JPWO2014034657A1 - 鋳片の表面温度測定方法及び装置 - Google Patents

鋳片の表面温度測定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定できる方法を提供することを主目的とする。本発明は、連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する方法であって、ノズル1及び該ノズルに接続されたチューブ2に光ファイバ3の一端側を内蔵させ、該ノズルを鋳片を支持するサポートロール間に複数設置するステップと、各ノズルから鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出しながら、鋳片からの熱放射光を各光ファイバの一端で受光するステップと、筐体4内に各光ファイバ3、81の他端を束状に集約させ、筐体内に配置された撮像手段5で各光ファイバ81の他端のコア像を含む画像を撮像するステップと、撮像画像における各コア像の画素濃度に基づき鋳片の表面温度を算出するステップと、を含む表面温度測定方法とする。

Description

本発明は、連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する方法及び装置に関する。特に、本発明は、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定することが可能な方法及び装置に関する。
鋼の連続鋳造工程では、鋳型内で溶鋼を冷却することにより凝固シェルを生成させ、生成した凝固シェルを下方に引き抜いて2次冷却帯で冷却し、中心部まで凝固させて鋳片を製造する。この際、鋳片の表面温度を適正な値に制御して、鋳片の表面割れや偏析の発生を抑制するべく、従来より、連続鋳造機の2次冷却帯での鋳片の表面温度測定が行われてきた。
連続鋳造機の2次冷却帯で鋳片の表面温度を測定すべき箇所としては、鋳片の長手方向(鋳造方向)及び幅方向について離れた位置に多数存在する。また、連続的に鋳片の表面温度を測定するには、放射温度計のような非接触式の温度計を用いることが望ましいが、2次冷却帯で噴射される冷却水が外乱要因となる。このため、以下のような問題が存在する。
<水の吸収に起因した測温誤差>
鋳片から放射温度計までの光路中に存在する水により、検出すべき鋳片表面からの熱放射光が吸収される。この吸収により、測温誤差が生じたり、測温不能となる場合もある。
<水滴による散乱に起因した測温誤差>
放射温度計の光路中に存在する水滴(鋳片を支持するサポートロールからの垂れ水、冷却水が鋳片に当たって蒸発した後に結露した霧状の水滴)により、検出すべき鋳片表面からの熱放射光が散乱し減衰する。この散乱により、測温誤差が生じたり、測温不能となったりする場合がある。また、垂直曲げ型の連続鋳造機においては、連続鋳造工程の前半は垂直パスライン、すなわち鋳片の測定面が鉛直であり、連続鋳造工程の後半は水平パスライン、すなわち鋳片の測定面が水平となる。そのため、測温箇所に応じて、冷却水の測温への影響の仕方が異なる。
<鋳造開始時に大量の水がノズルに浸入する危惧>
従来、放射温度計の光路中に存在する水や水滴の影響を抑制するため、ノズルから測温対象に向けてパージ用エアーを噴出する方法が提案されている。一方、連続鋳造機においては、鋳造開始前から鋳造開始後の極初期などに大量の水が流れる。特に、近年、連続鋳造工程前半の垂直パスラインでは、噴射された冷却水が大量に降下してくる。このため、パージ用エアーを噴出するノズル内に水が浸入する可能性がある。より具体的に説明すれば、以下の通りである。冷却水の制御としては、一般にセグメントと称される区間毎に、各セグメントに対する設定に基づき冷却水の噴射をオン/オフしたり、冷却水の水量を調節したりしている。このため、鋳造開始後の極初期に、鋳片の一部があるセグメントに到達した際に、そのセグメント全体に一定流量の冷却水が噴出される。そして、そのセグメントの下流部分でまだ鋳片が進入していない部分では、冷却水は鋳片に当たることなく、流れ落ちる。例えば、鋳片が鋳型直下のトップゾーンと称される冷却帯の最上流から1/3の領域に達している場合、トップゾーンの下流側の残り2/3の領域は、鋳片の冷却に寄与していない。この寄与していない領域で噴射される大量の水がこれよりも下方に設置した放射温度計のパージ用エアーのノズルに浸入する可能性がある。特に、近年、連続鋳造機の2次冷却帯の最上部で鋳片を強冷する方法等が開発されており、噴射された冷却水が大量に降下してくる影響は、従来になく大きくなっている。
<多数点測温に伴う問題>
垂直曲げ型連続鋳造機におけるNi鋼等からなる鋳片の表面割れを抑制するには、該連続鋳造機の曲げ部及び矯正部での鋳片の歪み速度及び表面温度の条件を適正に制御する必要がある。歪み速度は、各部の構造(曲率)と鋳造速度とで決められる。各部の構造は固定されているし、鋳造速度は生産性を支配するために変更し難い。このため、各部における鋳片の表面温度を適正に制御する必要がある。しかしながら、2次冷却帯における冷却スプレーの劣化、冷却水温や冷却水量等の熱伝達パラメータの変動、鋳片の成分や幅方向温度分布、溶鋼の温度変動や鋳型内での流動等、検出できない変動要因が多数存在するため、冷却モデル等によって必要な部位の正確な鋳片の表面温度を求めることは難しい。このため、各部又はその近傍での高精度な鋳片の表面温度測定は、非常に有効な手段である。
また、鋳片の1箇所だけで表面温度を測定し、その測温値を冷却モデルに反映しても他部位の表面温度を十分な精度で求めることは難しい。なぜなら、1箇所の表面温度が前述のように多数のパラメータに影響されているため、同じ表面温度が検出されたとしても鋳片厚み方向の温度分布や凝固シェルの厚みが異なる場合があり、この場合、表面温度を測定した箇所の下流に位置する鋳片の表面温度は異なったものになるからである。このように、適当な1箇所において鋳片の表面温度を測定するだけでは不十分であり、鋳造方向の複数箇所において測温することが必要である。また、鋳片の鋼種や鋳造時の引き抜き速度が変化すると、表面割れ抑制のために表面温度を測定すべき鋳造方向の最適位置が変化する場合も考えられ、この点からも、鋳造方向に複数箇所測温することが望ましい。
さらに、鋳片の幅方向には温度分布が存在するので、各部で幅方向に複数の表面温度を測定することも必要である。鋳片の幅方向については、少なくとも鋳片の両端近傍及び中央部の測温が必要である。例えば、鋳片を支持するサポートロールの軸受けが鋳片の幅方向エッジから鋳片幅の1/3に相当する位置に存在する場合、幅方向2箇所の軸受け近傍のみ鋳片の表面温度が異なる場合がある。さらに、鋳片の幅方向エッジから鋳片幅の1/3〜1/4に相当する領域が周囲より高温となる場合もある。このような点からすると、幅方向に5〜7箇所の測温が必要である。従って、鋳造方向に2箇所、幅方向に例えば6箇所について、鋳片の表裏面で測温(計24箇所の測温)することが望ましい。以上のように、離れた位置での多数点の温度測定が必要である。
多数の離れた位置で表面温度を測定するには、多数の放射温度計が必要となり、その設置工事を含めると高額の初期コストが必要である。例えば、12個の放射温度計を設置するには(放射温度計費+設置工事費+付帯装置費)×12の高額の初期コストが必要である。また、12個の放射温度計が故障する可能性を考えると予備の放射温度計を用意する必要があるため、連続鋳造機に実際に設置する数よりも多くの放射温度計が必要となる。
また、放射温度計が多数になると、メンテナンスに手間が掛り、ランニングコストが増える要因となる。放射温度計は、半年から数年程度の一定期間毎に精度や正常動作の確認(検定)が必要である。放射温度計を検定するには、放射温度計を設置箇所から取り外し、試験室で黒体炉と基準放射温度計とを用いてその精度を確認する等の作業が必要である。検定用の黒体炉の設定温度は測定対象温度を模した複数点にすることが望ましいが、多数の放射温度計についてこの検定作業を行うには相応の時間が必要となり、検定コストも増大する。また、短期間の連続鋳造機の保全期間内では全ての放射温度計の検定作業を終えるのは困難であるので、この点を考慮すると、実際に設置する数とほぼ同数の予備の放射温度計が必要となることが推定され、より一層費用が増大する。
<ノズルを鋳片の表面に近づける場合の問題>
近年の連続鋳造機が垂直曲げ型の構造となった故の問題がある。垂直曲げ型連続鋳造機においては、鋳造開始前にダミーバー(複数の鋼のブロックを連結したもの)を内部に配置し、鋳造開始時の底蓋として用いている。そして、鋳造開始と同時に、ダミーバーは、鋳片の下方への引き抜きを誘導する役割を担う。ダミーバーが引き抜きを誘導する際、ダミーバーにはピンチロールによって強力な張力が付与される。連続鋳造機の曲げ部において、ダミーバーは、ブロックの連結部の軸周りに屈曲しつつ通過するので、この屈曲した部分が、隣接するサポートロールの外接線(鋳片側の外接線)よりも大きく外に逸脱する場合がある。このため、鋳片表面の近傍にまでエアーパージ用のノズルが突き出ていると、ダミーバーがノズルに衝突するおそれがある。ダミーバーがノズルに衝突すると、ノズルがサポートロールに巻き込まれることで、ノズルが曲がって放射温度計が壊れたり、曲げられたノズルがサポートロールに傷をつけ、その傷が鋳片に転写されたりする場合がある。これは鋳片の品質や生産性に多大な悪影響を及ぼすことになる。
ダミーバーとノズルとの衝突を避ける対策として、ノズルを退避させる移動機構を設けることが考えられる。しかしながら、連続鋳造機内は高温高湿であるため、このような移動機構は故障し易く、長期に亘って安定して使用することは難しい。また、故障を避けるための十分な対策が施された大掛かりな移動機構を設置することは、スペース的に無理があったり、連続鋳造機のメンテナンス性等を阻害したりする可能性がある。
以上に述べたような各種の問題点に鑑み、例えば、特許文献1には、光学繊維(光ファイバ)が挿入された第1のパイプと、該第1のパイプの後方部分を第2のパイプで覆うことによって形成された冷却水を循環させる空間とを具備するスラブの表面温度測定装置が提案されている(特許文献1の特許請求の範囲の欄)。そして、第1のパイプの後方には圧縮空気源に接続され、後方から送られた空気を先端から噴出することが記載されている(特許文献1の第2頁左欄第16行〜右欄第8行)。また、第1のパイプの先端内面に熱伝導が良好な銅パイプを挿入することが記載されている(特許文献1の第2頁左欄第9行〜第15行)。さらに、第1のパイプだけの細い部分を連続鋳造機のサポートロールの隙間に挿入し、前記空間に冷却水を循環させることで、第1のパイプの先端まで冷却を行うことが可能になり、光学繊維を高温度から保護できることや、第1のパイプの先端から空気を噴出することで、水滴の浸入を防ぐと共に、視界に存在する水蒸気が吹き飛ばされて視界が開け、スラブの表面から輻射された熱放射光を光学繊維の先端に確実に入射可能であることが記載されている(特許文献1の第2頁左欄第19行〜右欄第8行)。
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、鋳片の1箇所だけで表面温度を測定する装置であり、前述した多数点測温に伴う問題を解決する装置ではない。また、特許文献1に記載の発明がなされた頃は垂直型や湾曲型の連続鋳造機が主流であり、鋳片の通過パスラインが真っ直ぐ、或いは、一定曲率であったため、エアーパージ用のノズルとダミーバーとの衝突については何ら考慮されていないと考えられる。
また、特許文献2には、連続鋳造設備における2次冷却帯において、鋳片幅方向の温度計測機構により表面幅方向温度分布を検知し、この表面幅方向温度分布値が目標温度に一致するように制御する演算装置を介して流量調節機構により冷却水の流量調節を自動的に行い、鋳片温度を制御することを特徴とする連続鋳造の冷却制御方法が提案されている(特許文献2の請求項1)。特許文献2には、温度計自体の構成については何ら記載されていない。特許文献2に記載の方法が対象としている連続鋳造機は湾曲型であり、鋳片の矯正位置がプロセスの終盤の水平パスラインにおいて鋳造方向に1箇所のみである(特許文献2の第1図等)。そして、この矯正位置に温度計を配置し、温度計測機構によって温度計を鋳片の幅方向に移動させて、表面幅方向温度分布を測定している(特許文献2の第2頁左下欄第3行〜右下欄第8行)。
しかしながら、特許文献2に記載の方法は、温度計を幅方向に移動させる機構を設けるため、前述したようにノズルを退避させる移動機構を設ける場合と同様に、故障やスペース上の問題がある。特に、垂直曲げ型の連続鋳造機において鋳片の表面温度を測定する場合には、垂直パスラインにこのような機構を設置すると、鋳片表面から剥離した大量の酸化物スケール等の異物を含む冷却水に晒されるため、より一層このような機構の安定稼働が妨げられると考えられる。
また、特許文献3には、ローラエプロン内に設置され、スラブの表面温度を測温するカメラ型スラブ表面温度計を冷却する装置であって、カメラ型スラブ表面温度計の周囲に水冷ジャケットを設けるとともに、この水冷ジャッケットの下部に末広がりのスカートを設け、前記水冷ジャケット内におけるカメラ型スラブ表面温度計の上方に、側面および下面に多数の噴射孔を有するリング状のエア吹出管を設け、前記スカート内にスカートの一辺に取り付けられた直線状の部材からなり、側方または斜め下方に向けてエア膜を形成するエア吹出装置を設けたことを特徴とするカメラ型スラブ表面温度計の冷却装置が提案されている(特許文献3の請求項1)。この冷却装置によれば、カメラ型スラブ表面温度計が均一に効率良く冷却され、負圧がなくなるので、スラブ表面からの水蒸気の巻き込みも抑制されることや、スラブから上がってくる水蒸気が除去され、カメラ型表面温度計の視野が確保され、スラブからの輻射熱も抑制されることが記載されている(特許文献3の第2頁左欄第24行〜第34行)。
しかしながら、特許文献3に記載のスカートは、水平に近いパスラインで上から下を覗く場合には適用可能性があるものの、垂直曲げ型連続鋳造機の垂直パスライン、すなわち、鋳片の表面が垂直に近く、エアーパージ方向が水平に近い場合には、鋳造開始前から鋳造開始後の極初期などに大量の水が流れ、スカート近傍は水没に近い状態となる。その際、特許文献3に記載のような末広がりの大きなスカートでは、エアー流量の均一性が乱れ、一部からスカート内に水を巻き込んでしまう可能性が高い。また、このような大きなスカートを設置するスペースが無い場合もある。
また、特許文献4には、連続鋳造機内の鋳片の表面温度を、放射計式温度計を用いて測定するに際し、鋳片表面の温度測定対象範囲への2次冷却水の噴霧を一時的に中断し、鋳片表面の温度測定対象範囲での2次冷却水による水蒸気の発生を抑制した状態で、前記放射計式温度計で鋳片の表面温度を測定することを特徴とする、連続鋳造機内の鋳片表面温度測定方法が提案されている(特許文献4の請求項1)。
しかしながら、特許文献4に記載の方法は、温度測定をする際に冷却水の噴霧を中断するため、温度測定時と非測定時とで鋳片表面からの抜熱量が大きく異なり、温度測定時に鋳片の表面温度が高くなっている可能性がある。この温度測定時と非測定時との温度差は、様々な条件に応じて異なる。すなわち、測温値の代表性が損なわれている。また、近年では、連続鋳造機の最上部で鋳片を強冷する方法等が開発されており、最上部で使用した大量の冷却水の一部が流れ落ちてくるような場所(垂直に近いパスライン)では、特定のサポートロール間での冷却水の噴霧を一時的に中断した程度では、測温値に影響を及ぼす水が十分に無くなることはなく、測定可能な条件が整わない場合がある。
特開昭58−90362号公報 特開昭54−32130号公報 実公平6−12508号公報 特開2009−195959号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定できる方法及び装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、鋳片から放射温度計までの光路中に存在する水の影響を低減するため、いわゆるエアー柱温度計、すなわちパージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して鋳片からの熱放射光を受光する構成を採用することにした。この際、パージ用エアーを噴出するノズル(鋳片からの熱放射光を受光する光ファイバの一端側を内蔵する機能も奏する)の内断面形状を略円形とすることでエアーの流速分布を均一化し、なお且つその内径を30mm以下とすることにより、鋳造開始時等にノズル内に水が浸入するおそれが低減することを見出した。ただし、ノズルの内径が5mm未満であると、光ファイバの視野と内径とのクリアランスが非常に小さくなり、光ファイバの設置誤差、振動、熱揺らぎ等により視野欠けを生じるおそれがあることも留意した。また、鋳片を支持するサポートロール間に前記ノズルを配置し、且つ、該ノズルの先端が該サポートロールの中心軸よりも鋳片の表面から離れる側に位置するように設置することにより、ノズルとダミーバーとの接触を確実に回避できることを見出した。
また、鋳片からの熱放射光を複数の光ファイバの一端で受光し、複数の光ファイバの他端を束状に集約させた上で、その集約された光ファイバの他端の画像を2次元又は1次元の撮像手段(光ファイバの数よりも少数の撮像手段)で撮像することにより、撮像した各光ファイバの他端の画像の画素濃度に基づき、鋳片の複数箇所の表面温度を容易に且つ安価に測定できることを見出した。この際、光ファイバのクラッドで伝送される熱放射光の光量は、光ファイバの曲り等の影響で変動することが懸念されるため、光ファイバの他端の像全体ではなく、熱放射光が安定して伝送されるコア像の画素濃度に基づき表面温度を算出するべきであることを見出した。
本発明は、本発明者らの上記知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する方法であって、内断面形状が略円形であるノズル及び該ノズルに接続された耐熱性のチューブに、光ファイバの一端側を該光ファイバの光軸がノズルの中心軸と略一致するように内蔵させ、該ノズルを、鋳片を支持するサポートロール間に位置するように複数設置するステップと、上記各ノズルから鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出しながら、鋳片からの熱放射光を上記パージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して上記各光ファイバの一端で受光するステップと、上記各チューブに連通する筐体内に各光ファイバの他端を束状に集約させ、該筐体内に配置された2次元又は1次元の撮像手段で上記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を撮像するステップと、該撮像した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出するステップと、を含むことを特徴とする鋳片の表面温度測定方法を提供する。
本発明によれば、エアー柱を介して鋳片からの熱放射光を受光するため、光路中に存在する水の影響を低減可能である。さらに、鋳片の複数箇所の表面温度を容易に且つ安価に測定可能である。従って、本発明によれば、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定可能である。
本発明において、内径が5〜30mmであるノズルを用いることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、ノズル内に水が浸入するおそれが低減する。
本発明において、ノズルを、該ノズルの先端がサポートロールの中心軸よりも鋳片の表面から離れる側に位置するように設置することが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、ノズルとダミーバーとの接触を確実に回避できる。
本発明において、本件出願人が既に出願した特願2012−116771号の明細書に記載のように、鋳片表面に接する部分における上記エアー柱の直径を30〜40mmにするように、パージ用エアーの流量を調節することが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、エアー柱の鋳片表面に接する部分における直径を30〜40mmにすることで、連続鋳造機における鋳片の冷却を阻害することなく、且つ、光路中に存在する水の影響を低減可能である。なお、エアー柱の鋳片表面に接する部分における直径を30〜40mmにするには、パージ用エアーの流量をノズル先端と鋳片の表面との距離に応じて調節すればよい。
本発明において、上記サポートロールが配設されたチャンバの外部に上記筐体を設置し、上記ノズル、上記チューブ及び上記筐体の内部を正圧状態にすることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、測温誤差や故障の原因となり得る水や粉塵が、ノズル、チューブ及び筐体の内部に浸入することが効果的に防止されると共に、該内部を効率的に冷却することが可能である。
本発明において、上記撮像手段で撮像した画像における各コア像の中心画素を検出し、該各コア像内の該中心画素近傍の平均画素濃度に基づき、上記各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、各コア像内の中心画素近傍の画素に基づき表面温度を算出するため、クラッドで伝送される熱放射光の影響をより一層低減可能である。また、各コア像内の中心画素近傍の平均画素に基づき表面温度を算出するため、撮像手段の撮像素子(CCD等)の感度バラツキの影響を低減可能である。
本発明において、上記撮像手段で撮像した画像における上記各光ファイバの他端の像以外の画素領域の画素濃度に基づきバックグラウンド濃度を算出し、上記各コア像の画素濃度から該算出したバックグラウンド濃度を減算し、該減算後の各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することが好ましい。
各光ファイバの他端の像以外の画素領域の画素濃度には、他の光ファイバからの熱放射光である迷光や、撮像手段の撮像素子や信号処理系に含まれるノイズ等に起因した画素濃度が含まれる。そして、この画素濃度は、各コア像の画素濃度にも含まれると考えられる。このため、上記の好ましい態様のように、各光ファイバの他端の像以外の画素領域の画素濃度に基づきバックグラウンド濃度を算出し、各コア像の画素濃度から該算出したバックグラウンド濃度を減算することにより、減算後の各コア像の画素濃度は、コアで伝送される熱放射光の光量のみに応じた画素濃度となるので、より一層精度良く鋳片の表面温度を算出できることが期待できる。
ここで、鋳片の表面温度に応じて、鋳片からの熱放射光の光量は大きく変化する。例えば、鋳片の表面温度が600℃〜1000℃の範囲で変化する場合、熱放射光を検出するダイナミックレンジとして、1×10程度のダイナミックレンジが必要となる。撮像手段の撮像素子としてCCDを用いる場合を考えると、CCDの有効な検出光量のダイナミックレンジは、通常そのレジスターの量子井戸としての容量(光電変換後の電荷を蓄えることができる量)で決まり、安定した出力が得られるのは有効8ビット(256)から10ビット(1024)程度であり、上記に及ばない。このため、広範囲の表面温度を測定するには、露光時間及びゲインの組み合わせの条件を変更して撮像することが必要である。
従って、本発明において、上記撮像手段の露光時間及びゲインの組み合わせの条件を予め複数設定し、該設定した条件を順次周期的に繰り返して上記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を複数回撮像し、該撮像した複数の画像から各コア像の画素濃度が予め定めた所定の範囲内にある画像を各コア像毎に選択し、該選択した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することが好ましい。
斯かる好ましい態様では、予め設定した撮像手段の露光時間及びゲインの組み合わせの条件を周期的に繰り返して各光ファイバの他端のコア像を含む画像を複数回撮像することになる。撮像手段の露光時間及びゲインの組み合わせの条件は、測定しようとする鋳片の表面温度の範囲に応じて予め設定しておけばよい。これにより、撮像した複数の画像には、測定しようとする鋳片の表面温度に対して適切な撮像手段の露光時間及びゲインの組み合わせの条件で撮像した画像も含まれることになる。そして、上記の好ましい態様では、撮像した複数の画像から各コア像の画素濃度が予め定めた所定の範囲内(例えば、8ビットの撮像手段の場合には、50〜200の画素濃度)にある画像を各コア像毎に選択し、該選択した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することになる。このため、鋳片からの熱放射光の光量に応じた適切な画素濃度が得られることが期待でき、ひいては鋳片の表面温度を精度良く測定可能である。
本発明において、上記撮像手段のレンズと撮像素子との間に、0.9μmよりも短い波長のみを透過する光学フィルタを配置し、該光学フィルタを透過した光を上記撮像手段で撮像することが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、鋳片の表面に水が存在していても、測温誤差を抑制しやすくなる。
また、上記課題を解決するため、本発明は、連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する装置であって、鋳片を支持するサポートロール間に複数設置され、且つ、鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出する内断面形状が略円形であるノズルと、各ノズルに接続された耐熱性のチューブと、光軸が上記ノズルの中心軸と略一致するように上記各ノズル及び上記各チューブに一端側が内蔵され、上記パージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して上記一端で鋳片からの熱放射光を受光する光ファイバと、上記各チューブに連通し、且つ、各光ファイバの他端が束状に集約されて内部に配置された筐体と、該筐体内に配置され、上記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を撮像する2次元又は1次元の撮像手段と、該撮像した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出する演算手段と、を備えることを特徴とする鋳片の表面温度測定装置としても提供される。
本発明の鋳片の表面温度測定装置によれば、エアー柱を介して鋳片からの熱放射光を受光するため、光路中に存在する水の影響を低減可能である。さらに、鋳片の複数箇所の表面温度を容易に且つ安価に測定可能である。従って、本発明の鋳片の表面温度測定装置によれば、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定可能である。
本発明の鋳片の表面温度測定装置において、ノズルの内径が5〜30mmであることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、ノズル内に水が浸入するおそれが低減する。
本発明の鋳片の表面温度測定装置において、ノズルは、該ノズルの先端が上記サポートロールの中心軸よりも上記鋳片の表面から離れる側に位置するように設置されていることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、ノズルとダミーバーとの接触を確実に回避できる。
本発明の鋳片の表面温度測定装置において、本件出願人が既に出願した特願2012−116771号の明細書に記載のように、鋳片の表面に接する部分における上記エアー柱の直径が30〜40mmであることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、連続鋳造機における鋳片の冷却を阻害することなく、且つ、光路中に存在する水の影響を低減可能である。なお、エアー柱の鋳片表面に接する部分における直径を30〜40mmにするには、パージ用エアーの流量をノズル先端と鋳片の表面との距離に応じて調節すればよい。
本発明の鋳片の表面温度測定装置において、上記筐体が、上記サポートロールが配設されたチャンバの外部に設置され、上記ノズル、上記チューブ及び上記筐体の内部が正圧状態にされることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、測温誤差や故障の原因となり得る水や粉塵が、ノズル、チューブ及び筐体の内部に浸入することが効果的に防止されると共に、該内部を効率的に冷却することが可能である。
本発明の鋳片の表面温度測定装置において、上記撮像手段のレンズと撮像素子との間に、0.9μmよりも短い波長のみを透過する光学フィルタが配置されていることが好ましい。
斯かる好ましい態様によれば、鋳片の表面に水が存在していても、測温誤差を抑制しやすくなる。
本発明によれば、垂直曲げ型を含む連続鋳造機の2次冷却帯において、鋳片の複数位置の表面温度を精度良く且つ安価に測定可能である。
本発明の一実施形態に係る鋳片の表面温度測定装置の全体の概略構成を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置のノズル近傍の拡大図である。 図1Aに示す表面温度測定装置によって鋳片の表面温度を測定する箇所を説明するための図であり、鋳片の全体を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置によって鋳片の表面温度を測定する箇所を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置のノズルの配置箇所を示す図である。 図1Aに示す演算手段が実施する画像処理の内容を説明する図である。 図1Aに示す演算手段が実施する画像処理の内容を説明する図である。 図1Aに示す演算手段が実施する画像処理の内容を説明する図である。 図1Aに示す撮像手段によって撮像した画像の一例を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置によって1400℃と700℃の黒体炉からの熱放射光を同時に受光した場合の温度測定結果の一例を示す図である。 図1Aに示す撮像手段のレンズと撮像素子との間に配置した0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタの効果を確認した実験の概要を説明する図である。 図1Aに示す撮像手段のレンズと撮像素子との間に配置した0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタの効果を確認した実験で使用したセルの構造を説明する図である。 図1Aに示す撮像手段のレンズと撮像素子との間に配置した0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタの効果を確認した実験結果を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置で鋳片の表面温度を測定した結果の一例を示す図である。 図1Aに示す表面温度測定装置で鋳片の表面温度を測定した結果の他の一例を示す図である。 チャンバの概略構成を示す図である。 図1Aに示す撮像手段のレンズと撮像素子との間に設置した0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタの配置例を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1Aは本発明の一実施形態に係る鋳片の表面温度測定装置の全体の概略構成を示す図であり、図1Bは図1Aに示す表面温度測定装置のノズル近傍の拡大図である。図2Aは図1Aに示す表面温度測定装置によって鋳片の表面温度を測定する箇所を説明するための図であり、鋳片の全体を示す図である。図2Bは図1Aに示す表面温度測定装置によって鋳片の表面温度を測定する箇所を示す図である。図2Cは図1Aに示す表面温度測定装置のノズルの配置箇所を示す図であり、ノズルから噴出されたパージ用エアーによって形成されるエアー柱(図2Cの「AIR」)もあわせて示している。
ここで、図1B及び図2Cには、本発明の鋳片の表面温度測定方法における、「内断面形状が略円形であるノズル及び該ノズルに接続された耐熱性のチューブに、光ファイバの一端側を該光ファイバの光軸がノズルの中心軸と略一致するように内蔵させ、該ノズルを鋳片を支持するサポートロール間に位置するように複数設置するステップ」が終了した際の様子も示されている。また、図2Cには、本発明の鋳片の表面温度測定方法における、「前記各ノズルから鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出しながら、鋳片からの熱放射光を前記パージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して前記各光ファイバの一端で受光するステップ」の様子も示されている。また、図1Aには、本発明の鋳片の表面温度測定方法における、「各チューブに連通する筐体内に各光ファイバの他端を束状に集約させ、該筐体内に配置された2次元又は1次元の撮像手段で前記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を撮像するステップ」のうち、「各チューブに連通する筐体内に各光ファイバの他端を束状に集約させ」の様子も示されている。
図1Aに示すように、本実施形態に係る表面温度測定装置100は、鋳片Sの表面に向けてパージ用エアーを噴出する複数のノズル1と、各ノズル1に接続された耐熱性のチューブ2(以下において、「フレキシブルチューブ2」ということがある。)と、鋳片Sからの熱放射光を受光する光ファイバ3と、各フレキシブルチューブ2に連通する筐体4と、筐体4内に配置された2次元又は1次元の撮像手段5と、鋳片Sの表面温度を算出する演算手段6とを備えている。本実施形態では、図2Aに示すように、連続鋳造機の2次冷却帯における曲げ部に位置する鋳片Sの2箇所の断面A、Bと、矯正部に位置する鋳片Sの2箇所の断面C、Dと、について、表裏面の各6箇所(図2Bの矢符で示す箇所)、計48箇所の表面温度を測定している。すなわち、図1A及び図1Bに示すノズルが上記計48箇所の鋳片Sの表面に対向配置されている。
ノズル1は、内断面形状が略円形で且つ内径r1が5mm〜30mm(本実施形態では、内径r1=10mm、外径15mm)とされている。ノズル1には配管11を介して乾燥した圧空Aが導入され、これによりノズル1の先端からパージ用のエアーが噴出される。図1Bに示すように、各ノズル1に圧空Aを導入する各配管11には、流量調節弁111及び流量計112が取り付けられている。これにより、各ノズル1に導入される圧空Aの流量を個別に調整することが可能である。各ノズル1に導入される圧空Aの流量を個別に調整可能とすることの利点は以下のとおりである。
前述のように、鋳造開始前から鋳造開始後の極初期などに大量の冷却水が流れる。各ノズル1が設置されている位置は異なるため、先端が大量の冷却水に曝されるノズル1(以下、ノズルAという)と、わずかな量の冷却水にしか晒されないノズル1(以下、ノズルBという)とが存在する場合が生じる。もちろん、その中間の状態のノズル1も存在し得る。各配管11毎に流量調節弁111及び流量計112が取り付けられておらず、各ノズル1に導入される圧空Aのトータルの流量だけが調節されている場合には、ノズルAに導入される圧空Aの流量とノズルBに導入される圧空Aの流量とのバランスが変化し、ノズルAに導入される圧空Aの流量が低下してノズルA内にスケール等の汚れを伴った冷却水が浸入するおそれがある。この結果、後述するノズルAに内蔵された光学窓12が汚れたり、ノズルA内に汚れが堆積したりして、熱放射光の検出を妨げることになる。このため、ノズルAに内蔵された光ファイバ3を通じて測定した温度に大きな誤差が生じたり、測温不可能になったりするおそれもある。これに対し、各配管11毎に流量調節弁111及び流量計112を取り付けることで各ノズル1毎に導入する圧空Aの流量を調節可能にすることにより、このような問題を回避することが可能である。
このノズル1は、図2Cに示すように、鋳片Sを支持するサポートロールR間であって先端がサポートロールRの中心軸RCよりも鋳片Sの表面から離れる側に位置するよう設置される。ノズル1から噴出されるパージ用エアーによって形成されるエアー柱が鋳片S表面に接する部分における直径(エアー柱の直径)は、配管11を介して導入される圧空Aの流量を調節することにより、30〜40mmとされている。
フレキシブルチューブ2は、ステンレス鋼等からなる耐熱性のフレキシブルチューブであり、光ファイバ3を熱、衝撃、粉塵、水等から保護する役割を奏する。フレキシブルチューブ2及びノズル1には、ノズル1に連通された配管14を介して乾燥した圧空Aが導入され、これによりフレキシブルチューブ2及びノズル1の内部は正圧状態にされている。これにより、測温誤差や故障の原因となり得る水や粉塵が、フレキシブルチューブ2及びノズル1の内部に浸入することが効果的に防止されると共に、該内部を効率的に冷却することが可能である。
光ファイバ3は、その光軸(中心軸)がノズル1の中心軸と略一致するように、各ノズル1及び各フレキシブルチューブ2に一端側が内蔵されている。また、ノズル1には、光学窓12、レンズ(凸レンズ)13が内蔵されている。光ファイバ3は、ノズル1から噴出されるパージ用エアーによって形成されるエアー柱、光学窓12及びレンズ13を介して、その一端31で鋳片Sからの熱放射光を受光する。レンズ13としては、ノズル1の先端における視野がノズル1の内径よりも小さく(例えば5mm程度)、その後も鋳片Sの表面までむやみに視野が広がらないような焦点距離を有するレンズが選択されている。
光ファイバ3としては、例えば、石英製でコア径が400μm、クラッド径が500μm、ファイバ径が4mmのものが用いられる。その両端は平坦面又は凸面に研磨されている。コア径の大きな光ファイバは熱放射光を多く受光し、測温値の下限を下げることに寄与するが、その一方で曲げに弱いため、施工に注意が必要である。光ファイバ外面の被覆材としては、100℃以上の耐熱性を有するもの、例えば150℃の耐熱性を有するものを用いればよい。
筐体4は、連続鋳造機の曲げ部及び矯正部に配置されたサポートロールRが配設されたチャンバ(ストランドチャンバ)の外部に設置されている。図8に、チャンバXの概略構成を示した。チャンバXの構成を理解しやすくするため、図8では繰り返される符号の一部記載を省略しており、ノズル1を直線矢印で示している。また、図8では、筐体4を簡略化して示した。チャンバXは、サポートロールRや鋳片S等の周囲を覆う金属製の部材である。チャンバXによって囲まれた空間は、鋳片Sの輻射熱により高温の環境である。さらに、冷却スプレーノズルYから鋳片Sへ向けて噴射された冷却水が鋳片Sに触れて蒸発することによって大量の水蒸気が発生するため、チャンバXによって囲まれた空間は高湿の環境でもある。チャンバX内の水蒸気は、不図示の排気手段によってチャンバX外へと排出される。図8に示したように、チャンバXによって囲まれた空間には、ノズル1が配置されており、各ノズル1は、図8では記載を省略したフレキシブルチューブを介して、チャンバXの外部に配置された筐体4に接続されている。
図1Aに戻って説明を続ける。筐体4には、配管41を介して乾燥した圧空Aが導入され、これにより筐体4の内部は正圧状態にされている。筐体4の内部には、各光ファイバ3の他端が束状に集約されて配置される。具体的には、本実施形態では、FCコネクタ7及びバンドルファイバ8が用いられている。FCコネクタ7は、各光ファイバ3の他端に接続されている。バンドルファイバ8を構成する各光ファイバ81は、光ファイバ3と同じコア径が400μm、クラッド径が500μmのものであり、一端側は互いに分離しており、他端側のみが束ねられている。各光ファイバ81の両端も平坦面又は凸面に研磨されている。バンドルファイバ8を構成し、互いに分離されている各光ファイバ81の一端は、FCコネクタ7によって、各光ファイバ3の他端に結合されている。各光ファイバ81の一端及び各光ファイバ3の他端は平坦面又は凸面に研磨されているため、FCコネクタ7での伝送ロスは1〜2%に抑制され、測温値に殆ど影響しない。なお、本実施形態では、各光ファイバ3の他端を束状に集約する手段として、FCコネクタ7及びバンドルファイバ8を用いているが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、各光ファイバ3の他端側を金属や樹脂等で固定することで束状に集約することも可能である。
撮像手段5としては、2次元CCDカメラ、2次元CMOSカメラ、CCDラインセンサ、CMOSラインセンサ等を用いることができる。本実施形態では、撮像手段5として、2次元CCDカメラを用いている。特に本実施形態では、好ましい構成として、露光時間(シャッター速度)及びゲインを制御可能な2次元CCDカメラを用いている。撮像手段5は、束状に集約された各光ファイバ3の他端のコア像を含む画像を撮像するように配置されている。本実施形態では、バンドルファイバ8を構成する光ファイバ81の他端のコア像を含む画像を撮像するように配置されている。具体的には、複数(本実施形態では6本)の光ファイバ81の他端のコア像が1つの撮像手段5の撮像視野内に入るように配置されている。また、撮像手段5のレンズと撮像素子との間に0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタが配置されている。これにより光ファイバ3の一端と鋳片Sとの間に介在する水による熱放射光の吸収による測温誤差を抑制可能である。検出すべき熱放射光は、光ファイバ3、バンドルファイバ8及び上記光学フィルタを介して、撮像手段5の撮像素子上に結像される。図9に、撮像手段5のレンズと撮像素子との間に設置される光学フィルタの配置例を示した。図9に示したように、0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタ51は、レンズ52と撮像素子53との間に配置されている。
撮像手段5の撮像倍率は、前述のように、複数(本実施形態では6本)の光ファイバ81の他端のコア像が1つの撮像手段5の撮像視野内に入るように設定されている。さらに、本実施形態では、後述のようにコア像内の中心画素近傍の平均画素濃度を算出するため、コア像内に複数の画素(好ましくは9つ以上の画素)が含まれるように、撮像手段5の撮像倍率が設定されている。
演算手段6は、撮像手段5によって撮像した画像における各コア像の画素濃度に基づき、各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出する。具体的には、演算手段6は、撮像した画像に対して後述する所定の画像処理を施すと共に、画像処理結果に対して所定の演算処理を施して表面温度を算出するためのソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピュータから構成されている。
以下、上記の構成を有する表面温度測定装置100による鋳片Sの表面温度の測定方法について具体的に説明する。
図3A乃至図3Cは、図1に示す演算手段が実施する画像処理の内容を説明する図である。
撮像手段5には、露光時間及びゲインの組み合わせの条件が予め複数設定されている。そして、図3Aに示すように、撮像手段5は、前記設定した条件を順次周期的に繰り返して各光ファイバ81の他端のコア像を含む画像Iを複数回撮像する。撮像された各画像Iは、演算手段6に記憶される。図3Aに示す例では、露光時間及びゲインの組み合わせの条件が予め8つ設定(条件1〜条件8)されており、各条件での撮像が周期的に繰り返されている。
図3Bに示すように、演算手段6には、各撮像画像Iに対する検出画素領域Dが各光ファイバ81の他端の像81F毎に予め設定されている。図3Bでは、便宜上1つの検出画素領域Dのみ図示しているが、実際には6つの検出画素領域Dが設定されている。この検出画素領域Dは、撮像手段5の撮像視野から想定可能な光ファイバ81の他端の像81Fの画素領域よりも広い画素領域とされている。演算手段6は、例えば、検出画素領域D内の画素濃度の重心を算出し、この算出した重心位置にある画素をコア像81Cの中心画素CCとする。このようにしてコア像81Cの中心画素CCを検出することにより、撮像手段5の機械的な位置変動(撮像視野の変動)や、温度変化によるコア像81Cの位置変動の影響を抑制することができる。
図3Cに示すように、演算手段6には、検出したコア像81Cの中心画素CC近傍の画素領域である平均画素濃度算出画素領域CAが予め設定されている。例えば、平均画素濃度算出画素領域CAは、中心画素CCを中心とする3×3の画素領域とされている。演算手段6は、平均画素濃度算出画素領域CA内の画素濃度を平均化して平均画素濃度を算出する。CCDのA/D変換後の出力は1〜2ビット程度のランダムなバラツキを有するが、上記のようにして平均画素濃度を算出することにより、1ビット未満のランダムなバラツキに抑制可能である。
また、図3Cに示すように、演算手段6には、光ファイバ81の他端の像81F以外の画素領域(検出したコア像81Cの中心画素CCから所定距離だけ離れた位置にある画素領域)であるバックグラウンド濃度算出画素領域BAが予め設定されている。演算手段6は、バックグラウンド濃度算出画素領域BA内の画素濃度を平均化してバックグラウンド濃度を算出する。演算手段6は、各コア像81Cの平均画素濃度からバックグラウンド濃度を減算する。このように、各コア像81Cの平均画素濃度からバックグラウンド濃度を減算することにより、減算後の各コア像81Cの画素濃度は、迷光やノイズ等の影響が低減され、コアで伝送される熱放射光の光量のみに応じた画素濃度となり、精度良く鋳片Sの表面温度を算出できることが期待できる。なお、演算手段6は、減算後の各コア像81Cの画素濃度が予め定めた範囲(例えば、8ビットの撮像手段5の場合には、50〜200の画素濃度)にあるか否かを判断する。その結果、減算後の画素濃度が予め定めた範囲外であるコア像81Cについては、後述の演算処理の対象から除外する。
以上のようにして、各撮像画像Iの各コア像81C毎に画素濃度(各コア像81Cの平均画素濃度からバックグラウンド濃度を減算したもの)が算出される。
演算手段6には、予め作成した検量線(コア像81Cの画素濃度と温度との対応関係)が記憶されている。この検量線は、露光時間及びゲインの組み合わせの条件毎に作成されている。本実施形態では、露光時間及びゲインの組み合わせの条件が8つ設定されているため、8つの条件毎に検量線が予め作成され、各条件と紐付けられて演算手段6に記憶されている。また、演算手段6には、各撮像画像Iが記憶される際、各撮像画像Iの条件(条件1〜条件8のいずれか)も併せて記憶される。
演算手段6は、各撮像画像Iの各コア像81Cの画素濃度と、各撮像画像Iの条件に紐付けられた検量線とを用いて、各撮像画像Iの各コア像81Cに対応する鋳片Sの領域の表面温度を算出する。そして、演算手段6は、予め定めた所定時間(例えば1分)内に得られた複数の撮像画像Iの各コア像81Cに対応する表面温度の最大値又は平均値(複数の撮像画像Iについての最大値又は平均値)を、各コア像81C毎に求め、この最大値又は平均値を各コア像81Cに対応する鋳片Sの領域の表面温度測定結果として出力する。この際、演算手段6は、前述のように減算後の画素濃度が予め定めた範囲外であるコア像81Cについては、最大値又は平均値を求める際の対象から除外する。なお、サポートロールRからの垂れ水の影響を抑制するには、所定時間内に得られた表面温度の最大値を表面温度測定結果として出力することが好ましい。
上記検量線は、黒体炉と基準放射温度計とを用いて、黒体炉の温度を10〜数10℃の刻みで変化させつつ、基準放射温度計の出力とコア像81Cの画素濃度との対応関係を求めることで作成可能である。上記検量線は、各光ファイバ3(81)毎に作成しても良い。この場合は、各光ファイバ3(81)毎に各条件に対応する検量線(すなわち、本実施形態では、光ファイバ3の本数48×8条件=384個の検量線)が演算手段6に記憶されることになる。また、CCDの感度のバラツキが比較的小さいことから、1つの光ファイバ3(81)についてのみ検量線を作成し、これをその他の光ファイバ3(81)についても転用することも考えられる。さらに、各光ファイバ3(81)の長さが異なるなど、熱放射光の伝送効率にバラツキがあると考えられる場合には、1つの光ファイバ3(81)を代表チャンネルとし、この代表チャンネルについては、多数の黒体炉設定温度で精密に検量線を作成する一方、その他の光ファイバ3(81)については、少数の黒体炉設定温度で測温することにより代表チャンネルの検量線との相対関係を求め、この相対関係と代表チャンネルの検量線とを用いて、その他の光ファイバ3(81)についての検量線を推定することも可能である。
以上のようにして、表面温度測定装置100による鋳片Sの表面温度測定が行われる。
図4は、撮像手段5による撮像画像Iの一例を示す図である。図4に示す例では、6つの光ファイバ81(CH1〜CH6)の他端を略一直線上に配列している。図4に示すCH2、CH4では1400℃の黒体炉からの熱放射光を検出し、CH1、CH3、CH5、CH6では常温の黒体炉からの熱放射光を検出している。前述のように、精度の良い測温を行うには、光ファイバ81の他端の像全体ではなく、熱放射光が安定して伝送されるコア像の画素濃度に基づき表面温度を算出する必要がある。しかしながら、各光ファイバ3によって検出された熱放射光の輝度が大きく異なる場合、高温対象からの熱放射光が伝送されてきた光ファイバ3の他端での出力光が、バンドルファイバ8の他端の固定部材や撮像手段5のレンズ表面等で反射して迷光となる。この迷光を抑制するには、上述したように、平均画素濃度算出画素領域CAで算出したコア像の平均画素濃度から、バックグラウンド濃度算出画素領域BAで算出したバックグラウンド濃度を減算する処理の他、図3Bに示すように、光ファイバ81の他端を千鳥状に配列して、各光ファイバ81をできるだけ離間させることが考えられる。また、光ファイバ3、81の端面に無反射コーティングを施すこと等も有効である。さらに、近年、2次元CCDカメラ等は比較的安価なので、様々な測定箇所の熱放射光を伝送する光ファイバ3(81)の他端を1つの撮像手段5で結像するよりも、近接する測定箇所(測定箇所が近接すると、温度差も比較的少ない)の熱放射光を伝送する光ファイバ3(81)だけを配列して、1つの撮像手段5で結像することが望ましい。例えば、図2Aに示す各断面A〜Dに、なお且つ、表面・裏面でそれぞれ別の撮像手段5を用いる(計8つの撮像手段5)を用いることで、迷光の影響を抑制できることが分かった。
本実施形態に係る表面温度測定装置100についても、測温精度等を確認するために、定期的に検定作業が必要である。一般的な放射温度計の検定では、放射温度計毎に黒体炉温度を細かく変化させて確認する必要がある。しかし、本実施形態に係る表面温度測定装置100の測温精度は、代表1チャンネルによる測温値の変動と、チャンネル間の測温値の偏差及び偏差の変動とに切り分けて考えることができるので、検定作業を簡略化できる。すなわち、代表チャンネルについては、通常通りの検定を行う一方、他のチャンネルについては、1〜数点の黒体炉温度を用いて、代表チャンネルによる測温値との偏差又は偏差の変動を確認するだけで良いので、検定作業を簡略化できる。
図5は、図4に示す場合と同様に、6つの光ファイバ81(CH1〜CH6)の他端を略一直線上に配列して撮像手段5で撮像し、1400℃と700℃の黒体炉からの熱放射光を同時に受光した場合の温度測定結果の一例を示す図である。CH1では700℃の熱放射光を、CH3では1400℃の熱放射光を受光している。前述のように、コア像の平均画素濃度からバックグラウンド濃度を減算する処理を行うことにより、迷光の影響を抑制して、両者とも十分な精度で測定できることを確認できた。
図6Aは、撮像手段5のレンズと撮像素子との間に配置した0.9μmより短い波長のみを透過する光学フィルタの効果を確認した実験の概要を説明する図である。図6Bは図6Aに概要を示した実験で使用したセルの構造を説明する図であり、図6Cは図6Aに概要を示した実験の結果を示す図である。本実験では、図6Aに示すように、本実施形態に係る表面温度測定装置100と設定温度810℃の黒体炉との間に、セルを挿入し、挿入した際の測温値の変化を確認した。図6Cに示すように、セル内に厚み20mmの水がある場合と無い場合とでは、セル挿入後の測温値に1℃の差しか生じていない。水が無いほかは図6Bに示したセルと同様に構成される水無しセルの場合、石英窓の界面が4箇所あるために、そこでの反射による測温誤差が生じる。この点を考慮すると、厚み20mmの水の吸収による測温誤差は約4.5℃と見積もることができる。このことから、鋳片S表面に水が流れていても、その厚みが20mm未満であれば、5℃程度の測温誤差に抑制することが可能であるといえる。
図7Aは、本実施形態に係る表面温度測定装置100で鋳片Sの表面温度を測定した結果の一例を示す図であり、図2Aに示す断面Aの裏面側の6チャンネル分の測温結果を示している。図7Bは、本実施形態に係る表面温度測定装置100で鋳片Sの表面温度を測定した結果の他の一例を示す図であり、図2Aに示す断面Bの裏面側の6チャンネル分の測温結果を示している。図7A及び図7Bに示すように、本実施形態に係る表面温度測定装置100によれば、連続鋳造機で鋳造中の鋳片Sについて、多数点で且つ安定した測温が可能であった。その結果、表面割れの発生を抑制することが可能となった。また、表面割れの発生をおそれるあまり、不適正な生産性の低下(鋳造速度の低下)を抑制することも可能となった。
AIR…エアー柱
r1…ノズルの内径
R…サポートロール
RC…サポートロールの中心軸
S…鋳片
X…チャンバ
1…ノズル
2…フレキシブルチューブ(チューブ)
3、81…光ファイバ
4…筐体
5…撮像手段
6…演算手段
7…FCコネクタ
8…バンドルファイバ
51…光学フィルタ
100…表面温度測定装置

Claims (15)

  1. 連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する方法であって、
    内断面形状が略円形であるノズル及び該ノズルに接続された耐熱性のチューブに、光ファイバの一端側を該光ファイバの光軸が前記ノズルの中心軸と略一致するように内蔵させ、該ノズルを鋳片を支持するサポートロール間に位置するように複数設置するステップと、
    前記各ノズルから鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出しながら、鋳片からの熱放射光を前記パージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して前記各光ファイバの一端で受光するステップと、
    前記各チューブに連通する筐体内に前記各光ファイバの他端を束状に集約させ、該筐体内に配置された2次元又は1次元の撮像手段で前記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を撮像するステップと、
    前記撮像した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする鋳片の表面温度測定方法。
  2. 内径が5〜30mmである前記ノズルを用いることを特徴とする請求項1に記載の鋳片の表面温度測定方法。
  3. 前記ノズルを、該ノズルの先端が前記サポートロールの中心軸よりも前記鋳片の表面から離れる側に位置するように設置することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳片の表面温度測定方法。
  4. 前記鋳片の表面に接する部分における前記エアー柱の直径を30〜40mmにするように、前記パージ用エアーの流量を調節することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  5. 前記サポートロールが配設されたチャンバの外部に前記筐体を設置し、
    前記ノズル、前記チューブ及び前記筐体の内部を正圧状態にすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  6. 前記撮像手段で撮像した画像における各コア像の中心画素を検出し、該各コア像内の該中心画素近傍の平均画素濃度に基づき、前記各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  7. 前記撮像手段で撮像した画像における前記各光ファイバの他端の像以外の画素領域の画素濃度に基づきバックグラウンド濃度を算出し、前記各コア像の画素濃度から該算出したバックグラウンド濃度を減算し、該減算後の各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  8. 前記撮像手段の露光時間及びゲインの組み合わせの条件を予め複数設定し、該設定した条件を順次周期的に繰り返すことにより前記束状に集約された各光ファイバの他端のコア像を含む画像を複数回撮像し、該撮像した複数の画像から各コア像の画素濃度が予め定めた所定の範囲内にある画像を各コア像毎に選択し、該選択した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  9. 前記撮像手段のレンズと撮像素子との間に、0.9μmよりも短い波長のみを透過する光学フィルタを配置し、該光学フィルタを透過した光を前記撮像手段で撮像することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定方法。
  10. 連続鋳造機の2次冷却帯において鋳片の表面温度を測定する装置であって、
    鋳片を支持するサポートロール間に位置するように複数設置され、且つ、鋳片の表面に向けてパージ用エアーを噴出する内断面形状が略円形のノズルと、
    前記各ノズルに接続された耐熱性のチューブと、
    光軸が前記ノズルの中心軸と略一致するように前記各ノズル及び前記各チューブに一端側が内蔵され、且つ、前記パージ用エアーによって形成されるエアー柱を介して前記一端で鋳片からの熱放射光を受光する光ファイバと、
    前記各チューブに連通し、且つ、前記各光ファイバの他端が束状に集約されて内部に配置された筐体と、
    前記筐体内に配置され、前記束状に集約された前記各光ファイバの他端のコア像を含む画像を撮像する2次元又は1次元の撮像手段と、
    前記撮像した画像における各コア像の画素濃度に基づき、該各コア像に対応する鋳片の領域の表面温度を算出する演算手段と、
    を備えることを特徴とする鋳片の表面温度測定装置。
  11. 前記ノズルの内径が5〜30mmであることを特徴とする請求項10に記載の鋳片の表面温度測定装置。
  12. 前記ノズルは、該ノズルの先端が前記サポートロールの中心軸よりも前記鋳片の表面から離れる側に位置するように設置されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の鋳片の表面温度測定装置。
  13. 前記鋳片の表面に接する部分における前記エアー柱の直径が30〜40mmであることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定装置。
  14. 前記筐体は、前記サポートロールが配設されたチャンバの外部に設置され、
    前記ノズル、前記チューブ及び前記筐体の内部が正圧状態にされることを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定装置。
  15. 前記撮像手段のレンズと撮像素子との間に、0.9μmよりも短い波長のみを透過する光学フィルタが配置されていることを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載の鋳片の表面温度測定装置。
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