JPWO2014156028A1 - 固体撮像装置及び撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置及び撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014156028A1
JPWO2014156028A1 JP2015508028A JP2015508028A JPWO2014156028A1 JP WO2014156028 A1 JPWO2014156028 A1 JP WO2014156028A1 JP 2015508028 A JP2015508028 A JP 2015508028A JP 2015508028 A JP2015508028 A JP 2015508028A JP WO2014156028 A1 JPWO2014156028 A1 JP WO2014156028A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
voltage
power supply
transistor
imaging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015508028A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6369696B2 (ja
Inventor
崇泰 鬼頭
崇泰 鬼頭
裕之 網川
裕之 網川
真浩 樋口
真浩 樋口
憲一 折笠
憲一 折笠
洋 藤中
洋 藤中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2014156028A1 publication Critical patent/JPWO2014156028A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6369696B2 publication Critical patent/JP6369696B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/617Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise for reducing electromagnetic interference, e.g. clocking noise
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
    • H04N25/75Circuitry for providing, modifying or processing image signals from the pixel array
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/77Pixel circuitry, e.g. memories, A/D converters, pixel amplifiers, shared circuits or shared components
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/709Circuitry for control of the power supply

Abstract

固体撮像装置(100)は、少なくとも一つの受光部と当該受光部によって光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタと信号電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタとを有する複数の単位セル(101)が行列状に配置された撮像領域(102)と、増幅トランジスタのソース電極に接続され当該増幅トランジスタの出力信号を受ける複数の垂直信号線VLと、増幅トランジスタのドレイン電極に接続され電源電圧を増幅トランジスタに供給するための画素電源配線VDDCELLと、複数の垂直信号線VLのそれぞれに対応して接続された複数の定電流源トランジスタと、電源電圧の変動に基づいて定電流源トランジスタに流す電流量を制御するバイアス回路(111)とを備える。

Description

本発明は、固体撮像装置及び撮像装置に関する。
物理量の分布を検出する物理量分布検出装置として、例えば、入射光の光量を検出する受光部(画素)を含む単位セルが行列状に2次元配置されてなる固体撮像装置がある。そして、固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)集積回路と同様のプロセスで製造できるCMOSイメージセンサが広く知られている。
図18は、特許文献1に開示された従来の固体撮像装置の回路構成図である。同図に記載された列並列型AD変換装置搭載のCMOSイメージセンサにおいて、列並列型AD変換装置の比較器2031の信号線と電源線L11との間に容量素子2044が配置されている。この容量素子2044の作用により、比較器2031が一斉に反転したときの電源線L11の電圧ドロップが起因するノイズを解決するとしている。
特開2007−281540号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来の固体撮像装置は、電源ノイズ等の外乱ノイズに対しての画質劣化を抑制できないという課題を有している。
特に、図18に示された固体撮像装置では、当該装置の小型化(微細化)のため、及び、受光部2111で光電変換した信号電荷を高い電圧信号へ変換するために、FD部2115の低容量化を行うと、電源ノイズによるFD部2115の変動量は大きく増加する。また、近年要求される高速撮影に対応すべく、駆動能力向上による高速化を果たすためには、増幅トランジスタ2114のゲート幅拡大、又は、並列使用の実現が挙げられる。これらを実現しようとすると、増幅トランジスタ2114のCgdが増加し、これによって電源ノイズによるFD部2115の変動量は大きく増加する。つまり、近年の高画質、低ノイズ化、及び微細化を実現するには、この電源ノイズ等の外乱ノイズは大きな課題である。
上記課題に鑑み、本発明は、電源ノイズ等の外乱ノイズを抑制した固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、少なくとも一つの受光部と、前記受光部によって光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記信号電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタと、を有する複数の単位セルが行列状に配置された撮像領域と、前記増幅トランジスタのソース電極に接続され、当該増幅トランジスタの出力信号を受ける複数の垂直信号線と、前記増幅トランジスタのドレイン電極に接続され、電源電圧を前記増幅トランジスタに供給するための画素電源配線と、前記複数の垂直信号線のそれぞれに対応して接続された複数の定電流源トランジスタと、前記電源電圧の変動に基づいて前記定電流源トランジスタに流す電流量を制御するバイアス回路とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、電源電圧の変動が単位セル内に伝搬して垂直信号線にノイズが発生するが、バイアス回路が、増幅トランジスタの定電流を電源電圧の変動に連動して変化させる。よって、垂直信号線の周波数帯域に左右されず、低域から高域まで幅広い周波数帯域で電源ノイズをキャンセルすることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、少なくとも一つの受光部と、前記受光部によって光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記信号電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタと、を有する複数の単位セルが行列状に配置された撮像領域と、前記増幅トランジスタのソース電極に接続され、当該増幅トランジスタの出力信号を受ける複数の垂直信号線と、前記増幅トランジスタのドレイン電極に接続され、電源電圧を前記増幅トランジスタに供給するための画素電源配線と、前記電源電圧の変動に基づいて時間的に変化する参照電圧を発生する基準信号生成回路と、前記複数の垂直信号線の電位と前記参照電圧とを比較して前記出力信号であるアナログ電圧をデジタル変換するAD変換部とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、電源電圧の変動が単位セル内に伝搬して垂直信号線にノイズが発生するが、参照電圧も電源電圧の変動に応じて変動させることで、AD変換部で比較した際の結果を、電源電圧に依存しない出力結果とすることができる。よって、垂直信号線の周波数帯域に左右されず、低域から高域まで幅広い周波数帯域で電源ノイズをキャンセルすることが可能となる。
また、例えば、前記バイアス回路は、前記電源電圧を電流に変換するための変換ゲインが正である電圧−電流変換回路を備える。
また、例えば、前記バイアス回路は、前記電源電圧と接続された第1の容量と、前記電源電圧以外の電圧が印加された第1のノードと接続された第2の容量とを備え、前記定電流源トランジスタの電源電圧の変動に連動して変化させる電流量は、前記第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率に基づいて決定される。
また、例えば、前記第1のノードは、接地電位に設定されている。
また、例えば、前記第1の容量は、前記電源電圧と接続された第2のノードと、高インピーダンス状態と低インピーダンス状態とが選択的に設定される第3のノードとを有する。
また、例えば、前記バイアス回路は、前記第1の容量を複数有し、さらに、少なくとも1つの前記第1の容量に備わる前記第3のノードに接続され、前記複数の第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第1の制御トランジスタを備える。
また、例えば、前記バイアス回路は、前記第2の容量を複数有し、さらに、少なくとも1つの前記第2の容量の前記第1のノードと異なるもう一方の第4のノードに接続され、前記第1の容量の容量値と前記複数の第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第2の制御トランジスタを備える。
また、例えば、前記バイアス回路は、異なる前記単位セルが有する複数の前記増幅トランジスタが同時に活性化される場合に、前記第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率を変える。
また、例えば、前記定電流源トランジスタと前記バイアス回路とは、前記撮像領域に対して物理的に異なる側に配置される。
また、例えば、前記定電流源トランジスタと前記バイアス回路とは、前記撮像領域に対して物理的に同じ側に配置される。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、第3の容量と第4の容量とを有し、前記参照電圧は、前記電源電圧と接地電位との差分電圧が前記第3の容量と前記第4の容量との比で分圧された比率で変動する電圧である。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、ランプ信号発生回路と、前記ランプ信号発生回路の出力端子に一端が接続された第5の容量と、当該第5の容量の他端と接地電位との間に接続された第6の容量とを有し、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧によりランプ信号振幅を所定の倍率で縮小する減衰器とを備え、前記基準信号生成回路は、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧に基づいた電圧を出力する。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、さらに、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧を低インピーダンスに変換して出力するバッファ回路を備える。
また、例えば、前記第4の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位または接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を、第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する。
また、例えば、前記第6の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、ランプ信号発生回路と、前記ランプ信号発生回路の出力端子に一端が接続された第5の容量と、当該第5の容量の他端と接地電位との間に接続された第6の容量とを有し、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧によりランプ信号振幅を所定の倍率で縮小する減衰器と、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧を低インピーダンスに変換して出力するバッファ回路とを備え、前記第4の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を第2の制御信号に基づき所定の比率に制御する。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、さらに、前記第5の容量の両端を短絡する第1のスイッチを備え、前記基準信号生成回路は、第3の制御信号に基づいて前記第1のスイッチの開閉を制御する。
また、例えば、前記基準信号生成回路は、一端が、単位時間の電圧変化が一定である傾斜状の信号を出力するランプ信号発生回路の出力端子と接地ノードとを接続切替する複数の第2のスイッチにそれぞれ接続され、他端がバッファ回路の入力に共通接続された複数の第7の容量を備え、第4の制御信号に従って前記ランプ信号発生回路の出力端子に接続された前記第7の容量と前記接地ノードに接続された前記第7の容量との比率を可変して、減衰比を可変制御する減衰器を備え、前記基準信号生成回路は、複数の前記接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位とに切替設定する機能を有し、前記比率を第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する。
なお、本発明は、このような特徴的な構成を備える固体撮像装置として実現することができるだけでなく、当該固体撮像装置を備える撮像装置として実現することができる。
本発明に係る固体撮像装置によれば、電源ノイズ等の外乱ノイズを抑制することが可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置のブロック構成図である。 図2は、一般的な固体撮像装置を構成する画素部の回路構成の一例を示す図である。 図3は、一般的な固体撮像装置を構成するカラム読出し回路の回路構成図である。 図4は、第1の実施形態に係る固体撮像装置を構成する単位セル及びバイアス回路の回路構成の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6は、第2の実施形態に係る固体撮像装置のブロック構成図である。 図7は、第2の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。 図8は、第2の実施形態に係る参照電圧発生回路の構成例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図10は、第3の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。 図11は、第3の実施形態に係る減衰器の第1の構成例を示す図である。 図12は、第3の実施形態に係る減衰器の第2の構成例を示す図である。 図13は、第3の実施形態に係る減衰器の第3の構成例を示す図である。 図14は、第4の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。 図15は、第4の実施形態に係る減衰器の構成例を示す図である。 図16は、第4の実施形態に係る接地切替回路の構成例を示す図である。 図17は、第5の実施形態に係る撮像装置(カメラ)の構成の一例を示すブロック図である。 図18は、特許文献1に開示された従来の固体撮像装置の回路構成図である。
以下、本開示の実施形態に係る固体撮像装置及び撮像装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものであり、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る固体撮像装置のブロック構成図である。同図より、固体撮像装置100は、単位セル(単位画素)101が行列状に多数配置されてなる撮像領域102と、ドライバ回路103と、垂直走査回路104と、垂直信号線VLと、定電流源回路105と、カラム読出し回路106と、水平走査回路107と、タイミングジェネレータ(TG)108と、電源制御回路109と、低電圧発生回路110と、バイアス回路111と、PAD112とを備える。
単位セル101は、光電変換を行う少なくとも一つの受光部(画素、フォトダイオード、光電変換素子)とトランジスタとを含む。
ドライバ回路103は、撮像領域102を駆動する。
垂直信号線VLは、単位セル101の信号を各列回路に伝達し、垂直信号線VLには定電流源回路105と、カラム読出し回路106とが接続される。
カラム読出し回路106は、1列の画素信号を受け且つ差分手段を有するノイズキャンセラ(CDS)回路と、CDS回路からの画素信号を受けるアナログデジタル変換回路(ADC)とを含む。そして、水平走査回路107により選択された列のアナログデジタル変換されたデータが固体撮像装置の外へ順次出力される。
TG108は、各部を動作させるためのパルスを発生する。
また、電源電圧を供給する画素電源配線VDDCELLには、単位セル101と、電源を制御する電源制御回路109とが接続される。電源制御回路109には、電源電圧AVDDよりも低い電圧を生成する低電圧発生回路110、及び、PAD112からそれぞれ電圧が供給される。
また、定電流源回路105は、電流生成電圧を生成するバイアス回路111と接続される。バイアス回路111は、PAD112からの配線と接続され、電源電圧AVDDを供給する。
カラム読出し回路106に含まれるCDS回路は、例えば、撮像領域102に行列状に配列されている単位セル101の列ごとに接続される。また、CDS回路は、垂直走査回路104で選択された行の単位セル101から垂直信号線VLを通って出力する信号に対して、CDS(相関二重サンプリング)処理を実行する。このCDS処理により、単位セル101で発生するリセットノイズや、トランジスタのしきい値バラツキに起因する画素固有の固定パターンノイズを除去する信号処理を行うと共に、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
アナログデジタル変換回路(ADC)は、AGCアナログゲインコントロール機能と、アナログデジタル変換機能とを備えており、ADCによりCDS回路で保持されたアナログ信号である画素信号をデジタル信号に変換する。
ここで、本実施形態に係る固体撮像装置の理解を容易とするため、図2及び図3を参照しながら一般的な固体撮像装置を説明する。
図2は、一般的な固体撮像装置を構成する画素部の回路構成の一例を示す図であり、図3は、一般的な固体撮像装置を構成するカラム読出し回路の回路構成図である。図2より、単位セル101は、受光部(画素、フォトダイオード、光電変換素子)120と、信号電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタ123と、受光部120で光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタ121と、リセットトランジスタ122とを有する。また、単位セル101は、さらに、フローティングディフュージョン部(FD部)124を備える。リセットトランジスタ122は、駆動パルス信号RSにより、FD部124を初期電圧にリセットする。転送トランジスタ121は、駆動パルス信号TRにより、受光部120が蓄積した信号を、FD部124に転送し蓄積する。FD部124に蓄積された信号は、増幅トランジスタ123と定電流源回路105により、垂直信号線VLへ電圧として出力され、カラム読出し回路106に入力される。
また、図3より、カラム読出し回路106は、比較器802と、基準信号生成回路803と、カウンタ804とを備える。比較器802は、垂直信号線VLから入力された信号と、基準信号生成回路803から出力されるランプ波形RAMPとを比較する。比較器802が比較反転するまでの時間が、カウンタ804にて計時されることで、入力された信号のAD変換が行われる。ここで、比較器802は、比較反転の際、大きな電流変化を伴い、その結果、電源線Vddの電位変化が生じる。しかし、電源線Vddと、比較器802の出力との間に配置された平滑容量801により、後段のソース接地増幅回路のゲート・ソース間電圧が維持される。よって、電源線Vddの変電位化により比較器802の比較結果が変動することを防ぐことが可能である。
しかしながら、図2及び図3に示された一般的な固体撮像装置では、例えば、増幅トランジスタ123のCgdによる寄生容量やFD部124と画素電源配線VDDCELLとの間の寄生容量などにより、FD部124が、寄生容量であるドレイン−ゲート間容量(Cgd)150を有する。また、電源ノイズ等の外乱ノイズにより画素電源配線VDDCELLの電位が変動した場合、FD部124の容量とドレイン−ゲート間容量150との比によって定まる比率で、FD部124も変動する。つまり、FD部124の変動は受光部120から転送された信号に混入し、画質劣化を発生させる。
この外乱ノイズについて更に説明すると、単位セル101では、増幅トランジスタ123のドレイン電極とゲート電極との間にゲートのオーバーラップ容量や配線の寄生容量により、ドレイン−ゲート間容量150が存在する。ここで、増幅トランジスタ123によりリセットレベルが垂直信号線VLへ出力され、さらに、信号電荷が転送されたFD部124の電位を信号レベルとして垂直信号線VLへ出力される間を、画素信号読み出し期間とする。この場合、画素信号読み出し期間と異なる周期で電源電圧AVDDが変動すると、ドレイン−ゲート間容量150を介してFD部124にノイズが伝搬する。このため、増幅トランジスタ123により垂直信号線VLにノイズが伝搬し、画質劣化が起きる。
電源電圧AVDDの変動をΔVdd、FD部124の全容量をCfd、増幅トランジスタ123のゲインをGsfとした場合、垂直信号線VLに出力されるノイズΔVnを計算式で表すと下記のようになる。
Figure 2014156028
上記ΔVnは垂直信号線VLへ出力されて、比較器802に入力される。このとき、図3に示した平滑容量801は、比較器802の電源変動には有効である。しかし、単位セル101の電源変動に起因したノイズは、同じく単位セル101から出力する信号(画像信号)と区別が出来ないため、ノイズを削除することが出来ない。つまり、図2及び図3に示した一般的な固体撮像装置では、平滑容量801を用いても電源ノイズ等の外乱ノイズに対しての画質劣化を抑制出来ない。
一方、本実施形態に係る固体撮像装置100は、上記外乱ノイズを防止することが出来る。その詳細を、図面を参照しながら以下に説明する。
図4は、第1の実施形態に係る固体撮像装置を構成する単位セル及びバイアス回路の回路構成の一例を示す図である。同図に示されるように、本実施形態に係る単位セル101は、少なくとも一つの受光部(画素、フォトダイオード、光電変換素子)120と、転送トランジスタ121と、リセットトランジスタ122と、増幅トランジスタ123とを備える。各トランジスタは、例えば、NチャネルのMOSトランジスタを用いてもよい。なお、NチャネルのMOSトランジスタ(Nchトランジスタ)は、ゲート電位が“High”レベルでオン状態となり、“Low”レベルでオフ状態となる。また、PチャネルのMOSトランジスタ(Pchトランジスタ)は、ゲート電位が“Low”レベルでオン状態となり、“High”レベルでオフ状態となる。
転送トランジスタ121は、受光部120のカソード電極とFD部124との間に接続される。転送トランジスタ121のゲート電極には転送制御線TRが接続される。転送トランジスタ121のゲート電極に転送制御線TRから“High”レベルの転送パルスφTRが与えられると、転送トランジスタ121がオン状態となる。これにより、受光部120において、光電変換されて蓄積された信号電荷(電子またはホール)がFD部124へ転送される。
リセットトランジスタ122は、ゲート電極にリセット制御線RSが接続され、ドレイン電極に画素電源配線VDDCELLが接続され、ソース電極にFD部124が接続される。受光部120からFD部124へ信号電荷が転送される前に、リセットトランジスタ122のゲート電極にリセット制御線RSから“High”レベルのリセットパルスφRSが与えられると、リセットトランジスタ122がオン状態となる。これにより、FD部124の電位は電源電圧AVDDにリセットされる。
増幅トランジスタ123は、ゲート電極がFD部124と接続され、ドレイン電極が画素電源配線VDDCELLと接続され、ソース電極が垂直信号線VLと接続される。増幅トランジスタ123は、リセットトランジスタ122によってリセットされた後のFD部124の電位をリセットレベルとして垂直信号線VLへ出力する。さらに、増幅トランジスタ123は、転送トランジスタ121によって信号電荷が転送された後のFD部124の電位を信号レベルとして垂直信号線VLへ出力する。
画素電源配線VDDCELLは、電源電圧AVDDの供給を制御するPchトランジスタ125と接続されている。Pchトランジスタ125のゲート電極に制御線SW_Lから“Low”レベルの制御パルスφSW_Lが与えられると、Pchトランジスタ125がオン状態となる。これにより、各単位セル101に電源電圧AVDDが伝達される。
Nchトランジスタ126は、画素電源配線VDDCELLと、画素の非選択電圧PBIAS_Lを供給する配線BIAS_Lに接続されている。Nchトランジスタ126のゲート電極に制御線SW_Lから“High”レベルの制御パルスφSW_Lが与えられると、Nchトランジスタ126がオン状態となる。これにより、各単位セル101に非選択電圧PBIAS_Lが伝達される。
定電流源トランジスタ127のドレイン電極は垂直信号線VLに接続され、ソース電極はGNDと接続される。定電流源トランジスタ127のゲート電極には、一定電流を発生させるための電流生成電圧を供給する配線BIAS_LCが接続される。これにより、増幅トランジスタ123に一定電流が流れ、ソースフォロワが形成される。
垂直信号線VLは、カラム読出し回路106と接続され、単位セル101で発生した信号が伝達される。
なお、図4の単位セル101は、受光部120及び転送トランジスタ121をそれぞれ1つ含む構成を用いたが、これに限られない。本開示の単位セルは、受光部及び転送トランジスタをそれぞれ2つ以上含み、複数の受光部120が増幅トランジスタ123を共有する構成とすることも可能である。
また、FD部124に制御トランジスタのドレイン電極が接続され、ソース電極に容量が接続される構成であってもよい。この構成は、制御トランジスタをオン状態またはオフ状態とすることで、FD部124の全容量Cfdを変化させる構成である。これにより、制御トランジスタの状態に応じてバイアス回路111の対電源電圧AVDDの容量値Cvddと対GNDの容量値Cgndを調整することで、各設定に対するノイズΔVnのキャンセルができる。
また、上記構成では、リセットトランジスタ122のドレイン電極と画素電源配線VDDCELLとが接続されるが、接続されない構成とすることも可能である。
また、単位セル101の構成として、増幅トランジスタのソース側と垂直信号線VLとの間に、選択トランジスタを設けた構成を用いることも可能である。
引き続き、図4を用いて、配線BIAS_LCに電流生成電圧PBIAS_LCを供給するバイアス回路111を説明する。
定電流Ibを流す定電流源130は、Pchトランジスタ131のドレイン電極とゲート電極に接続され、Pchトランジスタ131のソース電極は電源電圧AVDDと接続される。定電流源130は、一般的な電流源であり、例えば、バンドギャップリファレンス回路を用いたBGR電流源などでよい。また、Pchトランジスタ131のゲート電極及びドレイン電極は、Pchトランジスタ132のソース電極と接続される。Pchトランジスタ132のドレイン電極は、Pchトランジスタ133のゲート電極と接続される。Pchトランジスタ132のゲート電極は、サンプルホールド制御線BIAS_SHと接続され、制御パルスφBIAS_SHに“Low”レベルが与えられると、Pchトランジスタ132がオン状態となる。これにより、Pchトランジスタ131のゲート電極及びドレイン電極とPchトランジスタ133のゲート電極とが導通する。Pchトランジスタ133のソース電極は、電源電圧AVDDと接続され、ドレイン電極はPchトランジスタ134のソース電極と接続される。これにより、Pchトランジスタ131のゲート電極とPchトランジスタ133のゲート電極との電位が同じになるため、Pchトランジスタ131に流れる定電流Ibと同じ電流量をPchトランジスタ133に流すことができる。なお、Pchトランジスタの131及びPchトランジスタ133のサイズ、具体的にはトランジスタのゲート幅Wとゲート長Lを変えることで、Pchトランジスタ133に流れる定電流Ipを任意に変更することが可能となる。
また、増幅トランジスタ123がリセットレベルを垂直信号線VLへ出力し、さらに、信号電荷が転送されたFD部124の電位を信号レベルとして垂直信号線VLへ出力する間、“High”レベルの制御パルスφBIAS_SHが与えられる。このとき、Pchトランジスタ132がオフ状態となる。これにより、定電流源130やPchトランジスタ131で発生した熱ノイズや1/fノイズが定電流生成電圧PBIAS_LCに重畳して垂直信号線VLのリセットレベルや信号レベルにノイズが発生することを防止することが可能となる。
なお、図4では、Pchトランジスタ132がオフした際に発生するチャージインジェクションや制御パルスφBIAS_SHの変動によるカップリングで発生するPchトランジスタ133のゲート電極の電位変動を抑制するため、オフセットキャンセル用のPchトランジスタを接続してもよい。
Pchトランジスタ134のゲート電極は、カスケードバイアス配線BIAS_Cと接続され、カスケードバイアス電圧PBIAS_Cが印加される。これにより、Pchトランジスタ134のドレイン電極の電位変動がソース電極に伝搬することが防止される。よって、定電流Ipを流すPchトランジスタ133のドレイン電極とソース電極との間の寄生容量、例えば、ゲートのオーバーラップ容量等により、ドレイン電極の電位変動がゲート電極に伝搬して定電流Ipが変動するのを防止できる。
Pchトランジスタ134のドレイン電極は、Nchトランジスタ135のドレイン電極及びゲート電極と接続される。Nchトランジスタ135のソース電極は、GNDと接続され、ゲート電極及びドレイン電極は、電流生成電圧を供給する配線BIAS_LCと接続され、各列の定電流源回路105に電流生成電圧PBIAS_LCが伝達される。つまり、Nchトランジスタ135は、Pchトランジスタ133から流れる定電流Ipにより、電流生成電圧PBIAS_LCを生成する電流電圧変換回路の役割を果たしている。
また、Nchトランジスタ135のゲート電極と定電流源トランジスタ127のゲート電極の電圧とが同じになるため、トランジスタの比率を調整することで任意の定電流を各列に流すことができる。例えば、Nchトランジスタ135と定電流源トランジスタ127とのサイズ、具体的にはゲート幅W、ゲート長LとしてW/Lの比率をm:1とした場合、定電流源トランジスタ127に流れる電流Isfは、Ip/mとなる。
容量136は、第3のノードである一方の端子がPchトランジスタ133のゲート電極と接続され、第2のノードである他方の端子が電源電圧AVDDと接続された第1の容量である。これは、Pchトランジスタ133のソース電極である電源電圧AVDDが変動した場合、容量136による容量カップリングでPchトランジスタ133のゲート電極も同様に変動させるためである。これにより、Pchトランジスタ133のゲート電極とソース電極との間の電位差を一定に保ち、定電流Ipを安定させることができる。
また、容量137は、第3のノードである一方の端子がPchトランジスタ138のソース電極と接続され、第2のノードである他方の端子が電源電圧AVDDと接続された第1の容量である。Pchトランジスタ138のゲート電極は制御線SW1と接続され、ドレイン電極はPchトランジスタ133のゲート電極と接続される。Pchトランジスタ138のゲート電極に対して、制御レジスタR_SW1から制御線SW1を介して “Low”が与えられると、Pchトランジスタ138はオン状態となる。これにより、容量137の端子とPchトランジスタ133のゲート電極とが導通する。つまり、Pchトランジスタ138は、第1の容量に備わる第3のノードに接続され、複数の第1の容量の容量値と第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第1の制御トランジスタである。
なお、図4では、Pchトランジスタ138のソース電極とPchトランジスタ131のゲート電極との間に、Pchトランジスタ138aを配置してもよい。すなわち、Pchトランジスタ138aのゲート電極に、制御レジスタR_SW1と逆極性の制御レジスタR_NSW1を供給する。このとき、Pchトランジスタ138がオフ状態となった場合、Pchトランジスタ138のソース電極をPchトランジスタ138aによりPchトランジスタ131のゲート電極と接続する。これにより、電位が不定となるHighインピーダンス状態を防ぐことができる。また、Pchトランジスタ138のソース電極とドレイン電極との電位がほぼ同じになるため、Pchトランジスタ138のオフリークを抑制することができる。
また、容量139は、一方の端子がPchトランジスタ133のゲート電極と接続され、他方の端子が第1のノードであるGNDと接続された第2の容量である。
また、容量140は、一方の端子がPchトランジスタ141のソース電極と接続され、他方の端子が第1のノードであるGNDと接続された第2の容量である。Pchトランジスタ141のゲート電極は、制御線SW2と接続され、ドレイン電極はPchトランジスタ133のゲート電極と接続される。Pchトランジスタ141のゲート電極に対して、制御レジスタR_SW1から制御線SW2を介して “Low”が与えられると、Pchトランジスタ141はオン状態となる。これにより、容量140の端子とPchトランジスタ133のゲート電極とが導通する。つまり、Pchトランジスタ141は、第2の容量の第1のノードと異なるもう一方の第4のノードに接続され、第1の容量の容量値と複数の第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第2の制御トランジスタである。
なお、図4では、Pchトランジスタ141のソース電極とPchトランジスタ131のゲート電極との間にPchトランジスタ141aを配置してもよい。すなわち、Pchトランジスタ141aのゲート電極に制御レジスタR_SW2と逆極性の制御レジスタR_NSW2とを供給する。このとき、Pchトランジスタ141がオフ状態となった場合、Pchトランジスタ141のソース電極をPchトランジスタ141aによりPchトランジスタ131のゲート電極と接続する。これにより、電位が不定となるHighインピーダンス状態を防ぐことができる。また、Pchトランジスタ141のソース電極とドレイン電極との電位がほぼ同じになるため、Pchトランジスタ141のオフリークを抑制することができる。
ここで、式1で説明したように、電源電圧変動ΔVddはプラス方向に変化すると、垂直信号線に現れるノイズΔVnはプラス方向に変化する。一方、制御レジスタR_SW1とR_SW2とが“Low”となることでPchトランジスタ138と141がオン状態となり、電源電圧AVDDの電圧変動ΔVddが発生すると、定電流の変化量ΔIpは下記式2で表される。
Figure 2014156028
つまり、定電流源トランジスタ127の電流量は、上記第1の容量の容量値と上記第2の容量の容量値との比率に基づいて決定される。なお、上記式2では、対電源電圧AVDDに接続する容量136と容量137とを合わせた容量値をCvddとしている。また、対GNDと接続する容量139と容量140とを合わせた容量値をCgndとしている。また、Pchトランジスタ133のトランスコンダクタンスをgmとしている。
さらに、定電流源トランジスタ127に流れる電流Isfは、Ip/mで表され、増幅トランジスタ123のトランスコンダクタンスをgmsfとした場合、電流変化量ΔIsfにより垂直信号線VLに現れる信号変化量ΔVcは下記式3で表される。
Figure 2014156028
したがって上記式2及び式3から、バイアス回路111では、電源電圧変動ΔVddはプラス方向に変化すると、ΔIpはプラス方向に、垂直信号線VLに現れる信号変化量ΔVcはマイナス方向に変化する。これにより、単位セル101で発生したノイズΔVnをキャンセルすることができる。つまり、バイアス回路111は、電源電圧AVDDの変動に基づいて定電流源トランジスタ127に流す電流量を制御する。また、本実施形態のバイアス回路111は、電源電圧AVDDを電流に変換するための変換ゲインが正である電圧−電流変換回路に相当する。
また、ΔVnをキャンセルするための条件(ΔVn+ΔVc=0)は、Pchトランジスタ133のサイズを表す係数βpと、増幅トランジスタ123のサイズを表す係数βsfと、式1、式2及び式3とを用いて下記式4のように表される。
Figure 2014156028
したがって、上記式4から、バイアス回路111のPchトランジスタ133のゲート電極と接続する対電源電圧AVDDの容量値Cvddと、対GNDの容量値Cgndとの比率を調整し、単位セル101で発生したノイズΔVnをキャンセルすることができる。さらに、このキャンセル時には、Pchトランジスタ133のゲート電極に印加される電圧のDC成分には影響を与えず、定電流値IpのDC成分は変化しない。したがって、本実施形態ではバイアス回路111の消費電力の増加を防止し、さらに、動作速度の低下も防ぐことが可能となる。
また、上記式4より、Pchトランジスタ133及び増幅トランジスタ123のVt値にも依存せず、容量値Cvddと容量値Cgndとの比率で調整が出来るため、トランジスタ素子のバラツキに対して精度よくキャンセルすることが可能となる。
また、容量137及び容量140のように、Pchトランジスタ133のゲート電極との間に、それぞれPchトランジスタ138及びPchトランジスタ141を設けて制御レジスタR_SW1及びR_SW2を設定することにより、容量比の調整が可能となる。これにより、駆動モードに応じて、最適値の設定を変更することもできる。
本実施形態では、Pchトランジスタ133のゲート電極は、画素信号読み出し期間にはPchトランジスタ132がオフ状態となりHighインピーダンス状態となる。このため、電源電圧AVDDの変動の周波数が低域から高域まで幅広い帯域でノイズをキャンセルすることが可能となる。つまり、第1の容量の第3のノードは、高(High)インピーダンス状態と低(Low)インピーダンス状態とが選択的に設定される。
なお、Pchトランジスタ132が無い回路構成であっても、単位セル101で発生したノイズΔVnのキャンセルは可能である。この場合、Pchトランジスタ133のゲート電極がPchトランジスタ131のゲート電極及びドレイン電極と接続される。このため、電源電圧AVDDの変動の周波数が低域である場合には、Pchトランジスタ133のゲート電極はLowインピーダンス状態として、Pchトランジスタ131によりある電圧に固定される。そのため、Pchトランジスタ132が無い回路構成の場合、電源電圧AVDDの高周波数成分の変動のみキャンセルする際に、特に有効である。
また、単位セル101で発生したノイズΔVnを、定電流源トランジスタ127に流す電流量Isfを変化させて垂直信号線VLにΔVcを発生させることによりキャンセルしているため、垂直信号線の周波数帯域に左右されずノイズキャンセルすることが可能となる。
なお、定電流源回路105を、撮像領域102の上下に配置してもよい。この場合、バイアス回路111もまた上下に配置してもよい。画素電源配線VDDCELLは上下の電源制御回路109を介して上下のPAD112から電源電圧AVDDが供給されており、上下の電源電圧AVDDの変動が単位セル101に伝搬している。バイアス回路111と定電流源回路105とを上下配置とすることで、上下の電源電圧AVDDの変動の影響をキャンセルすることができるため、より高精度にノイズをキャンセルすることが可能となる。
また、定電流源トランジスタ127とバイアス回路111とが、撮像領域102に対して物理的に異なる側に配置されてもよいし、また、定電流源トランジスタ127とバイアス回路111とが、撮像領域102に対して物理的に同じ側に配置されてもよい。
また、単位セル101において、垂直信号線VLに対して1つの増幅トランジスタ123が動作している状態について述べたが、複数の増幅トランジスタ123が動作して、垂直信号線VLで画素信号を混合させる動作にも有効である。この場合、上記式4において、増幅トランジスタ123のサイズを表す係数βsfが変わる。このため、対電源電圧AVDDの容量値Cvddと対GNDの容量値Cgndとを調整することでノイズΔVnのキャンセルが可能となる。
次に、図5を用いて、図4に示した本実施形態に係る固体撮像装置100の動作(駆動)の詳細を説明する。
図5は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。図5中のφHDは、画素信号読み出しの同期信号パルス電圧であり、タイミングジェネレータ(TG)108の基準となる信号である。φRSはリセット制御線RSに印加する信号電圧である。φTRは、転送制御線TRに印加する信号電圧である。φSW_Lは、制御線SW_Lに印加する制御パルス電圧である。φBIAS_SHは、サンプルホールド制御線BIAS_SHに印加する信号電圧である。φFDはフローティングディフュージョン(FD)部の電位である。Vgs_Pは、Pchトランジスタ133のゲート電極とソース電極との電位差である。Isfは、増幅トランジスタ123のソース−ドレイン間に流れる定電流である。また、実線波形は、電源電圧AVDDが変動している場合を示し、一点鎖線波形は、電源電圧AVDDが変動していない場合を示している。なお、電源電圧AVDDの変動は、φHDの周期に対して非同期に変化する場合を示す。
まず、時刻t1では、φHDが“High”レベルとなる。時刻t1は、ある任意の行における単位セル101の画素信号読み出し開始タイミングを示す。
次に、時刻t2では、φHDが“Low”レベルとなる。このとき、φBIAS_SHは“Low”であり、バイアス回路111のPchトランジスタ133のゲート電極と、Pchトランジスタ131のゲート電極及びドレイン電極とが導通した状態である。つまり、Pchトランジスタ133のゲート電極には、ある電圧が印加されている状態である。
次に、時刻t3では、φRSが“High”レベルとなり、FD部124に電源電圧AVDDが印加され、垂直信号線VLの電位が上昇する。また、同じ垂直信号線VLと接続される他の画素のFD部の電圧は非選択電圧PBIAS_Lに保持され、増幅トランジスタはオフ状態である。また、φBIAS_SHが“High”レベルとなることでPchトランジスタ132がオフ状態となる。これにより、Pchトランジスタ133のゲート電極は、Pchトランジスタ131からの電圧値を保持したまま、Highインピーダンス状態となる。
次に、時刻t4では、φRSは“Low”レベルとなる。このとき、通常時はリセットトランジスタ122のスイッチングによるノイズにより、FD部124の電位は段差が発生する。
次に、時刻t4と時刻t5との間にて、FD部はHighインピーダンス状態となる。このため、電源電圧AVDDの変動がゲート−ドレイン容量Cgdの容量カップリングによりFD部124に伝搬する。また、増幅トランジスタ123がFD部124の変動に応じて、垂直信号線VLにノイズΔVnが伝搬することになる。このとき、バイアス回路111にて、Pchトランジスタ133のゲート電極とソース電極との電位差Vgs_Pは、対電源電圧の容量値Cvddと対GNDの容量値Cgndとの比率に応じて変化する。Vgs_Pの変動に応じて定電流Ipが変化し、定電流源トランジスタ127に流れる電流Isfが変動する。これにより、単位セル101で発生したノイズΔVnがキャンセルされ、垂直信号線VLは、電源電圧AVDDからの電位変動に関係なく安定する。この期間に、リセットレベルとしてカラム読出し回路106にデータが保持される。
次に、時刻t5において、φTRが“High”レベルとなり、転送トランジスタ121はオンし、受光部120から信号電荷がFD部124へ転送される(このとき、FD部124の電位は受光部120の信号電荷がFD部124へ転送されることで低下する)。
次に、時刻t6において、φTRが“High”レベルから“Low”レベルとなり、転送トランジスタ121はオフ状態となる。
次に、時刻t6と時刻t7との間においても、時刻t4と時刻t5との間と同様に、単位セル101で発生した電源電圧AVDDの変動起因のノイズΔVnは、バイアス回路111によってキャンセルされる。この期間に、信号レベルとしてカラム読出し回路106にデータが保持され、リセットレベルと信号レベルとの差が画素信号として保持され、アナログ信号からデジタル信号に変換されて出力される。
次に、時刻t7において、φSW_Lが“High”レベルとなり、画素電源配線VDDCELLへの電源電圧AVDDの供給は遮断され、画素電源配線VDDCELLの電位は画素の非選択電圧PBIAS_Lとなる。
次に、時刻t8において、φRSが“High”レベルとなることでリセットトランジスタ122がオン状態となり、FD部に画素電源配線VDDCELLの画素非選択電圧PBIAS_Lが印加される。
次に、時刻t9において、φRSが“Low”レベルとなることでリセットトランジスタ122がオフ状態となる。これにより、FD部に非選択電圧PBIAS_Lが印加され、増幅トランジスタ123がオフ状態となる。
次に、時刻t10において、φSW_Lが“Low”レベルとなることで、画素電源配線VDDCELLには電源電圧AVDDが供給される。
次に、時刻t11において、再びφHDが“High”レベルとなり、次の行の単位セル101の画素信号読み出し動作が開始する。なお、時刻t11〜t20では、時刻t1〜t10と同じタイミングで上記動作(駆動)が実行される。
以上、上述したように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、単位セル101において垂直信号線VLに発生したノイズΔVnと、増幅トランジスタ123の定電流Isfとを、バイアス回路111にて電源電圧AVDDの変動に連動して変化させる。ここで、ΔVnは、画素電源配線VDDCELLとFD部124との間に存在する寄生容量Cgdの影響により電源電圧AVDDの変動がFD部124に伝搬することで発生するノイズである。これにより、垂直信号線VLの周波数帯域に左右されず、低域から高域まで幅広い周波数帯域でノイズキャンセルが可能となる。
また、トランジスタのVt値にも依存せず、容量値Cvddと容量値Cgndとの比率で調整ができるため、素子バラツキに対して精度よくキャンセルすることが可能となる。
また、容量値Cvddと容量値Cgndとは制御SWにより、オン状態とオフ状態とを切替えることで、駆動モードに応じて最適値の設定を変更することが可能となる。
なお、本実施形態では、同時に、複数の転送制御線TRをハイレベルに設定し、複数の単位セル101を活性化してもよい。その場合は、必要に応じて制御SWを切り替え、最適なノイズキャンセル効果を選択することも可能である。つまり、バイアス回路111は、異なる単位セル101が有する複数の増幅トランジスタ123が同時に活性化される場合に、第1の容量の容量値と第2の容量の容量値との比率を変えてもよい。
つまり、固体撮像装置では、単位セルにおいて画素電源配線VDDCELLとFD部の間に存在する寄生容量Cgdの影響により、電源電圧AVDDの変動がFD部に伝搬して垂直信号線VLにノイズΔVnが発生する。これに対し、本実施形態に係る固体撮像装置100では、バイアス回路にて、増幅トランジスタの定電流Isfを電源電圧AVDDの変動に連動して変化させる。これにより、垂直信号線VLの周波数帯域に左右されず、低域から高域まで幅広い周波数帯域で電源ノイズのキャンセルをすることが可能となる。
また、基準信号発生回路にて電源電圧AVDDの変動に連動してRAMP出力を変化させることで、垂直信号線VLに電源AVDDの変動によるノイズΔVnを、電圧比較部の同相除去能力によりキャンセルすることが可能となる。
なお、本実施形態は、例えば、表面照射型、裏面照射型のイメージセンサ(固体撮像装置)、または、撮像領域が備わるチップと制御部が備わるチップを別に形成し、それぞれのチップを重ねて電気的に接続するイメージセンサ(固体撮像装置)など、あらゆる装置構造でも、その効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら、第2の実施形態に係る固体撮像装置の構成及び動作について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図6は、第2の実施形態に係る固体撮像装置のブロック構成図である。同図より、固体撮像装置200は、単位セル101が行列状に多数配置されてなる撮像領域102と、ドライバ回路103と、垂直走査回路104と、垂直信号線VLと、定電流源回路105と、カラム読出し回路106と、水平走査回路107と、TG108と、電源制御回路109と、低電圧発生回路110と、PAD112と、基準信号生成回路210とを備える。
カラム読出し回路106は、1列の画素信号を受け且つ差分手段を有する電圧比較部221及びカウンタ部(CNT)222を含むカラムAD回路部220で構成される。カラムAD回路部220は、複数の垂直信号線VLの電位と基準信号生成回路210から出力される参照電圧とを比較して出力信号であるアナログ電圧をデジタル変換するAD変換部である。電圧比較部221には、AD変換用の参照電圧を供給するDAC(Digital Analog Converter)で構成された基準信号生成回路210が接続される。
電圧比較部221は、撮像領域102において行列状に配列されている単位セル101と列ごとに接続される。なお、図6では、列ごとに電圧比較部221を記載しているが、複数のカラム電圧比較部を構成するものであってもよい。また、電圧比較部221は、垂直走査回路104で選択された行の単位セル101から垂直信号線VLを通って出力する信号に対して、CDS処理を実行する。このCDS処理により、単位セル101で発生するリセットノイズや、トランジスタのしきい値バラツキに起因する画素固有の固定パターンノイズを除去する信号処理を行うと共に、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
カラムAD回路部220は、AGC機能と、アナログデジタル変換機能とを備え、CDS回路で保持されたアナログ信号である画素信号をデジタル信号に変換する。
図7は、第2の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。同図に示された基準信号生成回路210は、基準電圧回路211と、参照電圧発生回路212と、ランプ信号発生回路213と、バッファ回路214とを備え、電源電圧AVDDの変動に基づいて時間的に変化する参照電圧であるランプ信号を発生する。
基準電圧回路211は、例えば、バンドギャップリファレンス回路を用いたBGR電圧源などで一般的な電圧源で構成され、基準電圧回路211から出力された基準電圧VINは参照電圧発生回路212に入力される。
参照電圧発生回路212は、ランプ信号開始電圧VTOP及びランプ信号終了電圧VBTMを出力する。また、ランプ信号開始電圧VTOP及びランプ信号終了電圧VBTMは、ランプ信号発生回路213に入力される。
ランプ信号発生回路213は、ランプ信号RGOをバッファ回路214に出力する。バッファ回路214は、ランプ波形RAMPを出力する。一方、ランプ信号発生回路213には、ランプ発生用クロックCKRが入力される。
図8は、第2の実施形態に係る参照電圧発生回路の構成例を示す図である。同図に示された参照電圧発生回路212は、電圧変換回路230と、電圧バッファ235及び236と、MOSスイッチ237と、容量238及び239とを備える。電圧変換回路230は、差動バッファ231と、抵抗232、233及び234とで構成される。
基準電圧回路211が出力する基準電圧VINは、差動バッファ231の一方の入力端子に入力される。差動バッファ231の出力端子は、直列に接続された抵抗232、233及び234を介してGNDと接続される。抵抗232と233との接続点は、差動バッファ231の他方の入力端子と接続される。さらに、差動バッファ231の出力端子は電圧バッファ235の入力端子に接続され、抵抗233と234との接続点は電圧バッファ236の入力端子と接続される。電圧バッファ235の出力端子は、MOSスイッチ237の入力端子側に接続される。MOSスイッチ237の出力端子側は、ランプ信号開始電圧VTOPに相当する。電圧バッファ236の出力端子側は、ランプ信号終了電圧VBTMに相当する。またMOSスイッチ237のゲート端子には、サンプルホールド信号SHが印加される。MOSスイッチ237のVTOP出力端子側と画素電源電圧AVDDと間に容量238が接続され、MOSスイッチ237のVTOP出力端子側とGNDとの間に容量239が接続される。
次に、第2の実施形態に係る固体撮像装置200の動作の詳細を示し、この参照電圧発生回路212の動作の詳細について説明する。
抵抗232の抵抗値をR1、抵抗233の抵抗値をR2、抵抗234の抵抗値をR3、差動バッファ231の出力電圧をVa、抵抗233と抵抗234との接続点の電圧をVbとすると、電圧変換回路230は、下記式5で表されるVaと下記式6で表されるVbとの2値の電圧を出力する。
Figure 2014156028
また、図8では、抵抗232、233及び234の抵抗値を可変抵抗にすれば、Vaを変えることなくVbを変えることができ、ランプ信号発生回路213の振幅を変更することができる。これにより、カラムAD回路部220のゲインを可変させることができる。なお、図8の電圧変換回路230は、2値の電圧を発生する手段であれば、上記実施形態とは異なる形態を用いても良い。
また、MOSスイッチ237がオフした際に発生するチャージインジェクション、及び、制御パルスφSHの変動によるカップリングで発生するMOSスイッチ237のゲート電極の電位変動を抑制するため、オフセットキャンセル用のMOSスイッチを接続してもよい。
引き続き、第2の実施形態に係る固体撮像装置200の動作の詳細を説明する。
単位セル101において、リセット制御線RSがハイレベルの際に、増幅トランジスタ123がリセットレベルを垂直信号線VLへ出力した後、リセット制御線RSがローレベル、転送制御線TRがハイレベルとなり、FD部124に信号電荷を転送する。FD部124の電位を信号レベルとして垂直信号線VLへ出力する間、サンプルホールド信号SHとしてローレベルの制御パルス電圧φSHを供給して、MOSスイッチ237をオフ状態とする。制御パルス電圧φSHがローレベルである場合において、電圧バッファ235がランプ信号開始電圧VTOPから電気的に切り離される。ここで、対電源電圧AVDDと接続される第3の容量である容量238の容量値をCa、及び、対GNDと接続される第4の容量である容量239の容量値をCbとする。この状態において、電源電圧AVDDの電圧変動ΔVddが発生したとき、ランプ信号開始電圧VTOPには、下記に示す変化量ΔVtopが生じる。
Figure 2014156028
一方、ランプ信号終了電圧VBTMは、電源電圧AVDDの電圧変動ΔVddが発生しても、電圧変化を発生しない。
図7に示されるように、参照電圧発生回路212は、上記に示すようなランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMとをランプ信号発生回路213へ出力する。ランプ信号発生回路213は、CKR端子が接続され、CKR入力ごとに、ランプ信号開始電圧VTOPからランプ信号終了電圧VBTMへ向かう傾斜状のランプ信号RGOを出力する。
バッファ回路214は、その出力につながるカラムAD回路部220を構成する複数の電圧比較部221を駆動できるように、ランプ信号発生回路213からのランプ信号RGOをバッファして出力する。
バッファ回路214の出力であるランプ波形RAMPは、ランプ信号開始電圧VTOP、ランプ信号終了電圧VBTMに依存した電圧となる。ランプ波形RAMPが接続される電圧比較部221は、ランプ波形RAMPの電圧と、垂直信号線VLの電圧とを比較する。
次に、図9のタイミングチャートを用いて、第2の実施形態に係る固体撮像装置200の動作の詳細を説明する。
図9は第2の実施形態に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図9中の実線波形は、電源電圧AVDDが変動している場合を示し、一点鎖線波形は、電源電圧AVDDが変動していない場合を示している。なお、電源電圧AVDDの変動は、画素信号読み出しの同期信号パルスを示すφHDの周期に対して非同期に変化する場合を示す。
まず、時刻t1では、φHDが“High”レベルとなる。時刻t1は、ある任意の行における単位セル101の画素信号読み出し開始タイミングを示す。
次に、時刻t2では、φHDが“Low”レベルとなる。このとき、φSHは“Low”であり、参照電圧発生回路212の電圧バッファ235出力とVTOP端子とは導通した状態であり、VTOP端子にはある電圧が印加されている状態である。
次に、時刻t3では、φRSが“High”レベルとなり、FD部124に電源電圧AVDDが印加され、垂直信号線VLの電位が上昇する。図9には記載していないが、同じ垂直信号線VLと接続する他の画素のFD部の電圧は非選択電圧PBIAS_Lに保持され、増幅トランジスタはオフ状態である。また、φSHが“High”レベルとなることでMOSスイッチ237がオフ状態となり、VTOP端子はHighインピーダンス状態となる。
次に、時刻t4では、φRSは“Low”レベルとなる。このとき、通常時はリセットトランジスタ122のスイッチングによるノイズにより、FD部124の電位は段差が発生する。
次に、時刻t4と時刻t5の間にて、FD部はHighインピーダンス状態となる。このため、電源電圧AVDDの変動がゲート−ドレイン容量Cgdの容量カップリングによりFD部124に伝搬する。また、増幅トランジスタ123がFD部124の変動に応じて、垂直信号線VLにノイズΔVnが伝搬する。このとき、参照電圧発生回路212のランプ信号開始電圧VTOPは、対電源電圧の容量値Caと対GNDの容量値Cbとの比率に応じてΔVtopだけ変化する。つまり、ランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMとで規定される参照電圧は、電源電圧AVDDと接地電位との差分電圧が容量238と容量239との比で分圧された比率で変動する電圧となる。カラムAD回路部220の電圧比較部221の一方の入力端子に垂直信号線VLが接続され、ΔVnの電源ノイズが伝播する。また、電圧比較部221の他方の入力端子にランプ波形RAMPが入力され、ΔVtopの電源ノイズが伝播する。ΔVnとΔVtopとがほぼ等しくなるように、参照電圧発生回路212の容量238と容量239との容量値を決めることで、電圧比較部221の同相除去能力により電源ノイズをキャンセルすることが可能となる。これにより、単位セル101で発生したノイズΔVnがキャンセルされ、電圧比較部221の出力は電源電圧AVDDからの電位変動に関係なく安定する。この期間に、カウンタ部222により画素電源ノイズの影響を受けないAD変換結果が出力される。
次に、時刻t5では、φTRが“High”レベルとなり、転送トランジスタ121はオンし、受光部120から信号電荷がFD部124へ転送される。このとき、図9では省略しているが、FD部124の電位は受光部120の信号電荷がFD部124へ転送されることで低下する。
次に、時刻t6では、φTRが“High”レベルから“Low”レベルとなり、転送トランジスタ121はオフ状態となる。
次に、時刻t6と時刻t7との間においても、時刻t4と時刻t5との間と同様に、単位セル101で発生した電源電圧AVDDの変動起因のノイズΔVnは、参照電圧発生回路212のΔVtopによってキャンセルされる。この期間に、信号レベルとしてカラム読出し回路106にデータが保持され、リセットレベルと信号レベルとの差分が画素信号として保持され、アナログ信号からデジタル信号に変換されて出力される。
次に、時刻t8では、φRSが“High”レベルとなることでリセットトランジスタ122がオン状態となり、FD部に画素電源配線VDDCELLの画素非選択電圧PBIAS_Lが印加される。
次に、時刻t9では、φRSが“Low”レベルとなることでリセットトランジスタ122がオフ状態となる。これにより、FD部に非選択電圧PBIAS_Lが印加され、増幅トランジスタ123がオフ状態となる。
次に、時刻t11では、再びφHDが“High”レベルとなり、次の行の単位セル101の画素信号読み出し動作が開始する。なお、時刻t11〜t20では、時刻t1〜t10と同じ動作(駆動)が実行される。
以上、説明したように第2の実施形態によれば、単位セル101において画素電源配線VDDCELLとFD部124の間に存在する寄生容量Cgdの影響により、電源電圧AVDDの変動がFD部124に伝搬して垂直信号線VLにノイズΔVnが発生する。一方、それに応じて基準信号生成回路210において、ランプ信号開始電圧VTOPも電源電圧AVDDの変動に連動させて変化させる。この構成によれば、垂直信号線VLに発生する電源電圧AVDDに起因する変動ノイズΔVnを、電源電圧AVDDに起因した分、ランプ信号開始電圧VTOPも変動させることで、電圧比較部221で比較した際の結果を、電源電圧AVDDに依存しない出力結果とすることができる。これにより、垂直信号線VLの周波数帯域に左右されず、低域から高域まで幅広い周波数帯域でノイズキャンセルが可能となる。
また、トランジスタのVt値にも依存せず、容量値Caと容量値Cbとの比率で電源電圧AVDDの変動によるランプ信号開始電圧VTOPの変動調整ができる。このため、素子バラツキに対して精度よくキャンセルすることが可能となる。
また、本実施形態では、MOSスイッチ237を、画素信号読み出し期間にはオフ状態としてHighインピーダンス状態とするため、電源電圧AVDDの変動の周波数が低域から高域まで幅広い帯域でノイズをキャンセルすることが可能となる。
なお、MOSスイッチ237が無い回路構成であっても、単位セル101で発生したノイズΔVtopを、電源ノイズΔVddから生成することもできる。この場合、VTOP端子と電圧バッファ235の出力端子とが接続されるため、電源電圧AVDDの変動の周波数が低域である場合は、VTOP端子はLowインピーダンス状態として、電圧バッファ235により、ある電圧に固定される。そのため、MOSスイッチ237が無い回路構成の場合、電圧バッファ235の出力インピーダンスを高く設定するか、容量238及び容量239の容量値の絶対値を大きくすることで、電源電圧AVDDの低い周波数帯までのノイズキャンセルが可能となる。
なお、本実施形態では、単位セル101の出力において、リセットトランジスタ122によってリセットされた後の垂直信号線VLの電位の方が、転送トランジスタ121によって信号電荷が転送された後の垂直信号線VLよりも高い場合を表している。
一方、単位セル101の出力において、リセットトランジスタ122によってリセットされた後のVLの電位の方が、転送トランジスタ121によって信号電荷が転送された後のVLよりも低い場合が想定される。この場合には、電圧バッファ236の出力端子とランプ信号発生回路213のVBTM端子との間に、MOSスイッチ237が接続される。電圧バッファ236の他方の入力端子は、電圧バッファ236の出力端子と接続される。MOSスイッチ237のゲート端子にはSH信号が供給される。MOSスイッチ237のVBTM出力端子側と画素電源電圧AVDDとの間に容量238が接続され、MOSスイッチ237のVBTM出力端子側とGNDとの間に容量239が接続されると、同等の効果が奏される。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら、第3の実施形態に係る固体撮像装置の構成及び動作について、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図10は、第3の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。同図に示された基準信号生成回路300は、基準電圧回路301と、可変ゲイン回路302と、ランプ信号発生回路303と、減衰器304と、バッファ回路305とを備える。
基準電圧回路301は、基準電圧VINを可変ゲイン回路302に出力する。可変ゲイン回路302は、ランプ信号開始電圧VTOP及びランプ信号終了電圧VBTMを、ランプ信号発生回路303に出力する。ランプ信号発生回路303は、ランプ信号RGOを減衰器304に出力する。減衰器304の出力はバッファ回路305に入力され、バッファ回路305はランプ波形RAMPを出力する。また、ランプ信号発生回路303には、ランプ発生用クロックCKR及び制御信号INITが入力される。また、減衰器304には、制御信号INIT、制御信号ATTOFF及び制御信号ATTCNT[n:1]が入力される。可変ゲイン回路302には、ゲイン制御信号GC[m:1]が入力される。
可変ゲイン回路302は、基準電圧回路301から出力される基準電圧VINに対して、ゲイン制御信号GC[m:1]の設定値に基づく制御を行い、ランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMとを可変制御して出力する。
ランプ信号発生回路303は、制御信号INITによりランプ信号RGOを所定のオフセット電圧に設定する。その後、ランプ発生用クロックCKR入力開始後に一旦ランプ信号開始電圧VTOPへ遷移した後、ランプ信号開始電圧VTOPからランプ信号終了電圧VBTMへ向かう傾斜状のランプ信号RGOを出力する。
減衰器304は、制御信号ATTOFFが無効に設定されると、ランプ信号RGOの振幅をAD変換の入力レンジに合うように所定の倍率の減衰をかけて制御する。また、制御信号ATTOFFが有効に設定されると、ランプ信号RGOの振幅を減衰させずに、ランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMとをAD変換の入力レンジに直接合わせる調整を行うことができる。この調整により、画素ソースフォロワ出力信号に重畳される電源ノイズを有する電源に対して、以下の2通りの電源ノイズ対策機能を切り替えて使用することが可能となる。第1の対策は、第2の実施形態にてカップリング容量を付加して基準信号生成回路300の出力信号に同相の電源ノイズを重畳させる対策を行う場合である。また、第2の対策は、減衰器304内部のカップリング容量を使用して基準信号生成回路300の出力信号に同相の電源ノイズを重畳させる場合である。
また、制御信号ATTOFFが無効に設定された場合、ランプ信号RGOの振幅を実際に必要な振幅よりも大きくし、減衰器304により振幅調整することにより、減衰器304の前段の信号経路に重畳される回路ノイズに対して減衰がかかる。これにより、ノイズ電圧の一部を量子化ノイズ以下に下げることができ、ランプ信号のS/Nを向上させることができる。
バッファ回路305は、その出力に並列につながる多数のコンパレータ負荷を駆動できるように減衰器304の出力信号をバッファして出力する。バッファ回路305は、第5の容量と第6の容量との分圧点の電圧を低インピーダンスに変換して出力する。
以下、本実施形態に係る固体撮像装置を構成する減衰器304の詳細を説明する。本実施形態では、以下の第1〜第3のいずれかの構成とする減衰器304を用いる。
図11は、第3の実施形態に係る減衰器の第1の構成例を示す図である。なお、以下では、減衰動作を説明するため、制御信号ATTOFFは無効に設定されていることを前提とする。
図11に示された減衰器304は、デコード回路306と、接地容量307とを含んでいる。ランプ信号RGOは、第5の容量である容量C0に入力され、容量C0の他方の端子は、バッファ回路305に接続される。スイッチSW0は、導通状態によりランプ信号RGO入力端子と容量C0の他方の端子とを接続する第1のスイッチである。容量C0の他方の端子には、第6の容量である複数の容量C1〜C2の一方の端子が接続される。複数の容量C1〜C2の他方の端子には、スイッチSW1〜SW2がそれぞれ1対1に接続される。スイッチSW1〜SW2は、それぞれ、複数の容量C1〜C2の他方の端子の電圧を、接地電位GNDもしくは電源電圧AVDDに切り替える切り替えスイッチであり、デコード回路306により制御される。デコード回路306には制御信号ATTCNT[n:1]が入力される。またスイッチSWinitは、容量C0の他方の端子とバイアス電圧Vinit端子との間に接続される。
減衰器304の出力(バッファ回路305の入力)は、ランプ信号RGOと電源またはグラウンドとの間に接続された容量C0〜C2の分圧点に位置し、所定の減衰比でランプ信号RGOの交流成分を減衰する。減衰器304の出力(バッファ回路305の入力)はHighインピーダンスであるため、ランプ信号RGOの出力開始前には、直流バイアスで初期電位を確定する必要がある。そこで、ランプ発生用クロックCKRが入力される前のタイミングで、制御信号INITによりSWinitを閉じて減衰器304の出力電圧をバイアス電圧Vinitに初期化する。このとき、図10に示されるとおり、制御信号INITはランプ信号発生回路303にも入力される。よって、前述したようにランプ信号RGOは所定のオフセット電圧に設定された状態であり、ランプ信号出力開始前の初期に、容量C0はランプ信号RGOのオフセット電圧とバイアス電圧Vinitとの差電圧で充電される。その後、ランプ発生用クロックCKRが入力開始すると、ランプ信号RGOはランプ信号開始電圧VTOPに遷移し、ランプ信号発生回路303は、後段のコンパレータの出力論理を初期化した後、所定のクロック数でランプ信号終了電圧VBTMに到達する傾斜のランプ信号RGOを出力する。そして、減衰器304によりRGOの振幅を所定の倍率で減衰した信号は、バッファ回路305を経由してコンパレータへ出力される。コンパレータではこの基準信号と画素ソースフォロワ出力信号との比較を行ない、AD変換の一連の動作が行われる。
次に、本構成による効果について説明する。図11において、制御信号ATTCNT[n:1]に設定される値をk(十進数)とすると、デコード回路306は温度計デコード処理を行い、2個のスイッチSW1〜SW2のうち、SW1〜SW2を電源側に、SW(2+1)〜SW2をグラウンド側に切替えるような制御信号を生成する。例えば、図11ではk=1の場合を示しており、SW1、SW2は電源側を、SW3〜SW2はグラウンド側を閉じた状態になっている。
このように、接地容量307の各容量に対して、電源に接続される容量とグラウンドに接続される容量との比率を第1の制御信号であるATTCNT[n:1]の設定値で制御することにより、減衰器304の出力に重畳される電源ノイズのゲインを調整することができる。
したがって、単位セル101の垂直信号線VLに重畳される電源ノイズと、減衰器304の出力に重畳される電源ノイズとのゲインが同等になるように、接地容量307の各容量の値とATTCNT[n:1]の制御との組み合わせを任意に設計する。これにより、後段のコンパレータの差動入力回路の同相ノイズ除去作用を利用して出力の電源耐性であるPSRRを改善することができる。
ここで、ATTCNT[n:1]の設定値に応じて、電源に接続される容量とグラウンドに接続される容量とが任意に切り替わるが、減衰器304は、交流成分のみ減衰するため、接地電位の違いにより減衰比が変わることは無い。したがって、基準信号生成回路300の出力振幅及び傾斜を一定に保ちながら、減衰器304の出力に重畳される電源ノイズのゲインを調整することができる。
図12は、第3の実施形態に係る減衰器の第2の構成例を示す図である。図11に示された第1の構成例では、減衰器304のランプ信号出力開始前の初期状態において、容量C0に、ランプ信号RGOのオフセット電圧とバイアス電圧Vinitの差電圧が充電される。しかし、容量C0に充電される電荷量は動作に寄与せず、減衰器304の出力信号の直流電位を確定する手段であれば他の方法でも構わない。そこで、図12に示される第2の構成例では、第3の制御信号である制御信号ATTOFFとINITとの論理和により、容量C0の両端をショートするSW0を制御する。これにより、ランプ信号RGOのオフセット電圧を減衰器304の出力信号の直流電位として利用することができ、バイアス電圧Vinitを生成する回路を不要とすることができる。
また、図11及び図12の構成において、接地容量307の容量切替数が2となり、制御が容易という利点も有する。
図13は、第3の実施形態に係る減衰器の第3の構成例を示す図である。図13では、デコード回路306を用いず、接地容量307を構成する切り替え容量を、例えば単位容量Cに対して2のべき乗の重み付けを持った容量値に設定し、各容量の切り替えスイッチは、制御信号ATTCNT[n:1]の各ビットと一対一に割り付けて制御する。この構成により、減衰器304の出力に伝達される電源ノイズのゲイン制御は、図11及び図12と同等の組み合わせ数を実現しながら、容量切替スイッチを2個からn個に削減できる。
なお、本実施形態では、接地容量307の電源側に接続する容量とグラウンド側に接続する容量の切り替え最小単位は一律単位容量Cでの切り替えとなる。しかし、ATTCNT[n:1]の2進数の制御により、同時に複数のスイッチが切り替るので、それらの切り替え容量の総和が所望の容量となるようにすれば、切り替え単位を一定化する必要はない。
実際に、電源ノイズを抑制したい周波数帯域によって、電源ノイズを重畳するゲインを使い分ける場合には、切替単位が一定だと最適点に合わせられない可能性もある。したがって、接地容量307を構成する切替容量の重み付けは2のべき乗に限定されるものではなく、所望のゲイン設定に合わせて不規則な任意の重み付けでも同様の効果を得ることが可能である。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照しながら、第4の実施形態に係る固体撮像装置の構成及び動作について、上述した実施形態との相違点を中心に説明する。
図14は、第4の実施形態に係る基準信号生成回路の構成例を示す図である。第3の実施形態と異なる点は、ゲイン制御信号GCが減衰器304にも接続され、可変ゲイン機能を、可変ゲイン回路302と減衰器304とで分担して実現している点である。
第3の実施形態と同様に、減衰器304の減衰機能は、前段回路で生じるノイズを抑圧できる効果を奏するが、本実施形態では、減衰器の倍率制御を可変にして、基準信号生成回路300の出力振幅が小さい場合(ゲインが高い場合)に減衰を一層強めることができるので、その効果をさらに高めるメリットが得られる。
また、上述した実施形態では、可変ゲイン回路302のランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMにより全てのゲイン範囲を制御する。これに対し、本実施形態では、図14に示されるようにゲイン制御信号の下位lビットによるランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMの制御と、上位mビットによる減衰比の可変制御を併用した可変ゲインを実現している。
ゲイン制御信号の上位ビットと下位ビットのゲイン制御範囲の配分として、例えば下位ビットで0〜6dBの範囲を、上位ビットで6dBステップの可変ゲインとした場合を想定する。この場合、下位ビットの制御でランプ信号開始電圧VTOPとランプ信号終了電圧VBTMとの差電圧が1倍〜1/2倍の範囲で可変され、上位ビットの1コード増加で減衰比が1/2倍に可変するように容量を切り替える構成とする。
図15は、第4の実施形態に係る減衰器の構成例を示す図である。なお、第4の実施形態については減衰機能が動作に不可欠なため、制御信号ATTOFFの機能は使用しないものとする。図15に示された減衰器304は、接地切替回路308と、デコード回路309とを含んでいる。可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)は、それぞれ単位容量Cに対して2のべき乗の重み付けを持った値に設定されており、一端が共通接続され、減衰器304の出力端子(バッファ回路305の入力)となっている。容量C2は、減衰比の最大値を決定する固定の容量であり、単位容量Cに対して重み付けは任意(図ではαとする)である。
また、ゲイン制御信号GCの上位mビットは、デコード回路309によりm本の温度計デコード信号に変換され、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)の他端に接続された各スイッチの切替制御を行い、当該他端をランプ信号RGO側及び接地切替回路308側のいずれかへの接続を制御する。可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)の重み付けの大きい順に、温度計デコード信号の下位ビット側から順に一対一にスイッチ制御が割当てられる。例えばゲイン制御信号GCの値が0の場合、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)の各スイッチは全てランプ信号RGO側に接続される。ここで、ゲイン制御信号GCの値が1になると、温度計デコード信号の最下位ビットで制御するCc(m−1)のスイッチが接地切替回路308側と接続され、減衰比が1/2に変化する。以降、同様にゲイン制御信号GCの上位mビットの値に応じて、減衰比は2のべき乗比で可変するため、6dBステップの可変ゲインとして機能する。上記減衰比は下記式8で表される。
Figure 2014156028
ここで、上記式8のxは、温度計デコード信号のビットを示している。分母の値はxに関係無く一定であり、分子が2の倍数で増減する。
図16は、第4の実施形態に係る接地切替回路の構成例を示す図である。接地切替回路308には、複数の切替スイッチSW1〜SWpが配置され、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)の他端を、接地及び電源電圧AVDDのいずれかに接続を切り替えることができる。図16の構成例は、図15の可変ゲイン容量の単位容量Cについて、基本単位容量Cに対する重み付けと、制御信号ATTCNT[p:1]との接続関係を詳細に示したものである。図15の重み付けの容量を構成している単位容量Cは、更に(2−1)個の基本単位容量Cで構成されており、2のべき乗の重み付け単位でp個の容量に分割されている。
なお、図16には、容量C2の構成を記載していないが、単位容量Cの内部構成は、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)の単位容量Cと共通であるため図示していない。
接地切替回路308では、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)のそれぞれにつき、p個の切替スイッチSW1〜SWpが基本単位容量Cの重み付け単位に一対一に対応して接続される。
切替スイッチSW1〜SWpは、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)に共通して制御され、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)を接地する場合の接地電位を、電源及びグラウンドのいづれかに切り替える。ゲイン制御信号GCの上位mビットの設定値に応じて、可変ゲイン容量Cc0〜Cc(m−1)が任意の組み合わせで、接地切替回路308側と接続される。
接地切替回路308では、制御信号ATTCNT[p:1]の各ビットが、MSB側から、基本単位容量Cの重み付けの大きい順にp個の切替スイッチSW1〜SWpに対応して制御するように構成されている。よって、例えば、ATTCNT[p:1]の設定値を3(十進数)とすると、図16に示されるように、ATTCNT[p:1]の下位2ビットで制御されるSW1及びSW2が電源側を選択し、SW3〜SWpはグラウンド側を選択する。
減衰器304の出力に重畳する電源ノイズのゲインは、電源を入力とした場合の減衰比にほぼ等しいと考えられるので、下記式9で表される。
Figure 2014156028
ここで、xはゲイン制御信号GCの温度計デコード信号(デコード回路309の出力)の境界ビット(0〜m−1)であり、yはATTCNT[p:1]の設定値(十進数)である。また、分子の括弧内の項は、接地容量の総量を表しており、それにATTCNT[p:1]の設定値による割合を乗じて分子の値となっている。
また、上記式9より、分母の値は減衰器304を構成する全容量の総量であり、x、yに関係なく一定である。一方、重畳される電源ノイズのゲインは、ゲイン制御信号GCの設定値と、ATTCNT[p:1]の設定値とに依存し、特に接地容量が増える高ゲイン時に、ATTCNT[p:1]の設定値が大きいほど、電源ノイズが重畳されるゲインを上げることができる。
以上のように、本実施形態によれば、減衰器304を可変ゲイン機能の一部として構成することにより、減衰比が低い高ゲイン設定の時に、減衰器304の出力に重畳される電源ノイズのゲイン調整範囲が広くなる。これにより、横線が目立ちやすい高ゲイン時に、電源ノイズの重畳量の調整の自由度が高まる効果が得られる。
なお、本実施形態では、ゲイン制御信号の上位ビットの制御を6dBステップとしたが、これは、可変ゲイン容量の重み付けを2のべき乗としたためであり、任意の重み付けでも構わない。また、第3の実施形態と同様に、異なるステップ幅で可変する構成にしても同様の効果が得られる。
(第5の実施形態)
上記第1〜第4の実施形態に係る固体撮像装置は、スマートフォン、携帯電話等のモバイル機器、更には、ビデオカメラやデジタルスチルカメラのカメラモジュール等の撮像装置において、その撮像デバイス(画像入力装置、イメージセンサ)として用いて好適なものである。
図17は、第5の実施形態に係る撮像装置(カメラ)の構成の一例を示すブロック図である。同図に示されるように、本実施形態に係る撮像装置は、レンズ1061を含む光学系、撮像デバイス(イメージセンサ)1062、カメラ信号処理回路1063及びシステムコントローラ1064等により構成されている。
レンズ1061は、被写体からの像光を撮像デバイス1062の撮像面に結像する。
撮像デバイス1062は、レンズ1061によって撮像面に結像された像光を画素単位で電気信号に変換して得られる画像信号を出力する。この撮像デバイス1062として、第1〜第4の実施形態のいずれかに係る固体撮像装置が用いられる。
カメラ信号処理回路1063は、撮像デバイス1062から出力される画像信号に対して種々の信号処理を行う。
システムコントローラ1064は、撮像デバイス1062及びカメラ信号処理回路1063に対する制御を行う。なお、撮像デバイス(イメージセンサ)1062、カメラ信号処理回路1063及びシステムコントローラ1064は、同一チップ上に形成する場合、あるいは、それぞれ別チップでカメラモジュールを構成する場合、一部の構成を同じチップで形成する場合、等がある。
以上、本開示の固体撮像装置及び撮像装置について、上記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明に係る固体撮像装置及び撮像装置は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施形態や、上記実施形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る固体撮像装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
本発明に係る固体撮像装置は、電源ノイズ等の外乱ノイズを抑制することができ、特に、高性能なモバイル(スマートフォン)用カメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、車載カメラ、監視カメラ、医療用カメラ等に有用である。
100、200 固体撮像装置
101 単位セル
102 撮像領域
103 ドライバ回路
104 垂直走査回路
105 定電流源回路
106 カラム読出し回路
107 水平走査回路
108 タイミングジェネレータ(TG)
109 電源制御回路
110 低電圧発生回路
111 バイアス回路
112 PAD
120、2111 受光部
121 転送トランジスタ
122 リセットトランジスタ
123、2114 増幅トランジスタ
124、2115 フローティングディフュージョン(FD)部
125、131、132、133、134、138、138a、141、141a Pchトランジスタ
126、135 Nchトランジスタ
127 定電流源トランジスタ
130 定電流源
136、137、139、140、238、239 容量
150 ドレイン−ゲート間容量(Cgd)
210、300、803 基準信号生成回路
211、301 基準電圧回路
212 参照電圧発生回路
213、303 ランプ信号発生回路
214、305 バッファ回路
220 カラムAD回路部
221 電圧比較部
222 カウンタ部(CNT)
230 電圧変換回路
231 差動バッファ
232、233、234 抵抗
235、236 電圧バッファ
237 MOSスイッチ
302 可変ゲイン回路
304 減衰器
306、309 デコード回路
307 接地容量
308 接地切替回路
801 平滑容量
802、2031 比較器
804 カウンタ
1061 レンズ
1062 撮像デバイス(イメージセンサ)
1063 カメラ信号処理回路
1064 システムコントローラ
2044 容量素子

Claims (20)

  1. 少なくとも一つの受光部と、前記受光部によって光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記信号電荷の電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタと、を有する複数の単位セルが行列状に配置された撮像領域と、
    前記増幅トランジスタのソース電極に接続され、当該増幅トランジスタの出力信号を受ける複数の垂直信号線と、
    前記増幅トランジスタのドレイン電極に接続され、電源電圧を前記増幅トランジスタに供給するための画素電源配線と、
    前記複数の垂直信号線のそれぞれに対応して接続された複数の定電流源トランジスタと、
    前記電源電圧の変動に基づいて前記定電流源トランジスタに流す電流量を制御するバイアス回路とを備える
    固体撮像装置。
  2. 少なくとも一つの受光部と、前記受光部によって光電変換された信号電荷を転送する転送トランジスタと、前記信号電荷の電荷量に応じた増幅信号を出力する増幅トランジスタと、を有する複数の単位セルが行列状に配置された撮像領域と、
    前記増幅トランジスタのソース電極に接続され、当該増幅トランジスタの出力信号を受ける複数の垂直信号線と、
    前記増幅トランジスタのドレイン電極に接続され、電源電圧を前記増幅トランジスタに供給するための画素電源配線と、
    前記電源電圧の変動に基づいて時間的に変化する参照電圧を発生する基準信号生成回路と、
    前記複数の垂直信号線の電位と前記参照電圧とを比較して前記出力信号であるアナログ電圧をデジタル変換するAD変換部とを備える
    固体撮像装置。
  3. 前記バイアス回路は、
    前記電源電圧を電流に変換するための変換ゲインが正である電圧−電流変換回路を備える
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記バイアス回路は、
    前記電源電圧と接続された第1の容量と、
    前記電源電圧以外の電圧が印加された第1のノードと接続された第2の容量とを備え、
    前記定電流源トランジスタの電流量は、前記第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率に基づいて決定される
    請求項1または3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1のノードは、接地電位に設定されている
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1の容量は、
    前記電源電圧と接続された第2のノードと、
    高インピーダンス状態と低インピーダンス状態とが選択的に設定される第3のノードとを有する
    請求項4または5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記バイアス回路は、
    前記第1の容量を複数有し、
    さらに、少なくとも1つの前記第1の容量に備わる前記第3のノードに接続され、前記複数の第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第1の制御トランジスタを備える
    請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記バイアス回路は、
    前記第2の容量を複数有し、
    さらに、少なくとも1つの前記第2の容量の前記第1のノードと異なるもう一方の第4のノードに接続され、前記第1の容量の容量値と前記複数の第2の容量の容量値との比率を変える機能を有する第2の制御トランジスタを備える
    請求項4〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  9. 前記バイアス回路は、異なる前記単位セルが有する複数の前記増幅トランジスタが同時に活性化される場合に、前記第1の容量の容量値と前記第2の容量の容量値との比率を変える
    請求項7または8に記載の固体撮像装置。
  10. 前記定電流源トランジスタと前記バイアス回路とは、前記撮像領域に対して物理的に異なる側に配置される
    請求項1及び3〜9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 前記定電流源トランジスタと前記バイアス回路とは、前記撮像領域に対して物理的に同じ側に配置される
    請求項1及び3〜9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  12. 前記基準信号生成回路は、第3の容量と第4の容量とを有し、
    前記参照電圧は、前記電源電圧と接地電位との差分電圧が前記第3の容量と前記第4の容量との比で分圧された比率で変動する電圧である
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  13. 前記基準信号生成回路は、
    ランプ信号発生回路と、
    前記ランプ信号発生回路の出力端子に一端が接続された第5の容量と、当該第5の容量の他端と接地電位との間に接続された第6の容量とを有し、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧によりランプ信号振幅を所定の倍率で縮小する減衰器とを備え、
    前記基準信号生成回路は、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧に基づいた電圧を出力する
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  14. 前記基準信号生成回路は、さらに、
    前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧を低インピーダンスに変換して出力するバッファ回路を備える
    請求項13に記載の固体撮像装置。
  15. 前記第4の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、
    前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位または接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を、第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する
    請求項12に記載の固体撮像装置。
  16. 前記第6の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、
    前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する
    請求項13または14に記載の固体撮像装置。
  17. 前記基準信号生成回路は、
    ランプ信号発生回路と、
    前記ランプ信号発生回路の出力端子に一端が接続された第5の容量と、当該第5の容量の他端と接地電位との間に接続された第6の容量とを有し、前記第5の容量と前記第6の容量との分圧によりランプ信号振幅を所定の倍率で縮小する減衰器と、
    前記第5の容量と前記第6の容量との分圧点の電圧を低インピーダンスに変換して出力するバッファ回路とを備え、
    前記第4の容量は、複数の容量の並列接続で構成され、
    前記基準信号生成回路は、前記複数の容量が有する複数の接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位に切替設定し、前記接地ノードが電源電位に設定された前記容量の合成容量値と前記接地ノードが接地電位に設定された前記容量の合成容量値との比を第2の制御信号に基づき所定の比率に制御する
    請求項12に記載の固体撮像装置。
  18. 前記基準信号生成回路は、さらに、
    前記第5の容量の両端を短絡する第1のスイッチを備え、
    前記基準信号生成回路は、第3の制御信号に基づいて前記第1のスイッチの開閉を制御する
    請求項12〜17のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  19. 前記基準信号生成回路は、
    一端が、単位時間の電圧変化が一定である傾斜状の信号を出力するランプ信号発生回路の出力端子と接地ノードとを接続切替する複数の第2のスイッチにそれぞれ接続され、他端がバッファ回路の入力に共通接続された複数の第7の容量を備え、第4の制御信号に従って前記ランプ信号発生回路の出力端子に接続された前記第7の容量と前記接地ノードに接続された前記第7の容量との比率を可変して、減衰比を可変制御する減衰器を備え、
    前記基準信号生成回路は、複数の前記接地ノードに対して、それぞれ電源電位と接地電位とに切替設定する機能を有し、前記比率を第1の制御信号に基づき所定の比率に制御する
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    被写体からの光を前記受光部の撮像面上に導く光学系とを備えた
    撮像装置。
JP2015508028A 2013-03-29 2014-03-13 固体撮像装置及び撮像装置 Active JP6369696B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013073928 2013-03-29
JP2013073928 2013-03-29
PCT/JP2014/001447 WO2014156028A1 (ja) 2013-03-29 2014-03-13 固体撮像装置及び撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014156028A1 true JPWO2014156028A1 (ja) 2017-02-16
JP6369696B2 JP6369696B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=51623048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015508028A Active JP6369696B2 (ja) 2013-03-29 2014-03-13 固体撮像装置及び撮像装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9549135B2 (ja)
JP (1) JP6369696B2 (ja)
WO (1) WO2014156028A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014116281A1 (en) 2013-01-25 2014-07-31 Patenaude Bart Atraumatic wound care and closure system
KR102083776B1 (ko) * 2013-09-03 2020-04-16 삼성전자 주식회사 조도 변화에 따라 다른 전압을 픽셀들로 공급할 수 있는 이미지 센서, 이의 동작 방법, 및 상기 이미지 센서를 포함하는 장치
KR102148801B1 (ko) * 2014-03-17 2020-08-28 에스케이하이닉스 주식회사 램프 신호 발생 장치 및 그를 이용한 씨모스 이미지 센서
CN106664382B (zh) * 2014-07-15 2019-11-01 普里露尼库斯股份有限公司 固体摄影装置、固体摄影装置的制造方法以及电子机器
KR102205702B1 (ko) * 2014-07-30 2021-01-21 삼성전자주식회사 이미지 센서 및 이미지 센서를 구동하는 방법, 그리고 이를 이용한 영상 촬영 장치
WO2016121353A1 (ja) * 2015-01-28 2016-08-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像装置およびカメラ
FR3035727B1 (fr) * 2015-04-30 2017-05-26 Commissariat Energie Atomique Capteur d'empreintes digitales ou palmaires
JP6598505B2 (ja) * 2015-05-07 2019-10-30 キヤノン株式会社 撮像装置、および、撮像システム
KR102392791B1 (ko) * 2015-11-04 2022-05-02 삼성전자주식회사 이미지 센서, 이를 포함하는 전자 장치 및 이의 동작 방법
JP6723736B2 (ja) * 2015-12-10 2020-07-15 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像システム、撮像装置の駆動方法
JP6676983B2 (ja) * 2016-01-28 2020-04-08 株式会社リコー 光電変換素子、画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法
KR102563926B1 (ko) 2016-05-23 2023-08-04 삼성전자 주식회사 전압 정보와 온도 정보를 피드백할 수 있는 이미지 센서 칩과 이를 포함하는 이미지 처리 시스템
US9911501B2 (en) * 2016-05-24 2018-03-06 Silicon Storage Technology, Inc. Sensing amplifier comprising a built-in sensing offset for flash memory devices
KR102551492B1 (ko) * 2016-06-08 2023-07-04 삼성전자주식회사 이미지 센서
KR102601512B1 (ko) * 2016-12-26 2023-11-14 에스케이하이닉스 주식회사 공통 신호 감쇄 회로 및 그를 이용한 램프 신호 발생 장치
US10290673B1 (en) * 2017-12-22 2019-05-14 Omnivision Technologies, Inc. Bitline settling improvement and FPN reduction by floating bitline during charge transfer
US10116892B1 (en) * 2017-12-22 2018-10-30 Omnivision Technologies, Inc. Bitline boost for fast settling with current source of adjustable bias
CN112292849B (zh) * 2018-06-19 2023-11-14 索尼半导体解决方案公司 摄像元件和电子设备
JP7303682B2 (ja) * 2019-07-19 2023-07-05 キヤノン株式会社 光電変換装置及び撮像システム
US11122259B2 (en) * 2020-02-18 2021-09-14 Omnivision Technologies, Inc. Image sensor with voltage buffer for self-test
US20230353907A1 (en) * 2020-08-06 2023-11-02 Sony Semiconductor Solutions Corporation Imaging device and electronic apparatus
KR20230008370A (ko) 2021-07-07 2023-01-16 삼성전자주식회사 온도 변화에 따른 전압 레벨을 보상하는 전자 회로 및 이를 포함하는 이미지 센서

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281540A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Sony Corp 物理量分布検出装置および撮像装置
JP2009253559A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Sharp Corp 固体撮像装置および電子情報機器
JP2009290628A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Olympus Corp 固体撮像装置
JP2010183462A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Panasonic Corp 固体撮像装置及びカメラ
JP2010268440A (ja) * 2009-04-17 2010-11-25 Canon Inc 光電変換装置及び撮像システム
JP2013051527A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Panasonic Corp 固体撮像装置及び撮像装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3940618B2 (ja) * 2002-03-01 2007-07-04 株式会社東芝 固体撮像装置
US7157683B2 (en) * 2004-07-16 2007-01-02 Micron Technology, Inc. Method, apparatus and system providing configurable current source device for image sensors
US8659682B2 (en) 2008-05-30 2014-02-25 Olympus Corporation Solid-state imaging apparatus
CN102334293B (zh) * 2009-09-11 2014-12-10 松下电器产业株式会社 模拟/数字变换器、图像传感器系统、照相机装置
JP2012165044A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Toshiba Corp 固体撮像装置
GB201102478D0 (en) * 2011-02-11 2011-03-30 Isdi Ltd Radiation detector and method

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007281540A (ja) * 2006-04-03 2007-10-25 Sony Corp 物理量分布検出装置および撮像装置
JP2009253559A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Sharp Corp 固体撮像装置および電子情報機器
JP2009290628A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Olympus Corp 固体撮像装置
JP2010183462A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Panasonic Corp 固体撮像装置及びカメラ
JP2010268440A (ja) * 2009-04-17 2010-11-25 Canon Inc 光電変換装置及び撮像システム
JP2013051527A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Panasonic Corp 固体撮像装置及び撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20160014363A1 (en) 2016-01-14
US9549135B2 (en) 2017-01-17
JP6369696B2 (ja) 2018-08-08
WO2014156028A1 (ja) 2014-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6369696B2 (ja) 固体撮像装置及び撮像装置
US8749424B2 (en) Comparator, analog-to-digital convertor, solid-state imaging device, camera system, and electronic apparatus
US10523889B2 (en) Image sensor, electronic apparatus, comparator, and drive method
CN111629161B (zh) 比较器及包括该比较器的图像感测装置
WO2011104783A1 (ja) 固体撮像装置およびその駆動方法、カメラ
JP2016201649A (ja) 撮像装置、撮像システム、および撮像装置の駆動方法
US11863896B2 (en) Image sensor and photodetector with transistor diode-connected via a resistance element
JP2013168880A (ja) 比較器、ad変換器、固体撮像装置、カメラシステム、および電子機器
JP5181737B2 (ja) 駆動回路、駆動方法、固体撮像装置および電子機器
JP2007036916A (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置
US9344652B2 (en) Photoelectric conversion apparatus and image pickup system including an ad conversion unit to convert a signal into a digital signal
JP2010259027A (ja) 固体撮像装置
JP6562243B2 (ja) 撮像装置
JP2013051527A (ja) 固体撮像装置及び撮像装置
US11601610B2 (en) Image sensor
US9497398B2 (en) Solid-state imaging device and camera for reducing random row noise
JP6037289B2 (ja) 固体撮像装置及びそれを備える撮像装置
JP2023041848A (ja) 撮像装置
WO2015111371A1 (ja) 固体撮像装置及び撮像装置
JP2021048588A (ja) 電圧供給回路
CN111193881A (zh) 低条带噪声的比较器及包括其的cmos图像传感器
JP6796776B2 (ja) 電圧供給回路
JP2012109888A (ja) 固体撮像装置
WO2023171133A1 (ja) 固体撮像素子、および電子機器
JP2013229712A (ja) 電源装置、固体撮像装置、及び、電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180626

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6369696

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313Z03

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250