JP2006095574A - シェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド - Google Patents

シェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド Download PDF

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Abstract

【課題】 作業環境改善を目的にホルムアルデヒド発生量を少なくするため硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを低減しても実用上支障の無い鋳型強度を有し、硬化速度も速いシェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンドを提供する。
【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂と、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを含有し、好ましくは前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、芳香族カルボン酸を0.1〜8重量部、ポリエチレングリコールを0.5〜8重量部含有することを特徴とするシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物及び耐火性粒状材料と、前記樹脂組成物を混練してなるシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シェルモールド用フェノール樹脂及びシェルモールド用レジンコーテッドサンドに関するものである。
シェルモールド法による鋳型の作製は、レジンコーテッドサンドを加熱した型に充填し、硬化させることにより行われている。レジンコーテッドサンドは、予め加熱した耐火性粒状材料に粘結剤を添加、ミキサーで混練し、耐火性粒状材料の表面を溶融した粘結剤でコートした後、粘結剤がノボラック型フェノール樹脂である場合にはヘキサメチレンテトラミン水溶液などの硬化剤を添加し、さらに混練しつつ冷却してステアリン酸カルシウム等の滑剤を添加することによって得られる。通常、粘結剤としては、レジンコーテッドサンドの保存性、鋳型の高強度、高寸法安定性を得る等の理由により、ノボラック型フェノール樹脂が使用されている。
フェノール樹脂をバインダーとして使用し、シェルモールド法によりレジンコーテッドサンドを成形し鋳型にする際、熱によりフェノール樹脂中に含まれている揮発成分がガス化したり、またはヘキサメチレンテトラミンが熱分解することにより、アンモニア、フェノール、ホルムアルデヒドなど強い刺激性のガスが発生することがあり、問題となっている。特に、ホルムアルデヒドガスは、生体粘膜への刺激性が強いことから、作業環境を改善するために、ホルムアルデヒドガスの発生量を低減させたバインダーの開発が強く望まれており、種々の提案がなされている。
例えば、固形、エマルジョン、またはサスペンジョン状態であるレゾール型フェノール樹脂をバインダーとして使用することにより、ホルムアルデヒドガスの発生源のひとつであるヘキサメチレンテトラミンの配合量を減らす、あるいは無くすことでホルムアルデヒドガスの発生量を減らす方法が提案されている。しかし、固形レゾール型フェノール樹脂をシェルモールド法のバインダーとして使用した場合には、レジンコーテッドサンドを調製する際、熱により樹脂の反応が進み、溶融粘度が高くなり、耐火骨材に均一にコートできないという問題が生じる。また、エマルジョン化、またはサスペンジョン化したレゾール型フェノール樹脂を使用した場合でも、熱により樹脂の反応が進み、品質の安定したレジンコーテッドサンドを得ることが難しく、また、エマルジョン、あるいはサスペンジョン中の水分を揮発させるために混錬時間が長くなるという問題が生じる。また、レゾール型フェノール樹脂を使用した場合、成形した鋳型の強度低下、レジンコーテッドサンドの保存時に発生するブロッキングなどの問題も生じる。
また、速硬化タイプのノボラック樹脂いわゆるハイオルソノボラック樹脂やサリチル酸、安息香酸等の硬化促進剤を用いる方法があるが、鋳型強度の低下が見られるという問題がある。そこで、この問題を解決するため、アルカリ金属弱酸塩又はアルカリ金属水酸化物を硬化促進剤として含有するシェルモールド用フェノール樹脂組成物が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、鋳型強度の低下は少なく、硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを低減しても鋳型造型が可能な硬化性は有するもののさらに硬化速度の速い高強度シェルモールド用フェノール樹脂が求められている。
特開2003−170244号公報
本発明は上記要望に応えるべく検討の上なされたもので、作業環境改善を目的にホルムアルデヒド発生量を少なくするため硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを低減しても実用上支障の無い鋳型強度を有し、硬化速度も速いシェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンドを提供することを目的とする。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(5)により達成される。
(1) ノボラック型フェノール樹脂と、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールとを含有することを特徴とするシェルモールド用フェノール樹脂組成物。
(2) 前記芳香族カルボン酸の含有量は前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部である前記(1)に記載のシェルモールド用フェノール樹脂組成物。
(3) 前記ポリエチレングリコールの含有量は前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して0.5〜8重量部である前記(1)又は(2)に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
(4) 耐火性粒状材料と、前記(1)ないし(3)のいずれかに記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物とを混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
(5) 耐火性粒状材料に、ノボラック型フェノール樹脂、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを添加し、混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
本発明は、ノボラック型フェノール樹脂と、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを含有することを特徴とするシェルモールド用フェノール樹脂組成物及び耐火性粒状材料と上記シェルモールド用フェノール樹脂組成物とを混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンドであって、ノボラック型フェノール樹脂の硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンの添加量を少なくしても十分な硬化速度と鋳型強度を有し、造型時のホルムアルデヒド発生量の低減により、作業環境の改善も図ることができる。
以下に、本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンドについて説明する。
すなわち本発明は、フェノール樹脂と芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを含有することを特徴とするシェルモールド用フェノール樹脂組成物である。本発明に使用されるフェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を酸触媒下で重縮合させることによって得られるノボラック型フェノール樹脂である。
ここでいうフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール,m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール、ほかのアルキルフェノール類、カテコール、レゾルシン、ビスフェノール類などであり、これらに限定されるものではない。また、これらを単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。通常、シェルモールド用としては、鋳型に成形したときに強度を得やすいことから、フェノール、クレゾール類が用いられる。
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドなど、またはこれらのアルデヒドの発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド類の溶液などであり、特にこれらに限定されるものではない。また、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。通常、シェルモールド用としては、合成時の反応性が高いことから、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが用いられる。
ノボラック型フェノール樹脂を反応するために使用される酸触媒としては、例えば、蓚酸、酢酸、蟻酸、フェノールスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などであり、これらに限定されるものではない。また、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂は、これらのフェノール源(P)と、アルデヒド源(F)とを、通常(F/P)比で0.4〜0.9となるよう配合し、酸触媒を用いて90〜120℃にて1〜5時間反応させることにより得られる。シェルモールド用に使用する場合は、レジンコーテッドサンド調製時の作業性、成型時の充填性、鋳型の強度等の理由から、数平均分子量(Mn)が300〜800のものを用いることが好ましい。
本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物は芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを含有する。芳香族カルボン酸は硬化促進剤として、ポリエチレングリコールは強度付与剤として作用する。ここで、ポリエチレングリコールと芳香族カルボン酸とを併用することにより硬化剤であるヘキサメチレンテトラミン量を低減しても実用的に問題のない硬化性と強度を併せ持たせることができる。従って、造型時のホルムアルデヒドやアンモニアの発生による作業環境の悪化や鋳物のガス欠陥の発生を軽減することができる。
芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールは、ノボラック型フェノール樹脂の合成終了時点に樹脂に添加してもよく、あるいはシェルモールド用レジンコーテッドサンド製造時に、耐火性粒状材料にノボラック型フェノール樹脂の添加時に添加してもよい。
芳香族カルボン酸の含有量は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜8重量部、より好ましくは0.3〜5重量部である。芳香族カルボン酸の含有量が上記下限値未満では硬化促進の効果が小さくなることがあり、上記上限値を越えると鋳型の強度が低下する場合がある。ポリエチレングリコールの含有量は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して好ましくは0.5〜8重量部、より好ましくは1〜5重量部である。本発明で用いられる芳香族カルボン酸としては、特に制限なく使用でき、例えば、サリチル酸または安息香酸などが挙げられる。
ポリエチレングリコールの含有量が上記下限値未満では強度付与の効果が小さくなることがあり、上記下限値を越えると硬化性が低下する場合がある。ポリエチレングリコールの添加は、レジンの溶融粘度を下げ、そのため鋳型の造型時に溶融レジンが砂粒の接点へ移動しやすくなり、耐火性粒状材料同士の接点面積(接着面積)が増加し、鋳型の曲げ強度が向上すると考えられる。本発明で用いられるポリエチレングリコールとしては、特に制限なく使用でき、例えば水酸基当量から算出した平均分子量が200〜20000のものが挙げられ、そのうち、好ましくは常温で固形の平均分子量が1000以上のものである。
以上に説明したシェルモールド用フェノール樹脂組成物を用いて、本発明のシェルモールド用レジンコーテッドサンドを製造することができる。本発明のレジンコーテッドサンドは、珪砂等の耐火性粒状材料に前記フェノール樹脂組成物を配合してなるものである。
本発明のレジンコーテッドサンドに用いられるノボラック型フェノール樹脂としてはランダムノボラック以外に通常シェルモールド用レジンコーテッドサンドに用いられるハイオルソノボラックも使用できる。またノボラック型フェノール樹脂の一部をレゾール型フェノール樹脂に替えて併用しても良い。シェルモールド用レジンコーテッドサンドには硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを用いることができる。ヘキサメチレンテトラミンの含有量はノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して3〜20重量部が好ましく、より好ましくは5〜15重量部である。ヘキサメチレンテトラミンの添加量が上記下限値未満では硬化が遅く鋳型造形性が悪くなることがある。また、上記上限値を越えると造型時のホルムアルデヒドやアンモニアの発生量が多く作業環境を悪化させたり、また鋳物のガス欠陥が発生することがある。
芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールをノボラック型フェノール樹脂とともに、耐火性粒状材料に添加する場合、これらの添加量はボラック型フェノール樹脂に配合してシェルモールド用フェノール樹脂組成物を得る場合と同様に、芳香族カルボン酸の含有量は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して好ましくは0.1〜8重量部、より好ましくは0.3〜5重量部である。ポリエチレングリコールの含有量は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して好ましくは0.5〜8重量部、より好ましくは1〜5重量部である。芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールの添加はノボラック型フェノール樹脂と同時に添加しても良いし、又は硬化剤のヘキサメチレンテトラミンと混合して添加しても良い。
また、本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンドには、以上に述べた成分の他、必要に応じ改質剤として、滑剤、シランカップリング剤を配合することができる。滑剤としてはエチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、オキシステアリン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、メチロールステアリン酸アマイド等が使用でき、シランカップリング剤としてはアミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン等が使用できる。
以下、本発明を具体的に説明する。しかし、本発明は実施例に限定されるものではない。また本文中に記載されている「部」はすべて「重量部」、「%」はすべて「重量%」を示す。
(実施例1)
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン603部を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で軟化点が90℃になるまで脱フェノールを行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。その後、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、シランカップリング剤としてアミノシランを10部、さらに芳香族カルボン酸として安息香酸を4.7部、ポリエチレングリコールとして日本油脂社製PEG#200を27.9部添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物993部を得た。次に130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例2)
芳香族カルボン酸として安息香酸を18.6部、ポリエチレングリコールとして日本油脂社製PEG#4000を14部添加した以外は実施例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例3)
芳香族カルボン酸としてサリチル酸を18.6部、ポリエチレングリコールとして日本油脂社製PEG#4000を55.8部添加した以外は実施例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例4)
芳香族カルボン酸として安息香酸を37.2部、ポリエチレングリコールとして日本油脂社製PEG#20000を27.9部添加した以外は実施例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(実施例5)
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン603部を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で軟化点が90℃になるまで脱フェノールを行いノボラック型フェノール樹脂を得た。その後、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、シランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加しシェルモールド用フェノール樹脂組成物960部を得た。次に130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部、芳香族カルボン酸としてサリチル酸2.4部及びポリエチレングリコールとして日本油脂社製PEG#110004.8部をよく混ぜた混合物を添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解した水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例1)
冷却器、攪拌装置を備えた反応容器に、フェノール1000部、蓚酸10部、37%ホルマリン603部を仕込み、攪拌しながら昇温し、95〜100℃にて4時間反応を行った後、大気圧にて内温140℃になるまで加熱脱水し、さらに減圧下で軟化点が90℃になるまで脱フェノールを行い、ノボラック型フェノール樹脂を得た。その後、内部滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド20部、シランカップリング剤としてアミノシラン10部を添加し、シェルモールド用フェノール樹脂組成物960部を得た。次に130℃に加熱したフラタリーサンド8000部をミキサーに投入後、前記シェルモールド用フェノール樹脂組成物160部添加し45秒間混錬した。次いで、予めヘキサメチレンテトラミン24部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液を添加し、コーテッドサンドが崩壊するまで空冷しながら混錬し、さらにステアリン酸カルシウム8部添加して20秒間混錬を行い、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例2)
硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン24部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液の替わりに、ヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液とした以外は比較例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例3)
混練時に芳香族カルボン酸としてサリチル酸3.2部を添加し、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン19.2部を水88部に溶解したヘキサメチレンテトラミン水溶液とした以外は比較例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
(比較例4)
硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン19.2部及び硬化促進剤として水酸化ナトリウム3.2部を水88部に溶解した水溶液とした以外は比較例1と同様の方法によりシェルモールド用レジンコーテッドサンドを得た。
実施例1〜5及び比較例1〜4により得られたシェルモールド用レジンコーテッドサンドの特性を表1に示す。
Figure 2006095574
特性の測定方法
(1)曲げ強度:JIS−K6910に準拠して行った。焼成は250℃で30秒間行った。
(2)融着点:温度勾配を有した銅棒上にレジンコーテッドサンドを置き、60秒後に0.5kg/cm2のエアを当てレジンコーテッドサンドを吹き飛ばし、レジンコーテッドサンドが銅棒に融着している部分の最低温度を融着点とした。
(3)ベンド(撓み量):日本鋳造技術協会試験法、SM−3に準拠して行った。厚さ×幅×長さが5×40×180mmの板状試験片を250℃で30秒間焼成し、その20秒後に荷重をかけて撓み量を読み取った。値の大きいものほど造型後の変形が大きく硬化が遅いことを示す。
(4)ホルムアルデヒドガス発生量:レジンコーテッドサンド1gを300℃の燃焼管中で10分間加熱し、発生するガスを100mlの純水に捕集して、ホルムアルデヒ ドの水溶液の濃度をアセチルアセトン法にて定量した。
実施例1〜4はいずれも、ノボラック型フェノール樹脂に芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを所定量配合したシェルモールド用フェノール樹脂組成物を使用して作製したシェルモールド用レジンコーテッドサンドであり、実施例5は、ノボラック型フェノール樹脂とともに芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを骨材に所定量配合して作製したシェルモールド用レジンコーテッドサンドである。表1の結果より、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを配合していない比較例2と比べ、曲げ強度を低下させることなく硬化性の向上が図れていた。従来の方法である比較例1と比べると、実施例はいずれも比較例1と同等の特性を有していて、ヘキサメチレンテトラミン量を少なくなくしたためホルムアルデヒドガス発生量が低減した。また、硬化促進剤としてサリチル酸のみを配合した比較例3と比べ曲げ強度が向上し、硬化促進剤として水酸化ナトリウムを添加した比較例4と比べ硬化性と曲げ強度がバランスして向上した。
本発明のシェルモールド用フェノール樹脂組成物及び耐火性粒状材料と、前記樹脂組成物とを混練してなるシェルモールド用レジンコーテッドサンドは、硬化剤であるヘキサメチレンテトラミン量を低減しても強度等従来のシェルモールド用レジンコーテッドサンドと同等の特性を有する。また、硬化性が優れていることにより、造型サイクルの短縮やヘキサメチレンテトラミン量を低減できるため、ホルムアルデヒド発生量を低減することができ、作業環境の改善も図れることから上記用途に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. ノボラック型フェノール樹脂と、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールとを含有することを特徴とするシェルモールド用フェノール樹脂組成物。
  2. 前記芳香族カルボン酸の含有量は前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部である請求項1に記載のシェルモールド用フェノール樹脂組成物。
  3. 前記ポリエチレングリコールの含有量は前記ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して0.5〜8重量部である請求項1又は2に記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物。
  4. 耐火性粒状材料と、請求項1〜3のいずれかに記載のシェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂組成物とを混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  5. 耐火性粒状材料に、ノボラック型フェノール樹脂、芳香族カルボン酸及びポリエチレングリコールを添加し、混練してなることを特徴とするシェルモールド用レジンコーテッドサンド。
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