JPWO2014126230A1 - インドキシル硫酸の測定方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することができる競合EIA法を提供することである。前記課題は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法によって解決することができる。
Description
本発明は、インドキシル硫酸の測定方法に関する。本発明によれば、インドキシル硫酸を高感度に測定することができる。
尿毒症(uremia)は、急性あるいは慢性に腎機能が低下する疾病である。尿毒症発症の原因のひとつとして尿毒症毒素と考えられている物質があり、インドキシル硫酸もその一つである(非特許文献1)。実際に、慢性腎不全患者において、血清中インドキシル硫酸が正常者の約60倍と著明に増加していることが報告されている(非特許文献2)。従って、体液中、特に血清中の尿毒症毒素濃度を測定することは疾患の診断や検査にとって、極めて有用であり、更にその測定方法は、治療効果の判定、予後の推測あるいは食事療法のマーカーなどに適用することが可能である。
このインドキシル硫酸の測定法は、従来ガスクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用いて分析されていた。特許文献1では、インドキシル硫酸を簡便に測定する方法として、抗体を用いた競合酵素免疫法(以下、競合EIA法と称することがある)が開示されている。
「セミナー・イン・ネフロロジー(Seminars in Nephrology)」1996年(オランダ)、第16巻、p.167〜182
「日本透析療法学会誌」1988年(日本)、第21巻、p.951〜956(1988)
本発明者らは、前記特許文献1に記載の抗体を用いた競合EIA法を行ったところ、尿中のインドキシル硫酸は定量的に測定することが可能であったが、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することが、困難であることがわかった。
従って、本発明の目的は、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することができる競合EIA法を提供することである。
従って、本発明の目的は、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することができる競合EIA法を提供することである。
本発明者は、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することができる競合EIA法について、鋭意研究した結果、驚くべきことに、ヒトの血液中のアルブミンが、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を阻害していることを見出した。そして更に、通常競合EIAのブロッキングに使用されているウシ血清アルブミン(以下、BSAと称することがある)が、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を阻害していることを見出した。更に、競合EIA法の反応液に含まれているBSAが、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を阻害していることを見出した。これらのアルブミンによる阻害は、低濃度のインドキシル硫酸において顕著であった。特許文献1においては、ヒト血清中のインドキシル硫酸が測定されており、更に血清又は血漿中のインドキシル硫酸を測定する複数のELISAキットが販売されている。従って、検体中の血液中のアルブミン、並びにブロッキング液及び反応緩衝液中のBSAなどが、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を、阻害していることは、当業者にとって予想外であった。
本発明者らは、検体中のアルブミンを前処理すること、アルブミンを含まないTris緩衝液でインドキシル硫酸固相化不溶性担体をブロッキングすること、及びアルブミンを含まないTris緩衝液によりインドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体とを反応させることにより、血中インドキシル硫酸を正確に測定することができることを見出した。更に本発明者らは、外来性哺乳類アルブミンを含まない緩衝液で抗インドキシル硫酸抗体固相化不溶性担体をブロッキングすること、及び外来性哺乳類アルブミンを含まない緩衝液により抗インドキシル硫酸抗体固相化不溶性担体とインドキシル硫酸(検体及び標識インドキシル硫酸)とを反応させることにより、血中インドキシル硫酸を正確に測定することができることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
本発明者らは、検体中のアルブミンを前処理すること、アルブミンを含まないTris緩衝液でインドキシル硫酸固相化不溶性担体をブロッキングすること、及びアルブミンを含まないTris緩衝液によりインドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体とを反応させることにより、血中インドキシル硫酸を正確に測定することができることを見出した。更に本発明者らは、外来性哺乳類アルブミンを含まない緩衝液で抗インドキシル硫酸抗体固相化不溶性担体をブロッキングすること、及び外来性哺乳類アルブミンを含まない緩衝液により抗インドキシル硫酸抗体固相化不溶性担体とインドキシル硫酸(検体及び標識インドキシル硫酸)とを反応させることにより、血中インドキシル硫酸を正確に測定することができることを見出した。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
従って、本発明は、
[1](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な哺乳類外因性アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[2](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[3](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[4](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体を、標識インドキシル硫酸及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[5]前記抗インドキシル硫酸抗体が、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む抗体である、[1]〜[4]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[6]前記アルブミンの前処理が、前処理液による処理又は除タンパク質処理である、[1]〜[5]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[7]検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)を同時に行う、[1]、[5]及び[6]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[8]検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)を同時に行う、[2]〜[6]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[9]インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、
[10]抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、
[11](1)[9]に記載の固相化不溶性担体、又は[10]に記載の固相化不溶性担体、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、を含む、インドキシル硫酸の測定キット、
[12]配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表わされるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む、抗インドキシル硫酸抗体、
[13](1)抗インドキシル硫酸抗体、(2)インドキシル硫酸が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用、又は
[14](1)標識インドキシル硫酸、(2)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用、
に関する。
[1](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な哺乳類外因性アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[2](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[3](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[4](1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体を、標識インドキシル硫酸及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、
[5]前記抗インドキシル硫酸抗体が、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む抗体である、[1]〜[4]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[6]前記アルブミンの前処理が、前処理液による処理又は除タンパク質処理である、[1]〜[5]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[7]検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)を同時に行う、[1]、[5]及び[6]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[8]検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)を同時に行う、[2]〜[6]のいずれかに記載のインドキシル硫酸の測定方法、
[9]インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、
[10]抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、
[11](1)[9]に記載の固相化不溶性担体、又は[10]に記載の固相化不溶性担体、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、を含む、インドキシル硫酸の測定キット、
[12]配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表わされるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む、抗インドキシル硫酸抗体、
[13](1)抗インドキシル硫酸抗体、(2)インドキシル硫酸が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用、又は
[14](1)標識インドキシル硫酸、(2)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用、
に関する。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法によれば、血中インドキシル硫酸を定量的に測定することができる。また、検体中のアルブミンの前処理を、除タンパク質により行うことにより、更に競合EIA法の感度を上昇させることが可能である。また、用いる抗体として、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む抗体を用いることにより、更に競合EIA法の感度を上昇させることが可能である。
[1]インドキシル硫酸の測定方法
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、検体中のインドキシル硫酸と、既知濃度のインドキシル硫酸(以下、競合インドキシル硫酸と称することがある)とを、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合させることにより、検体中のインドキシル硫酸の濃度を測定する、抗インドキシル硫酸抗体を用いた競合法による免疫測定法である。
この競合法においては、固相化された競合インドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する方法(以下、「抗原固相化法」と称することがある)と、固相化された抗インドキシル硫酸抗体に結合した競合インドキシル硫酸を検出する方法(以下、「抗体固相化法」と称することがある)とを挙げることができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、検体中のインドキシル硫酸と、既知濃度のインドキシル硫酸(以下、競合インドキシル硫酸と称することがある)とを、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合させることにより、検体中のインドキシル硫酸の濃度を測定する、抗インドキシル硫酸抗体を用いた競合法による免疫測定法である。
この競合法においては、固相化された競合インドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する方法(以下、「抗原固相化法」と称することがある)と、固相化された抗インドキシル硫酸抗体に結合した競合インドキシル硫酸を検出する方法(以下、「抗体固相化法」と称することがある)とを挙げることができる。
[1−1]抗原固相化法
本発明の抗原固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、
を含む。
本明細書において、「外因性哺乳類アルブミン」とは、測定される検体中に元来含まれているアルブミン以外のアルブミンを意味する。例えば、検体としてヒト血清を用いる場合は、ヒトアルブミン以外の哺乳類アルブミン、すなわちウシアルブミン、ウマアルブミン、ラットアルブミン、マウスアルブミン、ブタアルブミン、ヒツジアルブミン、又はヤギアルブミンなどを意味する。
また、本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下」とは、本発明の十分な効果が得られない量の哺乳類アルブミンが存在しないことを意味する。すなわち、インドキシル硫酸と、抗インドキシル硫酸抗体との結合を実質的に阻害する量の哺乳類アルブミンが存在しないことを意味する。従って、哺乳類アルブミンが全く存在しない場合の測定値と比較して、10%以下の測定値の阻害を示す哺乳類アルブミンは存在してもよい。
更に、本明細書において、「哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液」とは、緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。すなわち、インドキシル硫酸と、抗インドキシル硫酸抗体との結合を実質的に阻害する量の哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。従って、例えば哺乳類アルブミンが全く存在しない場合の測定値と比較して、10%以下の測定値の阻害を示す哺乳類アルブミンを含んでもよい。
本発明の抗原固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、
を含む。
本明細書において、「外因性哺乳類アルブミン」とは、測定される検体中に元来含まれているアルブミン以外のアルブミンを意味する。例えば、検体としてヒト血清を用いる場合は、ヒトアルブミン以外の哺乳類アルブミン、すなわちウシアルブミン、ウマアルブミン、ラットアルブミン、マウスアルブミン、ブタアルブミン、ヒツジアルブミン、又はヤギアルブミンなどを意味する。
また、本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下」とは、本発明の十分な効果が得られない量の哺乳類アルブミンが存在しないことを意味する。すなわち、インドキシル硫酸と、抗インドキシル硫酸抗体との結合を実質的に阻害する量の哺乳類アルブミンが存在しないことを意味する。従って、哺乳類アルブミンが全く存在しない場合の測定値と比較して、10%以下の測定値の阻害を示す哺乳類アルブミンは存在してもよい。
更に、本明細書において、「哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液」とは、緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。すなわち、インドキシル硫酸と、抗インドキシル硫酸抗体との結合を実質的に阻害する量の哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。従って、例えば哺乳類アルブミンが全く存在しない場合の測定値と比較して、10%以下の測定値の阻害を示す哺乳類アルブミンを含んでもよい。
《前処理工程(1)》
前処理工程(1)は、検体中のアルブミンを前処理することにより、検体中のインドキシル硫酸を、検体中のアルブミンと遊離させ、抗インドキシル硫酸抗体と結合しやすくさせるための工程である。
前処理の方法は、検体中のインドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合が、促進される状態となる限りにおいて、限定されるものではないが、例えば前処理液による処理、又は除タンパク質処理を挙げることができ、特には除タンパク質処理が好ましい。反応液中のタンパク質が除去されることから、アルブミン以外のタンパク質による、反応の阻害も除かれるからである。
前処理工程(1)は、検体中のアルブミンを前処理することにより、検体中のインドキシル硫酸を、検体中のアルブミンと遊離させ、抗インドキシル硫酸抗体と結合しやすくさせるための工程である。
前処理の方法は、検体中のインドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合が、促進される状態となる限りにおいて、限定されるものではないが、例えば前処理液による処理、又は除タンパク質処理を挙げることができ、特には除タンパク質処理が好ましい。反応液中のタンパク質が除去されることから、アルブミン以外のタンパク質による、反応の阻害も除かれるからである。
(前処理液による処理)
前処理液は、検体中のインドキシル硫酸とアルブミンとの結合を弱め、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を促進する限りにおいて、限定されるものではない。例えば、界面活性剤を含む緩衝液を挙げることができる。界面活性剤としては、限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特には、Triton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
前処理液は、検体中のインドキシル硫酸とアルブミンとの結合を弱め、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を促進する限りにおいて、限定されるものではない。例えば、界面活性剤を含む緩衝液を挙げることができる。界面活性剤としては、限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特には、Triton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
(除タンパク質)
除タンパク質処理は、検体中のインドキシル硫酸を除去せず、アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去できる限りにおいて、限定されるものではない。本明細書において「アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去する」とは、検体中から、タンパク質を完全に除去することのみを意味するものではなく、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、再現性よくインドキシル硫酸の測定が行える程度まで、アルブミンが除去されることを意味するものである。
除タンパク質処理の方法としては、公知の方法を用いることもでき、例えばHPLCの前処理に用いられている方法を使用することができる。例えば、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法、分子サイズの違いを利用して物理的に除去する方法、又はアフィニティー法を挙げることができるが、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法が好ましい。タンパク質を不溶化させる処理により、インドキシル硫酸とアルブミンとの結合を乖離させる効果もあるからである。
除タンパク質処理には、市販のキットを用いることも可能であり、例えばシロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を用いることも可能である。このプレートを用いる場合、プレートにアセトニトリル200μLを添加し、検体50μLを添加する。検体中のタンパク質がアセトニトリルによって沈殿される。プレートの下方から吸引を行い、沈殿したタンパク質を濾過する。タンパク質が除去された濾液を回収し、検体−抗体反応工程(2)で、前処理検体として用いることができる。
除タンパク質処理は、検体中のインドキシル硫酸を除去せず、アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去できる限りにおいて、限定されるものではない。本明細書において「アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去する」とは、検体中から、タンパク質を完全に除去することのみを意味するものではなく、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、再現性よくインドキシル硫酸の測定が行える程度まで、アルブミンが除去されることを意味するものである。
除タンパク質処理の方法としては、公知の方法を用いることもでき、例えばHPLCの前処理に用いられている方法を使用することができる。例えば、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法、分子サイズの違いを利用して物理的に除去する方法、又はアフィニティー法を挙げることができるが、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法が好ましい。タンパク質を不溶化させる処理により、インドキシル硫酸とアルブミンとの結合を乖離させる効果もあるからである。
除タンパク質処理には、市販のキットを用いることも可能であり、例えばシロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を用いることも可能である。このプレートを用いる場合、プレートにアセトニトリル200μLを添加し、検体50μLを添加する。検体中のタンパク質がアセトニトリルによって沈殿される。プレートの下方から吸引を行い、沈殿したタンパク質を濾過する。タンパク質が除去された濾液を回収し、検体−抗体反応工程(2)で、前処理検体として用いることができる。
(検体)
本発明のインドキシル硫酸の測定方法に用いることができる検体は、インドキシル硫酸を含む可能性のある検体であれば、特に限定されるものではないが、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、唾液、尿、涙、汗、乳汁又は組織の抽出液などを挙げることができる。本発明の測定方法は、アルブミンの含有量が多い検体(例えば、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、又は組織の抽出液)について、効果的に測定することが可能であるが、アルブミンの含有量が少ない検体(例えば、唾液、尿、涙、乳汁又は汗)を測定することも可能である。また、検体を取得する動物種も限定されるものではなく、本発明のインドキシル硫酸の測定方法によって、例えばヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ラット、マウス、ブタ、ヒツジ、又はヤギ由来の検体を測定することができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法に用いることができる検体は、インドキシル硫酸を含む可能性のある検体であれば、特に限定されるものではないが、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、唾液、尿、涙、汗、乳汁又は組織の抽出液などを挙げることができる。本発明の測定方法は、アルブミンの含有量が多い検体(例えば、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、又は組織の抽出液)について、効果的に測定することが可能であるが、アルブミンの含有量が少ない検体(例えば、唾液、尿、涙、乳汁又は汗)を測定することも可能である。また、検体を取得する動物種も限定されるものではなく、本発明のインドキシル硫酸の測定方法によって、例えばヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ラット、マウス、ブタ、ヒツジ、又はヤギ由来の検体を測定することができる。
《検体−抗体反応工程(2)》
本発明の抗原固相化法における検体−抗体反応工程(2)は、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。
本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、反応緩衝液に検体に含まれている以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、本工程においては、抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。ここで、例えば検体としてヒト血清を用いた場合、前記前処理検体が、除タンパク質を行っている場合は、アルブミンが除去されているため、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の混合液は、実質的にアルブミンを含まない。一方、前記前処理検体が、前処理液による処理を行っているが、除タンパク質を行っていない場合は、アルブミンが除去されていないため、アルブミンの存在下で、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体が接触することになる。しかしながら、抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液に外部からの哺乳類アルブミンが添加されていないため、外因性哺乳類アルブミン非存在下で、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体が接触している。
本発明の抗原固相化法における検体−抗体反応工程(2)は、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。
本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、反応緩衝液に検体に含まれている以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、本工程においては、抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。ここで、例えば検体としてヒト血清を用いた場合、前記前処理検体が、除タンパク質を行っている場合は、アルブミンが除去されているため、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の混合液は、実質的にアルブミンを含まない。一方、前記前処理検体が、前処理液による処理を行っているが、除タンパク質を行っていない場合は、アルブミンが除去されていないため、アルブミンの存在下で、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体が接触することになる。しかしながら、抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液に外部からの哺乳類アルブミンが添加されていないため、外因性哺乳類アルブミン非存在下で、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体が接触している。
(反応緩衝液)
検体−抗体反応工程(2)で用いる反応緩衝液は、哺乳類アルブミンを含まないものである。反応緩衝液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸の相互作用を除く観点からは、タンパク質を含まない反応緩衝液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。アミド基を有する化合物を含む緩衝液は、ブロッキングにも好適に用いることができるためである。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。それぞれの緩衝液の濃度は、特に限定されるものではないが、5〜200mMが好ましく、10〜150mM画より好ましく、10〜100mMが更に好ましい。
反応緩衝液は、検体−抗体反応工程(2)において、抗インドキシル硫酸抗体を希釈するために用いることができる。
検体−抗体反応工程(2)で用いる反応緩衝液は、哺乳類アルブミンを含まないものである。反応緩衝液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸の相互作用を除く観点からは、タンパク質を含まない反応緩衝液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。アミド基を有する化合物を含む緩衝液は、ブロッキングにも好適に用いることができるためである。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。それぞれの緩衝液の濃度は、特に限定されるものではないが、5〜200mMが好ましく、10〜150mM画より好ましく、10〜100mMが更に好ましい。
反応緩衝液は、検体−抗体反応工程(2)において、抗インドキシル硫酸抗体を希釈するために用いることができる。
(界面活性剤)
前記反応緩衝液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
前記反応緩衝液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
(哺乳類アルブミン)
本明細書において、「哺乳類アルブミン」とは、哺乳類において、アルブミンと称されている一群のタンパク質を意味する。具体的には、哺乳類アルブミンは、一般に肝臓で産生されるタンパク質で、哺乳類の場合、血清中のタンパク質の50〜65%を占める。また、哺乳類アルブミンは、血清以外の体液中にも含まれ、例えば乳に含まれたアルブミンは、乳アルブミンと称されることがある。
通常、抗体を用いる免疫測定法においては、反応緩衝液に抗体の非特異反応を抑えるために、ウシ血清アルブミンなどのタンパク質を添加する。本発明に用いる反応緩衝液は、外因性の哺乳類アルブミン(例えば、血清アルブミン、乳アルブミン)を含まないものである。哺乳類アルブミンは、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、インドキシル硫酸の測定を阻害するからである。前記反応緩衝液に含まない、哺乳類アルブミンの由来は限定されず、すべての哺乳類のアルブミンを含まないものであるが、具体的には、ウシアルブミン、ヒトアルブミン、ウマアルブミン、ラットアルブミン、マウスアルブミン、ブタアルブミン、ヒツジアルブミン、及びヤギアルブミンを含まないものである。
なお、反応緩衝液は、アルブミン以外のタンパク質(インドキシル硫酸との結合性が無いもの)を含むことができる。
本明細書において、「哺乳類アルブミン」とは、哺乳類において、アルブミンと称されている一群のタンパク質を意味する。具体的には、哺乳類アルブミンは、一般に肝臓で産生されるタンパク質で、哺乳類の場合、血清中のタンパク質の50〜65%を占める。また、哺乳類アルブミンは、血清以外の体液中にも含まれ、例えば乳に含まれたアルブミンは、乳アルブミンと称されることがある。
通常、抗体を用いる免疫測定法においては、反応緩衝液に抗体の非特異反応を抑えるために、ウシ血清アルブミンなどのタンパク質を添加する。本発明に用いる反応緩衝液は、外因性の哺乳類アルブミン(例えば、血清アルブミン、乳アルブミン)を含まないものである。哺乳類アルブミンは、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、インドキシル硫酸の測定を阻害するからである。前記反応緩衝液に含まない、哺乳類アルブミンの由来は限定されず、すべての哺乳類のアルブミンを含まないものであるが、具体的には、ウシアルブミン、ヒトアルブミン、ウマアルブミン、ラットアルブミン、マウスアルブミン、ブタアルブミン、ヒツジアルブミン、及びヤギアルブミンを含まないものである。
なお、反応緩衝液は、アルブミン以外のタンパク質(インドキシル硫酸との結合性が無いもの)を含むことができる。
(抗インドキシル硫酸抗体)
本発明のインドキシル硫酸の測定方法に用いる抗インドキシル硫酸抗体は、インドキシル硫酸に結合することのできる限りにおいて、限定されるものではなく、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。しかしながら、特異性の観点から、モノクローナル抗体が好ましく、特には配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む9A2F6モノクローナル抗体が好ましい。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法に用いる抗インドキシル硫酸抗体は、インドキシル硫酸に結合することのできる限りにおいて、限定されるものではなく、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。しかしながら、特異性の観点から、モノクローナル抗体が好ましく、特には配列番号2で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表されるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む9A2F6モノクローナル抗体が好ましい。
インドキシル硫酸の測定方法に用いる抗インドキシル硫酸抗体は、免疫抗原としてタンパク質結合したリンカー付与インドキシル硫酸を用いること以外は、公知の方法によって作成することが可能である。抗インドキシル硫酸抗体は、前記のようにポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であてもよいが、モノクローナル抗体が好ましい。また、既存又は市販の抗体を用いることもできる。
モノクローナル抗体は、KoehlerとMilsteinの方法(Nature 256:495−497、1975)に従って作製することができる。また、ポリクローナル抗体は、例えばウサギの皮内に、抗原を単独もしくはBSA、KLHなどと結合させ、フロイント完全アジュバント等のアジュバントと混合して定期的に免疫し、血中の抗体価が上昇した時点で採血してそのまま抗血清とするか、又は抗体を公知の方法で精製して使用することができる。
モノクローナル抗体は、KoehlerとMilsteinの方法(Nature 256:495−497、1975)に従って作製することができる。また、ポリクローナル抗体は、例えばウサギの皮内に、抗原を単独もしくはBSA、KLHなどと結合させ、フロイント完全アジュバント等のアジュバントと混合して定期的に免疫し、血中の抗体価が上昇した時点で採血してそのまま抗血清とするか、又は抗体を公知の方法で精製して使用することができる。
また、抗インドキシル硫酸抗体として、インドキシル硫酸に対する抗原結合部位を含む抗体フラグメントを用いることも可能である。抗体フラグメントとしては、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fab、又はFv、並びにディアボディー、単一鎖抗体分子、及び抗体断片から形成されたマルチ特異性抗体を挙げることができる。これらの抗体フラグメントは、例えば、抗体を常法によりタンパク質分解酵素(例えば、ペプシン又はパパイン等)によって消化し、続いて、常法のタンパク質の分離精製の方法により精製することにより、得ることができるか、又は遺伝子組換えにより調製することができる。
検体−抗体反応工程(2)における、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の容量は、特に限定されるものではないが、例えば20μL〜500μL程度で行うことができる。また、前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の比も限定されるものではないが1:10〜10:1程度の比で混合させ、接触させることができる。抗インドキシル硫酸抗体の濃度も、適宜決定することが可能であり、特に限定されるものではないが、例えば0.01μg/mL〜100μg/mLの濃度を用いることが可能であり、好ましくは0.1μg/mL〜10μg/mLであり、より好ましくは0.5μg/mL〜5μg/mLである。
前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の接触時間も、特に限定されないが、30分〜一昼夜で接触させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、接触温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の接触時間も、特に限定されないが、30分〜一昼夜で接触させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、接触温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
《固相化IS−抗体反応工程(3)》
本発明の抗原固相化法における固相化IS−抗体反応工程(3)は、前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。
本工程においては、インドキシル硫酸を固相化した不溶性担体に前記検体−抗体反応工程(2)において得られた検体抗体反応液を、外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる。本明細書において、「外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、検体−抗体反応工程(2)と同じように、反応緩衝液に検体に含まれている以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、検体−抗体反応工程(2)で用いた抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。また、本工程において、検体−抗体反応工程(2)で得られた検体抗体反応液を、固相化不溶性担体に添加する場合に、更に反応緩衝液を加える場合も、外部からの哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液を用いる。
本工程で用いる反応緩衝液は、前記「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された反応緩衝液を用いることができる。
本発明の抗原固相化法における固相化IS−抗体反応工程(3)は、前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。
本工程においては、インドキシル硫酸を固相化した不溶性担体に前記検体−抗体反応工程(2)において得られた検体抗体反応液を、外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる。本明細書において、「外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、検体−抗体反応工程(2)と同じように、反応緩衝液に検体に含まれている以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、検体−抗体反応工程(2)で用いた抗インドキシル硫酸抗体を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。また、本工程において、検体−抗体反応工程(2)で得られた検体抗体反応液を、固相化不溶性担体に添加する場合に、更に反応緩衝液を加える場合も、外部からの哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液を用いる。
本工程で用いる反応緩衝液は、前記「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された反応緩衝液を用いることができる。
《固相化不溶性担体》
本工程で用いる固相化不溶性担体は、インドキシル硫酸が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされたものであり、好ましくはアルブミンを含まないTris緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。用いる不溶性担体は、通常の免疫測定方法において用いるものであれば限定されず、例えばイムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、96ウエル又は384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートを用いることができる。
本工程で用いる固相化不溶性担体は、インドキシル硫酸が固相化され、そしてアルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされたものであり、好ましくはアルブミンを含まないTris緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。用いる不溶性担体は、通常の免疫測定方法において用いるものであれば限定されず、例えばイムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、96ウエル又は384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートを用いることができる。
(インドキシル硫酸)
固相化に用いるインドキシル硫酸は、限定されるものではないが、担体タンパク質に結合させたものが好ましい。担体タンパク質としては、アルブミン以外のタンパク質であれば、特に限定されるものではないが、例えばスカシガイのヘモシアニン、オボアルブミン、又はトランスフェリン、チログロブリン、又は免疫グロブリンを挙げることができるがトランスフェリンが好ましい。担体タンパク質への結合方法も、通常の方法に従って行うことができる。例えば、インドキシル硫酸と担体蛋白質の結合物は、前記インドキシル硫酸と蛋白質とをpH6〜8の緩衝液あるいは水中で混合し、室温で数時間〜20時間程度反応させ、その後、透析を行い、内液を遠心して不溶物を除去することによって得ることができる。
インドキシル硫酸を溶解させる緩衝液も特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。
固相化の条件も、免疫測定法において、通常抗原を不溶化担体に固相化する条件に従って行うことができるが、例えば、96ウエルプレートの場合、100ng〜10μg/mLの濃度の担体タンパク質に結合したインドキシル硫酸を、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化することができる。
固相化に用いるインドキシル硫酸は、限定されるものではないが、担体タンパク質に結合させたものが好ましい。担体タンパク質としては、アルブミン以外のタンパク質であれば、特に限定されるものではないが、例えばスカシガイのヘモシアニン、オボアルブミン、又はトランスフェリン、チログロブリン、又は免疫グロブリンを挙げることができるがトランスフェリンが好ましい。担体タンパク質への結合方法も、通常の方法に従って行うことができる。例えば、インドキシル硫酸と担体蛋白質の結合物は、前記インドキシル硫酸と蛋白質とをpH6〜8の緩衝液あるいは水中で混合し、室温で数時間〜20時間程度反応させ、その後、透析を行い、内液を遠心して不溶物を除去することによって得ることができる。
インドキシル硫酸を溶解させる緩衝液も特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。
固相化の条件も、免疫測定法において、通常抗原を不溶化担体に固相化する条件に従って行うことができるが、例えば、96ウエルプレートの場合、100ng〜10μg/mLの濃度の担体タンパク質に結合したインドキシル硫酸を、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化することができる。
(ブロッキング液)
ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを含まないものである。ブロッキング液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸の相互作用を除去する観点からは、タンパク質を含まないブロッキング液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、哺乳類アルブミンを含まない限りにおいて、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができる。しかしながら、効果的なブロッキングを行うために、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
例えば、不溶性担体として96ウエルプレートを用いる場合、添加するブロッキング液の量は、固相化に用いたインドキシル硫酸を含む緩衝液の容量よりも多ければよく、例えば200μL〜400μLで行うことができる。また、ブロッキング温度及び時間も特に限定されるものではないが、例えば4℃〜37℃、30分〜一昼夜で行うことができる。
ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを含まないものである。ブロッキング液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸の相互作用を除去する観点からは、タンパク質を含まないブロッキング液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、哺乳類アルブミンを含まない限りにおいて、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができる。しかしながら、効果的なブロッキングを行うために、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び/又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
例えば、不溶性担体として96ウエルプレートを用いる場合、添加するブロッキング液の量は、固相化に用いたインドキシル硫酸を含む緩衝液の容量よりも多ければよく、例えば200μL〜400μLで行うことができる。また、ブロッキング温度及び時間も特に限定されるものではないが、例えば4℃〜37℃、30分〜一昼夜で行うことができる。
《検出工程(4)》
本発明の抗原固相化法における検出工程(4)は、固相化不溶性担体に固相化されたインドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程である。抗インドキシル硫酸抗体の検出は、抗インドキシル硫酸抗体を、直接標識物質で標識し、そのシグナルとして検出してもよい。すなわち、検出工程(4)の1つの態様は(a)標識された抗インドキシル硫酸抗体の標識を検出する工程であり、具体的には固相化不溶性担体に結合した標識された抗インドキシル硫酸抗体(1次抗体)のシグナルを検出する工程である(1段階法、直接法)。
更に、抗インドキシル硫酸抗体の検出は、抗インドキシル硫酸抗体に対する2次抗体(例えば、抗マウスイムノグロブリン抗体)を標識し、この標識2次抗体を抗インドキシル硫酸抗体に結合させ、標識2次抗体の標識を、シグナルとして検出してもよい。すなわち、検出工程(4)の別の態様は、(b)抗インドキシル硫酸抗体に対する、標識された抗体の標識を検出する工程であり、具体的には抗インドキシル硫酸抗体に対する標識2次抗体を接触させ、固相化不溶性担体に結合した標識2次抗体のシグナルを検出する工程である(2段階法、間接法)。
本発明の抗原固相化法における検出工程(4)は、固相化不溶性担体に固相化されたインドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程である。抗インドキシル硫酸抗体の検出は、抗インドキシル硫酸抗体を、直接標識物質で標識し、そのシグナルとして検出してもよい。すなわち、検出工程(4)の1つの態様は(a)標識された抗インドキシル硫酸抗体の標識を検出する工程であり、具体的には固相化不溶性担体に結合した標識された抗インドキシル硫酸抗体(1次抗体)のシグナルを検出する工程である(1段階法、直接法)。
更に、抗インドキシル硫酸抗体の検出は、抗インドキシル硫酸抗体に対する2次抗体(例えば、抗マウスイムノグロブリン抗体)を標識し、この標識2次抗体を抗インドキシル硫酸抗体に結合させ、標識2次抗体の標識を、シグナルとして検出してもよい。すなわち、検出工程(4)の別の態様は、(b)抗インドキシル硫酸抗体に対する、標識された抗体の標識を検出する工程であり、具体的には抗インドキシル硫酸抗体に対する標識2次抗体を接触させ、固相化不溶性担体に結合した標識2次抗体のシグナルを検出する工程である(2段階法、間接法)。
(標識物質及び反応基質)
抗体の標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼなどを挙げることができる。また酵素以外にも、標識物質として、アクリジニウム誘導体などの発光物質、ローダミン、フルオレセインイソチアシアネート(FITC)、又はユーロピウムなどの蛍光物質、3H、14C、又はI125などの放射性物質などを使用することができる。また、標識物質に合わせて基質や発光誘導物質を適宜選択することができる。更に、抗体をビオチン標識し、ビオチンに結合するアビジンを前記の標識物質で標識してシグナルを検出することが可能である。
抗体の標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼなどを挙げることができる。また酵素以外にも、標識物質として、アクリジニウム誘導体などの発光物質、ローダミン、フルオレセインイソチアシアネート(FITC)、又はユーロピウムなどの蛍光物質、3H、14C、又はI125などの放射性物質などを使用することができる。また、標識物質に合わせて基質や発光誘導物質を適宜選択することができる。更に、抗体をビオチン標識し、ビオチンに結合するアビジンを前記の標識物質で標識してシグナルを検出することが可能である。
(検出用反応緩衝液)
検出工程(4)で用いる検出用反応緩衝液は、2段階法において、前記抗インドキシル硫酸抗体に対する標識2次抗体を希釈するために用いるものである。
検出用反応緩衝液は、特に限定されるものではないが、好ましくは哺乳類アルブミンを含まないものである。検出用反応緩衝液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸との相互作用を除去する観点からは、タンパク質を含まない検出用反応緩衝液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。アミド基を有する化合物を含む緩衝液は、ブロッキングにも好適に用いることができるためである。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。
検出工程(4)で用いる検出用反応緩衝液は、2段階法において、前記抗インドキシル硫酸抗体に対する標識2次抗体を希釈するために用いるものである。
検出用反応緩衝液は、特に限定されるものではないが、好ましくは哺乳類アルブミンを含まないものである。検出用反応緩衝液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができるが、それらのタンパク質と、抗体又はインドキシル硫酸との相互作用を除去する観点からは、タンパク質を含まない検出用反応緩衝液が好ましい。ベースとなる緩衝液は、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。アミド基を有する化合物を含む緩衝液は、ブロッキングにも好適に用いることができるためである。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。
(標識2次抗体の接触)
標識2次抗体を検出用反応緩衝液によって希釈し、不溶性担体に添加し反応させる。反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
標識2次抗体を検出用反応緩衝液によって希釈し、不溶性担体に添加し反応させる。反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
(シグナルの検出)
検出工程(4)においては、蛍光物質、放射性物質、酵素に対する基質、及び発光誘導物質などのシグナルを検出することにより、固相化したインドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出することができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法においては、検体中のインドキシル硫酸と、固相化された競合インドキシル硫酸とが、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合するため、検体中のインドキシル硫酸の量が多いとシグナルが低くなり、検体中のインドキシル硫酸の量が少ないとシグナルが高くなる。
検出工程(4)においては、蛍光物質、放射性物質、酵素に対する基質、及び発光誘導物質などのシグナルを検出することにより、固相化したインドキシル硫酸に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出することができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法においては、検体中のインドキシル硫酸と、固相化された競合インドキシル硫酸とが、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合するため、検体中のインドキシル硫酸の量が多いとシグナルが低くなり、検体中のインドキシル硫酸の量が少ないとシグナルが高くなる。
《検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)の同時の実施》
本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)を同時に行うことができる。
具体的には、前処理検体、抗インドキシル硫酸抗体及び固相化されたインドキシル硫酸を、固相化不溶性担体上で、同時に接触させる工程である。
反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)を同時に行うことができる。
具体的には、前処理検体、抗インドキシル硫酸抗体及び固相化されたインドキシル硫酸を、固相化不溶性担体上で、同時に接触させる工程である。
反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、それぞれの工程の間に固相化不溶性担体を洗浄することができる。
[1−2]抗体固相化法
本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む。
本明細書において、「抗インドキシル硫酸抗体が固相化された固相化不溶性担体」とは、抗インドキシル硫酸抗体が直接不溶性担体に固相化されたもののみではなく、抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。具体的には、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体(例えば、抗マウス抗体)を不溶性担体に固相化し、それを介して、マウス抗インドキシル硫酸抗体を不溶性担体に固相化してもよい。また、アビジンを不溶性担体に固相化し、それを介してビオチン標識抗インドキシル硫酸抗体を固相化してもよい。
また、本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、を含む。
更に、本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体を、標識インドキシル硫酸及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、を含む。
本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む。
本明細書において、「抗インドキシル硫酸抗体が固相化された固相化不溶性担体」とは、抗インドキシル硫酸抗体が直接不溶性担体に固相化されたもののみではなく、抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。具体的には、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体(例えば、抗マウス抗体)を不溶性担体に固相化し、それを介して、マウス抗インドキシル硫酸抗体を不溶性担体に固相化してもよい。また、アビジンを不溶性担体に固相化し、それを介してビオチン標識抗インドキシル硫酸抗体を固相化してもよい。
また、本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、を含む。
更に、本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法は、(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、(2)前記前処理検体を、標識インドキシル硫酸及び抗インドキシル硫酸抗体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法、を含む。
《前処理工程(1)》
抗体固相化法における前処理工程(1)は、抗原固相化法における前処理工程(1)と同じように行うことができる。
抗体固相化法における前処理工程(1)は、抗原固相化法における前処理工程(1)と同じように行うことができる。
《検体−抗原反応工程(2)》
抗体固相化法における検体−抗原反応工程(2)は、前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。
本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、反応緩衝液に検体に含まれているアルブミン以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、本工程においては、標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。ここで、例えば検体としてヒト血清を用いた場合、前記前処理検体が、除タンパク質を行っている場合は、ヒト血清アルブミンが除去されているため、前処理検体及び標識インドキシル硫酸の混合液は、実質的にアルブミンを含まない。一方、前記前処理検体が、前処理液による処理を行っているが、除タンパク質を行っていない場合は、ヒト血清アルブミンが除去されていないため、アルブミンの存在下で、前処理検体及び標識インドキシル硫酸が接触することになる。しかしながら、標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液に外部からのアルブミンが添加されていないため、外因性アルブミン非存在下で、前処理検体及び標識インドキシル硫酸が接触している。
なお、本工程において用いる緩衝液は、タンパク質を含まなくてもよいが、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
抗体固相化法における検体−抗原反応工程(2)は、前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。
本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、反応緩衝液に検体に含まれているアルブミン以外の外部の哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、本工程においては、標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。換言すれば、本発明の効果が得られる量の哺乳類アルブミンを含んでもよい。ここで、例えば検体としてヒト血清を用いた場合、前記前処理検体が、除タンパク質を行っている場合は、ヒト血清アルブミンが除去されているため、前処理検体及び標識インドキシル硫酸の混合液は、実質的にアルブミンを含まない。一方、前記前処理検体が、前処理液による処理を行っているが、除タンパク質を行っていない場合は、ヒト血清アルブミンが除去されていないため、アルブミンの存在下で、前処理検体及び標識インドキシル硫酸が接触することになる。しかしながら、標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液に外部からのアルブミンが添加されていないため、外因性アルブミン非存在下で、前処理検体及び標識インドキシル硫酸が接触している。
なお、本工程において用いる緩衝液は、タンパク質を含まなくてもよいが、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」、「界面活性剤」、「哺乳類アルブミン」は、前記抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」に記載の「反応緩衝液」、「界面活性剤」、「哺乳類アルブミン」と同じものである。
(標識インドキシル硫酸)
本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法に用いる標識インドキシル硫酸は、抗インドキシル硫酸抗体に結合することができる限りにおいて限定されるものではなく、例えば遊離のインドキシル硫酸でもよく、担体タンパク質に結合したものでもよい。担体タンパク質としては、哺乳類アルブミン以外のタンパク質(インドキシル硫酸との結合性が無いもの)であれば、特に限定されるものではないが、例えばトランスフェリン、キーホールリンペットヘモシアニン、チログロブリン、オボアルブミン、又は免疫グロブリンなどを挙げることができる。担体タンパク質への結合方法も、通常の方法に従って行うことができる。
本発明の抗体固相化法による、インドキシル硫酸の測定方法に用いる標識インドキシル硫酸は、抗インドキシル硫酸抗体に結合することができる限りにおいて限定されるものではなく、例えば遊離のインドキシル硫酸でもよく、担体タンパク質に結合したものでもよい。担体タンパク質としては、哺乳類アルブミン以外のタンパク質(インドキシル硫酸との結合性が無いもの)であれば、特に限定されるものではないが、例えばトランスフェリン、キーホールリンペットヘモシアニン、チログロブリン、オボアルブミン、又は免疫グロブリンなどを挙げることができる。担体タンパク質への結合方法も、通常の方法に従って行うことができる。
(標識物質)
標識インドキシル硫酸に用いる標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼなどを挙げることができる。また酵素以外にも、標識物質として、アクリジニウム誘導体などの発光物質、ローダミン、フルオレセインイソチアシアネート(FITC)、又はユーロピウムなどの蛍光物質、3H、14C、又はI125などの放射性物質などを使用することができる。
標識インドキシル硫酸に用いる標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリフォスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼなどを挙げることができる。また酵素以外にも、標識物質として、アクリジニウム誘導体などの発光物質、ローダミン、フルオレセインイソチアシアネート(FITC)、又はユーロピウムなどの蛍光物質、3H、14C、又はI125などの放射性物質などを使用することができる。
検体−抗原反応工程(2)における、前処理検体及び標識インドキシル硫酸の容量は、特に限定されるものではないが、例えば20μL〜500μL程度で行うことができる。また、前処理検体及び標識インドキシル硫酸の比も限定されるものではないが1:10〜10:1程度の比で混合させ、接触させることができる。標識インドキシル硫酸の濃度も、適宜決定することが可能であり、特に限定されるものではないが、例えば0.01μg/mL〜100μg/mLの濃度を用いることが可能であり、好ましくは0.1μg/mL〜10μg/mLであり、より好ましくは0.5μg/mL〜5μg/mLである。
前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の接触時間も、特に限定されないが、30分〜一昼夜で接触させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、接触温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体の接触時間も、特に限定されないが、30分〜一昼夜で接触させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、接触温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
《固相化抗体−標識IS反応工程(3)》
固相化抗体−標識IS反応工程(3)は、前記検体抗体反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。
本工程においては、抗インドキシル硫酸抗体を固相化した不溶性担体に前記検体−抗原反応工程(2)において得られた検体抗原反応液を、実質的な外因性アルブミン非存在下で接触させる。本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、検体−抗原反応工程(2)と同じように、反応緩衝液に外部から哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、検体−抗原反応工程(2)で用いた標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。また、本工程において、検体−抗原反応工程(2)で得られた検体抗原反応液を、固相化不溶性担体に添加する場合に、更に反応緩衝液を加える場合も、外部からの哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液を用いる。
なお、本工程において用いる緩衝液は、タンパク質を含まなくてもよいが、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
本工程で用いる反応緩衝液は、前記抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された反応緩衝液を用いることができる。
固相化抗体−標識IS反応工程(3)は、前記検体抗体反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる工程である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。
本工程においては、抗インドキシル硫酸抗体を固相化した不溶性担体に前記検体−抗原反応工程(2)において得られた検体抗原反応液を、実質的な外因性アルブミン非存在下で接触させる。本明細書において、「実質的な外因性哺乳類アルブミン非存在下で接触させる」とは、検体−抗原反応工程(2)と同じように、反応緩衝液に外部から哺乳類アルブミンを実質的に添加しないことを意味するものである。すなわち、検体−抗原反応工程(2)で用いた標識インドキシル硫酸を希釈する反応緩衝液が、本発明の十分な効果が得られない量の外部からの哺乳類アルブミンを含まないことを意味する。また、本工程において、検体−抗原反応工程(2)で得られた検体抗原反応液を、固相化不溶性担体に添加する場合に、更に反応緩衝液を加える場合も、外部からの哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液を用いる。
なお、本工程において用いる緩衝液は、タンパク質を含まなくてもよいが、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
本工程で用いる反応緩衝液は、前記抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された反応緩衝液を用いることができる。
《固相化不溶性担体》
本工程で用いる固相化不溶性担体は、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。用いる不溶性担体は、通常の免疫測定方法において用いるものであれば限定されず、イムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、例えば96ウエル又は384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートを用いることができる。
本工程で用いる固相化不溶性担体は、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。緩衝液は、特に限定されず、抗体固相化法において記載されている「反応緩衝液」を限定せずに、用いることができる。用いる不溶性担体は、通常の免疫測定方法において用いるものであれば限定されず、イムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、例えば96ウエル又は384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートを用いることができる。
(抗インドキシル硫酸抗体)
固相化に用いる抗インドキシル硫酸抗体は、前記抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された抗インドキシル硫酸抗体を用いることができる。
抗インドキシル硫酸抗体を溶解させる緩衝液も特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。
固相化の条件も、免疫測定法において、通常抗体を不溶性担体に固相化する条件に従って行うことができるが、例えば、不溶性担体として96ウエルプレートを用いる場合、100ng〜10μg/mLの濃度の抗インドキシル硫酸抗体を、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化することができる。
固相化に用いる抗インドキシル硫酸抗体は、前記抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載された抗インドキシル硫酸抗体を用いることができる。
抗インドキシル硫酸抗体を溶解させる緩衝液も特に限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。
固相化の条件も、免疫測定法において、通常抗体を不溶性担体に固相化する条件に従って行うことができるが、例えば、不溶性担体として96ウエルプレートを用いる場合、100ng〜10μg/mLの濃度の抗インドキシル硫酸抗体を、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化することができる。
(ブロッキング液)
ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを含まないものであるが、抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載されたブロッキング液を用い、同様にブロッキングすることができる。
本工程において用いる緩衝液は、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを含まないものであるが、抗原固相化法の「検体−抗体反応工程(2)」の欄に記載されたブロッキング液を用い、同様にブロッキングすることができる。
本工程において用いる緩衝液は、好ましくは、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含む。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
《検出工程(4)》
検出工程(4)は、固相化不溶性担体に固相化された抗インドキシル硫酸抗体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程である。標識インドキシル硫酸の検出は、標識インドキシル硫酸の標識をシグナルとして検出する。すなわち、検出工程(4)の1つの態様は、標識インドキシル硫酸の標識を検出する工程であり、具体的には固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸のシグナルを検出する工程である。
なお、インドキシル硫酸と担体とが結合したものを用いる場合は、インドキシル硫酸を直接標識せず、担体を標識したり、又は担体に対する標識抗体を用いてシグナルを検出することが可能であるが、本明細書においては、このような態様も標識インドキシル硫酸の検出に含まれるものである。
検出工程(4)は、固相化不溶性担体に固相化された抗インドキシル硫酸抗体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程である。標識インドキシル硫酸の検出は、標識インドキシル硫酸の標識をシグナルとして検出する。すなわち、検出工程(4)の1つの態様は、標識インドキシル硫酸の標識を検出する工程であり、具体的には固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸のシグナルを検出する工程である。
なお、インドキシル硫酸と担体とが結合したものを用いる場合は、インドキシル硫酸を直接標識せず、担体を標識したり、又は担体に対する標識抗体を用いてシグナルを検出することが可能であるが、本明細書においては、このような態様も標識インドキシル硫酸の検出に含まれるものである。
本発明の抗体固相化法における検出工程(4)では、前記抗原固相化法の「検出工程(4)」の欄に記載された「標識物質及び反応基質」、「検出用反応緩衝液」を用いることが可能である。
(シグナルの検出)
本発明の抗体固相化法における検出工程(4)においては、蛍光物質、放射性物質、酵素に対する基質、及び発光誘導物質などのシグナルを検出することにより、固相化した抗インドキシル硫酸抗体に結合した標識インドキシル硫酸を検出することができる。
本発明の抗体固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体中のインドキシル硫酸と、標識インドキシル硫酸(競合インドキシル硫酸)とが、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合するため、検体中のインドキシル硫酸の量が多いとシグナルが低くなり、検体中のインドキシル硫酸の量が少ないとシグナルが高くなる。
本発明の抗体固相化法における検出工程(4)においては、蛍光物質、放射性物質、酵素に対する基質、及び発光誘導物質などのシグナルを検出することにより、固相化した抗インドキシル硫酸抗体に結合した標識インドキシル硫酸を検出することができる。
本発明の抗体固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体中のインドキシル硫酸と、標識インドキシル硫酸(競合インドキシル硫酸)とが、抗インドキシル硫酸抗体との結合において競合するため、検体中のインドキシル硫酸の量が多いとシグナルが低くなり、検体中のインドキシル硫酸の量が少ないとシグナルが高くなる。
《検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)の同時の実施》
本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)を同時に行うことができる。
具体的には、前処理検体、標識インドキシル硫酸及び固相化された抗インドキシル硫酸抗体を、固相化不溶性担体上で、同時に接触させる工程である。
反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)を同時に行うことができる。
具体的には、前処理検体、標識インドキシル硫酸及び固相化された抗インドキシル硫酸抗体を、固相化不溶性担体上で、同時に接触させる工程である。
反応時間は、特に限定されないが、30分〜一昼夜で反応させることができるが、好ましくは30分〜2時間である。また、反応温度も特に限定されず、例えば4℃〜40℃程度で行うことが可能であるが、好ましくは30〜37℃である。
本発明の抗体固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法においては、それぞれの工程の間に固相化不溶性担体を洗浄することができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、従来のインドキシル硫酸の測定方法において、インドキシル硫酸の測定を阻害していたアルブミンの影響を抑制するものである。従って、本発明は、
(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、
(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法におけるアルブミンの測定阻害の抑制方法に関するものである。
また、本発明は、
(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、
(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法おけるアルブミンの測定阻害の抑制方法に関するものである。
(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、
(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法におけるアルブミンの測定阻害の抑制方法に関するものである。
また、本発明は、
(1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、
(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法おけるアルブミンの測定阻害の抑制方法に関するものである。
[2]尿毒症の診断方法
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、尿毒症の診断方法として用いることができる。本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、尿毒症の診断補助方法として用いることができる。また、本発明の尿毒症の診断方法は、検体(例えば、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、唾液、尿、涙、汗、乳汁又は組織の抽出液)を体内から分離し、in vitroで、インドキシル硫酸を測定することによって行うものである。更に、本発明の尿毒症の診断方法は、尿毒症の診断に必要な情報を提供するために、インドキシル硫酸を測定するものであり、医師の臨床的判断を含まないものである。
体内のインドキシル硫酸が上昇する尿毒症としては、慢性腎不全、急性腎不全等、各種腎臓疾患を挙げることができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、尿毒症の診断方法として用いることができる。本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、尿毒症の診断補助方法として用いることができる。また、本発明の尿毒症の診断方法は、検体(例えば、血液、血清、血漿、リンパ液、組織液、唾液、尿、涙、汗、乳汁又は組織の抽出液)を体内から分離し、in vitroで、インドキシル硫酸を測定することによって行うものである。更に、本発明の尿毒症の診断方法は、尿毒症の診断に必要な情報を提供するために、インドキシル硫酸を測定するものであり、医師の臨床的判断を含まないものである。
体内のインドキシル硫酸が上昇する尿毒症としては、慢性腎不全、急性腎不全等、各種腎臓疾患を挙げることができる。
前記抗インドキシル硫酸抗体は、尿毒症の診断(方法)における使用のための抗体として用いることができる。
[3]固相化不溶性担体
本発明の固相化不溶性担体は、(A)インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、又は(B)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。
なお、前記固相化不溶性担体(B)は、抗インドキシル硫酸抗体が直接不溶性担体に固相化されたもののみではなく、抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。具体的には、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体(例えば、抗マウス抗体)を不溶性担体に固相化し、それを介して、マウス抗インドキシル硫酸抗体を不溶性担体に固相化してもよい。また、アビジンを不溶性担体に固相化し、それを介してビオチン標識抗インドキシル硫酸抗体を固相化してもよい。
前記固相化不溶性担体(A)は、本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法に用いることができるものであり、固相化不溶性担体(B)は、本発明の抗体固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法に用いることができるものである。
本発明の固相化不溶性担体(A)に用いる「インドキシル硫酸」及び「ブロッキング液」は、前記「[1]インドキシル硫酸の測定方法」に記載の「インドキシル硫酸」及び「ブロッキング液」を用いることができる。本発明の固相化不溶性担体(A)に用いる「抗インドキシル硫酸抗体」及び「ブロッキング液」は、前記「[1]インドキシル硫酸の測定方法」に記載の「抗インドキシル硫酸抗体」及び「ブロッキング液」を用いることができる。また、固相化不溶性担体に用いる不溶性担体は、通常の免疫測定法に用いる不溶性担体を制限せずに用いることができるが、例えばイムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、96ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレート、及び384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートなどを用いることができる。
本発明の固相化不溶性担体は、(A)インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、又は(B)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体である。
なお、前記固相化不溶性担体(B)は、抗インドキシル硫酸抗体が直接不溶性担体に固相化されたもののみではなく、抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。具体的には、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体(例えば、抗マウス抗体)を不溶性担体に固相化し、それを介して、マウス抗インドキシル硫酸抗体を不溶性担体に固相化してもよい。また、アビジンを不溶性担体に固相化し、それを介してビオチン標識抗インドキシル硫酸抗体を固相化してもよい。
前記固相化不溶性担体(A)は、本発明の抗原固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法に用いることができるものであり、固相化不溶性担体(B)は、本発明の抗体固相化法によるインドキシル硫酸の測定方法に用いることができるものである。
本発明の固相化不溶性担体(A)に用いる「インドキシル硫酸」及び「ブロッキング液」は、前記「[1]インドキシル硫酸の測定方法」に記載の「インドキシル硫酸」及び「ブロッキング液」を用いることができる。本発明の固相化不溶性担体(A)に用いる「抗インドキシル硫酸抗体」及び「ブロッキング液」は、前記「[1]インドキシル硫酸の測定方法」に記載の「抗インドキシル硫酸抗体」及び「ブロッキング液」を用いることができる。また、固相化不溶性担体に用いる不溶性担体は、通常の免疫測定法に用いる不溶性担体を制限せずに用いることができるが、例えばイムノアッセイ用マイクロプレート、ビーズ、又は磁性粒子を挙げることができる。不溶性担体の材質も特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子、その他ニトロセルロース、紙、アガロース及びこれらの組み合わせ等を挙げることができる。より具体的には、96ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレート、及び384ウエルのイムノアッセイ用マイクロプレートなどを用いることができる。
《固相化不溶性担体(A)の製造方法》
固相化不溶性担体(A)の製造方法は、(1)不溶性担体にインドキシル硫酸を固相化する工程、及び(2)哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングする工程、を含む。
固相化不溶性担体(A)の製造方法は、(1)不溶性担体にインドキシル硫酸を固相化する工程、及び(2)哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングする工程、を含む。
固相化工程(1)は、不溶性担体にインドキシル硫酸を含む緩衝液を接触させて、インドキシル硫酸を結合させるものである。インドキシル硫酸を溶解させる緩衝液は、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。これらの緩衝液に、担体タンパク質に結合したインドキシル硫酸(例えば、トランスフェリンに結合したインドキシル硫酸)を、100ng〜10μg/mLの濃度に溶解し、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化する。
ブロッキング工程(2)は、インドキシル硫酸が固相化された不溶性担体に、ブロッキング液を接触させ、不溶性担体の表面にブロッキングを行うものである。ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを実質的に含まないものである限りにおいて、限定されるものではないが、タンパク質を含まないものが好ましい。具体的には、トリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができる。しかしながら、効果的なブロッキングを行うために、アミド基を有する化合物を含む緩衝液が好ましく、特にはトリス系緩衝液が好ましい。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
このようなブロッキング液を、例えば96ウエルプレートの場合、50μL〜300μL添加し、例えば4℃〜37℃、10分〜一昼夜の間、静置することによってブロッキングを行うことができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
このようなブロッキング液を、例えば96ウエルプレートの場合、50μL〜300μL添加し、例えば4℃〜37℃、10分〜一昼夜の間、静置することによってブロッキングを行うことができる。
《固相化不溶性担体(B)の製造方法》
固相化不溶性担体(B)の製造方法は、(1)不溶性担体に抗インドキシル硫酸抗体を固相化する工程、及び(2)哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングする工程、を含む。
固相化不溶性担体(B)の製造方法は、(1)不溶性担体に抗インドキシル硫酸抗体を固相化する工程、及び(2)哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングする工程、を含む。
固相化工程(1)は、不溶性担体に抗インドキシル硫酸抗体を含む緩衝液を接触させて、抗インドキシル硫酸抗体を結合させるものである。抗インドキシル硫酸抗体を溶解させる緩衝液は、限定されるものではないが、例えばトリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができるが、特にはトリス系緩衝液が好ましい。トリス系緩衝液としては、限定されるものではないが、トリス塩酸緩衝液、TE緩衝液、TAE緩衝液、TBE緩衝液、又はトリス緩衝生理食塩水を挙げることができる。これらの緩衝液に、抗インドキシル硫酸抗体を、100ng〜10μg/mLの濃度に溶解し、50μL〜200μL/ウエルの容量で、4℃、O/Nで固相化する。
なお、前記のように抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体の固相化は、前記の抗インドキシル硫酸抗体の固相化と同様に行うことができる。また、アビジンの不溶性担体への固相化及び抗インドキシル硫酸抗体のビオチン標識は、常法に従って行うことができる。
なお、前記のように抗インドキシル硫酸抗体に親和性のある成分(例えば、抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体)を介して、抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたもの、又はアビジン及びビオチンなどの結合を介して抗インドキシル硫酸抗体が不溶性担体に固相化されたものを含む。抗インドキシル硫酸抗体に対する抗体の固相化は、前記の抗インドキシル硫酸抗体の固相化と同様に行うことができる。また、アビジンの不溶性担体への固相化及び抗インドキシル硫酸抗体のビオチン標識は、常法に従って行うことができる。
ブロッキング工程(2)は、抗インドキシル硫酸抗体が固相化された不溶性担体に、ブロッキング液を接触させ、不溶性担体の表面にブロッキングを行うものである。ブロッキング液は、哺乳類アルブミンを実質的に含まないものである限りにおいて、限定されるものではない。具体的には、トリス系緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(Phosphate Buffered Saline;PBS)、MES緩衝液、MOPS緩衝液、MOPSO緩衝液、HEPES緩衝液、TES緩衝液、Tricine緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、ACES緩衝液、PIPES緩衝液、BES緩衝液、DIPSO緩衝液、TAPSO緩衝液、POPSO緩衝液、HEPPS緩衝液、HEPPSO緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液、CHES緩衝液、CAPS緩衝液、Imidazole−HCl緩衝液、Glycylglycine緩衝液、又はGlycinamide緩衝液を挙げることができる。
また、ブロッキング液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができる。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
このようなブロッキング液を、例えば96ウエルプレートの場合、50μL〜300μL添加し、例えば4℃〜37℃、10分〜一昼夜の間、静置することによってブロッキングを行うことができる。
また、ブロッキング液は、哺乳類アルブミン以外のタンパク質を含むことができる。哺乳類アルブミン以外のタンパク質は、限定されるものではないが、例えばゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、又は市販のブロッキング剤などを用いることができる。
また、前記ブロッキング液は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、及び又は両性イオン系を挙げることができるが、抗原抗体反応を阻害しない非イオン系界面活性剤が好ましく、特にはTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
このようなブロッキング液を、例えば96ウエルプレートの場合、50μL〜300μL添加し、例えば4℃〜37℃、10分〜一昼夜の間、静置することによってブロッキングを行うことができる。
[4]インドキシル硫酸の測定キット
本発明のインドキシル硫酸の測定キットは、(1)前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、を含む。
固相化不溶性担体(A)及び固相化不溶性担体(B)は、前記「[2]固相化不溶性担体」に記載のものを含むことができる。
本発明のインドキシル硫酸の測定キットは、(1)前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、を含む。
固相化不溶性担体(A)及び固相化不溶性担体(B)は、前記「[2]固相化不溶性担体」に記載のものを含むことができる。
(前処理液)
前処理液は、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、用いることのできるものであり、検体中のインドキシル硫酸と哺乳類アルブミンとの結合を弱め、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を促進することのできるものである。具体的には、界面活性剤を含む緩衝液を挙げることができる。界面活性剤としては、限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、両性イオン系を挙げることができるが、特には非イオン系であるTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
前処理液は、本発明のインドキシル硫酸の測定方法において、用いることのできるものであり、検体中のインドキシル硫酸と哺乳類アルブミンとの結合を弱め、インドキシル硫酸と抗インドキシル硫酸抗体との結合を促進することのできるものである。具体的には、界面活性剤を含む緩衝液を挙げることができる。界面活性剤としては、限定されるものではないが、非イオン系、陰イオン系、陽イオン系、両性イオン系を挙げることができるが、特には非イオン系であるTriton X、Tween、又はPluronicが好ましい。
また、界面活性剤の濃度も、特に限定されるものではないが、好ましくは0.002〜2重量%であり、より好ましくは0.008〜0.5重量%であり、最も好ましくは0.02〜0.2重量%である。
(除タンパク質試薬)
除タンパク質試薬は、検体中のインドキシル硫酸を実質的に除去せず、アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去できる限りにおいて、限定されるものではないが、公知の除タンパク試薬を制限なく用いることが可能である。除タンパク質処理の原理は、例えばHPLCの前処理に用いられている方法を使用することができる。具体的には、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法、分子サイズの違いを利用して物理的に除去する方法、又はアフィニティー法を挙げることができるが、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法が好ましい。タンパク質を不溶化させる処理により、インドキシル硫酸とアルブミンとの結合を乖離させる効果もあるからである。除タンパク質試薬としては、市販の試薬を用いることも可能であり、例えばシロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を本発明のキットに含めてもよい。
除タンパク質試薬は、検体中のインドキシル硫酸を実質的に除去せず、アルブミンを含むタンパク質を実質的に除去できる限りにおいて、限定されるものではないが、公知の除タンパク試薬を制限なく用いることが可能である。除タンパク質処理の原理は、例えばHPLCの前処理に用いられている方法を使用することができる。具体的には、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法、分子サイズの違いを利用して物理的に除去する方法、又はアフィニティー法を挙げることができるが、タンパク質を変性させ不溶化して除去する方法が好ましい。タンパク質を不溶化させる処理により、インドキシル硫酸とアルブミンとの結合を乖離させる効果もあるからである。除タンパク質試薬としては、市販の試薬を用いることも可能であり、例えばシロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を本発明のキットに含めてもよい。
本発明の測定キットは、固相化不溶性担体(A)を含む場合は、抗インドキシル硫酸抗体を含む。また、固相化不溶性担体(B)を含む場合は、標識インドキシル硫酸を含む。抗インドキシル硫酸抗体又は標識インドキシル硫酸は、前記「[1]インドキシル硫酸の測定方法」に記載の抗インドキシル硫酸抗体又は標識インドキシル硫酸を用いることができる。更に、本発明の測定キットは、血中のインドキシル硫酸を特異的に測定できる旨を明記した使用説明書を含むことができる。このような記載は、分析キットの容器に付されていてもよい。
[5]尿毒症診断キット
本発明のインドキシル硫酸測定キットは、尿毒症の診断キットとして、用いることができる。従って、本発明は(1)前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬を含む尿毒症の診断キットに関する。前記尿毒症の診断キットは、固相化不溶性担体(A)を含む場合は、抗インドキシル硫酸抗体を含み、固相化不溶性担体(B)を含む場合は、標識インドキシル硫酸を含むことができる。
本発明のインドキシル硫酸測定キットは、尿毒症の診断キットとして、用いることができる。従って、本発明は(1)前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬を含む尿毒症の診断キットに関する。前記尿毒症の診断キットは、固相化不溶性担体(A)を含む場合は、抗インドキシル硫酸抗体を含み、固相化不溶性担体(B)を含む場合は、標識インドキシル硫酸を含むことができる。
本発明のインドキシル硫酸測定キットは、尿毒症の診断に用いることができる。従って、本発明は(1)前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)、及び(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬を含むインドキシル硫酸測定キットの尿毒症の診断への使用に関する。更に、前記インドキシル硫酸測定キットは、固相化不溶性担体(A)を含む場合は、抗インドキシル硫酸抗体を含み、固相化不溶性担体(B)を含む場合は、標識インドキシル硫酸を含むことができる。
抗インドキシル硫酸抗体、又は標識インドキシル硫酸は、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造に使用することができる。従って、本発明は抗インドキシル硫酸抗体又は標識インドキシル硫酸の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。
また、前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)は、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造に使用することができる。従って、本発明は、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。更に本発明は、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。
更に、前記検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬は、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造に使用することができる。従って、本発明は、検体中のアルブミンを前処理する前処理液の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。更に、本発明は、検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬の尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。
更に、本発明は、(1)抗インドキシル硫酸抗体、(2)インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用に関する。
更に、本発明は、(1)標識インドキシル硫酸、(2)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用に関する。
また、前記固相化不溶性担体(A)又は固相化不溶性担体(B)は、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造に使用することができる。従って、本発明は、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。更に本発明は、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。
更に、前記検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬は、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造に使用することができる。従って、本発明は、検体中のアルブミンを前処理する前処理液の、尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。更に、本発明は、検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬の尿毒症の診断キット(インドキシル硫酸測定キット)の製造への使用に関する。
更に、本発明は、(1)抗インドキシル硫酸抗体、(2)インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用に関する。
更に、本発明は、(1)標識インドキシル硫酸、(2)抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体、及び(3)検体中のアルブミンを前処理する前処理液及び/又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、からなる群から選択される1つ以上の、尿毒症の診断キットの製造への使用に関する。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《製造例1:リンカー付与インドキシル硫酸の調製》
1−(2’,3’−エポキシプロピル)インドキシル硫酸ナトリウムの調製
市販のインドキシル硫酸カリウム塩1.00gをジメチルホルムアミド(以下、DMFという)20mLに溶解し水素化ナトリウム(60%、油性物)222mgを加え、室温で1時間攪拌した。混合物にエピクロロヒドリン934μLを加えて室温で5.5時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加えて反応を停止した後に溶媒を留去した。残渣にメタノールを加え、不溶分を除去した。濾液の溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Kieselgel60,40g,クロロホルム/メタノール=10/1〜10/2)によって精製し、標記の化合物(1)749mg(64%)を淡黄色泡状物として得た。MS(FAB.,negative)m/z=268[M−23]−1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):2.59(dd,1H),2.77(dd,1H),3.17(m,1H),4.11(dd,1H),4.43(dd,1H),6.96(t,1H),7.08(t,1H),7.16(s,1H),7.44(d,1H),7.50(d,1H).
1−(2’,3’−エポキシプロピル)インドキシル硫酸ナトリウムの調製
市販のインドキシル硫酸カリウム塩1.00gをジメチルホルムアミド(以下、DMFという)20mLに溶解し水素化ナトリウム(60%、油性物)222mgを加え、室温で1時間攪拌した。混合物にエピクロロヒドリン934μLを加えて室温で5.5時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を加えて反応を停止した後に溶媒を留去した。残渣にメタノールを加え、不溶分を除去した。濾液の溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Kieselgel60,40g,クロロホルム/メタノール=10/1〜10/2)によって精製し、標記の化合物(1)749mg(64%)を淡黄色泡状物として得た。MS(FAB.,negative)m/z=268[M−23]−1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):2.59(dd,1H),2.77(dd,1H),3.17(m,1H),4.11(dd,1H),4.43(dd,1H),6.96(t,1H),7.08(t,1H),7.16(s,1H),7.44(d,1H),7.50(d,1H).
《製造例2:インドキシル硫酸とトランスフェリン結合体の作製》
製造例1で得られたエポキシ体インドキシル硫酸とトランスフェリン(ヒト血清由来、SigmaCat.T−2252)との結合はあらかじめトランスフェリンにN−succimidyl−3−(2−pyridyldithio)propionate(フナコシCat.No.FM−0185−31)を用いてスルフヒドリル基を導入して、両者をモル比90:1(58.5mg−160mg/14mLリン酸緩衝液、0.1M,pH6.0,2.5mM EDTA)で混合して、96時間4℃で行い、反応後、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Ca++Mg++不含、pH7.4)に対して透析を24時間、4℃で行い、内液を遠心(5000xg,10分)して不溶物を除去した。蛋白質への結合量は推定で、トランスフェリンで2分子であった。結合数の推定は蛋白質1mg/mL当りの275nmの吸収増加からの計算で行った。蛋白質の定量は色素法(プロテインアッセイキット、日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ、Cat.No.500−0001)で行い、275nmは1mg/mLの値をトランスフェリンでは0.9、エポキシ体インドキシル硫酸では20で計算した。
製造例1で得られたエポキシ体インドキシル硫酸とトランスフェリン(ヒト血清由来、SigmaCat.T−2252)との結合はあらかじめトランスフェリンにN−succimidyl−3−(2−pyridyldithio)propionate(フナコシCat.No.FM−0185−31)を用いてスルフヒドリル基を導入して、両者をモル比90:1(58.5mg−160mg/14mLリン酸緩衝液、0.1M,pH6.0,2.5mM EDTA)で混合して、96時間4℃で行い、反応後、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Ca++Mg++不含、pH7.4)に対して透析を24時間、4℃で行い、内液を遠心(5000xg,10分)して不溶物を除去した。蛋白質への結合量は推定で、トランスフェリンで2分子であった。結合数の推定は蛋白質1mg/mL当りの275nmの吸収増加からの計算で行った。蛋白質の定量は色素法(プロテインアッセイキット、日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ、Cat.No.500−0001)で行い、275nmは1mg/mLの値をトランスフェリンでは0.9、エポキシ体インドキシル硫酸では20で計算した。
《製造例3:抗インドキシル硫酸マウスモノクローナル抗体の作製》
前記製造例2で調整したインドキシル硫酸抗原(トランスフェリン−IS)を等量の完全フロイントアジュバントと混和し、インドキシル硫酸換算で、4〜6週令のBALB/cマウスに10μg腹腔内投与した。不完全フロイントアジュバントで1週間後に10μg追加免疫を行い、更に2回追加免疫を繰り返した。
前記製造例2で調整したインドキシル硫酸抗原(トランスフェリン−IS)を等量の完全フロイントアジュバントと混和し、インドキシル硫酸換算で、4〜6週令のBALB/cマウスに10μg腹腔内投与した。不完全フロイントアジュバントで1週間後に10μg追加免疫を行い、更に2回追加免疫を繰り返した。
最終免疫後3日目に、このマウスより脾臓を無菌的に摘出し、ハサミ及びピンセットを用いて脾臓を個々の細胞にほぐし、RPMI−1640培地で3回洗浄した。対数増殖期のマウス骨髄腫細胞株P3U1をRPMI−1640培地で3回洗浄後、該細胞と脾臓細胞を1:10の細胞数比で混合した。200xg、5分間遠心分離後、上清を除去し、細胞隗を緩やかに混合しながら50%ポリエチレングリコール(PEG)1500(ロッシュ社)1mLをゆっくりと加え、更にRPMI−1640培地9mLを加えて細胞融合させた。
融合細胞は、遠心分離(200xg、5分間)によってPEGを除いた後、10%ウシ胎児血清及びヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジン(HAT)を含むRPMI−1640培地に懸濁し、96ウエル細胞培養プレートに播種した。7日間培養してハイブリドーマのみを増殖させた後、抗体を産生するクローンをELISA法により検索し、目的の反応特異性を有するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得た。
得られたハイブリドーマについて、限界希釈法により単一クローンとし、抗体産生ハイブリドーマ(9A2F6)を樹立した。得られたモノクローナル抗体(9A2F6)のアイソタイプは、IgG2bであった。
得られたハイブリドーマについて、限界希釈法により単一クローンとし、抗体産生ハイブリドーマ(9A2F6)を樹立した。得られたモノクローナル抗体(9A2F6)のアイソタイプは、IgG2bであった。
《モノクローナル抗体の可変領域遺伝子の塩基配列の決定》
9A2F6抗体を産生するハイブリドーマから、定法によりtotal RNAを抽出し、オリゴdTプライマーを用いて逆転写反を行い、cDNAを作製した。得られたcDNAから、可変領域遺伝子を増幅するためにmouse Ig primer set(Novagen社)を用いて、そのプロトコールに従いPCRを行った。得られた抗体可変領域遺伝子はpCR2.1ベクターにTAクローニングして塩基配列を決定した。9A2F6の軽鎖可変領域ドメインの塩基配列を配列番号1に、アミノ酸配列を配列番号2に示し、重鎖可変領域ドメインのヌクレオチドの塩基配列を配列番号3に、アミノ酸配列を配列番号4に示す。
9A2F6抗体を産生するハイブリドーマから、定法によりtotal RNAを抽出し、オリゴdTプライマーを用いて逆転写反を行い、cDNAを作製した。得られたcDNAから、可変領域遺伝子を増幅するためにmouse Ig primer set(Novagen社)を用いて、そのプロトコールに従いPCRを行った。得られた抗体可変領域遺伝子はpCR2.1ベクターにTAクローニングして塩基配列を決定した。9A2F6の軽鎖可変領域ドメインの塩基配列を配列番号1に、アミノ酸配列を配列番号2に示し、重鎖可変領域ドメインのヌクレオチドの塩基配列を配列番号3に、アミノ酸配列を配列番号4に示す。
《比較例1》
本比較例では、前記の9A2F6を用い、血清にインドキシル硫酸を添加し、回収率を検討した。検体中のアルブミンの前処理は行っていないが、外因性哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液及び哺乳類アルブミンを含まないブロッキング液を用いた。
本比較例では、前記の9A2F6を用い、血清にインドキシル硫酸を添加し、回収率を検討した。検体中のアルブミンの前処理は行っていないが、外因性哺乳類アルブミンを含まない反応緩衝液及び哺乳類アルブミンを含まないブロッキング液を用いた。
(a)インドキシル硫酸添加検体の調製
ラット血清、及びヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ラット血清及びヒト血清に31.3μg/mL、15.6μg/mL、7.81μg/mL、3.90μg/mL、1.95μg/mL、0.98μg/mL、又は0.49μg/mLとなるように添加した。
ラット血清、及びヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ラット血清及びヒト血清に31.3μg/mL、15.6μg/mL、7.81μg/mL、3.90μg/mL、1.95μg/mL、0.98μg/mL、又は0.49μg/mLとなるように添加した。
(b)固相化プレートの製造
前記製造例2で得られたトランスフェリンに結合したインドキシル硫酸(以下、Tf−ISと称することがある)を、トリス緩衝液で1μg/mLに希釈した。ELISAプレート(IWASKI社)に、50ng/50μL/ウエルで添加し、4℃、O/N、静置することによって、インドキシル硫酸を固相化した。固相液を除去し、洗浄液(0.05% Tween20 in TBSで3回洗浄した。300μLのブロッキング液(Trisma base)を添加し、25℃、30分間、ブロッキングを行った。
前記製造例2で得られたトランスフェリンに結合したインドキシル硫酸(以下、Tf−ISと称することがある)を、トリス緩衝液で1μg/mLに希釈した。ELISAプレート(IWASKI社)に、50ng/50μL/ウエルで添加し、4℃、O/N、静置することによって、インドキシル硫酸を固相化した。固相液を除去し、洗浄液(0.05% Tween20 in TBSで3回洗浄した。300μLのブロッキング液(Trisma base)を添加し、25℃、30分間、ブロッキングを行った。
(c)インドキシル硫酸の測定
前記インドキシル硫酸添加検体(ラット血清及びヒト血清)50μLと、反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で1μg/mLに希釈した9A2F6モノクローナル抗体50μLを混合し、混合液を37℃で、90分間反応させた。前記固相化プレートのブロッキング液を除去し、混合液50μLをウエルに添加し、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、検出反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で、0.1μg/mLに希釈した抗マウスIgGウサギIgGFab’−HRPを50μL添加して、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、発色基質液(TMB)を50μL添加し、室温で15分間発色させた。反応停止液(1N H2SO4)を50μL添加し、反応を停止させた。吸光度をプレートリーダー(iMark、バイオラッド社)で測定した。結果を表1に示す。
前記インドキシル硫酸添加検体(ラット血清及びヒト血清)50μLと、反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で1μg/mLに希釈した9A2F6モノクローナル抗体50μLを混合し、混合液を37℃で、90分間反応させた。前記固相化プレートのブロッキング液を除去し、混合液50μLをウエルに添加し、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、検出反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で、0.1μg/mLに希釈した抗マウスIgGウサギIgGFab’−HRPを50μL添加して、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、発色基質液(TMB)を50μL添加し、室温で15分間発色させた。反応停止液(1N H2SO4)を50μL添加し、反応を停止させた。吸光度をプレートリーダー(iMark、バイオラッド社)で測定した。結果を表1に示す。
31.3μg/mLのインドキシル硫酸を添加した場合でも、ラット血清及びヒト血清において、回収率は、それぞれ32.9%と10.8%であり、非常に低かった。また7.81μg/mL以下では、全く測定ができなかった。
《参考例1》
本参考例では、ヒト血清の代わりに緩衝液を用い、ブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液にBSAを添加した場合の影響について検討を行った。
本参考例では、ヒト血清の代わりに緩衝液を用い、ブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液にBSAを添加した場合の影響について検討を行った。
(インドキシル硫酸添加検体の調製)
インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で500μg/mL〜61ng/mLまで2倍連続希釈した。
インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で500μg/mL〜61ng/mLまで2倍連続希釈した。
(固相化プレートの製造)
前記製造例2で得られたトランスフェリンに結合したTf−ISを、Trizma−base(SIGMA社)で1μg/mLに希釈した。ELISAプレート(IWAKI社)に、50ng/50μL/ウエルで添加し、4℃、O/N、静置することによって、インドキシル硫酸を固相化した。固相液を除去し、洗浄液(0.05%Tween20 in TBS)で3回洗浄した。300μLのBSAが添加されていないブロッキング液(Trisma base)、又はBSAが添加されたブロッキング液(1%BSA in PBS)を添加し、25℃、30分間、ブロッキングを行った。
前記製造例2で得られたトランスフェリンに結合したTf−ISを、Trizma−base(SIGMA社)で1μg/mLに希釈した。ELISAプレート(IWAKI社)に、50ng/50μL/ウエルで添加し、4℃、O/N、静置することによって、インドキシル硫酸を固相化した。固相液を除去し、洗浄液(0.05%Tween20 in TBS)で3回洗浄した。300μLのBSAが添加されていないブロッキング液(Trisma base)、又はBSAが添加されたブロッキング液(1%BSA in PBS)を添加し、25℃、30分間、ブロッキングを行った。
(インドキシル硫酸の測定)
前記インドキシル硫酸添加検体50μLと、BSAを添加した反応緩衝液(1%BSA、0.05%Tween20 in TBS)又はBSAを添加しない反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で1μg/mLに希釈した、9A2F6モノクローナル抗体、又は22−40−B5モノクローナル抗体50μLとを混合し、混合液を37℃で、90分間反応させた。固相化プレートのブロッキング液を除去し、混合液50μLをウエルに添加し、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、BSAを添加した反応緩衝液(1%BSA、0.05%Tween20 in TBS)又はBSAを添加しない検出反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で、0.1μg/mLに希釈した抗マウスIgGウサギIgGFab’−HRPを50μL添加して、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、発色基質液(TMB)を50μL添加し、室温で15分間発色させた。反応停止液(1N H2SO4)を50μL添加し、反応を停止させた。吸光度をプレートリーダー(iMark、バイオラッド社)で測定した。結果を図1に示す。
前記インドキシル硫酸添加検体50μLと、BSAを添加した反応緩衝液(1%BSA、0.05%Tween20 in TBS)又はBSAを添加しない反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で1μg/mLに希釈した、9A2F6モノクローナル抗体、又は22−40−B5モノクローナル抗体50μLとを混合し、混合液を37℃で、90分間反応させた。固相化プレートのブロッキング液を除去し、混合液50μLをウエルに添加し、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、BSAを添加した反応緩衝液(1%BSA、0.05%Tween20 in TBS)又はBSAを添加しない検出反応緩衝液(0.05%Tween20 in TBS)で、0.1μg/mLに希釈した抗マウスIgGウサギIgGFab’−HRPを50μL添加して、37℃で、45分間反応させた。洗浄液で3回洗浄し、発色基質液(TMB)を50μL添加し、室温で15分間発色させた。反応停止液(1N H2SO4)を50μL添加し、反応を停止させた。吸光度をプレートリーダー(iMark、バイオラッド社)で測定した。結果を図1に示す。
22−40−B5モノクローナル抗体では、BSAを添加したブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いた場合、感度が15.6μg/mLであった。一方、BSAを添加しないブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いた場合、感度が3.9μg/mLに上昇した。
また、22−40−B5モノクローナル抗体と比較して、9A2F6モノクローナル抗体を用いると、感度が0.49μg/mLに上昇した。
また、22−40−B5モノクローナル抗体と比較して、9A2F6モノクローナル抗体を用いると、感度が0.49μg/mLに上昇した。
以上の比較例1及び参考例1より、BSAを添加したブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液は、インドキシル硫酸の測定を阻害すること、及びラット血清及びヒト血清を用いた場合、インドキシル硫酸の測定が困難であることが分かった。
《実施例1》
本実施例では、ヒト血清を用いて、検体の除タンパク処理を行わず、BSAを添加しないブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いて、測定を行った。
ヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ヒト血清に25.0μg/mL、12.5μg/mL、6.25μg/mL、3.13μg/mL、0.78μg/mL、0.39μg/mL、又は0.20μg/mLとなるように添加した。
本実施例では、ヒト血清を用いて、検体の除タンパク処理を行わず、BSAを添加しないブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いて、測定を行った。
ヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ヒト血清に25.0μg/mL、12.5μg/mL、6.25μg/mL、3.13μg/mL、0.78μg/mL、0.39μg/mL、又は0.20μg/mLとなるように添加した。
(前処理液での処理)
前処理液での処理は、ヒト血清に、2倍容量以上の前処理液(免疫生物研究所)を添加した。
前処理液での処理は、ヒト血清に、2倍容量以上の前処理液(免疫生物研究所)を添加した。
(インドキシル硫酸の測定)
前処理液での処理を行った検体を用いたことを除いては、前記比較例1の「(c)インドキシル硫酸の測定」の操作を繰り返した。結果を表2に示す。
前処理液での処理を行った検体を用いたことを除いては、前記比較例1の「(c)インドキシル硫酸の測定」の操作を繰り返した。結果を表2に示す。
《実施例2》
本実施例では、ラット血清、及びヒト血清を用いて、検体の除タンパク処理を行い、更にBSAを添加しないブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いて、測定を行った。
本実施例では、ラット血清、及びヒト血清を用いて、検体の除タンパク処理を行い、更にBSAを添加しないブロッキング液、反応緩衝液、及び検出反応緩衝液を用いて、測定を行った。
(インドキシル硫酸添加検体の調製)
ラット血清及びヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ラット血清及びヒト血清に25.0μg/mL、12.5μg/mL、6.25μg/mL、3.13μg/mL、0.78μg/mL、0.39μg/mL、又は0.20μg/mLとなるように添加した。
ラット血清及びヒト血清に、インドキシル硫酸を添加して、測定用の検体を調整した。インドキシル硫酸(Alfer Aeser社)を、トリス緩衝液で希釈し、ラット血清及びヒト血清に25.0μg/mL、12.5μg/mL、6.25μg/mL、3.13μg/mL、0.78μg/mL、0.39μg/mL、又は0.20μg/mLとなるように添加した。
(除タンパク質)
除タンパク質は、シロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を用いて行った。プレートにアセトニトリル200μLを添加し、そして前記のインドキシル硫酸を添加したラット血清又はヒト血清50μLを添加した。1分間、攪拌を行い、マニホールドで吸引し、濾液を回収して凍結保存した。
除タンパク質は、シロッコ・プロテイン・プレシピテーション・プレート(Sirocco Protein Precipitation Plate)を用いて行った。プレートにアセトニトリル200μLを添加し、そして前記のインドキシル硫酸を添加したラット血清又はヒト血清50μLを添加した。1分間、攪拌を行い、マニホールドで吸引し、濾液を回収して凍結保存した。
(インドキシル硫酸の測定)
除タンパク質を行った検体を用いたことを除いては、前記比較例1の「(c)インドキシル硫酸の測定」の操作を繰り返した。結果を表3に示す。
除タンパク質を行った検体を用いたことを除いては、前記比較例1の「(c)インドキシル硫酸の測定」の操作を繰り返した。結果を表3に示す。
ラット血清及びヒト血清ともに、除タンパク質を行うことで、インドキシル硫酸を、ほぼ100%回収することが可能であった。また、感度も0.2μg/mLまで向上させることができた。
本発明のインドキシル硫酸の測定方法は、インドキシル硫酸が関与する疾患患者(例えば腎臓疾患患者)の血液中の尿毒症毒素であるインドキシル硫酸を正確に測定することが可能であり、インドキシル硫酸が関与する疾患(例えば、腎臓疾患)の診断又は治療のモニタリングに用いることが可能である。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。
Claims (10)
- (1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び抗インドキシル硫酸抗体を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗体反応工程、
(3)前記検体抗体反応液を、インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化IS−抗体反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した抗インドキシル硫酸抗体を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法。 - (1)検体中のアルブミンを前処理する工程、
(2)前記前処理検体及び標識インドキシル硫酸を、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、検体−抗原反応工程、
(3)前記検体抗原反応液を、抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体に、実質的な外因性の哺乳類アルブミン非存在下で接触させる、固相化抗体−標識IS反応工程、
(4)固相化不溶性担体に結合した標識インドキシル硫酸を検出する工程、
を含む、競合法によるインドキシル硫酸の測定方法。 - 前記抗インドキシル硫酸抗体が、配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表わされるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む抗体である、請求項1又は2に記載のインドキシル硫酸の測定方法。
- 前記アルブミンの前処理が、前処理液による処理又は除タンパク質処理である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインドキシル硫酸の測定方法。
- 検体−抗体反応工程(2)及び固相化IS−抗体反応工程(3)を同時に行う、請求項1、3及び4のいずれか一項に記載のインドキシル硫酸の測定方法。
- 検体−抗原反応工程(2)及び固相化抗体−標識IS反応工程(3)を同時に行う、請求項2〜4のいずれか一項に記載のインドキシル硫酸の測定方法。
- インドキシル硫酸が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体。
- 抗インドキシル硫酸抗体が固相化され、そして哺乳類アルブミンを実質的に含まない緩衝液でブロッキングされた固相化不溶性担体。
- (1)請求項7に記載の固相化不溶性担体、又は請求項8に記載の固相化不溶性担体、及び
(2)検体中のアルブミンを前処理する前処理液、又は検体中のアルブミンを除タンパク質によって除去する試薬、
を含む、インドキシル硫酸の測定キット。 - 配列番号2で表わされるアミノ酸配列からなる軽鎖相補性決定領域及び配列番号4で表わされるアミノ酸配列からなる重鎖相補性決定領域を含む、抗インドキシル硫酸抗体。
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