JP4737871B2 - ガラス容器の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部突起を有するガラス容器の製造方法に関し、より詳細には、光の内部反射性に優れたガラス容器が効率的に得られるガラス容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラスは化学的に安定で、透明性に優れていることから、装飾品や容器等の形成に使用される汎用材料であり、例えば、容器に使用された場合にあっては、内容物に対して、優れた保護性や装飾性を得ることができる。
しかしながら、近年の生活環境や生活感の多様化に伴い、装飾性や光の内部反射性がさらに向上したガラスが求められている。すなわち、ガラス表面に複雑な模様や形状を施したり、あるいはガラス容器自体を変形させたり、さらには外表面に突起部を設けるなどしたガラス容器が提案されている。
ただし、このような複雑な形状等を有するガラスは、耐衝撃性が不十分であって、割れやすかったり、あるいは、従来の製造設備が使用できずに、経済的に不利であったりするといった問題が見られた。また、ガラス表面に複雑な模様や形状を施した場合、平滑なガラス表面と比較して、逆にガラス表面に塗装することが困難となったり、過度に制約されたりする場合が見られた。
さらに、通常のガラス容器、例えばガラスビンは、その底面が実質的に平らであるため、取り扱いが容易でない場合が見られた。すなわち、ガラスビンを移送したり、ガラスビンの表面に回転塗装したりする場合、開口したビン口をつまみ部とするため、ビン口が損傷するおそれがあり、移送速度や塗装速度が制限されるなどの問題が見られた。
【0003】
一方、ガラス容器は、通常、一度のブロー成形により製造されているが、内部突起を有するガラス容器についても、かかるブロー成形法を適用することが提案されている。
しかしながら、比較的高い内部突起を有するガラス容器を、一つのバッフルを用いてブロー成形により製造しようとした場合、エアーを均一に吹き込むことが困難であり、内部突起を所定形状に形成することが容易でなかった。
また、エアーを均一に吹き込むことができないと、内部突起の肉厚についても均一化せず、内部突起を有するガラス容器の耐衝撃性や光の内部反射性が低下するといった問題も見られた。
また、バッフルのみを用いて、内部突起を形成しようとすると、バッフルの凹凸と、成形したガラス容器とが、焼付いてしまい、ガラス容器の取り出しが困難となるという問題も見られた。
さらに、内部突起の高さを高くする場合に、ガラス関係の規定書であるMHART DATA SHEET(I.S.−425−2−650)から判断すると、ファンネルの幅(“A”値)に応じたファンネルの取り付け位置を示す“F”値を、比較的大きくしなければならないという設計上の問題も見られた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の発明者らは、上記の問題に鑑み鋭意検討したところ、内部突起を有するガラス容器を提案するとともに、内部突起の高さや形状等を特定することにより、ガラスの装飾性や光の内部反射性に優れるとともに、取り扱いが容易となり、しかも従来の製造設備を用いて容易に製造できることを見出したものである。
よって、本発明の目的は、装飾性や光の内部反射性に優れるとともに、取り扱いが容易であり、しかも従来の製造設備を用いて容易に製造可能な内部突起を有するガラス容器を提供することである。
また、本発明の別の目的は、装飾性や光の内部反射性に優れるとともに、取り扱いが容易であり、しかも従来の製造設備を用いて容易に製造可能であり、すなわち、比較的大きな内部突起を有するガラス容器であっても、効果的に得られる製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、底面から突出している内部突起を有するガラス容器の製造方法であり、ガラス容器が、ビン口を有するボトルネック型のガラスビンであるとともに、ガラス容器の高さをA1(mm)とし、内部突起の高さをA2(mm)としたときに、A2/A1の比率が0.1〜0.8の範囲内の値であり、かつ、粗型、ファンネルおよびバッフルを用いて溶融ガラスから粗形状のガラス容器を成形するための第1の工程と、仕上げ型およびボトムを用いて最終的なガラス容器を成形するための第2の工程とを含み、第1の工程において使用するバッフルの高さをB1とし、第2の工程において使用するボトムの高さをB2としたときに、B1/B2の値を0.1〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とするガラス容器の製造方法が提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、このように実施することにより、内部突起の肉厚の制御が容易になり、結果として、得られるガラス容器の装飾性や光の内部反射性が安定化および均一化するとともに、生産速度を上げて製造することも可能である。
【0006】
また、本発明のガラス容器の製造方法を実施するにあたり、溶融ガラスからガラス容器を成形する際に、ボトムの先端部を冷却することが好ましい。
このように実施することにより、ボトムと、溶融ガラスとが固着することが少なくなり、生産速度を上げてガラス容器を製造することが可能である。
【0007】
また、本発明のガラス容器の製造方法を実施するにあたり、ボトムとして、先端部にニッケル材料がライニングしてあるボトムを使用することが好ましい。
このように実施することにより、離型効果および冷却効果を有するライニングの働きにより、ボトムと、溶融ガラスとが焼付くことがさらに少なくなり、生産速度をさらに上げてガラス容器を製造することが可能である。
【0008】
【発明の実施形態】
[第1の参考形態]
第1の参考形態は、内部突起を有するガラス容器であって、当該ガラス容器の高さをA1(mm)とし、前記内部突起の高さをA2(mm)としたときに、A2/A1の比率を0.1〜0.8の範囲内の値としたガラス容器である。
以下、構成材料等に分けて具体的に説明する。
【0009】
1.ガラス容器
(1)形状
ガラス容器の形状は特に制限されるものでなく、用途に応じて、ボトルネック型のガラスビン、矩形状のガラスビン、円筒状のガラスビン、異形のガラスビン、矩形状のガラス箱、円筒状のガラス箱、異形のガラス箱等が挙げられる。
なお、好ましいガラス容器の一例を図1に示す。外形がボトルネック型のガラスビン10であって、上方からビン口14、胴体16、および底部18から構成されており、底部18の上面に、後述するダイヤモンド錘からなる内部突起が設けてある構成である。
【0010】
また、ガラス容器の高さ(A1と称する場合がある。)についても、適宜変更することができるが、このガラス容器の高さを、例えば、20〜150mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、ガラス容器の高さが20mm未満の値となると、内部突起を形成することが困難となったり、あるいは、内部突起を設けた場合であっても、内部突起の大きさが過度に制限されたり、優れた装飾性や光の内部反射性が得られない場合があるためである。
一方、ガラス容器の高さが150mmを超えると、内部突起を設けた場合に、ガラス容器の耐衝撃性が著しく低下する場合があるためである。
したがって、ガラス容器の高さを、30〜100mmの範囲内の値とすることがより好ましく、40〜80mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0011】
(2)材質
また、ガラス容器を構成するガラスの種類についても特に制限されるものでなく、例えば、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス、鉛ガラス(クリスタルガラス)、石英ガラス、およびリン酸ガラス等が挙げられる。
なお、より精度の高い内部突起を容易に形成することができることから、ソーダガラスを使用することがより好ましい。
【0012】
また、ガラス容器を構成するガラスとして、無色透明ガラスを用いることも好ましいが、着色透明ガラスや着色半透明ガラスを用いることも好ましい。
無色透明ガラスを用いた場合には、ガラス容器内に収容する内容物の色を外部で十分に認識できるとともに、光の内部反射を利用して、内容物の色を鮮やかに認識することができる。
一方、着色透明ガラスや着色半透明ガラスを用いた場合には、光の内部反射を利用して、内容物の色を加味して、装飾性により優れたガラス容器を得ることができる。
【0013】
2.内部突起
(1)高さ
第1の実施形態のガラス容器において、内部突起の高さ(A2と称する場合がある。)をガラス容器の高さ(A1)を考慮して定め、A2/A1の比率を0.1〜0.8の範囲内の値とする。
この理由は、かかるA2/A1の比率が0.1未満の値となると、内部突起による光の内部反射性が著しく低下したり、ガラス容器の取り扱い性が低下したりするためである。
一方、かかるA2/A1の比率が0.8を超えると、得られるガラス容器の耐衝撃性が低下したり、製造が困難となったりするためである。
したがって、ガラス容器における光の内部反射性等と、耐衝撃性等とのバランスがより良好となるため、かかるA2/A1の比率を0.2〜0.7の範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜0.6の範囲内の値とすることがさらに好ましく、0.4〜0.6の範囲内の値とすることが最も好ましい。
なお、ガラス容器の高さは、図1に示すガラス容器10の例では、ビン口14の長さを除いたA1で示される距離であり、すなわち、内部突起12の高さは、図1に示すガラス容器10の例では、ガラス容器の底面15から内部突起の頂点までのA2で示される距離である。
【0014】
ここで、図9を参照して、ガラス容器の高さ(A1)に対する内部突起の高さ(A2)の比率(A2/A1)と、光の内部反射性(相対値)および耐衝撃性(相対値)との関係をそれぞれ説明する。
すなわち、図9の横軸に、A2/A1の比率を採って示してあり、縦軸に、光の内部反射性および耐衝撃性の評価点を数値化して(◎:5点、○:3点、△:1点、×:0点)示してある。
そして、図9から容易に理解できるように、A2/A1の比率が約0.1〜0.8の範囲内の値であれば、光の内部反射性および耐衝撃性とも、実用上許容できる程度の数値が得られ、0.2〜0.7の範囲内の値であれば、光の内部反射性および耐衝撃性とも、相対値として1以上の数値が得られている。
また、A2/A1の比率が0.3〜0.6の範囲内の値であれば、光の内部反射性および耐衝撃性とも、相対値として3以上の数値が得られ、0.4〜0.6の範囲内の値であれば、光の内部反射性および耐衝撃性とも、相対値として4以上の高い数値が得られることが確認された。
【0015】
また、内部突起の高さ(A2)、すなわちガラス容器の底面から内部突起の頂点までの長さを具体的に、10〜60mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる内部突起の高さが10mm未満の値となると、内部突起による光の内部反射の割合が著しく低下したり、ガラス容器の取り扱い性が低下したりする場合があるためである。
一方、内部突起の高さが60mmを超えると、得られるガラス容器の耐衝撃性が低下したり、製造が困難となったり場合があるためである。
したがって、ガラス容器における光の内部反射性等と、耐衝撃性等とのバランスがより良好となるため、ガラス容器における内部突起の高さを20〜50mmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜40mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0016】
(2)体積
また、内部突起の体積(容積)は特に制限されるものではないが、例えば、ガラス容器の体積をD1とし、内部突起の体積をD2としたときに、D2/D1の比率を0.1〜0.7の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるD2/D1の比率が、0.1未満となると、内部突起による光の内部反射性が低下する場合があるためであり、一方、かかるD2/D1の比率が、0.7を超えた値となると、ガラス容器の耐衝撃性が低下する場合があるためである。
したがって、D2/D1の比率を0.2〜0.6の範囲内の値とすることがより好ましく、D2/D1の比率を0.25〜0.5の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0017】
(3)形状
また、内部突起の形状は特に制限されるものではないが、例えば、三角錘、図6に示すような円錐、図1に示すようなダイヤモンド錐、図7に示すような四角錐、および図8に示すようなハート型等が挙げられる。
なお、各図面において、ガラス容器の外形と区別するために、内部突起12、66、76、86の輪郭を点線で示してある。また、図8(b)において、ハート型の内部突起86の形状が容易に理解できるように、ハート型の内部突起の平面図を併せて示す。
このように内部突起の形状が四角錘(他の多角錐を含む。)や円錐であれば、比較的容易に形成できるという利点がある。
また、内部突起の形状がダイヤモンド錐やハート型であれば、より優れた装飾性や光の内部反射性が得られるという利点がある。
【0018】
(4)構造
また、内部突起は、中実構造(非中空)であっても良く、あるいは中空構造であっても良い。
ただし、内部突起を中空構造とすることにより、中実構造とした場合よりも内部突起の重量の軽減を図ることができる。すなわち、内部突起を中空構造とすることにより、得られるガラス容器の軽量化を図ることができる。したがって、ガラス容器の軽量性を確保することから、内部突起を中空構造とすることがより好ましいと言える。
また、内部突起を中空構造とすることにより、この中空部分に、ガラス容器と異なるガラス材料、着色樹脂材料、透明樹脂材料、紙材料、金属材料、セラミック材料あるいは液体材料等の一つまたは二つ以上の組み合わせを充填することもできる。さらに、内部突起の中空部分に、ガラス微粒子やガラス繊維を充填した後、さらにこれらの充填物を固定するために、中空部分の開口部にテープ類やプレートを積層することも好ましい。したがって、内部突起を中空構造として、そこに充填物を挿入することにより、ガラス容器の装飾性や光の内部反射性をより高めることができる。
また、内部突起を中空構造とすることにより、この中空部分に、電球や発光部材を取り付けることが可能である。したがって、発光機能を有する内部突起が提供でき、結果として、ガラス容器の装飾性や光の内部反射性をより高めることができる。すなわち、ガラス容器の装飾性や光の内部反射性からも内部突起を中空構造とすることが好ましいと言える。
また、内部突起を中空構造とすることにより、ブロー成型法を用いて、比較的容易に形成することができる。したがって、製造面からも内部突起を中空構造とすることが好ましいと言える。
【0019】
(5)位置および数
また、内部突起の位置および数は、特に制限されるものでなく、ガラス容器の任意の位置に、1個あるいは複数個形成することができる。すなわち、内部突起の位置は、ガラス容器の底面、側面あるいは縁部のいずれであっても良く、数についても、1個以上形成することができる。
ただし、内部突起が、図1および図6〜図8に示すように、それぞれのガラス容器の底面15、68、78、88から突出していることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、ガラス容器の耐衝撃性が低下するおそれがより少なくなり、また、従来の製造設備を用いて容易にブロー成形等により製造することも可能なためである。
また、形成を容易とするために、内部突起の数は、3個以下の数とすることが好ましく、2個以下の数とすることがより好ましく、1個とすることがさらに好ましい。
【0020】
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、図10に示すように、粗型43、ファンネル30およびバッフル20を用いて溶融ガラス31から粗形状のガラス容器101を成形するための第1の工程と、仕上げ型103およびボトム104を用いて最終的なガラス容器を成形するための第2の工程とを含み、第1の工程において使用するバッフルの高さをB1とし、第2の工程において使用するボトムの高さをB2としたときに、B1/B2の値を0.1〜0.8の範囲内の値としたガラス容器の製造方法である。
すなわち、底面から突出している内部突起を有するガラス容器の製造方法であり、ガラス容器が、ビン口を有するボトルネック型のガラスビンであるとともに、ガラス容器の高さをA1(mm)とし、内部突起の高さをA2(mm)としたときに、A2/A1の比率が0.1〜0.8の範囲内の値であり、かつ、粗型、ファンネルおよびバッフルを用いて溶融ガラスから粗形状のガラス容器を成形するための第1の工程と、仕上げ型およびボトムを用いて最終的なガラス容器を成形するための第2の工程とを含み、第1の工程において使用するバッフルの高さをB1とし、第2の工程において使用するボトムの高さをB2としたときに、B1/B2の値を0.1〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とするガラス容器の製造方法である。
以下、構成要件等に分けて具体的に説明する。
【0021】
1.ブロー成形金型
第2の実施形態においては、ブロー成形により、精度良く、しかも高い生産性で内部突起を有するガラス容器を製造することができることから、図4および図10に示すような粗型43および仕上げ型103を使用することが好ましい。
したがって、以下、ブロー成形金型を、第1の工程で使用する粗型、ファンネルおよびバッフルと、第2の工程で使用する仕上げ型およびボトムとに分けて説明する。
【0022】
(1)粗型
粗型としては、所望のガラス容器の形状に応じて、適宜変更することができる。ただし、一例として、ダイヤモンド錘の内部突起を有するガラスビンをブロー成形する場合、図4および図10に示すようなブロー成形金型(粗型)43を使用して、粗形状のガラス容器101を形成することが好ましい。
ここで、図4に示される中心線を境に、(A)で表されるブロー成形金型の状態が、ビン口をブロー成形する際の粗型43と、ファンネル30と、バッフル20との位置関係を示しており、(B)で表されるブロー成形金型の状態が、ブロー成形の前後での、粗型43と、ファンネル30と、バッフル20との位置関係を示している。
また、ブロー成形する際に、粗型43の内面に対して、離型処理を施しておくことが好ましい。例えば、粗型の内面に、ニッケル合金等からなるライニングを設けたり、粗型の内面に、離型剤を塗布したりすることが好ましい。このように離型処理を施しておくことにより、精度良く、しかも高い生産性で内部突起を有するガラス容器を製造することができる。
さらに、粗型と、粗形状のガラス容器とが、溶着(焼付き)を生じないように、粗型を、その外部および内部、あるいはいずれか一方の部位から冷却できることが好ましい。
【0023】
(2)仕上げ型
仕上げ型についても、所望のガラス容器の形状に応じて、適宜変更することができる。一例として、図1に示すようなダイヤモンド錘の内部突起12を有するガラスビン10をブロー成形する場合、図10に示すようなブロー成形金型(仕上げ型)103を使用して、最終的に、所望の形状を有するガラス容器10、102を形成することが好ましい。
また、上述した粗型と同様に、仕上げ型の内面に、ニッケル合金等からなるライニングを設けたり、離型剤を塗布したり、あるいは、仕上げ型の外部および内部、あるいはいずれか一方から冷却できることが好ましい。
【0024】
2.ファンネル
ファンネルとしては、所望のガラス容器の形状や、ブロー成形金型の形状、あるいは溶融ガラス(パリソン)の取り出し口の形状等に応じて、適宜変更することができる。一例として、図3および図10に示すようなファンネル30を使用して、溶融ガラス(パリソン)31を粗型内に正確に挿入することが好ましい。
ここで、使用するファンネルの高さを、35〜56mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるファンネルの高さが35mm未満の値となると、バッフルのストローク量が過度に減少する場合があるためである。
一方、ファンネルの高さが56mm以上の値となると、ファンネルと、バッフルとが干渉する場合があるためである。例えば、図4(B)に示す位置関係の場合、バッフル20が回転降下する際に、バッフルの突起部分が、ファンネルの上方と干渉(接触)することになる。
なお、ファンネルの高さは、図3に示すファンネルの底面35から、上面相当位置36までの直線距離と定義される。
【0025】
なお、ガラス関係の規定書であるMHART DATA SHEET(I.S.−425−2−650)中、ファンネルの取り付け位置は、“F”値で表され、ファンネルの幅(“A”値)に応じて、“F”値の最低値が規定されている。そして、ファンネルの幅(“A”値)が77.8mmの場合、“F”値として、58mm以上と規定されている。
一方、本発明においては、ファンネルの幅が78mm前後であっても、ファンネルの取り付け位置を示す“F”値を、35〜56mmの範囲内の値としている。したがって、本発明のガラス容器は、MHART DATA SHEETの規定する“F”値の範囲をはずれることになる。
しかしながら、本発明においては、粗型の高さ、およびファンネルと粗型との間のクリアランスを厳格に制御することにより、MHART DATA SHEETの規定する“F”値の範囲をはずれても、ファンネルと、バッフルとが干渉せずに、所定の内部突起を有するガラス容器を製造できることが判明している。
【0026】
3.バッフルおよびボトム
第2の実施形態では、第1の工程ではバッフルを使用し、第2の工程ではボトムを使用するとともに、それらの高さを異ならせることを特徴としている。
【0027】
(1)バッフル
バッフルとしては、所望のガラス容器の形状やブロー成形金型の形状等に応じて、適宜変更することができる。
但し、一例として、ダイヤモンド錘や多角錘等の内部突起を有するガラスビンをブロー成形する場合、図2および図10に示すようなバッフル20を使用して、粗型43とともに、粗形状の内部突起を有するガラスビン101を形成することが好ましい。
【0028】
ここで、バッフルの高さを、後述するボトムの高さよりも低くすることが好ましい。
この理由は、バッフルの高さが、ボトムの高さよりも高くなると、内部突起の形成の際に、内部突起を所定形状に制御することが困難となったり、内部突起の肉厚の制御が困難となったり、そのため、耐衝撃性が低下する場合があるためである。
したがって、バッフルの高さを、ボトムの高さ(100%)に対して、10〜90%の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜80%の範囲内の値とすることがさらに好ましく、30〜70%の範囲内の値とすることが最も好ましい。
なお、バッフルの高さは、バッフルの頂点から、突起22を設けてある設置面までの直線距離と定義され、図2に示されるバッフル20の場合、B1で表される直線距離である。
【0029】
また、バッフルの高さをB1(mm)とし、後述するボトムの高さをB2(mm)としたときに、B1/B2の比率を0.1〜0.8の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるB1/B2の比率が0.1未満の値となると、ボトムを用いてブロー成形した場合に、内部突起が損傷する場合があり、比較的高い内部突起を実質的に形成することが困難となるためである。
一方、かかるB1/B2の比率が0.8を超えると、バッフルを用いてブロー成形した場合に、内部突起が損傷する場合があり、比較的高い内部突起を実質的に形成することが困難となるためである。
したがって、かかるB1/B2の比率を0.2〜0.7の範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜0.6の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0030】
また、バッフルの高さを具体的に、10〜40mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、バッフルの高さが10mm未満の値となると、得られる内部突起による光反射の割合が著しく低下したり、ガラス容器の取り扱い性が低下したりする場合があるためである。
一方、バッフルの高さが40mmを超えると、得られる内部突起の耐衝撃性が低下する場合があるためである。
したがって、かかるバッフルの高さを20〜40mmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜40mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0031】
(2)ボトム
第2の工程で使用するボトムの形態についても、所望のガラス容器の形状やブロー成形金型の形状等に応じて、適宜変更することができる。
例えば、ダイヤモンド錘や多角錘の内部突起を有するガラスビンを最終的にブロー成形する場合、図10に示すようなボトム104を使用して、仕上げ型103とともに、最終的なガラス容器102を形成することが好ましい。
【0032】
1)高さ
ここで、ボトムについて、少なくともその高さをバッフルの高さよりも高くすることが好ましい。
このように構成することにより、内部突起の肉厚の制御が容易になり、装飾性や光の内部反射性が安定化および均一化するとともに、生産速度を上げて製造することも可能となるためである。
また、ボトムの高さを具体的に、10〜40mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、ボトムの高さが10mm未満の値となると、得られる内部突起による光の内部反射性が著しく低下したり、ガラス容器の取り扱い性が低下したりする場合があるためである。
一方、ボトムの高さが40mmを超えると、得られる内部突起の耐衝撃性が低下したり、製造が困難となったりする場合があるためである。
したがって、かかるボトムの高さを20〜40mmの範囲内の値とすることがより好ましく、25〜40mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、ボトムの高さについても、バッフルと同様に、その頂点から、突起を設けてある設置面までの直線距離と定義され、図5に示すボトム50の場合、B2で表される直線距離である。
【0033】
2)冷却
また、ボトムの先端部、すなわち、ブロー成形の際に、ボトムにおける内部突起を形成する部位を冷却することが好ましい。
この理由は、内部突起を形成する部位を冷却することにより、ガラスの固化を進め、成形されたガラス容器と、内部突起を形成する部位との焼付けを効果的に防止できるためである。
具体的に、図10(e)に示すように、ボトム104の先端部に、冷却剤の噴出ノズル105を埋設しておくことが好ましい。そして、この噴出ノズル105から、冷却剤、例えばエアーをボトム104の先端部に向かって吹き付けることにより、内方から冷却することが好ましい。
このように構成することにより、例えば、ボトムの先端部を800℃以下の温度とすることができ、より好ましくは、700℃以下の温度とすることができ、さらに好ましくは、600℃以下の温度とすることができる。したがって、上述したように、成形されたガラス容器と、内部突起を形成する部位との焼付けを効果的に防止することができる。
【0034】
3)ライニング
また、図5に示すように、ボトム50の先端部の周辺に、ライニング51として、ニッケルを主成分としたセラミック材料を積層してあることが好ましい。
この理由は、内部突起を形成する部位に対して、ライニングを施すことにより、成形されたガラス容器と、内部突起を形成する部位との焼付けを効果的に防止できるためである。
なお、ライニングの厚さを、焼付けの防止効果と、ブロー成形されるガラス容器の精度との関係で、例えば、10〜10,000nmの範囲内の値とすることが好ましい。
【0035】
4.工程
以下に、第2の実施形態におけるガラス容器の製造方法を実施するための工程を、図10(a)〜(e)を適宜参照しながら詳細に説明する。
【0036】
(1)粗型の設置工程
図10(a)に示すように、粗型43を製造ライン等の所定場所に設置(準備)する工程である。そして、粗型の設置工程は第1の工程の一部である。
ここで、設置する粗型としては、1(1)で上述したような粗型の態様とすることが好ましい。
また、ビン口に相当する部分に、図10(a)に示すように、プランジャー40を設けておくことが好ましい。この理由は、プランジャー40を介して、エアーの吹き込み口を容易に設けることができるためである。
【0037】
(2)ファンネルの設置工程および溶融ガラス(パリソン)の挿入工程
図10(b)に示すように、ファンネル30を、粗型43と、溶融ガラスの塊の取り出し口(図示せず。)との間に設置(準備)し、溶融ガラスの塊(パリソン)31を粗型43内に挿入する工程である。そして、これらの工程も、第1の工程の一部である。
ここで、粗型43上に、ファンネル30を設置するにあたり、製造ライン等においては、ファンネルアーム(図示せず。)を介して、回転移動しながら粗型43上に、降下させることが好ましい。このように設置することにより、ファンネルと、後述するバッフルとの干渉を有効に防止することができるためである。
また、通常は、ファンネル30の中心部を通過して、溶融ガラスの塊31を粗型43内に挿入することが好ましい。このように実施すると、所望の形状を有するガラス容器が得られやすくなるためである。
【0038】
(3)バッフルの設置工程およびネジ口の成形工程
図10(c)に示すように、ファンネル30の上方に、バッフル20を設置(準備)するとともに、バッフル20の側からエアーを吹き付け、ネジ口を成形する工程である。そして、これらの工程も、第1の工程の一部である。
ここで、バッフル20を設置するにあたり、製造ライン等においては、粗型43およびファンネル30の上に、バッフルアーム(図示せず。)を介して、回転移動しながら降下させることが好ましい。このように設置することにより、バッフル20を迅速に設置しても、前述したファンネル30との干渉を有効に防止することができるためである。
また、バッフル20の側からエアーを吹き付けるにあたり、バッフル20の両翼に設けた、吹き付け口21を利用することが好ましい。
なお、この段階では、バッフル20と、溶融ガラスとは、直接接触しないことが好ましい。すなわち、バッフル20と、溶融ガラスとが接触していると、吹き付け口21から粗型43の内部にエアーを吹き込んだ際に泡が生じ、ネジ口の成形工程の実施が困難となる場合があるためである。
【0039】
(4)概略の内部突起を有するガラス容器の成形工程
バッフル20を、粗型43に対して直接的に配置した後、概略形状の内部突起を有するガラス容器を形成する工程である。そして、この工程も、第1の工程の一部である。
すなわち、バッフル20を一時的に粗型43からはずすとともに、その間にファンネル30を除去し、図10(d)に示すように、概略直接的の内部突起等を形成するために、ビン口側からブロー成形する工程である。
【0040】
(5)ブロー成形工程
仕上げ型103およびボトム104の設置を行った後、粗形状のガラス容器101を、仕上げ型103の下方に移送するとともに、図10(e)に示すように、所望のガラス容器102を最終的にブロー成形する工程である。そして、このブロー成形工程は、第2の工程の一部である。
この段階で、上述したように、ボトム104が、バッフル20よりも、その突起高さが高いものの、バッフル20によって、ガラス容器の内部突起に相当する部位の概略形状が成形されているために、ボトム104によって、容易に所望の高さの内部突起を形成することができる。
なお、仕上げ型103およびボトム104を用いたブロー成形工程においても、ボトム104の先端部に設けてある噴出ノズル105から、冷却剤、例えばエアーをボトム104の先端部に吹き付けることにより、内方から冷却することが好ましい。
このように冷却すると、成形されたガラス容器と、内部突起を形成する部位との焼付けを効果的に防止することができるためである。
【0041】
【実施例】
以下に実施例を掲げて、本発明の内容を更に詳しく説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、これら実施例のみの記載に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において適宜変更することができる。
【0042】
[実施例1]
1.ガラス容器の作成
(1)第1の工程
図10(a)および図10(b)に示すように、粗型43およびファンネル30をそれぞれ準備するとともに、重ねて設置した。次いで、粗型43上に配置されたファンネル30を介して、溶融ガラスの取り出し口(図示せず。)から溶融ガラスの塊(パリソン)31を粗型43内に挿入した。
その後、図10(c)に示すように、ファンネル30の上方に、バッフル20を設置した。次いで、バッフル20の吹き付け口21を利用して、エアーを挿入し、いわゆるブロー成形によりネジ口を形成した。その後、バッフル20を一時的に粗型43からはずすとともに、ファンネル30を除去した。そして、図10(d)に示すように、バッフル20を、直接的に粗型43に対して配置し、概略形状の内部突起を有するガラス容器101をブロー成形し、第1の工程を終了した。
【0043】
(2)第2の工程
次いで、図10(e)に示すように、仕上げ型103およびボトム104を所定場所に設置した後、第1の工程で得られた粗形状のガラス容器101を、仕上げ型103内に、ビン口の向きを逆転させて配置した。
次いで、ビン口側のノズル106からエアーを挿入する一方、ボトム104の先端部を、内部からエアー冷却しながら、ダイヤモンド錘の内部突起を有するガラス容器(ボトルネック型のガラスビン)102を、ブロー成形により形成した。
そして、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1が0.7であり、具体的にはガラスビンの高さ(A1)が50mmであり、ガラスビンの底部に設けた内部突起の高さ(A2)が35mmであるボトルネック型のガラスビン102を作製した。
【0044】
2.ガラス容器の評価
(1)評価1(光の内部反射性)
暗室中で、高さの半分まで水を収容したガラス容器内に、外部からスポット光(直径10mm)を入射させ、光の内部反射性を目視にて観察し、以下の基準により評価した。
◎:光の内部反射性が顕著に観察される。
○:光の内部反射性が十分に観察される。
△:光の内部反射性が少々観察される。
×:光の内部反射性が全く観察されない。
【0045】
(2)評価2(耐衝撃性)
得られたガラス容器の耐衝撃性を、以下の基準により、評価した。
◎:ガラス容器を2m上空から落下させても内部突起が破壊しない。
○:ガラス容器を1m上空から落下させても内部突起が破壊しない。
△:ガラス容器を50cm上空から落下させても内部突起が破壊しない。
×:ガラス容器を50cm上空から落下させると、内部突起が破壊する。
【0046】
(3)評価3(外観性)
得られたガラス容器の外観性を、以下の基準により、評価した。
◎:ガラス容器が所望形状であって、肉厚のばらつきも全く観察されない。
○:ガラス容器がほぼ所望形状であって、肉厚のばらつきがわずかに観察される。
△:ガラス容器が所望形状に近いが、肉厚のばらつきが少々観察される。
×:ガラス容器が所望形状と異なり、肉厚のばらつきが顕著に観察される。
【0047】
(4)評価4(取り扱い性)
得られたガラス容器の取り扱い性を、以下の基準により、評価した。
◎:内部突起部に中指を挿入して、ガラスビンを10m以上移動させることができる。
○:内部突起部に中指を挿入して、ガラスビンを5m以上移動させることができる。
△:内部突起部に中指を挿入して、ガラスビンを1m以上移動させることができる。
×:内部突起部に中指を挿入することができない。
【0048】
[実施例2]
実施例2では、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.3とし、具体的に内部突起の高さ(A2)を15mmとしたほかは、実施例1と同様にガラスビンを作製して、評価した。
その結果、実施例2では、実施例1と比較して、A2/A1の比率が減少したため、光の内部反射性や取り扱い性が若干低下したが、優れた耐衝撃性および外観性がそれぞれ得られた。
【0049】
[実施例3]
実施例3では、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.2とし、具体的に内部突起の高さ(A2)を10mmとしたほかは、実施例1と同様にガラスビンを作製して、評価した。
その結果、実施例3では、実施例1と比較して、A2/A1の比率がさらに減少したため、光の内部反射性や取り扱い性がより低下したが、優れた耐衝撃性および外観性がそれぞれ得られた。
【0050】
[実施例4]
実施例4では、ボトムの先端部を、エアーにより冷却しないとともに、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.5としたほかは、実施例1と同様にガラスビンを作製して、評価した。その結果、ボトムの先端部に対して、ガラスビンにおける内部突起が一部焼きつき、ガラスビンの形状が若干変形して、仕上げ型からの取り出しが少々困難となった。
【0051】
[比較例1]
比較例1では、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.05とし、具体的に内部突起の高さ(A2)を47.5mmとしたほかは、実施例1と同様にガラスビンを作製して、評価した。
その結果、比較例1では、A2/A1の比率が本発明で規定する下限値よりも低いため、光の内部反射性や取り扱い性が著しく低下することが判明した。
【0052】
[比較例2]
比較例2では、ガラスビンの高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.95とし、具体的に内部突起の高さ(A2)を2.5mmとしたほかは、実施例1と同様にガラスビンを作製して、評価した。
その結果、比較例1では、A2/A1の比率が本発明で規定する上限値よりも大きいため、耐衝撃性および外観性が著しく低下することが判明した。
【0053】
【表1】
Figure 0004737871
【0054】
[比較例3]
比較例3では、一つのバッフル(実施例1で使用したボトム)のみを用いて、実施例1と同様のガラスビン、すなわち高さ(A1)と内部突起の高さ(A2)との比率A2/A1を0.5としたガラスビンを作製しようとした。
しかしながら、内部突起が形成されずに、それが破壊されてしまった。
したがって、その後のガラスビンの評価を中止した。
【0055】
【発明の効果】
本発明のガラス容器の製造方法によって得られてなるガラス容器によれば、以下のような効果が得られるようになった。
1)周囲のガラス容器の壁のみならず、所定高さの内部突起によっても、光を効果的に内部反射することができるため、極めて魅力的な装飾性や光の内部反射性を現出することができるようになった。
2)ガラス容器内に、所定容積を有する内部突起が存在するため、わずかな内容物を収容した場合であっても、あるいは、内容物が減少した場合であっても、内容物の位置(水面位置)が比較的高くなるため、内容物と内部突起とが干渉し、ガラス容器の美的価値を高めることができるようになった。
3)本発明で規定するガラス容器の高さと、内部突起の高さとの比率であれば、耐衝撃性が過度に低下するおそれが少なくなった。
4)本発明で規定するガラス容器の高さと、内部突起の高さとの比率であれば、従来の製造設備を用いて容易に製造することが可能となった。
【0056】
本発明のガラス容器の製造方法によれば、以下のような効果が得られるようになった。
1)内部突起の肉厚の制御が容易になり、光の内部反射性が安定化および均一化したガラス容器が効果的に得られるようになった。
2)生産速度を上げて製造することが可能となり、ガラス容器の製造コストを低下させることが可能となった。
3)ガラス関連製品の寸法規定集であるMHART DATA SHEETで規定するファンネルの高さ以下の値であっても、バッフルと、ファンネルとの間の干渉を有効に防止しながら、ガラス容器が効果的に得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガラス容器の一例を説明するために供する図である。
【図2】 バッフルを説明するために供する図である。
【図3】 ファンネルを説明するために供する図である。
【図4】 粗型と、ファンネルと、バッフルとの動作関係を説明するために供する図である。
【図5】 ボトムを説明するために供する図である。
【図6】 内部突起(円錐)を説明するために供する図である。
【図7】 内部突起(四角錐)を説明するために供する図である。
【図8】 内部突起(ハート型)を説明するために供する図である。
【図9】 ガラス容器におけるA2/A1の比率と、内部反射性および耐衝撃性との関係を説明するために供する図である。
【図10】 ガラス容器の製造工程を説明するために供する図である。
【0064】
【符号の説明】
10 ガラス容器(ガラスビン)
12 内部突起(ダイヤモンド錐)
14 ネジ口
20 バッフル
30 ファンネル
43 粗型
50、104 ボトム
66 内部突起(円錐)
76 内部突起(四角錐)
86 内部突起(ハート型)

Claims (3)

  1. 底面から突出している内部突起を有するガラス容器の製造方法において、
    前記ガラス容器が、ビン口を有するボトルネック型のガラスビンであるとともに、前記ガラス容器の高さをA1(mm)とし、前記内部突起の高さをA2(mm)としたときに、A2/A1の比率が0.1〜0.8の範囲内の値であり、かつ、
    粗型、ファンネルおよびバッフルを用いて溶融ガラスから粗形状のガラス容器を成形するための第1の工程と、仕上げ型およびボトムを用いて最終的なガラス容器を成形するための第2の工程とを含み、
    前記第1の工程において使用するバッフルの高さをB1とし、前記第2の工程において使用するボトムの高さをB2としたときに、
    B1/B2の値を0.1〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とするガラス容器の製造方法。
  2. 前記溶融ガラスからガラス容器を成形する際に、前記ボトムの先端部を冷却することを特徴とする請求項1に記載のガラス容器の製造方法。
  3. 前記ボトムとして、先端部にニッケル材料がライニングしてあるボトムを使用することを特徴とする請求項1または2に記載のガラス容器の製造方法。
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