JPWO2014003180A1 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
他方で、シリコーンを含む柔軟剤は保存安定性が十分でないことが知られている。保存安定性を改善するための技術として、尿素の配合(特許文献3)、過酸化水素を生成可能な化合物の配合(特許文献4)や、ノニオン界面活性剤とカルボン酸型両性界面活性剤との混合物の配合(特許文献5)が知られている。
また、エステル第四級アンモニウムを含む柔軟剤については、その不安定性を改善するために尿素を配合することが知られている(特許文献6)。
不快臭の課題を解決する試みとして特許文献7及び8の技術が知られている。
また、柔軟剤組成物として特許文献9の技術が知られている。
また、衣類等の被洗物の洗濯を低浴比で行い、その後、乾燥機等を使用して乾燥させた場合、被洗物の風合いが悪くなることや、洗浄力の低下から被洗物に残る皮脂汚れ由来の臭気が発生することも知られている。
被洗物の風合い低下に対しては、従来より、カチオン性界面活性剤や、シリコーン化合物、例えば、アミノ変性シリコーンを組み合わせた柔軟剤によりその低下の抑制をしているものがある(特許文献10)。
臭気発生に対しては、従来より、感覚的消臭、物理的消臭、化学的消臭や、生物的消臭等によって、悪臭を減らす試みがなされている。例えば、衣類の消臭や防臭として、従来より、シリカやシクロデキストリンを用いて、分子中もしくは基材中に存在する孔の中に悪臭分子を取り込むことによって、臭気を発生させないようにする方法がとられているが、悪臭成分によっては、孔の中に取り込むことができない場合がある。
また、(1)上記の保存安定性を備えつつ、(2)低浴比で洗濯を行った場合(特に乾燥機を用いた乾燥を併用した場合)に起こる被洗物の風合いの低下や臭気発生を抑制することができる液体柔軟剤組成物も存在していなかった。
すなわち、本発明は下記1〜7に関するものである。
(B)アミノ変性シリコーン、及び
(C)尿素、その複塩、及び、一般式(C):
(式中、Raは、メチル基、エチル基又は炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基であり、Rb、Rc及びRdは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基である。)で表される尿素誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物
を含む液体柔軟剤組成物であって、
[(A)の質量+(B)の質量]/(C)の質量=1〜40である
ことを特徴とする液体柔軟剤組成物。
(各一般式中、R1は同一又は異なっていてもよい炭素数15〜17の炭化水素基である。)で表される化合物の4級化物の混合物である、前記1に記載の液体柔軟剤組成物。
R12−N[(CH2)n−NH2]2 (M−2)
(式中、R12は、炭素数8〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の数である。)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上の抗菌剤を含有することを特徴とする、前記1〜7のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
更に後述の実施例で示されるように、本発明の液体柔軟剤組成物は、上記の保存安定性を備えつつ、低浴比で洗濯を行った場合(特に乾燥機を用いた乾燥を併用した場合)に起こる被洗物の風合いの低下や臭気発生を抑制することもできる。
したがって、本発明は従来の液体柔軟剤組成物にはない付加価値を有する柔軟剤として有用である。
(A)成分は、炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1個以上含有するアミン化合物、その中和物及びその4級化物からなる群より選ばれ、かつ、カチオン界面活性剤として機能するものである。
アミン化合物中、炭化水素基は窒素原子に結合しており、窒素原子へ結合している炭化水素基の数は1〜3である。
炭化水素基の炭素数は、10〜24、好ましくは12〜22、特に好ましくは14〜18である。
また炭化水素基は、エステル基、エーテル基及びアミド基からなる群より選ばれる1種以上の基により分断されていてもよい。エステル基、エーテル基及びアミド基の中ではエステル基が特に好ましい。分断する基の数は、分断する基がエステル基又はアミド基である場合は、炭化水素基1つにつき1つである。分断する基がエーテル基である場合は、炭化水素基1つにつき1つである。
中和物とは、上述のアミン化合物を酸で中和することによって得られる化合物である。中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸や、パラトルエンスルホン酸などが挙げられる。中和物はアミン塩の形であることが好ましい。
中和物の製造は、予め酸で中和したアミン化合物を水で分散させる、液状若しくは固体状のアミン化合物の酸水溶液中への投入、又は、アミン化合物と酸との水中への同時投入等により行うことができる。
R1を誘導する好ましい脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)や、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。より好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸及びリノレン酸の混合物であって、飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の質量比が95/5〜50/50、シス体/トランス体の質量比が40/60〜80/20、ヨウ素価が10〜50、炭素数18の脂肪酸含量が混合物総質量に対して80質量%以上、かつ、リノール酸及びリノレン酸の合計量が混合物総質量に対して2質量%以下である混合物である。
一般式(A-I)で表される化合物の4級化物と一般式(A-II)で表される化合物の4級化物とを含む組成物を用いる場合、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸を用いることができるが、分子量が小さく4級化のために必要な量を少なくできる塩化メチルが好ましい。その際、液体柔軟剤組成物中における分散安定性を良好にする観点から、各4級化物の質量比が(A-II)の4級化物/(A-I)の4級化物=99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。
上記の4級化反応では、未反応物(すなわち、(A-I)で表される化合物と(A-II)で表される化合物)が残留する。その際、4級化物に含まれるエステル基の加水分解に対する安定性の観点から、4級化物((A-I)の4級化物+(A-II)の4級化物)と未反応物((A-I)で表される化合物+(A-II)で表される化合物)の質量比が4級化物/未反応物=99/1〜70/30となる様に合成することが好ましい。
一般式(A-III)で表される化合物の4級化物と一般式(A-IV)で表される化合物の4級化物と一般式(A-V)で表される化合物の4級化物とを含む組成物を用いる場合、4級化剤として塩化メチルやジメチル硫酸などを用いることができるが、4級化反応の反応性の観点からジメチル硫酸が好ましい。その際、液体柔軟剤組成物中における分散安定性を良好にする観点から、各4級化物の質量比が[(A-IV)+(A-V)]/(A-III)=99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。
上記の4級化反応では、未反応物(すなわち、一般式(A-III)で表される化合物と、一般式(A-IV)で表される化合物と、一般式(A-V)で表される化合物)が残留する。その際、4級化物に含まれるエステル基の加水分解に対する安定性の観点から、4級化物((A-III)の4級化物+(A-IV)の4級化物+(A-V)の4級化物)と未反応物((A-III)で表される化合物+(A-IV)で表される化合物+(A-V)で表される化合物)の質量比が4級化物/未反応物=99/1〜70/30となる様に合成することが好ましい。
一般式(A-VI)で表される化合物の4級化物と一般式(A-VII)で表される化合物の4級化物とを含む組成物を用いる場合、4級化剤として塩化メチルを用いることができる。その際、風合い付与効果を良好にする観点から、各4級化物の質量比が(A-VII)の4級化物/(A-VI)の4級化物=99/1〜50/50となる様に合成することが好ましい。
上記の4級化反応では、未反応物(すなわち、(A-VI)で表される化合物と(A-VII)で表される化合物)が残留する。その際、4級化物に含まれるエステル基の加水分解に対する安定性の観点から、4級化物((A-VI)の4級化物+(A-VII)の4級化物)と未反応物((A-VI)で表される化合物+(A-VII)で表される化合物)の質量比が4級化物/未反応物=99/1〜70/30となる様に合成することが好ましい。
この場合、柔軟剤としての機能をより高める観点から、組成物中における各4級化物の含量は、組成物の総質量に対して、(A-III)で表される化合物の4級化物が5〜98質量%、(A-IV)で表される化合物の4級化物が1〜60質量%、(A-V)で表される化合物の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましい。より好ましくは、組成物の総質量に対して、(A-III)で表される化合物の4級化物が10〜55質量%、(A-IV)で表される化合物の4級化物が30〜60質量%、(A-V)で表される化合物の4級化物が5〜35質量%である。
(B)成分であるアミノ変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の両末端あるいは側鎖にアミノ基を導入してなる化合物である。
好ましいアミノ変性シリコーンは次の一般式(B):
アミノ変性シリコーンは、オイルの形態(シリコーンオイル)であってもよく、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤を乳化剤として用いることで乳化させたエマルジョン(シリコーンエマルジョン)の形態であってもよい。
シリコーンオイルとしては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社から商品名:SF―8417、BY16−849、BY16−892、FZ−3785又はBY16−890で販売されているものや、信越化学工業株式会社から商品名:KF−864、KF−860、KF−880、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−867又はKF−869、KF−861、KF−8010で販売されているものなどがあげられる。
シリコーンエマルジョンとしては、東レ・ダウコーニング株式会社から商品名:SM8904、BY22−079、FZ−4671又はFZ−4672で販売されているものや、信越化学工業株式会社からPolonシリーズとして商品名:PolonMF−14、PolonMF−29、PolonMF−14D、PolonMF−44、PolonMF−14ECやPolonMF−52で販売されているもの、旭化成ワッカーシリコーン株式会社からWACKER FC201で販売されているものなどがあげられる。
尿素とは、化学式:(NH2)2C=Oで表される化合物である。
尿素の複塩としては、HNO3・CO(NH2)2、H3PO4・CO(NH2)2、H2C2O4・2CO(NH2)2、Ca(NO3)2・4CO(NH2)2、CaSO4・4CO(NH2)2、Mg(NO3)2・CO(NH2)2・2H2O、CaSO4・(5〜6)4CO(NH2)2・2H2O等があげられる。これらの中では尿素が特に好ましい。
尿素誘導体とは、下記一般式(C):
で表される化合物である。具体例としては、1,3−ジメチル尿素、N−(2−ヒドロキシエチル)尿素などが挙げられる。中でも1,3−ジメチル尿素が好ましい。
(C)成分としては尿素が特に好ましい。
液体柔軟剤組成物の保存時に生じる香り立ち及び香りの質の劣化とは、(A)成分及び(B)成分が高温で分解するために生ずる現象であり、(A)成分と(B)成分のいずれもが関与していると考えられる。香り立ち及び香りの質の劣化には(A)成分と(B)成分のいずれもが関与しているが、(A)成分の関与がより大きいと考えられる。
(L)成分は、被洗物の風合い低下及び臭気の発生(特に、低浴比での洗濯後に乾燥機を使用した場合に起こる被洗物の風合い低下及び臭気の発生)を改善するために配合される。(L)成分は、前記の改善効果に加え、液体柔軟剤組成物の保存後における粘度上昇を更に抑制し、使用性を高めるために配合することもできる。
本発明において用いるトレハロースは、2分子のグルコースが1,1結合した非還元性の二糖である。α,α型構造のトレハロース(α−D−グルコピラノシルα−D−グルコピラノシド)、α,β型(ネオトレハロース)、β,β型(イソトレハロース)の3種の異性体が存在している。本発明においてはいずれの型を用いてもよく、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、特にα,α型が好ましい。また、トレハロースは市販品を用いることができ、市販品としては、トレハ((株)林原社製)等が挙げられる。
本発明の液体柔軟剤組成物において、(A)成分と(B)成分との和に対する(L)成分の質量比は、特に限定されるものではないが、(L)/((A)+(B))=0.002〜0.50が好ましく、より好ましくは、0.03〜0.25である。(A)成分と(B)成分との和に対する(L)成分の質量比がこのような範囲内にあると、上記の配合効果に加え、保存後の液体柔軟剤組成物の粘度安定性をより改善することができる。
(M)成分は、被洗物へ良好な防臭性を付与する(不快臭発生菌の被洗物での繁殖抑制。特に、低浴比での洗濯後に乾燥機を使用した場合に起こる被洗物の臭気発生の抑制)ために配合される。
(M)成分は、ビグアニド系抗菌剤及びN,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミンからなる群より選ばれる1種以上の抗菌剤である。
−[R11−NH−C(NH)−NH−C(NH)−NH]n−n・HY (M−1)
(式中、R11は炭素数2〜8のアルキレン基であり、nは2〜14であり、HYは有機酸又は無機酸である。)で表される化合物が好ましい。
R11は、好ましくは炭素数4〜8のアルキレン基であり、特に好ましくはヘキサメチレン基である。
nは、好ましくは10〜14であり、より好ましくは11〜13であり、特に好ましくは12である。
HYは、好ましくは塩酸、グルコン酸又は酢酸であり、特に好ましくは塩酸である。
具体例としては、一般式(M−1)においてR11がヘキサメチレン基であり、nが12であり、HYが塩酸である化合物(ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩、商品名:Proxel IB(登録商標)(ロンザ社))が挙げられる。
を有する塩酸クロロヘキシジン(1,1'-Hexamethylene bis [5-(4-chlorophenyl)biguanide] dihydrochloride)が挙げられる。
ビグアニド系抗菌剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
R12−N[(CH2)n−NH2]2 (M−2)
(式中、R12は、炭素数8〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の数である。)で表される化合物(N,N−ビス(3−アミノアルキル)アルキルアミン)を用いることもできる。
一般式(M−2)中、R12は、直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよいが、直鎖であることが好ましい。R12が直鎖であると、被洗物の防臭性をより高めることができる。
R12の炭素数は、8〜18であり、好ましくは8〜14であり、より好ましくは12である。R12の炭素数が8以上であると優れた抗菌作用を発揮することができる。R12の炭素数が14以下であると、水溶性低下に起因する柔軟剤組成物への配合性低下を回避することができる。
一般式(M−2)中、nは1〜4、好ましくは2〜4であり、より好ましくは3である。nが1〜4であると優れた抗菌作用を発揮することができる。
N,N−ビス(3−アミノメチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノメチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノメチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノメチル)アルキルアミン;
N,N−ビス(3−アミノエチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノエチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノエチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノエチル)アルキルアミン;
N,N−ビス(3−アミノプロピル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンや;
N,N−ビス(3−アミノブチル)オクチルアミン、N,N−ビス(3−アミノブチル)デシルアミン、N,N−ビス(3−アミノブチル)ドデシルアミン等のN,N−ビス(3−アミノブチル)アルキルアミン等が挙げられる。
なかでも、N,N−ビス(3−アミノプロピル)アルキルアミンが好ましく、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミンがより好ましい。
一般式(M−2)で表される化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
(N)成分は、(L)成分(トレハロース)で酸化抑制できなかった臭気を包摂することで、液体柔軟剤組成物の消臭性及び防臭性付与効果をより高めて、被洗物の消臭性及び防臭性(特に、皮脂酸化臭の消臭性及び防臭性)をより高めるために配合される。
高度分岐環状デキストリンとは、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から10000の範囲にあるグルカンをいう。ここで、内分岐環状構造部分とは、α−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状構造部分をいう。外分岐構造部分とは、該内分岐環状構造部分に結合した非環状構造部分をいう。
高度分岐環状デキストリンは、上記の通り特定の構造を有し、かつ重合度(分子量)が大きいものであり、α−シクロデキストリン(n=6)、β−シクロデキストリン(n=7)、γ−シクロデキストリン(n=8)などのグルコースが6〜8個結合した一般的なシクロデキストリンとは異なる物質である。
(N)成分の高度分岐環状デキストリンの具体的としては、特開平8−134104号公報に記載の、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する、重合度が50から10000の範囲にあるグルカンが挙げられる。本明細書において、高度分岐環状デキストリンは、特開平8−134104号公報の記載を参酌して理解され得る。
より具体的には、分子量が3万から100万程度であり、分子内に10〜100個程度のグルコースで構成された環状構造(内分岐環状構造部分)を1つ有し、さらにその環状構造部分に多数の非環状のグルカン鎖(外分岐構造部分)が結合した、重量平均重合度2500程度のデキストリンが挙げられる。
高度分岐環状デキストリンにおけるグルコースの重合度は、例えば、50〜5000の範囲にある。
高度分岐環状デキストリンの内分岐環状構造部分におけるグルコースの重合度は、例えば、10〜100の範囲である。
高度分岐環状デキストリンの外分岐構造部分におけるグルコースの重合度は、例えば、40以上である。外分岐構造部分を構成する各単位鎖におけるグルコースの重合度は、平均で10〜20である。
pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩や、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
使用性の観点からは粘度の下限は特に制限されない。
本発明における液体柔軟剤組成物の粘度とは、B型粘度計(例えば、ブルックフィールド社のアナログ粘度計T)を用いて25℃にて測定される値をいう。
(D)成分は、本発明の液体柔軟剤組成物の保存安定性をより向上させるために配合される。
(D)成分とは、一級又は二級アルコールにアルキレンオキシドを付加することにより得られる非イオン界面活性剤である。具体的には、炭素数が8〜20、好ましくは10〜14の分岐アルキル基または分岐アルケニル基を有する一級又は二級アルコールに、アルキレンオキシドを平均で5〜100モル付加させてなる非イオン界面活性剤である。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシドを単独で使用するのが好ましいが、エチレンオキシドとともにプロピレンオキシドを付加してもよい。両者を付加させる場合、付加する順序はいずれが先であってもよい。
アルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは10〜80モルであり、特に好ましくは20〜60モルである。また、プロピレンオキシドをエチレンオキシドとともに付加する場合、プロピレンオキシドの平均付加モル数は1〜5モルとすることができ、好ましくは1〜3モルである。
(D)成分の具体例としては、一級イソトリデシルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均60モル付加したもの、一級イソトリデシルアルコールにエチレンオキシド(EO)を平均40モル付加したものや、アルキル基炭素数10〜14の直鎖型第2級アルコールにEOを平均50モル付加したもの等が挙げられる。
(D)成分は、例えば、プロピレンあるいはブチレンを原料とし、そのn量体(プロピレンの場合は3〜6量体、ブチレンの場合は2〜4量体など)を調製した後、オキソ反応によりアルデヒドとし、水添して得た一級又は二級アルコールに、当業者に知られた通常の方法で酸化アルキレンを付加することにより、調製することができる。
(D)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.1質量%〜15質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%、最も好ましくは1.0質量%〜7質量%である。0.1質量%以上であると、液体柔軟剤組成物の凍結に対する安定性を向上させることができる。15質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の高温保存時の安定性を向上させることができる。
(E)成分は、液体柔軟剤組成物への香りつけ、更には同組成物による処理後の衣類への香りつけのために配合される。
(E)成分としては当該技術分野で汎用の香料を使用可能であり特に限定されないが、使用できる香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されている。
本発明では(C)成分を配合することで液体柔軟剤組成物の保存時の香り立ち及び香りの質の劣化が十分に抑制されているので、(E)成分による香り付け効果はより高いものとなる。
(E)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.1〜5質量%である。
(F)成分:溶剤
(F)成分は、液体柔軟剤組成物を長期で保存する際の粘度を安定化するために配合される。
(F)成分は、炭素数1〜4のアルコール、グリコールエーテル系溶剤及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水性溶剤である。具体例としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(X):
R−O−(C2H4O)y−(C3H6O)z−H (X)
(式中、Rは、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基であり、yおよびzは平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5、zは0〜5、好ましくは0〜2の数を示す。)
で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分があげられる。
好ましい例としてはエチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、低温での粘度安定化の観点から、グリセリンが特に好ましい。
(F)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0〜10質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。質量0.1%以上であると、溶剤としての機能を効果的に発揮することができる。10質量%以下であると、効果的効率的に安定性を確保することができる。
前述の(M)成分(抗菌剤)以外の防腐剤を(G)成分として配合することができる。
防腐剤は、液体柔軟剤組成物の長期保存中の防腐性を保つために配合される。
防腐剤としては当該技術分野で知られているものを使用可能であり特に限定されない。具体的は、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、アルコール系の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ヨウ素系化合物などが挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや、それらの混合物があげられる。より好ましい防腐剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、さらに好ましくは約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23質量%の2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。
ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどがあげられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用できる。このうち1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。複数種類のベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物を用いる場合、それらを任意の混合比で使用することができる。
ヨウ素系化合物の例としては、3−ヨード−2−プロピニルN−ブチルカルバマートがあげられる。
安息香酸類の例としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等を挙げることができる。
防腐剤の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.0001〜1質量%である。0.0001質量%以上であると防腐剤としての機能を発揮することができる。1質量%以下であると、配合過多による液体柔軟剤組成物の保存安定性の低下を抑制することができる。
無機又は有機の水溶性塩類は、組成物の粘度をコントロールする目的で用いることができる。無機又は有機の水溶性塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの他、硫酸又は硝酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、p−トルエンスルホン酸、グリコール酸、乳酸などの有機酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。好ましくは、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウムである。無機又は有機の水溶性塩類の配合量は、組成物全量に対し0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、より好ましくは0.05〜1質量%である。無機又は有機の水溶性塩類の添加は組成物製造のどの工程で入れてもよい。
前述の(L)成分(トレハロース)以外の酸化防止剤を(I)成分として配合することができる。
酸化防止剤は、液体柔軟剤組成物の香気安定性や色調安定性をより向上させるために配合される。
酸化防止剤としては、当該技術分野で知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、特にジブチルヒドロキシトルエン、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピルとクエン酸との混合物、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖エステル(C8〜C22)、例えば没食子酸ドデシル、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物、クエン酸及び/またはクエン酸イソプロピル、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸/ナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類等が挙げられる。これらのなかでは、液体柔軟剤組成物の保存安定性の向上の観点から、BHT、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物が好ましい。
酸化防止剤の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.01〜1質量%である。0.01質量%以上であると、酸化防止剤としての機能を発揮することができる。1質量%以下であると、配合過多による液体柔軟剤組成物の保存安定性の低下を抑制することができる。
染料としては当該技術分野で知られているものを使用可能であり特に限定されない。配合の容易さから水溶性染料が好ましく、中でも酸性染料、直接染料から選ばれる水溶性染料の1種又は2種以上であることがより好ましい。添加できる染料の具体例は、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)等に記載されている。
染料の配合量は、液体柔軟剤組成物に対して、質量基準で好ましくは0.01〜50ppm、より好ましくは0.1〜30ppmである。このような配合量とすることにより、液体柔軟剤組成物に着色された色が非常に薄くなるのを防止でき、着色効果を充分なものとすることができる一方で、液体柔軟剤組成物に着色された色が濃くなりすぎるのを防止することができる。
その他の添加剤として、前記の化合物以外に、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、ポリスチレンエマルジョンなどの乳濁剤、不透明剤、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、抗菌剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS−X)などの蛍光増白剤、染料固定剤、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなどの退色防止剤、染み抜き剤、繊維表面改質剤としてセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ケラチナーゼなどの酵素、抑泡剤などを配合することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、液体柔軟剤組成物の製造に一般的に用いられている種々の方法を用いて製造することができるが、特に特開平2−68137号公報、特開平10−237762号公報、特開平5−310660号公報、特開平5−310661号公報、特開平5−310662号公報に記載されている方法が好ましい。
具体的には、
1)本発明の(A)成分、(B)成分(オイルの場合)、(D)成分、(E)成分の油溶性成分をプレミックスしてから油相を作成し、この油相に、水に溶かした(C)成分、その他水相成分からなる混合物の一部を添加するか、あるいは水相の一部に該油相を添加して、カチオン界面活性剤の液晶相を形成させ、次いで該液晶相と残りの水相とを混合して液晶相を転相させる方法、又は
2)上記1)の油相と水相とを一括で混合し、乳化、分散する方法
などにより製造することができる。
また(B)成分がエマルジョンの場合、(B)成分は製造過程の最後に配合しても良い。
その他の任意成分は、水溶性の高いものは水相、水溶性の低いものは油相に入れることが好ましい。粘度コントロール剤((H)成分)は、製造過程の任意のタイミングで複数回に分けて配合してもよい。
また、(M)成分を用いる場合、水溶性の(M)成分は水相あるいは製造の最後に配合し、油溶性の(M)成分は油相に配合することが好ましい。
(N)成分は製造の最後に配合しても良い。
製造の際、混合装置の攪拌力及び剪断力は、得られる液体柔軟剤組成物の油相の平均粒径が、好ましくは0.01μm〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.1〜1μmとなるように設定することが好ましい。このような範囲にあると、油相の分散安定性が良好となる。
本発明の液体柔軟剤組成物の使用方法に特に制限はなく、一般の液体柔軟剤組成物と同様の方法で使用することができる。例えば、洗濯のすすぎの段階ですすぎ水へ本発明の液体柔軟剤組成物を溶解させて被洗物を柔軟処理する方法や、本発明の液体柔軟剤組成物をたらいのような容器中の水に溶解させ、更に被洗物を入れて浸漬処理する方法がある。
本発明の液体柔軟剤組成物が希釈して使用される場合、浴比(被洗物に対する液体柔軟剤組成物の質量比)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。具体的には、全使用水量に対して、(A)成分の濃度が5ppm〜1000ppmとなるような量で使用するのが好ましく、10ppm〜300ppmとなるような量で使用するのがさらに好ましい。
カチオン界面活性剤((A)成分)
カチオン界面活性剤として、下記(A−1)及び(A−2)を合成した。
(A−1)
特開2003−12471号公報の実施例4に記載の手順に従って合成したカチオン性界面活性剤。
(A−1)は、一般式(A−III)、(A−IV)及び(A−V)で表される各化合物(各式中、R1は炭素数15又は17のアルキル基及びアルケニル基であり、不飽和部分のシス体/トランス体=75/25(質量比)である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物であった。
特開2002−167366号公報の実施例1に記載の手順に従って合成したカチオン性界面活性剤。
(A−2)は、(A−III)、(A−IV)及び(A−V)で表される各化合物(各式中、R1は炭素数15又は17のアルキル基及びアルケニル基であり、不飽和部分のシス体/トランス体=75/25(質量比)である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物であった。
アミノ変性シリコーンとして、下記の(B−1)〜(B−6)を入手した。
(B−1)
東レダウコーニング(株)より商品名:SM8904として入手した、末端に−H基及び/又は−OH基を有するアミノ変性シリコーンを界面活性剤で乳化重合してなるエマルジョン。
信越化学工業(株)より商品名:PlonMF−52として入手した、アミノ変性シリコーンのエマルジョン。
旭化成ワッカーシリコーン(株)より商品名:WACKER FC201として入手した、アミノ変性シリコーンのエマルジョン。
信越化学工業(株)より商品名:KF−880として入手した、側鎖変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度650mm2/s、アミノ当量1800g/mol)
信越化学工業(株)より商品名:KF−864として入手した、側鎖変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度1700mm2/s、アミノ当量1800g/mol)
信越化学工業(株)より商品名:KF−8010として入手した、両末端変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度12mm2/s、アミノ当量430g/mol)
(B−7)
特開2005−187987号公報の実施例2の(B−2)として記載のポリエーテル変性シリコーン。
尿素及び尿素誘導体として、下記の(C−1)及び(C−2)を入手した。
純正化学(株)製の商品名:尿素(特級)として入手した尿素。尿素は化学式:(NH2)2C=Oで表される化合物であり、本発明の(C)成分である尿素に該当するものである。
東京化成工業(株)製の商品名:1、3−ジメチル尿素として入手したジメチル尿素。ジメチル尿素は、一般式(C)(式中、Raはメチル基であり、Rb及びRcは水素原子であり、Rdはメチル基である)で表される化合物であり、本発明の(C)成分である尿素誘導体に該当するものである。
非イオン活性剤として、下記の(D−1)及び(D−2)を入手した。
ライオン(株)より商品名:TA600−75として入手した、1級イソトリデシルアルコール(炭素数:13)のエチレンオキシド(以下、EO)60モル付加物
ライオン(株)より商品名:レオコールTDA−400−75として入手した、1級イソトリデシルアルコールのエチレンオキシド(以下、EO)40モル付加物
後述の表2に示す組成を有する実施例1〜25及び比較例1〜4の液体柔軟剤組成物を以下の手順にしたがって調製した。表2中、(A)〜(I)成分の数値の単位は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する質量%であり、(J)成分の数値の単位は、液体柔軟剤組成物に対するppm(質量基準)である。
液体柔軟剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分及び(I)成分を混合攪拌して、油相混合物を得た。他方、(C)成分及び(J)成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物と(B)成分及び(F)成分、(H)成分、及び塩酸の合計質量を差し引いた残部に相当するものであった。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。その後、(H)成分を添加し、その後、(B)成分、(F)成分を添加し、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
液体柔軟剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分及び(I)成分を混合攪拌して、油相混合物を得た。他方、(C)成分及び(J)成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物と(F)成分及び(H)成分の合計質量を差し引いた残部に相当するものであった。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。その後、(F)成分及び(H)成分を添加し、その後、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
1.評価用布の前処理方法
市販の綿肌シャツ(BVD製)を市販洗剤「トップ」(ライオン社製)により二槽式洗濯機(三菱電機製CW−C30A1−H)を用いて3回前処理を行なった(洗剤標準使用量:浴比30倍。45℃の水道水。10分間の洗浄後、10分間の注水すすぎ2回)。
前処理洗浄した綿肌シャツ1.5kgを、二槽式洗濯機(三菱電機製CW−C30A1−H)を用いて、市販洗剤「トップ」(ライオン社製)で10分間洗浄した(標準使用量:浴比20倍。標準コース。25℃の水道水使用)。洗浄工程後、1分間の脱水を行った。脱水工程後、はじめに3分間のすすぎを行い、続く2回目のすすぎの際に液体柔軟剤組成物を投入して3分間の柔軟処理を行った(液体柔軟剤組成物の使用量:10mL。浴比20倍。25℃の水道水使用)。柔軟処理後、20℃、45%RHの恒温恒湿条件下で綿肌シャツ20時間乾燥させ、下記に示す評価試験に供した。
柔軟剤組成物の柔軟性を、処理後の被洗物の滑らかさを指標に評価した。具体的には、各柔軟剤組成物での処理により綿肌シャツへもたらされた滑らかさを、市販柔軟剤「ふんわりソフラン」(ライオン社製)を用いたこと以外は同条件で処理した綿肌シャツを対照として官能一対比較を行った。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:対照よりも非常に滑らか
4:対照よりもかなり滑らか
3:対照よりもやや滑らか
2:対照と同等
1:対照よりも滑らかでない
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、50℃で4週間保存した後に、その香り立ちを評価した。対照として、保存時の温度が5℃であったことを以外は同条件で保存したものを用いた。なお、保存後の対照の香り立ち及び香りの質は、保存前(調製直後)の香り立ち及び香りの質と同じ(不変)であった。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:香り立ちが良く、香りの質が対照と比べて同等
4:香り立ちが良く、香りの質は対照と比べてごくわずかな違いが認められるが、異臭は感じられない
3:香り立ちが良いが、対照と比べてわずかに異臭が感じられる
2:香り立ちが若干悪く、対照と比べて香りの質にかなり違いがあり、異臭が感じられる1:香り立ちが悪く、対照と比べて香りの質に非常に違いがある
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、50℃で2週間保存した後に、その黄変色度合いを評価した。対照として、保存時の温度が5℃であったことを以外は同条件で保存したものを用いた。なお、保存後の対照の外観は、保存前(調製直後)の外観と同じ(不変)であった。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:対照と比べて同等
4:対照と比べてごくわずかに黄色く変化
3:対照と比べてわずかに黄色く変化
2:対照と比べてかなり黄色く変化
1:対照と比べて非常に黄色く変化
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、40℃で6ヶ月間保存した後に、その粘度及び流動性を外観より評価した。対照として、保存時の温度が室温であったことを以外は同条件で保存したものを用いた。なお、保存後の対照の粘度及び流動性は、保存前(調製直後)の粘度及び流動性と同じ(不変)であった。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー5人により行った。
3:対照と比較して粘度及び流動性の双方において変化がほとんど認められない
2:対照と比較して粘度の上昇が認められるが、流動性は充分にある
1:対照と比較して粘度が著しく上昇し、あまり流動性がない
カチオン界面活性剤((A)成分)
カチオン界面活性剤として、下記(A−1)及び(A−2)を合成した。
(A−1)
特開2003−12471号公報の実施例4に記載の手順に従って合成したカチオン性界面活性剤。
(A−1)は、一般式(A−III)、(A−IV)及び(A−V)で表される各化合物(各式中、R1は炭素数15又は17のアルキル基及びアルケニル基であり、不飽和部分のシス体/トランス体=75/25(質量比)である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物であった。
特開2002−167366号公報の実施例1に記載の手順に従って合成したカチオン性界面活性剤。
(A−2)は、(A−III)、(A−IV)及び(A−V)で表される各化合物(各式中、R1は炭素数15又は17のアルキル基及びアルケニル基であり、不飽和部分のシス体/トランス体=75/25(質量比)である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物であった。
アミノ変性シリコーンとして、下記の(B−1)〜(B−6)を入手した。
(B−1)
東レダウコーニング(株)より商品名:SM8904として入手した、末端に−H基及び/又は−OH基を有するアミノ変性シリコーンを界面活性剤で乳化重合してなるエマルジョン。
信越化学工業(株)より商品名:PlonMF−52として入手した、アミノ変性シリコーンのエマルジョン。
旭化成ワッカーシリコーン(株)より商品名:WACKER FC201として入手した、アミノ変性シリコーンのエマルジョン。
信越化学工業(株)より商品名:KF−880として入手した、側鎖変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度650mm2/s、アミノ当量1800g/mol)
信越化学工業(株)より商品名:KF−864として入手した、側鎖変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度1700mm2/s、アミノ当量1800g/mol)
信越化学工業(株)より商品名:KF−8010として入手した、両末端変性タイプのアミノ変性シリコーンのオイル。(25℃における動粘度12mm2/s、アミノ当量430g/mol)
(B−7)
特開2005−187987号公報の実施例2の(B−2)として記載のポリエーテル変性シリコーン。
尿素及び尿素誘導体として、下記の(C−1)及び(C−2)を入手した。
純正化学(株)製の商品名:尿素(特級)として入手した尿素。尿素は化学式:(NH2)2C=Oで表される化合物であり、本発明の(C)成分である尿素に該当するものである。
東京化成工業(株)製の商品名:1、3−ジメチル尿素として入手したジメチル尿素。ジメチル尿素は、一般式(C)(式中、Raはメチル基であり、Rb及びRcは水素原子であり、Rdはメチル基である)で表される化合物であり、本発明の(C)成分である尿素誘導体に該当するものである。
非イオン活性剤として、下記の(D−1)及び(D−2)を入手した。
ライオン(株)より商品名:TA600−75として入手した、1級イソトリデシルアルコール(炭素数:13)のエチレンオキシド(以下、EO)60モル付加物
ライオン(株)より商品名:レオコールTDA−400−75として入手した、1級イソトリデシルアルコールのエチレンオキシド(以下、EO)40モル付加物
トレハロース((L)成分)
(L)トレハロース(株式会社林原社製)
抗菌剤((M)成分)
(M−1)
ロンザ社より商品名:Proxel IB(登録商標)として入手した、一般式(M−1)においてR11がヘキサメチレン基であり、nが12であり、HYが塩酸である化合物。
(M−2)
ライオンアクゾ社より商品名:トリアミンY12Dとして入手したN,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン(一般式(M−2)において、R12がドデシル基(炭素数12)であり、nが3である化合物)
高度分岐環状デキストリン((N)成分)
(N−1)
クラスターデキストリン(登録商標)(グリコ栄養食品株式会社製)
クラスターデキストリン(登録商標)の主成分は、分子量が3万から100万程度であり、分子内に10〜100個程度のグルコースで構成された環状構造(内分岐環状構造部分)を1つ有し、さらにその環状構造部分に多数の非環状のグルカン鎖(外分岐構造部分)が結合した、重量平均重合度2500程度のデキストリンであった。
後述の表4に示す組成を有する実施例26〜55及び比較例5〜8の液体柔軟剤組成物を以下の手順にしたがって調製した。表4中、(A)〜(N)成分の数値の単位は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する質量%であり、(J)成分の数値の単位は、液体柔軟剤組成物に対するppm(質量基準)である。
液体柔軟剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分及び(I)成分を混合攪拌して、油相混合物を得た。他方、(C)成分、(J)成分及び必要に応じて(L)成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、900gから油相混合物と(B)成分及び(F)成分、(H)成分、(M)成分、(N)成分及び塩酸の合計質量を差し引いた残部に相当するものであった。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。その後、(H)成分を添加し、その後、(B)成分、(F)成分を添加し、必要に応じて、(M)成分、(N)成分を添加し、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
液体柔軟剤組成物は、内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により調製した。まず、(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分及び(I)成分を混合攪拌して、油相混合物を得た。他方、(C)成分、(J)成分及び必要に応じて(L)成分をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、950gから油相混合物と(F)成分及び(H)成分の合計質量を差し引いた残部に相当するものであった。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2回に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,000rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。その後、(F)成分及び(H)成分を添加し、その後、必要に応じて、(M)成分、(N)成分を添加し、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
1.評価用布の前処理方法
市販の綿肌シャツ(BVD製)を市販洗剤「トップ」(ライオン社製)により二槽式洗濯機(三菱電機製CW−C30A1−H)を用いて3回前処理を行なった(洗剤標準使用量:浴比30倍。45℃の水道水。10分間の洗浄後、10分間の注水すすぎ2回)。
前処理洗浄した綿肌シャツ1.5kgを、二槽式洗濯機(三菱電機製CW−C30A1−H)を用いて、市販洗剤「トップ」(ライオン社製)で10分間洗浄した(標準使用量:浴比20倍。標準コース。25℃の水道水使用)。洗浄工程後、1分間の脱水を行った。脱水工程後、はじめに3分間のすすぎを行い、続く2回目のすすぎの際に液体柔軟剤組成物を投入して3分間の柔軟処理を行った(液体柔軟剤組成物の使用量:10mL。浴比20倍。25℃の水道水使用)。柔軟処理後、20℃、45%RHの恒温恒湿条件下で綿肌シャツ20時間乾燥させ、下記に示す評価試験に供した。
柔軟剤組成物の柔軟性を、処理後の被洗物の滑らかさを指標に評価した。具体的には、各柔軟剤組成物での処理により綿肌シャツへもたらされた滑らかさを、市販柔軟剤「ふんわりソフラン」(ライオン社製)を用いたこと以外は同条件で処理した綿肌シャツを対照として官能一対比較を行った。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:対照よりも非常に滑らか
4:対照よりもかなり滑らか
3:対照よりもやや滑らか
2:対照と同等
1:対照よりも滑らかでない
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、50℃で4週間保存した後に、その香り立ちを評価した。対照として、保存時の温度が5℃であったことを以外は同条件で保存したものを用いた。なお、保存後の対照の香り立ち及び香りの質は、保存前(調製直後)の香り立ち及び香りの質と同じ(不変)であった。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:香り立ちが良く、香りの質が対照と比べて同等
4:香り立ちが良く、香りの質は対照と比べてごくわずかな違いが認められるが、異臭は感じられない
3:香り立ちが良いが、対照と比べてわずかに異臭が感じられる
2:香り立ちが若干悪く、対照と比べて香りの質にかなり違いがあり、異臭が感じられる1:香り立ちが悪く、対照と比べて香りの質に非常に違いがある
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、50℃で2週間保存した後に、その黄変色度合いを評価した。対照として、保存時の温度が5℃であったことを以外は同条件で保存したものを用いた。なお、保存後の対照の外観は、保存前(調製直後)の外観と同じ(不変)であった。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
5:対照と比べて同等
4:対照と比べてごくわずかに黄色く変化
3:対照と比べてわずかに黄色く変化
2:対照と比べてかなり黄色く変化
1:対照と比べて非常に黄色く変化
各液体柔軟剤組成物100mLを軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)へ入れて密栓して、40℃で4ヶ月間保存した後に、液体柔軟剤組成物の粘度上昇と計量キャップに計量する際の液体柔軟剤組成物の注ぎやすさについて評価した。
評価は、下記の評価基準に従い、専門パネラー10人により行った。
3: 問題なく計量できる
2: 粘度上昇はみられるが、問題なく計量できる
1: 粘度上昇がみられ、計量しにくい又は計量できない
1.着用後の洗浄処理
市販の綿肌シャツ(BVD製)を9時間着用後、ドラム式洗濯機(東芝製TW-4000VFL)を用いてお任せコース/設定にて洗濯をした(使用洗剤「トップNANOX」(ライオン社製)、洗浄15分、すすぎ1回、脱水5分、被洗物1.5kg)。すすぎ時に各液体柔軟剤組成物を自動投入口より投入した。洗剤使用量は10mL、液体柔軟剤組成物の使用量は5.0mLであった。洗濯後、そのままお任せ設定にて綿肌シャツを乾燥させた。
この着用と洗濯(柔軟剤処理)と乾燥とからなるサイクルを、同条件で5回繰り返した。5回目のサイクル実施後の綿肌シャツを試験布として供した。
試験布の胸部の皮脂のニオイの評価を、下記の6段階臭気強度の基準に従い、専門パネラー10名により行った。
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽にわかるニオイ
2点:弱いニオイ
1点:何のニオイであるかわからない弱いニオイ(閾値)
0点:無臭
1.着用後の洗浄処理
上記の防臭性評価1の終了後の綿肌シャツを、防臭性評価1の欄に記載の着用と洗濯の各工程に更に付した。洗濯工程後、綿肌シャツをビニール袋に入れ30℃で12時間放置して、防臭性評価用の試験布とした。
試験布の胸部の皮脂のニオイの評価を、下記の6段階臭気強度の基準に従い、専門パネラー10名により行った。
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽にわかるニオイ
2点:弱いニオイ
1点:何のニオイであるかわからない弱いニオイ(閾値)
0点:無臭
Claims (8)
- (A)炭素数10〜24の炭化水素基を分子内に1個以上含有するアミン化合物、その中和物及びその4級化物からなる群より選ばれる1種以上のカチオン界面活性剤であって、 該炭化水素基は、エステル基、エーテル基及びアミド基からなる群より選ばれる1種以上の基により分断されていてもよい、カチオン界面活性剤、
(B)アミノ変性シリコーン、及び
(C)尿素、その複塩、及び、一般式(C):
(式中、Raは、メチル基、エチル基又は炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基であり、Rb、Rc及びRdは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基である。)で表される尿素誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物
を含む液体柔軟剤組成物であって、
[(A)の質量+(B)の質量]/(C)の質量=1〜40である
ことを特徴とする液体柔軟剤組成物。 - [(A)の質量+(B)の質量]/(C)の質量=1〜5である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
- (B)が、末端に−H基及び/又は−OH基を有するアミノ変性シリコーンを界面活性剤で乳化重合してなるエマルジョンである、請求項1〜3のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- (C)が、尿素又はジメチル尿素である、請求項1〜4のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に、(L)トレハロースを含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に、(N)高度分岐環状デキストリンを含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に、(M)ビグアニド系抗菌剤及び下記一般式(M−2):
R12−N[(CH2)n−NH2]2 (M−2)
(式中、R12は、炭素数8〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の数である。)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上の抗菌剤を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
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