JP7373977B2 - ガス系消火設備 - Google Patents
ガス系消火設備 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7373977B2 JP7373977B2 JP2019214011A JP2019214011A JP7373977B2 JP 7373977 B2 JP7373977 B2 JP 7373977B2 JP 2019214011 A JP2019214011 A JP 2019214011A JP 2019214011 A JP2019214011 A JP 2019214011A JP 7373977 B2 JP7373977 B2 JP 7373977B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fire
- gas
- local
- area
- release
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000007789 gas Substances 0.000 claims description 121
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 claims description 81
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 74
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 74
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 claims description 61
- CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N Carbon dioxide Chemical compound O=C=O CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 58
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 57
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 46
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 claims description 46
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 claims description 46
- 229910002092 carbon dioxide Inorganic materials 0.000 claims description 29
- 239000001569 carbon dioxide Substances 0.000 claims description 29
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 10
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 6
- 230000005855 radiation Effects 0.000 claims description 5
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 claims description 2
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 62
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 32
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 31
- 238000000034 method Methods 0.000 description 17
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 15
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 10
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 9
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 6
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 6
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 6
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 6
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 description 6
- XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N Argon Chemical compound [Ar] XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 4
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 4
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 4
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 4
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 206010003497 Asphyxia Diseases 0.000 description 2
- IMNFDUFMRHMDMM-UHFFFAOYSA-N N-Heptane Chemical compound CCCCCCC IMNFDUFMRHMDMM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910052786 argon Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000567 combustion gas Substances 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 239000003595 mist Substances 0.000 description 2
- -1 nitrogen Chemical compound 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 2
- 229920004449 Halon® Polymers 0.000 description 1
- CBENFWSGALASAD-UHFFFAOYSA-N Ozone Chemical compound [O-][O+]=O CBENFWSGALASAD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 238000007664 blowing Methods 0.000 description 1
- RJCQBQGAPKAMLL-UHFFFAOYSA-N bromotrifluoromethane Chemical compound FC(F)(F)Br RJCQBQGAPKAMLL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- PXBRQCKWGAHEHS-UHFFFAOYSA-N dichlorodifluoromethane Chemical compound FC(F)(Cl)Cl PXBRQCKWGAHEHS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000003814 drug Substances 0.000 description 1
- 229940079593 drug Drugs 0.000 description 1
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 1
- 239000002360 explosive Substances 0.000 description 1
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N lead(0) Chemical compound [Pb] WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 239000000779 smoke Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 230000008685 targeting Effects 0.000 description 1
- 230000001988 toxicity Effects 0.000 description 1
- 231100000419 toxicity Toxicity 0.000 description 1
- 238000009834 vaporization Methods 0.000 description 1
- 230000008016 vaporization Effects 0.000 description 1
- 238000010792 warming Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)
Description
(局所放出手段と全域放出手段)
本発明は、火災発生時に所定の不活性ガスを防護区画に放出して消火するガス系消火設備であって、
不活性ガスを局所的に放出する局所放出手段と、
局所放出手段とは異なる、防護区画の全域に不活性ガスを放出する全域放出手段と、
を備え、
局所放出手段は、不活性ガスを局所的に放出する方向が防護区画の全域をカバーするように設置されたことを特徴とする。
防護区画で発生した火災の火源位置を検出する火源検出手段を備え、
局所放出手段は、火源検出手段で検出した火源位置に向けて、不活性ガスを局所的に放出する。
防護区画は、所定の容積を有する空間であって、不活性ガスが放出される際に閉鎖空間となる、
局所放出手段は、火源検出手段で検出した火源位置を含む所定の想定火源空間に向けて、不活性ガスを局所的に放出する。
想定火源空間の容積は、所定の実火源面積と防護区画の天井高さで決まる実火災空間に1以上の所定の安全率を乗じた容積とする。ここで、実火源面積とは火源の大きさで決まる火源面積であり、例えば火災実験で使用する火皿であって、火源検出手段の検出感度あるいは検知能力によって決める火源面積とする。
火災時に、局所放出手段による局所放出と全域放出手段による全域放出を同時に行う。
火災時に、局所放出手段による局所放出を開始し、所定時間後に全域放出手段による全域放出を開始する。
火災時に、全域放出手段による全域放出を開始し、所定時間後に局所放出手段による局所放出を開始する。
局所放出手段は、想定火源空間を所定の酸素濃度以下(概ね15%以下の所定値)とするに必要な所定の局所放出消火剤量の不活性ガスを局所放出し、
全域放出手段は、防護空間を所定の酸素濃度以下とするに必要な総放出消火剤量から局所放出消火剤量を差し引いた全域放出消火剤量の不活性ガスを全域放出する。
局所放出手段は、ノズルの放出方向を一次元又は二次元に変更可能(1軸自由度又は2軸自由度で変更可能)な局所放出用噴射ヘッドを備え、
全域放出手段は、異なる放射方向に固定したノズルを複数有する全域放出用噴射ヘッドを備える。
局所放出手段及び全域放出手段は、ノズルの放出方向を一次元又は二次元に変更可能(1軸自由度又は2軸自由度で変更可能)な噴射ヘッドを各々備え、
局所放出手段は、火災時に、噴射ヘッドを火源位置に向けて不活性ガスを局所放出し、
全域放出手段は、火災時に、噴射ヘッドを旋回又は揺動しながら不活性ガスを全域放出する。
防護区画にノズルの放出方向を少なくとも一次元で変更可能な局所放出用噴射ヘッドを複数備え、
局所放出手段は、火災時に、複数の局所放出用噴射ヘッドの何れか1つを火源位置に向けて不活性ガスを局所放出し、
全域放出手段は、火災時に、複数の局所放出用噴射ヘッドから放射方向を固定した状態で不活性ガスを全域放出する。
(局所放出のみのガス系消火設備)
本発明の別の形態にあっては、火災発生時に二酸化炭素を除く所定の不活性ガスを防護区画に放出して消火するガス系消火設備であって、
防護区画で発生した火災の火源位置を検出する火源検出手段と、
火源検出手段で検出した火源位置に向けて、不活性ガスを局所的に放出する局所放出手段と、
を備え、
局所放出手段は、不活性ガスを局所的に放出する方向が防護区画の全域をカバーするように設置されたことを特徴とする。
(局所消火と全域消火の効果)
本発明のガス系消火設備によれば、火源に対する局所消火と、閉鎖空間の雰囲気を不活性ガス富化とする全域消火の組み合わせにより、火源に不活性ガスを直接的且つ集中的に働きかける局所消火の利点と、閉鎖空間の全体的な酸素濃度を低下させる全域消火の利点を併せた消火効果が得られる。
消火手段は、火源検出手段で検出した防護区画の火源位置に向けて不活性ガスを局所的に放出することで、火源の炎に直接的且つ集中的に不活性ガスを働きかけ、早期に所定の酸素濃度以下(概ね15%以下の所定値)に低下させることで燃焼を停止して消火することができる。また、早期の燃焼抑制又は停止により燃焼ガスの発生量が抑えられ、防護区画からの燃焼ガスの漏れとそれに伴う周囲環境の酸素濃度の低下を防止し、消防隊等による消火環境を確実に維持可能とする。
また、消火手段はさらに、局所放出手段とは異なる、防護区画の全域に不活性ガスを放出する全域放出を行うことで、全域放出により全体的な酸素濃度を所定の消火濃度に速やかに低下させ、火源への酸素供給を妨げることにより、局所放出で火勢が弱まった後に、周囲からの酸素供給によって火勢が再度強くなることを防ぐことができる。また、局所放出で不活性ガスが散逸する欠点を全域放出による全体的な酸素濃度の低下で補って消火状態を維持可能することができる。
また、火源位置を含む所定の想定火源空間に向けて、不活性ガスを局所的に放出することで、火源の周囲の酸素濃度を局所的に所定の消火濃度以下に低下させることで空気富化の雰囲気から不活性ガス富化の雰囲気とし、空気と同等かそれより軽い不活性ガスが散逸しても、火源の周囲が不活性ガス富化の雰囲気となっていることで、炎に入ってくるのは酸素濃度の高いフレッシュエアーではなく不活性ガス富化エアーとすることができ、これによって空気より軽い不活性ガスが局所方式に適さないという欠点を補うことができる。
また、想定火源空間は、所定の想定火源面積と防護区画の天井高さで決まる空間であり、防護区画の大きさに関わらず、火源位置を検出することで想定火源空間が防護区画内に一義的に設定され、そこに向けて不活性ガスを局所放出することで、前述した局所放出による消火効果が得られる。
火災時に、局所放出と全域放出を同時に行うことで、局所放出により炎に不活性ガスを直接的且つ集中的に働きかけ、全域放出により全体的な酸素濃度を所定の消火濃度に速やかに低下させ、また、局所放出で不活性ガスが散逸する欠点を全域放出による全体的な酸素濃度の低下で補って消火状態を維持可能とし、また、全域放出では不活性ガスを炎に直接働きかけることができない欠点を局所放出で補い、両者の消火効果を同時に得ることができる。
火災時に、局所放出を最初に開始し、タイムラグを設けて全域放出を開始することで、最初に炎に不活性ガスを直接的且つ集中的に働きかけて消火し、その後に、全体的な酸素濃度を所定の消火濃度に速やかに低下させて消火を維持可能とする。局所放出のみとなる時間を設けることで、全域放出による気流が局所放出を妨害する虞がない時間を設けることができる。
火災時に、全域放出を最初に開始し、タイムラグを設けて局所放出を開始することで、最初に全体的な酸素濃度を下げ、続いて、炎に不活性ガスを直接的且つ集中的に働きかけ、酸素濃度の下がった状態での局所放出により確実な消火を可能とする。
想定火源空間の局所放出に必要な局所放出消火剤量を想定火源空間の容積に基づき求め、防護空間の全域放出に必要な総消火剤量を防護空間の容積に基づき求め、その差を全域放出に必要な全域放出消火剤量として求めておくことで、防護空間を所定の酸素濃度以下とするに必要な総消火剤量は従来と同じであり、その中で局所放出に必要な消火剤量と全域放出に必要な消火剤量に分けて、例えば、局所放出用噴射ヘッドと全域放出用噴射ヘッドの単位時間当りの放出量に対応して、それぞれの消火剤量に応じた放出時間を決めて局所放出と全域放出を行い、局所放出と全域放出と組み合わせた不活性ガス量の放出による消火を可能とする。
また、局所放出手段としてノズルの放出方向を一次元又は二次元に変更可能な局所放出用噴射ヘッドとすることで、火災検出手段で検出した火源位置に向けて不活性ガスを確実に放出でき、また、全域放出手段として異なる放射方向に固定したノズルを複数有する全域放出用噴射ヘッドとすることで、防護区画の全体的な酸素濃度を低下させる全域放出を迅速に行うことを可能とする。
また、ノズルの放出方向を一次元又は二次元に変更可能な噴射ヘッドを局所放出手段と全域放出手段の両方に使用し、噴射ヘッドを火源位置に向けて局所放出することで局所放出用噴射ヘッドとして動作し、また、噴射ヘッドを旋回又は揺動しながら不活性ガスを全域放出することで全域放出用噴射ヘッドとして動作することができる。
また、防護区画にノズルの放出方向を少なくとも一次元で変更可能な局所放出用噴射ヘッドを複数備え、火災時に、複数の局所放出用噴射ヘッドの何れか1つを火源位置に向けて不活性ガスを局所放出し、一方、複数の局所放出用噴射ヘッドから放射方向を固定した状態で不活性ガスを全域放出することで、全域放出用噴射ヘッドを設けることなく、複数の局所放出用噴射ヘッドにより全域放射を行うことができる。
第2発明は、二酸化炭素以外の空気より軽いか同等の不活性ガスを防護区画の火源位置に向けて局所放出することで、火源の炎に直接的且つ集中的に働きかけ、早期に所定の酸素濃度以下(15%以下の所定値)に低下させることで燃焼を停止可能とする。
図1は局所放出と全域放出を組み合わせた第1発明によるガス系消火設備の実施形態を示した説明図である。図1に示すように、本実施形態のガス系消火設備は、空気より軽いか同程度の消火ガスとして、窒素、IG541又はIG55を使用する場合を例にとっており、電気室、サーバ室、機械室等の部屋等を防護区画10としている。防護区画10には、局所放出用噴射ヘッド12、全域放出用噴射ヘッド14、走査型火災検出装置16、火災感知器18-1,18-2、音響警報装置28を設けている。なお、局所放出用噴射ヘッド12は必要に応じて複数設ける。
図2は防護区画を透視して局所放出モデルを示した説明図、図3は図2の防護区画を側面から示した説明図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態の局所放出モデルでは、防護区画10で火災が発生した場合、局所放出の対象空間として想定火源空間52を求める。
実火源空間容積FQ
=(実火源面積FS)×(防護区画高さH) (式1)
となる。
想定火源空間容積Q1
=(実火源面積FS)×(防護区画高さH)×(安全率K) (式2)
となる。
この安全率Kは、火源位置の周囲に仮に設けられたとする想定壁に基づき決まる値であり、実火源空間50のすべての部分から例えば0.6m離れた部分によって囲まれた部分から求められ、これを想定火源空間容積Q1とする。なお、防護区画10の高さは天井面までとするので想定火源空間52における高さも同じとする。
このように(式2)により想定火源空間52の想定火源空間容積Q1が求まると、局所放出用噴射ヘッド12から想定火源空間52の局所放出に必要な消火剤量、即ち局所放出消火剤量W1を求めることができる。なお、局所放出消火剤量W1は、二酸化炭素の場合は重量(kg)、窒素、IG541、IG55の場合は容積(m3)となる。
必要消火剤量W(kg)
=防護空間容積(=実火源空間容積FQ)Q(m3)×安全率K×防護区画の体積1m3当りの二酸化炭素消火剤の量V1(kg/m3)
(式3)
となる。
V=8-6a/A(kg/m3) (式4)
とされている。但し、
a:防護対象物の周囲に実際に設けられた壁の面積の合計(m2)、
A:防護空間の壁の面積(壁のない部分にあっては壁があると仮定した場合における当該部の面積)の合計(m2)、
となり、実火源空間50が開放空間の場合はa=0、Aは実火源空間50の周囲0.6m以内の想定周壁面積である。なお、(式4)には(式3)の安全率KがV=V1×Kとして内包している。
V=8
となり、二酸化炭素の局所放出消火剤量W1(kg)は
W1=実火源空間容積FQ(m3)×V(=8) (式5)
となる。
T1=W1/w1
T2=W2/w2
として求めることができる。
図4は局所放出用噴射ヘッドの実施形態を示した説明図である。図4に示すように、本実施形態の局所放出用噴射ヘッド12は一次元走査型(1軸自由度)を例にとっている。
図5は全域放出用噴射ヘッドの実施形態を示した説明図であり、図5(A)に正面を示し、図5(B)に下面を示す。
図6は走査型火災検出装置を示した説明図である。図6に示すように、火災検出手段として機能する走査型火災検出装置16は、防護区画の天井コーナー部等に固定する本体90の下側に円錐状の水平旋回部92を設けている。水平旋回部92は水平走査モータ(ステップモータ)により本体90の垂直軸96周りに、水平基準線100から水平限界線102で決まる水平走査角θ1例えば0°~190°の範囲でステップ状に往復して水平旋回する。
(第1放出制御)
図7は局所放出と全域放出を同時に行う第1放出制御を示したタイムチャートであり、図7(A)は局所放出を示し、図7(B)は全域放出を示す。
図8は局所放出と全域放出を順番に行う第2放出制御を示したタイムチャートであり、図8(A)は局所放出を示し、図8(B)は全域放出を示す。
図9は全域放出と局所放出を順番に行う第3放出制御を示したタイムチャートであり、図9(A)は局所放出を示し、図9(B)は全域放出を示す。
図10は局所放出を終了した後に全域放出を行う第4放出制御を示したタイムチャートあり、図10(A)は局所放出を示し、図10(B)は全域放出を示す。
図11は全域放出を終了した後に局所放出を行う第5放出制御を示したタイムチャートであり、図11(A)は局所放出を示し、図11(B)は全域放出を示す。
本実施形態で使用する全域放出用噴射ヘッド14として、図4に示した一次元走査型の局所放出用噴射ヘッド12を用いても良い。局所放出用噴射ヘッド12を全域放出用噴射ヘッドとして使用する場合には、局所放出用噴射ヘッド12を垂直軸80回りに旋回又は揺動しながら消火ガスを放出することで、防護区画10に全体的に消火ガスが放出され、実質的に全域放出用噴射ヘッドとして動作することができる。
上記の実施形態は、空気より軽いか同程度の消火ガスとして、窒素、IG541又はIG55を使用する場合を例にとっているが、空気より重い二酸化炭素についても、図1に示す消火設備を適用することで、火災時に、局所放出と全域放出を組み合わせた二酸化炭素の放出により消火を行う。
図12は局所放出のみの単独方式とした第2発明によるガス系消火設備を示した説明図である。
図13は火災検出装置と局所放出用噴射ヘッドを一体化した火災検出・消火ユニットの実施形態を示した説明図、図14は図13の火災検出・消火ユニットの動作を示した側面図であり、図14(A)は通常時を示し、図14(B)は火災時を示す。
(微噴霧放出)
上記の実施形態による局所放出用噴射ヘッド12及び又は全域放出用噴射ヘッド14として、例えば粒径10μm乃至200μmの水微噴霧と窒素を混合して放出する微噴霧噴射ヘッドを設けても良い。水微噴霧と窒素を混合した微噴霧放出により、水の冷却効果、気化熱による冷却効果、気化した水蒸気による窒息効果等に加え、必要とする窒素消火剤量を低減することができる。
上記の実施形態は、一つの部屋を防護区画とした場合を例にとっているが、複数の部屋に分かれている場合は、各部屋を一つの防護区画として必要とする設備機器を設置する。
防護区画に設置する局所放出用噴射ヘッドと全域放出用噴射ヘッドの配置数及び配置場所は、防護区画の面積、容積、形等に対応した最適な配置数及び配置位置とする。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
12:局所放出用噴射ヘッド
12a:旋回駆動部
14:全域放出用噴射ヘッド
16:走査型火災検出装置
18-1,18-2:火災感知器
20:制御盤
22:受信機
24:手動起動装置
25:換気ダンパー
26:放出表示灯
28:音響警報装置
30:貯蔵容器
32:集合管
34:安全弁
35:圧力スイッチ
36,42-1,42-2:閉止弁
38-1,38-2:選択弁
40:起動用ガス容器
44,46:配管
48:火源
50:実火源空間
52:想定火源空間
54:局所放出
56:全域放出
58:基台
60,84:ヘッド本体
62:回転体
64:内部流路
66:配管接続口
68:環状溝
70:ノズル
72:ノズル孔
73:ホーン
74:モータ
76:出力軸
78:リード線
80,85,96:垂直軸
82,87:放出軸
86:センターノズル
88:サイドノズル
90:本体
92:水平旋回部
94:垂直走査窓
98:検出光軸
98a:光軸垂直位置
98b:光軸水平位置
100:水平基準線
102:水平限界線
104:火災検出・消火ユニット
106:前パネル
108:装置本体
110:走査型火災検出部
112:ヘッド旋回駆動部
114:噴射ヘッドカバー
116:ヘッド水平旋回部
Claims (13)
- 火災発生時に所定の不活性ガスを防護区画に放出して消火するガス系消火設備であって、
前記不活性ガスを局所的に放出する局所放出手段と、
前記局所放出手段とは異なる、前記防護区画の全域に不活性ガスを放出する全域放出手段と、
を備え、
前記局所放出手段は、前記不活性ガスを局所的に放出する方向が前記防護区画の全域をカバーするように設置されたことを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、
前記防護区画で発生した火災の火源位置を検出する火源検出手段を備え、
前記局所放出手段は、前記火源検出手段で検出した火源位置に向けて、前記不活性ガスを局所的に放出することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項2記載のガス系消火設備に於いて、
前記局所放出手段は、前記火源検出手段で検出した火源位置を含む所定の想定火源空間に向けて、前記不活性ガスを局所的に放出することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項3記載のガス系消火設備に於いて、
前記想定火源空間の容積は、所定の実火源面積と防護区画の天井高さで決まる実火源空間に1以上の所定の安全率を乗じた容積とすることを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、火災時に、前記局所放出手段による局所放出と前記全域放出手段による全域放出を同時に行うことを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、火災時に、前記局所放出手段による局所放出を開始し、所定時間後に前記全域放出手段による全域放出を開始することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、火災時に、前記全域放出手段による全域放出を開始し、所定時間後に前記局所放出手段による局所放出を開始することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項3記載のガス系消火設備に於いて、
前記局所放出手段は、前記想定火源空間を所定の酸素濃度以下とするに必要な所定の局所放出消火剤量の前記不活性ガスを局所放出し、
前記全域放出手段は、前記防護区画を前記所定の酸素濃度以下とするに必要な総放出消火剤量から前記局所放出消火剤量を差し引いた全域放出消火剤量の不活性ガスを全域放出することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、
前記局所放出手段は、ノズルの放出方向を少なくとも一次元(1軸自由度)で変更可能な局所放出用噴射ヘッドを備え、
前記全域放出手段は、異なる放射方向に固定したノズルを複数有する全域放出用噴射ヘッドを備えることを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、
前記局所放出手段及び前記全域放出手段は、ノズルの放出方向を少なくとも一次元で変更可能な噴射ヘッドを各々備え、
前記局所放出手段は、火災時に、前記噴射ヘッドを火源位置に向けて前記不活性ガスを局所放出し、
前記全域放出手段は、火災時に、前記噴射ヘッドの放出方向を変更しながら前記不活性ガスを全域放出することを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1記載のガス系消火設備に於いて、
前記防護区画にノズルの放出方向を少なくとも一次元で変更可能な局所放出用噴射ヘッドを複数備え、
前記局所放出手段は、火災時に、前記複数の局所放出用噴射ヘッドの何れか1つを火源位置に向けて前記不活性ガスを局所放出し、
前記全域放出手段は、火災時に、前記複数の局所放出用噴射ヘッドから放射方向を固定した状態で前記不活性ガスを全域放出することを特徴とするガス系消火設備。
- 火災発生時に二酸化炭素を除く所定の不活性ガスを防護区画に放出して消火するガス系消火設備であって、
前記防護区画で発生した火災の火源位置を検出する火源検出手段と、
前記火源検出手段で検出した火源位置に向けて、前記不活性ガスを局所的に放出する局所放出手段と、
を備え、
前記局所放出手段は、前記不活性ガスを局所的に放出する方向が前記防護区画の全域をカバーするように設置されたことを特徴とするガス系消火設備。
- 請求項1又は12記載のガス系消火設備に於いて、
前記防護区画は、所定の容積を有する空間であって、前記不活性ガスが放出される際に閉鎖空間となることを特徴とするガス系消火設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019214011A JP7373977B2 (ja) | 2019-11-27 | 2019-11-27 | ガス系消火設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019214011A JP7373977B2 (ja) | 2019-11-27 | 2019-11-27 | ガス系消火設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021083650A JP2021083650A (ja) | 2021-06-03 |
JP7373977B2 true JP7373977B2 (ja) | 2023-11-06 |
Family
ID=76088714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019214011A Active JP7373977B2 (ja) | 2019-11-27 | 2019-11-27 | ガス系消火設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7373977B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003071640A (ja) | 2001-08-28 | 2003-03-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 精密加工装置の消火システム |
JP2006068294A (ja) | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Seika Sangyo Kk | 消火方法、消火装置、及び風力発電装置 |
JP2010042141A (ja) | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Air Water Safety Service Inc | 不活性ガス消火設備の抜圧装置 |
WO2015025765A1 (ja) | 2013-08-23 | 2015-02-26 | 株式会社ケーエスケー | ノズル装置 |
JP2019005222A (ja) | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 株式会社シー・エフ・ピー | 自動消火装置および自動消火方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5720224Y2 (ja) * | 1979-03-02 | 1982-04-30 | ||
JPS62281973A (ja) * | 1986-05-28 | 1987-12-07 | 日本精機株式会社 | 自動消火装置 |
JP3118648B2 (ja) * | 1991-06-12 | 2000-12-18 | 能美防災株式会社 | 機械式駐車場の消火設備 |
US5183116A (en) * | 1991-07-11 | 1993-02-02 | Walter Kidde Aerospace, Inc. | Variable pressure regulator for extended fire-extinguishing system |
KR101784290B1 (ko) * | 2016-03-07 | 2017-10-11 | 인천대학교 산학협력단 | 전개노즐이 구비된 국부용 소방시스템 |
-
2019
- 2019-11-27 JP JP2019214011A patent/JP7373977B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003071640A (ja) | 2001-08-28 | 2003-03-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 精密加工装置の消火システム |
JP2006068294A (ja) | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Seika Sangyo Kk | 消火方法、消火装置、及び風力発電装置 |
JP2010042141A (ja) | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Air Water Safety Service Inc | 不活性ガス消火設備の抜圧装置 |
WO2015025765A1 (ja) | 2013-08-23 | 2015-02-26 | 株式会社ケーエスケー | ノズル装置 |
JP2019005222A (ja) | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 株式会社シー・エフ・ピー | 自動消火装置および自動消火方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021083650A (ja) | 2021-06-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102050028B1 (ko) | 신속하게 화재를 감지할 수 있는 소방장치 | |
KR102226530B1 (ko) | 소방피난유도장치 | |
JP3914466B2 (ja) | 乗物用防災設備 | |
KR102557038B1 (ko) | 신속화재진압이 가능한 연기감지기능 탑재 소방장치 | |
KR102226529B1 (ko) | 공동주택의 신속한 화재진압을 위한 소방장치 | |
JP2004313753A (ja) | 防火防煙区画形成設備 | |
KR101784290B1 (ko) | 전개노즐이 구비된 국부용 소방시스템 | |
JP2003278500A (ja) | トンネル内消火システム | |
JP2007068605A (ja) | 風力発電設備用自動消火システム | |
JP7373977B2 (ja) | ガス系消火設備 | |
BR112012008725B1 (pt) | dispositivo, sistema e método de atenuação de chama para sistema de material combustível | |
JP2010131334A (ja) | 消火設備 | |
JP2005536320A (ja) | 特にトンネル及び類似構造物用に設計された消火装置及び火災誘導システム | |
JP3816867B2 (ja) | 煙幕生成装置 | |
JP2008005998A (ja) | 消火設備 | |
JP3286952B2 (ja) | 駐車場の消火設備 | |
JP2007252637A (ja) | 消火システム | |
JP3470278B2 (ja) | 閉囲空間の消火設備 | |
JPH11221297A (ja) | こんろ火災消火装置 | |
JP2007050149A (ja) | 気液混合消火方法 | |
JP3837802B2 (ja) | 防火装置 | |
KR102619702B1 (ko) | 화재진압 효율이 향상된 소방용 방재기기 | |
KR102619703B1 (ko) | 건축물의 신속한 화재진압을 위한 안전성 향상 신속소방방재장치 | |
RU2633955C1 (ru) | Устройство автоматической локальной пожарной защиты и способ разрушения оболочки капсулы с нанопорошком | |
JP2020139376A (ja) | 防災設備 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221014 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230524 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230627 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230809 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20231004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20231024 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7373977 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |