JP4827578B2 - ステアリングラック及びステアリングラックの製造方法 - Google Patents

ステアリングラック及びステアリングラックの製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば車両のラックピニオン式ステアリング装置に適用される中空状のステアリングラック及びステアリングラックの製造方法の改良に関する。
従来のステアリングラックとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが提案されている。
このステアリングラックは、鋼管からなるラック本体の外面の軸方向所定範囲に塑性加工によってラック歯が形成されている。そして、このラック歯は、以下のような製造方法によって形成されている。
まず、鋼管を、該鋼管の全周を囲繞する半割状の上型と下型とによって挟持する。続いて、前記上型の上下方向に沿って貫通形成された縦穴に、先端面に前記ラック歯とほぼ同形状に形成された歯形を有するラック形成型を上方から挿入し、前記歯形によって鋼管の周壁外周面の所定部分を押圧することにより、該鋼管の周壁の所定部分を軸方向に沿って平面状に押しつぶす。
そして、前記上型、下型、及びラック形成型をそのままの状態に保持しつつ、鋼管の内部に棒状のマンドレルを押し込み、このマンドレルを軸方向にしごくことによって、前記平面状の周壁を前記ラック形成型の歯形凹部内に食い込ませる。さらに、前記ラック形成型による前記平面状の周壁への追加的な押圧と前記マンドレルによるしごき加工とを交互に20回前後繰り返すことによって、前記平面状の周壁を前記ラック形成型の歯形凹部に漸次深く食い込ませるようにして、前記ラック歯を形成している。
特開2004−351468号公報
しかしながら、従来のステアリングラックにあっては、前記上型、下型、ラック形成型を使用しているため、前記ラック歯の形状や前記ラック本体の直径などの設計変更を行う度に、全ての型を造り直さなければならず、設計と試作を繰り返すにことにより、製造コストが嵩んでしまうという問題があった。
そこで、前記従来の製造方法の他に、前記上型と下型を用いずに、前記ラック形成型とマンドレルのみによって前記ラック歯を形成する製造方法が行われている。
しかし、この製造方法では、前記従来の製造方法のように、前記上型及び下型によって前記ラック本体の全周を包囲しているわけではないため、ラック本体を塑性変形させて前記ラック歯を形成する際に、規制されていないラック歯の軸直角方向、つまりラック歯の長手方向へ材料が流動してしまう。これにより、ラック歯における各歯部の長手方向の両端部や該ラック歯の長手方向の両端側に有するラック本体の両角部が軸直角方向に延出してしまい、前記ラック歯とラック本体との境界付近の径方向外側に凸状となる余剰肉が形成されてしまう。
したがって、ステアリングの操舵フィーリングに影響を与える前記ステアリングラックの精度を高めると共に、該ステアリングラックの所望の形状から逸脱した余剰肉を切除する必要があるため、研磨工程における研削加工工数が増加し、かかる研削加工作業が煩雑になってしまうというという問題があった。
本発明は、このような技術的課題に着目して案出されたものであって、ラック歯を塑性変形によって形成しつつも、余剰肉を切除するための研削加工を伴うことなく、前記ラック歯の高精度化と製造コストの両立を図り得るステアリングラックを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、ほぼ円形断面を有する中空の棒状部材の軸方向所定範囲に、軸方向に沿ってほぼ同一の高さに並列に形成された歯先部と、この歯先部の長手方向の両側に稜線状に設けられた傾斜面と、この各傾斜面の外側にそれぞれ設けられ、前記歯先部とのなす角度が前記傾斜面よりも小さいショルダ部と、から構成される複数の歯部を有し、該各歯部にピニオン歯が噛合するラック歯を塑性加工によって形成する第1工程と、前記ラック歯の外形を研磨加工によって仕上げる第2工程と、を備え、前記ラック歯を、前記棒状部材の内部に挿入した治具と、該治具と対応するように前記棒状部材の外周側から圧力を付与することによって前記ラック歯に塑性加工を施す歯型と、をもって成形すると共に、前記治具の幅方向の寸法を、前記ラック歯の歯底部の幅方向の寸法から前記棒状部材の肉厚の2倍の寸法を引いた値よりも小さく設定したことを特徴としている。
この発明によれば、前記ラック歯における前記各歯部の長手方向の外端側に前記ショルダ部を形成したことによって、前記各歯部の長手方向長さが小さくなるため、塑性変形に伴う材料の流動により生じる前記両ショルダ部近傍の外側(前記各歯部の両端部側)への張り出し量を極力小さくすることができる。すなわち、前記棒状部材の円形断面よりも外側へはみ出す余剰肉の形成を抑制することができる。
これにより、前記余剰肉の切除を目的とした余分な研削加工を最小限に抑えることが可能となることから、当該研磨加工による前記ラック歯の精度向上と前記研磨工程における作業性の向上に伴う製造コストの低廉化との両立を図ることができる。
また、特に、上述のように設定した治具を用いてラック歯を成形するようにしたことから、当該ラック歯の成形の際に、棒状部材の外径よりも径方向外側へはみ出すような前記塑性加工に伴う材料の流動により生じる余剰肉の形成を抑制することができる。これにより、前記余剰肉を切除することなくステアリングラックの全体に心なし研削加工を施すことが可能となり、当該研磨工程での生産作業性が向上する。
以下、本発明に係るステアリングラックの実施の形態を図面に基づいて詳述する。なお、本実施の形態は、このステアリングラックを、例えば車両のラックピニオン式ステアリング装置に適用したものを示している。
まず、前記ラックピニオン式ステアリング装置は、図7に示すように、アッパハウジング1aとロワハウジング1bとからなるハウジング1を備え、前記アッパハウジング1aの内部には、先端部が図外のステアリングホイールに連結された操舵軸4と先端部にピニオン歯5aが形成されたピニオン軸5とが同軸上に突き合わせ状態に収容配置されている。
また、前記操舵軸4と前記ピニオン軸5とは、軸受6を介して回動自在に支持されており、軸方向に対向する各端部が棒状のトーションバー7を介して連結され、前記両軸4,5間に作用する差動トルクがトーションバー7の捩れ量に変換されるようになっている。
さらに、前記アッパハウジング1a内には、前記ピニオン軸5の外周側に一体に結合された図外のウォームホイールと、該ウォームホイールに操舵補助トルクを付与する図外の電動モータと、前記ピニオン軸5の外周部に設けられ、前記トーションバー7の捩れ量によって両軸4,5の差動トルクを検出するセンサ8と、該センサ8の出力信号に基づき前記電動モータを制御する制御回路9と、がそれぞれ収容されている。
一方、前記ロワハウジング1bの内部には、前記ピニオン歯5aに噛合するラック歯12を前面側に有するステアリングラックであるラック軸11と、該ラック軸11の背面側に設けられ、このラック軸11を支持するラックリテーナ31と、該ラックリテーナ31に保持され、前記ラック軸11の背面を摺動支持するリテーナブッシュ32と、前記ラック歯12を、前記ラックリテーナ31を介して前記ピニオン歯5aに対して噛み合い方向に付勢するコイルばね33と、がそれぞれ収容されている。
なお、前記ロワハウジング1bの背面側端部には、有蓋円筒状のキャップ34がねじ締め固定されていて、該キャップ34の締め込み具合によって前記コイルばね33の付勢力を調整するようになっている。
前記ラック軸11は、図1〜図3に示すように、S45Cなどの炭素鋼からなるほぼ均一の肉厚Tを有する寸胴の鋼管によって形成され、ほぼ円筒状のラック本体13の軸方向に沿って一端側の所定範囲のみに前記ラック歯12が形成されている。
また、前記ラック軸11は、図7に示すように、前記ピニオン軸5とほぼ直交して設けられていると共に、前記ピニオン歯5aと噛合しており、前記ピニオン軸5が回転することによって、該ラック軸11が軸方向に移動されて、車両の走行方向が変更されるようになっている。
前記ラック歯12は、図1〜図3に示すように、前記ラック本体13の所定範囲に凸状に設けられ、軸方向に沿ってほぼ同一の歯丈に形成された複数の歯部14と、この隣接する各歯部14間に平坦状に設けられた歯底部15と、から構成され、前記歯底部15における軸直角方向の歯底幅が所定長さL1に設定されている。
この歯部14は、断面ほぼ台形形状に設けられ、前記歯底部15に沿って若干平坦状に形成された歯先部16と、該歯先部16から前記歯底部15に向かって縦断面ほぼ稜線状に形成された軸方向両側面となる平坦状の歯側面17,17と、該各歯側面17,17と前記歯底部15との境界に角部を有しない断面円弧面状に形成された歯元部18と、を有している。
また、前記歯部14は、長手方向外側にも、前記歯先部16から前記歯底部15に向かって横断面ほぼ稜線上に形成され、該歯部14の長手方向両側面となる傾斜面19,19有しており、該各傾斜面19,19の前記歯先部16の先端面とのなす角がαに設定されている。
前記ラック本体13は、横断面ほぼD字形状に形成され、横断面ほぼ円弧状の摺動部20を有しており、該摺動部20の外側円弧面には、前記ラック歯12の塑性加工後に研磨加工が施された研磨処理部22aが形成されている。また、前記各歯部14の長手方向の両端部外側には、ショルダ部21,21が設けられている。
この各ショルダ部21,21は、前記歯元部18からラック本体13の外周側背面方向に向かって若干傾斜状に形成され、前記歯先部16の先端面とのなす角がβに設定されている。そして、この角度βは、前記角度αよりも小さく設定されている。
そして、前記ラック歯12は、図4に示すように、軸方向ほぼ中央位置付近の所定範囲の各歯部14の歯側面17,17にのみ、特に高い寸法精度を得るために図中の領域Gの範囲に研磨処理を施した研磨処理部22b,22bが形成されている。
なお、この研磨処理部22b,22bを有する各歯部14は、研磨処理前段階において、予め削り代が設けられていて、研磨処理前の隣接する各歯部14同士の歯側面17,17の対向面間距離が、前記ラック歯12の両端側に配設された研磨処理を施さない各歯部14同士の歯側面17,17の対向面間距離よりも小さく設定されている。
次に、前記ラック軸11の製造方法について、図1〜図6に基づいて説明する。
まず、第1工程である塑性加工工程において、図5及び図6に示すように、素材である鋼管の内部に断面形状の異なる複数の治具23を選択的に挿入し、該各治具23を順次交換しながら塑性加工を行う。
すなわち、前記各治具23は、棒状部材に二面幅が形成されていると共に、前記歯部14側となる曲面23aと前記摺動部20側となる曲面23bとが、それぞれ異なる曲率ρ1,ρ2に形成されている。そして、前記各治具23の両曲面23a,23bの治具幅L2は、前記歯底幅L1から前記ラック本体13の肉厚Tの2倍を差し引いた値よりも小さく設定されている。なお、前記各治具23は、前記曲面23aの曲率ρ1のみが異なっている。
最初に、図5に示すように、最も曲率ρ1の大きい曲面23aを有する治具23を素材である鋼管の内部に挿入配置して、該治具23と対応する所定の位置に、前記ラック歯12のほぼ同形状に形成された歯形を有する歯型25を、前記ラック本体13の外周側から押し付けて、前記ラック歯12の基盤となる平坦状の前記歯底部15を形成する。
続いて、前記歯型25を押し付けつつ、前記治具23を軸方向に往復移動させてしごき加工を施すことによって、前記歯底部15の材料を歯型25の歯形凹部内に押し込み、前記各歯部14を徐々に造形していく。
このようにして、前記各歯部14の形成具合に合わせて、前記曲率ρ1の小さい治具へと順次交換しながら、さらに前記歯底部15の材料を前記歯型25の歯形凹部に押し込んでいき、図6に示すように、最終的には前記ρ1が0である平面24aを有する治具24を挿入し、前記歯底部15に対してしごき加工を施すことによって、前記ラック歯12の基本形状を形成する。
そして、主に前記ラック歯12の耐摩擦性を向上するための焼き入れを施した後、第2工程である研磨加工工程において、図2〜図4に示すように、前記ラック歯12のほぼ中央位置付近の所定範囲に、前記各歯部14の歯側面17,17における図4中の領域Gのみを研磨加工することにより、該各歯部14の歯側面17,17に研磨処理部22b,22bを形成して、該各歯部14を所望の寸法に仕上げる。
さらに、図1に示すように、前記ラック本体13の摺動部20の外側円弧面に心なし研削加工を施して該摺動部20の外面に前記研磨処理部22aを形成することにより、前記摺動部20を所望の寸法に仕上げて、前記ラック軸11が完成する。
したがって、この実施の形態によれば、前記塑性加工を施す際に、前記ラック歯12における各歯部14の長手方向の外端側に前記ショルダ部21,21を形成することにより、該各歯部14の長手方向の歯幅を小さく形成すると共に、前記塑性加工を施すための各治具23,24の治具幅L2を上述のような寸法に設定したことによって、塑性変形に伴う材料の流動により生じるショルダ部21,21近傍の外側への張り出し量を極力小さくすることができる。
すなわち、前記塑性加工によって前記ラック歯12を形成する際に、前記各歯部14の長手方向の両端部が、前記ラック本体13の摺動部20よりも径方向外側へはみ出す余剰肉の形成を抑制することが可能となる。
これにより、前記ラック歯12に前記研磨加工を施す際に、前記余剰肉の切除を目的とした余分な研削加工を最小限に抑えることが可能となるため、研磨工程における加工工数を極力低減することができる。したがって、研磨加工による前記ラック歯12の精度向上と、前記研磨工程における加工作業性の向上に伴う製造コストの低廉化と、の両立を図ることができる。
また、前記ステアリングラックにとって特に高い操舵フィーリングが要求されるのはステアリングの中立付近であることから、この中立付近となる範囲の各歯部14の歯側面17,17にのみ加工精度の高い研磨処理部22b,22bを設けることによって、前記研磨工程における加工量が低減されるため、操舵フィーリングの向上と加工コストの低廉化との両立を図ることができる。
さらに、前記研磨処理部22b,22bに予め削り代を設けたことによって、研磨処理後の各歯部14の肉厚と研磨処理を施さない各歯部14の肉厚とをほぼ同一の肉厚に仕上げることができるために、歯面強度の低下を伴うことなく、高精度のラック歯12を形成することができる。
そして、前記ラック軸11は、ほぼ寸胴の鋼管によって形成されるために、前記各歯部14と前記摺動部20との外径が異径となることがないため、該ラック軸11全体に心なし研削加工を施すことが可能になると共に、該研削加工の際の外径の違いによる不具合を最小限に抑えることができる。
また、前記ラック軸11全体に心なし研削加工を施すことによって、前記塑性加工によって前記ショルダ部21,21近傍に若干の余剰肉が形成されたとしても、別途この余剰肉を削除する必要はなく、前記摺動部20に研磨処理部22aを形成すると同時に前記余剰肉も削除することができる。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記研磨処理部を、前記ラック歯の中央部を含む所定範囲にのみ設けたことを特徴とする請求項1に記載のステアリングラック。
この発明によれば、ステアリングラックにとって特に高い操舵フィーリングが要求されるのはステアリングの中立付近であることから、この中立付近となる範囲にのみ加工精度の高い研磨処理部を設けることによって、操舵フィーリングの向上と加工コストの低廉化の両立を図ることができる。
請求項(2) 前記研磨処理部における研磨処理前の軸方向に沿って対向する歯面間距離を、研磨処理を施さない非研磨処理部における歯面間距離よりも小さく設定したことを特徴とする請求項(1)に記載の前記ステアリングラック。
この発明によれば、前記研磨処理部に予め削り代を設けたことによって、研磨処理後のラック歯の肉厚と研磨処理を施さないラック歯の肉厚とをほぼ同一の肉厚に仕上げることができる。
請求項(3) 前記棒状部材の外周おいて、前記ラック歯を形成した範囲の外径と、該ラック歯を形成しない範囲の外径と、をほぼ等しく設定したことを特徴とする請求項1に記載のステアリングラック。
この発明によれば、前記ステアリングラックは、ほぼ寸胴の棒状部材によって形成されるために、特に該ステアリングラック全体に心なし研削加工を施す際の外径の違いによる不具合を最小限に抑えることができる。
請求項(4) 前記ラック歯を、前記棒状部材の内部に挿入した治具と、この治具と対応するように、前記棒状部材の外周側から圧力を付与することによって該ラック歯に塑性加工を施す歯型と、によって成形すると共に、
前記治具の幅方向の寸法を、前記ラック歯の歯底部の幅方向の寸法から前記棒状部材の肉厚の2倍の寸法を引いた値よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載のステアリングラック。
この発明によれば、前記ラック歯を形成する際に、前記棒状部材の外径よりも径方向外側へはみ出すような前記塑性加工に伴う材料の流動により生じる余剰肉の形成を抑制することができる。これにより、前記余剰肉を切除することなく、特に前記ステアリングラック全体に心なし研削加工を施すことが可能となり、該研磨工程における生産作業性が向上する。
なお、前記治具の幅方向の寸法は、前記ステアリングラックの内周面に形成される治具痕から推定することができる。
請求項(5) 前記第2工程において、少なくとも前記ラック本体の前記ラック歯以外の部位に対して、心なし研削加工によって研磨加工を施す工程をさらに有することを特徴とする請求項2に記載のステアリングラックの製造方法。
この発明によれば、前記第1工程によって加工されて得られた中間材料は、前記棒状部材の円形断面から径方向外側へのはみ出す余剰肉の形成が抑制された形状であるため、前記ステアリングラック全体に心なし研削加工を施す場合にも、塑性変形に伴う前記ラック歯及びラック本体の変形による余分な研磨加工が最小限に抑えられ、該研磨工程における生産作業性が向上する。
請求項(6) 前記第1工程は、前記棒状部材の内部に治具を挿入する工程と、この治具と対応するように前記棒状部材の外周側から圧力を付与する工程と、からなり、
前記治具の幅方向の寸法を、前記ラック歯の歯底部の幅方向の寸法から前記棒状部材の肉厚の2倍の寸法を引いた値よりも小さく設定したことを特徴とする請求項2に記載のシリンダ装置の製造方法。
この発明によれば、前記第1工程において、前記棒状部材の外径よりも径方向外側へはみ出すような前記塑性加工に伴う材料の流動により生じる余剰肉の形成を抑制することができる。これにより、前記余剰肉を切除することなく、特に前記ステアリングラック全体に心なし研削加工を施すことが可能となり、該研磨工程における生産作業性が向上する。
本発明は、前記実施の形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記ラック歯12やラック本体13の形状及び大きさ、並びに前記各歯部14の数量は、ラックピニオン式ステアリング装置の仕様や大きさなどによってそれぞれ自由に変更することができる。
また、前記研磨処理部22,22は、前記ラック歯12の形成箇所は軸方向ほぼ中央位置付近に限定されるものではなく、前記ラック歯12全体に形成することも可能であり、前記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係るステアリングラックの実施の形態を示し、本発明の主要部分を説明する図3のB−B線断面図である。 同ステアリングラックの全体図である。 図2のA−A線断面図である 図3の部分拡大図である。 同ステアリングラックの製造方法の実施の形態を示し、本発明の塑性加工における途中工程を説明する図2の横断面図である。 同ステアリングラックの製造方法の実施の形態を示し、本発明の塑性加工における完成工程を説明する図2の横断面図である。 本発明に係るラックピニオン式ステアリング装置の概略図である。
符号の説明
11…ラック軸(ステアリングラック)
12…ラック歯
13…ラック本体(棒状部材)
14…歯部
15…歯底部
16…歯先部
19…傾斜面
21…ショルダ部
22a…研磨処理部
22b…研磨処理部
23…治具
24…治具
25…歯型

Claims (1)

  1. ほぼ円形断面を有する中空の棒状部材の軸方向所定範囲に、軸方向に沿ってほぼ同一の高さに並列に形成された歯先部と、この歯先部の長手方向の両側に稜線状に設けられた傾斜面と、この各傾斜面の外側にそれぞれ設けられ、前記歯先部とのなす角度が前記傾斜面よりも小さいショルダ部と、から構成される複数の歯部を有し、該各歯部にピニオン歯が噛合するラック歯を塑性加工によって形成する第1工程と、
    前記ラック歯の外形を研磨加工によって仕上げる第2工程と、を備え、
    前記ラック歯を、前記棒状部材の内部に挿入した治具と、該治具と対応するように前記棒状部材の外周側から圧力を付与することによって前記ラック歯に塑性加工を施す歯型と、をもって成形すると共に、
    前記治具の幅方向の寸法を、前記ラック歯の歯底部の幅方向の寸法から前記棒状部材の肉厚の2倍の寸法を引いた値よりも小さく設定したことを特徴とするステアリングラックの製造方法
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