JP2004131895A - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】(A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料、及び(D)酸化防止剤を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50であることを特徴とする液体柔軟剤組成物。
【効果】本発明によれば、シリコーン又はそれらの混合物とカチオン性を有する高分子を特定の比率で併用し、更に染料及び酸化防止剤を併用することで、各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与すると共に、光などによる色調安定性の良好な液体柔軟剤が得られる。更にノニオン性界面活性剤と特定の水溶性溶剤を併用することで良好な保存安定性が得られ、シリコーンとしてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることで、透明感の高い外観を有し、容器などへの固着物が発生しない液体柔軟剤が得られ、更に消泡剤を添加することで計量性が良好となる。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料などの繊維製品に使用する液体柔軟剤に関する。特に、本発明は各種繊維製品や衣料などに優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能であり、光などによる退色がない、シリコーン主体の液体柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洗濯後のすすぎ時に添加し、繊維製品に柔軟性を付与することを目的として、様々な4級アンモニウム塩を主成分として含む柔軟剤が用いられている。4級アンモニウム塩としては、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩が一般に使用されている。しかしながら、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩を主成分とする柔軟剤は、綿製品に対しては良好な柔軟性付与効果が得られるものの、ぬめり感が生じたり、条件によってはポリエステルなどの化学繊維製品への柔軟効果が小さく、また、各種繊維製品への滑らかさやドレープ性を付与する効果も小さい。
【0003】
一方、シリコーン系化合物はジ長鎖型の4級アンモニウム塩と異なり繊維製品、特に化学繊維に対し特有の柔軟性、しなやかさ、滑らかさを付与することが知られている。しかし、シリコーンは水浴中での仕上処理では繊維への吸着性に乏しく、十分な効果を得るためには、高濃度浴中から処理しなければならない。このような欠点を改善すべく、本発明者らは、先に特開2000−154476号公報に記載のように、シリコーンを水浴中から効率的に繊維へ吸着させる手段として、少量のカチオン界面活性剤との組合せを用いた、オシャレ着用の仕上げ剤組成物を提案した。しかしながら、この仕上げ剤組成物は、オシャレ着用のノニオン系洗剤の後に使用すると優れた性能を発揮するが、通常の洗濯に使用されるアニオン系の洗剤の後に用いると、すすぎ浴中に残留するアニオン活性剤の影響を受けやすく、性能が低下するという問題があった。
【0004】
本問題を解決する方法として本発明者らは特願2002−268927号に記載の如くシリコーン化合物とカチオン性を有する高分子化合物とを特定の割合で併用することにより、優れた風合いを与える液体柔軟剤組成物を提案した。
【0005】
また、特開平10−183472号公報には、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とした、水不溶性・非硬化シリコーンなどを含む衣料用仕上げ剤組成物が開示されている。更に、特開2000−129577号公報及び特開2000−129578号公報には、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とし、シリコーン化合物及び非イオン性界面活性剤を含む繊維製品用処理剤組成物が開示されている。しかしながら、これらの組成物を用いて繊維製品を処理すると、剛性値を高めることになり、柔軟性を求める柔軟剤としては好ましくない。
【0006】
更に、特開2000−239970号公報では、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とし、アミノ変性シリコーンを含む繊維製品処理剤が開示されている。しかし、この組成物を用いて繊維製品を処理すると、剛性値を高めるため柔軟剤として好ましくないだけでなく、保管条件などによっては、アミノ変性シリコーンにより繊維製品が黄変することがあった。
【0007】
一方、近年では、省資源化、省廃棄物化を目的として、簡易廃棄型の詰替え容器が登場し、本体容器の内容液を使い終わると詰替え容器の内容液を本体容器に詰替えて使用するようになった。実際の消費者の行動パターンを観察すると、使い終わった時ではなく、まだ内容液が残っている段階で詰替えを行っていることが明らかとなった。本行動パターンにより、市販の液体柔軟剤に用いられている不透明容器では、内容液の残量が見難いために詰替えの時期が判りづらいといった問題や、内容液がどこまで入っているかが判りづらいことから詰替え時に液を溢れさせてしまうといった問題が生じている。かかる問題を解決するために、透明な本体容器や一部に透明なスリットが入った本体容器を用いて、内容液の残量を見やすくすることが要望されており、更に、内容液が着色されていると、残量の把握が一層正確にできる。しかしながら、一部もしくは全体が透明なボトルに、着色された液体柔軟剤が充填されると、保管条件などによっては光などによる退色が起こるという問題がある。
【0008】
また、通常液体柔軟剤は容器に付随した透明又は半透明の計量キャップを用いて計量されるが、内容液を注いだ時に液面が見にくいと、計量キャップの目盛り線による計量がしづらくなるという問題があった。例えば、柔軟剤組成物の保存安定性を高める目的で、ノニオン性界面活性剤が多く使用されると、液が泡立ち易くなり、液面に多くの泡が絡むことにより液面が見づらくなり、計量性が低下することがあった。
【0009】
更に、ジ長鎖型4級アンモニウム塩を主成分とする液体柔軟剤の場合、実際の家庭で使用されるように、計量キャップによる計量を長期間にわたって繰り返すと、計量キャップやボトル本体のキャップ接合部に、内容液が乾燥して固化した固着物ができ徐々に大きくなるため、計量しにくくなったり、キャップの開け閉めがしづらくなったり、見た目が悪くなったりするという問題があった。そして、この様な固着物は、電気洗濯機に内蔵された柔軟剤投入口にも発生し、除去するのが困難になるなど問題となっていた。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−154476号公報
【特許文献2】
特開平10−183472号公報
【特許文献3】
特願2002−268927号
【特許文献4】
特開2000−129577号公報
【特許文献5】
特開2000−239970号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能な上、透明部位のある容器に充填されても光などによる変色がなく、更に、保存安定性が良好であり、透明感の高い液外観を有し、計量性に優れ、かつ容器などに固着物が発生しない、水ベースの液体柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、シリコーンとカチオン性を有する高分子化合物とを特定の割合で併用し、かつ染料及び酸化防止剤を併用することで、優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与し、光などによる変色がなくなり、更にノニオン性界面活性剤と水溶性溶剤を併用することにより保存安定性が良好となり、シリコーン化合物をポリエーテル基を有するシリコーンとすることにより、透明感の高い液外観を有しかつ容器などへの固着物が発生しない液体柔軟剤が得られ、更に消泡剤を併用することにより優れた計量性が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
従って、本発明は(A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料、及び(D)酸化防止剤を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50であることを特徴とする液体柔軟剤組成物を提供する。
【0014】
この場合、(E)ノニオン性界面活性剤と(F)低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を配合することが好適である。なお、(A)成分としては、ポリエーテル基を有するシリコーン化合物が好ましく、更に、(G)消泡剤を配合することが好ましい。
【0015】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の(A)成分は、シリコーン化合物である。このシリコーン化合物は、繊維製品に吸着した時に、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能であれば特に限定されない。一般的に繊維処理に使用されているシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
【0016】
このシリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、変性シリコーン化合物は1種類の有機官能基により変性されていても構わないし、2種以上の有機官能基により変性されていてもよい。
【0017】
シリコーン化合物はオイルとして使用でき、また任意の乳化剤によって分散された乳化物としても使用できる。特に、柔軟処理した繊維製品の黄変を防止するために、アミノ基を含有しないシリコーン化合物であることが好ましい。更に、後述する(B)成分による(A)成分のシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を高め、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を高める点から、(A)成分のシリコーン化合物は、非イオン性であることが好ましく、より好ましい例としては、ジメチルシリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
【0018】
このなかでも特に好ましいシリコーン化合物として、柔軟性付与及び液体柔軟剤組成物を透明にし、容器(特にキャップ接合部)や家庭用電気洗濯機の自動投入口に固着物を発生させず、商品価値を高めることができるなどの観点から、ポリエーテル変性シリコーンを挙げることができる。本シリコーンは、ポリエーテル基を有しないジメチルシリコーンに比べ、キシミ感が少なく良好な柔軟性を有するとともに、透明な液体柔軟剤組成物を得るのに好適である。更に、静電気防止性や吸水性を得るのにも好適である。好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5が好ましい)の共重合体が挙げられる。このうち、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンの共重合体が好ましい。なお、ポリオキシアルキレンとは、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダム又はブロック重合体を示す。このようなものとして、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
【0019】
【化1】
Figure 2004131895
(式中、M、N、a及びbは平均重合度であり、Rは水素又はアルキル基を表す。)
【0020】
ここで、Mは10〜10000、Nは1〜1000、かつM>Nであることが好ましく、Mは10〜1000、Nは1〜50、かつM>Nであることが更に好ましい。Mが大きいほど柔軟性は良好となるが、シリコーン化合物の粘度が高くなるため柔軟剤組成物製造時の作業性が悪くなる場合がある。aは2〜100、bは0〜50が好ましい。Rとしては水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0021】
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンオイルの具体的な例としては、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製のSH3772M、SH3775M、SH3748、SH3749、SF8410、SH8700、BY22−008、BY22−012、SF8421、信越化学工業(株)製のKF352A、KF6008、KF615A、KF6016、KF6017、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452、日本ユニカー(株)製のSILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171等が挙げられ、これらを1種単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0022】
本発明で用いる(A)成分のシリコーン化合物の配合量は特に限定されないが、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性及び組成物の粘度の点から、配合量の下限は、液体柔軟剤組成物中の3質量%、特に5質量%、更に6質量%が好ましく、上限としては、70質量%、特に50質量%、更に40質量%が好ましい。配合量が3質量%未満では、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性などの効果が不充分になる場合があり、70質量%を超えると組成物の粘度が高くなり、使用性が低下する場合がある。
【0023】
本発明の(B)成分は、(A)成分のシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を有するものである。カチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、水に溶解した時にカチオン性を有するものが使用し得るが、特にカチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、アミノ基、アミン基、第4級アンモニウム基から選ばれる1種又は2種以上のカチオン性基を有する水溶性高分子化合物が好ましい。なお、本発明において、水溶性高分子とは、25℃の水100gに対し、水溶性高分子化合物1gを加えたときに、その液が濁らず透明であるものをいう。
【0024】
(B)成分のカチオン性を有する水溶性高分子化合物は、カチオン化度が0.1%以上のものが好ましく、特に2.5%以上が好ましい。カチオン化度が0.1%未満のものでは、共存するシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果が小さくなり、多量の配合が必要となって経済的でない場合がある。また、高分子化合物自身が繊維製品に対し剛性を付与する性質を持っている場合は、多量に配合されると柔軟効果の低下がともなう場合がある。
【0025】
ここで、カチオン化度とは、高分子化合物がカチオン性モノマーの重合体、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体、及びノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性又は置換したもの(カチオン化セルロースなど)の場合には下記式(1)により、また、高分子化合物がカチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、及びカチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体の場合には、下記式(2)により算出される値と定義する。
カチオン化度(%)=X×Y×100      …式(1)
(X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数)
カチオン化度(%)=X×(Y−Z)×100       …式(2)
[X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数
Z:高分子化合物1g中に含まれるアニオン性基のモル数
(Zのアニオン性基とは、高分子鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。具体的には、アクリル酸中のカルボン酸などである。ただし、カチオン性基の対イオンは含まない。)]
【0026】
カチオン化度の算出例として、下記式で表されるMERQUAT280(calgon社製)の場合を示す。
X:14(窒素原子の原子量)
Y:4.95×10−3(カチオン性基の1g中の重量:0.8gとカチオン性基の分子量より算出)
Z:2.78×10−3(アニオン性基の1g中の重量:0.2gとアニオン性基の分子量より算出)
式(2)より、
カチオン化度(%)=
14×(4.95×10−3−2.78×10−3)×100=3.0
である。
【0027】
【化2】
Figure 2004131895
(MERQUAT280)
塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との質量比=80:20
【0028】
よって、上記記載のカチオン化度の算出法によれば、ノニオン性モノマーの重合体やアニオン性モノマーの重合体のカチオン化度は0となる。
【0029】
(B)成分の水溶性高分子は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーメーションクロマトグラフィ法で測定される重量平均分子量が、1,000〜5,000,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜1,000,000であり、更に好ましくは5,000〜500,000である。1,000未満だと臭気の点で好ましくない場合があり、5,000,000を超えると組成物の粘性が高くなり、使用性が低下する場合がある。
【0030】
(B)成分の例としては、MERQUAT100(Calgon社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株)製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体、MERQUAT550 JL5(Calgon社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、MERQUAT280(Calgon社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、レオガードKGP(ライオン(株)製)等のカチオン化セルロース、LUVIQUAT−FC905(B・A・S・F社製)等の塩化イミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体、LUGALVAN−G15000(B・A・S・F社製)等のポリエチレンイミン、ポバールCM318((株)クラレ製)等のカチオン化ポリビニルアルコール、キトサン等のアミノ基を有する天然系の高分子誘導体、ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられるが、水に溶解時にカチオン性を有する高分子化合物であればよく、本例に限定されるものではない。
【0031】
この中で、シリコーンの付与する柔軟性などの風合いを妨げない観点から、(B)成分単独で吸着した時に繊維に付与する剛性の小さいものが好ましい。
【0032】
特に好ましい高分子としては、下記一般式(II)に示すジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られるカチオン性高分子である。この高分子の構造は、通常、下記一般式(III−1)又は下記一般式(III−2)で表わされる。また、一般式(III−1)の構造単位と一般式(III−2)の構造単位が共に含まれていてもよい。
【0033】
【化3】
Figure 2004131895
(式中Xは、塩化物イオン、臭化物イオンなどの任意のマイナスイオンを示す。)
【0034】
【化4】
Figure 2004131895
【0035】
【化5】
Figure 2004131895
(式中、c、dは、各々平均重合度であり、各々6〜30000の範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜6,000、更に好ましくは30〜3,000の範囲である。)
【0036】
このような高分子の例としては、MERQUAT100(Calgon社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株)製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等が挙げられる。
【0037】
本発明の(B)成分としては、上記のカチオン性を有する水溶性高分子化合物を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合物として用いることもできる。
【0038】
(B)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品に剛性を付与しない範囲で、液体製品の場合は組成物中に0.1〜30質量%配合され、更に好ましくは0.5〜10質量%配合される。0.1質量%未満ではシリコーンの吸着促進効果が小さくなるため柔軟性、滑らかさ、ドレープ性などの効果が不充分であり、30質量%を超えると組成物の粘度が高くなり使用性の面で好ましくない。
【0039】
本発明の液体柔軟剤組成物中において、(A)成分:(B)成分の質量比は、99:1〜50:50の範囲内である。好ましくは95:5〜60:40、更に好ましくは90:10〜70:30の範囲であり、この範囲内で、ポリエステル、綿等の衣類に対し柔軟性、滑らかさ、ドレープ性等の優れた機能が得られる。(B)成分の割合がこの範囲を超えて多くなる場合は、シリコーン化合物の付与する柔軟性、滑らかさ等の風合いが損なわれ、好ましくない。特に、(B)成分単独で繊維に対し剛性を付与する高分子の場合は、シリコーン化合物の付与する柔軟性、滑らかさを損なわせないため、この範囲内で(B)成分の割合はできる限り少ないほうが好ましい。一方、(B)成分の割合がこの範囲より少ない場合は、シリコーンの繊維への吸着性が低下し、好ましくない。
【0040】
また、本発明の液体柔軟剤組成物は、実際に繊維製品の柔軟仕上げを行う際の全使用水量に対し、(A)成分の濃度が5ppm〜0.5質量%となるような量で使用するのが好ましく、更に好ましくは10ppm〜300ppmとなるような量で使用される。また、(B)成分の濃度は0.5ppm〜100ppmとなるような量で使用するのが好ましく、更に好ましくは3ppm〜30ppmとなるような量で使用される。
【0041】
(C)成分は、酸性染料及び直接染料からなる群から選ばれる1種又は2種以上の染料であれば、特に制限はない。添加できる染料の具体例としては、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)などに記載されているものが挙げられる。この中で、液体柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、下記(C−1)〜(C−3)群に属する1種又は2種以上の染料を用いることが好ましい。
【0042】
(C−1)群は、スルホン酸基を有し、かつトリフェニルメタン構造、インジゴ構造、ジフェニル構造、アントラキノン構造を有する青色、紫色、緑色染料、及びフタロシアニン構造を有する青色染料である。このうち、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造、アントラキノン構造を有する染料が好ましく、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造をもつ染料がより好ましい。(C−1)群の具体例を以下に示す。
【0043】
[青色染料]
C.I.Acid Blue 1、C.I.Acid Blue 7、
C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue 15、
C.I.Acid Blue 22、C.I.Acid Blue 23、
C.I.Acid Blue 25、C.I.Acid Blue 27、
C.I.Acid Blue 40、C.I.Acid Blue 41、
C.I.Acid Blue 43、C.I.Acid Blue 45、
C.I.Acid Blue 62、C.I.Acid Blue 74、
C.I.Acid Blue 78、C.I.Acid Blue 80、
C.I.Acid Blue 82、C.I.Acid Blue 83、
C.I.Acid Blue 90、C.I.Acid Blue 93、
C.I.Acid Blue 100、C.I.Acid Blue 103、
C.I.Acid Blue 104、C.I.Acid Blue 112、
C.I.Acid Blue 127、C.I.Acid Blue 138、
C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 2、
C.I.Direct Blue6、
C.I.Direct Blue15、
C.I.Direct Blue22、
C.I.Direct Blue25、
C.I.Direct Blue41、
C.I.Direct Blue76、
C.I.Direct Blue86、
C.I.Direct Blue90、
C.I.Direct Blue98、
C.I.Direct Blue120、
C.I.Direct Blue158、
C.I.Direct Blue165、
C.I.Direct Blue168、
C.I.Direct Blue226
【0044】
[緑色染料]
C.I.Acid Green 3、C.I.Acid Green 9、
C.I.Acid Green 16、C.I.Acid Green 36、
C.I.Acid Green 25、C.I.Acid Green 27、
C.I.Acid Green 41、C.I.Acid Green 44、
C.I.Direct Green 1、
C.I.Direct Green 6、
C.I.Direct Green 8
【0045】
[紫色染料]
C.I.Acid Violet 15、
C.I.Acid Violet 43、
C.I.Acid Violet 34、
C.I.Acid Violet 41、
C.I.Acid Violet 49、
C.I.Direct Violet 1、
C.I.Direct Violet 12、
C.I.Direct Violet 22
【0046】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Blue 9、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Green25、C.I.Acid Violet 43、C.I.Acid Blue 7、C.I.Direct Violet 1、C.I.Acid Green 3、C.I.Acid Green 9、C.I.Acid Violet 15がより好ましい。
【0047】
(C−2)群は、スルホン酸基を有しかつピアゾロンアゾ構造を有する黄色染料、スルホン酸基を有しかつキノリン構造を有する黄色染料、スルホン酸基を有しかつアゾ基を2つ以上有する黄色染料、及びスルホン酸基を有しかつトリアジン構造を有する黄色染料である。この中でスルホン酸基を有しかつピアゾロンアゾ構造を有する染料、スルホン酸基を有しかつトリアジン構造を有する染料、及びスルホン酸基を有しかつキノリン構造を有する染料が好ましい。(C−2)群の具体例を以下に示す。
【0048】
C.I.Acid Yellow 3、
C.I.Acid Yellow 11、
C.I.Acid Yellow 17、
C.I.Acid Yellow 23、
C.I.Acid Yellow 25、
C.I.Acid Yellow 29、
C.I.Acid Yellow 38、
C.I.Acid Yellow 40、
C.I.Acid Yellow 42、
C.I.Acid Yellow 44、
C.I.Acid Yellow 76、
C.I.Acid Yellow 141、
C.I.Direct Yellow 11、
C.I.Direct Yellow 12、
C.I.Direct Yellow 24、
C.I.Direct Yellow 33、
C.I.Direct Yellow 44、
C.I.Direct Yellow 50
【0049】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Yellow3、C.I.Acid Yellow 141、C.I.Acid Yellow 23がより好ましい。
【0050】
(C−3)群は、スルホン酸基とアミド基を有しかつアゾ基を1つ有する赤色染料、スルホン酸基を有しかつアゾ基を2つ以上有する赤色染料、及びキサンテン構造を1つ有する赤色染料である。(C−3)群の具体例を以下に示す。
【0051】
C.I.Acid Red 1、C.I.Acid Red 6、
C.I.Acid Red 32、C.I.Acid Red 35、
C.I.Acid Red 37、C.I.Acid Red 51、
C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 87、
C.I.Acid Red 89、C.I.Acid Red 92、
C.I.Acid Red 94、C.I.Acid Red 97、
C.I.Acid Red 111、C.I.Acid Red 114、
C.I.Acid Red 115、C.I.Acid Red 133、
C.I.Acid Red 134、C.I.Acid Red 138、
C.I.Acid Red 145、C.I.Acid Red 154、
C.I.Acid Red 158、C.I.Direct Red 1、
C.I.Direct Red 2、C.I.Direct Red 4、
C.I.Direct Red 13、C.I.Direct Red 17、
C.I.Direct Red 23、C.I.Direct Red 24、
C.I.Direct Red 28、C.I.Direct Red 31、
C.I.Direct Red 33、C.I.Direct Red 37、
C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 44、
C.I.Direct Red 46、C.I.Direct Red 62、
C.I.Direct Red 63、C.I.Direct Red 75、
C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 80、
C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、
C.I.Direct Red 84、
C.I.Direct Red 113、
C.I.Direct Red 229
【0052】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Red 138、C.I.Acid Red 1 、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 6、C.I.Acid Red 35、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Red 23、C.I.Direct Red 24がより好ましい。
【0053】
(C)成分の配合量は、組成物中に好ましくは0.01〜50ppm、より好ましくは0.1〜30ppmである。0.01ppm未満では、液体柔軟剤組成物に着色された色が非常に薄くなり、計量性向上効果が不充分となる場合がある。また、50ppmを超えると、液体柔軟剤組成物に着色された色が濃くなりすぎる場合がある。
【0054】
(D)成分の酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖(C8〜C22)エステル(例えば没食子酸ドデシル)、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸又はそのナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類などが挙げられる。これらの1種を単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
【0055】
この中で、液体柔軟剤組成物の外観や保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物などが好ましい。
【0056】
(D)成分の配合量は、組成物中に0.01〜1質量%の範囲で使用されることが好ましい。0.01質量%未満では退色防止効果が不充分となる場合があり、1質量%を超えると効果が一定となるためそれ以上の使用は不経済となる場合がある。
【0057】
更に、本発明には、液体柔軟剤組成物の保存安定性を確保するため、上記成分に加えて、(E)成分のノニオン性界面活性剤と(F)成分の低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を含有することが好ましい。
【0058】
(E)成分のノニオン性界面活性剤としては、例えば炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、特にオキシアルキレン基が平均2〜50モル付加されたものが好ましい。更に下記一般式(IV)で表されるノニオン性界面活性剤が好ましい。
−T−[(RO)−H]  (IV)
(式中、Rは、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30、特に好ましくは5〜20の数を示す。Tは−O−、−N−、−NH−、−N(COH)−、−CON−、−CONH−又は−CON(COH)−であり、Tが−O−、−NH−、−N(COH)−、−CONH−、又は−CON(COH)−の場合は、qは1であり、Tが−N−又は−CON−の場合は、qは2である。)
【0059】
上記一般式(IV)の化合物の具体例として、下記一般式(V)、(VI)で表される化合物を挙げることができる。
−O−(CO)−H   (V)
(式中、Rは前記と同じ意味であり、rは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30の数である。)
−O−(CO)(CO)−H    (VI)
(式中、Rは前記と同じ意味であり、s及びtは平均付加モル数であり、sは2〜40、好ましくは5〜30の数であり、tは1〜20、好ましくは1〜10の数である。(CO)と(CO)はランダム又はブロック付加体であってもよい。)
【0060】
(E)成分のノニオン性界面活性剤としては、これらの1種を単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
【0061】
(E)成分の配合量は、組成物中に0.1〜20質量%、特に0.5〜15質量%、更に0.5〜10質量%が好ましい。0.1質量%未満だと保存安定性の向上効果が小さくなる場合があり、20質量%を超えて配合しても、保存安定性の向上効果が一定となるため、20質量%より多く配合することは不経済であり、更に柔軟処理時の泡立ちの点からも好ましくない場合がある。
【0062】
(F)成分は低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤である。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(VII)で表わされる水溶性溶剤を配合することが好ましい。
−O−(CO)−(CO)−H  (VII)
(式中、Rは、炭素数1〜8、好ましくは2〜6のアルキル基又はアルケニル基である。y及びzは平均付加モル数であり、yは1〜50、好ましくは1〜30、zは0〜50、好ましくは0〜20の数を示す。)
【0063】
中でも好ましい例としては、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコールポリプロオキシプロピレン(2)モノブチルエーテル[CO(CO)(CO)H]などが挙げられる。
【0064】
これらの(F)成分は、組成物中に0.1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%配合される。
【0065】
更に、本発明には、泡立ちを抑制し柔軟剤の計量性を向上させるために、(G)成分の消泡剤を含有することが好ましい。消泡剤としては、例えばシリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、エステル系消泡剤、鉱油系消泡剤、植物油系消泡剤、及び合成油系消泡剤などが挙げられるが、柔軟剤計量時の泡立ちを抑えて計量性を向上させる観点から、シリコーン系の消泡剤が好ましい。本発明に使用されるシリコーン系消泡剤としては、オイル型消泡剤、コンパウンド型消泡剤、自己乳化型消泡剤、エマルション型消泡剤、粉末型消泡剤及び固形型消泡剤などが挙げられる。この中でも、計量性向上効果の点で、自己乳化型消泡剤及びエマルション型消泡剤がより好ましく、エマルション型消泡剤が特に好ましい。
【0066】
消泡剤の具体例としては、ダウ コーニング アジア(株)製のFSアンチフォームシリーズのDK Q1−071、DK Q1−1208、DK Q1−1086、544、001、80、81、026A、545、013B、DK Q1−072、AFE、BE、DB−31、DB−110N、H−10、025、EPL、F−18、F−20、F−51、CE、90、91、92、1122、DK Q1−1089、DK Q1−1056、DK Q1−1014、DK Q1−1074、信越化学工業(株)製のKS496A、KS502,KS506、KS508、KS530、KS531、KS536、KS537、KS538、KM73、KM73A、KM73B、KM73E、KM72、KM72A、KM72F、KM70、KM71、KM75、KM80、KM83、KM83A、KM85、KM87A、KM89、KM90、KM93、KM68−1F、KM68−2F、東レ・ダウ コーニングシリコーン(株)製のQ2−3183A、BY28−503、SD5591、SH7PA、SH5503、SH5510、SM5513、SH5561、SH5507、BY22−517、SM5511、SM5512、SM5515、SM5517、SM5571、SM5572F、SM5573、GE東芝シリコーン(株)製のYSA6406、TSA780、TSA7341、TSA7343、TSA739、TSA732、TSA732A、TSA772、TSA730、TSA770、TSA775、TSA776、YMA6509、TSA737、TSA737B、TSA737S、TSA737F、TSA737Kなどが挙げられる。
【0067】
(G)成分の消泡剤としては、これらの1種を単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
【0068】
(G)成分の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の外観を損なわない範囲で、組成物中に0.1ppm〜1質量%配合され、更に好ましくは1ppm〜0.05質量%配合される。0.1ppm未満では消泡効果が小さくなるため計量性向上効果が不充分である場合があり、1質量%を超えると、特に組成物の外観が透明な場合に、外観を損なうおそれがある。
【0069】
本発明では、組成物の芳香のために香料を添加することができる。使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of NaturalOrigin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oilsand Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)などで見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0070】
本発明の液体柔軟剤組成物には、防腐力、殺菌力を強化する目的で、防腐・殺菌剤として、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、フェノール化合物、カチオン系化合物、及びその他化合物の中から1種を単独で又は2種以上を組合せて混合して用いることができる。
【0071】
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、3−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機防腐・殺菌剤が好ましい。これらの化合物は、1981年5月5日発行のLewisらの米国特許第4,265,899号明細書に開示されている。その例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましい防腐・殺菌剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、更に好ましくは約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23質量%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学(株)製のジュンサイド5(約5質量%エチレングリコール溶液)などのジュンサイドシリーズに例示される市販されているものを使用することができる。
【0072】
ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられ、類縁化合物として、ジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用でき、それらを任意の混合比で使用することができる。このような化合物としては、アビシア(株)製のプロキセルシリーズ〔BDN(有効分33質量%)、BD20(有効分20質量%)、XL−2(有効分10質量%)、GXL(有効分20質量%)、LV(有効分20質量%)、TN(有効分60質量%)〕、デニサイドBIT・NIPAなどの市販品を用いることができる。
【0073】
安息香酸類、フェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、3−メチル−3−イソプロピルフェノール、o−フェニルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、レゾルシン、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどを使用することができる。
【0074】
カチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などが挙げられる。
【0075】
また、その他化合物として、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、5−クロロ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−クロロ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなども使用でき、Henkel社製Bronidox L、Inolex社製Bronopol、吉富製薬(株)製ブロノポール、ブーツ社製マイアサイドBTなどの市販品を用いることができる。
【0076】
これらの防腐・殺菌剤は、組成物に対して0〜0.1質量%配合されるのが好ましく、更に好ましい配合量は、0.00001〜0.03質量%、より好ましくは0.00005〜0.02質量%である。但し、安息香酸類又はフェノール化合物を用いる場合は、組成物に対して0〜3質量%配合されるのが好ましく、更に好ましくは0.01〜1.5質量%である。
【0077】
上記の防腐・殺菌剤の内、ケーソンCG/ICP、プロキセルシリーズBDN、マイアサイドBT、安息香酸、ジデシルジメチルアンモニウム塩及び塩化ベンザルコニウムの中から選ばれる1種又は2種以上を用いることが特に好ましく、これらを用いた場合の配合量は0.00001〜2質量%が好ましい。更に好ましくは、0.00001〜1質量%、より好ましくは0.00005〜0.5質量%である。
【0078】
また、防腐・殺菌力を向上する目的で、更に以下の化合物の1種又は2種以上を、組成物に対して0〜0.5質量%、好ましくは0.00001〜0.1質量%用いることができる。化合物としては、ピリチオンナトリウム、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、ジメチロールジメチルヒダントイン、DMDMヒダントイン(Lonza社製Glydant、又はGlydan Plus)、N−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N′−ビス(ヒドロキシメチル)尿素(一般にジアゾリジニル尿素名で発売されている)、N,N″−メチレンビス{N′−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素}、一般にイミダゾリジニル尿素として知られているイミダゾリジンジオン化合物、ポリメトキシド二環性オキサゾリジン化合物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどの低分子量アルデヒド、一般式HCl・NH−(CH−[−(CH−NH−C(=NH)−NH−C(=NH・HCl)−NH−(CH−]−(CH−NH−C(=NH)−NH・CNを有するポリヘキサメチレンビグアニドとしても知られているポリアミノプロピルビグアニド、ポリアミノプロピルビグアニド、クロルヘキシジンとして一般に知られている1,1′−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、酢酸及びジグルコン酸などの塩である二グルコン酸塩やその二酢酸塩、アビシア(株)製Proxel IB、1−(3−クロラリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(例えばDow ChemicalからDowicil 200の商品名で発売)、デヒドロ酢酸、一般にプロパミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシプロパンジイセチオネート、一般にヘキサミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシヘキサンジイセチオネート、12−(4′−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、メチル−2−ベンズイミダゾールカルバミドなどのイミダゾール系又はチアゾール系抗菌剤、クロロブタノールとして一般に知られている1,1,1−トリクロロ−2−メチルプロパン−2−オール、クロロブタノール、4,4′−(トリメチレンジオキシ)ビス−(3−ブロモベンズアミジン)ジイセチオネート、ジブロモプロパミジン、ジブロモプロパミジン、3,4,4′−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバンとしても知られているN−(4−クロロフェニル)−N′−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、トリクロサンとして一般的に知られている2,4,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル、チバスペシャルティケミカルズ(株)製チノサンHP100(商品名)、塩化亜鉛などの亜鉛化合物が挙げられる。
【0079】
本発明の液体柔軟剤組成物では、更にキレート剤を配合することにより、液体柔軟仕上げ剤組成物の香気などの安定性を向上させることができる。キレート剤として具体的には、ヒドロキシエタンジホスホン酸(ライオン化学(株)フェリオックスCY−115)、エチレンジアミンテトラホスホン酸(モンサント社 Dequest2041)、D−2000、2010、2066などのホスホン酸系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、クエン酸、カプトカテキュ酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸、イミノジコハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸、アスパラギン酸、及びそれらのナトリウムなどの塩などが挙げられる。キレート剤は、本発明の効果を妨げない範囲で組成物中に0〜3質量%配合できる。
【0080】
本発明の液体柔軟剤組成物には、上記の成分以外に本発明の効果を妨げない範囲で、通常の家庭用仕上げ剤に使用されている添加剤などを使用することができる。そのような添加剤として、具体的には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子化合物、ヘキサン酸とグリセリン又はペンタエリスリトールとの部分エステル化物や、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウムなどの水溶性塩、流動パラフィン、高級アルコールなどの油剤、尿素、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、後述するpH調整剤などが挙げられる。なお、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子化合物は、(B)成分のカチオン性高分子化合物の含有量よりも多く配合された場合、シリコーン化合物の吸着効果を著しく低下させるため、(B)成分のカチオン性高分子化合物の含有量よりも多く配合されることは好ましくない。
【0081】
本発明の液体柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、3〜10の範囲であることが好ましく、4〜7の範囲であることがより好ましい。必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどの短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
【0082】
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記(A)〜(D)成分、必要に応じて(E)〜(G)成分及び任意成分を含有し、通常、残部は水である。また、本発明の液体柔軟剤組成物は、適度な濃度に希釈して使用される。使用方法は特に限定されないが、衣料を通常の洗濯を行い、すすぎの段階ですすぎ水に本発明の組成物を溶解させて処理をしたり、また、たらいのような容器を用い本発明の組成物を水に溶解させ、更に衣料を入れて浸漬処理する方法などが挙げられる。繊維製品の処理はいずれの方法で行ってもよいが、浴比(繊維製品に対する処理液の比率)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。
【0083】
本発明の液体柔軟剤組成物は、通常市販されている仕上げ剤や洗浄剤に使用されている計量キャップつき容器や詰め替え用容器などに充填することができる。これら容器の材質は、特に限定されないが、ガラス、紙、プラスチックなどが挙げられ、中でも使用性の点からプラスチックが好適である。容器に用いられるプラスチックとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニルなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用される。また、これらプラスチックには、顔料や紫外線吸収剤や静電気防止剤などの添加剤が適宜添加される。更に、このプラスチック容器の外観は、透明又は半透明、更に不透明であってもよいが、内容物の残量の分かりやすさの観点から、透明又は半透明であることが好ましく、特に液体柔軟剤組成物が透明な外観を有する場合には、製品の価値を高めるために無着色又は有色の透明な容器の使用が好ましい。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコーン化合物とカチオン性を有する高分子化合物を特定の比率で併用し、更に染料及び酸化防止剤を併用することで、各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与すると共に、光などによる色調安定性の良好な液体柔軟剤が得られる。更に、ノニオン性界面活性剤と特定の水溶性溶剤を併用することで良好な保存安定性が得られ、シリコーンとしてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることで、透明感の高い外観を有し、容器などへの固着物が発生しない液体柔軟剤が得られ、更に消泡剤を添加することで計量性が良好となる。
【0085】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は質量%を示す。
【0086】
[実施例1、2、4〜14、16〜33、比較例1、2、5〜6]
〔柔軟剤組成物の調製〕
表1〜7に示す(A)〜(G)成分を、以下の表8〜10に示す組成に応じ((C)、(G)成分、共通成分を除き純分換算、%、(C)、(G)成分、共通成分は有姿、%)、(A)、(D)、(E)、(F)成分、及び下記記載の共通成分を1000mLビーカーにとり、攪拌羽根を用いて充分に攪拌した。次に、攪拌しながらイオン交換水を添加し、更に攪拌しながら(B)成分を添加し攪拌後、更に、(C)成分を添加し攪拌後、(G)成分を添加し、均一になるまで充分に攪拌して、800gの液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物の柔軟性及び滑らかさ、ドレープ性、色調安定性、液の外観、保存安定性、キャップ汚れ、計量性について評価した。結果を表8〜10に併記する。
【0087】
[実施例3、15、比較例3]
以下の表8、9に示す組成に応じ((C)成分、共通成分を除き純分換算、%、(C)成分、共通成分は有姿、%)、(D)、(E)、(F)成分、及び下記記載の共通成分を1000mLビーカーにとり、攪拌羽根を用いて充分に攪拌した。次に、攪拌しながらイオン交換水を添加し、更に攪拌しながら(A)、(B)成分を添加し攪拌後、(C)成分を添加し、均一になるまで充分に攪拌して、800gの液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物の柔軟性及び滑らかさ、ドレープ性、色調安定性、液の外観、保存安定性、キャップ汚れ、計量性について評価した。結果を表8〜9に併記する。
【0088】
[比較例4]
以下の表9に示す組成に応じ((C)成分を除き純分換算、%、(C)成分は有姿、%)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(ライオンアクゾ(株)製)、(C)、(E)及び(F)成分を500mLビーカーにとり、充分に攪拌した。次にこれを60℃に加温したイオン交換水に攪拌しながら添加した。この時、イオン交換水は、内径110mm、高さ190mmのガラス容器に収納し、攪拌機(アジターSJ型、(株)島崎製作所製)を用い、回転数1000rpmで充分に攪拌した。なお、サンプル調製量は1000gとし、これら工程は全て60℃以上で行った。
【0089】
下記に実施例及び比較例で使用した成分、共通成分、及び評価方法を示す。
〔シリコーン化合物〕
表1に記載のシリコーン化合物(A−1〜4)を使用した。
【0090】
【表1】
Figure 2004131895
【0091】
〔カチオン性を有する水溶性高分子〕
表2に記載のカチオン性を有する水溶性高分子化合物(B−1〜3)を使用した。
【0092】
【表2】
Figure 2004131895
【0093】
〔染料〕
表3に記載の染料(C−1〜3)を使用した。
【0094】
【表3】
Figure 2004131895
【0095】
〔酸化防止剤〕
表4に記載の酸化防止剤(D−1〜3)を使用した。
【0096】
【表4】
Figure 2004131895
【0097】
〔ノニオン性界面活性剤〕
表5に記載のノニオン性界面活性剤(E−1〜3)を使用した。
【0098】
【表5】
Figure 2004131895
【0099】
〔水溶性溶剤〕
表6に記載の水溶性溶剤(F−1〜3)を使用した。
【0100】
【表6】
Figure 2004131895
【0101】
〔消泡剤〕
表7に記載のシリコーン系消泡剤(G−1〜3)を使用した。
【0102】
【表7】
Figure 2004131895
【0103】
(共通成分1)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
1−1:ケーソンCG−ICP(ローム&ハース社製) 〔100ppm〕
1−2:香料組成物A (表11〜21記載) 〔0.3%〕
【0104】
(共通成分2)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
2−1:プロキセルBDN(アビシア(株)製) 〔5ppm〕
2−2:香料組成物B (表11〜21記載) 〔0.3%〕
【0105】
(共通成分3)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
3−1:ブロノポール(吉富製薬(株)製) 〔20ppm〕
3−2:香料組成物C (表11〜21記載) 〔0.3%〕
【0106】
(共通成分4)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
4−1:ジュンサイド5(純正化学(株)製) 〔30ppm〕
4−2:香料組成物D (表11〜21記載) 〔0.3%〕
【0107】
(共通成分5)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
5−1:マイアサイドファーマBP(B.A.S.Fジャパン(株)製)〔50ppm〕
5−2:香料組成物D (表11〜21記載) 〔0.3%〕
【0108】
〔柔らかさ、滑らかさ、ドレープ性評価方法〕
(1)柔軟剤組成物による処理方法
(試験布の調製)
市販の綿ニット(綿100%)とポリエステルジャージ(ポリエステル100%)を市販衣料用洗剤「トップ」[ライオン(株)製、成分:界面活性剤(アルファオレフィンスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤]により、家庭用二槽式洗濯機を用いて洗浄15分(洗剤は標準量使用、浴比30倍、45℃水道水)→脱水5分の工程を2サイクル繰り返した後、流水すすぎ15分→脱水5分の工程を5回繰り返し、自然乾燥したものを試験布とした。
【0109】
(柔軟剤による処理)
上記処理を行った、綿ニット700gとポリエステルジャージ300gを市販衣料用洗剤「トップ」[ライオン(株)製、成分:界面活性剤(アルファオレフィンスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤]で15分洗浄し(洗剤は標準使用量、浴比30倍、25℃の水道水使用)、ためすすぎ2回目に、表8〜10に示す柔軟剤組成物を水量30リットルに対して10g(ただし、実施例26は6.6g、実施例27は5g)加えて、衣料の柔軟処理(浴比30倍、25℃の水道水使用、3分)を行った。その後、20℃、40%RHの条件で自然乾燥し、以下の評価を行った。
【0110】
(2)評価方法
▲1▼柔軟性及び滑らかさの評価
柔軟剤を使用せずに処理した綿ニット、ポリエステルジャージを対照として専門パネラー10人による官能一対比較を行い、以下に示す評価基準により評価を行った。
+2:対照よりはっきり良好
+1:対照よりやや良好
0:対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや良好
−2:対照の方がはっきり良好
その評点の平均をとり、1.5〜2.0点を◎、1.0以上〜1.4点を○、0.5〜0.9点を△、0.4点以下を×とした。
【0111】
▲2▼ドレープ性の評価
市販フリース(UNIQLO製 SP No.6A018 ポリエステル100%)を以下の方法で処理したものを用いて行った。このフリース1枚を市販の長袖シャツ(UNIQLO製、綿100%)3枚とともに家庭用全自動洗濯機を用いて、市販衣料用洗剤「トップ」(ライオン(株)製)で15分洗浄し(洗剤は標準使用量、浴比30倍、25℃の水道水使用)、ためすすぎ2回目に、表8〜10に示す柔軟剤組成物を水量45リットルに対して15g(ただし、実施例26は10g、実施例27は7.5g)加えて、衣料の柔軟処理(浴比30倍、25℃の水道水使用、3分)を行った。この洗浄〜柔軟処理の工程を7回繰り返して行った後、20℃、40%RHの条件で自然乾燥し、実際にフリースを着用して、その際のドレープ性を以下に示す評価基準により目視で判定した。
【0112】
ドレープ性とは、第2版繊維便覧(社団法人繊維学会編、平成6年3月25日発行、丸善(株))、繊維の百科事典(本宮達也ら編、平成14年3月25日発行、丸善(株))などの文献で一般的に述べられているように、自重などによる布の変形状態(ドレープ)を形成する性能であるが、評価法は多岐にわたる。ここでは、着用時における衣料のシルエットの美しさとして、下記基準で評価を行った。
○:新品と同等もしくはそれ以上の美しいシルエットを有する
△:新品の方が、やや美しいシルエットを有する(比較例4とほぼ同等)
×:新品の方が、はっきりと美しいシルエットを有する(柔軟剤を使用せずに処理したものとほぼ同等)
【0113】
〔保存安定性評価方法〕
以下の表9及び表10に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物を、実施例13〜18、25〜28についてはポリエチレンテレフタレート(PET)容器1※に、実施例19〜24、29〜33、比較例4〜6についてはポリエチレンテレフタレート(PET)容器2※に入れて密栓し、液の外観(透明感)及び保存安定性を評価した。なお、保存安定性は、上記ポリエチレンテレフタレート(PET)容器に密栓したまま25℃、40℃、5℃の各条件下で1ヶ月放置し、その外観変化を観察し、下記評価基準により評価した。
(液の外観評価基準)
◎:透明である
○:透明感はないが、均一に分散
△:わずかにオリを生じる
×:沈澱もしくは分離を生じる
(保存安定性評価基準)
○:初期品と変化がなく、透明で均一又は均一に分散
△:わずかにオリもしくはわずかに分離を生じる
×:沈澱もしくは分離を生じる
容器1※:ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(コダック A−12)をブロー成形法により、成形された容器。容器の容量は、300mL、樹脂の厚さは0.4mm、外観は無色透明、顔料、紫外線吸収剤は未添加である。
容器2※:ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(コダック A−12)をブロー成形法により、成形された容器。容器の容量は、300mL、樹脂の厚さは0.4mm、外観は青色透明、顔料(PT−RM AZ MB0980(A)ブルー 31X)0.02%含有、紫外線吸収剤は未添加である。
【0114】
〔透明容器における色調安定性評価〕
以下の表8〜10に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物200mLを、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器1※に入れて密栓し、IRIE UV ILLUMINATER(入江製作所製)を用いて約8cmの距離から紫外線を14.7MJ/m照射し、色調の変化を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
(色調安定性評価基準)
○:初期品と変化がない
△:初期品に比べてわずかに退色し、色調がやや変化している
×:初期品に比べかなり退色し、色調が著しく変化している
【0115】
〔計量性評価方法〕
以下の表10に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物を、「しわすっきりソフランC」(ライオン(株)製)の計量キャップつきプラスチック容器(計量キャップ:半透明のポリプロピレン製、ボトル:不透明のポリエチレン・ポリプロピレン製)に、700mL充填後密栓し、上下に5回軽く振った後、5分後に計量キャップにボトルから液体柔軟剤組成物をキャップの20(mL)の目盛り線と液面が重なるように注いだ。その際の計量のし易さを下記評価基準により評価した。
(計量性評価基準)
○:液面にわずかに泡が絡むものの、目盛り線の通りに正確に計量できる
△:液面に泡が絡んで、液面が把握しづらくなるものの、計量することは可能
×:液面にかなり泡が絡み、計量が困難
【0116】
〔キャップ汚れ評価法〕
以下の表9〜10に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物を計量キャップ(30mL用、半透明のポリプロピレン製)に、キャップの20(mL)の目盛り線まで注ぎ、2日間放置後、液を捨てた。その際のキャップ汚れを下記評価基準により評価した。なお、キャップ汚れは、液体柔軟剤組成物がキャップに付いた時の皮膜形成や固化のしやすさに起因する。従って、本方法は、実際の家庭で長期間繰り返し使用した際のキャップ汚れの加速試験である。
(キャップ汚れ評価基準)
○:固着物がほとんどついていない
△:わずかに固着物が付着している
×:かなり固着物が付着している
【0117】
【表8】
Figure 2004131895
*ややキシミ感
【0118】
なお、本発明品により処理された綿ニット・ポリエステル布は、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性に優れた仕上がりが得られ、更に色調安定性も良好であった。
【0119】
【表9】
Figure 2004131895
*ややキシミ感、**ややぬめり感
【0120】
【表10】
Figure 2004131895
【0121】
ノニオン性界面活性剤及び水溶性溶剤を組み合わせることで、低温から高温まで保存安定性が良好になり、シリコーン化合物としてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることにより、低温から高温まで透明な液外観を有しかつ容器などへの固着物発生がなくなり、更に、消泡剤を組み合わせることで、計量性が良好な柔軟剤組成物を得ることができた。
【表11】
Figure 2004131895
【0122】
【表12】
Figure 2004131895
【0123】
【表13】
Figure 2004131895
【0124】
【表14】
Figure 2004131895
【0125】
【表15】
Figure 2004131895
【0126】
【表16】
Figure 2004131895
【0127】
【表17】
Figure 2004131895
【0128】
【表18】
Figure 2004131895
【0129】
【表19】
Figure 2004131895
【0130】
【表20】
Figure 2004131895
【0131】
【表21】
Figure 2004131895
*1:[Flower oils and Floral CompoundsIn Perfumery] Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.

Claims (4)

  1. (A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料、及び(D)酸化防止剤を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50であることを特徴とする液体柔軟剤組成物。
  2. 更に、(E)ノニオン性界面活性剤と、(F)低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を含有することを特徴とする請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
  3. (A)成分がポリエーテル基を有するシリコーン化合物であって、透明であることを特徴とする請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
  4. 更に、(G)消泡剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の液体柔軟剤組成物。
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