JPWO2015005321A1 - 一口サイズのスモークチーズ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

一口サイズであり、しっかりとしたスモーク風味を有しつつも、スモーク処理したチーズの表面に発生する硬い皮膜による食感の悪化を防止したスモークチーズを開発する。一口サイズのチーズの全表面積中の40〜70%の表面をスモーク処理し、残りの表面はスモーク処理をしないことで、しっかりとしたスモーク風味とチーズ本来の風味を同時に味わうことができ、口どけが良好で、なおかつ嗜好性の高い一口サイズのスモークチーズが得られることを見出した。

Description

本発明は、一口サイズのスモークチーズ及びその製造方法に関する。
スモークチーズは、燻煙の充満した雰囲気下にチーズを一定時間保持するスモーク処理によって作られる。スモークチーズは、製造過程中での燻煙処理により、表面が茶褐色に色づき、スモークの香ばしい風味が付与され、おつまみやオードブルに最適のチーズとして知られている。
前記の燻煙処理をするスモークチーズの製造方法の他に、予め調製した薫液の中に、チーズを一定時間浸漬することで、スモーク処理をするスモークチーズの製造方法も知られている(特許文献1)。
スモークチーズの材料として用いられるチーズとしては、チーズ、及びチーズの類似品が挙げられる。例えば、ナチュラルチーズやプロセスチーズの他に、チーズフードなどを用いることができる。
スモークチーズの中でも、ナチュラルチーズを材料として用いたものとして、スモークナチュラルチーズと称されるものが知られている。スモークナチュラルチーズの例としては、カマンベールチーズをスモークしたものや、パスタフィラタ系チーズをスモークしたプロボローネなどが挙げられる。
一方、プロセスチーズを材料として用いたものとして、加工適性から、食べやすい一口サイズのスモークチーズ製品が広く市販されている。
スモークナチュラルチーズの製造方法として、水分含量が35重量%以下、熟度指標STN/TN値が20重量%以下のナチュラルチーズを燻煙処理することで、オイルオフの少なく保存性や風味が良好なものになることが知られている(特許文献2)。
一口サイズのスモークプロセスチーズ製品を効率的に製造する方法として、予め、一口サイズに切断したプロセスチーズの断片を、通気性のセルロース系フィルムでその全体をひねり包装又はピロー包装した後に、燻煙処理する方法(特許文献3)が知られている。また、一口サイズに切断したチーズ断片を、細孔のあるフィルムでその全体をひねり包装又はピロー包装した後に、燻煙処理して、スモークプロセスチーズを製造する方法(特許文献4)などが知られている。
特開平4−040852号公報 特開2004−350541号公報 特開平3−072844号公報 特開平8−089170号公報
前記の通り、近年、消費者が簡便に食べられるように、一口サイズのスモークチーズが知られている。しかし、これらのスモークチーズは、強いスモーク風味を呈しているものの、表面の全てが、硬いスモーク処理面で覆われているため、口溶けが悪く、内部のチーズ風味を感じにくいという欠点があった。これは、スモーク処理に用いられる燻煙や燻液の成分が酸性であり、この酸性の成分がチーズのタンパク質を変性させ硬化させて、チーズの表面に硬い皮膜を形成することに起因している。
前記のスモーク処理に起因するチーズの表面の硬化を緩和させるために、スモーク処理の時間を短縮することは可能である。しかし、スモーク処理時間を短縮することによって、スモークチーズ全体のスモーク風味が弱くなり、その結果、スモーク風味と非スモーク風味のコントラストを楽しむことができるはずのスモークチーズ製品としての魅力は、半減する。
このような状況の中で、本発明の課題は、一口サイズであり、しっかりとしたスモーク風味を有しつつも、スモーク処理したチーズの表面に発生する硬い皮膜による食感の悪化を防止したスモークチーズを提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決するために研究を進めたところ、以下の知見を得た。すなわち、一口サイズのチーズの全表面積中の40〜70%の表面をスモーク処理し、残りの表面をスモーク処理しないことで、しっかりとしたスモーク風味とチーズ本来の風味を同時に味わえる、口どけが良好で、なおかつ嗜好性の高い一口サイズのスモークチーズが得られることを見出した。
本発明は、次の通りである。
[1] 一口サイズのチーズの全表面積中の40〜75%の表面がスモーク処理されており、残りの表面がスモーク処理されていないことを特徴とする一口サイズのスモークチーズ。
[2] 一口サイズのスモークチーズの重量が1〜50gである、上記[1]記載の一口サイズのスモークチーズ。
[3] 一口サイズのスモークチーズの体積が1〜50cmである、上記[1]又は[2]記載の一口サイズのスモークチーズ。
[4] 一口サイズのチーズの全表面積中の50〜70%の表面がスモーク処理されており、残りの表面がスモーク処理されていない、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の一口サイズのスモークチーズ。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載の一口サイズのスモークチーズを製造するための方法であって、スモーク処理が、燻液の塗布、または、燻煙によるものである一口サイズのスモークチーズの製造方法。
[6] 一口サイズよりも大きなサイズを有するチーズの全表面をスモーク処理して、スモークチーズを得るスモーク処理工程と、上記スモーク処理工程で得られた上記スモークチーズを一口サイズに切断して、上記一口サイズのスモークチーズを得る切断工程、を含む上記[5]に記載の一口サイズのスモークチーズの製造方法。
[7] 一口サイズのチーズの表面の一部をスモーク処理して、上記一口サイズのスモークチーズを得る、上記[5]に記載の一口サイズのスモークチーズの製造方法。
本発明では、一口サイズのチーズの全表面積中の40〜70%の表面をスモーク処理し、残りの表面をスモーク処理していないので、しっかりとしたスモーク風味とチーズ本来の風味を同時に味わうことができ、口溶けが良好で、なおかつ嗜好性の高い一口サイズのスモークチーズを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は、個々の形態には限定されない。
本発明において、チーズとは、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフード、およびその類似品全般をいい、その種類などには特に制限はない。
本発明において、ナチュラルチーズとは、乳、または、乳に乳製品を添加して調製される原料乳を、乳酸菌発酵などのpH低下、及び/又はレンネットなどの酵素処理により凝固させた後に、凝乳から乳清を除去し、固形状にしたもの、又はこれを熟成したものをいう。
ナチュラルチーズの例示として、エダム、ゴーダ、カンタル、フォンティナ、チェシャー、チェダー、グロスター、ダービー、ライセスター、スベシア、ダンロップ、ツルンマ、グラナ、パルメザン、エメンタール、グリュイエール、ボフォール、ヘルガートオスト、アシアゴ、スプリンツ、スカモルゼ、プロボローネ、カシオカバロ、モッツァレラ、セシル、カッセリ、カシュカバル、ペレニカ、セントポーリン、カーフィリー、ランカシャー、トラピスト、プロビデンス、エルブ、リンブルグ、ロマジュール、ミュンスター、チルジット、バシュランモンドール、ルムドゥ、スタインブッシャーケーゼ、ブリック、スチルトン、ロックフォール、ゴルゴンゾラ、ダナブルー、ミセラ、ウエンズレーデイル、ブルービニー、ガンメルオスト、アデルオスト、チロラーグロウケーゼ、エーデルピルツケーゼ、アウラ、カッテージ、モツァレラ、ピザ、ケソブランコ、ブリー、ベルペーゼ、マルワール、カマンベール、カレドゥレスト、ヌシャーテル、シャウルス、コルウィッチ、ラクティック、クワルク、ボンドン、ペチスイス、クリーム、クロミエ、ヨーク、ケンブリッジ、マスカルポーネ、リコッタ、ミスオスト、ブリムオスト、イェットオスト、チンシカ、ウルダ、ミチスラ、マヌール、ルール、フェタ、シレネー、ハローミ、ダニ、ドミアタ、ミシなどが挙げられるが、その他の公知のナチュラルチーズも含め、特に使用に制限はない。
本発明において、プロセスチーズとは、一種または二種以上のナチュラルチーズに、必要に応じて食品や食品添加物を添加して混合したものを、加熱溶融し、乳化し、所定の形状に成型して作られるものをいう。本発明において、プロセスチーズには、プロセスチーズと一般的に称されるものの他、チーズフード、チーズ様食品、チーズアナログ、イミテーションチーズなどが含まれる。
本発明において、一口サイズとは、そのまま口の中に入る大きさであればその体積に特に制限はないが、好ましくは1〜50cm、より好ましくは2〜40cm、さらに好ましくは3〜35cm、さらに好ましくは4〜30cm、さらに好ましくは5〜25cm、特に好ましくは6〜23cmの体積を有する大きさである。
また、本発明において、一口サイズとは、そのまま口の中に入る大きさであればその重量に特に制限はないが、好ましくは1〜50g、より好ましくは2〜40g、さらに好ましくは3〜35g、さらに好ましくは4〜30g、さらに好ましくは5〜25g、特に好ましくは8〜25gの重量を有する大きさである。
また、一口サイズの形状は、特に制限されず、例えば、立方体形状、直方体形状、円柱状形状、扇形形状などの形状を例示できる。
本発明において、スモーク処理とは、表面にスモーク風味が形成される処理のことをいい、具体的な処理方法は、公知の方法であれば、特に制限はない。
スモーク処理の方法として、燻液を塗布する方法、燻煙装置で燻煙する方法が例示できる。
スモーク風味の強さは、スモークの香ばしい風味が感じられる程度であればよく、例えば、燻煙装置として電子スモーク装置USM−3(北陽社)を使用し、縦8cm×横8cm×高さ2cmのプロセスチーズブロック、又は直径8cm×高さ2cmのカマンベールチーズをスモーク処理する場合には、それぞれ5〜20分間、好ましくは6〜15分間、より好ましくは7〜13分間、さらに好ましくは8〜12分間スモークにかける。スモーク処理する時間が5分間未満では、スモーク風味が弱くなるため、好ましくない。また、スモーク処理する時間が20分間を超えると、スモーク風味が強くなり過ぎるため、好ましくない。
本発明の一口サイズのスモークチーズにおいて、スモーク処理された表面と、スモーク処理されない表面とで、一口サイズのスモークチーズの全表面積(全体の表面積)が構成される。一口サイズのスモークチーズの全表面積のうち、40〜75%、好ましくは50〜70%の表面がスモーク処理されており、残りの割合の表面積はスモーク処理されていないことが必要である。
本発明において、一口サイズのスモークチーズを調製する方法に特に制限はない。例えば、予め一口サイズのチーズを調製した後に、必要な箇所だけスモーク処理をし、スモーク処理をしない箇所はテープなどで防御してスモーク処理をさせないようにする方法、および、一口サイズよりも大きなサイズのチーズの全表面をスモーク処理した後に、スモーク処理後のチーズを一口サイズに切断して、スモーク処理していない表面を露出させる方法が例示される。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されない。
(試験例の調製)
ゴーダチーズ40重量%、チェダーチーズ40重量%、ポリリン酸ナトリウム2重量%、水18重量%を、一般的なプロセスチーズの製造方法に則り、ケトル型チーズ様乳化釜で加熱溶解し、80℃で10分間保持した後に、30℃まで冷却し、半液状のプロセスチーズ溶解物を調製した。この半液状のプロセスチーズ溶解物を8cm×8cm×2cmの直方体の型に流し込み、冷蔵庫(10℃以下)で一晩冷却し、型から取り出し、8cm×8cm×2cmのプロセスチーズブロックを得た。このプロセスチーズブロックを2cm×2cm×2cmの立方体に切り出すことで、8cm(比重:1.2)の一口サイズのプロセスチーズを得た。この一口サイズのプロセスチーズの立方体6面のうち、1面だけ燻液(東海化成社製、型番:SF−5)を塗布(全表面積中のスモーク処理した面の面積の割合:17%;以下、「スモーク処理面の割合」という。)したものを試験例1とし、2面に燻液を塗布(スモーク処理面の割合:33%)したものを試験例2とし、3面に燻液を塗布(スモーク処理面50%)したものを試験例3、4面に燻液を塗布(スモーク処理面の割合:67%)したものを試験例4とし、5面に燻液を塗布(スモーク処理面の割合:83%)したものを試験例5とし、6面に燻液を塗布(スモーク処理面の割合:100%)したものを試験例6とした。
(試験例の評価)
得られた試験例1〜6を用いて、専門パネル30名による官能評価を実施した。各専門パネルには、試験例1〜6をそれぞれ1個づつ試食してもらい、おいしいと感じた順番に「5点」、「4点」、「3点」、「2点」、「1点」、「0点」と評点した。各試験例について、30名分の評点を合計し、平均値を算出した。試験例1(スモーク処理面の割合:17%)の評点は1.1点であった。試験例2(スモーク処理面の割合:33%)の評点は2.1点であった。試験例3(スモーク処理面の割合:50%)の評点は4.2点であった。試験例4(スモーク処理面の割合:67%)の評点は4.6点であった。試験例5(スモーク処理面の割合:83%)の評点は1.8点であった。試験例6の評点は1.2点であった。なお、評点が3以上のものを、嗜好性の高いスモークチーズと認定した。
試験例1〜5の評点より、評点が3以上のものは、スモーク処理面の割合が40〜75%であり、評点が4以上のものは、スモーク処理面の割合が50〜70%であることがわかった。
(実施例1)
上述の試験例と同様にして、8cm×8cm×2cmのプロセスチーズブロックを得た。このプロセスチーズブロックを燻煙装置(電子スモーク装置USM−3、北陽社)で10分間スモーク処理し、プロセスチーズブロックの全面がスモーク処理されたスモークプロセスチーズを得た。このスモークプロセスチーズを、4枚のブレード(切断刃)を45度の角度に組合せて放射状にした複合切断刃を用いて、チーズブロックの中心から放射状に8等分にカットし、各16cm(比重:1.2)の一口サイズのスモークチーズ片を得た。得られたチーズ小片は、5面のうち3面がスモーク処理されており、残りの2面は切断面のためスモーク処理されていないものであった。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、55%であった。
(比較例1)
上述の試験例と同様にして、8cm×8cm×2cmのプロセスチーズブロックを得た。得られたプロセスチーズブロックを、実施例1と同様にしてカットし、各16cm(比重:1.2)の一口サイズのプロセスチーズ片を得た。この一口サイズのプロセスチーズ片を燻煙装置(電子スモーク装置USM−3、北陽社)で10分間スモーク処理し、一口サイズのプロセスチーズ片の全面がスモーク処理された一口サイズのスモークプロセスチーズを得た。得られたチーズ小片は、5面のうち5面がスモーク処理されていた。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、100%であった。
(比較例2)
上述の試験例と同様にして、8cm×8cm×2cmのプロセスチーズブロックを得た。得られたプロセスチーズブロックを、実施例1と同様にしてカットし、各16cm(比重:1.2)の一口サイズのプロセスチーズ片を得た。得られたチーズ小片は、5面のうち5面がスモーク処理されていなかった。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、0%であった。
(実施例1の評価)
得られた実施例1及び比較例1〜2の各チーズ小片を用いて、専門パネル30名による官能評価を実施した。各専門パネルには、各チーズ小片をそれぞれ1個づつ試食してもらい、おいしいと感じた順番に「2点」、「1点」、「0点」と評点した。各チーズ小片について、30名分の評点を合計し、平均値を算出した。実施例1(スモーク処理面の割合:55%)の評点は2.0点であった。比較例1(スモーク処理面の割合:100%)の評点は0.6点であった。比較例2(スモーク処理面の割合:0%)の評点は0.5点であった。なお、評点が1以上のものを、嗜好性の高いスモークチーズと認定した。
実施例1(スモーク処理面の割合:55%)は、比較例1(スモーク処理面の割合:100%)と比較例2(スモーク処理面の割合:0%)よりも嗜好性の高いことが官能評価よりわかった。
(実施例2)
直径8cm、高さ2cmの未熟成のカマンベールチーズカード100cmを得た。このカマンベールチーズカードを7日間熟成させ、カマンベールチーズカードの全面が白カビで覆われていることを確認した。このカマンベールチーズカードを燻煙装置(電子スモーク装置USM−3、北陽社)で10分間スモーク処理し、カマンベールチーズの全面がスモーク処理されたスモークカマンベールチーズを得た。このスモークカマンベールチーズを、3枚の切断刃を60度の角度に組合せて放射状にしたカット刃を用いて、スモークカマンベールチーズの中心から放射状に6等分し、各17cm(比重:1.2)のスモークカマンベールチーズ小片を得た。このチーズ小片を、内面にペクチンを塗布した食品用アルミ包材で一つずつ包み、6個を合わせて再び円形とし、円形のプラスティック製カップに挿入し、6日間の追加熟成をした。追加熟成の終了後、プラスティック製カップの上面を樹脂フィルムでシールし、90℃で1時間のレトルト殺菌を行い、冷却後に、一口サイズのスモークカマンベールチーズを得た。得られたスモークカマンベールチーズ小片は、5面のうち3面がスモーク処理されており、残りの2つの面は切断面のためスモーク処理されていないものであった。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、61%であった。
(比較例3)
直径8cm、高さ2cmの未熟成のカマンベールチーズカード100cmを得た。このカマンベールチーズカードを7日間熟成させ、カマンベールチーズカードの全面が白カビで覆われていることを確認した。このカマンベールチーズカードを、実施例2と同様にして6等分し、各17cm(比重:1.2)のカマンベールチーズ小片を得た。このカマンベールチーズ小片を燻煙装置(電子スモーク装置USM−3、北陽社)で10分間スモーク処理し、カマンベールチーズ小片の全面がスモーク処理されたスモークカマンベールチーズ小片を得た。このチーズ小片を、実施例2と同様にして、円形のプラスティック製カップに挿入し、6日間の追加熟成をした。追加熟成の終了後、プラスティック製カップの上面を樹脂フィルムでシールし、90℃1時間のレトルト殺菌を行い、冷却後に、一口サイズのスモークカマンベールチーズを得た。得られたスモークカマンベールチーズ小片は、5面のうち5面がスモーク処理されたものであった。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、100%であった。
(比較例4)
直径8cm、高さ2cmの未熟成のカマンベールチーズカード100cmを得た。このカマンベールチーズカードを7日間熟成させ、カマンベールチーズカードの全面が白カビで覆われていることを確認した。このカマンベールチーズカードを、実施例2と同様にして6等分し、各17cm(比重:1.2)のカマンベールチーズ小片を得た。このチーズ小片を、実施例2と同様にして、円形のプラスティック製カップに挿入し、6日間の追加熟成をした。追加熟成の終了後、プラスティック製カップの上面を樹脂フィルムでシールし、90℃1時間のレトルト殺菌を行い、冷却後に、一口サイズのカマンベールチーズを得た。得られたカマンベールチーズ小片は、5面のうち5面がスモーク処理されていないものであった。チーズ小片のスモーク処理面の割合は、0%であった。
(実施例2の評価)
得られた実施例2及び比較例3〜4の各チーズ小片を用いて、専門パネル30名による官能評価を実施した。各専門パネルには、各チーズ小片をそれぞれ1個づつ試食してもらい、おいしいと感じた順番に「2点」、「1点」、「0点」と評点した。各チーズ小片について、30名分の評点を合計し、平均値を算出した。実施例2(スモーク処理面の割合:61%)の評点は1.8点であった。比較例3(スモーク処理面の割合:100%)の評点は0.7点であった。比較例4(スモーク処理面の割合:0%)の評点は0.5点であった。なお、評点が1以上のものを、嗜好性の高いスモークチーズと認定した。
実施例2(スモーク処理面の割合:61%)は、比較例3(スモーク処理面の割合:100%)と比較例4(スモーク処理面の割合:0%)よりも嗜好性の高いことが官能評価よりわかった。
本発明の一口サイズのスモークチーズは、しっかりとしたスモーク風味とチーズ本来の風味を同時に味わうことができ、口溶けが良好で、なおかつ嗜好性の高いものである。これにより、従来からの課題であった、しっかりとしたスモーク風味を有しつつも、スモーク処理した場合に必然的に発生する硬い皮膜による食感の悪化も解消でき、嗜好性の高いスモークチーズを市場に提供することができる。

Claims (7)

  1. 一口サイズのチーズの全表面積中の40〜75%の表面がスモーク処理されており、残りの表面がスモーク処理されていないことを特徴とする一口サイズのスモークチーズ。
  2. 一口サイズのスモークチーズの重量が1〜50gである、請求項1記載の一口サイズのスモークチーズ。
  3. 一口サイズのスモークチーズの体積が1〜50cmである、請求項1又は2記載の一口サイズのスモークチーズ。
  4. 一口サイズのチーズの全表面積中の50〜70%の表面がスモーク処理されており、残りの表面がスモーク処理されていない、請求項1〜3のいずれか1項記載の一口サイズのスモークチーズ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の一口サイズのスモークチーズを製造するための方法であって、スモーク処理が、燻液の塗布、または、燻煙によるものである一口サイズのスモークチーズの製造方法。
  6. 一口サイズよりも大きなサイズを有するチーズの全表面をスモーク処理して、スモークチーズを得るスモーク処理工程と、
    上記スモーク処理工程で得られた上記スモークチーズを一口サイズに切断して、上記一口サイズのスモークチーズを得る切断工程、
    を含む請求項5に記載の一口サイズのスモークチーズの製造方法。
  7. 一口サイズのチーズの表面の一部をスモーク処理して、上記一口サイズのスモークチーズを得る、請求項5に記載の一口サイズのスモークチーズの製造方法。
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