JPH1099933A - 鍛造プレス式成形装置 - Google Patents

鍛造プレス式成形装置

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JPH1099933A
JPH1099933A JP27694596A JP27694596A JPH1099933A JP H1099933 A JPH1099933 A JP H1099933A JP 27694596 A JP27694596 A JP 27694596A JP 27694596 A JP27694596 A JP 27694596A JP H1099933 A JPH1099933 A JP H1099933A
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punch
oil
chamber
vibrator
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JP27694596A
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Hachiro Nagamori
八郎 長森
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Showa Corp
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SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/06Making machine elements axles or shafts
    • B21K1/063Making machine elements axles or shafts hollow

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物をパンチで成形するに際し、加工力
を比較的小さく、バリの発生も少なくし、且つ生産性を
向上せしめ、更に加工に伴う機械抵抗と騒音の低減を図
ること。 【解決手段】 鍛造プレス式成形装置100において、
円盤42の回転運動を振動子26の振動に変換せしめる
加振部27を設け、加振部27の周囲を加振室47にて
区画し、この加振室47に油を充填してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空パイプ状のラ
ック軸素材の側面にラック歯を形成する等の、鍛造プレ
ス式成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のステアリング機構等で
用いられるラック軸は、丸棒の周面の一部を平坦にし
て、ここにラック歯を形成したものである。このとき、
ラック軸素材を中空パイプとすることは、軽量化の要求
から実施されている。
【0003】ラック軸素材に塑性加工によってラック歯
を成形する方法として、特公昭58-31257号に、素材のラ
ック歯形成部分を、ラック歯形を設けた上型で、該素材
の軸線に対し垂直方向に加圧する方法が示されている。
【0004】また、特公平3-5892号公報には、歯列形成
部を平面部とした中空パイプからなるラック軸素材の該
平面部に、ラック歯に対応する凹凸面を形成した成形型
を当てがい、該中空パイプ内にポンチを圧入することに
より、前記平面部の肉を前記成形型の凹凸面内に喰込ま
せて歯列を形成させる方法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
には以下の問題点がある。 被加工物である中空パイプの側面のラック歯形成部分
に予め平面部を成形する工程が必要であり、生産性が悪
い。
【0006】被加工物のラック歯形成部分を型、ポン
チ等により塑性変形せしめるのに、大きな加工力(加圧
力)を必要とし、このため形成されたラック歯の周囲に
バリができ易い。
【0007】尚、ラック歯を塑性加工する等の成形装置
にあっては、機械構成部の耐荷重対策、騒音対策をとる
ことが望まれる。
【0008】本発明の課題は、被加工物をパンチで成形
するに際し、加工力を比較的小さく、バリの発生も少な
くし、且つ生産性を向上せしめ、更に加工に伴う機械抵
抗と騒音の低減を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、パンチの加工面を被加工物にくり返し押し付けて被
加工物を成形する鍛造プレス式成形装置において、高速
で回転する円盤と、円盤の回転運動を受けて上下方向に
振動するとともに、パンチを備える振動子と、被加工物
を保持するクランプとを有し、振動子を常に円盤側に押
し付けるように弾発するとともに、円盤と振動子の間
に、円盤の回転運動を振動子の振動に変換せしめる加振
部を設け、上記加振部の周囲を加振室にて区画し、この
加振室に油を充填してなるようにしたものである。
【0010】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記円盤の加振室に対する背
面側を背面室とし、油を背面室側から加振室側に流れる
ように循環し、背面室側に高い油圧が発生するように、
背面室と加振室との間の油流路に抵抗発生手段を設けて
なるようにしたものでである。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、前記加振部が、円盤と
振動子の向き合った面にいずれか一方に放射状の突起を
離隔して設けてなるものである。
【0012】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記パンチの
加工面がラック歯を形成されたものであり、被加工物が
ラック歯を形成されるようにしたものである。
【0013】本発明によれば、以下の作用がある。 振動子にパンチを設け、このパンチの加工面を被加工
物にくり返し押し付けるようにした。従って、パンチは
高速振動して被加工物に少しづつ塑性変形を加え、その
塑性変形の積み重ねにより被加工物に所望の成形形状を
付与可能とする。
【0014】被加工物を中空パイプとし、この中空パ
イプの周面の一部の平面部にラック歯を成形する場合、
中空パイプの周面の一部に予め平面部を設ける必要がな
い。即ち、パンチは、上記により、該中空パイプの周
面に加える塑性変形の積み重ねにより、該中空パイプの
周面の一部にラック歯を持つ平面部を当該パンチのみに
より形成でき、生産性を向上できる。
【0015】パンチは上記の通り、被加工物に少し
づつ塑性変形を加え、その塑性変形の積み重ねにより所
望の成形を完了するものであるから、大きな加工力を必
要とせず、バリの発生も少ないものとすることができ
る。
【0016】加振部を収容する加振室に油を充填し
た。従って、円盤と振動子の間の加振部にて、円盤側と
振動子側の接点で生ずる、機械抵抗を油の潤滑で低減す
るとともに、衝突音や振動を油の減衰作用で低減でき
る。
【0017】円盤の背面側の背面室と加振室との間の
油流路に抵抗発生手段を設け、背面室側の圧力P0 を加
振室側の圧力P1 より大となるようにした。これによ
り、差圧(P0 −P1 )が円盤に作用する加工反力(ス
ラスト力)の一部に対抗するものとなり、円盤を背面支
持しているスラスト軸受の負荷を軽減できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は鍛造プレス式成形装置の一
例を示す正面図、図2は鍛造プレス式成形装置のパンチ
回りを示す模式図、図3は鍛造プレス式成形装置の加振
部を示す模式図、図4は加振室の抵抗発生部を示す模式
図、図5は加振室のオイルシールを示す模式図、図6は
ラック軸を示す模式図、図7はラック軸素材のラック歯
加工状態を示す模式図である。
【0019】ラック軸10は、図6に示す如く、中空の
丸タイプからなるラック軸素材11(被加工物)の周面
の一部である平坦状側面に、その軸方向に交差する多数
のラック歯12を有するものである。
【0020】鍛造プレス式成形装置100は、ラック軸
素材11の中空部に心金13を挿入した状態で、パンチ
20の先端面に設けたラック歯加工面20Aをラック軸
素材11の側面に押し当て、該パンチ20を繰り返し振
動させるとともに、ラック軸素材11を徐々にパンチ2
0の側に移動し、該ラック軸素材11が最終的に所定の
ラック歯12の形状を得る位置に該ラック軸素材11を
止め、加工を終了する。
【0021】鍛造プレス式成形装置100は、図1、図
2に示す如く、架台21と、基台22と、下枠23と、
上枠24と、クランプ25と、振動子26と、加振装置
27と、素材移動装置28と、基台移動シリンダ29と
を有する。
【0022】以下、鍛造プレス式成形装置100の各部
の構成について説明する。 (A) 架台21と基台22と下枠23と上枠24(図1、
図2) 架台21は、両側の支柱31により連結される下架台2
1A、上架台21Bを有する。下架台21Aには基台移
動シリンダ29を介して基台22が支持され、基台22
には素材移動装置28を介して第1下枠23A、第2下
枠23Bが支持されている。上架台21Bには第1上枠
24A、第2上枠24Bが支持されている。
【0023】(B) クランプ25(図1、図2) 第2下枠23Bの上には左右のクランプ25A、25B
が保持され、クランプ25A、25Bは不図示のクラン
プ開閉装置により開閉され、心金13が挿入されたラッ
ク軸素材11を左右からクランプ可能としている。心金
13の一端は、クランプ25A、25Bに埋め込み嵌装
されている。クランプ25A、25Bには、心金13の
一端を保持するとともに、上向きに開口するU字状のく
ぼみ31が設けられ、これによって、心金13はクラン
プ25A、25Bに上方向から挿入され、回り止めされ
る。
【0024】尚、第2下枠23Bには素材支持台32が
内蔵されている。素材支持台32はフランジ32Aを備
えた厚板状をなし、その上端部を左右のクランプ25
A、25Bの間に位置付け、その上端素材支持面によっ
てラック軸素材11を支持可能としている。左右のクラ
ンプ25A、25Bの素材クランプ面と、支持台32の
素材支持面は、ラック軸素材11の外周面と同一曲率を
なして連続する。
【0025】また、第1下枠23Aにはエジェクタシリ
ンダ33が内蔵されている。エジェクタシリンダ33の
エジェクタピン33Aは、第2下枠23B内の上記支持
台32のフランジ32Aに衝合し、加工完了後、ラック
軸素材11を左右のクランプ25A、25Bから突き出
して取り出し可能とする。
【0026】(C) 振動子26と加振装置27(図1〜図
5) 上架台21Aには加振装置27が設けられている。加振
装置27は、モータ(不図示)で回転駆動されるプーリ
ー41と連動して回転する円盤42を備え、この円盤4
2の下側に、加振部27Aを介してパンチ20に当接す
る振動子26を備える。振動子26は、第1上枠24A
を貫通し、第1上枠24Aの上部側に位置する大径部2
6A、大径部26Aに連なる中径部26B、中径部26
Bに連なり第1上枠24Aの下部側に突出してパンチ2
0に当接する小径部26Cからなる。そして、振動子2
6は、第1上枠24A内に設けられたばね43により、
常に円盤42の側に押し付けられるように弾発されてい
る。
【0027】加振部27Aは、図3に示す如く、円盤4
2と振動子26の大径部26Aとの間に設けられ、円盤
42の回転運動によって振動子26が上下方向に高速で
周期的に振動するように、(a) 円盤42と振動子26の
向き合った面の間に複数のテーパローラー44を例えば
ケージ等に収納した状態で放射状に、且つ離隔して設
け、(b) 円盤42と振動子26の向き合った面のいずれ
一方(本実施形態では振動子26の大径部26A)に複
数の突状の突起45を放射状に、且つ離隔して設けるこ
とにて構成されている。
【0028】尚、加振部27Aは、円盤42の回転運動
を振動子26の振動に変換せしめるものであれば、円盤
42と振動子26の一方にカム面を設け、他方の突起を
設ける等、いかなる構造からなるものであっても良い。
【0029】円盤42は、自身の回転運動の際、振動子
26が振動する度に上向きの力を受ける。この力が円盤
42の回転の抵抗にならないように、円盤42の背面に
はスラスト軸受46が設けられる。
【0030】また、加振装置27は、加振部27Aの周
囲を加振室47にて区画し、この加振室47に油を充填
してある。加振室47の底部になる上架台21Bと振動
子26の大径部26Aとの間には、図5に示す如くのオ
イルシール51が設けられる。これにより、高速で回転
する円盤42と上下に振動する振動子26の衝突音を油
の減衰作用で軽減するとともに、円盤42と振動子26
の間で生ずる機械抵抗を油の潤滑作用で軽減するもので
ある。
【0031】また、加振装置27は、上述の加振室47
への油充填方法として、円盤42の加振室47に対する
背面側を背面室48とし、オイルポンプPMが圧送する
油を背面室48の側から加振室47の側に流れるように
循環せしめた。然も、背面室48と加振室47との間の
油流路49に抵抗発生部50を設け、背面室48側の圧
力P0 を加振室47側の圧力P1 より大となるようにし
た。この差圧(P0 −P1 )が円盤42に作用する加工
反力(スラスト力)の一部に対抗し、円盤42のスラス
ト軸受46の負荷の軽減を図るものである。従って、こ
の差圧を所定値より大きく設定すれば、スラスト軸受4
6は廃止することができる。抵抗発生部50は、具体的
には、図4に示す如く、上架台21B側に固定した外羽
根50Aと、円盤42側に固定した内羽根50Bとを油
流路49内で交互に配置し、油流路49の流路抵抗を大
ならしめるものにて構成できる。
【0032】(D) 素材移動装置28(図1、図2) 基台22と第1下枠23Aとの間には素材移動装置28
を構成するベローシリンダ61が介装されている。ベロ
ーシリンダ61の内部圧力を上げることにより、第1下
枠23A、第2下枠23B、クランプ25は徐々に上向
きに移動され、クランプ25に保持したラック軸素材1
1を振動子26のパンチ20に徐々に接近させ、ラック
軸素材11に対しパンチ20による所定の加工を施すも
のである。ベローシリンダ61により上動せしめられる
下枠23Bの上端部23Cは、最終的には上枠24の下
端部24Cに衝合し、この衝合位置をもってラック軸1
0の最終的な仕上げ形状が決まる。尚、下枠23をベロ
ーシリンダ61で支持することにより、パンチ20の振
動加工音が架台21の側に伝わることを緩衝できる。
【0033】(E) 基台移動シリンダ29(図1) 基台移動シリンダ29は、下架台21Aと基台22との
間に介装され、基台22を所定の加工作業位置に位置付
ける。そして、基台移動シリンダ29により基台22を
所定の加工作業位置に位置付けたとき、基台移動シリン
ダ29の支持負荷を解除するために、下架台21Aと基
台22との間に左右のロック部材71、71を介在せし
めるようにしている。これにより、基台移動シリンダ2
9には加工中の振動と、大きな負荷がかからず、シリン
ダ29の寿命を可及的に延命できる。
【0034】従って、鍛造プレス式成形装置100は、
以下の如く作動する。 (1) 心金13を挿入したラック軸素材11を左右のクラ
ンプ25A、25Bにクランプする。
【0035】(2) 基台移動シリンダ29により基台22
を所定の加工作業位置に位置付け、下架台21Aと基台
22との間にロック部材71を介在せしめる。これによ
り、ラック軸素材11は、加工開始位置に位置付けられ
る。
【0036】(3) 加振装置27により振動子26を高速
で上下方向に振動せしめ、パンチ20のラック歯加工面
20Aをラック軸素材11の側面に押し当て、該パンチ
21をくり返し振動させる。同時に、素材移動装置28
のベローシリンダ61によりラック軸素材11を徐々に
パンチ20の側に上動せしめ、ラック軸素材11の側面
に形成されるラック歯12の歯の深さを徐々に深くす
る。
【0037】(4) 素材移動装置28のベローシリンダ6
1により移動せしめられる下枠23の上端部23Cが上
枠24の下端部24Cに衝合する位置でラック軸素材1
1の上動を止め、ラック軸素材11のラック歯12が最
終的な仕上げ形状を得た時点で加工を終了する。
【0038】(5) 前述(1) のロック部材71を撤去して
基台移動シリンダ29を収縮することにて、基台22を
加工前待機位置に復帰せしめる。そして、左右のクラン
プ25A、25Bを開き、エジェクタシリンダ33のエ
ジェクタピン33Aによりラック軸素材11を取り出
す。
【0039】鍛造プレス式成形装置100の具体的諸元
は例えば以下の如くである。 (1) ラック軸素材11の材質 SEA1541(A造管)、外径28mm、肉厚 5mm
【0040】(2) 加振装置27 振動子26の振幅 0.5mm 振動子26の振動数 3600rpm 背面室48の油圧圧力P0 50kgf
【0041】(3) 素材移動装置28(ベローシリンダ6
1) 成形荷重700 トン 成形ストローク12mm(ベローシリンダ61の最大ストロ
ーク20mm)
【0042】(4) 基台移動シリンダ29 アプローチ、段取りストローク 250〜 300mm
【0043】尚、鍛造プレス式成形装置100にあって
は、心金13として、図7に示す如く、その横断面形状
が、ラック軸素材11のラック歯形成予定部に対し、空
隙を介して離隔する加工支持面13Aを備え、かつこの
加工支持面13Aが中高状をなすものを用いることとし
ている。このとき、加工支持面13Aは、中央の平坦面
13Bと、両側のテーパ面13C、13Cとによって中
高状をなすものが好ましい。
【0044】即ち、ラック軸素材11の内部に挿入され
る心金13の横断面形状が、ラック軸素材11のラック
歯形成予定部に対し空隙を介して離隔する加工支持面1
3Aを備え、かつこの加工支持面13Aが中高状をなす
ものであるから(図7(A))、心金13の加工支持面
両端部間の素材内周の円弧長さ(上側)が長くなる。一
方、素材外側のクランプ面と加工支持面両端部との間隙
も大きくなる。これにより、パンチ20のラック歯加工
面20Aの歯先側から加えられる力が素材側面を心金側
へ偏肉することが一層容易となり、心金の加工支持面平
坦面13Bが素材の変形をより早く規制することができ
る。従って、素材のラック歯もり上りが早くなり、加工
効率を上げることができる。また、心金の加工支持面1
3Aが中高状をなすものであるため、パンチ20のラッ
ク歯加工面20Aの歯先による力が加工支持面端部に作
用するモーメントを大きくすることができる。従って、
転造工程初期に素材と心金との間にできる隙間13Dを
効率的に埋めることができ、転造工程終期の加工におい
て素材外周側への偏肉が少なく、それだけ材料歩留まり
が良い。素材外周側への偏肉が少ないことは、素材外周
のクランプ力に抗する力も小さいため、真円度の高いラ
ック軸を成形できる。
【0045】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 振動子26にパンチ20を設け、このパンチ20のラ
ック歯加工面20Aをラック軸素材11にくり返し押し
付けるようにした。従って、パンチ20は高速振動して
ラック軸素材11に少しづつ塑性変形を加え、その塑性
変形の積み重ねによりラック軸素材11に所望の成形形
状を付与可能とする。
【0046】ラック軸素材11を中空パイプとし、こ
の中空パイプの周面の一部の平面部にラック歯を成形す
る場合、中空パイプの周面の一部に予め平面部を設ける
必要がない。即ち、パンチ20は、上記により、該中
空パイプの周面に加える塑性変形の積み重ねにより、該
中空パイプの周面の一部にラック歯を持つ平面部を当該
パンチ20のみにより形成でき、生産性を向上できる。
【0047】パンチ20は上記の通り、ラック軸素
材11に少しづつ塑性変形を加え、その塑性変形の積み
重ねにより所望の成形を完了するものであるから、大き
な加工力を必要とせず、バリの発生も少ないものとする
ことができる。
【0048】加振部27Aを収容する加振室47に油
を充填した。従って、円盤42と振動子26の間の加振
部27Aにて、円盤42側と振動子26側の接点で生ず
る、機械抵抗を油の潤滑で低減するとともに、衝突音や
振動を油の減衰作用で低減できる。
【0049】円盤42の背面側の背面室48と加振室
47との間の油流路49に抵抗発生部50を設け、背面
室48側の圧力P0 を加振室47側の圧力P1 より大と
なるようにした。これにより、差圧(P0 −P1 )が円
盤42に作用する加工反力(スラスト力)の一部に対抗
するものとなり、円盤42を背面支持しているスラスト
軸受46の負荷を軽減できる。
【0050】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、振
動子の加振方法は、以上の記載に限定されない。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被加工物
をパンチで成形するに際し、加工力を比較的小さく、バ
リの発生も少なくし、且つ生産性を向上せしめ、更に加
工に伴う機械抵抗と騒音の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は鍛造プレス式成形装置の一例を示す正面
図である。
【図2】図2は鍛造プレス式成形装置のパンチ回りを示
す模式図である。
【図3】図3は鍛造プレス式成形装置の加振部を示す模
式図である。
【図4】図4は加振室の抵抗発生部を示す模式図であ
る。
【図5】図5は加振室のオイルシールを示す模式図であ
る。
【図6】図6はラック軸を示す模式図である。
【図7】図7はラック軸素材のラック歯加工状態を示す
模式図である。
【符号の説明】
11 ラック軸素材(被加工物) 100 鍛造プレス式成形装置 20 パンチ 20A ラック歯加工面 25 クランプ 26 振動子 27 加振装置 27A 加振部 42 円盤 43 ばね 45 突起 47 加振室 48 背面室 49 油流路 50 抵抗発生部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチの加工面を被加工物にくり返し押
    し付けて被加工物を成形する鍛造プレス式成形装置にお
    いて、 高速で回転する円盤と、 円盤の回転運動を受けて上下方向に振動するとともに、
    パンチを備える振動子と、 被加工物を保持するクランプとを有し、 振動子を常に円盤側に押し付けるように弾発するととも
    に、 円盤と振動子の間に、円盤の回転運動を振動子の振動に
    変換せしめる加振部を設け、 上記加振部の周囲を加振室にて区画し、この加振室に油
    を充填してなることを特徴とする鍛造プレス式成形装
    置。
  2. 【請求項2】 前記円盤の加振室に対する背面側を背面
    室とし、油を背面室側から加振室側に流れるように循環
    し、背面室側に高い油圧が発生するように、背面室と加
    振室との間の油流路に抵抗発生手段を設けてなる請求項
    1記載の鍛造プレス式成形装置。
  3. 【請求項3】 前記加振部が、円盤と振動子の向き合っ
    た面にいずれか一方に放射状の突起を離隔して設けてな
    るものである請求項1又は2記載の鍛造プレス式成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記パンチの加工面がラック歯を形成さ
    れたものであり、被加工物がラック歯を形成される請求
    項1〜3のいずれかに記載の鍛造プレス式成形装置。
JP27694596A 1996-09-30 1996-09-30 鍛造プレス式成形装置 Withdrawn JPH1099933A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104588562A (zh) * 2015-01-26 2015-05-06 江苏永年激光成形技术有限公司 核电水室整体顶盖的塑性成形工艺及其所用智能锻造压机
JPWO2014132770A1 (ja) * 2013-02-26 2017-02-02 日本精工株式会社 ラック、ラックの製造方法およびラックの製造装置
CN108856616A (zh) * 2018-08-03 2018-11-23 安徽六方重联机械股份有限公司 一种高精度锻压件加工装置

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