JPWO2014057861A1 - ガラス基板の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の基板の洗浄方法では、基板表面を、ガラス基板を硫酸または塩酸を含む洗浄液、たとえば硫酸と過酸化水素または塩酸と過酸化水素の混合液で洗浄した後、硝酸を含む水溶液で洗浄する。該洗浄方法により、ガラス基板表面に強固に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を、アルカリ洗浄成分を用いず、基板の損傷、腐食、または汚染することなく、効果的に除去することができ、ガラス基板の洗浄、再生が可能となる。

Description

本発明は、ガラス基板の表面に強固に付着したポリオルガノシロキサン硬化物の洗浄除去に関する。
一般に接着剤などに含まれる、ガラスなどの基板に付着したシリコーン樹脂などの有機物または無機物は、酸、アルカリ、有機溶剤等の薬液を用いて除去することができる。例えば、有機物などをベンゼン、トルエン、キシレン、炭化水素、エーテルなどの有機溶剤を用いて除去することが知られているが、硬化物の剥離性が十分ではなく、また、剥離後に発生する廃液中に毒性の強い化合物や環境汚染の原因となる化合物を含有することがある。そのため、従来の洗浄液としては、フッ化水素酸塩液やアルカリ金属水酸化物の溶液が主に使用されてきた。しかし、フッ化水素酸塩はガラスを腐蝕するため、ガラス基板に使用するには注意を要する。そのため、シリコンウェハメーカーやデバイスメーカーでは、シリコンウェハなどの基板に付着した汚染物除去のために各種の洗浄が行われている。例えば、RCA洗浄と呼ばれる代表的な洗浄方法は、アンモニア水と過酸化水素水と超純水の混合液(以下、APMと呼ぶことがある。)を60〜90℃に加熱してシリコンウェハ上の微粒子や有機物を除去した後、塩酸と過酸化水素水と超純水の混合液(以下、HPMと呼ぶことがある。)を50〜100℃に加熱してシリコンウェハ上の金属不純物を除去する方法の組み合わせからなる。また、硫酸と過酸化水素水の混合液(以下、SPMと呼ぶことがある。)を80〜150℃に加熱した洗浄液は、フォトレジストなどの有機物の分解除去または金属不純物を除去するために使用されている。
ガラス基板の洗浄方法として、特許文献1では、加熱したSPMでガラス基板を洗浄することにより、付着した金属や有機物を除去する方法が開示されている。
その他、特許文献2に開示されているように、強アルカリ洗浄を行うことでも、ガラス基板に強固に付着した硬化物を溶解除去できるが、同時にガラス基板表面もアルカリによってわずかに溶解し、損傷してしまうという問題があった。さらに、強アルカリ洗浄の場合には、水酸化カリウム溶液または水酸化ナトリウム溶液といった強アルカリの金属酸化物を用いるため、半導体製造用として用いられる無アルカリガラス基板などでは、基板表面がアルカリ成分で汚染される懸念があるため、たとえ低濃度であったとしても、それらの方法で洗浄、再生した基板などを再利用することは困難であった。
従来技術においても、接着剤などに含まれるシリコーン樹脂をガラス基板から除去することはできるが、そのほとんどは低分子シロキサンやシリコーンオイルなど未硬化な物が対象であった(特許文献5、特許文献6、特許文献7)。硬化物においては、RCA洗浄など通常の方法では洗浄することが困難な場合もある。例えば、特許文献8では、加水分解性シリル基を有する変性シリコーンポリマーを洗浄する方法が示されているが、硬化前に洗浄剤と反応させる必要があり、硬化物の除去に適しているとはいえない。さらに、硬化方法も湿気硬化に限られている。そのため、フッ化水素酸などの強酸、または金属酸化物などの強アルカリで洗浄するような限られた方法では、ガラス基板の損傷、腐食又は汚染などの問題が起こるため、特に半導体用途での基板の、洗浄、再生は困難であった。そのため、高清浄性が必要な半導体デバイス用のガラス基板などを洗浄、再生することが出来れば、製造コストの削減につなげることも出来る。
特開平9−227170号公報 特開平2−247650号公報 特開2006−319282号公報 特開2005−181802号公報 特開2008−127492号公報 特開2011−57777号公報 特開2010−132713号公報 特開2002−35705号公報
本発明は、ガラス基板表面に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を、基板の損傷、腐食、汚染を発生させずに簡便に洗浄除去し、該基板の再生を可能にする、該基板の洗浄方法を提供する。
本発明者らは、従来のガラス基板洗浄技術を向上させるために、鋭意検討した結果、硫酸と過酸化水素または塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液で洗浄した後に、硝酸を含む水溶液で洗浄することで、該基板の損傷、腐食、汚染を発生させることなく洗浄し、該基板表面に付着した効果的にガラス基板表面に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を除去できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の発明1乃至6を含む。
[発明1]
ガラス基板表面に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を除去するための洗浄方法であって、硫酸と過酸化水素又は塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液を基板表面と接触させる工程、及び、硝酸を含む水溶液を基板表面と接触させる工程を含む、ガラス基板の洗浄方法。
[発明2]
硝酸を含む水溶液の全質量に対して、硝酸の濃度が1〜60質量%である、発明1に記載の洗浄方法。
[発明3]
さらに、水で洗浄した後、ガラス基板を乾燥する工程を含む、発明1または2に記載の洗浄方法。
[発明4]
硝酸を含む水溶液を20〜100℃で基板表面と接触させる、発明1〜3の何れか1つに記載の洗浄方法。
[発明5]
ポリオルガノシロキサンの硬化物が、かご型シルセスキオキサン構造を含む、発明1〜4の何れか1つに記載の洗浄方法。
[発明6]
発明1〜5の何れか1つに記載の方法で洗浄された、ガラス基板。
本発明の洗浄方法によれば、アルカリ成分を用いず、基板の損傷、腐食及び汚染を発生させることなく、基板表面に強固に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を除去できる。そのため、取り扱いの難しいフッ化水素酸での洗浄やアルカリ成分による汚染の懸念がある金属水酸化物などを用いた強アルカリ洗浄を行う必要がない。また、SPMを用いた洗浄やHPMを用いた洗浄工程で生じる塩素イオンなどが基板表面に残留しないため、高清浄な基板の洗浄、再生が可能であり、コストの削減にも繋げることが出来る。そのため、本発明の洗浄方法は、半導体デバイスの製造上極めて有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の洗浄方法が適用されるガラス基板とは、一般に半導体デバイスの製造に供されているものであり、仕様は特に限定されない。
本発明における硫酸と過酸化水素を含む混合洗浄液としては、例えば、レジストなどの有機物や金属不純物の除去に使用されるSPM洗浄液が挙げられ、また塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液としては、例えば、金属不純物の除去に使用されるHPM洗浄液が挙げられる。SPM洗浄はSPM洗浄液を加熱して行う。洗浄の条件としては、特に限定するものではないが、一般によく使用される組成は硫酸と過酸化水素水の容量比が4:1から8:1までの範囲、洗浄温度は80〜150℃の範囲で十分である。
一方、HPM洗浄は塩酸と過酸化水素水と超純水の混合液を加熱して行う。洗浄条件はSPM洗浄と同様、特に限定されるものではなく、一般的に使用される組成は塩酸と過酸化水素水と超純水の容量比が1:1:5から1:4:10までの範囲、洗浄温度は50〜100℃の範囲で十分である。
硝酸洗浄による作用は明確ではないが、表面に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物に含まれるかご型シルセスキオキサンなど、通常のSPM洗浄やHPM洗浄で除去しきれない成分が、硝酸の酸化力により、ガラス表面から剥離される。同時に、後工程で洗浄した場合には、塩酸を用いた場合のガラス基板表面に残留する微量の塩素イオンを除去することが出来る。
硝酸を含む水溶液中の硝酸濃度は、好ましくは1〜60質量%の範囲、さらに好ましくは10〜40質量%の範囲が採用される。この濃度範囲未満の場合はポリオルガノシロキサンの剥離性が低く、またこの濃度範囲を越えると経済的ではない。
本発明において使用される硫酸、塩酸、過酸化水素、及び硝酸の品質は、当該薬品中の不純物でガラス基板が汚染される不具合を避けるために極力高純度であることが望ましく、具体的には電子工業用グレードの薬品を使用することが望ましい。
本発明における洗浄手順の一例を以下に述べる。ガラス基板を硫酸と過酸化水素または塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液で洗浄後、ガラス基板表面に付着する薬液成分の大部分を洗い流すため超純水リンスを行う。超純水リンスは一般的な条件、例えば室温下で洗浄槽から超純水がオーバーフローする方式で1分間以上行う。その後、硝酸を含む水溶液を入れたフッ素樹脂製の洗浄槽にガラス基板を浸漬し、洗浄する。洗浄温度は特に制限ないが、好ましくは20〜100℃、より好ましくは40〜90℃であることが望ましい。硫酸と過酸化水素または塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液および硝酸を含む水溶液は一液であってもかまわない。洗浄液組成物の温度が20℃未満の場合は、ガラス基板から硬化物を剥離する速度が遅く、実用的ではない。また、洗浄液組成物の温度が100℃を越えると、水分の蒸発が激しく、硝酸濃度が変わってしまうことがある。また、実施の手順はこれに限定されるものではなく、順序や条件は適宜変更してもかまわない。
硝酸を含む水溶液による洗浄は、浸漬方式、スプレー方式、スピン方式でも行うことが可能である。また、バッチ式洗浄方式、枚葉式洗浄方式でも行うことができる。洗浄時間は除去したいポリオルガノシロキサンの硬化物と洗浄液中の硝酸濃度によって、適宜変更することが望ましい。
硝酸を含む水溶液でガラス基板を洗浄した後、基板表面に付着した過剰な薬液を超純水でリンスして除去する。リンスはオーバーフロー方式が一般的であるが、スプレー方式でもよい。その後、ガラス基板をスピン乾燥などの通常に使用されている方法で乾燥させる。
本発明に使用される水としては、市水、井水、純水(イオン交換樹脂などによって脱塩処理を行った水)、超純水(無機イオンのみではなく、有機物、生菌、微粒子、溶存気体等を除去した水)、近年提案されている各種機能水等が挙げられるが、電子制御回路等に悪影響を与える金属イオン分の含有量が少ないという点から、純水や超純水等が好ましい。
本発明における洗浄方法で除去する対象としてのポリオルガノシロキサンの硬化物の例を下記に示すが、これに限るものではない。
例えば、下記式(1)に示す、光重合性基を有するかご型シルセスキオキサンからなる接着性ポリオルガノシロキサンの硬化物が挙げられる。当該ポリオルガノシロキサンの硬化物は、実質的に元のかご型シルセスキオキサン構造を維持する。
Figure 2014057861
式(1)中、Aはそれぞれ独立に、光重合性基を含むまたは含まない有機基であり、光重合性基を含む有機基の個数Xは1〜8であり、光重合性基を含まない有機基の個数Yは0〜7であり、XとYの和は8である。光重合性基とは、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリール基、エポキシ基、オキセタン基およびビニルエーテル基を表す。
同様の接着性ポリオルガノシロキサンの硬化物として、光重合性基を有するアルコキシシランの加水分解縮合物からなる変性ポリオルガノシロキサンの硬化物も挙げられる。該硬化物は、以下の一般式(2)または(3)で表わされるアルコキシシランを、各々少なくとも1種類以上用い、加水分解縮合して得られる縮合物である。
Figure 2014057861
式(2)中、R1はそれぞれ独立にメチル基またはフェニル基であり、R2はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基であり、Xは0〜3の整数である。
Figure 2014057861
式(3)中、R3はそれぞれ独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリール基、エポキシ基、オキセタン基およびビニルエーテル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、R4はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基であり、Xは1〜3の整数である。
例えば、式(2)で表わされるアルコキシシランとしてのフェニルトリメトキシシラン(R1=フェニル基、R2=メチル基、X=1)またはジメチルジエトキシシラン(R1=メチル基、R2=エチル基、X=2)、および式(3)で表わされるアルコキシシランとしての3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(R3=プロピルメタクリレート基、R4=メチル基、X=1)から得られる加水分解縮合物は、以下に示した部分構造を有しているものと考えられる。なお、図中の波線は、その先も結合が連続していることを意味する。
Figure 2014057861
本発明における洗浄方法で除去する対象としてのポリオルガノシロキサンの硬化物は、その構造に特に制限は無く、未変性のポリオルガノシロキサンの硬化物、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの官能基を有する有機変性シロキサン化合物から得られるポリオルガノシロキサンの硬化物も含む。ポリオルガノシロキサンには、重合触媒、接着付与剤、充填剤、補強剤、色素、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。また、該組成物の形状は、一液硬化型、二液硬化型、接着性シートなどであってもよく、室温硬化、加熱硬化、光硬化など、どのような硬化手段を用いても良い。
その他、市販されているシリコーン樹脂や一般的な接着剤用の樹脂状汚れのほか、無機微粒子を含む汚れの洗浄、レジスト剥離液としても適用可能である。
本発明の洗浄対象としては、特にガラス基板に適するが、シリコンウェハ、セラミックス基板などの種々の基板も洗浄対象とすることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
まず、基板表面に強固に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を再現するために、接着性ポリオルガノシロキサン組成物を調製した。その後、該組成物を基板上で硬化させることで、基板上に硬化物を形成、付着させた。これをモデル基板として用いて、本発明の洗浄方法による洗浄性を評価した。
各工程について、以下に順を追って説明する。
[接着性ポリオルガノシロキサン組成物の調製]
<光重合性かご型シルセスキオキサンの合成>
100mlナスフラスコにオクタ(ジメチルシリル)オクタシルセスキオキサン(米国ハイブリッドプラスチックス社、商品名、SH1310)5.13g、メタクリル酸アリル5.40g(東京化成株式会社製)、トルエン50ml、白金触媒として1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)錯体のキシレン溶液(白金濃度、2質量%)(アルドリッチ株式会社製)15mgを加え、室温(23℃)で終夜(24時間)撹拌した。その後、ロータリーエバポレーターを用いてトルエンと未反応のメタクリル酸アリルを留去し、メタクリロイル基含有かご型シルセスキオキサンを薄黄色の液体として、8.8g得た。
<光重合性基を有するアルコキシシランの加水分解縮合物の合成>
ジムロートと撹拌翼を具備した2Lフラスコ内にフェニルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名、KBM−103)70.20g、ジメチルジエトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名、KBE−22)65.57g、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(東京化成株式会社製)24.28g、イソプロピルアルコール106.66g、水80.48g、酢酸0.05gを採取した後、オイルバスにて90℃まで昇温した状態で、撹拌速度200rpmにて6時間撹拌し反応させた。静置し室温(20℃)にした後、イソプロピルエーテル200ml、水200mlを加えて、分液ロートにて有機層を分取した。硫酸マグネシウムを用いて脱水した後、エバポレーターにて有機溶媒を留去して、無色透明の固形物を85.34g得た。このようにして光重合性基を有するアルコキシシランの加水分解縮合物を得た。
<接着性ポリオルガノシロキサン組成物の調製>
上記の光重合性かご型シルセスキオキサン50部及び光重合性基を有するアルコキシシランの加水分解縮合物50部に対し、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名、ビスコート#300)を20部添加し、光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名、Darocur1173)を2部加え、接着性ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
[洗浄性評価用モデル基板の作製]
表面を酸化セリウム(アルドリッチ株式会社製)の微粒子で研磨したφ100mm、厚み1.1ミリの無アルカリガラス基板(コーニング株式会社製、品番、7059)の基板表面に、各前記接着性組成物0.6gをスピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、紫外線照射機(HOYA−SCHOTT製、商品名、UV LIGHT SOURCE EX250)で紫外線を5間照射して、接着性組成物層を硬化させた。次いで、ホットプレート上にて室温から150℃まで徐々に昇温し、その後約1時間加熱して、無アルカリガラス基板表面に接着剤層を形成した。
[洗浄性の評価]
洗浄性を評価するため、実施例1〜5および参考例1においては、濃硫酸および過酸化水素水の混合液を、実施例6および7においては、濃塩酸、過酸化水素水および超純水の混合液を表1に記載した質量部にて配合し、洗浄液とした。各洗浄液約300mlをフッ素樹脂製の浸漬槽に入れ、表1に記載の温度に加温した。その中に、該モデル基板を浸漬させ、マグネットスターラーとマグネット攪拌子を用いて洗浄液を攪拌しながら、12分間〜9時間この状態を保持した。次いで純水で1分間すすぎ処理を行い、乾燥させた。その後、各洗浄液の代わりに30%濃硝酸を用いて、同様の方法で洗浄した。比較例1〜5においては、表1に記載の洗浄液をそれぞれ調製し、洗浄液として用いて同様の方法で洗浄した。該ガラス基板表面を光学顕微鏡にて観察した。
結果を表1に示す。尚、ガラス基板表面の状態の評価基準は以下の通りである。
◎:付着物および再付着がなく、損傷、腐食、および曇りもない
△:損傷、腐食、または曇りが発生した
×:付着物を除去できなかった
(洗浄性が良好だった実施例1〜7に関しては、接着、剥離、洗浄のサイクルを三回繰り返し行った。参考例1も洗浄性は良好であったが後述の理由により上記サイクルは一回で終了した。)
Figure 2014057861
表1の結果より、本発明の洗浄方法がポリオルガノシロキサン組成物の硬化物に対し、優れた洗浄性を示し、さらに、ガラス基板の損傷、腐食、または汚染が発生しないことを確認した。
実施例1〜7において、同じガラス基板を用いて同様の工程で、接着、剥離、そして洗浄を行う一連のサイクルを三回繰り返し行ったが、ガラス基板の損傷、腐食、または汚染は見られず、ガラス基板の再生が可能であることが示された。また、120℃に加温して行った参考例1に関しては、洗浄液の揮発が激しく、液組成が変わる懸念があったため、上記サイクルは一回で終了した。
本発明に係る基板の洗浄方法によれば、高清浄性を必要とする半導体デバイス用ガラス基板などを洗浄、再生することができ、半導体製造工程において広く利用することができる。

Claims (6)

  1. ガラス基板表面に付着したポリオルガノシロキサンの硬化物を除去するための洗浄方法であって、硫酸と過酸化水素又は塩酸と過酸化水素を含む混合洗浄液を基板表面と接触させる工程、及び、硝酸を含む水溶液を基板表面と接触させる工程を含む、ガラス基板の洗浄方法。
  2. 硝酸を含む水溶液の全質量に対して、硝酸の濃度が1〜60質量%である、請求項1に記載の洗浄方法。
  3. さらに、水で洗浄した後、ガラス基板を乾燥する工程を含む、請求項1または2に記載の洗浄方法。
  4. 硝酸を含む水溶液を20〜100℃で基板表面と接触させる、請求項1〜3の何れか1項に記載の洗浄方法。
  5. ポリオルガノシロキサンの硬化物がかご型シルセスキオキサン構造を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の洗浄方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の方法で洗浄された、ガラス基板。
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