JPWO2014162376A1 - クランプ - Google Patents
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Abstract
Description
また、図10に示すように、押圧部100の押圧によりチューブ101の内部空間が潰れ、チューブ101の流路が閉塞している場合においても、押圧部100の姿勢がチューブ101に直交しているとき(図10(a)参照)と、押圧部100が押圧部の姿勢がチューブに対する垂線に傾倒しているとき(図10(b)参照)がある。
そして、押圧部100の姿勢が傾倒しているときの係止部102aは、押圧部100の姿勢が直交しているときの係止部102bよりも、一対の壁部103、103内に入り込む量が大きいため、壁部103に係止することができる。
そのため、係止部102aを壁部103に係止させるために、さらに押圧部100を一対の壁部103、103内に入り込ませる必要がある。
しかしながら、既にチューブ101の内部空間が潰れている。そのため、さらに押圧部を一対の壁部103、103内に入り込ませるためには、チューブ101の肉圧部を過度に潰して変形させる大きな力が必要となり、チューブ101の閉塞作業が困難であった。
そして、一対の壁部内に入り込んだ押圧部は、第2壁部を支点として後側に傾倒し、チューブに直交することなく傾斜しながらチューブを押圧することとなる。
そのため、チューブを押圧する押圧部が傾倒するため、係止部を係止させるために押圧部を押圧させてチューブの肉厚を潰し変形させるという作業を回避できる。
つぎに、本発明に係るクランプの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
クランプ1は、血液バッグシステムでの血液処理の際に、チューブを挟み込んでチューブの流路を閉塞するためのものである。または、クランプ1は、輸液の際に、チューブを閉塞するために用いられる。
図1、図2に示すように、実施形態に係るクランプ1は、チューブ2を挟み込むための部位であって略長方形で板状の第1挟持部10及び第2挟持部20と、第1挟持部10の長手方向の端部と第2挟持部20の長手方向の端部とのそれぞれに接続する側面視で略円孤状の屈曲部30と、を備えている。
また、実施形態に係るクランプ1は、第1挟持部10と第2挟持部20と屈曲部30とが一体となるように射出成形により製造されている。製造時におけるクランプ1の形状が側面視略L字状となっている。
なお、図2に示すように、第1挟持部10の長手方向と第2挟持部20の長手方向とのそれぞれにおいて、屈曲部30が接続していない方を前側と称し、屈曲部30が接続する方を後側と称して説明する。
図2に示すように、屈曲部30は、第1挟持部10及び第2挟持部20よりも肉薄に形成されており、第1挟持部10が第2挟持部20に対して開閉した場合に屈曲するようになっている。よって、製造時において側面視略L字状(図2参照)のクランプ1は、屈曲部30が屈曲することで、側面視略U字状(図3参照)となり、第1挟持部10と第2挟持部20とが対向配置される。
図1に示すように、屈曲部30には、屈曲部30の内面30aと外面30bとを貫通する孔31が形成されている。そのため、屈曲部30をチューブ2が貫通できるようになっているとともに、屈曲部30がより屈曲し易くなっている。
図2に示すように、第1挟持部10の内面10aには、その内面10aの略中央部から突出する押圧部11が形成されている。この押圧部11は、第1挟持部10と第2挟持部20とが対向して配置された場合、第2挟持部の内面20aに対して直交するようになっている(図3参照)。
また、押圧部11の先端部11aは、基部11b側から先端部11a側に向かうにつれて幅が狭くなっている。そのため、押圧部11を第2挟持部20の後述する第1壁部21と第2壁部22との間に挿入し易くなっている。
第1係止部12は、押圧部11が突出している方向において基部11b側を向き、かつ、押圧部11が突出している方向に対し垂直な面を成す第1係止面12aを備えている。
第2係止部13は、第1係止部12と同様に、押圧部11が突出している方向において基部11b側を向き、かつ、押圧部11が突出している方向に対し垂直な面を成す第2係止面13aを備えている。
図2に示すように、第2挟持部20には、前後に分かれて内面20aから突出する前側の第1壁部21と、後側の第2壁部22とが設けられている。第1壁部21と第2壁部22とは前後方向に離間しており、第1壁部21と第2壁部22との間に、第1挟持部10の押圧部11が進入して傾動できるようになっている。なお、内面20aにおいて、第1壁部21と第2壁部22とに挟まれている部位を、以下の説明で当接面23と称する。
なお、第2壁部22は、押圧部11がチューブ2を押圧して、チューブ2の流路が閉塞した場合の第1挟持部10の内面10aに当接できる程度に突出している。
また、押圧部11の側面と、第1壁部21の側面と、第2壁部22の側面とのそれぞれには、軽量化のための切り欠き11d、21d、22dが形成されている。
つぎに、実施形態に係るクランプ1の使用方法を、図3〜図5を参照しながら説明する。なお、図3に示すように、閉塞作業において前後方向を説明する場合、第2挟持部20を基準にし、屈曲部30が接続していない方を前側とし、屈曲部30が接続する方を後側として説明する。また、閉塞作業において上下方向を説明する場合には、第2壁部22が突出している方向を基準とし、第2壁部22の先端を上側とし、第2壁部22の基部を下側として説明する。
チューブ2に対するクランプ1の取り付け方法を説明する。
図3に示すように、クランプ1の孔21aと孔22aと孔31aとのそれぞれに、図示しない血液バッグシステムのチューブ2を通過させる。ここで、孔21a及び孔22aは、チューブ2と同径となっている。よって、チューブ2が孔21a、22aの内周面に当接した状態で、クランプ1がチューブ2に取り付けられる。
とすると、屈曲部30の弾性力により、第1挟持部10が第2挟持部20に対して開くように移動して、第1係止部12の第1係止面12aが溝24内の被係止面24aに係止し、第1挟持部10が第2挟持部20に対して開くという動きが規制される。
その結果、第1挟持部10と第2挟持部20とが対抗した状態でチューブ2に取り付けられる。
つぎに、チューブ2の流路を閉塞させる場合のクランプ1の操作方法を説明する。
まず、作業者は、第1挟持部10の外面10bと第2挟持部20の外面20bとを把持するとともに、第1挟持部10と第2挟持部20とが近接するように力を加えて、第1挟持部10が第2挟持部20に対して閉じるという操作を行う。
これによれば、図4に示しように、押圧部11は、第2挟持部20に対して直交しながら下方へ移動する。
そして、第1壁部21は、押圧部11の第2係止部13によって前側へ押圧されて傾動し、チューブ2は、押圧部11の先端部11aにより下方へ押圧されて、下方へ移動して第2挟持部20の当接面23に当接する。
さらに、チューブ2は、押圧部11の先端部11aにより下方へ押圧されることで、上下方向から押圧部11と当接面23に挟み込まれて、チューブ2の流路が閉塞する。
チューブ2の流路の閉塞時において、第1挟持部10の内面10aが第2壁部22の先端面22bに当接している。
つぎに、第2係止部13を被係止面24aに係止させる場合のクランプ1の操作方法を説明する。
まず、作業者は、第1挟持部10の外面10bの前側を把持しながら、さらに、第1挟持部10と第2挟持部20とが近接するように力を加えて、第1挟持部10が第2挟持部20に対して閉じる。
これによれば、図5に示すように、第2壁部22を支点として第1挟持部10の先端側が下方へ移動するように折れ曲がる。なお、第1挟持部10の内面10aに第1壁部21の先端面が当接していないため、第1挟持部10が折れ曲がるスペースが形成されている。
なお、押圧部11の傾動は、押圧部11の先端部11aがチューブ2の外表面を摺動しながら後側へ移動しているため、チューブ2の閉塞状態が維持されている。
たとえば、図6に示すように、第1壁部21の突出量と第2壁部22の突出量とが同じであってもよい。ただし、同一突出量の第1壁部21と第2壁部22とを用いる場合に、第1挟持部10に、押圧部11を傾動させるための構成として、押圧部11よりも後側の部位を内側に肉厚化してなる当接部16を設ける必要がある。
この当接部16によれば、第1挟持部10の内面10aにおいて、押圧部11の後側よりも当接部16が設けられた押圧部11の前側が下側に突出している。そのため、チューブ2を押圧部11で押圧した場合に、第2壁部22が当接部16に当接する一方で、第1壁部21が内面10aに当接しないため、第2壁部22を支点として第1挟持部10を折り曲げて傾倒させることができる。
図7に示すように、たとえば、第1挟持部10、第2挟持部20は、第1挟持部10、第2挟持部20の前端から前方に延出する第1延出部17、第2延出部27を備えてもよい。または、図8に示すように、第1挟持部10のみが、第1挟持部10の前端から前方に延出する第1延出部17cを備えてもよい。
この変形例のクランプ1B、1Cによれば、把持できる部位が前方に拡大されている。そのため、第1挟持部10が折れ曲がる支点(第2壁部22)から離れた部位を把持しながら作業することで、第1挟持部10を容易に折り曲げることができる。
なお、第1延出部17、17cと第2延出部27との形状に関しては、第1延出部17、第2延出部27のように、第1挟持部10、第2挟持部と同一直線となるように形成されてもよく(図7参照)、また、第1延出部17cのように、上方へ反り返るように形成されてもよい(図8参照)。
たとえば、図9に示すように、上部の前側を大きくR面取りされてなる斜面29を有する第2壁部22Dであってもよい。
この第2壁部22Dを備える変形例のクランプ1Dによれば、第1壁部21の上部と第2壁部22Dの上部との間が広くなる。そのため、押圧部11の第1係止面12aを第1壁部21の被係止面24aに係止させる場合に、押圧部11を第1壁部21と第2壁部22Dとの間に進入させる作業が容易となる。
2 チューブ
10 第1挟持部
11 押圧部
13 第2係止部
16 当接部
20 第2挟持部
21 第1壁部
22、22D 第2壁部
23 当接面
24a 被係止面
30 屈曲部
Claims (3)
- 第1挟持部と、前記第1挟持部と対向して配置された第2挟持部と、前記第1挟持部の後端部と前記第2挟持部の後端部とを連結する屈曲部とを備え、前後方向に延在しているチューブを前記第2挟持部の内面に配置し、前記第1挟持部及び前記第2挟持部によって前記チューブを挟み込むためのクランプであって、
前記第2挟持部の内面には、前側の第1壁部と後側の第2壁部とからなる一対の壁部が突設され、
前記第1挟持部の内面には、前記一対の壁部の間に出入自在な押圧部が突設され、
前記押圧部の前部には、前記第1壁部に対して開方向に係止する係止部が形成され、
前記第1挟持部を前記第2挟持部に対して閉じたときに、前記第1挟持部の内面に、前記第1壁部が当接することなく前記第2壁部が当接するように形成され、
前記第1挟持部の内面に前記第2壁部が当接している前記第1挟持部をさらに閉じることで前記第1挟持部が折れ曲がり、前記押圧部が前記第2壁部を支点として傾倒することを特徴とするクランプ。 - 前記一対の壁部は、前記第1壁部の突出量よりも後側の第2壁部の突出量の方が大きくなっており、前記第1挟持部を前記第2挟持部に対して閉じたときに、前記第1壁部よりも前記突出量が大きい前記第2壁部が前記第1挟持部の内面に当接することを特徴とする請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1挟部の内面は、前記押圧部の前側よりも前記押圧部の後側の方が内側に突出しており、前記第1挟持部を前記第2挟持部に対して閉じたときに、前記第1挟持部の内面であって前記押圧部の後側の内面に前記第2壁部が当接することを特徴とする請求項1に記載のクランプ。
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