JPWO2014157020A1 - オキシムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

アミンを酸化してオキシムを製造する方法において、第1接触工程及び第2接触工程を含み、第2接触工程を第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、さらなるアミンと、酸素とを接触させることにより、効率の良いオキシムの製造方法を提供する。

Description

本発明は、後述する式(II)で示されるオキシム〔以下、オキシム化合物(II)ということがある。〕を製造する方法に関する。
オキシムは、ラクタムの原料、ひいては合成繊維の原料等として有用である。オキシム化合物(II)を製造する方法として、例えば、国際公開第2005/009613号には、ヒドラジルラジカル又はヒドラジン化合物と、遷移金属化合物とを触媒として使用し、第一級アミンを酸素により酸化する方法が記載されている。
しかしながら、上記方法では、高価な触媒を多量に使用するため、製造コストの点で必ずしも満足のいくものではなく、効率よくオキシム化合物(II)を製造することができる新たな方法の開発が求められている。そこで、本発明の目的は、高価な触媒を多量に使用することなく、効率のよい新たなオキシム化合物(II)の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1)下記第1接触工程及び第2接触工程、
第1接触工程:第1の酸化触媒の存在下に、下記式(I)
Figure 2014157020
[式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す(但し、R及びRが共に水素原子であることはない。)か、あるいは
及びRは一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成する。]
で示されるアミン〔以下、アミン化合物(I)ということがある〕と酸化剤とを接触させることにより酸化生成物を得る工程、
第2接触工程:第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、さらなる前記式(I)で示されるアミンと、酸素とを接触させることにより、下記式(II)
Figure 2014157020
(式中、R及びRは、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるオキシムを得る工程
を含むことを特徴とする前記式(II)で示されるオキシムの製造方法。
(2)前記第1接触工程を回分式又は半回分式により行い、前記第2接触工程を半回分式又は連続式で行う前記(1)に記載の製造方法。
(3)さらに第2の酸化触媒及び前記第1接触工程における接触後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を存在させて、前記第2接触工程における接触を行う前記(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)前記第1の酸化触媒が層状ケイ酸塩である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記層状ケイ酸塩がスメクタイトである前記(4)に記載の製造方法。
(6)前記層状ケイ酸塩が、水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する前記(4)又は(5)に記載の製造方法。
(7)前記第1接触工程における酸化生成物が、前記式(II)で示されるオキシム及び副生成物であり、前記第2接触工程が、第1接触工程で得られた副生成物の少なくとも一部と、さらなる前記式(I)で示されるアミンと、酸素とを接触させることにより前記式(II)で示されるオキシムを得る工程である前記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法により製造された前記式(II)で示されるオキシムをベックマン転位反応させることを特徴とする下記式(III)
Figure 2014157020
[式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す(但し、R及びRが共に水素原子であることはない。)か、あるいは
及びRは一緒になって、Rが結合する窒素原子と、Rが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂肪族複素環を形成する。]
で示されるアミド〔以下、アミド化合物(III)ということがある。〕の製造方法。
本発明によれば、オキシム化合物(II)を効率よく製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の製造方法は、以下に述べる第1接触工程及び第2接触工程を含む。本発明においては、第1接触工程として、第1の酸化触媒の存在下に、アミン化合物(I)と酸化剤とを接触させることにより、酸化生成物を得る。
前記式(I)、(II)及び(III)において、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す場合、R及びRが共に水素原子であることはない。ここで、「置換基を有していてもよい炭化水素基又は複素環基中」とは、炭化水素基又は複素環基中の水素原子の一部または全部が、他の置換基で置換されていてもよい炭化水素基又は複素環基のことをいう。R及びRにおいて、炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基等が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数が1〜24のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、エイコシル基、ヘンイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数が2〜24のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、2−メチルアリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−メチル−1−ペンテニル基、2−メチル−1−ペンテニル基、4−メチル−3−ペンテニル基、2−エチル−1−ブテニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基、2−ノネニル基、2−デセニル基、2−ウンデセニル基、2−ドデセニル基、2−トリデセニル基、2−テトラデセニル基、2−ペンタデセニル基、2−ヘキサデセニル基、2−ヘプタデセニル基、2−オクタデセニル基、2−ノナデセニル基、2−イコセニル基、2−エイコセニル基、2−ヘンイコセニル基、2−ヘンエイコセニル基、2−ドコセニル基、2−トリコセニル基、2−テトラコセニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数が2〜24のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−3−ブチニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ヘキシニル基、2−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、2−ヘプチニル基、2−オクチニル基、2−ノニニル基、2−デシニル基、2−ウンデシニル基、2−ドデシニル基、2−トリデシニル基、2−テトラデシニル基、2−ペンタデシニル基、2−ヘキサデシニル基、2−ヘプタデシニル基、2−オクタデシニル基、2−ノナデシニル基、2−イコシニル基、2−エイコシニル基、2−ヘンイコシニル基、2−ヘンエイコシニル基、2−ドコシニル基、2−トリコシニル基、2−テトラコシニル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、炭素数が3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
シクロアルケニル基としては、炭素数が3〜8のシクロアルケニル基が好ましく、例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。
及びRにおいて、炭化水素基は、置換基を有していてもよい。炭化水素基がアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基の場合、その置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;シクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数が3〜6のシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数が1〜4のアルコキシ基;チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオブトキシ基等の炭素数が1〜4のチオアルコキシ基;アリルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、2−メチル−3−プロペニルオキシ基等の炭素数が3〜4のアルケニルオキシ基;炭素数が7〜20のアラルキルオキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基等の炭素数が6〜18のアリール基;フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;炭素数が2〜7のアルカノイル基;炭素数が7〜19のアリロイル基;炭素数が1〜6のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。炭化水素基がアルキル基の場合、炭素数が6〜18のアリール基で置換されたアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、トリフェニルエチル基、(1−ナフチル)メチル基、(2−ナフチル)メチル基等のアラルキル基が挙げられる。
及びRにおいて、炭化水素基がシクロアルキル基、シクロアルケニル基又はアリール基の場合、その置換基としては、例えば、上述のハロゲン原子、炭素数が3〜6のシクロアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、炭素数が1〜4のチオアルコキシ基、炭素数が3〜4のアルケニルオキシ基、炭素数が7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数が6〜18のアリール基、アリールオキシ基、炭素数が2〜7のアルカノイル基、炭素数が7〜19のアリロイル基、炭素数が1〜6のアルコキシカルボニル基や、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数が1〜6のアルキル基や、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等の炭素数が2〜6のアルケニル基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数が7〜20のアラルキル基等が挙げられる。
及びRにおいて、複素環基としては、例えば、ヘテロアリール基、ヘテロアラルキル基等が挙げられる。ヘテロアリール基としては、炭素数が3〜9のヘテロアリール基が好ましく、例えば、ピリジル基、キノニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、フリル基、インドリル基、チエニル基、オキサゾリル基等が挙げられる。ヘテロアラルキル基としては、炭素数が5〜10のヘテロアラルキル基が好ましく、例えば、ピリジルメチル基、キノリルメチル基、インドリルメチル基、フリルメチル基、ピロリルメチル基等が挙げられる。
及びRにおいて、複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基における置換基としては、例えば、上述のハロゲン原子、炭素数が3〜6のシクロアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、炭素数が1〜4のチオアルコキシ基、炭素数が3〜4のアルケニルオキシ基、炭素数が7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数が6〜18のアリール基、アリールオキシ基、炭素数が2〜7のアルカノイル基、炭素数が7〜19のアリロイル基、炭素数が1〜6のアルコキシカルボニル基や、上述の炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が2〜6のアルケニル基、炭素数が7〜20のアラルキル基等が挙げられる。
前記式(I)において、R及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を表す場合、アミン化合物(I)としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン、イコシルアミン、エイコシルアミン、ヘンイコシルアミン、ヘンエイコシルアミン、ドコシルアミン、トリコシルアミン、テトラコシルアミン、1−メチルブチルアミン、2−メチルブチルアミン、シクロプロピルメチルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ベンジルアミン、2−メチルベンジルアミン、4−メチルベンジルアミン、1−フェニルエチルアミン、2−フェニルエチルアミン、3−アミノメチルピリジン、1−(4−クロロフェニル)エチルアミン、2−(2−クロロフェニル)エチルアミン、1−(3−メトキシフェニル)エチルアミン、1−(4−メトキシフェニル)エチルアミン、2−(2−メトキシフェニル)エチルアミン、2−(3−メトキシフェニル)エチルアミン、2−(4−メトキシフェニル)エチルアミン、1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、1−(2−ナフチル)エチルアミン、1−フェニルプロピルアミン、3−フェニルプロピルアミン等が挙げられる。
前記式(I)及び(II)において、R及びRが一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成する場合、その炭素数は6〜12が好ましい。ここで、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基とは、3〜12員環の脂環式炭化水素基をいい、「置換基を有していてもよい」とは、該脂環式炭化水素基中のメチレン基における水素原子の一部または全部が、他の置換基で置換されていてもよい脂環式炭化水素基のことをいう。他の置換基で置換されている場合、該置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。炭素数3〜12の脂環式炭化水素基における置換基としては、例えば、上述のハロゲン原子、炭素数が3〜6のシクロアルキル基、炭素数が1〜4のアルコキシ基、炭素数が1〜4のチオアルコキシ基、炭素数が3〜4のアルケニルオキシ基、炭素数が7〜20のアラルキルオキシ基、炭素数が6〜18のアリール基、アリールオキシ基、炭素数が2〜7のアルカノイル基、炭素数が7〜19のアリロイル基、炭素数が1〜6のアルコキシカルボニル基や、上述の炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が2〜6のアルケニル基、炭素数が7〜20のアラルキル基等が挙げられる。
前記式(I)及び(II)において、R及びRが一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成する場合、アミン化合物(I)としては、例えば、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロドデシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
アミン化合物(I)の中でも、シクロヘキシルアミンを原料として使用する場合に、最終的に高い収率でシクロヘキサノンオキシムが得られる点で、本発明の方法は有利に採用される。シクロヘキシルアミンとしては、例えば、アニリン、ニトロベンゼン、ニトロシクロヘキサン等を水素化することにより得られたものであってもよいし、シクロヘキセン又はシクロヘキサノールと、アンモニアとのアミノ化反応により得られたものであってもよい。
前記第1接触工程に用いられる酸化剤としては、例えば、酸素、過酸化物等が挙げられ、中でも、酸素が好ましい。酸素の酸素源としては、酸素含有ガスを用いることが好ましい。この酸素含有ガスは、例えば、空気であってもよいし、純酸素であってもよいし、空気又は純酸素を、窒素、アルゴン、ヘリウムのような不活性ガスで希釈したものであってもよい。また、空気に純酸素を添加した酸素富化空気を使用することもできる。酸素含有ガスを使用する場合、その酸素濃度は1〜30容量%が好ましい。前記過酸化物としては、無機過酸化物(過酸化水素等)、有機過酸化物(ヒドロペルオキシド等)が挙げられる。
前記第1接触工程に用いられる第1の酸化触媒としては、例えば、層状ケイ酸塩、遷移金属化合物、遷移金属化合物担持触媒等が挙げられるが、中でも、層状ケイ酸塩が好ましい。
前記第1接触工程においては、溶媒を用いてもよい。溶媒としては、有機溶媒、水、有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられ、中でも、有機溶媒又は有機溶媒と水との混合溶媒が好ましく、有機溶媒がより好ましい。有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−ドデカノール等のアルコール;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、リグロイン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエチレン、1,1,2,2−テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;ニトロベンゼン等のニトロ化合物;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、安息香酸エチル等のエステル化合物等が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることもできる。中でも、アルコール、芳香族炭化水素、ニトリルが好ましい。アルコールの中でも、メタノール、エタノール、t−ブタノールが好ましく、芳香族炭化水素の中でも、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンが好ましく、ニトリルの中でも、アセトニトリルが好ましい。
前記第1接触工程において溶媒を使用する場合、その量は、アミン化合物(I)1重量部に対して、通常0.1〜300重量部、好ましくは0.5〜100重量部である。
前記第1接触工程は、回分式で行ってもよく、半回分式で行ってもよく、連続式で行ってもよく、回分式、半回分式及び連続式の組み合わせで行ってもよい。中でも、回分式又は半回分式で行うことが好ましく、半回分式で行うことがより好ましい。前記第1接触工程における回分式とは、反応中は反応器内から酸化生成物の取り出しを行うことなく、第1の酸化触媒の存在下に反応器内の一定量のアミン化合物(I)と一定量の酸化剤とを所定時間反応させる反応方式をいう。前記第1接触工程における半回分式とは、反応中は反応器内から酸化生成物の取り出しを行うことなく、アミン化合物(I)、酸化剤及び第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも一種を反応器内に連続供給しながら、反応器内で第1の酸化触媒の存在下にアミン化合物(I)と酸化剤とが接触するように反応を行う方式をいう。前記第1接触工程を半回分式で行う場合、アミン化合物(I)、酸化剤及び第1の酸化触媒はそれぞれ、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよい。また、前記第1接触工程を半回分式で行う場合、アミン化合物(I)、酸化剤及び第1の酸化触媒のうち、連続供給されないものは、全量を予め反応器内に入れればよい。酸化剤として酸素を用いる場合は、反応中は反応器内から酸化生成物の取り出しを行うことなく、酸素含有ガスを反応器内に連続的に供給し、反応器内で第1の酸化触媒の存在下にアミン化合物(I)と酸素含有ガス中の酸素とを接触させ、連続的に排ガスを抜出すことにより、前記第1接触工程を半回分式で行うことができる。この場合、アミン化合物(I)及び第1の酸化触媒はそれぞれ、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよいし、全量を予め反応器内に入れてもよいが、中でも、全量を予め反応器内に入れることが好ましい。前記第1接触工程における連続式とは、アミン化合物(I)及び酸化剤を反応器内に連続供給しながら、反応器内で第1の酸化触媒の存在下にアミン化合物(I)と酸化剤とが接触するように反応を行い、反応器内から酸化生成物を連続的に取り出す方式をいう。前記第1接触工程を連続式で行う場合、第1の酸化触媒は、予め反応器内に入れてもよいし、反応器内に連続供給してもよいし、予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給してもよい。酸化剤として酸素を用いる場合は、アミン化合物(I)及び酸素含有ガスを反応器内に連続的に供給し、反応器内で第1の酸化触媒の存在下にアミン化合物(I)と酸素含有ガス中の酸素とを接触させ、反応器内から酸化生成物及び排ガスを連続的に抜出すことにより、前記第1接触工程を連続式で行うことができる。この場合、第1の酸化触媒は、予め反応器内に入れてもよいし、反応器内に連続供給してもよいし、予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給してもよい。前記第1接触工程を連続式で行う場合、固定床方式、流動床方式、移動床方式、懸濁床方式や、撹拌混合式又はループ式の反応器内に反応原料を供給しながら、反応混合物の液相を抜き出す方式等の各種の方式で実施することができる。前記第1の酸化触媒が反応混合物中で固体状であり、連続式で前記第1接触工程を行う場合には、撹拌混合式反応器を使用し、反応器内に反応原料を供給しながら、反応器内に第1の酸化触媒が懸濁した反応混合物を存在させるようにして、反応器からフィルターを介して反応混合物の液相を抜き出す方式により、前記第1接触工程を実施することが好ましい。
前記第1接触工程における接触温度は、50〜200℃が好ましく、より好ましくは70〜150℃である。また、圧力は、通常、絶対圧で0.1〜10MPa、好ましくは0.2〜7.0MPaである。前記第1接触工程は、加圧下に行うことが好ましく、この場合、窒素やヘリウム等の不活性ガスを用いて、圧力を調整してもよい。前記第1接触工程を、撹拌混合式の反応器内で、液相条件下、酸素含有ガスを使用して回分式、半回分式又は連続式で実施する場合には、反応器の気相部に酸素含有ガスを供給してもよいし、液相中に酸素含有ガスを供給してもよいし、反応器の気相部及び液相中に酸素含有ガスを供給してもよい。
前記第1接触工程においては、必要に応じて、ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤を共存させてもよい。該ラジカル開始剤としては、例えば、国際公開第2005/009613号に開示されているヒドラジルラジカル又はヒドラジン化合物;特開2005−15381号公報に開示されているアゾ化合物又は過酸化物;ニトロキシド;等が挙げられ、必要に応じて2種以上のラジカル開始剤を使用してもよい。ヒドラジルラジカルとしては、2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジル、2,2−ジ(4−tert−オクチルフェニル)−1−ピクリルヒドラジル等が挙げられる。ヒドラジン化合物としては、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジン等が挙げられる。過酸化物としては、ジアシルペルオキシドが挙げられ、ジアシルペルオキシドの中でも、過酸化ベンゾイルが好ましい。ニトロキシドとしては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−置換−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等が挙げられる。前記フェノール系連鎖移動剤としては、例えば、特開2005−15382号公報に開示されている化合物等が挙げられる、必要に応じて2種以上のフェノール系連鎖移動剤を使用してもよい。前記のこれら以外の促進剤としては、無機ペルオキソ酸、無機ペルオキソ酸の塩、N−ハロゲン化スクシンイミド等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。中でも、N−ハロゲン化スクシンイミドが好ましい。前記無機ペルオキソ酸としては、−O−O−結合を有する無機のオキソ酸であれば特に限定されないが、例えば、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ一炭酸、ペルオキソ二炭酸、ペルオキソ一リン酸、ペルオキソ二リン酸、ペルオキソホウ酸、ペルオキソ硝酸等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。前記無機ペルオキソ酸の塩としては、前記無機ペルオキソ酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等)、アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウム塩等)等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。無機ペルオキソ酸の塩として、ペルオキソ一硫酸カリウムを使用する場合、オキソン(デュポン社の登録商標、ペルオキソ一硫酸カリウムと硫酸カリウムと硫酸水素カリウムとの混合物)の形態で用いてもよい。前記N−ハロゲン化スクシンイミドとしては、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。ラジカル開始剤やフェノール系連鎖移動剤、これら以外の促進剤の使用量は、製造コストや生産性を考慮して適宜設定される。前記第1接触工程を半回分式で行う場合、前記ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤は、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよいし、全量を予め反応器内に入れてもよいが、中でも、全量を予め反応器内に入れることが好ましい。前記第1接触工程を連続式で行う場合、前記ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤は、反応器内に連続供給するか、あるいは予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給することが好ましい。
前記第1接触工程により、アミン化合物(I)が酸化剤により酸化され、酸化生成物が得られる。酸化生成物は、オキシム化合物(II)とそれ以外の酸化生成物であり、例えば、オキシム化合物(II)を主生成物とし、オキシム化合物(II)以外の酸化生成物を副生成物とする場合が挙げられる。副生成物としては、アミン化合物(I)に由来する副生成物、オキシム化合物(II)に由来する副生成物、アミン化合物(I)とオキシム化合物(II)との反応に由来する副生成物等が挙げられ、例えばケトン、アセトアミド、ニトロ化合物、またはこれらが更に反応した化合物が挙げられる。アミン化合物(I)がシクロヘキシルアミンである場合に得られる副生成物としては、例えば、シクロヘキサノン、N−シクロヘキシルアセトアミド、ニトロシクロヘキサン、N−(シクロヘキシリデン)シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
本発明において、前記第1接触工程における上記酸化生成物の少なくとも一部の存在下、後述する第2接触工程を行う。該酸化生成物の少なくとも一部を第2接触工程に用いる場合、オキシム化合物(II)の少なくとも一部を、上記副生成物の少なくとも一部と共に後述する第2接触工程に用いてもよいし、オキシム化合物(II)及び上記副生成物を含む酸化生成物から副生成物を分離して、分離された副生成物の少なくとも一部を後述する第2接触工程に用いてもよい。
本発明においては、第2接触工程として、第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、さらなるアミン化合物(I)と、酸素とを接触させることにより、オキシム化合物(II)を得る。すなわち、第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、第1接触工程を経ていない新たなアミン化合物(I)と、酸素とを接触させることにより、オキシム化合物(II)を得る。第2接触工程においては、第1接触工程で未反応であったアミン化合物(I)も併せて使用することにより、オキシム化合物(II)を得てもよい。前記第1接触工程において、酸化剤として酸素を使用した場合には、第2接触工程において、さらなる酸素を使用する。第2接触工程で用いられる酸素の酸素源としては、酸素含有ガスを用いることが好ましい。この酸素含有ガスは、例えば、空気であってもよいし、純酸素であってもよいし、空気又は純酸素を、窒素、アルゴン、ヘリウムのような不活性ガスで希釈したものであってもよい。また、空気に純酸素を添加した酸素富化空気を使用することもできる。酸素含有ガスを使用する場合、その酸素濃度は1〜30容量%が好ましい。
前記第2接触工程で使用される第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部は、前記第1接触工程で得られた酸化生成物を含む反応混合物の少なくとも一部であってもよいし、前記第1接触工程で得られた酸化生成物を含む反応混合物から酸化生成物を少なくとも一部分離し、該分離により得られた酸化生成物の少なくとも一部であってもよいし、前記第1接触工程で得られた酸化生成物を含む反応混合物から酸化生成物を一部分離し、該分離後に残った酸化生成物を含む反応混合物の少なくとも一部であってもよい。本発明において、前記第1接触工程及び前記第2接触工程は、前記第1接触工程が、第1の酸化触媒の存在下に、前記式(I)で示されるアミンと酸化剤とを接触させることにより酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物を得る第1接触工程(a)と、第1接触工程(a)で得られた反応混合物から第1の酸化触媒を回収し、酸化生成物を含む成分を得る第1接触工程(b)とから構成され、第1接触工程(b)で得られた酸化生成物の少なくとも一部を前記第2接触工程に使用してもよい。前記第1接触工程が、前記第1接触工程(a)と、前記第1接触工程(b)とから構成される場合において、前記第2接触工程に付される酸化生成物の少なくとも一部は、酸化生成物を含む成分の少なくとも一部であってもよいし、酸化生成物を含む成分から酸化生成物を分離し、該分離により得られた酸化生成物の少なくとも一部であってもよい。
前記第2接触工程は、反応系中に存在するアミン化合物(I)の量が、使用される酸化生成物の量をアミン化合物(I)のモル数に換算した量に対して、1〜10000倍モルとなるように行うことが好ましく、2〜1000倍モルとなるように行うことがより好ましい。尚、酸化生成物のアミン化合物(I)のモル数への換算は、例えば、前記第1接触工程においては、前記第1接触工程で得られた酸化生成物の量を、前記第1接触工程で転化したアミン化合物(I)のモル数とすることにより行われ、前記第2接触工程においては、前記第1接触工程で得られた酸化生成物において換算されたアミン化合物(I)のモル数を基に、前記第1接触工程で得られた酸化生成物の量と、前記第2接触工程で使用される酸化生成物の量との割合から、前記第2接触工程で使用される酸化生成物の量をアミン化合物(I)のモル数に換算することができる。例えば、アミン化合物(I)を1.0モル使用して前記第1接触工程を実施し、前記酸化剤との接触後に回収された未反応のアミン化合物(I)が0.8モルであった場合、前記第1接触工程で得られた酸化生成物の量は、アミン化合物(I)のモル数に換算して、0.2モル(=1.0−0.8)となる。前記第1接触工程で得られた酸化生成物のうち、50重量%を前記第2接触工程に使用した場合、前記第2接触工程において使用される酸化生成物の量はアミン化合物(I)のモル数に換算して0.1モル(=0.2モル×50重量%)となる。
前記第1接触工程で得られた酸化生成物が、前記オキシム化合物(II)と副生成物である場合、前記第2接触工程は、反応系中に存在するアミン化合物(I)の量が、使用される副生成物の量をアミン化合物(I)のモル数に換算した量に対して、1〜10000倍モルとなるように行うことが好ましく、2〜1000倍モルとなるように行うことがより好ましい。尚、副生成物のアミン化合物(I)のモル数への換算は、例えば、前記第1接触工程においては、前記第1接触工程で得られた酸化生成物の量を、前記第1接触工程で転化したアミン化合物(I)のモル数とし、かかるモル数から、得られたオキシム化合物(II)のモル数を減ずることにより行われ、前記第2接触工程においては、前記第1接触工程で得られた副生成物において換算されたアミン化合物(I)のモル数を基に、前記第1接触工程後に得られた副生成物の量と、前記第2接触工程で使用される副生成物の量との割合から、前記第2接触工程で使用される副生成物の量をアミン化合物(I)のモル数に換算することができる。
前記第1接触工程で得られた酸化生成物を含む反応混合物の後処理操作については、適宜選択でき、必要に応じて濾過、洗浄、蒸留、晶析、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等の処理を組み合わせて酸化生成物を分離することができる。前記第1接触工程に使用後の第1の酸化触媒は、前記第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物の状態で回収してもよいし、前記第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物から第1の酸化触媒を分離することにより回収してもよい。前記第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物から第1の酸化触媒を分離することにより得られる酸化生成物を含む溶液は、その少なくとも一部を前記第2接触工程で用いられる酸化生成物として使用してもよい。前記第1の酸化触媒が反応混合物中で固体状の触媒である場合、第1の酸化触媒の分離は、固液分離により行うことが好ましい。該固液分離における分離方法としては、濾過、沈降分離、遠心分離等の公知の方法が挙げられる。
前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒は、必要に応じて洗浄、焼成、イオン交換処理等の処理が施された後、前記第1接触工程にリサイクルしてもよいし、第2接触工程における触媒として使用してもよい。また、前記第1接触工程で得られた反応混合物中に溶媒や未反応原料が含まれる場合、回収された溶媒や未反応原料は、前記第1接触工程にリサイクルしてもよいし、第2接触工程で使用してもよい。
前記第2接触工程においては、第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部と共に、第2の酸化触媒及び前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を存在させて、さらなるアミン化合物(I)と酸素との接触を行うことが好ましい。前記第2の酸化触媒としては、例えば、層状ケイ酸塩、遷移金属化合物、遷移金属化合物担持触媒等が挙げられるが、中でも、層状ケイ酸塩が好ましい。
前記第1の酸化触媒又は前記第2の酸化触媒として好ましく用いられる層状ケイ酸塩は、天然物であってもよく、人工的に合成された合成品であってもよく、これらの混合物であってもよい。合成品の合成方法としては、例えば、水熱合成反応法、固相反応法、溶融合成法等が挙げられる。該層状ケイ酸塩としては、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、ノントロナイト、ソーコナイト、スチーブンサイト、ヘクトライト、ボルコンスコアイト、スインホルダイト等のスメクタイト;バーミキュライト;白雲母、金雲母、鉄雲母、イーストナイト、シデロフィライトテトラフェリ鉄雲母、ポリリシオナイト、セラドン石、鉄セラドン石、鉄アルミノセラドン石、アルミノセラドン石、砥部雲毋、パラゴナイト等のマイカ;クリントナイト、ビテ雲母、真珠雲母等の脆雲母;クリノクロア、シャモサイト、ペナンタイト、ニマイト、ベイリクロア、クッケアイト、スドーアイト等の緑泥石;タルク;パイロフィライト;カオリン石、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アメサイト、ベルチェリン、クロンステダイト、ヌポア石、ケリアイト、フレイポナイト、ブリンドリアイト等のカオリナイト;アンチゴライト、クリソタイル、リザーダイト等の蛇紋石;等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。中でも、得られるオキシム化合物(II)の選択率の点で、スメクタイトが好ましい。
本発明においては、前記層状ケイ酸塩は、層状ケイ酸塩を含有する粘土鉱物として用いてもよく、層状ケイ酸塩を含有する粘土鉱物としては、例えば、ベントナイト、酸性白土、活性白土等のモンモリロナイトを含有する粘土鉱物が挙げられる。前記層状ケイ酸塩は、焼成してから使用してもよく、該焼成の温度は、150〜600℃が好ましく、焼成の時間は0.1〜100時間が好ましい。該焼成は、空気等の酸素含有ガスの雰囲気下で行ってもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。酸素含有ガスや不活性ガスには、水蒸気が含まれていてもよい。また、該焼成は、酸素含有ガス又は不活性ガスの雰囲気下、多段階で行ってもよい。前記焼成は、流動層式で行ってもよいし、固定床式で行ってもよい。前記焼成に用いられる装置としては、加熱できる装置であれば特に制限はないが、例えば、熱風循環式焼成炉、静置式焼成炉、トンネル炉、ロータリーキルン、遠赤外線炉、マイクロ波加熱炉等を使用することができる。
前記層状ケイ酸塩としては、層間に陽イオンを含有するものが好ましく、該陽イオンとしては、水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、アルカリ金属元素の陽イオン、アルカリ土類金属元素の陽イオン、第3族金属元素の陽イオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、第7族金属元素の陽イオン、第8族金属元素の陽イオン、第9族金属元素の陽イオン、第10族金属元素の陽イオン、第11族金属元素の陽イオン、第12族金属元素の陽イオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、インジウムイオン、タリウムイオン、スズイオン、鉛イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物、正に荷電した第7族金属元素の酸化物、正に荷電した第8族金属元素の酸化物、正に荷電した第9族金属元素の酸化物、正に荷電した第10族金属元素の酸化物、正に荷電した第11族金属元素の酸化物、正に荷電した第12族金属元素の酸化物、正に荷電したアルミニウムの酸化物、正に荷電したガリウムの酸化物、正に荷電したインジウムの酸化物、正に荷電したタリウムの酸化物、正に荷電したスズの酸化物、正に荷電した鉛の酸化物、正に荷電した酸化ゲルマニウム等が挙げられる。
層間に陽イオンを含有する層状ケイ酸塩における陽イオンとしては、中でも、水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、第4族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種がより好ましく、第4族金属元素の陽イオン及び正に荷電した第4族金属元素の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。第4族金属元素としては、チタン、ジルコニウム等が挙げられ、中でも、チタンが好ましい。第5族金属元素としては、バナジウム、ニオブ、タンタル等が挙げられる。第6族金属元素としては、クロム、モリブデン、タングステン等が挙げられる。
前記層状ケイ酸塩として好適に使用されるスメクタイトは、陽イオンと酸素とから構成される四面体シート、及び陽イオンと酸素又は水酸化物とから構成される八面体シートが、負に荷電した単位層を形成し、その単位層の層間に陽イオンが存在してなる層状化合物であり、一般には次式(A)
0.2〜0.6(Y,Y2〜310(OH)・nHO (A)
〔式中、XはK、Na、1/2Ca2+及び1/2Mg2+からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、YはMg2+、Fe2+、Mn2+、Ni2+及びZn2+からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、YはAl3+、Fe3+、Mn3+及びCr3+からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、ZはSi及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種(但し、ZがAlのみの場合を除く)を表し、n≧0である。〕
で示される層状ケイ酸塩である。尚、Xは層間の陽イオンを表し、Y、Yは八面体シートの陽イオンを表し、Zは四面体シートの陽イオンを表す。
本発明においては、スメクタイトの中でも、モンモリロナイト、サポナイトを用いることが好ましく、モンモリロナイトがより好ましく使用される。
本発明において好適に使用されるモンモリロナイトは、ケイ酸シート/アルミン酸シート/ケイ酸シートの2:1型構造を層の基本構造とし、アルミン酸シートのアルミニウムの一部がマグネシウムで置換されることにより層が負電荷を帯び、層と層との間に交換可能なカチオンが存在する層状ケイ酸塩であり、一般には次式(B)
(Al2−mMg)Si10(OH)・nHO (B)
〔式中、XはK、Na、1/2Ca2+及び1/2Mg2+からなる群より選ばれる少なくとも1種を表し、0.2≦m≦0.6、n≧0である。〕
で示される層状ケイ酸塩である。尚、Xは層間の陽イオンを表す。
スメクタイト又はモンモリロナイトにおける層間の陽イオンXは、他の陽イオンと交換可能であるため、スメクタイト又はモンモリロナイトをイオン交換処理することにより、層間の陽イオンXを他の陽イオンに交換することができる。イオン交換処理に付されるスメクタイト又はモンモリロナイトとしては、層間の陽イオンとしてナトリウムイオン、カリウムイオン及びカルシウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種を有するものが好ましく使用される。スメクタイト又はモンモリロナイト中のナトリウムイオン、カリウムイオン及びカルシウムイオンのそれぞれの含有量は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により求めることができる。
本発明において好適に使用される、層間に水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する層状ケイ酸塩としては、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩をイオン交換処理することにより得られるものが好適に使用できる。
層間の陽イオンとして水素イオンを含有する層状ケイ酸塩を調製する方法としては、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を酸処理する方法等が挙げられる。酸処理に用いられる酸としては、例えば、塩化水素、硝酸、リン酸、硫酸、亜硝酸等の無機酸;酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、中でも、無機酸が好ましく、無機酸の中でも、塩化水素、硝酸、リン酸が好ましい。該酸処理は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、酸を含む溶液と接触させることにより行われることが好ましい。該酸処理により、層間の陽イオンがイオン交換され、層間の陽イオンとして水素イオンを含有する層状ケイ酸塩を調製することができる。
層間の陽イオンとしてアンモニウムイオンを含有する層状ケイ酸塩は、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でイオン交換処理することにより調製することができる。該アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、燐酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。該イオン交換処理は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液と接触させることにより行われることが好ましい。該イオン交換処理により、層間の陽イオンXがイオン交換され、層間の陽イオンとしてアンモニウムイオンを含有する層状ケイ酸塩を調製することができる。
層間の陽イオンとして第四級アンモニウムイオンを含有する層状ケイ酸塩は、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第四級アンモニウム化合物でイオン交換処理することにより調製することができる。該第四級アンモニウム化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、n−プロピルトリメチルアンモニウム、テトラ−n−プロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、トリ−n−プロピルメチルアンモニウム、トリ−n−ブチルメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ジベンジルジメチルアンモニウムのような各種第四級アンモニウムの水酸化物やハロゲン化物等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。該イオン交換処理は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第四級アンモニウム化合物を含む溶液と接触させることにより行われることが好ましい。該イオン交換処理により、層間の陽イオンがイオン交換され、層間の陽イオンとして第四級アンモニウムイオンを含有する層状ケイ酸塩を調製することができる。
上記の酸を含む溶液や、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液や、第四級アンモニウム化合物を含む溶液の調製において、使用される溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトン、1,2−ジメトキシエタン等の極性溶媒が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。中でも、水が好ましい。溶媒の使用量は適宜設定される。前記酸処理を行う場合、酸を含む溶液のpHは、3以下が好ましい。
上記の酸処理や、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理や、第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理は、回分式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。回分式で行う方法としては、例えば、撹拌槽中で層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、上記の酸を含む溶液、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液、又は第四級アンモニウム化合物を含む溶液に浸漬し撹拌混合する方法等が挙げられる。連続式で行う方法としては、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を充填した管状容器に、上記の酸を含む溶液、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液、又は第四級アンモニウム化合物を含む溶液を流通させる方法や、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を入れた撹拌槽に、上記の酸を含む溶液、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液、又は第四級アンモニウム化合物を含む溶液を供給しながら、混合物の液相を抜き出す方法等が挙げられる。
上記の酸処理、又はアンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理、又は第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理における温度は、通常0〜150℃であり、好ましくは20〜100℃である。これらの処理における時間は通常0.1〜240時間であり、好ましくは0.5〜120時間である。これらの処理における圧力は、通常、絶対圧で0.1〜1MPa、好ましくは大気圧である。また、上記の酸を含む溶液、アンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む溶液、又は第四級アンモニウム化合物を含む溶液の使用量は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩に対して適宜設定される。尚、上記の酸処理、又はアンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理、又は第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理は、必要に応じて複数回行ってもよく、これらの処理を組み合わせて行ってもよい。
層間の陽イオンとして第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオンを含有する層状ケイ酸塩は、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物でイオン交換処理する〔以下、該イオン交換処理を、金属元素化合物によるイオン交換処理ということがある。〕ことにより調製することができる。該イオン交換処理は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液と接触させることにより行われることが好ましい。該イオン交換処理により、層間の陽イオンがイオン交換され、層間の陽イオンとして第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオンを含有する層状ケイ酸塩を調製することができる。該層状ケイ酸塩中に含まれる第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオンの含有量は、好ましくは0.01〜50重量%、より好ましくは0.1〜25重量%、さらに好ましくは0.2〜10重量%である。該層状ケイ酸塩において、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンからなる群より選ばれる二種以上の陽イオンが含まれる場合、その合計含有量が上記範囲となればよい。第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンのそれぞれの含有量は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により求めることができる。
第4族金属元素の化合物としては、第4族金属元素の無機化合物、第4族金属元素の有機化合物が挙げられる。第4族金属元素の無機化合物としては、例えば、三塩化チタン(TiCl)、四塩化チタン(TiCl)、四臭化チタン(TiBr)、四フッ化チタン(TiF)、四ヨウ化チタン(TiI)、三塩化ジルコニウム(ZrCl)、四塩化ジルコニウム(ZrCl)、三臭化ジルコニウム(ZrBr)、四臭化ジルコニウム(ZrBr)、四フッ化ジルコニウム(ZrF)、四ヨウ化ジルコニウム(ZrI)等の第4族金属元素のハロゲン化物;四硝酸チタン(Ti(NO)、四硝酸ジルコニウム(Zr(NO)等の第4族金属元素の硝酸塩;硝酸ジルコニル(ZrO(NO)等の第4族金属元素のオキシ硝酸塩;二硫酸チタン(Ti(SO)、二硫酸ジルコニウム(Zr(SO)等の第4族金属元素の硫酸塩;リン酸チタン(Ti(PO)、リン酸ジルコニウム(Zr(PO)等の第4族金属元素のリン酸塩;等が挙げられる。第4族金属元素の有機化合物としては、例えば、Ti(OR(以下、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、Zr(OR等の第4族金属元素のアルコキシド化合物;TiCl(OR、TiCl(OR、TiCl(OR)、ZrCl(OR、ZrCl(OR、ZrCl(OR)等の第4族金属元素のハロゲン化アルコキシド化合物;四酢酸チタン(Ti(CHCOO))、四酢酸ジルコニウム(Zr(CHCOO))等の第4族金属元素の酢酸塩;等が挙げられる。また、必要に応じて、第4族金属元素の化合物の水和物を用いてもよいし、それらの2種以上を用いてもよい。第4族金属元素の化合物としては、中でも、第4族金属元素のハロゲン化物、第4族金属元素の硫酸塩、第4族金属元素のアルコキシド化合物、第4族金属元素のオキシ硝酸塩が好ましく、第4族金属元素のハロゲン化物がより好ましい。
第5族金属元素の化合物としては、第5族金属元素の無機化合物、第5族金属元素の有機化合物が挙げられる。第5族金属元素の無機化合物としては、例えば、三塩化バナジウム(VCl)、四塩化バナジウム(VCl)、三臭化バナジウム(VBr)、三フッ化バナジウム(VF)、四フッ化バナジウム(VF)、三ヨウ化バナジウム(VI)、三塩化ニオブ(NbCl)、五塩化ニオブ(NbCl)、三臭化ニオブ(NbBr)、五臭化ニオブ(NbBr)、五フッ化ニオブ(NbF)、五ヨウ化ニオブ(NbI)、三塩化タンタル(TaCl)、五塩化タンタル(TaCl)、五臭化タンタル(TaBr)、五フッ化タンタル(TaF)、五ヨウ化タンタル(TaI))等の第5族金属元素のハロゲン化物等が挙げられる。第5族金属元素の有機化合物としては、例えば、Nb(OR、Ta(OR等の第5族金属元素のアルコキシド化合物等が挙げられる。また、必要に応じて、第5族金属元素の化合物の水和物を用いてもよいし、それらの2種以上を用いてもよい。
第6族金属元素の化合物としては、第6族金属元素の無機化合物、第6族金属元素の有機化合物が挙げられる。第6族金属元素の無機化合物としては、例えば、二塩化クロム(CrCl)、三塩化クロム(CrCl)、二臭化クロム(CrBr)、三臭化クロム(CrBr)、二フッ化クロム(CrF)、三フッ化クロム(CrF)、二ヨウ化クロム(CrI)、三ヨウ化クロム(CrI)、三塩化モリブデン(MoCl)、五塩化モリブデン(MoCl)、三臭化モリブデン(MoBr)、四フッ化モリブデン(MoF)、六フッ化モリブデン(MoF)、四塩化タングステン(WCl)、六塩化タングステン(WCl)、五臭化タングステン(WBr)、六フッ化タングステン(WF)等の第6族金属元素のハロゲン化物;三硝酸クロム(Cr(NO)等の第6族金属元素の硝酸塩;硫酸クロム(III)(Cr(SO)、等の第6族金属元素の硫酸塩;等が挙げられる。第6族金属元素の有機化合物としては、例えば、Mo(OR、W(OR、W(OR等の第6族金属元素のアルコキシド化合物;三酢酸クロム(Cr(CHCOO))等の第6族金属元素の酢酸塩;等が挙げられる。また、必要に応じて、第6族金属元素の化合物の水和物を用いてもよいし、それらの2種以上を用いてもよい。
ゲルマニウム化合物としては、ゲルマニウムの無機化合物、ゲルマニウムの有機化合物が挙げられる。ゲルマニウムの無機化合物としては、例えば、四塩化ゲルマニウム(GeCl)、四臭化ゲルマニウム(GeBr)、四フッ化ゲルマニウム(GeF)、四ヨウ化ゲルマニウム(GeI)等のゲルマニウムのハロゲン化物;硫化ゲルマニウム(GeS)等のゲルマニウムの硫化物;等が挙げられる。ゲルマニウムの有機化合物としては、例えば、Ge(OR等のゲルマニウムのアルコキシド化合物;GeCl(OR、GeCl(OR、GeCl(OR)等のゲルマニウムのハロゲン化アルコキシド化合物;等が挙げられる。また、必要に応じて、ゲルマニウム化合物の水和物を用いてもよいし、それらの2種以上を用いてもよい。ゲルマニウム化合物としては、中でも、ゲルマニウムのハロゲン化物、ゲルマニウムのアルコキシド化合物が好ましい。
上述の金属元素化合物によるイオン交換処理において、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物の使用量は、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物に含まれる金属元素に換算して、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩100重量部に対して、0.01〜100重量部が好ましく、0.05〜50重量部がより好ましい。第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる二種以上の化合物を使用する場合、その合計使用量が前記範囲となればよい。
上述の金属元素化合物によるイオン交換処理を、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液と接触させることにより行う場合、該溶液の調製において使用される溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトン、1,2−ジメトキシエタン等の極性溶媒が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。該溶液としては、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む酸性水溶液を用いることが好ましい。該酸性水溶液としては、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を水と混合して水溶液としたときのpHが酸性である場合は、それをそのまま使用してもよいし、さらに酸を混合して使用してもよい。第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を水と混合して水溶液としたときのpHが酸性でない場合は、酸を混合して得られる酸性水溶液を使用すればよい。
前記酸性水溶液の調製に必要に応じて使用される酸としては、有機酸、無機酸が挙げられ、中でも、無機酸が好ましい。無機酸としては、例えば、塩化水素、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられ、中でも、塩化水素が好ましい。該酸性水溶液のpHは、4以下が好ましい。該酸性水溶液には、メタノール、エタノール、アセトン、1,2−ジメトキシエタン等の極性有機溶媒が含まれてもよい。該酸性水溶液の調製において、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物として、加水分解性のハロゲン化物、アルコキシド化合物、オキシ硝酸塩等の酸性条件で加水分解される化合物を用いると、化合物が加水分解され酸化物となり、層間の陽イオンが、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種でイオン交換された層状ケイ酸塩を調製することができる。また、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物又は第6族金属元素の化合物として、加水分解性のハロゲン化物、アルコキシド化合物、オキシ硝酸塩等の酸性条件で加水分解される2種以上の第4族金属元素の化合物、2種以上の第5族金属元素の化合物又は2種以上の第6族金属元素の化合物を用い、それらの2種以上の化合物に含まれる第4族金属元素、第5族金属元素又は第6族金属元素が化合物間で同一でない場合には、2種以上の第4族金属元素、2種以上の第5族金属元素又は2種以上の第6族金属元素を構成元素とする複合酸化物も生成し得るため、層間の陽イオンとして、2種以上の第4族金属元素、2種以上の第5族金属元素又は2種以上の第6族金属元素を構成元素とする正に荷電した複合酸化物が導入され得る。また、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる二種以上の化合物を使用する場合、層間の陽イオンとして、第4族金属元素、第5族金属元素、第6族金属元素及びゲルマニウムからなる群より選ばれる二種以上の金属元素を構成元素とする正に荷電した複合酸化物が導入され得る。
また、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液には、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物以外に、他の元素の化合物が含まれてもよい。他の元素の化合物としては、例えば、アルカリ金属元素の化合物、アルカリ土類金属元素の化合物、第3族金属元素の化合物、第7族金属元素の化合物、第8族金属元素の化合物、第9族金属元素の化合物、第10族金属元素の化合物、第11族金属元素の化合物、第12族金属元素の化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物、インジウム化合物、タリウム化合物、スズ化合物、鉛化合物、ケイ素化合物、ヒ素化合物、アンチモン化合物、ビスマス化合物、セレン化合物、テルル化合物等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
上述の金属元素化合物によるイオン交換処理は、回分式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。回分式で行う方法としては、例えば、撹拌槽中、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液に浸漬し撹拌混合する方法等が挙げられる。連続式で行う方法としては、例えば、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を充填した管状容器に、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液を流通させる方法や、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩を入れた撹拌槽に、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液を供給しながら、混合物の液相を抜き出す方法等が挙げられる。
上述の金属元素化合物によるイオン交換処理における温度は、通常0〜150℃であり、好ましくは10〜100℃、さらに好ましくは30〜70℃である。該イオン交換処理の時間は通常0.1〜240時間であり、好ましくは0.5〜120時間である。該イオン交換処理時の圧力は、通常、絶対圧で0.1〜1MPa、好ましくは大気圧である。また、第4族金属元素の化合物、第5族金属元素の化合物、第6族金属元素の化合物及びゲルマニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含む溶液の使用量は、層間に交換可能な陽イオンを有する層状ケイ酸塩に対して、適宜設定される。尚、上述の金属元素化合物によるイオン交換処理は、必要に応じて複数回行ってもよい。また、上記の酸処理、上記のアンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理、並びに上記の第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理からなる群より選ばれる少なくとも一種の処理と組み合わせて行ってもよい。上記の金属元素化合物によるイオン交換処理、上記の酸処理、上記のアンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理、並びに上記の第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理からなる群より選ばれる少なくとも一種の処理を行うことにより、水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する層状ケイ酸塩を調製することができる。
また、層間の陽イオンとして第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン及びゲルマニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陽イオンを含有する層状ケイ酸塩に対して、上述した他の元素の化合物を含む溶液との接触処理を施してもよい。かかる接触処理により、他の元素及び他の元素の化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を担持する、あるいは他の元素の陽イオン及び正に荷電した他の元素の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を層間に導入することができる。
上記の金属元素化合物によるイオン交換処理、上記の酸処理、上記のアンモニア及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種でのイオン交換処理、並びに上記の第四級アンモニウム化合物でのイオン交換処理からなる群より選ばれる少なくとも一種の処理を行った後に得られる層状ケイ酸塩は、必要に応じて洗浄、乾燥等の処理をさらに行っても良い。処理後に得られる層状ケイ酸塩がスラリーの状態である場合、該スラリーを乾燥することにより層状ケイ酸塩を回収してもよいし、濾過やデカンテーション等により分離した後、必要に応じて洗浄し、乾燥することにより、層状ケイ酸塩を回収してもよい。高い触媒活性を示す層状ケイ酸塩が得られる点で、処理後に得られる層状ケイ酸塩には洗浄を施すことが好ましい。前記乾燥は、常圧下、減圧下のいずれでも行うことができ、乾燥温度は、20〜250℃が好ましく、乾燥時間は、0.5〜100時間が好ましい。前記乾燥は、空気等の酸素含有ガスの雰囲気下で行ってもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。
前記乾燥の後、必要に応じて焼成してもよい。該焼成の温度は、150〜600℃が好ましく、焼成の時間は0.1〜100時間が好ましい。該焼成は、空気等の酸素含有ガスの雰囲気下で行ってもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。酸素含有ガスや不活性ガスには、水蒸気が含まれていてもよい。また、該焼成は、酸素含有ガス又は不活性ガスの雰囲気下、多段階で行ってもよい。前記焼成は、流動層式で行ってもよいし、固定床式で行ってもよい。前記焼成に用いられる装置としては、加熱できる装置であれば特に制限はないが、例えば、熱風循環式焼成炉、静置式焼成炉、トンネル炉、ロータリーキルン、遠赤外線炉、マイクロ波加熱炉等を使用することができる。
前記層状ケイ酸塩は、必要に応じてバインダーを用いて、成形してから使用してもよいし、担体に担持して使用してもよい。かかる成形処理又は担持処理は、イオン交換処理の前に行ってもよいし、イオン交換処理の後に行ってもよい。成形処理は、例えば、押出、圧縮、打錠、流動、転動、噴霧等の方法により行うことができ、所望の形状、例えば粒状、ペレット状、球状、円柱状、板状、リング状、クローバー状等に成形することができる。
前記第1の酸化触媒と前記第2の酸化触媒との組み合わせについては、同じ種類のものを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。例えば、第1の酸化触媒として層状ケイ酸塩を使用し、第2の酸化触媒として遷移金属化合物を使用してもよいし、第1の酸化触媒及び第2の酸化触媒が共に層状ケイ酸塩であってもよい。本発明においては、前記第1の酸化触媒として第1の層状ケイ酸塩を使用し、前記第2の酸化触媒として第2の層状ケイ酸塩を使用することが好ましい。第1の酸化触媒及び第2の酸化触媒が同じ種類の触媒である場合において、それぞれの組成は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
前記第2接触工程においては、溶媒を用いてもよい。溶媒としては、有機溶媒、水、有機溶媒と水との混合溶媒が挙げられ、中でも、有機溶媒又は有機溶媒と水との混合溶媒が好ましく、有機溶媒がより好ましい。有機溶媒の例としては、上述の第1接触工程において例示の溶媒が挙げられ、中でも、アルコール、芳香族炭化水素、ニトリルが好ましい。アルコールの中でも、メタノール、エタノール、t−ブタノールが好ましく、芳香族炭化水素の中でも、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンが好ましく、ニトリルの中でも、アセトニトリルが好ましい。
前記第2接触工程において溶媒を使用する場合、その量は、前記第2接触工程の反応系中に存在するアミン化合物(I)1重量部に対して、通常0.1〜300重量部、好ましくは0.5〜100重量部である。
前記第2接触工程は、回分式で行ってもよく、半回分式で行ってもよく、連続式で行ってもよく、回分式、半回分式及び連続式の組み合わせで行ってもよい。中でも、半回分式又は連続式で行うことが好ましく、高い生産性でオキシム化合物(II)が得られるという点で、連続式で行うことがより好ましい。前記第2接触工程における回分式とは、反応中は反応器内からオキシム化合物(II)の取り出しを行うことなく、第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、反応器内の一定量のアミン化合物(I)と一定量の酸素とを所定時間反応させる反応方式をいう。前記第2接触工程における半回分式とは、反応中は反応器内からオキシム化合物(II)の取り出しを行うことなく、アミン化合物(I)、酸素及び第1接触工程で得られた酸化生成物からなる群より選ばれる少なくとも一種を反応器内に連続供給しながら、反応器内で、第1接触工程で得られた酸化生成物の存在下にアミン化合物(I)と酸素とが接触するように反応を行う方式をいう。前記第2接触工程を半回分式で行う場合、アミン化合物(I)、酸素及び第1接触工程で得られた酸化生成物はそれぞれ、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよい。また、前記第1接触工程を半回分式で行う場合、アミン化合物(I)、酸素及び第1接触工程で得られた酸化生成物のうち、連続供給されないものは、全量を予め反応器内に入れればよい。酸素含有ガスを用いて前記第2接触工程を行う場合は、反応中は反応器内からオキシム化合物(II)の取り出しを行うことなく、酸素含有ガスを反応器内に連続的に供給し、反応器内で、第1接触工程で得られた酸化生成物の存在下にアミン化合物(I)と酸素含有ガス中の酸素とを接触させ、連続的に排ガスを抜出すことにより、前記第2接触工程を半回分式で行うことができる。この場合、アミン化合物(I)及び第1接触工程で得られた酸化生成物はそれぞれ、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよいし、全量を予め反応器内に入れてもよいが、中でも、全量を予め反応器内に入れることが好ましい。前記第2接触工程における連続式とは、アミン化合物(I)及び酸素を反応器内に連続供給しながら、反応器内で、第1接触工程で得られた酸化生成物の存在下にアミン化合物(I)と酸素とが接触するように反応を行い、反応器内からオキシム化合物(II)を連続的に取り出す方式をいう。前記第2接触工程を連続式で行う場合、第1接触工程で得られた酸化生成物は、予め反応器内に入れてもよいし、反応器内に連続供給してもよいし、予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給してもよい。酸素含有ガスを用いて前記第2接触工程を行う場合は、アミン化合物(I)及び酸素含有ガスを反応器内に連続供給し、反応器内で、第1接触工程で得られた酸化生成物の存在下にアミン化合物(I)と酸素含有ガス中の酸素とを接触させ、反応器内からオキシム化合物(II)及び排ガスを連続的に抜出すことにより、前記第2接触工程を連続式で行うことができる。この場合、第1接触工程で得られた酸化生成物は、予め反応器内に入れてもよいし、反応器内に連続供給してもよいし、予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給してもよい。前記第2接触工程を連続式で行う場合、固定床方式、流動床方式、移動床方式、懸濁床方式や、撹拌混合式又はループ式の反応器内に反応原料を供給しながら、反応混合物の液相を抜き出す方式等の各種の方式で実施することができる。
前記第2接触工程を半回分式で、第2の酸化触媒及び前記第1接触工程における接触後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を使用して行う場合、かかる触媒は、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよいし、全量を予め反応器内に入れてもよいが、中でも、全量を予め反応器内に入れることが好ましい。前記第2接触工程を連続式で、第2の酸化触媒及び前記第1接触工程における接触後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を使用して行う場合、かかる触媒は、予め反応器内に入れてもよいし、反応器内に連続供給してもよいし、予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給してもよい。前記第2接触工程を連続式で、第2の酸化触媒及び前記第1接触工程における接触後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を使用して行う場合において、かかる触媒が反応混合物中で固体状である際は、撹拌混合式反応器を使用し、反応器内に反応原料を供給しながら、反応器内に該触媒が懸濁した反応混合物を存在させるようにして、反応器からフィルターを介して反応混合物の液相を抜き出す方式により、前記第2接触工程を実施することが好ましく、かかる触媒は連続供給せずに予め反応器内に入れることが好ましい。
前記第2接触工程における接触温度は、50〜200℃が好ましく、より好ましくは70〜150℃である。また、圧力は、通常、絶対圧で0.1〜10MPa、好ましくは0.2〜7.0MPaである。前記第2接触工程は、加圧下に行うことが好ましく、この場合、窒素やヘリウム等の不活性ガスを用いて、圧力を調整してもよい。前記第2接触工程を、撹拌混合式の反応器内で、液相条件下、酸素含有ガスを使用して回分式又は連続式で実施する場合には、反応器の気相部に酸素含有ガスを供給してもよいし、液相中に酸素含有ガスを供給してもよいし、反応器の気相部及び液相中に酸素含有ガスを供給してもよい。
前記第2接触工程においては、ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤を適宜共存させてもよい。該ラジカル開始剤の例としては、上述の第1接触工程において例示のラジカル開始剤が挙げられ、必要に応じて2種以上のラジカル開始剤を使用してもよい。フェノール系連鎖移動の例としては、上述の第1接触工程において例示のフェノール系連鎖移動剤が挙げられ、必要に応じて2種以上のフェノール系連鎖移動剤を使用してもよい。これら以外の促進剤の例としては、上述の第1接触工程において例示の促進剤が挙げられ、必要に応じて2種以上の促進剤を使用してもよい。これら以外の促進剤としては、中でも、N−ハロゲン化スクシンイミドを用いることが好ましい。ラジカル開始剤やフェノール系連鎖移動剤、これら以外の促進剤の使用量は、製造コストや生産性を考慮して適宜設定される。前記第2接触工程を半回分式で行う場合、前記ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤は、全量を反応器内に連続供給してもよいし、一部を予め反応器内に入れておき、残りを反応器内に連続供給してもよいし、全量を予め反応器内に入れてもよいが、中でも、全量を予め反応器内に入れることが好ましい。前記第2接触工程を連続式で行う場合、前記ラジカル開始剤、フェノール系連鎖移動剤や、これら以外の促進剤は、反応器内に連続供給するか、あるいは予め反応器内に入れ、かつ反応器内に連続供給することが好ましい。
本発明の製造方法においては、前記第1接触工程を回分式又は半回分式で行い、前記第2接触工程を半回分式又は連続式で行うことが好ましく、前記第1接触工程を回分式又は半回分式で行い、前記第2接触工程を連続式で行うことがより好ましく、前記第1接触工程を半回分式で行い、前記第2接触工程を連続式で行うことがさらに好ましい。前記第1接触工程を回分式又は半回分式で行い、前記第2接触工程を連続式で行い、かつ前記第2接触工程において、前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒、あるいは第2の酸化触媒と前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒とを使用する場合には、前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒は、前記第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物の状態で使用されることが好ましい。すなわち、第1接触工程は、半回分式で、第1の酸化触媒の存在下にアミン化合物(I)と酸化剤とを接触させることにより酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物を得る工程であり、第2接触工程は、連続式で、第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物の少なくとも一部の存在下に、さらなるアミン化合物(I)と、酸素とを接触させることにより、オキシム化合物(II)を得る工程であることが好ましい。この場合、第2接触工程においては、必要に応じて第2の酸化触媒を共存させてもよい。
前記第1接触工程を半回分式で行い、第2接触工程を、連続式で、第1接触工程で得られた酸化生成物及び第1の酸化触媒を含む反応混合物を全量用いて行う場合、前記第1接触工程は、酸化剤の消費量が、使用したアミン化合物(I)1モルに対して、0.02モル以上、好ましくは0.04モル以上となるまで行うことが好ましい。
前記第2接触工程により得られたオキシム化合物(II)を含む反応混合物の後処理操作については、適宜選択でき、必要に応じて濾過、洗浄、蒸留、晶析、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等の処理を組み合わせてオキシム化合物(II)を精製した後、各種用途に使用できる。前記第2接触工程において、第2の酸化触媒及び前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒を使用した場合には、前記第2接触工程後に回収された該触媒は、必要に応じて洗浄、焼成、イオン交換処理等の処理が施された後、前記第1接触工程及び/又は前記第2接触工程にリサイクルすることができる。また、前記第2接触工程により得られた反応混合物中に溶媒や未反応原料が含まれる場合、回収された溶媒や未反応原料は前記第1接触工程及び/又は前記第2接触工程に再使用することができる。
得られたオキシム化合物(II)は、例えば、ベックマン転位反応させてアミド化合物(III)を製造するための原料として好適に使用される。
オキシム化合物(II)において、R及びRが、R及びRが結合する炭素原子と共に置換されていてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成する場合、該オキシム化合物(II)をベックマン転位反応させて得られたアミド化合物(III)は、R及びRが、Rが結合する窒素原子とRが結合する炭素原子と共に置換されていてもよい炭素数3〜12の脂肪族複素環を形成する。
かかるベックマン転位反応としては、液相条件下に行う方法、気相条件下に行う方法が挙げられる。液相条件下のベックマン転位反応は、例えば、発煙硫酸等の強酸の存在下で行う方法等が挙げられ、特公昭48−4791号公報等に記載の方法に準じて行うことができる。気相条件下のベックマン転位反応は、例えば、ゼオライト等の固体触媒の存在下で行う方法等が挙げられ、特開平5−170732号公報等に記載の方法に準じて行うことができる。例えば、アミン化合物(I)としてシクロヘキシルアミンを使用した場合には、前記酸化により得られるシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させることにより、ε−カプロラクタムを製造することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、実施例中、反応液中のシクロヘキシルアミン〔式(I)中、R及びRは一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共にシクロヘキサン環を形成した化合物〕及びシクロヘキサノンオキシム〔式(II)中、R及びRは一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共にシクロヘキサン環を形成した化合物〕の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行った。
参考例1
[触媒の調製]
1Lナスフラスコ内に、エタノール(和光純薬工業(株)製)531gと、モンモリロナイト(クニミネ工業(株)製のクニピアF)35gとを入れ、室温で5分間撹拌した。得られた混合物を撹拌しながら、該混合物に、20重量%三塩化チタン溶液(TiClの希塩酸溶液、和光純薬工業(株)製)42gを滴下した。滴下終了後、ウォーターバスを使用して、ナスフラスコ内の混合物を撹拌しながら50℃に昇温後、50℃で6時間撹拌を継続した。6時間経過後、室温まで冷却し、撹拌を停止した。得られた混合物を加圧濾過することにより固体を分離し、この固体を、加圧濾過により、水で洗浄濾過し、洗浄濾液のpHが5以上になるまで繰り返し洗浄した。洗浄後、得られた固体を110℃で一晩乾燥し、触媒A(層間にチタンイオンを含有するモンモリロナイト)を調製した。
実施例1
[第1接触工程]
熱電対、撹拌機、ガス供給ライン、ガス排出ライン及び反応液抜き出しラインを備えたSUS316製反応器(容量:1L)に、参考例1で得られた触媒Aを23.5g、シクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)を106g(1069mmol)、及びトルエン(和光純薬工業(株)製)を106g入れ、反応器内の気相部を窒素ガスで置換した後、密閉し、反応器内の気相部に窒素ガスを導入して反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)とした。次いで、撹拌しながら120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.90MPa(ゲージ圧)であった。次いで、撹拌を継続しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:7体積%)を450mL/minの流量で吹込み、反応器内を流通させ半回分式で反応を開始した。反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)に保ちつつ、反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しながら、5時間反応を継続した後、酸素と窒素との混合ガスの供給を止め、窒素流通下に冷却し、反応混合物Aを得た。次いで、反応液抜き出しラインから、フィルターを介して反応混合物Aの液相を抜き出すことにより、67gの濾液Aを得た。濾液Aを分析し、得られた分析値から反応混合物Aに含まれるシクロヘキシルアミンの含有量及びシクロヘキサノンオキシムの含有量を求めたところ、シクロヘキシルアミンの含有量は977mmolであり、シクロヘキサノンオキシムの含有量は58mmolであった。また、シクロヘキシルアミンの転化率は9%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は63%、シクロヘキサノンオキシムの収率は5%と算出された。下記式に基づき、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物(シクロヘキサノンオキシム及び副生成物)の量を求めたところ、92mmolであり、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した副生成物の量を求めたところ、34mmolであった。
・シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物の量[mmol]=a−b
a:シクロヘキシルアミンの仕込み量[mmol]
b:反応混合物A中のシクロヘキシルアミン含有量[mmol]
・シクロヘキシルアミンのモル数に換算した副生成物の量[mmol]=c−d
c:シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物の量[mmol]
d:反応混合物A中のシクロヘキサノンオキシム含有量[mmol]
[第2接触工程]
上記[第1接触工程]において67gの濾液Aを回収した後に反応器内に残った168.5gの混合物(上記[第1接触工程]に使用後の23.5gの触媒Aと145gの反応液との混合スラリー、シクロヘキシルアミン含有量:666mmol、シクロヘキサノンオキシム含有量:40mmol、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物の含有量:63mmol、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した副生成物の含有量:23mmol)に、シクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)34g(340mmol)と、トルエン(和光純薬工業(株)製)34gとを加え、反応器内の気相部を窒素ガスで置換した後、密閉し、反応器内の気相部に窒素ガスを導入して反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)とした。次いで、撹拌しながら120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.90MPa(ゲージ圧)であった。次いで、撹拌を継続しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:7体積%)を450mL/minの流量で吹込み、反応器内を流通させ半回分式で反応を開始した。反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)に保ちつつ、反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しながら、5時間反応を継続した後、酸素と窒素との混合ガスの供給を止め、窒素流通下に冷却し、反応混合物Bを得た。次いで、反応液抜き出しラインから、フィルターを介して反応混合物Bの液相を抜き出すことにより、濾液Bを得た。濾液Bを分析し、得られた分析値から反応混合物Bに含まれるシクロヘキシルアミンの含有量及びシクロヘキサノンオキシムの含有量を求めたところ、シクロヘキシルアミンの含有量は795mmolであり、シクロヘキサノンオキシムの含有量は208mmolであった。下記式に基づき、第2接触工程により得られた酸化生成物(シクロヘキサノンオキシム及び副生成物)の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)を求めたところ、211mmolであり、第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量を求めたところ、168mmolであり、第2接触工程により得られた副生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)を求めたところ、43mmolであった。また、第2接触工程により得られた酸化生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)及び第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量から、シクロヘキシルアミンの転化率、シクロヘキサノンオキシムの選択率及びシクロヘキサノンオキシムの収率を求めたところ、シクロヘキシルアミンの転化率は21%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は80%、シクロヘキサノンオキシムの収率は17%と算出された。
・第2接触工程により得られた酸化生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)[mmol]=e−f
e:第2接触工程におけるシクロヘキシルアミンの合計仕込み量[mmol]
f:反応混合物B中のシクロヘキシルアミン含有量[mmol]
・第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量[mmol]=g−h
g:反応混合物B中のシクロヘキサノンオキシム含有量[mmol]
h:第2接触工程におけるシクロヘキサノンオキシムの仕込み量[mmol]
・第2接触工程により得られた副生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)[mmol]=i−j
i:第2接触工程により得られた酸化生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)[mmol]
j:第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量[mmol]
実施例2
[第1接触工程]
触媒Aの使用量を23.5gから15gにしたこと以外は、実施例1[第1接触工程]と同様の操作を行い、反応混合物Cを得た。次いで、反応混合物Cを、濾過器を用いて濾過することにより、濾液Cを得た。濾液Cを分析し、得られた分析値から反応混合物Cに含まれるシクロヘキシルアミンの含有量及びシクロヘキサノンオキシムの含有量を求めたところ、シクロヘキシルアミンの含有量は990mmolであり、シクロヘキサノンオキシムの含有量は48mmolであった。また、シクロヘキシルアミンの転化率は7%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は61%、シクロヘキサノンオキシムの収率は4%と算出された。実施例1[第1接触工程]と同様にして、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物(シクロヘキサノンオキシム及び副生成物)の量を求めたところ、79mmolであり、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した副生成物の量を求めたところ、31mmolであった。
[第2接触工程]
熱電対、撹拌機、ガス供給ライン、ガス排出ライン及び反応液抜き出しラインを備えたSUS316製反応器(容量:1L)に、参考例1で得られた触媒Aを15g、上記[第1接触工程]で得られた濾液Cを42g(シクロヘキシルアミン含有量:198mmol、シクロヘキサノンオキシム含有量:10mmol、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した酸化生成物の含有量:16mmol、シクロヘキシルアミンのモル数に換算した副生成物の含有量:6mmol)、シクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)を85g(856mmol)、及びトルエン(和光純薬工業(株)製)を85g入れ反応器内の気相部を窒素ガスで置換した後、密閉し、反応器内の気相部に窒素ガスを導入して反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)とした。次いで、撹拌しながら120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.90MPa(ゲージ圧)であった。次いで、撹拌を継続しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:7体積%)を450mL/minの流量で吹込み、反応器内を流通させ半回分式で反応を開始した。反応器内の圧力を0.90MPa(ゲージ圧)に保ちつつ、反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しながら、5時間反応を継続した後、酸素と窒素との混合ガスの供給を止め、窒素流通下に冷却し、反応混合物Dを得た。次いで、反応液抜き出しラインから、フィルターを介して反応混合物Dの液相を抜き出すことにより、濾液Dを得た。濾液Dを分析し、得られた分析値から反応混合物Dに含まれるシクロヘキシルアミンの含有量及びシクロヘキサノンオキシムの含有量を求めたところ、シクロヘキシルアミンの含有量は909mmolであり、シクロヘキサノンオキシムの含有量は120mmolであった。実施例1[第2接触工程]と同様にして、第2接触工程により得られた酸化生成物(シクロヘキサノンオキシム及び副生成物)の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)を求めたところ、145mmolであり、第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量を求めたところ、110mmolであり、第2接触工程により得られた副生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)を求めたところ、35mmolであった。また、第2接触工程により得られた酸化生成物の生成量(シクロヘキシルアミンのモル数に換算した量)及び第2接触工程により得られたシクロヘキサノンオキシムの生成量から、シクロヘキシルアミンの転化率、シクロヘキサノンオキシムの選択率及びシクロヘキサノンオキシムの収率を求めたところ、シクロヘキシルアミンの転化率は14%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は76%、シクロヘキサノンオキシムの収率は10%と算出された。
参考例2
[触媒Bの調製]
100mLビーカー内に、メタノール(和光純薬工業(株)製)15.9gと、2モル/L塩酸(和光純薬工業(株)製)8.0gを入れ、得られた混合物を撹拌しながら、オルトケイ酸テトラエチル(和光純薬工業(株)製)33.6gを加え、撹拌しながらウォーターバスを使用して70℃に昇温した後、70℃で1時間撹拌を継続し、a液を調製した。一方、100mLビーカー内に、2モル/L塩酸(和光純薬工業(株)製)48.0gと、チタンテトライソプロポキシド(和光純薬工業(株)製)4.8gを入れ、室温で1時間撹拌し、b液を調製した。
1Lポリビーカー内に、メタノール(和光純薬工業(株)製)250gと、スチーブンサイト(クニミネ工業(株)製のスメクトンST)40.0gを入れ、室温で5分間撹拌した。次いで、ウォーターバスを使用して、ポリビーカー内の混合物を撹拌しながら50℃に昇温後、a液全量とb液全量との混合溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃で6時間撹拌を継続した。6時間経過後、室温まで冷却し、撹拌を停止した。得られた混合物を加圧濾過することにより固体を分離し、この固体を、加圧濾過により、水で洗浄濾過し、洗浄濾液のpHが5以上になるまで繰り返し洗浄した。洗浄後、得られた固体を110℃で一晩乾燥し、触媒Bを調製した。
実施例3
[第1接触工程]
熱電対、撹拌機、ガス供給ライン、ガス排出ライン及び反応液抜き出しラインを備えたSUS316製反応器(容量:350mL)に、参考例2で得られた触媒Bを9.0g、シクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)を67g(0.68mol)、N−ブロモスクシンイミド(東京化成工業(株)製)を1.3g(7.3mmol)、水を6.7g(0.37mol)、及びトルエン(和光純薬工業(株)製)を25g入れ、密閉し、反応器内の気相部に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を導入して反応器内の圧力を5MPa(ゲージ圧)とした。次いで、撹拌しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を20L/hの流量で吹込み、反応器内を流通させ反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しつつ、90℃に昇温し、90℃で2時間、撹拌及び混合ガスの流通を継続し半回分式で反応を行った。反応中、反応器のガス排出ラインから排出されるガス中の酸素濃度を、常時、酸素濃度計(飯島電子工業(株)製のG−102)で計測した。酸素供給量と酸素排出量から、反応を2時間行った後のシクロヘキシルアミンに対する酸素消費量を求めたところ、0.06(モル比)となり、反応器に入れたシクロヘキシルアミン1モル当たり、0.06モルの酸素が消費され、酸化生成物が生成したことが確認された。また、反応中の反応器内の圧力は4.9〜5.1MPa(ゲージ圧)で推移した。
[第2接触工程]
上記[第1接触工程]の後、90℃で撹拌しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を20L/hの流量で吹込み、反応器内を流通させ反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しつつ、反応器内に、シクロヘキシルアミン/N−ブロモスクシンイミド/水/トルエン=67/1.3/6.7/25(重量比)の混合物を25g/hの流量で連続的に供給し(滞留時間4時間)、反応器内の圧力を5MPa(ゲージ圧)に保ちつつ、反応器内の混合物の液相をステンレススチール(SUS316)製の焼結金属フィルターを介して25g/hの流量で連続的に抜き出し、90℃で24時間反応を継続した。24時間経過後、反応液抜き出しラインから、フィルターを介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、濾液を得た。得られた濾液を分析したところ、シクロヘキシルアミンの転化率は19%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は81%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は15%であった。
参考例3
[触媒Bの調製]
100mLビーカー内に、イオン交換水327.50gと、硝酸139.91gと、モンモリロナイト(クニミネ工業(株)製のクニピアF)15gとを入れ、得られた混合物を撹拌しながら50℃に昇温後、30重量%硫酸チタン(IV)溶液(Ti(SO、和光純薬工業(株)製)18.77gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、50℃で6時間撹拌を継続し、6時間経過後、室温まで冷却し、撹拌を停止した。得られた混合物を加圧濾過することにより固体を分離し、この固体を、加圧濾過により、水で洗浄濾過し、洗浄濾液のpHが5以上になるまで繰り返し洗浄した。洗浄後、得られた固体を110℃で一晩乾燥し、得られた乾燥物を空気流通下、450℃で6時間焼成し、触媒C(層間にチタンイオンを含有するモンモリロナイト)を調製した。
実施例4
[第1接触工程]
熱電対、撹拌機、ガス供給ライン、ガス排出ライン及び反応液抜き出しラインを備えたSUS316製反応器(容量:350mL)に、参考例3で得られた触媒Cを9.0g、シクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)を67g(0.68mol)、N−ブロモスクシンイミド(東京化成工業(株)製)を0.65g(3.7mmol)、水を3.35g(0.19mol)、及びトルエン(和光純薬工業(株)製)を29g入れ、密閉し、反応器内の気相部に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を導入して反応器内の圧力を5MPa(ゲージ圧)とした。次いで、撹拌しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を20L/hの流量で吹込み、反応器内を流通させ反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しつつ、90℃に昇温し、90℃で2時間、撹拌及び混合ガスの流通を継続し半回分式で反応を行った。反応中、反応器のガス排出ラインから排出されるガス中の酸素濃度を、常時、酸素濃度計(飯島電子工業(株)製のG−102)で計測した。酸素供給量と酸素排出量から、反応を2時間行った後のシクロヘキシルアミンに対する酸素消費量を求めたところ、0.05(モル比)となり、反応器に入れたシクロヘキシルアミン1モル当たり、0.05モルの酸素が消費され、酸化生成物が生成したことが確認された。また、反応中の反応器内の圧力は4.9〜5.1MPa(ゲージ圧)で推移した。
[第2接触工程]
上記[第1接触工程]の後、90℃で撹拌しながら、反応器内の混合物の液相中に酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度:4.2体積%)を20L/hの流量で吹込み、反応器内を流通させ反応器内の気相部からガス排出ラインを介してガスを排出しつつ、反応器内に、シクロヘキシルアミン/N−ブロモスクシンイミド/水/トルエン=67/0.65/3.35/29(重量比)の混合物を25g/hの流量で連続的に供給し(滞留時間4時間)、反応器内の圧力を5MPa(ゲージ圧)に保ちつつ、反応器内の混合物の液相をステンレススチール(SUS316)製の焼結金属フィルターを介して25g/hの流量で連続的に抜き出し、90℃で24時間反応を継続した。24時間経過後、反応液抜き出しラインから、フィルターを介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、濾液を得た。得られた濾液を分析したところ、シクロヘキシルアミンの転化率は18%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は85%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は15%であった。
上記製造法により、効率よくオキシム化合物(II)を製造することができる。

Claims (8)

  1. 下記第1接触工程及び第2接触工程、
    第1接触工程:第1の酸化触媒の存在下に、下記式(I)
    Figure 2014157020
    [式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す(但し、R及びRが共に水素原子であることはない。)か、あるいは
    及びRは一緒になって、R及びRが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を形成する。]
    で示されるアミンと酸化剤とを接触させることにより酸化生成物を得る工程、
    第2接触工程:第1接触工程で得られた酸化生成物の少なくとも一部の存在下に、さらなる前記式(I)で示されるアミンと、酸素とを接触させることにより、下記式(II)
    Figure 2014157020
    (式中、R及びRは、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
    で示されるオキシムを得る工程
    を含む前記式(II)で示されるオキシムの製造方法。
  2. 前記第1接触工程を回分式又は半回分式により行い、前記第2接触工程を半回分式又は連続式で行う請求項1に記載の製造方法。
  3. さらに第2の酸化触媒及び前記第1接触工程後に回収された第1の酸化触媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒の存在下、前記第2接触工程を行う請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記第1の酸化触媒が層状ケイ酸塩である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記層状ケイ酸塩がスメクタイトである請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記層状ケイ酸塩が、水素イオン、アンモニウムイオン、第四級アンモニウムイオン、第4族金属元素の陽イオン、第5族金属元素の陽イオン、第6族金属元素の陽イオン、ゲルマニウムイオン、正に荷電した第4族金属元素の酸化物、正に荷電した第5族金属元素の酸化物、正に荷電した第6族金属元素の酸化物及び正に荷電した酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記第1接触工程における酸化生成物が、前記式(II)で示されるオキシム及び副生成物であり、前記第2接触工程が、第1接触工程で得られた副生成物の少なくとも一部と、さらなる前記式(I)で示されるアミンと、酸素とを接触させることにより前記式(II)で示されるオキシムを得る工程である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により製造された前記式(II)で示されるオキシムをベックマン転位反応させることを特徴とする下記式(III)
    Figure 2014157020
    [式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す(但し、R及びRが共に水素原子であることはない。)か、あるいは
    及びRは一緒になって、Rが結合する窒素原子と、Rが結合する炭素原子と共に置換基を有していてもよい炭素数3〜12の脂肪族複素環を形成する。]
    で示されるアミドの製造方法。
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