所定の方向を向いた状態に固定して、放水範囲を所定の範囲に維持することがきる。
[回転制御機構の構成について]
上述の実施例1及び実施例2では、制御部材として回転リングを使用する場合の回転制御機構として、歯車とリングギアが直接噛み合う構成を示したが、回転制御機構の構造はこれに限定されない。
図8に、回転制御機構にタイミングベルトを用いたノズル装置180を射出側から見た模式図を示す。タイミングベルト等の歯は図示を省略している。図8に示したノズル装置180では、4個の回転ノズル182を回転させる部材として、回転ノズル182の基部にプーリ183が装着されている。そして、回転ノズル182の各々のプーリ183にタイミングベルト184が掛け渡されている。そして、回転リング187の内周面188には図示を省略した摩擦部材が装着されている。そして、ボディ181の射出側の面に回転自在に配置された補助プーリ185が、タイミングベルト184を回転リング187の内周面188に装着された摩擦部材に接触させている。そして、タイミングベルト184の張りを保つために、適宜のローラ186がボディ181の射出側の面に回転自在に配置されている。
ノズル装置180では、回転リング187の回転操作によりタイミングベルト184が駆動され、タイミングベルト184の駆動に合わせてプーリ183が回転することにより、回転ノズル182が回転する。なお、タイミングベルトを用いる方式では、回転リングの内周面にタイミングベルトに噛みあう歯をリング状に形成し、タイミングベルトには両面タイミングベルトを採用しても良い。
タイミングベルトを用いる方式では、歯車とリングギアを直接噛みあわせる方式に比べて、回転ノズルの配置位置の自由度が高くなる。この方式では、回転ノズルをボディ上で同一円周上に配置しなくても、回転ノズルの各々を同時に同じ角度だけ回転させることができる。
図9に、補助歯車を介在させた回転制御機構を用いたノズル装置190を射出側から見た模式図を示す。図9に示したノズル装置190は、ボディ191の射出側の面に軸が固定され回転自在に配置された補助歯車194を備えている。そして、回転リング195の内周面に形成されたリングギア196の回転を、補助歯車194を介して、回転ノズル192の基部の歯車193に伝える。ノズル装置190では、補助歯車194が2つの歯車193に噛みあう構成としているが、補助歯車194が1つの歯車193と噛みあう構成としても良い。
補助歯車を介在させる方式では、歯車とリングギアを直接噛みあわせる方式に比べて、回転ノズルの配置位置の自由度が高くなる。
上述の実施例1及び実施例2では、制御部材の操作として、回転リングを回転操作する例を示したが、制御部材の操作は、回転リングの回転操作に限られない。
図10から図12を用いて、本発明の実施例3のノズル装置210について説明する。ノズル装置210は消火作業に使用される多口ノズルであって、ボディ212と回転ノズル240とダイヤル250とを備えている。ダイヤル250が本発明の制御部材に該当する。
図10は、ノズル装置210の構造を一部断面により示した図であり、図11は、ノズル装置210を射出側から見た正面図である。図10は、図11のB−B位置におけるノズル装置210の断面を示しており、後方の回転ノズル240等は記載を省略している。そして、図12はノズル装置210を図11の矢印Cの方向から見た側面図である。
図10に示すように、ボディ212はフロント部220と給水管接続部214と孔部材224とフロントカバー230から構成されている。フロント部220は射出側が塞がった円筒状の部材であって、フロント部220の射出側の面には孔部材224を挿通させる挿通孔222が同一円周上に4個形成されており、挿通孔222の軸方向はノズル装置210の軸方向と同じである。孔部材224は中央に射出孔228が形成された中空の部材で端末部226の径が大きくなっており、フロント部220の挿通孔222に挿通され、フロント部220に接着固定されている。そして、孔部材224の先端は挿通孔222から射出側に突出している。
給水管接続部214は外径がフロント部220と同じ大きさの円筒状の部材であって、給水管を螺合により接続するための雌ねじが形成された給水口216を備えている。そして、給水管接続部214は螺合によりフロント部220と一体化されている。フロント部220と孔部材224と給水管接続部214が一体化されたものが本発明のボディ本体に該当し、フロントカバー230が本発明の蓋体に該当する。
回転ノズル240は中央にノズル孔248が形成された中空の部材であって、給水側の基部244ではノズル孔248の径が大きくなっており、給水側の端部には鍔状の座部242を備えている。そして、座部242から少し射出側に離れた位置に、歯車252が装着されている。そして、回転ノズル240の射出側の先端部246では、ノズル孔248の軸が回転ノズル240に軸に対して7度傾斜している。
フロントカバー230は外周部に筒状に伸びた筒状部234を備える円板状の部材であり、筒状部234がフロント部220の外周にネジ236で固定されている。そして、フロントカバー230の円板状の部分の回転ノズル240に対応する位置には、回転ノズル240の先端部246および基部244の径よりも大きく、回転ノズル240の座部242の径よりも小さな穴232が空けられている。
そして、回転ノズル240は、ノズル孔248の径が大きい基部244に孔部材224を挿入され、座部242をフロント部220とフロントカバー230に挟まれた状態で、ボディ212に回転自在に係止している。
ボディ212の射出側の面には、図11、図12に示すように、ボディ212に回転自在に係止する4個の補助歯車254が、回転ノズル240に取り付けられた歯車252に噛み合わせて配置されている。そして、各補助歯車254の軸には円板状のダイヤル250が取り付けられている。ダイヤル250の外周部には滑り止めのためのローレット加工が施されており、ダイヤル250の外径の一部はボディ212の外径よりも外側にはみ出している。なお、ダイヤル250はいずれか一個の補助歯車254に取り付けるだけでも良い。
そして、ダイヤル250を回すことにより補助歯車254を介して歯車252が回り、回転ノズル240を回転させることができる。実施例3では、補助歯車254と歯車252が回転制御機構に該当する。
実施例3のノズル装置210によれば、ダイヤル250の回転により回転ノズル240を回転させて、ノズル装置210による水の放射角を変更することができる。そして、ノズル装置210の放射角を変化させる機構は、先端部246のノズル孔248の軸zが回転ノズル240の回転軸である軸yに対して傾斜した回転ノズル240を、ダイヤル250の回転操作によって回転させという単純な構造である。よって、ノズル装置210は少ない部品点数で構成することができ、取り扱いが容易であり、耐久性、メンテナンス性に優れている。また、回転ノズル240のノズル孔248にかかる水の圧力は、回転ノズル240を回転ノズル240の軸yの方向の射出側に押し出すように働くため、これとほぼ直交するダイヤル250の回転方向には水の圧力をほとんど受けない。よって、射出する水の圧力が高くても、小さな力でダイヤル250を回転させて水の放射角を容易に変化させることができる。
実施例3の構成では、フロント部220に形成する挿通孔222をノズル装置210の径方向外方へ傾斜させて形成し、孔部材224をボディ212に対して傾斜させて取り付けることにより、回転ノズル240の回転軸を傾斜させることができる。この場合は、補助歯車254の軸をノズル装置210の径方向外方に傾斜させてボディ212に取り付け、歯車252および補助歯車254を、射出側から給水側へ縮径する傘歯にすると、歯車のかみ合わせが滑らかになる。
なお、実施例3ではボディの外周部に被せる回転リングを使用しないので、ボディの形状は円柱状に限定されない。
本発明の制御部材及び回転制御機構は上述以外の構成とすることもできる。実施例4では、図13から図15を用いて、制御部材にレバーを用いたノズル装置310について説明する。
図13に、ノズル装置310の構造を一部断面表示により示す。ノズル装置310は消火作業に使用される多口ノズルであって、ボディ312と回転ノズル340とレバー360とを備えており、レバー360が本発明の制御部材に該当する。
ボディ312はフロント部320と給水管接続部314とフロントカバー330から構成されている。図14は、フロントカバー330を透視してノズル装置310を射出側から見た正面図である。図13は、図14のD−D位置における断面を示している。図13では、後方の回転ノズル340等は記載を省略している。そして、図15はノズル装置310を図14の矢印Eの方向からフロントカバー330を透視した側面図である。
フロント部320は射出側が塞がれた円筒状の部材であって、フロント部320の射出側の面にはノズル装置310の軸方向を向いた射出孔322が同一円周上に4個形成されており、射出孔322の軸方向はノズル装置310の軸方向と同じである。給水管接続部314は外径がフロント部320と同じ大きさの筒状の部材であって、給水管を螺合により接続するための雌ねじが形成された給水口316を備えている。そして、給水管接続部314は螺合によりフロント部320と一体化されている。フロント部320と給水管接続部314を一体化したものが本発明のボディ本体に該当し、フロントカバー330が本発明の蓋体に該当する。
回転ノズル340は中央にノズル孔348が形成された中空の部材であって、射出側の先端部346及び基部344と、基部344と比べて外径が小さい給水側の挿入部342からなる。そして、回転ノズル340の射出側の先端部分の先端部346では、ノズル孔348の軸zが回転ノズル340の回転軸である軸yに対して7度傾斜している。
フロントカバー330は射出側が塞がれた円筒状の部材であって、射出側の面の回転ノズル340に対応する位置には回転ノズル340の径よりもわずかに大きい穴332が形成されている。
そして、回転ノズル340の挿入部342の基部344側の端部に中空円板状の下部スペーサ354が挿通され、回転ノズル340の挿入部342がフロント部320の射出孔322に挿入されている。そして、回転ノズル340の基部344の下部スペーサ354から少し離れ位置に歯車352が取り付けられており、歯車352の射出側には中空円板状の上部スペーサ356が挿通されている。
そして、フロントカバー330の穴332から回転ノズル340の先端部346が突き出した状態で、フロントカバー330の筒状部334がフロント部320の外周部にネジ336により固定されている。そして、回転ノズル340は、下部スペーサ354と上部スペーサ356の間がフロント部320とフロントカバー330に挟まれた状態で、ボディ312に回転自在に係止している。
そして、フロント部320とフロントカバー330の間には、フロント部320に軸支されて回転自在の補助軸359が4本配設されており、各補助軸359には、回転ノズル340に取り付けられた歯車352の2つと噛みあう補助歯車358が取り付けられている。
そして、一本の回転ノズル340の下部スペーサ354と歯車352の間には回転ノズル340側の傘歯車350が取り付けられている。そして、フロント部320の射出側の上部を切り欠いた切欠部324に、傘歯車350と噛みあう傘歯車362が配置されている。
傘歯車362のフロント部320に面する面は平面となっており、フロントカバー330に面する面は球面となっている。そして、傘歯車362はフロント部320の切欠部324に形成された軸孔に挿入された軸364に固定されている。そして、軸364はフロントカバー330の外側に突出しており、軸364の先端にはレバー360が取り付けられている。そして、レバー360の操作により、軸364と傘歯車362が一体で回転する構成とされている。
ノズル装置310では、レバー360の操作によりレバー360側の傘歯車362が回転し、傘歯車362の回転に連動して、回転ノズル340側の傘歯車350を回転する。そして、傘歯車350と同軸の回転ノズル340に取り付けられた歯車352が、補助歯車358を介して、他の回転ノズル340を回転させる。
よって、ノズル装置310よれば、制御部材であるレバー360の操作により、複数の回転ノズル340を同時に回転させることができ、ノズル装置310の放射角を変化させることができる。そして、放射角の変化は、回転ノズル340を単純な歯車の組合せで回転させることにより実現できる。よって、ノズル装置310は、少ない部品点数で構成することができ、取り扱いが容易であり、耐久性、メンテナンス性に優れている。また、回転ノズル340の先端部346のノズル孔348にかかる水の圧力は、回転ノズル340を回転ノズル340の軸yの方向の射出側に押し出すように働くので、これとほぼ直交する方向に傘歯車350を回転させるためのレバー360の操作は水の圧力をほとんど受けない。よって、射出する水の圧力が高くても、小さな力でレバー360を操作して水の放射角を容易に変化させることができる。
実施例4の構成では、フロント部320に形成する射出孔322をノズル装置310の径方向外方へ傾斜させて形成し、射出孔322に回転ノズル240の挿入部342を挿入することにより、回転ノズル340の回転軸を傾斜させることができる。
なお、実施例4では制御部材をレバーとしており、ボディの外周部に被せる回転リングを使用しないので、ボディの形状は円柱状に限定されない。
[消火作業に使用する場合の利点]
本発明のノズル装置を消火作業に使用する場合、民生用の用途では、ノズル装置の吸水口に水道水のホースをつなげるだけで消火作業に使用することができる。
そして、制御部材が回転リングの場合は回転リングの回転により放水範囲を調節することができ、安全な距離を保って広がりのある範囲の消火作業を手際よく行うことができる。そして、回転ノズルのノズル孔にかかる水の圧力は、回転ノズルを回転ノズルの軸の方向の射出側に押し出すように働くため、これとほぼ直交する回転リングの回転方向には水の圧力をほとんど受けない。そのため、小さな力で回転リングを回転させることができるので、高齢者や年少者にも使いやすく、初期消火に有効である。
また、本発明のノズル装置は、上述のとおり放水範囲を調節する回転リングが水の圧力をほとんど受けない構造なので、消防用のはしご車等のポンプで加圧された水を放水するホースの先端に接続する消火用ノズルとしての使用に適している。そして、回転リングを回転させることにより、消火作業をする位置を変えずノズル装置の向きも変えずに、消火する面積に対応させて放水面積を変化させることができるので、消防隊員の負担が軽減されると共に、鎮火に要する時間を短縮することができる。
なお、制御部材としてダイヤルやレバーを用いる場合でも、制御部材の操作は水の圧力の影響をほとんど受けないので、本発明のノズル装置では放射角の変更が容易である。
[他の実施形態について]
回転ノズルをボディに係止させるために、実施例1では移動抑止ピンを使用し、実施例2では回転ノズルの給水側端部に座部を設けた。そして、実施例3及び実施例4では蓋体とボディ本体で回転ノズルを挟んだ。しかし、回転ノズルをボディに係止させる方法はこれに限られない。
実施例2で射出孔118を給水側に広がる円錐状とし、射出孔118に内接する回転ノズルの基端部123も同様に給水側に広がる中空の円錐状とすれば、基端部123の給水側の端の座部122は不要となる。
また、実施例2の座部122に相当する部位の外径を射出孔118に挿通出来る大きさとしてこの部位に馬蹄形リングが填められる溝を設けても良い。この構成では、回転ノズル120を射出側から射出孔118に挿通できるので、歯車128を回転ノズル120と一体で形成しても良い。そして、射出孔118の給水側に突出する部位に設けられている溝に馬蹄形リングを填めることで回転ノズル120をボディ112に回転自在に係止させることができる。
上述の実施例1及び実施例2では、回転ノズルの回転軸である軸yがノズル装置の軸xに対して射出方向に向けて径方向外方に傾斜する例を示した。そして、実施例3及び実施例4では回転ノズルの回転軸である軸yがノズル装置の軸xと平行の例を示した。そして、本発明では、回転ノズルの回転軸である軸yがノズル装置の軸xに対して射出方向に向けて径方向内側に傾斜させても良い。軸yが軸x対して平行であっても外向きあるいは内向きに傾斜しても、回転ノズルの先端部におけるノズル孔の軸zが回転ノズルの回転軸である軸yに対して傾斜していれば、水の放射角を連続的に変化させる事ができる。
そして、回転ノズルの回転軸である軸yがノズル装置の軸xに対してノズル装置の周方向へ傾斜した場合も、回転ノズルの先端部におけるノズル孔の軸zが回転ノズルの回転軸である軸yに対して傾斜していれば、水の放射角を連続的に変化させる事ができる。
回転ノズルの先端部のノズル孔を回転ノズルの回転軸に対して傾斜させるため、上述の実施例1及び実施例2では回転ノズルの先端部を別部材として形成し、回転ノズルの突出部に回転ノズルの回転軸に対して傾斜した孔を設けて先端部を取り付けた。そして、実施例3及び実施例4では、回転ノズルを先端部を含めて一体で形成し、先端部のノズル孔を回転ノズルの軸に対して傾斜させて形成した。他の方法として、先端部を中空パイプ状として一体で形成し、先端部を曲げ加工して先端部のノズル孔を回転ノズルの回転軸に対して傾斜させても良い。
回転ノズルの数は上述の実施例に限定されない。回転ノズルが2個以上であれば、水の放射角を連続的に変化させることができる。そして、ノズル孔の合計面積を一定とした場合は、回転ノズルの数が少ないと各回転ノズルから射出される水の飛距離は長くなるが着水先の隙間が大きくなり、回転ノズルの数を多くすると各回転ノズルから射出される水の飛距離が短くなるが着水先の隙間は小さくなる。そこで、回転ノズルの数を順次増やして試験した結果では、回転ノズルの数が7個の場合が飛距離と着水間隔のバランスがよい。
本発明のノズル装置では、ノズル軸傾斜角は放射角の大きさを規定し、ノズル軸傾斜角が大きくなるほど放射角が大きくなる。そして、ノズル孔傾斜角は放射角の変化を規定し、ノズル孔傾斜角が大きいほど、放射角の変化が大きくなる。そして、ノズル軸傾斜角の大きさ及びノズル孔傾斜角の大きさは実施例に限定されない。
長い射程で広がりのある対象物に対して、適宜放水範囲を調節して放水する場合は、ノズル軸傾斜角を10度以内とし、ノズル孔傾斜角を10度以内とするのが好ましい。また、中程度の射程で広がりのある範囲への放水に対応できるようにするためには、ノズル軸傾斜角及びノズル孔傾斜角は20度までの範囲で拡大しても良い。
そして、さらに広い範囲へ放水するために、ノズル軸傾斜角を20度以上とすることができ、ノズル孔傾斜角を20度以上とすることができる。ノズル軸傾斜角を大きくするためには、例えば、射出孔の先端部に急傾斜の回転ノズル挿通部を設けて回転ノズルを射出側から挿入し、回転ノズルを回転ノズル挿通部の射出側の付近に移動抑止ピンで係止させることができる。そして、回転リングの内周面に射出側に広がる傘歯状のリングギアを設け、笠歯状のリングギアと回転リングの突出部の歯車とを噛み合わせることで、ノズル軸傾斜角の大きな回転ノズルを回転させることができる。また、ノズル孔傾斜角を大きくする為には、パイプ状の先端部を回転ノズルの本体と一体で形成して先端部を曲げ加工する、回転ノズルの本体と先端部を別体で形成して本体に対して先端部を傾斜させて接着する等の対応が可能である。
実施例1のノズル装置10では、全ての回転ノズル30の先端部44のノズル孔46が、それぞれノズル装置10の径方向外方を向く回転位置で回転ノズル30の歯車42と回転リング50のリングギア54を噛みあわせているが、かみ合わせはこれに限定されない。各回転ノズル30の先端部44がノズル装置10の径方向外方を向くタイミングがずれても、放射角の変更は可能である。
また、上述の実施例1では、回転リングの回転により、回転ノズルが各々同時に同じ角度だけ回転する構成としているが、回転ノズルの回転角度は互いに同じでなくても良い。回転ノズルの回転角度が互いに異なるものであっても、ノズル装置による放射角の変更は可能である。
上述の各実施例では、消火作業に使用されるノズル装置について説明をしたが、本発明のノズル装置の用途は消火作業に限られず、洗浄にも、散水にも利用することができる。また、本発明のノズル装置は水をはじめ、不燃ガス、空気を混入させた水、粉体や粒子状の液体を含有する気体、粉体や気泡を含有する液体等の流体の放射に使用することができる。
上述の実施例1及び実施例2では、回転ノズルの先端側に空気孔を設けて、水に空気を混入させて水を粒子状に砕いて加速させてノズル孔の先端から放出することにより、放水の飛距離の増大を図った。ここで、空気を混入させる時に粒子状になった水の流れに乱れが生じ、ノズル孔の先端から射出される粒子状の水が拡散してしまい、期待したほど放水の飛距離が増大しなかった。そこで、ノズル孔の先端部の内径部に軸方向に延びる整流溝を設けて粒子状の水の流れをノズル孔の中で整えて、ノズル孔から射出される粒子状の水の拡散の防止を図った。
図16は、整流溝164を設けた回転ノズル160の先端部をノズル孔162の軸方向から見た図である。そして、図17は、図16のF−F位置における断面をノズル孔162の軸方向を水平にして見た図である。回転ノズル160には、ノズル孔162を拡径させた拡径部168に空気孔166が設けられている。そして、空気孔166よりも射出側に、ノズル孔162の内径部に周方向に等間隔で4本の整流溝164が設けられており、整流溝164はノズル孔162の先端に向けてノズル孔162の軸方向に延びている。そして、ノズル孔162に整流溝164を設けることにより、放水の飛距離が増大した。なお、水の流れを整えるためには、ノズル孔162の先端部の内径部に軸方向に延びる複数の整流板を設けても良い。
空気孔よりも射出側に設けた整流溝又は整流板による放水の飛距離の増大効果は回転ノズルに限られない。実施例1や実施例2で径方向の中心に配置した固定ノズルについても整流溝又は整流板による放水の飛距離の増大効果が得られる。
そして、上述の特許文献1に記載された消火用ノズル装置の、中央ノズル筐体及び周囲ノズル筐体についても、噴出孔の内径部に整流板又は整流溝を設けることにより、放水の飛距離を増大させることができる。
本発明のノズル装置は、先端部のノズル孔の軸zが回転ノズルの回転軸である軸yに対して傾斜した回転ノズルを複数個同時に回転させることにより放射角を変更することができる構造を備えており、上述の実施例以外にも多様な構造が可能である。例えば、制御部材を回転リングとし、回転ノズルはボディから突き出した孔部材に被せる構成とすることもできる。また、制御部材をレバーとし、回転ノズルは移動抑止ピンでボディに係止させる構成とすることもできる。
その他、本発明に係るノズル装置はその発明の思想の範囲で、各種の形態で実施できるものである。
10 ノズル装置
12 ボディ
14 ノズル保持部
16 射出孔
17 分岐部
18 回転ノズル挿通部
20 中央射出孔
22 移動抑止ピン
23 密封リング
24 給水管接続部
25 給水口
26 Oリング
28 固定ネジ
29 段差部
30 回転ノズル
32 挿入部
34 係止溝
36 突出部
38 基部
40 空気孔
42 歯車
43 カバー係止部
44 先端部
46 ノズル孔
48 固定ノズル
50 回転リング
52 ケース
54 リングギア
56 グリップ
57 締結ネジ
60 ストッパ
61 補助溝
62 ガード
64 カバー
65 ノズル挿通孔
66 空気孔
70 バネ
72 球体
110 ノズル装置
112 ボディ
114 ノズル保持部
116 給水管接続部
117 給水口
118 射出孔
119 中央射出孔
120 回転ノズル
122 座部
123 基端部
124 基部
125 突出部
126 先端部
127 空気孔
128 歯車
129 ノズル孔
130 回転リング
132 リングギア
136 補助リング
138 Oリング
140 固定ノズル
142 Cリング
144 スペーサ
146 ネジ
148 ギア
160 回転ノズル
162 ノズル孔
164 整流溝
166 空気孔
168 拡径部
180 ノズル装置
181 ボディ
182 回転ノズル
183 プーリ
184 タイミングベルト
185 補助プーリ
186 ローラ
187 回転リング
188 内周面
190 ノズル装置
191 ボディ
192 回転ノズル
193 歯車
194 補助歯車
195 回転リング
196 リングギア
210 ノズル装置
212 ボディ
214 給水管接続部
216 給水口
220 フロント部
222 挿通孔
224 孔部材
226 端末部
228 射出孔
230 フロントカバー
232 穴
234 筒状部
236 ネジ
240 回転ノズル
242 座部
244 基部
246 先端部
248 ノズル孔
250 ダイヤル
252 歯車
254 補助歯車
310 ノズル装置
312 ボディ
314 給水管接続部
316 給水口
320 フロント部
322 射出孔
324 切欠部
330 フロントカバー
332 穴
334 筒状部
336 ネジ
340 回転ノズル
342 挿入部
344 基部
346 先端部
348 ノズル孔
350 傘歯車
352 歯車
354 下部スペーサ
356 上部スペーサ
358 補助歯車
359 補助軸
360 レバー
362 傘歯車
364 軸
a、b、c 矢印(水の射出方向を示す)
x ノズル装置の軸
y 回転ノズルの回転軸
z 回転ノズルの先端部のノズル孔の軸

Claims (12)

  1. 流体を射出するノズル装置であって、
    流体の供給を受ける供給口および該供給口に連通し流体の射出側に開口する2個以上の射出孔が形成されたボディと、該射出孔に対応させて該ボディに配置され該ボディに回転自在に係止する2個以上の回転ノズルと、該回転ノズルの回転を制御する制御部材とを備え、
    前記回転ノズルには前記ボディの射出孔に流入する流体をノズル装置の射出側に射出するノズル孔が形成されており、
    前記回転ノズルの射出側の先端部における前記ノズル孔の軸は、該回転ノズルの回転軸に対して傾斜しており、
    前記制御部材と、前記回転ノズルとの間に、該制御部材の操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えたノズル装置。
  2. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記制御部材として前記ボディの外周部に回転自在に被せられた筒状の回転リングを備え、
    前記回転ノズルは前記射出孔に挿通されて流体の射出側に突出した突出部を有する状態で前記ボディに配置され、
    前記回転ノズルの外周面に形成されたリング状の溝に前記射出孔の壁面から該射出孔の内側に突き出した移動抑止ピンが係合して、該回転ノズルが前記ボディに対して回転自在に係止し、
    前記回転リングの内周面と該内周面に面する前記回転ノズルの突出部との間に、該回転リングの回転操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えたノズル装置。
  3. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記ボディは前記射出孔および前記供給口が形成されたボディ本体と、前記回転ノズルを挿通させる穴が形成された蓋体とで構成されており、
    前記制御部材としてダイヤルがボディの射出側に配置されており、
    前記射出孔は円筒状の側壁部を伴って前記ボディ本体の射出側に突出して形成されており、
    前記回転ノズルは該回転ノズルのノズル孔に前記射出孔の側壁部を挿入した状態で前記ボディ本体に配置されており、
    前記回転ノズルは前記蓋体に形成された穴から前記ボディの射出側に突出しており、
    前記回転ノズルの前記ボディ側の端部が、前記ボディ本体に固定された前記蓋体と該ボディ本体に挟まれて、該回転ノズルが該ボディに回転自在に係止しており、
    前記ダイヤルと前記回転ノズルの前記蓋体から突出した突出部との間に、該ダイヤルの回転操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えたノズル装置。
  4. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記ボディは前記射出孔および前記供給口が形成されたボディ本体と前記回転ノズルを挿通させる穴が形成された蓋体とで構成されており、
    前記制御部材としてレバーが前記ボディの外周部に配置されており、
    前記回転ノズルは前記ボディ本体側の端部が前記射出孔に挿入された状態で前記ボディ本体に配置されており、
    前記回転ノズルの先端部は前記蓋体に形成された穴から前記ボディの射出側に突出しており、
    前記回転ノズルが、前記ボディ本体に固定された前記蓋体と該ボディ本体に挟まれて、該ボディに回転自在に係止しており、
    前記レバーと前記回転ノズルの間に、該レバーの向きを変える操作により該回転ノズルを回転させる回転制御機構を備えたノズル装置。
  5. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記回転ノズルは先端部を含めて一体で形成されており、該先端部の軸は該回転ノズルの回転軸と同一であり、該先端部のノズル孔は該回転ノズルの回転軸に対して傾斜して形成されているノズル装置。
  6. 請求項1に記載のノズル装置であって、前記ノズル孔の全体が該回転ノズルの回転軸に対して一定の傾斜で形成されているノズル装置。
  7. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記射出孔に対応させて前記ボディに配置された前記回転ノズルの回転軸は、前記ノズル装置の射出方向の軸に対して、平行であるかまたは射出側に向けて該ノズル装置の射出側の中心から離れる方向に傾斜しているノズル装置。
  8. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記回転制御機構は前記回転ノズルの各々を同時に同じ角度だけ回転させることができ、
    前記回転ノズルは、各々の回転ノズルの先端部のノズル孔が、同時に、ノズル装置の射出側の中心に対して最も外側に向くように、向きが調整されているノズル装置。
  9. 請求項8に記載のノズル装置であって、
    前記回転ノズルの回転軸が前記ノズル装置の軸に対して射出側の中心から離れる方向へ傾斜する傾斜角と、該回転ノズルの先端部のノズル孔の軸が該回転ノズルの回転軸に対して傾斜する傾斜角が同一であるノズル装置。
  10. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記射出孔に対応させて前記ボディに配置された前記回転ノズルの回転軸は、前記ノズル装置の射出方向の軸に対して、射出側に向けて該ノズル装置の射出側の中心に近づく方向に傾斜しているノズル装置。
  11. 請求項1に記載のノズル装置であって、
    前記ボディに、該ボディの射出側の中央部に開口し、該ボディの内部で前記供給口に連通する中央射出孔が形成されているノズル装置。
  12. 請求項2に記載のノズル装置であって、
    前記回転ノズルは前記ボディ上の射出側で同一円周上に配置されており、
    前記回転ノズルの突出部は、前記ボディの側の基部に歯車を備えており、該歯車に面する前記回転リングの内周面には、該歯車と噛みあうリングギアが形成されているノズル装置。
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