JP2014006329A - ウエハレンズの製造方法及び撮像レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】成形型を用いて基板の両面に複数のレンズを成形した場合に、レンズ同士の光軸ズレを抑えることができるウエハレンズの製造方法及びそれにより製造されるレンズユニットを提供する。
【解決手段】外径φ2であって表面積が大きい第2レンズ部L2を先に、基板GPの第2面S2に形成し、その後、第1面S1に外径φ1(<φ2)であって表面積が小さい第1レンズ部L1を形成しているので、第1レンズ部L1成形時の収縮力が比較的小さくなり、第1レンズ部L1と第2レンズ部L2との光軸ズレを比較的小さく抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハレンズの製造方法及びその製造方法により製造された撮像レンズに関するものである。
携帯端末等に搭載される撮像装置用の撮像レンズを安価に大量に製造する方法として、特許文献1に示すように、透明基板上(若しくは成形型上)に硬化性樹脂材料を塗布し、成形及び硬化して光学面を含むレンズ部が多数形成されたウエハレンズを作製し、レンズ部毎に切断することで、撮像レンズを作製する方法が知られている。
ウエハレンズとは、複数の小径レンズ部を6インチや8インチといった一枚の大径基板上に並べて形成したものである。その製造工程の一例を簡単に説明すると、基板と同等のサイズを持つ、多数の成形転写面を有した成形型を用意し、硬化性樹脂材料を成形型上(あるいは基板上に)に供給し、成形型と基板との間に挟持する。その後、加熱や光を当てるなどして樹脂材料を硬化させ、成形型から出来上がったウエハレンズを離型する。かかるウエハレンズに対し、必要に応じて反射防止コート等を施し、さらにレンズ部毎に切断し個片化することで、少ないプロセスで大量の撮像レンズを得ることができる。
特許第4420141号明細書
このようなウエハレンズの製造方法では、多量の撮像レンズを少ないプロセスで製作できるため、コスト面で有利な製造方法であるが、一方、一枚の基板上に複数のレンズ部を配置するため、各々のレンズ部の形状精度・位置精度の値を管理することは、レンズ部の数が多くなるにつれて難しくなる。
特に、基板を挟んで2つのレンズ部を設ける場合、そのレンズ部間に発生する光軸ズレ(位置精度ずれ)は、撮像レンズのコマ収差を生む原因となり、それにより適正な光学性能を発揮できない恐れがある。
これに対し特許文献1の技術によれば、基板の両面にレンズを成形してなるウエハレンズを作製する際に、基板及び成形型に形成したアライメントマークを用いて、一方の面に形成されたレンズ部と、他方の面にレンズ部を成形するための成形型の成形面とが適切な位置関係になるように、位置合わせを行うようにしている。
しかるに、近年では、撮像素子の高画素化が進むにつれて撮像レンズに要求される光学性能は、一層厳しくなっている。また、スマートフォンやタブレットPCなど薄型の携帯電子機器への搭載のために、レンズユニットの小型化・薄型化が要請されている。このような高性能化の要請や、撮像装置の小型化・薄型化のための薄い基板の使用などにより、従来ではあまり問題にならなかった、ウエハレンズ成形時に発生する基板の両側におけるレンズのレンズ間の光軸ズレによる誤差量が無視できなくなっている。特に、光学性能の向上のために、撮像レンズの枚数が増える傾向があり、複数のウエハレンズを積層して撮像レンズを形成する場合、1枚の基板の両側に設けたレンズの光軸ズレに加えて、複数のウエハレンズを接合する際に発生する各レンズの光軸ズレをも生じることとなり、このような光軸ズレを回避できるウエハレンズの製造方法が求められている。
加えて、ウエハレンズをそのままシリコンウエハ基板上に実装することを目的として、シリコンウエハ上に構成された回路基板とほぼ同じ面積・同じ数に光学面を配置することが求められている。大面積化すると、使用する樹脂材料の量が増えて成形される面の面積も大きくなる。すなわち成形から硬化の間に発生する樹脂収縮の量が全体でみると大きくなるとともに、収縮時に発生する力や収縮量が大きくなり、また収縮の方向性も均一ではなくなる。また、同じサイズ・同じ樹脂材料を用いたとしても、その収縮力や収縮量、その方向も、作製する製品の形状ごとに、あるいは成形時の様々な状況により成形ショットごとに異なってしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、成形型を用いて基板の両面に複数のレンズを成形した場合に、レンズ同士の光軸ズレを抑えることができるウエハレンズの製造方法及びそれにより製造されるレンズユニットを提供することを目的とする。
請求項1に記載のウエハレンズの製造方法は、基板と、前記基板の一方の面上に設けられた複数の第1光学面を含む第1成形面を有する第1樹脂レンズ部と、前記基板の他方の面上に設けられた複数の第2光学面を含む第2成形面を有する第2樹脂レンズ部と、を備えるウエハレンズの製造方法であって、
前記複数の第2成形面に対応する複数の第2成形転写面を有する第2の成形型と、前記基板の他方の面との間に第2の硬化性樹脂材料を介在させて、前記第2の成形型により前記第2成形面を成形し、前記第2樹脂レンズ部を形成する工程と、
前記第2の硬化性樹脂材料が硬化して前記第2樹脂レンズ部が形成された後に、前記第2光学面の各光軸が、第1の成形型における前記複数の第1成形面に対応する複数の第1成形転写面の各軸線に近づくように、前記第1の成形型を位置決めする工程と、
位置決めした前記第1の成形型と、前記基板との間に第1の硬化性樹脂材料を介在させて、前記第1の成形型により前記第1成形面を成形し、前記第1樹脂レンズ部を形成する工程と、を有し、
前記第2成形面は、前記第1成形面よりも表面積が大きいことを特徴とする。
本発明者らは、種々検討した結果、高画質化や薄型化のために基板の厚みを薄くした場合、レンズ部形成用の樹脂材料の硬化によって、樹脂が収縮するだけではなく、樹脂の収縮につれて基板が面方向にも収縮することが、上記軸ずれの問題の主要因であることを見出した。つまり、一般的には剛性の高い材料とされているガラスなどの素材からなる基板であっても、厚みが小さいために面方向においても樹脂の硬化によってある程度収縮し、このことが、光学性能に対する要求が高くなったことで無視できない影響を与えていることが判明した。なお、成形型の形状を樹脂の収縮を見込んだ少し大きめの形状とすることで硬化に伴う樹脂の形状変化の問題を無くすことや、収縮による反りの発生を防止するために、基板の両面に同時にレンズ部を成形することは知られている。しかし、これらは基板の面方向の収縮による基板の両面におけるレンズ部の光軸ずれの問題とは本質的に異なっているため、基板両面の光軸ずれを解消することはできない。
第1レンズの光軸と第2レンズの光軸がずれると、コマ収差が発生し、撮像レンズとして用いた際に撮像素子の撮像面に結合される像の歪みが発生し好ましくない。特に、2枚以上のウエハレンズを接合して積層したウエハレンズを形成する場合、レンズ部の位置調整はある目印、もしくは特定のレンズ部の光軸を参照して位置合わせをするのであるが、1枚のウエハレンズ内で光軸ズレが発生してしまうと、2枚以上のウエハレンズにおいては光軸ズレが蓄積し、それにより形成された撮像レンズでは光学性能が劣化し、レンズ収率が悪化してしまう。
基板の薄肉化の検討を進める上でかかる問題に直面した本発明者らは、基板に成形するレンズの光学面形状により位置ズレの発生頻度・移動量が異なることを見出した。すなわち、これらの位置ズレは成形される樹脂の表面積に比例して位置ズレの発生頻度・発生量に比例する。特に両面に成形するレンズの大きさに差がある場合は、表面積の大きいレンズの位置ズレ量に従属する傾向が強い傾向を見出した。このことから、さらに表面積の大きさの異なるレンズを成形する際には、成形順序を規定することで、かかる問題を緩和できることを見出したのである。ここで比較のために、まず表面積が小さい第1レンズ部を先に基板の一方の面に形成し、その後、他方の面に第2レンズ部を形成した場合、第2レンズ部成形時の収縮力が比較的大きいので、レンズ部の光軸ズレが比較的大きくなると言える。一方、表面積が大きな第2レンズ部を先に基板の他方の面に形成し、その後、一方の面に第1レンズ部を形成した場合、第1レンズ部成形時の収縮力が比較的小さいので、上述した逆の場合に比べると、光軸ズレを比較的小さくできるのである。又、表面積が大きな第2レンズ部を先に硬化させることで、第1レンズ部の収縮時の影響を抑制し基板の歪みなども抑える効果がある。これにより、光軸ズレがより小さなウエハレンズを形成できるのである。尚、「成形面の表面積」は「成形型のキャビティの表面積」と同義であり、或いは「レンズ部の体積」をその代わりに用いることもできる。
請求項2に記載のウエハレンズの製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記第2光学面の光軸位置を、前記基板に形成されたアライメントマークの位置から把握することを特徴とする
前記アライメントマークを前記基板に形成することで、前記第2光学面の光軸位置を求めることができるから、これにより前記基板に対して前記第1の成形型を精度良く位置決めできる。
請求項3に記載のウエハレンズの製造方法は、請求項2に記載の発明において、前記アライメントマークは、前記第2の硬化性樹脂材料を用いて、前記第2の成形型により成形することで、前記基板の他方の面に形成されることを特徴とする。
レンズ部の成形と同時に樹脂材料でアライメントマークを形成することにより、製造工程が簡略化されるとともに、レンズ部とアライメントマークとの位置関係を容易かつ正確に設定することができる。
請求項4に記載のウエハレンズの製造方法は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、予め前記基板に対して前記第2の成形型により複数回成形を行って得られた複数の前記第2光学面の光軸位置に基づいて、前記第2光学面の光軸位置を統計的に算出することを特徴とする。
例えばアライメントマークを用いて、前記第2レンズが成形された前記基板に対して前記第1の成形型を位置決めした場合でも、それだけでは精度良く前記第2レンズ部と前記第1レンズ部の光学面の光軸を合わせることができない場合もある。前記基板の収縮量や方向は、成形条件によって微妙に変わる恐れがあるからである。そこで、前記第2光学面の光軸位置を、予め前記基板に対して前記第2の成形型により複数回成形を行って、成形された前記第2光学面の光軸位置の平均値から統計的手法で求めることができれば、これにより前記基板に対して前記第1の成形型を位置決めのバラツキを抑えることができる。
尚、前記第2光学面の光軸位置は、基板の収縮に影響されるので、実際には周辺の環境や樹脂の状態等によって微妙に異なり、成形毎に微妙に変化して定まらない恐れもある。このような場合、前記基板の他方の面に前記第2の成形型により前記第2光学面を成形し離形した後、各第2光学面の光軸ズレ量を測定し、理想位置からのズレ量の傾向を把握する。その後、そのズレ量に応じて前記第1の成形型の位置を調整し成形するようにしても良い。この場合、調整する第1の成形型は、ズレのベクトル方向が全体的に同じ、あるいはズレ量がそれほど大きくないのであれば、金型全体で位置調整できる。一方、ズレのベクトルが各部分でバラバラ、もしくはズレ量の差が各部で大きいならば第1の成形型を部分別に変位可能とした小金型から構成し、個別に調整してもよい。このような調整を行うことで光軸ズレ量を最小限にすることができる。
或いは、前記第2レンズ部の光軸ズレ量予測値を用いて、前記第1の成形型の型位置を決めても良い。成形条件・硬化条件・離形条件が整えて成形回数を重ねてゆけば、前記第2光学面の光軸ズレ量を経験的に把握し予測することが可能となる。特に成形諸条件が定まり成形装置が稼働し続けて、ウエハレンズの成形を連続して行える状態になると、予測値を用いて金型位置を決めるのに好都合となる。よって予測した前記第2光学面の光軸に対して、前記第1の成形型を位置決めして成形することにより、アライメントマーク測定等を都度行わなくてよくなり、生産性が向上する。第1の成形型の型位置は全体で調整してもよいし、個別に調整してもよい。
請求項5に記載の撮像レンズは請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造されたウエハレンズを、基板の面方向に並ぶ複数の成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする。
第1の成形型と第2の成形型は、樹脂型、ガラス型、金属型、セラミック型を含む。樹脂素材は金型の形に併せて成形され、硬化が行われる。硬化が進むにつれ樹脂素材に応力(歪)が発生する。この応力が、離形時にレンズの位置ズレを発生させたり、応力が残存しレンズ内に複屈折が発生する原因となる。この応力を緩和する方策のひとつとして、ある温度で加熱し一定時間放置することで応力を緩和するアニールなどがあるが、工程を増やしコストを上げる恐れがある。樹脂素材の硬化に伴い応力が発生し、強くなってゆく。成形された樹脂の位置ズレは、成形型と密着しているときには現れず、離型された時に応力の強さに伴って発現する場合がある。この応力の強さはレンズ表面積に比例することが見出された。基板の両面に樹脂素材でレンズを形成した際、両側で応力の綱引きが行われ、結果、発生する位置ズレは成形面の表面積(つまり、レンズ部の体積)が大きい方の影響を大きく受けるのである。よって本発明は、成形面の表面積が大きいレンズ部から先に成形し、大きく基板を収縮させた後、次に成形面の表面積が小さいレンズ部を成形することで、光軸スレを抑えるものである。
請求項6に記載の撮像レンズは、請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造された複数のウエハレンズを、各ウエハレンズの光学面の光軸を揃えて光軸方向に積層し、基板の面方向に並ぶ成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする。
請求項7に記載の撮像レンズは、請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造された複数のウエハレンズを、複数の貫通孔が2次元状に設けられた板状スペーサを間に介して、各ウエハレンズの光学面の光軸を揃えて光軸方向に積層し、基板の面方向に並ぶ成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、成形型を用いて基板の両面に複数のレンズ部を成形した場合に、レンズ部同士の光軸ズレを抑えることができるウエハレンズの製造方法及びそれにより製造される撮像レンズを提供することができる。
本実施の形態にかかるウエハレンズWLを製造する工程を示す概略図である。 第2の成形型M2の斜視図である。 基板上に、第1樹脂層と第2樹脂層とを順次形成する様子を示す図である。 ウエハレンズWL、WL’を組み合わせて積層型ウエハレンズを製造する工程示す概略図である。 ウエハレンズWLの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、ウエハレンズの製造方法にかかる各工程を示す図であるが、レンズ部の形状やサイズは代表的な例を模式的に誇張して示したものであり、これに限定されるものではなく、種々変更可能である。又、レンズ部の数は任意であるが、ここでは理解を容易にするため、3行3列に並んだレンズ部を一例として示すものとする。図2は、第2の成形型M2の斜視図である。第2の成形型M2は、マトリクス状に並んだ第2レンズ部L2を成形するための凹状の成形転写面M2aと、凹状のアライメントマーク形成部M2bとを有する。成形転写面M2aは、後述する第2レンズ部L2における第2光学面及びその周囲のフランジ部を成形するための転写面を有している。
尚、後述する第1の成形型M1も第2の成形型M2と同様な構成を有しており、後述する第1レンズ部L1における第1光学面及びその周囲のフランジ部を成形するための転写面を有する成形転写面M1aを有する。但し、第1の成形型M1は、アライメントマーク形成部の代わりに、アライメントマークM1b(図3参照)を設けている。第2の成形型M2の成形転写面M2aの表面積は、第1の成形型M1の成形転写面M1aの表面積よりも大きくなっており、更に第1の成形型M1の成形転写面M1aの軸線ピッチは、第2レンズ部L2の成形後の基板GPの収縮に合わせて、第2の成形型M2の成形転写面M2aの軸線ピッチより短くなっている。
まず、図1(a)に示すように、平行平板ガラス(もしくは樹脂)製の基板GPの第1面S1及び第2面S2に、黒色レジスト材料を塗布して、マスク露光及び現像を行うことにより、後述するレンズ部L1、L2に対応する位置に等間隔に配置された、複数のドーナツ状の第1絞り部AP1及び第2絞り部AP2を形成する。なお基板GPの厚みは0.2〜0.7mm程度であり、好ましくは0.3mmである。絞り部の形成については、例えば特開2010−72665号公報に開示された技術を用いることができる。黒色塗料を用いてスクリーン印刷やインクジェットによる印刷で絞り部を形成してもよい。なお、絞り部がレンズと基板との間に存在していても、基板の収縮という点では絞り部を設けない場合に比べて大きな差異は無いことを確認している。
次いで、図1(b)に示すように、光硬化性樹脂材料である第2の樹脂材料PL2を第2の成形型M2のマトリクス状に並んだ複数の成形転写面M2a内及びアライメントマーク形成部M2b内に個別滴下させ、基板GPの第2面S2上の第2絞り部AP2を含む領域に対向して位置決めする。そして、第2の成形型M2を基板GPに相対的に接近させ、第2の樹脂材料PL2を基板GPと第2の成形型M2とで挟み込む。なお、本実施形態では成形型に樹脂材料を供給しており、気泡の抑制等に有利であるが、これに限るものではなく、基板側に供給してもよい。
かかる状態で、外部からUV光などの所定波長の光を照射することで第2の樹脂材料PL2が硬化するので、これにより基板GPの第2面S2に、第2のレンズ部L2が成形されると共に、第2の成形型M2のアライメントマーク転写部M2bに対応して、アライメントマークAMが成形される。このとき、外部から第2の樹脂材料PL2を加熱して、その硬化を促進されてもよい。その後、図1(c)に示すように第2の成形型M2を離型することで、基板GPの第2面S2に第2のレンズ部L2とアライメントマークAMが密着形成される。第2のレンズ部L2が硬化する際に収縮を生じるので、それにつられて基板GPが面方向に収縮する。第1の成形型M1の成形転写面M1aの軸線ピッチは、基板GPの収縮後における第2のレンズ部L2の光学面の光軸ピッチに等しくなるよう予め定められている。樹脂を硬化させた後、基板GPを第2の成形型M2から離型することで、第2のレンズ部L2とアライメントマークAMとからなる第2樹脂層が、第2面S2上に形成された基板GPが得られる。レンズ部の成形と同時に樹脂でアライメントマークを形成することにより、製造工程が簡略化されるとともに、レンズ部とアライメントマークとの位置関係を容易かつ正確に設定することができる。なお、アライメントマークの大きさと個数は、後述するような基板の収縮に影響を与えないように、また、基板上のレンズ部の取り数をできるだけ多くするために、必要最小限のものとしておくことが好ましい。
ついで、図1(d)に示すように、基板GPを反転させた上で、第2のレンズ部L2を個別に囲うように設けられた貫通孔が2次元状に複数並べて設けられた板状のスペーサSPを、基板GPの第2面S2に光硬化性接着剤等を用いて接着する。そして、光硬化性樹脂材料である第1の樹脂材料PL1を、基板GPの第1面S1上の第1絞り部AP1を含む領域に個別滴下し、不図示のカメラ等により基板GPの第2面S2上に設けられたアライメントマークAMを観察して、前記第2光学面の光軸位置をアライメントマークAMの位置から把握し、第1の成形型M1を位置決めする。なお、第1の樹脂材料は第2の樹脂材料と同じものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよい。なお、スペーサSPを設けることで、基板の第1面S1にレンズ部を成形する場合の基板の収縮をより確実に抑えることにもつながる。
図3(a)は、第2のレンズ部L2の成形前後の状態を、軸線(光軸)方向に見て示している。図において点線で、第2の成形型M2と成形転写面M2aを示し、実線で基板GPと成形後の第2のレンズ部L2とを示す。本発明者らの検討によれば、樹脂の個別滴下により各レンズ部の樹脂量には若干のばらつきがあるものの、基板上のある一点を中心にして全体的に面方向に収縮することが多いことが判明している。図3に示す例では、図中左上の第2のレンズ部L2(0)を中心として、成形後の収縮で、それ以外の第2のレンズ部L2は、基準のレンズ部L2(0)に近づくように変位する。そこで、収縮により変位した第2のレンズ部L2の相対位置に合致する、第1の成形型M1の成形転写面M1aのピッチを予め求めておくのである。
これにより、基板GPに成形した第2のレンズ部L2の光軸と、第1の成形型M1の成形転写面M1aの軸線とは、図3(b)に示すように、基板GPのアライメントマークAM(図中○)と、第1の成形型M1のアライメントマークM1b(図中×)とを合わせ込むことで一致させることができる。両者がズレている場合、不図示の可動ステージにより基板GPに対して第1の成形型M1を光軸直交方向に相対移動させることで、図3(b)に示すように、基板GPのアライメントマークAMと、第1の成形型M1のアライメントマークM1bとを一致させるようにする。これにより、第2のレンズ部L2の光軸と、第1の成形型M1の成形転写面M1aの軸線とが一致することとなる。その状態を維持しつつ、図1(e)に示すように、第1の成形型M1を基板GPに接近させ、第1の樹脂材料PL1を基板GPと第1の成形型M1とで挟み込む。
かかる状態で、外部からUV光などの所定波長の光を照射することで第1の樹脂材料PL1が硬化するので、これにより基板GPの第1面S1に、第1のレンズ部L1が形成されることとなる。このとき、外部から第1の樹脂材料PL1を加熱して、その硬化を促進させてもよい。第1のレンズ部L1の成形時にも収縮が生じるが、既に硬化した反対面の第2のレンズ部L2が突っ張ること、及び、第1のレンズ部L1の表面積が第2のレンズ部L2よりも小さいことで、基板GPの収縮は抑えられるので、図3(c)に示すように、第1のレンズ部L1と第2のレンズ部L2の光軸のスレを最小限に抑えることができる。その後、第1の成形型M1を離型することで、図1(f)に示すように、基板GPの第1面S1に第1のレンズ部L1が密着形成される。つまり、第1面S1に島状に配置された複数の第1のレンズ部L1からなる第1樹脂層が形成された基板GPが得られる。こうして、基板GPの両面にレンズ部L1、L2を形成したウエハレンズWLを得ることができる(図5参照)。
本実施の形態によれば、まず外径φ2であって表面積が大きい第2レンズ部L2を先に、基板GPの第2面S2に形成し、その後、第1面S1に外径φ1(<φ2)であって表面積が小さい第1レンズ部L1を形成しているので、第1レンズ部L1成形時の収縮力が比較的小さくなり、第1レンズ部L1と第2レンズ部L2との光軸ズレを比較的小さく抑えることができる。
更に、同様な工程を経て、基板GP’に第1のレンズ部L1’と第2のレンズ部L2’を有する別のウエハレンズWL’を形成した後に、基板GP、GP’に形成したアライメントマークAM,AM’を基準として、図4(a)に示すように、2つのウエハレンズWL、WL’の各レンズの光軸を合わせつつ、スペーサSPを介してウエハレンズWL、WL’を重ね合わせ、接着剤を塗布して固定する。
その後、ウエハレンズWL及びWL’を接合した中間生成体IMから、図4(a)に示す点線で示す位置をダイシングにより切断することで、図4(b)に示すような撮像レンズLSを得ることができる。尚、中間生成体IMを切断することなく、そのまま複眼用撮像レンズとして用いることもできる。つまり、平面方向に並ぶ各積層レンズ部がそれぞれ異なる位置に結像することで得られる複数の画像を合成してより解像度の高い画像を得るいわゆる複眼型撮像装置に用いられる複眼撮像用レンズとして用いることができる。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。明細書の記載及び実施例は、あくまでも例証を目的としており、本発明の範囲は後述するクレームによって示されている。例えば、ウエハレンズの積層は2層のみならず、3層以上でも良い。又、第1の転写型を基板の下面側に配置し、第2の転写型を基板の上面側に配置しても良い。
更に、基板GPに対して第2の転写型M2により複数回成形を行って、成形された各回の第2レンズ部L2の光軸位置(光軸直交座標)に基づいて、統計的に第2光学面の光軸位置を把握するようにしてもよい。具体的には、各回の第2レンズ部L2の光軸位置の平均値を算出して第2光学面の光軸位置を決定し、この光軸位置に対して、第1の転写型M1に合わせるようにしても良い。このような統計的手法で第2レンズ部L2の光軸位置を求めることにより、アライメントマークによる位置決めした後の位置補正を行ったり、場合によってはアライメントマーク自体が不要になる。より具体的には、試験的に基板GPの第2面に第2のレンズ部L2を成形し完全硬化させたのちに、第2のレンズ部L2の光軸位置を測定、平均化する。この工程を複数回行い、光軸ズレ量平均値のサンプル数を増やし、ズレ量の予測値を確定する。この予測値をもとに第1の成形型M1を合わせ込み、これにより成形した第1レンズ部L1の光軸を同様に測定し、全体の光軸ズレ量の平均値を求める。この値が最適化するように、第1の成形型M1と第2の成形型M2の位置決めを行う。
AP1 第1の絞り部
AP2 第2の絞り部
GP 基板
IM 中間生成体
L1 第1のレンズ部
L2 第2のレンズ部
LS レンズユニット
M1 第1の成形型
M1a 成形転写面
M1b アライメントマーク
M2 第2の成形型
M2a 成形転写面
M1b アライメントマーク形成部
PL1 第1の樹脂材料
PL2 第2の樹脂材料
S1 第1面
S2 第2面
SP スペーサ
WL、WL’、WL” ウエハレンズ

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板の一方の面上に設けられた複数の第1光学面を含む第1成形面を有する第1樹脂レンズ部と、前記基板の他方の面上に設けられた複数の第2光学面を含む第2成形面を有する第2樹脂レンズ部と、を備えるウエハレンズの製造方法であって、
    前記複数の第2成形面に対応する複数の第2成形転写面を有する第2の成形型と、前記基板の他方の面との間に第2の硬化性樹脂材料を介在させて、前記第2の成形型により前記第2成形面を成形し、前記第2樹脂層を形成する工程と、
    前記第2の硬化性樹脂材料が硬化して前記第2樹脂レンズ部が形成された後に、前記第2光学面の各光軸が、第1の成形型における前記複数の第1成形面に対応する複数の第1成形転写面の各軸線に近づくように、前記第1の成形型を位置決めする工程と、
    位置決めした前記第1の成形型と、前記基板との間に第1の硬化性樹脂材料を介在させて、前記第1の成形型により前記第1成形面を成形し、前記第1樹脂レンズ部を形成する工程と、を有し、
    前記第2成形面は、前記第1成形面よりも表面積が大きいことを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  2. 前記第2光学面の光軸位置を、前記基板に形成されたアライメントマークの位置から把握することを特徴とする請求項1に記載のウエハレンズの製造方法。
  3. 前記アライメントマークは、前記第2の硬化性樹脂材料を用いて、前記第2の成形型により成形することで、前記基板の他方の面に形成されることを特徴とする請求項2に記載のウエハレンズの製造方法。
  4. 予め前記基板に対して前記第2の成形型により複数回成形を行って得られた複数の前記第2光学面の光軸位置に基づいて、前記第2光学面の光軸位置を統計的に算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のウエハレンズの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造されたウエハレンズを、基板の面方向に並ぶ複数の成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする撮像レンズ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造された複数のウエハレンズを、各ウエハレンズの光学面の光軸を揃えて光軸方向に積層し、基板の面方向に並ぶ複数の成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする撮像レンズ。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のウエハレンズの製造方法により製造された複数のウエハレンズを、間にスペーサを介して、各ウエハレンズの光学面の光軸を揃えて光軸方向に積層し、基板の面方向に並ぶ複数の成形面の間を光軸方向に切断することにより形成されたことを特徴とする撮像レンズ。
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