JPWO2014196414A1 - 青色発光素子を有する表示装置用偏光素子又は偏光板 - Google Patents

青色発光素子を有する表示装置用偏光素子又は偏光板 Download PDF

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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス表示装置において、コントラストを向上させ、かつ、色の表示性を高めることができる偏光素子又は偏光板に関するものである。【解決手段】アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材を、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下であるように制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス用偏光素子又は偏光板に関するものである。
偏光素子は、一般に、二色性色素であるヨウ素又は二色性染料をポリビニルアルコール樹脂フィルムに吸着配向させることにより製造されている。この偏光素子の少なくとも片面に接着剤層を介してトリアセチルセルロースなどからなる保護フィルムを貼合して偏光板とされ、液晶表示装置などに用いられる。二色性色素としてヨウ素を用いた偏光板はヨウ素系偏光板と呼ばれ、一方、二色性色素として二色性染料を用いた偏光板は染料系偏光板と呼ばれる。これらのうち染料系偏光板は、高耐熱性、高湿熱耐久性、高安定性を有し、また、配合による色の選択性が高いという特徴である一方で、ヨウ素系偏光板に比べ同じ偏光度を有する偏光板を比較すると透過率が低い、すなわち、コントラストが低い問題点があった。そのため高い耐久性を維持し、色の選択性が多様であって、より高い透過率で、高い偏光特性を有することが望まれている。
近年では、特許文献1及び特許文献2で示されているように、偏光板に位相差が120nm乃至150nm位相差を持つ1/4λ(550nmに対して1/4波長)位相差板を貼合された偏光板が、もしくは、偏光板に位相差が120nm乃至150nmの1/4λ位相差板と260nm乃至290nmの位相差を持つ1/2λ(550nmに対して1/2波長)位相差板を貼合されたフィルムが液晶表示装置だけでなく、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(以下、OLEDと省略)等にも使われている。OLEDは、自己発光による表示ではあるが、その表示装置内に電極等を設けており、該装置に外光が入射すると、反射光が発生し、表示コントラストが低下する。OLEDの外光によるコントラスト低下を低減させるために、1/4λ位相差板を用いて円偏光板とすることにより、反射防止用として、OLEDでは用いられている。
しかしながら、一般的にOLEDに用いられている偏光板は、高コントラストが要求されるテレビや携帯電話などの液晶表示装置に用いられる偏光板と同様に、2枚の偏光板の吸収軸が平行に配置された時には白色を呈し、2枚の偏光板の吸収軸が直交に配置された時には黒色を呈する高い偏光度を有するヨウ素系偏光板が、用いられていた。しかしながら、そういったヨウ素系偏光板では、その透過率は35%乃至44%であるために輝度が大きく低下してしまう問題があった。さらに、可視光の短波長側である400nm乃至500nmの光を多いに吸収するために、例えば特許文献3及び特許文献4に記載のOLEDのように、460nm付近に強い発光を持つOLEDの青色の発光効率が低下するため、輝度は低下し、色の表示性が乏しかった。そういった輝度が大きく低下してしまうという問題に対して、透過率が45%乃至60%のヨウ素系偏光板を用い、輝度の低下を防ぐことが考えられるが、ヨウ素系偏光板は耐久性に劣るため、長期間の使用により輝度の低下を招く結果となってしまい、信頼性を著しく欠くいていた。
特開2002−311239号公報 特開2007−27043号公報 特許第4970934号公報 WO2012/128081 特許第4815149号公報
機能性色素の応用第1刷発行版 (株)CMC出版 入江正浩監修 P98〜100 染料化学,細田豊著,技報堂
そういった問題に対して、特許文献5ではOLED向けに、光効率の高い波長帯の光を吸収し、光効率の低い波長帯の光の透過率を高めて偏光効率を低下させることによって発光効率を向上させると同時に、光反射による明暗コントラスト比低下を防止しうる有機ELディスプレイの技術が開示されている。しかしながら、その方法では視感度の高い領域である500nm乃至600nmにおいて吸収が最大となる偏光板が開示されているだけであって、その透過率の調整だけでは、コントラストの改善並びに色の表示性は乏しくかった。また、500nm乃至600nmだけを調整された偏光板だけでは、コントラストの改善は不十分であった。さらには、特許文献5には、その用いられている偏光板の具値的な透過率や偏光度及び各波長の透過率に関する記載はない。
特許文献3、特許文献4に記載のOLEDの各波長の発光強度を確認すると、図1のような発光を示している。図1に示すOLEDの発光強度は、分光放射照度計(スペクトロラディオメータ USR−40、ウシオ電気株式会社製)を用いて測定し、最も高い発光強度を100として換算した結果が、示されている。
OLEDの発光において、460nmを中心とした発光は、青色発光材料による発光であり、また、590nmを中心とした発光は、青色発光を蛍光体によって蛍光変換された発光である。このOLEDの方式は色変換方式と呼ばれ、OLEDの方式の一つである。しかしながら、この方式では、まだ青色の色純度が悪いという問題と、さらに、外光がOLEDに入射すると、蛍光体が発光してしまい、コントラストが低下するという問題があった。この外光によるコントラスト低下は、外光が強い程影響が強く、青色発光体の色純度の向上と発光効率の向上のため、外光による蛍光体の発光を抑制するために、偏光素子又は偏光板の各波長における透過率を制御する必要があった。青色自己発光素子を有する表示装置に対しては、それに適した偏光素子又は偏光板を設計する必要があった。
また、特許文献3、特許文献4のようなOLEDに外光が入射されると、図2のような反射光強度を有することが分かっている。図2に示すOLEDの反射光強度は、分光光度計U−4100(日立製作所社製)を用いて測定し、最も高い反射光強度を100として換算した結果である。
図2に示すように、OLEDの外光による反射光は、500nm乃至600nmにおいて強い反射を示すことが分かっている。この外光の反射が強い程、表示装置への影響が大きい。こういった反射光は、OLEDに用いているITO(Indium tin Oxide)の透明電極を用いているため、その反射による影響、などと言われている。
このことから、OLEDにおいて、460nmを中心とした440nm乃至500nmの発光を阻害せずに、外光からの500nm乃至650nmの反射光を制御できることが要求され、つまりは、偏光素子又はその偏光板には、単体透過率が高透過率でありながら耐久性が高く、かつ、440nm乃至500nmは透過率が高いもので、500nm乃至650nmにおいては偏光度が高いもの、特に550nm乃至650nmにおいて偏光度が高いものが求められていた。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、青色自己発光素子を有する表示装置向けに、アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材よりなる偏光素子であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において、550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下であることを特徴とする偏光素子又は偏光板は、OLEDのコントラストを向上するだけでなく、色の表現性を高めることを新規に見出した。
すなわち、本発明は、
「(1)アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材よりなる偏光素子であって、該基材1枚の透過率が45%乃至60%であって、かつ、440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下であることを特徴とする偏光素子、
(2)アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材において、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる440nm乃至500nmの平均透過率が15%以上であり、該基材1枚の550nm乃至650nmの平均透過率が40%以上である(1)に記載の偏光素子、
(3)アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材において、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる500nm乃至550nmの平均透過率が20%以下であり、該基材1枚の500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上である(1)又は(2)に記載の偏光素子、
(4)偏光度が60%以上である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光素子、
(5)基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(1)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の偏光素子、
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基、又は、ナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
(6)基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(2)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の偏光素子。
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基を示し、R乃至Rは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。ただし、R乃至Rは、同時にすべてが低級アルコキシ基であることを満たさない。)
(7)基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(3)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の偏光素子。
Figure 2014196414
(Aはニトロ基もしくはアミノ基を示し、RおよびRは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
(8)基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる500nm乃至550nmの平均透過率が15%以下であり、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が60%以上であり、かつ、500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上であることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の偏光素子。
(9)式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物の少なくともいずれか1つとともに、基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(4)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の偏光素子。
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基、又はナフチル基を示し、R又はRは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、置換基を有しても良いナフトトリアゾール基を示す。)
(10)式(4)のXが、置換基を有してもよいフェニルアミノ基であることを特徴とする(9)に記載の偏光素子、
(11)式(4)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする(9)又は(10)に記載の偏光素子、
(12)式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物のいずれか1つとともに、基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(5)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする(1)乃至(8)ずれか一項に記載の偏光素子、
Figure 2014196414
(式中、R10、R11は各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基又はハロゲン原子を有するフェニル基又はナフチル基を示す。)
(13)式(5)のR10、R11が、各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基又はハロゲン原子を有するフェニル基であることを特徴とする(12)に記載の偏光素子、
(14)R10、R11が、各々独立に、少なくとも一つの置換基がメトキシ基であって、さらにもう一つの置換基がスルホ基又はカルボニル基であることを特徴とする(13)に記載の偏光素子、
(15)式(1)のRがメチル基又はメトキシ基であることを特徴とする(5)、又は(8)乃至(14)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(16)式(1)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする(5)、又は(8)乃至(15)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(17)式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする(6)又は、(8)乃至(14)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(18)式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする(6)、(8)乃至(14)又は(17)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(19)式(2)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする(6)、(8)乃至(15)、(17)又は(18)に記載の偏光素子、
(20)式(3)のR及びRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする(7)乃至(15)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(21)式(3)のR及びRがメトキシ基であることを特徴とする(7)乃至(15)、又は(20)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(22)基材が、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムによりなることを特徴とする(1)乃至(21)のいずれか一項に記載の偏光素子、
(23)偏光素子の少なくとも片面に支持体フィルムを設けてなる(1)乃至(22)のいずれか一項に記載の偏光板、
(24)120nm乃至150nmの位相差を有する位相差板が設けられていることを特徴とする(1)乃至(22)のいずれか一項に記載の偏光素子又は(23)に記載の偏光板、
(25)(1)乃至(22)のいずれか一項に記載の偏光素子、又は(23)若しくは(24)に記載の偏光板を用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置、」、に関する。
本発明は、青色自己発光素子を有する表示装置、特にOLEDにおいて、コントラストを向上させ、かつ、色の表示性を高めることができる偏光素子又は偏光板に関するものである。
OLEDの各波長の発光強度を示す。 OLEDに外光が入射された際の反射光強度を示す。 第1のY軸には実施例2の偏光板の透過率、第2のY軸には実施例2の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。 第1のY軸には実施例3の偏光板の透過率、第2のY軸には実施例3の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。 第1のY軸には実施例6の偏光板の透過率、第2のY軸には実施例6の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。 第1のY軸には実施例7の偏光板の透過率、第2のY軸には実施例7の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。 第1のY軸には実施例8の偏光板の透過率、第2のY軸には実施例8の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。 第1のY軸には比較例1の偏光板の透過率、第2のY軸には比較例1の最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を示す。
本発明は、青色自己発光素子を有する表示装置、特にOLEDにおいて、アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材よりなる偏光素子であって、単体透過率が45%乃至60%であり、該基材1枚の各波長の透過率において、440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において、550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下であることを特徴とする偏光素子又は偏光板に関する。
基材とは、アゾ化合物を含有しえる親水性高分子よりなるものを製膜されたものである。親水性高分子は特に限定しないが、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、アミロース系樹脂、デンプン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸塩系樹脂などがある。アゾ化合物を含有させる場合には、加工性、染色性、架橋性などからポリビニルアルコール系樹脂及びその誘導体よりなる樹脂が、最も好ましい。それらの樹脂をフィルム形状にして、本発明のアゾ化合物及びその配合物を含有させ、延伸等の配向処理を適用することによって、偏光素子又は偏光板を作製できる。
本願で用いられるアゾ化合物は、一般的には二色性染料と呼ばれるものを用いることが出来るが、二色性が高いものがより好ましい。この場合、アゾ化合物に代表される二色性染料とは、例えば、非特許文献1に示されるようなアゾ化合物の他に、シー.アイ.ダイレクト.イエロー12、シー.アイ.ダイレクト.イエロー28、シー.アイ.ダイレクト.イエロー44、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ26、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ107、シー.アイ.ダイレクト.レッド2、シー.アイ.ダイレクト.レッド31、シー.アイ.ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレクト.レッド247、シー.アイ.ダイレクト.グリーン80、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、及び特開2001−33627号公報、特開2002−296417号公報及び特開昭60−156759号公報に記載された有機染料等が、挙げられる。これらの二色性染料は遊離酸の他、アルカリ金属塩(例えばNa塩、K塩、Li塩)、アンモニウム塩、又はアミン類の塩が例示される。ただし、二色性染料はこれらに限定されず公知の二色性染料が例示される。
かかるアゾ化合物よりなる二色性染料の基材への含有量を調整し、その基材の単体での透過率が、45%乃至60%であって、偏光機能を持たせ、基材1枚での各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長での透過率において550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下に調整することによって本願の発明の偏光素子又は偏光板を得ることが出来る。ここで、本発明での平均透過率とは、示される波長と波長との間において、5nm毎に測定して得られた各透過率の平均値である。具体的には、例えば440nm乃至500nmの平均値とは、440nm、445nm、450nm、460nm、465nm、470nm、475nm、480nm、485nm、490nm、495nm、500nmの各透過率の平均値であることを示す。基材単体の透過率は、OLEDからの発光を透過する際の発光効率に影響するため、高い透過率を有することが好ましい。基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長での透過率は、外光が入射した際の反射光を低下させるため、低い方が好ましいが、440nm乃至500nmの平均透過率においては、吸収軸方向に対して直交にして得られる各波長の透過率は、青色発光効率を向上させるため、かつ、OLED表示装置としても外光によって発光する要因がないため、直交時の透過率であっても高い透過率を有していることが良い。基材単体での透過率としては、好ましくは、45%乃至55%が良い。透過率が60%を超えると、偏光性能が著しく低下するため好ましくない。その際の偏光度として、60%以上有していればOLEDのコントラスト低下が抑えられるが、好ましくは70%以上、より好ましくは、75%以上を有していることが良い。また、各波長の制御方法としては、好ましくは、基材1枚での各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が60%以上であって、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長での透過率において550nm乃至650nmの平均透過率が、6%以下が良い。さらに好ましくは、基材1枚での各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が、65%以上であって、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長での透過率において550nm乃至650nmの平均透過率が、3%以下が良い。
さらに、OLEDに適した偏光素子とするためには、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定される各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が、15%以上であり、該基材1枚の各波長の透過率において550nm乃至650nmの平均透過率が、40%以上であることによって440nm乃至500nmの発光を阻害せずに、かつ、550nm乃至650nmの蛍光体の発光効率を阻害しないことが、良く、好ましくは、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が、30%以上であり、該基材1枚の各波長の透過率において、550nm乃至650nmの平均透過率は、40%以上が良い。さらに好ましくは、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において440nm乃至500nmの平均透過率が、40%以上であり、該基材1枚の各波長の透過率において、550nm乃至650nmの平均透過率が、43%以上が良い。
また、外光からの影響でのOLEDがコントラスト低下することを防ぐには、偏光素子である基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において500nm乃至550nmの平均透過率が20%以下であり、かつ、基材1枚の500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上であることが良い。このように、500nm乃至550nmの偏光を制御することによって、外光によるコントラストの低下を抑えることが出来る。
基材に含有されるアゾ化合物として、遊離酸の形式で、式(1)で示されるアゾ化合物が少なくとも1種を含有することによって、より良好な本発明の偏光素子又は偏光板を得ることが出来る。好ましくは、Rがメチル基、又は、メトキシ基であることが良く、さらに好ましくは、Aが置換基を有するフェニル基であることが良い。なお、
本発明の低級アルキル基及び低級アルコキシ基の低級とは、炭素数が1乃至3であることを示す。
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基又はナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
基材に含有されるアゾ化合物として遊離酸の形式で、式(2)で示されるアゾ化合物が少なくとも1種を含有することによって、より良好な本発明の偏光素子又は偏光板を得ることが出来る。好ましくは、式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることが良く、より好ましくは式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることが良く、さらに好ましくは、式(2)のAが置換基を有するフェニル基であることが良い。
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基を示し、R乃至Rは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又は、スルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。ただし、R乃至Rは同時にすべてが低級アルコキシ基であることを満たさない。)
基材に含有されるアゾ化合物として、遊離酸の形式で、式(3)で示されるアゾ化合物が少なくとも1種を含有させることによって、より良好な本発明の偏光素子又は偏光板を得ることが出来る。好ましくは、式(3)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることが良く、より好ましくは、式(3)のRおよびRがメトキシ基であることが良く、さらに好ましくは、Aがニトロ基であることが良い。
Figure 2014196414
(Aはニトロ基もしくはアミノ基を示し、RおよびRは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又は、スルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
さらに、OLEDのコントラストの向上並びに色の表現性を向上するためには、偏光を有する基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において、500nm乃至550nmの平均透過率が、15%以下であり、該基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、60%以上であり、かつ、500nm乃至550nmの平均透過率が、45%以上であることが、より好ましい。
さらに、OLEDのコントラストの向上並びに色の表現性を向上するためには、偏光を有する基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の透過率において、500nm乃至550nmの平均透過率が、15%以下であり、該基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、60%以上であり、かつ、500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上である良好な偏光素子を得るためには、式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物のいずれか1つとともに、基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で式(4)で示されるアゾ化合物が少なくとも1種を含有させることによって、より良好な偏光素子を得ることが出来る。好ましくは、式(4)のXが、置換基を有してもよいフェニルアミノ基であることに良く、より好ましくは、式(4)のAが、置換基を有するフェニル基であることによって、より良好な偏光素子をえることが出来る、さらに好ましくは、RおよびRが水素原子であることによって、より良好な偏光素子をえることが出来る。
Figure 2014196414
(Aは置換基を有するフェニル基又はナフチル基を示し、R又はRは各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、置換基を有しても良いナフトトリアゾール基を示す。)
さらに、OLEDのコントラストの向上並びに色の表現性を向上するためには、偏光を有する基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる500nm乃至550nmの平均透過率が、15%以下であり、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、60%以上であり、かつ、500nm乃至550nmの平均透過率が、45%以上である良好な偏光素子を得るためには、式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物のいずれか1つとともに基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で式(5)で示されるアゾ化合物が少なくとも1種を含有させることによって、より良好な偏光素子を得ることが出来る。式(5)で示されるアゾ化合物として、好ましくは、R10、R11が、各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基又はハロゲン原子を有するフェニル基であることが、OLEDのコントラストの向上並びに色の表現性を向上するためには良く、さらに好ましくは、R10、R11が、各々独立に少なくとも一つの置換基がメトキシ基であって、さらに、もう一つの置換基が、スルホ基又はカルボニル基であることが良い。
Figure 2014196414
(式中、R10、R11は各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基、又は、ハロゲン原子を有するフェニル基又はナフチル基を示す。)
式(1)で示される色素を得る方法としては、特公平01−5623号などに記載されている方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
式(2)で示される色素を得る方法としては、例えば、特許2622748号、特許第4825135号、WO2007/148757、WO2009/142192に記載されている方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(3)で示される色素を得る方法としては、例えば、特願2011−197600号に記載の方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
式(4)で示されるアゾ化合物を得る方法としては、特開2003−215338号、特開平9−302250号、特許第3881175号、特許第4452237号、特許第4662853号などに記載されている方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(5)で表されるアゾ化合物又はその塩は、非特許文献2に記載されるような通常のアゾ染料の製法に従い、カップリングを行うことにより容易に製造できる。具体的な製造方法としてR10、R11が置換基を有するフェニル基である場合には、例えば、R10、R11が式(6)で表されるアミノ化合物を公知の方法でジアゾ化し、N,N−ビス(1−ヒドロキシ−3−スルホ−6−ナフチル)アミン(慣用名:ジJ酸)に10〜20℃でアルカリカップリングしてジスアゾ化合物を得る。次いでこの溶液を蒸発乾固又は塩析ろ過乾燥し、粉砕して粉末化することによって、式(5)の化合物を得ることが出来る。
Figure 2014196414
(式中、Ra、Rb、Rcは、各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基、又は、ハロゲン原子を表す。)
式(1)乃至式(4)で示されるアゾ化合物のA乃至Aにおいて、Aは置換基を有するフェニル基又はナフチル基を示すが、その置換基としては、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基又はスルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基を示す。よりOLEDを高効率及び高コントラストにするための好ましい置換基としては、スルホ基、メチル基、メトキシ基、カルボニル基が好ましい。置換基の数は、1つでも良いが、2つ以上を有していても良い。置換基が2つ以上有している場合、その置換基の組み合わせは、同じ置換基を複数有していても良いが、その組み合わせは限定されず、異種の置換基を有しても良い。例えば、1つの置換基がスルホ基であって、かつ、もう1つの置換基がカルボニル基、といった選択も可能である。
次に、式(1)で表される色素を、より具体的な例を下記に遊離酸の形式で示す。
[化合物例1]
Figure 2014196414
[化合物例2]
Figure 2014196414
[化合物例3]
Figure 2014196414
[化合物例4]
Figure 2014196414
[化合物例5]
Figure 2014196414
次に、式(2)で表されるアゾ化合物を、より具体的な例を下記に遊離酸の形式で示す。
[化合物例6]
Figure 2014196414
[化合物例7]
Figure 2014196414
[化合物例8]
Figure 2014196414
[化合物例9]
Figure 2014196414
[化合物例10]
Figure 2014196414
[化合物例11]
Figure 2014196414
[化合物例12]
Figure 2014196414
[化合物例13]
Figure 2014196414
[化合物例14]
Figure 2014196414
次に、式(3)で表されるアゾ化合物を、より具体的な例を下記に遊離酸の形式で示す。
[化合物例15]
Figure 2014196414
[化合物例16]
Figure 2014196414
[化合物例17]
Figure 2014196414
[化合物例18]
Figure 2014196414
[化合物例19]
Figure 2014196414
[化合物例20]
Figure 2014196414
[化合物例21]
Figure 2014196414
[化合物例22]
Figure 2014196414
[化合物例23]
Figure 2014196414
[0047]
式(4)で示される色素として具体例を挙げると、例えば、C.I.Direct Red81、C.I.Direct Red117、C.I.Direct Red127、特許第3881175、特許第4033443号などに記載のアゾ化合物が挙げられる。
[0048]
式(4)で表されるアゾ化合物の具体的な例を、下記に遊離酸の形式で示す。
[化合物例24]
Figure 2014196414
[化合物例25]
Figure 2014196414
[化合物例26]
Figure 2014196414
[化合物例27]
Figure 2014196414
[化合物例28]
Figure 2014196414
[化合物例29]
Figure 2014196414
[化合物例30]
Figure 2014196414
[化合物例31]
Figure 2014196414
[化合物例32]
Figure 2014196414
[化合物例33]
Figure 2014196414
式(4)で表されるアゾ化合物の具体的な例を下記に遊離酸の形式で示す。
[化合物例34]
Figure 2014196414
[化合物例35]
Figure 2014196414
[化合物例36]
Figure 2014196414
[化合物例37]
Figure 2014196414
[化合物例38]
Figure 2014196414
[化合物例39]
Figure 2014196414
[化合物例40]
Figure 2014196414
[化合物例41]
Figure 2014196414
[化合物例42]
Figure 2014196414
以下では、基材として、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを例にして、具体的な偏光素子の作製方法を説明する。ポリビニルアルコール系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法で作製することができる。製造方法として、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量体の共重合体などが例示される。酢酸ビニルに共重合する他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度であり、好ましくは95モル%以上が好ましい。このポリビニルアルコール系樹脂は、さらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用できる。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、粘度平均重合度を意味し、当該技術分野において周知の手法によって求めることができる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度、好ましくは、重合度1,500〜6,000程度である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。この場合、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムには可塑剤としてグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリコールなどが含有していていても良い。可塑剤量は5〜20重量%であり、好ましくは8〜15重量%が良い。ポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、例えば、5〜150μm程度、好ましくは10〜100μm程度が好ましい。
以上により得られた原反フィルムには、次に膨潤工程が施される。膨潤処理は20〜50℃の溶液に30秒〜10分間浸漬させることによって処理が適用される。溶液は水が好ましい。延伸倍率は1.00〜1.50倍で調整することが良く、好ましくは1.10〜1.35倍が良い。偏光素膜を作製する時間を短縮する場合には、色素の染色処理時にも膨潤するので膨潤処理を省略しても良い。
膨潤工程とは20〜50℃の溶液にポリビニルアルコール樹脂フィルムを30秒〜10分間浸漬させることによって行われる。溶液は水が好ましい。偏光素子を製造する時間を短縮する場合には、色素の染色処理時にも膨潤するので膨潤工程を省略することもできる。
膨潤工程の後に、染色工程が施される。染色工程では、非特許文献1などで示されるアゾ化合物(通称 二色性染料)を用いて含浸することが出来る。このアゾ化合物を含浸させることを、色を着色する工程であることから、染色工程としている。ここでアゾ化合物としては非特許文献1に記載されている染料や、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)などで示されるアゾ化合物を、染色工程でポリビニルアルコールフィルムに色素を吸着、および、含浸させることができる。染色工程は、色素をポリビニルアルコールフィルムに吸着、および含浸させる方法であれば、特に限定されないが、例えば、染色工程はポリビニルアルコール樹脂フィルムをアゾ化合物が含有した溶液に浸漬させることによって行われる。この工程での溶液温度は、5〜60℃が好ましく、20〜50℃がより好ましく、35〜50℃が特に好ましい。溶液に浸漬する時間は適度に調節できるが、30秒〜20分で調節するのが好ましく、1〜10分がより好ましい。染色方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、ポリビニルアルコール樹脂フィルムに該溶液を塗布することによって行うことも出来る。アゾ化合物を含有した溶液は、染色助剤として、、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどを含有することが出来る。それらの含有量は、染料の染色性による時間、温度によって任意の濃度で調整できるが、それぞれの含有量としては、0〜5重量%が好ましく、0.1〜2重量%がより好ましい。非特許文献1に記載の二色性染料であるアゾ化合物や、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)などで示されるアゾ化合物などは遊離酸として用いられるほか、当該化合物の塩でも良い。そのような塩は、リチウム塩、ナトリウム塩、及びカリウム塩などのアルカリ金属塩、或いは、アンモニウム塩やアルキルアミン塩などの有機塩として用いることも出来る。好ましくは、ナトリウム塩である。
染色工程後、次の工程に入る前に洗浄工程(以降洗浄工程1という)を行うことが出来る。洗浄工程1とは、染色工程でポリビニルアルコール樹脂フィルムの表面に付着した染料溶媒を洗浄する工程である。洗浄工程1を行うことによって、次に処理する液中に染料が移行するのを抑制することができる。洗浄工程1では、一般的には水が用いられる。洗浄方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、該溶液をポリビニルアルコール樹脂フィルムに塗布することによって洗浄することも出来る。洗浄の時間は、特に限定されないが、好ましくは1〜300秒、より好ましくは1〜60秒である。洗浄工程1での溶媒の温度は、親水性高分子が溶解しない温度であることが必要となる。一般的には5〜40℃で洗浄処理される。ただし、洗浄工程1の工程がなくとも、性能には問題は出ないため、本工程は省略することもできる。
染色工程又は洗浄工程1の後、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行うことが出来る。架橋剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂又はホウ酸アンモニウムなどのホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物などを用いることができるが、他にもエチレングリコールグリシジルエーテル、ポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム又は塩化マグネシウムなどが挙げられるが、好ましくはホウ酸が用いられる。以上に示された少なくとも1種以上の架橋剤及び/又は耐水化剤を用いて架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行う。その際の溶媒としては、水が好ましいが限定されるものではない。架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程での溶媒中の架橋剤及び/又は耐水化剤の含有濃度は、ホウ酸を例にして示すと溶媒に対して濃度0.1〜6.0重量%が好ましく、1.0〜4.0重量%がより好ましい。この工程での溶媒温度は、5〜70℃が好ましく、5〜50℃がより好ましい。ポリビニルアルコール樹脂フィルムに架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる方法は、該溶液に浸漬することが好ましいが、該溶液をポリビニルアルコール樹脂フィルムに塗布又は塗工してもよい。この工程での処理時間は30秒〜6分が好ましく、1〜5分がより好ましい。ただし、架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させることが必須でなく、時間を短縮したい場合には、架橋処理又は耐水化処理が不必要な場合には、この処理工程を省略してもよい。
染色工程、洗浄工程1、又は架橋剤及び/又は耐水化剤を含有させる工程を行った後に、延伸工程を行う。延伸工程とは、ポリビニルアルコールフィルムを1軸に延伸する工程である。延伸方法は湿式延伸法又は乾式延伸法のどちらでも良く、延伸倍率は3倍以上延伸されていることで本発明は達成しうる。延伸倍率は、3倍以上、好ましくは5倍乃至7倍に延伸されていることが良い。
乾式延伸法の場合には、延伸加熱媒体が空気媒体の場合には、空気媒体の温度は常温〜180℃で延伸するのが好ましい。また、湿度は20〜95%RHの雰囲気中で処理するのが好ましい。加熱方法としては、例えば、ロール間ゾーン延伸法、ロール加熱延伸法、圧延伸法、赤外線加熱延伸法などが挙げられるが、その延伸方法は限定されるものではない。延伸工程は1段で延伸することもできるが、2段以上の多段延伸により行うことも出来る。
湿式延伸法の場合には、水、水溶性有機溶剤、又はその混合溶液中で延伸する。架橋剤及び/又は耐水化剤を含有した溶液中に浸漬しながら延伸処理を行うことが好ましい。架橋剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂又はホウ酸アンモニウムなどのホウ素化合物、グリオキザール又はグルタルアルデヒドなどの多価アルデヒド、ビウレット型、イソシアヌレート型又はブロック型などの多価イソシアネート系化合物、チタニウムオキシサルフェイトなどのチタニウム系化合物などを用いることができるが、他にもエチレングリコールグリシジルエーテル、ポリアミドエピクロルヒドリンなどを用いることができる。耐水化剤としては、過酸化コハク酸、過硫酸アンモニウム、過塩素酸カルシウム、ベンゾインエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、塩化アンモニウム又は塩化マグネシウムなどが挙げられる。以上に示された少なくとも1種以上の架橋剤及び/又は耐水化剤を含有した溶液中で延伸を行う。架橋剤はホウ酸が好ましい。延伸工程での架橋剤及び/又は耐水化剤の濃度は、例えば、0.5〜15重量%が好ましく、2.0〜8.0重量%がより好ましい。延伸倍率は2〜8倍が好ましく、5〜7倍がより好ましい。延伸温度は40〜60℃で処理することが好ましく、45〜58℃がより好ましい。延伸時間は通常30秒〜20分であるが、2〜5分がより好ましい。湿式延伸工程は1段で延伸することができるが、2段以上の多段延伸により行うこともできる。
延伸工程を行った後には、フィルム表面に架橋剤及び/又は耐水化剤の析出、又は異物が付着することがあるため、フィルム表面を洗浄する洗浄工程(以降洗浄工程2という)を行うことができる。洗浄時間は1秒〜5分が好ましい。洗浄方法は洗浄溶液に浸漬することが好ましいが、溶液をポリビニルアルコール樹脂フィルムに塗布又は塗工によって洗浄することができる。1段で洗浄処理することもできるし、2段以上の多段処理をすることもできる。洗浄工程の溶液温度は、特に限定されないが通常5〜50℃、好ましくは10〜40℃である。
ここまでの処理工程で用いる溶媒として、例えば、水、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール又はトリメチロールプロパン等のアルコール類、エチレンジアミン又はジエチレントリアミン等のアミン類などの溶媒が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、1種以上のこれら溶媒の混合物を用いることもできる。最も好ましい溶媒は水である。
延伸工程又は洗浄工程2の後には、フィルムの乾燥工程を行う。乾燥処理は、自然乾燥により行うことができるが、より乾燥効率を高めるためにはロールによる圧縮やエアーナイフ、又は吸水ロール等によって表面の水分除去を行うことができ、及び/又は送風乾燥を行うこともできる。乾燥処理温度としては、20〜100℃で乾燥処理することが好ましく、60〜100℃で乾燥処理することがより好ましい。乾燥処理時間は30秒〜20分を適用できるが、5〜10分であることが好ましい。
以上の方法で、本発明のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下であることを特徴とする偏光素子を得ることが出来る。
得られた偏光素子は、その片面又は両面に透明保護層を設けることによって偏光板とする。透明保護層はポリマーによる塗布層として又はフィルムのラミネート層として設けることができる。透明保護層を形成する透明ポリマー又はフィルムとしては、機械的強度が高く、熱安定性が良好な透明ポリマー又はフィルムが好ましい。透明保護層として用いる物質として、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂又はそのフィルム、アクリル樹脂又はそのフィルム、ポリ塩化ビニル樹脂又はそのフィルム、ナイロン樹脂又はそのフィルム、ポリエステル樹脂又はそのフィルム、ポリアリレート樹脂又はそのフィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂又はそのフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン骨格を有するポリオレフィン又はその共重合体、主鎖又は側鎖がイミド及び/又はアミドの樹脂又はポリマー又はそのフィルムなどが挙げられる。また、透明保護層として、液晶性を有する樹脂又はそのフィルムを設けることもできる。保護フィルムの厚みは、例えば、0.5〜200μm程度である。その中の同種又は異種の樹脂又はフィルムを片面、もしくは両面に1層以上設けることによって偏光板を作製する。
上記、透明保護層を偏光素子と貼り合わせるためには接着剤が必要となる。接着剤としては特に限定されないが、ポリビニルアルコール接着剤が好ましい。ポリビニルアルコール接着剤として、例えば、ゴーセノールNH−26(日本合成社製)、エクセバールRS−2117(クラレ社製)などが挙げられるが、これに限定されるものではない。接着剤には、架橋剤及び/又は耐水化剤を添加することができる。ポリビニルアルコール接着剤には、無水マレイン酸−イソブチレン共重合体を用いるが、必要により架橋剤を混合させた接着剤を用いることができる。無水マレイン酸−イソブチレン共重合体として、例えば、イソバン#18(クラレ社製)、イソバン#04(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#104(クラレ社製)、アンモニア変性イソバン#110(クラレ社製)、イミド化イソバン#304(クラレ社製)、イミド化イソバン#310(クラレ社製)などが挙げられる。その際の架橋剤には水溶性多価エポキシ化合物を用いることができる。水溶性多価エポキシ化合物とは、例えば、デナコールEX−521(ナガセケムテック社製)、テトラット−C(三井ガス化学社製)などが挙げられる。また、ポリビニルアルコール樹脂以外の接着剤として、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系といった公知の接着剤を用いることも出来る。また、接着剤の接着力の向上又は耐水性の向上を目的として、亜鉛化合物、塩化物、ヨウ化物等の添加物を同時に0.1〜10重量%程度の濃度で含有させることもできる。添加物についても限定されるものではない。透明保護層を接着剤で貼り合せた後、適した温度で乾燥もしくは熱処理することによって偏光板を得る。
得られた偏光板は場合によって、例えば、有機エレクトロルミネッセンス等の表示装置に貼り合わせる場合、後に非露出面となる保護層又はフィルムの表面に視野角改善及び/又はコントラスト改善のための各種機能性層、輝度向上性を有する層又はフィルムを設けることもできる。偏光板を、これらのフィルムや表示装置に貼り合せるには粘着剤を用いるのが好ましい。
この偏光板は、もう一方の表面、すなわち、保護層又はフィルムの露出面に反射防止層や防眩層、ハードコート層など公知の各種機能性層を有していてもよい。この各種機能性を有する層を作製するには塗工方法が好ましいが、その機能を有するフィルムを接着剤又は粘着剤を介して貼合せることもできる。また、各種機能性層とは、位相差を制御する層又はフィルムとすることができる。OLED表示装置では、120nm乃至150nmの位相差板、特に、約555nmに対する1/4λ位相差板を貼合させることによって、OLEDに外光が入射した場合に、反射防止機能を持たせることができる。
以上の方法で、本発明のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下である、ことを特徴とする偏光素子及び偏光板を得ることが出来る。本発明の偏光素子又は偏光板を用いた色自己発光素子を有する表示装置、特にOLEDは信頼性が高く、長期的に高コントラストで、かつ、高い色再現性を有する。
こうして得られた本発明の偏光素子又は偏光板は、必要に応じて保護層又は機能層及び支持体等を設け、青色発光する表示装置、例えば、有機エレクトロルミネッセンス等では有効な偏光素子又は偏光板として利用される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例に示す透過率の評価は以下のようにして行った。
偏光素子、又は、偏光板を1枚で測定した際の透過率を透過率Tsとし、2枚の偏光素子、又は、偏光板をその吸収軸方向が同一となるように重ねた場合の透過率を平行位透過率Tpとし、2枚の偏光板をその吸収軸が直交するように重ねた場合の透過率を直交位透過率Tcとした。
単体透過率Ysは、400nm〜700nmの波長領域で、所定波長間隔dλ(ここでは5nm)おきに分光透過率τλを求め、下式(I)により算出した。式中、Pλは標準光(C光源)の分光分布を表し、yλは2度視野等色関数を表す。
Figure 2014196414
分光透過率τλは、分光光度計〔日立社製“U−4100”〕を用いて測定した。
偏光度ρyは、平行位透過率Tp 及び直交位透過率Tc から、式(II)により求めた。
Figure 2014196414
実施例1
ケン化度99%以上の平均重合度2400のポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製 VF−XS)を45℃の温水に2分浸漬し、膨潤処理を適用し延伸倍率を1.30倍とした。膨潤処理したフィルムを、水1500重量部、トリポリリン酸ナトリウム 1.5重量部、特開平09−132726 実施例2に記載の染料 0.15重量部を含有した45℃の水溶液に浸漬し、染色を行った。その染色して得られたフィルムを、5.0倍に延伸しながらホウ酸30.0g/L含有した50℃の水溶液中で5分間の延伸処理を行った。そのホウ酸処理して得られたフィルムの緊張状態を保ちつつ、30℃の水に20秒間の水洗処理を行い、得られたフィルムを70℃で9分間乾燥処理を行い、本発明の透過率が約50%の偏光素子を得た。乾燥して得られた偏光素子とアルカリ処理したトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製 TD−80U)とをポリビニルアルコール系接着剤を用いてラミネートして偏光板を得た。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率、および、偏光度の変化は見られなかった。
実施例2
実施例1に記載の特開平09−132726号 実施例2に記載の染料 0.15重量部を、特開平10−259311号 実施例3に記載の染料 0.15重量部に替えたこと以外は同様に偏光素子、および、偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
実施例3
実施例1に記載の特開平09−132726号 実施例2に記載の染料 0.15重量部を、式(2)の構造を有する特開平2−309302号 実施例2に記載の染料 0.1重量部に替えたこと以外は同様に偏光素子、および、偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率、および、偏光度の変化は見られなかった。
実施例4
実施例1に記載の特開平09−132726 実施例2に記載の染料 0.15重量部を、式(1)の構造を有する特公平01−5623 実施例1に記載のアゾ化合物 0.2重量部に替えたこと以外は同様に偏光素子、および、偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
実施例5
実施例1に記載の特開平09−132726 実施例2に記載の染料 0.15重量部を、式(3)の構造を有する国際公開番号 WO2013/035752 A1 化合物例1に記載のアゾ化合物 0.2重量部に替えたこと以外は同様に偏光素子、および、偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
実施例6
実施例1に記載の特開平09−132726 実施例2に記載の染料 0.15重量部を、式(2)の構造を有する特許2622748号 実施例1に記載アゾ化合物 0.098重量部に替えたこと以外は同様に偏光素子、および、偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
実施例7
実施例1に記載の特開平09−132726 実施例2に記載の染料 0.15重量部が含まれた染色液を、式(2)の構造を有する特許2622748号 実施例1に記載アゾ化合物 0.098重量部と、式(5)の構造を有する特願2012−041024 実施例A−3に記載の式(16)の染料 0.7重量部との配合された染色液に替えたこと以外は同様に偏光素子及び偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
実施例8
実施例1に記載の特開平09−132726号 実施例2に記載の染料 0.15重量部が含まれた染色液を、式(2)の構造を有する特許2622748号 実施例1に記載アゾ化合物 0.098重量部と、式(4)の構造を有する特許4033443号 化合物 No.1の染料 0.7重量部との配合された染色液に替えたこと以外は同様に偏光素子及び偏光板を作製して測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、透過率及び偏光度の変化は見られなかった。
比較例1
特開2008−065222号 比較例1の処方に従い二色性染料を含まないヨウ素系偏光板を作製し、透過率として約50%の偏光板を作製した以外は、実施例1と同様にして測定試料とした。得られた偏光板を温度85℃、相対湿度85%RHの環境下に700時間の耐久性試験を行ったところ、単体透過率は88%まで変化し、偏光度は無くなっていた。
表1に、実施例1乃至8、比較例1における基材の単体での透過率(Ys)、偏光度(ρy)、5nm間隔で測定して得られた440nm乃至500nm(以下、Ave440−500と省略する)における単体での平均透過率(Ts)と基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の平均透過率(Tc)、5nm間隔で測定して得られた500nm乃至550nm(以下、Ave500−550と省略する)における単体での平均透過率(Ts)と基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の平均透過率(Tc)、5nm間隔で測定して得られた550nm乃至650nm(以下、Ave550−650と省略する)における単体での平均透過率(Ts)と基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる各波長の平均透過率(Tc)を示す。
Figure 2014196414
表1の結果により、440nm乃至500nmのTsが高く、かつ、550nm乃至650nmのTsとTcの差が大きい本発明のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる基材2枚の550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下である偏光板が得られていることが分かる。
次に、実施例1乃至8、および、比較例1で得られた偏光板に、ポリカーボネートを延伸して得られた138nmの位相差を有する1/4λ位相差板を、その延伸軸と偏光板の吸収軸に対して45°に貼合し、得られた偏光板を、粘着剤(PTR−3000、日本化薬社製)を介してOLED表示装置と貼り合わせて測定試料とした。OLEDの赤色、緑色、青色を表示し、色純度を測定した際のCIE 1931に定められたxy色度図に基づくxy色座標を、色彩輝度計(CS−200、コニカミノルタ社製)を用いて測定した。その際の色再現範囲を、NTSC比(National Television System Committeeに規格化されたテレビの色空間比)を計算することにより、その割合(%)により示した。その色純度を測定した際のxy色座標及びNTSC比の結果を表2に示す。
NTSC比は、NTSC比が100%の時の座標として、赤色の色座標を(0.67,0.33)とし、緑色の色座標を(0.21,0.71)とし、青色の色座標を(0.14,0.08)として、その座標から導き出される面積を100%として算出した。算出方法は、式(III)に従い算出した。
NTSC比=(Rx×Gy+Gx×By+Bx×Ry−Ry×Gx−Gy×Bx−By×Rx)×100/0.3164 ・・・式(III)
(赤色測定時のx座標をRx、赤色測定時のy座標をRy、緑色測定時のx座標をGx、緑色測定時のy座標をGy、青色測定時のx座標をBx、青色測定時のy座標をByであることを、それぞれ示す)
Figure 2014196414
表2の結果により、本願の発明により得られた偏光板をOLEDに設けることによって、従来のヨウ素系偏光板を用いる場合と比較してNTSC比は向上していることが分かる。
次に実施例6で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度500cd/mの条件下で、色彩輝度計(CS−200、コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表3に示す。なお、OLED−ONとは白色発光時の状態を示し、OLED−OFFとは黒色表示時の状態を示す。
Figure 2014196414
次に実施例6で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度1500cd/mの条件下で、色彩輝度計(CS−200、コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表4に示す。
Figure 2014196414
次に実施例8で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度500cd/mの条件下で、色彩輝度計(CS−200、コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表5に示す。
Figure 2014196414
次に実施例8で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度1500cd/mの条件下で、色彩輝度計(CS−200、コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表6に示す。
Figure 2014196414
次に比較例1で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度500cd/mの条件下で、色彩輝度計CS−200(コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表7に示す。
Figure 2014196414
次に比較例1で用いた偏光板が1/4λを介して貼合されたOLEDについて、外光輝度1500cd/mの条件下で、色彩輝度計CS−200(コニカミノルタ社製)を用いOLED輝度を測定し、白色投影時と黒投影時のコントラストを算出した。その結果を表8に示す。
Figure 2014196414
表3乃至表8の結果を見れば明らかなように、実施例1〜8の偏光板を用いた場合には外光入射時のコントラストは約10倍に向上してコントラスト向上にも効果があったが、それに対して、比較例1の偏光板を用いた場合にはOLEDの白色投影時の白色発光時の輝度が低下するだけでなく、500cd/mまたは1500cd/mなどの外光入射時のコントラストの向上は、ほとんど見らないことが分かる。
図3には、第1のY軸には実施例2の偏光板の透過率を、第2のY軸には最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図3のグラフから、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下である、ことを特徴とする本発明の偏光板は、440nm乃至500nmの発光を阻害せず、かつ、550nm乃至650nmの偏光度が高いことが分かる。
図4には、第1のY軸に実施例3の偏光板の透過率を、第2のY軸に最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図4のグラフから、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下である、ことを特徴とする本発明の偏光板は、440nm乃至500nmの発光を阻害せず、かつ、550nm乃至650nmの偏光度が高いことが分かる。
図5には、第1のY軸に実施例6の偏光板の透過率を、第2のY軸に最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図5のグラフから、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下である、ことを特徴とする本発明の偏光板は、440nm乃至500nmの発光を阻害せず、かつ、550nm乃至650nmの偏光度が高いことが分かる。
図6には、第1のY軸に実施例7の偏光板の透過率を、第2のY軸に最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図6のグラフから、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下である、ことを特徴とする本発明の偏光板は、440nm乃至500nmの発光を阻害せず、かつ、550nm乃至650nmの偏光度が高いことが分かる。
図7には、第1のY軸に実施例8の偏光板の透過率を、第2のY軸に最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図7のグラフから、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下である、ことを特徴とする本発明の偏光板は、440nm乃至500nmの発光を阻害せず、かつ、550nm乃至650nmの偏光度が高いことが分かる。
図8には、第1のY軸に比較例1の偏光板の透過率を、第2のY軸に最高強度を100に換算した場合のOLED表示装置からの発光強度を、それぞれ示す。図8のグラフから基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以下である偏光板が得られていることが分かる。図8の結果から、比較例1の偏光板は440nm乃至500nm発光を阻害し、OLEDの輝度を低下させ、外光による蛍光体の発光も十分に抑えることが出来ないため、コントラストも低下させてしまうことが分かる。
以上の実施例1乃至8、比較例1の偏光板を用いた表1乃至8、図3乃至図8の結果から分かるように、本願のアゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材であって、該基材の単体での透過率が45%乃至60%であって、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が、50%以上であり、基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が、10%以下である偏光素子又は、偏光板は、耐久性が高く、OLEDの色の表現性を向上し、外光入射時のコントラストを向上させることが出来ることが分かる。本発明の偏光素子又は偏光板を用いた色自己発光素子を有する表示装置、特にOLEDにおいて高コントラストなだけでなく、信頼性が高い、長期的に高コントラストで、かつ、高い色再現性を提供できる。

Claims (25)

  1. アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材よりなる偏光素子であって、該基材1枚の透過率が45%乃至60%であって、かつ、440nm乃至500nmの平均透過率が50%以上であり、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる550nm乃至650nmの平均透過率が10%以下であることを特徴とする偏光素子。
  2. アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材において、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる440nm乃至500nmの平均透過率が15%以上であり、該基材1枚の550nm乃至650nmの平均透過率が40%以上である請求項1に記載の偏光素子。
  3. アゾ化合物を含有した偏光機能を有する基材において、該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる500nm乃至550nmの平均透過率が20%以下であり、該基材1枚の500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上である請求項1又は2に記載の偏光素子。
  4. 偏光度が60%以上である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光素子。
  5. 基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(1)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の偏光素子。
    Figure 2014196414
    (Aは置換基を有するフェニル基、又は、ナフチル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
  6. 基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(2)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の偏光素子。
    Figure 2014196414
    (Aは置換基を有するフェニル基を示し、R乃至Rは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。ただし、R乃至Rは、同時にすべてが低級アルコキシ基であることを満たさない。)
  7. 基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(3)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の偏光素子。
    Figure 2014196414
    (Aはニトロ基もしくはアミノ基を示し、RおよびRは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいフェニルアミノ基を示す。)
  8. 該基材2枚を吸収軸方向に対して直交にして測定して得られる500nm乃至550nmの平均透過率が15%以下であり、基材1枚の440nm乃至500nmの平均透過率が60%以上であり、かつ、500nm乃至550nmの平均透過率が45%以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の偏光素子。
  9. 式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物の少なくともいずれか1つとともに、基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(4)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光素子。
    Figure 2014196414
    (Aは置換基を有するフェニル基、又はナフチル基を示し、R又はRは各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、又はスルホ基を有する低級アルコキシ基を示し、Xは置換基を有してもよいアミノ基、置換基を有してもよいベンゾイルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアミノ基、置換基を有してもよいフェニルアゾ基、置換基を有しても良いナフトトリアゾール基を示す。)
  10. 式(4)のXが、置換基を有してもよいフェニルアミノ基であることを特徴とする請求項9に記載の偏光素子。
  11. 式(4)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする請求項9又は10に記載の偏光素子。
  12. 式(1)乃至式(3)で示されるアゾ化合物のいずれか1つとともに、基材に含有されるアゾ化合物の少なくとも一つが、遊離酸の形式で、式(5)で示されるアゾ化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光素子。
    Figure 2014196414
    (式中、R10、R11は各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基又はハロゲン原子を有するフェニル基又はナフチル基を示す。)
  13. 式(5)のR10、R11が、各々独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、スルホ基、スルホ基を有する低級アルコキシ基、カルボニル基又はハロゲン原子を有するフェニル基であることを特徴とする請求項12に記載の偏光素子。
  14. 10、R11が、各々独立に、少なくとも一つの置換基がメトキシ基であって、さらにもう一つの置換基がスルホ基又はカルボニル基であることを特徴とする請求項13に記載の偏光素子。
  15. 式(1)のRがメチル基又はメトキシ基であることを特徴とする請求項5、又は請求項8乃至14のいずれか一項に記載の偏光素子。
  16. 式(1)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする請求項5、又は請求項8乃至15のいずれか一項に記載の偏光素子。
  17. 式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする請求項6又は、請求項8乃至14のいずれか一項に記載の偏光素子。
  18. 式(2)のR又はRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする請求項6、請求項8乃至14又は請求項17のいずれか一項に記載の偏光素子。
  19. 式(2)のAが置換基を有するフェニル基であることを特徴とする請求項6、請求項8乃至15、請求項17又は請求項18に記載の偏光素子。
  20. 式(3)のR及びRの少なくとも1つがメトキシ基であることを特徴とする請求項7乃至15のいずれか一項に記載の偏光素子。
  21. 式(3)のR及びRがメトキシ基であることを特徴とする請求項7乃至15、又は請求項20のいずれか一項に記載の偏光素子。
  22. 基材が、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムによりなることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一項に記載の偏光素子。
  23. 偏光素子の少なくとも片面に支持体フィルムを設けてなる請求項1乃至22のいずれか一項に記載の偏光板。
  24. 120nm乃至150nmの位相差を有する位相差板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一項に記載の偏光素子又は請求項23に記載の偏光板。
  25. 請求項1乃至22のいずれか一項に記載の偏光素子又は請求項23若しくは24に記載の偏光板を用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
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