JPWO2014080941A1 - シンチレータパネルおよびその製造方法 - Google Patents

シンチレータパネルおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014080941A1
JPWO2014080941A1 JP2013554504A JP2013554504A JPWO2014080941A1 JP WO2014080941 A1 JPWO2014080941 A1 JP WO2014080941A1 JP 2013554504 A JP2013554504 A JP 2013554504A JP 2013554504 A JP2013554504 A JP 2013554504A JP WO2014080941 A1 JPWO2014080941 A1 JP WO2014080941A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillator panel
partition wall
scintillator
partition
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013554504A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6256006B2 (ja
Inventor
英樹 木ノ下
英樹 木ノ下
翼 濱野
翼 濱野
岡村 昌紀
昌紀 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Publication of JPWO2014080941A1 publication Critical patent/JPWO2014080941A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6256006B2 publication Critical patent/JP6256006B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2002Optical details, e.g. reflecting or diffusing layers
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K4/00Conversion screens for the conversion of the spatial distribution of X-rays or particle radiation into visible images, e.g. fluoroscopic screens
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/2018Scintillation-photodiode combinations
    • G01T1/20183Arrangements for preventing or correcting crosstalk, e.g. optical or electrical arrangements for correcting crosstalk
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/202Measuring radiation intensity with scintillation detectors the detector being a crystal
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/26Processing photosensitive materials; Apparatus therefor
    • G03F7/40Treatment after imagewise removal, e.g. baking

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)

Abstract

本発明は、大面積に、細幅の隔壁が高精度に形成されており、かつ、発光効率が高く、鮮明な画質を実現するシンチレータパネルを提供することを目的とする。本発明は、平板状の基板、該基板上に設けられた隔壁、および、上記隔壁に区切られたセル内に充填されたシンチレータ層を有するシンチレータパネルであり、上記隔壁が低融点ガラスを主成分とする材料より構成されており、上記シンチレータ層が、蛍光体およびバインダー樹脂からなる、シンチレータパネルを提供する。

Description

本発明は、医療診断装置、非破壊検査機器等に用いられる放射線検出装置に用いられるシンチレータパネルに関する。
従来、医療現場において、フィルムを用いたX線画像が広く用いられてきた。しかし、フィルムを用いたX線画像はアナログ画像情報であるため、近年、コンピューテッドラジオグラフィ(computed radiography:CR)やフラットパネル型の放射線ディテクタ(flat panel detector:FPD)等のデジタル方式の放射線検出装置が開発されている。
平板X線検出装置(FPD)においては、放射線を可視光に変換するために、シンチレータパネルが使用される。シンチレータパネルは、ヨウ化セシウム(CsI)等のX線蛍光体を含み、照射されたX線に応じて、該X線蛍光体が可視光を放射して、その光をTFT(thin film transistor)やCCD(charge−coupled device)で電気信号に変換することにより、X線の情報をデジタル画像情報に変換する。しかし、FPDは、S/N比が低いという問題があった。S/N比を高めるための方法としては、X線を光検出器側から照射する方法(特許文献1および2)や、X線蛍光体による可視光の散乱の影響を小さくするために、隔壁で仕切られたセル内にX線蛍光体を充填する方法が提案されてきた(特許文献3〜6)。
そのような隔壁を形成する方法として、従来用いられてきた方法は、シリコンウェハをエッチング加工する方法、あるいは、顔料またはセラミック粉末と低融点ガラス粉末との混合物であるガラスペーストをスクリーン印刷法により多層にパターン印刷した後に焼成して、隔壁を形成する方法等である。しかしながら、シリコンウェハをエッチング加工する方法では、形成できるシンチレータパネルのサイズが、シリコンウェハのサイズによって限定され、500mm角のような大サイズのものを得ることはできなかった。大サイズのものを作るには小サイズのものを複数並べて作ることになるが、その製作は精度的に難しく、大面積のシンチレータパネルを作製することが困難であった。
また、ガラスペーストを用いた多層スクリーン印刷法では、スクリーン印刷版の寸法変化等に起因して、高精度の加工が困難である。また、多層スクリーン印刷を行う際における、隔壁の崩壊欠損を防ぐために、隔壁幅を一定の値以上にして隔壁の強度を高くする必要がある。しかしながら隔壁幅が広くなると、相対的に隔壁間のスペースが狭くなり、X線蛍光体を充填できる体積が小さくなる上に、充填量が均一とならない。そのため、この方法で得られたシンチレータパネルは、X線蛍光体の量が少ないために、発光が弱くなる、および発光ムラが生じるといった欠点がある。これらは、低線量での撮影において、鮮明な撮影を行うには障害となってくる。
特許第3333278号 特開2001−330677号公報 特開平5−60871号公報 特開平5−188148号公報 特開2011−188148号公報 特開2011−007552号公報
発光効率が高く、鮮明な画質を実現するシンチレータパネルを作製するためには、大面積を高精度で加工でき、かつ隔壁の幅を細くできる隔壁の加工技術、および、蛍光体が発光した可視光を隔壁外部へと漏れさせず、効率よく検出器側へと導く技術が必要である。
本発明は上記問題を解消し、大面積に、細幅の隔壁が高精度に形成されており、かつ、発光効率が高く、鮮明な画質を実現するシンチレータパネルを提供することを課題にする。
この課題は次の技術手段の何れかによって達成される。
(1) 平板状の基板、該基板の上に設けられた隔壁、および、前記隔壁に区切られたセル内に充填されたシンチレータ層を有するシンチレータパネルであり、
前記隔壁が、低融点ガラスを主成分とする材料により構成されており、
前記シンチレータ層が、蛍光体およびバインダー樹脂からなる、シンチレータパネル。
(2) 前記蛍光体の屈折率Npと、前記バインダー樹脂の屈折率Nbとが、 −0.3 < Np−Nb < 0.8の関係を満たす、上記(1)に記載のシンチレータパネル。
(3) 前記シンチレータ層の充填率が、50体積%以上であり、前記シンチレータ層中の前記バインダー樹脂の含有量が50質量%以下である、上記(1)または(2)に記載のシンチレータパネル。
(4) 前記蛍光体の平均粒子径Dpが、0.1〜25μmである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(5) 前記蛍光体は、酸硫化ガドリニウム粉末である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(6) 前記バインダー樹脂の光透過率が、50%以上である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(7) 前記バインダー樹脂は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂およびエチルセルロース樹脂からなる群から選ばれる樹脂である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(8) 前記隔壁が、アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを主成分とする材料により構成されている、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(9) 前記隔壁の屈折率Nrと、前記Nbとが、 −0.2 ≦ Nr−Nb ≦ 0.2の関係を満たす、上記(1)〜(8)のいずれかに記載のシンチレータパネル
(10) 前記隔壁と前記基板とが接した界面の幅L2が、前記隔壁の頂部の幅L1よりも大きい、上記(1)〜(9)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(11) 前記隔壁の表面に、反射層が形成されている、上記(1)〜(10)のいずれかに記載のシンチレータパネル。
(12) 基板上に、低融点ガラス粉末と感光性有機成分とを含有する感光性ペーストを塗布し、感光性ペースト塗布膜を形成する工程と、得られた感光性ペースト塗布膜を露光する露光工程と、露光後の感光性ペースト塗布膜の現像液に可溶な部分を溶解除去する現像工程と、現像後の感光性ペースト塗布膜パターンを500〜700℃の焼成温度に加熱して有機成分を除去すると共に低融点ガラスを軟化および焼結させ、隔壁を形成する焼成工程と、前記隔壁による区画されたセル内に蛍光体およびバインダー樹脂を充填する工程と、を備える、シンチレータパネルの製造方法。
本発明のシンチレータパネルを含む放射線検出装置の構成を模式的に表した断面図である。 本発明のシンチレータパネルの構成を模式的に表した斜視図である。
以下、図1および図2を用いて本発明のシンチレータパネルおよびそれを用いた放射線検出装置の好ましい構成について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
図1は、本発明のシンチレータパネルを含む放射線検出装置の構成を模式的に表した断面図である。図2は、本発明のシンチレータパネルの一例の構成を模式的に表した斜視図である。放射線検出装置1は、シンチレータパネル2、および光検出器3からなる。シンチレータパネル2は、蛍光体7Aおよびバインダー樹脂7Bからなるシンチレータ層7を含み、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、波長が300〜800nmの範囲の電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる範囲の電磁波(光)を放射する。
シンチレータパネル2は、平板状のシンチレータパネル側基板4と、その上に形成された隔壁6と、該隔壁で区画された空間内に充填された蛍光体およびバインダー樹脂からなるシンチレータ層7とから構成される。前記隔壁6で区画された空間をセルと呼ぶこともある。放射線は、シンチレータパネル側または光検出器側のいずれから入射しても構わない。放射線が入射しない側の基板と隔壁との間には、放射線遮蔽層5が形成されていることが好ましい。例えば、図1に示されるシンチレータパネル2は、光検出器3側から放射線が入射する態様であることから、放射線が入射しない側の基板すなわちシンチレータパネル側基板4と隔壁6との間に、放射線遮蔽層5が形成されている。放射線遮蔽層5により、シンチレータ層7を通過した放射線が吸収され、放射線検出装置の外部への放射線漏れを遮蔽することができる。放射線遮蔽層5は、可視光反射率が高いことが好ましい。また、シンチレータパネル側基板4または放射線遮蔽層5の上には、反射層8が形成されていることが好ましい。これら反射層8により、蛍光体7Aが放射した光を、光検出器3側へと効率良く導くことができる。
光検出器3は、光検出器側基板10と、その上に形成された光電変換層9とから構成される。基板10としては、例えば、ガラス基板、セラミック基板または樹脂基板等の絶縁性基板を用いることができる。光電変換層9は、光電増倍管、フォトダイオード、PINフォトダイオード等のフォトセンサと、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)とからなる光検出画素がマトリックス状に形成されたものである。放射線検出装置1は、シンチレータパネル2と光検出器3の光電変換層9とを対向させて、貼り合わせて構成される。シンチレータパネル2の隔壁6およびシンチレータ層7と、光検出器3との間には、ポリイミド樹脂等からなる接着層11が形成されていることが好ましい。放射線を光検出器3側から入射した場合、放射線は、光電変換層9を透過した後、シンチレータ層7で可視光へと変換され、その可視光が光電変換層9で検出および光電変換され、出力される。
放射線検出装置1の鮮鋭度を高めるために、光電変換層9における隣接する画素の間の部分に、シンチレータパネル2の隔壁6が位置することが好ましい。シンチレータパネル2の各セルは、隔壁で区画されている。マトリックス状に形成された画素の大きさおよびピッチと、シンチレータパネル2のセルのピッチとを一致させることにより、光電変換層の各画素と、シンチレータパネルの各セルを対応づけることができる。シンチレータ層7で発光した光が、蛍光体によって散乱されても、散乱光は、隔壁により反射されるので、散乱光が隣のセルに到達するのを防ぐことができ、その結果、光散乱による画像のボケが低減でき、高精度の撮影が可能になる。
隔壁6の表面には反射層8を形成することが好ましい。反射層8を形成することで、セル内において蛍光体から放射された光を効率的に光検出器3へと導くことができる。また、隔壁6の一方の側面にのみ反射層8を形成することも好ましい。セル内において蛍光体から放射された光は、反射層8により反射されるため、隣接するセルへ透過しない。そのため、高精度の撮影が可能となる。一方で、反射層が形成されていない隔壁は光を透過するので、反射層が形成されていない側の隔壁に到達した光は、隔壁を透過するものの、反対側の側面に形成された反射層により反射されるため、やはり隣接したセルへは透過しない。そして、隔壁を透過した光は、シンチレータ層7を通らずに光検出器3へと到達することができる。隔壁を透過する光は、シンチレータ層7を透過する光と比べて、蛍光体による散乱を受けないため、効率よく光検出器3へ到達する。特に光検出器3から離れて位置する蛍光体から放射された光を高効率に活用することができる。そのため、得られた放射線検出装置において輝度が向上する。この場合の隔壁は、光の透過率が高いほうが好ましく、厚さ30μmにおける波長550nmの光の透過率が10〜100%の範囲にある隔壁がより好ましい。
シンチレータパネル側から放射線を入射させる場合、シンチレータパネル側基板4の材料としては、放射線の透過性が高い材料が好ましく、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラス等のガラスからなる板ガラス;サファイア、チッ化珪素、炭化珪素等のセラミックからなるセラミック基板;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等の半導体からなる半導体基板;セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム);アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート;金属酸化物の被覆層を有する金属シートやアモルファスカーボン基板等を用いることができる。中でも、プラスチックフィルムおよび板ガラスは、平坦性および耐熱性の点で好ましい。シンチレータパネルの持ち運びの利便性を追及すべく、軽量化が進められていることから、板ガラスは薄板ガラスであることが好ましい。
一方で、光検出器側から放射線を入射させる場合、シンチレータパネル側基板4の材料としては、放射線の透過性を有する材料からなる基板を用いても構わないが、放射線検出装置の外部への放射線漏れを遮蔽するため、放射線遮蔽材料からなる基板、すなわち放射線遮蔽基板を用いることが好ましい。放射線遮蔽基板としては、例えば、鉄板、鉛板等の金属板、または、鉄、鉛、金、銀、銅、白金、タングステン、ビスマス、タンタル、モリブデン等の重金属を含有したガラス板もしくはフィルムが挙げられる。なお、放射線遮蔽層5が、放射線が入射しない側の基板と隔壁6との間に形成された場合には、シンチレータパネル側基板4が放射線遮蔽基板であることの必要性は薄れる。
放射線遮蔽層5の材料としては、例えば、鉄、鉛、金、銀、銅、白金、タングステン、ビスマス、タンタルもしくはモリブデン等の重金属を含有したガラスまたはセラミック等の放射線を吸収可能な材料が挙げられる。
放射線遮蔽層5は、例えば、有機成分と前記の材料を含む無機粉末とを溶媒に分散した放射線遮蔽層用ペーストを基板に塗布および乾燥して塗布膜を形成し、これを好ましくは500〜700℃、より好ましくは500〜650℃の温度で焼成することで形成できる。
また、放射線遮蔽層と隔壁とを同時に焼成すれば、工程数が削減されることから好ましい。また、隔壁用のペーストを塗布した際の溶解や剥がれを防止するため、放射線遮蔽層用ペーストの有機成分である重合性モノマー、重合性オリゴマーまたは重合性ポリマーと、熱重合開始剤と、を含有する熱硬化性有機成分を用い、塗布膜を形成した後に熱硬化しておくことも好ましい。
隔壁は、耐久性、耐熱性および高精細加工の点から、低融点ガラスを主成分とする材料により構成されていることが必要である。アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを主成分とする材料により構成されていることが好ましい。アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを主成分とする材料は、適切な屈折率と軟化温度を有し、細幅の隔壁を大面積に高精度に形成するのに適している。なお、低融点ガラスとは、軟化温度が700℃以下のガラスのことをいう。また、アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを主成分とする、とは、隔壁を構成する材料の50〜100質量%が、アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスであることをいう。
シンチレータパネルの製造方法は、大面積を高精度で加工し、かつ隔壁の幅を細くするため、基板上に、低融点ガラスと感光性有機成分とを含有する感光性ペーストを塗布し、感光性ペースト塗布膜を形成する工程、得られた感光性ペースト塗布膜を露光する露光工程、露光後の感光性ペースト塗布膜の現像液に可溶な部分を溶解除去する現像工程、現像後の感光性ペースト塗布膜パターンを500〜700℃の焼成温度に加熱して有機成分を除去すると共に低融点ガラスを軟化および焼結させ、隔壁を形成する焼成工程、隔壁の表面に金属製の反射層を形成する工程、隔壁により区画されたセル内に蛍光体およびバインダー樹脂を充填する工程、を含むことが好ましい。
露光工程においては、露光により感光性ペースト塗布膜の必要な部分を光硬化させ、または、感光性ペースト塗布膜の不要な部分を光分解させて、感光性ペースト塗布膜の現像液に対する溶解コントラストをつける。現像工程においては、露光後の感光性ペースト塗布膜の現像液に可溶な部分が現像液で除去され、必要な部分のみが残存した感光性ペースト塗布膜パターンが得られる。
焼成工程においては、得られた感光性ペースト塗布膜パターンを、500〜700℃、好ましくは500〜650℃の温度で焼成することにより、有機成分が分解除去されると共に、低融点ガラスが軟化および焼結されて、低融点ガラスを含む隔壁が形成される。有機成分を完全に除去するために、焼成温度は500℃以上が好ましい。また、焼成温度が700℃を超えると、基板として一般的なガラス基板を用いた場合、基板の変形が大きくなるため、焼成温度は700℃以下が好ましい。
本方法により、ガラスペーストを多層スクリーン印刷によって積層印刷した後に焼成する方法よりも、高精度の隔壁を形成することが可能である。
感光性ペーストは、感光性を有する有機成分と、アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを含む無機粉末と、から構成されることが好ましい。有機成分は、焼成前の感光性ペースト塗布膜パターンを形成するために一定量が必要であるが、有機成分が多すぎると、焼成工程で除去する物質の量が多くなり、焼成収縮率が大きくなるため、焼成工程でのパターン欠損を生じやすい。一方、有機成分が過少になると、ペースト中での無機微粒子の混合および分散性が低下するため、焼成時に欠陥が生じやすくなるばかりでなく、ペーストの粘度の上昇のためペーストの塗布性が低下し、さらにペーストの安定性にも悪影響があり好ましくないことがある。このため、感光性ペースト中の無機粉末の含有量は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜70質量%であることがより好ましい。また、無機粉末の全体に占める低融点ガラスの割合は、50〜100質量%であることが好ましい。低融点ガラスが無機粉末の50質量%未満であると、焼成工程において焼結が良好に進まず、得られる隔壁の強度が低下するので好ましくない。
焼成工程において、有機成分をほぼ完全に除き、かつ、得られる隔壁が一定の強度を有するようにするためには、用いる低融点ガラスとして、軟化温度が480℃以上の低融点ガラスからなるガラス粉末を用いることが好ましい。軟化温度が480℃未満では、焼成時に有機成分が十分に除かれる前に、低融点ガラスが軟化してしまい、有機成分の残存物がガラス中に取り込まれてしまう。この場合は、後々に有機成分が徐々に放出されて、製品品質を低下させる懸念がある。また、ガラス中に取り込まれた有機成分の残存物が、ガラスの着色の要因となる。軟化温度を480℃以上の低融点ガラス粉末を用い、500℃以上で焼成することにより、有機成分を完全に除去することができる。前述のように、焼成工程における焼成温度は、500〜700℃であることが必要であり、500〜650℃が好ましいため、低融点ガラスの軟化温度は480〜680℃が好ましく、480〜620℃がより好ましい。
軟化温度は、示差熱分析装置(DTA、株式会社リガク製「差動型示差熱天秤TG8120」)を用いて、サンプルを測定して得られるDTA曲線から、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求められる。具体的には、示差熱分析装置を用いて、アルミナ粉末を標準試料として、室温から20℃/分で昇温して、測定サンプルとなる無機粉末を測定し、DTA曲線を得る。得られたDTA曲線より、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求めた軟化点Tsを軟化温度と定義する。
低融点ガラスを得るためには、ガラスを低融点化するために有効な材料である、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛およびアルカリ金属の酸化物からなる群から選ばれる金属酸化物を用いることができる。中でも、アルカリ金属酸化物を用いて、ガラスの軟化温度を調整することが好ましい。なお、一般にはアルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムをいうが、本発明において用いられるアルカリ金属酸化物とは、酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムからなる群から選ばれる金属酸化物をいう。
本発明において、低融点ガラス中のアルカリ金属酸化物の含有量X(MO)は、2〜20質量%の範囲内とすることが好ましい。アルカリ金属酸化物の含有量が2質量%未満では、軟化温度が高くなることによって、焼成工程を高温で行うことが必要となる。そのため、基板としてガラス基板を用いた場合に、焼成工程において基板が変形することにより、得られるシンチレータパネルにゆがみが生じたり、隔壁に欠陥が生じたりしやすいので適さない。また、アルカリ金属酸化物の含有量が20質量%を超える場合は、焼成工程においてガラスの粘度が低下しすぎる。そのため、得られる隔壁の形状にゆがみが生じやすい。また、得られる隔壁の空隙率が小さくなりすぎることにより、得られるシンチレータパネルの発光輝度が低くなる。
さらに、アルカリ金属酸化物に加えて、高温でのガラスの粘度の調整のために、酸化亜鉛を3〜10質量%添加することが好ましい。酸化亜鉛の含有量が3質量%未満では、高温でのガラスの粘度が高くなる傾向がある。酸化亜鉛の含有量が10質量%を超えると、ガラスのコストが高くなる傾向がある。
さらには、低融点ガラスに、上記のアルカリ金属酸化物および酸化亜鉛に加えて、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウムまたはアルカリ土類金属の酸化物等を含有させることにより、低融点ガラスの安定性、結晶性、透明性、屈折率または熱膨張特性等を制御することができる。低融点ガラスの組成としては、以下に示す組成範囲とすることにより、本発明に適した粘度特性を有する低融点ガラスを作製できるので好ましい。
アルカリ金属酸化物:2〜20質量%
酸化亜鉛:3〜10質量%
酸化ケイ素:20〜40質量%
酸化ホウ素:25〜40質量%
酸化アルミニウム:10〜30質量%
アルカリ土類金属酸化物:5〜15質量%
なお、アルカリ土類金属とは、マグネシウム、カルシウム、バリウムおよびストロンチウムからなる群から選ばれる1種類以上の金属をいう。
低融点ガラスを含む無機粒子の粒子径は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「MT3300」)を用いて評価することができる。測定方法としては、水を満たした試料室に無機粉末を投入し、300秒間、超音波処理を行った後に測定を行う。
低融点ガラスの粒子径は、50%体積平均粒子径(D50)が1.0〜4.0μmであることが好ましい。D50が1.0μm未満では、粒子の凝集が強くなり、均一な分散性を得られにくくなり、ペーストの流動性安定性が低くなる傾向にある。このような場合は、ペーストを塗布した際、塗布膜の厚み均一性が低下する。また、D50が4.0μmを超えると、得られる焼結体の表面凹凸が大きくなり、後工程でパターンが破砕する原因となりやすい。
感光性ペーストは、上述の低融点ガラス以外に、700℃でも軟化しない高融点ガラスや酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンまたは酸化ジルコニウム等のセラミックス粒子をフィラーとして含んでもよい。フィラーは、低融点ガラスと共に用いることにより、ペースト組成物の焼成収縮率の制御や形成される隔壁の形状を保持する効果がある。ただし、無機粉末全体に占めるフィラーの割合が50質量%を超えると、低融点ガラスの焼結を阻害して、隔壁の強度が低下等の問題が生じるので好ましくない。また、フィラーは、低融点ガラスと同様の理由で、平均粒子径が0.5〜4.0μmであることが好ましい。
感光性ペーストは、低融点ガラスの屈折率n1と有機成分の屈折率n2が、−0.1<n1−n2<0.1を満たすことが好ましく、−0.01≦n1−n2≦0.01を満たすことがより好ましく、−0.005≦n1−n2≦0.005を満たすことがさらに好ましい。この条件を満たすことにより、露光工程において、低融点ガラスと有機成分の界面における光散乱が抑制され、高精度のパターン形成を行うことができる。低融点ガラスを構成する酸化物の配合比率を調整することで好ましい熱特性、および、好ましい屈折率を兼ね備えた低融点ガラスを得ることができる。
低融点ガラスの屈折率はベッケ線検出法により測定することができる。25℃での波長436nm(g線)における屈折率を、低融点ガラスの屈折率とした。また、有機成分の屈折率は、有機成分からなる塗膜をエリプソメトリーにより測定することで求めることができる。25℃での波長436nm(g線)における屈折率を、感光性有機成分の屈折率とした。
感光性ペーストは、有機成分として感光性有機成分を含むことによって、上記のような感光性ペースト法でパターン加工することができる。感光性有機成分として、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーまたは光重合開始剤等を用いることにより、反応性を制御することができる。ここで、感光性モノマー、感光性オリゴマーおよび感光性ポリマーにおける感光性とは、ペーストが活性光線の照射を受けた場合に、感光性モノマー、感光性オリゴマーまたは感光性ポリマーが、光架橋、光重合等の反応を起こして化学構造が変化することを意味する。
感光性モノマーとは、活性な炭素−炭素2重結合を有する化合物であり、官能基としてビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基またはアクリルアミド基を有する単官能化合物および多官能化合物が挙げられる。特に、多官能アクリレート化合物および多官能メタクリレート化合物からなる群から選ばれる化合物を有機成分中に10〜80質量%含有させたものが、光反応により硬化時の架橋密度を高くし、パターン形成性を向上させる点で好ましい。多官能アクリレート化合物および多官能メタクリレート化合物としては、多様な種類の化合物が開発されているので、反応性、屈折率等を考慮して、それらの中から適宜選択することが可能である。
感光性オリゴマーまたは感光性ポリマーとしては、活性な炭素−炭素不飽和二重結合を有するオリゴマーまたはポリマーが好ましく用いられる。感光性オリゴマーまたは感光性ポリマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸またはこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマーおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニルまたは2−ヒドロキシアクリレート等のモノマーを共重合することにより得られる。活性な炭素−炭素不飽和二重結合をオリゴマーまたはポリマーに導入する方法としては、オリゴマーまたはポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基もしくはカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド、マレイン酸等のカルボン酸を反応させて作る方法等を用いることができる。
感光性モノマーや感光性オリゴマーとして、ウレタン結合を有するモノマーあるいはオリゴマーを用いることにより、焼成工程においてパターン欠損しにくい感光性ペーストを得ることができる。本発明においては、ガラスとして低融点ガラスを用いることにより、焼成工程後期のガラスの焼結が進行する過程で、急激な収縮を生じにくい。これによって、焼成工程において、隔壁が欠損することを抑制できる。それに加えて、有機成分にウレタン構造を有する化合物を用いた場合には、焼成工程初期の有機成分が分解および留去する過程における応力緩和が生じ、広い温度領域で隔壁の欠損を抑制することができる。
光重合開始剤は、活性光線の照射によってラジカルを発生する化合物である。具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルー等の光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組合せ等が挙げられる。また、これらを2種以上組み合わせて使用してもよい。
感光性ペーストは、バインダーとして、カルボキシル基を有する共重合体を含有することができる。カルボキシル基を有する共重合体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸またはこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマーおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニルまたは2−ヒドロキシアクリレート等のその他のモノマーを選択し、アゾビスイソブチロニトリルのような開始剤を用いて共重合することにより得られる。カルボキシル基を有する共重合体としては、焼成時の熱分解温度が低いことから、アクリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステルおよびアクリル酸またはメタアクリル酸を共重合成分とする共重合体が好ましく用いられる。
感光性ペーストは、カルボキシル基を有する共重合体を含有することにより、アルカリ水溶液への溶解性に優れたペーストとなる。カルボキシル基を有する共重合体の酸価は、50〜150mgKOH/gが好ましい。酸価が150mgKOH/g以下とすることで、現像許容幅を広くとることができる。また、酸価が50mgKOH/g以上とすることで、未露光部の現像液に対する溶解性が低下することがない。従って現像液濃度を濃くする必要がなく、露光部の剥がれを防ぎ、高精細なパターンを得ることができる。さらに、カルボキシル基を有する共重合体が側鎖にエチレン性不飽和基を有することも好ましい。エチレン性不飽和基としては、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。
感光性ペーストは、低融点ガラスと感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーまたは光重合開始剤等からなる感光性有機成分に必要に応じ、有機溶媒およびバインダーを加えて、各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。
感光性ペーストの粘度は、無機粉末、増粘剤、有機溶媒、重合禁止剤、可塑剤および沈降防止剤等の添加割合によって適宜調整することができるが、その範囲は2〜200Pa・sが好ましい。例えば、感光性ペーストの基板への塗布をスピンコート法で行う場合は、2〜5Pa・sの粘度が好ましい。感光性ペーストの基板への塗布をスクリーン印刷法で行い、1回の塗布で膜厚10〜20μmを得るには、50〜200Pa・sの粘度が好ましい。ブレードコーター法やダイコーター法等を用いる場合は、10〜50Pa・sの粘度が好ましい。
かくして得られた感光性ペーストを基板上に塗布し、フォトリソグラフィ法により所望のパターンを形成し、さらに焼成することによって隔壁を形成することができる。フォトリソグラフィ法により、上記感光性ペーストを用いて隔壁の製造を行う一例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
焼成後高さが所望の隔壁の高さになるように、基板上に、感光性ペーストを全面に、または、部分的に塗布して感光性ペースト塗布膜を形成する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーターまたはブレードコーター等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュおよびペーストの粘度等を選ぶことによって調整できる。
続いて、露光工程を行う。通常のフォトリソグラフィで行われるように、フォトマスクを介して露光する方法が一般的である。この場合、得たい隔壁のパターンに対応する開口部を有するフォトマスクを介して、感光性ペースト塗布膜を、露光する。なお、フォトマスクを用いずに、レーザー光等で直接描画する方法を用いてもよい。露光装置としては、プロキシミティ露光機等を用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。露光に使用される活性光線は、例えば、近赤外線、可視光線または紫外線等が挙げられる。これらの中で紫外線が好ましい。その光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプまたは殺菌灯等が使用できるが、超高圧水銀灯が好ましい。露光条件は、感光性ペースト塗布膜の厚みにより異なるが、通常、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.01〜30分間露光を行う。
露光後、感光性ペースト塗布膜の露光部分と未露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して現像を行い、感光性ペースト塗布膜の現像液に可溶な部分を溶解除去して、所望の格子状またはストライプ状の感光性ペースト塗布膜パターンを得る。現像は、浸漬法、スプレー法またはブラシ法で行う。現像液には、ペースト中の有機成分が溶解可能である溶媒を用いることができる。現像液は、水を主成分とすることが好ましい。ペースト中にカルボキシル基等の酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは水酸化カルシウム等の無機アルカリ水溶液も使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミンまたはジエタノールアミン等が挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎれば、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
次に焼成炉にて焼成工程を行う。焼成工程の雰囲気や温度は、感光性ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素等の雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成は通常500〜700℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うことが好ましい。焼成温度は500〜650℃がより好ましい。以上の工程により、感光性ペースト塗布膜パターンから有機成分が除去されると共に、該塗布膜パターンに含まれる低融点ガラスが軟化および焼結され、基板上に実質的に無機物からなる格子状またはストライプ状の隔壁が形成された隔壁部材が得られる。
次に、反射層を形成する。反射層の形成方法は、特に限定はされず、反射材料を含むペーストを塗布し、その後溶剤を焼成除去する方法や、該ペーストをスプレーにより噴射する方法やメッキ法等、各種成膜方法を活用することができる。中でも、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDまたはレーザーアブレーション等の真空成膜法が、より低温で均一な反射層を形成できるため好ましく、スパッタリングが隔壁側面へ均一な膜を形成できるためより好ましい。なお、反射層の形成時に、隔壁の焼成温度よりも高い温度がかかると、隔壁が変形するため、反射層の形成時の温度は、隔壁形成時の温度よりも低いことが好ましい。
反射層の材料としては、特に限定されないが、蛍光体が発光した波長300〜800nmの電磁波である可視光を反射する材料を使用することが好ましい。中でも劣化の少ない銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはチタン等の金属または金属酸化物が好ましい。
反射層は、蛍光体の発光光を効率的に活用するため、波長550nmの発光光の反射率が60%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましい。
隔壁の一方の側面にのみ、反射層を形成する場合は、例えば、スパッタリング法において金属のスパッタリングターゲットに対し基板を45度以上傾ける方法、または、反射層を形成しない側面を樹脂等でマスキングしてから反射層の形成を行い、その後マスキング材料を除去する方法が挙げられる。
また、反射層を特定のセル内のみに形成することによって、隔壁の一方の側面にのみ、反射層を形成することもできる。反射層を特定のセル内のみに形成する方法としては、例えば、反射層粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする反射層用ペーストを作製し、対象となるセル内に塗着させて乾燥し、必要に応じて焼成する方法が挙げられる。ここで反射層用ペーストをセル内に塗着する方法としては、例えば、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法や、吐出ノズルの先端から反射層用ペーストをパターン塗布するディスペンサー法もしくはインクジェット法が挙げられる。また、感光性有機成分を含む感光性反射層用ペーストを全面に塗布した後、露光および現像によって、不要な部分の感光性反射層用ペーストを除去する、感光性ペースト法も用いることができる。中でも、ディスペンサー法が、生産性の面から好ましい。
光の反射率を向上させ、かつ透過を防止するために、隔壁と反射層との間に、遮光層が形成されていることが好ましい。反射層の表面に遮光層が形成されており、さらに該遮光層の表面に反射層が形成されていることがより好ましい。遮光層の材料としては、特に限定はされないが、クロム、ニクロムまたはタンタル等の金属膜や、カーボン等の黒色顔料を含有した樹脂等を使用することができる。遮光層の形成方法は、特に限定されず、遮光材料を含むペーストを塗布する方法や、各種真空成膜法を活用することができる。
隔壁の高さH1は、100〜3000μmが好ましく、150〜500μmがより好ましい。H1が3000μmを超えると、隔壁を形成する際の加工性が低くなる。一方、H1が100μm未満であると、充填可能な蛍光体の量が少なくなるため、得られるシンチレータパネルの発光輝度が低下する。
隣接する隔壁の間隔P1は、30〜1000μmが好ましい。P1が30μm未満であると、隔壁を形成する際の加工性が低くなる。また、P1が大きすぎると、得られるシンチレータパネルの画像の精度が低くなる。なお、隔壁の高さH1が、隔壁の間隔P1よりも大きいことが好ましい。隔壁を高くすることで蛍光体の充填量が多くなり、発光輝度が向上するからである。
隔壁幅は、隔壁と基板とが接した界面の幅(底部幅)L2が、隔壁の頂部(光検出器側)の幅L1よりも大きいことが好ましい。光検出器側の隔壁幅の方が細い擬台形構造を採ることにより、シンチレータ層の発光光の反射効率および取り出し効率を向上することができる。また、光検出器側から放射線が入射場合には、光検出器側近傍の蛍光体の充填量を増やすことで、放射線の利用効率を高めることができる。さらに、隔壁形成後に反射層を隔壁表面へ形成する場合、L1がL2よりも大きいと、隔壁の頂部近傍の隔壁側面が、隔壁の頂部の陰になり、反射層が形成されない可能性がある。
底部幅L2は10〜150μmが好ましく、頂部幅L1は5〜80μmが好ましい。L2が10μm未満であると、焼成時に隔壁の欠陥が生じやすくなる。一方、L2が150μmより大きくなると、隔壁により区画された空間に充填できる蛍光体量が減ってしまう。また、L1が5μm未満であると、隔壁の強度が低下する。一方、L1が80μmを超えると、シンチレータ層の発光光を取り出せる領域が狭くなってしまう。また、放射線検出装置の鮮鋭度を高めるために、光電変換層の光検出画素の間に隔壁が位置することが好ましく、L1を隣接する光検出画素間の間隔よりも短くすることがより好ましい。
L2に対するH1のアスペクト比(H1/L2)は、1.0〜25.0であることが好ましい。このアスペクト比(H1/L2)が大きい隔壁ほど、隔壁により区画された1画素あたりの空間が広く、より多くの蛍光体を充填することができる。
P1に対するH1のアスペクト比(H1/P1)は、1.0〜3.5であることが好ましい。このアスペクト比(H1/P1)が高い隔壁ほど、高精細に区画された1画素となり、かつ、1画素あたりの空間により多くの蛍光体を充填することができる。
隔壁の高さH1および隔壁の間隔P1は、基板に対して垂直な隔壁断面を露出させ、走査型電子顕微鏡(例えば、日立製作所製「S4600」)で断面を観察し、測定することができる。隔壁と基板の接触部における隔壁の幅をL2とする。隔壁と基板の間に放射線遮蔽層がある場合は、隔壁と遮蔽層との接触部における隔壁の幅をL2とする。また、隔壁の最頂部の幅をL1とする。なお、隔壁の頂部が丸みを帯びていたり、または、隔壁の底部が裾引きしていたりして、隔壁の頂部または隔壁の底部の正確な把握が困難な場合は、L1の代わりに90%高さ幅(L90)、L2の代わりに10%高さ幅(L10)を測定し代用してもよい。なお、L90はH1を100としたときの、隔壁底面から90の高さの部分の線幅、L10は同様に、H1を100としたときの、隔壁底面から10の部分の線幅をいう。
隔壁により区画されたセル内に、蛍光体およびバインダー樹脂を充填することで、シンチレータパネルを完成することができる。ここで、セルとは、格子状またはストライプ状の隔壁により区画された空間のことをいう。また、該セルに充填された蛍光体およびバインダー樹脂を、シンチレータ層という。
隔壁により区画されたセル内に充填するシンチレータ層の量としては、セル内に占めるシンチレータ層の体積分率すなわちシンチレータ層の充填率が、50〜100体積%であることが好ましい。シンチレータ層の充填率が50体積%より小さいと、入射する放射線を可視光に変換する効率が低くなる。入射する放射線の変換効率を上げることは、隔壁ピッチに対する隔壁高さのアスペクト比を上げることでも可能であるが、セルの空間に対して高密度に蛍光体を充填することで、より変換効率を上げることができるため好ましい。
シンチレータ層の充填率を求めるには、まず、前記のようにして求めた隔壁の高さH1、隔壁の間隔P1、隔壁頂部の幅L1および隔壁底部の幅L2から、一つのセルについてのセル内の空間の断面積を計算する。次に、光学顕微鏡などを用いて、セル内のシンチレータ層の高さを測定する。前記、H1、P1、L1、L2とシンチレータ層の高さとから、セル内のシンチレータ層の断面積を計算する。セル内の空間の断面積に対するシンチレータ層の断面積の比率が、充填率となる。また、前記のようにして測定することが困難である場合は、走査型電子顕微鏡を用いて基板の断面を観察し、断面の画像からセルの空間の面積とシンチレータ層の面積を求め、セルの空間の面積に対するシンチレータ層の面積の比率を計算することにより、充填率を得てもよい。
発明者らは、蛍光体から放射された光が蛍光体と空気の界面によって散乱されることが、シンチレータパネルの輝度を低下させる要因になっていることを見出した。本発明においては、図1に示されるように、シンチレータ層に含まれるバインダー樹脂が蛍光体の周りに充填されているので、蛍光体の表面による光の散乱を抑制することができ、輝度を向上することができる。また、バインダー樹脂は、隔壁の表面による光の散乱も抑制することができる。バインダー樹脂の含有量は、蛍光体およびバインダー樹脂からなるシンチレータ層中の50質量%以下であることが好ましい。シンチレータ層のバインダー樹脂量が多すぎると、蛍光体粉末量が減少し、発光量が低下し、輝度低下の原因となる。バインダー樹脂量は、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。また、バインダー樹脂量が少なすぎると、光の散乱を抑制する効果が低くなるので、シンチレータ層中のバインダー樹脂量の下限は、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。
蛍光体の屈折率Npと、バインダー樹脂の屈折率Nbとは、両者の屈折率の差が大きすぎる場合、界面での光反射が増大し、蛍光体の発光光の取り出し効率が低下してしまうため、
−0.8 < Np−Nb < 0.8
の関係を満たすことが好ましい。
蛍光体の屈折率Npはベッケ線検出法により測定することができる。25℃での波長550nmにおける屈折率を蛍光体の屈折率とした。また、バインダー樹脂の屈折率Nbは、バインダー樹脂のみからなる厚み30μmの塗膜を作製し、該塗膜をエリプソメトリーにより測定することで求めることができる。25℃での波長550nmにおける屈折率をバインダー樹脂の屈折率とした。
蛍光体の発光光を効率よく取り出す方法として、低融点ガラスを主成分とする材料により構成された隔壁を、導光路として用いることも有効である。この場合、隔壁の屈折率Nrと、バインダー樹脂の屈折率Nbとは、両者の屈折率の差が大きすぎる場合、界面での光反射が増大してしまうため、
−0.2 ≦ Nr−Nb ≦ 0.2
の関係を満たすことが好ましい。
隔壁の屈折率Nrは、隔壁材料のみからなる厚み30μmの膜を作製し、バインダー樹脂の屈折率Nbと同様の方法で測定することで求めることができる。
蛍光体としては、種々の公知の放射線蛍光体材料を使用することができる。特に、放射線から可視光に対する変換率が高い、CsI、GdS、LuS、YS、LaCl、LaBr、LaI、CeBr、CeI、LuSiOまたはBa(Br、F、Zn)等が使用されるが、限定されるものではない。また、発光効率を高めるために、各種の賦活剤を添加してもよい。例えばCsIの場合、ヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものや、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)またはナトリウム(Na)等の賦活物質を含有することが好ましい。また、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)またはフッ化タリウム(TlF、TlF)等のタリウム化合物も、賦活剤として使用することができるが、発光効率が高いため、酸硫化ガドリニウム粉末GdS(GdS:Tb)が好ましい。
蛍光体は、球状、扁平状または棒状等の粒子からなる粉末であることが好ましい。この場合、蛍光体の平均粒子径Dpは、十分な発光効率が得られ、かつセル内への充填が容易であることから、0.1〜25μmであることが好ましい。粒子径は、粒度分布測定装置(例えば、日機装株式会社製「MT3300」)を用いて測定することができる。測定方法としては、水を満たした試料室に無機粉末を投入し、300秒間、超音波処理を行った後に測定を行う。
シンチレータ層に含まれるバインダー樹脂としては、光透過率が高い材料が、蛍光体から放射された光を良く通し、輝度が高くなるので好ましい。本発明におけるバインダー樹脂の光透過率とは、厚み30μmのバインダー樹脂からなる膜に波長550nmの光を照射した場合の透過率をいう。バインダー樹脂の光透過率は、50%以上であることが好ましく、70〜100%がより好ましい。
バインダー樹脂の光透過率は、ガラス基板上の全面にバインダー樹脂からなる厚み30μmの膜を作製し、分光光度計を用いて、波長550nmの光の透過率を測定して得られる値を、バインダー樹脂の透過率とする。
そのようなバインダー樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂およびエチルセルロース樹脂からなる群から選ばれる樹脂が好ましい。
シンチレータ層を形成する方法としては、蛍光体の粉末、バインダー樹脂、およびテルピネオール、γ−ブチロラクトン等の有機溶媒を混合した蛍光体ペーストを、スクリーン印刷法またはディスペンサー法、真空印刷法などでセル内に充填した後、UV処理や加熱により硬化させる方法が挙げられる。
シンチレータパネルの隔壁およびシンチレータ層と、光検出器との間に、接着層を形成してもよい。接着層は、例えば、熱硬化型または紫外線硬化型の樹脂からなる透明接着剤により形成できる。このような透明接着剤としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂またはエチルセルロース樹脂からなる透明接着剤がより好ましい。また、界面における光散乱を最小限に抑制し、蛍光体の発光光を効率的に光電変換層へと導いて輝度を向上させるため、蛍光体バインダー樹脂と接着層との平均屈折率の差は、0.5未満であることが好ましい。もちろん、シンチレータ層のバインダー樹脂と、接着層の樹脂とを、同一の樹脂にすることも好ましい。ここで平均屈折率とは、蛍光体が単一の材料からなる場合には、その材料の屈折率をいう。また、蛍光体が複数種の材料からなる場合には、各々の屈折率の加重平均値をいう。
蛍光体の発光光を効率的に光電変換層へと導くことができることから、シンチレータ層のバインダー樹脂の平均屈折率をNb、光電変換層の平均屈折率をNs、接着層の平均屈折率をNaとした場合に、
Nb ≦ Na ≦ Ns
の関係を満たすことが好ましい。
光電変換層の屈折率Nsおよび粘着層の屈折率Naは、バインダー樹脂の屈折率Nbと同様の方法で、求めることができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
(隔壁用感光性ペーストの原料)
実施例の感光性ペーストに用いた原料は次のとおりである。
感光性モノマーM−1 : トリメチロールプロパントリアクリレート
感光性モノマーM−2 : テトラプロピレングリコールジメタクリレート
感光性ポリマー : メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン=40/40/30の質量比からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させたもの(重量平均分子量43000、酸価100)
光重合開始剤 : 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(BASF社製「IC369」)
重合禁止剤 : 1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])
紫外線吸収剤溶液 : スダンIV(東京応化工業株式会社製)のγ−ブチロラクトン0.3質量%溶液
有機樹脂バインダー : エチルセルロース(ハーキュレス社製)
粘度調整剤 : フローノンEC121(共栄社化学社製)
溶媒 : γ−ブチロラクトン
低融点ガラス粉末:
SiO 27質量%、B 31質量%、ZnO 6質量%、LiO 7質量%、MgO 2質量%、CaO 2質量%、BaO 2質量%、Al 23質量%、屈折率(ng):1.56、ガラス軟化温度588℃、熱膨張係数70×10−7/K、50%体積平均粒子径2.3μm。
(隔壁用感光性ペーストの作製)
4質量部の感光性モノマーM−1、6質量部の感光性モノマーM−2、24質量部の感光性ポリマー、6質量部の光重合開始剤、0.2質量部の重合禁止剤および12.8質量部の紫外線吸収剤溶液を、38質量部の溶媒に、温度80℃で加熱溶解した。得られた溶液を冷却した後、9質量部の粘度調整剤を添加して、有機溶液を作製した。該有機溶液をガラス基板に塗布して乾燥することにより得られた有機塗膜の屈折率(ng)は、1.555であった。
次に、60質量部の前記有機溶液に、30質量部の低融点ガラス粉末および10質量部の高融点ガラス粉末を添加した後、3本ローラー混練機にて混練し、隔壁用感光性ペーストを作製した。
(下地用ペーストの作製)
40質量部のテルピネオール溶液(10質量%のエチルセルロースを含有)、15質量部のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1質量部のアゾビスイソブチロニトリル、40質量部の低融点ガラス粉末(上記隔壁用感光性ペーストと同じ材料)および4質量部の酸化チタン粉末を混合および混練して、熱硬化型の下地用ペーストを作製した。
(光検出器)
500mm×500mm×厚さ0.5mmのガラス基板(AGC旭硝子社製;AN−100)上に、屈折率3.5のアモルファスシリコンからなるPIN型フォトダイオードと、TFTによって構成される画素サイズ125μm×125μmの光検出画素を、マトリックス状に複数個形成した。次に、PIN型フォトダイオードにバイアスを印加するバイアス配線、TFTに駆動信号を印加する駆動配線、TFTによって転送された信号電荷を出力する信号配線等の配線部をアルミで形成して、光検出器を作製した。
(実施例1)
500mm×500mm×厚さ0.5mmのガラス基板(AGC旭硝子社製;AN−100)上に、前記下地用ペーストを15μmバーコーターで塗布し、150℃で30分間乾燥および加熱硬化させて、厚さ12μmの下地ペースト膜を形成した。次に、前記隔壁用感光性ペーストを乾燥後の厚さが500μmになるように、ダイコーターで塗布し、120℃で30分乾燥して、隔壁用感光性ペースト塗布膜を形成した。
次に、所望の隔壁パターンに対応する開口部を形成したフォトマスク(ピッチ125μm、線幅10μmの格子状開口部を有するクロムマスク)を介して、隔壁用感光性ペースト塗布膜を、超高圧水銀灯を用いて700mJ/cmの露光量で露光した。露光後の隔壁用感光性ペースト塗布膜を、0.5質量%のエタノールアミン水溶液中で現像し、未露光部分を除去して、格子状の隔壁用感光性ペースト塗布膜パターンを形成した。さらに585℃で15分間、空気中で隔壁用感光性ペースト塗布膜パターンを焼成し、その表面に隔壁の間隔P1が125μm、頂部幅L1が10μm、底部幅L2が20μm、隔壁の高さH1が360μmで、480mm×480mmの大きさの格子状の隔壁が形成された基板を作製した。
次に、蛍光体として平均粒子径Dp6μm、屈折率2.2の酸硫化ガドリニウム粉末GdS(GdS:Tb)と、バインダー樹脂として平均屈折率1.49のUV硬化型アクリル樹脂とを9:1の質量比で混合した後、隔壁により区画された空間に充填し、UV照射によりアクリル樹脂を硬化させることによって、シンチレータパネルを作製した。得られたシンチレータパネルにおけるシンチレータ層の充填率を以下のようにして測定した。シンチレータ層の断面を、光学顕微鏡を用いて、倍率500倍にて観察し、セル内のシンチレータ層の高さを測定した。基板内に20カ所においてシンチレータ層の高さを測定し、平均値をシンチレータ層の高さとした。シンチレータ層の高さと、上記の隔壁間隔P1、頂部幅L1、底部幅L2および隔壁の高さH1とから、前記の方法により、シンチレータ層の充填率を計算したところ、88体積%であった。
このときのアクリル樹脂の光透過率を測定するために、500mm×500mm×厚さ0.5mmのガラス基板(AGC旭硝子社製;AN−100)上の全面に、前記UV硬化型アクリル樹脂のみを乾燥後の厚さが30μmになるように塗布した。UV照射によりアクリル樹脂を硬化させた後、分光光度計(「U−4100」日立製作所製)を用いて、波長550nmの光の透過率を測定したところ、光透過率は、95%であった。
次に、シンチレータパネルの上に、厚さ10μmのホットメルト樹脂からなる接着層を形成した後、シンチレータパネルが湾曲しないようにしながら、光検出器を、接着層の上に重ねた。その際、シンチレータパネル上に設けられた隔壁と、光検出器上に設けられた、光電変換層の画素とが、対向し、隔壁が隣り合う画素の間に位置するようにした。このように、シンチレータパネルと光検出器とを接着層を介して重ねた状態で、120℃の真空プレス装置で加熱真空引きし、接着層内の気泡を除去してから室温まで冷却し、接着層が硬化させて放射線検出装置を作製した。形成された接着層の平均屈折率は、1.6であった。
次に、電圧80kVpのX線を、放射線検出装置の光検出器側から照射し、シンチレータ層から放射された光の発光量を光電変換層で検出および測定をし、その測定値を輝度とした。このとき、X線源と放射線検出装置の間に軟X線除去用の厚さ20mmのアルミフィルターを設置した。鉛製の矩形MTF(Modulation Transfer Function)チャートを光検出器の裏側(光検出画素が形成されていない面)に設置し、同様に電圧80kVpのX線を、アルミフィルターを通して照射し、光検出画素で検出して得られたX線画像データを、コンピュータで解析することにより、鮮鋭度を算出した。これらの値は、隔壁のない蛍光体ベタ膜(比較例2で作製するシンチレータパネルに相当)を100とした時の、相対値で表した。その結果、輝度は130、鮮鋭度は147であり、何れも良好な値であった。
(実施例2)
実施例1と同じ方法で、格子状の隔壁が形成された基板を作製した。次に、バッチ式スパッタリング装置(アルバック社製「SV−9045」)を用いて、隔壁全面にアルミ反射層を形成した。なお、隔壁頂部付近におけるアルミ反射層の厚さは、300nmになるようにした。このとき、アルミ反射層の反射率は90%であった。
次に、蛍光体として平均粒子径Dp6μm、屈折率2.2の酸硫化ガドリニウム粉末GdS(GdS:Tb)と、バインダー樹脂として平均屈折率1.55の熱硬化型シリコーン樹脂とを9:1の質量比で混合した後、隔壁により区画された空間に充填し、140℃30分の加熱によりシリコーン樹脂を硬化させて、シンチレータパネルを作製し、実施例1と同じ方法で、放射線検出装置を作製した。この放射線検出装置を実施例1と同じ方法で評価したところ、輝度は129、鮮鋭度は193であり、何れも良好な値であった。
(比較例1)
実施例1と同じ方法で、格子状の隔壁が形成された基板を作製した。次に、平均粒子径Dp6μm、屈折率2.2の酸硫化ガドリニウム粉末GdS(GdS:Tb)と、テルピネオールとを9:1の質量比で混合した後、隔壁により区画された空間内に充填し、250℃10分の加熱によりテルピネオールを乾燥除去して、シンチレータパネルを作製し、実施例1と同じ方法で、放射線検出装置を作製した。この放射線検出装置を実施例1と同じ方法で評価したところ、輝度は45、鮮鋭度は150であり、大幅な輝度劣化が発生した。
(比較例2)
シンチレータパネルに隔壁を形成せず、蛍光体ベタ膜を形成した以外は、実施例1と同じ方法で放射線検出装置を作製した。
以上の評価結果より、本発明のシンチレータパネルを利用した放射線検出装置は、発光輝度が高く、高精細な画像が実現可能であることが分かる。
1 放射線検出装置
2 シンチレータパネル
3 光検出器
4 シンチレータパネル側基板
5 放射線遮蔽層
6 隔壁
7 シンチレータ層
7A 粒子状蛍光体
7B バインダー樹脂
8 反射層
9 光電変換層
10 光検出器側基板
11 接着層
本発明は、医療診断装置、非破壊検査機器等に用いられる放射線検出装置に用いられるシンチレータパネルとして有用に利用できる。

Claims (12)

  1. 平板状の基板、該基板の上に設けられた隔壁、および、前記隔壁に区切られたセル内に充填されたシンチレータ層を有するシンチレータパネルであり、
    前記隔壁が、低融点ガラスを主成分とする材料により構成されており、
    前記シンチレータ層が、蛍光体およびバインダー樹脂からなる、シンチレータパネル。
  2. 前記蛍光体の屈折率Npと、前記バインダー樹脂の屈折率Nbとが、
    −0.3 < Np−Nb < 0.8
    の関係を満たす、請求項1記載のシンチレータパネル。
  3. 前記シンチレータ層の充填率が、50%体積以上であり、前記シンチレータ層中の前記バインダー樹脂の含有量が50質量%以下である、請求項1または2に記載のシンチレータパネル。
  4. 前記蛍光体の平均粒子径Dpが、0.1〜25μmである、請求項1〜3のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  5. 前記蛍光体は、酸硫化ガドリニウム粉末である、請求項1〜4のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  6. 前記バインダー樹脂の光透過率が、50%以上である、請求項1〜5のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  7. 前記バインダー樹脂は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂およびエチルセルロース樹脂からなる群から選ばれる樹脂である、請求項1〜6のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  8. 前記隔壁が、アルカリ金属酸化物を2〜20質量%含有する低融点ガラスを主成分とする材料により構成されている、請求項1〜7のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  9. 前記隔壁の屈折率Nrと、前記Nbとが、
    −0.2 ≦ Nr−Nb ≦ 0.2
    の関係を満たす、請求項1〜8のいずれか一項記載のシンチレータパネル
  10. 前記隔壁と前記基板とが接した界面の幅L2が、前記隔壁の頂部の幅L1よりも大きい、請求項1〜9のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  11. 前記隔壁の表面に、反射層が形成されている、請求項1〜10のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  12. 基板上に、低融点ガラス粉末と感光性有機成分とを含有する感光性ペーストを塗布し、感光性ペースト塗布膜を形成する工程と、
    得られた感光性ペースト塗布膜を露光する露光工程と、
    露光後の感光性ペースト塗布膜の現像液に可溶な部分を溶解除去する現像工程と、
    現像後の感光性ペースト塗布膜パターンを500〜700℃の焼成温度に加熱して有機成分を除去すると共に低融点ガラスを軟化および焼結させ、隔壁を形成する焼成工程と、
    前記隔壁による区画されたセル内に蛍光体およびバインダー樹脂を充填する工程と、を備える、シンチレータパネルの製造方法。
JP2013554504A 2012-11-26 2013-11-20 シンチレータパネルおよびその製造方法 Active JP6256006B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012257214 2012-11-26
JP2012257214 2012-11-26
PCT/JP2013/081279 WO2014080941A1 (ja) 2012-11-26 2013-11-20 シンチレータパネルおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014080941A1 true JPWO2014080941A1 (ja) 2017-01-05
JP6256006B2 JP6256006B2 (ja) 2018-01-10

Family

ID=50776121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013554504A Active JP6256006B2 (ja) 2012-11-26 2013-11-20 シンチレータパネルおよびその製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9632185B2 (ja)
EP (1) EP2924692B1 (ja)
JP (1) JP6256006B2 (ja)
KR (1) KR101972412B1 (ja)
CN (1) CN104798141B (ja)
TW (1) TWI589913B (ja)
WO (1) WO2014080941A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10580547B2 (en) * 2014-08-08 2020-03-03 Toray Industries, Inc. Scintillator panel and radiation detector
JP6671839B2 (ja) * 2014-10-07 2020-03-25 キヤノン株式会社 放射線撮像装置及び撮像システム
JP6575105B2 (ja) * 2015-03-27 2019-09-18 コニカミノルタ株式会社 シンチレータパネルおよびその製造方法
WO2017052286A1 (ko) * 2015-09-25 2017-03-30 경희대학교산학협력단 방사선 선량 측정용 팬텀장치
WO2017082337A1 (ja) * 2015-11-12 2017-05-18 株式会社 東芝 セラミックシンチレータアレイとその製造方法、放射線検出器、および放射線検査装置
JP6548565B2 (ja) * 2015-12-14 2019-07-24 浜松ホトニクス株式会社 シンチレータパネル、及び、放射線検出器
US10741298B2 (en) * 2016-04-27 2020-08-11 Toray Industries, Inc. Scintillator panel and production method for same, and radiation detection apparatus
JP6763205B2 (ja) * 2016-06-16 2020-09-30 コニカミノルタ株式会社 積層型シンチレータパネル
JP2018061753A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 コニカミノルタ株式会社 X線タルボ撮影装置用シンチレータパネル、x線タルボ撮影装置用画像検出パネルおよびx線タルボ撮影装置
RU2661306C2 (ru) * 2016-12-06 2018-07-13 Общество с ограниченной ответственностью "ГЕРС Технолоджи" Детектор нейтронов
JP2018146254A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 コニカミノルタ株式会社 シンチレータパネル
JP2019023579A (ja) 2017-07-24 2019-02-14 コニカミノルタ株式会社 シンチレータ
CN111418026A (zh) * 2017-12-27 2020-07-14 东丽株式会社 闪烁体面板和使用其的x射线检测器
JP7069737B2 (ja) 2018-01-16 2022-05-18 コニカミノルタ株式会社 シンチレータパネル
JP2019190870A (ja) 2018-04-19 2019-10-31 コニカミノルタ株式会社 シンチレータパネル
CN113557286B (zh) * 2019-03-19 2023-07-14 三菱化学株式会社 树脂·荧光体复合闪烁体和闪烁体阵列
CN110368014B (zh) * 2019-07-19 2023-10-31 沈阳智核医疗科技有限公司 用于pet探测器的晶体阵列、探测器环和pet探测器
CN110680367A (zh) * 2019-09-12 2020-01-14 东软医疗系统股份有限公司 Pet探测器模块、pet探测器及pet系统
CN110687575B (zh) * 2019-11-29 2022-12-27 陕西秦洲核与辐射安全技术有限公司 一种具有高出光率的掺铈硅酸钆闪烁晶体辐射探测器
JP7447037B2 (ja) * 2021-03-05 2024-03-11 東芝エネルギーシステムズ株式会社 発光放射線遮蔽体および樹脂状遮蔽部の製造方法
CN115926785A (zh) * 2022-08-12 2023-04-07 成都信息工程大学 闪烁体层材料、柔性闪烁体面板及其制备方法、应用

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60166900A (ja) * 1984-02-09 1985-08-30 コニカ株式会社 X線写真用スクリ−ン及びその製造方法
JP2002202373A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Toshiba Corp 平面検出器及びその製造方法
JP2004163169A (ja) * 2002-11-11 2004-06-10 Toshiba Corp 放射線検出器
JP2004325178A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Toshiba Corp 放射線検出器
WO2012161304A1 (ja) * 2011-05-26 2012-11-29 東レ株式会社 シンチレータパネルおよびシンチレータパネルの製造方法

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59202100A (ja) * 1983-04-30 1984-11-15 コニカ株式会社 放射線画像変換パネル及びその製造方法
JPH0560871A (ja) 1991-09-04 1993-03-12 Hamamatsu Photonics Kk 放射線検出素子
JPH05188148A (ja) 1992-01-13 1993-07-30 Hamamatsu Photonics Kk 放射線検出素子
JP3333278B2 (ja) 1993-07-14 2002-10-15 富士写真フイルム株式会社 放射線画像検出方法および放射線画像検出器
TW375759B (en) * 1996-07-10 1999-12-01 Toray Industries Plasma display and preparation thereof
JP2001330677A (ja) 2000-05-24 2001-11-30 Canon Inc 放射線検出装置
DE10058810A1 (de) * 2000-11-27 2002-06-06 Philips Corp Intellectual Pty Röntgendetektormodul
US6519313B2 (en) * 2001-05-30 2003-02-11 General Electric Company High-Z cast reflector compositions and method of manufacture
EP1592987A2 (en) * 2003-02-10 2005-11-09 Digirad Corporation Scintillator assembly with pre-formed reflector
US6933504B2 (en) * 2003-03-12 2005-08-23 General Electric Company CT detector having a segmented optical coupler and method of manufacturing same
US7019297B2 (en) * 2003-05-20 2006-03-28 Cti Pet Systems, Inc. Detector array using internalized light sharing and air coupling
US20040251420A1 (en) * 2003-06-14 2004-12-16 Xiao-Dong Sun X-ray detectors with a grid structured scintillators
EP1783838A1 (en) 2004-06-23 2007-05-09 Rohm Co., Ltd. White light-emitting device and method for producing same
DE102004056999A1 (de) * 2004-11-25 2006-06-01 Siemens Ag Verfahren zur Herstellung einer Szintillatorschicht für einen Röntgendetektor und Szintillatorschicht
DE102008036449A1 (de) * 2008-08-05 2010-02-11 Siemens Aktiengesellschaft Strahlungswandler und Verfahren zur Herstellung desselben, Strahlungsdetektor und Tomografieeinrichtung
JP2011007552A (ja) 2009-06-24 2011-01-13 Konica Minolta Medical & Graphic Inc シンチレータパネル、放射線検出装置、及びシンチレータパネルの製造方法
JP2011021924A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Konica Minolta Medical & Graphic Inc シンチレータパネル、放射線検出装置、及びシンチレータパネルの製造方法
JP5593662B2 (ja) * 2009-09-29 2014-09-24 東レ株式会社 感光性ペースト、絶縁性パターンの形成方法および平面ディスプレイ用パネルの製造方法
JP5091964B2 (ja) 2010-03-05 2012-12-05 株式会社東芝 固体撮像装置
JP5521735B2 (ja) 2010-04-23 2014-06-18 日本電気硝子株式会社 隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料
JP2012002627A (ja) 2010-06-16 2012-01-05 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 放射線検出用二次元アレイ型シンチレータ
CN102959708B (zh) * 2010-06-29 2016-05-04 柯立芝照明有限公司 具有易弯曲基板的电子装置
KR20120082192A (ko) * 2011-01-13 2012-07-23 삼성엘이디 주식회사 발광소자 패키지
US9684082B2 (en) 2012-10-03 2017-06-20 Toray Industries, Inc. Scintillator panel and method for manufacturing scintillator panel
EP2916145A4 (en) * 2012-11-01 2016-07-13 Toray Industries RADIATION PROTECTION AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR
WO2014077178A1 (ja) 2012-11-16 2014-05-22 東レ株式会社 シンチレータパネル

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60166900A (ja) * 1984-02-09 1985-08-30 コニカ株式会社 X線写真用スクリ−ン及びその製造方法
JP2002202373A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Toshiba Corp 平面検出器及びその製造方法
JP2004163169A (ja) * 2002-11-11 2004-06-10 Toshiba Corp 放射線検出器
JP2004325178A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Toshiba Corp 放射線検出器
WO2012161304A1 (ja) * 2011-05-26 2012-11-29 東レ株式会社 シンチレータパネルおよびシンチレータパネルの製造方法
US20140091235A1 (en) * 2011-05-26 2014-04-03 Toray Industries, Inc. Scintillator panel and method for manufacturing scintillator panel

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150090040A (ko) 2015-08-05
EP2924692B1 (en) 2021-02-17
CN104798141B (zh) 2017-09-05
US9632185B2 (en) 2017-04-25
EP2924692A4 (en) 2016-08-03
TW201428329A (zh) 2014-07-16
CN104798141A (zh) 2015-07-22
TWI589913B (zh) 2017-07-01
WO2014080941A1 (ja) 2014-05-30
EP2924692A1 (en) 2015-09-30
US20150309190A1 (en) 2015-10-29
KR101972412B1 (ko) 2019-04-25
JP6256006B2 (ja) 2018-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6256006B2 (ja) シンチレータパネルおよびその製造方法
JP6277721B2 (ja) 放射線検出装置およびその製造方法
US9177683B2 (en) Scintillator panel and method for manufacturing scintillator panel
JP5704260B2 (ja) シンチレータパネル
JP5488773B1 (ja) シンチレータパネルおよびシンチレータパネルの製造方法
WO2014021415A1 (ja) シンチレータパネルおよびシンチレータパネルの製造方法
JP6075028B2 (ja) シンチレータパネル
JP2014106022A (ja) シンチレータパネル
JP6217076B2 (ja) シンチレータパネルおよびシンチレータパネルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171120

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6256006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151