JPWO2014049862A1 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JPWO2014049862A1
JPWO2014049862A1 JP2012547362A JP2012547362A JPWO2014049862A1 JP WO2014049862 A1 JPWO2014049862 A1 JP WO2014049862A1 JP 2012547362 A JP2012547362 A JP 2012547362A JP 2012547362 A JP2012547362 A JP 2012547362A JP WO2014049862 A1 JPWO2014049862 A1 JP WO2014049862A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tread
earth
pneumatic tire
belt layer
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012547362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5344098B1 (ja
Inventor
勇 岸添
勇 岸添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP5344098B1 publication Critical patent/JP5344098B1/ja
Publication of JPWO2014049862A1 publication Critical patent/JPWO2014049862A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements
    • B60C19/082Electric-charge-dissipating arrangements comprising a conductive tread insert
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0041Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers
    • B60C11/005Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements
    • B60C19/084Electric-charge-dissipating arrangements using conductive carcasses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/08Electric-charge-dissipating arrangements
    • B60C19/088Electric-charge-dissipating arrangements using conductive beads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0008Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts characterised by the tread rubber
    • B60C2011/0016Physical properties or dimensions
    • B60C2011/0025Modulus or tan delta
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0008Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts characterised by the tread rubber
    • B60C2011/0016Physical properties or dimensions
    • B60C2011/0033Thickness of the tread
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S152/00Resilient tires and wheels
    • Y10S152/02Static discharge

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

この空気入りタイヤ1は、カーカス層13と、ベルト層14と、キャップトレッド151およびアンダートレッド152を有するトレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17と、トレッドゴム15の踏面に露出すると共にキャップトレッド151およびアンダートレッド152を貫通してベルト層14に導電可能に接触するアーストレッド5とを備える。また、アーストレッド5が、ベルト層14との接触部にてベルト層14との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部51を有する。また、アーストレッド5の拡幅部51が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有する。

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、帯電抑制性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
従来から、車両走行時にて発生する静電気を空気入りタイヤを介して路面に放出するために、アーストレッドを用いた帯電防止構造が採用されている。この帯電防止構造では、アーストレッドが、トレッドゴムの踏面に露出し、キャップトレッドおよびアンダートレッドを貫通してベルト層に導電可能に接触して配置される。これにより、車両側からの静電気がベルト層からアーストレッドを介して路面に放出されて、車両の帯電が防止される。かかる構成を採用する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1、2に記載される技術が知られている。
特許第3287795号公報 特許第3763640号公報
この発明は、帯電抑制性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、カーカス層と、ベルト層と、キャップトレッドおよびアンダートレッドを有するトレッドゴムと、一対のサイドウォールゴムと、一対のリムクッションゴムと、前記トレッドゴムの踏面に露出すると共に前記キャップトレッドおよび前記アンダートレッドを貫通して前記ベルト層に導電可能に接触するアーストレッドとを備える空気入りタイヤであって、前記アーストレッドが、前記ベルト層との接触部にて前記ベルト層との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部を有し、且つ、前記アーストレッドの拡幅部が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有することを特徴とする。
この発明にかかるこの空気入りタイヤでは、アーストレッドがベルト層との接触部に拡幅部を有することにより、アーストレッドとベルト層との接触面積が増大し、また、アーストレッドとベルト層との接触状態が安定的に確保される。これにより、ベルト層からアーストレッドへの導電性が向上して、タイヤの帯電抑制性能が向上する利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図3は、図1に記載した空気入りタイヤの帯電防止構造を示す説明図である。 図4は、図1に記載した空気入りタイヤの帯電防止構造を示す説明図である。 図5は、図4に記載したアーストレッドの変形例を示す説明図である。 図6は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、タイヤ径方向の片側領域を示している。また、同図は、空気入りタイヤの一例として、乗用車用ラジアルタイヤを示している。なお、符号CLは、タイヤ赤道面である。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸(図示省略)に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
この空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17とを備える(図1参照)。
一対のビードコア11、11は、環状構造を有し、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を補強する。
カーカス層13は、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13は、スチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で80[deg]以上95[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの繊維方向の傾斜角)を有する。なお、図1の構成では、カーカス層13が単一のカーカスプライから成る単層構造を有するが、これに限らず、カーカス層13が複数のカーカスプライを積層して成る多層構造を有しても良い。
ベルト層14は、一対の交差ベルト141、142と、ベルトカバー143とを積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。一対の交差ベルト141、142は、スチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で20[deg]以上40[deg]以下のベルト角度を有する。また、一対の交差ベルト141、142は、相互に異符号のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角)を有し、ベルトコードの繊維方向を相互に交差させて積層される(クロスプライ構造)。ベルトカバー143は、コートゴムで被覆されたスチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードを圧延加工して構成され、絶対値で−10[deg]以上10[deg]以下のベルト角度を有する。また、ベルトカバー143は、交差ベルト141、142のタイヤ径方向外側に積層されて配置される。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。また、トレッドゴム15は、キャップトレッド151と、アンダートレッド152と、左右のウイングチップ153、153とを備える。キャップトレッド151は、トレッドパターンを有し、トレッドゴム15の露出部分(トレッド踏面など)を構成する。アンダートレッド152は、キャップトレッド151とベルト層14との間に配置されて、トレッドゴム15のベース部分を構成する。ウイングチップ153は、キャップトレッド151のタイヤ幅方向の左右の端部にそれぞれ配置されて、バットレス部の一部を構成する。
例えば、図1の構成では、キャップトレッド151がアンダートレッド152をベルト層14との間に挟み込みつつアンダートレッド152の全体を覆って積層されている。また、ウイングチップ153、153が、キャップトレッド151の左右の端部と左右のサイドウォールゴム16、16との境界部にそれぞれ配置されて、バットレス部の表面に露出している。
一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。例えば、図1の構成では、サイドウォールゴム16のタイヤ径方向外側の端部が、トレッドゴム15の下層に挿入されて、トレッドゴム15とカーカス層13との間に挟み込まれて配置されている。
一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびビードフィラー12、12のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて、左右のビード部を構成する。例えば、図1の構成では、リムクッションゴム17のタイヤ径方向外側の端部が、サイドウォールゴム16の下層に挿入されて、サイドウォールゴム16とカーカス層13との間に挟み込まれて配置されている。
図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。同図は、サマータイヤのトレッドパターンを示している。なお、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸周りの方向をいう。
この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝2と、これらの周方向主溝2に区画された複数の陸部3と、これらの陸部3に配置された複数のラグ溝4とをトレッド部に備える(図2参照)。例えば、図2の構成では、4本の周方向主溝2により5列の陸部3が区画されている。また、各陸部3が、貫通あるいは非貫通のラグ溝4をそれぞれ有している。
なお、周方向主溝2とは、4.0[mm]以上の溝幅を有する周方向溝をいう。周方向主溝2の溝幅は、溝開口部に形成された切欠部や面取部を除外して測定される。
[アーストレッドを用いた帯電防止構造]
従来から、車両走行時にて発生する静電気を空気入りタイヤを介して路面に放出するために、アーストレッドを用いた帯電防止構造が採用されている。この帯電防止構造では、アーストレッドが、トレッドゴムの踏面に露出し、キャップトレッドおよびアンダートレッドを貫通してベルト層に導電可能に接触して配置される。これにより、車両側からの静電気がベルト層からアーストレッドを介して路面に放出されて、車両の帯電が防止される。
ここで、近年では、タイヤのドライ性能およびウェット性能を向上させるために、キャップトレッドを構成するゴムコンパウンドのシリカ含有量を増加させる傾向にある。しかしながら、シリカは絶縁特性が高いため、キャップトレッドのシリカ含有量が増加するとキャップトレッドの抵抗値が増加して、タイヤの帯電抑制性能が低下する。
そこで、この空気入りタイヤでは、タイヤの帯電抑制性能を向上させるために、以下の構成を採用している。
図3および図4は、図1に記載した空気入りタイヤの帯電防止構造を示す説明図である。図5は、図4に記載したアーストレッドの変形例を示す説明図である。これらの図において、図3は、アーストレッド5の配置位置におけるタイヤ子午線方向の断面図の拡大図を示し、図4および図5は、アーストレッド5と周辺部材との配置構造を模式的に示している。
上記のように、この空気入りタイヤ1は、トレッドゴム15の踏面に露出し、キャップトレッド151およびアンダートレッド152を貫通してベルト層14に導電可能に接触するアーストレッド5を備える。
このアーストレッド5は、トレッドゴム15よりも低い抵抗率を有する導電性ゴム材料から成り、具体的には、1×10^6[Ω・cm]以下の抵抗率を有する。かかるアーストレッド5は、例えば、ジエン系のゴム基材100重量部中に、カーボンブラックを40重量部以上、好ましくは45〜70重量部配合することにより、生成される。また、導電性を高めるために、例えば、帯電防止剤、導電性可塑剤、金属塩等の導電剤が添加されても良い。
なお、抵抗率は、気温:15−30℃、湿度:60%以下の条件において、1000Vの電圧を印加し、その際のトレッド踏面とリム間の抵抗値に基づいて算出される。
また、アーストレッド5が、ベルト層14との接触部にてベルト層14との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部51を有する。これにより、アーストレッド5の基部が等幅なストレート形状を有する構成と比較して、アーストレッド5とベルト層14との接触面積が拡大され、また、アーストレッド5とベルト層14との接触状態が安定的に確保されて、ベルト層14からアーストレッド5への導電性が向上する。
なお、アーストレッド5とベルト層14との接触とは、アーストレッド5とベルト層14の最外ベルトプライ(図3では、ベルトカバー143)のコードゴムとの接触を意味する。
例えば、図3および図4の構成では、アーストレッド5が、タイヤ子午線方向の断面視にて、キャップトレッド151に対する貫通部にて等幅なストレート形状を有し、アンダートレッド152に対する貫通部にてベルト層14に向って徐々に拡幅してベルト層14の外周面(タイヤ径方向外側の周面)に接触している。また、アンダートレッド152のベルト層14に対する接触面が平面形状を有することにより、アンダートレッド152とベルト層14とが面接触して、両者の接触面積および接触状態が好適に確保されている。
また、図3および図4に示すように、アーストレッド5のトレッド踏面における幅W1と、ベルト層14に対する接触面の幅W2とが、W1<W2の関係を有する。このとき、アーストレッド5の幅W1および幅W2が、0.5[mm]≦W1≦2.0[mm]かつ1.0[mm]≦W2≦3.0[mm]の範囲内にあることが好ましい。これにより、アーストレッド5のベルト層14との接触面からトレッド踏面までの導電性が適正に確保される。なお、幅W1は、タイヤ子午線方向の断面視にて、アーストレッド5のトレッド踏面における露出部分のタイヤ幅方向の距離として測定される。また、幅W2は、タイヤ子午線方向の断面視にて、アーストレッド5とベルト層14との接触面のタイヤ幅方向の距離として測定される。
また、図4に示すように、アーストレッド5の拡幅部51が、タイヤ幅方向に凸となる放物線状の側面形状を有している。すなわち、アーストレッド5の拡幅部51が、左右の側面部をタイヤ幅方向に膨らましつつベルト層14との接触面に向かって拡幅した形状を有している。これにより、アーストレッド5とベルト層14との接触面における拡幅部51の断面形状が適正化されている。
また、拡幅部51の凸量dが、0.2[mm]≦d≦1.0[mm]の範囲内にあることが好ましい。これにより、拡幅部51の凸量dが適正化される。なお、拡幅部51の凸量dは、タイヤ子午線方向の断面視にて、拡幅部51がベルト層14との接触面に向かって拡幅し始める点と、拡幅部51とベルト層14との接触面の端部の点とを結んだ仮想線を基準とする最大凸量として測定される。
また、拡幅部51の底角αが、60[deg]≦α≦80[deg]の範囲内にあることが好ましい。例えば、α<60[deg]となると、D2が小さくなるため、拡幅部51の領域(断面積)がとなると、電気抵抗の低減効果が小さくなるため好ましくない。また、80[deg]<αを超えると、キャップトレッド151の断面積が減少して、操縦安定性が低下するため好ましくない(W2の幅を固定と考えた場合)。なお、拡幅部51の底角αは、タイヤ子午線方向の断面視にて、アーストレッド5とベルト層14の接触面における拡幅部51の側面とベルト層14とのなす角として測定される。
また、図4に示すように、アーストレッド5の全体の高さD1と、アーストレッド5の拡幅部51の高さD2とが、0.1≦D2/D1≦0.3の関係を有することが好ましい。例えば、D2/D1<0.1となると、拡幅部51の領域(断面積)が小さくなり、電気抵抗の低減効果が小さくなるため好ましくない。また、0.3<D2/D1となると、トレッドセンター部のアースコンパウンドの断面積が大きくなりすぎて(キャップコンパウンドが少なくなり)、タイヤのドライ操縦安定性能およびウェット操縦安定性が低下するため好ましくない。なお、アーストレッド5の全体の高さD1は、アーストレッド5のトレッド踏面における露出面からベルト層14に対する接触面までの距離として測定される。また、拡幅部51の高さD2は、アーストレッド5のタイヤ幅方向に凸となる側面形状の起点からベルト層14に対する接触面までの距離として測定される。
また、図2に示すように、アーストレッド5が、タイヤ全周に渡って延在する環状構造を有する。例えば、図2の構成では、アーストレッド5が、タイヤ赤道面CL上にある陸部3の中央部に配置され、タイヤ周方向に連続するリブ状の陸部3に配置されている。そして、アーストレッド5が、その一部をトレッド踏面に露出させつつタイヤ周方向に連続的に延在している。これにより、タイヤ接地時にて、アーストレッド5の露出部が常に路面に接触するように構成されている。
なお、上記の構成では、アーストレッド5と、トレッド面上にあるラグ溝4あるいはサイプ(図示省略)とが、交差して配置されても良い。このように、アーストレッド5がラグ溝4あるいはサイプによりタイヤ周方向に部分的に分断されたとしても、アーストレッド5を介した導電経路が適正に確保される。
また、図3および図4の構成では、アーストレッド5が、拡幅部51よりもトレッド踏面側の部分にて等幅なストレート形状を有している。しかし、これに限らず、図5に示すように、アーストレッド5が、拡幅部51からトレッド踏面に向かって幅を狭めた形状を有しても良い。このとき、上記のように、アーストレッド5のトレッド踏面における幅W1が0.5[mm]≦W1≦2.0[mm]の範囲内にあることにより、アーストレッド5の導電性が適正に確保される。
また、この空気入りタイヤ1では、キャップトレッド151が、1×10^10[Ω・cm]以上の抵抗率を有する。すなわち、キャップトレッド151がかかる高い抵抗率を有するときに、上記のアーストレッド5が適用されることが好ましい。
かかるキャップトレッド151は、ゴム基材100重量部中に、シリカを65重量部以上で配合し、カーボンブラックを30重量部以下、好ましくは10重量以下、さらに好ましくは実質的に含まない絶縁性ゴム材が採用される。なお、ゴム基材は、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレインゴム(IR)等のジエン系ゴムの一種類もしくは複数種類を組み合わせて生成され得る。また、例えば、硫黄、加硫促進剤、老化防止剤等の公知の添加剤が添加されても良い。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152が、1×10^10[Ω・cm]以下の抵抗率を有する。すなわち、アンダートレッド152がかかる低い抵抗率を有することにより、ベルト層14からアンダートレッド152を介してアーストレッド5に至る導電経路が確保される。このとき、特に、アーストレッド5の拡幅部51がタイヤ幅方向に凸となる側面形状を有することにより、アンダートレッドがストレート形状を有する構成(図示省略)と比較して、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が増加して、アンダートレッド152からアーストレッド5への導電効率が向上する。
また、アンダートレッド152の損失正接tanδ_utが、tanδ_ut≦0.15の範囲内にある。また、アンダートレッド152の損失正接tanδ_utと、アーストレッド5の損失正接tanδ_etとが、tanδ_ut<tanδ_etの関係を有する。このように、低発熱性のアンダートレッド152を用い、また、アンダートレッド152の損失正接tanδ_utをアーストレッド5の損失正接tanδ_etよりも低く設定することにより、アーストレッド5とベルト層14との接触面におけるセパレーションを抑制できる。
また、図3および図4に示すように、アンダートレッド152が、アーストレッド5の貫通部にてアーストレッド5との接触面に向かってゲージを増加させた増厚部1522を有する。これにより、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が増加して、アンダートレッド152からアーストレッド5への導電効率が向上する。
具体的には、アンダートレッド152の平坦部1521のゲージG1と、増厚部1522のゲージG2とが、G1<G2の関係を有する。また、アンダートレッド152のゲージG1およびゲージG2が、1.5≦G2/G1≦2.5の関係を有することが好ましい。
ここで、平坦部1521のゲージG1は、図3に示すように、アーストレッド5を有する陸部3の下層にあるアンダートレッド152のゲージのうち、(a)アーストレッド5の貫通部付近にて増厚部1522によりゲージが増加する部分、(b)周方向主溝2の成形金型によりアンダートレッド152が押圧されてゲージが減少する部分などの局所的な凹凸部を除外した領域のゲージの平均値として測定される。
また、増厚部1522のゲージG2は、図3および図4に示すように、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面におけるゲージとして測定される。この増厚部1522のゲージG2が大きいほど、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面が広く、アンダートレッド152からアーストレッド5への導電効率が向上する。
例えば、図3の構成では、アーストレッド5が、左右の周方向主溝2、2に区画されたタイヤ赤道面CL上の陸部3に配置され、トレッド踏面からキャップトレッド151およびアンダートレッド152をタイヤ径方向に貫通してベルト層14に面接触している。このとき、図4に示すように、アーストレッド5の拡幅部51の高さD2と、増厚部1522のゲージG2とが略同一寸法を有し、アーストレッド5の拡幅部51の略全域がアンダートレッド152に埋設されてアンダートレッド152に面接触している。これにより、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が拡大されている。
また、図3および図4の構成では、アンダートレッド152の増厚部1522が、周方向主溝2側の平坦部1521からアーストレッド5との接触面に向かって緩やかにゲージを増加させている。アンダートレッド152の増厚部1522が、キャップトレッド151との接触面にて、アーストレッド5との接触面側に凸となる放物線状の曲面形状を有している。これにより、キャップトレッド151のゲージが確保され、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が効率的に拡大されている。
また、この空気入りタイヤ1では、カーカス層13のコードゴムの抵抗率と、ベルト層14の各ベルトプライ141〜143のコートゴムの抵抗率と、リムクッションゴム17の抵抗率とが、いずれも1×10^7[Ω・cm]以下であることが好ましい。
車両に発生した静電気は、リム10からリムクッションゴム17、カーカス層13、ベルト層14(およびアンダートレッド152)を通ってアーストレッド5から路面に放出される。したがって、リムクッションゴム17、カーカス層13およびベルト層14の各コートゴムは、リム10からアーストレッド5に至る導電経路となり得るため、その抵抗率が低く設定されることが好ましい。そこで、これらのコートゴムの抵抗率を上記の範囲内とすることにより、リム10からアーストレッド5に至る導電効率が向上する。
また、この空気入りタイヤ1では、ウイングチップ153が、1×10^8[Ω・cm]以上の抵抗率を有することが好ましい。これにより、ウイングチップ153の剛性が確保されて、タイヤのウェット性能が確保される。
なお、上記したアーストレッド5、アンダートレッド152、ベルト層14のコートゴム、カーカス層13のコートゴムおよびリムクッションゴム17のコートゴムの抵抗率の下限値、あるいは、キャップトレッド151およびウイングチップ153の上限値は、特に限定がないが、これらがゴム部材であることから物理的な制約を受ける。
また、この空気入りタイヤ1では、リムクッションゴム17の抵抗率が、1×10^7[Ω・cm]以下であり、また、図1に示すように、リムクッションゴム17のサイドエッジ部までの断面高さHとタイヤ断面高さSHとが、0.20≦H/SHの関係を有することが好ましい。これにより、低い抵抗率を有するリムクッションゴム17とリム10との接触が適正に確保される。
なお、タイヤ断面高さSHとは、タイヤ外径とリム径との差の1/2をいう。また、リムクッションゴム17の断面高さHは、リム径の測定点を基準として、タイヤ側面におけるリムクッションゴム17の露出部分のうちタイヤ径方向の最も外側にある端部までの距離をいう。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、カーカス層13と、ベルト層14と、キャップトレッド151およびアンダートレッド152を有するトレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17と、トレッドゴム15の踏面に露出すると共にキャップトレッド151およびアンダートレッド152を貫通してベルト層14に導電可能に接触するアーストレッド5とを備える(図1参照)。また、アーストレッド5が、ベルト層14との接触部にてベルト層14との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部51を有する。また、アーストレッド5の拡幅部14が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有する(図3および図4参照)。
かかる構成では、(1)アーストレッド5がベルト層14との接触部に拡幅部51を有することにより、アーストレッドが等幅なストレート形状を有する構成(図示省略)と比較して、アーストレッド5とベルト層14との接触面積が増大し、また、アーストレッド5とベルト層14との接触状態が安定的に確保される。これにより、ベルト層14からアーストレッド5への導電性が向上して、タイヤの帯電抑制性能が向上する利点がある。また、アーストレッド5がベルト層14との接触部に向かって断面積を広げた形状を有することにより、アーストレッド5とベルト層14との接触部におけるアンダートレッド152のセパレーションが効果的に抑制される利点がある。
また、(2)かかる構成では、アーストレッド5の拡幅部51が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有するので、アーストレッド5の拡幅部51が、タイヤ幅方向に突出して膨みつつ、ベルト層14との接触面に向かって拡幅する。これにより、例えば、アーストレッドがタイヤ幅方向に凹となるラッパ管状の断面形状(円弧等の曲線によって滑らかに接する断面形状)を有する構成(図示省略)と比較して、電気抵抗値を効率よく低減できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、キャップトレッド151が、1×10^10[Ω・cm]以上の抵抗率を有すると共に、アーストレッド5が、1×10^6[Ω・cm]以下の抵抗率を有する(図3参照)。かかる構成では、低い抵抗率を有するアーストレッド5が、高い抵抗率を有するキャップトレッド151を備える構成に適用されることにより、アーストレッド5によるタイヤの帯電抑制性能の向上効果が顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152が、アーストレッド5の貫通部にてアーストレッド5との接触面に向かってゲージを増加させた増厚部1522を有する(図3および図4参照)。かかる構成では、アンダートレッド152がアーストレッド5の貫通部に増厚部1522を有するので、アンダートレッドが一様な肉厚を有する構成(図示省略)と比較して、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が増大する。これにより、ベルト層14からアンダートレッド152を介してアーストレッド5に至る通電経路の導電性が向上して、タイヤの帯電抑制性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152が、1×10^10[Ω・cm]以下の抵抗率を有する(図3参照)。かかる構成では、低い抵抗率を有するアンダートレッド152が用いられることにより、ベルト層14からアンダートレッド152を介してアーストレッド5に至る通電経路の導電性が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アーストレッド5のトレッド踏面における幅W1と、ベルト層14に対する接触面の幅W2とが、W1<W2の関係を有する(図3参照)。これにより、アーストレッド5の導電性が適正に確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アーストレッド5の幅W1および幅W2が、0.5[mm]≦W1≦2.0[mm]かつ1.0[mm]≦W2≦3.0[mm]の範囲内にある(図3参照)。これにより、アーストレッド5の導電性が適正に確保される利点がある。例えば、W1<0.5[mm]となると、アーストレッド5の導電性が低下するおそれがあり、2.0[mm]<W1となると、キャップトレッド151の接地面積が小さくなり、タイヤのドライ性能およびウェット性能が低下するため、好ましくない。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152の平坦部1521のゲージG1と増厚部1522のゲージG2とが、G1<G2の関係を有する(図3参照)。これにより、アンダートレッド152とアーストレッド5との接触面積が増大して、ベルト層14からアンダートレッド152を介してアーストレッド5に至る通電経路の導電性が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152のゲージG1およびゲージG2が、1.5≦G2/G1≦2.5の関係を有する(図3参照)。これにより、ベルト層14からアンダートレッド152を介してアーストレッド5に至る通電経路の導電性が向上する利点がある。例えば、G2/G1<1.5となると、アンダートレッド152からアーストレッド5への導電性が低下し、2.5<G2/G1となると、アンダートレッド152のゲージG1が厚くなり過ぎてタイヤの操縦安定性能が低下するため、好ましくない。
また、この空気入りタイヤ1では、アンダートレッド152の損失正接tanδ_utと、アーストレッド5の損失正接tanδ_etとが、tanδ_ut≦0.15かつtanδ_ut<tanδ_etの条件を満たす。かかる構成では、低発熱性のアンダートレッド152が用いられることにより、アーストレッド5とベルト層14との接触部におけるセパレーションが抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アーストレッド5が、タイヤ全周に渡って延在する(図2参照)。これにより、タイヤ接地時にて、アーストレッド5の露出部が常に路面に接触するので、タイヤの帯電抑制性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、カーカス層13のコードゴムの抵抗率、ベルト層14のコートゴムの抵抗率およびリムクッションゴム17の抵抗率が、いずれも1×10^7[Ω・cm]以下である(図1参照)。かかる構成では、リム10からリムクッションゴム17、カーカス層13、ベルト層14を通ってアーストレッド5に至る導電経路の導通性が適正に確保される。これにより、タイヤの帯電抑制性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1は、キャップトレッド151の端部に配置されるウイングチップ153を備える(図1参照)。また、ウイングチップ153が、1×10^8[Ω・cm]以上の抵抗率を有する。これにより、タイヤのウェット性能が確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、リムクッションゴム17の抵抗率が、1×10^7[Ω・cm]以下であり、且つ、リムクッションゴム17のサイドエッジ部までの断面高さHとタイヤ断面高さSHとが、0.20≦H/SHの関係を有する(図1参照)。これにより、リム10とリムクッションゴム17との接触面積が確保されて、リム10からリムクッションゴム17への導電性が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、拡幅部51の凸量dが、0.2[mm]≦d≦1.0[mm]の範囲内にある(図4参照)。これにより、拡幅部51の凸量dが適正化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アーストレッド5の拡幅部51の底角αが、60[deg]≦α≦80[deg]の範囲内にある(図4参照)。かかる構成では、アーストレッド5とベルト層14との接触部におけるアーストレッド5の底部形状が適正に確保される。これにより、電気抵抗を効率的に低減しつつ操縦安定性を維持できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、アーストレッド5の全体の高さD1と、拡幅部51の高さD2とが、0.1≦D2/D1≦0.3の関係を有する(図4参照)。これにより、アーストレッド5の拡幅部51の高さD2が適正に確保されて、アーストレッド5とベルト層14との接触部におけるアンダートレッド152のセパレーションが効果的に抑制される利点がある。
図6は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、相互に異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)帯電抑制性能(電気抵抗値)、(2)耐セパレーション性能、(3)ドライ/ウェット操縦安定性能および(4)低転がり抵抗性能に関する評価が行われた(図6参照)。この性能試験では、タイヤサイズ235/45R19の空気入りタイヤがリムサイズ19×8Jのリムに組み付けられ、この空気入りタイヤに空気圧250[kPa]およびJATMA規定の最大負荷が付与される。また、空気入りタイヤが、試験車両である排気量3.0[L]の四輪駆動車であるセダンに装着される。
(1)帯電抑制性能に関する評価では、気温23℃、湿度50%の条件下にて1000[V]の電圧を印加して、トレッド踏面とリム間の抵抗値の電気抵抗値[Ω]が測定される。この評価は、数値が小さいほど放電性に優れており、好ましい。
(2)耐セパレーション性能に関する評価では、室内ドラム試験機を用いた耐久試験が行われ、タイヤが破損したときの走行距離が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど好ましい。
(3)ドライ/ウェット操縦安定性能に関する評価では、試験車両がドライ路およびウェット路にかかる所定のテストコースを走行し、専門のテストドライバーがレーンチェンジ性能やコーナリング性能などに関してフィーリング評価を行う。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
(4)低転がり抵抗性能に関する評価では、室内ドラム試験機が用いられ、荷重4[kN]および速度50[km/h]時における抵抗力が測定されて評価が行われる。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、好ましい。
実施例1〜16の空気入りタイヤ1は、図1〜図4に記載した構造を有している。また、タイヤ断面高さSHがSH=100[mm]であり、比H/SHが0.50である(図1参照)。また、アーストレッド5の抵抗率が1×10^6[Ω・cm]であり、アーストレッド5の損失正接tanδ_etが、tanδ_et=0.27である。また、アーストレッド5の高さD1がD1=9.0[mm]である。なお、アーストレッド5と、ベルト層14およびアンダートレッド152との接触長さ[mm]は、ダイヤ子午線方向の断面視にて測定される。
従来例の空気入りタイヤは、タイヤ子午線方向の断面視にて、アーストレッドが、等幅なストレート形状を有し、トレッド踏面からキャップトレッドのみを貫通してアンダートレッドの外周面に接触している。アーストレッドが、実施例1の空気入りタイヤと同一の抵抗率および損失正接を有している。また、アンダートレッドが均一ゲージを有している。
比較例の空気入りタイヤは、タイヤ子午線方向の断面視にて、アーストレッドが、等幅なストレート形状を有し、トレッド踏面からキャップトレッドおよびアンダートレッドの双方を貫通してベルト層の外周面に接触している。アーストレッドが、実施例1の空気入りタイヤと同一の抵抗率および損失正接を有している。また、アンダートレッドが均一ゲージを有している。
試験結果が示すように、実施例1〜16の空気入りタイヤ1では、タイヤの帯電抑制性能および耐セパレーション性能が向上することが分かる。
1 空気入りタイヤ、2 周方向主溝、3 陸部、4 ラグ溝、5 アーストレッド、51 拡幅部、10 リム、11 ビードコア、12 ビードフィラー、13 カーカス層、14 ベルト層、141、142 交差ベルト、143 ベルトカバー、15 トレッドゴム、151 キャップトレッド、152 アンダートレッド、1521 平坦部、1522 増厚部、153 ウイングチップ、16 サイドウォールゴム、17 リムクッションゴム
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、カーカス層と、ベルト層と、キャップトレッドおよびアンダートレッドを有するトレッドゴムと、一対のサイドウォールゴムと、一対のリムクッションゴムと、前記トレッドゴムの踏面に露出すると共に前記キャップトレッドおよび前記アンダートレッドを貫通して前記ベルト層に導電可能に接触するアーストレッドとを備える空気入りタイヤであって、前記アーストレッドが、前記ベルト層との接触部にて前記ベルト層との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部を有し、前記アーストレッドの拡幅部が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有し、且つ、前記アンダートレッドが、前記アーストレッドの貫通部にて前記アーストレッドとの接触面に向かってゲージを増加させた増厚部を有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、カーカス層と、ベルト層と、キャップトレッドおよびアンダートレッドを有するトレッドゴムと、一対のサイドウォールゴムと、一対のリムクッションゴムと、前記トレッドゴムの踏面に露出すると共に前記キャップトレッドおよび前記アンダートレッドを貫通して前記ベルト層に導電可能に接触するアーストレッドとを備える空気入りタイヤであって、前記アーストレッドが、前記ベルト層との接触部にて前記ベルト層との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部を有し、前記アーストレッドの拡幅部が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有し、且つ、前記アンダートレッドが、前記キャップトレッドよりも低い抵抗率を有し、前記アーストレッドの貫通部にて前記アーストレッドとの接触面に向かってゲージを増加させた増厚部を有することを特徴とする。

Claims (16)

  1. カーカス層と、ベルト層と、キャップトレッドおよびアンダートレッドを有するトレッドゴムと、一対のサイドウォールゴムと、一対のリムクッションゴムと、前記トレッドゴムの踏面に露出すると共に前記キャップトレッドおよび前記アンダートレッドを貫通して前記ベルト層に導電可能に接触するアーストレッドとを備える空気入りタイヤであって、
    前記アーストレッドが、前記ベルト層との接触部にて前記ベルト層との接触面に向かって断面積を広げた拡幅部を有し、且つ、
    前記アーストレッドの拡幅部が、タイヤ幅方向に凸となる側面形状を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記キャップトレッドが、1×10^10[Ω・cm]以上の抵抗率を有すると共に、前記アーストレッドが、1×10^6[Ω・cm]以下の抵抗率を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記アンダートレッドが、前記アーストレッドの貫通部にて前記アーストレッドとの接触面に向かってゲージを増加させた増厚部を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記アンダートレッドが、1×10^10[Ω・cm]以下の抵抗率を有する請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記アーストレッドのトレッド踏面における幅W1と、前記アーストレッドの前記ベルト層に対する接触面の幅W2とが、W1<W2の関係を有する請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記アーストレッドの幅W1および幅W2が、0.5[mm]≦W1≦2.0[mm]かつ1.0[mm]≦W2≦3.0[mm]の範囲内にある請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記アンダートレッドの平坦部のゲージG1と前記増厚部のゲージG2とが、G1<G2の関係を有する請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記アンダートレッドのゲージG1およびゲージG2が、1.5≦G2/G1≦2.5の関係を有する請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記アンダートレッドの損失正接tanδ_utと、前記アーストレッドの損失正接tanδ_etとが、tanδ_ut≦0.15かつtanδ_ut<tanδ_etの条件を満たす請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記アーストレッドが、タイヤ全周に渡って延在する請求項1〜9のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記カーカス層のコードゴムの抵抗率、前記ベルト層のコートゴムの抵抗率および前記リムクッションゴムの抵抗率が、いずれも1×10^7[Ω・cm]以下である請求項1〜10のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記キャップトレッドの端部に配置されるウイングチップを備え、且つ、
    前記ウイングチップが、1×10^8[Ω・cm]以上の抵抗率を有する請求項1〜10のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記リムクッションゴムの抵抗率が、1×10^7[Ω・cm]以下であり、且つ、前記リムクッションゴムのサイドエッジ部までの断面高さHとタイヤ断面高さSHとが、0.20≦H/SHの関係を有する請求項1〜12のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記アーストレッドの拡幅部の凸量dが、0.2[mm]≦d≦1.0[mm]の範囲内にある請求項1〜13のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  15. 前記アーストレッドの拡幅部の底角αが、60[deg]≦α≦80[deg]の範囲内にある請求項1〜14のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  16. 前記アーストレッドの全体の高さD1と、前記拡幅部の高さD2とが、0.1≦D2/D1≦0.3の関係を有する請求項1〜15のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
JP2012547362A 2012-09-28 2012-09-28 空気入りタイヤ Active JP5344098B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/075209 WO2014049862A1 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5344098B1 JP5344098B1 (ja) 2013-11-20
JPWO2014049862A1 true JPWO2014049862A1 (ja) 2016-08-22

Family

ID=49764839

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012547362A Active JP5344098B1 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 空気入りタイヤ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10189318B2 (ja)
JP (1) JP5344098B1 (ja)
CN (1) CN104364094B (ja)
DE (1) DE112012006326T5 (ja)
WO (1) WO2014049862A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL2007544C2 (en) * 2011-10-06 2012-09-25 Apollo Vredestein Bv Antistatic vehicle tire and method of manufacturing such a tire.
JP6075285B2 (ja) * 2013-12-26 2017-02-08 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
CN106660413B (zh) * 2014-09-05 2018-11-13 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
US10850574B2 (en) * 2014-09-05 2020-12-01 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
CN113246663B (zh) * 2016-09-02 2023-04-28 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
CN109641494B (zh) * 2016-09-02 2020-10-30 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
JP6928444B2 (ja) * 2016-12-21 2021-09-01 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ
JP6930262B2 (ja) * 2017-07-18 2021-09-01 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤの製造方法
US11167595B2 (en) 2017-11-10 2021-11-09 Paccar Inc Tire tread with reduced rolling resistance
JP7102908B2 (ja) * 2018-04-26 2022-07-20 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP6891905B2 (ja) * 2019-01-29 2021-06-18 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
FR3094272A1 (fr) * 2019-03-28 2020-10-02 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique à couches de travail comprenant une architecture et une sculpture optimisées
JP7207240B2 (ja) * 2019-09-03 2023-01-18 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ及びグリーンタイヤの製造方法
CN116533684A (zh) * 2023-06-20 2023-08-04 江苏兴达钢帘线股份有限公司 一种具有复合钢帘线的充气子午线轮胎

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3763640B2 (ja) 1996-07-18 2006-04-05 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
DE69717958T2 (de) 1996-10-17 2003-04-30 Sumitomo Rubber Ind Luftreifen
JP3964511B2 (ja) 1996-10-17 2007-08-22 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
DE19644538C1 (de) 1996-10-26 1998-09-03 Continental Ag Fahrzeugluftreifen
EP0878330B1 (en) * 1997-05-12 2003-02-26 Sumitomo Rubber Industries Limited Vehicle tyre
JP3880691B2 (ja) * 1997-07-08 2007-02-14 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JPH11139107A (ja) * 1997-09-02 1999-05-25 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP3287795B2 (ja) * 1997-12-16 2002-06-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP4392068B2 (ja) * 1998-10-14 2009-12-24 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
US6868878B2 (en) * 2002-10-14 2005-03-22 Michelin Recherche Et Technique S.A. Pneumatic tire including belt cushion section and having conductive path between belt layer and carcass and method of making same
JP4547136B2 (ja) * 2003-07-16 2010-09-22 株式会社ブリヂストン タイヤおよびタイヤの製造方法
JP2005254859A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2005255048A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
US7819152B2 (en) * 2005-02-15 2010-10-26 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire with tread having electrically conductive component underlying and extending through its tread
JP2007153092A (ja) 2005-12-02 2007-06-21 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤおよび該空気入りタイヤの製造方法
DE102006050840B4 (de) * 2006-10-27 2014-04-30 Continental Reifen Deutschland Gmbh Verfahren zur Herstellung eines Fahrzeugluftreifens
JP2008308083A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
FR2937283A1 (fr) * 2008-10-17 2010-04-23 Michelin Soc Tech Pneumatique comportant un fil conducteur traversant des nappes de renfort sommet non conductrices de l'electricite, dispositif et procede associe
JP4575979B2 (ja) * 2008-11-11 2010-11-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5389868B2 (ja) * 2011-07-26 2014-01-15 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
US8413697B2 (en) * 2011-08-31 2013-04-09 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire having a dual layer tread

Also Published As

Publication number Publication date
JP5344098B1 (ja) 2013-11-20
WO2014049862A1 (ja) 2014-04-03
CN104364094A (zh) 2015-02-18
DE112012006326T5 (de) 2015-01-22
US10189318B2 (en) 2019-01-29
US20150158344A1 (en) 2015-06-11
CN104364094B (zh) 2017-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5344098B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP4220569B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP4783479B1 (ja) 空気入りタイヤ
US9333812B2 (en) Pneumatic tire with tread having cap portion, base portion and conductive portion
JP4611451B1 (ja) 空気入りタイヤ
US20070163690A1 (en) Pneumatic tire
JP7006602B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6965886B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013086568A (ja) 空気入りタイヤ
JP6589640B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6159178B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2015157547A (ja) 空気入りタイヤ
JP2000079805A (ja) 空気入りタイヤ
US20160159168A1 (en) Pneumatic Tire
US20160059642A1 (en) Pneumatic tire
US20220288976A1 (en) Pneumatic tire and green tire manufacturing method
JP6825371B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5970205B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6051906B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6064639B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2016055662A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5344098

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250