JPWO2014115705A1 - 着色低偏光フィルム、着色低偏光シート、およびレンズ、並びにこれらの製造法 - Google Patents

着色低偏光フィルム、着色低偏光シート、およびレンズ、並びにこれらの製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工工程における色調や透過率の変化が小さく、かつ、より自由に色調の選択可能な着色低偏光フィルム、該フィルムの製造法、該フィルムを備えた低偏光シート、および該シートを成形してなる偏光レンズを提供する。【解決手段】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥してなる偏光フィルム、該偏光フィルムの両面に接着層を介して芳香族ポリカーボネートシートを貼り合わせた偏光シート、該偏光シートを球面あるいは非球面に曲げた曲げ偏光レンズまたは該偏光シートを球面あるいは非球面に曲げてその凹面に芳香族ポリカーボネートを射出成形した射出偏光レンズにおいて、前記偏光フィルムの製造に用いる前記二色性有機染料として、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなる偏光度が45%〜90%であることを特徴とする所望色の着色低偏光フィルムである。【選択図】 なし

Description

本発明は、サングラスとして調整された全光線透過率と低く調整された偏光度とを示し、より広い範囲の色調の選択が可能で、かつ、サングラスなどに加工する工程における色調や透過率の変化が小さい着色低偏光フィルム、着色低偏光シートおよびレンズ、並びにこれらの製造法に関するものである。
偏光板は、典型的には一軸延伸ポリビニルアルコール(PVA)フィルムにヨウ素または2色性有機染料を吸着もしくは含浸させた偏光フィルム(以下、適宜、PVA偏光フィルムと記す。)が用いられている。この偏光フィルムは、通常、その片面に(あるいは両面に)トリアセチルセルロースなどの透明樹脂を保護層として用いて、取り扱いが容易で二次加工に適し、安価、軽量な偏光板とされている。
ポリビニルアルコールフィルムを延伸して二色性色素で染色した偏光フィルムの両面に保護層として、適宜接着層を介して透明樹脂シートを貼った偏光シート(以下、偏光シートと記す)はその樹脂の特性に応じた製品とされている。例えば、芳香族ポリカーボネートの場合には、特に耐衝撃性に優れ、加えて高い耐熱性も併せ持つので曲げ加工や射出成形を施して得られるサングラスやゴーグル用の偏光レンズに使用されている。レンズ用の透明ポリアミドの場合、優れた染色性などから意匠性を求められる用途などに用いられている。
耐衝撃性、耐熱性が要求されるサングラスあるいはゴーグルにおいては、ビスフェノールAからの芳香族ポリカーボネートが好適に使用されている。
しかしながら、芳香族ポリカーボネートは光弾性定数が大きいので、サングラスやゴーグルのような球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工を施した際に、リタデーションによる着色干渉縞が生じやすく、この着色干渉縞が外観を損ね、眼精疲労を引き起こす等の問題を抱えている。
また、偏光シートを球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工した偏光レンズでは芳香族ポリカーボネート偏光シートの厚みムラにより像の歪みが生じてしまい、外観を損ね、眼精疲労を引き起こす等の問題も抱えている。
曲げ加工を施した際に生じるリタデーションについては、保護層に使用する芳香族ポリカーボネートシートに予め延伸処理を施して大きなリタデーションを生じさせておくことにより、着色干渉縞を見えなくした芳香族ポリカーボネート偏光シート(以下、延伸ポリカーボネート偏光シートと記す)が知られており(特許文献1)、偏光レンズの中でも外観や眼精疲労に優れた製品に使用されている。
一方、前述の延伸ポリカーボネート偏光シートに曲げ加工を施して形成した偏光レンズよりもさらに耐衝撃性を向上させる、あるいは焦点屈折力を持つ矯正用レンズを形成する目的で、球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工した延伸ポリカーボネート偏光シートを金型内にインサートし芳香族ポリカーボネートを射出して成形した偏光レンズ(以下、芳香族ポリカーボネート偏光レンズと記す)が知られている(特許文献2、3)。
芳香族ポリカーボネート偏光レンズは、金型内に芳香族ポリカーボネートを射出して充填するので、インサートした延伸ポリカーボネートシートの厚みムラが見えなくなるという利点もあり、焦点屈折力を持たないレンズにおいても耐衝撃性、外観や眼精疲労に対して特に優れた製品に使用されている。
芳香族ポリカーボネート偏光レンズのように金型内に熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂を充填して得られるレンズにおいては、両面それぞれの金型の表面形状と両面の間隔を適宜設定することにより、成形されたレンズの両面それぞれの形状と肉厚を自由に設定出来るので、成形されたレンズの焦点屈折力、プリズム屈折力、および像歪が所望の値になるよう光学設計に基づいて金型の表面形状と両面の間隔が設定される。
成形されたレンズの表面形状と成形時に接していた金型の表面形状は多くの場合同一だが、レンズの表面形状に非常に高い精度が要求される場合には、金型内に充填した熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂が固化する際に生じる体積収縮によるレンズ肉厚の減少や表面形状の変化を補償するために、両面それぞれの金型の表面形状と両面の間隔を適宜微調整する場合がある。
このように形成された射出偏光レンズの表面には、適宜、ハードコート、反射防止膜などが形成され、次いで玉摺り、穴あけ、ネジ締め等によりフレームに固定してサングラスやゴーグルになる。
ところで、芳香族ポリカーボネート偏光シートを球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工した偏光レンズ、あるいは芳香族ポリカーボネート偏光レンズにおいては、ガラス面や水面等を見たときの眩しさを低減させる目的で水平方向の偏光をカットするだけでなく、さらに視認性を向上させる、あるいは意匠性を向上させる目的で、所望の色調や透過率になるように、例えばグレーやブラウン等に着色した芳香族ポリカーボネート偏光シートが使用される。
偏光レンズにおいては、偏光度を高めるために偏光レンズに入射した光の水平方向の偏光成分がほぼ吸収されるような濃度になるように、ポリビニルアルコールフィルムに染着する二色性色素の量を調整するが、さらにポリビニルアルコールフィルムへの二色性色素の染着量を増やしていくと、偏光レンズに入射した光の垂直方向の偏光成分も多く吸収されるようになる。
より高性能の偏光レンズとの観点からは、より高い二色比を示す染料を用いることにより偏光レンズに入射した光の垂直方向の偏光成分の吸収をより少なくしたものが求められている。
また、ポリビニルアルコールフィルムに染着させる二色性色素は単色ではなく、通常、数色の二色性色素を併用する。
この際に、ポリビニルアルコールフィルムへの二色性色素の染着量を各色で変えることにより、所望の色調や透過率の偏光レンズを得ることが出来る。
また、接着層あるいは保護層の芳香族ポリカーボネートシートに染料を溶解したものを使用して、あるいは前述の方法と併用して、芳香族ポリカーボネート偏光シートの色調や透過率を調整することも出来る。
また、偏光フィルムとカラーフィルターを用いる液晶プロジェクションテレビ用材料ではあるが、ポリビニルアルコールフィルムに二色性色素と二色性が低い色素を併用することにより、偏光機能と特定波長吸収機能を有するカラーフィルターを作製する方法が知られている(特許文献4)。
特開平03−39903号公報 特開平08−52817号公報 特開平08−313701号公報 特開平06−242318号公報
本発明は、サングラスとして調整された全光線透過率と低く調整された偏光度とを示し、広い範囲の色調が選択可能で、かつ、加工工程における色調や透過率の変化が小さいサングラスなどに用いられる着色低偏光フィルム、着色低偏光シートおよびレンズ、並びにこれらの製造法を提供することを課題とする。
一般に、偏光レンズとしては、高い全光線透過率と高い偏光度の製品(以下、適宜、高透過、高偏光品と記す。)がより高級品とされる。
高透過、高偏光品の場合、二色比が高い染料の組み合わせを用い、加工工程におけるその劣化も小さく保つことが必須である。この点から、特に高透過、高偏光のものは、劣化の激しい熱曲げ工程を用いないものとなり、二次元曲げ品や曲げの極めて小さい三次元曲げ品に限定されている。
工業的には、PVA偏光フィルムは、通常、偏光度が99%以上と高いものが製造されている。
サングラス用のPVA偏光フィルムとしては、偏光度99%以上で、全光線透過率30%以上のものもあるが、全光線透過率は概ね10〜25%程度である。
また、種々の着色品は、二色性色素の染着量を各色で変えることにより、所望の色調や透過率の偏光レンズを得るとの方法がとられていた。
この方法では、用いる二色性色素の種類により得られる色の範囲が狭い範囲となり、また、球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工、曲げ加工品の凹面への透明樹脂の射出成形などの成形工程における色変化も相対的に大きいという課題があった。
検討によって、良好な射出偏光レンズが得られる条件にて、透明樹脂の射出成形により偏光レンズを成形する工程においては、射出偏光レンズの色調や透過率の変化が小さく
実質的に変化しないことが確認された。
この結果から、色変化は、球面あるいは非球面の面形状に曲げ加工する工程にて、主に発生するものであることがわかった。
特に、染料濃度が高い偏光レンズは、染料濃度が低い偏光レンズと比べて、成形工程における色調や透過率が大きく変わってしまうという問題があった。
さらに、成形前後での色調や透過率の変化が大きいと、色調や透過率が変化する量が一定ではなく、バラツキが大きくなり、成形した製品間で色調や透過率の差が生じてしまうという問題があった。
前記した特許文献4のようなカラーフィルターの場合、遮蔽を目的として特定波長に吸収機能を付与するので、特定波長を一定量以上吸収していれば良く、透過率や色調を調整する必要がないので、上記した課題は生じない。
上記は、偏光度が99%以上と高いものに関する。
偏光度が低いことから、偏光サングラスとは言われないが、所定の低い偏光度で、所定の低い全光線透過率のサングラスもある。
このサングラスを調べたところ、所定の低い偏光度の高透過率のPVA偏光フィルムと所定範囲の低透過率の着色フィルムを重ねて用いることにより、所定範囲の低い透過率とされたものが確認された。
この方法は、所定の色と透過率の着色フィルムを併用しなければならないとの問題点があるが、着色フィルムの色と透過率の選択により、着色フィルムの色調をもった低透過率のサングラスが製造できるとの利点を持ったものである。
本発明は、低く調整された全光線透過率と偏光度を示し、広い範囲の色調が選択可能で、熱曲げ加工などの加工工程を用いるサングラス用の着色低偏光フィルムを得るとの課題の解決に関して鋭意検討した結果、高い二色比の二色性有機染料により主に偏光度を調整し、極低二色比或いは実質的に二色比を持たない染料にて、透過率と色調とを調整する方法に到達し、実験を重ねた結果、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥することにて製造された偏光フィルムにおいて、前記二色性有機染料が、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と、二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とにより染色された偏光度が45%〜90%である着色低偏光フィルムである。
上記(1)の本発明において、
(2)前記の二色性有機染料組成物が、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量であること、
(3)前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量である着色低偏光フィルムである。
また、本発明は、
(4)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥することからなる偏光フィルムの製造法において、前記二色性有機染料が、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と、二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の染着用有機染料組成物とを用いてなる偏光度が45%〜90%であることを特徴とする着色低偏光フィルムの製造法である。
上記(4)の本発明において、
(5)前記の染色を同じ水溶液中に溶解させた前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを用いること、
(6)前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いること、
(7)前記着色用有機染料組成物を透過率が50〜8%で、前記二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量で用いること、または、
(8)前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの実測値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返すことによる着色低偏光フィルムの製造法である。
また、本発明は、
(9)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥してなる偏光フィルムの両面に接着層を介して透明プラスチックシートを貼り合わせた偏光シートにおいて、前記偏光フィルムの偏光度が45%〜90%である所望色の着色低偏光フィルムであり、前記偏光フィルムの製造に用いる前記二色性有機染料として、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなることを特徴とする着色低偏光シートである。
上記(9)の本発明において、
(10)前記の染色を、二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを同じ水溶液中で用いてなるものであること、
(11)前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いること、
(12)前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量であること、
(13)透明プラスチックシートの樹脂が、芳香族ポリカーボネート、ポリアクリレート、アセチルセルロース、及び芳香族ポリカーボネートと脂環式ポリエステルとの組成物からなる群より選択される1つ以上であること、
(14)前記透明プラスチックシートが芳香族ポリカーボネートシートであり、複屈折3000nm以上で厚み0.1〜1mmであること、
(15)前記接着層に、ポリウレタンプレポリマーとヒドロキシ(ポリ)アクリレートとを含む硬化剤からなる2液型の熱硬化性ポリウレタン樹脂を用いるものであること、
(16)前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返してなることを特徴とする着色偏光フィルムである着色低偏光シートである。
また、本発明は、
(17)ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥してなる偏光フィルムの両面に接着層を介して透明プラスチックシートを貼り合わせた偏光シートを球面あるいは非球面に曲げた曲げ偏光レンズまたは該偏光シートを球面あるいは非球面に曲げてその凹面に透明樹脂を射出成形してなる射出偏光レンズにおいて、前記透明樹脂が芳香族ポリカーボネートであって、前記偏光シートの片側表面が芳香族ポリカーボネートで、該片側表面が凹面側となるように曲げ加工してなり、前記偏光フィルムの偏光度が45%〜90%である所望色の着色低偏光フィルムであり、前記偏光フィルムの製造に用いる前記二色性有機染料として、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなることを特徴とする着色低偏光レンズである。
上記(17)の本発明において、
(18)前記の染色を、二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを同じ水溶液中で用いてなるものであること、
(19)前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いこと、
(20)前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量であること、
(21)透明プラスチックシートの樹脂が、芳香族ポリカーボネート、ポリアクリレート、アセチルセルロース、及び芳香族ポリカーボネートと脂環式ポリエステルとの組成物からなる群より選択される1つ以上であること、
(22)前記透明プラスチックシートが芳香族ポリカーボネートシートであり、複屈折3000nm以上で厚み0.1〜1mmであること、
(23)前記接着層に、ポリウレタンプレポリマーとヒドロキシ(ポリ)アクリレートとを含む硬化剤からなる2液型の熱硬化性ポリウレタン樹脂を用いるものであること、
(24)前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返してなることを特徴とする着色偏光フィルムである着色低偏光レンズである。
本発明により、より広範囲の色調、偏光度、透過率の選択が可能で、特に熱曲げ加工工程による色変化の小さい着色低偏光フィルムを製造することが可能となり、更には、該偏光フィルムの利益を備えた着色偏光シートおよびレンズも製造することが可能となった。
以下、本発明の構成に関して説明する。
偏光フィルムは、基材となる樹脂フィルムを水中で膨潤させた後に、本願発明の二色性有機染料を含有する染色液に、一方向に延伸させつつ含浸することにより、二色性色素を基材樹脂中に配向した状態で分散させて、偏光性及び所望の色調を付与したフィルムを得ることによる。
このときに用いる偏光フィルムの基材となる樹脂としては、ポリビニルアルコール類が用いられ、このポリビニルアルコール類としては、ポリビニルアルコール(以下PVA)、PVAの酢酸エステル構造を微量残したもの及びPVA誘導体または類縁体であるポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等が好ましく、特にPVAが好ましい。
また、PVAフィルムの分子量は、延伸性とフィルム強度の点から重量平均分子量が50,000から350,000のものが好ましく、より好ましくは分子量100,000から300,000、特に、分子量150,000以上が好ましい。PVAフィルムを延伸する際の倍率は、延伸後の二色比とフィルム強度の点から2〜8倍であり、好ましくは3.5〜6.5倍、特に4.0〜6.0倍が好ましい。延伸後のPVAフィルムの厚みは、10μm以上であり、保護フィルムなどと一体化せずに取り扱いできるとの点から厚み20μm以上で、50μm以下程度が好ましい。
基材フィルムとしてPVAを用いる場合の典型的な製造工程は、
(1)PVAを水中にて膨潤させつつ水洗し、適宜、不純物を取り除き、
(2)適宜、延伸しつつ、
(3)染色槽にて染色し、
(4)ホウ酸または金属化合物による処理槽にて架橋乃至キレート化処理し、
(5)乾燥する、
との工程にて製造される。尚、工程(2)、(3)(場合により(4))は、適宜、その順序をかえても、また、同時に行っても良いものである。
まず、工程(1)の膨潤・水洗の工程は、水を吸収させることにより、常温の乾燥状態では容易に破断するPVAフィルムを均一に軟化させて延伸可能とする。また、PVAフィルムの製造工程に使用される水溶性の可塑剤などを除くこと、あるいは、適宜、添加剤を予備的に吸着させる工程である。このときに、PVAフィルムは順次均一に膨潤するものではなく、必ずバラツキが生じる。この状態でも、局所的に伸ばされ或いは伸び不足のないように、また、皺などの発生を抑えるように可能なかぎり小さい力を均一に負荷するような工夫を行うことが肝要である。また、この工程では、単に均一に膨潤させることが最も望ましいものであり、過剰な延伸などはムラの原因となるので極力しない。
工程(2)は、通常2〜8倍となるように延伸を行うものである。
本発明では、加工性が良いことが重要であるので、延伸倍率を3.5〜6.5倍、特に4.0〜6.0倍から選択し、この状態でも配向性を維持するのが好ましい。
延伸配向された状態で、水中に存在する時間、さらに乾燥までの時間が長いと配向緩和が進むものであることから、より高い性能を維持するとの観点からは延伸処理はより短時間となるように設定し、延伸後は、出来るだけ早く水分を除く、すなわち、直ちに乾燥工程に導き過剰な熱負荷を避けつつ乾燥させることが好ましい。
工程(3)の染色は、配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムのポリマー鎖への染料を吸着或いは沈着させることによる。この機構からは、一軸延伸の前中後のいずれでも可能であり大きな変化はないが、界面という規制の高い表面が最も配向しやすいものであり、これを生かすような条件を選択するのが好ましい。
温度は、高い生産性との要求から通常は40〜80℃の高温から選択されるが、本発明では通常25〜45℃、好ましくは30〜40℃、特に30〜35℃から選択する。
工程(4)は、耐熱性の向上や耐水性や耐有機溶剤性を向上させるために行う。
前者のホウ酸による処理はPVA鎖間の架橋にて耐熱性を向上させるものであるが、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸の前中後のいずれでも可能であり大きな変化はない。また、後者の金属化合物は主に、染料分子とキレート化合物を形成して安定化させるものであり、通常、染色後或いは染色と同時に行う。
金属化合物としては、第4周期、第5周期、第6周期のいずれの周期に属する遷移金属であっても、その金属化合物に前記耐熱性および耐溶剤性効果の確認されるものが存在するが、価格面からクロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの第4周期遷移金属の酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩などの金属塩が好ましい。これらの中でも、ニッケル、マンガン、コバルト、亜鉛および銅の化合物が、安価で前記効果に優れるため、さらに好ましい。
より具体的な例としては、例えば、酢酸マンガン(II)四水和物、酢酸マンガン(III)二水和物、硝酸マンガン(II)六水和物、硫酸マンガン(II)五水和物、酢酸コバルト(II)四水和物、硝酸コバルト(II)六水和物、硫酸コバルト(II)七水和物、酢酸ニッケル(II)四水和物、硝酸ニッケル(II)六水和物、硫酸ニッケル(II)六水和物、酢酸亜鉛(II)、硫酸亜鉛(II)、硝酸クロム(III)九水和物、酢酸銅(II)一水和物、硝酸銅(II)三水和物、硫酸銅(II)五水和物などが挙げられる。これらの金属化合物のうち、いずれか1種を単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いることもできる。
金属化合物およびホウ酸の前記偏光フィルム中の含有率は、前記偏光フィルムに耐熱性および耐溶剤性を与える点から、偏光フィルム1g当たり、金属化合物では金属として0.2〜20mg含有されることが好ましく、1〜5mgがさらに好ましい。ホウ酸の含有率は、ホウ素として0.3〜30mgが好ましく、0.5〜10mgがさらに好ましい。
処理に用いる処理液の組成は以上の含有率を満たすように設定され、一般的には、金属化合物の濃度は0.5〜30g/L、ホウ酸濃度は2〜20g/Lであることが好ましい。
偏光フィルムに含有される金属およびホウ素の含有率の分析は、原子吸光分析法により
行うことができる。
温度は、通常、染色と同じ条件を採用するが、通常、20〜70℃、好ましくは25〜45℃、より好ましくは30〜40℃、特に30〜35℃から選択する。また、時間は、通常、0.5〜15分から選択する。
工程(5)にて、延伸、染色及び適宜、ホウ酸または金属化合物にて処理された染色一軸延伸PVAフィルムを乾燥する。PVAフィルムは、含有する水分量に相当する耐熱性を示すものであり、水を多量に含む状態で温度が高くなってくると、より短時間で、一軸延伸状態からの乱れなどが生じ、二色比の低下が起こる。
乾燥は表面から進むものであり、両表面から乾燥させることが好ましく、乾燥空気送風にて水蒸気を除きつつ行うことが好ましい。また、周知のように、過剰な加熱を避ける点から、蒸発した水分を直ちに除去して蒸発を促進させる方法が温度上昇を抑えた乾燥ができる点から好ましく、乾燥空気の温度を乾燥状態の偏光フィルムが実質的に変色しない温度以下の範囲から、通常、70℃以上、好ましくは90〜120℃の温度で、1〜120分間、好ましくは3〜40分間にて送風乾燥する。
サングラス用のPVA偏光フィルムは通常、上記の工程で製造される。
本発明では、上記した工程(3)において、
(3−1).二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と、
(3−2).二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物と、
(3−3).この両者を用いて染色することを特徴とする。
目的の偏光度、透過率とからは、前記(3−1)の二色性有機染料組成物は、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量である。
また、前記(3−2)の着色用有機染料組成物は、通常、透過率が50〜8%の範囲とし、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量から選択される。
本発明は二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを用いて染色することから、二色性有機染料組成物にて染色されたPVA偏光フィルムの透過率、偏光度を上限とし、着色用有機染料組成物にて染色されたPVA偏光フィルムの透過率、偏光度を下限とする広い範囲の透過率、偏光度の選択が可能となる。
また、色調は、主に着色用有機染料組成物にて調整され、偏光度の変化を実質的に考慮することなく使用量比の変更に対応した広い範囲の色調が得られる。
本発明においては、目的物性値を与える使用量を求める方法の一例は、
(1).二色性有機染料および着色用有機染料のそれぞれ単独にて染色したPVA偏光フィルムの物性値を測定し、
(2).前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との目的物性値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し(以下、算出値1と記す)、
(3).算出値1に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの物性値を測定し(以下、物性値1と記す)、
(4).物性値1と前記目的物性値とを比較し、算出値1を再調整した値を求め(以下、算出値2と記す)、
(5).算出値2に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの物性値を測定し(以下、物性値2と記す)
(6).物性値2と前記の目的物性値とを比較し、
(7).前記目的物性値に到達していないと判断される場合、算出値の再調整、偏光フィルム製造、物性値の測定を適宜、繰り返す方法による。
ここに、算出値を再調整した値を求める方法は、前記の二色性有機染料組成物による透過率、偏光度のグラフ曲線の特性に着目した方法が挙げられる。
本発明の範囲は主に中間的な偏光度の範囲、例えば、偏光度が45〜90%未満の範囲、好ましくは50〜85%未満の範囲、より好ましくは55〜80%未満の範囲である。この範囲において、二色比の高い二色性有機染料組成物の場合、偏光度の変化に対する透過率の変化は比較的に小さい。故に、着色用有機染料組成物にて透過率を調整し、その後、二色性有機染料組成物により偏光度を調整することが挙げられる。
後述する方法で二色比を調べた染料のうち、二色比が13以上である二色性有機染料として、具体的には、以下のアゾ色素が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。アゾ色素は商品名で例示し、括弧内にはカラー・インデックス・ジェネリック・ネーム(Color Index Generic Name)を記載した。
Sumilight Supra Yellow BC conc(C.I.Direct Yellow28)
Kayarus Light Yellow F8G(C.I.Direct Yellow87)
Kayacelon Yellow C-2RL(C.I.Direct Yellow164)
Direct Fast Orange S (C.I.Direct Orange26)
Sumilight Supra Orange 2GL 125%(C.I.Direct Orange39)
Nippon Fast Scarlet GSX(C.I.Direct Red4)
Fast Scarlet 4BS(C.I.Direct Red23)
Sumilight Red 4B(C.I.Direct Red81)
Kayarus Supra Blue BWL 143(C.I.Direct Blue237)
Kayarus Supra Brown GL 125(C.I.Direct Brown195)
Kayarus Supra Brown B2R(C.I.Direct Brown209)
Kayarus Supra Brown GTL(C.I.Direct Brown210)
PVAフィルムへの染色性と耐熱性の点からスルホン酸基を持つアゾ色素からなる直接染料が好ましい。
偏光フィルムが所望の色調、本発明では実質的に無色となるように、二色性有機染料を通常3種以上組み合わせて、所定の透過率が得られるような濃度で染色液中に各色の直接染料を溶解あるいは分散させる。
染色液には直接染料の他に、染色助剤として硫酸ナトリウム等の無機塩を適宜添加する。
後述する方法で二色比を調べた染料のうち、二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない着色用有機染料の一例として、具体的には、以下のアゾ色素や媒染染料、反応染料、酸性染料が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。
Direct Brilliant Pink B(C.I.Direct Red9)
Kayarus Light Red F5G(C.I.Direct Red225)
Direct Light Rose FR(C.I.Direct Red227)
Sumilight Supra Turquoise Blue G(C.I.Direct Blue86)
Direct Supra Blue FFRL(C.I.Direct Blue108)
Kayarus Cupro Green G(C.I.Direct Green59)
Direct Fast Black B(C.I.Direct Black22)
Sunchromine Yellow MR(C.I.Mordant Yellow3)
Chrome Yellow AS(C.I.Mordant Yellow5)
Chrome Yellow 3R(C.I.Mordant Yellow8)
Chrome Yellow PG(C.I.Mordant Yellow23)
Chrome Orange FL(C.I.Mordant Orange29)
Chrome Red B conc.(C.I.Mordant Red7)
Chrome Red 5G(C.I.Mordant Red19)
Sunchromine Brilliant Violet R conc.(C.I.Mordant Violet1:1)
Chrome Fine Violet R(C.I.Mordant Violet1)
Chrome Cyanine BXS(C.I.Mordant Blue1)
Mordant Blue B 120%(C.I.Mordant Blue13)
Chrome Cyanine BLA(C.I.Mordant Blue29)
Mordant Green L(C.I.Mordant Green17)
Chrome Green 3B-N(C.I.Mordant Green28)
Mordant Brown KS(C.I.Mordant Brown15)
Chrome Brown LE(C.I.Mordant Brown19)
Chrome Brown RH(C.I.Mordant Brown33)
Chrome Black P2B(C.I.Mordant Black7)
Chrome Black PLW(C.I.Mordant Black9)
Chrome Black ET-1(C.I.Mordant Black11)
Chrome Navy CR 158%(C.I.Mordant Black17)
Chrome Light Grey G(C.I.Mordant Black38)
Chrome Bordeaux FB
Alizarine Chrome Brilliant Blue BL
Chrome Blue 2G
Sumifix Yellow GR 150%(C.I Reactive Yellow15)
Lanasol Yellow 4G(C.I Reactive Yellow39)
Sumifix Golden Yellow GG(A) 150%(C.I Reactive Yellow76)
Kayacion Yellow E-S4R(C.I Reactive Yellow84)
Novacron Yellow P-6GS gran(C.I Reactive Yellow95)
Kayacion Yellow E-SNA(C.I Reactive Yellow102)
Kayacion Yellow E-SN4G(C.I Reactive Yellow105)
Drimarene Yellow K-2R CDG(C.I Reactive Yellow125)
Sumifix Supra Yellow 3RF 150% gran(C.I Reactive Yellow145)
Sumifix Supra Brilliant Yellow 3GF 150% gr(C.I Reactive Yellow167)
Novacron Yellow C-R(C.I Reactive Yellow168)
Novcron Yellow C-5G(C.I Reactive Yellow175)
Kayacion Yellow CF-3RJ 150
Kayacion Yellow E-CM
Procion Orange PX-RN(C.I.Reactive Orange5)
Remazol Brilliant Orange 3R Special(C.I.Reactive Orange16)
Levafix Yellow E-3RL gran(C.I.Reactive Orange30)
Levafix Orange E-3GA gran(C.I.Reactive Orange64)
Remazol Golden Yellow RNL gran 150%(C.I.Reactive Orange107)
Drimaren Rubinol X3LR CDG(C.I.Reactive Red55)
Brilliant Red G SPL(C.I.Reactive Red112)
Brilliant Red 7BF Liq 25%(C.I.Reactive Red114)
Lanasol Red 2G(C.I.Reactive Red116)
Levafix Scarlet E-2GA gran(C.I.Reactive Red124)
Levafix Brilliant Red E-4BA gran(C.I.Reactive Red158)
Levafix Brilliant Red E-6BA gran(C.I.Reactive Red159)
Remazol Brilliant Red F3B gran(C.I.Reactive Red180)
Supra Brilliant Red 3BF 150% gran(C.I.Reactive Red195)
Remazol Red RB 133%(C.I.Reactive Red198)
Supra Scarlet 2GF 150G(C.I.Reactive Red222)
Novacron Red P-6B Gran. 150%
Novacron Red C-2G
Kayacion Violet A-3R(C.I.Reactive Violet1)
Remazol Brill. Violet 5R(C.I.Reactive Violet5)
Drimaren Violet K-2RL CDG(C.I.Reactive Violet33)
Remazol Brill. Blue RN(C.I.Reactive Blue19)
Sumifix Turquoise Blue G(N) conc.(C.I.Reactive Blue21)
Novacron Blue P-3R IN(C.I.Reactive Blue49)
Lanasol Blue 3R(C.I.Reactive Blue50)
Drimarene Blue X-3LR CDG(C.I.Reactive Blue52)
Lanasol Blue 3G(C.I.Reactive Blue69)
Novacron Turquoise P-GR 150%(C.I.Reactive Blue72)
Drimarene Navy X-RBL CDG(C.I.Reactive Blue79)
Lanasol Blue 8G-01 150%(C.I.Reactive Blue185)
Drimarene Blue K-2RL CDG(C.I.Reactive Blue209)
Sumifix Supra Blue BRF 150% gran.(C.I.Reactive Blue221)
Sumifix Supra Navy Blue BF gran.(C.I.Reactive Blue222)
Sumifix Supra Turquoise Blue BGF(N)(C.I.Reactive Blue231)
Novacron Blue C-R(C.I.Reactive Blue235)
Kayacion Blue CF-GJ 150
Kayacion Blue CF-BL
Kayacin Marine E-CM
Kayacion Navy E-CM
Sumifix Supra Navy Blue 3GF 150% gran
Levafix Brown E-2R gran(C.I.Reactive Brown19)
Novacron Brown P-6R Gran. 150
Remazol Black B-N 150%(C.I.Reactive Black5)
Remazol Black RL 133%(C.I.Reactive Black31)
Remazol Deep Black N 150%(C.I.Reactive Black31)
Acid Quinoline Yellow WS H/C(C.I.Acid Yellow3)
Kayacyl Yellow GG 80(C.I.Acid Yellow17)
Tartrazine NS conc(C.I.Acid Yellow23)
Suminol Fast Yellow R conc.(C.I.Acid Yellow25)
Kayanol Milling Yellow O(C.I.Acid Yellow38)
Suminol Milling Yellow MR(C.I.Acid Yellow42)
Aminyl Yellow E-3GL(C.I.Acid Yellow49)
Suminol Fast Yellow G (B)(C.I.Acid Yellow61)
Erionyl Yellow B-4G(C.I.Acid Yellow79)
Kayanol Yellow N5G(C.I.Acid Yellow110)
Lanyl Yellow G ex cc(C.I.Acid Yellow116)
Kayakalan Yellow GL 143(C.I.Acid Yellow121)
Kayanol Milling Yellow 5GW(C.I.Acid Yellow127)
Lanacron Yellow N-2GL KWL(C.I.Acid Yellow129)
Erionyl Golden Yellow M-R-02(C.I.Acid Yellow151)
Tectilon Yellow 2G 200%(C.I.Acid Yellow169)
Lanacron Yellow S-2G-01 KWL(C.I.Acid Yellow220)
Telon Yellow RLN micro(C.I.Acid Yellow230)
Tectilon Yellow 3R 200%(C.I.Acid Yellow246)
Chuganol Fast Yellow 5GL(C.I.Acid Yellow40:1)
Solar Orange(C.I.Acid Orange7)
Solar Light Orange GX(C.I.Acid Orange10)
Chuganol Milling Brown 5R(C.I.Acid Orange51)
Chuganol Milling OrangeSG(C.I.Acid Orange56)
Kayanol Yellow N3R(C.I.Acid Orange67)
Aminyl Yellow E-3RL(C.I.Acid Orange67)
Lanyl Orange R 200%(C.I.Acid Orange88)
Chuganol Milling Orange GSN 150%(C.I.Acid Orange95)
Suminol Milling Orange GN(N)(C.I.Acid Orange95)
Isolan Orange K-RLS(C.I.Acid Orange107)
Telon Orange AGT 01(C.I.Acid Orange116)
Lanyl Orange 2R e/c(C.I.Acid Orange120)
Supralan Orange S-RL(C.I.Acid Orange166)
Lanasyn Yellow M-2RL 180(C.I.Acid Orange180)
Nylosan Orange NRL 250(C.I.Acid Orange250)
Lanasyn Orange M-RL p
Silk Scarlet(C.I.Acid Red9)
Brilliant Scarlet 3R conc.(C.I.Acid Red18)
Acid Rhodamine G Conc(C.I.Acid Red50)
Acid Rhodamine B Conc(C.I.Acid Red52)
Chugacid Red FCH(C.I.Acid Red73)
Chugacid Rubinol 3B 200%(C.I.Acid Red80)
Rocceline NS conc. 120%(C.I.Acid Red88)
Chuganol Anthracene Red G(C.I.Acid Red97)
Suminol Fast Red G (B)(C.I.Acid Red118)
Suminol Milling Brilliant Red 3BN (N) conc.(C.I.Acid Red131)
Lanyl Red GG(C.I.Acid Red211)
Lanyl Red B(C.I.Acid Red215)
Lanasyn Bordeaux M-RLA200(C.I.Acid Red217)
Suminol Milling Brilliant Red B conc. N(C.I.Acid Red249)
Aminyl Red E-3BL(C.I.Acid Red257)
Telon Red M-BL(C.I.Acid Red260)
Chugai Aminol Fast Pink R(C.I.Acid Red289)
Nylosan Red N-2RBL SGR(C.I.Acid Red336)
Telon Red FRL micro(C.I.Acid Red337)
Lanasyn Red M-G(C.I.Acid Red399)
Kayakalan Red BL
Nylosan Red EBL SGR 180
Kayanol Milling Red BW
Kayanol Milling Violet FBW(C.I.Acid Violet48)
Erionyl Red B-10B-01(C.I.Acid Violet54)
Chugai Aminol Fast Violet F6R(C.I.Acid Violet102)
Acid Pure Blue VX(C.I.Acid Blue1)
Acid Brilliant Blue AF-N(C.I.Acid Blue7)
Chugacid Light Blue A(C.I.Acid Blue25)
Kayanol Blue N2G(C.I.Acid Blue40)
Nylosan Blue E-GL p 250(C.I.Acid Blue72)
Chuganol Blue 6B 333%(C.I.Acid Blue83)
Chuganol Blue G 333%(C.I.Acid Blue90)
Kayanol Navy Blue R(C.I.Acid Blue92)
Suminol Milling Brilliant Sky Blue SE (N)(C.I.Acid Blue112)
Suminol Milling Cyanine 5R (N)(C.I.Acid Blue113)
Kayanol Milling Blue GW(C.I.Acid Blue127)
Lanyl Brilliant Blue G ex cc(C.I.Acid Blue127:1)
Kayanol Blue NR(C.I.Acid Blue129)
Kayanol Milling Blue BW(C.I.Acid Blue138)
Kayanol Milling Blue 2RW(C.I.Acid Blue140)
Lanyl Blue 3G ex conc(C.I.Acid Blue171)
Nylosan Blue N-GL 150(C.I.Acid Blue230)
Tectilon Blue 6G 200%(C.I.Acid Blue258)
Telon Blue AFN(C.I.Acid Blue264)
Tectilon Blue 4R-01 200%(C.I.Acid Blue277:1)
Nylosan B Blue N-FL SGR180(C.I.Acid Blue278)
Nylosan Blue N-5GL SGR 200(C.I.Acid Blue280)
Kayalax Navy R(C.I.Acid Blue300)
Nylosan Blue N-BLN(C.I.Acid Blue350)
Lanacron Blue N-3GL
Acid Green V(C.I.Acid Green16)
Chuganol Cyanine Green G(C.I.Acid Green25)
Suminol Milling Brown 5R(C.I.Acid Brown51)
上記の染料は、通常、二色性染料と言われていないものである。
前記した高い二色比を示す色素(染料)については特許文献などに記載があり、二色比など知ることが出来る。しかし、本願の着色用有機染料については、その二色比を利用されたことがなかったため、又は、利用する意味もなかったためか、その記載のある特許文献などを本発明者らは見出していない。
従って、前記した本願の着色用有機染料は、公知染料(高い二色比としては知られていない)を用いて、PVAフィルムを染色する下記した方法にて容易に確認されたものの一例である。
二色比は、これらの染料を用いてPVAフィルムを染色する下記した方法にて求められる値による。
ここで、例えば、偏光度が99%以上を目標とする場合には、着色用有機染料の二色比は、高くても偏光度を高める方向に寄与するが、「以上」との範囲での変化であり問題とされない。
これに対して、本願は、90%未満、例えば60%程度の低い偏光度に制御したものが目的範囲である。
ゆえに、低い二色比を示す着色用有機染料でも偏光度を高める効果は無視できないものであり、これらを考慮した使用量等を選択する。二色比の大きさは、熱成形時の色調変化にも関係し、高くなると大きくなる傾向がある。この点などから一般的には染色したときに、より小さい二色比を示すものが、着色に伴う偏光度の変化、及び、熱成形時の色調変化も小さいことから好ましい。
なお、本発明における二色性有機染料或いは着色用有機染料の二色比とは、ヨウ素による染色にて製造された偏光フィルムにて600nmで測定される二色比の値が60以上を示す製造条件にて、ヨウ素に変えて二色性有機染料を用いて製造した偏光フィルムにおいて最大吸収波長で測定される値をいう。
次に、本着色低偏光フィルムの両面に、通常、接着層を介して透明プラスチックシートからなる保護層を貼付して本発明の偏光シートとする。前記透明プラスチックシートは、通常、厚み0.1〜1mmであり、単層或いは共押し出し法による多層のシート、例えば、芳香族ポリカーボネート/ポリアクリレートの共押し出しシートなど、が挙げられる。また、本発明では、曲げ加工にて凹面側で、射出成形樹脂側とする表面は、芳香族ポリカーボネートであるものが好ましい。
また、本発明の偏光シート(以下、本偏光シートと記す。)は、通常、両表面に保護フィルムを付した状態で、個別のレンズ形状に打ち抜きされ、次に、熱曲げ加工され、表面保護フィルムを剥離して、射出成形金型に装着されて、射出成形された芳香族ポリカーボネートと一体化した射出成形偏光レンズとされる。
上記の透明プラスチックシートの樹脂としては、芳香族ポリカーボネート、非晶性ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリスルフォン、アセチルセルロース、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、及び芳香族ポリカーボネートと脂環式ポリエステルとの組成物などのこれらの混合物からなる透明樹脂が挙げられる。これらの中で、最も汎用的な偏光フィルムの製造において必須であるアセチルセルロースがあり、機械的強度や耐衝撃性などの特性から芳香族ポリカーボネート系樹脂が好ましく、耐薬品性などからはポリオレフィン、ポリアクリレートやポリアミドが挙げられ、レンズ成形後の染色性からはポリアクリレートやポリアミドが挙げられる。
芳香族ポリカーボネートシートは、フィルム強度、耐熱性、耐久性あるいは曲げ加工性の点から2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンや2,2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジハロゲノフェニル)アルカンで代表されるビスフェノール化合物から周知の方法で製造された重合体が好ましく、その重合体骨格に脂肪酸ジオールに由来する構造単位やエステル結合を持つ構造単位が含まれても良く、特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される芳香族ポリカーボネートが好ましい。
芳香族ポリカーボネートの分子量は、粘度平均分子量で12,000〜40,000のものが好ましく、20,000〜35,000のものがより好ましい。また、芳香族ポリカーボネートは、光弾性定数が大きく、応力や配向による複屈折に基づいて着色干渉縞が発生しやすい。そこで、予め大きなリタデーション値を持たせることにより、着色干渉縞を見えなくすることが好ましく、少なくともリタデーション値2000nm以上で、20000nm以下、好ましくは3000nm以上、特に加工工程での低下を考慮した場合4000nm以上とすることが好ましい。リタデーション値は、高いほど着色干渉縞が見えなくなるが、リタデーション値の値は配向度や残留応力の大きさを表すものであり、高い方が表面形状の精度が低いというデメリットがある。
この着色干渉縞は、偏光フィルムを透過して、初めて人の目で見ることができる。ゆえに、高リタデーションとしたシートの効果は偏光フィルムの光入射側、すなわち、人の目の反対側に用いることによる。
芳香族ポリカーボネートとの組成物として、保護層用のシート或いはフィルムとして、レンズ用射出成形用樹脂としても使用できる本発明の脂環式ポリエステル樹脂は、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸で代表されるジカルボン酸成分と1,4−シクロヘキサンジメタノールで代表されるジオール成分と、必要に応じて他の少量の成分とを、エステル化またはエステル交換反応させ、次いで、適宜、重合触媒を添加し徐々に反応槽内を減圧にし重縮合反応させる公知方法により得られるものである。
ポリアミド樹脂は、レンズ用透明ポリアミド樹脂として公知のものが挙げられ、耐熱性の一指標である熱変形温度100〜170℃の範囲であり、芳香族ポリアミド樹脂、脂環族ポリアミド樹脂、脂肪族ポリアミド樹脂、並びに、これらの共重合体が挙げられ、機械的強度、耐薬品性、透明性等のバランスから脂環式ポリアミド樹脂は好ましいものであるが、2種以上のポリアミド樹脂を組み合わせてもよい。このようなポリアミド樹脂の例として、GLILAMID TR FE5577、XE 3805(EMS製)、NOVAMID X21(三菱エンジニアリングプラスチックス製)、東洋紡ナイロンT−714E(東洋紡製)などが例示される。
(メタ)アクリル樹脂は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート(MMA)に代表される各種(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、またはPMMAやMMAと他の1種以上の単量体との共重合体であり、さらにそれらの樹脂の複数種が混合されたものでもよい。これらのなかでも、低複屈折性、低吸湿性、耐熱性に優れた環状アルキル構造を含む(メタ)アクリレートが好ましい。以上のような(メタ)アクリル樹脂の例として、アクリペット(三菱レイヨン製)、デルペット(旭化成ケミカルズ製)、パラペット(クラレ製)などが例示される。
本着色低偏光フィルムの両面に透明プラスチックシートを貼り合わせるために用いる接着剤としては、ポリビニルアルコール樹脂系材料、アクリル樹脂系材料、ウレタン樹脂系材料、ポリエステル樹脂系材料、メラミン樹脂系材料、エポキシ樹脂系材料、シリコーン系材料等が使用できる。
芳香族ポリカーボネートシートを用いる場合、特に、接着層自体あるいは接着した際の透明性と芳香族ポリカーボネートシートとの接着性の点から、ウレタン樹脂系材料であるポリウレタンプレポリマーと硬化剤からなる2液型の熱硬化性ウレタン樹脂が好ましい。
本発明のサングラス用に適した着色偏光レンズに用いられる芳香族ポリカーボネート偏光シートは、前述の層構成に限られるものではなく、偏光フィルムと透明な保護層を接着する接着剤において、調光染料を溶解させた接着剤を用いて作製された調光機能も併せ持つ偏光シートを用いても良い。
本発明の保護層は、その好適な加工条件において、機能層の機能を実質的に損なわない加工条件が選択できるものを選択する。
例えば、機能層としてポリエステル系の超多層の選択反射膜が併用されている場合、この超多層の選択反射膜は1層の厚みを1/4λとするために、多層シートを製造し、これを適宜繰り返し延伸して所定の光学厚みとする、所謂、金太郎飴の製法が用いられる。この結果、機能性を保持した状態における加工条件は、加工時間において、延伸状態からの緩和が実質的に起きない温度と時間との条件を選択することが必須となる。
次いで、本偏光シートを個々のレンズ用の形状に打ち抜きなどにて加工した後、曲げ加工を施す。個々のレンズ形状品への加工は、生産性などから、通常、トムソン刃からなる打ち抜き刃を用いた、複数のレンズ形状品の打ち抜き加工による。個別レンズ形状品の形状は、最終製品の形状(サングラス、ゴーグルなど)により適宜、選択される。二眼用の場合の標準的なレンズ形状品は、直径80mmの円盤或いはその両端を偏光軸に垂直な方向に同幅切り取ったスリット形状である。
また、曲げ加工は、上記の本偏光シートに用いる保護層用の透明プラスチックシートの種類の選択でも触れたが、本発明の着色偏光フィルムを含む本偏光シートの機能性を発揮する層の劣化が実質的に発生しないとの条件により決定される。
射出偏光レンズとして用いる場合、芳香族ポリカーボネート偏光シートの曲げ加工は、射出成形に用いる金型表面に沿うように曲げられる。
高リタデーションシートの芳香族ポリカーボネートを保護層とする本偏光シートを用いるとき、偏光フィルムは曲げ加工において延伸方向に沿った亀裂、いわゆる膜切れが生じやすいのでこれらの発生を抑えた条件を選択する必要がある。芳香族ポリカーボネート偏光シートの曲げ加工における金型温度は使用した芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度以下の温度が好ましく、加えて、予熱処理により曲げ加工直前の延伸ポリカーボネート偏光シート温度が芳香族ポリカーボネートのガラス転移点より50℃低い温度以上ガラス転移点未満の温度であることが好ましく、特に、ガラス転移点より40℃低い温度以上ガラス転移点より5℃低い温度未満であることが好ましい。
次いで、芳香族ポリカーボネート樹脂を射出して射出偏光レンズとする。
射出成形の加工条件は、外観に優れたレンズが製造できることが必須である。
この点から、バリの出ない範囲で充填率の高いレンズ成形品の得られる射出条件、例えば、射出圧、保持圧、計量、成形サイクルなどを選択され、また、樹脂温度は、芳香族ポリカーボネート樹脂の温度であり、特に260〜320℃から適宜選択される。
また、金型温度は芳香族ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度より100℃低い温度以上乃至ガラス転移点未満の温度から選択され、好ましくはガラス転移温度より80℃低い温度以上ガラス転移点より15℃低い温度未満、特に、ガラス転移温度より70℃低い温度以上ガラス転移点より25℃低い温度未満が好ましい。
次いで、ハードコート処理が施される。
ハードコートの材質あるいは加工条件については、特に制限はないが、外観や下地の芳香族ポリカーボネートに対して、あるいは続いてコートされるミラーコートや反射防止コート等の無機層に対する密着性に優れている必要がある。また、焼成温度は芳香族ポリカーボネート偏光シートに使用した芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度より50℃低い温度以上ガラス転移点未満の温度が好ましく、特に、ガラス転移点より40℃低い温度以上ガラス転移点より15℃低い温度未満である120℃前後の温度であり、ハードコートの焼成に要する時間は概ね30分から2時間の間である。
(A)偏光フィルムの製造
以下、実施例にて詳細に説明する。
偏光性を付与する二色性有機染料組成物および色調を付与する着色用有機染料組成物として、下記の組み合わせを用いた。
下記の有機染料は、それぞれ単独使用にて、PVAフィルムを延伸染色し、そのフィルムの光学測定により、染色濃度、二色比を求めた。参考として、各有機染料の求められた二色比を物質名後に括弧書きした。
実施例1乃至5および参考例
(1)二色性有機染料組成物
二色性染料組成物A:
青1:C.I.Direct Blue 237(19.9)、赤1:C.I.Direct Red 81(22.0)、
黄1:C.I.Direct Orange 39(23.6)
二色性染料組成物B:
青2:C.I.Direct Blue 78(9.2)、赤2:C.I.Direct Red 254(10.9)、
黄2:C.I.Direct Yellow 12(9.0)
(2)着色用有機染料組成物
着色用有機染料組成物a:
青3:Kayacion Blue CF-BL(1.3)、
赤3:Novacron Red C-2G(1.4)、黄3:C.I Reactive Yellow 145(2.6)
着色用有機染料組成物b:
青4:C.I.Direct Blue 86(1.7)、
赤4:C.I.Direct Red 225(2.6)、黄4:C.I Mordant Yellow 8(1.7)
着色用有機染料組成物c:
青4:C.I.Direct Blue 86(1.7)、 青5:C.I.Direct Blue 108(1.6)、
赤5:C.I.Direct Red 227(1.6)、 黄5:C.I.Mordant Yellow 5(2.5)
有機染料の二色比測定サンプルの製造法、測定方法は下記によった。
有機染料の二色比:
(測定サンプルの製造法)
本発明における二色性有機染料或いは着色用有機染料の二色比とは、ヨウ素による染色にて製造された偏光フィルムにて測定される二色比の値が60以上を示す製造条件にて、ヨウ素に変えて二色性有機染料或いは着色用有機染料を用いて製造した偏光フィルムにおいて測定される値をいう。
(測定方法)
用いる染料に応じて測定した。
二色比は次式により求め、各染料の最大吸収波長の値を用いた。
二色比=Az/Ax
ここで、Axは最大透過方向の直線偏光の吸光度を表し、Azは最大透過方向に直交する方向の直線偏光の吸光度を表す。AxおよびAzは、島津製作所社製の分光光度計(UV−3600)を用いてサンプルに直線偏光を入射させて測定した。
(3)偏光フィルム製造
ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製、商品名:VF−PS#7500)を35℃の水中で270秒間膨潤しつつ、2倍に延伸した。
引き続いて、表1に記載の組成の染色組成物および10g/Lの無水硫酸ナトリウムを含む35℃の水溶液中で染色しつつ延伸した。
この染色フィルムを酢酸ニッケル2.3g/Lおよびホウ酸4.4g/Lを含む水溶液中35℃で120秒間浸漬しつつ、5.6倍まで延伸した。そのフィルムを緊張状態が保持された状態で室温で3分乾燥を行った後、熱風乾燥機を用い、110℃で3分間乾燥し、偏光フィルムを得た。
用いた二色性有機染料組成物およびその使用量、着色用有機染料組成物およびその使用量に関する表1の記載は、下記による。
計算値 : 上記した単独染色系からの結果を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出した値。
実験実測値 : 上記計算値に基づいて実験し、測定した値。
色調整後(実施例1のみ) : 着色用有機染料組成物の濃度調整を行った後の値。主に、所望の透過率となるように濃度増加を行う。
調整後 : 着色用有機染料組成物の濃度調整で主に、所望の透過率となるように濃度増加を行い、二色性有機染料組成物の濃度調整で主に、偏光度の増加分を抑えるように濃度低下を行った値。
次に得られた偏光フィルムの偏光度、および色調を表2に示した。
偏光度は次式により求めた。
偏光度=100×(τpmax−τpmin)/(τpmax+τpmin)
ここで、τpmaxは直線偏光を入射して測定した視感透過率の最大値を表し、τpminは直線偏光を入射して測定した視感透過率の最小値を表す。τpmaxおよびτpminは、AxおよびAzを視感透過率として表した値である。
実施例1の結果に基づいて、実施例2乃至5の色と偏光度に於いても同様の傾向になると考え、さらに、低い二色比を示す着色用有機染料でも偏光度を高める効果は無視できないものであるため、実験実測値に基づいて、色調整後と偏光度調整後の染料組成比を同時に推定し、実施した。なお、色調(L*、a*、およびb*のそれぞれ)については±2、偏光度については±3%を許容範囲とした。
なお、実施例3および5は同一の作業を繰り返し行ったものである。本発明の偏光フィルムの製造において再現性のあることが確認された。
Figure 2014115705
Figure 2014115705
本実施例から明らかにわかるように、二色比が13以上の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である着色用有機染料組成物とにより染色を行い偏光フィルムを作製することで、所望の透過率で低く調整された偏光度の偏光フィルムを得ることが可能になった。
次に、実施例4および5の偏光フィルムを用いて、芳香族ポリカーボネート偏光シートを作成した。
(B)芳香族ポリカーボネート偏光シート
(A)で得た偏光フィルムにウレタン系の接着剤をバーコーター#12を用いて塗布し、70℃で10分間乾燥させた後、厚さ0.3mm、リタデーション値5500nmの芳香族ポリカーボネートシート(三菱瓦斯化学社製)の延伸軸と偏光フィルムの延伸軸とを揃えてラミネーターで貼り合わせた。この積層シートの偏光フィルム側に上記と同様の方法で接着剤を塗布し、もう1枚の芳香族ポリカーボネートシートを同様に貼り合わせ、芳香族ポリカーボネート偏光シートを得た。硬化後の接着剤塗膜の厚みは9〜11μmであった。
(C)芳香族ポリカーボネート偏光シートの吸光度の測定
作製した芳香族ポリカーボネート偏光シートの透過率と色調を島津製作所社製の分光光度計(UV−3600)を用いて測定した。結果を表3に示した。
(D)芳香族ポリカーボネート偏光シート
(B)で得た芳香族ポリカーボネート偏光シートをベースカーブ7.95(曲率半径66.67mm)の金型を用いて曲げ加工した。曲げ加工においては金型温度137℃、保持時間1200秒の条件にて成形した。
ここで言うベースカーブとは、レンズ前面の曲率の意味で用いており、530をミリメータ単位の曲率半径で除した値のことである。
曲げ加工後の芳香族ポリカーボネート偏光シートには偏光フィルムの亀裂はなかった。
(C)と同様に測定したサンプルの曲げ加工後の芳香族ポリカーボネート偏光シートの透過率と色調、および成形前後のCIE1976(L*a*b*)色空間における色差ΔE*abを表3に示す。色差は次式により求めた。
色差:ΔE*ab=((ΔL*)^2+(Δa*)^2+(Δb*)^2)^(1/2)
Figure 2014115705
本実施例から明らかにわかるように、参考例の二色性有機染料組成物だけで染色を行った偏光フィルムを用いた芳香族ポリカーボネート偏光シートにおいては、加工前後での色差が3.7あったのに対し、二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物を用いて染色を行った偏光フィルムを用いた芳香族ポリカーボネート偏光シートにおいては、加工前後での色差が1.1〜2.5であり、曲げ加工前後での色調と透過率の変化が小さいことがわかる。

Claims (24)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥することにて製造された偏光フィルムにおいて、
    前記二色性有機染料が、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と
    二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、
    所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とにより染色された偏光度が45%〜90%である着色低偏光フィルム。
  2. 前記の二色性有機染料組成物が、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量である請求項1記載の着色低偏光フィルム。
  3. 前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量である請求項1記載の着色低偏光フィルム。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥することからなる偏光フィルムの製造法において、前記二色性有機染料が、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなる偏光度が45%〜90%であることを特徴とする着色低偏光フィルムの製造法。
  5. 前記の染色を同じ水溶液中に溶解させた前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを用いる請求項4記載の着色低偏光フィルムの製造法。
  6. 前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いる請求項4記載の着色低偏光フィルムの製造法。
  7. 前記着色用有機染料組成物を透過率が50〜8%で、前記二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量で用いる請求項4記載の着色低偏光フィルムの製造法。
  8. 前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返すことによる請求項4記載の着色偏光フィルムの製造法。
  9. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥してなる偏光フィルムの両面に接着層を介して透明プラスチックシートを貼り合わせた偏光シートにおいて、前記偏光フィルムの偏光度が45%〜90%である所望色の着色低偏光フィルムであり、前記偏光フィルムの製造に用いる前記二色性有機染料として、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなることを特徴とする着色低偏光シート。
  10. 前記の染色を、二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを同じ水溶液中で用いてなるものである請求項9記載の着色低偏光シート。
  11. 前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いる請求項9記載の着色低偏光シート。
  12. 前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量である請求項9記載の着色低偏光シート。
  13. 透明プラスチックシートの樹脂が、芳香族ポリカーボネート、ポリアクリレート、アセチルセルロース、及び芳香族ポリカーボネートと脂環式ポリエステルとの組成物からなる群より選択される1つ以上である、請求項9記載の着色低偏光シート。
  14. 前記透明プラスチックシートが芳香族ポリカーボネートシートであり、複屈折3000nm以上で厚み0.1〜1mmである請求項9記載の着色低偏光シート。
  15. 前記接着層に、ポリウレタンプレポリマーとヒドロキシ(ポリ)アクリレートとを含む硬化剤からなる2液型の熱硬化性ポリウレタン樹脂を用いるものである請求項9記載の着
    色低偏光シート。
  16. 前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返してなることを特徴とする着色偏光フィルムであることを特徴とする請求項9記載の着色低偏光シート。
  17. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水膨潤、一軸延伸しつつ、二色性有機染料にて染色し、乾燥してなる偏光フィルムの両面に接着層を介して透明プラスチックシートを貼り合わせた偏光シートを球面あるいは非球面に曲げた曲げ偏光レンズまたは該偏光シートを球面あるいは非球面に曲げてその凹面に透明樹脂を射出成形してなる射出偏光レンズにおいて、前記透明樹脂が芳香族ポリカーボネートであって、前記偏光シートの片側表面が芳香族ポリカーボネートルムの偏光度が45%〜90%である所望色の着色低偏光フィルムであり、前記偏光フィルムの製造に用いる前で、該片側表面が凹面側となるように曲げ加工してなり、前記偏光フィ記二色性有機染料として、二色比が13以上の二色性有機染料の組み合わせからなり、偏光度30%以上90%未満で偏光度を維持する量の二色性有機染料組成物と二色比が4以下である極低二色比あるいは実質的に二色比を持たない染料の組み合わせからなり、所望色に染色する量の着色用有機染料組成物とを用いてなる
    ことを特徴とする着色低偏光レンズ。
  18. 前記の染色を、二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物とを同じ水溶液中で用いてなるものである請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  19. 前記の二色性有機染料組成物を、目的とする偏光度の下限値を与える量よりも少ない量で用いる請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  20. 前記着色用有機染料組成物の染着量が、透過率が50〜8%で、前記の二色性有機染料組成物単独での透過率よりも5%以上小さい透過率となる量である請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  21. 透明プラスチックシートの樹脂が、芳香族ポリカーボネート、ポリアクリレート、アセチルセルロース、及び芳香族ポリカーボネートと脂環式ポリエステルとの組成物からなる群より選択される1つ以上である、請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  22. 前記透明プラスチックシートが芳香族ポリカーボネートシートであり、複屈折3000nm以上で厚み0.1〜1mmである請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  23. 前記接着層に、ポリウレタンプレポリマーとヒドロキシ(ポリ)アクリレートとを含む硬化剤からなる2液型の熱硬化性ポリウレタン樹脂を用いるものである請求項17記載の着色低偏光レンズ。
  24. 前記の所望色の低偏光フィルムに関して、偏光度、透過率、色相の目的値を定め、前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との前記目的値を与える使用量を、同時染色による相互作用による変化を無視して算出し、得られた算出値に基づいた使用量の水溶液中にて偏光フィルムを製造し、製造された偏光フィルムの値と、前記目的値とを比較し、前記水溶液中の前記の二色性有機染料組成物と着色用有機染料組成物との使用量を再調整して染色することを適宜繰り返してなることを特徴とする着色偏光フィルムであることを特徴とする請求項17記載の着色低偏光レンズ。
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