JPWO2014171305A1 - 樹脂組成物、注入剤および充填方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の注入剤100は、地下層中に形成された亀裂に注入される液剤であり、亀裂に充填される粒子2と、本発明の樹脂組成物と、粒子2および樹脂組成物を亀裂に移送するための流体20とを含む。また、本発明の樹脂組成物は、粒子2の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられ、酸硬化剤と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂とを含有し、酸硬化剤は、このものが備える酸性基が、この酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在している。これにより、目的とする箇所で酸硬化性樹脂を確実に硬化させ得る樹脂組成物、かかる樹脂組成物と粒子とを含む注入剤、および、かかる粒子を地中に形成された亀裂に充填する充填方法を提供することができる。
Description
本発明は、樹脂組成物、注入剤および充填方法に関する。
近年、地下層からオイル状またはガス状の炭化水素(流体)を回収することが積極的に行われている。具体的には、炭化水素を含有する地下層(シェール層)に到達する掘削穴を形成し、この掘削穴を介して炭化水素を回収する。この場合、地下層は、流体が掘削穴に流入するのを許容する十分な流体浸透性(コンダクティビティー)を備える必要がある。
この地下層の流体浸透性を確保するために、例えば、水圧破砕が行われる。水圧破砕の作業では、まず、粘性流体を掘削穴を介して、十分な速度および圧力で、地下層に注入して地下層に亀裂を形成する。その後、粒子を含有する注入剤を地下層に注入し、形成された亀裂内に粒子を充填して亀裂の閉塞を防止する。
このような粒子としては、例えば、シリカサンドやガラスビーズのようなコア粒子を、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で被覆した被覆粒子がある。しかしながら、かかる被覆粒子を作成するためには、熱硬化性樹脂を硬化させるために、多大なエネルギーが必要になるという問題がある。
そこで、かかる問題を解決するため、粒子と、エポキシ樹脂と、酸硬化剤とを添加した注入剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この注入剤は、粒子と、エポキシ樹脂と、アミン硬化剤とを地下層に形成された亀裂に充填し、その後、地中の熱エネルギーを利用して、アミン硬化剤の作用によりエポキシ樹脂を硬化させ、その硬化物で粒子を被覆し、亀裂内に定着することを目的としている。
しかしながら、このような注入剤では、エポキシ樹脂と酸硬化剤とが常に接触した状態にある。このため、エポキシ樹脂が目的としない場所、すなわち、目的としない硬化開始時間および硬化開始温度の条件で硬化してしまうおそれがある。例えば、掘削穴の途中でエポキシ樹脂が硬化するようなこと、さらには、亀裂に到達した後にもエポキシ樹脂の硬化が開始しないことがあれば、粒子を亀裂に十分に充填できず、結果として炭化水素の回収が困難となってしまう場合がある。
また、地下層中に形成された亀裂の閉塞を防止することの他に、地下層中における堀削穴の底部をシリカ粒子で固定することを目的に、例えば、特許文献2では、以下に示すような手法が提案されている。すなわち、フラン樹脂と、酸硬化剤として機能するブロック酸とを含む樹脂組成物を用いて、堀削穴の底部において、ブロック酸(酸硬化剤)からブロック化合物を脱離させ、かかるブロック化合物が脱離した酸硬化剤の作用によるフラン樹脂の硬化によりシリカ粒子同士を結着させ、これにより、堀削穴の底部を固定することが提案されている。
しかしながら、このような手法によっても、ブロック化合物を離脱させるべき堀削穴の底部において、ブロック酸からブロック化合物を離脱させることができなければ、フラン樹脂が目的としない場所、すなわち、目的としない硬化開始時間および硬化開始温度の条件で硬化してしまうという問題があった。
本発明の目的は、目的とする箇所で酸硬化性樹脂を確実に硬化させ得る樹脂組成物、かかる樹脂組成物と粒子とを含む注入剤、および、かかる粒子を地中に形成された亀裂に充填する充填方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)に記載の本発明により達成される。
(1) 地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、
酸硬化剤と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂とを含有し、
前記酸硬化剤は、このものが備える酸性基が、該酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在しており、
前記酸硬化性樹脂、前記酸硬化剤および前記化合物の種類および含有量をそれぞれ調製することにより、
前記酸硬化性樹脂が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。
(1) 地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、
酸硬化剤と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂とを含有し、
前記酸硬化剤は、このものが備える酸性基が、該酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在しており、
前記酸硬化性樹脂、前記酸硬化剤および前記化合物の種類および含有量をそれぞれ調製することにより、
前記酸硬化性樹脂が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。
(2) 前記酸硬化性樹脂は、48時間以内に硬化を完了するように設定されている上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3) 前記化合物は、官能基を備え、前記酸硬化剤の前記酸性基に化学結合することで、前記酸硬化剤をブロック化する上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(3) 前記化合物は、官能基を備え、前記酸硬化剤の前記酸性基に化学結合することで、前記酸硬化剤をブロック化する上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4) 前記官能基は、水酸基およびアミノ基よりなる群から選択される少なくとも1種を含む上記(3)に記載の樹脂組成物。
(5) 前記化合物は、前記官能基として水酸基を備えるアルキルアルコールである上記(3)または(4)に記載の樹脂組成物。
(5) 前記化合物は、前記官能基として水酸基を備えるアルキルアルコールである上記(3)または(4)に記載の樹脂組成物。
(6) 前記アルキルアルコールは、一価アルキルアルコールである上記(5)に記載の樹脂組成物。
(7) 前記一価アルキルアルコールは、その炭素数が1以上、10以下である上記(6)に記載の樹脂組成物。
(7) 前記一価アルキルアルコールは、その炭素数が1以上、10以下である上記(6)に記載の樹脂組成物。
(8) 前記化合物は、前記官能基としてアミノ基を備えるアルキルアミンである上記(3)または(4)に記載の樹脂組成物。
(9) 前記化合物は、前記官能基の数が、前記酸性基の数を1としたとき、酸性基:官能基=1:0.1〜1.9となるように含まれている上記(3)ないし(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(9) 前記化合物は、前記官能基の数が、前記酸性基の数を1としたとき、酸性基:官能基=1:0.1〜1.9となるように含まれている上記(3)ないし(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(10) 前記酸性基は、スルホン酸基を含む上記(1)ないし(9)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(11) 前記酸硬化剤は、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびジノニルナフタレンジスルホン酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含む上記(10)に記載の樹脂組成物。
(11) 前記酸硬化剤は、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびジノニルナフタレンジスルホン酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含む上記(10)に記載の樹脂組成物。
(12) 前記酸硬化剤の含有量は、前記酸硬化性樹脂100重量部に対して0.25重量部以上、20重量部以下である上記(1)ないし(11)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(13) 前記酸硬化性樹脂は、フラン樹脂およびフェノール樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む上記(1)ないし(12)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(13) 前記酸硬化性樹脂は、フラン樹脂およびフェノール樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む上記(1)ないし(12)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(14) 地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、
酸硬化剤としてのフラン樹脂と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂してのパラトルエンスルホン酸とを含有し、
前記パラトルエンスルホン酸は、このものが備えるスルホン酸基が、該スルホン酸基に対して反応性を有する化合物としての炭素数1〜6の1価アルキルアルコールによりブロック化された状態で存在しており、
前記1価アルキルアルコールでブロック化された前記パラトルエンスルホン酸の前記フラン樹脂100重量部に対する含有量を0.25〜20重量部に調製することにより、
前記フラン樹脂が70℃以上90℃以下の温度で、4時間以上6時間以下の範囲内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。
酸硬化剤としてのフラン樹脂と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂してのパラトルエンスルホン酸とを含有し、
前記パラトルエンスルホン酸は、このものが備えるスルホン酸基が、該スルホン酸基に対して反応性を有する化合物としての炭素数1〜6の1価アルキルアルコールによりブロック化された状態で存在しており、
前記1価アルキルアルコールでブロック化された前記パラトルエンスルホン酸の前記フラン樹脂100重量部に対する含有量を0.25〜20重量部に調製することにより、
前記フラン樹脂が70℃以上90℃以下の温度で、4時間以上6時間以下の範囲内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。
(15) 地下層中に形成された亀裂に注入される注入剤であって、
前記亀裂に充填される粒子と、
上記(1)ないし(14)のいずれか1項に記載の樹脂組成物と、
前記粒子および前記樹脂組成物を前記亀裂に移送するための流体とを含むことを特徴とする注入剤。
(16) 前記粒子の平均粒径は、100〜3,000μmである上記(15)に記載の注入剤。
前記亀裂に充填される粒子と、
上記(1)ないし(14)のいずれか1項に記載の樹脂組成物と、
前記粒子および前記樹脂組成物を前記亀裂に移送するための流体とを含むことを特徴とする注入剤。
(16) 前記粒子の平均粒径は、100〜3,000μmである上記(15)に記載の注入剤。
(17) 前記粒子の含有量は、5〜50重量%である上記(15)または(16)に記載の注入剤。
(18) 前記樹脂組成物の含有量は、前記粒子100重量部に対して1〜20重量部である上記(15)ないし(17)のいずれか1項に記載の注入剤。
(18) 前記樹脂組成物の含有量は、前記粒子100重量部に対して1〜20重量部である上記(15)ないし(17)のいずれか1項に記載の注入剤。
(19) 上記(15)ないし(18)のいずれか1項に記載の注入剤を地下層中に形成された亀裂に、前記地下層に至る掘削穴を介して移送し、前記注入剤を前記亀裂に注入することにより、前記粒子を前記亀裂に充填する充填方法であって、
前記注入剤を前記亀裂に注入する際の圧力および/または地中の温度を要因として、前記化合物が前記酸硬化剤から離脱することにより、前記酸硬化剤と前記酸硬化性樹脂とを反応させ、前記酸硬化剤の作用により前記酸硬化性樹脂を硬化させるとともに、その硬化物で前記粒子の外表面の少なくとも一部を被覆することを特徴とする充填方法。
前記注入剤を前記亀裂に注入する際の圧力および/または地中の温度を要因として、前記化合物が前記酸硬化剤から離脱することにより、前記酸硬化剤と前記酸硬化性樹脂とを反応させ、前記酸硬化剤の作用により前記酸硬化性樹脂を硬化させるとともに、その硬化物で前記粒子の外表面の少なくとも一部を被覆することを特徴とする充填方法。
本発明によれば、酸硬化剤と酸硬化性樹脂とのうち酸硬化剤が備える酸性基が、この酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在しており、さらに、この化合物の離脱を、酸硬化性樹脂の硬化が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に開始されるように設計されているため、不要な箇所で酸硬化性樹脂が硬化するのを防止することができる。
以下、本発明の樹脂組成物、注入剤および充填方法について、添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の注入剤の実施形態を示す図、図2は、粒子が酸硬化性樹脂の硬化物で被覆された被覆粒子を示す部分断面図、および、図3は、図2に示す被覆粒子に圧力が付与された状態を示す部分断面図である。
図1は、本発明の注入剤の実施形態を示す図、図2は、粒子が酸硬化性樹脂の硬化物で被覆された被覆粒子を示す部分断面図、および、図3は、図2に示す被覆粒子に圧力が付与された状態を示す部分断面図である。
本発明の注入剤は、地下層(シェール層)からオイル状またはガス状の炭化水素(流体)を回収する際に、地下層中に形成された亀裂に注入される。図1に示すように、本実施形態の注入剤100は、亀裂に充填される粒子2と、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aと、酸硬化剤Aの作用により硬化する酸硬化性樹脂Bと、粒子2、酸硬化剤Aおよび酸硬化性樹脂Bを亀裂に移送するための流体20とを含んでいる。なお、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aと、酸硬化性樹脂Bとにより、本発明の樹脂組成物が構成される。
粒子2は、地下層中に形成された亀裂に充填された状態で、図2に示すように、酸硬化性樹脂Bの硬化物で形成された表面層3により被覆され、被覆粒子1として存在する。被覆粒子1は、地下層中に形成された亀裂に充填され、この亀裂が閉塞するのを防止するとともに、地下層の被覆粒子1の充填部位(地下層の亀裂)の流体浸透性を確保する。これにより、亀裂と連通する掘削穴への炭化水素の流入効率を高めることができる。
粒子2は、亀裂内で支持材として機能する。この粒子2には、比較的高い機械的強度を有する種々の粒子を用いることができ、特定の種類に限定されない。粒子2の具体例としては、例えば、砂粒子、セラミックス粒子、シリカ粒子、金属粒子、クルミ殻等が挙げられる。
これらの中でも、複数の粒子2は、砂粒子およびセラミックス粒子のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。砂粒子およびセラミックス粒子は、高い機械的強度を有するとともに、比較的安価かつ容易に入手可能である。
複数の粒子2の平均粒径は、100〜3,000μm程度であることが好ましく、200〜1,000μm程度であることがより好ましい。このようなサイズの粒子2を用いることにより、被覆粒子1が充填された亀裂の流体浸透性を十分に確保することができる。
なお、複数の粒子2は、粒径にバラつきが存在し、10倍程度粒径が異なる粒子を含んでいてもよい。すなわち、複数の粒子2の粒度分布を測定したとき、山形関数で表される粒度分布曲線のピークの半値幅が比較的大きな値であってもよい。
なお、図2では、粒子2の断面形状は、ほぼ円形状として示されているが、楕円形状、多角形状、異形状等であってもよい。これらの場合、粒子2の粒径は、横断面における最大長として規定される。
粒子2としてセラッミクス粒子を用いる場合、断面形状ができる限り円形状に近いことが好ましい。かかるセラッミクス粒子は、特に高い機械的強度を有する。また、かかるセラッミクス粒子を用いることにより、被覆粒子1同士は、亀裂に充填された状態で、点接触するようになる。このため、それらの間に形成される空間(流路)の容積を増大させることができる。
また、粒子2としては、自然に産出される砂粒子をそのまま用いることもできる。かかる砂粒子を用いることにより、注入剤100の生産性の向上とコスト削減とを図ることができる。さらに、粒子2として、セラミックス粒子と砂粒子との混合物を用いてもよい。この場合、セラミックス粒子と砂粒子との混合比は、重量比で好ましくは1:9〜9:1程度、より好ましくは3:7〜7:3程度とされる。
各粒子2の外表面の少なくとも一部は、表面層3で被覆されている。この表面層3は、図3に示すように、地下層の亀裂に充填された粒子2が地中の圧力で仮に崩壊した場合でも、粒子2の破片が散逸するのを防止するよう機能する。このため、被覆粒子1同士の間の空間(流路)が、粒子2の破片により閉塞するのを防止することができる。これにより、被覆粒子1が充填された亀裂の流体浸透性をより確実に確保することができる。
注入剤100全体における粒子2の含有量は、5〜50重量%程度であることが好ましく、5〜15重量%程度であることがより好ましい。かかる量の粒子2を含む注入剤では、流体の粘度に係らず、粒子2を安定的に分散させることができる。
表面層3は、図2に示すように、地下層中に形成された亀裂に充填された際に、粒子2の外表面の全体を被覆するのが好ましいが、粒子2の外表面の一部のみを被覆していてもよい。すなわち、複数の粒子2は、地下層中に形成された亀裂に充填された状態おいて、それらの全てが、外表面の全体を表面層3により被覆されていてもよく、外表面の一部のみを表面層3により被覆されていてもよい。また、前記状態において、一部の粒子2が、外表面の全体を表面層3により被覆され、残りの粒子2が、外表面の一部のみを表面層3により被覆されていてもよい。
かかる表面層3は、樹脂組成物に含まれる酸硬化性樹脂Bが酸硬化剤Aの作用により硬化して形成された硬化物で構成されている。以下、これら酸硬化剤Aおよび酸硬化性樹脂Bについて説明する。
注入剤100は、本発明の樹脂組成物として、酸硬化剤Aと、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂B、すなわち酸硬化剤Aの作用により硬化する酸硬化性樹脂Bとを含んでいる。
注入剤100は、本発明の樹脂組成物として、酸硬化剤Aと、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂B、すなわち酸硬化剤Aの作用により硬化する酸硬化性樹脂Bとを含んでいる。
このような注入剤(樹脂組成物)100中においては、酸硬化性樹脂Bに対して反応性を有する酸硬化剤Aが備える酸性基が、この酸性基に対して反応性を有する化合物(以下、この化合物を「ブロック化合物」と言うこともある。)によりブロック化された状態で存在している。さらに、ブロック化合物は、その酸硬化剤Aからの離脱を、酸硬化性樹脂Bの硬化が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に開始されるように設計されている。
このように、酸硬化剤Aが備える酸性基をブロック化合物でブロック化することで、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとが、不要な箇所で接触(反応)して、酸硬化性樹脂Bが硬化するのを防止することができ、さらに、必要な箇所(すなわち地下層中に形成された亀裂)において、ブロック化合物が酸硬化剤Aから離脱することで、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとが接触(反応)して酸硬化性樹脂Bを硬化させることができる。すなわち、酸硬化剤Aは、不要な箇所では、ブロック化合物でブロック化されていることに起因して、酸硬化性樹脂Bを硬化させる機能(反応性)が不活化しており、必要な箇所では、ブロック化合物が離脱することにより、酸硬化性樹脂Bを硬化させることができる。より具体的には、酸硬化剤Aからのブロック化合物の離脱を、酸硬化性樹脂Bの硬化が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に開始されるように設計されていることに起因して、酸硬化剤Aは、不要な箇所において、酸硬化性樹脂Bを硬化させることなく、必要な箇所において酸硬化性樹脂Bを選択的に硬化させることができる。
なお、本明細書において、「ブロック化」とは、ブロック化合物が有する官能基が、酸硬化剤Aが備える酸性基に化学結合し、この酸性基により酸硬化性樹脂Bの硬化が進行する反応性(酸硬化性樹脂Bに対する反応性)を不活化させることを言う。また、「ブロック化の解除」とは、酸硬化剤Aが備える酸性基からブロック化合物が有する官能基が離脱し、この酸性基により酸硬化性樹脂Bの硬化が進行する反応性が活性化された状態になっていることを言う。
また、「化学結合」としては、ブロック化合物が有する官能基と、酸硬化剤Aが備える酸性基との反応により、酸硬化性樹脂の硬化が進行する反応性を不活化させ得るものであればよく、例えば、共有結合、配位結合のような分子内結合、イオン結合、水素結合のような分子間の化学結合が挙げられる。
また、「化学結合」としては、ブロック化合物が有する官能基と、酸硬化剤Aが備える酸性基との反応により、酸硬化性樹脂の硬化が進行する反応性を不活化させ得るものであればよく、例えば、共有結合、配位結合のような分子内結合、イオン結合、水素結合のような分子間の化学結合が挙げられる。
酸硬化性樹脂Bは、ブロック化がなされていない酸硬化剤(酸硬化剤Aの未ブロック品)の作用により110℃以下の温度で硬化するのが好ましく、75℃以下の温度で硬化するのがより好ましく、25℃(室温)以下の温度で硬化するのがさらに好ましい。すなわち、ブロック化合物が離脱した後に、酸硬化性樹脂Bは、このブロック化合物の作用により110℃以下の温度で硬化が開始するものであるのが好ましく、75℃以下の温度で硬化が開始するものであるのがより好ましく、25℃(室温)以下の温度で硬化が開始するものであることがさらに好ましい。かかる酸硬化性樹脂Bを用いることにより、注入剤(樹脂組成物)100を、比較的浅い箇所に位置する地下層から炭化水素を回収する場合に、特に好適に使用することができる。また、このように、酸硬化性樹脂Bが比較的低い温度で酸硬化剤Aの作用により硬化するとしても、本発明の樹脂組成物(注入剤100)では、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとのうち酸硬化剤Aが備える酸性基がブロック化合物によりブロック化された状態で存在しているため、酸硬化剤Aからブロック化合物が離脱する前では、酸硬化性樹脂Bの硬化を的確に防止することができる。
かかる酸硬化性樹脂Bとしては、フラン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、オキセタン樹脂等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、酸硬化性樹脂Bは、フラン樹脂およびフェノール樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。これらの酸硬化性樹脂は、酸硬化剤Aのような酸(酸硬化剤Aが備える酸性基)の存在下で、室温程度の温度で容易に硬化が開始するため、特に本発明での使用に適する。また、これらの樹脂を用いることにより、表面層3に特に高い機械的強度を付与することができる。
フラン樹脂としては、例えば、フルフラール樹脂、フルフラールフェノール樹脂、フルフラールケトン樹脂、フルフリルアルコール樹脂、フルフリルアルコールフェノール樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、フルフラール樹脂としては、フルフラールのモノマー、オリゴマーおよびホモポリマーのうちの1種またはこれらの混合物が挙げられ、フルフラールフェノール樹脂としては、フルフラール樹脂とフェノール樹脂との混合物が挙げられ、フルフリルアルコール樹脂としては、フルフリルアルコールのモノマー、オリゴマーおよびホモポリマーのうちの1種またはこれらの混合物が挙げられ、フルフリルアルコールフェノール樹脂としては、フルフリルアルコール樹脂とフェノール樹脂との混合物が挙げられる。
これらの中でも、フラン樹脂は、フルフラール樹脂とフルフリルアルコール樹脂との混合物であることが好ましく、より具体的には、フルフラールとフルフリルアルコールとのコポリマーと、フルフラールのモノマーと、フルフリルアルコールのモノマーとの混合物であることがより好ましい。このような混合物を用いることにより、酸硬化性樹脂Bとしてフラン樹脂を用いる効果をより顕著に発揮させることができる。
また、フラン樹脂としてかかる混合物を用いる場合、その重量平均分子量は、特に限定されないが、500以上、500,000以下であることが好ましく、10,000以上、30,000以下であることがより好ましい。前記重量平均分子量を前記範囲内に設定することにより、注入剤100(樹脂組成物)中におけるフラン樹脂(酸硬化性樹脂B)の沈殿を防止しつつ、注入剤100を地下層中に形成された亀裂に注入した際に、粒子2にフラン樹脂を付着させた(絡み合わせた)状態でフラン樹脂の硬化を開始させることができる。そのため、前記亀裂において、粒子2を表面層3で被覆して被覆粒子1を確実に生成させることができる。
なお、フルフリルアルコールとフルフラールのコポリマーの代表的な作製方法は、フルフリルアルコールとフルフラールを混合したものに酸を添加後、加熱して反応させることで得られる。反応後、アルカリによって中和することで反応の進行を抑え、適切な粘度で保管することができる。中和条件により樹脂の反応性を変化させることができ、pHが低いと反応性が高く、pHが高いと反応性が低い。また、フルフリルアルコールに酸を添加後、加熱し反応させた後に、フルフラールを添加し、再度加熱し反応させることによっても得られる。
酸としては、反応系中のpHを3以下にできるものであれば、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、フルフラール以外のアルデヒドとのコポリマーを使用してもよく、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラキシレンジメチルエーテル等を使用して得られるフルフリルアルコールとアルデヒドのコポリマーを使用してもよい。
また、フルフラール以外のアルデヒドとのコポリマーを使用してもよく、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラキシレンジメチルエーテル等を使用して得られるフルフリルアルコールとアルデヒドのコポリマーを使用してもよい。
フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂、アルキレンエーテル化レゾール型フェノール樹脂、ジメチレンエーテル型フェノール樹脂、アミノメチル型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。
この中でも、レゾール型フェノール樹脂が好ましく用いられる。レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を混合し、塩基を添加して塩基性条件下で加熱し反応させることで得られる。反応後は酸により中和しておくことで樹脂単体での増粘を抑えることができる。
この中でも、レゾール型フェノール樹脂が好ましく用いられる。レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を混合し、塩基を添加して塩基性条件下で加熱し反応させることで得られる。反応後は酸により中和しておくことで樹脂単体での増粘を抑えることができる。
なお、フェノール類としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール、カルダノール等の1価フェノール置換体、及び、1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類、フェノール系化合物を含有するカシューナッツ油等の油脂類が挙げられる。フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノールも使用することができるが、環境面よりハロゲンを含まないフェノール類を用いることが好ましい。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、パラキシレンジメチルエーテル等が挙げられ、これらを単独または2種類以上併用することができる。塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、アンモニア水、トリエチルアミンなどの第3級アミン、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、炭酸ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルカリ性物質等が挙げられ、これらを単独または2種類以上併用することができる。酸としては例えば、硫酸、蓚酸、塩酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸類、酢酸亜鉛等の金属塩類が挙げられ、これらを単独または2種類以上併用して使用できる。
一方、酸硬化剤Aは、ブロック化合物によるブロック化が解除された際には、酸硬化性樹脂Bの硬化反応を促進する触媒として機能する。
このような酸硬化剤Aとしては、酸性基を備えこの酸性基の作用により前記触媒としての機能を発揮し得るものであれば如何なるものであってもよく、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、キシレンスルホン酸およびメタンスルホン酸のような酸性基としてスルホン酸基を有するもの、酢酸、乳酸、マレイン酸、安息香酸、フルオロ酢酸のような酸性基としてカルボキシル基を有するもの等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような酸硬化剤Aとしては、酸性基を備えこの酸性基の作用により前記触媒としての機能を発揮し得るものであれば如何なるものであってもよく、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、キシレンスルホン酸およびメタンスルホン酸のような酸性基としてスルホン酸基を有するもの、酢酸、乳酸、マレイン酸、安息香酸、フルオロ酢酸のような酸性基としてカルボキシル基を有するもの等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、酸硬化剤Aは、酸性基としてスルホン酸基を含むものであるのが好ましい。このような酸性基としてスルホン酸基を有する酸硬化剤Aは、酸硬化性樹脂Bの極めて良好な触媒であり、かつ、ブロック化合物で酸性基を確実にブロック化させることができる。
さらに、酸性基としてスルホン酸基を含む酸硬化剤Aの中でも、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸およびナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、特にp−トルエンスルホン酸であることが好ましい。これらの酸硬化剤A、特にp−トルエンスルホン酸を用いることにより、ブロック化合物で酸性基をより確実にブロック化させることができる。
また、酸硬化剤Aの含有量は、酸硬化剤樹脂B100重量部に対して0.25〜20重量部程度であるのが好ましく、0.5〜15重量部程度であるのがより好ましく、0.5〜10重量部程度であるのがさらに好ましい。酸硬化剤の含有量を上記範囲の値に設定することにより、注入剤100を地下層中に形成された亀裂に注入した際に、何らかの要因で、仮にブロック化合物によるブロック化が半分程度解除しない場合でも、酸硬化剤樹脂Bを硬化させ得る十分な量の酸硬化剤Aを確保することができる。その結果、酸硬化剤Aの作用により、酸硬化性樹脂Bの硬化を、50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に開始させることができる。
さらに、酸硬化剤Aが備える酸性基に対して反応性を有する化合物(ブロック化合物)は、酸硬化剤Aが備える酸性基をブロック化することで、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとが、不要な箇所で反応して、酸硬化性樹脂Bが硬化するのを防止する機能を有するとともに、必要な箇所において、酸硬化剤Aから離脱することで、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとを反応させて酸硬化性樹脂Bを硬化させる機能を有する。
具体的には、ブロック化合物は、酸硬化剤Aからのブロック化合物の離脱を、酸硬化性樹脂Bの硬化が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に開始されるように設計されているものであり、これにより、酸硬化剤Aが不要な箇所において、酸硬化性樹脂Bを硬化させることなく、必要な箇所において酸硬化性樹脂Bを選択的に硬化させる機能を発揮する。
また、ブロック化合物で、酸硬化剤Aが備える酸性基をブロック化することにより、注入剤100の流体20として中性領域の液体を用いることができ、環境への負荷を低減することができる。さらに、注入剤100を亀裂に充填する際に、注入剤100が通過するパイプラインが酸腐蝕してしまうのを確実に防止することができるという利点も得られる。
このようなブロック化合物は、官能基を備え、この官能基が、酸硬化剤Aが備える酸性基に化学結合することで、酸硬化剤をブロック化するものである。
官能基としては、酸性基に対して反応してブロック化合物を酸硬化剤Aに連結(化学結合)させ得るものであれば如何なるものであってもよく、例えば、水酸基およびアミノ基等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような官能基を有するブロック化合物は、酸硬化剤Aが有する酸性基に対して優れた反応性を備えていることから、官能基と酸性基とを反応(化学結合)させてブロック化合物で酸硬化剤Aを確実にブロック化させることができる。
官能基としては、酸性基に対して反応してブロック化合物を酸硬化剤Aに連結(化学結合)させ得るものであれば如何なるものであってもよく、例えば、水酸基およびアミノ基等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような官能基を有するブロック化合物は、酸硬化剤Aが有する酸性基に対して優れた反応性を備えていることから、官能基と酸性基とを反応(化学結合)させてブロック化合物で酸硬化剤Aを確実にブロック化させることができる。
官能基として水酸基を有するブロック化合物としては、例えば、一価アルキルアルコール、多価アルキルアルコールのようなアルキルアルコール、アルケニルアルコール、芳香族アルコールおよび複素環含有アルコール等挙げられ、これらの中でも、アルキルアルコールであるのが好ましい。これにより、ブロック化合物で酸硬化剤Aをより確実にブロック化させることができる。
また、一価アルキルアルコールとしては、アルキル基として直鎖型、分枝型または環状型のものを備えるもののいずれであってもよい。
また、一価アルキルアルコールとしては、アルキル基として直鎖型、分枝型または環状型のものを備えるもののいずれであってもよい。
具体的には、直鎖型または分枝型の一価アルキルアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールのようなプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールのようなブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノールのようなペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノールのようなヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−メチル−1−ヘキサノール、2−メチル−1−ヘキサノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−メチル−3−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、3−エチル−3−ペンタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、3−メチル−1−ヘキサノールのようなヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、4−メチル−3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−プロピル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ヘプタノール、2,2−ジメチル−1−ヘキサノールのようなオクタノール、1−ノナノール、2−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3−エチル−2,2−ジメチル−3−ペンタノールのようなノナノール、1−デカノール、2−デカノール、4−デカノール、3,7−ジメチル−1−オクタノール、2,4,6−トリメチルヘプタノールのようなデカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、ヘプタデカノールのようなオクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンエイコサノール、トリコサノール、テトラコサノール等、すなわち、炭素数(低級アルコールおよび高級アルコール)の異なる各種の1級〜3級アルコールが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
また、環状型の一価アルキルアルコール(シクロアルキルアルコール)としては、例えば、シクロペンタノール、シクロヘプタノール、メチルシクロペンタノールシクロペンチルメタノール、シクロヘキシルメタノール、1−シクロヘキシルエタノール、2−シクロヘキシルエタノール、3−シクロヘキシルプロパノール、4−シクロヘキシルブタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ジメチルシクロヘキサノール、テトラメチルシクロヘキサノール、ヒドロキシシクロヘキサノール、(1S,2R,5S)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール、ブチルシクロヘキサノール、4−t−ブチルシクロヘキサノールのようなシクロヘキサノール類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
さらに、多価アルキルアルコールとしては、例えば、エチレングリコール(1,2−エタンジオール )、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール等の2価のアルコール、グリセリン等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール等の4価のアルコール等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
なお、酸硬化剤Aとして酸性基がスルホン酸基であるものを用いた場合、官能基が水酸基であるブロック化合物との間には、スルホン酸エステル結合が形成され、これにより、酸硬化剤Aがブロック化合物でブロック化される。すなわち、ブロック化合物でブロック化された酸硬化剤Aとして、スルホン酸エステルが形成される。
また、官能基として水酸基を有するブロック化合物としては、例えば、一価アルキルアミン、多価アルキルアミンのようなアルキルアミン、アルケニルアミン、芳香族アミンおよび複素環含有アミン等が挙げられ、これらの中でも、アルキルアミンであるのが好ましい。これにより、ブロック化合物で酸硬化剤Aをより確実にブロック化させることができる。
また、一価アルキルアミンとしては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、イソプロピルアミン、イソアミルアミン、3,3−ジメチルブチルアミンのようなモノアルキルアミン;N−エチルブチルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N―メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンのようなジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンのようなトリアルキルアミン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
また、多価アルキルアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンエキサミン等のジアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等のトリアミン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合せて用いることができる。
なお、酸硬化剤Aとして酸性基がスルホン酸基であるものを用いた場合、官能基がアミノ基であるブロック化合物との間には、中和(イオン結合)により塩が形成され、これにより、酸硬化剤Aがブロック化合物でブロック化される。すなわち、ブロック化合物でブロック化された酸硬化剤Aとして、スルホン酸アミン塩が形成される。
また、ブロック化合物は、その官能基の数が、酸硬化剤Aが備える酸性基の数を1としたとき、酸性基:官能基=1:0.1〜1.9となるように含まれているのが好ましく、1:0.3〜1.7となるように含まれているのがより好ましく、1:0.5〜1.5となるように含まれているのがさらに好ましい。
上述したような酸硬化性樹脂B、酸硬化剤Aおよびブロック化合物について、本発明では、これらの種類および含有量を調製することにより、酸硬化性樹脂Bが50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定されている。すなわち、これらの種類および含有量を適宜選択および設定することにより、酸硬化性樹脂Bの硬化開始温度および硬化開始時間が、それぞれ、50℃以上110℃以下および2時間以上8時間以下の範囲内に設定されている。
具体的には、例えば、酸硬化性樹脂Bとして、フルフリルアルコールに酸を加えて加熱反応後、フルフラールをフルフリルアルコールのモル比にしてフルフリルアルコール:フルフラール=1:0〜0.6の割合で添加して、加熱し粘度が100〜500cPsになるまで反応させ、得たコポリマーを塩基によって中和し、減圧下で加熱し水を取り除き、できたコポリマーに対してフルフリルアルコールモノマーもしくはフルフラールモノマーまたは、それらの混合物をコポリマーに対して0〜70phrの比で加え、出来上がりの樹脂のpHを3.5〜5に調整したフラン樹脂aを用い、硬化剤Aとしてパラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜2.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化合物としてエタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸エチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。
さらに、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化合物としてエタノールまたは1−プロパノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸エチルまたはプロピル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化合物として1−ヘキサノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸ヘキシル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を4〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜4重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を3〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。
さらに、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化合物としてエタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸エチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化合物として1−プロパノールまたは1−ヘキサノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸プロピルまたはヘキシル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。
さらに、ブロック化合物としてシクロヘキサノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸シクロヘキシル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を4〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜4重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。
また、ブロック化合物としてアミン化合物を選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸アミン塩)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を4〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することがでる。
さらに、酸硬化性樹脂Bおよび酸硬化剤Aとして、それぞれ、上述したフラン樹脂aおよびドデシルベンゼンスルホン酸を選択した場合、ブロック化された酸硬化剤A(ドデシルベンゼンスルホン酸エステル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜4重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。さらに、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。
さらに、酸硬化性樹脂Bおよび酸硬化剤Aとして、それぞれ、上述したフラン樹脂aおよびジノニルナフタレンスルホン酸を選択した場合、ブロック化された酸硬化剤A(ジノニルナフタレンスルホン酸エステル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜4重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜2.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜2.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。さらに、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。
また、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂をフルフリルアルコールに酸を加えて加熱反応後、フルフラールをフルフリルアルコールのモル比にしてフルフリルアルコール:フルフラール=1:0〜0.6の割合で添加して、加熱し粘度が100〜500cPsになるまで反応させ、得たコポリマーを塩基によって中和し、減圧下で加熱し水を取り除き、できたコポリマーに対してフルフリルアルコールモノマーもしくはフルフラールモノマーまたは、それらの混合物をコポリマーに対して70〜100phrの比で加え、出来上がりの樹脂のpHを3.5〜5に調整したフラン樹脂bを用い、酸硬化剤Aとしてパラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜2.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができ、また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができる。
また、酸硬化性樹脂Bとして、フルフリルアルコールに酸を加えて加熱し粘度が100〜500cPsになるまで反応させ、ポリマーを得て、塩基によって中和し、減圧下で加熱し水を取り除き、できたコポリマーに対してフルフリルアルコールモノマーもしくはフルフラールモノマーまたは、それらの混合物をコポリマーに対して0〜100phrの比で加え、出来上がりの樹脂のpHを5〜8に調整したフラン樹脂cを用い、酸硬化剤Aとして、パラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。
また、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂をフルフリルアルコールに酸を加えて加熱反応後、フルフラールをフルフリルアルコールのモル比にしてフルフリルアルコール:フルフラール=1:0〜0.3の割合で添加して、加熱し粘度が100〜500cPsになるまで反応させ得たコポリマーを塩基によって中和し、減圧下で加熱し水を取り除き、できたコポリマーに対してフルフリルアルコールモノマーもしくはフルフラールモノマーまたは、それらの混合物をコポリマーに対して0〜100phrの比で加え、出来上がりの樹脂のpHを5〜8に調整したフラン樹脂dを用い、酸硬化剤Aとして、パラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を10〜20重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。さらに、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上100℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。
また、酸硬化性樹脂Bとして、フルフリルアルコールに酸を加えて加熱反応後、フルフラールをフルフリルアルコールのモル比にしてフルフリルアルコール:フルフラール=1:0.3〜0.6の割合で添加して、加熱し粘度が100〜500cPsになるまで反応させ得たコポリマーを塩基によって中和し、減圧下で加熱し水を取り除き、できたコポリマーに対してフルフリルアルコールモノマーもしくはフルフラールモノマーまたは、それらの混合物をコポリマーに対して0〜100phrの比で加え、出来上がりの樹脂のpHを5〜8に調整したフラン樹脂eを用い、酸硬化剤Aとして、パラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を10〜20重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および6時間以上8時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を5〜10重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。さらに、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.25〜0.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、90℃以上110℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。
また、酸硬化性樹脂Bとして、フェノールとホルムアルデヒドをモル比にしてフェノール:ホルムアルデヒド=1:0.9〜2.5の割合で混合し、塩基を添加して、加熱し反応後、pHを4〜9に調整し減圧下により加熱して、脱水したレゾール型フェノール樹脂aを用い、酸硬化剤Aとして、パラトルエンスルホン酸を選択した場合、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、以下の範囲内に設定することができる。
すなわち、ブロック化合物としてメタノールを選択し、ブロック化された酸硬化剤A(パラトルエンスルホン酸メチル)の酸硬化性樹脂Bに対する含有量を2.5〜5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および2時間以上4時間以下の範囲内に設定することができ、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を1.5〜2.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、50℃以上70℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。また、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂Bに対する含有量を0.5〜1.5重量部に設定することにより、前記硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができる。
以上のことから、炭素数の大きい1価アルキルアルコール(高級アルコール)をブロック化合物として選択することで、酸硬化剤Aに対してブロック化合物が強固に連結したブロック化された酸硬化剤Aとすることができるため、このようなブロック化合物は、比較的、高温度領域において硬化開始時間を遅くする際に好適に用いられる。これに対して、炭素数の小さい1価アルキルアルコール(低級アルコール)をブロック化合物は、比較的、低温度領域において硬化開始時間を早くする際に好適に用いられる。
また、1級アルコールと2級アルコールとの関係は、高級アルコールと低級アルコールの関係と同様である
また、1級アルコールと2級アルコールとの関係は、高級アルコールと低級アルコールの関係と同様である
なお、本発明では、酸硬化性樹脂が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定されているが、60℃以上100℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定されていることが好ましく、70℃以上90℃以下の温度で4時間以上6時間以下の時間内に硬化を開始するように設定されていることがより好ましい。
さらに、酸硬化性樹脂Bは、48時間以内に硬化を完了するように設定されていることが好ましく、24時間以内に硬化を完了するように設定されていることがより好ましい。これにより、目的とする箇所で酸硬化性樹脂の硬化をより確実に完了させることができるため、粒子2をより確実に表面層3で被覆することができる。
なお、本明細書において、酸硬化性樹脂Bの硬化の完了とは、酸硬化性樹脂Bとブロック化された酸硬化剤Aとを混合した樹脂組成物(混合物)から得られる硬化物が、ガラス状固体となり、触診により割ることができなくなったときのことを言う。
以上のことから、酸硬化性樹脂B、酸硬化剤Aおよびブロック化合物として、それぞれ、フラン樹脂、パラトルエンスルホン酸および炭素数1〜6の1価アルキルアルコールを選択し、ブロック化された酸硬化剤Aの酸硬化性樹脂B100重量部に対する含有量を0.25〜10重量部に設定した場合に、酸硬化性樹脂の硬化開始温度および硬化開始時間を、それぞれ、70℃以上90℃以下および4時間以上6時間以下の範囲内に設定することができるため、酸硬化性樹脂B、酸硬化剤Aおよびブロック化合物の種類および含有量の好ましい組み合わせと言える。
なお、ブロック化合物で酸性基がブロック化された酸硬化剤の製造方法は、特に限定されるものではないが、酸硬化剤がカルボキシル基を有するカルボン酸であり、ブロック化合物が水酸基を有するアルコールまたはフェノール類である場合には、例えば、カルボン酸とアルコール又はフェノール類とを混合し、濃硫酸等を触媒として加熱することで、脱水縮合反応が起こり、酸性基がブロック化された酸硬化剤であるカルボン酸エステルを生成することができる。また、酸硬化剤がスルホン酸基を有するスルホン酸であり、ブロック化合物が水酸基を有するアルコールまたはフェノール類である場合には、例えば、スルホン酸クロライドとアルコールまたはフェノール類とをピリジン等を溶媒として作用させることで、酸性基がブロック化された酸硬化剤であるスルホン酸エステルを生成することができる。一方、酸硬化剤がカルボキシル基を有するカルボン酸またはスルホン酸基を有するスルホン酸であり、ブロック化合物がアミノ基を有するアミン類である場合には、例えば、カルボン酸またはスルホン酸とアミン類とを加熱混合することで、中和反応が起こり、酸性基がブロック化された酸硬化剤であるカルボン酸の塩又はスルホン酸の塩を生成することができる。
このような樹脂組成物の含有量は、100重量部の粒子2に対して1〜20重量部程度であるのが好ましく、1〜15重量部程度であるのがより好ましく、5〜15重量部程度であるのがさらに好ましい。注入剤100が上記範囲の量で樹脂組成物を含んでいれば、地下層中に形成された亀裂に粒子2を充填する際に、大部分の粒子2の外表面に確実に表面層(被覆層)3を形成することができる。
注入剤100を調製するために用いられる流体20としては、地下層に亀裂を形成する際に用いられるのと同一の流体が好ましい。かかる流体20の25℃における粘度は、10〜500mPa・s程度であることが好ましく、15〜300mPa・s程度であることがより好ましく、20〜100mPa・s程度であることがさらに好ましい。このような粘度の流体20を用いることにより、亀裂を確実に形成することができる。また、注入剤100中における粒子2の分散性を高め、粒子2を効率よく亀裂にまで移送および充填することができる。
このような流体20は、水を主成分とし、ゲル化剤、電解質のような化合物を含むことが好ましい。このような化合物を用いることにより、流体20の粘度を前述のような範囲の値に容易かつ確実に調製することができる。
ゲル化剤としては、例えば、セルロース、グァーガムまたはこれらの誘導体(ハイドロキシエチル誘導体、カルボキシメチルハイドロキシエチル誘導体、ハイドロキシプロピル誘導体のような多糖類が好適に用いられる。なお、このような多糖類の重量平均分子量は、100,000〜5,000,000程度であるのが好ましく、500,000〜3,000,000程度であるのがより好ましい。
ゲル化剤としては、例えば、セルロース、グァーガムまたはこれらの誘導体(ハイドロキシエチル誘導体、カルボキシメチルハイドロキシエチル誘導体、ハイドロキシプロピル誘導体のような多糖類が好適に用いられる。なお、このような多糖類の重量平均分子量は、100,000〜5,000,000程度であるのが好ましく、500,000〜3,000,000程度であるのがより好ましい。
また、電解質としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム等が挙げられる。なお、流体は、天然に存在する電解質水溶液(例えば、海水、ブライン溶液)に、ゲル化剤等を添加することにより調製することもできる。
次に、地下層から炭化水素を回収する方法について説明する。
図4は、地下層から炭化水素を回収する方法を説明するための概念図である。
図4は、地下層から炭化水素を回収する方法を説明するための概念図である。
[1]まず、図4に示すように、地表Sから、炭化水素を含有する目的の地下層Lにまで、鉛直方向に掘削穴91を掘り進める。その後、掘削穴91が地下層Lに到達したら、掘削方向を変更して、掘削穴91を地下層L内の水平方向に、所定の距離で堀り進める。
[2]次に、流体を、所定の速度および圧力で掘削穴91を介して地下層Lに注入する。このとき、流体が地下層Lの脆弱な部分を徐々に破壊し、掘削穴91に連通する複数の亀裂92が地下層L中に形成される。
[3]続いて、流体に代えて、前述したような注入剤100を所定の速度および圧力で掘削穴91を介して地下層Lに注入する。このとき、注入剤100が各亀裂92に注入され、各亀裂92に複数の粒子2が充填される。
また、注入剤100を亀裂92に注入する際の圧力および/または地中の温度を要因として、ブロック化合物が酸硬化剤Aから離脱する。これにより、酸硬化剤Aが備える酸性基が活性化され、この状態で、酸硬化性樹脂Bと接触、反応する。このとき、酸硬化剤Aの作用により酸硬化性樹脂Bが硬化するとともに、その硬化物で粒子2の外表面が被覆され、被覆粒子1が生成する。
また、注入剤100を亀裂92に注入する際の圧力および/または地中の温度を要因として、ブロック化合物が酸硬化剤Aから離脱する。これにより、酸硬化剤Aが備える酸性基が活性化され、この状態で、酸硬化性樹脂Bと接触、反応する。このとき、酸硬化剤Aの作用により酸硬化性樹脂Bが硬化するとともに、その硬化物で粒子2の外表面が被覆され、被覆粒子1が生成する。
なお、ブロック化合物は、注入剤100が亀裂92へ注入される前段階、すなわち掘削穴91等を注入剤100が通過する際には酸硬化剤から離脱することなく、亀裂92に注入された際の温度、圧力等の条件により初めて離脱するよう設計されている。したがって、注入剤100が亀裂92に注入される前段階では、ブロック化合物により酸硬化剤Aがブロック化されているため、酸硬化性樹脂Bの硬化が防止され、注入剤100を亀裂92へ注入する際のブロック化合物の離脱により、酸硬化剤Aと酸硬化性樹脂Bとが反応して、亀裂92内において酸硬化性樹脂Bの硬化が開始する。
なお、この工程[3]は、注入剤100中の粒子2および/または樹脂組成物の量を徐々に増加させて行うことが好ましい。これにより、粒子2(被覆粒子1)を各亀裂92に確実かつ高密度で充填することができる。
以上のような工程[1]〜[3]が、本発明の充填方法に相当する。
以上のような工程[1]〜[3]が、本発明の充填方法に相当する。
このようにして、各亀裂92に被覆粒子1が充填されることにより、各亀裂92が地中の圧力により閉塞することを防止することができる。これにより、地下層Lからの掘削穴91への炭化水素の流入効率を高め、炭化水素の回収効率を向上させることができる。
[4]次に、地表Sに設置されたポンプPにより各亀裂92および掘削穴91を介して、地下層Lから炭化水素を回収する。
なお、注入剤100を用いて、前記工程[2]および[3]を同時に行ってもよい。すなわち、地下層L中に複数の亀裂92を形成しつつ、各亀裂92に複数の粒子2を充填するようにしてもよい。
なお、注入剤100を用いて、前記工程[2]および[3]を同時に行ってもよい。すなわち、地下層L中に複数の亀裂92を形成しつつ、各亀裂92に複数の粒子2を充填するようにしてもよい。
以上、本発明の樹脂組成物、注入剤および充填方法を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
A.酸硬化性樹脂Bの合成方法
A.酸硬化性樹脂Bの合成方法
フラン樹脂1:フルフリルアルコール300gに塩酸(1.85wt%水溶液)0.9g添加してpH=2.5に調製した後、85℃で1時間15分加熱して屈折率が1.5となるように調製した。その後、一度冷却し、フルフラールを150g加えた。さらに塩酸(1.85wt%水溶液)を3g加えてしてpH=2.5に調製し、93℃で加熱し、粘度が400cpsになったところで加熱を終了した。その後、冷却して水酸化ナトリウム(50wt%水溶液)を0.7g加え、減圧下(68mmHg)83℃まで昇温した。次いで、常圧下で冷却しフルフリルアルコールを45g、フルフラールを15g加えることによってフラン樹脂1を得た。
フラン樹脂2:フルフリルアルコール300gに塩酸(1.85wt%水溶液)0.9g添加してpH=2.5に調製した後、85℃で1時間15分加熱して屈折率が1.5となるように調製した。その後、一度冷却し、フルフラールを150g加えた。さらに塩酸(1.85wt%水溶液)を3g加えてpH=2.5に調製し、93℃で加熱し、粘度が400cpsになったところで加熱を終了した。その後、冷却して水酸化ナトリウム(50wt%水溶液)を0.7g加え、減圧下(68mmHg)83℃まで昇温した。次いで、常圧下で冷却しフルフリルアルコールを285g、フルフラールを95g加えることによってフラン樹脂2を得た。
フラン樹脂3:フルフリルアルコール300gに塩酸(1.85wt%水溶液)0.9g添加してpH=2.5に調製した後、85℃で加熱し、粘度が400cpsになったところで加熱を終了した。その後、冷却して水酸化ナトリウム(50wt%水溶液)を0.8g加え、減圧下(68mmHg)83℃まで昇温した。次いで、常圧下で冷却しフルフリルアルコールを30g加えることによってフラン樹脂3を得た。
フラン樹脂4:フルフリルアルコール300gに塩酸(1.85wt%水溶液)0.9g添加してpH=2.5に調製した後、85℃で1時間15分加熱して屈折率が1.5となるように調製した。その後、一度冷却し、フルフラールを60g加えた。さらに塩酸(1.85wt%水溶液)を1.2g加えてpH=2.5に調製し、93℃で加熱し、粘度が400cpsになったところで加熱を終了した。その後、冷却して水酸化ナトリウム(50wt%水溶液)を0.9g加え、減圧下(68mmHg)83℃まで昇温した。次いで、常圧下で冷却しフルフリルアルコールを36g加えることによってフラン樹脂4を得た。
フラン樹脂5:フルフリルアルコール300gに塩酸(1.85wt%水溶液)0.9g添加してpH=2.5に調製した後、85℃で1時間15分加熱して屈折率が1.5となるように調製した。その後、一度冷却し、フルフラールを120g加えた。さらに塩酸を2.4g加えてpH=2.5に調製し、93℃で加熱して、粘度が400cpsになったところで加熱を終了した。その後、冷却して水酸化ナトリウム(50wt%水溶液)を1.0g加え、減圧下(68mmHg)83℃まで昇温した。次いで、常圧下で冷却しフルフリルアルコールを42g加えることによってフラン樹脂5を得た。
レゾール型フェノール樹脂1:フェノールとアルデヒド水溶液をモル分率がホルムアルデヒド/フェノール=2になるように混合し、水酸化カリウムを加えてpH=8.7に調整した。その後、60℃で30分、90℃で80分、80℃で80分加熱し、冷却後、硫酸でpH=6になるまで中和した。その後、減圧下(70mmHg)で95℃になるまで加熱してレゾール型フェノール樹脂1を得た。
1.注入剤中における被覆粒子の形成
1−1.樹脂組成物および注入剤の作成
1−1.樹脂組成物および注入剤の作成
[実施例1A]
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA)と、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルに含まれるp−トルエンスルホン酸が5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA)と、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルに含まれるp−トルエンスルホン酸が5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
次に、水圧破砕法に用いられる液体(流体)に、平均粒径250μmの砂粒子と、樹脂組成物とを混合して、注入剤を作成した。
なお、注入剤全体における砂粒子の含有量は、9重量%、樹脂組成物の含有量は、粒子100重量部に対して5重量部とした。
なお、注入剤全体における砂粒子の含有量は、9重量%、樹脂組成物の含有量は、粒子100重量部に対して5重量部とした。
[実施例2A]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸アミン塩(スルホンアミド結合を形成することによりブロック化された酸硬化剤A;楠本化成社製、「NACURE 2500」)を用いたこと以外は、前記実施例1Aと同様にして、樹脂組成物および注入剤を作成した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸アミン塩(スルホンアミド結合を形成することによりブロック化された酸硬化剤A;楠本化成社製、「NACURE 2500」)を用いたこと以外は、前記実施例1Aと同様にして、樹脂組成物および注入剤を作成した。
1−2.樹脂組成物の硬化性評価
得られた実施例1Aおよび実施例2Aの注入剤を、それぞれ、圧力6,000psiかつ温度80℃の条件で加熱・加圧した。
その結果、実施例1Aおよび実施例2Aの注入剤から得られた砂粒子は、ともに、その外表面がフルフリルアルコール樹脂の硬化物で被覆されることが確認された。
得られた実施例1Aおよび実施例2Aの注入剤を、それぞれ、圧力6,000psiかつ温度80℃の条件で加熱・加圧した。
その結果、実施例1Aおよび実施例2Aの注入剤から得られた砂粒子は、ともに、その外表面がフルフリルアルコール樹脂の硬化物で被覆されることが確認された。
2.樹脂組成物の硬化特性
2−1.樹脂組成物の作成
2−1.樹脂組成物の作成
[実施例1B]
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA)と、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルが5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA)と、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルが5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
[実施例2B]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例2Bの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例2Bの樹脂組成物を得た。
[実施例3B]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例3Bの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例3Bの樹脂組成物を得た。
[実施例1C]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸エチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:エタノール、MRCユニテック社製、「PTSE」、EPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Cの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸エチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:エタノール、MRCユニテック社製、「PTSE」、EPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Cの樹脂組成物を得た。
[実施例2C]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸エチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Cと同様にして、実施例2Cの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸エチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Cと同様にして、実施例2Cの樹脂組成物を得た。
[実施例3C]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸エチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Cと同様にして、実施例3Cの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸エチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Cと同様にして、実施例3Cの樹脂組成物を得た。
[実施例1D]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸プロピル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−プロパノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸プロピル」、PPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Dの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸プロピル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−プロパノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸プロピル」、PPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Dの樹脂組成物を得た。
[実施例2D]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例2Dの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例2Dの樹脂組成物を得た。
[実施例3D]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.75重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例3Dの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.75重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例3Dの樹脂組成物を得た。
[実施例4D]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例4Dの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Dと同様にして、実施例4Dの樹脂組成物を得た。
[実施例1E]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸ヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−ヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸ヘキシル」、HPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Eの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸ヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−ヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸ヘキシル」、HPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Eの樹脂組成物を得た。
[実施例2E]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸ヘキシルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例2Eの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸ヘキシルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例2Eの樹脂組成物を得た。
[実施例3E]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸ヘキシルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例3Eの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸ヘキシルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例3Eの樹脂組成物を得た。
[実施例4E]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例4Eの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸プロピルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Eと同様にして、実施例4Eの樹脂組成物を得た。
[実施例1F]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:シクロヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸シクロヘキシル」、CHPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Fの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:シクロヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸シクロヘキシル」、CHPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Fの樹脂組成物を得た。
[実施例2F]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルを 2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Fと同様にして、実施例2Fの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルを 2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Fと同様にして、実施例2Fの樹脂組成物を得た。
[実施例3F]
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルを 0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Fと同様にして、実施例3Fの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルを 0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Fと同様にして、実施例3Fの樹脂組成物を得た。
[実施例1G]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸アミン塩(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:アミン化合物、King社製、「Nacure2500」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Gの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、p−トルエンスルホン酸アミン塩の量が目的の量になるように添加した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸アミン塩(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:アミン化合物、King社製、「Nacure2500」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Gの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、p−トルエンスルホン酸アミン塩の量が目的の量になるように添加した。
[実施例1H]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、ドデシルベンゼンスルホン酸エステル(酸硬化剤A:ドデシルベンゼンスルホン酸、ブロック化合物:アルコール化合物、King社製、「Nacure5414」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Hの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルの量が目的の量になるように添加した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、ドデシルベンゼンスルホン酸エステル(酸硬化剤A:ドデシルベンゼンスルホン酸、ブロック化合物:アルコール化合物、King社製、「Nacure5414」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Hの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルの量が目的の量になるように添加した。
[実施例2H]
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Hと同様にして、実施例2Hの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Hと同様にして、実施例2Hの樹脂組成物を得た。
[実施例3H]
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Hと同様にして、実施例3Hの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Hと同様にして、実施例3Hの樹脂組成物を得た。
[実施例1J]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、ジノニルナフタレンスルホン酸エステル(酸硬化剤A:ジノニルナフタレンスルホン酸、ブロック化合物:アルコール化合物、King社製、「Nacure1419」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Jの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、ジノニルナフタレンスルホン酸エステルの量が目的の量になるように添加した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、ジノニルナフタレンスルホン酸エステル(酸硬化剤A:ジノニルナフタレンスルホン酸、ブロック化合物:アルコール化合物、King社製、「Nacure1419」)を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Jの樹脂組成物を得た。ただし、上記製品は溶剤希釈品であるため、ジノニルナフタレンスルホン酸エステルの量が目的の量になるように添加した。
[実施例2J]
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例2Jの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例2Jの樹脂組成物を得た。
[実施例3J]
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを 1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例3Jの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを 1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例3Jの樹脂組成物を得た。
[実施例4J]
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを 0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例4Jの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂1、100重量部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸エステルを 0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Jと同様にして、実施例4Jの樹脂組成物を得た。
[実施例1K]
酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂2を用いたこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Kの樹脂組成物を得た。
酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂2を用いたこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Kの樹脂組成物を得た。
[実施例2K]
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例2Kの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例2Kの樹脂組成物を得た。
[実施例3K]
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例3Kの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例3Kの樹脂組成物を得た。
[実施例4K]
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例4Kの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂2、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Kと同様にして、実施例4Kの樹脂組成物を得た。
[実施例1L]
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを10重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Lの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを10重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Lの樹脂組成物を得た。
[実施例2L]
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例2Lの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例2Lの樹脂組成物を得た。
[実施例3L]
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例3Lの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例3Lの樹脂組成物を得た。
[実施例4L]
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例4Lの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例4Lの樹脂組成物を得た。
[実施例5L]
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例5Lの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂3、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Lと同様にして、実施例5Lの樹脂組成物を得た。
[実施例1M]
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを10重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Mの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを10重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Mの樹脂組成物を得た。
[実施例2M]
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例2Mの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例2Mの樹脂組成物を得た。
[実施例3M]
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例3Mの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例3Mの樹脂組成物を得た。
[実施例4M]
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例4Mの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例4Mの樹脂組成物を得た。
[実施例5M]
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例5Mの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂4、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Mと同様にして、実施例5Mの樹脂組成物を得た。
[実施例1N]
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを15重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Nの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを15重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Nの樹脂組成物を得た。
[実施例2N]
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例2Nの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例2Nの樹脂組成物を得た。
[実施例3N]
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例3Nの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例3Nの樹脂組成物を得た。
[実施例4N]
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例4Nの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例4Nの樹脂組成物を得た。
[実施例5N]
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例5Nの樹脂組成物を得た。
フラン樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Nと同様にして、実施例5Nの樹脂組成物を得た。
[実施例1O]
酸硬化性樹脂Bとして、レゾール型フェノール樹脂1を用い、レゾール型フェノール樹脂1樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Oの樹脂組成物を得た。
酸硬化性樹脂Bとして、レゾール型フェノール樹脂1を用い、レゾール型フェノール樹脂1樹脂5、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを2.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、実施例1Oの樹脂組成物を得た。
[実施例2O]
レゾール型フェノール樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Oと同様にして、実施例2Oの樹脂組成物を得た。
レゾール型フェノール樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを1.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Oと同様にして、実施例2Oの樹脂組成物を得た。
[実施例3O]
レゾール型フェノール樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Oと同様にして、実施例3Oの樹脂組成物を得た。
レゾール型フェノール樹脂1、100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルを0.5重量部となるように混合して樹脂組成物を作成したこと以外は、前記実施例1Oと同様にして、実施例3Oの樹脂組成物を得た。
[比較例1B]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸メチルに代えて、酸性基のブロック化がなされていない酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、比較例1Bの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸メチルに代えて、酸性基のブロック化がなされていない酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸を用意したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、比較例1Bの樹脂組成物を得た。
[比較例2B]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸メチルの添加を省略したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、比較例2Bの樹脂組成物を得た。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aであるp−トルエンスルホン酸メチルの添加を省略したこと以外は、前記実施例1Bと同様にして、比較例2Bの樹脂組成物を得た。
2−2.硬化特性の評価
実施例2B、3B、2C、3C、2D、4D、3E、4E、1G、3H、4J、4L、5L、4M、5M、4N、5Nおよび比較例2Bの樹脂組成物にそれぞれ水を、樹脂と水との重量比が2:1となるように添加した状態で、温度100℃で32時間加熱した際の硬化の度合いを所定の時間毎に触診にて観察した。
実施例2B、3B、2C、3C、2D、4D、3E、4E、1G、3H、4J、4L、5L、4M、5M、4N、5Nおよび比較例2Bの樹脂組成物にそれぞれ水を、樹脂と水との重量比が2:1となるように添加した状態で、温度100℃で32時間加熱した際の硬化の度合いを所定の時間毎に触診にて観察した。
また、実施例1B〜3B、1C〜3C、1D〜3D、1E〜3E、3F、3H、2J、3J、4K、2L〜4L、4M、5M、4N、5N、3Oの樹脂組成物にそれぞれ水を、樹脂と水との重量比が2:1となるように添加した状態で、温度80℃で32時間加熱した際の硬化の度合いを所定の時間毎に触診にて観察した。
さらに、実施例1B、2B、1C、2C、1E、3E、1F、2F、1H、2H、1J〜3J、1K〜3K、1L、2L、1M〜3M、1N〜3N、1O〜3O、比較例1B、2Bの樹脂組成物にそれぞれ水を、フラン樹脂の固形成分と水との重量比が1:1となるように添加した状態で、温度60℃で32時間加熱した際の硬化の度合いを所定の時間毎に触診にて観察した。
なお、触診による硬化の度合いは、1:液体、2:高粘性液体、3:ゲル(容易にわれる)、4:ゴム状固体、5:ガラス状固体(割ることできない)として評価した。
その結果を、それぞれ、図5〜15に示す。
その結果を、それぞれ、図5〜15に示す。
図5〜15に示すように、各実施例の樹脂組成物では、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aおよび酸硬化性樹脂Bの種類および含有量をそれぞれ調製することにより、60℃、80℃および100℃の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に酸硬化性樹脂Bが硬化を開始するように設定することができた。これに対して、各比較例の樹脂組成物では、前記の条件で酸硬化性樹脂の硬化を開始するように設定することができなかった。
3.被覆粒子の圧縮強度
3−1.樹脂組成物および注入剤の作成
3−1.樹脂組成物および注入剤の作成
[実施例1P]
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA))と、酸硬化性樹脂Bとして、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルが5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
まず、酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸メチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:メタノール、MRCユニテック社製、「PTSM」、MPTSA))と、酸硬化性樹脂Bとして、酸硬化性樹脂Bとして、フラン樹脂1とをそれぞれ用意し、これらをフラン樹脂100重量部に対して、p−トルエンスルホン酸メチルが5重量部となるように混合して、樹脂組成物を作成した。
次に、液体(流体)としてグァーガムの塩化カリウム水溶液(55g)を用意し、これに、予め平均粒径250μmの砂粒子(50g)と樹脂組成物とを攪拌混合した混合物を混合して、注入剤を作成した。
なお、樹脂組成物の含有量は、注入剤全体に対して、酸硬化性樹脂Bの含有量が2.5重量%となるようにした。
なお、樹脂組成物の含有量は、注入剤全体に対して、酸硬化性樹脂Bの含有量が2.5重量%となるようにした。
[実施例2P]
液体(流体)としてグァーガムの塩化カリウム水溶液を用いたこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例2Pの樹脂組成物および注入剤を作成した。
液体(流体)としてグァーガムの塩化カリウム水溶液を用いたこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例2Pの樹脂組成物および注入剤を作成した。
[実施例3P]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸エチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:エタノール、MRCユニテック社製、「PTSE」、EPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例3Pの樹脂組成物および注入剤を作成した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸エチル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:エタノール、MRCユニテック社製、「PTSE」、EPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例3Pの樹脂組成物および注入剤を作成した。
[実施例4P]
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸ヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−ヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸プロピル」、HPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例4Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
酸性基がブロック化された酸硬化剤Aとして、p−トルエンスルホン酸ヘキシル(酸硬化剤A:p−トルエンスルホン酸、ブロック化合物:1−ヘキサノール、東京化成工業社製、「p−トルエンスルホン酸プロピル」、HPTSA)を用意したこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、実施例4Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
[比較例1P]
樹脂組成物として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「828EL」)と、硬化剤(東京化成社製、「TEPA」)との混合物を用いたこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、比較例1Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
なお、樹脂組成物中における硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、14重量部とした。
樹脂組成物として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「828EL」)と、硬化剤(東京化成社製、「TEPA」)との混合物を用いたこと以外は、前記実施例1Pと同様にして、比較例1Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
なお、樹脂組成物中における硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、14重量部とした。
[比較例2P]
液体(流体)としてグァーガムの塩化カリウム水溶液を用いたこと以外は、前記比較例1Pと同様にして、比較例2Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
液体(流体)としてグァーガムの塩化カリウム水溶液を用いたこと以外は、前記比較例1Pと同様にして、比較例2Nの樹脂組成物および注入剤を作成した。
3−2.注入剤から得られる硬化物の圧縮強度評価
得られた各実施例および各比較例の注入剤を、それぞれ、円筒状をなすアルミホイル製の有底筒体中に注入し、この状態で加熱した後、筒体を取り除くことで、直径約50mm×高さ約20mmの硬化物を得た。
なお、硬化物を得る際の加熱条件を、実施例1P、2P、比較例2Pでは60℃×20時間、実施例3Pでは80℃×20時間、実施例4Pでは100℃×20時間として、それぞれ、1つの硬化物を得、比較例1Pでは、60℃×20時間、80℃×20時間および100℃×20時間として、3つの硬化物を得た。60℃での加熱時には2時間後に上澄みの注入剤を取り除いた。
得られた各実施例および各比較例の注入剤を、それぞれ、円筒状をなすアルミホイル製の有底筒体中に注入し、この状態で加熱した後、筒体を取り除くことで、直径約50mm×高さ約20mmの硬化物を得た。
なお、硬化物を得る際の加熱条件を、実施例1P、2P、比較例2Pでは60℃×20時間、実施例3Pでは80℃×20時間、実施例4Pでは100℃×20時間として、それぞれ、1つの硬化物を得、比較例1Pでは、60℃×20時間、80℃×20時間および100℃×20時間として、3つの硬化物を得た。60℃での加熱時には2時間後に上澄みの注入剤を取り除いた。
そして、得られた硬化物について、それぞれ、ヘッド速度5mm/分(測定温度:室温)の条件で圧縮した時の破断荷重を圧縮強度として求めた。
その結果を、それぞれ、図16、17に示す。
図16〜17に示すように、各実施例の注入剤から得られた硬化物は、各比較例の注入剤から得られた硬化物と比較して、優れた圧縮強度を示す結果となった。これは、各実施例では、酸硬化性樹脂Bの硬化が、砂粒子に酸硬化性樹脂Bを付着させた(絡み合わせた)状態で開始していることに起因しているものと推察された。
その結果を、それぞれ、図16、17に示す。
図16〜17に示すように、各実施例の注入剤から得られた硬化物は、各比較例の注入剤から得られた硬化物と比較して、優れた圧縮強度を示す結果となった。これは、各実施例では、酸硬化性樹脂Bの硬化が、砂粒子に酸硬化性樹脂Bを付着させた(絡み合わせた)状態で開始していることに起因しているものと推察された。
本発明は、地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、酸硬化剤と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂とを含有し、前記酸硬化剤は、このものが備える酸性基が、該酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在しており、前記酸硬化性樹脂、前記酸硬化剤および前記化合物の種類および含有量をそれぞれ調製することにより、前記酸硬化性樹脂が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする。これにより、目的とする箇所で酸硬化性樹脂を確実に硬化させ得る樹脂組成物、かかる樹脂組成物と粒子とを含む注入剤、および、かかる粒子を地中に形成された亀裂に充填する充填方法を提供することができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。
1 被覆粒子
2 粒子
3 表面層
A 酸硬化剤
B 酸硬化性樹脂
20 流体
100 注入剤(樹脂組成物)
91 掘削穴
92 亀裂
L 地下層
P ポンプ
S 地表
2 粒子
3 表面層
A 酸硬化剤
B 酸硬化性樹脂
20 流体
100 注入剤(樹脂組成物)
91 掘削穴
92 亀裂
L 地下層
P ポンプ
S 地表
Claims (19)
- 地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、
酸硬化剤と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂とを含有し、
前記酸硬化剤は、このものが備える酸性基が、該酸性基に対して反応性を有する化合物によりブロック化された状態で存在しており、
前記酸硬化性樹脂、前記酸硬化剤および前記化合物の種類および含有量をそれぞれ調製することにより、
前記酸硬化性樹脂が50℃以上110℃以下の温度で、2時間以上8時間以下の時間内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。 - 前記酸硬化性樹脂は、48時間以内に硬化を完了するように設定されている請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記化合物は、官能基を備え、該官能基が前記酸硬化剤の前記酸性基に化学結合することで、前記酸硬化剤をブロック化する請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 前記官能基は、水酸基およびアミノ基よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の樹脂組成物。
- 前記化合物は、前記官能基として水酸基を備えるアルキルアルコールである請求項3または4に記載の樹脂組成物。
- 前記アルキルアルコールは、一価アルキルアルコールである請求項5に記載の樹脂組成物。
- 前記一価アルキルアルコールは、その炭素数が1以上、10以下である請求項6に記載の樹脂組成物。
- 前記化合物は、前記官能基としてアミノ基を備えるアルキルアミンである請求項3または4に記載の樹脂組成物。
- 前記化合物は、前記官能基の数が、前記酸性基の数を1としたとき、酸性基:官能基=1:0.1〜1.9となるように含まれている請求項3ないし8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記酸性基は、スルホン酸基を含む請求項1ないし9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記酸硬化剤は、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびジノニルナフタレンジスルホン酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項10に記載の樹脂組成物。
- 前記酸硬化剤の含有量は、前記酸硬化性樹脂100重量部に対して0.25重量部以上、20重量部以下である請求項1ないし11のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 前記酸硬化性樹脂は、フラン樹脂およびフェノール樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1ないし12のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 地下層中に形成された亀裂に充填される粒子の外表面の少なくとも一部を被覆する表面層を形成するために用いられる樹脂組成物であって、
酸硬化剤としてのフラン樹脂と、酸の存在下で硬化する酸硬化性樹脂してのパラトルエンスルホン酸とを含有し、
前記パラトルエンスルホン酸は、このものが備えるスルホン酸基が、該スルホン酸基に対して反応性を有する化合物としての炭素数1〜6の1価アルキルアルコールによりブロック化された状態で存在しており、
前記1価アルキルアルコールでブロック化された前記パラトルエンスルホン酸の前記フラン樹脂100重量部に対する含有量を0.25〜20重量部に調製することにより、
前記フラン樹脂が70℃以上90℃以下の温度で、4時間以上6時間以下の範囲内に硬化を開始するように設定したことを特徴とする樹脂組成物。 - 地下層中に形成された亀裂に注入される注入剤であって、
前記亀裂に充填される粒子と、
請求項1ないし14のいずれか1項に記載の樹脂組成物と、
前記粒子および前記樹脂組成物を前記亀裂に移送するための流体とを含むことを特徴とする注入剤。 - 前記粒子の平均粒径は、100〜3,000μmである請求項15に記載の注入剤。
- 前記粒子の含有量は、5〜50重量%である請求項15または16に記載の注入剤。
- 前記樹脂組成物の含有量は、前記粒子100重量部に対して1〜20重量部である請求項15ないし17のいずれか1項に記載の注入剤。
- 請求項15ないし18のいずれか1項に記載の注入剤を地下層中に形成された亀裂に、前記地下層に至る掘削穴を介して移送し、前記注入剤を前記亀裂に注入することにより、前記粒子を前記亀裂に充填する充填方法であって、
前記注入剤を前記亀裂に注入する際の圧力および/または地中の温度を要因として、前記化合物が前記酸硬化剤から離脱することにより、前記酸硬化剤と前記酸硬化性樹脂とを反応させ、前記酸硬化剤の作用により前記酸硬化性樹脂を硬化させるとともに、その硬化物で前記粒子の外表面の少なくとも一部を被覆することを特徴とする充填方法。
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