JPWO2014188995A1 - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

この発明は、始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいてポールコアのボス部の外周表面に流れる渦電流を低減し、再始動指令に対して界磁磁束の迅速な立ち上がりを可能として、迅速な再始動を実現できるとともに、渦電流損失を低減できる回転電機を得る。この発明による回転電機では、第1ポールコア体17および第2ポールコア体21が、塊状鉄心により作製され、第1のスリット25が、溝方向を軸方向として、第1ボス部18および第2ボス部22の外周面に周方向に等ピッチで形成され、第1ボス部18および第2ボス部22の外周表面に流れる渦電流の経路を分断する。

Description

この発明は、車両用交流発電機、車両用交流発電電動機などの回転電機に関し、特にランデル型の回転子構造に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。そして、近年の環境問題から、車両が信号待ちなどの停車時にエンジンを停止させるアイドリングストップシステムが求められている。そして、アイドリングストップからのエンジン始動に、従来の発電機を発電電動機として利用することで、エンジンレイアウトを大きく変更せずにアイドリングストップシステムを構築できる。アイドリングストップシステムに適用される車両用交流発電電動機は、ベルトを介してエンジンに接続されており、エンジン回転数の2〜3倍の回転数で回転することが要求される。このため、鋼材からなる塊状鉄心によりポールコアを作製し、ポールコアの剛性を高めていた。しかしながら、ポールコアを塊状鉄心により作製することで、渦電流がポールコアに流れるという新たな課題が発生した。
この状況を鑑み、ランデル型の回転子の爪状磁極部の表面を凹凸表面に形成し、爪状磁極部の表面に流れる渦電流を低減する従来の車両用交流発電電動機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、環状に配置された永久磁石を有する筒体と、円盤部と円盤部から軸方向に延びる複数の磁極片を有し、互いの磁極片が隣接するように筒体と同軸に配置される2つのステータコアと、2つのステータコア間に配置されて、両ステータコアを磁気的に結合して軸方向に磁束を通るコアヨークと、コアヨークの周囲に配置されるリング状のコイルと、を備え、その円盤部にスリットを設けることで渦電流を抑制し、効率を向上させる従来の自転車用発電機が提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。
特開平03−139149号公報 特開2004−229403号公報 特開2004−236385号公報 特開2000−069731号公報 特開2010−119178号公報
ここで、アイドリングストップシステムにおいては、エンジンの再始動指令に対して即時にエンジンを再始動させて車両を発進させるために、車両用交流発電電動機の始動を迅速に行わせることが必要となる。しかし、ポールコアが塊状鉄心で作製されているので、車両用交流発電電動機の始動時における界磁コイルにより発生する界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいて、渦電流がポールコアに磁束を妨げる向きに流れ、界磁磁束の立ち上がりを遅らせていた。このように、車両用交流発電電動機の始動を迅速に行わせるためには、始動時におけるポールコアに磁束を妨げる向きに流れる渦電流を低減することが要求される。
しかしながら、従来の車両用交流発電電動機において低減する渦電流は、回転子の回転時に、固定子と回転子との間の対向面間の磁気抵抗が変化することに基づいて爪状磁極部の表面に流れる渦電流である。このように、従来の車両用交流発電電動機では、始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいてポールコアに流れる渦電流を低減することについては、何ら考慮されていなかった。
従来の自転車用発電機では、円盤部にスリットを設けて、円盤部に発生する渦電流を低減しているが、円盤部に発生する渦電流は、筒体の永久磁石が回転することによりステータコアに鎖交する交流磁束に基づいて発生する渦電流であり、電動機の始動時における界磁コイルにより発生する界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいて発生する渦電流ではない。また、従来の自転車用発電機におけるステータコアは、磁性鋼板を積層して作製されており、塊状鉄心ではない。このように、従来の自転車用発電機においては、塊状鉄心に発生する渦電流、さらには界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいて発生する渦電流を低減することについては、何ら考慮されていなかった。
本出願人は、車両用交流発電電動機の始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいて流れる渦電流が、表皮効果により、ポールコアのボス部の外周表面に偏って流れることを見出して、本発明を発明するに至ったものである。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいてポールコアのボス部の外周表面に流れる渦電流を低減し、再始動指令に対して界磁磁束の迅速な立ち上がりを可能として、迅速な再始動を実現できるとともに、渦電流損失を低減できる回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、筒状の第1ボス部、該第1ボス部の軸方向一端縁部から径方向外方に延設された第1継鉄部、およびそれぞれ該第1継鉄部から軸方向他端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第1爪状磁極部を有する第1ポールコア体、および筒状の第2ボス部、該第2ボス部の軸方向他端縁部から径方向外方に延設された第2継鉄部、およびそれぞれ該第2継鉄部から軸方向一端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第2爪状磁極部を有する第2ポールコア体を、上記複数の第1爪状磁極部と上記複数の第2爪状磁極部を交互に噛み合わせて、上記第1ボス部の軸方向他端面と上記第2ボス部の軸方向一端面を突き合わせ、上記第1ボス部と上記第2ボス部の軸心位置に挿入されたシャフトに固着、一体化して構成されるポールコアと、上記第1ボス部、上記第2ボス部、上記第1継鉄部、上記第2継鉄部、上記複数の第1爪状磁極部および上記複数の第2爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子の外周を所定の空隙を介して囲繞して配設された固定子と、を備える。そして、上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体が、塊状鉄心により作製され、第1のスリットが、上記ボス部の外周表面に流れる渦電流の経路を分断するように、上記ボス部の外周面に形成されている。
この発明によれば、ポールコアのボス部の外周面に形成された第1のスリットが、始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいてボス部の外周表面に磁束を妨げる向きに流れる渦電流の経路を分断する。これにより、磁束を妨げる渦電流が低減されるので、界磁磁束の立ち上がりが早くなり、迅速な再始動を実現できるとともに、渦電流損失を低減できる。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機におけるエンジン始動時の界磁磁束の時間変化を測定した結果を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機における渦電流損失を算出した結果を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態8に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。 この発明に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体の実施態様を示す斜視図である。
以下、本発明による回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。なお、図2中、シャフトおよびファンが省略されている。
図1から図3において、回転電機としての車両用交流発電電動機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2およびリヤブラケット3と、シャフト16をフロントブラケット2およびリヤブラケット3に軸受5を介して支持されて、回転自在に配設された回転子13と、フロントブラケット2から延出するシャフト16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向の両端面に固定されたファン7と、回転子13に対して一定の空隙を有して、回転子13の外周を囲繞してフロントブラケット2およびリヤブラケット3に固定された固定子10と、シャフト16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するように配設された一対のブラシ9と、を備えている。
なお、図示していないが、直流電力を交流電力に、又は交流電力を直流電力に変換するパワー回路部、回転子13の界磁コイルに界磁電流を供給する界磁回路部、パワー回路部および界磁回路部を制御する制御回路部などがリヤブラケット3内に配設されている。さらに、回転子13の回転角を検出する回転角検出器を備えている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束をうける固定子コイル12と、を備えている。
回転子13は、界磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に挿入、固定されたシャフト16と、を備えている。
ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、端面を正円とする円筒体に作製され、シャフト挿通穴18aが軸心位置を貫通して形成された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等ピッチで例えば8つ配列されている。
第2ポールコア体21は、端面を正円とする円筒体に作製され、シャフト挿通穴22aが軸心位置を貫通して形成された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24とを有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等ピッチで例えば8つ配列されている。
さらに、第1のスリット25が、図3に示されるように、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第1ポールコア体17の第1ボス部18の外周面に、第1継鉄部19の根元から軸方向他端に至るように、周方向に等ピッチで8つ形成されている。これらの第1のスリット25は、第1爪状磁極部20を径方向外方から第1ボス部18の外周面上に投影して得られる投影領域内に位置している。同様に、第1のスリット25が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第2ポールコア体21の第2ボス部22の外周面に、第2継鉄部23の根元から軸方向一端に至るように、周方向に等ピッチで8つ形成されている。これらの第1のスリット25は、第2爪状磁極部24を径方向外方から第2ボス部22の外周面上に投影して得られる投影領域内に位置している。
このように、第1および第2ポールコア体17,21は、同一形状に作製され、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせ、シャフト挿通穴18a,22aに挿入されたシャフト16に固着されている。そして、ボビン(図示せず)に巻装された界磁コイル14が、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23および第1および第2爪状磁極部20,24に囲まれた空間に装着されている。また、軸方向において、第1および第2爪状磁極部20,24の先端側がそれぞれ第2および第1継鉄部23,19と重なっている。
つぎに、このように構成された車両用交流発電電動機1の電動機としての動作について説明する。
エンジン始動時に、バッテリ(図示せず)から直流電力が電源端子を介してパワー回路部に給電される。制御回路部は、パワー回路部の各スイッチング素子をON/OFF制御して、直流電力を交流電力に変換する。この交流電力が、固定子10の固定子コイル12に供給される。一方、界磁回路部は、制御回路部からの指令に基づいて、ブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に界磁電流を供給し、磁束が発生する。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に磁化され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に磁化される。この回転子13の磁束と固定子コイル12に流れる電流とが鎖交することで、駆動トルクが発生する。この駆動トルクにより、回転子13が回転駆動される。そして、回転子13の回転トルクが、プーリ6からベルト(図示せず)を介してエンジンのクランクシャフト(図示せず)に伝達され、エンジンを始動する。
つぎに、この車両用交流発電電動機1の発電機としての動作について説明する。
エンジンの運転状態では、エンジンの回転トルクがクランクシャフトからベルトおよびプーリ6を介してシャフト16に伝達され、回転子13が回転される。これにより、界磁コイル14の発生する磁束が固定子10の固定子コイル12と鎖交し、三相交流電圧が固定子コイル12に誘起される。そして、制御回路部が、パワー回路部の各スイッチング素子をON/OFF制御して、固定子コイル12に誘起された三相交流電力を直流電力に変換し、バッテリを充電する。
ここで、一般的に、界磁コイル14は、ターン数を多くして起磁力を確保しているので、固定子コイル12に比べて界磁コイル14のターン数が多く、インダクタンスが大きくなる。このため、固定子10に対して、界磁磁束の立ち上がりに時間がかかり、エンジンを始動させるトルクを迅速に発生できない。また、第1および第2ポールコア体17,21は塊状鉄心により作製されているので、界磁磁束の立ち上がり時の磁束変化に基づいて、渦電流が第1および第2ポールコア体17,21の第1および第2ボス部18,22に磁束を抑制する向きに流れる。このため、界磁磁束の立ち上がりが遅れるとともに、渦電流損失が発生し、第1および第2ポールコア体17,21および界磁コイル14の温度が上昇する。
この渦電流は、界磁コイル14を流れる電流と逆向きで、表皮効果により第1および第2ポールコア体17,21の第1および第2ボス部18,22の外周表面に偏って流れる。この実施の形態1では、第1のスリット25が溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されているので、第1のスリット25が第1および第2ボス部18,22の外周表面に流れる渦電流の経路を分断する。これにより、第1および第2ボス部18,22に磁束を抑制する向きに流れる渦電流が低減され、界磁磁束の立ち上がりが早くなるとともに、渦電流損失が低減される。
つぎに、実施の形態1による効果を確認するためにエンジン始動時の界磁磁束の時間変化を測定した結果を図4に示し、渦電流損失を算出した結果を図5に示す。図4はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機におけるエンジン始動時の界磁磁束の時間変化を測定した結果を示す図、図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電電動機における渦電流損失を算出した結果を示す図である。なお、図4および図5において、スリットが形成されていない第1および第2ポールコア体を組み込んだ回転子を回転子13に替えて搭載した車両用交流発電電動機を比較例とした。
図4から、第1のスリット25を第1および第2ボス部18,22に形成することにより、界磁磁束の立ち上がりが早くなることが確認できた。
このように、車両用交流発電電動機1は、始動時の界磁磁束の立ち上がりが早くなるので、この車両用交流発電電動機1をアイドリングストップシステムに適用すれば、エンジンの再始動指令に対して即時にエンジンを再始動させて車両を発進させることができる。
図5から、第1のスリット25を第1および第2ボス部18,22に形成することにより、渦電流損失を低減できることが確認できた。
このように、車両用交流発電電動機1は、渦電流損失を低減できるので、第1および第2ポールコア体17,21や界磁コイル14の温度上昇が抑えられ、銅損の増加を抑制できる。
車両に搭載された車両用交流発電電動機1は、ベルトを介してエンジンに接続され、プーリ比により、エンジン回転数の2〜3倍の回転数で回転し、時には、20,000r/minの回転数で回転する。この実施の形態1では、第1および第2ポールコア体17,21が塊状鉄心で作製されているので、第1および第2ポールコア体17,21の剛性が大きくなる。そこで、回転子13が高速回転しても、第1および第2爪状磁極部20,24が遠心力により変形するような事態の発生を回避できる。
さらに、第1のスリット25が第1および第2爪状磁極部20,24を径方向外方から第1および第2ボス部18,22の外周面上に投影して得られる投影領域内に位置しているので、第1のスリット25を形成することに起因する第1および第2爪状磁極部20,24の耐遠心力性の性能低下を抑制できる。
ここで、第1のスリット25の深さは、使用する材料物性値と周波数帯を考慮すると、表皮深さδの計算式(式1)より、0.5mmから5mmが望ましい。
δ=1/√(σμfπ)・・・(式1)
ただし、σはポールコア体の電気伝導度、μはポールコア体の透磁率、fは周波数である。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図6において、第2のスリット26が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を径方向として、第1ボス部18の他端面に、第1のスリット25の軸方向他端からシャフト挿通穴18aの近傍に至るように形成されている。同様に、第2のスリット26が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を径方向として、第2ボス部22の一端面に、第1のスリット25の軸方向一端からシャフト挿通穴22aの近傍に至るように形成されている。
ここで、第1ポールコア体17Aと第2ポールコア体21Aは、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせて組み立てられる。このとき、第1ボス部18の他端面(突き合わせ面)と第2ボス部22の一端面(突き合わせ面)を全面にわたって接するように突き合わせることが望ましいが、突き合わせ面間に部分的に隙間が生じる場合がある。そこで、突き合わせ面間に部分的に隙間が生じると、界磁磁束の立ち上がり時の磁束変化に基づいて、渦電流が、表皮効果により第1および第2ボス部18,22の外周表面のみならず、突き合わせ面に流れる。
この実施の形態2では、第2のスリット26が、溝方向を径方向として、第1のスリット25の軸方向の端部から径方向内方に延びるように第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に形成されている。そこで、第2のスリット26が第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に流れる渦電流の経路を分断する。これにより、第1および第2ボス部18,22の外周面に流れる渦電流のみならず、第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に流れる渦電流を低減できるので、始動時の界磁磁束の立ち上がりが一層早くなるとともに、渦電流損失を一層低減できる。
この実施の形態2によれば、第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に形成された第2のスリット26がシャフト挿通穴18a,22aに達していないので、第1および第2ポールコア体17A,21Aをシャフト16に強固に固定できる。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図7において、第2のスリット27が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を径方向として、第1ボス部18の他端面に、第1のスリット25の軸方向他端からシャフト挿通穴18aに至るように形成されている。同様に、第2のスリット27が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を径方向として、第2ボス部22の一端面に、第1のスリット25の軸方向一端からシャフト挿通穴22aに至るように形成されている。
第1および第2ポールコア体17B,21Bの第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に形成された第2のスリット27が第1のスリット25の軸方向端部からシャフト挿通穴18a,22aに至るように形成されているので、第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面が、第2のスリット27により周方向に分離される。これにより、第2のスリット27が第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に流れる渦電流の経路を確実に分断し、渦電流を一層低減できる。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図8において、第2のスリット28が、それぞれ、溝断面形状を矩形として、第1ボス部18の他端面に、第1のスリット25の軸方向他端からシャフト挿通穴18aに至るように弧状に形成されている。同様に、第2のスリット28が、それぞれ、溝断面形状を矩形として、第2ボス部22の一端面に、第1のスリット25の軸方向一端からシャフト挿通穴22aに至るように弧状に形成されている。
第1および第2ポールコア体17C,21Cの第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に形成された第2のスリット28が第1のスリット25の軸方向端部からシャフト挿通穴18a,22aに至るように形成されているので、第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面が、第2のスリット26により周方向に分離される。これにより、第2のスリット28が第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に流れる渦電流の経路を確実に分断し、渦電流を一層低減できる。
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図9において、溝幅が広い第1のスリット29と溝幅が狭い第1のスリット30が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に、2本ずつ交互に繰り返して、周方向に等ピッチで形成されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17D,21Dにおいても、第1のスリット29,30が、溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されているので、第1のスリット29,30が第1および第2ボス部18,22の外周面に流れる渦電流を分断し、渦電流を低減し、界磁磁束の応答性を向上できる。また、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されるスリット部が第1および第2のスリット29,30の対により構成されているので、第1および第2爪状磁極部20,24に作用する遠心力に起因してスリット部にかかる力が分散され、回転子の耐遠心力性が高められる。
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図10において、溝幅が広く、かつ溝深さが深い第1のスリット31と溝幅が狭く、かつ溝深さが浅い第1のスリット32が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に、2本ずつ交互に繰り返して、周方向に不等ピッチで形成されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17E,21Eにおいても、第1のスリット31,32が、溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されているので、第1のスリット31,32が第1および第2ボス部18,22の外周面に流れる渦電流を分断し、渦電流を低減できる。
また、第1のスリット31,32が、第1および第2ボス部18,22の外周面に周方向に不等ピッチに形成されているので、スリット間隔が周方向で不等ピッチとなり、外周面に流れる渦電流経路長がスリット間で異なるため、発生する渦電流が異なる。これにより、スリットピッチを変更することで、渦電流抑制効果を調整することができる。
なお、上記実施の形態5,6では、溝幅、溝深さおよびスリット間隔を変えて第1のスリットをボス部の外周面に形成しているが、第1のスリットの溝幅、溝深さ、およびスリット間隔は、ボス部の外周面に流れる渦電流の経路を分断するように形成されていれば、実施の形態5,6に限定されない。また、渦電流がボス部の外周面の特定領域に集中して流れるような場合には、第1のスリットを当該領域に密に配設されるように周方向に不等ピッチに形成すれば、渦電流を効果的に低減できる。
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図11において、回り止め凹部33が、第1ポールコア体17Fの隣り合う第1爪状磁極部20間に位置する第1継鉄部19の爪股部の軸方向他端側の面に凹設されている。同様に、回り止め凹部33が、第2ポールコア体21Fの隣り合う第2爪状磁極部24間に位置する第2継鉄部23の爪股部の軸方向一端側の面に凹設されている。回り止め凹部33は、界磁コイル14が巻回されるボビンの係合突起(図示せず)が嵌合されてボビンの軸周りの回転を阻止する。第1のスリット34が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に、回り止め凹部33から軸方向端部に至るように、周方向に等ピッチで形成されている。回り止め凹部33および第1のスリット34は、第1および第2ポールコア体17F,21Fを冷間鍛造製法により作製する過程で、同時に形成される。
このように構成された第1および第2ポールコア体17F,21Fにおいても、第1のスリット34が、溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されているので、第1のスリット34が第1および第2ボス部18,22の外周表面に流れる渦電流を分断し、渦電流を低減できる。
また、第1のスリット34が第1および第2ポールコア体17F,21Fを冷間鍛造製法により作製する過程で同時に形成されるので、第1および第2ポールコア体17F,21Fの製造が容易となる。
実施の形態8.
図12はこの発明の実施の形態7に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。
図12において、第1のスリット35が、それぞれ、溝断面形状を矩形とし、かつ溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に、周方向に等角ピッチで4本形成されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17G,21Gにおいても、第1のスリット35が、溝方向を軸方向として、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成されているので、第1のスリット35が第1および第2ボス部18,22の外周表面に流れる渦電流を分断し、渦電流を低減できる。
したがって、第1および第2ボス部18,22の外周面に形成される第1のスリット35の数が第1および第2爪状磁極部20,24の数より少ない実施の形態8においても、上記実施の形態1と同様に、渦電流を低減でき、界磁磁束の立ち上がりを速くすることができる。
また、第1のスリット35が第1および第2爪状磁極部20,24を径方向外方から第1および第2ボス部18,22の外周面上に投影して得られる投影領域内に位置しているので、実施の形態8においても、第1のスリット35を形成することに起因する第1および第2爪状磁極部20,24の耐遠心力性の性能低下を抑制できる。
なお、上記各実施の形態では、第1および第2ボス部の外周面に形成される第1のスリットの溝方向を軸方向としているが、第1および第2ボス部の外周面に形成される第1のスリットの溝方向を軸方向に対して傾斜させてもよい。
また、上記各実施の形態では、第1および第2ボス部の外周面および突き合わせ面に形成される第1および第2のスリットの溝断面形状を矩形としているが、第1および第2のスリットの溝断面形状は矩形に限定されず、例えば三角形でもよく、溝を形成する工具の形状に似た形状でもよい。つまり、溝が第1および第2ボス部の外周面および突き合わせ面に形成されていれば、渦電流を低減できる効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、第1および第2ボス部が軸心位置にシャフト挿入穴を有し、端面を正円とする円筒体に構成されているが、第1および第2ボス部は軸心位置にシャフト挿入穴を有し、端面を多角形とする筒状体に構成されてもよい。
また、上記各実施の形態では、第1継鉄部および第2継鉄部にスリットがない場合について説明してきたが、図13に示されるように、スリット101が第1継鉄部19および第2継鉄部23の第1ボス部18および第2ボス部22側の面に形成されてもよい。この場合、スリット101による渦電流の低減効果が得られる。さらに、第1および第2ポールコア体17H,21Hを冷間鍛造製法により製造した後、第1のスリット25を形成する際に、第1のスリット25の軸方向の格段の調整が不要となり、製作が容易となる。また、図13においては、スリット101と第1のスリット25の周方向位置が一致しているが、スリット101と第1のスリット25の周方向位置が異なっていてもよい。
また、上記各実施の形態では、車両用交流発電電動機を電動機として動作させる場合において、第1および第2のスリットは、始動時の磁束変化に基づいて流れる渦電流を低減させる効果が得られるものと説明したが、第1および第2のスリットは、電動動作時に、制御指令により界磁電流を変化させた際の界磁電流変化に基づいて流れる渦電流に対しても、低減効果を奏する。さらに、第1および第2のスリットは、発電機として動作させた際の界磁電流変化に基づいて流れる渦電流に対しても、低減効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、パワー回路部、界磁回路部、制御回路部がリヤブラケット内に配設されているが、パワー回路部、界磁回路部、制御回路部は、必ずしもリヤブラケット内に配設されている必要はなく、その一部又は全部が、リヤブラケット外に配設されてもよい。また、パワー回路部、界磁回路部、制御回路部は、車両用発電電動機と別体に構成されて、車両用発電電動機と配線により電気的に接続してもよい。
この発明は、車両用交流発電機、車両用交流発電電動機などの回転電機およびその製造方法に関し、特にランデル型の回転子構造に関するものである。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、始動時における界磁磁束の立ち上がりの磁束変化に基づいてポールコアのボス部の外周表面に流れる渦電流を低減し、再始動指令に対して界磁磁束の迅速な立ち上がりを可能として、迅速な再始動を実現できるとともに、渦電流損失を低減できる回転電機およびその製造方法を得ることを目的とする。
この発明による回転電機は、筒状の第1ボス部、該第1ボス部の軸方向一端縁部から径方向外方に延設された第1継鉄部、およびそれぞれ該第1継鉄部から軸方向他端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第1爪状磁極部を有する第1ポールコア体、および筒状の第2ボス部、該第2ボス部の軸方向他端縁部から径方向外方に延設された第2継鉄部、およびそれぞれ該第2継鉄部から軸方向一端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第2爪状磁極部を有する第2ポールコア体を、上記複数の第1爪状磁極部と上記複数の第2爪状磁極部を交互に噛み合わせて、上記第1ボス部の軸方向他端面と上記第2ボス部の軸方向一端面を突き合わせ、上記第1ボス部と上記第2ボス部の軸心位置に挿入されたシャフトに固着、一体化して構成されるポールコアと、上記第1ボス部、上記第2ボス部、上記第1継鉄部、上記第2継鉄部、上記複数の第1爪状磁極部および上記複数の第2爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、上記回転子の外周を所定の空隙を介して囲繞して配設された固定子と、を備える。そして、上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体が、塊状鉄心により作製され、第1のスリットが、上記第1および第2ボス部の外周表面に流れる渦電流の経路を分断するように、上記複数の第1爪状磁極部を径方向外方から上記第1ボス部の外周面に投影して得られる投影領域内に形成され、かつ上記第2ボス部の外周表面に流れる渦電流の経路を分断するように、上記複数の第2爪状磁極部を径方向外方から上記第2ボス部の外周面に投影して得られる投影領域内に形成され、第3のスリットが、上記第1継鉄部の上記第1ボス部側の面、および上記第2継鉄部の上記第2ボス部側の面に形成され、上記第3スリットの周方向位置が、上記第1のスリットの周方向位置と一致している。
第1および第2ポールコア体17C,21Cの第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に形成された第2のスリット28が第1のスリット25の軸方向端部からシャフト挿通穴18a,22aに至るように形成されているので、第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面が、第2のスリット28により周方向に分離される。これにより、第2のスリット28が第1および第2ボス部18,22の突き合わせ面に流れる渦電流の経路を確実に分断し、渦電流を一層低減できる。
実施の形態8.
図12はこの発明の実施の形態に係る車両用交流発電電動機に適用されるポールコアを構成するポールコア体を示す斜視図である。

Claims (7)

  1. 筒状の第1ボス部、該第1ボス部の軸方向一端縁部から径方向外方に延設された第1継鉄部、およびそれぞれ該第1継鉄部から軸方向他端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第1爪状磁極部を有する第1ポールコア体、および筒状の第2ボス部、該第2ボス部の軸方向他端縁部から径方向外方に延設された第2継鉄部、およびそれぞれ該第2継鉄部から軸方向一端側に延設されて周方向に等ピッチで配列された複数の第2爪状磁極部を有する第2ポールコア体を、上記複数の第1爪状磁極部と上記複数の第2爪状磁極部を交互に噛み合わせて、上記第1ボス部の軸方向他端面と上記第2ボス部の軸方向一端面を突き合わせ、上記第1ボス部と上記第2ボス部の軸心位置に挿入されたシャフトに固着、一体化して構成されるポールコアと、上記第1ボス部、上記第2ボス部、上記第1継鉄部、上記第2継鉄部、上記複数の第1爪状磁極部および上記複数の第2爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、を有する回転子と、
    上記回転子の外周を所定の空隙を介して囲繞して配設された固定子と、を備えた回転電機において、
    上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体が、塊状鉄心により作製され、
    第1のスリットが、上記ボス部の外周表面に流れる渦電流の経路を分断するように、上記ボス部の外周面に形成されている回転電機。
  2. 上記第1のスリットが、上記複数の第1爪状磁極部を径方向外方から上記第1ボス部の外周面に投影して得られる投影領域内、および上記複数の第2爪状磁極部を径方向外方から上記第2ボス部の外周面に投影して得られる投影領域内に形成されている請求項1記載の回転電機。
  3. 上記第1のスリットが、上記第1ボス部の外周面の周方向に隣り合う上記第1爪状磁極部間に対応する領域内、および上記第2ボス部の外周面の周方向に隣り合う上記第2爪状磁極部間に対応する領域内に形成されている請求項1記載の回転電機。
  4. 上記第1のスリットが、上記第1ボス部および上記第2ボス部の外周面に周方向に不等ピッチで配設されている請求項2又は請求項3記載の回転電機。
  5. 上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体が鍛造により作製され、上記第1のスリットが上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体の鍛造時に同時に形成される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 第2のスリットが、上記第1ボス部の軸方向他端面および上記第2ボス部の軸方向一端面に流れる渦電流の経路を分断するように、上記第1ボス部の軸方向他端面および上記第2ボス部の軸方向一端面に形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体が鍛造により作製され、上記第1のスリットおよび上記第2のスリットが上記第1ポールコア体および上記第2ポールコア体の鍛造時に同時に形成される請求項6記載の回転電機。
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