JPWO2014196090A1 - ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器 - Google Patents

ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014196090A1
JPWO2014196090A1 JP2014510995A JP2014510995A JPWO2014196090A1 JP WO2014196090 A1 JPWO2014196090 A1 JP WO2014196090A1 JP 2014510995 A JP2014510995 A JP 2014510995A JP 2014510995 A JP2014510995 A JP 2014510995A JP WO2014196090 A1 JPWO2014196090 A1 JP WO2014196090A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass container
plunger
forming member
shape
convex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014510995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5666059B1 (ja
Inventor
佐藤 強
強 佐藤
大介 伊達
大介 伊達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koa Glass Co Ltd
Original Assignee
Koa Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koa Glass Co Ltd filed Critical Koa Glass Co Ltd
Priority to JP2014510995A priority Critical patent/JP5666059B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5666059B1 publication Critical patent/JP5666059B1/ja
Publication of JPWO2014196090A1 publication Critical patent/JPWO2014196090A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/10Construction of plunger or mould for making hollow or semi-hollow articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • C03B11/125Cooling
    • C03B11/127Cooling of hollow or semi-hollow articles or their moulds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/404Products with identification marks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/41Profiled surfaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B9/00Blowing glass; Production of hollow glass articles
    • C03B9/13Blowing glass; Production of hollow glass articles in gob feeder machines
    • C03B9/193Blowing glass; Production of hollow glass articles in gob feeder machines in "press-and-blow" machines
    • C03B9/1932Details of such machines, e.g. plungers or plunger mechanisms for the press-and-blow machine, cooling of plungers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B9/00Blowing glass; Production of hollow glass articles
    • C03B9/30Details of blowing glass; Use of materials for the moulds
    • C03B9/38Means for cooling, heating, or insulating glass-blowing machines or for cooling the glass moulded by the machine
    • C03B9/3841Details thereof relating to direct cooling, heating or insulating of the moulded glass
    • C03B9/385Details thereof relating to direct cooling, heating or insulating of the moulded glass using a tube for cooling or heating the inside, e.g. blowheads
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B9/00Blowing glass; Production of hollow glass articles
    • C03B9/30Details of blowing glass; Use of materials for the moulds
    • C03B9/38Means for cooling, heating, or insulating glass-blowing machines or for cooling the glass moulded by the machine
    • C03B9/3866Details thereof relating to bottom moulds, e.g. baffles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B9/00Blowing glass; Production of hollow glass articles
    • C03B9/30Details of blowing glass; Use of materials for the moulds
    • C03B9/38Means for cooling, heating, or insulating glass-blowing machines or for cooling the glass moulded by the machine
    • C03B9/3875Details thereof relating to the side-wall, body or main part of the moulds

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるガラス容器のワンプレス製造方法およびそれにより得られるガラス容器を提供する。下記工程(A)〜(C)を含むガラス容器のワンプレス製造方法等。(A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、凹凸形成部材が内部に収容された状態で、ゴブに対して挿入する工程(B)凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を成形する工程(C)凹凸形成部材を、プランジャの内部に収容する工程(D)凹凸形成部材が内部に収容された状態のプランジャを、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程(E)内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程

Description

本発明は、一回のプレスで仕上形状のガラス容器を成形した後、それを冷却することによってガラス容器を製造するガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器に関する。
特に、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるガラス容器のワンプレス製造方法およびそれにより得られるガラス容器に関する。
従来、ガラスは化学的に安定で、透明性に優れていることから、容器の構成材料として多用されており、一般に、成形金型を用いて製造されている。
また、かかるガラス容器を工業的に連続的に製造する方法としては、ブローアンドブロー成形法やプレスアンドブロー成形法が知られている。
例えば、ブローアンドブロー成形法は、ゴブと称する溶融ガラスの塊を粗型内に充填するとともに、この粗型内にブローエアーを吹き込むことによりパリソンを形成する。
次いで、得られたパリソンを仕上型に移送してリヒートした後、パリソン内部に対してブローエアーを吹き込むことにより膨らませ、仕上型の形に成形する製造方法である。
一方、プレスアンドブロー成形法は、ゴブを粗型内に充填するとともに、この粗型内にプランジャを挿入してパリソンを形成する。
次いで、得られたパリソンを仕上型に移送してリヒートした後、パリソン内部に対してブローエアーを吹き込むことにより膨らませ、仕上型の形に成形する製造方法である。
しかしながら、かかるブローアンドブロー成形法やプレスアンドブロー成形法においては、成形工程において、パリソン内部にブローエアーを吹き込んで成形するために、製造されるガラス容器は、口部の内径よりも本体部の内径が大きくなるという特性がある。
そのため、例えば、化粧品等のクリーム状の物を内部に収容して使用した場合に、ガラス容器の本体部における口部に近い箇所に付着した内容物が取り出しにくくなる場合がある。
また、これらの成形法においては、ブローエアーを吹き込んで仕上型の内面にパリソンを圧接させて成形するために、得られるガラス容器の表面に、仕上げ型の内面における表面凹凸や、仕上型内の残留エアーの跡が残ってしまい、品質が低下してしまうおそれもある。
この点、内容物が取り出しにくいという問題に対しては、ガラス容器の肉厚を厚くして、口部と、本体部との内径が実質的に等しいガラス容器とすることにより、内部の収容物を取り出し易くすることが可能である。
また、ガラス容器の表面に凹凸がついてしまうという問題に対しては、ガラス容器を成形する際に、仕上形状のガラス容器の表面と仕上型とが接触しないようにすることにより防ぐことが可能である。
そこで、このような形状の肉厚のガラス容器を効率的に製造可能なワンプレス製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
より具体的には、ゴブを充填した仕上型内に、プランジャを挿入して仕上形状のガラス容器を形成するプレス工程と、この仕上形状のガラス容器を冷却用金型に移動して、冷却用金型の内部に送風される冷却エアー、および仕上形状のガラス容器の内部に送風される冷却エアーで、仕上形状のガラス容器の外周面および内周面をそれぞれ強制的に冷却する冷却工程と、からなるワンプレス製瓶方法である。
すなわち、図23に示すように、仕上形状のガラス容器510の内部に送風される冷却エアー512と、冷却用金型500の内部に送風される冷却エアー514とを併用して、仕上形状のガラス容器510の内周面および外周面をそれぞれ強制的に冷却するワンプレス製瓶方法の態様である。
他方、特に香水や化粧品の分野では、ブランド名やガラス容器内の収容物等を表す凹凸形状を、ガラス容器の内周面に対して刻印し、所定の視覚的効果を得る試みがなされている(特許文献2〜4参照)。
すなわち、特許文献2には、ガラス容器の製造方法であって、下記工程(a)〜(d)からなるガラス容器の製造方法が開示されている。
(a)金型の内部に溶融ガラスを導入する工程
(b)金型の内部に、パンチ体(以下、「プランジャ」と称する場合がある。)を挿入する工程
(c)パンチ体によりガラス容器を成形すると同時に、ガラス容器の内周面に凸形状または凹形状からなるパターンを形成する工程
(d)金型の内部からパンチ体を引き抜いた後、金型からガラス容器を取り出し、内周面に凸形状または凹形状からなるパターンを有するガラス容器を得る工程
また、図24に示すように、特許文献2のガラス容器の製造方法において使用されるパンチ体610は、テーパー状の端部613を有する胴体部611からなり、端部613は、外周面に凸形状または凹形状からなるパターン615を有するものである。
また、特許文献3には、ガラス容器の内周面にマーキングを施すための、少なくとも一つのプランジャを備えた装置であって、下記構成(a)〜(c)からなる装置が開示されている。
(a)凸形状または凹形状からなるパターン
(b)ガラス容器の外側である第1の位置と、ガラス容器の内側である第2の位置と、の間で、プランジャを移動させるための支持体
(c)第2の位置において、ガラス容器の内周面から離間した準備位置と、凸形状または凹形状からなるパターンをガラス容器の内周面に押圧してマーキングを施す実施位置と、の間で、プランジャを移動させるための放射状移動部材
より具体的には、図25に示すような製造装置700であり、支持体749によってガラス容器の内側である第2の位置にプランジャ717が配置される。
次いで、支持体749を下方に押圧することによって、傾斜溝743に沿ってL型部材716が外側に向かって放射状にスライドし、ガラス容器701の内周面にプランジャ717が押圧され、凸形状または凹形状からなるパターンが形成されるという機構である。
さらに、特許文献4には、ガラス容器を製造するための装置であって、金型、および、金型の外側である準備位置と、金型の内側である実施位置と、の間で移動可能なパンチ体(以下、「プランジャ」と称する場合がある。)からなるとともに、当該パンチ体が、凸形状または凹形状からなるパターンよりなるマーキング部と、実施位置において、凸形状または凹形状からなるパターンを放射状に移動させて、ガラス容器の内周面に対してマーキングを施すための動作装置と、を含むことを特徴とする装置が開示されている。
より具体的には、図26に示すような製造装置800であり、動作装置830におけるピストン832の自由端部には、溝835が形成された円錐台部材833が設けてある。
したがって、ピストン832により、かかる円錐台部材833が下方に押圧されることで、溝835に対してスライド可能に嵌合されているマーキング部825がパンチ体820の外側に押し出され、ガラス容器801の内周面に対して凸形状または凹形状からなるパターンが形成されるという機構である。
特開2000−211930号(特許請求の範囲等) US2013/0145797号(特許請求の範囲等) US2012/0305432号(特許請求の範囲等) US2012/0304698号(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に記載の従来のワンプレス製造方法で得られるガラス容器は、口部と、本体部との内径が実質的に等しいことから、ガラス容器を逆さまにした場合に、上方から押圧されて一塊の状態で収容されるファンデーションやアイシャドー等が、まるごと容器外に落下してしまうという問題が見られた。
また、特許文献1に記載の従来のワンプレス製造方法で得られるガラス容器においては、収容物の塊が容器外に落下することを防ぐために、ガラス容器の内周面に滑り止めの突起等を設けようとしても、ワンプレス製造方法の特性から、困難であるという問題が見られた。
すなわち、ワンプレス製造方法においては、ガラス容器の内周面は、ゴブに対するプランジャの挿入によって形成され、かつ、挿入されたプランジャは、形成された内周面の形状を維持した状態で引き抜かれる必要がある。
したがって、特許文献1に記載の従来のワンプレス製造方法では、原理的に、ガラス容器の内周面に対し、積極的に凹凸形状を形成することができないという問題が見られた。
その一方で、成形された後のガラス容器の内周面に対し、後から凹凸形状を形成しようとすると、温度の低下により、既にガラス容器の内周面が十分な柔軟性を有していないため、所望の凹凸形状を明確に形成することは困難になりやすい。
したがって、ガラス容器の内周面に対し、積極的に凹凸形状を形成するためには、ガラス容器の内周面の成形と同時に凹凸形状を形成する必要がある。
この点、特許文献2に記載のガラス容器の製造方法の場合、図24に示すような外周面に凸形状または凹形状からなるパターン615を有するプランジャ610を用いることで、ワンプレス製造方法であっても、ガラス容器の内周面に凹凸形状を形成することができるとしている。
すなわち、特許文献2では、ガラス容器の温度がまだ高い状態では、ガラス容器の内周面に形成された凹凸形状は、十分に柔軟であることから、プランジャを引き抜いた際に凹凸形状が変形した場合であっても、また元の形状に戻るとしている。
しかしながら、実際には、変形した凹凸形状を完全に元の形状に戻すことは困難であり、精度よく凹凸形状を形成することができないという問題が見られた。
また、特許文献3に記載の装置の場合、図25に示すように、ガラス容器701の内周面に押圧されるプランジャ717がむき出しであることから明らかなように、かかる装置700によってガラス容器を成形することは不可能である。
つまり、特許文献3に記載の装置は、成形されたガラス容器の内周面に対して凹凸形状を形成することはできるものの、ワンプレス製造方法により、ガラス容器を成形しながら、同時にその内周面に対して凹凸形状を形成することはできないという問題が見られた。
また、特許文献4に記載の装置の場合、図26に示すように、マーキング部825が、円錐台部材833に形成された溝835に対してスライド可能に嵌合されていることに起因して、所定以上の高温条件下では、部材の熱膨張によりマーキング部825のスライドが阻害されるという問題が見られた。
特に、高温の溶融ガラス(ゴブ)に対して直接的にプランジャを挿入し、かつ、ゴブの表面が一定形状を保持する程度に冷却されるまで、そのままの状態を維持しなければならないワンプレス製造方法の場合、プランジャは著しい高温条件に曝される。
したがって、特許文献4に記載の装置をワンプレス製造方法に用いた場合には、部材が顕著に熱膨張してしまい、マーキング部をスムーズにスライドさせることが困難になるという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者らは、上記の問題に鑑み鋭意検討したところ、所定の凹凸形成部材を備えたプランジャを用いることによって、ワンプレス製造方法であるにもかかわらず、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるガラス容器のワンプレス製造方法およびそれにより得られるガラス容器を提供することにある。
本発明のガラス容器のワンプレス製造方法によれば、下記工程(A)〜(E)を含むことを特徴とするガラス容器のワンプレス製造方法が提供され、上述した問題を解決することができる。
(A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、凹凸形成部材が内部に収容された状態で、ゴブに対して挿入する工程
(B)凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を成形する工程
(C)凹凸形成部材を、プランジャの内部に収容する工程
(D)凹凸形成部材が内部に収容された状態のプランジャを、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程
(E)内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程
すなわち、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法であれば、所定の凹凸形成部材を備えたプランジャを用いることから、ワンプレス製造方法であるにも関わらず、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができる。
したがって、ワンプレス製造方法であるにもかかわらず、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを効果的に抑制したガラス容器を製造できるばかりか、ガラス容器の内周面に対し、デザイン性の高い凹凸形状を付することもできる。
さらには、収容物がクリームの場合には、凹凸形状を、ガラス容器から取り出すクリームの量を調節するために使用することもできる。
なお、本発明において、「仕上形状のガラス容器」とは、冷却工程が完了する前の高温状態のガラス容器を意味する。
また、「仕上形状のガラス容器」の形状は、冷却工程後に最終的に得られるガラス容器の形状、すなわち、「仕上形状」と同じである。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、プランジャが、凹凸形成部材と、凹凸形成部材を収容するための開口部を有する成形面部材と、成形面部材と移動可能に嵌合した押圧部材と、を含むとともに、押圧部材を成形面部材の内部に押圧することにより、凹凸形成部材を成形面部材における開口部を介して、プランジャの内部から外部に向かって押圧することが好ましい。
このように実施することにより、凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、より安定的に凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧して、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、押圧部材が、プランジャの先端方向に向かって傾斜してなる傾斜面を有するとともに、押圧部材を成形面部材の内部に押圧した際に、当該傾斜面により、凹凸形成部材を成形面部材における開口部を介して、プランジャの内部から外部に向かって押圧することが好ましい。
このように実施することにより、凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、さらに安定的に凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧して、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、プランジャが、複数の凹凸形成部材を有するとともに、押圧部材が、凹凸形成部材の数と同数の傾斜面を有することが好ましい。
このように実施することにより、凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、より効率的に凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧して、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、押圧部材が、当該押圧部材の内部に設けられた冷却エアー導入通路と、冷却エアー導入通路内の冷却エアーを押圧部材の外部に流出させるための冷却エアー孔と、を有するとともに、押圧部材の傾斜面が、冷却エアー孔から流出した冷却エアーを、押圧部材と、凹凸形成部材と、の間に通すための冷却エアー溝を有することが好ましい。
このように実施することにより、凹凸形成部材を内側から効率的に冷却し、熱膨張により凹凸形成部材の可動性が低下することを効果的に抑制することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、凹凸形成部材が、押圧部材を成形面部材の内部に押圧したとき以外は、成形面部材における開口部の内部に収容された状態となるように、凹凸形成部材が、バネ部材により付勢されていることが好ましい。
このように実施することにより、押圧部材の動きと、凹凸形成部材の動きとを連動させて、凹凸形成部材のゴブ面への押圧および開口部内への収容をより安定的に制御することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、凹凸形成部材が、押圧部材を成形面部材の内部に押圧したとき以外は、成形面部材における開口部の内部に収容された状態となるように、押圧部材が、上述したバネ部材を第1のバネ部材とした場合に、当該第1のバネ部材とは別のバネ部材である第2のバネ部材により付勢されていることが好ましい。
このように実施することにより、上述した第1のバネ部材による付勢効果と相まって、押圧部材の動きと、凹凸形成部材の動きとをより確実に連動させて、凹凸形成部材のゴブ面への押圧および開口部内への収容をさらに安定的に制御することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、凹凸形成部材が、ゴブ面との接触面に横溝を有することが好ましい。
このように実施することにより、ガラス容器の内周面に対し、横方向に延びた楕円形状もしくは長方形状の凸形状を形成することができることから、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを抑制したガラス容器を、より容易に製造することができる。
また、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するにあたり、成形面部材における開口部の合計面積をS1(mm2)とし、仕上形状のガラス容器の内部の面積をS2(mm2)とした場合に、S1/S2を0.4以下の値とすることが好ましい。
このように実施することにより、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形成部材の輪郭形状が線状に刻印されることを効果的に抑制することができる。
なお、「仕上形状のガラス容器の内部の面積」とは、仕上形状のガラス容器の内周面の面積と、仕上形状のガラス容器の内底面の面積との合計を意味する。
また、本発明の別の態様は、内周面に凹凸形状を有するガラス容器であって、下記工程(A)〜(E)を含むガラス容器のワンプレス製造方法によって得られてなるガラス容器である。
(A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、凹凸形成部材が内部に収容された状態で、ゴブに対して挿入する工程
(B)凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を成形する工程
(C)凹凸形成部材を、プランジャの内部に収容する工程
(D)凹凸形成部材が内部に収容された状態のプランジャを、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程
(E)内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程
すなわち、本発明のガラス容器であれば、所定の製造方法によって得られることから、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを効果的に抑制することができるばかりか、ガラス容器の内周面に対し、デザイン性の高い凹凸形状を付した態様とすることもできる。
図1(a)〜(c)は、本発明のガラス容器の外観を説明するために供する図である。 図2(a)〜(c)は、本発明のガラス容器の内周面の態様を説明するために供する図である。 図3(a)〜(c)は、本発明のガラス容器の内周面の態様を説明するために供する別の図である。 図4は、本発明のガラス容器の内周面の態様を説明するために供するさらに別の図である。 図5(a)〜(c)は、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法における工程(A)の概要を説明するために供する図である。 図6(a)〜(b)は、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法における工程(B)の概要を説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法における工程(C)の概要を説明するために供する図である。 図8(a)〜(b)は、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法における工程(D)の概要を説明するために供する図である。 図9(a)〜(b)は、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法における工程(E)の概要を説明するために供する図である。 図10は、ガラス容器のワンプレス製造装置を説明するために供する図である。 図11は、プレス用金型について説明するために供する図である。 図12(a)〜(b)は、プランジャについて説明するために供する図である。 図13(a)〜(c)は、プランジャの各構成部材について説明するために供する図である。 図14(a)〜(c)は、プランジャの各構成部材について説明するために供する別の図である。 図15(a)〜(b)は、プランジャの機構について説明するために供するさらに別の図である。 図16(a)〜(b)は、別の態様のプランジャについて説明するために供する図である。 図17(a)〜(b)は、別の態様のプランジャの機構について説明するために供する図である。 図18は、ブローヘッドについて説明するために供する図である。 図19(a)〜(b)は、ブローヘッドに収容するクーリング部材について説明するために供する図である。 図20は、冷却用金型について説明するために供する図である。 図21(a)〜(c)は、冷却用金型の支持部および仕上型について説明するために供する図である。 図22(a)〜(b)は、冷却用金型の載置部としての底型について説明するために供する図である。 図23は、従来のワンプレス製造方法を示すために供する図である。 図24は、従来のプランジャを示すために供する図である。 図25は、従来のプランジャを示すために供する別の図である。 図26は、従来のプランジャを示すために供するさらに別の図である。
本発明の実施形態は、下記工程(A)〜(E)を含むことを特徴とするガラス容器のワンプレス製造方法である。
(A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、凹凸形成部材が内部に収容された状態で、ゴブに対して挿入する工程
(B)凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を成形する工程
(C)凹凸形成部材を、プランジャの内部に収容する工程
(D)凹凸形成部材が内部に収容された状態のプランジャを、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程
(E)内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程
また、本発明の別の実施形態は、上述したガラス容器のワンプレス製造方法によって得られてなるガラス容器である。
以下、これらの実施形態を、図面を適宜参照して、具体的に説明する。
1.ガラス容器
(1)形状
本発明のガラス容器の外観形状は特に制限されるものではなく、用途に応じて、ボトルネック型のガラスビン、矩形状のガラスビン、円筒状のガラスビン、異形のガラスビン、矩形状のガラス箱、円筒状のガラス箱、異形のガラス箱等とすることが好ましい。
そして、典型的には、図1(a)〜(c)に示すガラス容器50が挙げられる。
より具体的には、図1(a)は、概ね円形の平面形状を有する円柱状の本体部50bを備えるとともに、円筒状の口部50aを備えたガラス容器50を示している。
ここで、図1(a)は、ガラス容器50の斜視図である。
また、図1(b)は、図1(a)に示すガラス容器50の正面図であり、図1(c)は、図1(a)に示すガラス容器50の平面図(上面図)である。
このように、本発明のガラス容器50は、ワンプレス製造方法によって得られることから、ブローアンドブロー成形法やプレスアンドブロー成形法では製造が困難な、部分的に形成された肉厚部を有するガラス容器50とすることができる点に特徴を有する。
但し、言うまでもなく、そのような肉厚部を有さないガラス容器とすることもできる。
また、本発明のガラス容器は、ワンプレス製造方法によって得られることから、図2(a)に示すように、口部50aの内径と、本体部50bの内径とが実質的に等しくなる。
したがって、例えば、化粧品等のクリーム状の物を内部に収容した場合であっても、ガラス容器の本体部における口部に近い箇所に付着した内容物を容易に取り出すことができる。
なお、図2(a)は、図1(a)〜(c)に示すガラス容器50を、図1(c)に示すガラス容器50を点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印に沿った方向から眺めた場合の断面図である。
また、本発明のガラス容器は、後述するように、所定の凹凸形成部材を備えたプランジャを用いて製造されることを特徴とする。
このため、図2(a)に示すように、本発明のガラス容器50は、内周面60に凹凸形状62を有する。
したがって、図2(b)に示すように、ガラス容器50の内部にファンデーションやアイシャドー等を入れ、上方から押圧して一塊の状態で収容し、さらに、図2(c)に示すように、ガラス容器50を逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊70が容器外に落下することを効果的に抑制することができる。
かかる効果は、収容物の塊70が、ガラス容器50の内周面60に設けられた凹凸形状62に引っ掛かることにより得られるものである。
なお、図2(a)〜(c)においては、凹凸形状62を凸形状とした場合を示しているが、図3(a)〜(c)に示すように、凹凸形状62を凹形状としても、同様の効果を得ることができる。
また、図2(a)および図3(a)に示すように、凹凸形状62の平面形状を、横方向に延びた楕円形状もしくは長方形状とすることが好ましい。
この理由は、凹凸形状の平面形状をこのような形状とすることにより、ガラス容器の内周に沿って十分な長さを有する凹凸形状とすることができるためである。
したがって、ガラス容器を逆さまにした場合にであっても、収容物の塊と、凹凸形状とが効果的に引っ掛かり、収容物の塊がガラス容器の外に落下することをより有効に抑制することができる。
但し、凹凸形状の平面形状は、横方向に延びた楕円形状もしくは長方形状に限られず、楕円形状や三角形状、あるいは点線状等、どのような形状であってもよい。
また、図4に示すように、凹凸形状62の平面形状を文字や図柄等にしてもよい。
また、図2(a)に示すように、凹凸形状62を凸形状とした場合における凸形状の断面形状としては、形成可能な形状であれば特に制限されるものではなく、頂点が丸みを帯びた凸形状であってもよいし、頂点が尖った凸形状であってもよいし、角型の凸形状であってもよい。
また、凹凸形状を凸形状とした場合における凸形状の配置としては、図1(c)に示すように、ガラス容器50の内周面60に対し、等間隔に配置することが好ましく、その数は、通常、2〜4個の範囲で設けることが好ましい。
また、図2(a)に示すように、凹凸形状62を凸形状とした場合における内周面60からの凸形状の高さL1を0.4〜5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、凸形状の高さL1が0.4mm未満の値となると、ガラス容器を逆さまにした場合に、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊との引っ掛かり具合が過度に低下して、収容物の塊が容器外に落下しやすくなる場合があるためである。一方、凸形状の高さL1が5mmを超えた値となると、凸形状の成形が困難になる場合があるためである。
したがって、凹凸形状を凸形状とした場合における内周面からの凸形状の高さL1を0.5〜3mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.6〜1.5mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図2(a)に示すように、凹凸形状62を凸形状とした場合における凸形状の幅L2を0.5〜4mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、凸形状の幅L2が0.5mm未満の値となると、凸形状が過度に欠けやすくなる場合があるためである。一方、凸形状の幅L2が4mmを超えた値となると、ガラス容器を逆さまにした場合に、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊との引っ掛かり具合が過度に低下して、収容物の塊が容器外に落下しやすくなる場合があるためである。
したがって、凹凸形状を凸形状とした場合における凸形状の幅L2を0.7〜3mmの範囲内の値とすることがより好ましく、1〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図2(a)に示すように、凹凸形状62を凸形状とした場合における凸形状の長さL3を2〜30mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、凸形状の長さL3が2mm未満の値となると、ガラス容器を逆さまにした場合に、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊との引っ掛かり具合が過度に低下して、収容物の塊が容器外に落下しやすくなる場合があるためである。一方、凸形状の長さL3が30mmを超えた値となると、凸形状を成形する際にプランジャにおける温度分布が過度に不均一になって、ガラス容器に欠点が生じ易くなる場合があるためである。
したがって、凹凸形状を凸形状とした場合における凸形状の長さL3を5〜25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜20mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した欠点が生じることを防止する観点からは、凸形状の長さL3の合計を、ガラス容器の内周のおよそ半分とすることが好ましい。
また、図2(a)に示すように、凹凸形状62を凸形状とした場合における凸形状のビン底からの高さL4を4〜20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、凸形状のビン底からの高さL4が4mm未満の値となると、ガラス容器を逆さまにした場合に、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊との引っ掛かり具合が過度に低下して、収容物の塊が容器外に落下しやすくなる場合があるためである。一方、凸形状のビン底からの高さL4が20mmを超えた値となると、ガラス容器の内部にファンデーションやアイシャドー等を入れ、上方から押圧して一塊の状態にする際に、凸形状とプレス機とが接触して、製造上のトラブルが発生しやすくなる場合があるためである。
したがって、凹凸形状を凸形状とした場合における凸形状とした場合における凸形状のビン底からの高さL4を4.5〜15mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5〜10mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図3(a)に示すように、凹凸形状62を凹形状とした場合においても、凹形状の断面形状は、形成可能な形状であれば特に制限されるものではなく、頂点が丸みを帯びた凹形状であってもよいし、頂点が尖った凹形状であってもよいし、角型の凹形状であってもよい。
また、凹形状の配置についても、凹凸形状を凸形状とした場合と同様に、ガラス容器の内周面に対し、等間隔に配置することが好ましく、その数は、通常、2〜4個の範囲で設けることが好ましい。
また、図3(a)に示すように、凹凸形状62を凹形状とした場合においても、凹凸形状62を凸形状とした場合と同様の理由から、内周面60からの凹形状の深さL1´を0.4〜5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜3mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.6〜1.5mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、同様に、凹形状の幅L2´を0.5〜4mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.7〜3mmの範囲内の値とすることがより好ましく、1〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、同様に、凹形状の長さL3´を2〜30mmの範囲内の値とすることが好ましく、5〜25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜20mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、同様に、凹形状のビン底からの高さL4´を4〜20mmの範囲内の値とすることが好ましく、4.5〜15mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5〜10mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)材質
また、ガラス容器を構成するガラスの種類についても特に制限されるものでなく、ソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、鉛ガラス、リン酸塩ガラス、アルミノ珪酸塩ガラス等が挙げられる。
また、ガラス容器を構成するガラスとして、無色透明ガラスを用いることも好ましいが、着色透明ガラスや着色半透明ガラスを用いることも好ましい。
無色透明ガラスを用いた場合には、ガラス容器内に収容する内容物の色を外部で十分に認識できるとともに、光の内部反射を利用して、内容物の色を鮮やかに認識することができる。
一方、着色透明ガラスや着色半透明ガラスを用いた場合には、光の内部反射を利用して、内容物の色を加味して、装飾性により優れたガラス容器を得ることができる。
2.ワンプレス製造方法の概要
本発明のガラス容器のワンプレス製造方法は、所定の工程(A)〜(E)を含むことを特徴とする。
したがって、まず、それぞれの工程の概要を、図5〜9を用いて説明した後、ガラス容器のワンプレス製造装置、並びに、当該ガラス容器のワンプレス製造装置を構成するプレス用金型、プランジャ、ブローヘッドおよび冷却用金型等について、具体的に説明する。
なお、図5〜9は、いずれも各工程における仕上形状のガラス容器32、プレス用金型11およびプランジャ100等を垂直方向に切断した場合の断面図である。
(1)工程(A)
工程(A)は、図5(a)に示すように、プレス用金型11に対してゴブ31を投入した後、図5(b)〜(c)に示すように、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材110を備えたプランジャ100を、凹凸形成部材110が内部に収容された状態で、ゴブ31に対して挿入する工程である。
より具体的には、図5(a)に示すように、プレス用金型11を設置し、当該プレス用金型11の中にファンネル12を介してゴブ31を投入する。
次いで、図5(b)〜(c)に示すように、ファンネル12の代わりにバッフル13を装着した後、ゴブ31が充填されたプレス用金型11に対してプランジャ100を、下方から挿入する。
したがって、かかる工程(A)では、プランジャ100が、凹凸形成部材110を内部に収容した状態で、ゴブ31に対して挿入されることから、収容された状態の凹凸形成部材110に接触したゴブ31の一部は、プランジャ100の内部に侵入した状態となる。
(2)工程(B)
工程(B)は、図6(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110に接触したゴブ31の面に対して、凹凸形成部材110をプランジャ100の内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状62を有する仕上形状のガラス容器32を成形する工程である。
かかる工程(B)では、凹凸形成部材110に接触したゴブ31の面に対して、凹凸形成部材110をプランジャ100の内部から外部に向かって押圧することから、プランジャ100の内部に一部侵入していたゴブ31が凹凸形成部材110によってプランジャ100の外部に押し出される。
そして、このとき、凹凸形成部材110におけるゴブ31との接触面に設けられた凹凸部(図においては凹部)により、凹凸形成部材110に接触したゴブ31の面に対して、凹凸形状62(図においては凸形状)が設けられる。
そして、ゴブ31の表面が一定形状を保持する程度に冷却されるまで、そのままの状態を維持する。
したがって、この時点で、内周面に凹凸形状62(図においては凸形状)を有する仕上形状のガラス容器32が成形される。
(3)工程(C)
工程(C)は、図7(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110を、プランジャ100の内部に収容する工程である。
かかる工程(C)では、プランジャ100の内部から外部に向かって押圧した状態であった凹凸形成部材110を、再びプランジャ100の内部に収容することから、凹凸形成部材110は、仕上形状のガラス容器32の内周面から離れ、仕上形状のガラス容器32の内周面における凹凸形状62(図においては凸形状)は、そのまま維持される。
(4)工程(D)
工程(D)は、図8(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110が内部に収容された状態のプランジャ100を、内周面に凹凸形状62(図においては凸形状)を有する仕上形状のガラス容器32から引き抜く工程である。
かかる工程(D)では、既に凹凸形成部材110がプランジャ100の内部に収容されていることから、仕上形状のガラス容器32の内周面における凹凸形状62(図においては凸形状)と、プランジャ100とを接触させることなく、プランジャ100を仕上形状のガラス容器32から引き抜くことができる。
したがって、仕上形状のガラス容器32の内周面における凹凸形状62(図においては凸形状)は、そのまま維持される。
(5)工程(E)
工程(E)は、図9(a)〜(b)に示すように、内周面に凹凸形状62(図においては凸形状)を有する仕上形状のガラス容器32を、冷却用金型20に移送し、冷却する工程である。
まず、9(a)に示すように、仕上形状のガラス容器32を、アーム15a付きの回転装置15によって、垂直方向に180°回転移動させ、冷却用金型20の内部に収容する。
より具体的には、仕上形状のガラス容器32は、その口部32aを、アーム15aに接続された、プレス用金型11の一部である口型11bによって支持された状態で、垂直方向に回転移動されるとともに、仕上形状のガラス容器32の外周面と、冷却用金型20と、の間に間隙35が設けられるように、冷却用金型20の内部に収容保持される。
このとき、冷却用金型20に移送された仕上形状のガラス容器32は、冷却用金型20における支持部21によって口部32aを支持されるとともに、底部32bが載置部22に載置される。
次いで、図9(b)に示すように、冷却用金型20の上方に、ブローヘッド27を配置する。
このとき、ブローヘッド27は、仕上形状のガラス容器32の口部32aや仕上形状のガラス容器32の口部32aを支持する支持部21から離間して配置される。
次いで、図9(b)に示すように、仕上形状のガラス容器32の内部に対して、冷却用金型20の上方に配置されたブローヘッド27を介して、所定の第1の冷却エアー41を吹き付ける。
同時に、仕上形状のガラス容器32の外周面と、冷却用金型20との間に設けた間隙35に対して、第2の冷却エアー43が導入され、仕上形状のガラス容器32に直接吹き付けることなく、間接的に吹き付けられる。
これにより、仕上形状のガラス容器32が、外周面と内側面とから効率的に冷却されて、最終的なガラス容器50が得られる。
3.ガラス容器の製造装置
本発明のガラス容器のワンプレス製造方法を実施するガラス容器のワンプレス製造装置としては、基本的に、図10に示すように、インディビジュアルセクションマシーン(ISマシーン)10を使用することができる。
かかるISマシーンは、所定のプレス用金型11を使用するとともに、当該プレス用金型11で成形した仕上形状のガラス容器を冷却用金型20に移送した後、ブローヘッド27から吹き付けられる第1の冷却エアーと、冷却用金型の内周面20に沿って吹き付けられる第2の冷却エアーと、を用いて、冷却するように構成されている。
すなわち、一回のプレスで仕上形状のガラス容器を形成した後、当該仕上形状のガラス容器を、冷却用金型の中で冷却するだけで、所定のガラス容器を製造することができるワンプレスガラス容器の製造装置である。
したがって、かかるISマシーンであれば、例えば図1に示すような、口部と本体部との内径が等しいような、肉厚で装飾性に富んだ特定形状のガラス容器50を、容易かつ連続的に製造することができる。
なお、図10は、ISマシーン10の斜視図である。
(1)成形型
まず、図11に示すプレス用金型11(11a、11b、11c)は、図5〜8に示すように、プランジャ100によるプレス成形により、精度よく、しかも高い生産性で仕上形状のパリソン32を成形するための金型である。
かかるプレス用金型は、鉄や鉄合金、真鍮、銅−ニッケル合金等からなり、その形状は、製造するガラス容器の外観形状に応じて、適宜変更することができる。
なお、図11は、プレス用金型11およびプランジャ100等を垂直方向に切断した場合の断面図である。
また、プレス用金型の内面に対して、離型処理を施しておくことが好ましい。例えば、プレス用金型の内面に、ニッケル合金等からなるライニングを設けたり、ニッケルメッキを施したり、さらには離型剤を塗布したりすることが好ましい。
このように離型処理を施しておくことにより、仕上形状のガラス容器をプレス用金型から取り出す際に、プレス用金型に付着して引っ張られ、変形することを防ぐことができるためである。したがって、精度良く、しかも高い生産性で仕上形状のガラス容器を成形することができる。
さらに、プレス用金型と、仕上形状のガラス容器とが溶着(焼付き)しないように、プレス用金型を外部から冷却できる構成とすることが好ましい。
また、プレス用金型の温度については、仕上形状のガラス容器の成形性や外観性、あるいは経済性等を考慮して定めることができるが、通常、400〜700℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このようにプレス用金型の温度を所定範囲内の値とすることによって、所定値以上の最大肉厚部を有する場合であっても、仕上形状のガラス容器において、過度に歪を生じさせることなくワンプレスにて成形し、それを冷却した場合に発生する外観劣化や表面凹凸数を低減することができるためである。
より具体的には、プレス用金型の温度が400℃未満となると、仕上形状のガラス容器の成形性が過度に低下し、冷却工程で、外観劣化が生じたり、表面凹凸の発生数が増加したりする場合があるためである。
一方、プレス用金型の温度が700℃を超えると、仕上形状のガラス容器の成形性や冷却性が不十分になって、逆に、冷却工程で、外観劣化が生じたり、表面凹凸の発生数が増加したりする場合があるためである。
したがって、プレス用金型の温度を450〜680℃の範囲内の値とすることがより好ましく、500〜650℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、プレス用金型の温度は、各種温度センサで直接的に測定することもできるし、あるいは、サーモグラフィを用いて、間接的に温度測定することもできる。
(2)プランジャ
また、図12(a)〜(b)に示すプランジャ100は、図5〜8に示すように、プレス用金型11の内部に充填されたゴブ31に対して圧入された後、引き抜かれる部材である。
かかるプランジャは、鉄や鉄合金、真鍮、銅−ニッケル合金等からなり、その形状は、製造するガラス容器の内部形状に応じて、適宜変更することができる。
但し、プランジャは、ゴブに対して圧入された後、仕上形状のガラス容器の内部形状を損なうことなく引き抜かれる必要があることから、基本的には、円柱状、もしくは、先端方向に向かって傾斜してなる円柱状とすることが好ましい。
また、プランジャの先端部は、ビン底の成形面となることから丸みを帯びていることが好ましい。
なお、図12(a)〜(b)は、プランジャ100の全体形状を示す斜視図である。
また、図12(a)〜(b)に示すように、本発明のガラス容器のワンプレス製造方法で用いられるプランジャ100は、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材110を備えることを特徴とする。
すなわち、図12(a)に示すように、凹凸形成部材110をプランジャ100の内部に収容した状態と、図12(b)に示すように、凹凸形成部材110をプランジャ100の内部から外部に向かって押圧した状態と、を交互にとることができることを特徴とする。
この理由は、このような凹凸形成部材を備えたプランジャを用いることにより、図5〜8に示すように、ワンプレス製造方法であるにも関わらず、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるためである。
したがって、ワンプレス製造方法であるにもかかわらず、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを効果的に抑制したガラス容器を製造することができるばかりか、ガラス容器の内周面に対し、デザイン性の高い凹凸形状を付することもできる。
また、図13(a)〜(c)に示すように、プランジャ100が、凹凸形成部材110と、凹凸形成部材110を収容するための開口部122を有する成形面部材120と、図14(a)〜(c)に示すように、成形面部材120と移動可能に嵌合した押圧部材130と、を含むことが好ましい。
また、図14(b)に示すように、押圧部材130が、プランジャ100の先端方向に向かって傾斜してなる傾斜面132を有することが好ましい。
この理由は、プランジャをこのように構成することにより、図15(a)〜(b)に示すように、押圧部材130を成形面部材120の内部に押圧することで、凹凸形成部材110を成形面部材120における開口部122を介して、プランジャ100内部から外部に向かって押圧することができるためである。
その結果、図5〜8に示すように、凹凸形成部材に接触したゴブの面に対して、より安定的に凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧して、仕上形状のガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができる。
なお、図13(a)〜(c)は、プランジャ100における凹凸形成部材110と、成形面部材120と、の組み合わせを示す斜視図であり、図14(a)〜(c)は、プランジャ100における凹凸形成部材110と、成形面部材120と、からなる部分と、押圧部材130との組み合わせを示す斜視図である。
また、図15(a)〜(b)は、プランジャ100を垂直方向に切断した場合の断面図である。
すなわち、プランジャを図13〜14に示すような構成とすることにより、図15(a)〜(b)に示すように、押圧部材130を成形面部材120の内部に押圧するにつれて、押圧部材130における棒状部分の側面が凹凸形成部材110の内面をプランジャ100の内部から外部に向かって押し出すことになる。
特に、押圧部材130における棒状部分の側面が、プランジャ100の先端方向に向かって傾斜してなる傾斜面132を有することにより、かかる傾斜面132が凹凸形成部材110の内面と安定的に摺動しながら凹凸形成部材110を徐々にプランジャ100の内部から外部に向かって押し出すことができる。
したがって、傾斜面132と、凹凸形成部材110の内面との摺動性をさらに安定させる観点からは、図15(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110の内面が、傾斜面の傾斜角度と同じ傾斜角度の傾斜面を有していることが好ましい。
さらに、かかる摺動性が各部材の熱膨張等により阻害されることを抑制する観点からは、押圧部材130の傾斜面132および凹凸形成部材110の内面の傾斜面をそれぞれ単純な平面とすることが好ましい。
この理由は、例えば、凹凸形成部材110が、押圧部材130の傾斜面に形成された溝に対してスライド可能に嵌合されているような態様とした場合、ゴブと直接的に接触して加熱された凹凸形成部材110が顕著に熱膨張し、溝での嵌合における内圧が高くなり、ひいては、凹凸形成部材110をスムーズにスライドさせることが困難になる場合があるためである。
また、図15(a)に示すように、押圧部材130の軸線を0°とした場合における傾斜面132の傾斜角度θは、1〜60°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、傾斜角度θが1°未満の値となると、押圧部材の押圧により凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって効率的に押し出すことが困難になる場合があるためである。一方、傾斜角度θが60°を超えた値となると、特に凹凸形成部材が熱膨張した場合等には、傾斜面と、凹凸形成部材の内面との摺動性が過度に低下して、押圧部材の押圧により凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって安定的に押し出すことが困難になる場合があるためである。
したがって、傾斜角度θを5〜30°の範囲内の値とすることがより好ましく、10〜15°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図13〜14に示すように、プランジャ100が、複数の凹凸形成部材110を有するとともに、押圧部材130が、凹凸形成部材110の数と同数の傾斜面132を有することが好ましい。
この理由は、プランジャをこのように構成することにより、凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、より効率的に凹凸形成部材をプランジャの内部から外部に向かって押圧して、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるためである。
なお、図13〜14においては、プランジャ100が4つの凹凸形成部材110を有するとともに、押圧部材130が、凹凸形成部材110の数と同数の4つの傾斜面を有する態様を示している。
ここで、図14(b)に示す押圧部材130の傾斜面132は、後述するように、冷却エアー溝134が設けられているが、傾斜面132の数としては、かかる冷却エアー溝134により分割された分を含まないでカウントすることとする。
また、図15(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110が、第1のバネ部材140により付勢されていることが好ましい。
この理由は、図15(a)〜(b)に示すように、第1のバネ部材140を設けることにより、押圧部材130を成形面部材120の内部に押圧したとき以外は、凹凸形成部材110が、成形面部材120における開口部122の内部に収容された状態を自動的に保持することができるためである。
したがって、押圧部材130の動きと、凹凸形成部材110の動きとを連動させて、凹凸形成部材110のゴブ面への押圧および開口部122の内部への収容をより安定的に制御することができる。
なお、第1のバネ部材140による凹凸形成部材110への付勢の態様は、凹凸形成部材110を成形面部材120の内部に向けて付勢する態様であれば特に制限されるものではないが、図15(a)〜(b)に示すように、成形面部材120の内壁から、凹凸形成部材110の下部に対して付勢する態様とすることが好ましい。
また、図15(a)〜(b)に示すように、押圧部材130が、第2のバネ部材150により付勢されていることが好ましい。
この理由は、図15(a)〜(b)に示すように、第2のバネ部材150を設けることにより、上述した第1のバネ部材140による付勢効果と相まって、押圧部材110を成形面部材120の内部に押圧したとき以外は、凹凸形成部材110が、成形面部材120における開口部122の内部に収容された状態を自動的に保持することができるためである。
すなわち、押圧部材130を成形面部材120の内部に押圧したとき以外は、自動的に押圧部材130が成形面部材120の外部方向に押し戻されることになるため、第1のバネ部材140による付勢効果と相まって、凹凸形成部材110が、成形面部材120における開口部122の内部に収容された状態を自動的に保持することができる。
したがって、押圧部材130の動きと、凹凸形成部材110の動きとをより確実に連動させて、凹凸形成部材110のゴブ面への押圧および開口部122の内部への収容をさらに安定的に制御することができる。
なお、第2のバネ部材150による押圧部材130への付勢の態様は、押圧部材130を、成形面部材120から離隔する方向に向けて付勢する態様であれば特に制限されるものではないが、図15(a)〜(b)に示すように、成形面部材120の下面から、押圧部材130の下部の上面に対して付勢する態様とすることが好ましい。
また、凹凸形成部材におけるゴブ面との接触面は、仕上形状のガラス容器の内周面に凹凸形状を形成するための凹凸部を有するが、かかる凹凸部の態様については、特に制限されるものではない。
したがって、例えば、ガラス容器の項において説明したガラス容器の内周面に設けられる凹凸形状を形成し得るような凹凸部の態様とすることが好ましい。
すなわち、例えば、ガラス容器の内周面に所定の凸形状を設ける場合には、かかる凸形状と相補的な所定の凹部とすればよい。
また、特に、図12等に示すように、凹凸形成部材110が、ゴブ面との接触面に横溝112を有することが好ましい。
この理由は、凹凸形成部材がこのような横溝を有することにより、ガラス容器の内周面に対し、横方向に延びた楕円形状もしくは長方形状の凸形状を形成することができることから、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを抑制したガラス容器を、より容易に製造することができるためである。
また、図14(b)に示すように、押圧部材130が、当該押圧部材130の内部に設けられた冷却エアー導入通路135と、冷却エアー導入通路135の内部の冷却エアーを押圧部材130の外部に流出させるための冷却エアー孔136と、を有するとともに、押圧部材130の傾斜面132が、冷却エアー孔136から流出した冷却エアーを、押圧部材130と、凹凸形成部材110と、の間に通すための冷却エアー溝134を有することが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、ゴブと直接に接触し、加熱されやすい凹凸形成部材110を内側から効率的に冷却し、熱膨張により凹凸形成部材110の可動性が低下することを効果的に抑制することができるためである。
すなわち、凹凸形成部材110が過度に熱膨張すると、凹凸形成部材110と、押圧部材130の傾斜面132との間の摺動性が低下しやすくなったり、凹凸形成部材110と、成形面部材120の開口部122の内壁との間の摺動性が低下しやすくなったりして、凹凸形成部材110の可動性が低下しやすくなる場合があるためである。
なお、冷却エアー導入通路135や冷却エアー孔136の直径は、通常、4〜8mmの範囲内の値とすることが好ましく、冷却エアー溝134の幅および厚さは、通常、2〜5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、冷却エアーの温度は、通常、40〜70℃の範囲内の値とすることが好ましく、その圧力は、通常、0.14〜0.18MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
なお、図14(b)中の矢印は、冷却エアーの流れを意味する。
また、成形面部材における開口部の合計面積をS1(mm2)とし、仕上形状のガラス容器の内部の面積をS2(mm2)とした場合に、S1/S2を0.4以下の値とすることが好ましい。
この理由は、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形成部材の輪郭形状が線状に刻印されることを効果的に抑制することができるためである。
すなわち、S1/S2が0.4を超えた値となると、凹凸形成部材とゴブとの接触面積が大きくなり、熱膨張の影響を受けやすくなり、ひいては、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形成部材の輪郭形状が線状に刻印されやすくなる場合があるためである。一方、S1/S2が過度に小さな値となると、ガラス容器の内周面に形成される凹凸形状が過度に小さくなって、収容物の塊が容器外に落下することを抑制することが困難になる場合があるためである。
したがって、成形面部材における開口部の合計面積をS1(mm2)とし、仕上形状のガラス容器の内部の面積をS2(mm2)とした場合に、S1/S2を0.15〜0.3の範囲内の値とすることがより好ましく、0.1〜0.2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、「仕上形状のガラス容器の内部の面積」とは、仕上形状のガラス容器の内周面の面積と、仕上形状のガラス容器の内底面の面積との合計を意味する。
また、S1/S2が0.4以下の値であるようなプランジャの態様としては、例えば、図16(a)〜(b)に示すような態様が挙げられる。
すなわち、図16(a)〜(b)に示す態様のプランジャ100´は、図12(a)〜(b)に示す態様のプランジャ100よりも、成形面部材120における各開口部の面積が小さくなっている。
より具体的には、図12(a)〜(b)に示すプランジャ100では、開口部が成形面部材120における成形面部分の最下部に至るまで形成されており、かかる開口部からは、凹凸形成部材110における凹凸部である横溝112およびその周辺のみではなく、広くその下方に至るまで、ガラス容器の内周面を成形するための成形面が露出している。
これに対し、図16(a)〜(b)に示すプランジャ100´では、開口部が成形面部材120´の上部にのみ(例えば、成形面部材120における成形面部分の高さの中点以上の位置)形成されており、かかる開口部からは、凹凸形成部材110´における凹凸部である横溝112と、その周辺の成形面のみが露出している。
なお、図16(a)〜(b)は、プランジャ100´の全体形状を示す斜視図であり、図16(a)は、凹凸形成部材110´をプランジャ100´の内部に収容した状態を示しており、図16(b)は、凹凸形成部材110´をプランジャ100´の内部から外部に向かって押圧した状態を示している。
また、かかるプランジャ100´を垂直方向に切断した場合の断面図を図17(a)〜(b)に示す。
すなわち、プランジャ100´においては、凹凸形成部材110´の断面形状において、開口部から露出する部分よりも下方の部分の側面に凹部110a´が形成されている。
かかる凹部110a´は、開口部から露出する部分よりも下方の部分が、成形面部材120´の側面部分120a´の内側に収容され、かつ、成形面部材120´の側面部分120a´の内側に収容されたままの状態で左右方向にスライド可能となるために設けられている。
したがって、少なくとも、図17(a)に示すように、凹凸形成部材110´がプランジャ100´の内部に収容されている状態では、凹凸形成部材110´における凹部110a´の最奥部と、成形面部材120´の側面部分120a´の内壁との間には、凹凸形成部材110´の可動幅以上の間隙が確保される必要がある。
また、このような構成であることから、プランジャ100´においては、プランジャ100と比較して、凹凸形成部材110´と、成形面部材120´との摺動面が増えることになる。
より具体的には、プランジャ100´においては、図17(a)〜(b)に示すように、凹凸形成部材110´における凹部110a´に対して、成形面部材120´の側面部分120a´が嵌合することになるため、プランジャ100と比較して、摺動面が2つ増えることになる。
その結果、プランジャ100´は、プランジャ100の場合よりも、より安定的に凹凸形成部材110´をスライドさせることが可能となり、ひいては、より安定的な凹凸形状の形成に寄与することができる。
なお、プランジャを構成する各部材の形状やサイズに関しては、製造するガラス容器の形状によって様々であるため、特に限定されるものではないが、通常、プランジャの直径を10〜50mmの範囲内の値とすることが好ましく、プランジャの挿入部分の長さを10〜50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
(3)ブローヘッド
また、図18に示すブローヘッド27は、図9(b)に示すように、後述する冷却用金型20の内部の所定位置に収容された仕上形状のガラス容器32の内部に対して、第1の冷却エアー41を効率的に送風するための部材である。
かかるブローヘッド27は、図18(b)に示すように、第1の冷却エアー41を送風する送風孔28と、仕上形状のガラス容器32の内部に対して当該第1の冷却エアー41を吹出させるための吹出口(第1吹出口)29と、を備え、図9(b)に示すように、仕上形状のガラス容器32の口部32aやそれを支持する支持部21から離間して配置される。
これによって、送風孔28内を送風されてくる第1の冷却エアー41を、第1吹出口29を介して、仕上形状のガラス容器32の内部に供給するとともに、吹出された第1の冷却エアー41を、ブローヘッド27と、仕上形状のガラス容器32の口部32aおよび支持部21との間に設けられた間隙から効率的に排出することができる。
したがって、ブローアンドブロー成形やプレスアンドブロー成形のように、ブローエアーによって膨らませることなく、仕上形状のガラス容器の内側面から、効率的に冷却することができる。
また、このように配置されるブローヘッド27であれば、ブローヘッド27の内部に、第1の冷却エアー41の排出孔を設ける必要がなくなるために、内部加工を簡素化することができる。
なお、かかるブローヘッド27についても、上述した成形型等と同様に、鉄合金や真鋳、銅−ニッケル合金等を用いて構成することができる。
なお、図18は、ブローヘッド27の斜視図である。
また、図19(a)〜(b)に示すように、ブローヘッド27は、その内部に収容するためのクーリング部材27aを備えることが好ましい。
ここで、クーリング部材27aは、先端部に、所定の平坦部を有する円筒状部材であって、その先端部およびその近傍側壁に、多数の吹出孔27bを備えている。
したがって、第1の冷却エアー41は、クーリング部材27aに設けてある多数の吹出孔27bから、冷却用金型20の内部の所定位置に収容された仕上形状のガラス容器32の内部に対して、吹き付けられる。
そして、上述したように、吹出された第1の冷却エアー41は、ブローヘッド27と、仕上形状のガラス容器32の口部32aおよび支持部21との間に設けられた間隙から効率的に排出され、その過程で、仕上形状のガラス容器32を内面から、効果的に冷却することができる。
なお、図19(a)は、クーリング部材27aの平面図であり、図19(b)は、図19(a)に示すクーリング部材27aを点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印に沿った方向から眺めた場合の断面図である。
(4)冷却用金型
また、図20に示す冷却用金型20は、図9(b)に示すように、仕上形状のガラス容器32を内部に保持して、冷却するために使用される金型である。
かかる冷却用金型20は、図20に示すように、仕上形状のガラス容器32の口部32aを支持する支持部21と、仕上形状のガラス容器32の底部32bが載置される載置部22と、を備えている。
そして、かかる冷却用金型20は、仕上形状のガラス容器32の側面に対応する位置に配置される仕上型26と、仕上型26における口部に相当する位置に備えられた支持部21と、載置部としての底型22と、から構成されている。
この冷却用金型20については、プレス用金型11と異なり、仕上形状のガラス容器32を冷却するだけであって、かつ、仕上形状のガラス容器32と側方では直接接触しないことから、通常、鋳物、鉄合金、真鋳等からなり、その形状についても、製造するガラス容器の外形形状32に応じて、適宜変更することができる。
但し、上述した成形型11と同様に、冷却用金型20の内面に、ニッケル合金等からなるライニングを設けたり、離型剤を塗布したりすることも好ましい。
なお、図20は、冷却用金型20を垂直方向に切断した場合の断面図である。
また、支持部21は、仕上形状のガラス容器32の口部32aを支持して、冷却用金型20の内部に保持するための部材である。
また、図20に示す冷却用金型20においては、このような支持部21を仕上型26に備えた構成とされている。
かかる支持部21を備えた仕上型26は、図21(a)〜(b)に示すように、例えば二分割された二つの構成要素からなり、仕上形状のガラス容器32を挟み込むような構成とされている。
また、支持部21によって、仕上形状のガラス容器32の口部32aを支持するとともに、仕上形状のガラス容器32の外周面と、仕上型26とが接しないように、仕上形状のガラス容器32の外周面と、仕上型26との間に間隙35が設けられるように配置される。
これによって、仕上形状のガラス容器32の口部32a以外に冷却用金型20が接触することがないため、冷却温度にばらつきが生じることを有効に防ぐことができる。
また、かかる支持部21は、図9(b)に示すように、ブローヘッド27に対しても接しないように配置されており、第1の冷却エアー41を効率的に排出できるように構成されている。
なお、図21(a)〜(b)は、仕上型26の平面図であり、図21(c)は、図21(b)に示す仕上型26を、点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印に沿った方向から眺めた場合の断面図である。
また、図21(a)〜(c)に示すように、支持部21に、第2の冷却エアー43の排出孔21aを備えることが好ましい。
この理由は、下方側から吹出された第2の冷却エアー43を、仕上形状のガラス容器32の外周面と、仕上型26の間隙35における、底部分から口部分に至るすべての間隙35を挿通させることができ、仕上形状のガラス容器32の全体を均一に冷却させることができるためである。
したがって、第2の冷却エアー43が、仕上形状のガラス容器32に直接的に吹き付けられずに、良好な冷却効果を発揮できるため、製造されたガラス容器50の品質を著しく向上させることができる。
また、第2の冷却エアー43の排出孔として、仕上型26に対して内部加工を施す必要がなくなるために、冷却用金型20の構成を簡略化することができ、冷却用金型20の製造コストを低く抑えることができる。
また、載置部としての底型22は、仕上形状のガラス容器32の底部が載置される部材であり、仕上型26は、仕上形状のガラス容器32の側面に対応する位置に配置される部材である。
かかる底型22は、図22(a)〜(b)に示すように、第2の冷却エアー43を送風する送風孔24と、仕上形状のガラス容器32の外周面と仕上型との間に設けた間隙35に対して挿通させる第2の冷却エアー43を、直接吹き付けることなく、仕上形状のガラス容器32の下方側から吹出させるための第2吹出口25とを備えている。
なお、図22(a)は、底型22の平面図であり、図22(b)は、図22(a)に示す底型22を、点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印に沿った方向から眺めた場合の断面図である。
このような支持部21および載置部(底型)22を含む仕上型26を備えた冷却用金型20とすることにより、第2の冷却エアー43を、仕上形状のガラス容器32の下方側の第2吹出口25から所定方向(垂直方向)に吹出させることができるために、仕上形状のガラス容器32に対して直接吹き付けられることがなくなる。
したがって、第2の冷却エアー43の風圧等によって、仕上形状のガラス容器32の変形を有効に防ぐことができる。
また、第2吹出口25から吹出された第2の冷却エアー43を、仕上形状のガラス容器32と、仕上型26と、の間隙35に挿通させることより、第1の冷却エアー41と相まって、仕上形状のガラス容器32の内側面および外周面から、効率よくかつ均一に冷却させることができる。
さらに、仕上型26の内側面の表面状態や温度状態にかかわらず、得られるガラス容器50の表面に不要な凹凸等が形成されることがなくなるため、得られるガラス容器50の品質を向上させることができる。
一方、仕上形状のガラス容器32の下方側の底型22に、第2の冷却エアー43の第2吹出口25を備えた構成とすることにより、仕上形状のガラス容器32の側面に対応した仕上型26に第2の冷却エアー43の送風孔を設ける必要がなくなるとともに、底型22と仕上型26との送風孔の位置ずれ等を制御する必要もなくなる。
よって、冷却用金型20の構成を著しく簡略化できるとともに、冷却用金型20の製造コストを低く抑えることもできる。
また、冷却用金型20の温度については、仕上形状のガラス容器の冷却性や外観性、あるいは経済性等を考慮して定めることができるが、通常、仕上形状のガラス容器32の表面温度が500〜800℃の範囲内の値となるような温度とすることが好ましい。
この理由は、このように冷却用金型の内部における仕上形状のガラス容器の表面温度を所定範囲内の値とすることによって、所定値以上の最大肉厚部を有する仕上形状のガラス容器をワンプレスにて成形し、それを冷却した場合に発生する外観劣化や表面凹凸数をさらに低減することができるためである。
より具体的には、冷却用金型の温度が500℃未満となると、仕上形状のガラス容器を過度に冷却することになって、外観劣化が生じたり、表面凹凸の発生数が増加したり、さらには、第1の冷却エアーおよび第2の冷却エアーを過度に使用することになって、経済的に不利となる場合があるためである。
一方、冷却用金型の温度が800℃を超えると、仕上形状のガラス容器の冷却が不十分になって、逆に、後工程で、外観劣化が生じたり、表面凹凸の発生数が増加したりする場合があるためである。
したがって、冷却用金型の温度を550〜780℃の範囲内の値とすることがより好ましく、600〜750℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
本発明のガラス容器のワンプレス製造方法によれば、所定の凹凸形成部材を備えたプランジャを用いることによって、ワンプレス製造方法であるにもかかわらず、ガラス容器の内周面に対し、凹凸形状を形成することができるようになった。
したがって、ワンプレス製造方法であるにもかかわらず、逆さまにした場合であっても、ファンデーションやアイシャドー等の収容物の塊が容器外に落下することを効果的に抑制したガラス容器を製造できるばかりか、ガラス容器の内周面に対し、デザイン性の高い凹凸形状を付することもできるようになった。
10:インディビジュアルセクションマシーン、11:プレス用金型、12:ファンネル、15:回転装置、15a:アーム、20:冷却用金型、21:支持部、21a:排出孔、22:載置部、24:送風孔、25:第2吹出口、26:仕上型、27:ブローヘッド、27a:クーリング部材、28:送風孔、29:第1吹出口、31:ゴブ、32:仕上形状のガラス容器、32a:口部、32b:底部、35:間隙、41:第1の冷却エアー、43:第2の冷却エアー、50:ガラス容器、50a:口部、50b:本体部、60:内周面、62:凹凸形状、70:収容物の塊、100:プランジャ、110:凹凸形成部材、112:横溝、120:成形面部材、122:開口部、130:押圧部材、132:傾斜面、134:冷却エアー導入用の溝、140:第1のバネ部材、150:第2のバネ部材

Claims (10)

  1. 下記工程(A)〜(E)を含むことを特徴とするガラス容器のワンプレス製造方法。
    (A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、前記凹凸形成部材が内部に収容された状態で、前記ゴブに対して挿入する工程
    (B)前記凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、前記凹凸形成部材を前記プランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を形成する工程
    (C)前記凹凸形成部材を、前記プランジャの内部に収容する工程
    (D)前記凹凸形成部材が内部に収容された状態の前記プランジャを、前記内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程
    (E)前記内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程
  2. 前記プランジャが、前記凹凸形成部材と、前記凹凸形成部材を収容するための開口部を有する成形面部材と、前記成形面部材と移動可能に嵌合した押圧部材と、を含むとともに、前記押圧部材を前記成形面部材の内部に押圧することにより、前記凹凸形成部材を前記成形面部材における前記開口部を介して、前記プランジャの内部から外部に向かって押圧することを特徴とする請求項1に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  3. 前記押圧部材が、前記プランジャの先端方向に向かって傾斜してなる傾斜面を有するとともに、前記押圧部材を前記成形面部材の内部に押圧した際に、当該傾斜面により、前記押圧形成部材を前記成形面部材における前記開口部を介して、前記プランジャの内部から外部に向かって押圧することを特徴とする請求項2に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  4. 前記プランジャが、複数の凹凸形成部材を有するとともに、前記押圧部材が、前記凹凸形成部材の数と同数の傾斜面を有することを特徴とする請求項3に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  5. 前記押圧部材が、当該押圧部材の内部に設けられた冷却エアー導入通路と、前記冷却エアー導入通路内の冷却エアーを前記押圧部材の外部に流出させるための冷却エアー孔と、を有するとともに、前記押圧部材の傾斜面が、前記冷却エアー孔から流出した冷却エアーを、前記押圧部材と、前記凹凸形成部材と、の間に通すための冷却エアー溝を有することを特徴とする請求項3または4に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  6. 前記凹凸形成部材が、前記押圧部材を前記成形面部材の内部に押圧したとき以外は、前記成形面部材における前記開口部の内部に収容された状態となるように、前記凹凸形成部材が、バネ部材により付勢されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  7. 前記凹凸形成部材が、前記押圧部材を前記成形面部材の内部に押圧したとき以外は、前記成形面部材における前記開口部の内部に収容された状態となるように、前記押圧部材が、前記バネ部材を第1のバネ部材とした場合に、当該第1のバネ部材とは別のバネ部材である第2のバネ部材により付勢されていることを特徴とする請求項6に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  8. 前記凹凸形成部材が、ゴブ面との接触面に横溝を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  9. 前記成形面部材における前記開口部の合計面積をS1(mm2)とし、前記仕上形状のガラス容器の内部の面積をS2(mm2)とした場合に、S1/S2を0.4以下の値とすることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載のガラス容器のワンプレス製造方法。
  10. 内周面に凹凸形状を有するガラス容器であって、
    下記工程(A)〜(E)を含むガラス容器のワンプレス製造方法によって得られてなるガラス容器。
    (A)プレス用金型に対してゴブを投入した後、内部に収容可能に設けられた凹凸形成部材を備えたプランジャを、前記凹凸形成部材が内部に収容された状態で、前記ゴブに対して挿入する工程
    (B)前記凹凸形成部材に接触したゴブ面に対して、前記押圧形成部材を前記プランジャの内部から外部に向かって押圧し、内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を成形する工程
    (C)前記凹凸形成部材を、前記プランジャの内部に収容する工程
    (D)前記凹凸形成部材が内部に収容された状態の前記プランジャを、前記内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器から引き抜く工程
    (E)前記内周面に凹凸形状を有する仕上形状のガラス容器を、冷却用金型に移送し、冷却する工程
JP2014510995A 2013-06-06 2013-08-27 ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器 Active JP5666059B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014510995A JP5666059B1 (ja) 2013-06-06 2013-08-27 ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013119435 2013-06-06
JP2013119435 2013-06-06
JP2014510995A JP5666059B1 (ja) 2013-06-06 2013-08-27 ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器
PCT/JP2013/072788 WO2014196090A1 (ja) 2013-06-06 2013-08-27 ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5666059B1 JP5666059B1 (ja) 2015-02-12
JPWO2014196090A1 true JPWO2014196090A1 (ja) 2017-02-23

Family

ID=52007761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014510995A Active JP5666059B1 (ja) 2013-06-06 2013-08-27 ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9969642B2 (ja)
EP (1) EP2987773B1 (ja)
JP (1) JP5666059B1 (ja)
WO (1) WO2014196090A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD765446S1 (en) * 2014-04-16 2016-09-06 Eric James Fell Rack for mounting on an industrial gas tank
USD787325S1 (en) * 2014-07-16 2017-05-23 Lunatec, Inc. Pressurizing sprayer
FR3043398B1 (fr) * 2015-11-09 2017-12-29 Arc Int France Procede de fabrication d’un article en verre creux
FR3052768B1 (fr) * 2016-06-17 2020-11-06 Pochet Du Courval Procede de fabrication d'un article en verre
USD840242S1 (en) 2017-01-05 2019-02-12 Target Brands, Inc. Container with cap
USD838184S1 (en) 2017-01-05 2019-01-15 Target Brands, Inc. Container with cap
USD836432S1 (en) 2017-01-05 2018-12-25 Target Brands, Inc. Container cap
USD837060S1 (en) 2017-01-05 2019-01-01 Target Brands, Inc. Container with cap
US11174187B2 (en) * 2017-01-30 2021-11-16 Koa Glass Co., Ltd Glass container and one-press method for producing glass container
IT202200003137A1 (it) * 2022-02-21 2023-08-21 Vetreria Di Borgonovo S P A Procedimento per lo stampaggio e la produzione di vetro cavo, in particolare di un tappo di vetro con una protuberanza sagomata, e corrispondente apparecchiatura di stampaggio

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1995662A (en) * 1933-08-18 1935-03-26 Carr Lowrey Glass Co Plunger
JPH0729776B2 (ja) * 1988-12-15 1995-04-05 石塚硝子株式会社 中空ガラス製品の成形方法
JP3809630B2 (ja) 1999-01-20 2006-08-16 興亜硝子株式会社 製瓶方法及び製瓶装置
KR101131186B1 (ko) * 2008-08-07 2012-03-28 코아 가라스 가부시키가이샤 글라스 용기의 원 프레스 제조 방법
FR2975987B1 (fr) * 2011-06-06 2014-12-05 Pochet Du Courval Dispositif et procede de marquage interne d'un article en verre creux
FR2975988B1 (fr) * 2011-06-06 2014-12-05 Pochet Du Courval Dispositif et procedes de fabrication d'un article en verre creux.
FR2983849B1 (fr) 2011-12-09 2015-08-07 Pochet Du Courval Procede et dispositif de fabrication d'un article en verre creux

Also Published As

Publication number Publication date
JP5666059B1 (ja) 2015-02-12
EP2987773A4 (en) 2017-03-01
US20160083280A1 (en) 2016-03-24
EP2987773A1 (en) 2016-02-24
EP2987773B1 (en) 2018-02-28
WO2014196090A1 (ja) 2014-12-11
EP2987773A8 (en) 2016-04-06
US9969642B2 (en) 2018-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5666059B1 (ja) ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器
JP5113904B2 (ja) ガラス容器のワンプレス製造方法
JP6317860B2 (ja) ガラス容器の製造方法
CN103159394B (zh) 用于生产中空玻璃制品的方法和装置
TW200920658A (en) Narrow neck glass container with internal embossments and method of manufacture
TW201429752A (zh) 微粒編碼容器
BR102012013535B1 (pt) Dispositivo e processo de marcação interna de um artigo de vidro oco
CN104718164B (zh) 用于制造由薄玻璃制成的中空制品的加工方法和机器
BR102012013534A2 (pt) Dispositivo e processo de fabricação de um artigo de vidro oco
JP2014509582A (ja) 薄肉中空ガラス製品を製造する方法及び装置
JP2014237553A (ja) ガラス容器のワンプレス製造方法
JP7123691B2 (ja) 底型及び底型を使用したガラス容器の製造方法
JP7194086B2 (ja) ガラスびん製造装置及びガラスびんの製造方法
JP2016117631A (ja) ガラス容器のワンプレス製造方法およびガラス容器
JP2007176731A (ja) ガラス成形用金型、それを用いたガラス加工方法及びガラス容器の製造方法、それにより得られたガラス成形体及びガラス容器並びにそのガラス容器入り製品
SK7294Y1 (sk) Spôsob výroby skleného výrobku s tvarovaným štýlkom, zariadenie na jeho vykonávanie a sklený výrobok
JP4799381B2 (ja) びんの製造方法
US20170044043A1 (en) One-Press Manufacturing Method for Glass Container
JP2013111959A5 (ja) 成形品製造装置および製造方法
JP2003095671A (ja) プランジャ及びガラス食器の成形方法
JP2009286443A (ja) ブロー成形容器と成形方法
JP4737871B2 (ja) ガラス容器の製造方法
JP2020090399A (ja) ガラス容器の製造方法及びガラス容器
US20190218129A1 (en) Method of manufacturing glass container
JP2004224697A (ja) 口型

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140305

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140305

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5666059

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250