JPWO2014122868A1 - 光学部材の製造方法、および、レンズの製造方法 - Google Patents

光学部材の製造方法、および、レンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

高精度なレンズを安価に大量生産できるレンズの製造方法及びそれにより製造されるレンズを提供する。硬質な基板をつけた状態で2つの成形型を対向させることで両者の間隔を正確に調整するとともに、硬質な第2の基板を剥離した後に、レンズアレイLAから弾性を有する第2の樹脂型SM2を端から曲げながら剥がすことで、レンズアレイLAから容易に剥がせる。又、硬質な第1の基板を剥離した後に、レンズアレイLAから弾性を有する第1の樹脂型SM1を端から曲げながら剥がすことで、レンズアレイLAから容易に剥がせる。

Description

本発明は、光学部材の製造方法、光学部材、レンズの製造方法、および、レンズに関し、特に安価で大量生産が可能な光学部材の製造方法、レンズの製造方法、および、それによって得られる光学部材、レンズに関する。
近年、スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータなどに代表される薄型の撮像装置付き携帯端末が急速に普及している。しかるに、このような薄型の携帯端末に搭載される撮像装置には、高解像度を有しながらも薄形でコンパクトであることは勿論、さらなる低価格化が求められている。従って、これらの薄型の携帯端末に搭載される撮像装置に使用されるレンズに対しても、高品質を確保しながらも、より安価で大量生産が可能なものが求められている。
このような背景から、レンズの素材として、加熱設備が不要で且つUV光の照射により短時間で硬化するUV硬化性樹脂などのエネルギー硬化性樹脂を用いて、数千個といった多数のレンズを一括して成形する製造方法への転換が模索されている。このようなレンズの製造方法としては、ガラス基板などの平行平板上に、エネルギー硬化性樹脂を滴下し、成形型を押し当てて成形型内で硬化させ、一度に複数のレンズをアレイ状に形成した後、個々のレンズに切断することで、多数のレンズを製造するようにしていた(特許文献1参照)。
特開2012−111131号公報 特開2002-187135号公報
ところで、特許文献1の技術では、レンズを安価で大量生産できるが、ガラス基板の厚さ分だけレンズの軸上厚さが厚くなってしまい、撮像装置等のコンパクト化を妨げる恐れがある。又、成形後にガラス基板からレンズが剥がれる恐れもある。このような問題を回避するための一つの方策として、エネルギー硬化性樹脂のみで多数のレンズを一括して成形することが考えられる。しかしながら、基板を用いない場合、樹脂と成形型とが全面的に接しているので、レンズの個数が多くなると成形型と成形物との密着面積が著しく増して離型抵抗が大きくなる結果、離型不良が発生しやすくなる。特に、ブレーズ状や階段状などの微細な凹凸構造が設けられた光学部材を製造する場合は、離型時に型や光学部材の微細な凹凸構造の破損が生じやすくなる。これを防ぐために離型処理を行おうとすると、処理が面倒であったり、製造工程が増えたり、型のメンテナンスに時間がかかってしまったりして、安価にレンズを製造することが難しくなる。
一方、離型性のよい樹脂型を用いてエネルギー硬化性樹脂の成形を行うことも提案されている。例えば、特許文献2では、付加型シリコン樹脂製の成形型を用いたレンズシートの製造方法が提案されている。より具体的には、基材にレンズ用樹脂(紫外線硬化樹脂もしくは電子線硬化樹脂)を塗布し、プラスチック板で裏打ちされた付加型シリコン樹脂製の樹脂型を重ねてからローラでプレスした後、樹脂を硬化させプラスチック板とともに樹脂型を離型するというものである。特許文献2に記載されるレンズシートの製造方法では、プラスチック板とともに付加型シリコン樹脂製の樹脂型とをともに曲げて離型させている。これにより、レンズシートから離型することが容易になることが期待される。しかしながら、曲げを容易にするような基板を用いると、プレスの際に成形対象の樹脂の厚みが不均一になりやすく、レンズシートの厚みを必要な厚みで制御することが難しくなるという別の問題が生じる。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、高精度な光学部材及びレンズを安価に大量生産できる光学部材及びレンズの製造方法、及び、それにより製造される光学部材及びレンズを提供することを目的とする。
請求項1に記載の光学部材の製造方法は、少なくとも列状に並んだ複数のレンズを有する光学部材を製造する方法であって、
前記複数のレンズの第1の光学面を転写するための第1の転写面を備えた弾性を有する第1の樹脂型を硬質な第1の基板に密着させて得られる第1型と、前記複数のレンズの第2の光学面を転写するための第2の転写面を備えた弾性を有する第2の樹脂型を硬質な第2の基板に密着させて得られる第2型とを、エネルギー硬化性樹脂を介在させて所定間隔で対向させる型対向工程と、
前記第1型と前記第2型との間に介在する前記エネルギー硬化性樹脂にエネルギーを付与することで硬化させ成形体を形成する樹脂硬化工程と、
前記成形体から前記第1型及び前記第2型を離型して前記光学部材を得る離型工程と、を有し、
前記離型工程において、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方について、硬質な前記基板を、弾性を有する前記樹脂型より剥離した後、前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型することを特徴とする。
エネルギー硬化性樹脂は一般的に粘度が低いので、弾性を有する樹脂型を成形型として成形を行う際に、型締め時に転写面形状を変形させる恐れが少なく、高精度な転写成形を行うことができる。又、2つの硬質な基板を用いているので、これらの基板を利用して2つの樹脂型の相互の正確な位置調整を行うことができ、成形物の厚みを狙い通りに制御することができる。しかも、離型時には少なくとも一方の樹脂型から硬質な基板を剥離することで、弾性を有する樹脂型を曲げながら成形物から引きはがすことができる。型を曲げながら離型することで、成形物と樹脂型とが線状に離型するので、離型抵抗を小さくできる。よって、レンズが複数個並び、その凹凸形状により離型抵抗が高くなりがちな光学部材の成形であっても、レンズの精度を劣化させることなく容易に離型することが出来る。
請求項2に記載の光学部材の成形方法は、請求項1に記載の発明において、前記離型工程は、前記第1型及び第2型の一方について、前記基板を前記樹脂型より剥離した後、前記基板を剥離された前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型する第1離型工程と、前記第1離型工程後に、前記第1型及び第2型の他方について、前記基板を前記樹脂型より剥離した後、前記基板を剥離された前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型する第2離型工程と、からなることを特徴とする。
これにより、両面に曲面やブレーズ形状などの複雑な光学面を有している光学部材であっても容易に離型を行い得る。
請求項3に記載の光学部材の製造方法は、請求項2に記載の発明において、前記離型工程は、前記第1離型工程後に、前記第1の樹脂型が離型された前記成形物の面に着脱可能なシートを貼り付ける工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、前記第1離型工程後に、前記第1の樹脂型が離型された前記成形物の面に着脱可能なシートを貼り付けることで、前記第2離型工程において、成形物の光学面が傷ついたり、離型中に不用意に個片化してレンズが散逸したりすることを防止できる。又、第2離型工程が終了した後も、前記光学部材と前記シートとを一体で取り扱うことができ、作業性や搬送性に優れる。
請求項4に記載の光学部材の成形方法は、請求項2に記載の発明において、前記離型工程は、前記第1離型工程後に、前記第1の樹脂型が離型された前記成形物の面の隣り合うレンズ間の部位を支持する支持部材を前記成形体に取り付ける工程をさらに含むことを特徴とする。
これにより、前記第2離型工程において、成形物の光学面が傷ついたり、離型中に不用意に個片化してレンズが散逸したりすることを防止できる。
請求項5に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記離型工程は、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方における硬質な前記基板を、弾性を有する前記樹脂型より剥離する際に、前記基板と前記樹脂型との間に気体を供給することを特徴とする。
前記基板と前記樹脂型との間に気体(例えば空気)を供給することにより、前記基板を前記樹脂型から剥離しやすくなる。
請求項6に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記光学部材を製造するために使用される前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型のうち少なくとも一方は、別の光学部材を製造する際に使用されたものであることを特徴とする。
前記弾性を有する樹脂型は、曲げることで剥がれやすく離型時の離型抵抗も小さいため、繰り返し成形に用いても摩耗や損傷が少なく耐久性に優れる。従って、同じ樹脂型を繰り返し用いることで、同じ形状の光学部材やレンズを大量に生産することができ、結果としてコストを大幅に低く抑えることができる。
請求項7に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記型対向工程において、前記第1の基板と前記第2の基板との間にスペーサを介在させて、前記第1の樹脂型と前記第2の樹脂型とを所定間隔に保つことを特徴とする。
前記第1の樹脂型と前記第2の樹脂型はともに弾性を有するものであるため、直接スペーサを接触介在するなどの手法では、両者の間隙を正確に調整することが難しいが、ともに硬質な前記第1の基板と前記第2の基板との間にスペーサを介在させることで、ともに弾性を有する前記第1の樹脂型と前記第2の樹脂型との間隔を精度良く調整できる。
請求項8に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型のうち少なくとも一方の厚さは、100μm以上10mm以下であることを特徴とする。
前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型の少なくとも一方の厚さが100μm以上であれば、十分なレンズ形状を転写でき、10mm以下であれば、成形物からの離型が容易になる。
請求項9に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、前記型対向工程は、前記第1型と前記第2型とを型締め直交方向に位置決めする工程を更に有することを特徴とする。
これにより、光学面両面が曲面形状のレンズを安価に大量生産できる。
請求項10に記載の光学部材の成形方法は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型の少なくとも一方は、シリコーン樹脂、またはフッ素樹脂からなることを特徴とする。
これにより、良好な柔軟性と離型性とを兼ね備えており、しかも硬質な基板への密着にも優れている。
請求項11に記載の光学部材の成形方法は、請求項4に記載の発明において、前記支持部材は、エアー吸着によって前記成形物を支持するエアー吸着部を備えることを特徴とする。
これにより、成形物を確実に支持するとともに、離型終了後は吸引や減圧を解除することで速やかに成形物を離脱させることができ、製造プロセスの速度を低下させにくい。
請求項12に記載の光学部材は、請求項1〜11のいずれかに記載の光学部材の製造方法により製造されたことを特徴とする。
請求項13に記載のレンズの製造方法は、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法によって得られる光学部材を、レンズ光軸方向からみたときに1個ずつになるように、又は、レンズ光軸方向からみたときに複数個ずつになるように、個片化する個片化工程を備えることを特徴とする。
請求項14に記載のレンズは、請求項13に記載のレンズの製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、高精度なレンズを安価に大量生産できる光学部材及びレンズの製造方法、及び、それにより製造される光学部材及びレンズを提供することができる。
第1の実施形態にかかる光学部材及びレンズの模式的な外観図であり、(a)(b)は、光学部材の斜視図および断面図、(c)(d)は、レンズの斜視図および断面図である。 (a)〜(c)は、マスター型より樹脂型を製作する工程を示す図である。 (a)〜(k)は、樹脂型を用いてレンズアレイを製造する工程を示す図である。 基板に樹脂型を密着させる手法を示す図であり、(a)は、基板と樹脂型とを正面から見た図であり、(b)、(c)は側面から見た図であるが、樹脂型の転写面は省略している。 (a)〜(c)は、スペーサを配置した状態で、基板と樹脂型とを正面から見た図である。 第2の実施形態にかかる第1の樹脂型の一部断面図である。 第2の実施形態により成形されたレンズアレイの斜視図である。 (a)〜(c)は、第2の実施形態により成形されたレンズアレイから、レンズを個片化する手法を示す図である。 (a)は変形例にかかるフレネルレンズを複数個有する光学部材の断面図、(b)はフレネルレンズを個片化した状態で示す断面図である。 第3の実施形態にかかる位置決め方法を示す図である。 (a)〜(c)は、アライメントマークの例を示す図である。 (a)〜(f)は、樹脂型を用いて両面が球面状のレンズアレイを製造する工程を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張され、実際の比率とは異なる場合がある。
〈第1の実施形態〉
図1(a)〜(d)は、第1の実施形態にかかる光学部材及びレンズの模式的な外観図である。図1(a)(b)に示すように、光学部材OEは2次元状に並ぶ曲面状の第1の光学面OP1と平坦な第2の光学面OP2とを有する複数のレンズLSを備え、単一の樹脂により構成されている。また、図1(c)(d)に示すように、レンズLSは、光軸方向から見たときに単一の光学面を有するように、図1(a)(b)の光学部材OEをレンズ毎に個片化(例えばダイシング)して得られたものである。光学部材OEとしては、レンズLSをアレイ状に(2次元的に)並べたレンズアレイの他、一列にのみ(1次元的に)並べたものでもあってもよい。また、レンズLSとしても、光軸方向から見て複数のレンズが並んだものであってもよい。
光学部材用の樹脂としては、エネルギーを付与することで硬化するエネルギー硬化性樹脂を使用し、例えば光を付与することで硬化する光硬化性樹脂や、熱を付与することで硬化する熱硬化性樹脂等が挙げられる。特に、UV光を照射することで硬化するUV硬化性樹脂が好ましい。硬化前のエネルギー硬化性樹脂は概して粘性が低いものであるが、後述するように、弾性を有する樹脂型で成形を行う観点からは、特に、硬化前の状態で10mPa・s〜1000mPa・sの粘度を有するものが好ましい。
これらの光学部材OEやレンズLSは、薄型の携帯電子機器に内蔵される撮像用の光学系として用いられる。光軸方向から見て単一のレンズをからなるレンズの場合、例えば、他のレンズと組み合わせて撮像用光学系に用いたり、光軸方向から見て複数のレンズが並ぶレンズの場合、例えば、複数の撮影画像を合成して一つの画像を得る複眼撮像装置用の光学系に用いたりすることができる。
図2,3は、レンズの製造工程を示す図である。図2(a)〜(c)を参照して、光学部材としてのレンズアレイの製造工程を説明する。
(弾性を有する樹脂型の作製)
まず、図2(a)に示すように、例えば、超鋼等の硬質な金属やセラミックなどからなる母材を切削加工することで、マスター型MMを製作する。マスター型MMは、最終的なレンズの光学面形状である母光学面MM1をアレイ状に並べて形成するとともに、その周囲に位置決め用の壁部MM2を形成している。次いで、樹脂型用の樹脂材料をマスター型MM内に配する。樹脂型に用いられる樹脂としては、適度な柔軟性と表面の撥水性に優れたものであるとともに、光学部材用の樹脂としてUV硬化性樹脂等を用いる場合、紫外線(300nm〜400nm)の透過率が高いもの、特に90%以上の透過率を有するものが好ましい。シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂は、適度な柔軟性とUV硬化性樹脂に対する離型性が良く、特に好ましい。これらの材料は硬化後のゴム硬度が30〜90であることが好ましい。ゴム硬度が高いと型の変形が抑えられ高い転写精度を安定して保つことができるが、ゴム硬度が高すぎると離型性が悪くなる。プロセス上の使いやすさや精度を考慮すると、ゴム硬度60〜80であることがより好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製の製品名SIM240、SIM260、SIM360などを好適に用いることができる。シリコーン樹脂としては、2液混合タイプでも良いし、1液タイプでも良い。
ここでは、2液混合タイプのシリコーン樹脂の素材SMTを混合して脱泡処理後に、図2(b)に示すように、壁部MM2の内側に適量滴下させ、更に図2(c)に示すように、ガラス製の平行平板PPを重ねて壁部MM2に突き当たるまで降下させ、樹脂素材SMTを押圧する。この状態で電気炉に投入し、所定時間加熱した後、脱型する。これにより、ゴム硬度60,縦横80mm、厚さΔ1(100μm以上10mm以下)の第1のシリコーン樹脂型SM1(弾性を有する第1の樹脂型)が形成される。第1のシリコーン樹脂型SM1は、母光学面MM1を転写され凹状にくぼんだ複数の転写面SM1aをアレイ状に並べて有する。この後、後述するように、シリコーン樹脂型SM1の転写面SM1aとは反対側の面に後述するようにガラス製の第1の基板ST1(硬質な第1の基板)を密着させる。尚、図示していないが、同様の工程を経て、ゴム硬度60,縦横80mm、厚さΔ2(100μm以上10mm以下)の平行平板状である第2のシリコーン樹脂型SM2(弾性を有する第2の樹脂型)を形成し、ガラス製の第2の基板ST2(硬質な第2の基板)に密着させる。第2の基板ST2は、第2のシリコーン樹脂型SM2に対向する位置に貫通孔SM2aを有している。第1の基板ST1と第1のシリコーン樹脂型SM1とで第1型を構成し、第2の基板ST2と第2のシリコーン樹脂型SM2とで第2型を構成する。第1の樹脂型及び第2の樹脂型は、厚さが100μm以上であれば十分なレンズ形状を転写でき、また、10mm以下であれば成形物からの離型が容易になる。
硬質な基板としては、弾性を有する樹脂型より硬度が高く、弾性率0.1Gpa以上のものが好ましい。具体的な材料としては、本実施形態で用いたガラス以外にも、ステンレス鋼などの金属、アクリル基材などが使用できるが、光学部材用のエネルギー硬化性樹脂としてUV硬化性樹脂を用いる場合、UV光を透過するガラスやアクリルなどが好ましい。本実施形態においては、基板及び樹脂型ともに光透過性であるため、第1型及び第2型はともに光透過性を有する。
(レンズアレイの成形)
次に、第1のシリコーン樹脂型SM1を、ガラス製の第1の基板ST1上に密着させる。本実施形態においては、第1の基板ST1として、第1のシリコーン樹脂型SM1に対向する位置に貫通孔ST1aを有しているガラス製の平行平板を用いているが、上述の平行平板PPを用いることもできる。
このとき、第1のシリコーン樹脂型SM1と第1の基板ST1との間に気泡などが残存すると、精度の良い成形の妨げになるので、図4(a),(b)の矢印に示すように、第1の基板ST1に対して、第1のシリコーン樹脂型の端(多角形状なら角部)より貼り合わせるようにして、徐々に両者を密着させることが望ましい。或いは、図4(c)に示すように、一端から他端にかけてローラRLで、第1のシリコーン樹脂型SM1を第1の基板ST1に徐々に押圧するようにしても良い。シリコーン樹脂は粘着性を有しているため、ローラRLによる押圧によって、第1の樹脂型SM1の転写面とは反対側の平坦面は平坦な第1の基板ST1に密着する。なお、第2のシリコーン樹脂型SM2(UV硬化性樹脂RUVとの当接面が平面)も同様の手順で第2の基板ST2に密着させる。
その後、図3(a)に示すように、第1のシリコーン樹脂型SM1の周囲における第1の基板ST1上に、スペーサSPを配置する。スペーサSPの形状や、基板ST1上における位置は、基板ST1と基板ST2との間隔が適切に保持されるものであれば、特に限定はなく種々の形状・配置を採用することができる。本実施形態においては、高さΔ3のスペーサSPは円筒状であって、図5(a)に示すように、第1のシリコーン樹脂型SM1の周囲4カ所に等間隔に配置するか、或いは図5(b)に示すように、第1のシリコーン樹脂型SM1の周囲3カ所に配置している。スペーサSPとして、図5(c)に示すようなブロック形状のものを採用し、第1のシリコーン樹脂型SM1の両側に配置しても良い。
次に、図3(b)に示すように、第1のシリコーン樹脂型SM1上にUV硬化性樹脂RUVを適量滴下する。更に、図3(c)に示すように、別工程で形成した、第2の基板ST2に密着させた第2のシリコーン樹脂型SM2(UV硬化性樹脂RUVとの当接面が平面)を、UV硬化性樹脂RUVを間に介在させるようにして、第1のシリコーン樹脂型SM1を対向させる。そして、基板ST2がスペーサSPに突き当たるまで、型締め速度0.01mm/s〜1mm/sで、第2のシリコーン樹脂型SM2を接近させる(型対向工程)。0.01mm/s〜1mm/s程度の比較的遅い速度で型締めを行うと気泡混入を抑制しやすくなる。
この型対向工程を通じて、それぞれ硬質な基板に密着された弾性を有する樹脂型からなる2つの型を、エネルギー硬化性樹脂を介在させて所定間隔で対向する。これにより、第1の基板ST1と第2の基板ST2の間隙はスペーサSPで調整されるので、第1のシリコーン樹脂型SM1と第2のシリコーン樹脂型SM2との間隙は、(Δ3−Δ1−Δ2)で常に一定に調整される(図3(d)参照)。第1の樹脂型SM1と第2の樹脂型SM2はともに弾性を有するものであるため、スペーサを樹脂型に接触介在させるやり方では両者の間隙を正確に調整することが難しいが、ともに硬質な2つの基板を用いることで弾性を有する2つの樹脂型の間隔調整を容易に行うことができる。ここで、エネルギー硬化性樹脂は一般的に粘度が低いので、弾性を有する樹脂型を成形型として成形を行ったとしても、型締め時に転写面形状を変形させる恐れが少なく、高精度な転写成形を行うことができる。尚、UV硬化性樹脂RUVは粘度が低く、型締め時に開放した周囲側に逃げるため、第1のシリコーン樹脂型SM1を圧迫することなく、転写面SM1aを変形させることはない。またこのとき、成形しようとするレンズがあまり厚くなければ、表面張力によって、UV硬化性樹脂RUVが必要以上に周囲に逃げることはない。
なお、第1の基板ST1と第2の基板ST2との間の間隙は、スペーサを用いた調整に代えて、シリコーン樹脂型あるいはシリコーン樹脂型に密着した基板の表面の位置をセンサーなどで検知し、サーボモータやステッピングモータなどを内蔵した駆動機構を有する支持機構にフィードバックして、型の位置を制御することにより、機械的に厚み精度を出すようにしてもよい。
その後、図3(d)に示すように、外部からUV光を照射すると、第2の基板ST2と第2のシリコーン樹脂型SM2を透過して、UV硬化性樹脂RUVに到達し、これを硬化させるので、硬化したUV硬化性樹脂RUVに第1のシリコーン樹脂型SM1の転写面SM1aが精度良く転写されることとなる。これにより、成形体として複数のレンズLSを有するレンズアレイLAが形成されることとなる(樹脂硬化工程)。なお、UV光の照射は第2型側及び第1型側のどちらから行ってもよいし、両側から行ってもよい。
この後、図3(e)及び図3(f)に示す第1離型工程と、図3(g)及び図3(i)の工程からなる第2離型工程と、図3(h)に示す着脱可能なシートの貼り付け工程と、を含む離型工程を実行する。
具体的には、まず、図3(e)に示すように、第2の基板ST2を、第2のシリコーン樹脂型SM2から剥離する。このとき、外部から第2の基板ST2の貫通孔ST2aを介して気体を吹き込むと、第2のシリコーン樹脂型SM2と、第2の基板ST2との間に気体が充填され、第2のシリコーン樹脂型SM2から第2の基板ST2が剥がれやすくなる。供給する気体としては、工場エアーなどを用いる。圧力としては、10KPa〜500KPa程度が好ましい。樹脂型から基板を剥離する際に、真空吸着テーブル等で硬質な基板を保持して、剥離を支援するようにしてもよい。
その後、図3(f)に示すように、成形体であるレンズアレイLAから第2のシリコーン樹脂型SM2を剥がす(第1離型工程)。第2のシリコーン樹脂型SM2は弾性を有しており、比較的柔らかいので、端から曲げながら剥がすことで、レンズアレイLAから容易に剥がせる。このとき、型を曲げながら離型することで、成形物と樹脂型とが線状に離型するので、離型抵抗を小さくできる。よって、レンズが複数個並び、その凹凸形状により離型抵抗が高くなりがちな光学部材の成形であっても、レンズの精度を劣化させることなく容易に離型することが出来る。また、このとき、レンズアレイLAの裏面側は、第1のシリコーン樹脂型SM1に全面で密着しているので、第1のシリコーン樹脂型SM1側は剥がれにくくなっている。
更に、図3(g)に示すように、第1の基板ST1から、第1のシリコーン樹脂型SM1とレンズアレイLAとを一体で剥離する。このとき、外部から第1の基板ST1の貫通孔ST1aを介して空気を吹き込むと、第1のシリコーン樹脂型SM1と、第1の基板ST1との間に空気が充填され、第1の基板ST1から第1のシリコーン樹脂型SM1が剥がれやすくなる。
その後、図3(h)に示すように、レンズアレイLAの第2のシリコーン樹脂型SM2を剥がした面に、着脱可能な薄い樹脂製のシートFM(又は粘着テープ)を貼り付けて反転させる。第1の樹脂型が離型された成形物の面に着脱可能なシートを貼り付けることで、後述する第2離型工程において、成形物の光学面が傷ついたり、離型中に不用意に個片化してレンズが散逸したりすることを防止できる。又、後述する第2離型工程が終了した後も、光学部材とシートとを一体で取り扱うことができ、作業性や搬送性に優れる。次に、図3(i)に示すように、レンズアレイLAから第1のシリコーン樹脂型SM1を剥がす(第2離型工程)。第1のシリコーン樹脂型SM1は、比較的柔らかいので、端から曲げながら剥がすことで、レンズアレイLAから容易に剥がせる。このとき、レンズアレイLAの裏面側は、シートFMに全面で密着しているので、レンズアレイLAから剥がれにくくなっている。このように2つの樹脂型の離型を順次行うことにより、一方の樹脂型が光学部材から剥がれにくい状態で他方の樹脂型の離型を行うことができるため、作業性が向上する。尚、第1の基板ST1に、第1のシリコーン樹脂型SM1を再度密着することにより、また、第2の基板ST2に、第2のシリコーン樹脂型SM2を再度密着することにより、次のレンズアレイLAの成形に再利用できる。
(レンズの製作)
このようにして形成されたレンズアレイLAは、シートFM上に貼り付けられたまま、次工程に搬送されて、図3(j)の矢印Cの位置でカットされることで、図3(k)に示すように、レンズLS毎に個片化される。その後、シートFMをレンズLSから剥がして、撮像装置に組み込まれることとなる。
〈第2の実施形態〉
第2の実施形態について説明する。図6は、第1のシリコーン樹脂型SM1において、隣接する転写面ST1aの間に、V字断面の隆起部SM1bを形成したものである。このような第1のシリコーン樹脂型SM1を用いて、上述のようにしてレンズアレイLAを転写成形すると、図7に示すように、転写面SM1aにより転写されたレンズLSの間に、隆起部SM1bに対応した複数の断面V字型の谷部(V溝)LVが形成されることとなる。谷部LVの角度は20°〜60°であると好ましい。
このようにして形成されたレンズアレイLAは、以下のような態様で、レンズLSに容易に個片化できる。図8(a)に示す例では、シートFMを両側に(または対角線上で)引っ張ることでレンズアレイLAに引っ張り応力を発生させ、最も脆弱である谷部LVの最奥部で割断を生じさせることができる。
図8(b)に示す例では、シートFMを裏側に曲げることでレンズアレイLAに曲げ応力を発生させ、最も脆弱である谷溝LVの最奥部で割断を生じさせることができる。
図8(c)に示す例では、個別のレンズLSの背後からシートFMを押し出すようにすることでレンズアレイLAに曲げ応力を発生させ、最も脆弱である谷溝LVの最奥部で割断を生じさせることができる。これはレンズLSの外径が円形状である場合に好適である。
なお、第1の実施形態、第2の実施形態においては、光学部材やレンズとして凸状の曲面形状を有する第1の光学面と、平坦な第2の光学面とを備えたものを示したが、光学面の形状はこれに限るものではない。例えば、凹状の曲面形状や非球面形状を持つものでもよいし、断面V時状あるいは断面階段状の微細な凹凸が繰り返される微細構造を持つものであってもよい。特に、凹部と凸部の両方を含む非球面形状や微細構造を持つ場合は、概して離型抵抗が大きくなりやすいため、上述した製造方法が特に有効である。なお、第1及び第2の実施形態において、レンズを携帯電子機器に搭載される補助光源用の光学系として用いるようにしてもよい。この場合、図9(a)(b)に示すように、環状の凹凸構造が形成された光学面を有するいわゆるフレネルレンズFLを持つレンズアレイLAを形成してもよい。図9(a)(b)には、上記第2の実施形態で説明したものと同様の割断用のV溝LVを設けた例を示している。
〈第3の実施形態〉
第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第2のシリコーン樹脂型SM2にも、レンズLSの曲面転写面を転写する転写面SM2aを形成している。すると、上述した実施形態における図3(c)に示す型締め工程で、レンズの光学面両面の偏心を抑制すべく、第1のシリコーン樹脂型SM1と第2のシリコーン樹脂型SM2との型締め直交方向の位置合わせが必要になる。
そこで、本実施形態では、第1のシリコーン樹脂型SM1と第2のシリコーン樹脂型SM2とに、それぞれアライメントマークSM1c、SM2cを形成している。このようなアライメントマークSM1c、SM2cは、図2(a)に示すようなマスター型を切削加工する際に同時に、転写面と異なる位置に所定形状の凹部又は凸部を形成し、これを第1のシリコーン樹脂型SM1と第2のシリコーン樹脂型SM2にそれぞれ転写することで、位置精度良く形成できる。アライメントマークSM1c、SM2cの形状としては、図11(a)に示す円形状、図11(b)に示す十字形状、図11(c)に示す星形など視認性が良いものを任意に選定できる。
型締め時には、図10に示すように、第2の基板ST2側にカメラCA1,CA2を配置し、第2の基板ST2及び第2のシリコーン樹脂型SM2を通して、第1シリコーン樹脂型SM1を観察する(位置座標を読み取る)。ここで、不図示の制御装置が、読み取った位置座標に基づきアライメントマークSM1c、SM2cがずれていると判断すれば、ロボット等により保持した第2の基板ST2とともに第2のシリコーン樹脂型SM2を,型締め直交方向に移動させる。カメラCA1,CA2で観察するアライメントマークSM1c、SM2cが一致した場合、その状態を維持しつつ型締めを行う。こうして、第1型と第2型とが互いに型締め直交方向に位置決めされる。尚、第1のシリコーン樹脂型SM1側を移動させて、位置決めを行っても良い。
なお、図12(a)〜(f)に示すように、両面に曲面状の光学面OP1,OP2を有する光学部材OEの場合でも、各レンズ部間に第2実施形態で説明したのと同様の割断用V溝LVを設けるようにしてもよい。この場合、図12(a)、(b)に示すように一方の型SM1を離型した後、図12(c)に示すように、外部のエアー吸着機構(不図示)に連結された、支持部材HLDの立設部(エアー吸着部)WLによって、露出した成形物のレンズLS間の連結部CTを保持する。これにより、第2離型工程において、成形物の光学面OP2が傷ついたり、離型中に不用意に個片化してレンズLSが散逸したりすることを防止できる。そして、図12(d)に示すように、硬質の基板ST2を剥がし、反対側の型SM2を離型する。その後、図12(e)に示す状態から、支持部材HLDを取り外すことで、レンズアレイ(光学素子)LAを得ることができる。更に、図12(f)に示すように、得られたレンズアレイLAを割断用V溝LVで割断することで、レンズLSを個片化することができる。エアー吸着機構を備えた支持部材HLDを用いることで、成形物を確実に支持するとともに、離型終了後は吸引や減圧を解除することで速やかに成形物を離脱させることができる。また、製造プロセスの速度を低下させにくい。
また、上記実施形態では、一方の樹脂型に未硬化の樹脂を配した後、他方の樹脂型で樹脂を押圧するようにして、2つの型の間に樹脂を介在させるようにしたが、2つの型を所定間隔で対向させた後に、両者の間の間隙に未硬化の樹脂を充填するようにしても構わない。また、上記実施形態では、気体を供給することで硬質な基板を樹脂型から剥離していたが、剥離の手法はこれに限るものではなく、例えば、楔を基板と樹脂型との間に食い込ませることで剥離を行うようにしてもよい。
本発明は、明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施形態や技術思想から本分野の当業者にとって明らかである。例えば、第2の樹脂型から離型を行ったが、第1の樹脂型から離型を行っても良い。
FM シート
LA レンズアレイ
LS レンズ
LV 谷部
MM マスター型
MM1 母光学面
MM2 壁部
PP 平行平板
RL ローラ
RUV UV硬化性樹脂
SM1 第1の樹脂型
SM1a 転写面
SM1b 隆起部
SM1c アライメントマーク
SM2 第2の樹脂型
SM2a 転写面
SMT 樹脂素材
SP スペーサ
ST1 第1の基板
ST1a 貫通孔
ST2 第2の基板
ST2a 貫通孔
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、高精度な光学部材及びレンズを安価に大量生産できる光学部材及びレンズの製造方法を提供することを目的とする。
請求項12に記載のレンズの製造方法は、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法によって得られる光学部材を、レンズ光軸方向からみたときに1個ずつになるように、又は、レンズ光軸方向からみたときに複数個ずつになるように、個片化する個片化工程を備えることを特徴とする。
本発明によれば、高精度なレンズを安価に大量生産できる光学部材及びレンズの製造方法を提供することができる。

Claims (14)

  1. 少なくとも列状に並んだ複数のレンズを有する光学部材を製造する方法であって、
    前記複数のレンズの第1の光学面を転写するための第1の転写面を備えた弾性を有する第1の樹脂型を硬質な第1の基板に密着させて得られる第1型と、前記複数のレンズの第2の光学面を転写するための第2の転写面を備えた弾性を有する第2の樹脂型を硬質な第2の基板に密着させて得られる第2型と、をエネルギー硬化性樹脂を介在させて所定間隔で対向させる型対向工程と、
    前記第1型と前記第2型との間に介在する前記エネルギー硬化性樹脂にエネルギーを付与することで硬化させ成形体を形成する樹脂硬化工程と、
    前記成形体から前記第1型及び前記第2型を離型して前記光学部材を得る離型工程と、を有し、
    前記離型工程において、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方について、硬質な前記基板を、弾性を有する前記樹脂型より剥離した後、前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型することを特徴とする光学部材の製造方法。
  2. 前記離型工程は、
    前記第1型及び第2型の一方について、前記基板を前記樹脂型より剥離した後、前記基板を剥離された前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型する第1離型工程と、
    前記第1離型工程後に、前記第1型及び第2型の他方について、前記基板を前記樹脂型より剥離した後、前記基板を剥離された前記樹脂型を曲げながら前記成形体より離型する第2離型工程と、からなることを特徴とする請求項1に記載の光学部材の製造方法。
  3. 前記離型工程は、前記第1離型工程後に、前記第1の樹脂型が離型された前記成形物の面に着脱可能なシートを貼り付ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の光学部材の製造方法。
  4. 前記離型工程は、前記第1離型工程後に、前記第1の樹脂型が離型された前記成形物の面の隣り合うレンズ間の部位を支持する支持部材を前記成形体に取り付ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の光学部材の製造方法。
  5. 前記離型工程は、前記第1型及び前記第2型のうち少なくとも一方における硬質な前記基板を、弾性を有する前記樹脂型より剥離する際に、前記基板と前記樹脂型との間に気体を供給することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  6. 前記光学部材を製造するために使用される前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型のうち少なくとも一方は、別の光学部材を製造する際に使用されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  7. 前記型対向工程において、前記第1の基板と前記第2の基板との間にスペーサを介在させて、前記第1の樹脂型と前記第2の樹脂型とを所定間隔に保つことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  8. 前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型のうち少なくとも一方の厚さは、100μm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  9. 前記型対向工程は、前記第1型と前記第2型とを型締め直交方向に位置決めする工程を更に有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  10. 前記第1の樹脂型及び前記第2の樹脂型の少なくとも一方は、シリコーン樹脂、またはフッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  11. 前記支持部材は、エアー吸着によって前記成形物を支持するエアー吸着部を備えることを特徴とする請求項4に記載の光学部材の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の光学部材の製造方法により製造されたことを特徴とする光学部材。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法によって得られる光学部材を、レンズ光軸方向からみたときに1個ずつになるように、又は、レンズ光軸方向からみたときに複数個ずつになるように、個片化する個片化工程を備えることを特徴とするレンズの製造方法。
  14. 請求項13に記載のレンズの製造方法により製造されたことを特徴とするレンズ。
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