JP2008238202A - シェルモールド用樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用時にホルムアルデヒドなどの刺激性のガス発生がなく、良好な機械的強度を有する鋳型を製造できるシェルモールド用樹脂組成物と、これを用いたシェルモールド用レジンコーテッドサンドを提供する。
【解決手段】 フェノールアラルキル樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂とを含有するシェルモールド用樹脂組成物であって、上記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、上記フェノールアラルキル樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とするシェルモールド用樹脂組成物と、このシェルモールド用樹脂組成物を耐火性粒状材料とともに混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
【選択図】 なし
【解決手段】 フェノールアラルキル樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂とを含有するシェルモールド用樹脂組成物であって、上記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、上記フェノールアラルキル樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とするシェルモールド用樹脂組成物と、このシェルモールド用樹脂組成物を耐火性粒状材料とともに混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シェルモールド用樹脂組成物、及び、シェルモールド用レジンコーテッドサンドに関するものである。
シェルモールド法による鋳型の作製は、レジンコーテッドサンドを加熱した型に充填し、硬化させることにより行われている。レジンコーテッドサンドは、予め加熱した耐火性粒状材料に粘結剤を添加、ミキサーで混練し、耐火性粒状材料の表面を溶融した粘結剤でコートした後、粘結剤がノボラック型フェノール樹脂である場合には硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン水溶液などの硬化剤を添加し、さらに混練しつつ冷却してステアリン酸カルシウム等の滑剤を添加することによって得られる。
近年、シェルモールド法によりレジンコーテッドサンドを成形して鋳型にする際、環境面、作業性の点から、アンモニアやホルムアルデヒド等の刺激性の有害ガスが発生しないシェルモールド用フェノール樹脂組成物が求められている。
近年、シェルモールド法によりレジンコーテッドサンドを成形して鋳型にする際、環境面、作業性の点から、アンモニアやホルムアルデヒド等の刺激性の有害ガスが発生しないシェルモールド用フェノール樹脂組成物が求められている。
このような有害ガスの発生を抑えるためには、ヘキサメチレンテトラミンの不使用が必須であり、代わりにエポキシ樹脂を硬化剤として使用することが検討されたが、エポキシ樹脂単独での硬化では、注湯時のシェル強度が低下する等の問題がありこれまで実用化に至ってなかった。ヘキサメチレンテトラミン硬化系でエポキシ樹脂を併用して硬化性向上した例(特許文献1参照) があるが、ヘキサメチレンテトラミンを含有するため、硬化時に発生するアンモニア等の有害ガスを完全に無くしたものではなかった。
特開2006−272412号公報
本発明は、使用時にアンモニアやホルムアルデヒドなどのガスを発生させることがないため、ガス発生による鋳物のガス欠陥を増加させることなく、良好な鋳型強度を付与できるとともに、鋳型の生産性向上と作業環境の維持改善とを両立することができる、シェルモールド用樹脂組成物と、これを用いたシェルモールド用レジンコーテッドサンドを提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(3)により達成される。
(1) フェノールアラルキル樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、硬化触媒を含有するシェルモールド用フェノール樹脂組成物であって、前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、前記フェノールアラルキル樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とするシェルモールド用樹脂組成物。
(2) 前記ノボラック型エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である(1)項に記載のシェルモールド用樹脂組成物。
(3) (1)又は(2)項に記載のシェルモールド用樹脂組成物を耐火性粒状材料とともに混練してなるシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
(1) フェノールアラルキル樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、硬化触媒を含有するシェルモールド用フェノール樹脂組成物であって、前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、前記フェノールアラルキル樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とするシェルモールド用樹脂組成物。
(2) 前記ノボラック型エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である(1)項に記載のシェルモールド用樹脂組成物。
(3) (1)又は(2)項に記載のシェルモールド用樹脂組成物を耐火性粒状材料とともに混練してなるシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
本発明のシェルモールド用樹脂組成物を用いることにより、作業時にアンモニアやホルムアルデヒド等の刺激性の有害ガスが発生せず、良好な機械的強度を有するシェルモールド用レジンコーテッドサンドを提供することができる。
以下に、本発明のシェルモールド用樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある)と、シェルモールド用レジンコーテッドサンド(以下、単に「レジンコーテッドサンド」ということがある)について説明する。
本発明の組成物は、フェノールアラルキル樹脂と、エポキシ樹脂とを含有するシェルモールド用樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂の含有量は、上記フェノール樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とする。
また、本発明のレジンコーテッドサンドは、上記本発明の組成物を、耐火性粒状材料とともに混練してなることを特徴とする。
本発明の組成物は、フェノールアラルキル樹脂と、エポキシ樹脂とを含有するシェルモールド用樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂の含有量は、上記フェノール樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とする。
また、本発明のレジンコーテッドサンドは、上記本発明の組成物を、耐火性粒状材料とともに混練してなることを特徴とする。
本発明の組成物で用いられるフェノールアラルキル樹脂は、フェノール、クレゾールなどのフェノール類と、p−キシレングリコールなどのアラルキルエーテル類であり、例えば、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン(PXDM)、α,α’−ジエトキシ−p−キシレン、α,α’−ジメトキシ−m−キシレン、α,α,α’−トリメトキシ−p−キシレンなどのアラルキルエーテル類などがあり、特に限定はされない。通常、フェノール類とアラルキルエーテル類を酸性触媒下で反応することにより得られる。
本発明で使用するノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましいが、特に限定はされない。
上記ノボラック型エポキシ樹脂含有量は、フェノール樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であり、更に好ましくは0.3〜1.0当量である。エポキシの配合当量が下限未満、あるいは上限を超えると樹脂の硬化が不十分となり、十分な強度を得ることができない。
上記ノボラック型エポキシ樹脂含有量は、フェノール樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であり、更に好ましくは0.3〜1.0当量である。エポキシの配合当量が下限未満、あるいは上限を超えると樹脂の硬化が不十分となり、十分な強度を得ることができない。
本発明の組成物に用いられる上記ノボラック型エポキシ樹脂の形態としては特に限定されないが、常温で固形であるものが好ましく、軟化点で60℃〜120℃である。これにより、レジンコーテッドサンドの保存時に耐ブロッキング性を付与することができる。軟化点が60℃未満ではブロッキングが起こりやすく、120℃を超えると粒状材料へのコーティングがし難くなる。
本発明の組成物において用いられる硬化触媒としては特に限定されないが、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミンなどの3級アミン化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの有機ホスフィン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物などが挙げられる。また、これらは単独または複数を組み合わせて使用することができる。前記硬化触媒の添加量としては特に限定されないが、前記フェノールアラルキル樹脂とノボラック型フェノール樹脂の合計量100重量部に対し、0.1〜 5.0重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.3〜2.5重量部である。硬化触媒の添加量が前記下限値未満では樹脂成分の硬化が不充分になることがあり、一方、前記上限値を超えると、樹脂成分の硬化が速くなり流動性が低下するようになるため、シェル強度の低下をもたらすことがある。
本発明の組成物において、樹脂成分の硬化は、フェノールアラルキル樹脂とノボラック型エポキシ樹脂との付加反応により進行するため、通常のフェノール樹脂の硬化反応である重縮合反応が起こらず、これに起因するガスの発生を実質的に無くすることができる。またヘキサメチレンテトラミンを用いずに硬化させることができるので、アンモニアやホルムアルデヒド等のガス発生が無いため鋳物のガス欠陥を発生させることなく、十分な鋳型強度を付与できるとともに、鋳型の生産性向上と作業環境衛生の維持改善とを両立することができる。
本発明の組成物の製造方法としては特に限定されないが、例えば、フェノールアラルキル樹脂の合成終了時点でノボラック型エポキシ樹脂及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を添加して溶融混合する方法、フェノールアラルキル樹脂及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂ノボラック型エポキシ樹脂を粉砕混合する方法などがある。
次に、本発明のレジンコーテッドサンドについて説明する。
本発明のレジンコーテッドサンドは、上記本発明の組成物を、耐火性粒状材料とともに混練してなるものである。
本発明のレジンコーテッドサンドは、上記本発明の組成物を、耐火性粒状材料とともに混練してなるものである。
本発明のレジンコーテッドサンドに用いられる耐火性粒状材料としては特に限定されないが、例えば、硅砂、ジルコンサンド、フラタリーサンド、セラビーズ、サンパール、オリビンサンド、クロマイトサンド等が挙げられる。これらの中では、珪砂が一般的に用いられるが、鋳型の熱による寸法変化を抑えるにはジルコンサンド、フラタリーサンド、セラビーズ、サンパール、オリビンサンド、クロマイトサンド等の熱膨張率の小さな特殊砂を用いることが好ましい。
本発明のレジンコーテッドサンドには、このほか必要に応じて、改質剤として、滑剤、シランカップリング剤を配合することができる。滑剤としてはエチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、オキシステアリン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、メチロールステアリン酸アマイド等が使用でき、シランカップリング剤としてはアミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン等が使用できる。
なお、これらの滑剤やシランカップリング剤は、予め本発明の組成物中に含有させておくことができる。
なお、これらの滑剤やシランカップリング剤は、予め本発明の組成物中に含有させておくことができる。
本発明のレジンコーテッドサンドにおいて、耐火性粒状材料と、本発明の組成物との配合比率としては特に限定されないが、耐火性粒状材料100重量部に対して、本発明の組成物1〜4重量部を用いることができる。
本発明のレジンコーテッドサンドを製造する方法としては特に限定されないが、例えば、120〜180℃に加温した耐火性粒状材料をミキサー装置などに投入し、本発明の組成物を添加して40〜80秒間混練し、レジンコーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬した後、滑剤などを添加して10〜30秒間混錬を行い、レジンコーテッドサンドを得ることができる。
以下、本発明の組成物及びレジンコーテッドサンドを実施例に基づいて具体的に説明する。ここに記載されている「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
(実施例1)
(1)フェノールアラルキル樹脂(A)の合成
冷却器、攪拌装置を備えた3Lの三口フラスコ中に、フェノール1000部、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン(PXDM)800部、ジエチル硫酸2.18部を添加し、150℃常圧
脱水下で2時間反応後、常圧蒸留を行い150℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って200℃まで昇温し、水酸基当量175のフェノールアラルキル樹脂(A)を1540部得た。
(2)組成物の製造
上記フェノールアラルキル樹脂(A)500部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、シランカップリング剤としてアミノシラン10部、さらにクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成製YDCN−704、エポキシ当量197)550部、トリフェニルホスフィン10部を、表面温度を70℃にしたロール式混練機で5分間混練を行い、常温で固形の組成物1000部を得た。
(3)レジンコーテッドサンドの製造
130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、上記(2)で得られた組成物160部を添加して45秒間混錬した。次いで、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部を添加して20秒間混錬を行い、レジンコーテッドサンドを得た。
(1)フェノールアラルキル樹脂(A)の合成
冷却器、攪拌装置を備えた3Lの三口フラスコ中に、フェノール1000部、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン(PXDM)800部、ジエチル硫酸2.18部を添加し、150℃常圧
脱水下で2時間反応後、常圧蒸留を行い150℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って200℃まで昇温し、水酸基当量175のフェノールアラルキル樹脂(A)を1540部得た。
(2)組成物の製造
上記フェノールアラルキル樹脂(A)500部、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、シランカップリング剤としてアミノシラン10部、さらにクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成製YDCN−704、エポキシ当量197)550部、トリフェニルホスフィン10部を、表面温度を70℃にしたロール式混練機で5分間混練を行い、常温で固形の組成物1000部を得た。
(3)レジンコーテッドサンドの製造
130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、上記(2)で得られた組成物160部を添加して45秒間混錬した。次いで、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部を添加して20秒間混錬を行い、レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例2)
実施例1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDCN−704)の代わりに、ノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製N−775、エポキシ当量190)540部を用いた以外は、実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
実施例1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDCN−704)の代わりに、ノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製N−775、エポキシ当量190)540部を用いた以外は、実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例3)
実施例1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDCN−704)の量を340部とした以外は、実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
実施例1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDCN−704)の量を340部とした以外は、実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例4)
実施例2のノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製N−775の量を330部とした以外は、実施例2と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
実施例2のノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製N−775の量を330部とした以外は、実施例2と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例1)
(1)ノボラック型フェノール樹脂(B)の合成
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン603部(F/P=0.7)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で軟化点が90℃になるまで脱フェノールを行い、水酸基当量105、重量平均分子量(Mw)が1050であるノボラック型フェノール樹脂(B)を得た。
(2)組成物の製造
ノボラック型フェノール樹脂(B)300部、エチレンビスステアリン酸アマイド16部、シランカップリング剤としてアミノシラン8部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成製YDCN−704)550部、トリフェニルホスフィン10部を表面温度を70℃にしたロール式混練機で5分間混練を行い、常温で固形の組成物800部を得た。
(3)レジンコーテッドサンドの製造
実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
(1)ノボラック型フェノール樹脂(B)の合成
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン603部(F/P=0.7)を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で軟化点が90℃になるまで脱フェノールを行い、水酸基当量105、重量平均分子量(Mw)が1050であるノボラック型フェノール樹脂(B)を得た。
(2)組成物の製造
ノボラック型フェノール樹脂(B)300部、エチレンビスステアリン酸アマイド16部、シランカップリング剤としてアミノシラン8部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成製YDCN−704)550部、トリフェニルホスフィン10部を表面温度を70℃にしたロール式混練機で5分間混練を行い、常温で固形の組成物800部を得た。
(3)レジンコーテッドサンドの製造
実施例1と同様にして、レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例2)
130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、上記比較例(1)で合成したフェノール樹脂(B)160部を添加して45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部を添加して20秒間混錬を行い、レジンコーテッドサンドを得た
130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、上記比較例(1)で合成したフェノール樹脂(B)160部を添加して45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部を添加して20秒間混錬を行い、レジンコーテッドサンドを得た
実施例及び比較例で得られたレジンコーテッドサンドの特性を表1に示す。
(特性評価方法)
(1)曲げ強度
JIS−K6910に準拠して行った。焼成は250℃で60秒間行った。
(1)曲げ強度
JIS−K6910に準拠して行った。焼成は250℃で60秒間行った。
(2)ガス発生量
樹脂組成物2gを300℃の燃焼管中で10分間加熱し、発生するガスをチューブで連結した100mlのシリンジ注射器に捕集して、定量した。
評価結果を表1に示した。
樹脂組成物2gを300℃の燃焼管中で10分間加熱し、発生するガスをチューブで連結した100mlのシリンジ注射器に捕集して、定量した。
評価結果を表1に示した。
実施例1〜4はいずれも、フェノールアラルキル樹脂にノボラック型エポキシ樹脂を所定量配合した本発明の組成物と、これを用いた本発明のレジンコーテッドサンドである。
実施例1〜4のレジンコーテッドサンドは、硬化時の発生ガスが少なく、良好な曲げ強度特性を有している。
比較例1では発生ガスは低減できているものの、シェルとしての強度が不十分となっている。比較例2は従来のヘキサメチレンテトラミンを用いたものであり、ガス発生量が多くなっている。
実施例1〜4のレジンコーテッドサンドは、硬化時の発生ガスが少なく、良好な曲げ強度特性を有している。
比較例1では発生ガスは低減できているものの、シェルとしての強度が不十分となっている。比較例2は従来のヘキサメチレンテトラミンを用いたものであり、ガス発生量が多くなっている。
本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物はヘキサメチレンテトラミンを使用しないため、鋳型のガス欠陥等の不良発生を抑制し作業環境面の改善とを達成することができる。
Claims (3)
- フェノールアラルキル樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、硬化触媒を含有するシェルモールド用フェノール樹脂組成物であって、前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、前記フェノールアラルキル樹脂の水酸基1.0当量に対してノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基0.2〜1.4当量であることを特徴とするシェルモールド用樹脂組成物。
- 前記ノボラック型エポキシ樹脂は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及び/又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1に記載のシェルモールド用樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のシェルモールド用樹脂組成物を耐火性粒状材料とともに混練してなるシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN104014718A (zh) * | 2014-06-18 | 2014-09-03 | 承德北雁铸造材料有限公司 | 一种抗脱壳的覆膜砂及其制备方法 |
CN113172199A (zh) * | 2021-04-23 | 2021-07-27 | 广西兰科资源再生利用有限公司 | 一种新型无氨固化型铸造覆膜砂的制备方法 |
-
2007
- 2007-03-27 JP JP2007081102A patent/JP2008238202A/ja active Pending
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CN113172199A (zh) * | 2021-04-23 | 2021-07-27 | 广西兰科资源再生利用有限公司 | 一种新型无氨固化型铸造覆膜砂的制备方法 |
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