JPWO2015001823A1 - 車両用灯体 - Google Patents
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Abstract
車両用灯体(20)は、光源(21)が支持される灯具ケース(30)と、この灯具ケース(30)に取り付けられ光源(21)を覆うレンズ(40)と、これらの灯具ケース(30)及びレンズ(40)の間に設けられレンズ(40)に支持されている枠状の装飾部材(50)とからなる。レンズ(40)を正面から見て、レンズ(40)の上部には、幅方向及び上下方向への装飾部材(50)の移動を規制するための移動規制部(42e,42f)が形成されている。装飾部材(50)は、レンズ(40)の下部において、1本の締結部材(27)によってレンズ(40)に締結されていると共に、幅方向を基準として、締結部材(27)を挟むようにして、少なくとも2箇所において灯具ケース(30)及びレンズ(40)によって挟み込まれている。
Description
本発明は、改良された車両用灯体に関する。
車両は、車両の周縁を照射するための車両用灯体を有している。車両用灯体に関する従来技術として、特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1には、車両用灯体として、ヘッドライトが示されている。ヘッドライトは、光源が支持される灯具ケースと、この灯具ケースに取り付けられ光源を覆うレンズと、これらの灯具ケース及びレンズの間に設けられ灯具ケースに支持されている枠状の装飾部材と、からなる。
一般的に、装飾部材は、締結部材を介して灯具ケースに支持されている。締結部材は、装飾部材を灯具ケースの正確な位置に固定することができるよう、複数使用される。このため、部品点数が増加し、車両用灯体の組み立て作業に多くの工数が必要となる。
本発明は、部品点数が少なく、組み立てが容易な車両用灯体の提供を課題とする。
本発明によれば、光源が支持される灯具ケースと、この灯具ケースに取り付けられ前記光源を覆うレンズと、これらの灯具ケース及びレンズの間に設けられ前記レンズに支持されている枠状の装飾部材とからなる車両用灯体において、
前記レンズを正面から見て、
前記レンズの上部には、前記レンズの幅方向及び上下方向への前記装飾部材の移動を規制するための移動規制部が形成され、
前記装飾部材は、前記レンズの下部において、1本の締結部材によって前記レンズに締結されていると共に、前記レンズ幅方向を基準として、前記締結部材を挟むようにして、少なくとも2箇所において前記灯具ケース及び前記レンズによって挟み込まれていることを特徴とする車両用灯体が提供される。
前記レンズを正面から見て、
前記レンズの上部には、前記レンズの幅方向及び上下方向への前記装飾部材の移動を規制するための移動規制部が形成され、
前記装飾部材は、前記レンズの下部において、1本の締結部材によって前記レンズに締結されていると共に、前記レンズ幅方向を基準として、前記締結部材を挟むようにして、少なくとも2箇所において前記灯具ケース及び前記レンズによって挟み込まれていることを特徴とする車両用灯体が提供される。
好ましくは、前記移動規制部が複数形成されている。
本発明では、装飾部材は、移動規制部によってレンズの幅方向及び上下方向への移動が規制されている。さらに、装飾部材は、灯具ケース及びレンズによって挟み込まれていることにより前後方向への移動が規制されている。即ち、レンズ及び灯具ケースを用いて、装飾部材の幅方向、上下方向及び前後方向への移動を規制することができる。このため、1本の締結部材によって装飾部材をレンズに締結した場合であっても、装飾部材は確実に固定されている。締結部材を複数用いた場合に比べて、部品点数を削減すると共に、車両用灯体の組み立てを容易にすることができる。
さらに、本発明では、移動規制部が複数形成されている。これにより、装飾部材の移動をより確実に防止することができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Lは乗員から見て左、Rは乗員から見て右、Ceは車幅中心、Ouは車幅外方、Upは上、Dwは下を示している。
<実施例>
<実施例>
図1に示されるように、車両10の骨格を形成する車体11の前部には、左右のヘッドライトユニット20,20(車両用灯体20,20)が取り付けられている。左のヘッドライトユニット20の下方には、左のフォグランプユニット60が取り付けられている。同様に、右のヘッドライトユニット20の下方には、右のフォグランプユニット60が取り付けられている。
本発明による左右のヘッドライトユニット20,20は、左右対称に形成されているが、基本的な構造は同じである。以下、左側のヘッドライトユニット20を例に、詳細に説明する。右側のヘッドライトユニット20については、説明を省略する。
図2及び図3に示されるように、ヘッドライトユニット20は、車体(図1、符号11)に取り付けられると共に光源21,22が内蔵されている灯具ケース30と、この灯具ケース30に被せられ車外側に露出するレンズ40と、このレンズ40に取り付けられている枠状の装飾部材50と、からなる。
特に図3に示されるように、樹脂製の灯具ケース30は、ケース底部31と、このケース底部31の外周縁に連続して形成されているケース壁部32と、からなる。ケース壁部32は、レンズ40に向かって、前方(図面手前)に立ち上げられている。
ケース底部31には、2つの光源取付孔31a,31bが形成されている。これらの光源取付孔31a,31bには、それぞれ光源21,22が取り付けられている。車体に取り付けられた状態を基準にして、車幅中央側の光源21は、ウインカランプであり、車幅外側の光源22は、前照灯である。
ケース壁部32の外縁には、レンズ40を係止するためのレンズ係止部32aが、全体に渡って断続的に形成されている。これらのレンズ係止部32aの間には、ねじ26によってレンズ40を灯具ケース30に締結するための、レンズ締結部32bが3箇所形成されている。これらのレンズ締結部32bは、ケース壁部32の下部両端に2箇所形成されると共に、上部中央に1箇所形成されている。
レンズ40は、樹脂製の部材であり、灯具ケース30に当接するよう外周縁に連続的に形成されているレンズ脚部41と、このレンズ脚部41から立ち上げられているレンズ壁部42と、このレンズ壁部42の先端を覆うように形成され車体外部に露出するレンズ頂部43と、からなる。
レンズ脚部41には、灯具ケース30のレンズ係止部32aに対応した部位に、爪状の位置決め爪41aが形成されている。レンズ40は、位置決め爪41aがレンズ係止部32aに係止されることにより、レンズ40の幅方向及び上下方向に位置決めされる。さらに、レンズ脚部41には、灯具ケース30のレンズ締結部32bに対応した部位に、ねじ26によって灯具ケース30に締結される被締結部41bが形成されている。
レンズ壁部42は、略U字状に連続して形成されている。レンズ40の下部に亘って形成されている下壁部42aと、この下壁部42aの一端(車幅中央側の端部)から上方に向かって延びている底壁部42bと、この底壁部42bの上端から下壁部42aに沿って延びている上壁部42cと、からなる。
下壁部42aには、ねじ27が締結されるボス42dが形成されている。ボス42dは、射出成形によって下壁部42aに一体的に形成されている。上壁部42cには、装飾部材50に向かって突出する差込部42e,42f(移動規制部42e,42f)が2箇所に形成されている。差込部42e,42fの形状は、対向する面同士が先端に向かって連続的に近づく角柱形状を呈する。詳細は後述する。
装飾部材50は、レンズ脚部41に対応させて形成されている装飾部材脚部51と、この装飾部材脚部51から立ち上げられ正面視において略U字状を呈する装飾部材壁部52と、この装飾部材壁部52の対向する部位に渡されている装飾部材仕切り部53と、からなる。
装飾部材壁部52の先端は開口とされ、装飾部材仕切り部53によって2つの開口に仕切られている。これらの開口は、レンズ40の前後方向を基準として、それぞれの光源21,22に重なる位置に形成されている。即ち、装飾部材仕切り部53は、前後方向を基準として、光源21,22を避けた部位に形成されている。装飾部材壁部52は、レンズ壁部42に対応させて形成されている。
装飾部材壁部52は、レンズ40の下壁部42aに沿って形成されている下壁部52aと、この下壁部52aの一端(車幅中央側の端部)から上方に向かって延びている底壁部52bと、この底壁部52bの上端から下壁部52aに沿って延びている上壁部52cと、からなる。
装飾部材50の下壁部52aには、レンズ40のボス42dに対応した部位に、ねじ27が挿通される締結部材挿通孔52dが形成されている。さらに、装飾部材50の下壁部52aには、灯具ケース30に向かって突出する装飾部材突出部52gが形成されている。装飾部材50の底壁部52bにも、灯具ケース30に向かって突出する装飾部材突出部52hが形成されている。装飾部材突出部52g,52hは、車幅方向を基準として、締結部材挿通孔52dを挟むようにして2箇所に形成されている。
装飾部材50の上部(上壁部52c)には、レンズ40の差込部42e,42fに対応した部位に、差込部42e,42fが差し込まれる差込孔52e,52fが形成されている。差込孔52e,52fは、共に差込部42e,42fに対応した形状を呈する。即ち、対向する面同士が底に向かって連続的に近づく形状を呈する。詳細は後述する。
図3を参照して、ヘッドライトユニット20の組み立てについて説明する。まず、装飾部材50をレンズ40の裏面から合わせる。レンズ40の差込部42e,42fと、装飾部材50の差込孔52e,52fとは、互いに対応した位置に形成されている。
図4及び図5も参照し、装飾部材50をレンズ40に向かって押しつけることにより、差込孔52e,52fに差込部42e,42fが差し込まれる。これにより、装飾部材50は、上下方向及び車幅方向への移動を規制される。即ち、上下方向及び車幅方向に位置決めされる。
図4に示されるように、差込部42eは、レンズ側方から見た状態の断面(レンズ前後方向に沿った断面)において、装飾部材50に向かって細くなる台形状を呈する。さらに、図5に示されるように、差込部42eは、レンズ正面から見た状態の断面(レンズ幅方向に沿った断面)において、装飾部材50に向かって細くなる台形状を呈する。一方、図4及び図5に示されるように、差込孔52eは、差込部42eに沿った形状を呈する。
差込部42eをいわゆる先細りの形状とし、差込孔52eをこれに沿わせた形状とすることにより、容易に差込孔52eに差込部42eを差し込むことができる。これにより、ヘッドライトユニット20の組み立て作業が容易になる。また、樹脂製品には、不可避的に寸法誤差が生じる。このような形状を採用することにより、寸法誤差が生じている場合であっても十分に、差込部42eと差込孔52eとを嵌め合わせることができる。これにより、確実に装飾部材50の移動を抑制することができる。差込部42f及び差込孔52fについても同様である。
図3及び図6に示されるように、ねじ27を装飾部材50の締結部材挿通孔52dに挿通し、レンズ40のボス42dに締結させる。これにより、レンズ40に装飾部材50が一体化される。
締結部材挿通孔52dの内径は、ねじ27の基部27aの外径よりも大きく、ねじ27の頭部27bの外径よりも小さい。このため、締結部材挿通孔52dとねじ27(締結部材27)との間には、所定の隙間が形成されている。これにより、樹脂製品に不可避的に生ずる寸法誤差を吸収(相殺)することができる。即ち、寸法誤差のある場合であっても、レンズ40に装飾部材50を容易に締結することができる。寸法誤差を吸収(相殺)することにより、ヘッドライトユニット20を確実に組み立てることができる。
次に、レンズ40を灯具ケース30に重ね合わせ、灯具ケース30のレンズ係止部32aに、レンズ40の位置決め爪41aを係止する。続いて、図3に示されるように、灯具ケース30に対するレンズ40の位置が決められたら、灯具ケース30のレンズ締結部32bと、レンズ40の被締結部41bとをねじ26によって締結する。
図7に示されるように、レンズ40を灯具ケース30に締結することにより、灯具ケース30に向かって突出している装飾部材突出部52hが、灯具ケース30とレンズ40とによって挟み込まれる。これによって、レンズ40前後方向を基準として装飾部材50を位置決めすることができる。図3に示された、装飾部材突出部52gも同様の構成であり、説明を省略する。
レンズ脚部41の周縁から灯具ケース30に向かって、シール当接部41cが連続的に形成されている。ケース壁部32の周縁には、シール当接部41cの先端が当接するシール32cが連続的に設けられている。シール当接部41cの先端がシール32cに当接することにより、ヘッドライトユニット20は、シールされている。
灯具ケース30のなかの、装飾部材突出部52hが接触する部位は、装飾部材突出部52hから離れる方向に凹む溝部32dとされている。溝部32dとすることにより、装飾部材突出部52hを容易に正確な位置に組み付けることができる。また、組み付け後の装飾部材突出部52hの移動も抑制することができる。
図2、図4乃至図7を纏めて、以下のようにいうことができる。装飾部材50は、差込部42e,42fによってレンズ40の幅方向及び上下方向への移動が規制されている。さらに、装飾部材50は、灯具ケース30及びレンズ40によって挟み込まれていることにより前後方向への移動が規制されている。即ち、レンズ40及び灯具ケース30を用いて、装飾部材50の幅方向、上下方向及び前後方向への移動を規制することができる。このため、1本のねじ27によって装飾部材50をレンズ40に締結した場合であっても、装飾部材50は確実に固定されている。ねじ27を複数用いた場合に比べて、部品点数を削減すると共に、車両用灯体20の組み立てを容易にすることができる。
加えて、差込部42e,42fが複数形成されている。これにより、装飾部材50の移動をより確実に防止することができる。
尚、本発明による車両用灯体は、ヘッドライトを例に説明したが、フォグランプユニット60やリヤランプ等の他の車両用灯体であっても適用可能である。即ち、本発明の効果を奏する限りにおいて、本発明は、これらの形式のものに限られるものではない。
本発明の車両用灯体は、ヘッドライトユニットに好適である。
20…ヘッドライトユニット(車両用灯体)
21,22…光源
27…ねじ(締結部材)
30…灯具ケース
40…レンズ
42e,42f…差込部(移動規制部)
50…装飾部材
21,22…光源
27…ねじ(締結部材)
30…灯具ケース
40…レンズ
42e,42f…差込部(移動規制部)
50…装飾部材
Claims (2)
- 光源が支持される灯具ケースと、この灯具ケースに取り付けられ前記光源を覆うレンズと、これらの灯具ケース及びレンズの間に設けられ前記レンズに支持されている枠状の装飾部材とからなる車両用灯体において、
前記レンズを正面から見て、
前記レンズの上部には、前記レンズの幅方向及び上下方向への前記装飾部材の移動を規制するための移動規制部が形成され、
前記装飾部材は、前記レンズの下部において、1本の締結部材によって前記レンズに締結されていると共に、前記レンズ幅方向を基準として、前記締結部材を挟むようにして、少なくとも2箇所において前記灯具ケース及び前記レンズによって挟み込まれていることを特徴とする車両用灯体。 - 前記移動規制部が複数形成されている請求項1記載の車両用灯体。
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