JPWO2014132770A1 - ラック、ラックの製造方法およびラックの製造装置 - Google Patents

ラック、ラックの製造方法およびラックの製造装置 Download PDF

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Abstract

ラック歯の歯丈を軸方向にわたり十分に確保できる製造方法および製造装置を実現する。歯成形用パンチ(32)とともに上下方向に変位する押圧パンチ(46)の軸方向片側面に,段差面(47)を設け,歯成形用パンチ(32)を下方に変位させ,中間素材(23)の上面にラック歯を形成すると同時に,段差面(47)と,可動ダイス(41a)の軸方向他側面との係合に基づいて,可動ダイス(41a)により,中間素材(23)の軸方向端面を軸方向に押圧する。

Description

本発明は、自動車用操舵装置を構成するステアリングギヤに組み込まれて、軸方向の変位に伴ってタイロッドを押し引きするラックと、その製造方法および製造装置に関する。
図14に示すような自動車の操舵輪に舵角を付与するための操舵装置では、ステアリングホイール1の操作に伴って回転するステアリングシャフト2の動きが、1対の自在継手3および中間シャフト4を介して、ステアリングギヤ5の入力軸6に伝達される。ステアリングギヤ5は、入力軸6により回転駆動されるピニオンと、このピニオンと噛合するラックとを備える。入力軸6とともにピニオンが回転すると、ラックが軸方向に変位し、ラックの両端部に結合した1対のタイロッド7が押し引きされて、操舵輪に所望の舵角が付与される。
ステアリングシャフト2を内側に挿通するステアリングコラム8の下端にはギヤハウジング9が結合されており、このギヤハウジング9には、電動モータ10が支持されている。電動モータ10により、ステアリングシャフト2に回転方向の補助力が付与される。
一方、図14に示したコラムアシスト式の電動式パワーステアリング装置以外にも、ピニオンアシスト式、デュアルピニオン式、ラックアシスト式と呼ばれる電動式パワーステアリング装置も、一部で使用されている。図15は、デュアルピニオン式の電動式パワーステアリング装置が組み込まれた操舵装置を示している。デュアルピニオン式の操舵装置では、ラック11の軸方向一部で入力軸(第1の入力軸)6の外周面に設けたピニオン(第1のピニオン)から外れた部分に、第2の入力軸12が配置されている。そして、第2の入力軸12の一端部外周面に設けた第2のピニオンが、ラック11と噛合する。第2の入力軸12が内側に収納するハウジング13の側方に、電動モータ10aが支持されている。電動モータ10aにより、減速機14を介して、第2の入力軸12に回転方向の力が付与される。したがって、ラック11は、電動モータ10aの補助力に基づく力と、入力軸6を介して加わる、運転者がステアリングホイール1に付与した力との和により、軸方向に変位する。
このようなステアリングギヤ用のラックの径方向片側面には、1対のタイロッドと接続する両端部を除き、軸方向にわたってラック歯が設けられている。このラックを製造するに際して、ラック歯を切削加工により形成すると、製造コストが嵩むとともに、ラック歯の強度および剛性を確保することが困難となる。これに対し、ラック歯を塑性変形により形成すれば、ラック歯の加工に要する時間を短縮して、製造コストを低減でき、しかも、ラック歯の金属組織が緻密になるため、ラック歯の強度および剛性を確保しやすい。ラック歯を塑性変形により形成するラックの製造方法は、特開平10−58081号公報、特開2001−79639号公報、特許第3442298号公報、特開2006−103644号公報、特開2008−138864号公報などに記載されているように、公知である。
図16〜図21は、特開2006−103644号公報に記載されている、従来のラックおよびその製造方法の1例を示している。ラック11aは、炭素鋼、ステンレス鋼などの金属材料製で断面円形のロッド部15と、ロッド部15の軸方向一部の径方向片側面に、塑性加工により形成されたラック歯16とを備える。図示の例では、ロッド部15は、全長にわたり、金属材料により一体に形成されている。また、ロッド部15のうちの軸方向一部で、ラック歯16を形成した部分から周方向に外れた背面部分17の断面形状の曲率半径R17は、ロッド部15の軸方向残部である、円杆部18の外周面の曲率半径r18よりも大きく(R17>r18)なっている(図19参照)。このような構造により、ラック歯16の幅寸法、強度、剛性を、何れも十分に確保しつつ、ラック歯16を形成した部分以外の外径が必要以上に大きくなることを抑えて、ラック11aの軽量化を図っている。なお、ラック歯16の歯丈(歯先円の直径と歯底円の直径との差の半分)は、通常、ロッド部15の直径の10%〜20%程度としている。
ラック11aを製造するためには、まず、図20(A)に示すように、円杆状の素材19を、受型20の上面に設けられた、断面円弧形の凹溝部21内に載置する。次に、図20(B)に示すように、凹溝部21に沿って伸長する押圧パンチ22の先端面(下端面)により、素材19を凹溝部21に向けて強く押圧する、据え込み加工を行う。この据え込み加工では、素材19のうちラック歯16を形成すべき部分を、上下方向に押し潰すとともに、水平方向の幅寸法を拡げて、中間素材23を得る。中間素材23は、ラック歯16を形成すべき部分の外周面に、背面部分17となるべき部分円筒面部24と、断面の径方向に関して部分円筒面部24と反対側に存在する平坦面部25と、これらの部分円筒面部24と平坦面部25とを連続させる、曲率半径が比較的小さい、1対の曲面部26とを備える。
次いで、中間素材23を、受型20の凹溝部21から取り出して、図20(C)に示すように、ダイス27に設けた保持孔28の底部29に挿入および載置する。保持孔28は、U字形の断面形状を有し、底部29の曲率半径は、受型16の凹溝部21の内面の曲率半径と、ほぼ一致している。また、保持孔28の幅方向両側に位置する1対の内側面30は、互いに平行な平面となっている。さらに、保持孔28の上端開口部には、上方に向かうほど互いの間隔が拡がる方向に傾斜した、1対のガイド傾斜面部31が設けられている。
図20(C)および図20(D)に示すように、保持孔28内に歯成形用パンチ32を挿入し、歯成形用パンチ32により、中間素材23を保持孔28内に強く押し込む。歯成形用パンチ32の加工面(下面)には、得るべきラック歯16に見合う形状を有する、成形用の波形凹凸が設けられている。また、中間素材23の外周面は、保持孔28の内面により、ラック歯16を形成すべき平坦面部25を除き、拘束されている。このため、歯成形用パンチ32により中間素材23を保持孔28内に強く押し込むことで、中間素材23のうちの平坦面部25が、歯成形用パンチ32の下降面の波形凹凸に倣って塑性変形し、図20(D)および図21(A)に示すようなラック歯16を有する、素ラック33が得られる。ただし、素ラック33は、完成状態のラック11a(図16〜図19参照)に比べて、形状精度および寸法精度が不十分であり、ラック歯16の端縁も尖ったままである。また、ラック歯16の加工に伴って、歯底となるべき部分から押し出された余肉は、保持孔28の内側面30に強く押し付けられるため、素ラック33の左右側面には、互いに平行な1対の逃げ平坦面部34が形成される。
歯成形用パンチ32を上昇させてから、素ラック33を保持孔28から取り出し、図20(E)に示すように、サイジング用ダイス35の上面に形成したサイジング用凹凸面部36に載置する。この際、素ラック33を上下反転させる。サイジング用凹凸面部36は、歯の端縁の面取り部を含め、得るべきラック歯16に見合う形状を有する。押型37により、図20(E)および図20(F)に示すように、素ラック33のラック歯16を形成した部分を、サイジング用凹凸面部36に向け、強く押し付ける。
押型37の下面には、完成後のラック11aの背面部分17の曲率半径R17に一致する曲率半径を有する押し凹溝38が形成されており、素ラック33は、背面部分17となるべき部分を押し凹溝38に嵌合させた状態で、サイジング用凹凸面部36に向け強く押圧される。図20(F)に示した、サイジング用ダイス35と押型37とを十分に近付けた状態で、ラック歯16が、図21(B)に示した完成後の状態、すなわち、その形状および寸法が適正になり、それぞれの歯の端縁に面取りが設けられた状態になると同時に、背面部分17も、その形状および寸法が適正になる。このサイジングに伴って押し出された余肉は、1対の逃げ平坦面部34部分に集まる。したがって、完成後のラック11aには、1対の逃げ平坦面部34はほとんど残らない。この際、余肉がサイジング用凹凸面部36や押し凹溝38の内面を、極端に強く押圧することはないため、サイジングの加工荷重を低く抑えられ、かつ、サイジング用ダイス35および押型37の耐久性を確保しやすい。
ただし、従来のラックの製造方法の場合、次のような問題を生じる可能性がある。すなわち、図20(C)および図20(D)に示すように、歯成形用パンチ32により中間素材23を保持孔28内に強く押し込む際には、歯成形用パンチ32の押し付けに伴って、中間素材23を構成する金属材料の一部が、ラック歯16を形成すべき部分の軸方向端部から軸方向外方(歯成形用パンチ32により押圧される部分から軸方向に外れた部分)に向けて移動する。この結果、図22に示すように、ラック歯16の軸方向端部において、軸方向外方側へ向かうほど、ラック歯16の歯丈が小さくなり、完成後のラックをステアリングギヤ5に組み付けた場合に、ラック歯16の軸方向端部で、ラック歯16と入力軸6の外周面に形成したピニオンとの噛合状態を適正に維持できなくなる可能性がある。
これに対して、図23に示すように、ロッド部15aの軸方向一部でラック歯16を形成すべき部分と軸方向に隣接する部分に、ラック歯16よりも歯丈が小さく、ステアリングギヤ5の使用状態においても、入力軸6の外周面に形成したピニオンと噛合しないダミー歯(余肉部)39、39aを設けることが考えられる。これにより、ラック歯16の軸方向端部において歯丈が不足することが防止され、ラック歯16と入力軸6のピニオンとの噛合状態を適正に保つことができる。しかしながら、この構造では、ダミー歯39、39aを設けることにより、塑性変形すべき部分の軸方向長さが増大し、かつ、加工工具(パンチおよびダイス)の軸方向長さも増大させる必要があるという問題がある。また、タイロッド7を連結するためのボールジョイントに付属する雄ねじ部を螺合するためのねじ孔57と、ねじ孔57側に設けられたダミー歯39aとの間の肉厚を、十分に確保できなくなるという問題もある。
特開平10−58081号公報 特開2001−79639号公報 特許第3442298号公報 特開2006−103644号公報 特開2008−138864号公報
本発明は、上述のような事情に鑑み、ラック歯の歯丈が軸方向にわたって十分に確保されているラックを提供することを目的とする。
本発明のラックの製造方法は、ラック状の加工用凹凸歯が設けられた歯成形用パンチを、金属材料製の素材(ロッド部)の軸方向一部の径方向片側面に押し付け、該径方向片側面を塑性変形させて、該径方向片側面にラック歯を形成する工程を備える。
特に、本発明のラックの製造方法の場合、前記歯成形用パンチを、前記径方向片側面に押し付ける際に、前記素材を軸方向に押圧しつつ、該径方向片側面を塑性変形させる。
好ましくは、前記径方向片側面を塑性変形させている間にわたって、前記素材を軸方向に一定の力で押圧する。
この態様では、より具体的には、前記歯成形用パンチとともに昇降し、段差面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、前記素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの段差面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、前記押圧パンチに向かう弾力を付与された可動ダイスとを設け、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、記押圧パンチの段差面と前記可動ダイスの軸方向他側面とを係合させて、該可動ダイスを軸方向に変位させ、該可動ダイスにより前記素材の軸方向端面を軸方向に押圧する。
この態様では、前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分の軸方向長さをLとし、前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分から軸方向に外れた部分の軸方向長さをLとした場合に、L≦L/4の関係を満たすように、前記ラック歯を形成することが好ましい。
本発明のラックの製造方法において、代替的に、前記径方向片側面を塑性変形させるにしたがって、前記素材を軸方向に押圧する力を増大させることもできる。
この態様では、より具体的には、前記歯成形用パンチとともに昇降し、傾斜面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、前記素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの傾斜面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、該押圧パンチに向かう方向の弾力を付与された可動ダイスとを設け、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、前記押圧パンチの傾斜面と前記可動ダイスの軸方向他側面とを係合させて、該可動ダイスを軸方向に変位させ、該可動ダイスにより前記ロッド部の軸方向端面を軸方向に押圧する。
この態様では、前記ロッド部のうちで前記ラック歯を形成する部分の軸方向長さをLとし、前記ロッド部のうちで前記ラック歯を形成する部分から軸方向に外れた部分の軸方向長さをLとした場合に、L≧Lの関係を満たすように、前記ラック歯を形成することが好ましい。
本発明のラックの製造装置は、ラック状の加工用凹凸歯が設けられた歯成形用パンチと、該歯成形用パンチとともに昇降し、段差面または傾斜面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、金属材料製の素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの前記段差面または前記傾斜面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、前記押圧パンチに向かう弾力を付与された可動ダイスとを備え、前記歯成形用パンチを、金属材料製の素材の軸方向一部の径方向片側面に押し付け、該径方向片側面を塑性変形させて、該径方向片側面にラック歯を形成する際に、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、前記可動ダイスの軸方向他側面が、前記押圧パンチの段差面または傾斜面と係合し、該可動ダイスが軸方向に変位し、該可動ダイスにより前記素材の軸方向端面が軸方向に押圧されるように構成されている。
本発明のラックは、本発明のラックの製造装置および製造方法を用いて得られ、金属製で、ロッド部と、該ロッド部の径方向片側面の軸方向一部に形成された前記ラック歯とを備える。
本発明のラックの製造方法およびラックの製造装置によれば、金属製の素材のロッド部の径方向片側面に、歯成形用パンチを押し付けて、ラック歯を形成する際に、該ロッド部を軸方向に押圧しているため、該素材を構成する金属材料が、前記ラック歯を形成すべき部分の軸方向端部において、軸方向外方に向けて移動することを抑制でき、前記ラック歯の歯丈が、前記軸方向端部で小さくなることを防止できる。よって、本発明のラックでは、ロッド部の軸方向一部に形成したラック歯の歯丈を軸方向にわたり十分に確保することができるため、たとえば自動車用操舵装置を構成するステアリングギヤに組み付けた場合に、前記ラック歯と入力軸のピニオンとの噛合状態を適正にすることができる。また、本発明の場合、前記ラック歯を形成すべき部分と軸方向に隣接する部分に、使用時にピニオンと噛合することがないダミー歯を設ける必要がなく、ダミー歯を設けた場合でも、その数を抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例を、ラムを上死点に位置させた状態で示す断面図である。 図2は、第1例について、ラムを下方に変位させた状態で示す断面図である。 図3は、第1例について、ラムを図2に示す状態よりもさらに下方に変位させた状態で示す断面図である。 図4は、第1例について、ラムを下死点まで降下させた状態で示す断面図である。 図5は、図3の中央部拡大図である。 図6は、図4の中央部拡大図である。 図7(A)は、図2のa部拡大図であり、図7(B)は、図4のb部拡大図である。 図8は、ラックの各構成部分の寸法を説明するための側面図である。 図9は、押圧パンチおよび一方の可動ダイスの別の形状の1例を示す、図7と同様の図である。 図10は、本発明の効果を説明するための、図6の右半部拡大図に相当する図である。 図11(A)は、従来のラックの製造方法により得られるラックのファイバーフローを示す図であり、図11(B)は、本発明のラックの製造方法により得られるラックのファイバーフローを示す図である。 図12は、本発明の実施の形態の第2例を示す、ラックの製造工程を工程順に示す断面図である。 図13は、図12(F)の拡大c−c断面図である。 図14は、従来の自動車用操舵装置の第1例を示す部分断面図である。 図15は、従来の自動車用操舵装置の第2例を示す部分断面図である。 図16は、従来のラックの1例を示す斜視図である。 図17は、図16のd矢視図である。 図18は、図16のe矢視図である。 図19は、図18の拡大f−f断面図である。 図20は、従来のラックの製造方法の第1例を工程順に示す、図19と同じ方向から見た断面図である。 図21は、従来のラックの製造方法の第1例における、サイジング前後のラック歯の形状を示す部分斜視図である。 図22は、従来のラックの製造方法および製造装置の問題点を説明するための断面図である。 図23は、従来のラックの製造方法の第2例を示す断面図である。
[実施の形態の第1例]
図1〜図11は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合も、ラックの製造方法は、従来技術と同様に、(1)据え込み加工により、円杆状の素材19のうちラック歯を形成すべき部分を、上下方向に押し潰すとともに、水平方向の幅寸法を拡げて、中間素材23を得て(図20(A)および図20(B)参照)、次いで、(2)中間素材23を、ダイス27に設けた保持孔28に挿入および載置し、さらに、保持孔28内に歯成形用パンチ32を挿入し、歯成形用パンチ32により中間素材23を保持孔28内に強く押し込むことで、ラック歯16を有する、素ラック33を得て(図20(C)および図20(D)参照)、さらに、(3)サイジング用ダイス35により、ラック歯16を、完成後の状態、すなわち、その形状および寸法が適正になり、それぞれの歯の端縁に面取りが設けられた状態とする(図20(E)および図20(F)参照)工程から構成される。なお、本例を含めて、本発明のラックの製造方法および製造装置の特徴は、ラック11cを構成するロッド部15の軸方向一部の径方向片側面に、ラック歯16を形成する際(図20(C)および図20(D)に相当する工程)に、ラック11cを構成する金属材料が軸方向に移動することを抑えて、ラック歯16の歯丈が軸方向端部で小さくなることを防止する点にある。その他の部分の構成および作用は、従来のラックの製造方法および製造装置と同様である。なお、図1〜図6においては、ラック歯16および歯成形用パンチ32の加工面の凹凸を省略している。
本例の場合、ラックの製造装置は、ダイス27aと、歯成形用パンチ32と、押圧パンチ46とを備える。ダイス27aは、支持台43により支持されており、固定ダイス40と、1対の可動ダイス41a、41bとを備える。固定ダイス40は、保持孔28を有する。また、1対の可動ダイス41a、41bには、コイルばね、エアシリンダなどの弾性部材42により、上方に(固定ダイス40から離れる方向に)向かう弾力が付与されている。1対の可動ダイス41a、41bのうち、一方の可動ダイス41a(図1の右側)は、ばねなど図示しない弾性材により、軸方向外方(図1の右方)に向かう弾力を付与されている。これに対し、他方の可動ダイス41b(図1の左側)は、支持台43に形成した凹部44の内側面に沿って上下方向の変位のみ可能となっている。
また、歯成形用パンチ32と押圧パンチ46は、昇降可能なラック45により支持されている。歯成形用パンチ32には、ラック状の加工用凹凸歯が設けられている。押圧パンチ46は、歯成形用パンチ32とともに昇降し、軸方向片側面(内側面;図7の左側面)を備える。押圧パンチ46の軸方向片側面は、上半部が下半部よりも軸方向中央部に寄った段差面47となっている。
図1に示すように、素材19に据え込み加工を施して得た中間素材23を、ダイス27aにセットする。この状態で、一方の可動ダイス41aの軸方向片側面は、中間素材23の軸方向一端面に対向する。この状態では、ラック11cの完成状態で背面部分17となる、中間素材23の径方向他側面と、保持孔28の底部29との間には、隙間が存在する。
ラム45を下方に変位させると、押圧パンチ46の軸方向片側面を構成する段差面47と、一方の可動ダイス41aの軸方向他側面(外側面:図7の右側面)とが対向する。すなわち、図1〜図3に示すように、ラム45を下方に変位させ、歯成形用パンチ32の加工面(下面)と、中間素材23の径方向片側面とが当接した状態では、図7(A)に示すように、一方の可動ダイス41aの軸方向片側面と、段差面47の下半部とが隙間を介して対向した状態となる。この状態で、中間素材23は、歯成形用パンチ32の加工面と、1対の可動ダイス41a、41bとの間で弾性的に挟持され、中間素材23の姿勢が適正な状態に規制される。そして、この状態のまま、図4に示すように、ラム45を下死点まで降下させると、弾性部材42の弾力に抗して、1対の可動ダイス41a、41bが下方に変位し、中間素材23が固定ダイス40の保持孔28内に強く押し込まれる。このようにして、中間素材23の径方向片側面にラック歯16が形成され始めるのと同時か、あるいはその直前に、図7(B)に示すように、一方の可動ダイス41aの軸方向片側面と、押圧パンチ46の段差面47の上半部との係合に基づき、一方の可動ダイス41aが軸方向内方(図1〜図7の左方)に向け押圧され、中間素材23の軸方向一端面(図4、図6の右端面)が軸方向内方に向け一定の押圧力で押圧される。
押圧パンチ46により一方の可動ダイス41aを押圧する力の大きさ(可動ダイス41aの軸方向の移動量)、および、歯成形用パンチ32の加工面により中間素材23の径方向片側面を押圧する力の大きさは、この力の大きさを、ラック歯16を形成している間中、一定とするか変化させるかを含め、完成後のラック11cの各構成部分の軸方向寸法との関係で規制される。
まず、完成状態のラック11c(図8参照)を構成するロッド部15の軸方向一部で、ラック歯16を形成した部分の軸方向長さL16とし、ロッド部15の軸方向残部である、円杆部18の軸方向長さをL18とした場合に、L18≦L16/4の関係を満たす場合について説明する。この場合には、ラック歯16を形成する際に、歯成形用パンチ32の押し付けに伴って、中間素材23を構成する金属材料が、ラック歯16を形成すべき部分の軸方向端部から移動する量が比較的(円杆部18の軸方向長さL18が長い場合と比較して)少ない。このため、中間素材23の軸方向端面を一定の押圧力で押圧することで、中間素材23を構成する金属材料の移動を抑えることができる。なお、中間素材23の軸方向端面を押圧する押圧力の大きさは、中間素材23を構成する金属材料や各構成部分の寸法などに基づいて適切に定められる。
これに対し、ラック歯16を形成した部分の軸方向長さL16と、円杆部18の軸方向長さL18とが、L18≧L16の関係を満たす場合、中間素材23を構成する金属材料が、ラック歯16を形成すべき部分の軸方向端部から移動する量が多くなる。このような関係を満たす場合には、図9に示すように、押圧パンチ46の軸方向他側面の上半部を、上方に向かうほど軸方向内方に向かう方向に傾斜した傾斜面48とする。また、一方の可動ダイス41aの軸方向片側面に傾斜面48と係合する別の傾斜面49を形成する。これにより、ラム45(図1〜図4参照)の下方への変位を伴って、一方の可動ダイス41aが中間素材23の軸方向一端面を押圧する押圧力を増大させることができる。傾斜面48および別の傾斜面49の傾斜角度についても、中間素材23を構成する金属材料や各構成部分の寸法などに基づいて適切に定められる。
なお、軸方向長さL16、L18が、L16/4<L18<L16の関係を満たす場合には、中間素材23を構成する金属材料や各構成部分の寸法などに基づいて、押圧パンチ46の軸方向他側面を、図7に示すような段差面47とするか、図9に示すような傾斜面48とするかを含め、押圧パンチ46の形状を適切に規制する。
また、本例の場合、ラム45に対する押圧パンチ46の上下方向位置を調整するため、押圧パンチ46を、ラム45の下面にスペーサ50を介して設けている。ただし、スペーサ50の代わりに、一方の可動ダイス41aが中間素材23の軸方向一端面を強く押圧した状態で、上下方向に収縮する弾性材を設けることで、ラム45の上下方向の変位量を確保するように構成することもできる。また、歯成形用パンチ32に対する押圧パンチ46の軸方向位置は、歯成形用パンチ32および押圧パンチ46同士の間に挟持したシム板51の厚さを変化させることにより調整可能としている。
何れにしても、歯成形用パンチ32の下降に伴って、中間素材23のうちの平坦面部25(図20(C)参照)が、歯成形用パンチ32の加工面に設けられた成形用の波形凹凸に倣って塑性変形し、ラック歯16が形成される。この際、中間素材23の軸方向一端面(図4の右端面)が、一方の可動ダイス41aにより軸方向内方に向かって押圧され、中間素材23が1対の可動ダイス41a、41b同士の間で、軸方向に強く挟持され、軸方向に押圧された状態となる。その後、ラム45を上方に変位させる際には、弾性部材42の弾力により、素ラック33aのラック歯16は、歯成形用パンチ32の加工面と当接した状態のまま1対の可動ダイス41a、41bが上方に変位する。そして、ラム45を上死点まで上昇させる過程で、素ラック33aが歯成形用パンチ32から離れるので、素ラック33aを取り出す。このようにして加工された素ラック33aに、従来技術と同様に、サイジング加工を施し、ラック11cを得る。
本例のラック製造方法および製造装置によれば、ラック歯16の歯丈を軸方向全長にわたって確保できる。すなわち、中間素材23の径方向片側面を塑性変形させ、ラック歯16を形成する際に、中間素材23を軸方向に押圧している。このため、歯成形用パンチ32の押し付けに伴って、中間素材23を構成する金属材料が、ラック歯16を形成すべき部分の軸方向端部で軸方向外方に向け移動することが抑えられる。この結果、図10および図11(B)に示すように、ラック歯16の軸方向端部で、ラック歯16の歯丈が小さくなることが防止される。
より具体的には、本発明のラックは、以下の点で、従来技術によるラックと区別される。図11(A)および図11(B)は、それぞれ従来技術と本発明により、ダミー歯39aを1つだけ設けた構成で、中間素材23にラック歯16を形成した状態を示している。中間素材23を軸方向に押圧しないでラック歯16を形成した場合、図11(A)に示すように、ラック歯16の軸方向端部において、軸方向外方側へ向かうほど、ラック歯16の歯丈が小さくなり、ラック歯16が形成された部分と軸方向に隣接する部分の端部が、歯形成用パンチ32に接触せずに、中間素材23を構成する金属材料の繊維状組織の流れであるファイバーフローが、この部分で、ラック歯16が形成された部分から離れるにしたがって、単調に上がるように形成されている。これに対して、本発明により、中間素材23を軸方向に押圧してラック歯16を形成した場合、ダミー歯39aが一つだけ設けられた、もしくは、ダミー歯が省略された場合でも、ラック歯16の軸方向端部においても、ラック歯16の歯丈は軸方向中間部における歯丈と同様の大きさを維持している。また、ラック歯16が形成された部分と軸方向に隣接する部分の端部が、歯形成用パンチ32に接触して、十分に厚みを持ち、かつ、ファイバーフローが、この部分でわずかに上凸の状態となる。このような構成により、本発明では、完成後のラック11cをステアリングギヤ5に組み付けた場合に、ラック歯16の軸方向端部で、ラック歯16と入力軸6の外周面に形成したピニオンとの噛合状態を適正に維持できるとともに、たとえばボールジョイントに付属する雄ねじ部を螺合するためのねじ孔57が近傍に形成された場合であっても、この部分における完成後のラック11cの強度を確保しやすい。
さらに、本例の場合、ラック歯16と軸方向に隣接する部分に、ダミー歯39、39a(図23参照)を設けないか、仮に設けた場合でも、その数を少なく抑えることができる。このため、加工工具(パンチおよびダイス)の軸方向長さが増大したり、ラック11cの端部にねじ孔57(図23参照)を形成した場合に、この端部の肉厚が小さくなったりすることを防止できる。
[実施の形態の第2例]
図12および図13は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例は、図15に示したデュアルピニオン式の電動式パワーステアリング装置に組み込まれる、ラック11(図15参照)を製造するものである。このため、素材19aの軸方向片半部に、図12(A)〜図12(D)に示すように、実施の形態の第1例と同様に、ラック歯16を形成する。ただし、本例の場合、素ラック33をダイス27にセットした状態のまま、サイジング用パンチ52で押圧することにより、素ラック33にサイジング加工を施している。
本例では、捩れ角の異なるラック歯16、16aを、ラック11の軸方向2箇所位置に独立して設けることで、第1の入力軸6の中心軸とラック11の中心軸とがなす角度と、第2の入力軸12の中心軸とラック11の中心軸とがなす角度とを異ならせるように構成する(図14参照)。このため、得られた中間素材53の軸方向他半部に、ラック歯16と捩れ角の異なる別のラック歯16aを形成する。別のラック歯16aについても、基本的にはラック歯16と同様の手順により形成される。ただし、本例の場合、中間素材53の軸方向一部で、ラック歯16aを形成すべき部分を押圧する押圧パンチ22aの先端面の形状を、受型20に設けた凹溝部21の曲率半径r21よりも大きな曲率半径R22を有する、凸曲面としている。また、中間素材52を歯成形用パンチ32aにより押圧してラック歯16aを形成する工程(図12(F))、および、得られた第2中間素材54にサイジング用パンチ52aによりサイジング加工を施す工程(図12(G))において使用する仕上げ用ダイスを、ラック歯16aを形成する工程とサイジング加工を施す工程との間で同じものとしている。このため、仕上げ用ダイスの管理コストの増大を抑えることができ、ラック11の製造コストを低減することが可能となる。また、仕上げ用ダイスの幅方向両内側面は、互いに平行な平面としている。これにより、素ラック58のうちでラック歯16aを形成した部分の幅方向両外側面を、互いに平行な平坦面部55とするとともに、平坦面部55と、ラック歯16aを形成した部分との連続部(図13の鎖線αで囲んだ部分)を、曲率半径が比較的小さい、1対の曲面部56としている。このような素ラック58に、熱処理や研磨などの仕上げ加工を施すことで、ラック11を得る。
表1は、デュアルピニオン式の電動式パワーステアリング装置に組み込まれる、ラック11を製造する場合であって、入力軸6の外周面に形成したピニオンと噛合するラック歯16aを形成する際に使用する各部材の寸法の例を示している。
Figure 2014132770
表1に掲げる例では、押圧パンチ22aの先端面の曲率半径R22を、何れも31.5mmとしている。このように、押圧パンチ22aを、完成後のラック歯16aの形状に拘らず同じにすることで、ラック11の製造コストの低減を図ることができる。ただし、曲率半径R22は、形成すべきラック歯16aの形状に合わせて、10mm〜250mmの範囲で選択可能である。また、受型20の曲率半径r21と、仕上げ用ダイスの底部の曲率半径とを同じにすることで、素材19を構成する金属材料の滑りを小さく抑え、仕上げ用ダイスの摩耗を抑制している。また、本例の場合、ラック歯16、16aを形成する際に、図9に示した押圧パンチ46および可動ダイス41aよりロッド部15を、3.5mm以下の範囲(0mm〜3.5mm)で軸方向に押圧するように構成している。その他の部分の構成および作用は、実施の形態の第1例の場合と同様である。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 自在継手
4 中間シャフト
5 ステアリングギヤ
6 入力軸
7 タイロッド
8 ステアリングコラム
9 ギヤハウジング
10、10a 電動モータ
11、11a〜11c ラック
12 第2の入力軸
13 ハウジング
14 減速機
15、15a ロッド部
16、16a ラック歯
17 背面部分
18 円杆部
19 素材
20 受型
21 凹溝部
22 押圧パンチ
23 中間素材
24 部分円筒面部
25 平坦面部
26 曲面部
27、27a ダイス
28 保持孔
29 底部
30 内側面
31 ガイド傾斜面部
32 歯成形用パンチ
33、33a 素ラック
34 逃げ平坦面部
35 サイジング用ダイス
36 サイジング用凹凸面部
37 押型
38 押し凹溝
39、39a ダミー歯(余肉部)
40 固定ダイス
41a、41b 可動ダイス
42 弾性部材
43 支持台
44 凹部
45 ラム
46、46 押圧パンチ
47 段差面
48 傾斜面
49 傾斜面
50 スペーサ
51 シム板
52、52a サイジング用パンチ
53 中間素材
54 第2中間素材
55 平坦面部
56 曲面部
57 ねじ孔
58 素ラック

Claims (9)

  1. ラック状の加工用凹凸歯が設けられた歯成形用パンチを、金属材料製の素材の軸方向一部の径方向片側面に押し付け、該径方向片側面を塑性変形させて、該径方向片側面にラック歯を形成する際に、前記素材を軸方向に押圧する、ラックの製造方法。
  2. 前記径方向片側面を塑性変形させている間にわたって、前記素材を軸方向に一定の力で押圧する、請求項1に記載したラックの製造方法。
  3. 前記歯成形用パンチとともに昇降し、段差面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、前記素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの段差面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、前記押圧パンチに向かう弾力を付与された可動ダイスとを設け、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、前記押圧パンチの段差面と前記可動ダイスの軸方向他側面とを係合させて、該可動ダイスを軸方向に変位させ、該可動ダイスにより前記素材の軸方向端面を軸方向に押圧する、請求項2に記載したラックの製造方法。
  4. 前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分の軸方向長さをLとし、前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分から軸方向に外れた残りの部分の軸方向長さをLとした場合に、L≦L/4の関係を満たすように、前記ラック歯を形成する、請求項2に記載したラックの製造方法。
  5. 前記径方向片側面を塑性変形させるにしたがって、前記素材を軸方向に押圧する力を増大させる、請求項1に記載したラックの製造方法。
  6. 前記歯成形用パンチとともに昇降し、傾斜面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、前記素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの傾斜面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、該押圧パンチに向かう方向の弾力を付与された可動ダイスとを設け、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、前記押圧パンチの傾斜面と前記可動ダイスの軸方向他側面とを係合させて、該可動ダイスを軸方向に変位させ、該可動ダイスにより前記素材の軸方向端面を軸方向に押圧する、請求項5に記載したラックの製造方法。
  7. 前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分の軸方向長さをLとし、前記素材のうちで前記ラック歯を形成する部分から軸方向に外れた部分の軸方向長さをLとした場合に、L≧Lの関係を満たすように、前記ラック歯を形成する、請求項5に記載したラックの製造方法。
  8. ラック状の加工用凹凸歯が設けられた歯成形用パンチと、該歯成形用パンチとともに昇降し、段差面または傾斜面からなる軸方向片側面を備える押圧パンチと、金属材料製の素材の軸方向端面に対向する軸方向片側面、および、前記歯成形用パンチが前記素材に向けて変位した際に、前記押圧パンチの前記段差面または前記傾斜面に対向する軸方向他側面を備え、かつ、前記押圧パンチに向かう弾力を付与された可動ダイスとを備え、
    前記歯成形用パンチを、金属材料製の素材の軸方向一部の径方向片側面に押し付け、該径方向片側面を塑性変形させて、該径方向片側面にラック歯を形成する際に、前記歯成形用パンチの前記素材に向けた変位に伴い、前記可動ダイスの軸方向他側面が、前記押圧パンチの段差面または傾斜面と係合し、該可動ダイスが軸方向に変位し、該可動ダイスにより前記素材の軸方向端面が軸方向に押圧されるように構成されている、
    ラックの製造装置。
  9. 請求項1〜7のうちの何れか1項に記載の製造方法により造られ、金属製で、前記ロッド部と、該ロッド部の前記径方向片側面の軸方向一部に形成された前記ラック歯とを備える、ラック。
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