JPH0339903A - 防眩用ポリカーボネート偏光板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、耐衝撃性、耐熱性に優れ、°しかも白色光に
対して着色干渉縞を生じないポリカーボネートシート或
いはフィルムを保ｆｉ層とする偏光板に関するものであ
る。本発明による偏光板は、前記のようＵ優れた特性、
殊に白色光に対する着色干渉縞が起らｔｌいという特性
のため、サングラス、ゴーグル、窓のブラインド及び自
動車用サンバイザーｔｌどの防眩目的のために極めて有
利に利用しうる。

（従来の技術） 従来より偏光機能を有するシートやフィルム等の偏光板
が防眩材として優れた性能を示すことはよく知られてお
り、サングラスやゴーグル等に用いられてきた。偏光機
能を有するシート等の偏光板は通常偏光性を有するシー
トやフィルムの両面または片面に表面保護層を貼り合わ
せた構造を有するものであり、従来偏光板の表面保護層
としてはトリアセチルセルロースをはじめとするセルロ
ース系シート、アクリル系シートあるいはポリエステル
系シートが用いられるのが殆どである。一方、ポリカー
ボネートシートはその優れた耐衝撃性、耐熱性等のため
にその偏光板表面保護層としての期待が極めて大きいに
もかかわらず未だ実現に至ってい４い。

（発明が解決しようとする問題点） その理由はポリカーボネートシートの場合４１通常、光
の場合には問題にならない着色干渉縞が、偏光の場合に
は他の樹脂のシートに比較して極めて発生し易いことが
その一つの大きな原因である。

ポリカーボネートの場合、他の樹脂に比較して複屈折特
性のコントロールが著しく困難であるためこのことが一
層、偏光板保護層としての利用の障害となっている。着
色干渉縞の発生（４それ自体、外観上商品価値を低下さ
せることはもちろんであるが、着色干渉縞の生じ易い表
面保ｍ層を用いた偏光板で作られたレンズを装着された
サングラス、ゴーグル等を長時間にわたって着用すると
眼精疲労を起こし、極端な場合には頭痛の原因にもなり
、健康面でも問題となる。特にサングラス等のレンズを
製造するような場合の偏光板に曲面加工を施すようなと
きには着色干渉縞の発生現象は著しく助長され、サング
ラス、ゴーグル等のレンズとしての段別を満足に果たせ
なくなる。

そこで、本発明者らの一部は、他の発明者と共に光学歪
みの少ない、防眩効果のある、耐熱性及び耐衝撃性に優
れたサングラス、ゴーグルなどのレンズの開発について
研究を進めたところ、下記の如き偏光ポリカーボネート
レンズのＦｉ造法を見出し、先に提案した（特開昭６４
−２２５３８号公報参照）。

即ち２色性色素を高分子フィルム上に配向させた偏光性
薄層の両側にポリカーボネートフィルム或いはシー　ト
を積層して厚み０．５〜２゜５ｎの積層体を製造し、該
積層体を１３５℃以上で該積層体のポリカーボネートの
ガラス転位温度より３０℃高い温度以下の温度下にて該
積層体がポリカーボネートのガラス転位温度に達する前
に、１．２Ｋｇ／−以下の圧力で徐々に変形させ、曲率
半径が８０１１ｊ１以上の曲面に賦形することを特徴と
する光学歪みの少ない偏光ポリカーボネートレンズの製
造法である。

前轟己本発明者らの一部の提案方法によれば、それ以前
のポリカーボネート保護層を用いたレンズと比べて、光
学歪及び防眩効果は可成り改良されたものであるが、実
際にレンズとして使用すると、着色干渉縞が僅かではあ
るが認められ、尚−層の改良が望まれることがわかった
。

すなわち、前記方法に幻ける如く、ポリカーボネートシ
ート積層体を一定温度及び一定圧力で曲面に変形する方
法では、着色干渉縞を完全に解消することは困難であり
、前記提案方法における実施例１及び２で得られたレン
ズについて、後述する着色干渉縞の評価テストでは高高
Ｃランクであって、充分に満足する値とは言えないこと
がわかった。

（問題点を解決するための手段） そこで本発明者らは、上記提案方法に比べて、さらｔｃ
着色干渉縞の発生が少なく、且つ実用ｔｔの高い防眩用
ポリカーボネート偏光板の開発を目的εして研究を進め
たところ、ボリカーボネー１シート自体の特性、すなわ
ちそのレターシ論ン値が着色干渉縞の発生に密接な関係
を有していること及びそのレターデージ３ン値が成る一
定値以上のポリカーボネートシートの使用により、前記
目的が達成されることが見出された。

すなわち、本発明によれば２色性物質を高分子フィルム
に吸着・配向させた偏光性薄層の片ｉ？ｊ或いは両面に
、レターデーシラン値が２０００ｎｍ以上であるポリカ
ーボネートシートを貼り合わせたことを特徴とする防眩
用ポリカーボネート偏光板が提供される。

か＼る本発明のポリカーボネート偏光板は、レターデー
ジ９ン値が前記の値を有するポリカーボネートシートの
使用によって、着色干渉縞が全く発生しないか、或いは
実用上その発生が殆ど問題とならない程度であり、また
耐衝撃性及び耐熱性も優れている。

本発明において、ポリカーボネートシートのレターデー
ジ賃ン値（Ｒｎｍ）　　は下記式によって定義された値
である。

レターデーション値（Ｒ）　＝　△ｎｘｄここでΔｎは
ポリカーボネートシートの複屈折であり、ｄは該シート
の厚み（ｎｍ）である。

前記式によるレターデーション値（Ｒ）が、２００００
ｍ以上、好ましくは３００Ｑｎｍ以上であるポリカーボ
ネートを保護膜層として用いると、ポリカーボネートシ
ートの厚み及び曲面化の方法に関係なく、防眩用として
のポリカーボネート偏光板を得ることができる。

本発明において使用するポリカーボネートジ−トルター
デーシーン値（Ｒ）は２０００ｎｍ以上、好ましくは２
５００ｎｍ以上、特に好ましくは３０００ｎｍ以上であ
れば、その上限は特になく、一般的には２ｏ、ｏｏｏｎ
ｍ以下である。２０００ｎｍより低いＲ値のポリカーボ
ネートシートを使用すると偏光板に着色干渉縞が発生す
る傾向が認められ、その値がさらに小さくなるに従って
その傾向が次第に強くなる。

本発明においてポリカーボネートとは、４゜４’　　−
ジヒドロキシ−ジフェニル−２，２−プロパン（ビスフ
ェノールＡ）を主たるジオール成分、好ましくは８０モ
ル％以上、特に好ましくは９０モル％以上とするポリカ
ーボネートである。

本発明における前記レターデージ１ン値を有するポリカ
ーボネートシートは、例えば下記の方法によって製造す
ることができる。

すなわち、シート形成性の前記ポリカーボネートを通常
の押し出し法或いはキャスティング法によってシート化
し、ガラス転位点より若干高い温度（例えば約り４０℃
〜約１８０℃）に加熱しｔｌがら、実質的に一方向に延
伸することによって製造することができる。この場合シ
ートの厚みと延伸倍率とは、レターデージーン値（Ｒ）
に影響を与える。

かくして延伸倍率は例えばポリカーボネートシートの延
伸前の厚みが０．４〜１．０朋の場合で１．２〜２．０
倍、シートの厚みが１００μｍ以下の薄い場合には３〜
４倍、またシートの厚みがｌ　＋ｕ＋以上の厚い場合は
１．１〜１．５倍が採用される。

本発明で使用されるポリカーボネートシートの厚みにつ
いては特に制限はないが、操作性の点から約３０μｍ〜
約４ｍｍ、好ま、シフは約５０μｍ〜約３關が適当であ
る。尚、本発明で使用されるポリカーボネートシートは
通常のポリカーボネート樹脂から製造されたもののほか
、ポリカーボネート系の共重合体樹脂から製造されたも
のなどが使用し得る。また本発明で使用されるポリカー
ボネートシートは、表面にハードコート処理、防曇処理
、着色処理などを施したものである。

前述したポリカーボネートシートは、後述する偏光性薄
層の片面或いは両面に貼り合せられるが、両面に貼り合
せるのが一般的に好ましい。

本発明において使用される偏光性薄層は、２色性物質、
好ましくは２色性染料を高分子フィルムに吸着させ配向
させたものであって、その製造方法はそれ自体公知であ
る。

この偏光性薄層のベースとしての高分子フィルムトシて
は、ポリビニルアルコール系フィルムが適当であり、そ
のフィルムの具体例としてはポリビニルアルコールフィ
ルム、ポリビニル中ルマールフィルム、ポリビニルアセ
タールフィルム、ポリ（エチレン−酢酸ビニル）　共重
合体ケン化フィルムなどを挙げることができるが、この
中でポリビニルア１レコールフイルムが特に好ましい。

前述した高分子フィルムに偏光性を付与するために使用
される２色性物質（特に２色性染料）としでは、例えば
クロランチンファストレッド（Ｃ，Ｉ　、２８１６０）
、クリソフェニン（Ｃ，Ｉ　、２４８９５）、シリウス
イエロー（Ｃ，１，２９０００）、　ベンゾパープリン
（Ｃ，Ｉ　、２３５０の、ダイレクトファストレッド（
Ｃ，Ｉ　、２３６３０）、ブリリアントブルー６８（Ｃ
０１，２４４１０）、クロラゾールブラックＢＨ（Ｃ、
Ｉ　、２２５９０）、ダイレクトブルー２８（Ｃ，Ｉ。

２２６１０）、ダイレクトスカイブルー（Ｃ０１，２４
４００）、ジアミングリーン（Ｃ，Ｉ。

３０２９５）、コンゴーレッド（Ｃ，！　、２２１２０
）、アシドブラック（Ｃ８１，２０４７０）などが挙げ
られる。

これら２色性物質や沃素を高分子フィルムに吸着させ配
向させるには、例えば下記方法で行なうことができる。

２色性物質を溶解した水溶液中に室温〜５０℃で高分子
フィルム（殊１こポリビニルアルコールフィルム）を浸
漬して２色性物質をフィルムに吸着させた後、金属イオ
ンやホウ酸などの添加剤の溶解された水中で室温〜８０
℃で一方向に２．５〜８倍に延伸することによって製造
することができる。

本発明で使用される偏光性薄層の厚みについては特に制
限はな（用いる原料フィルム及び操作性の面で通常２０
〜１２０　ｔｔｍのものが使用されるが、特に好ましく
は３０〜５　Ｑ　Ｌｌｍである。

かくして得られた偏光性薄層とポリカーボネートシート
との貼り合わせは、透明性の高い接着剤を用いることが
望ましくアクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの通
常の接着剤が使用される。

（発明の作用及び効果） 本発明のポリカーボネート偏光板は耐熱性、耐衝撃性等
において他の樹脂にはないポリカーボネートシート本来
の性能を備えており、更にポリカーボネート系の偏光板
では従来極めて困難とされていた着色干渉縞の発生の問
題も解決し、その偏光能により反射光等のギラギラを遮
断する機能がある。そのため、外観上商品価値が高いだ
けでなく、眼のａｒｉｉ面からも極めて優れているので
ゴーグル、サングラス、オートバイ用風肪、ヘルメット
の風防、シールド、ブラインド、自動車の窓、サンバイ
ザー等の防眩用途に好適である。

（実施例） 次に実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明
する。

尚、実ｂ＆例及び比較例において （１）透過率は分光光度Ｉｔ　（日立製作所製：商品名
　ＨＩＴＡＣＨＩ　　３３０）を用いて測定した。

（２１１０板透過率、平行位透過率（Ｈａ　ポリカーボ
ネート偏光板を２枚その偏光薄層の分子配向が互いに平
行になるように重ね合わせたときの光透過率）及び直交
位透過率（Ｈ，。ポリカーボネート偏光板を２枚その偏
光薄層の分子配向軸が互いに垂直に？ｊるように重ね合
わせたときの光透過率）は可視部４００〜７０Ｑｎｍに
おけるＩＦ８度補正補正った平均値である。

偏光度は次式により求めた。

（３）　　ポリカーボネートのレターデージ廖ン値は偏
光顕微鏡（オーク製作新製：ＴＥＭ−１２ＱＡＦＴ）に
より測定した。

（４）着色干渉縞は対象物を２枚の偏光板の間にはさみ
肉眼で観察、評価した。評価結県は次の４ランクで示し
た。

Ａ：着色子ＯＩＡが殆んど認められない。

Ｂ：椿めて薄い着色干渉縞が認められる。

Ｃ：薄い着色干渉縞が認められる。

Ｄ：！ｉ著な着色干渉縞が認められる。

尚、サングラスの場合には実用的にはＢランク以上が望
ましい。

実施例 ポリビニルアルコール（商品名：クラレヒニロン＃７５
ＱＯ）をクロランチン７アストレツド　０．４０９／１
．ブリリアントブルー６ＢＯ、３０１１／１．クリソフ
ェニン　０．３０，９／ｌを含む水溶液中で４０℃で１
５分間染色した。

この染色フィルムを酢酸ニッケル４水塩　０゜３９／ｌ
、ホウ酸　１２．２９／ｌを含む水溶液中に室温で１０
分間浸漬した後、同溶液中で１軸方向に４倍延伸した。

溶液より取り出し緊張状態を保持したまま、水洗、乾燥
を行った後、１１０℃で１０分間加熱処理し、偏光フィ
ルムを得た。

この偏光フィルムの両側を各々厚み９．７ｍｍ、レター
デージ■ンＩｉ１４４１０ｎｍのポリカーボネートシー
トでその配向方向が一致するようにウレタン系接着剤で
ラミネートシ、単板透過率１９．８％、偏光度９９　、
９％の積層体を得た。

この積層体を１４０℃の雰囲気下で加熱開始と同時に０
．５分間で３ｍ１ｔＨ９まで吸引し、５分間真空成形し
て曲率半径Ｒ＝９Ｑｍｓ＋のレンズに加工した。得られ
たレンズは２枚の偏光板の間にどのように配置しても、
白色光下で気になるような着色干渉縞は見られず評価は
Ａランクであった。

実施例　２ ヨー素　０．０３％、ヨー化カリウム　０゜４３９６及
びホウ酸　０．７１９６を含む水溶液中でポリビニルア
ルコールフィルム〔クラレ（掬製商品名　クラレビニロ
ン７５００）を９４秒かけて一軸方向に４倍延伸し、そ
の後乾燥して沃素系偏光薄層を作製し、その両側を各々
厚みＱ、４ｍｍ１レタ一デーシツン値３２９０闘ｍ　の
ポリカーボネートシートでその配向方向が一致するよう
ウレタン系接着剤でラミネートし、単板透過率３８　、
８９６、偏光度９９．９９６の積層体を得た。

このＩＪ１？ｉ体をスキー用ゴーグルのフレームにその
形状をあわせてはめこみ、曲率半径Ｒ＝９０ＩＩｍのゴ
ーグルとした。こめゴーグルについても着色干渉縞の評
価はＡランクであった〇実施例　３ 実施例１と同じ偏光フィルムの両側を厚み１．０朋、レ
ターデージ警ン値５５２０闘ｍのポリカーボネートシー
トで偏光フィルムとポリカーボネートシートの配向軸が
互いに直角になるようウレタン系接着剤でラミネートし
、単板透過率１９　、６９６、偏光度９９　、９％の積
層体を得た。

この積層体を１５０℃の円筒状金型に配置して５分間保
持した後、５＊ｉ／ｍｉｎの速度で型締めし、１０Ｋｆ
／−の圧力とし成形を完了し、＋Ｉｎ率半径Ｒ＝ｌｌＱ
ｓ＋ｍの曲面板とした。

この曲面板の着色干渉縞も実施例１や実施例２と同様、
評価はＡランクであった。

実施例　４ レターデージ１ン値が２１３０闘ｍのポリカーボネート
シート（厚み　０゜ ７朋）を用いる 以外、実施例１と同様のことを行いレンズを作製した。

得られたレンズを２枚の偏光板の間に配置すると配置の
角度によっては干渉縞が観察された。

しかしそれは甚だしいものではなかった。またそのレン
ズを通して偏光性の高い反射光を見ても気になるような
干渉模様は観察されず、着色干渉縞の評価はＢランクで
あった。

比較例　１ 実施例１と同様のことを下記の３種類の市販品ポリカー
ボネートシートで行った。

ａ）厚み１．０闘、レターデーシラン値４９６ｍ ｂ）厚み１．Ｏｕ＋、レターデージーン値１１４ｎｍ Ｃ）厚み０．７朋、レターデージ１ン値５４２ｍ いずれの場合も着色干渉縞の評価はＣランクであった。

比較例　２ 実施例３と同様のことを厚み１．０朋、レターデージ１
７４１１９２０ｎｍのポリカーボネートシートで行った
。得られた曲面板は２枚の偏光板の間にはさむとはっき
り着色干渉縞が観察され、その評価はＣランクであった
。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）２色性物質を高分子フィルムに吸着・配向させた
   偏光性薄層の片面或いは両面に、レターデーション値が
   ２０００ｎｍ以上であるポリカーボネートシートを貼り
   合わせたことを特徴とする防眩用ポリカーボネート偏光
   板。
2. （２）該ポリカーボネートシートは、レターデーション
   値が３０００ｎｍ以上である請求項１の偏光板。
3. （３）該ポリカーボネートシートは約３０μｍ〜約４ｍ
   ｍの厚みを有する請求項１または２の偏光板。
4. （４）該ポリカーボネートシートは、該偏光性薄層の両
   面に貼り合わせた請求項１〜３のいずれかによる偏光板
   。
5. （５）該高分子フィルムは、ポリビニルアルコール系フ
   ィルムである請求項１〜４のいずれかによる偏光板。
6. （６）該偏光性薄層は約２０〜約１２０μｍの厚みを有
   する請求項１〜５のいずれかによる偏光板。