JP2004131896A - 液体柔軟剤物品及び液体柔軟剤組成物 - Google Patents

液体柔軟剤物品及び液体柔軟剤組成物 Download PDF

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Sunao Kawaguchi
川口 直
Takehiko Miyahara
宮原 岳彦
Koki Nomura
野村 弘毅
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Abstract

【解決手段】(A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料、及び(D)酸化防止剤を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50であることを特徴とする液体柔軟剤組成物。
【効果】本発明によれば、シリコーン又はそれらの混合物とカチオン性を有する高分子を特定の比率で併用し、更に染料及び酸化防止剤を併用することで、各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与すると共に、光などによる色調安定性の良好な液体柔軟剤が得られる。更にノニオン性界面活性剤と特定の水溶性溶剤を併用することで良好な保存安定性が得られ、シリコーンとしてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることで、透明感の高い外観を有し、容器などへの固着物が発生しない液体柔軟剤が得られ、更に消泡剤を添加することで計量性が良好となる。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料などの繊維製品に使用する液体柔軟剤物品に関する。特に、本発明は、綿などの天然繊維だけでなくポリエステルなどの化学繊維を素材とした各種繊維製品や衣料などに優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能な液体柔軟剤組成物を、内容液の残量の見やすさを考慮した紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器に充填してなる液体柔軟剤物品及び紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器充填用の液体柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洗濯後のすすぎ時に添加し、繊維製品に柔軟性を付与することを目的として、様々な4級アンモニウム塩を主成分として含む柔軟剤が用いられている。4級アンモニウム塩としては、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩が一般に使用されている。しかしながら、ジ長鎖型の4級アンモニウム塩を主成分とする柔軟剤は、綿製品に対しては良好な柔軟性付与効果が得られるものの、ぬめり感が生じたり、ポリエステルなどの化学繊維への柔軟効果は少なく、また、各種繊維製品への滑らかさやドレープ性を付与する効果も小さい。
【0003】
また、ジ長鎖型カチオン性界面活性剤を用いた柔軟剤は一般に乳濁系であるが、商品価値を高めるために透明感の高い組成物を得る試みもなされている(特表平8−505906号公報など)。しかしながら、ジ長鎖型カチオン性界面活性剤は、水に難溶性であるので、透明な組成物を得るためには、多量の有機溶媒を共存させなければならない。このため、不快な有機溶媒臭があり、また、柔軟性付与効果のない有機溶媒を多量に配合することは不経済である。更に、ジ長鎖型カチオン性界面活性剤を用いた透明な柔軟剤組成物を、商品価値を高める目的で透明感の高い容器に充填する試みもなされているが(特表平11−506810号公報など)、化学繊維製品への柔軟効果が小さく、また、各種繊維製品への滑らかさやドレープ性を付与する効果も小さい。
【0004】
一方、シリコーン系化合物はジ長鎖型の4級アンモニウム塩と異なり繊維製品、特に化学繊維に対し特有の柔軟性、しなやかさ、滑らかさを付与することが知られている。しかし、シリコーンは水浴中での仕上処理では繊維への吸着性に乏しく、十分な効果を得るためには、高濃度浴中から処理しなければならない。このような欠点を改善すべく、本発明者らは、先に特開2000−154476号公報に記載のように、シリコーンを水浴中から効率的に繊維へ吸着させる手段として少量のカチオン界面活性剤との組合せを用いた、オシャレ着用の仕上げ剤組成物を提案した。しかしながらこの仕上げ剤組成物は、オシャレ着用のノニオン系洗剤の後に使用すると優れた性能を発揮するが、通常の洗濯に使用されるアニオン系の洗剤の後に用いると、すすぎ浴中に残留するアニオン活性剤の影響を受けやすく性能が低下する問題があった。
【0005】
また、特開平10−183472号公報には、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とした、水不溶性・非硬化シリコーンなどを含む衣料用仕上げ剤組成物が開示されている。更に、特開2000−129577号公報及び特開2000−129578号公報には、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とし、シリコーン化合物及び非イオン性界面活性剤を含む繊維製品用処理剤組成物が開示されている。しかしながら、これらの組成物を用いて繊維製品を処理すると、剛性値を高めることになり、柔軟性を求める柔軟剤としては好ましくない。
【0006】
更に、特開2000−239970号公報では、従来から衣類にハリを付与することを目的として使用されている水溶性高分子を主体とし、アミノ変性シリコーンを含む繊維製品処理剤が開示されている。しかし、この組成物を用いて繊維製品を処理すると、剛性値を高めるため柔軟剤として好ましくないだけでなく、保管条件などによっては、アミノ変性シリコーンにより繊維製品が黄変することがあった。
【0007】
本課題を解決する方法として、本発明者らは特願2002−268927号に記載の如くシリコーン化合物とカチオン性を有する高分子化合物とを特定の割合で併用することにより優れた風合いを与える液体柔軟剤組成物を提案した。
【0008】
一方、液体柔軟剤を充填している容器は一般に不透明である。その理由として透明な容器を用いた場合、不透明な容器と比べて光や熱が通りやすいため、液体柔軟剤の色調が変色や退色により変化しやすいからであった。しかしながら、近年では省資源化・省廃棄物化を目的として簡易廃棄型の詰替え容器が登場し、本体容器の内容液を使い終わると詰替え容器の内容液を本体容器に詰替えて使用する様になった。しかし実際の消費者の行動パターンを観察すると、使い終わった時ではなく、まだ内容液が残っている段階で詰替えを行っていることが明らかとなった。本行動パターンを考慮すると、不透明容器では内容液の残量が見難い為に詰替えの時期が判りづらいといった問題や、内容液がどこまで入っているかが判りづらいことから詰替え時に液を溢れさせてしまうといった問題が生じている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−154476号公報
【特許文献2】
特表平11−506810号公報
【特許文献3】
特開平10−183472号公報
【特許文献4】
特開2000−129577号公報
【特許文献5】
特開2000−239970号公報
【特許文献6】
特願2002−268927号
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能な液体柔軟剤組成物を、内容液の残量の見やすさを考慮した透明又は半透明な容器に充填しても、光などによる変色がない上に、保存安定性が良好であり、更に、透明感の高い液外観を有し、容器などに固着物が発生しにくい液体柔軟剤組成物を、紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明容器に充填してなる液体柔軟剤物品及び紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器充填用の液体柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、綿などの天然繊維や、ポリエステルなどの化学繊維を素材とした衣料などの各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能な液体柔軟剤組成物に特定の染料を添加した液体柔軟剤組成物を特定の紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明容器に充填することにより、内容液の残量が見やすく、変色・退色を起こさない液体柔軟剤物品を得られ、更に、ノニオン性界面活性剤と水溶性溶剤を併用して含有することにより、保存安定性が良好となリ、シリコーン化合物としてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることにより、透明感の高い液外観を有し、容器などに固着物が発生しにくい液体柔軟剤物品が得られ、これらにより上記課題を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0012】
従って、本発明は、(A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50である液体柔軟剤組成物を、紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器に充填してなることを特徴とする液体柔軟剤物品及び紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器充填用の液体柔軟剤組成物を提供する。
【0013】
この場合、液体柔軟剤組成物に、(D)ノニオン性界面活性剤と(E)低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を配合することが好適である。なお、(A)成分としては、ポリエーテル基を有するシリコーン化合物が好ましく、容器に含有する紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、及びナフタレンテトラカルボン酸系化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
【0014】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の(A)成分は、シリコーン化合物である。このシリコーン化合物は、繊維製品に吸着した時に、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能であれば特に限定されない。一般的に繊維処理に使用されているシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
【0015】
このシリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、変性シリコーン化合物は1種類の有機官能基により変性されていても構わないし、2種以上の有機官能基により変性されていてもよい。
【0016】
シリコーン化合物はオイルとして使用でき、また任意の乳化剤によって分散された乳化物としても使用できる。特に、柔軟処理した繊維製品の黄変を防止するために、アミノ基を含有しないシリコーン化合物であることが好ましい。更に、後述する(B)成分による(A)成分のシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を高め、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を高める点から、(A)成分のシリコーン化合物は、非イオン性であることが好ましく、より好ましい例としては、ジメチルシリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
【0017】
このなかでも特に好ましいシリコーン化合物として、柔軟性付与及び液体柔軟剤組成物を透明にし、容器などに固着物が発生しにくく、商品価値を高めることができるなどの観点から、ポリエーテル変性シリコーンを挙げることができる。本シリコーンは、ポリエーテル基を有しないジメチルシリコーンに比べ、キシミ感が少なく良好な柔軟性を有するとともに、透明な液体柔軟剤組成物を得るのに好適である。好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5が好ましい)の共重合体が挙げられる。このうち、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンの共重合体が好ましい。なお、ポリオキシアルキレンとは、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダム又はブロック重合体を示す。このようなものとして、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
【0018】
【化1】
Figure 2004131896
(式中、M、N、a及びbは平均重合度であり、Rは水素又はアルキル基を表す。)
【0019】
ここで、Mは10〜10,000、Nは1〜1,000、かつM>Nであることが好ましく、Mは10〜1,000、Nは1〜50、かつM>Nであることが更に好ましい。Mが大きいほど柔軟性は良好となるが、シリコーン化合物の粘度が高くなるため柔軟剤組成物製造時の作業性が悪くなる場合がある。aは2〜100、bは0〜50が好ましい。Rとしては水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0020】
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンオイルの具体的な例としては、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製のSH3772M、SH3775M、SH3748、SH3749、SF8410、SH8700、BY22−008、BY22−012、SF8421、信越化学工業(株)製のKF352A、KF6008、KF615A、KF6016、KF6017、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452、日本ユニカー(株)製のSILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171などが挙げられ、これらを1種単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0021】
本発明で用いる(A)成分のシリコーン化合物の配合量は特に限定されないが、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性及び組成物の粘度の点から、配合量の下限は、液体柔軟剤組成物中の3質量%、特に5質量%、更に6質量%が好ましく、上限としては、70質量%、特に50質量%、更に40質量%が好ましい。配合量が3質量%未満では、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性などの効果が不充分になる場合があり、70質量%を超えると組成物の粘度が高くなり、使用性が低下する場合がある。
【0022】
本発明の(B)成分は、(A)成分のシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を有するものである。カチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、水に溶解した時にカチオン性を有するものが使用し得るが、特にカチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、アミノ基、アミン基、第4級アンモニウム基から選ばれる1種又は2種以上のカチオン性基を有する水溶性高分子化合物が好ましい。なお、本発明において、水溶性高分子とは、25℃の水100gに対し、水溶性高分子化合物1gを加えたときに、その液が濁らず透明であるものをいう。
【0023】
(B)成分のカチオン性を有する水溶性高分子化合物は、カチオン化度が0.1%以上のものが好ましく、特に2.5%以上が好ましい。カチオン化度が0.1%未満のものでは、共存するシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果が小さくなり、多量の配合が必要となって経済的でない場合がある。また、高分子化合物自身が繊維製品に対し剛性を付与する性質を持っている場合は、多量に配合されると柔軟効果の低下がともなう場合がある。
【0024】
ここで、カチオン化度とは、高分子化合物がカチオン性モノマーの重合体、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体、及びノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性又は置換したもの(カチオン化セルロースなど)の場合には下記式(1)により、また、高分子化合物がカチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、及びカチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体の場合には、下記式(2)により算出される値と定義する。
カチオン化度(%)=X×Y×100      …式(1)
(X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素など)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数)
カチオン化度(%)=X×(Y−Z)×100       …式(2)
[X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素など)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数
Z:高分子化合物1g中に含まれるアニオン性基のモル数
(Zのアニオン性基とは、高分子鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。具体的には、アクリル酸中のカルボン酸などである。ただし、カチオン性基の対イオンは含まない。)]
【0025】
カチオン化度の算出例として、下記式で表されるMERQUAT280(calgon社製)の場合を示す。
X:14(窒素原子の原子量)
Y:4.95×10−3(カチオン性基の1g中の重量:0.8gとカチオン性基の分子量より算出)
Z:2.78×10−3(アニオン性基の1g中の重量:0.2gとアニオン性基の分子量より算出)
式(2)より、
カチオン化度(%)=
14×(4.95×10−3−2.78×10−3)×100=3.0
である。
【0026】
【化2】
Figure 2004131896
(MERQUAT280)
塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との質量比=80:20
【0027】
よって、上記記載のカチオン化度の算出法によれば、ノニオン性モノマーの重合体やアニオン性モノマーの重合体のカチオン化度は0となる。
【0028】
(B)成分の水溶性高分子は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーメーションクロマトグラフィ法で測定される重量平均分子量が、1,000〜5,000,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜1,000,000であり、更に好ましくは5,000〜500,000である。1,000未満だと臭気の点で好ましくない場合があり、5,000,000を超えると組成物の粘性が高くなり、使用性が低下する場合がある。
【0029】
(B)成分の例としては、MERQUAT100(Calgon社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株)製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)などの塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体、MERQUAT550 JL5(Calgon社製)などの塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、MERQUAT280(Calgon社製)などの塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、レオガードKGP(ライオン(株)製)などのカチオン化セルロース、LUVIQUAT−FC905(B・A・S・F社製)などの塩化イミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体、LUGALVAN−G15000(B・A・S・F社製)などのポリエチレンイミン、ポバールCM318((株)クラレ製)などのカチオン化ポリビニルアルコール、キトサンなどのアミノ基を有する天然系の高分子誘導体、ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシドなどが付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体などが挙げられるが、水に溶解時にカチオン性を有する高分子化合物であればよく、本例に限定されるものではない。
【0030】
この中で、シリコーンの付与する柔軟性などの風合いを妨げない観点から、(B)成分単独で吸着した時に繊維に付与する剛性の小さいものが好ましい。
【0031】
特に好ましい高分子としては、下記一般式(II)に示すジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られるカチオン性高分子である。この高分子の構造は、通常、下記一般式(III−1)又は下記一般式(III−2)で表わされる。また、一般式(III−1)の構造単位と一般式(III−2)の構造単位が共に含まれていてもよい。
【0032】
【化3】
Figure 2004131896
(式中Xは、塩化物イオン、臭化物イオンなどの任意のマイナスイオンを示す。)
【0033】
【化4】
Figure 2004131896
【0034】
【化5】
Figure 2004131896
(式中、c、dは、各々平均重合度であり、各々6〜30000の範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜6000、更に好ましくは30〜3000の範囲である。)
【0035】
このような高分子の例としては、MERQUAT100(Calgon社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株)製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)などが挙げられる。
【0036】
本発明の(B)成分としては、上記のカチオン性を有する水溶性高分子化合物を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合物として用いることもできる。
【0037】
(B)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品に剛性を付与しない範囲で、液体製品の場合は組成物中に0.1〜30質量%配合され、更に好ましくは0.5〜10質量%配合される。0.1質量%未満ではシリコーンの吸着促進効果が小さくなるため柔軟性、滑らかさ、ドレープ性などの効果が不充分であり、30質量%を超えると組成物の粘度が高くなり使用性の面で好ましくない。
【0038】
本発明の液体柔軟剤組成物中において、(A)成分:(B)成分の質量比は、99:1〜50:50の範囲内である。好ましくは95:5〜60:40、更に好ましくは90:10〜70:30の範囲であり、この範囲内で、ポリエステル、綿などの衣類に対し柔軟性、滑らかさ、ドレープ性などの優れた機能が得られる。(B)成分の割合がこの範囲を超えて多くなる場合は、シリコーン化合物の付与する柔軟性、滑らかさなどの風合いが損なわれ、好ましくない。特に、(B)成分単独で繊維に対し剛性を付与する高分子の場合は、シリコーン化合物の付与する柔軟性、滑らかさを損なわせないため、この範囲内で(B)成分の割合はできる限り少ないほうが好ましい。一方、(B)成分の割合がこの範囲より少ない場合は、シリコーンの繊維への吸着性が低下し、好ましくない。
【0039】
また、本発明の液体柔軟剤組成物は、実際に繊維製品の柔軟仕上げを行う際の全使用水量に対し、(A)成分の濃度が5ppm〜0.5質量%となるような量で使用するのが好ましく、更に好ましくは10ppm〜300ppmとなるような量で使用される。また(B)成分の濃度は0.5ppm〜100ppmとなるような量で使用するのが好ましく、更に好ましくは3ppm〜30ppmとなるような量で使用される。
【0040】
(C)成分の染料としては、酸性染料及び直接染料から選ばれる染料であれば、特に限定されない。添加できる上記染料の具体例としては、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定染料ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)などに記載されているものが挙げられる。この中で、液体柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、下記(C−1)〜(C−3)群に属する1種又は2種以上の染料を用いることが好ましい。
【0041】
(C−1)群は、スルホン酸基を有し、かつトリフェニルメタン構造、インジゴ構造、ジフェニル構造、アントラキノン構造を有する青色、紫色、緑色染料、及びフタロシアニン構造を有する青色染料である。このうち、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造、アントラキノン構造を有する染料が好ましく、トリフェニルメタン構造、フタロシアニン構造をもつ染料がより好ましい。(C−1)群の具体例を以下に示す。
【0042】
[青色染料]
C.I.Acid Blue 1、C.I.Acid Blue 7、
C.I.Acid Blue 9、C.I.Acid Blue 15、
C.I.Acid Blue 22、C.I.Acid Blue 23、
C.I.Acid Blue 25、C.I.Acid Blue 27、
C.I.Acid Blue 40、C.I.Acid Blue 41、
C.I.Acid Blue 43、C.I.Acid Blue 45、
C.I.Acid Blue 62、C.I.Acid Blue 74、
C.I.Acid Blue 78、C.I.Acid Blue 80、
C.I.Acid Blue 82、C.I.Acid Blue 83、
C.I.Acid Blue 90、C.I.Acid Blue 93、
C.I.Acid Blue 100、C.I.Acid Blue 103、
C.I.Acid Blue 104、C.I.Acid Blue 112、
C.I.Acid Blue 127、C.I.Acid Blue 138、
C.I.Direct Blue 1、C.I.Direct Blue 2、
C.I.Direct Blue6、
C.I.Direct Blue15、
C.I.Direct Blue22、
C.I.Direct Blue25、
C.I.Direct Blue41、
C.I.Direct Blue76、
C.I.Direct Blue86、
C.I.Direct Blue90、
C.I.Direct Blue98、
C.I.Direct Blue120、
C.I.Direct Blue158、
C.I.Direct Blue165、
C.I.Direct Blue168、
C.I.Direct Blue226
【0043】
[緑色染料]
C.I.Acid Green 3、C.I.Acid Green 9、
C.I.Acid Green 16、C.I.Acid Green 36、
C.I.Acid Green 25、C.I.Acid Green 27、
C.I.Acid Green 41、C.I.Acid Green 44、
C.I.Direct Green 1、
C.I.Direct Green 6、
C.I.Direct Green 8
【0044】
[紫色染料]
C.I.Acid Violet 15、
C.I.Acid Violet 43、
C.I.Acid Violet 34、
C.I.Acid Violet 41、
C.I.Acid Violet 49、
C.I.Direct Violet 1、
C.I.Direct Violet 12、
C.I.Direct Violet 22
【0045】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Blue 9、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Green25、C.I.Acid Violet 43、C.I.Acid Blue 7、C.I.Direct Violet 1、C.I.Acid Green 3、C.I.Acid Green 9、C.I.Acid Violet 15がより好ましい。
【0046】
(C−2)群は、スルホン酸基を有しかつピアゾロンアゾ構造を有する黄色染料、スルホン酸基を有しかつキノリン構造を有する黄色染料、スルホン酸基を有しかつアゾ基を2つ以上有する黄色染料、及びスルホン酸基を有しかつトリアジン構造を有する黄色染料である。この中でスルホン酸基を有しかつピアゾロンアゾ構造を有する染料、スルホン酸基を有しかつトリアジン構造を有する染料、及びスルホン酸基を有しかつキノリン構造を有する染料が好ましい。(C−2)群の具体例を以下に示す。
【0047】
C.I.Acid Yellow 3、
C.I.Acid Yellow 11、
C.I.Acid Yellow 17、
C.I.Acid Yellow 23、
C.I.Acid Yellow 25、
C.I.Acid Yellow 29、
C.I.Acid Yellow 38、
C.I.Acid Yellow 40、
C.I.Acid Yellow 42、
C.I.Acid Yellow 44、
C.I.Acid Yellow 76、
C.I.Acid Yellow 141、
C.I.Direct Yellow 11、
C.I.Direct Yellow 12、
C.I.Direct Yellow 24、
C.I.Direct Yellow 33、
C.I.Direct Yellow 44、
C.I.Direct Yellow 50
【0048】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Yellow3、C.I.Acid Yellow 141、C.I.Acid Yellow 23がより好ましい。
【0049】
(C−3)群は、スルホン酸基とアミド基を有しかつアゾ基を1つ有する赤色染料、スルホン酸基を有しかつアゾ基を2つ以上有する赤色染料、及びキサンテン構造を1つ有する赤色染料である。(C−3)群の具体例を以下に示す。
【0050】
C.I.Acid Red 1、C.I.Acid Red 6、
C.I.Acid Red 32、C.I.Acid Red 35、
C.I.Acid Red 37、C.I.Acid Red 51、
C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 87、
C.I.Acid Red 89、C.I.Acid Red 92、
C.I.Acid Red 94、C.I.Acid Red 97、
C.I.Acid Red 111、C.I.Acid Red 114、
C.I.Acid Red 115、C.I.Acid Red 133、
C.I.Acid Red 134、C.I.Acid Red 138、
C.I.Acid Red 145、C.I.Acid Red 154、
C.I.Acid Red 158、C.I.Direct Red 1、
C.I.Direct Red 2、C.I.Direct Red 4、
C.I.Direct Red 13、C.I.Direct Red 17、
C.I.Direct Red 23、C.I.Direct Red 24、
C.I.Direct Red 28、C.I.Direct Red 31、
C.I.Direct Red 33、C.I.Direct Red 37、
C.I.Direct Red 39、C.I.Direct Red 44、
C.I.Direct Red 46、C.I.Direct Red 62、
C.I.Direct Red 63、C.I.Direct Red 75、
C.I.Direct Red 79、C.I.Direct Red 80、
C.I.Direct Red 81、C.I.Direct Red 83、
C.I.Direct Red 84、
C.I.Direct Red 113、
C.I.Direct Red 229
【0051】
この中で、保存安定性、染着性の観点から、C.I.Acid Red 138、C.I.Acid Red 1 、C.I.Acid Red 52、C.I.Acid Red 6、C.I.Acid Red 35、C.I.Acid Red 37、C.I.Direct Red 23、C.I.Direct Red 24がより好ましい。
【0052】
(C)成分の配合量は、組成物中に好ましくは0.01〜50ppm、より好ましくは0.1〜30ppmである。0.01ppm未満では、液体柔軟剤組成物に着色された色が非常に薄くなり、内容液の残量が見にくくなる場合がある。また、50ppmを超えると、液体柔軟剤組成物に着色された色が濃くなりすぎる場合がある。
【0053】
更に、本発明には、液体柔軟剤組成物の保存安定性を確保するため、上記成分に加えて、(D)成分のノニオン性界面活性剤と(E)成分の低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を含有することが好ましい。
【0054】
(D)成分のノニオン性界面活性剤としては、例えば炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、特にオキシアルキレン基が平均2〜50モル付加されたものが好ましい。更に下記一般式(IV)で表されるノニオン性界面活性剤が好ましい。
−T−[(RO)−H]  (IV)
(式中、Rは、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30、特に好ましくは5〜20の数を示す。Tは−O−、−N−、−NH−、−N(COH)−、−CON−、−CONH−又は−CON(COH)−であり、Tが−O−、−NH−、−N(COH)−、−CONH−、又は−CON(COH)−の場合は、qは1であり、Tが−N−又は−CON−の場合は、qは2である。)
【0055】
上記一般式(IV)の化合物の具体例として、下記一般式(V)、(VI)で表される化合物を挙げることができる。
−O−(CO)−H   (V)
(式中、Rは前記と同じ意味であり、rは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30の数である。)
−O−(CO)(CO)−H    (VI)
(式中、Rは前記と同じ意味であり、s及びtは平均付加モル数であり、sは2〜40、好ましくは5〜30の数であり、tは1〜20、好ましくは1〜10の数である。(CO)と(CO)はランダム又はブロック付加体であってもよい。)
【0056】
(D)成分のノニオン性界面活性剤としては、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0057】
(D)成分の配合量は、組成物全体の0.1〜20質量%、特に0.5〜15質量%、更に0.5〜10質量%が好ましい。0.1質量%未満だと保存安定性の向上効果が小さくなる場合があり、20質量%を超えて配合しても、保存安定性の向上効果が一定となるため、20質量%より多く配合することは不経済であり、更に柔軟処理時の泡立ちの点からも好ましくない場合がある。
【0058】
(E)成分は低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤である。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(VII)で表わされる水溶性溶剤を配合することが好ましい。
−O−(CO)−(CO)−H  (VII)
(式中、Rは、炭素数1〜8、好ましくは2〜6のアルキル基又はアルケニル基である。y及びzは平均付加モル数であり、yは1〜50、好ましくは1〜30、zは0〜50、好ましくは0〜20の数を示す。)
【0059】
中でも好ましい例としては、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコールポリオキシプロピレン(2)モノブチルエーテル[CO(CO)(CO)H]などが挙げられる。
【0060】
これらの(E)成分は、組成物中に0.1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%配合される。
【0061】
本発明では、組成物の芳香のために香料を添加することができる。使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)及び「Perfume and Flavor Materials of NaturalOrigin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)及び「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)及び「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)及び「Flower oilsand Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)などで見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0062】
本発明の液体柔軟剤組成物には、防腐力、殺菌力を強化する目的で、防腐・殺菌剤として、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、フェノール化合物、カチオン系化合物、及びその他化合物の中から、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0063】
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、3−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機防腐・殺菌剤が好ましい。これらの化合物は、1981年5月5日発行のLewisらの米国特許第4,265,899号明細書に開示されている。その例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましい防腐・殺菌剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、更に好ましくは約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23質量%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学(株)製のジュンサイド5(約5質量%エチレングリコール溶液)などのジュンサイドシリーズに例示される市販されているものを使用することができる。
【0064】
ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられ、類縁化合物として、ジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用でき、それらを任意の混合比で使用することができる。このような化合物としては、アビシア(株)製のプロキセルシリーズ〔BDN(有効分33質量%)、BD20(有効分20質量%)、XL−2(有効分10質量%)、GXL(有効分20質量%)、LV(有効分20質量%)、TN(有効分60質量%)〕、デニサイドBIT・NIPAなどの市販品を用いることができる。
【0065】
安息香酸類、フェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、3−メチル−3−イソプロピルフェノール、o−フェニルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、レゾルシン、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどを使用することができる。
【0066】
カチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などが挙げられる。
【0067】
また、その他化合物として、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、5−クロロ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、2−クロロ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなども使用でき、Henkel社製Bronidox L、Inolex社製Bronopol、吉富製薬(株)製ブロノポール、ブーツ社製マイアサイドBTなどの市販品を用いることができる。
【0068】
これらの防腐・殺菌剤は、組成物に対して0〜0.1質量%配合されるのが好ましく、更に好ましい配合量は、0.00001〜0.03質量%、より好ましくは0.00005〜0.02質量%である。但し、安息香酸類又はフェノール化合物を用いる場合は、組成物に対して0〜3質量%配合されるのが好ましく、更に好ましくは0.01〜1.5質量%である。
【0069】
上記の防腐・殺菌剤の内、ケーソンCG/ICP、プロキセルシリーズBDN、マイアサイドBT、安息香酸、ジデシルジメチルアンモニウム塩、及び塩化ベンザルコニウムから選ばれる1種又は2種以上を用いることが特に好ましく、これらを用いた場合の配合量は0.00001〜2質量%が好ましい。更に好ましくは、0.00001〜1質量%、より好ましくは0.00005〜0.5質量%である。
【0070】
また、防腐・殺菌力を向上する目的で、更に以下の化合物の1種又は2種以上を、組成物に対して0〜0.5質量%、好ましくは0.00001〜0.1質量%用いることができる。化合物としては、ピリチオンナトリウム、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、ジメチロールジメチルヒダントイン、DMDMヒダントイン(Lonza社製Glydant、又はGlydan Plus)、N−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N′−ビス(ヒドロキシメチル)尿素(一般にジアゾリジニル尿素名で発売されている)、N,N″−メチレンビス{N′−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素}、一般にイミダゾリジニル尿素として知られているものなどのイミダゾリジンジオン化合物、ポリメトキシド二環性オキサゾリジン化合物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどの低分子量アルデヒド、一般式HCl・NH−(CH−[−(CH−NH−C(=NH)−NH−C(=NH・HCl)−NH−(CH−]−(CH−NH−C(=NH)−NH・CNを有するポリヘキサメチレンビグアニドとしても知られているポリアミノプロピルビグアニド、ポリアミノプロピルビグアニド、クロルヘキシジンとして一般に知られている1,1′−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、酢酸及びジグルコン酸などの塩である二グルコン酸塩やその二酢酸塩、アビシア(株)製Proxel IB、1−(3−クロラリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(例えばDow ChemicalからDowicil 200の商品名で発売)、デヒドロ酢酸、一般にプロパミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシプロパンジイセチオネート、一般にヘキサミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシヘキサンジイセチオネート、12−(4′−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、メチル−2−ベンズイミダゾールカルバミドなどのイミダゾール系又はチアゾール系抗菌剤、クロロブタノールとして一般に知られている1,1,1−トリクロロ−2−メチルプロパン−2−オール、クロロブタノール、4,4′−(トリメチレンジオキシ)ビス−(3−ブロモベンズアミジン)ジイセチオネート、ジブロモプロパミジン、ジブロモプロパミジン、3,4,4′−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバンとしても知られているN−(4−クロロフェニル)−N′−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、トリクロサンとして一般的に知られている2,4,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル、チバスペシャルティケミカルズ(株)製チノサンHP100(商品名)、塩化亜鉛などの亜鉛化合物が挙げられる。
【0071】
本発明の液体柔軟剤組成物では、更にキレート剤を配合することにより、液体柔軟仕上げ剤組成物の香気などの安定性を向上させることができる。キレート剤として具体的には、ヒドロキシエタンジホスホン酸(ライオン化学(株)フェリオックスCY−115)、エチレンジアミンテトラホスホン酸(モンサント社 Dequest2041)、D−2000、2010、2066などのホスホン酸系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、クエン酸、カプトカテキュ酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸、イミノジコハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸、アスパラギン酸、及びそれらのナトリウムなどの塩などが挙げられる。キレート剤は、本発明の効果を妨げない範囲で組成物中に0〜3質量%配合できる。
【0072】
本発明の液体柔軟剤組成物には、酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖(C8〜C22)エステル(例えば没食子酸ドデシル)、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸又はそのナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類などが挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0073】
この中で、液体柔軟剤組成物の外観や保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物などが好ましい。
【0074】
酸化防止剤の配合量は、0.01〜1質量%の範囲で使用されることが好ましい。0.01質量%未満では退色防止効果が不充分となる場合があり、1質量%を超えると効果が一定となるためそれ以上の使用は不経済となる場合がある。
【0075】
更に、本発明には、泡立ちを抑制し柔軟剤の計量性を向上させるために、消泡剤を含有することが好ましい。消泡剤としては、例えばシリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、エステル系消泡剤、鉱油系消泡剤、植物油系消泡剤、及び合成油系消泡剤などが挙げられるが、柔軟剤計量時の泡立ちを抑えて計量性を向上させる観点から、シリコーン系の消泡剤が好ましい。本発明に使用されるシリコーン系消泡剤としては、オイル型消泡剤、コンパウンド型消泡剤、自己乳化型消泡剤、エマルション型消泡剤、粉末型消泡剤及び固形型消泡剤などが挙げられる。この中でも、計量性向上効果の点で、自己乳化型消泡剤及びエマルション型消泡剤がより好ましく、エマルション型消泡剤が特に好ましい。
【0076】
消泡剤の具体例としては、ダウ コーニング アジア(株)製のFSアンチフォームシリーズのDK Q1−071、DK Q1−1208、DK Q1−1086、544、001、80、81、026A、545、013B、DK Q1−072、AFE、BE、DB−31、DB−110N、H−10、025、EPL、F−18、F−20、F−51、CE、90、91、92、1122、DK Q1−1089、DK Q1−1056、DK Q1−1014、DK Q1−1074、信越化学工業(株)製のKS496A、KS502,KS506、KS508、KS530、KS531、KS536、KS537、KS538、KM73、KM73A、KM73B、KM73E、KM72、KM72A、KM72F、KM70、KM71、KM75、KM80、KM83、KM83A、KM85、KM87A、KM89、KM90、KM93、KM68−1F、KM68−2F、東レ・ダウ コーニングシリコーン(株)製のQ2−3183A、BY28−503、SD5591、SH7PA、SH5503、SH5510、SM5513、SH5561、SH5507、BY22−517、SM5511、SM5512、SM5515、SM5517、SM5571、SM5572F、SM5573、GE東芝シリコーン(株)製のYSA6406、TSA780、TSA7341、TSA7343、TSA739、TSA732、TSA732A、TSA772、TSA730、TSA770、TSA775、TSA776、YMA6509、TSA737、TSA737B、TSA737S、TSA737F、TSA737Kなどが挙げられる。
【0077】
消泡剤としては、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0078】
消泡剤の配合量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の外観を損なわない範囲で、組成物中に0.1ppm〜1質量%配合され、更に好ましくは1ppm〜0.05質量%配合される。0.1ppm未満では消泡効果が小さくなるため計量性向上効果が不充分である場合があり、1質量%を超えると、特に組成物の外観が透明な場合に、外観を損なうおそれがある。
【0079】
本発明の液体柔軟剤組成物には、上記の成分以外に本発明の効果を妨げない範囲で、通常の家庭用仕上げ剤に使用されている添加剤などを使用することができる。そのような添加剤として、具体的には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子化合物、ヘキサン酸とグリセリン又はペンタエリスリトールとの部分エステル化物や、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウムなどの水溶性塩、流動パラフィン、高級アルコールなどの油剤、尿素、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、後述するpH調整剤などが挙げられる。なお、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子化合物は、(B)成分のカチオン性高分子化合物の含有量よりも多く配合された場合、シリコーン化合物の吸着効果を著しく低下させるため、(B)成分のカチオン性高分子化合物の含有量よりも多く配合されることは好ましくない。
【0080】
本発明の液体柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、3〜10の範囲であることが好ましく、4〜7の範囲であることがより好ましい。必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンなどの短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
【0081】
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記(A)〜(C)成分、必要に応じて(D),(E)成分及び任意成分を含有し、通常、残部は水である。また、本発明の液体柔軟剤組成物は、適度な濃度に希釈して使用される。使用方法は特に限定されないが、衣料を通常の洗濯を行い、すすぎの段階ですすぎ水に本発明の組成物を溶解させて処理をしたり、また、たらいのような容器を用い本発明の組成物を水に溶解させ、更に衣料を入れて浸漬処理する方法などが挙げられる。繊維製品の処理はいずれの方法で行ってもよいが、浴比(繊維製品に対する処理液の比率)は3〜100倍、特に5〜50倍であることが好ましい。
【0082】
本発明の液体柔軟剤物品に用いる容器は、内容液の残量を見やすくして詰め替え時のトラブルを防ぐために透明又は半透明であり、更に内容液の変色、退色を抑制するため、紫外線吸収剤を含有する。
【0083】
ここで、透明又は半透明とは、400〜800nmの範囲における最大透過率(%):Tmaxが60以上をいい、特に半透明はTmaxが60以上80未満、透明はTmaxが80以上をいうものとする。
【0084】
本発明の液体柔軟剤物品に用いる容器は、内容液の残量を見やすくして詰め替え時のトラブルを防ぎ、内容液の変色、退色を抑制するために、半透明な容器では、400〜800nmの範囲における最大透過率(%)Tmaxが、65以上80未満が好ましく、更に好ましくは70以上80未満である。透明な容器では、Tmaxが85以上が好ましく、更に好ましくは87以上である。Tmaxが60未満の場合、容器の透明感がなくなるため、内容液の残量が見にくく、詰め替え時に不具合を生じる場合がある。なお、下記計算式(1)で表されるR値については透明、半透明な容器とも、0.10以下が好ましく、より好ましくは0.05以下であり、更に好ましくは0.03以下である。Rが0.10を超えると、内容液の変色、退色が起こる場合がある。
【0085】
【数1】
Figure 2004131896
Tmax:400〜800nmの光の波長領域における最大透過率(%)
F(λ):光の波長(λ(nm))に対する透過率(T(%))曲線の近似曲線関数
【0086】
Tmax値、R値は、各容器の側壁部をU−3010形分光光度計、60mmΦ積分球付属装置((株)日立サイエンスシステムズ)を用いて、60mmΦ積分球測光法で250〜800nmの波長領域における透過率を測定し、値を得ることができる。
【0087】
ここで、Tmax値は、U−3010形分光光度計(60mmΦ積分球)を用いて250〜800nmの波長領域における透過率を測定したときの最大透過率である。内容液の残量を見やすくするためには、広範囲の波長領域における光の透過率が高い方が好ましい。しかし、250〜400nmの波長領域においては、光が透過すると内容液の変色、退色の原因となるため光の透過を抑えた方が良い。元来容器には250〜400nmの光を遮断する効果があるが、材質によっては特定領域において光をほぼ完全に遮断するもののその他の領域で光をかなり透過してしまうものや、全領域で効果があるものの遮断効果の弱いものがあり、これらは内容物の変色、退色が抑えられない。250〜400nm全領域の光の透過を抑える必要があり、透過率曲線の積分値が小さいほど好ましい。また、内容物の残量を見やすくするためには、特に400〜800nmの波長領域における光の透過率が高い方がよい。材質によっては、ある特定波長での透過率が低くなる場合があるが、400〜800nmの波長領域における積分値が大きく、かつTmax値が大きければ残量の見やすさが保たれる。そして内容物の退色防止と残量の見やすさを同時に満足させるためには、特に250〜400nmの透過率曲線の積分値と400〜800nmの透過率曲線の積分値との比であるR値が、好ましくは0.10以下であり、かつTmaxが60以上にすることで、内容液の残量が見やすく詰め替え時のトラブルを防ぎ、更に内容液の変色、退色を防いで優れた計量性が得られるものである。
【0088】
本発明の液体柔軟剤物品で用いる容器は、大部分がプラスチックで構成されることが好ましい。形状、容器形状は特に限定されるものではなく、通常用いられるボトル型、薄肉ボトル型、小袋型、その他これらに類する形状のものを挙げることができる。
【0089】
容器の製造に用いるプラスチックとしては特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレート(二軸延伸PETフィルム、非晶性PET(APET)、ストレッチブルーモールドPETボトル、結晶性PET(CPET)、ダイレクトブローPETボトル)、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなど)、ポリプロピレン(ホモポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー)、ポリスチレン(スチレン重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも内容液の残量の見やすさや耐久性の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンが好ましく、特に、最も透明な外観を形成し得るポリエチレンテレフタレートが好ましい
【0090】
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤又は無機系紫外線遮断剤が挙げられる。
【0091】
有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物、及びベンゾオキサジン系化合物の中から選ばれる1種又は2種以上の化合物が好ましく、中でもベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸系化合物が好ましい。これら紫外線吸収剤は後述するような方法で混合することもできるし、PETなどの製造工程の途中に直接添加することで、共重合して得ることもできる。
【0092】
ベンゾトリアゾール系化合物としては、具体的には、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,αジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが挙げられるが、中でも2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。
【0093】
ベンゾフェノン系化合物としては、具体的には2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンが挙げられるが、中でも2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンが好ましい。
【0094】
ナフタレンテトラカルボン酸系化合物としては、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,4,5,7−テトラカルボン酸、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸等及びこれらの酸無水物;N,N′−ビス(カルボキシメチル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド、N,N’−ビス(β−カルボキシエチル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド、N,N′−ビス(γ−カルボキシプロピル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド、N,N′−ビス(β−ヒドロキシエチル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド、N,N′−ビス(γ−ヒドロキシプロピル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド、及びこれらのエステル形成性機能的誘導体、例えばN,N′−ビス(エチルカルボキシフェニル)−ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシジイミド等の各種イミド化物;ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸テトラメチルエステル、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸テトラエチルエステル、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸テトラプロピルエステル、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸テトラブチルエステル、ナフタレン−1,4,5,7−テトラカルボン酸テトラメチルエステル、ナフタレン−1,3,6,8−テトラカルボン酸テトラメチルエステル等の各種エステル化物類が挙げられる。
【0095】
トリアジン系化合物としては、具体的には2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、1,5,8,12−テトラキス[4,6−ビス(N−ブチル−N−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−1,5,8,12−テトラアゾドデカンが挙げられる。
【0096】
シアノアクリレート系化合物としては、具体的には2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレートが挙げられる。
【0097】
ベンゾオキサジン系化合物としては、具体的には2−p−メトキシフェニル(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−α−ナフチル(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−β−ナフチル(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−p−フタルイミドフェニル(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2′−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2′−(4,4′−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2′−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2′−(1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、1,3,5−トリ(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン−2−イル)ベンゼンが挙げられる。
【0098】
これら有機系紫外線吸収剤は、容器中に0.001〜10質量%含有されることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%含有される。配合量が0.001質量%未満では、紫外線防止効果が不充分となり、10質量%以上では、紫外線防止剤を含有した容器が経時で黄変し、見た目が悪くなる場合がある。
【0099】
無機系紫外線遮断剤としては、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナファイバーなどの酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウムなどの水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩、亜硫酸塩、タルク、クレーマイカ、アスベスト、グラスファイバー、グラスバルーン、グラスビーズ、カルシウムシリケア、モンモリロナイト、ベントナイトなどのケイ酸塩が挙げられ、これらを1種又は2種以上を混合して用いることができる。
【0100】
これら無機系紫外線遮断剤は、容器中に0.01〜30質量%含有することが好ましく、より好ましくは0.1%〜15質量%含有される。0.01質量%未満では、紫外線遮断効果が不充分となり、30質量%以上では、容器の透明性が低下して内容物の視認性が悪くなる場合がある。
【0101】
容器には、本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤、熱酸化安定剤、帯電防止剤、耐候性安定剤、滑剤、顔料、染料、あるいは顔料分散剤などの任意の成分を添加することができる。
【0102】
本発明で容器に用いることが可能な顔料の具体例としては、無機顔料及び有機顔料が挙げられる。有機顔料としては、アゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジエン系顔料、チオインジゴ系顔料、及びイソインジリノン系顔料などから選ばれる1種又は2種以上を用いることができ、無機顔料としては、ベンガラ、チタンホワイト、チタンイエロー、焼成顔料グリーン、酸化クロム、コバルトブルー、シリカ、アルミナなどの金属酸化物類、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの硫化物類、群青などのケイ酸塩類、黄鉛、クロムバーミリオンなどのクロム酸塩類、カーボンブラックなどのカーボン類、タルク、カオリン、クレーなどの粘土類、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウムなどの無機塩類から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。顔料としては、これらの中でも、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、金属酸化物類顔料、群青などが、耐光性、遮光性、耐熱性、発色性、耐薬品性が優れているために好ましい。
【0103】
本発明の液体柔軟剤物品で用いる容器は、例えば以下の方法により製造される。従来公知の製造方法によって製造されたプラスチック樹脂を用い、ダブルコーンブレンダー、リボンブレンダーなどにより、紫外線吸収剤を混合する。この時、上記熱安定剤などの任意成分を添加することができる。
【0104】
次いで、この混合物を成形するが、あらかじめ予備成形してから成形することができる。この予備成形の方法としては、直接射出成形法や押出形成法などが採用される。そして、公知の射出成形機などにより形成された有底の予備成形体(パリソン)を、延伸ブロー成形機により延伸ブロー形成する2段階方式(コールドパリソン法)、あるいは予備成形体の成形と延伸ブロー成形とを同一機械で行う1段階方式(ホットパリソン法)の延伸ブロー成形法、ダイレクトブロー成形法、押出しブロー成形法などにより、本発明の容器を製造することができる。
【0105】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコーン化合物とカチオン性を有する高分子化合物を特定の比率で併用したことにより、ポリエステルなどの化学繊維や綿、シルクなどの天然繊維を素材とした各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することができる液体柔軟剤組成物を、紫外線吸収剤を含有する容器に充填することで、液体柔軟剤組成物の変色、退色を抑えることができる。更に、液体柔軟剤組成物に、特定のノニオン性界面活性剤及び水溶性溶剤を併用することにより、保存安定性が良好となり、シリコーンとしてポリエーテル基を有するシリコーンを用いることで、透明感の高い、容器などへの固着物が発生しにくい液体柔軟剤物品が得られる。
【0106】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%部は質量%を示す。
【0107】
[実施例1〜2、4〜23、25〜55、比較例1〜2、4〜6]
〔柔軟剤組成物の調製〕
表1〜5に示す成分(A)〜(E)成分を、以下の表7〜9に示す組成に応じ((C)成分及び共通成分を除き純分換算、質量%、(C)成分、共通成分のみ有姿、質量%)、(A)、(D)、(E)成分及び下記記載の共通成分を1000mLビーカーにとり、攪拌羽根を用いて充分に攪拌した。次に、攪拌しながらイオン交換水を添加し、更に攪拌しながら(B)成分を添加し、攪拌後(C)成分を添加し攪拌後、必要に応じて消泡剤を添加し、均一になるまで充分に攪拌して、800gの液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物の柔軟性及び滑らかさ、ドレープ性、保存安定性、残量見やすさ、色調安定性、液の外観、キャップ汚れについて評価した。結果を表7〜9に併記する。
【0108】
[実施例3、24]
以下の表7、8に示す組成に応じ((C)成分及び共通成分を除き純分換算、質量%、(C)成分共通成分のみ有姿、質量%)、(D)成分、(E)成分及び下記記載の共通成分を1000mLビーカーにとり、攪拌羽根を用いて充分に攪拌した。次に、攪拌しながらイオン交換水を添加し、攪拌後(C)成分を添加し、更に攪拌しながら(A)、(B)成分を添加し攪拌後、消泡剤を添加し、均一になるまで充分に攪拌して、800gの液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物の柔軟性及び滑らかさ、ドレープ性、保存安定性、残量見やすさ、色調安定性、液の外観、キャップ汚れについて評価した。結果を表7、8に併記する。
【0109】
[比較例3]
以下の表8に示す組成に応じ((C)成分を除き純分換算、質量%、(C)成分のみ有姿、質量%)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(ライオンアクゾ(株)製)、(C)〜(E)成分を500mLビーカーにとり、充分に攪拌した。次にこれを60℃に加温したイオン交換水に、攪拌しながら添加した。この時、イオン交換水は、内径110mm、高さ190mmのガラス容器に収納し、攪拌機(アジターSJ型、(株)島崎製作所製)を用い、回転数1000rpmで充分に攪拌した。なお、サンプル調製量は1000gとし、これら工程は全て60℃以上で行った。
【0110】
下記に実施例及び比較例で使用した成分、共通成分及び評価方法を示す。
【0111】
〔シリコーン化合物〕
表1に記載のシリコーン化合物(A−1〜4)を使用した。
【0112】
【表1】
Figure 2004131896
【0113】
〔カチオン性を有する水溶性高分子化合物〕
表2に記載のカチオン性を有する水溶性高分子化合物(B−1、2)を使用した。
【0114】
【表2】
Figure 2004131896
【0115】
〔染料〕
表3に記載の染料(C−1〜4)を使用した。
【0116】
【表3】
Figure 2004131896
【0117】
〔ノニオン性界面活性剤〕
表4に記載のノニオン性界面活性剤(D−1、2)を使用した。
【0118】
【表4】
Figure 2004131896
【0119】
〔水溶性溶剤〕
表5に記載の水溶性溶剤(E−1、2)を使用した。
【0120】
【表5】
Figure 2004131896
【0121】
〔消泡剤〕
消泡剤として、信越化学工業(株)製のX−50−963を使用した。
【0122】
(共通成分1)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
1−1:ケーソンCG−ICP(ローム&ハース社製) 〔100ppm〕
1−2:香料組成物A (表10〜20記載) 〔0.3%〕
【0123】
(共通成分2)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
2−1:プロキセルBDN(アビシア(株)製) 〔5ppm〕
2−2:香料組成物B (表10〜20記載) 〔0.3%〕
【0124】
(共通成分3)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
3−1:ブロノポール(吉富製薬(株)製) 〔20ppm〕
3−2:香料組成物C (表10〜20記載) 〔0.3%〕
【0125】
(共通成分4)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
4−1:ジュンサイド5(純正化学(株)製) 〔30ppm〕
4−2:香料組成物D (表10〜20記載) 〔0.3%〕
【0126】
(共通成分5)
下記の成分は、〔 〕内に示した量(有姿での配合量)を添加した。
5−1:マイアサイドファーマBP(B.A.S.Fジャパン(株)製) 〔50ppm〕
5−2:香料組成物D (表10〜20記載) 〔0.3%〕
【0127】
〔容器〕
下記表6に示す組成及び成形温度に準じて、液体柔軟剤組成物を充填する容器(F1〜9)及び比較品1、2をブロー成形にて得た。容量は300mLである。
【0128】
【表6】
Figure 2004131896
(a)コダック社、(b)(株)グランドポリマー、(c)日本ポリケム(株)、(d)旭化成(株)、(e)チバ・ガイギー社、(f)GAF社、(g)三井化学(株)、(h)大日精化工業(株)、(i)ライオン(株)、(j)日本ユニペット(株)
※各容器の側壁部をU−3010形分光光度計((株)日立サイエンスシステムズ)を用いて、250〜800nmの波長領域における透過率を測定し、算出した。
【0129】
〔柔らかさ、滑らかさ、ドレープ性評価方法〕
(1)柔軟剤組成物による処理方法
(試験布の調製)
市販の綿ニット(綿100%)とポリエステルジャージ(ポリエステル100%)を市販衣料用洗剤「トップ」[ライオン(株)製、成分:界面活性剤(アルファオレフィンスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤]により、家庭用二槽式洗濯機を用いて洗浄15分(洗剤は標準量使用、浴比30倍、45℃水道水)→脱水5分の工程を2サイクル繰り返した後、流水すすぎ15分→脱水5分の工程を5回繰り返し、自然乾燥したものを試験布とした。
【0130】
(柔軟剤による処理)
上記試験布の調製で得られた、綿ニット700gとポリエステルジャージ300gを市販衣料用洗剤「トップ」[ライオン(株)製、成分:界面活性剤(アルファオレフィンスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤]で15分洗浄し(洗剤は標準使用量、浴比30倍、25℃の水道水使用)、ためすすぎ2回目に、表7〜9に示す柔軟剤組成物を水量30リットルに対して10g(ただし、実施例47は20g、実施例48は6.6g、実施例49は5g、実施例50〜53は20g)加えて、衣料の柔軟処理(浴比30倍、25℃の水道水使用、3分)を行った。その後、20℃、40%RHの条件で自然乾燥し、以下の評価を行った。
【0131】
(2)評価方法
▲1▼柔らかさ及び滑らかさの評価
柔軟剤を使用せずに処理した綿ニット、ポリエステルジャージを対照として専門パネラー10人による官能一対比較を行い、以下に示す評価基準により評価を行った。
+2:対照よりはっきり良好
+1:対照よりやや良好
0:対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや良好
−2:対照の方がはっきり良好
その評点の平均をとり、1.5〜2.0点を◎、1.0以上〜1.4点を○、0.5〜0.9点を△、0.4点以下を×とした。
【0132】
▲2▼ドレープ性の評価
市販フリース(UNIQLO製 SP No.6A018 ポリエステル100%)を以下の方法で処理したものを用いて行った。このフリース1枚を市販の長袖シャツ(UNIQLO製、綿100%)3枚とともに家庭用全自動洗濯機を用いて、市販衣料用洗剤「トップ」(ライオン(株)製)で15分洗浄し(洗剤は標準使用量、浴比30倍、25℃の水道水使用)、ためすすぎ2回目に、表7〜9に示す柔軟剤組成物を水量45リットルに対して15g(ただし、実施例47は30g、実施例48は10g、実施例49は7.5g、実施例50〜53は30g)加えて、衣料の柔軟処理(浴比30倍、25℃の水道水使用、3分)を行った。この洗浄〜柔軟処理の工程を7回繰り返して行った後、20℃、40%RHの条件で自然乾燥し、実際にフリースを着用して、その際のドレープ性を以下に示す評価基準により目視で判定した。
【0133】
ドレープ性とは、第2版繊維便覧(社団法人繊維学会編、平成6年3月25日発行、丸善(株))、繊維の百科事典(本宮達也ら編、平成14年3月25日発行、丸善(株))などの文献で一般的に述べられているように、自重などによる布の変形状態(ドレープ)を形成する性能であるが、評価法は多岐にわたる。ここでは、着用時におけるシルエットの美しさとして、下記評価基準により評価した。
○:新品と同等もしくはそれ以上の美しいシルエットを有する
△:新品の方が、やや美しいシルエットを有する(比較例3とほぼ同等)
×:新品の方が、はっきりと美しいシルエットを有する(柔軟剤を使用せずに処理よりしたものとほぼ同等)
【0134】
〔保存安定性評価方法〕
以下の表7〜9に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物の液の外観(透明感)及び保存安定性を評価した。液の外観は比較品2の容器に入れて密栓し、下記評価基準で評価した。保存安定性は、表7〜9に記載の容器に密栓したまま25℃、40℃、5℃の各条件下で1ヵ月放置し、その外観変化を観察し、下記評価基準で評価した。なお、比較品1の容器に充填した比較例1、3は各温度に保存し1カ月保存後、透明な容器である比較品2の容器に移し替え、各保存温度で1日放置後、評価をした。
(液の外観評価基準)
◎:透明である
○:透明感はないが、均一に分散
△:わずかにオリを生じる
×:沈澱もしくは分離を生じる
(保存安定性評価基準)
○:初期品と変化がなく、透明で均一又は均一に分散
△:わずかにオリもしくはわずかに分離を生じる
×:沈澱もしくは分離を生じる
【0135】
〔色調安定性評価方法〕
以下の表7〜9に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製整した液体柔軟剤組成物200mLを表7〜9に記載の容器に入れて密栓し、IRIE UV ILLUMINATER(入江製作所製)を用いて約8cmの距離から紫外線を14.7MJ/m照射し、色調の変化を目視で観察し下記評価基準により評価した。なお、F−4、5、7、8、9、比較品1の容器に充填した実施例13、14、16〜18、35、36、38〜40、比較例1、3は紫外線を照射後、透明な容器である比較品2の容器に移し替え、色調安定性を評価した。
(色調安定性評価基準)
○:初期品と変化がない
△:初期品に比べてわずかに退色し、色調がやや変化している
×:初期品に比べかなり退色し、色調が著しく変化している
【0136】
〔残量の見やすさ評価方法〕
以下の表7〜9に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物を表7〜9に記載の容器に50mL入れて密栓し、外観を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
(残量の見やすさ評価基準)
○:残量が正確に分かる
△:やや残量がわかりにくい
×:残量がわからない
【0137】
〔キャップ汚れ評価法〕
以下の表8〜9に示す組成に準じ、上記〔柔軟剤組成物の調製〕に基づき調製した液体柔軟剤組成物を計量キャップ(30mL用、半透明のポリプロピレン製)に、キャップの20mLの目盛り線まで注ぎ、2日間放置後、液を捨てた。その際のキャップ汚れを下記評価基準により評価した。なお、キャップ汚れは、液体柔軟剤組成物がキャップに付いた時の皮膜形成や固化のしやすさに起因する。従って、本評価方法は、実際の家庭で長期間繰り返し使用した際のキャップ汚れの加速試験である。
(キャップ汚れ評価基準)
○:固着物がほとんどついていない
△:わずかに固着物が付着している
×:かなり固着物が付着している
【0138】
【表7】
Figure 2004131896
※ややキシミ感
【0139】
綿、ポリエステルなどの化学繊維を素材とした衣料などの各種繊維製品に優れた柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を付与することが可能な液体柔軟剤組成物に特定の染料を添加し、かつ特定の紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明容器に充填することにより、液の残量が見やすく、変色・退色を起こさずに安定な液体柔軟剤物品が得られた。
【0140】
【表8】
Figure 2004131896
※1ややキシミ感、※2ややぬめり感
【0141】
【表9】
Figure 2004131896
【0142】
更にポリエーテル基を有するシリコーンとノニオン性界面活性剤及び水溶性溶剤を組み合わせることで、低温から高温まで透明な外観を有する柔軟剤組成物を得ることができた。
【0143】
【表10】
Figure 2004131896
【0144】
【表11】
Figure 2004131896
【0145】
【表12】
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【0146】
【表13】
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【0147】
【表14】
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【0148】
【表15】
Figure 2004131896
【0149】
【表16】
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【0150】
【表17】
Figure 2004131896
【0151】
【表18】
Figure 2004131896
【0152】
【表19】
Figure 2004131896
【0153】
【表20】
Figure 2004131896
*1:[Flower oils and Floral CompoundsIn Perfumery] Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.

Claims (5)

  1. (A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50である液体柔軟剤組成物を、紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器に充填してなることを特徴とする液体柔軟剤物品。
  2. 更に、液体柔軟剤組成物が(D)ノニオン性界面活性剤と(E)低級アルコール、グリコールエーテル系溶剤、及び多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を含有することを特徴とする請求項1記載の液体柔軟剤物品。
  3. (A)成分がポリエーテル基を有するシリコーン化合物であって、液体柔軟剤組成物が透明な外観を有することを特徴とする請求項1又は2記載の液体柔軟剤物品。
  4. 紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、及びナフタレンテトラカルボン酸系化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の液体柔軟剤物品。
  5. (A)シリコーン化合物、(B)カチオン性を有する水溶性高分子化合物、(C)酸性染料及び/又は直接染料を含有し、かつ(A):(B)(質量比)が99:1〜50:50であって、紫外線吸収剤を含有する透明又は半透明な容器充填用の液体柔軟剤組成物。
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